JP2004284867A - セラミックリブを形成するためのペースト、セラミックリブおよび製造方法 - Google Patents

セラミックリブを形成するためのペースト、セラミックリブおよび製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】狭ピッチで、高アスペクト比を有するリブを形成することが可能なペーストを提供する。
【解決手段】ペースト膜11にくし歯12bを有するブレード12を突き刺して一定方向に移動することにより、ペースト膜11を塑性変形させて基板10表面にリブ状物13を形成可能なペーストであって、
ペーストの組成が、ガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末、樹脂、複数種類の溶剤を、少なくとも1種類の有機揺変剤を含み、
複数種類の溶剤の各沸点が30℃以上異なる群から選ばれた低沸点溶剤と高沸点溶剤と、
を含む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PDP(plasma display pane1: プラズマデイスプレイパネル)、PALC(plasma addressed liquid crystal display)等のFPD(Flat panel display)の製造工程におけるリブ状物(ceramic capillary rib)を形成するためのペースト及びその製造方法並びにそれ用いたリブ状物の形成方法、更にこのリブ状物から作られたセラミックリブ並びにこのセラミックリブを有するFPDに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、セラミックリブは、ガラス基板上に、ペーストを塗布してペースト膜にした後、この状態でペースト膜にブレードをつき刺し、このブレードをペースト膜に対して相対的に一定方向に移動することにより、ペースト膜を塑性変形してリブ状物が形成される。(特許文献1)
上記のペーストは塑性変形によってリブ状物を形成可能に構成される。このペーストはガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末を50〜98重量%と、樹脂を0.1〜10重量%と、溶媒を2〜50重量%と、比表面積が10m/g以上のセラミック超微粒子を10重量%とを含むものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−268729号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにセラミック超微粒子(無機微粒子)のみを添加した従来のペーストでは粘度が高くなり、攪拌・混合・混練に大きな力を必要とする。このため、量産用設備(装置)を用いた、ペーストの製造が困難である。
また、上記のペーストを用いたセラミックリブ形成方法では、ペーストの粘度が高いため、ブレード走行速度を一定に保つことが困難となり、ブレード走行速度に依存するリブ高さが変動し、基板内でのリブ高さの偏差が大きくなるという問題があった。
【0005】
更に、リブ状物の形成方法では、最初にペーストを基板表面に塗布してペースト膜を形成することから、その方法に使用されるペーストにあっては、流動性が良く、基板表面に容易に塗布しかつ均一厚さにできるものであることが望まれる。その一方、基板表面に形成されたペースト膜を塑性変形させて基板表面にリブ状物を形成するので、塑性変形して形成されたリブ状物のダレを防止して、その後の乾燥・焼成までその形状を維持する必要がある。従って、その方法に使用されるペーストにあっては、流動性が少ないことも要求される。
【0006】
本発明の目的は、量産用設備(装置)を用いたペーストの製造が可能な範囲の粘度を有し、かつ狭ピッチ・高アスペクト比のリブを形成することが可能なペーストを提供するとともに、塗布し易くかつ塑性変形後のリブ状物の形状を保ち得るペースト及びその製造方法並びに、それを用いたリブ状物の形成方法を提供する事にある。
本発明の目的は、このペーストから作られたセラミックリブ並びにセラミックリブを有するFPD(フラットパネルディスプレイ)を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のセラミックリブを形成するためのペーストは、基板表面に形成されたペースト膜に所定のくし歯を有するブレードを突き刺し前記ブレードを前記ペースト膜に対して相対的に一定方向に移動することにより、前記ペースト膜を塑性変形させて前記基板表面にリブ状物を形成可能なペーストであって、
前記ペーストの組成が、ガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末を50〜97重量%、樹脂を0.1〜15重量%、少なくとも1種類以上の有機揺変剤を0.1〜20重量%、複数種類の溶剤を3〜60重量%含み、
前記複数種類の溶剤の各沸点が30℃以上異なり、該複数種類の溶剤は、沸点が100℃以上180℃以下の低沸点溶剤よりなる群から選ばれた1種類以上の低沸点溶剤と、沸点が190℃以上450℃以下の高沸点溶剤よりなる群から選ばれた1種類以上の高沸点溶剤と、
を含むことにより上記課題を解決した。
本発明は、可塑剤又は分散剤の、いずれか一方又は双方を含むことが可能である。
【0008】
本発明のセラミックリブを形成するためのペーストは、上記の組成にてペーストを調製することにより、せん断速度が20/sの時の粘度が0.1〜200Pa・sのペーストを得ることができ、この粘度におけるペーストは流動性があって塗布しやすく、かつ基板上で均一厚さに容易に引き延ばすことができる。
なお、1種類以上の低沸点溶剤に対する1種類以上の高沸点溶剤の重量比は、1種類以上の低沸点溶剤:1種類以上の高沸点溶剤=50〜5:50〜95であることが好ましく、最も好ましいのは1種類以上の低沸点溶剤:1種類以上の高沸点溶剤=25〜50:75〜50である。
また、せん断速度が20/sの時の粘度は0.2〜100Pa・sであることが好ましく、0.5〜80Pa・sであることが更に好ましい。
【0009】
また、このペーストでは、1種類以上の低沸点溶剤が揮発した状態で、ブレード成型中、ペーストはブレードから受けるせん断応力により粘度が10〜200Pa・s程度に急激に低下するため、ブレード開口形状に従って塑性変形し、リブを形成する。成型直後には、ブレードからのせん断応力が除去されるため、粘度が1000〜3000Pa・s程度に急激に上昇し、形成されたリブの形状が変化することなく、保持され、狭ピッチ・高アスペクト比のリブを得ることができる。更に、ブレード成型中は、ペーストの粘度が10〜200Pa・s程度に低下しているため、ブレードの走行に対して反力を及ぼすことなく一定の走行速度でのリブ成型が可能となるため、基板内でのリブ高さの偏差(バラツキ)を縮小することができる。
【0010】
本発明のセラミックリブを形成するためのペーストの製造方法は、ガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末と、樹脂と、少なくとも1種類以上の有機揺変剤と、沸点が190℃以上450℃以下の群から選ばれた1種類以上の高沸点溶剤とを混練して混練物を得る工程と、
前記混練物に沸点が100℃以上180℃以下の群から選ばれた1種類以上の低沸点溶剤を添加して再び混練する工程と、
を含むことにより上記課題を解決した。
【0011】
上記の方法では、高沸点溶剤を混練する前工程において、前記組成にて混練することにより、製造中のペーストの粘度を量産設備が使用可能範囲まで低下させることができるため、量産レベルでのペースト製造が可能となる。
【0012】
また、本発明のセラミックリブを形成するためのペーストの製造方法は、低沸点溶剤を添加する前の混練物は可塑剤又は分散剤のいずれか一方又は双方を含むことが好ましい。
【0013】
上記の方法では、粉末、樹脂及び有機揺変剤とともに高沸点溶剤とを調合及び混練するので、その高沸点溶剤が主としてガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末における粉体の周囲に馴染む。その後、1種類以上の低沸点溶剤を添加して再び混練するので、その低沸点溶剤は粉体周囲に馴染んだ高沸点溶剤の周囲に馴染む。このため、1種類以上の低沸点溶剤が比較的揮発しやすいペーストを得ることができる。
【0014】
本発明のリブ状物の製造方法は、上記のペーストか、あるいは、上記の方法により得られたペーストを基板表面に塗布してペースト膜を形成する工程と、
前記基板表面に形成されたペースト膜から前記1種類以上の低沸点溶剤を気化させる工程と、
前記1種類以上の低沸点溶剤が気化したペースト膜に所定のくし歯を有するブレードをつき刺し、前記ブレードを前記ペースト膜に対して相対的に一定方向に移動することにより前記ペースト膜を塑性変形させて前記基板表面にリブ状物を形成する工程と、
を含むことにより上記課題を解決した。
【0015】
本発明のセラミックリブは、上記の方法で形成されたリブ状物を乾燥焼成してなることが好ましい。
【0016】
本発明のFPDは、上記のセラミックリブを有する。
【0017】
本発明においては、上記のペーストでリブ状物、セラミックリブ、および、FPDを製造することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るセラミックリブを形成するためのペーストの第1実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図2に示すように、本実施形態においては、所定の形状を有するリブ状物13が、基板10の表面にペーストを塗布して形成されたペースト膜11に、ブレード12に形成されたくし歯12bをつき刺し、ブレード12のエッジ12aを基板10表面に接触させた状態でブレード12または基板10を一定方向に移動することにより基板10表面に形成される。
【0020】
ペーストは、ガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末と、樹脂と、溶媒(溶剤と可塑剤と分散剤)と、有機揺変剤とを含むペーストであり、ガラス粉末はSiO,B,ZnO,PbO等を主成分として、その軟化点が300℃〜600℃とされている。
【0021】
ガラス・セラミック混合粉末とはSiO,B,ZnO,PbO等を主成分とするガラス粉末と、フィラー(骨材)の役割を果すアルミナ,ジルコン,コージェライト,ムライト,チタニア,フォルステライト等のセラミック粉末とを含むものであり、このセラミック粉末は形成されるリブ13の熱膨張係数をガラス基板10の熱膨張係数と均等にするため、及び焼成後のセラミックリブの強度を向上させるために混合される。
【0022】
セラミック粉末は60容積%以下が好ましい。セラミック粉末が60容積%以上になるとリブが多孔質になり好ましくない。なお、ガラス粉末及びセラミック粉末の粒径はそれぞれ0.1〜30μmであることが好ましい。ガラス粉末及びセラミック粉末の粒径が0.1μm未満であると凝集し易くその取扱いが煩わしくなる。また、30μmを越えると後述するブレード12の移動時に所望のリブ13が形成できなくなる不具合がある。
【0023】
樹脂は、バインダーとしての機能を有し、熱分解しやすく、溶剤に溶けて高粘度を有するポリマーであって、セルロース系樹脂(エチルセルロース、メチルセルロース等)、アクリル系樹脂(ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート等)などが挙げられる。
【0024】
有機揺変剤としては、水素添加ヒマシ油系、アマイド系、デキストリン脂肪酸エステル系、酸化ポリエチレン系、植物油・重合油系、界面活性剤系等が挙げられ、これらを単独で、もしくは複数混合することができる。
【0025】
複数種類の溶剤は、沸点が100℃以上180℃以下の低沸点溶剤よりなる群から選ばれた1種類以上の低沸点溶剤と、沸点が190℃以上450℃以下の高沸点溶剤とを含む。
低沸点溶剤よりなる群を構成する沸点が100℃以上180℃以下の溶剤を表1及び表2に例示し、高沸点溶剤よりなる群を構成する沸点が190℃以上450℃以下の溶剤を表3及び表4に例示する。
【0026】
【表1】
Figure 2004284867
【0027】
【表2】
Figure 2004284867
【0028】
【表3】
Figure 2004284867
【0029】
【表4】
Figure 2004284867
【0030】
溶剤の選択は、選択された1種類以上の低沸点溶剤と、1種類以上の高沸点溶剤の各沸点が30℃以上異なるように選択される。この低沸点溶剤よりなる群から選ばれた1種類以上の低沸点溶剤に対し、高沸点溶剤よりなる群から選ばれた1種類以上の高沸点溶剤の重量比は、1種類以上の低沸点溶剤:1種類以上の高沸点溶剤=50〜5:50〜95に調整されることが好ましい。
【0031】
ペーストは上述した粉末、樹脂及び有機揺変剤と、複数種類の溶剤からなるが、必要である場合これらを主成分として、これら以外に、可塑剤及び分散剤を含ませることもできる。
【0032】
可塑剤としてはグリセリン、ジブチルフタレート等が挙げられる。
更に、分散剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシフェニルエーテルリン酸、ラウリルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸カリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、オクチルフェノキシジエトキシエチルスルホン酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ポリエーテルポリカルボン酸、エステルエーテルポリカルボン酸等の分散剤が挙げられる。
【0033】
ペーストは、ガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末を50〜97重量%、樹脂を0.1〜15重量%、有機揺変剤を0.1〜20重量%、複数種類の溶剤を3〜60重量%とをそれぞれ配合して調製される。
【0034】
ガラス粉末又はガラス・セラミック粉末を50〜97重量%の範囲に限定したのは、50重量%未満では、ブレードを用いて所定の形状のリブ状物を得ることが困難となり、97重量%を越えるとペーストの製造が困難になるからである。
【0035】
樹脂を0.1〜15重量%の範囲に限定したのは、0.1重量%未満では、ブレードを用いて所定の形状のリブ状物を得ることが困難になり、15重量%を越えると基板表面にペーストを均一に塗布することが困難になり、かつ焼成後のセラミックリブ内に有機物が残存するという不具合があるからである。
【0036】
また、有機揺変剤を0.1〜20重量%の範囲に限定したのは、0.1重量%未満では、充分なチクソ性を得られず、ブレードを用いて所定の形状のリブ状物を得ることが困難となり、20重量%を越えるとペースト製造が困難になるからである。
【0037】
更に、複数種類の溶剤を3〜60重量%の範囲に限定したのは、3重量%未満ではペースト製造が困難もしくは基板表面にペーストを均一に塗布することが困難になるからであり、60重量%を越えるとブレードを用いて所定の形状のリブ状物を得ることが困難若しくは複数種類の溶剤を後に気化させる時間が長くなるからである。
【0038】
ペーストを上記のように調製することにより、せん断速度が20/sの時の粘度が0.1〜200Pa・sとなり、基板表面への塗布及び均一厚さに引き延ばすことが容易になる。
更に、1種類以上の低沸点溶剤が揮発した後は、ブレード成型中、ペーストはブレードから受けるせん断応力により粘度が10〜200Pa・s程度に急激に低下するため、ブレード開口形状に従って塑性変形し、リブを形成する。成型直後には、ブレードからのせん断応力が除去されるため、粘度が1000〜3000Pa・s程度に急激に上昇し、形成されたリブの形状が変化することなく、保持され、狭ピッチ・高アスペクト比のリブを得ることができる。
更に、ブレード成型中は、ペーストの粘度が10〜200Pa・s程度に低下しているため、ブレードの走行に対して反力を及ぼすことなく一定の走行速度でのリブ成型が可能となるため、基板内でのリブ高さの偏差(バラツキ)を縮小することができる。
【0039】
ペーストの製造方法は、表1及び表2に例示する低沸点溶剤よりなる群から1種類以上の低沸点溶剤を選択し、その溶剤と沸点が30℃以上異なる1種類以上の高沸点溶剤を表3及び表4に例示する高沸点溶剤よりなる群から選択して秤量する。そして、別に秤量されたガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末と、樹脂と、有機揺変剤と、1種類以上の高沸点溶剤とを調合及び混練する。分散剤及び可塑剤を含ませる場合には、1種類以上の高沸点溶剤を主成分とし、これに可塑剤若しくは分散剤のいずれか一方若しくは双方を予め混練しておき、この混練物に上述した粉末と樹脂と有機揺変剤とを調合して更に混練する。上記組成にて混練することにより、製造中のペーストの粘度を量産設備が使用可能範囲まで低下させることができるため、量産レベルでのペースト製造が可能となる。その後、1種類以上の低沸点溶剤を添加して再び混練することによりペーストを得る。
【0040】
次に、このようにして得られたペーストを用いたリプ状物の形成方法を図1に基づいて説明する。
【0041】
図1(a)に示すように先ず基板表面に上述のペーストを塗布してペースト膜11を形成する。ペーストの基板10表面への塗布は、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、ダイコーティング法、バーコーティング法又は、ドクターブレード法等の既存の手段により行われる。基板10表面にペーストが塗布されてペースト膜11が形成された後には、図1(b)に示すようにその基板10を所定時間放置して基板表面に形成されたペースト膜11から1種類以上の低沸点溶剤を破線矢印で示すように気化させる。1種類以上の低沸点溶剤を気化させる環境温度及び時間は低沸点溶剤として使用される溶剤の種類により異なるが、沸点が120〜150℃近辺の1−エトキシー2−プロパノール、4−メチルー2−ペンタノール等を使用した場合には、15〜25℃の雰囲気中で1〜5時間放置することが好ましい。
【0042】
特に、本実施形態におけるペーストは、1種類以上の低沸点溶剤を最後に添加して製造したため、最初に混合された1種類以上の高沸点溶剤のみがガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末における粉体の周囲に馴染み、1種類以上の低沸点溶剤はその粉体の周囲に馴染んだ高沸点溶剤の周囲に馴染んでいるため1種類以上の低沸点溶剤が比較的揮発しやすいペーストになっており、基板を所定時間放置することによりペースト膜から1種類以上の低沸点溶剤を確実に揮発させることができる。
【0043】
1種類以上の低沸点溶剤を完全に気化させた後、図1(c)に示すように、このペースト膜11をブレード12により塑性変形させて所定形状を有するリブ状物13を形成する。このリブ状物13は変形した後の形状に保たれ、かつリブ状物13にはガラス粉末等が均一に分散されている。このペースト膜11の形成された基板10表面に接触させるブレード12には複数のくし歯12bが等間隔にかつ同一方向に形成される。このブレード12はペーストとの反応やペーストに溶解されることのない金属、セラミック又はブラスチック及びこれらの複合物質等により作られ、特に、寸法精度、耐久性の観点からFe、Ni、Coを含む合金もしくはCo、Ni中にタングステンカーバイト等のセラミックを分散させた超硬合金やセラミックが好ましい。それぞれのくし歯12bの隙間はこのブレード12により形成されるリブ状物13の断面形状に相応して形成される。
【0044】
本実施の形態におけるブレード12は、図4および図5に示すように、厚さt、くし歯12bのピッチp、くし歯12bの隙間w、その深さhが所定の値のステンレススチールもしくは超硬合金により形成される。
また、くし歯12bの隙問の形状は図3に示すように方形状に形成する場合のみならず、最終的に作られるFPDの用途によりくし歯12bの隙問の形状を台形状又は逆台形に形成してもよい。くし歯12bの隙問の形状を台形にすれば、開口部を広くした用途に適したリブ状物13を形成することができ、くし歯12bの隙間の形状を逆台形にすれば、リブの頂部が広い面積で平坦化したリブ状物13を形成することができる。
【0045】
ここで、ブレード12は、厚さが0.005mm以上5mm以下であって、くし歯12bのピッチをPとし、くし歯12bの隙間をw、その隙間の深さをhとするとき、0.05≦h≦5.0mmで、0.03mm≦w≦3.0mmであることが好ましい。
【0046】
これらの条件を満たすブレード12により形成されたリブ状物13は、その後の乾燥及び焼成により引き締まり、所定のリブ14の隙間を有する緻密なセラミックリブ14を得ることができる。このように形成されたブレード12によるリブ状物13の形成は、ブレード12のくし歯12bをペースト膜11に突き刺し、エッジを基板10表面に接触させた状態で、基板10を固定してブレード12を一定方向に移動するか、又はブレード12を固定して基板10を一定方向に移動させてペースト膜11を塑性変形させることにより行われる。即ち、上記移動により基板10表面に塗布されたペーストのブレード12のくし歯12bに対応する箇所は、くし歯12bの隙間に移動するか若しくは掃き取られ、くし歯12bの隙間に位置するペーストのみが基板10上に残存して基板10表面にリブ状物13が形成される。
【0047】
くし歯12bの溝の深さがペースト膜11の厚さより大きい場合にはブレード12又はガラス基板10を移動するときに掃き取られたペーストが溝に入り込みペースト膜11の厚さ以上の高さを有するリブ状物13を形成できる。この所定形状を有するリブ状物13を形成した後、大気中100〜200℃で10〜30分間乾燥し、更に大気中520〜580℃で10〜30分間焼成することにより、セラミックリブ14が得られる。このセラミックリブ14を用いて図示しないPDPを作製することができる。
【0048】
上述のようにして基板10上に形成されたセラミックリブ14は、図3の拡大した円内に示すように、リブ14の高さをHとし、高さ(1/2)Hのところのリブ14の幅をW、とするとき、H、Wの標準偏差がそれぞれ4%以下であって、H/Wで表されるアスペクト比が1.5〜10であることが好ましい。リブピッチが小さくかつアスペクト比が1.5〜10であることにより、極めて高精細なセラミックリブ14を得ることができる。
【0049】
本実施形態のペーストにおいては、上記のように少なくとも1種類以上の有機揺変剤を、増粘剤、ダレ防止剤、沈降防止剤として加えることにより、ペーストに大きなチクソ性(チクソトロピー:Thixotropy)を持たせることが可能となる。このため、ペーストにシェアー(切断:shear)のかかる成形時には粘度が低下し、塑性変形を受けやすくなり、シェアーの無くなる成形後には粘度が高くなる。
このため、成形時にペーストを塑性変形させるため等、切断力のかかった場合には粘度が低下して、容易に塑性変形することが可能になるとともに、切断力のなくなった場合には粘度が高くなり、形成された形状を容易に維持することができる。つまり、ペーストの成形性と保形性とを同時に向上することができる。
【0050】
これにより、ブレード12によるリブ状物13形成時にブレード12くし歯12bに過大な反力を作用することなく、かつ、ブレード12の進行を妨げることがなく、ブレード12速度を一定に維持した状態で不要なペーストを除去することができるため、成形したペースト11におけるリブ形状を維持し、かつ、ペースト膜11の成形精度を維持した状態でリブ形成における寸法精度を向上することができるため、成形したペーストにおけるリブ状物13形状を維持することができる。さらに、ブレード12くし歯12bにかかる反力を削減することができるため、成形に必要なブレード12くし歯12bの強度を低下することが可能となるため、ブレード12におけるくし歯12bの寸法を小さくして、より高精細なリブを形成することが可能となるとともに、リブ状物13形成における寸法精度を向上し、高保形指数を維持することが可能となる。
【0051】
同時に、このペーストは、チクソ性の高い有機揺変剤を添加したことにより、ペーストの粘度・チクソ性を調整することができる。従って、添加量を調整することにより、所望のリブ形状を得ることができる。これによって、例えば、60μm程度のリブをピッチ寸法120μm程度で形成する際に、寸法精度を±5μm程度以下にすることが可能となる。
【0052】
さらに、本実施形態のペーストでは、上述したようにペーストを配合することにより、剪断速度が20/秒の時の粘度が0.1〜200Pa・sのペーストを得ることができ、この粘度におけるペーストは比較的流動性があって塗布しやすく、かつ基板上で均一厚さに容易に引き延ばすことができるとともに、上記の有機揺変剤を混入することによって、揺変剤のない場合に比べて上記樹脂および複数種類の溶剤の必要量を減ずることができる。これにより、焼成後のセラミックリブ14が、焼成によって収縮してしまうことを低減できる。従って、セラミックリブ14の寸法精度をリブ状物13の成形時により精密に設定することができる。
【0053】
以下、本発明に係るセラミックリブを形成するためのペーストの第2実施形態を図面に基づいて説明する。
【0054】
図6において図1および図2と略同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0055】
この実施の形態では、図6に示すように、上記第1の実施の形態と同様に基板10の表面に形成されたペースト膜11にブレード12のくし歯12bをつき刺し、ブレード12のエッジ12aを基板10表面から所定の高さ浮上した状態でブレード12又は基板10を一定方向に移動してペースト膜11を塑性変形させることにより、基板10表面に下地層22とこの下地層22上に所定形状を有するリブ状物23が形成される。ペーストの成分及びペーストの塗布方法は上記第1の実施の形態と同一に構成される。
【0056】
ブレード12によるリブ状物23の形成は、図5に示すように、ブレード12のエッジ12aをペースト膜11を形成した基板10表面から所定の高さ浮上した状態で基板10を固定して実線矢印で示すようにブレード12を一定方向に移動するか、またはブレード12を固定して破線矢印で示すように基板10を一定方向に移動させることによりおこなわれる。
この移動により基板10表面から所定の高さまでのペーストは基板表面上に残存して下地層22を形成し、この下地層22より上方のペーストにおいては、ブレード12のくし歯12bに対応する箇所がくし歯12bの隙問に移動するかもしくは掃き取られ、くし歯12bの隙問に位置するペーストのみが下地層22上に残存して下地層22上に所定形状を有するリブ状物23が形成される。
次に上記下地層22及びリブ状物23を乾燥及び焼成すると、図7に示すように基板10上に誘電体層24が形成され、この誘電体層24上にセラミックリブ25が形成されることになる。
【0057】
本実施形態においては、上記の第1実施形態と同様の効果を奏することが可能となる。
【0058】
なお、上記の実施形態において、揺変剤は、図8(a)に示すように、ペースト中において、溶剤(分散剤・樹脂等を含む)Pの内部で、揺変剤Tが3次元のネットワークを形成して高粘度化し、ガラス−セラミック粒子Sどうしを結びつけている。この状態が、ブレード成形時等において外力がかかることによって、図8(b)に示すように、揺変剤Tの接合が崩れ、低粘度化すると考えられる。
【0059】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
【0060】
<実施例1>
平均粒径1μmのPbO−SiO一B系ガラス粉末を80重量%と、セラミックフィラーとして平均粒径O.5μmのアルミナ粉末を20重量%とを用意し、両者を十分に混合した。この混合粉末と、樹脂としてのエチルセルロースと、有機揺変剤としてのアマイドワックスと、溶剤として高沸点溶剤としてのα−テレピネオールと低沸点溶剤としての1エトキシ2プロパノールとを重量比で84/0.2/0.3/10.5/5の割合になるように秤量した。この秤量された混合粉末と、樹脂と、揺変剤と溶剤とを先に配合し、十分に混練して混練物を得た。その混練物に、秤量された低沸点溶剤である1エトロキシ2プロパノ−ルを添加しペーストを得た。
【0061】
次に、図2に示すように、対角寸法が42インチであって、厚さが3mmの長方形のソーダライム系ガラス基板10を固定した状態で、このガラス基板10上に上記ペーストをロールコーターにより、厚さ150μmで塗布してペースト膜11を形成した。このようにペースト膜11が形成された基板10を室温で1時間放置することにより、ペースト膜11から低沸点溶剤である1エトキシ2プロパノールを気化させた。
【0062】
くし歯12bのピッチPが120μmであって、くし歯12bの隙間wが60μm、その深さhが200μm、厚さtが0.1mmのステンレス鋼により形成されたブレード12を用意した。(図4および図5)
【0063】
ガラス基板10を固定したまま、このブレード12のくし歯12bを低沸点溶剤が気化したペースト膜11に突き刺し、そのエッジ12aをガラス基板10に接触させた状態で、図2の実線矢印で示す方向にブレード12を一定方向に移動してペースト膜11を塑性変形させることにより、基板10表面にリブ状物13を形成した。
その後、リブ状物13を大気中150℃で20分間乾燥して高沸点溶剤を脱離させ、更に大気中550℃で10分間焼成してセラミックリブ14とした。このセラミックリブを実施例1とした。
【0064】
<比較例1>
平均粒径1μmのPbO−SiO一B系ガラス粉末を80重量%と、セラミックフィラーとして平均粒径O.5μmのアルミナ粉末を20重量%とを用意し、両者を十分に混合した。この混合粉末と、樹脂としてのエチルセルロースと、溶剤として高沸点溶剤としてのα−テレピネオールと低沸点溶剤としての1エトキシ2プロパノールとを、重量比で80/1/14/7の割合で配合し、十分に混練して混練物を得た。その混練物に、秤量された低沸点溶剤である1エトロキシ2プロパノ−ルを添加しペーストを得た。以下、実施例1と同様の手順でリブ状物13およびセラミックリブ14を得た。このセラミックリブ14を比較例1とした。
【0065】
<比較例2>
平均粒径1μmのPbO−SiO−B系ガラス粉末を80重量%と、セラミックフィラーとして平均粒径0.5μmのアルミナ粉末を20重量%とを用意し、両者を十分に混合した。この混合粉末と、樹脂としてのエチルセルロースと、高沸点溶剤としてのα−テルピネオールと、低沸点溶剤としての1エトキシ2プロパノールと、セラミック超微粒子としてのシリカ(比表面積が300m/g)とを、重量比で80/1/10/7/2の割合で配合し、十分に混練してセラミックペーストを得た。以下、以下、実施例1と同様の手順でリブ状物13およびセラミックリブ14を得た。このセラミックリブ14を比較例2とした。
【0066】
<比較試験及び評価>
このように焼成して得られた各実施例および比較例のセラミックリブ14のそれぞれ任意の100本について、その高さH及び幅Wを以下のようにそれぞれ測定した。
【0067】
図3に示すように、実施例及び比較例の基板上の任意の100本のセラミックリブの幅Wの測定は、セラミックリブの高さをHとしたときの高さ(1/2)Hのところのリブの幅Wとし、これらの高さHおよび幅Wから、それぞれのアスペクト比H/Wを算出した。また、これらの測定値の平均値を算出した後、H,W,H/Wのそれぞれの(最大値又は最小値−平均値)/平均値で表されるばらつき値を算出した。
表5に実施例および比較例の結果(リブの高さH,幅,アスペクト比H/Wの平均値およびばらつき値)を対比させて示す。
【0068】
【表5】
Figure 2004284867
【0069】
表5から明らかなように、比較例と比べて、実施例では、あきらかにアスペクト比が向上しているとともに、リブの高さH,幅,アスペクト比H/Wの各データのばらつきが減少しており、セラミックリブ14における寸法精度が向上していることが解る。
つまり、実施例では比較例に比べて、高精細のPDPに対して対応することが可能であると考えられる。
また、表5から、比較例と比べて、実施例におけるセラミックリブのばらつきが小さいことがわかる。これは、低沸点溶剤を揮発させた後にリブ状物を形成するため、ペーストの粘度が比較的高く、リブ状物のだれが少ないことに起因するものと考えられる。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、前記ペーストの組成が、ガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末を50〜97重量%、樹脂を0.1〜15重量%、複数種類の溶剤を3〜60重量%、を含み、このペースト組成に0.1〜20重量%の少なくとも一種類以上の有機揺変剤を、増粘剤、ダレ防止剤、沈降防止剤として加えることにより、ペーストに大きなチクソ性(チクソトロピーThixotropy)を持たせることが可能となるため、ペーストにシェアー(切断:shear)のかかる成形時には粘度が低下し、塑性変形を受けやすくなり、シェアーの無くなる成形後には粘度が高くなる。つまり、ブレードによるリブ形成時にブレードに過大な反力を作用することなく、かつ、成形精度を維持した状態で不必要なペーストを除去することができるため、成形したペーストにおけるリブ形状を維持し、リブ形成における寸法精度を向上することが可能となる。さらに、比較的流動性があって塗布しやすい所定の粘度のペーストを得ることができ、基板上で均一厚さに容易に引き延ばすことができる一方、ペーストは1種類以上の低沸点溶剤が揮発した状態で粘度が上昇するが、その粘度が上昇したペースト膜をブレードで所望の形状に塑性変形させることにより得られたリプ状物は、変形した後の形状に保たれ、リブ状物の形状が変形することなくその形状を保ったままセラミックリブを作製することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリブ状物の形成手順を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るセラミックリブを形成するためのペーストの第1実施形態におけるセラミックキャピラリリブの形成状態を示す斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面におけるセラミックキャピラリリブを乾燥、加熱及び焼成することにより得たセラミックリブを示す断面図である。
【図4】そのブレードの正面図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】本発明に係るセラミックリブを形成するためのペーストの第2実施形態におけるセラミックキャピラリリブの形成状態を示す図2に対応する斜視図である。
【図7】図6のB−B線断面におけるセラミックキャピラリ層付リブを乾燥、加熱及び焼成することにより得た絶縁層付セラミックリブを示す図3に対応する断面図である。
【図8】ペースト中における揺変剤の働きを示す模式図で、外力のない状態(a)、および外力のある状態(b)を示すものである。
【符号の説明】
10 ガラス基板
11 ペースト膜
12 ブレード
12a エツジ
12b くし歯
13,23 リブ状物
14,25 セラミックリブ
22 下地層
24 絶縁下地層
P 溶剤(分散剤・樹脂等を含む)
T 揺変剤T
S ガラス−セラミック粒子

Claims (7)

  1. 基板表面に形成されたペースト膜に所定のくし歯を有するブレードを突き刺し前記ブレードを前記ペースト膜に対して相対的に一定方向に移動することにより、前記ペースト膜を塑性変形させて前記基板表面にリブ状物を形成可能なペーストであって、
    前記ペーストの組成が、ガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末を50〜97重量%、樹脂を0.1〜15重量%、少なくとも1種類以上の有機揺変剤を0.1〜20重量%、複数種類の溶剤を3〜60重量%含み、
    前記複数種類の溶剤の各沸点が30℃以上異なり、該複数種類の溶剤は、沸点が100℃以上180℃以下の低沸点溶剤よりなる群から選ばれた1種類以上の低沸点溶剤と、沸点が190℃以上450℃以下の高沸点溶剤よりなる群から選ばれた1種類以上の高沸点溶剤と、
    を含むことを特徴とするセラミックリブを形成するためのペースト。
  2. 可塑剤又は分散剤の、いずれか一方または双方を含むことを特徴とする請求項1記載のセラミックリブを形成するためのペースト。
  3. ガラス粉末又はガラス・セラミック混合粉末と、樹脂と、少なくとも1種類以上の有機揺変剤と、沸点が190℃以上450℃以下の群から選ばれた1種類以上の高沸点溶剤とを混練して混練物を得る工程と、
    前記混練物に沸点が100℃以上180℃以下の群から選ばれた1種類以上の低沸点溶剤を添加して再び混練する工程と、
    を含むことを特徴とするセラミックリブを形成するためのペーストの製造方法。
  4. 低沸点溶剤を添加する前の混練物は可塑剤又は分散剤のいずれか一方又は双方を含むことを特徴とする請求項3記載のセラミックリブを形成するためのペーストの製造方法。
  5. 請求項1または2記載のペーストか、あるいは、請求項3または4記載の方法により得られたペーストを基板表面に塗布してペースト膜を形成する工程と、
    前記基板表面に形成されたペースト膜から前記1種類以上の低沸点溶剤を気化させる工程と、
    前記1種類以上の低沸点溶剤が気化したペースト膜に所定のくし歯を有するブレードをつき刺し、前記ブレードを前記ペースト膜に対して相対的に一定方向に移動することにより前記ペースト膜を塑性変形させて前記基板表面にリブ状物を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするリブ状物の形成方法。
  6. 請求項5記載の方法で形成されたリブ状物を乾燥焼成してなることを特徴とするセラミックリブ。
  7. 請求項6記載のセラミックリブを有することを特徴とするFPD。
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