JP2004287250A - 光源ユニット及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置調整や組立てを容易にし、生産性が高く、かつ安価に製造することができる光源ユニット及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】直交する2方向で放射角の異なる光源3を、2方向に2次元に複数配置した光源部2と、2方向のうち放射角の小さいスロウ方向に屈接力を持つスロウ光学系4と、放射角の大きいファースト方向に屈接力を持つファースト光学系7とを備え、スロウ光学系4は、前記2次元に光源が配置された領域に対向した一つの光学基板上に、複数の光源3からの光束に作用する複数の曲面4aを一体に形成している。このことにより、スロウ光学系の位置調整は、スロウ光学系全体を位置移動させることで足りるので、位置調整が容易になり、調整時間の短縮も図れる。
【選択図】 図1
【解決手段】直交する2方向で放射角の異なる光源3を、2方向に2次元に複数配置した光源部2と、2方向のうち放射角の小さいスロウ方向に屈接力を持つスロウ光学系4と、放射角の大きいファースト方向に屈接力を持つファースト光学系7とを備え、スロウ光学系4は、前記2次元に光源が配置された領域に対向した一つの光学基板上に、複数の光源3からの光束に作用する複数の曲面4aを一体に形成している。このことにより、スロウ光学系の位置調整は、スロウ光学系全体を位置移動させることで足りるので、位置調整が容易になり、調整時間の短縮も図れる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光束を集光光学系に導く光学系における光源ユニットに関し、特に高出力の半導体レーザによる溶接機や切断機等の加工機に用いる半導体レーザ装置用の光源ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザを光源として用いる装置において、半導体レーザをアレイ化して高出力化させ、装置の小型化、高効率化を図ることが行われている。半導体レーザから出射したレーザ光を、光軸方向から見た場合、互いに直交した方向において、レーザ光の放射角は異なっている。互いに直交した方向のうち、放射角が大きい方向をファースト方向、放射角が小さい方向をスロウ方向と呼んでいる。
【0003】
この場合、光源からの光束を集光光学系に導く光学系には、レーザ光からの光束のうち、ファースト方向に広がった光束を略平行光にするファーストレンズと、スロウ方向に広がった光束を略平行光にするスロウレンズとが必要になる。
【0004】
例えば、下記特許文献1には、ファースト方向に広がった光束を略平行光にする垂直成分コリメート部と、スロウ方向に広がった光束を略平行光にする複数の水平成分コリメート部とを備えた光学結合器が提案されている。この光学結合器によれば、水平成分コリメート部を複数備えているので、複数の光源が列状に配置されている半導体レーザアレイ用の光学結合器として用いることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−335755号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1に記載の光学結合器は、垂直成分コリメート部と水平成分コリメート部とが一体になっているので、光源との間の位置調整を、垂直成分コリメート部と水平成分コリメート部とで、別個に調整することができなかった。
【0007】
一方、垂直成分コリメートレンズと水平成分コリメートレンズとを別個独立にした構成も、従来より用いられている。しかしながら、この場合は垂直成分コリメートレンズ1個に、それぞれ独立した水平成分コリメートレンズ1個が対応するので、垂直成分コリメートレンズ、及び水平成分コリメートレンズのそれぞれすべてについて、位置調整が必要であった。
【0008】
また、前記特許文献1に記載の光学結合器は、光源列が複数配置されている光源部に用いる場合は、光源列毎に光学結合器が必要となるので、各光学結合器をそれぞれ光源部に接合しなければならず、生産性や製造コスト面で有利な構成ではなかった。
【0009】
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、位置調整や組立てを容易にし、生産性が高く、かつ安価に製造することができる光源ユニットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の光源ユニットは、直交する2方向で放射角の異なる光源を、前記2方向に2次元に複数配置した光源部と、前記2方向のうち放射角の小さいスロウ方向に屈接力を持つスロウ光学系と、放射角の大きいファースト方向に屈接力を持つファースト光学系とを備えた光源ユニットであって、
前記スロウ光学系は、前記2次元に光源が配置された領域に対向した一つの光学基板上に、前記複数の光源からの光束に作用する複数の曲面を一体に形成していることを特徴とする。
【0011】
本発明の光源ユニットの製造方法は、前記本発明の光源ユニットの製造方法であって、
前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記ファースト光学系は、それぞれ分離したY個の光学系で構成されており、
前記Y個の光学系と前記光源部との間の位置調整を、前記分離した光学系毎に別個に行う工程と、前記スロウ光学系と前記光源部との間の位置調整を、前記スロウ光学系全体の位置移動により行う工程と、前記ファースト光学系を前記スロウ光学系に固定する工程と、前記スロウ光学系を前記光源部に固定する工程とを備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の光源ユニット及びその製造方法によれば、スロウ光学系の位置調整は、スロウ光学系全体を位置移動させることで足りるので、位置調整が容易になり、調整時間の短縮も図れる。
【0013】
前記本発明の光源ユニットにおいては、前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記スロウ光学系は、前記一つの光学基板上にX個の円筒面が形成されていることが好ましい。この構成によれば、一つのスロウ光学系で、複数の光源からの光束すべてに光学的作用をさせることができる。
【0014】
また、前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記スロウ光学系は、前記一つの光学基板上にX×Y個の曲面が形成されていることが好ましい。この構成によっても、一つのスロウ光学系で、複数の光源からの光束すべてに光学的作用をさせることができる。
【0015】
また、前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記ファースト光学系は、それぞれ分離したY個の光学系で構成されていることが好ましい。この構成によれば、Y個の光学系をそれぞれ別個独立に位置調整することができる。
【0016】
また、前記スロウ光学系は、前記光源部に固定されていることが好ましい。この構成によれば、スロウ光学系は1枚構成であるので、固定箇所は最小限で足り、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0017】
また、前記ファースト光学系は、スロウ方向の長さが前記スロウ光学系より長いことが好ましい。この構成によれば、位置調整の際の保持が容易になる。
【0018】
また、前記ファースト光学系は、前記スロウ光学系に固定されていることが好ましい。この構成によれば、スロウ光学系を光源部に固定した場合、ファースト光学系を光源に固定する必要がないので、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0019】
また、前記スロウ光学系のファースト方向の線膨張係数をαs、前記光源部のファースト方向の線膨張係数をαoとすると、
|αs−αo|<1.0×10−5
の関係を満足することが好ましい。この構成によれば、温度上昇による熱膨張によって、光学特性が劣化するのを防止できる。
【0020】
また、前記ファースト光学系は、前記スロウ光学系に固定する固定手段が一体に形成されていることが好ましい。この構成によれば別個の固定手段を専用に設ける必要がないので、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0021】
また、前記スロウ光学系は、前記ファースト光学系を固定するための固定手段が一体に形成されていることが好ましい。この構成によれば別個の固定手段を専用に設ける必要がないので、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0022】
また、前記スロウ光学系と前記ファースト光学系とは、前記光源部の特性に合わせて調整した後固定されていることが好ましい。
【0023】
また、前記スロウ光学系と前記ファースト光学系とは、光軸中心の回転方向に調整された後、固定されていることが好ましい。
【0024】
また、前記ファースト光学系の固定手段は、凸部であることが好ましい。この構成によれば、プレス成型により固定手段を容易に成形できる。
【0025】
また、前記スロウ光学系の固定手段は、凸部に形成された凹部であることが好ましい。この構成によれば、プレス成型により固定手段を容易に成形できる。
【0026】
また、前記ファースト光学系のY個の光学系は、それぞれ凸部が形成されており、前記スロウ光学系は、前記各凸部に対応する複数の凹部が形成されており、前記ファースト光学系と前記スロウ光学系との固定前において、前記スロウ光学系の各凹部に、前記ファースト光学系の各凸部が入り込んだ状態で、前記Y個の分離した光学系毎に、前記Y個の光学系と前記光源部との間の位置調整を別個に行うことができ、かつ前記スロウ光学系全体の位置移動により、前記スロウ光学系と前記光源部との間の位置調整ができることが好ましい。この構成によれば、凹部又は凸部にあらかじめ接着剤を塗布しておけば、各光学系の位置調整後、そのまま、各光学系同士を固定できるので、生産性に優れている。
【0027】
また、前記ファースト光学系の前記Y個の光学系は、それぞれ前記スロウ光学系に固定されており、前記スロウ光学系は、前記光源部に固定されており、前記Y個の光学系は、前記光源部に直接固定されていないことが好ましい。この構成によれば、スロウ光学系は1枚構成であるので、固定箇所は最小限で足り、ファースト光学系をスロウ光学系に固定しているので、ファースト光学系を光源に固定する必要がなく、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施形態に係る光源ユニット1の斜視図を示している。光源部2にスロウ光学系であるスロウレンズ4が保持部材5を介して固定されている。スロウレンズ4には接合部6を介してファーストレンズ7が固定されている。光源部2には、複数の半導体レーザの光源が配置されており、3は発光点を示している。ファーストレンズ7は、光源からの放射光のうち放射角が大きい方向の光束を略平行光にし、スロウレンズ4は、放射角が小さい方向の光束を略平行光にするものである。
【0029】
ここで、図2は半導体レーザから出射される光束を示す斜視図である。半導体レーザ100から出射される光の広がり角は、X軸方向に比べ、これと直交するY軸方向が大きくなっている。以下、放射角が大きい方向(Y軸方向)をファースト方向、放射角が小さい方向(X軸方向)をスロウ方向と呼ぶ。
【0030】
図1の構成では、発光点3の列方向(矢印a方向)がスロウ方向であり、これと直交する方向(矢印b方向)がファースト方向である。光源部2には、スロウ方向にX個の発光点3が配置されて発光点列を形成している。また、発光点3の列はファースト方向にY個配列されている。すなわち、光源部2にはX×Y個の発光点3が2次元に配列されていることになる。
【0031】
ファーストレンズ7は、円筒面又は非円筒面の凸部7aを有しており、ファースト方向に広がった光束を略平行光にするものである。1列の発光点3の列に対して、1個のファーストレンズ7が対応するように配置されている。本図の例では、発光点3の列はY個であるので、ファーストレンズ7の配置もY個である。
【0032】
これに対してスロウレンズ4は、スロウ方向(矢印a方向)に広がった光束を略平行光にするものである。スロウレンズ4は、円筒面又は非円筒面を有する凸部4aが複数個一体になったものである。各凸部4aの軸方向(矢印b方向)は、ファーストレンズ7の軸方向(矢印a方向)と直交している。本図の例では、凸部4aは矢印b方向に配列されたY個の発光点に対応している。
【0033】
図3は、発光点3からの光束がファーストレンズ7により略平行光にされる様子を示した概略図である。本図は、図1の光源ユニット1を矢印c方向から見た図に相当する。すなわち、矢印b方向はファースト方向であり、光束8は、ファースト方向の光束である。本図に示したように、ファースト方向の光束8は、ファーストレンズ7により、略平行光となる。1列の発光点3の列に対して、1個のファーストレンズ7が対応しているので、1列分のX個の発光点3からのファースト方向の光束は、それぞれこれと対応するファーストレンズ7により、略平行光になることになる。
【0034】
図4は、発光点3からの光束がスロウレンズ4により略平行光にされる様子を示した概略図である。本図は、図1の光源ユニット1を矢印d方向から見た図に相当する。すなわち、矢印a方向はスロウ方向であり、光束9は、スロウ方向の光束である。本図に示したように、各発光点3からのスロウ方向の光束9は、スロウレンズ4により、略平行光となる。図4の奥行き方向(紙面と直交する方向)には、発光点3の列がY個配置されているので、凸部4aの1個分に対して、Y個の発光点3が対応していることになる。
【0035】
図5は、スロウレンズ4の斜視図を示している。本図の状態は、図1のスロウレンズ4を裏面側から見た斜視図である。スロウレンズ4は、1つの光学基板である平板状部材上に、円筒面又は非円筒面を有する光学的有効部である凸部4aが複数個一体に形成されたものである。光学的有効部である凸部4aが形成された領域の両側には、固定手段である突起4bが凸部4aの軸方向に複数個配置されている。突起4bにはさらに凹部4cが形成されている。
【0036】
図6は、ファーストレンズ7の斜視図を示している。図6の図示は、図1の光源ユニット1のうち、ファーストレンズ7のみを図示したものである。各ファーストレンズ7の両端部には、固定手段である突出ピン7aが形成されている。突出ピン7aは、スロウレンズ4の突起4bに形成された凹部4c内に収納させることができる。
【0037】
図7は、スロウレンズ4とファーストレンズ7とを組み立てた状態の断面図である。本図の状態は、図1のI−I線における断面図に相当する。スロウレンズ4の突起4bに形成された凹部4c内に、ファーストレンズ7の突出ピン7aが入り込んだ状態で、凹部4c内に充填された接着剤により、スロウレンズ4にファーストレンズ7が固定されている。
【0038】
図1に戻って、本実施の形態に係る光源ユニットについて、さらに具体的に説明する。広がり角の大きいファースト方向の光束を略平行光にするファーストレンズ7は、広がり角の小さいスロウ方向の光束を略平行光にするスロウレンズ4に比べ開口数NAの値は大きくなる。このため、ファーストレンズ7はスロウレンズ4に比べ、発光点3との間の配置誤差の許容値は小さくなり、配置精度は厳格になる。
【0039】
各ファーストレンズ7は、それぞれ分離したものであるので、各ファーストレンズ7と発光点3との間の位置調整は、ファーストレンズ7毎に個別に行うことができる。このことにより、前記のように厳格な配置精度に対応でき、発光点3の位置ばらつきにも対応できる。
【0040】
位置調整は、ファーストレンズ7の上側(光源部2から遠ざかる側)にスロウレンズ4を搭載した状態で行う。この状態では、各ファーストレンズ7の突出ピン7aが、スロウレンズ4の凹部4c内に入り込んでいる(図7参照)。この状態で、各ファーストレンズ7、及びスロウレンズ4をそれぞれ別個に保持した治具等を移動させながら各レンズの位置調整を行う。
【0041】
図1に示した構成は、ファーストレンズ7は、スロウ方向(矢印a方向)の長さがスロウレンズ4より長くなっているので、すなわちファーストレンズ7は、スロウレンズ4及び光源部2から延出しているので、治具等による保持は容易である。
【0042】
ファーストレンズ7の位置調整は、それぞれ別個のファーストレンズ7毎に行う。1枚構成のスロウレンズ4の位置調整は、スロウレンズ4全体を位置移動させて、位置調整を行う。スロウレンズ4の凹部4cの径、及び深さ寸法は、位置調整に対応できるように、ファーストレンズ7の突出ピン7aの径、及び高さに対して余裕を持っている。このため、ファーストレンズ7の突出ピン7aが、スロウレンズ4の突起4bの凹部4cに収まった状態であっても、余裕寸法の範囲内で、各レンズの高さ方向(光軸方向)の位置、及び平面方向(矢印a、b方向)の位置の調整が可能である。
【0043】
なお、ファーストレンズ7にスロウレンズ4を搭載した状態での位置調整について説明したが、ファーストレンズ7の位置調整を先行させ、その後スロウレンズ4を搭載してスロウレンズ4の位置調整をするようにしてもよい。
【0044】
ここで、スロウレンズ4は、1つの光学基板上に凸部4aが複数個一体に形成されたものであるので、スロウレンズ4全体としての位置調整は、ファーストレンズ7とは別個に可能であるが、各凸部4aを別個独立に位置調整することはできない。
【0045】
しかしながら、前記のように、スロウレンズ4は、ファーストレンズ7に比べて開口数NAの値が小さいので、発光点3との位置精度は、ファーストレンズ7の場合と比べて、許容できる範囲が大きくなる。このため、スロウレンズ4全体として位置調整を行っても、各凸部4cと各発光点3との間の位置精度を許容範囲内に収めることは可能である。このため、スロウレンズ4の位置調整は、スロウレンズ4全体を位置移動させることで足りるので、位置調整が容易になり、調整時間の短縮も図れる。
【0046】
ファーストレンズ7及びスロウレンズ4の位置調整が完了した状態を維持しておき、あらかじめ、スロウレンズ4の凹部4c内に充填された接着剤、又は突出ピン7aに塗布された接着剤が硬化すれば、ファーストレンズ7とスロウレンズ4とが接合部6を介して固定されることになる。この構成によれば、位置調整後そのまま、各光学系同士を固定できるので、生産性に優れている。
【0047】
一方、ファーストレンズ7及びスロウレンズ4の位置調整が完了した状態において、スロウレンズ4と光源部2とを保持部材5により固定する。この固定は接着剤を用いて、保持部材5をスロウレンズ4、光源部2の双方に接合することにより行う。保持部材5は、スロウレンズ4と一体に形成してもよい。このような構成は、後に説明するようなプレス成形を用いれば、容易に成形可能である。
【0048】
接合部6及び保持部材5の接着剤が硬化した後に、ファーストレンズ7、スロウレンズ4をそれぞれ保持している治具等の調整手段を取り外せば、光源ユニット1が完成する。
【0049】
本実施の形態に係る光源ユニットは、ファーストレンズ7、スロウレンズ4のそれぞれに固定手段が一体になっているので、専用の固定手段を別個に設ける必要はない。また、ファーストレンズ7は、スロウレンズ4に固定されているので、スロウレンズ4を光源部に固定すれば、ファーストレンズ7はスロウレンズ4を介して光源部2に固定されていることになる。このため、ファーストレンズ7を直接光源部2に接合する必要はなく、部品点数が省けることになる。さらに、スロウレンズ4は光源部2に固定することになるが、スロウレンズ4は1枚構成であるので、光源部2への固定箇所は最少限で足りることになる。スロウレンズを各ファーストレンズに対応して別個独立に備えた構成の場合は、スロウレンズ毎に固定が必要となる。
【0050】
(実施の形態2)
実施の形態2は、固定手段の別の例に係る実施の形態である。図8は、本実施の形態に係るスロウレンズ10の斜視図を示している。スロウレンズ10には、光学的有効部である凸部10aが形成された領域の両側に、固定手段である突起10bが凸部10aの軸方向に複数個配置されている。突起10bには、さらに凹部10cが形成されている。凹部10cは略円弧状の溝形状である。
【0051】
凹部10cの溝幅は、ファーストレンズ7の突起7a(図6)の径に比べて大きくしているので、各レンズは、前記実施の形態と同様に、スロウ方向やファースト方向、及び光軸方向の位置移動による位置調整は可能である。さらに、本実施の形態のスロウレンズ10は、このような位置調整に止まらず、各レンズを、光軸を中心とした回転方向にも位置調整が可能になる。すなわち、ファーストレンズ7の突起7aがスロウレンズ10の凹部10cに収まった状態であっても、各レンズは、凹部10cの略円弧状の溝形状の範囲内で位置調整が可能であるので、回転方向にも移動可能になる。このため、スロウレンズの位置調整をより確実にすることができる。
【0052】
(実施の形態3)
実施の形態3は、光源ユニットを構成する部材の線膨張係数に関するものである。レーザ光の照射により、光源ユニットの温度は上昇する。光源ユニットは筐体内に配置されるので、時間の経過により、光源ユニットは所定温度で安定する。この場合、温度上昇により、光源ユニットを構成する各部材は熱膨張していることになる。
【0053】
図1の例では、スロウレンズ4とファーストレンズ7とは接合されているので、スロウレンズ4がファースト方向(矢印b方向)に熱膨張すると、これと一体にファースト7の位置もファースト方向に変位することになる。一方、光源部2も温度上昇により、ファースト方向に熱膨張する。
【0054】
ファーストレンズ7と光源部2の線膨張係数の差により、熱膨張量に差が生じると、ファーストレンズ7と発光点3との位置関係がずれてしまう。前記のように、ファーストレンズ7と発光点3との間の位置関係は厳格であり、位置ずれは所定値以内に収める必要がある。このため、スロウレンズ4のファースト方向の線膨張係数をαs、光源部2のファースト方向の線膨張係数をαoとすると、下記の関係を満足することが好ましい。
【0055】
|αs−αo|<1.0×10−5
例えば、光源部2の材料を銅(αo=1.409×10−5)、スロウレンズの材料をK−PSFn3(住田光学社製、αs=1.18×10−5)とすれば、この関係を満足する。
【0056】
なお、温度上昇により、ファーストレンズ7、光源部2はスロウ方向にも熱膨張することになるが、各発光点3とファーストレンズ7とが対応さえしていれば、スロウ方向に変位しても、光学特性の変化はなく、この点は特別問題とならない。
【0057】
(実施の形態4)
実施の形態4は、前記実施の形態1で説明したファーストレンズ、スロウレンズをプレス成形で製造するというものである。
【0058】
図9は、実施の形態1に係る成形装置の構成図である。本図に示したように、下型11、上型12、及び胴型13で構成された金型ブロック14は、加圧手段である上プレスヘッド17と下プレスヘッド18との間に挟まれている。加圧時の温度の調節は、上下プレスヘッド17、18に内蔵された加熱手段であるヒータ19の発熱量を調節して行い、プレス圧力の調節は、エアシリンダ(図示せず)等の加圧力Fを調節して行う。より具体的には、加圧力Fの印加により、上型12の外周面と胴型13の内周面とが摺動しながら、上型12と下型11との間隔が狭まり、光学素子材料16が加圧変形することになる。
【0059】
本図に示した下型11は、図5に示したようなスロウレンズに対応した成形型である。溝状部11aと、この両側に隣接して凹部11bが形成されている。凹部11b内には凸部11cが形成されている。溝状部11aが、図5のスロウレンズ4の凸部4aに対応し、凹部11bが突起4bに対応し、凸部11cが凹部4cに対応する。
【0060】
図10は、金型ブロック14の分解斜視図を示している。光学素子材料16は下型11と上型12との間に配置されている。胴型13には開口部13aが形成されており、成形時には、胴型13の内部に下型11の先端部と上型12の先端部とが光学素子材料16を挟み込んだ状態で配置されていることになる。
【0061】
以下、図11、12を参照しながら工程順に説明する。まず、図11(a)に示したように、下型11上に光学素子材料16を載置して、図11(b)に示したように、下型11の上面、上型12の下面、及び胴型13の内周面で囲まれたキャビティ内に光学素子材料16が配置された状態にする。光学素子材料16としては、例えばホウ珪酸ガラス(ガラス転移点Tg=520℃)の平板研磨硝材がある。
【0062】
図11(c)は予備加熱工程を示しており、金型ブロック14がヒータ19(図9)により加熱されている。予備加熱の予熱温度は、ガラス屈服点以上に設定し、所定の予備圧力が印加される。
【0063】
図12(d)は、プレス工程を示しており、金型ブロック14を加熱しながら、上型12に加圧力Fを印加して、光学素子材料16を加圧変形させる。加圧により、光学素子材料16は溝状部11a、凹部11bに入り込み、光学素子材料16には、溝状部11aに対応する形状(円筒面又は非円筒面)、凹部11bに対応する形状(突起部)、及び凸部11cに対応する形状(凹部)が形成される。
【0064】
図12(e)は、冷却工程を示しており、金型ブロック14は、この冷却工程において冷却され、成形された光学素子材料16も冷却されることになる。冷却工程においては、上型12及び下型11に加工された形状を光学素子材料16に転写しながら固化させることになる。このため、所定の冷却圧力で加圧しながら、冷却温度まで冷却する。
【0065】
図12(f)は、光学素子アレイの取り出し工程を示している。冷却工程において光学素子材料16がガラス転移点以下の温度に到達すると、プレス開放して(加圧を解除して)、キャビティ内から取り出す。図12(f)は、光学素子アレイ16aを下型11から離型させた状態を示している。成形後の光学素子アレイ16aは、下型11の溝状部11aの形状が転写され、複数の凸部16aが形成されている。また、凹部11bの形状が転写され、凸部16aの両側に突起16bが形成され、凸部11cの形状が転写され、突起16b内に凹部16cが形成されている。
【0066】
以上、スロウレンズの成形の例で説明したが、ファーストレンズの成形は、例えば、下型11に、円筒面又は非円筒面に対応する複数の溝状部を形成し、得られた成形体を円筒面又は非円筒面を含むように切断すれば、複数のファーストレンズが1回の成形で得られる。
【0067】
本実施の形態のように、一旦所定形状に加工した成形型を用いてガラス面に形状を転写する製造方法によれば、機械加工や貼り合わせなどの工法に比べ、加工精度のばらつきを抑えることができ、面形状精度を安定させることができる。さらに、生産性に優れており、製造コストの点でも有利である。
【0068】
また、前記のように、スロウレンズの固定手段も一体に成形することができる。さらに、図6に示したようなファーストレンズ7の突起7aは、成形型に突起7aに対応する凹部を形成することにより得られる。固定手段に対応する成形型の形成は、成形型に固定手段に対応する形状を彫り込む加工のみで得られるので形成は容易である。
【0069】
なお、前記各実施形態において、スロウレンズ4には、X個の凸部4aが列状に配置された例で説明したが、これに代えてX×Y個の光学的有効部である曲面を形成した構成でもよい。この構成によれば、各発光点1個に対して、曲面が1個対応することになる。
【0070】
また、光源が半導体レーザの例で説明したが、これに限るものではなく、直交する2方向で放射角の異なる光源であれば、本発明に適用することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、スロウ光学系の位置調整は、スロウ光学系全体を位置移動させることで足りるので、位置調整が容易になり、調整時間の短縮も図れる。
【0072】
また、ファースト光学系をスロウ光学系に固定し、スロウ光学系は、光源部に固定するようにすれば、スロウ光学系は1枚構成であるので、固定箇所は最小限で足り、またファースト光学系をスロウ光学系の固定しているので、ファースト光学系を光源に固定する必要がなく、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光源ユニット1の斜視図
【図2】半導体レーザから出射される光を示す斜視図
【図3】本発明の一実施形態に係る発光点からの光束が列にファーストレンズにより略平行光にされる様子を示した概略図
【図4】本発明の一実施形態に係る発光点からの光束がスロウレンズにより略平行光にされる様子を示した概略図
【図5】本発明の一実施形態に係るスロウレンズの斜視図
【図6】本発明の一実施形態に係るファーストレンズの斜視図
【図7】本発明の一実施形態に係るスロウレンズとファーストレンズとを組み立てた状態の断面図
【図8】(a)本発明の別の実施形態に係るスロウレンズの斜視図
(b)図8(a)に示した突起の拡大図
【図9】本発明の一実施形態に係る成形装置の断面図
【図10】本発明の一実施形態に係る金型ブロックの分解斜視図
【図11】本発明の一実施形態に係る製造方法において光学素子材料の投入から予備加熱工程までを示す図
【図12】本発明の一実施形態に係る製造方法においてプレス工程から光学素子材料の取り出しまでを示す図
【符号の説明】
1 光源ユニット
2 光源部
3 発光点
4 スロウレンズ
4b,10b 突起
4c,10c 凹部
7 ファーストレンズ
7a 突出ピン
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光束を集光光学系に導く光学系における光源ユニットに関し、特に高出力の半導体レーザによる溶接機や切断機等の加工機に用いる半導体レーザ装置用の光源ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザを光源として用いる装置において、半導体レーザをアレイ化して高出力化させ、装置の小型化、高効率化を図ることが行われている。半導体レーザから出射したレーザ光を、光軸方向から見た場合、互いに直交した方向において、レーザ光の放射角は異なっている。互いに直交した方向のうち、放射角が大きい方向をファースト方向、放射角が小さい方向をスロウ方向と呼んでいる。
【0003】
この場合、光源からの光束を集光光学系に導く光学系には、レーザ光からの光束のうち、ファースト方向に広がった光束を略平行光にするファーストレンズと、スロウ方向に広がった光束を略平行光にするスロウレンズとが必要になる。
【0004】
例えば、下記特許文献1には、ファースト方向に広がった光束を略平行光にする垂直成分コリメート部と、スロウ方向に広がった光束を略平行光にする複数の水平成分コリメート部とを備えた光学結合器が提案されている。この光学結合器によれば、水平成分コリメート部を複数備えているので、複数の光源が列状に配置されている半導体レーザアレイ用の光学結合器として用いることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−335755号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1に記載の光学結合器は、垂直成分コリメート部と水平成分コリメート部とが一体になっているので、光源との間の位置調整を、垂直成分コリメート部と水平成分コリメート部とで、別個に調整することができなかった。
【0007】
一方、垂直成分コリメートレンズと水平成分コリメートレンズとを別個独立にした構成も、従来より用いられている。しかしながら、この場合は垂直成分コリメートレンズ1個に、それぞれ独立した水平成分コリメートレンズ1個が対応するので、垂直成分コリメートレンズ、及び水平成分コリメートレンズのそれぞれすべてについて、位置調整が必要であった。
【0008】
また、前記特許文献1に記載の光学結合器は、光源列が複数配置されている光源部に用いる場合は、光源列毎に光学結合器が必要となるので、各光学結合器をそれぞれ光源部に接合しなければならず、生産性や製造コスト面で有利な構成ではなかった。
【0009】
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、位置調整や組立てを容易にし、生産性が高く、かつ安価に製造することができる光源ユニットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の光源ユニットは、直交する2方向で放射角の異なる光源を、前記2方向に2次元に複数配置した光源部と、前記2方向のうち放射角の小さいスロウ方向に屈接力を持つスロウ光学系と、放射角の大きいファースト方向に屈接力を持つファースト光学系とを備えた光源ユニットであって、
前記スロウ光学系は、前記2次元に光源が配置された領域に対向した一つの光学基板上に、前記複数の光源からの光束に作用する複数の曲面を一体に形成していることを特徴とする。
【0011】
本発明の光源ユニットの製造方法は、前記本発明の光源ユニットの製造方法であって、
前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記ファースト光学系は、それぞれ分離したY個の光学系で構成されており、
前記Y個の光学系と前記光源部との間の位置調整を、前記分離した光学系毎に別個に行う工程と、前記スロウ光学系と前記光源部との間の位置調整を、前記スロウ光学系全体の位置移動により行う工程と、前記ファースト光学系を前記スロウ光学系に固定する工程と、前記スロウ光学系を前記光源部に固定する工程とを備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の光源ユニット及びその製造方法によれば、スロウ光学系の位置調整は、スロウ光学系全体を位置移動させることで足りるので、位置調整が容易になり、調整時間の短縮も図れる。
【0013】
前記本発明の光源ユニットにおいては、前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記スロウ光学系は、前記一つの光学基板上にX個の円筒面が形成されていることが好ましい。この構成によれば、一つのスロウ光学系で、複数の光源からの光束すべてに光学的作用をさせることができる。
【0014】
また、前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記スロウ光学系は、前記一つの光学基板上にX×Y個の曲面が形成されていることが好ましい。この構成によっても、一つのスロウ光学系で、複数の光源からの光束すべてに光学的作用をさせることができる。
【0015】
また、前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記ファースト光学系は、それぞれ分離したY個の光学系で構成されていることが好ましい。この構成によれば、Y個の光学系をそれぞれ別個独立に位置調整することができる。
【0016】
また、前記スロウ光学系は、前記光源部に固定されていることが好ましい。この構成によれば、スロウ光学系は1枚構成であるので、固定箇所は最小限で足り、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0017】
また、前記ファースト光学系は、スロウ方向の長さが前記スロウ光学系より長いことが好ましい。この構成によれば、位置調整の際の保持が容易になる。
【0018】
また、前記ファースト光学系は、前記スロウ光学系に固定されていることが好ましい。この構成によれば、スロウ光学系を光源部に固定した場合、ファースト光学系を光源に固定する必要がないので、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0019】
また、前記スロウ光学系のファースト方向の線膨張係数をαs、前記光源部のファースト方向の線膨張係数をαoとすると、
|αs−αo|<1.0×10−5
の関係を満足することが好ましい。この構成によれば、温度上昇による熱膨張によって、光学特性が劣化するのを防止できる。
【0020】
また、前記ファースト光学系は、前記スロウ光学系に固定する固定手段が一体に形成されていることが好ましい。この構成によれば別個の固定手段を専用に設ける必要がないので、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0021】
また、前記スロウ光学系は、前記ファースト光学系を固定するための固定手段が一体に形成されていることが好ましい。この構成によれば別個の固定手段を専用に設ける必要がないので、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0022】
また、前記スロウ光学系と前記ファースト光学系とは、前記光源部の特性に合わせて調整した後固定されていることが好ましい。
【0023】
また、前記スロウ光学系と前記ファースト光学系とは、光軸中心の回転方向に調整された後、固定されていることが好ましい。
【0024】
また、前記ファースト光学系の固定手段は、凸部であることが好ましい。この構成によれば、プレス成型により固定手段を容易に成形できる。
【0025】
また、前記スロウ光学系の固定手段は、凸部に形成された凹部であることが好ましい。この構成によれば、プレス成型により固定手段を容易に成形できる。
【0026】
また、前記ファースト光学系のY個の光学系は、それぞれ凸部が形成されており、前記スロウ光学系は、前記各凸部に対応する複数の凹部が形成されており、前記ファースト光学系と前記スロウ光学系との固定前において、前記スロウ光学系の各凹部に、前記ファースト光学系の各凸部が入り込んだ状態で、前記Y個の分離した光学系毎に、前記Y個の光学系と前記光源部との間の位置調整を別個に行うことができ、かつ前記スロウ光学系全体の位置移動により、前記スロウ光学系と前記光源部との間の位置調整ができることが好ましい。この構成によれば、凹部又は凸部にあらかじめ接着剤を塗布しておけば、各光学系の位置調整後、そのまま、各光学系同士を固定できるので、生産性に優れている。
【0027】
また、前記ファースト光学系の前記Y個の光学系は、それぞれ前記スロウ光学系に固定されており、前記スロウ光学系は、前記光源部に固定されており、前記Y個の光学系は、前記光源部に直接固定されていないことが好ましい。この構成によれば、スロウ光学系は1枚構成であるので、固定箇所は最小限で足り、ファースト光学系をスロウ光学系に固定しているので、ファースト光学系を光源に固定する必要がなく、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施形態に係る光源ユニット1の斜視図を示している。光源部2にスロウ光学系であるスロウレンズ4が保持部材5を介して固定されている。スロウレンズ4には接合部6を介してファーストレンズ7が固定されている。光源部2には、複数の半導体レーザの光源が配置されており、3は発光点を示している。ファーストレンズ7は、光源からの放射光のうち放射角が大きい方向の光束を略平行光にし、スロウレンズ4は、放射角が小さい方向の光束を略平行光にするものである。
【0029】
ここで、図2は半導体レーザから出射される光束を示す斜視図である。半導体レーザ100から出射される光の広がり角は、X軸方向に比べ、これと直交するY軸方向が大きくなっている。以下、放射角が大きい方向(Y軸方向)をファースト方向、放射角が小さい方向(X軸方向)をスロウ方向と呼ぶ。
【0030】
図1の構成では、発光点3の列方向(矢印a方向)がスロウ方向であり、これと直交する方向(矢印b方向)がファースト方向である。光源部2には、スロウ方向にX個の発光点3が配置されて発光点列を形成している。また、発光点3の列はファースト方向にY個配列されている。すなわち、光源部2にはX×Y個の発光点3が2次元に配列されていることになる。
【0031】
ファーストレンズ7は、円筒面又は非円筒面の凸部7aを有しており、ファースト方向に広がった光束を略平行光にするものである。1列の発光点3の列に対して、1個のファーストレンズ7が対応するように配置されている。本図の例では、発光点3の列はY個であるので、ファーストレンズ7の配置もY個である。
【0032】
これに対してスロウレンズ4は、スロウ方向(矢印a方向)に広がった光束を略平行光にするものである。スロウレンズ4は、円筒面又は非円筒面を有する凸部4aが複数個一体になったものである。各凸部4aの軸方向(矢印b方向)は、ファーストレンズ7の軸方向(矢印a方向)と直交している。本図の例では、凸部4aは矢印b方向に配列されたY個の発光点に対応している。
【0033】
図3は、発光点3からの光束がファーストレンズ7により略平行光にされる様子を示した概略図である。本図は、図1の光源ユニット1を矢印c方向から見た図に相当する。すなわち、矢印b方向はファースト方向であり、光束8は、ファースト方向の光束である。本図に示したように、ファースト方向の光束8は、ファーストレンズ7により、略平行光となる。1列の発光点3の列に対して、1個のファーストレンズ7が対応しているので、1列分のX個の発光点3からのファースト方向の光束は、それぞれこれと対応するファーストレンズ7により、略平行光になることになる。
【0034】
図4は、発光点3からの光束がスロウレンズ4により略平行光にされる様子を示した概略図である。本図は、図1の光源ユニット1を矢印d方向から見た図に相当する。すなわち、矢印a方向はスロウ方向であり、光束9は、スロウ方向の光束である。本図に示したように、各発光点3からのスロウ方向の光束9は、スロウレンズ4により、略平行光となる。図4の奥行き方向(紙面と直交する方向)には、発光点3の列がY個配置されているので、凸部4aの1個分に対して、Y個の発光点3が対応していることになる。
【0035】
図5は、スロウレンズ4の斜視図を示している。本図の状態は、図1のスロウレンズ4を裏面側から見た斜視図である。スロウレンズ4は、1つの光学基板である平板状部材上に、円筒面又は非円筒面を有する光学的有効部である凸部4aが複数個一体に形成されたものである。光学的有効部である凸部4aが形成された領域の両側には、固定手段である突起4bが凸部4aの軸方向に複数個配置されている。突起4bにはさらに凹部4cが形成されている。
【0036】
図6は、ファーストレンズ7の斜視図を示している。図6の図示は、図1の光源ユニット1のうち、ファーストレンズ7のみを図示したものである。各ファーストレンズ7の両端部には、固定手段である突出ピン7aが形成されている。突出ピン7aは、スロウレンズ4の突起4bに形成された凹部4c内に収納させることができる。
【0037】
図7は、スロウレンズ4とファーストレンズ7とを組み立てた状態の断面図である。本図の状態は、図1のI−I線における断面図に相当する。スロウレンズ4の突起4bに形成された凹部4c内に、ファーストレンズ7の突出ピン7aが入り込んだ状態で、凹部4c内に充填された接着剤により、スロウレンズ4にファーストレンズ7が固定されている。
【0038】
図1に戻って、本実施の形態に係る光源ユニットについて、さらに具体的に説明する。広がり角の大きいファースト方向の光束を略平行光にするファーストレンズ7は、広がり角の小さいスロウ方向の光束を略平行光にするスロウレンズ4に比べ開口数NAの値は大きくなる。このため、ファーストレンズ7はスロウレンズ4に比べ、発光点3との間の配置誤差の許容値は小さくなり、配置精度は厳格になる。
【0039】
各ファーストレンズ7は、それぞれ分離したものであるので、各ファーストレンズ7と発光点3との間の位置調整は、ファーストレンズ7毎に個別に行うことができる。このことにより、前記のように厳格な配置精度に対応でき、発光点3の位置ばらつきにも対応できる。
【0040】
位置調整は、ファーストレンズ7の上側(光源部2から遠ざかる側)にスロウレンズ4を搭載した状態で行う。この状態では、各ファーストレンズ7の突出ピン7aが、スロウレンズ4の凹部4c内に入り込んでいる(図7参照)。この状態で、各ファーストレンズ7、及びスロウレンズ4をそれぞれ別個に保持した治具等を移動させながら各レンズの位置調整を行う。
【0041】
図1に示した構成は、ファーストレンズ7は、スロウ方向(矢印a方向)の長さがスロウレンズ4より長くなっているので、すなわちファーストレンズ7は、スロウレンズ4及び光源部2から延出しているので、治具等による保持は容易である。
【0042】
ファーストレンズ7の位置調整は、それぞれ別個のファーストレンズ7毎に行う。1枚構成のスロウレンズ4の位置調整は、スロウレンズ4全体を位置移動させて、位置調整を行う。スロウレンズ4の凹部4cの径、及び深さ寸法は、位置調整に対応できるように、ファーストレンズ7の突出ピン7aの径、及び高さに対して余裕を持っている。このため、ファーストレンズ7の突出ピン7aが、スロウレンズ4の突起4bの凹部4cに収まった状態であっても、余裕寸法の範囲内で、各レンズの高さ方向(光軸方向)の位置、及び平面方向(矢印a、b方向)の位置の調整が可能である。
【0043】
なお、ファーストレンズ7にスロウレンズ4を搭載した状態での位置調整について説明したが、ファーストレンズ7の位置調整を先行させ、その後スロウレンズ4を搭載してスロウレンズ4の位置調整をするようにしてもよい。
【0044】
ここで、スロウレンズ4は、1つの光学基板上に凸部4aが複数個一体に形成されたものであるので、スロウレンズ4全体としての位置調整は、ファーストレンズ7とは別個に可能であるが、各凸部4aを別個独立に位置調整することはできない。
【0045】
しかしながら、前記のように、スロウレンズ4は、ファーストレンズ7に比べて開口数NAの値が小さいので、発光点3との位置精度は、ファーストレンズ7の場合と比べて、許容できる範囲が大きくなる。このため、スロウレンズ4全体として位置調整を行っても、各凸部4cと各発光点3との間の位置精度を許容範囲内に収めることは可能である。このため、スロウレンズ4の位置調整は、スロウレンズ4全体を位置移動させることで足りるので、位置調整が容易になり、調整時間の短縮も図れる。
【0046】
ファーストレンズ7及びスロウレンズ4の位置調整が完了した状態を維持しておき、あらかじめ、スロウレンズ4の凹部4c内に充填された接着剤、又は突出ピン7aに塗布された接着剤が硬化すれば、ファーストレンズ7とスロウレンズ4とが接合部6を介して固定されることになる。この構成によれば、位置調整後そのまま、各光学系同士を固定できるので、生産性に優れている。
【0047】
一方、ファーストレンズ7及びスロウレンズ4の位置調整が完了した状態において、スロウレンズ4と光源部2とを保持部材5により固定する。この固定は接着剤を用いて、保持部材5をスロウレンズ4、光源部2の双方に接合することにより行う。保持部材5は、スロウレンズ4と一体に形成してもよい。このような構成は、後に説明するようなプレス成形を用いれば、容易に成形可能である。
【0048】
接合部6及び保持部材5の接着剤が硬化した後に、ファーストレンズ7、スロウレンズ4をそれぞれ保持している治具等の調整手段を取り外せば、光源ユニット1が完成する。
【0049】
本実施の形態に係る光源ユニットは、ファーストレンズ7、スロウレンズ4のそれぞれに固定手段が一体になっているので、専用の固定手段を別個に設ける必要はない。また、ファーストレンズ7は、スロウレンズ4に固定されているので、スロウレンズ4を光源部に固定すれば、ファーストレンズ7はスロウレンズ4を介して光源部2に固定されていることになる。このため、ファーストレンズ7を直接光源部2に接合する必要はなく、部品点数が省けることになる。さらに、スロウレンズ4は光源部2に固定することになるが、スロウレンズ4は1枚構成であるので、光源部2への固定箇所は最少限で足りることになる。スロウレンズを各ファーストレンズに対応して別個独立に備えた構成の場合は、スロウレンズ毎に固定が必要となる。
【0050】
(実施の形態2)
実施の形態2は、固定手段の別の例に係る実施の形態である。図8は、本実施の形態に係るスロウレンズ10の斜視図を示している。スロウレンズ10には、光学的有効部である凸部10aが形成された領域の両側に、固定手段である突起10bが凸部10aの軸方向に複数個配置されている。突起10bには、さらに凹部10cが形成されている。凹部10cは略円弧状の溝形状である。
【0051】
凹部10cの溝幅は、ファーストレンズ7の突起7a(図6)の径に比べて大きくしているので、各レンズは、前記実施の形態と同様に、スロウ方向やファースト方向、及び光軸方向の位置移動による位置調整は可能である。さらに、本実施の形態のスロウレンズ10は、このような位置調整に止まらず、各レンズを、光軸を中心とした回転方向にも位置調整が可能になる。すなわち、ファーストレンズ7の突起7aがスロウレンズ10の凹部10cに収まった状態であっても、各レンズは、凹部10cの略円弧状の溝形状の範囲内で位置調整が可能であるので、回転方向にも移動可能になる。このため、スロウレンズの位置調整をより確実にすることができる。
【0052】
(実施の形態3)
実施の形態3は、光源ユニットを構成する部材の線膨張係数に関するものである。レーザ光の照射により、光源ユニットの温度は上昇する。光源ユニットは筐体内に配置されるので、時間の経過により、光源ユニットは所定温度で安定する。この場合、温度上昇により、光源ユニットを構成する各部材は熱膨張していることになる。
【0053】
図1の例では、スロウレンズ4とファーストレンズ7とは接合されているので、スロウレンズ4がファースト方向(矢印b方向)に熱膨張すると、これと一体にファースト7の位置もファースト方向に変位することになる。一方、光源部2も温度上昇により、ファースト方向に熱膨張する。
【0054】
ファーストレンズ7と光源部2の線膨張係数の差により、熱膨張量に差が生じると、ファーストレンズ7と発光点3との位置関係がずれてしまう。前記のように、ファーストレンズ7と発光点3との間の位置関係は厳格であり、位置ずれは所定値以内に収める必要がある。このため、スロウレンズ4のファースト方向の線膨張係数をαs、光源部2のファースト方向の線膨張係数をαoとすると、下記の関係を満足することが好ましい。
【0055】
|αs−αo|<1.0×10−5
例えば、光源部2の材料を銅(αo=1.409×10−5)、スロウレンズの材料をK−PSFn3(住田光学社製、αs=1.18×10−5)とすれば、この関係を満足する。
【0056】
なお、温度上昇により、ファーストレンズ7、光源部2はスロウ方向にも熱膨張することになるが、各発光点3とファーストレンズ7とが対応さえしていれば、スロウ方向に変位しても、光学特性の変化はなく、この点は特別問題とならない。
【0057】
(実施の形態4)
実施の形態4は、前記実施の形態1で説明したファーストレンズ、スロウレンズをプレス成形で製造するというものである。
【0058】
図9は、実施の形態1に係る成形装置の構成図である。本図に示したように、下型11、上型12、及び胴型13で構成された金型ブロック14は、加圧手段である上プレスヘッド17と下プレスヘッド18との間に挟まれている。加圧時の温度の調節は、上下プレスヘッド17、18に内蔵された加熱手段であるヒータ19の発熱量を調節して行い、プレス圧力の調節は、エアシリンダ(図示せず)等の加圧力Fを調節して行う。より具体的には、加圧力Fの印加により、上型12の外周面と胴型13の内周面とが摺動しながら、上型12と下型11との間隔が狭まり、光学素子材料16が加圧変形することになる。
【0059】
本図に示した下型11は、図5に示したようなスロウレンズに対応した成形型である。溝状部11aと、この両側に隣接して凹部11bが形成されている。凹部11b内には凸部11cが形成されている。溝状部11aが、図5のスロウレンズ4の凸部4aに対応し、凹部11bが突起4bに対応し、凸部11cが凹部4cに対応する。
【0060】
図10は、金型ブロック14の分解斜視図を示している。光学素子材料16は下型11と上型12との間に配置されている。胴型13には開口部13aが形成されており、成形時には、胴型13の内部に下型11の先端部と上型12の先端部とが光学素子材料16を挟み込んだ状態で配置されていることになる。
【0061】
以下、図11、12を参照しながら工程順に説明する。まず、図11(a)に示したように、下型11上に光学素子材料16を載置して、図11(b)に示したように、下型11の上面、上型12の下面、及び胴型13の内周面で囲まれたキャビティ内に光学素子材料16が配置された状態にする。光学素子材料16としては、例えばホウ珪酸ガラス(ガラス転移点Tg=520℃)の平板研磨硝材がある。
【0062】
図11(c)は予備加熱工程を示しており、金型ブロック14がヒータ19(図9)により加熱されている。予備加熱の予熱温度は、ガラス屈服点以上に設定し、所定の予備圧力が印加される。
【0063】
図12(d)は、プレス工程を示しており、金型ブロック14を加熱しながら、上型12に加圧力Fを印加して、光学素子材料16を加圧変形させる。加圧により、光学素子材料16は溝状部11a、凹部11bに入り込み、光学素子材料16には、溝状部11aに対応する形状(円筒面又は非円筒面)、凹部11bに対応する形状(突起部)、及び凸部11cに対応する形状(凹部)が形成される。
【0064】
図12(e)は、冷却工程を示しており、金型ブロック14は、この冷却工程において冷却され、成形された光学素子材料16も冷却されることになる。冷却工程においては、上型12及び下型11に加工された形状を光学素子材料16に転写しながら固化させることになる。このため、所定の冷却圧力で加圧しながら、冷却温度まで冷却する。
【0065】
図12(f)は、光学素子アレイの取り出し工程を示している。冷却工程において光学素子材料16がガラス転移点以下の温度に到達すると、プレス開放して(加圧を解除して)、キャビティ内から取り出す。図12(f)は、光学素子アレイ16aを下型11から離型させた状態を示している。成形後の光学素子アレイ16aは、下型11の溝状部11aの形状が転写され、複数の凸部16aが形成されている。また、凹部11bの形状が転写され、凸部16aの両側に突起16bが形成され、凸部11cの形状が転写され、突起16b内に凹部16cが形成されている。
【0066】
以上、スロウレンズの成形の例で説明したが、ファーストレンズの成形は、例えば、下型11に、円筒面又は非円筒面に対応する複数の溝状部を形成し、得られた成形体を円筒面又は非円筒面を含むように切断すれば、複数のファーストレンズが1回の成形で得られる。
【0067】
本実施の形態のように、一旦所定形状に加工した成形型を用いてガラス面に形状を転写する製造方法によれば、機械加工や貼り合わせなどの工法に比べ、加工精度のばらつきを抑えることができ、面形状精度を安定させることができる。さらに、生産性に優れており、製造コストの点でも有利である。
【0068】
また、前記のように、スロウレンズの固定手段も一体に成形することができる。さらに、図6に示したようなファーストレンズ7の突起7aは、成形型に突起7aに対応する凹部を形成することにより得られる。固定手段に対応する成形型の形成は、成形型に固定手段に対応する形状を彫り込む加工のみで得られるので形成は容易である。
【0069】
なお、前記各実施形態において、スロウレンズ4には、X個の凸部4aが列状に配置された例で説明したが、これに代えてX×Y個の光学的有効部である曲面を形成した構成でもよい。この構成によれば、各発光点1個に対して、曲面が1個対応することになる。
【0070】
また、光源が半導体レーザの例で説明したが、これに限るものではなく、直交する2方向で放射角の異なる光源であれば、本発明に適用することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、スロウ光学系の位置調整は、スロウ光学系全体を位置移動させることで足りるので、位置調整が容易になり、調整時間の短縮も図れる。
【0072】
また、ファースト光学系をスロウ光学系に固定し、スロウ光学系は、光源部に固定するようにすれば、スロウ光学系は1枚構成であるので、固定箇所は最小限で足り、またファースト光学系をスロウ光学系の固定しているので、ファースト光学系を光源に固定する必要がなく、製造が容易になり、コスト面でも有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光源ユニット1の斜視図
【図2】半導体レーザから出射される光を示す斜視図
【図3】本発明の一実施形態に係る発光点からの光束が列にファーストレンズにより略平行光にされる様子を示した概略図
【図4】本発明の一実施形態に係る発光点からの光束がスロウレンズにより略平行光にされる様子を示した概略図
【図5】本発明の一実施形態に係るスロウレンズの斜視図
【図6】本発明の一実施形態に係るファーストレンズの斜視図
【図7】本発明の一実施形態に係るスロウレンズとファーストレンズとを組み立てた状態の断面図
【図8】(a)本発明の別の実施形態に係るスロウレンズの斜視図
(b)図8(a)に示した突起の拡大図
【図9】本発明の一実施形態に係る成形装置の断面図
【図10】本発明の一実施形態に係る金型ブロックの分解斜視図
【図11】本発明の一実施形態に係る製造方法において光学素子材料の投入から予備加熱工程までを示す図
【図12】本発明の一実施形態に係る製造方法においてプレス工程から光学素子材料の取り出しまでを示す図
【符号の説明】
1 光源ユニット
2 光源部
3 発光点
4 スロウレンズ
4b,10b 突起
4c,10c 凹部
7 ファーストレンズ
7a 突出ピン
Claims (17)
- 直交する2方向で放射角の異なる光源を、前記2方向に2次元に複数配置した光源部と、前記2方向のうち放射角の小さいスロウ方向に屈接力を持つスロウ光学系と、放射角の大きいファースト方向に屈接力を持つファースト光学系とを備えた光源ユニットであって、
前記スロウ光学系は、前記2次元に光源が配置された領域に対向した一つの光学基板上に、前記複数の光源からの光束に作用する複数の曲面を一体に形成していることを特徴とする光源ユニット。 - 前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記スロウ光学系は、前記一つの光学基板上にX個の円筒面が形成されている請求項1に記載の光源ユニット。
- 前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記スロウ光学系は、前記一つの光学基板上にX×Y個の曲面が形成されている請求項1に記載の光源ユニット。
- 前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記ファースト光学系は、それぞれ分離したY個の光学系で構成されている請求項1に記載の光源ユニット。
- 前記スロウ光学系は、前記光源部に固定されている請求項1に記載の光源ユニット。
- 前記ファースト光学系は、スロウ方向の長さが前記スロウ光学系より長い請求項1に記載の光源ユニット
- 前記ファースト光学系は、前記スロウ光学系に固定されている請求項1に記載の光源ユニット。
- 前記スロウ光学系のファースト方向の線膨張係数をαs、前記光源部のファースト方向の線膨張係数をαoとすると、
|αs−αo|<1.0×10−5
の関係を満足する請求項7に記載の光源ユニット。 - 前記ファースト光学系は、前記スロウ光学系に固定する固定手段が一体に形成されている請求項7に記載の光源ユニット。
- 前記スロウ光学系は、前記ファースト光学系を固定するための固定手段が一体に形成されている請求項7に記載の光源ユニット。
- 前記スロウ光学系と前記ファースト光学系とは、前記光源部の特性に合わせて調整した後固定されている請求項7に記載の光源ユニット。
- 前記スロウ光学系と前記ファースト光学系とは、光軸中心の回転方向に調整された後、固定されている請求項7に記載の光源ユニット。
- 前記ファースト光学系の固定手段は、凸部である請求項7に記載の光源ユニット。
- 前記スロウ光学系の固定手段は、凸部に形成された凹部である請求項7に記載の光源ユニット。
- 前記ファースト光学系のY個の光学系は、それぞれ凸部が形成されており、前記スロウ光学系は、前記各凸部に対応する複数の凹部が形成されており、前記ファースト光学系と前記スロウ光学系との固定前において、前記スロウ光学系の各凹部に、前記ファースト光学系の各凸部が入り込んだ状態で、前記Y個の分離した光学系毎に、前記Y個の光学系と前記光源部との間の位置調整を別個に行うことができ、かつ前記スロウ光学系全体の位置移動により、前記スロウ光学系と前記光源部との間の位置調整ができる請求項4に記載の光源ユニット。
- 前記ファースト光学系の前記Y個の光学系は、それぞれ前記スロウ光学系に固定されており、前記スロウ光学系は、前記光源部に固定されており、前記Y個の光学系は、前記光源部に直接固定されていない請求項4に記載の記載の光源ユニット。
- 請求項1に記載の光源ユニットの製造方法であって、
前記複数の光源の配列は、スロウ方向にX個、ファースト方向にY個であり、前記ファースト光学系は、それぞれ分離したY個の光学系で構成されており、
前記Y個の光学系と前記光源部との間の位置調整を、前記分離した光学系毎に別個に行う工程と、前記スロウ光学系と前記光源部との間の位置調整を、前記スロウ光学系全体の位置移動により行う工程と、前記ファースト光学系を前記スロウ光学系に固定する工程と、前記スロウ光学系を前記光源部に固定する工程とを備えたことを特徴とする光源ユニットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003081201A JP2004287250A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 光源ユニット及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003081201A JP2004287250A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 光源ユニット及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004287250A true JP2004287250A (ja) | 2004-10-14 |
Family
ID=33294842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003081201A Withdrawn JP2004287250A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 光源ユニット及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004287250A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013015762A (ja) * | 2011-07-06 | 2013-01-24 | Sony Corp | 照明光学系および画像表示装置 |
JP2016057644A (ja) * | 2015-12-25 | 2016-04-21 | ソニー株式会社 | 照明光学系および画像表示装置 |
JP2017151449A (ja) * | 2017-03-28 | 2017-08-31 | ソニー株式会社 | 照明光学系および画像表示装置 |
-
2003
- 2003-03-24 JP JP2003081201A patent/JP2004287250A/ja not_active Withdrawn
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