JP2004286255A - 制御盤用空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可燃性又は有害な冷媒を少なくとも装置本体内で漏れなく循環させて熱交換が行える制御盤用空気調和装置を提供する。
【解決手段】制御盤3内外に設けられた熱交換器どうしが配管接続されて可燃性又は有害な冷媒を循環させる冷媒循環回路4が、盤内熱交換器5から制御盤3外まで中途部に配管接続部12のない配管9で接続され、制御盤3外に配管どうしを接続する配管接続部12が配設されている。
【選択図】 図1
【解決手段】制御盤3内外に設けられた熱交換器どうしが配管接続されて可燃性又は有害な冷媒を循環させる冷媒循環回路4が、盤内熱交換器5から制御盤3外まで中途部に配管接続部12のない配管9で接続され、制御盤3外に配管どうしを接続する配管接続部12が配設されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、例えば、NC/CNC工作機械の制御盤や通信・道路交通管制システムの制御盤、分電盤、配電盤等の制御盤内部を冷却する制御盤用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
NC/CNC工作機械や通信システム等の装置本体には制御盤が組み込まれており、制御盤ではスイッチ、リレー等の電磁駆動部品、抵抗、コンデンサなどの素子、半導体装置や回路基板など通電により発熱する電子部品が多く存在し、閉め切られることが多い制御盤内部は高温になり易い。そこで、比較的大型の装置においては、制御盤内の発熱を盤外へ排熱すべく空気調和装置が設けられている。
【0003】
空気調和装置は、制御盤内に蒸発器(エバポレータ)制御盤外に凝縮器(コンデンサ)が配置されてこれらの間が配管接続されて冷媒を循環させる公知の冷媒循環回路が設けられている。冷媒としては、不燃性の冷媒、例えばHCFC22(R22)やHFC(R134a)などが主に用いられているが、地球温暖化防止等の観点から可燃性の自然冷媒、例えばHC冷媒(イソブタン、ブタン、プロパン等)、又は有害な自然冷媒、例えばアンモニアガス、炭酸ガス(CO2)などへの転換が図られている。
【0004】
一例として、可燃性冷媒を用いる場合、室内側の熱交換器(蒸発器)に接続する配管からの冷媒の漏れに伴う危険性を回避するため、蒸発器を通過する配管を二重管構造にした空気調和装置が提案されている。例えば、二重管のうち内側通路で可燃性冷媒を循環させ、内側通路より漏れた冷媒が外側通路を通じて室外へ導いて大気中へ放出するもの(特許文献1参照)や、蒸発器のプレートフィンが嵌め込まれた直管部とその両側に接続するU字管部との配管接続部を外管で覆って密閉するもの(特許文献2参照)などがある。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−152230号公報(図1)
【特許文献2】
特開平11−132595号公報(図1、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、配管接続部にはろう付け時の配管部の酸化、加熱変形、ろう付け不良によるピンホールの発生、ろう材の不足による接続不良、フラックスの劣化、フレアナットの緩みや締め付け不足など冷媒の漏れを発生する原因が多い。
特許文献1においては、冷媒循環回路を構成する室内機側の配管が二重管構造になっているが、室内側に配管とキャピラリチューブ(膨張弁)、キャピラリチューブと熱交換器、熱交換器と配管との間に配管接続部を設けなければならないという課題がある。
また、特許文献2においては、プレートフィンが嵌め込まれる直管部と該直管部の両端側で接続するU字管が必要になり当該配管接続部を密閉する外管が必ず必要になるため、直管部が増えるほどプレートフィンや外管が大型化する。また、直管部が増えると配管接続部が増えて製造コストや製造工数が嵩む。また、熱交換器内の冷媒の漏れを検出できても、その他の冷媒循環回路の配管接続部からの冷媒の漏れは検出できない。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、可燃性又は有害な冷媒を少なくとも装置本体内で漏れなく循環させて熱交換が行える安全性、汎用性が高く、地球環境保護に資する制御盤用空気調和装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
装置本体の一部に設けられた制御盤内を冷却する制御盤用空気調和装置において、制御盤内外に設けられた熱交換器どうしが配管接続されて可燃性又は有害な冷媒を循環させる冷媒循環回路が、盤内熱交換器から制御盤外まで中途部に配管接続部のない配管で接続され、制御盤外に配管どうしを接続する配管接続部が配設されていることを特徴とする。
【0009】
具体的には、盤内熱交換器は、中途部に配管接続部のない配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする。
或いは盤内熱交換器は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする。
また、盤外熱交換器は、中途部に配管接続部のない配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする。
或いは盤外熱交換器は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする。
また、配管接続部が制御盤外の一箇所に集約されて接続部収容箱に収容されていることを特徴とする。この場合、接続部収容箱には、箱内に漏れ出した可燃性又は有害な冷媒を箱外へ逃がす逃し管が設けられていても良い。
更には、接続部収容箱には箱内に漏れ出した可燃性又は有害な冷媒を検出する漏れセンサが設けられており、該漏れセンサが冷媒の漏れを検出した場合に冷媒循環回路の動作を停止し、警報装置を作動させても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。
図1は制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図、図2はスパインフィンが巻き付けられた配管の説明図、図3は盤内熱交換器の拡大説明図、図4は他例に係る制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図、図5は二重管構造を有するスパインフィン熱交換器の説明図、図6は制御盤内外の熱交換器を二重管構造にした制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図である。
【0011】
先ず、図1を参照して制御盤用空気調和装置の全体構成について説明する。
制御盤用空気調和装置1は、例えばNC/CNC工作機械や通信システム等の装置本体2の一部に設けられた閉め切られた制御盤3内を冷却する。
【0012】
冷媒循環回路4は制御盤3内に盤内熱交換器(エバポレータ)5が設けられている。また、制御盤3外には盤外熱交換器(コンデンサ)6が設けられている。エバポレータ5とコンデンサ6との間にはキャピラリチューブ(膨張弁)7若しくは圧縮機(コンプレッサ)8が配管接続され、冷媒循環回路4が形成されている。冷媒には、可燃性の自然冷媒、例えばHC冷媒(イソブタン、ブタン、プロパン等)、又は有害な自然冷媒(アンモニアガス、炭酸ガス(CO2)など)が好適に用いられる。本実施例では可燃性のHC冷媒を用いた場合について説明する。
【0013】
冷媒循環回路4において、エバポレータ5から制御盤3外まで中途部に配管接続部のない配管9で接続されている。エバポレータ5は、配管9の周囲にスパインフィン10が巻き付けられた当該配管9が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器が好適に用いられる。図2において、スパインフィン10としては、長尺状に形成されたアルミフィンが用いられる。スパインフィン10が配管9の周囲に接着剤11を介して一面に巻き付けることにより無数のフィンを林立させた配管9が形成される。この配管9をつづら折り状に適宜折り曲げることにより、図3に示すスパインフィン熱交換器(エバポレータ5)が形成される。
尚、盤外熱交換器(コンデンサ6)は、盤内熱交換器と同様にスパインフィン熱交換器でも良いが、プレートフィンを用いた熱交換器であっても良い。
【0014】
このように、エバポレータ5から制御盤3外まで中途部に配管接続部のない配管9で接続されているので、少なくとも制御盤3内で可燃性冷媒が漏れ出す心配がなく、しかも配管9の曲げ加工が自由にできるので、盤内熱交換器(エバポレータ5)を小型化でき、設置スペースが限られた制御盤3内に配置することができる。また、部品点数が少なく加工も容易であるので、製造コストや製造工数を削減することができる。また、図1において、制御盤3外に配管どうしを接続する配管接続部(ろう付け部)12を配設することができ、当該配管接続部12より仮に冷媒が漏れたとしても、装置本体2側の安全性を確保することができる。
【0015】
ここで、図1において、冷媒循環回路4の冷却動作について説明する。コンプレッサ8を作動させると、高温高圧のガス冷媒がコンデンサ6に送り込まれる。コンデンサ6において、高温高圧のガス冷媒と盤外の空気との間で熱交換(放熱)が行われて、高温高圧の液冷媒に相変化する。
【0016】
高温高圧の液冷媒は、キャピラリチューブ7に送り込まれて流量制限されることにより低温低圧の液冷媒に変化する。また、キャピラリチューブ7を通過すると流路容積が膨張するため、液冷媒の一部に気化が始まるため冷媒は気液混合状態となって、エバポレータ5へ送り込まれる。エバポレータ5は制御盤3内の空気(熱気)との間で熱交換(吸熱)が行われて、低温低圧の液冷媒から低温低圧のガス冷媒に相変化する。低温低圧のガス冷媒は、再度コンプレッサ8に戻って高温高圧のガス冷媒として送り出される。
【0017】
次に他例に係る制御盤空気調和装置1の構成について図4及び図5を参照して説明する。前記実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。図4において、配管接続部12は制御盤3外の一箇所に集約されており、接続部収容箱13に収容されている。即ち、エバポレータ5とキャピラリチューブ7及びコンプレッサ8との各接続部、コンデンサ6とキャピラリチューブ7及びコンプレッサ8との各接続部が、接続部収容箱13に収容されている。接続部収容箱13は密閉箱であっても良いが、箱内に漏れ出した可燃性冷媒を大気中へ逃がす逃し管14が設けられていても良い。逃し管14は、空気より軽い冷媒の場合には接続部収容箱13の上部に設け、空気より重い冷媒の場合には接続部収容箱13の下部に設けるのが好ましい。
このように、冷媒循環回路4のすべての配管接続部12を盤外の接続部収容箱13に収容したので、何れの接続部で冷媒が漏れ出しても箱内に限定されるため安全性が高く、逃し管14を通じて大気中へ逃すこともできるので、制御盤3外において他の発火要因が存在しても安全性を確保することができる。
【0018】
また、図4において、接続部収容箱13には箱内に漏れ出した可燃性冷媒を検出する漏れセンサ15が設けられていても良い。冷媒の漏れは接続部が集約された収容箱13内で生ずるため、1の漏れセンサ15で冷媒循環回路4の何れかの配管接続部12における冷媒の漏れを確実に検出することができる。漏れセンサ15は空気より軽い冷媒の場合には接続部収容箱13の上部に設け、空気より重い冷媒の場合には接続部収容箱13の下部に設けるのが好ましい。また、漏れセンサ15が冷媒の漏れを検出した場合に、冷媒循環回路4のコンプレッサ8を駆動停止して冷媒の循環を止め、警報装置16を作動させて作業者に報知するようにすると早急な復旧作業が行える。
【0019】
また、図5(a)において、盤内熱交換器(エバポレータ5)は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する外側配管9bの周囲にスパインフィン10が巻き付けられたスパインフィン熱交換器を用いても良い。この場合、図5(b)において、配管9は内管9aを可燃性冷媒の流路として利用し、内管9aと外管9bとの間を漏れ冷媒の流路として用いられる。外管9b側に漏れ出した冷媒は、制御盤3外で大気中へ逃すようにしても良いし、密閉された接続部収容箱13へ回収するようにしても良い。
【0020】
上記エバポレータ5は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有するため、制御盤3内の可燃性冷媒の漏れ防止を更に強化することができる。また、二重管を用いている分だけ部品コストが上昇するが、スパインフィン10を用いているため熱交換器の製造や配管の曲げ加工が容易で、製造コストや製造工数を削減することができる。
【0021】
図6において、盤内熱交換器(エバポレータ5)及び盤外熱交換器(コンデンサ6)に二重管構造のスパインフィン熱交換器を用いた制御盤用空気調和装置1を例示する。
エバポレータ5及びコンデンサ6は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する配管9の周面にスパインフィン10が巻き付けられた当該配管9がつづら折り状に折り曲げられて形成されたスパインフィン熱交換器が用いられている。また、エバポレータ5及びコンデンサ6とキャピラリチューブ7との各配管接続部12、エバポレータ5及びコンデンサ6とコンプレッサ8との各配管接続部12は接続部収容箱13内に収容されている。また、接続部収容箱13にはコンプレッサ8自身が有する配管接続部17も収容されている。また、接続部収容箱13には箱内に漏れ出した冷媒を装置外の安全な場所へ導く逃し管14が接続されている。
【0022】
冷媒循環回路4において、中途部に配管接続部のない二重管構造を有するエバポレータ5及びコンデンサ6においては、冷媒が配管9外へ漏れるおそれは無い。配管9の内管9aより外管9b側へ漏れた冷媒は、漏れ出すとすれば配管接続部12において接続部収容部13内に限定される。また、コンプレッサ8の配管接続部17から冷媒が漏れ出した場合も接続部収容部13内に限定される。これらの接続部収容部13内に漏れ出した冷媒は、逃し管14を通じて大気中へ逃すようになっている。接続部収容箱13には箱内に漏れ出した可燃性冷媒を検出する漏れセンサ15が設けられている。漏れセンサ15が冷媒の漏れを検出した場合に、冷媒循環回路4のコンプレッサ8を駆動停止して冷媒の循環を止め、警報装置16を作動させて作業者に報知するようになっている。
このように、エバポレータ5及びコンデンサ6として、中途部に配管接続部のない二重管構造を有するスパインフィン熱交換器を用い、配管接続部12、17を接続部収容箱13内に集約して収容した場合には、仮に配管接続部12、17において冷媒が漏れ出しても箱外に漏れ出すことはなく、より安全性、信頼性の高い制御盤用空気調和装置1を提供できる。
【0023】
上述した制御盤用空気調和装置1を用いれば、冷媒循環回路4がエバポレータ5から制御盤3外まで中途部に配管接続部のない配管9で接続され、制御盤3外に配管どうしを接続する配管接続部12が配設されているので、可燃性冷媒を少なくとも制御盤3内で漏れなく循環させて熱交換が行える。また、スパインフィン10を設けた配管9の曲げ加工が自由にできるので盤内熱交換器を小型化でき、設置スペースが限られた制御盤3内に配置することができる。また、部品点数が少なく加工も容易であるので、製造コストや製造工数を削減することができる。
また、配管接続部12を制御盤3外に配設できるので、仮にいずれかの配管接続部12より冷媒が漏れたとしても、装置本体2側の安全性を確保することができる。
また、冷媒循環回路4のすべての配管接続部12を盤外の接続部収容箱13に収容した場合には、何れの配管接続部12で冷媒が漏れ出しても箱内に限定されるため安全性が高く、逃し管14を通じて大気中へ逃すこともできるので、制御盤3外において他の発火要因が存在しても安全性を確保することができる。
また、接続部収容箱13に可燃性冷媒を検出する漏れセンサ15が設けられている場合には、冷媒の漏れは配管接続部12が集約された接続部収容箱13内で生ずるため、1の漏れセンサ15で冷媒循環回路4の冷媒の漏れを確実に検出することができる。
また、盤内熱交換器(エバポレータ5)に、中途部に配管接続部のない二重管構造を有するスパインフィン熱交換器を用いた場合には、制御盤3内の可燃性冷媒の漏れを確実に防止できる。この場合、スパインフィン10を用いているためプレートフィンに比べて盤内熱交換器の製造や配管の曲げ加工が容易で、製造コストや製造工数を削減できる。
【0024】
以上、本発明の好適な実施例について述べてきたが、上述した各実施例に限定されるものではない。例えば、自然冷媒の種類は任意であり、可燃性を有するHC冷媒のほかにも有害とされる自然冷媒(アンモニアガス、炭酸ガス(CO2)など)を用いても漏れ防止という観点から本願発明の構成は有効である。また、制御盤3が設けられる装置本体2の種類も任意であり、例えば家庭用/業務用エアコン、冷蔵庫・冷凍庫などの製品にも応用できる。更には、盤内熱交換器を構成する配管9の折り曲げ形状や大きさも任意であるなど、更に多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、上述したように、冷媒循環回路が、盤内熱交換器から制御盤外まで中途部に配管接続部のない配管で接続され、制御盤外に配管どうしを接続する配管接続部が配設されているので、可燃性又は有害な冷媒を少なくとも制御盤内で漏れなく循環させて熱交換が行える。また、配管の曲げ加工が自由にできるので盤内熱交換器を小型化でき、設置スペースが限られた制御盤内に配置することができる。また、部品点数が少なく加工も容易であるので、製造コストや製造工数を削減することができる。また、配管接続部を制御盤外に配設できるので、仮にいずれかの配管接続部より冷媒が漏れたとしても、装置本体側の安全性を確保することができる。
また、冷媒循環回路のすべての配管接続部を盤外の接続部収容箱に収容した場合には、何れの配管接続部で冷媒が漏れ出しても箱内に限定されるため安全性が高く、逃し管を通じて大気中へ逃すこともできるので、制御盤外において他の発火要因が存在しても安全性を確保することができる。
また、接続部収容箱に可燃性又は有害な冷媒を検出する漏れセンサが設けられている場合には、冷媒の漏れは配管接続部が集約された接続部収容箱内で生ずるため、1の漏れセンサで冷媒循環回路の冷媒の漏れを確実に検出することができる。
また、盤内熱交換器が中途部に配管接続部のない二重管構造を有するスパインフィン熱交換器である場合には、制御盤内の可燃性又は有害な冷媒の漏れを確実に防止できる。この場合、スパインフィンを用いているためプレートフィンに比べて盤内熱交換器の製造や配管の曲げ加工が容易で、製造コストや製造工数を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】スパインフィンが巻き付けられた配管の説明図である。
【図3】盤内熱交換器の拡大説明図である。
【図4】他例に係る制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図である。
【図5】二重管構造を有するスパインフィン熱交換器の説明図である。
【図6】制御盤内外の熱交換器を二重管構造にした制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 制御盤用空気調和装置
2 装置本体
3 制御盤
4 冷媒循環回路
5 エバポレータ
6 コンデンサ
7 キャピラリチューブ
8 コンプレッサ
9 配管
10 スパインフィン
11 接着剤
12、17 配管接続部
13 接続部収容箱
14 逃し管
15 漏れセンサ
16 警報装置
【発明の属する利用分野】
本発明は、例えば、NC/CNC工作機械の制御盤や通信・道路交通管制システムの制御盤、分電盤、配電盤等の制御盤内部を冷却する制御盤用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
NC/CNC工作機械や通信システム等の装置本体には制御盤が組み込まれており、制御盤ではスイッチ、リレー等の電磁駆動部品、抵抗、コンデンサなどの素子、半導体装置や回路基板など通電により発熱する電子部品が多く存在し、閉め切られることが多い制御盤内部は高温になり易い。そこで、比較的大型の装置においては、制御盤内の発熱を盤外へ排熱すべく空気調和装置が設けられている。
【0003】
空気調和装置は、制御盤内に蒸発器(エバポレータ)制御盤外に凝縮器(コンデンサ)が配置されてこれらの間が配管接続されて冷媒を循環させる公知の冷媒循環回路が設けられている。冷媒としては、不燃性の冷媒、例えばHCFC22(R22)やHFC(R134a)などが主に用いられているが、地球温暖化防止等の観点から可燃性の自然冷媒、例えばHC冷媒(イソブタン、ブタン、プロパン等)、又は有害な自然冷媒、例えばアンモニアガス、炭酸ガス(CO2)などへの転換が図られている。
【0004】
一例として、可燃性冷媒を用いる場合、室内側の熱交換器(蒸発器)に接続する配管からの冷媒の漏れに伴う危険性を回避するため、蒸発器を通過する配管を二重管構造にした空気調和装置が提案されている。例えば、二重管のうち内側通路で可燃性冷媒を循環させ、内側通路より漏れた冷媒が外側通路を通じて室外へ導いて大気中へ放出するもの(特許文献1参照)や、蒸発器のプレートフィンが嵌め込まれた直管部とその両側に接続するU字管部との配管接続部を外管で覆って密閉するもの(特許文献2参照)などがある。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−152230号公報(図1)
【特許文献2】
特開平11−132595号公報(図1、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、配管接続部にはろう付け時の配管部の酸化、加熱変形、ろう付け不良によるピンホールの発生、ろう材の不足による接続不良、フラックスの劣化、フレアナットの緩みや締め付け不足など冷媒の漏れを発生する原因が多い。
特許文献1においては、冷媒循環回路を構成する室内機側の配管が二重管構造になっているが、室内側に配管とキャピラリチューブ(膨張弁)、キャピラリチューブと熱交換器、熱交換器と配管との間に配管接続部を設けなければならないという課題がある。
また、特許文献2においては、プレートフィンが嵌め込まれる直管部と該直管部の両端側で接続するU字管が必要になり当該配管接続部を密閉する外管が必ず必要になるため、直管部が増えるほどプレートフィンや外管が大型化する。また、直管部が増えると配管接続部が増えて製造コストや製造工数が嵩む。また、熱交換器内の冷媒の漏れを検出できても、その他の冷媒循環回路の配管接続部からの冷媒の漏れは検出できない。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、可燃性又は有害な冷媒を少なくとも装置本体内で漏れなく循環させて熱交換が行える安全性、汎用性が高く、地球環境保護に資する制御盤用空気調和装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
装置本体の一部に設けられた制御盤内を冷却する制御盤用空気調和装置において、制御盤内外に設けられた熱交換器どうしが配管接続されて可燃性又は有害な冷媒を循環させる冷媒循環回路が、盤内熱交換器から制御盤外まで中途部に配管接続部のない配管で接続され、制御盤外に配管どうしを接続する配管接続部が配設されていることを特徴とする。
【0009】
具体的には、盤内熱交換器は、中途部に配管接続部のない配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする。
或いは盤内熱交換器は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする。
また、盤外熱交換器は、中途部に配管接続部のない配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする。
或いは盤外熱交換器は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする。
また、配管接続部が制御盤外の一箇所に集約されて接続部収容箱に収容されていることを特徴とする。この場合、接続部収容箱には、箱内に漏れ出した可燃性又は有害な冷媒を箱外へ逃がす逃し管が設けられていても良い。
更には、接続部収容箱には箱内に漏れ出した可燃性又は有害な冷媒を検出する漏れセンサが設けられており、該漏れセンサが冷媒の漏れを検出した場合に冷媒循環回路の動作を停止し、警報装置を作動させても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。
図1は制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図、図2はスパインフィンが巻き付けられた配管の説明図、図3は盤内熱交換器の拡大説明図、図4は他例に係る制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図、図5は二重管構造を有するスパインフィン熱交換器の説明図、図6は制御盤内外の熱交換器を二重管構造にした制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図である。
【0011】
先ず、図1を参照して制御盤用空気調和装置の全体構成について説明する。
制御盤用空気調和装置1は、例えばNC/CNC工作機械や通信システム等の装置本体2の一部に設けられた閉め切られた制御盤3内を冷却する。
【0012】
冷媒循環回路4は制御盤3内に盤内熱交換器(エバポレータ)5が設けられている。また、制御盤3外には盤外熱交換器(コンデンサ)6が設けられている。エバポレータ5とコンデンサ6との間にはキャピラリチューブ(膨張弁)7若しくは圧縮機(コンプレッサ)8が配管接続され、冷媒循環回路4が形成されている。冷媒には、可燃性の自然冷媒、例えばHC冷媒(イソブタン、ブタン、プロパン等)、又は有害な自然冷媒(アンモニアガス、炭酸ガス(CO2)など)が好適に用いられる。本実施例では可燃性のHC冷媒を用いた場合について説明する。
【0013】
冷媒循環回路4において、エバポレータ5から制御盤3外まで中途部に配管接続部のない配管9で接続されている。エバポレータ5は、配管9の周囲にスパインフィン10が巻き付けられた当該配管9が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器が好適に用いられる。図2において、スパインフィン10としては、長尺状に形成されたアルミフィンが用いられる。スパインフィン10が配管9の周囲に接着剤11を介して一面に巻き付けることにより無数のフィンを林立させた配管9が形成される。この配管9をつづら折り状に適宜折り曲げることにより、図3に示すスパインフィン熱交換器(エバポレータ5)が形成される。
尚、盤外熱交換器(コンデンサ6)は、盤内熱交換器と同様にスパインフィン熱交換器でも良いが、プレートフィンを用いた熱交換器であっても良い。
【0014】
このように、エバポレータ5から制御盤3外まで中途部に配管接続部のない配管9で接続されているので、少なくとも制御盤3内で可燃性冷媒が漏れ出す心配がなく、しかも配管9の曲げ加工が自由にできるので、盤内熱交換器(エバポレータ5)を小型化でき、設置スペースが限られた制御盤3内に配置することができる。また、部品点数が少なく加工も容易であるので、製造コストや製造工数を削減することができる。また、図1において、制御盤3外に配管どうしを接続する配管接続部(ろう付け部)12を配設することができ、当該配管接続部12より仮に冷媒が漏れたとしても、装置本体2側の安全性を確保することができる。
【0015】
ここで、図1において、冷媒循環回路4の冷却動作について説明する。コンプレッサ8を作動させると、高温高圧のガス冷媒がコンデンサ6に送り込まれる。コンデンサ6において、高温高圧のガス冷媒と盤外の空気との間で熱交換(放熱)が行われて、高温高圧の液冷媒に相変化する。
【0016】
高温高圧の液冷媒は、キャピラリチューブ7に送り込まれて流量制限されることにより低温低圧の液冷媒に変化する。また、キャピラリチューブ7を通過すると流路容積が膨張するため、液冷媒の一部に気化が始まるため冷媒は気液混合状態となって、エバポレータ5へ送り込まれる。エバポレータ5は制御盤3内の空気(熱気)との間で熱交換(吸熱)が行われて、低温低圧の液冷媒から低温低圧のガス冷媒に相変化する。低温低圧のガス冷媒は、再度コンプレッサ8に戻って高温高圧のガス冷媒として送り出される。
【0017】
次に他例に係る制御盤空気調和装置1の構成について図4及び図5を参照して説明する。前記実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。図4において、配管接続部12は制御盤3外の一箇所に集約されており、接続部収容箱13に収容されている。即ち、エバポレータ5とキャピラリチューブ7及びコンプレッサ8との各接続部、コンデンサ6とキャピラリチューブ7及びコンプレッサ8との各接続部が、接続部収容箱13に収容されている。接続部収容箱13は密閉箱であっても良いが、箱内に漏れ出した可燃性冷媒を大気中へ逃がす逃し管14が設けられていても良い。逃し管14は、空気より軽い冷媒の場合には接続部収容箱13の上部に設け、空気より重い冷媒の場合には接続部収容箱13の下部に設けるのが好ましい。
このように、冷媒循環回路4のすべての配管接続部12を盤外の接続部収容箱13に収容したので、何れの接続部で冷媒が漏れ出しても箱内に限定されるため安全性が高く、逃し管14を通じて大気中へ逃すこともできるので、制御盤3外において他の発火要因が存在しても安全性を確保することができる。
【0018】
また、図4において、接続部収容箱13には箱内に漏れ出した可燃性冷媒を検出する漏れセンサ15が設けられていても良い。冷媒の漏れは接続部が集約された収容箱13内で生ずるため、1の漏れセンサ15で冷媒循環回路4の何れかの配管接続部12における冷媒の漏れを確実に検出することができる。漏れセンサ15は空気より軽い冷媒の場合には接続部収容箱13の上部に設け、空気より重い冷媒の場合には接続部収容箱13の下部に設けるのが好ましい。また、漏れセンサ15が冷媒の漏れを検出した場合に、冷媒循環回路4のコンプレッサ8を駆動停止して冷媒の循環を止め、警報装置16を作動させて作業者に報知するようにすると早急な復旧作業が行える。
【0019】
また、図5(a)において、盤内熱交換器(エバポレータ5)は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する外側配管9bの周囲にスパインフィン10が巻き付けられたスパインフィン熱交換器を用いても良い。この場合、図5(b)において、配管9は内管9aを可燃性冷媒の流路として利用し、内管9aと外管9bとの間を漏れ冷媒の流路として用いられる。外管9b側に漏れ出した冷媒は、制御盤3外で大気中へ逃すようにしても良いし、密閉された接続部収容箱13へ回収するようにしても良い。
【0020】
上記エバポレータ5は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有するため、制御盤3内の可燃性冷媒の漏れ防止を更に強化することができる。また、二重管を用いている分だけ部品コストが上昇するが、スパインフィン10を用いているため熱交換器の製造や配管の曲げ加工が容易で、製造コストや製造工数を削減することができる。
【0021】
図6において、盤内熱交換器(エバポレータ5)及び盤外熱交換器(コンデンサ6)に二重管構造のスパインフィン熱交換器を用いた制御盤用空気調和装置1を例示する。
エバポレータ5及びコンデンサ6は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する配管9の周面にスパインフィン10が巻き付けられた当該配管9がつづら折り状に折り曲げられて形成されたスパインフィン熱交換器が用いられている。また、エバポレータ5及びコンデンサ6とキャピラリチューブ7との各配管接続部12、エバポレータ5及びコンデンサ6とコンプレッサ8との各配管接続部12は接続部収容箱13内に収容されている。また、接続部収容箱13にはコンプレッサ8自身が有する配管接続部17も収容されている。また、接続部収容箱13には箱内に漏れ出した冷媒を装置外の安全な場所へ導く逃し管14が接続されている。
【0022】
冷媒循環回路4において、中途部に配管接続部のない二重管構造を有するエバポレータ5及びコンデンサ6においては、冷媒が配管9外へ漏れるおそれは無い。配管9の内管9aより外管9b側へ漏れた冷媒は、漏れ出すとすれば配管接続部12において接続部収容部13内に限定される。また、コンプレッサ8の配管接続部17から冷媒が漏れ出した場合も接続部収容部13内に限定される。これらの接続部収容部13内に漏れ出した冷媒は、逃し管14を通じて大気中へ逃すようになっている。接続部収容箱13には箱内に漏れ出した可燃性冷媒を検出する漏れセンサ15が設けられている。漏れセンサ15が冷媒の漏れを検出した場合に、冷媒循環回路4のコンプレッサ8を駆動停止して冷媒の循環を止め、警報装置16を作動させて作業者に報知するようになっている。
このように、エバポレータ5及びコンデンサ6として、中途部に配管接続部のない二重管構造を有するスパインフィン熱交換器を用い、配管接続部12、17を接続部収容箱13内に集約して収容した場合には、仮に配管接続部12、17において冷媒が漏れ出しても箱外に漏れ出すことはなく、より安全性、信頼性の高い制御盤用空気調和装置1を提供できる。
【0023】
上述した制御盤用空気調和装置1を用いれば、冷媒循環回路4がエバポレータ5から制御盤3外まで中途部に配管接続部のない配管9で接続され、制御盤3外に配管どうしを接続する配管接続部12が配設されているので、可燃性冷媒を少なくとも制御盤3内で漏れなく循環させて熱交換が行える。また、スパインフィン10を設けた配管9の曲げ加工が自由にできるので盤内熱交換器を小型化でき、設置スペースが限られた制御盤3内に配置することができる。また、部品点数が少なく加工も容易であるので、製造コストや製造工数を削減することができる。
また、配管接続部12を制御盤3外に配設できるので、仮にいずれかの配管接続部12より冷媒が漏れたとしても、装置本体2側の安全性を確保することができる。
また、冷媒循環回路4のすべての配管接続部12を盤外の接続部収容箱13に収容した場合には、何れの配管接続部12で冷媒が漏れ出しても箱内に限定されるため安全性が高く、逃し管14を通じて大気中へ逃すこともできるので、制御盤3外において他の発火要因が存在しても安全性を確保することができる。
また、接続部収容箱13に可燃性冷媒を検出する漏れセンサ15が設けられている場合には、冷媒の漏れは配管接続部12が集約された接続部収容箱13内で生ずるため、1の漏れセンサ15で冷媒循環回路4の冷媒の漏れを確実に検出することができる。
また、盤内熱交換器(エバポレータ5)に、中途部に配管接続部のない二重管構造を有するスパインフィン熱交換器を用いた場合には、制御盤3内の可燃性冷媒の漏れを確実に防止できる。この場合、スパインフィン10を用いているためプレートフィンに比べて盤内熱交換器の製造や配管の曲げ加工が容易で、製造コストや製造工数を削減できる。
【0024】
以上、本発明の好適な実施例について述べてきたが、上述した各実施例に限定されるものではない。例えば、自然冷媒の種類は任意であり、可燃性を有するHC冷媒のほかにも有害とされる自然冷媒(アンモニアガス、炭酸ガス(CO2)など)を用いても漏れ防止という観点から本願発明の構成は有効である。また、制御盤3が設けられる装置本体2の種類も任意であり、例えば家庭用/業務用エアコン、冷蔵庫・冷凍庫などの製品にも応用できる。更には、盤内熱交換器を構成する配管9の折り曲げ形状や大きさも任意であるなど、更に多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、上述したように、冷媒循環回路が、盤内熱交換器から制御盤外まで中途部に配管接続部のない配管で接続され、制御盤外に配管どうしを接続する配管接続部が配設されているので、可燃性又は有害な冷媒を少なくとも制御盤内で漏れなく循環させて熱交換が行える。また、配管の曲げ加工が自由にできるので盤内熱交換器を小型化でき、設置スペースが限られた制御盤内に配置することができる。また、部品点数が少なく加工も容易であるので、製造コストや製造工数を削減することができる。また、配管接続部を制御盤外に配設できるので、仮にいずれかの配管接続部より冷媒が漏れたとしても、装置本体側の安全性を確保することができる。
また、冷媒循環回路のすべての配管接続部を盤外の接続部収容箱に収容した場合には、何れの配管接続部で冷媒が漏れ出しても箱内に限定されるため安全性が高く、逃し管を通じて大気中へ逃すこともできるので、制御盤外において他の発火要因が存在しても安全性を確保することができる。
また、接続部収容箱に可燃性又は有害な冷媒を検出する漏れセンサが設けられている場合には、冷媒の漏れは配管接続部が集約された接続部収容箱内で生ずるため、1の漏れセンサで冷媒循環回路の冷媒の漏れを確実に検出することができる。
また、盤内熱交換器が中途部に配管接続部のない二重管構造を有するスパインフィン熱交換器である場合には、制御盤内の可燃性又は有害な冷媒の漏れを確実に防止できる。この場合、スパインフィンを用いているためプレートフィンに比べて盤内熱交換器の製造や配管の曲げ加工が容易で、製造コストや製造工数を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】スパインフィンが巻き付けられた配管の説明図である。
【図3】盤内熱交換器の拡大説明図である。
【図4】他例に係る制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図である。
【図5】二重管構造を有するスパインフィン熱交換器の説明図である。
【図6】制御盤内外の熱交換器を二重管構造にした制御盤用空気調和装置の全体構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 制御盤用空気調和装置
2 装置本体
3 制御盤
4 冷媒循環回路
5 エバポレータ
6 コンデンサ
7 キャピラリチューブ
8 コンプレッサ
9 配管
10 スパインフィン
11 接着剤
12、17 配管接続部
13 接続部収容箱
14 逃し管
15 漏れセンサ
16 警報装置
Claims (8)
- 装置本体の一部に設けられた制御盤内を冷却する制御盤用空気調和装置において、
制御盤内外に設けられた熱交換器どうしが配管接続されて可燃性又は有害な冷媒を循環させる冷媒循環回路が、盤内熱交換器から制御盤外まで中途部に配管接続部のない配管で接続され、制御盤外に配管どうしを接続する配管接続部が配設されていることを特徴とする制御盤用空気調和装置。 - 前記盤内熱交換器は、中途部に配管接続部のない配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする請求項1記載の制御盤用空気調和装置。
- 前記盤内熱交換器は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする請求項1記載の制御盤用空気調和装置。
- 前記盤外熱交換器は、中途部に配管接続部のない配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の制御盤用空気調和装置。
- 前記盤外熱交換器は、中途部に配管接続部のない二重管構造を有する配管の周囲にスパインフィンが巻き付けられた当該配管が折り曲げられて形成されるスパインフィン熱交換器であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の制御盤用空気調和装置。
- 前記配管接続部が制御盤外の一箇所に集約されて接続部収容箱に収容されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の制御盤用空気調和装置。
- 前記接続部収容箱には、箱内に漏れ出した可燃性又は有害な冷媒を大気中へ逃がす逃し管が設けられていることを特徴とする請求項6記載の制御盤用空気調和装置。
- 前記接続部収容箱には箱内に漏れ出した可燃性又は有害な冷媒を検出する漏れセンサが設けられており、該漏れセンサが冷媒の漏れを検出した場合に冷媒循環回路の動作を停止し、警報装置を作動させることを特徴とする請求項6又は7記載の制御盤用空気調和装置。
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