JP2004286825A - 平面表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量、安価で大画面化が容易であるとともに、高輝度、高精細、広視野角でムラのない画像が得られ、しかも、低電圧駆動が可能で、階調表示も容易な平面表示装置を得る。
【解決手段】複数の光変調素子31が2次元状に配列され、個々の光変調素子31が駆動されて画像が表示される平面表示装置100であって、光変調素子31が、光を遮光する着色流体と、密閉された間隙を隔てて対面され間隙に着色流体が封入される一対の透明基板と、透明基板の少なくとも一方の内面に設けられ着色流体を加熱して気泡を発生させる加熱手段とからなる。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の光変調素子31が2次元状に配列され、個々の光変調素子31が駆動されて画像が表示される平面表示装置100であって、光変調素子31が、光を遮光する着色流体と、密閉された間隙を隔てて対面され間隙に着色流体が封入される一対の透明基板と、透明基板の少なくとも一方の内面に設けられ着色流体を加熱して気泡を発生させる加熱手段とからなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元状に配列した個々の光変調素子によって光を透過又は反射させて画像を形成する平面表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
入射光の振幅(強度)、位相又は進行方向などを制御して、画像やパターン化されたデータ等を処理、表示するものに、光変調素子がある。光変調素子は、光を透過させる物質の屈折率を、物質に印加する外場によって変化させ、屈折、回折、吸収、散乱等などの光学現象を介して、最終的にこの物質を透過又は反射する光の強度を制御する。この一つに、液晶の電気光学効果を利用した液晶光変調器がある。この液晶光変調器は、薄型の平面表示装置である液晶表示装置に好適に用いられている。
【0003】
液晶表示装置は、一対の導電性透明膜を形成した基板間に、基板と平行に且つ両基板間で90°ねじれた状態にするように配向したネマティック液晶を入れて封止し、これを直交した偏光板で挟んだ構造を有する。この液晶表示装置による表示は、導電性透明膜に電圧を印加することで、液晶分子の長軸方向が基板に対して垂直に配向され、バックライトからの光の透過率が変化することを利用して行われる。
【0004】
また、薄型の平面表示装置には、プラズマ表示装置がある。
プラズマ表示装置は、ネオン等の希ガスを封入した二枚のガラス板の間に、陽極と陰極に相当する規則的に配列した直交方向の電極を多数配置し、それぞれの対向電極の交点部を単位画素とした構造を有する。このプラズマ表示装置による表示は、画像情報に基づき、それぞれの交点部を特定する対向電極に、選択的に電圧を印加することにより、この交点部を放電発光させ、発生した紫外線により蛍光体を励起発光させて行う。
【0005】
さらに、薄型の平面表示装置には、EL(エレクトロルミネセント)を用いたものがある。ELは例えば、適当な元素で付活されたZnS蛍光体粒子を、バインダとしての誘電体中に遊離分散させて形成し、対向電極に電圧を印加し、ZnS蛍光体粒子に所定の電界(閾値電圧)を印加することで、素子全体を発光させる。発光色は、ZnSに添加する付活剤元素の種類によって決定することができる。また、EL材料として適当な有機化合物を用いて発光させることも可能である。詳細については、技術情報協会,「有機ELディスプレイによる材料技術と素子の作製」,松村道雄他、シーエムシー,「有機EL材料とディスプレイ」,城戸淳二監修等に記載されている。
【0006】
ところで、光プリンタ等の露光部には、光のオン、オフを行う光シャッタが用いられる。この種の光シャッタには例えばバブルシャッタと称されるものがある。この光シャッタ1は、図11に示すように、プリズム3とプリズム3の反射面5に設けられた発熱体7と、反射面5に光吸収率の高い液体9を保持するためのスペーサ11とカバー13とから構成される。発熱体7が発熱すると、反射面5に沿って気泡15が発生する。反射面5はガラスと空気との接触面となるため、ここへ照射された光源19からの光は全反射し、セルフォックレンズ19により感光ドラム21に集光され露光が行われる。
【0007】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献1】
特開平7−120794号公報
【特許文献2】
特開昭58−219531号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の平面表示装置には、以下に述べる種々の問題があった。
即ち、液晶表示装置では、バックライトからの光を、偏光板、透明電極、カラーフィルタの多数層に透過させるため、光利用効率が低下し、高輝度、高コントラストが得難い欠点があった。また、二枚の基板間に液晶を注入し、配向させなければならないため、大面積化が困難である欠点があった。更に、配向した液晶分子に光を透過させるため、視野角度が狭くなる欠点があった。
【0009】
プラズマ表示装置では、画素毎にプラズマを発生させるための隔壁形成と、高度な真空封止とが要求され、製造コストが高くなるとともに、大重量となる欠点があった。また、単位画素ごとに、陽極と陰極に相当する多数の電極を規則的に配列しなければならないため、電極数が多くなるとともに、高精細の画像が得にくい欠点があった。更に、駆動電圧が高く、駆動ICが高価な欠点もあった。
【0010】
EL表示装置では、十分な明るさの得られる材料の開発が困難である。また、材料の劣化により、光量が著しく低下する欠点がある。さらに、平面表示面の局所にムラの生じる問題がある。
【0011】
一方、上記したバブルシャッタは、光の反射を利用したプリンタ等の露光部用の光シャッタを想定したものであり、平面表示を可能にする構成を有していなかった。
この他、平面表示装置には対向電極間に着色媒体を介在させ、電界の印加により着色流体を電気泳動させ、一方の電極へ移動させることで画像を形成する電気泳動表示装置も知られているが、階調表示が十分に行えなかったり、構造が複雑となり、製造コストが高くなる欠点があった。
また、上記した表示装置においては、バブルが発生していない部分の光の利用効率が悪く、全体としてコントラストが低くなるという欠点があった。また、コントラスト向上のため大きなバブルを発生させるには、大きな入力を投入する必要があり、消費電力が大きくなるという欠点があった。
【0012】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、軽量、安価で大画面化が容易であるとともに、高輝度、高精細、広視野角でムラのない画像が得られ、しかも、低電圧駆動が可能で、階調表示も容易な平面表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の平面表示装置は、複数の光変調素子が2次元状に配列され、個々の前記光変調素子が駆動されて画像が表示される平面表示装置であって、前記光変調素子が、光を遮光する着色流体と、密閉された間隙を隔てて対面され該間隙に前記着色流体が封入される一対の透明基板と、該透明基板の少なくとも一方の内面に設けられ前記着色流体を加熱して気泡を発生させる加熱手段とを具備したことを特徴とする。
【0014】
この平面表示装置では、基本構成として、着色流体と、透明基板と、加熱手段とを備えればよいので、構造が簡素となり、軽量化、低コスト化、大画面化が容易となる。そして、光源からの光が透明基板と気泡とを通過するのみであるので、液晶表示装置に比べ高い透過率が確保でき、高輝度、高コントラスト、高精細の画像が得られる。また、長軸方向に配向された液晶分子間の透過光を利用するのと異なり、広い視野角度が得られ、しかも、各画素が発光するELに比べ輝度の均一化も高まる(局所ムラがなくなる)。また、微小間隙で着色流体を加熱するので、駆動電圧も低く、気泡の発生・消去も容易に制御できるので、階調表示も可能となる。
【0015】
請求項2記載の平面表示装置は、請求項1記載の平面表示装置であって、前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に面状光源が対向配置され、該面状光源と前記透明基板との間に、個々の前記光変調素子に対応して集光領域を有するマイクロレンズアレイが設けられたことを特徴とする。
【0016】
この平面表示装置では、面状光源からの入射光を効率良く光変調素子の気泡に集光させることができ、面状光源から出射された光が気泡以外の着色流体に照射されることによる損失がなくなり、光利用効率が向上する。
【0017】
請求項3記載の平面表示装置は、請求項1記載の平面表示装置であって、前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に光反射手段が設けられたことを特徴とする。
【0018】
この平面表示装置では、表示面側から入射した光のうち気泡のない部分に入射した光は着色流体に吸収されるが、気泡に入射した光は透明基板を透過して光反射手段に反射されて、再び表示面から出射される。加熱手段への電圧の印加を解除すると、気泡が消滅し、表示面から入射する光の全てが着色流体に吸収され、表示面が黒表示となる。これにより、光源を必要としない反射式の平面表示が可能となる。
【0019】
請求項4記載の平面表示装置は、請求項2記載の平面表示装置であって、RGB色を順次繰り返し配列したカラーフィルタが、該RGB色の各色を個々の前記光変調素子に対応するようにして前記透明基板の表示面に設けられたことを特徴とする。
【0020】
この平面表示装置では、気泡を透過する面状光源からの光が表示面から出射される際にカラーフィルタに透過され、所望の光変調素子(画素)がRGB色のいずれかに着色されて、カラー表示が可能となる。
【0021】
請求項5記載の平面表示装置は、請求項1記載の平面表示装置であって、RGB色の前記着色流体を封入した前記光変調素子が順次繰り返し配列され、前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に光吸収手段が設けられたことを特徴とする。
【0022】
この平面表示装置では、表示面側から入射した光のうち気泡のない光変調素子に入射した光はRGB色のいずれかの着色流体に反射され、気泡の発生した光変調素子に入射した光は光吸収手段に吸収されて黒色表示となる。これにより、光源を必要とせず、電圧印加状態で画素が黒色になる反射式のカラー表示が得られる。
【0023】
請求項6記載の平面表示装置は、請求項1記載の平面表示装置であって、RGB色を順次繰り返し配列したバックスクリーンが、該RGB色の各色を個々の前記光変調素子に対応するようにして前記透明基板の表示面と反対側の面に設けられたことを特徴とする。
【0024】
この平面表示装置では、表示面側から入射した光のうち気泡のない光変調素子に入射した光は着色流体に吸収され、気泡の発生した光変調素子に入射した光はRGB色いずれかのバックスクリーンに反射され、再び表示面から出射される。これにより、光源を必要とせず、電圧印加状態で画素がRGB色のいずれかになる反射式のカラー表示が得られる。
【0025】
請求項7記載の平面表示装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の平面表示装置であって、前記一対の透明基板の間隔が、3μm以上1.5mm以下であることを特徴とする。
【0026】
この平面表示装置では、透明基板の間隔が3μm以下の場合に発生し易い光漏れが防止され、間隔が1.5mm以上の場合に発生し易い気泡の膨張不良が防止される。
【0027】
請求項8記載の平面表示装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の平面表示装置であって、前記加熱手段のオン/オフを制御し、時間分割により階調表示を行うことを特徴とする。
【0028】
この平面表示装置では、光変調素子が二値の光変調モードをとるので、1フィールド時間内に各画素の光の透過時間を、ちらつきが感じられない程度に高速に変化させる(即ち、加熱手段のオン/オフを制御する)。この場合、入力の画像信号を直接透過時間に置き換えると、画像信号と輝度とが略比例の関係になり、これにより時間分割による階調表示が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る平面表示装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る平面表示装置の第1の実施の形態の斜視図、図2は図1に示した平面表示装置の原理説明図、図3は画素回路の接続例を表した回路図、図4は画素回路の配置例を表した断面図、図5は図1に示した平面表示装置の動作説明図である。
【0030】
本実施の形態による平面表示装置100は、図1に示すように、複数の光変調素子31が2次元状に配列され、個々の光変調素子31が駆動されて画像が表示される。光変調素子31は、基本構成要素として、光を遮光する図2に示す着色流体33と、密閉された間隙35を隔てて対面されこの間隙35に着色流体33が封入される一対の透明基板37,39と、透明基板37,39の少なくとも一方の内面(本実施の形態では透明基板39)に設けられ着色流体33を加熱して気泡を発生させる加熱手段41とを備えている。
【0031】
着色流体33としては、沸点が低く、気泡43が生じ易く、生じた気泡43が消失し易い液体が好適となる。また、着色流体33は、顔料をはじめ複数の液体を混合し、沸点、色、粘性等を所望の値となるように調整して用いることができる。このような沸点の低い着色流体33を用いれば、着色流体33自身の耐久性はもとより、加熱手段41の耐久性も向上させることができる。
【0032】
光変調素子31は、着色流体33として黒色液体が用いられ、図2(a)に示すように、通常状態で間隙35に着色流体33が充満され、透明基板39側から入射する光は透過せず、表示面側である透明基板37が黒表示となる。一方、図2(b)に示すように、加熱手段41が発熱されると、着色流体33に気泡43が発生し、光がこの気泡43を介して透過し、表示面側である透明基板37が白表示となる。この気泡43の発生、消滅を繰り返す応答速度は、0.1ms以下と極めて速い。
【0033】
本発明の表示装置の駆動方式については、単純マトリクス方式よりも、アクティブマトリックス駆動の方が好ましく、TFT(Thin Film Transistor)、TFD(Thin Film Diode)、または、MIM(Metal Insurator Metal)を使うことが好ましい。TFTの半導体材料については、a−Siであっても、Poly−Siであっても構わない。詳細については、培風館,「カラー液晶ディスプレイ」小林俊介他、産業図書,「次世代液晶ディスプレイ技術」,内田龍男、工業調査会,「液晶ディスプレイの最先端」,液晶若手研究会編、シグマ出版,「液晶:LCDの基礎と新しい応用」,液晶若手研究会編、シグマ出版等に記載されている。
ここでは、駆動方式としてa−Siを用いたTFTの例を示す。
透明基板37,39のいずれか一方(本実施の形態では透明基板39)の内面には、光変調素子31毎に画素回路である図3に示す能動素子(例としてTFT)45が設けられている。TFT45は、ゲート電極、絶縁膜、a−Si:H層、一方の電極(ドレイン電極)、一方の電極(ソース電極)から構成される。このTFT45は、図4に示すように、気泡43の非発生領域に配設されている。
【0034】
TFT45のソース電極には、画素電極が接続される。TFT45のドレイン電極には、列毎の複数(Vb1〜Vbm)の透明な画像信号ライン46が接続される。また、TFT45のゲート電極には、行毎の複数(Vg1〜Vgn)の透明な走査信号ライン47が接続される。複数の画像信号ライン46及び走査信号ライン47はそれぞれが図1に示す配線ダクト49にまとめられて制御装置51に接続される。
【0035】
透明基板37,39を挟んで、この透明基板の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)には、面状光源53が対向配置されている。面状光源53は、矩形状の導光板55と、この導光板55の一辺部に平行に設けられて出射光を照射するランプ57とからなる。本実施の形態では、透過光を直視することとなるので、通常の可視光を出射する蛍光ランプを用いることができる。
【0036】
一対の透明基板37,39の間隙35は、3μm以上1.5mm以下とされている。
透明基板37,39における間隙35の距離は、3μmよりも小さいと、黒色液体材料を封入して黒表示としたときに、光漏れが生じ、完全な黒表示が実現できない。この間隙35の上限は、加熱手段41の温度が500℃以下の実用範囲において、J.Heat Transfer 83,351−358.よりインクの膜沸騰領域における熱伝達率より1.5mm以上の距離においては、気泡43が加熱手段41のない面に到達することができないことが示されており、透明基板37,39間距離の上限は1.5mm以下が好ましい。気泡43が加熱手段41のない面に到達するためには、一定の時間が必要であり、より短時間で加熱手段41のない面に到達する方が、高速に応答するため、より基板間距離は小さいほうが好ましい。以上のことから、間隙35は、3μm以上1.5mm以下の範囲であることが好ましい。
【0037】
即ち、間隙35がこのような距離範囲に設定されることで、間隙35が3μm以下の場合に発生しやすい光漏れが防止され、間隙35が1.5mm以上の場合に発生し易い気泡の膨張不良が防止される。表1に間隙35(ギャップ)、光透過率、気泡43の到達との関係を表す。なお、各間隙35に対する気泡34の到達については、○が良好に到達、△が未到達が発生、×が未到達の段階評価としている。
【0038】
【表1】
【0039】
次に、このように構成される平面表示装置の動作を説明する。
このように構成された光変調素子31では、ゲート電極に接続された走査信号ライン47にTFT45を導通させる電圧が印加され、ドレイン電極に接続された画像信号ライン46に所望の画像信号電圧が印加されると、ドレイン電極とソース電極とが導通する。従って、画像信号電圧が、画素電極に印加されることになり、加熱手段41に電圧が印加されて気泡43が発生し、面状光源53からの光が透過される(図5の中央部の光変調素子31参照)。なお、図5中、59は拡散板、60は隔壁を表す。
【0040】
一方、ドレイン電極に接続された画像信号ライン46へ電圧が印加されなくなると、ドレイン電極とソース電極とが非導通となる。従って、加熱手段41に電圧が印加されなくなり、気泡43が消失して面状光源53からの光が遮断される(図5の左右の光変調素子31参照)。これにより所望の光変調が可能となる。また、画素ごとにTFT45を備えることでアクティブ駆動が可能となる。
【0041】
この平面表示装置によれば、基本構成として、着色流体33と、透明基板37、39と、加熱手段41とを備えればよいので、構造が簡素となり、軽量化、低コスト化、大画面化が容易となる。そして、面状光源53からの光が透明基板37、39と気泡43とを通過するのみであるので、液晶表示装置に比べ高い透過率が確保でき、高輝度、高コントラスト、高精細の画像が得られる。また、長軸方向に配向された液晶分子間の透過光を利用するのと異なり、広い視野角度が得られ、しかも、各画素が発光するELに比べ輝度の均一化も高まる(局所ムラがなくなる)。また、微小間隙35で着色流体33を加熱するので、駆動電圧も低く、気泡の発生・消去も容易に制御できるので階調表示も可能となる。
【0042】
次に、本発明に係る平面表示装置の第2の実施の形態を説明する。
図6はマイクロレンズアレイを備えた第2の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。なお、以下の各実施の形態において、図1〜図5に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0043】
この実施の形態による平面表示装置200は、透明基板37,39を挟んで、この透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)に面状光源53が対向配置され、この面状光源53と透明基板39との間に、個々の光変調素子31に対応して集光領域を有するマイクロレンズアレイ61が設けられている。
【0044】
この平面表示装置200によれば、面状光源53からの入射光を効率良く光変調素子31の気泡43に集光させることができる。即ち、面状光源53から出射された光が、気泡43以外の着色流体33に照射されることによる損失がなくなる。これにより、光利用効率を向上させることができる。
【0045】
次に、本発明に係る平面表示装置の第3の実施の形態を説明する。
図7は第3の実施の形態に係る反射式の平面表示装置の要部断面図である。
この実施の形態による平面表示装置300は、透明基板37,39を挟んで、この透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)に光反射手段63が設けられている。光反射手段63としては、アルミ等の金属ミラー、誘電体多層膜等でも構わないし、光拡散板あるいは光拡散シートを用いることができる。光拡散板としては、特開2002−90507号公報、特開2002−250802号公報記載のものを用いることができる。また、光拡散シートとしては、特開平6−266011号公報記載のものを用いることができる。
【0046】
この平面表示装置300によれば、表示面側から入射した光のうち気泡43のない部分に入射した光は着色流体33に吸収されるが、気泡43に入射した光は透明基板37,39を透過して光反射手段63に反射されて、再び表示面から出射される。従って、加熱手段41への電圧の印加を解除すると、気泡43が消滅し、表示面から入射する光の全てが着色流体33に吸収され、表示面が黒表示となる。これにより、面状光源53を必要としない反射式の平面表示を可能にすることができる。
【0047】
次に、本発明に係る平面表示装置の第4の実施の形態を説明する。
図8はカラー表示を可能とした第4の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
この実施の形態による平面表示装置400は、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)色を順次繰り返し配列したカラーフィルタ65が、このRGB色の各色を個々の光変調素子31に対応するようにして、透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)に設けられている。
【0048】
この平面表示装置400によれば、気泡43を透過する面状光源53からの光が表示面から出射される際に、カラーフィルタ65に透過され、所望の光変調素子31(画素)がRGB色のいずれかに着色される。これにより、カラー表示を可能にすることができる。
【0049】
次に、本発明に係る平面表示装置の第5の実施の形態を説明する。
図9は反射式でカラー表示を可能とした第5の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
この平面表示装置500は、RGB色の着色流体33r,33g,33bを封入した光変調素子31r,31g,31bが順次繰り返し配列されている。また、透明基板37,39を挟んでこの透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)に光吸収手段67が設けられている。光吸収手段67としては、例えば黒色着色ガラス等を用いることができる。
【0050】
この平面表示装置500によれば、表示面側から入射した光のうち気泡43のない光変調素子31r,31g,31bに入射した光は、RGB色のいずれかの着色流体33r,33g,33bに反射される。一方、気泡43の発生した光変調素子31r,31g,31bに入射した光は、光吸収手段67に吸収されて黒色表示となる。これにより、光源を必要とせず、電圧印加状態で画素が黒色になる反射式のカラー表示を得ることができる。
【0051】
次に、本発明に係る平面表示装置の第6の実施の形態を説明する。
図10は反射式でカラー表示を可能とした第6の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
この実施の形態による平面表示装置600は、RGB色を順次繰り返し配列したバックスクリーン69が、このRGB色の各色を個々の光変調素子31に対応するようにして透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)に設けられている。
【0052】
この平面表示装置600によれば、表示面側から入射した光のうち気泡43のない光変調素子31に入射した光は、着色流体33に吸収される。一方、気泡43の発生した光変調素子31に入射した光は、RGB色いずれかのバックスクリーン69に反射され、再び表示面から出射される。これにより、光源を必要とせず、電圧印加状態で画素がRGB色のいずれかになる反射式のカラー表示を得ることができる。
【0053】
上記した各実施の形態による平面表示装置100,200,300,400,500,600は、加熱手段のオン/オフを制御し、時間分割により階調表示を行うことが可能となる。
即ち、光変調素子31が二値の光変調モードをとるので、1フィールド時間内に各画素の光の透過時間を、ちらつきが感じられない程度に高速に変化させる(即ち、加熱手段41のオン/オフを制御する)。この場合、入力の画像信号を直接透過時間に置き換えると、画像信号と輝度とが略比例の関係になり、時間分割による階調表示が可能となる。
【0054】
なお、上記のRGB色は、Y(イエロー),M(マゼンダ),C(シアン)の色とすることもできる。
【0055】
【実施例】
以下、上記の構成を有する平面表示装置を作製し、実際に動作させた結果について説明する。
[実施例1]
加熱手段に50μm×50μmサイズの透明薄膜ヒーター(ITO膜)を用い、着色流体に黒色インク(御国色素社製GAブラック)を用いて、透明基板(上下基板)の間隙(ギャップ)を5μmとなるように調整した。
上下基板のギャップは薄いと、黒表示時に光漏れを生じ、厚いとバブル発生のためによって、多くの熱が必要となり、多くの消責電力が必要となって効率の悪いことがわかった。厚みは、インク厚みで完全に遮光が可能な厚みが好ましい。50μm×50μmのヒーターサイズとしたときのギャップと光透過率と光を通すために必要なエネルギーを表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】
[実施例2]
(時間階調によるグレー表示の実施例)
透明薄膜ヒーターに50μm×50μmサイズのITO膜を用いて、透明基板(上下基板)のギャップを5μmとなるように調整し、黒色インク(御国色素社製GAブラック)を封入し、表示セルを作製した。表示セルの下基板が下になるようにして、白色のバックライト上に設置した。ヒーターにパルス幅20μsの矩形波をデューティー比を変化させながら、0から50kHzまでの周波数を変化させて印加した。0Hzでは表示セルを通過する光量がゼロであり、完全な黒表示が実現できた。矩形波の周波数を大きくすることにより、徐々に表示セルを通過する光量が大きくなり、良好なグレー階調表示が実現できた。
【0058】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る平面表示装置によれば、複数の光変調素子を2次元状に配列し、この光変調素子を、遮光性の着色流体と、密閉間隙にこの着色流体が封入される一対の透明基板と、透明基板の少なくとも一方の内面に設けられ着色流体を加熱して気泡を発生させる加熱手段とで構成したので、構造が簡素となり、軽量化、低コスト化、大画面化が容易となる。そして、光源からの光を透明基板と気泡に通過させるのみであるので、高い透過率が確保でき、高輝度、高コントラスト、高精細の画像が得られるとともに、広い視野角度が得られ、しかも、輝度の均一化も高まる(局所ムラがなくなる)。また、微小間隙で着色流体を加熱するので、駆動電圧も低く、気泡の発生・消去も容易に制御できるので、階調表示も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平面表示装置の第1の実施の形態の斜視図である。
【図2】図1に示した平面表示装置の原理説明図である。
【図3】画素回路の接続例を表した回路図である。
【図4】画素回路の配置例を表した断面図である。
【図5】図1に示した平面表示装置の動作説明図である。
【図6】マイクロレンズアレイを備えた第2の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
【図7】第3の実施の形態に係る反射式の平面表示装置の要部断面図である。
【図8】カラー表示を可能とした第4の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
【図9】反射式でカラー表示を可能とした第5の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
【図10】反射式でカラー表示を可能とした第6の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
【図11】従来の光スイッチを表す構成図である。
【符号の説明】
31 光変調素子
33 着色流体
35 一対の透明基板の間隔
37,39 透明基板
41 加熱手段
43 気泡
53 面状光源
61 マイクロレンズアレイ
63 光反射手段
65 カラーフィルタ
67 光吸収手段
69 バックスクリーン
100,200,300,400,500,600…平面表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元状に配列した個々の光変調素子によって光を透過又は反射させて画像を形成する平面表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
入射光の振幅(強度)、位相又は進行方向などを制御して、画像やパターン化されたデータ等を処理、表示するものに、光変調素子がある。光変調素子は、光を透過させる物質の屈折率を、物質に印加する外場によって変化させ、屈折、回折、吸収、散乱等などの光学現象を介して、最終的にこの物質を透過又は反射する光の強度を制御する。この一つに、液晶の電気光学効果を利用した液晶光変調器がある。この液晶光変調器は、薄型の平面表示装置である液晶表示装置に好適に用いられている。
【0003】
液晶表示装置は、一対の導電性透明膜を形成した基板間に、基板と平行に且つ両基板間で90°ねじれた状態にするように配向したネマティック液晶を入れて封止し、これを直交した偏光板で挟んだ構造を有する。この液晶表示装置による表示は、導電性透明膜に電圧を印加することで、液晶分子の長軸方向が基板に対して垂直に配向され、バックライトからの光の透過率が変化することを利用して行われる。
【0004】
また、薄型の平面表示装置には、プラズマ表示装置がある。
プラズマ表示装置は、ネオン等の希ガスを封入した二枚のガラス板の間に、陽極と陰極に相当する規則的に配列した直交方向の電極を多数配置し、それぞれの対向電極の交点部を単位画素とした構造を有する。このプラズマ表示装置による表示は、画像情報に基づき、それぞれの交点部を特定する対向電極に、選択的に電圧を印加することにより、この交点部を放電発光させ、発生した紫外線により蛍光体を励起発光させて行う。
【0005】
さらに、薄型の平面表示装置には、EL(エレクトロルミネセント)を用いたものがある。ELは例えば、適当な元素で付活されたZnS蛍光体粒子を、バインダとしての誘電体中に遊離分散させて形成し、対向電極に電圧を印加し、ZnS蛍光体粒子に所定の電界(閾値電圧)を印加することで、素子全体を発光させる。発光色は、ZnSに添加する付活剤元素の種類によって決定することができる。また、EL材料として適当な有機化合物を用いて発光させることも可能である。詳細については、技術情報協会,「有機ELディスプレイによる材料技術と素子の作製」,松村道雄他、シーエムシー,「有機EL材料とディスプレイ」,城戸淳二監修等に記載されている。
【0006】
ところで、光プリンタ等の露光部には、光のオン、オフを行う光シャッタが用いられる。この種の光シャッタには例えばバブルシャッタと称されるものがある。この光シャッタ1は、図11に示すように、プリズム3とプリズム3の反射面5に設けられた発熱体7と、反射面5に光吸収率の高い液体9を保持するためのスペーサ11とカバー13とから構成される。発熱体7が発熱すると、反射面5に沿って気泡15が発生する。反射面5はガラスと空気との接触面となるため、ここへ照射された光源19からの光は全反射し、セルフォックレンズ19により感光ドラム21に集光され露光が行われる。
【0007】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献1】
特開平7−120794号公報
【特許文献2】
特開昭58−219531号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の平面表示装置には、以下に述べる種々の問題があった。
即ち、液晶表示装置では、バックライトからの光を、偏光板、透明電極、カラーフィルタの多数層に透過させるため、光利用効率が低下し、高輝度、高コントラストが得難い欠点があった。また、二枚の基板間に液晶を注入し、配向させなければならないため、大面積化が困難である欠点があった。更に、配向した液晶分子に光を透過させるため、視野角度が狭くなる欠点があった。
【0009】
プラズマ表示装置では、画素毎にプラズマを発生させるための隔壁形成と、高度な真空封止とが要求され、製造コストが高くなるとともに、大重量となる欠点があった。また、単位画素ごとに、陽極と陰極に相当する多数の電極を規則的に配列しなければならないため、電極数が多くなるとともに、高精細の画像が得にくい欠点があった。更に、駆動電圧が高く、駆動ICが高価な欠点もあった。
【0010】
EL表示装置では、十分な明るさの得られる材料の開発が困難である。また、材料の劣化により、光量が著しく低下する欠点がある。さらに、平面表示面の局所にムラの生じる問題がある。
【0011】
一方、上記したバブルシャッタは、光の反射を利用したプリンタ等の露光部用の光シャッタを想定したものであり、平面表示を可能にする構成を有していなかった。
この他、平面表示装置には対向電極間に着色媒体を介在させ、電界の印加により着色流体を電気泳動させ、一方の電極へ移動させることで画像を形成する電気泳動表示装置も知られているが、階調表示が十分に行えなかったり、構造が複雑となり、製造コストが高くなる欠点があった。
また、上記した表示装置においては、バブルが発生していない部分の光の利用効率が悪く、全体としてコントラストが低くなるという欠点があった。また、コントラスト向上のため大きなバブルを発生させるには、大きな入力を投入する必要があり、消費電力が大きくなるという欠点があった。
【0012】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、軽量、安価で大画面化が容易であるとともに、高輝度、高精細、広視野角でムラのない画像が得られ、しかも、低電圧駆動が可能で、階調表示も容易な平面表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の平面表示装置は、複数の光変調素子が2次元状に配列され、個々の前記光変調素子が駆動されて画像が表示される平面表示装置であって、前記光変調素子が、光を遮光する着色流体と、密閉された間隙を隔てて対面され該間隙に前記着色流体が封入される一対の透明基板と、該透明基板の少なくとも一方の内面に設けられ前記着色流体を加熱して気泡を発生させる加熱手段とを具備したことを特徴とする。
【0014】
この平面表示装置では、基本構成として、着色流体と、透明基板と、加熱手段とを備えればよいので、構造が簡素となり、軽量化、低コスト化、大画面化が容易となる。そして、光源からの光が透明基板と気泡とを通過するのみであるので、液晶表示装置に比べ高い透過率が確保でき、高輝度、高コントラスト、高精細の画像が得られる。また、長軸方向に配向された液晶分子間の透過光を利用するのと異なり、広い視野角度が得られ、しかも、各画素が発光するELに比べ輝度の均一化も高まる(局所ムラがなくなる)。また、微小間隙で着色流体を加熱するので、駆動電圧も低く、気泡の発生・消去も容易に制御できるので、階調表示も可能となる。
【0015】
請求項2記載の平面表示装置は、請求項1記載の平面表示装置であって、前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に面状光源が対向配置され、該面状光源と前記透明基板との間に、個々の前記光変調素子に対応して集光領域を有するマイクロレンズアレイが設けられたことを特徴とする。
【0016】
この平面表示装置では、面状光源からの入射光を効率良く光変調素子の気泡に集光させることができ、面状光源から出射された光が気泡以外の着色流体に照射されることによる損失がなくなり、光利用効率が向上する。
【0017】
請求項3記載の平面表示装置は、請求項1記載の平面表示装置であって、前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に光反射手段が設けられたことを特徴とする。
【0018】
この平面表示装置では、表示面側から入射した光のうち気泡のない部分に入射した光は着色流体に吸収されるが、気泡に入射した光は透明基板を透過して光反射手段に反射されて、再び表示面から出射される。加熱手段への電圧の印加を解除すると、気泡が消滅し、表示面から入射する光の全てが着色流体に吸収され、表示面が黒表示となる。これにより、光源を必要としない反射式の平面表示が可能となる。
【0019】
請求項4記載の平面表示装置は、請求項2記載の平面表示装置であって、RGB色を順次繰り返し配列したカラーフィルタが、該RGB色の各色を個々の前記光変調素子に対応するようにして前記透明基板の表示面に設けられたことを特徴とする。
【0020】
この平面表示装置では、気泡を透過する面状光源からの光が表示面から出射される際にカラーフィルタに透過され、所望の光変調素子(画素)がRGB色のいずれかに着色されて、カラー表示が可能となる。
【0021】
請求項5記載の平面表示装置は、請求項1記載の平面表示装置であって、RGB色の前記着色流体を封入した前記光変調素子が順次繰り返し配列され、前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に光吸収手段が設けられたことを特徴とする。
【0022】
この平面表示装置では、表示面側から入射した光のうち気泡のない光変調素子に入射した光はRGB色のいずれかの着色流体に反射され、気泡の発生した光変調素子に入射した光は光吸収手段に吸収されて黒色表示となる。これにより、光源を必要とせず、電圧印加状態で画素が黒色になる反射式のカラー表示が得られる。
【0023】
請求項6記載の平面表示装置は、請求項1記載の平面表示装置であって、RGB色を順次繰り返し配列したバックスクリーンが、該RGB色の各色を個々の前記光変調素子に対応するようにして前記透明基板の表示面と反対側の面に設けられたことを特徴とする。
【0024】
この平面表示装置では、表示面側から入射した光のうち気泡のない光変調素子に入射した光は着色流体に吸収され、気泡の発生した光変調素子に入射した光はRGB色いずれかのバックスクリーンに反射され、再び表示面から出射される。これにより、光源を必要とせず、電圧印加状態で画素がRGB色のいずれかになる反射式のカラー表示が得られる。
【0025】
請求項7記載の平面表示装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の平面表示装置であって、前記一対の透明基板の間隔が、3μm以上1.5mm以下であることを特徴とする。
【0026】
この平面表示装置では、透明基板の間隔が3μm以下の場合に発生し易い光漏れが防止され、間隔が1.5mm以上の場合に発生し易い気泡の膨張不良が防止される。
【0027】
請求項8記載の平面表示装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の平面表示装置であって、前記加熱手段のオン/オフを制御し、時間分割により階調表示を行うことを特徴とする。
【0028】
この平面表示装置では、光変調素子が二値の光変調モードをとるので、1フィールド時間内に各画素の光の透過時間を、ちらつきが感じられない程度に高速に変化させる(即ち、加熱手段のオン/オフを制御する)。この場合、入力の画像信号を直接透過時間に置き換えると、画像信号と輝度とが略比例の関係になり、これにより時間分割による階調表示が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る平面表示装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る平面表示装置の第1の実施の形態の斜視図、図2は図1に示した平面表示装置の原理説明図、図3は画素回路の接続例を表した回路図、図4は画素回路の配置例を表した断面図、図5は図1に示した平面表示装置の動作説明図である。
【0030】
本実施の形態による平面表示装置100は、図1に示すように、複数の光変調素子31が2次元状に配列され、個々の光変調素子31が駆動されて画像が表示される。光変調素子31は、基本構成要素として、光を遮光する図2に示す着色流体33と、密閉された間隙35を隔てて対面されこの間隙35に着色流体33が封入される一対の透明基板37,39と、透明基板37,39の少なくとも一方の内面(本実施の形態では透明基板39)に設けられ着色流体33を加熱して気泡を発生させる加熱手段41とを備えている。
【0031】
着色流体33としては、沸点が低く、気泡43が生じ易く、生じた気泡43が消失し易い液体が好適となる。また、着色流体33は、顔料をはじめ複数の液体を混合し、沸点、色、粘性等を所望の値となるように調整して用いることができる。このような沸点の低い着色流体33を用いれば、着色流体33自身の耐久性はもとより、加熱手段41の耐久性も向上させることができる。
【0032】
光変調素子31は、着色流体33として黒色液体が用いられ、図2(a)に示すように、通常状態で間隙35に着色流体33が充満され、透明基板39側から入射する光は透過せず、表示面側である透明基板37が黒表示となる。一方、図2(b)に示すように、加熱手段41が発熱されると、着色流体33に気泡43が発生し、光がこの気泡43を介して透過し、表示面側である透明基板37が白表示となる。この気泡43の発生、消滅を繰り返す応答速度は、0.1ms以下と極めて速い。
【0033】
本発明の表示装置の駆動方式については、単純マトリクス方式よりも、アクティブマトリックス駆動の方が好ましく、TFT(Thin Film Transistor)、TFD(Thin Film Diode)、または、MIM(Metal Insurator Metal)を使うことが好ましい。TFTの半導体材料については、a−Siであっても、Poly−Siであっても構わない。詳細については、培風館,「カラー液晶ディスプレイ」小林俊介他、産業図書,「次世代液晶ディスプレイ技術」,内田龍男、工業調査会,「液晶ディスプレイの最先端」,液晶若手研究会編、シグマ出版,「液晶:LCDの基礎と新しい応用」,液晶若手研究会編、シグマ出版等に記載されている。
ここでは、駆動方式としてa−Siを用いたTFTの例を示す。
透明基板37,39のいずれか一方(本実施の形態では透明基板39)の内面には、光変調素子31毎に画素回路である図3に示す能動素子(例としてTFT)45が設けられている。TFT45は、ゲート電極、絶縁膜、a−Si:H層、一方の電極(ドレイン電極)、一方の電極(ソース電極)から構成される。このTFT45は、図4に示すように、気泡43の非発生領域に配設されている。
【0034】
TFT45のソース電極には、画素電極が接続される。TFT45のドレイン電極には、列毎の複数(Vb1〜Vbm)の透明な画像信号ライン46が接続される。また、TFT45のゲート電極には、行毎の複数(Vg1〜Vgn)の透明な走査信号ライン47が接続される。複数の画像信号ライン46及び走査信号ライン47はそれぞれが図1に示す配線ダクト49にまとめられて制御装置51に接続される。
【0035】
透明基板37,39を挟んで、この透明基板の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)には、面状光源53が対向配置されている。面状光源53は、矩形状の導光板55と、この導光板55の一辺部に平行に設けられて出射光を照射するランプ57とからなる。本実施の形態では、透過光を直視することとなるので、通常の可視光を出射する蛍光ランプを用いることができる。
【0036】
一対の透明基板37,39の間隙35は、3μm以上1.5mm以下とされている。
透明基板37,39における間隙35の距離は、3μmよりも小さいと、黒色液体材料を封入して黒表示としたときに、光漏れが生じ、完全な黒表示が実現できない。この間隙35の上限は、加熱手段41の温度が500℃以下の実用範囲において、J.Heat Transfer 83,351−358.よりインクの膜沸騰領域における熱伝達率より1.5mm以上の距離においては、気泡43が加熱手段41のない面に到達することができないことが示されており、透明基板37,39間距離の上限は1.5mm以下が好ましい。気泡43が加熱手段41のない面に到達するためには、一定の時間が必要であり、より短時間で加熱手段41のない面に到達する方が、高速に応答するため、より基板間距離は小さいほうが好ましい。以上のことから、間隙35は、3μm以上1.5mm以下の範囲であることが好ましい。
【0037】
即ち、間隙35がこのような距離範囲に設定されることで、間隙35が3μm以下の場合に発生しやすい光漏れが防止され、間隙35が1.5mm以上の場合に発生し易い気泡の膨張不良が防止される。表1に間隙35(ギャップ)、光透過率、気泡43の到達との関係を表す。なお、各間隙35に対する気泡34の到達については、○が良好に到達、△が未到達が発生、×が未到達の段階評価としている。
【0038】
【表1】
【0039】
次に、このように構成される平面表示装置の動作を説明する。
このように構成された光変調素子31では、ゲート電極に接続された走査信号ライン47にTFT45を導通させる電圧が印加され、ドレイン電極に接続された画像信号ライン46に所望の画像信号電圧が印加されると、ドレイン電極とソース電極とが導通する。従って、画像信号電圧が、画素電極に印加されることになり、加熱手段41に電圧が印加されて気泡43が発生し、面状光源53からの光が透過される(図5の中央部の光変調素子31参照)。なお、図5中、59は拡散板、60は隔壁を表す。
【0040】
一方、ドレイン電極に接続された画像信号ライン46へ電圧が印加されなくなると、ドレイン電極とソース電極とが非導通となる。従って、加熱手段41に電圧が印加されなくなり、気泡43が消失して面状光源53からの光が遮断される(図5の左右の光変調素子31参照)。これにより所望の光変調が可能となる。また、画素ごとにTFT45を備えることでアクティブ駆動が可能となる。
【0041】
この平面表示装置によれば、基本構成として、着色流体33と、透明基板37、39と、加熱手段41とを備えればよいので、構造が簡素となり、軽量化、低コスト化、大画面化が容易となる。そして、面状光源53からの光が透明基板37、39と気泡43とを通過するのみであるので、液晶表示装置に比べ高い透過率が確保でき、高輝度、高コントラスト、高精細の画像が得られる。また、長軸方向に配向された液晶分子間の透過光を利用するのと異なり、広い視野角度が得られ、しかも、各画素が発光するELに比べ輝度の均一化も高まる(局所ムラがなくなる)。また、微小間隙35で着色流体33を加熱するので、駆動電圧も低く、気泡の発生・消去も容易に制御できるので階調表示も可能となる。
【0042】
次に、本発明に係る平面表示装置の第2の実施の形態を説明する。
図6はマイクロレンズアレイを備えた第2の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。なお、以下の各実施の形態において、図1〜図5に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0043】
この実施の形態による平面表示装置200は、透明基板37,39を挟んで、この透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)に面状光源53が対向配置され、この面状光源53と透明基板39との間に、個々の光変調素子31に対応して集光領域を有するマイクロレンズアレイ61が設けられている。
【0044】
この平面表示装置200によれば、面状光源53からの入射光を効率良く光変調素子31の気泡43に集光させることができる。即ち、面状光源53から出射された光が、気泡43以外の着色流体33に照射されることによる損失がなくなる。これにより、光利用効率を向上させることができる。
【0045】
次に、本発明に係る平面表示装置の第3の実施の形態を説明する。
図7は第3の実施の形態に係る反射式の平面表示装置の要部断面図である。
この実施の形態による平面表示装置300は、透明基板37,39を挟んで、この透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)に光反射手段63が設けられている。光反射手段63としては、アルミ等の金属ミラー、誘電体多層膜等でも構わないし、光拡散板あるいは光拡散シートを用いることができる。光拡散板としては、特開2002−90507号公報、特開2002−250802号公報記載のものを用いることができる。また、光拡散シートとしては、特開平6−266011号公報記載のものを用いることができる。
【0046】
この平面表示装置300によれば、表示面側から入射した光のうち気泡43のない部分に入射した光は着色流体33に吸収されるが、気泡43に入射した光は透明基板37,39を透過して光反射手段63に反射されて、再び表示面から出射される。従って、加熱手段41への電圧の印加を解除すると、気泡43が消滅し、表示面から入射する光の全てが着色流体33に吸収され、表示面が黒表示となる。これにより、面状光源53を必要としない反射式の平面表示を可能にすることができる。
【0047】
次に、本発明に係る平面表示装置の第4の実施の形態を説明する。
図8はカラー表示を可能とした第4の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
この実施の形態による平面表示装置400は、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)色を順次繰り返し配列したカラーフィルタ65が、このRGB色の各色を個々の光変調素子31に対応するようにして、透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)に設けられている。
【0048】
この平面表示装置400によれば、気泡43を透過する面状光源53からの光が表示面から出射される際に、カラーフィルタ65に透過され、所望の光変調素子31(画素)がRGB色のいずれかに着色される。これにより、カラー表示を可能にすることができる。
【0049】
次に、本発明に係る平面表示装置の第5の実施の形態を説明する。
図9は反射式でカラー表示を可能とした第5の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
この平面表示装置500は、RGB色の着色流体33r,33g,33bを封入した光変調素子31r,31g,31bが順次繰り返し配列されている。また、透明基板37,39を挟んでこの透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)に光吸収手段67が設けられている。光吸収手段67としては、例えば黒色着色ガラス等を用いることができる。
【0050】
この平面表示装置500によれば、表示面側から入射した光のうち気泡43のない光変調素子31r,31g,31bに入射した光は、RGB色のいずれかの着色流体33r,33g,33bに反射される。一方、気泡43の発生した光変調素子31r,31g,31bに入射した光は、光吸収手段67に吸収されて黒色表示となる。これにより、光源を必要とせず、電圧印加状態で画素が黒色になる反射式のカラー表示を得ることができる。
【0051】
次に、本発明に係る平面表示装置の第6の実施の形態を説明する。
図10は反射式でカラー表示を可能とした第6の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
この実施の形態による平面表示装置600は、RGB色を順次繰り返し配列したバックスクリーン69が、このRGB色の各色を個々の光変調素子31に対応するようにして透明基板37,39の表示面(透明基板37の表面)と反対側の面(透明基板39の表面)に設けられている。
【0052】
この平面表示装置600によれば、表示面側から入射した光のうち気泡43のない光変調素子31に入射した光は、着色流体33に吸収される。一方、気泡43の発生した光変調素子31に入射した光は、RGB色いずれかのバックスクリーン69に反射され、再び表示面から出射される。これにより、光源を必要とせず、電圧印加状態で画素がRGB色のいずれかになる反射式のカラー表示を得ることができる。
【0053】
上記した各実施の形態による平面表示装置100,200,300,400,500,600は、加熱手段のオン/オフを制御し、時間分割により階調表示を行うことが可能となる。
即ち、光変調素子31が二値の光変調モードをとるので、1フィールド時間内に各画素の光の透過時間を、ちらつきが感じられない程度に高速に変化させる(即ち、加熱手段41のオン/オフを制御する)。この場合、入力の画像信号を直接透過時間に置き換えると、画像信号と輝度とが略比例の関係になり、時間分割による階調表示が可能となる。
【0054】
なお、上記のRGB色は、Y(イエロー),M(マゼンダ),C(シアン)の色とすることもできる。
【0055】
【実施例】
以下、上記の構成を有する平面表示装置を作製し、実際に動作させた結果について説明する。
[実施例1]
加熱手段に50μm×50μmサイズの透明薄膜ヒーター(ITO膜)を用い、着色流体に黒色インク(御国色素社製GAブラック)を用いて、透明基板(上下基板)の間隙(ギャップ)を5μmとなるように調整した。
上下基板のギャップは薄いと、黒表示時に光漏れを生じ、厚いとバブル発生のためによって、多くの熱が必要となり、多くの消責電力が必要となって効率の悪いことがわかった。厚みは、インク厚みで完全に遮光が可能な厚みが好ましい。50μm×50μmのヒーターサイズとしたときのギャップと光透過率と光を通すために必要なエネルギーを表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】
[実施例2]
(時間階調によるグレー表示の実施例)
透明薄膜ヒーターに50μm×50μmサイズのITO膜を用いて、透明基板(上下基板)のギャップを5μmとなるように調整し、黒色インク(御国色素社製GAブラック)を封入し、表示セルを作製した。表示セルの下基板が下になるようにして、白色のバックライト上に設置した。ヒーターにパルス幅20μsの矩形波をデューティー比を変化させながら、0から50kHzまでの周波数を変化させて印加した。0Hzでは表示セルを通過する光量がゼロであり、完全な黒表示が実現できた。矩形波の周波数を大きくすることにより、徐々に表示セルを通過する光量が大きくなり、良好なグレー階調表示が実現できた。
【0058】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る平面表示装置によれば、複数の光変調素子を2次元状に配列し、この光変調素子を、遮光性の着色流体と、密閉間隙にこの着色流体が封入される一対の透明基板と、透明基板の少なくとも一方の内面に設けられ着色流体を加熱して気泡を発生させる加熱手段とで構成したので、構造が簡素となり、軽量化、低コスト化、大画面化が容易となる。そして、光源からの光を透明基板と気泡に通過させるのみであるので、高い透過率が確保でき、高輝度、高コントラスト、高精細の画像が得られるとともに、広い視野角度が得られ、しかも、輝度の均一化も高まる(局所ムラがなくなる)。また、微小間隙で着色流体を加熱するので、駆動電圧も低く、気泡の発生・消去も容易に制御できるので、階調表示も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平面表示装置の第1の実施の形態の斜視図である。
【図2】図1に示した平面表示装置の原理説明図である。
【図3】画素回路の接続例を表した回路図である。
【図4】画素回路の配置例を表した断面図である。
【図5】図1に示した平面表示装置の動作説明図である。
【図6】マイクロレンズアレイを備えた第2の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
【図7】第3の実施の形態に係る反射式の平面表示装置の要部断面図である。
【図8】カラー表示を可能とした第4の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
【図9】反射式でカラー表示を可能とした第5の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
【図10】反射式でカラー表示を可能とした第6の実施の形態に係る平面表示装置の要部断面図である。
【図11】従来の光スイッチを表す構成図である。
【符号の説明】
31 光変調素子
33 着色流体
35 一対の透明基板の間隔
37,39 透明基板
41 加熱手段
43 気泡
53 面状光源
61 マイクロレンズアレイ
63 光反射手段
65 カラーフィルタ
67 光吸収手段
69 バックスクリーン
100,200,300,400,500,600…平面表示装置
Claims (8)
- 複数の光変調素子が2次元状に配列され、個々の前記光変調素子が駆動されて画像が表示される平面表示装置であって、
前記光変調素子が、
光を遮光する着色流体と、
密閉された間隙を隔てて対面され該間隙に前記着色流体が封入される一対の透明基板と、
該透明基板の少なくとも一方の内面に設けられ前記着色流体を加熱して気泡を発生させる加熱手段とを具備したことを特徴とする平面表示装置。 - 請求項1記載の平面表示装置であって、
前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に面状光源が対向配置され、
該面状光源と前記透明基板との間に、個々の前記光変調素子に対応して集光領域を有するマイクロレンズアレイが設けられたことを特徴とする平面表示装置。 - 請求項1記載の平面表示装置であって、
前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に光反射手段が設けられたことを特徴とする平面表示装置。 - 請求項2記載の平面表示装置であって、
RGB色を順次繰り返し配列したカラーフィルタが、該RGB色の各色を個々の前記光変調素子に対応するようにして前記透明基板の表示面に設けられたことを特徴とする平面表示装置。 - 請求項1記載の平面表示装置であって、
RGB色の前記着色流体を封入した前記光変調素子が順次繰り返し配列され、前記透明基板を挟んで該透明基板の表示面と反対側の面に光吸収手段が設けられたことを特徴とする平面表示装置。 - 請求項1記載の平面表示装置であって、
RGB色を順次繰り返し配列したバックスクリーンが、該RGB色の各色を個々の前記光変調素子に対応するようにして前記透明基板の表示面と反対側の面に設けられたことを特徴とする平面表示装置。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の平面表示装置であって、
前記一対の透明基板の間隔が、3μm以上1.5mm以下であることを特徴とする平面表示装置。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の平面表示装置であって、
前記加熱手段のオン/オフを制御し、時間分割により階調表示を行うことを特徴とする平面表示装置。
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