JP2004286933A - ベルト定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑剤を用いた場合においてウォームアップ時における加圧ローラの駆動負荷を低減できるベルト定着装置を提供する。
【解決手段】本発明のベルト定着装置10は、回転可能に設けられた加熱ローラ14と回転不能に固定配置されたニップ形成部材20とに巻き掛けられ、内面にグリスまたはオイル等の潤滑剤が塗布されるエンドレスシート状の定着ベルト12と、ニップ形成部材20に対して定着ベルト12を挟んで圧接され、定着ベルト12との接触部が定着ニップ21になっている回転駆動可能な加圧ローラ40とを備え、定着ベルト12は、加圧ローラ40が回転駆動されることによって回転し、加圧ローラ40は、少なくともウォームアップ時には加圧ローラ40が定着ベルト12に対してスリップを生じながら回転する程度の圧接力でニップ形成部材20に対して圧接されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられるベルト定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
なし
【0003】
従来、図5に示すように、熱源であるヒータランプ102を内部に有する回転可能な加熱ローラ104と、この加熱ローラ104から離れた位置に回転可能に配置され、外周部にスポンジまたはゴムからなる弾性層106を有する定着ローラ108と、加熱ローラ104と定着ローラ108とに巻き掛けられたエンドレスシート状の定着ベルト110と、定着ローラ108に対して定着ベルト110を挟んで圧接された加圧ローラ112とからなるベルト定着装置100が知られている。なお、このベルト定着装置100は、一般に広く知られていることから、前記特許文献として特定の文献を挙げることをせずに「なし」としたものである。
【0004】
前記ベルト定着装置100では、定着ベルト110と加圧ローラ112との接触部が定着ニップ114になっている。定着ベルト110は、加圧ローラ112が矢印C方向に回転駆動されることにより、矢印D方向に回転するようになっている。このように回転するうちに定着ベルト110は、加熱ローラ104によって加熱されることにより所定の定着温度(例えば180℃)に昇温する。そして、ベルト定着装置100では、定着ベルト110が所定温度まで昇温した後に、未定着トナー画像が形成された記録媒体が定着ニップ114に導入され、この定着ニップ114を通過する際にトナー画像が記録媒体に加熱定着されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記ベルト定着装置100では、定着ベルト110の回転に伴って定着ローラ108も従動回転するため、加圧ローラ112の駆動負荷はそれほど大きくはならない。しかし、本願出願人は本願と同日付けで提出した別の特許願において、前記定着ローラ108に代えて、定着ベルト110の内側に回転不能に固定配置されたニップ形成部材を用いたベルト定着装置を提案しており、このベルト定着装置では定着ベルト110がニップ形成部材上を摺動しつつ回転することになるため、定着ベルト110とニップ形成部材との摩擦抵抗によって加圧ローラ112の駆動負荷が大きくなる。
【0006】
そこで、定着ベルト110とニップ形成部材との摩擦抵抗を小さくして加圧ローラ112の駆動負荷を下げるために、定着ベルト110の内面にグリスやオイル等の潤滑剤を塗布することが考えられる。しかしながら、画像形成装置を始動させる際のベルト定着装置は暖まっていない低温状態にあり、低温状態での潤滑剤は高温時に比べて粘度が高いため、加圧ローラ112による定着ベルト110の駆動開始時には加圧ローラ112の駆動負荷がかえって大きくなるという問題が生じることになる。その結果、加圧ローラ112を回転駆動するために最大トルクの大きなモータを用いなければならずコスト高につながる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、潤滑剤を用いた場合においてウォームアップ時における加圧ローラの駆動負荷を低減できるベルト定着装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、
回転可能または回転不能に設けられた加熱部材と回転不能に固定配置されたニップ形成部材とに巻き掛けられ、内面にグリスまたはオイル等の潤滑剤が塗布されるエンドレスシート状の定着ベルトと、
前記ニップ形成部材に対して前記定着ベルトを挟んで圧接され、前記定着ベルトとの接触部が定着ニップになっている回転駆動可能な加圧ローラとを備え、
前記定着ベルトは、前記加圧ローラが回転駆動されることによって回転し、前記加圧ローラは、少なくともウォームアップ時には前記加圧ローラが前記定着ベルトに対してスリップを生じながら回転する程度の圧接力で前記ニップ形成部材に対して圧接されているものである。
【0009】
前記構成からなるベルト定着装置では、画像形成装置を始動させる際のベルト定着装置が暖まっていない状態、すなわち潤滑剤が低温状態で粘度が高いとき、加圧ローラが定着ベルトに対してスリップを生じながら回転することにより、加圧ローラの駆動負荷を低減することができるとともに、駆動伝達機構の破損を防止できる。
【0010】
前記加圧ローラの圧接力を制御する制御部を設けてもよい。
【0011】
また、前記定着ニップ内の圧力分布が通紙方向に関しておおよそフラットになるように前記ニップ形成部材の前記加圧ローラとの対向面を前記加圧ローラの外周面に沿った湾曲面としてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のベルト定着装置10を示す。ベルト定着装置10は、エンドレスシート状の定着ベルト12を備えている。定着ベルト12は、例えば、円筒状にしたときの外径が50mmで、厚さ70μmのPI(ポリイミド)からなる基材、厚さ200μmのシリコンゴムからなる弾性層、および、厚さ30μmのPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)からなる離型層を内側から順に積層して構成されている。定着ベルト12は、回転可能に両端が支持された加熱ローラ(加熱部材)14と、この加熱ローラ14から離れた位置に回転不能に固定配置されたニップ形成部材20とに巻き掛けられている。定着ベルト12が回転するときにニップ形成部材20との摩擦抵抗を低減するために、定着ベルト12の内面には例えばグリースまたはオイル等の潤滑剤が塗布されている。
【0013】
加熱ローラ14は、例えば外径35mmの金属円筒管からなり、内部に熱源であるヒータランプ16を有している。また、加熱ローラ14が図示しないスプリングによって前記ニップ形成部材20から離れる方向へ付勢されることより、定着ベルト12に所定のテンションが付与されている。
【0014】
ヒータランプ16で内部から加熱された加熱ローラ14によって定着ベルト12が加熱されるようになっている。また、加熱ローラ14にはサーミスタ18が接触配置されており、このサーミスタ18によって検出された温度に応じてヒータランプ16のオン・オフを制御することにより加熱ローラ14および定着ベルト12を所定温度に設定できるようになっている。
【0015】
前記ニップ形成部材20は定着ベルト12の内側に配置されており、このニップ形成部材20に対して定着ベルト12を挟んだ状態で加圧ローラ40が圧接されている。これにより、定着ベルト12と加圧ローラ40との接触部が定着ニップ21になっている。この定着ニップ21におけるニップ荷重(すなわち加圧ローラ40の圧接力)は例えば100Nに設定されている。この加圧ローラ40の圧接力は、本実施形態ではウォームアップ時だけでなく通常の定着動作時においても不変とした。
【0016】
加圧ローラ40は、例えば、外径が30mmであり、外径22mmの金属円筒状の芯金42の外周部に厚さ4mmのゴムまたはスポンジからなる弾性層44を有しており、弾性層44の表面には厚さ40μmの離型層(図示せず)が形成されている。また、加圧ローラ40は、モータ46により矢印A方向に回転駆動されるようになっている。なお、加圧ローラ40の内部に補助ヒータを配置してもよい。
【0017】
加圧ローラ40の弾性層44は、軸方向(図1の奥行き方向)に例えば240mmの長さを有している。定着ベルト12は加圧ローラ40の弾性層44が全長にわたって圧接されるようにそれ以上の幅を有している。さらに、ニップ形成部材20は、定着ベルト12を全幅にわたって支持するように延在している。
【0018】
ニップ形成部材20は、熱伝導度が低く、かつ、加圧ローラ40の弾性層44よりも硬い材料(例えば樹脂、セラミック等)で形成されている。また、ニップ形成部材20の加圧ローラ40との対向面22は、加圧ローラ40の外周面に沿った湾曲面としてある。具体的には、ニップ形成部材20の対向面22の曲率半径は、加圧ローラ40の外周面の曲率半径と同一の例えば15mmか、あるいは、それよりも若干大きい例えば15.4mmとしてある。これにより、定着ニップ21の周方向の長さ(いわゆるニップ幅)は約12mmになっている。このようにニップ形成部材20の加圧ローラ40との対向面22を加圧ローラ40の外周面に沿った湾曲面とすることで、定着ニップ21内の圧力分布が通紙方向に関しておおよそフラットになるようにしてある。なお、前記「おおよそフラット」には、ニップ圧力が、入口側および出口側に比べてニップ中央部で若干高くなった状態、または、ニップ中央部に比べて入口側および出口側で若干高くなった状態も含むものとする。
【0019】
ニップ形成部材20の背面には、断面S字状に折り曲げた板金製の補強部材30がニップ形成部材20の長手方向に沿って設けてある。この補強部材30は、ニップ形成部材20が加圧ローラ40で押圧されることにより長手方向と直交する方向へ撓むのをできるだけ抑えるためのものである。また、ニップ形成部材20と補強部材30との間には、断熱を目的とした空間32が設けられている。なお、補強部材は、板金製のものに限らず、例えば中実の金属棒であってもよい。
【0020】
定着ニップ21の下方には突入ガイド50が配置されており、この突入ガイド50によって、表面に未定着トナー画像Tが形成された用紙Pが定着ニップ21へと導入されるようになっている。また、定着ニップ21の上方には一対の排出ガイド52が配置されている。これらの排出ガイド52は、定着ニップ21から出てきた用紙Pを補助的にガイドするとともに、定着ベルト12または加圧ローラ40に巻き付こうとする用紙Pを分離させる役割を果たしている。
【0021】
上記構成からなるベルト定着装置10では、画像形成装置の始動時にウォームアップ動作が行なわれる。このとき、加圧ローラ40がモータ46によって矢印A方向に回転駆動されると、これに伴って定着ベルト12がニップ形成部材20の表面を摺動しながら移動して矢印B方向に回転することになる。
【0022】
しかし、ウォームアップ開始時には、ベルト定着装置10は室温状態すなわち低温状態にあり、定着ベルト12の内面に塗布されている潤滑剤は高粘度状態にある。このため、加圧ローラ40を定着ベルト12に対して通常の圧接力(例えば、300〜400N)で圧接させて加圧ローラ40を回転駆動させると、潤滑剤を用いたことで加圧ローラ40の駆動負荷がかえって大きくなる。その結果、モータ46として最大トルクの大きなものを用いなければならずコスト高につながる。
【0023】
本実施形態のベルト定着装置10では、加圧ローラ40を定着ベルト12に対して従来の圧接力に比べて小さい圧接力(例えば100N)で圧接させている。したがって、潤滑剤が高粘度状態にあるウォームアップ開始時には、加圧ローラ40は定着ベルト12に対してスリップを生じながら回転する。
【0024】
ウォームアップ開始から時間が経過するにつれてヒータランプ16で加熱ローラ14が加熱され、サーミスタ18による検出温度が上昇する。また、この温度上昇に伴って定着ベルト12内面の潤滑剤の粘度が低くなってきて、加圧ローラ40の駆動負荷が次第に小さくなる。潤滑剤が低粘度状態になると、加圧ローラ40は定着ベルト12に対してスリップを生じることなく回転する。
【0025】
その後、加圧ローラ40を90mm/secで回転駆動させながら、サーミスタ18による検出温度が所定の定着温度(例えば180℃)になったとき、ウォームアップ動作を終了する。
【0026】
前記ウォームアップ動作を終了した後、加圧ローラ40の駆動速度(すなわち定着ベルト12の回転速度)はシステム速度である例えば150mm/secに切り替えられる。この状態で、表面に未定着トナー画像Tが形成された用紙Pが定着ニップ21に下方から導入される。用紙Pの通紙時には、加圧ローラ40と定着ベルト12との間に用紙Pを噛み込むので若干圧接力が上昇し、加圧ローラ40のスリップが生じることがない。そして、定着ニップ21を通過する間にトナー画像Tが用紙Pに定着される。定着ニップ21を通過した用紙Pは、上方に搬送されて画像形成装置の外部に排出される。
【0027】
このように前記ベルト定着装置10によれば、潤滑剤が低温状態にあるウォームアップ時には加圧ローラ40の圧接力を通常の圧接力(例えば300〜400N)よりも小さくして加圧ローラ40をスリップさせることで、潤滑剤が高粘度状態にあっても加圧ローラ40の駆動負荷を低減することができる。従って、モータ46として最大トルクの大きなモータを用いる必要がなく、しかも、駆動伝達機構の破損を防止できる。
【0028】
また、ベルト定着装置10では、回転不能に固定配置されたニップ形成部材20の加圧ローラ40との対向面22を加圧ローラ40の外周面に沿った湾曲面として、定着ニップ21内の圧力分布が通紙方向に関しておおよそフラットになるようにしてある。これにより、定着ニップ21内の全域において用紙搬送速度が一定になり、その結果、定着ニップ21を通過する用紙にストレスが生じることがなく、画像にじみ等の画像ノイズや紙しわの発生を防止できる。
【0029】
また、ニップ形成部材20の幅を任意に設定することで、例えば12mmという所望の幅の定着ニップ21を得ることができる。したがって、2つのローラ間に定着ニップを形成する従来の定着装置では例えば9mm幅の定着ニップを得るためには例えば480Nという大きな圧接力が必要であるのに対し、例えば100〜240Nという比較的小さい圧接力で幅広の定着ニップ21を容易に実現できる。このように幅広の定着ニップ21とすることで、定着に必要なニップ時間を稼ぐことができ、その結果、装置のシステム速度の高速化に対応することができる。
【0030】
また、従来型のベルト定着装置に用いられていた外周部に弾性層を有する定着ローラに代えてニップ形成部材20を用いたことで、定着装置を小型化できるとともに定着ベルト12の周長を短くできる。このように定着ベルト12を短くできることで定着ベルト12の熱容量が小さくなるとともに定着ベルト12からの放熱量も少なくなり、しかも、熱容量の大きい弾性層を有する定着ローラに代えて熱容量の小さい例えば樹脂製のニップ形成部材20を用いていることで、加熱ローラ14から伝熱されることによって定着ベルト12が昇温する速度が速くなり、その結果、始動時のウォームアップ時間および印刷待機時からの回復時間を短くすることができる。
【0031】
さらに、用紙の種類に応じて加圧ローラ40の圧接力を可変とした場合でも、定着ニップ21の入口および出口の位置が2つのローラ間に定着ニップを形成する従来の定着装置のように大きく変動することがないため、定着ニップ21への用紙の突入性能、および、定着ニップ21から出る用紙の分離性能を悪化させることがない。
【0032】
ここで、前記ベルト定着装置10を用いて、加圧ローラ40と定着ベルト12との間にスリップが有るときと無いときの駆動トルク差を調べた。このとき、加圧ローラ40の圧接力は300Nとし、潤滑剤としてパーフロロポリエーテルをフッ素樹脂で増稠したダウコーニング社製のグリースを用いた。また、加圧ローラ40表面の材料を変更して加圧ローラ40と定着ベルト12との摩擦係数を下げることによりスリップを発生させた。また、駆動トルクは定着ベルト12の温度が23℃、150℃、185℃のときに測定した。その結果、図2に示すように、ベルト定着装置10では定着ベルト12の温度が低いときスリップが生じることにより駆動トルクが低減されていることが確認できた。
【0033】
次に、図3,4を参照して第2実施形態のベルト定着装置11について説明する。
【0034】
図3に示すように、前記ベルト定着装置11は第1実施形態のベルト定着装置10とほぼ同様の構成を備えているため、同一部材には同一符号を付して説明をを省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0035】
ベルト定着装置11は、圧接力調節機構60と制御部60aを備えている。圧接力調節機構60は、制御部60aからの指令に基づいて加圧ローラ40の圧接力を調節するためのものである。
【0036】
圧接力調節機構60は、図4に示すように、フレーム62を備えている。フレーム62には、モータ64に連結される駆動ギヤ64が回転駆動可能に軸支されている。駆動ギヤ64は、円弧状ギヤ68と噛み合っている。円弧状ギヤ68に一端が固定された円弧状ギヤ軸70もまた、ピン72によってフレーム62に回動可能に軸支されている。
【0037】
また、フレーム62には、加圧ローラ軸受74が固定された押圧レバー76の一端が回動可能に軸支されている。押圧レバー76の他端には折り曲げ部78が設けられている。この折り曲げ部78に形成された貫通孔には、一端部に皿部80を有する押圧棒82が貫通して設けてあり、この押圧棒82の他端が前記円弧状ギヤ軸70の他端に回動可能に連結されている。そして、押圧レバー76の折り曲げ部78と押圧棒82の皿部80との間に押圧バネ84が設けてあり、この押圧バネ84の内部を前記押圧棒84が貫通して延びている。
【0038】
このような構成からなる圧接力調節機構60では、制御部60aからの指令により回転量が制御されるモータ64によって駆動ギヤ66が回転駆動されると、円弧状ギヤ68が移動することによって円弧状ギヤ軸70がピン72を中心として回動し、この回動が押圧棒82および押圧バネ84を介して伝達されることによって押圧レバー76が回動し、その結果、加圧ローラ軸受74が移動することにより加圧ローラ40の圧接力を調節できるようになっている。なお、図4に示す機構は、加圧ローラ40の軸方向両端側にそれぞれ設けられている。
【0039】
上記構成からなる圧接力調節機構60を備えたベルト定着装置11では、ウォームアップ時には第1実施形態と同様に加圧ローラ40は例えば100Nの圧接力で圧接される。また、ウォームアップ動作を終了した後、用紙Pの通紙時には、定着ベルト12のスリップが生じないように加圧ローラ40の圧接力を大きくする。具体的に例示すると、用紙Pの通紙時には加圧ローラ40の圧接力が通常の定着圧接力である300〜400Nに設定される。
【0040】
このようにベルト定着装置11によれば、潤滑剤が低温状態にあるウォームアップ時には加圧ローラ40の圧接力を小さくして加圧ローラ40をスリップさせることで、潤滑剤が高粘度状態にあっても加圧ローラ40の駆動負荷を低減することができる。また、用紙Pの通紙時には、加圧ローラ40の圧接力を大きくすることにより定着ベルト12のスリップを確実に防止することができる。
【0041】
なお、前記ベルト定着装置10では、ヒータランプ16を内蔵した加熱ローラ14によって定着ベルト12を加熱するようにしたが、ヒータランプ16は加圧ローラ40内に配置されてもよい。また、用紙P上に形成された未定着トナー画像Tは、加圧ローラ40に接触して定着されてもよい。
【0042】
また、前記ベルト定着装置10では、加熱部材として回転可能な加熱ローラ14を用いたが、これに代えて回転不能なシート状ヒータを用いてもよい。この場合、湾曲させたシート状ヒータとニップ形成部材20とに定着ベルト12を巻き掛けて、摺動する定着ベルト12をシート状ヒータで加熱することになる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、画像形成装置を始動させる際のベルト定着装置が暖まっていない状態、すなわち潤滑剤が低温状態で粘度が高いとき、加圧ローラが定着ベルトに対してスリップを生じながら回転することにより、加圧ローラの駆動負荷を低減することができるとともに、駆動伝達機構の破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のベルト定着装置の構成図。
【図2】スリップが有るときと無いときの駆動トルク差の関係を示すグラフ。
【図3】第2実施形態のベルト定着装置の構成図。
【図4】圧接力調節機構の構成図。
【図5】従来のベルト定着装置の一例を示す構成図。
【符号の説明】
10…ベルト定着装置
12…定着ベルト
14…加熱ローラ(加熱部材)
20…ニップ形成部材
21…定着ニップ
40…加圧ローラ

Claims (3)

  1. 回転可能または回転不能に設けられた加熱部材と回転不能に固定配置されたニップ形成部材とに巻き掛けられ、内面にグリスまたはオイル等の潤滑剤が塗布されるエンドレスシート状の定着ベルトと、
    前記ニップ形成部材に対して前記定着ベルトを挟んで圧接され、前記定着ベルトとの接触部が定着ニップになっている回転駆動可能な加圧ローラとを備え、
    前記定着ベルトは、前記加圧ローラが回転駆動されることによって回転し、前記加圧ローラは、少なくともウォームアップ時には前記加圧ローラが前記定着ベルトに対してスリップを生じながら回転する程度の圧接力で前記ニップ形成部材に対して圧接されていることを特徴とするベルト定着装置。
  2. 前記加圧ローラの圧接力を制御する制御部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のベルト定着装置。
  3. 前記定着ニップ内の圧力分布が通紙方向に関しておおよそフラットになるように前記ニップ形成部材の前記加圧ローラとの対向面を前記加圧ローラの外周面に沿った湾曲面としたことを特徴とする請求項1に記載のベルト定着装置。
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