JP2004286953A - 光ファイバリボン作製装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リボン化可能な長さに制限のない光ファイバリボン作製装置を提供する。
【解決手段】光ファイバリボン作製装置10は、光部品20から引き出された複数の光ファイバ心線21をリボン化するのに用いられる。光ファイバリボン作製装置10は、光部品20から引き出された並列した複数の光ファイバ心線21にそれらの表面を覆うように液状の紫外線硬化型樹脂を付着させる樹脂付着部13と、樹脂付着部13で液状の紫外線硬化型樹脂を付着させた複数の光ファイバ心線21に紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることによりそれらを一体化させた光ファイバリボン22を形成する紫外線照射部16と、樹脂付着部13及び紫外線照射部16に複数の光ファイバ心線21を順次引き入れると共に紫外線照射部16で形成した光ファイバリボン22を引き出すローラ手段19と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】光ファイバリボン作製装置10は、光部品20から引き出された複数の光ファイバ心線21をリボン化するのに用いられる。光ファイバリボン作製装置10は、光部品20から引き出された並列した複数の光ファイバ心線21にそれらの表面を覆うように液状の紫外線硬化型樹脂を付着させる樹脂付着部13と、樹脂付着部13で液状の紫外線硬化型樹脂を付着させた複数の光ファイバ心線21に紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることによりそれらを一体化させた光ファイバリボン22を形成する紫外線照射部16と、樹脂付着部13及び紫外線照射部16に複数の光ファイバ心線21を順次引き入れると共に紫外線照射部16で形成した光ファイバリボン22を引き出すローラ手段19と、を備える。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光部品から引き出された複数の光ファイバ心線をリボン化するのに用いられる光ファイバリボン作製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光部品から引き出された複数の光ファイバ心線をリボン化する治具として、光ファイバ心線を手作業で整列させる部分と、整列させた光ファイバ心線をクランプする部分と、を備えたものがある。このものでは、光ファイバ心線の整列させた部位に常温硬化性の接着剤を手塗りし、それを硬化させることで光ファイバ心線のリボン化が図られる。
【0003】
また、光ファイバ心線を整列させてクランプし、上側からテープを貼り付けてリボン化させる治具もある。
【0004】
これらの治具を用いた光ファイバ心線のリボン化は、リボン厚さの制御が困難である等のため作業にスキルを要する。
【0005】
特許文献1には、複数本の光ファイバ心線を並列に配置し、それらの複数本の光ファイバ心線の周りに樹脂を塗布して硬化させテープ状に形成する光ファイバテープ化装置であって、複数本の光ファイバ心線を並列に整列させるファイバ整列手段と、ファイバ整列手段で整列された複数本の光ファイバ心線に樹脂を塗布する樹脂塗布手段と、その樹脂塗布手段で光ファイバ心線に塗布された樹脂を硬化させる樹脂硬化手段とが光ファイバ心線挿通方向に一列に並べて配置され、それらのファイバ整列手段、樹脂塗布手段及び樹脂硬化手段を一体的にファイバ整列手段の方向に移動させる直動ステージなどの移動手段が設けられているものが開示されている。また、同文献には、ファイバ整列手段、樹脂塗布手段及び樹脂硬化手段が光ファイバ心線挿通方向に一列に並んで固定配置され、樹脂硬化手段から出てくる光ファイバ心線を引き出す直動ステージなどの移動手段が設けられているものも開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−154074号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1に開示されている光ファイバリボン作製装置では、複数の光ファイバ心線をリボン化してできる光ファイバリボンの長さが移動手段の可動長さ以下に制限される。そのため、光部品から引き出されている光ファイバ心線の長さによっては、この装置を用いることができない場合が生じる。一方、光部品から如何なる長さの光ファイバ心線が引き出されていても対応し得るように移動手段を長くすると、装置の大型化を招くこととなってしまう。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、リボン化可能な長さに制限のない光ファイバリボン作製装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ローラにより連続的に光ファイバリボンを引き出すことができるようにしたものである。
【0010】
具体的には、本発明は、光部品から引き出された複数の光ファイバ心線をリボン化するのに用いられる光ファイバリボン作製装置であって、
光部品から引き出された並列した複数の光ファイバ心線にそれらの表面を覆うように液状の紫外線硬化型樹脂を付着させる樹脂付着部と、
上記樹脂付着部で液状の紫外線硬化型樹脂を付着させた複数の光ファイバ心線に紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることによりそれらを一体化させた光ファイバリボンを形成する紫外線照射部と、
上記樹脂付着部及び紫外線照射部に複数の光ファイバ心線を順次引き入れると共に上記紫外線照射部で形成した光ファイバリボンを引き出すローラ手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、紫外線照射部で形成された光ファイバリボンがローラ手段により連続的に引き出すことができるので、リボン化可能な長さに制限がない。従って、光部品から如何なる長さの光ファイバ心線が引き出されていてもそれをリボン化することができる。また、ローラ手段により連続的に光ファイバリボンを引き出すようにしているので、装置構成が大型となることもない。
【0012】
本発明は、上記樹脂付着部に入る複数の光ファイバ心線を梳くブラシ部材が設けられているものであってもよい。
【0013】
上記の構成によれば、樹脂付着部に入る複数の光ファイバ心線に張力が負荷されるので、光ファイバ心線が整然と整列した光ファイバリボンを形成することができる。また、光ファイバ心線の絡み合いを解いて整列させると共に表面に付着した埃等を除去する機能をも果たす。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1及び2は、本発明の実施形態に係る光ファイバリボン作製装置10を示す。この光ファイバリボン作製装置10は、光部品20から引き出された複数の光ファイバ心線21をリボン化するのに用いられるものである。
【0016】
光ファイバリボン作製装置10は、光ファイバ心線21を送り込む側から光ファイバリボン22を引き出す側に向かって順に、ブラシ部材11、張力制御ローラ12、樹脂付着部13、紫外線照射部16及び引出ローラ(ローラ手段)19が配設された構成となっている。
【0017】
ブラシ部材11は、基材に剛性の毛が植設されたもので構成されており、毛の先端が上側となるように設けられている。そして、このブラシ部材11により、張力制御ローラ12及びそれに続く樹脂付着部13に送り込まれる複数の光ファイバ心線21を梳くようになっている。
【0018】
張力制御ローラ12は、各々、ポリウレタン等で形成された一対の弾性ローラで構成されており、ブラシ部材11に隣接して、ブラシ部材11で梳かれた複数の光ファイバ心線21の延びる方向に対してローラ軸が略垂直となり且つそれらの複数の光ファイバ心線21を狭持するように配設されている。また、この張力制御ローラ12は、光ファイバ心線21をブラシ部材11側に引き戻す方向に回転するように構成されている。そして、この張力制御ローラ12により、後述の引出ローラ19との間で光ファイバ心線21に負荷される張力を調節するようになっている。
【0019】
樹脂付着部13は、ダイス14と樹脂供給用ディスペンサ15とにより構成されており、張力制御ローラ12に隣接して設けられている。ダイス14は、表面に光ファイバ心線21を嵌合させるための溝が複数並列して形成された矩形板状の下側溝付きニップル14aと矩形の開口が形成された矩形板状の上側窓空き蓋14bとが積層されて構成されている。樹脂供給用ディスペンサ15は、ダイス14の上方に上側窓空き蓋14bの開口に向かって液状の紫外線硬化型樹脂を滴下供給するように設けられている。複数の光ファイバ心線21が下側溝付きニップル14aと上側窓空き蓋14bとの間で挟まれてダイス14に挿通され、上側窓空き蓋14bの開口に樹脂供給用ディスペンサ15から未硬化の液状の紫外線硬化型樹脂を滴下供給することにより、心線表面を覆うように光ファイバ心線21に液状の紫外線硬化型樹脂を付着させるようになっている。
【0020】
紫外線照射部16は、一対のUVランプにより構成されており、樹脂付着部13に隣接して、樹脂付着部13から送られた光ファイバ心線21に対して上下から紫外線を照射するように配設されている。紫外線照射部16により光ファイバ心線21に付着した紫外線硬化型樹脂に紫外線が照射されるようになっており、これにより、紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、複数の光ファイバ心線21を一体化させてリボン化するようになっている。なお、紫外線照射部16は、箱状のフードカバー17内に収納されており、これによって紫外線の漏れを規制している。また、フードカバー17内にはアルゴン(Ar)ガスなどを供給する不活性ガス導入部18が設けられており、これによって紫外線硬化型樹脂の硬化を妨げる酸素を排除してその硬化促進を図っている。
【0021】
引出ローラ19は、各々、ポリウレタン等で形成された一対の弾性ローラで構成されており、紫外線照射部16に隣接して、紫外線照射部16で形成された光ファイバリボン22の延びる方向に対してローラ軸が略垂直となり且つその光ファイバリボン22を狭持するように設けられている。また、この引出ローラ19は、光ファイバリボン22を連続的に引き出す方向に回転するように構成されている。そして、この引出ローラ19により、樹脂付着部13及び紫外線照射部16に複数の光ファイバ心線を順次引き入れると共に紫外線照射部16で形成された光ファイバリボン22を連続的に引き出すようになっている。
【0022】
次に、この光ファイバリボン作製装置10を用いた光ファイバ心線21のリボン化方法について説明する。
【0023】
まず、光部品20から引き出された複数の光ファイバ心線21を、引出ローラ19、紫外線照射部16、樹脂付着部13、張力制御ローラ12及びブラシ部材11に通す。このとき、樹脂付着部13においては、光ファイバ心線21を下側溝付きニップル14aの溝に収容して上から上側窓空き蓋14bを被せることによりダイス14にセットする。また、光ファイバ心線21の基端を引出ローラ19の出口に位置付け、これによってできる限り長い光ファイバリボン22が得られるようにする。なお、光部品20が光ファイバ配線板の場合、光ファイバ配線板を引出ローラ19及び紫外線照射に通すことが可能であるので、その光部品20である光ファイバ配線板をダイス14の出口に位置付けるようにしてもよい。
【0024】
次いで、引出ローラ19を光ファイバ心線21を引く方向に回転させると共に、樹脂付着部13の樹脂供給用ディスペンサ15からダイス14に挿通された光ファイバ心線21に対して未硬化の液状の紫外線硬化型樹脂を滴下供給し、紫外線照射部16で光ファイバ心線21に対して紫外線を照射する。このとき、ブラシ部材11によって張力制御ローラ12に送られる複数の光ファイバ心線21が梳かれる。また、光ファイバ心線21をブラシ部材11側に引き戻す方向に張力制御ローラ12を回転させることによって張力制御ローラ12から引出ローラ19までの間で光ファイバ心線21に適当な張力が負荷される。そして、引出ローラ19の回転により、光部品20の複数の光ファイバ心線21が樹脂付着部13及び紫外線照射部16に順次引き入れられ、樹脂付着部13では、それらに液状の紫外線硬化型樹脂が付着され、紫外線照射部16では、それらに紫外線が照射されてリボン化され、最後に、引出ローラ19から光ファイバリボン22として引き出される。
【0025】
以上の構成のファイバリボン作製装置によれば、紫外線照射部16で形成された光ファイバリボン22が引出ローラ19により連続的に引き出すことができるので、リボン化可能な長さに制限がない。従って、光部品20から如何なる長さの光ファイバ心線21が引き出されていてもそれをリボン化することができる。
【0026】
また、引出ローラ19により連続的に光ファイバリボン22を引き出すようにしているので、装置構成が小型である。
【0027】
さらに、樹脂付着部13に入る複数の光ファイバ心線21を梳くブラシ部材11が設けられており、それによって樹脂付着部13に入る複数の光ファイバ心線21に張力が負荷されるので、光ファイバ心線21が整然と整列した光ファイバリボン22を形成することができる。
【0028】
また、ブラシ部材11が光ファイバ心線21の絡み合いを解いて整列させると共に表面に付着した埃等を除去する機能をも果たす。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、紫外線照射部で形成された光ファイバリボンがローラ手段により連続的に引き出すことができるので、リボン化可能な長さに制限がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光ファイバリボン作製装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係る光ファイバリボン作製装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 光ファイバリボン作製装置
11 ブラシ部材
12 張力制御ローラ
13 樹脂付着部
14 ダイス
14a 下側溝付きニップル
14b 上側窓空き蓋
15 樹脂供給用ディスペンサ
16 紫外線照射部
17 フードカバー
18 不活性ガス導入部
19 引出ローラ
20 光部品
21 光ファイバ心線
22 光ファイバリボン
【発明の属する技術分野】
本発明は、光部品から引き出された複数の光ファイバ心線をリボン化するのに用いられる光ファイバリボン作製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光部品から引き出された複数の光ファイバ心線をリボン化する治具として、光ファイバ心線を手作業で整列させる部分と、整列させた光ファイバ心線をクランプする部分と、を備えたものがある。このものでは、光ファイバ心線の整列させた部位に常温硬化性の接着剤を手塗りし、それを硬化させることで光ファイバ心線のリボン化が図られる。
【0003】
また、光ファイバ心線を整列させてクランプし、上側からテープを貼り付けてリボン化させる治具もある。
【0004】
これらの治具を用いた光ファイバ心線のリボン化は、リボン厚さの制御が困難である等のため作業にスキルを要する。
【0005】
特許文献1には、複数本の光ファイバ心線を並列に配置し、それらの複数本の光ファイバ心線の周りに樹脂を塗布して硬化させテープ状に形成する光ファイバテープ化装置であって、複数本の光ファイバ心線を並列に整列させるファイバ整列手段と、ファイバ整列手段で整列された複数本の光ファイバ心線に樹脂を塗布する樹脂塗布手段と、その樹脂塗布手段で光ファイバ心線に塗布された樹脂を硬化させる樹脂硬化手段とが光ファイバ心線挿通方向に一列に並べて配置され、それらのファイバ整列手段、樹脂塗布手段及び樹脂硬化手段を一体的にファイバ整列手段の方向に移動させる直動ステージなどの移動手段が設けられているものが開示されている。また、同文献には、ファイバ整列手段、樹脂塗布手段及び樹脂硬化手段が光ファイバ心線挿通方向に一列に並んで固定配置され、樹脂硬化手段から出てくる光ファイバ心線を引き出す直動ステージなどの移動手段が設けられているものも開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−154074号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1に開示されている光ファイバリボン作製装置では、複数の光ファイバ心線をリボン化してできる光ファイバリボンの長さが移動手段の可動長さ以下に制限される。そのため、光部品から引き出されている光ファイバ心線の長さによっては、この装置を用いることができない場合が生じる。一方、光部品から如何なる長さの光ファイバ心線が引き出されていても対応し得るように移動手段を長くすると、装置の大型化を招くこととなってしまう。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、リボン化可能な長さに制限のない光ファイバリボン作製装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ローラにより連続的に光ファイバリボンを引き出すことができるようにしたものである。
【0010】
具体的には、本発明は、光部品から引き出された複数の光ファイバ心線をリボン化するのに用いられる光ファイバリボン作製装置であって、
光部品から引き出された並列した複数の光ファイバ心線にそれらの表面を覆うように液状の紫外線硬化型樹脂を付着させる樹脂付着部と、
上記樹脂付着部で液状の紫外線硬化型樹脂を付着させた複数の光ファイバ心線に紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることによりそれらを一体化させた光ファイバリボンを形成する紫外線照射部と、
上記樹脂付着部及び紫外線照射部に複数の光ファイバ心線を順次引き入れると共に上記紫外線照射部で形成した光ファイバリボンを引き出すローラ手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、紫外線照射部で形成された光ファイバリボンがローラ手段により連続的に引き出すことができるので、リボン化可能な長さに制限がない。従って、光部品から如何なる長さの光ファイバ心線が引き出されていてもそれをリボン化することができる。また、ローラ手段により連続的に光ファイバリボンを引き出すようにしているので、装置構成が大型となることもない。
【0012】
本発明は、上記樹脂付着部に入る複数の光ファイバ心線を梳くブラシ部材が設けられているものであってもよい。
【0013】
上記の構成によれば、樹脂付着部に入る複数の光ファイバ心線に張力が負荷されるので、光ファイバ心線が整然と整列した光ファイバリボンを形成することができる。また、光ファイバ心線の絡み合いを解いて整列させると共に表面に付着した埃等を除去する機能をも果たす。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1及び2は、本発明の実施形態に係る光ファイバリボン作製装置10を示す。この光ファイバリボン作製装置10は、光部品20から引き出された複数の光ファイバ心線21をリボン化するのに用いられるものである。
【0016】
光ファイバリボン作製装置10は、光ファイバ心線21を送り込む側から光ファイバリボン22を引き出す側に向かって順に、ブラシ部材11、張力制御ローラ12、樹脂付着部13、紫外線照射部16及び引出ローラ(ローラ手段)19が配設された構成となっている。
【0017】
ブラシ部材11は、基材に剛性の毛が植設されたもので構成されており、毛の先端が上側となるように設けられている。そして、このブラシ部材11により、張力制御ローラ12及びそれに続く樹脂付着部13に送り込まれる複数の光ファイバ心線21を梳くようになっている。
【0018】
張力制御ローラ12は、各々、ポリウレタン等で形成された一対の弾性ローラで構成されており、ブラシ部材11に隣接して、ブラシ部材11で梳かれた複数の光ファイバ心線21の延びる方向に対してローラ軸が略垂直となり且つそれらの複数の光ファイバ心線21を狭持するように配設されている。また、この張力制御ローラ12は、光ファイバ心線21をブラシ部材11側に引き戻す方向に回転するように構成されている。そして、この張力制御ローラ12により、後述の引出ローラ19との間で光ファイバ心線21に負荷される張力を調節するようになっている。
【0019】
樹脂付着部13は、ダイス14と樹脂供給用ディスペンサ15とにより構成されており、張力制御ローラ12に隣接して設けられている。ダイス14は、表面に光ファイバ心線21を嵌合させるための溝が複数並列して形成された矩形板状の下側溝付きニップル14aと矩形の開口が形成された矩形板状の上側窓空き蓋14bとが積層されて構成されている。樹脂供給用ディスペンサ15は、ダイス14の上方に上側窓空き蓋14bの開口に向かって液状の紫外線硬化型樹脂を滴下供給するように設けられている。複数の光ファイバ心線21が下側溝付きニップル14aと上側窓空き蓋14bとの間で挟まれてダイス14に挿通され、上側窓空き蓋14bの開口に樹脂供給用ディスペンサ15から未硬化の液状の紫外線硬化型樹脂を滴下供給することにより、心線表面を覆うように光ファイバ心線21に液状の紫外線硬化型樹脂を付着させるようになっている。
【0020】
紫外線照射部16は、一対のUVランプにより構成されており、樹脂付着部13に隣接して、樹脂付着部13から送られた光ファイバ心線21に対して上下から紫外線を照射するように配設されている。紫外線照射部16により光ファイバ心線21に付着した紫外線硬化型樹脂に紫外線が照射されるようになっており、これにより、紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、複数の光ファイバ心線21を一体化させてリボン化するようになっている。なお、紫外線照射部16は、箱状のフードカバー17内に収納されており、これによって紫外線の漏れを規制している。また、フードカバー17内にはアルゴン(Ar)ガスなどを供給する不活性ガス導入部18が設けられており、これによって紫外線硬化型樹脂の硬化を妨げる酸素を排除してその硬化促進を図っている。
【0021】
引出ローラ19は、各々、ポリウレタン等で形成された一対の弾性ローラで構成されており、紫外線照射部16に隣接して、紫外線照射部16で形成された光ファイバリボン22の延びる方向に対してローラ軸が略垂直となり且つその光ファイバリボン22を狭持するように設けられている。また、この引出ローラ19は、光ファイバリボン22を連続的に引き出す方向に回転するように構成されている。そして、この引出ローラ19により、樹脂付着部13及び紫外線照射部16に複数の光ファイバ心線を順次引き入れると共に紫外線照射部16で形成された光ファイバリボン22を連続的に引き出すようになっている。
【0022】
次に、この光ファイバリボン作製装置10を用いた光ファイバ心線21のリボン化方法について説明する。
【0023】
まず、光部品20から引き出された複数の光ファイバ心線21を、引出ローラ19、紫外線照射部16、樹脂付着部13、張力制御ローラ12及びブラシ部材11に通す。このとき、樹脂付着部13においては、光ファイバ心線21を下側溝付きニップル14aの溝に収容して上から上側窓空き蓋14bを被せることによりダイス14にセットする。また、光ファイバ心線21の基端を引出ローラ19の出口に位置付け、これによってできる限り長い光ファイバリボン22が得られるようにする。なお、光部品20が光ファイバ配線板の場合、光ファイバ配線板を引出ローラ19及び紫外線照射に通すことが可能であるので、その光部品20である光ファイバ配線板をダイス14の出口に位置付けるようにしてもよい。
【0024】
次いで、引出ローラ19を光ファイバ心線21を引く方向に回転させると共に、樹脂付着部13の樹脂供給用ディスペンサ15からダイス14に挿通された光ファイバ心線21に対して未硬化の液状の紫外線硬化型樹脂を滴下供給し、紫外線照射部16で光ファイバ心線21に対して紫外線を照射する。このとき、ブラシ部材11によって張力制御ローラ12に送られる複数の光ファイバ心線21が梳かれる。また、光ファイバ心線21をブラシ部材11側に引き戻す方向に張力制御ローラ12を回転させることによって張力制御ローラ12から引出ローラ19までの間で光ファイバ心線21に適当な張力が負荷される。そして、引出ローラ19の回転により、光部品20の複数の光ファイバ心線21が樹脂付着部13及び紫外線照射部16に順次引き入れられ、樹脂付着部13では、それらに液状の紫外線硬化型樹脂が付着され、紫外線照射部16では、それらに紫外線が照射されてリボン化され、最後に、引出ローラ19から光ファイバリボン22として引き出される。
【0025】
以上の構成のファイバリボン作製装置によれば、紫外線照射部16で形成された光ファイバリボン22が引出ローラ19により連続的に引き出すことができるので、リボン化可能な長さに制限がない。従って、光部品20から如何なる長さの光ファイバ心線21が引き出されていてもそれをリボン化することができる。
【0026】
また、引出ローラ19により連続的に光ファイバリボン22を引き出すようにしているので、装置構成が小型である。
【0027】
さらに、樹脂付着部13に入る複数の光ファイバ心線21を梳くブラシ部材11が設けられており、それによって樹脂付着部13に入る複数の光ファイバ心線21に張力が負荷されるので、光ファイバ心線21が整然と整列した光ファイバリボン22を形成することができる。
【0028】
また、ブラシ部材11が光ファイバ心線21の絡み合いを解いて整列させると共に表面に付着した埃等を除去する機能をも果たす。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、紫外線照射部で形成された光ファイバリボンがローラ手段により連続的に引き出すことができるので、リボン化可能な長さに制限がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光ファイバリボン作製装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係る光ファイバリボン作製装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 光ファイバリボン作製装置
11 ブラシ部材
12 張力制御ローラ
13 樹脂付着部
14 ダイス
14a 下側溝付きニップル
14b 上側窓空き蓋
15 樹脂供給用ディスペンサ
16 紫外線照射部
17 フードカバー
18 不活性ガス導入部
19 引出ローラ
20 光部品
21 光ファイバ心線
22 光ファイバリボン
Claims (2)
- 光部品から引き出された複数の光ファイバ心線をリボン化するのに用いられる光ファイバリボン作製装置であって、
光部品から引き出された並列した複数の光ファイバ心線にそれらの表面を覆うように液状の紫外線硬化型樹脂を付着させる樹脂付着部と、
上記樹脂付着部で液状の紫外線硬化型樹脂を付着させた複数の光ファイバ心線に紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることによりそれらを一体化させた光ファイバリボンを形成する紫外線照射部と、
上記樹脂付着部及び紫外線照射部に複数の光ファイバ心線を順次引き入れると共に上記紫外線照射部で形成した光ファイバリボンを引き出すローラ手段と、
を備えたことを特徴とする光ファイバリボン作製装置。 - 請求項1に記載された光ファイバリボン作製装置において、
上記樹脂付着部に入る複数の光ファイバ心線を梳くブラシ部材が設けられていることを特徴とする光ファイバリボン作製装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003077278A JP2004286953A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 光ファイバリボン作製装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003077278A JP2004286953A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 光ファイバリボン作製装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004286953A true JP2004286953A (ja) | 2004-10-14 |
Family
ID=33292073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003077278A Withdrawn JP2004286953A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 光ファイバリボン作製装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004286953A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109739000A (zh) * | 2019-02-20 | 2019-05-10 | 上海雍邑光电科技有限公司 | 一种光缆端头散光纤并成带纤的半自动装置及并带方法 |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003077278A patent/JP2004286953A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109739000A (zh) * | 2019-02-20 | 2019-05-10 | 上海雍邑光电科技有限公司 | 一种光缆端头散光纤并成带纤的半自动装置及并带方法 |
CN109739000B (zh) * | 2019-02-20 | 2023-11-21 | 上海雍邑光电科技有限公司 | 一种光缆端头散光纤并成带纤的半自动装置及并带方法 |
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