JP2004284719A - シート処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】折り処理を行う際に、カールしたシートが搬送された場合でも、シートの角が折れるといった折り不良の発生を防止する。
【解決手段】搬送されるシートにループを作り、このループを巻き込むことで折り処理を行う第1折りロール63および第2折りロール65と、第2折りロール65に向けて所定のタイミングで突出するシートガイド部100を設け、このシートガイド部100は、第2折りロール65による折り処理に際して、第1折りロール63により作られたシート折り部分の端部をシートのループ内側に押し込むように構成した。
【選択図】 図2
【解決手段】搬送されるシートにループを作り、このループを巻き込むことで折り処理を行う第1折りロール63および第2折りロール65と、第2折りロール65に向けて所定のタイミングで突出するシートガイド部100を設け、このシートガイド部100は、第2折りロール65による折り処理に際して、第1折りロール63により作られたシート折り部分の端部をシートのループ内側に押し込むように構成した。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機等の画像形成装置から排出されるシート(用紙)を処理することのできるシート処理装置に係り、より詳しくは、シートに対して折り処理を施すシート処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタや複写機等の画像形成装置から排出される記録済みのシート(用紙)を受け入れ、所定の後処理を施すシート処理装置が広く用いられている。このシート処理装置の前段階として用いられる画像形成装置において、オンライン化の進展と共に、記録の高生産性が急速に進んでいる。その結果、画像形成後のシートに対して、ステープル綴じ、パンチ(丸穴開け)、紙折り、などの後処理手段を装備しながら高生産性を確保する要請が急速に高まってきている。
【0003】
これらのシート処理装置として、画像形成装置から出力された記録済みのシートに外三折り(Z折り)処理を施し、Z折りされたシートをステープルトレイ(コンパイルトレイ)上に積み重ねて整合させる技術を適用したものが存在する(例えば、特許文献1参照。)。また、Z折りの折り処理を施したシートに対して、糊付け処理を施すシート処理装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特公平7−49350号公報(第2−5頁、図2)
【特許文献2】
特開2001−328763号公報(第5頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、例えば封筒に入れるための包み込みによる折り方法として、折り畳んだシートの端を包み込んで折り畳む内三折り(C折り)がある。例えば、同一のシート処理装置において、特許文献1や特許文献2に記載されている外三折り(Z折り)と共に、内三折り(C折り)を同様の搬送経路を用いて行うことができれば、ユーザに対する使い勝手を飛躍的に向上させることができる。
【0006】
しかしながら、例えば、電子写真方式の画像形成装置から出力されたシートは、シートに対して加熱および加圧を行ってトナー像をシートに定着させる定着装置を経由している。そのために、例えば、シートの端(シート端)などにカールが発生し易くなる。かかるカールがシート端に発生しているシートに対して、そのシート端を内側に折り曲げて内三折り(C折り)処理を行うと、折り曲げられたシート端の部分がカールに沿って折り曲げられ、例えば、犬の耳のようにシートの角が折れる、所謂ドックイアーなどの折り不良が発生してしまう。
【0007】
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、カールしたシートが搬送された場合でも、例えばシートの角が折れるといった折り不良の発生を抑制することにある。
また他の目的は、カールの発生状況や頻繁に使用されるシートの種類などに対応させて、折り不良の発生し難い装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明が適用されるシート処理装置は、搬送されるシートにループを作り、このループを巻き込むことで折り処理を行う折り機構と、折り機構に向けて、折り機構による折り処理によってシートの内側に折り込まれるシートの端部を押し込むシートガイドとを含む。
【0009】
ここで、この折り機構は、回転しながらループを巻き込む折りロールであることを特徴とすることができる。また、このシートガイドは、シート搬送路から退避した第1の状態と、シート搬送路に突出する第2の状態とを有し、所定のタイミングでこの第1の状態から第2の状態に移行することによって、シートの端部を折り機構に向けて押し込むことを特徴とすることができる。更に、このシートガイドは、シートの搬送方向に直交する方向に、搬送されるシートの幅に合わせて配置されることを特徴とすることができる。
【0010】
一方、本発明が適用されるシート処理装置は、搬送されるシートに対して1回目の折り処理を施す第1の折り手段と、第1の折り手段によって1回目の折り処理がなされたシートのシート折り部分を巻き込んで、1回目の折り処理がなされたシートに対して2回目の折り処理を施す第2の折り手段とを含み、この第2の折り手段は、シート折り部分のシート端部をガイドしながら2回目の折り処理を行うことを特徴とする。ここで、この第2の折り手段は、2回目の折り処理を行う際にシートに所定のループを作り、ループの内側からシート端部をループに押し込むようにガイドすることを特徴とすれば、シートの角部が折れる、所謂ドックイアーの発生を、簡易な構成にて有効に除去することができる点で優れている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態が適用されるシート処理装置の全体構成を示した図である。 シート処理装置(用紙処理装置)2は、例えば、電子写真方式によってカラー画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置1に接続され、後処理装置として用いられる。このシート処理装置2は、画像形成装置1に接続されるトランスポートユニット3、このトランスポートユニット3にて取り込まれたシート(用紙)に対して折り処理を施す折りユニット4、この折りユニット4を通過したシートに対して所定の最終処理を施すフィニッシャ5、冊子の表紙などの合紙を供給するインターポーザ6、シート処理装置2の各機構部を制御する制御部7を備えている。尚、制御部7は、図1では、フィニッシャ5の筐体内に設けられているが、他のユニットの筐体内に設けることも可能である。また、画像形成装置1本体内に全ての制御機能を集約させるように構成することもできる。
【0012】
これらの各ユニットにて構成されるシート処理装置2を機能で分割すると、フィニッシャ5に設けられ、シート束を生成してステープル綴じを実行するステープル機能部10、フィニッシャ5に設けられ、シート束を中綴じして製本する中綴じ製本機能部30、折りユニット4に設けられ、シートに対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折り機能部50、例えばフィニッシャ5に設けられ、2穴や4穴の穴あけ(パンチ)を施すパンチ機能部70、およびインターポーザ6などで構成され、シート束の表紙に用いられる厚紙や窓空きシートなどの合紙を供給する合紙機能部80を有している。
【0013】
次に、本実施の形態における特徴的な構成である、折り機能部50について詳述する。
図2は、折りユニット4によって実行される折り機能部50の詳細を示した説明図である。折り機能部50は、筐体内部の側部上方に開設されたシート入口とシート出口とを直線的に結ぶ直線搬送路51と、この直線搬送路51の途中から分岐して下方側に迂回して配置される迂回搬送路52とを備えている。この迂回搬送路52の途中に、シートに対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折り機構が備えられている。本実施の形態では、直線搬送路51の入口部分には取込ロール55が設けられ、直線搬送路51の途中には搬送ロール56が設けられている。また、直線搬送路51と迂回搬送路52との分岐部位には、切替ゲート57が設けられている。
【0014】
この迂回搬送路52は、直線搬送路51との分岐部位から下方に延びる入口迂回搬送路52aと、この入口迂回搬送路52aの途中から略C字状に分岐する中間迂回搬送路52bと、この中間迂回搬送路52bの途中から分岐する戻り迂回搬送路52cとを備えている。これらの迂回搬送路52に搬送されるシートに対して、第1の折り手段および第2の折り手段による2回の折り処理が実行される。ここで、入口迂回搬送路52aの途中には、ニップリリース可能なスキュー補正ロール61が設けられ、入口迂回搬送路52aの終端近傍には、上下動可能な第1エンドガイド62が設けられている。また、中間迂回搬送路52bの入口迂回搬送路52a近傍には、第1折りロール63が配設されており、その終端近傍には、上下動可能な第2エンドガイド64が設けられている。この第1エンドガイド62と第2エンドガイド64の位置を変えることによって、内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を任意に設定することができる。
【0015】
更に、戻り迂回搬送路52cの中間迂回搬送路52b近傍には、折り機構としての回転部材である第2折りロール65が設けられており、その直後(下流側)には、戻り迂回搬送路52cへの通過を許容するか否かを切り替える切替ゲート66が設けられている。この切替ゲート66の略直下には、例えば、内三折り(C折り)がなされた封筒折りのシート(封筒に入れるための形状に折り処理されたシート)が収容されるシート収容装置60が配設されている。また、迂回搬送路52には、適宜数の搬送ロール67が設けられている。更に、本実施の形態では、中間迂回搬送路52bの上流側であって第1折りロール63の近傍にセンサ99が配設され、中間迂回搬送路52bの途中であって第2折りロール65の近傍には、シートガイド部100が設けられている。
【0016】
次に、本実施の形態における特徴的な構成である、シートガイド部100について説明する。
図3および図4は、シートガイド部100を説明するための図であり、図3は、装置のフロント側(OUT側)からシートガイド部100の機構を示した説明図、図4は、シート搬送方向に直交する方向におけるシートガイド部100を説明するために、図1に示すトランスポートユニット3側からシートガイド部100の機構を示した説明図である。
【0017】
図3および図4に示すように、シートガイド部100は、複数(図4では5つ)の先端部101a(101a−1〜101a−5)を有して回動中心101bを中心に回動するシートガイド101と、シートガイド101を回動させる駆動源であるソレノイド103と、ソレノイド103の駆動力をシートガイド101に伝達するレバー102とを備えている。また、ソレノイド103の軸103aには、レバー102とソレノイド103の軸103aとを連結するためにピン104が設けられる。更に、軸103aには、ソレノイド103への吸引が行われない場合に軸103aを突出させるバネ105が巻かれている。更に、回動中心101bには回動軸となるシャフト106がシートガイド101の両端に溶接されており、このシャフト106は、ベアリング107を介して本体側フレーム類120に位置決めされる。ソレノイド103側のシャフト106は、レバー102の穴102aを介して、レバー102とネジ止め固定される。
【0018】
図3に示すように、ソレノイド103の動作によって、軸103aが図のA方向にスライド移動する。軸103aの移動により、レバー102を介してシートガイド101が回動中心101bを中心として図のB方向に回動する。これによって、シートガイド101の先端部101aは、中間迂回搬送路52bにて、第2折りロール65の近傍位置まで大きく突出することができる。
【0019】
シートガイド101の先端部101aは、図4に示すように、シート搬送方向に直交する方向に、所定の間隔を隔てて複数個(101a−1〜101a−5)が配置されている。これらの先端部101a(101a−1〜101a−5)の配置間隔は、搬送されるシートのサイズやシートの搬送方法に対応している。搬送方法としては、シートの中心位置を合わせてシートを搬送し、異なったサイズのシートを搬送する際には中心位置からシートサイズを振り分ける方法(センターレジ:センターレジストレーション)がある。また、シートの一方のサイド(IN側またはOUT側)に基準位置を設けてシートを搬送する方法(サイドレジ:サイドレジストレーション)がある。図4では、例えば、A4SEF(Short Edge Feed)のシートに対してセンターレジとサイドレジに対応しており、シートにおけるシート端(シート搬送方向に伸びる端)の近傍に先端部101aが位置するように配置されている。即ち、図4に示す先端部101a−1と先端部101a−4によって、センターレジにおけるA4SEFのシートの角部をガイドし、先端部101a−2と先端部101a−5によって、サイドレジにおけるA4SEFのシートの角部をガイドしている。尚、A4サイズに限らず、B4サイズやレターサイズなど、また、SEFかLEF(Long Edge Feed)など、搬送されると予想されるシートの幅や搬送方法に合わせて先端部101aの位置を決定することができる。
【0020】
次に、本実施の形態に係るシート処理装置2の作動について説明する。
今、シート処理装置2で行われるジョブが、多数枚のシートに対して処理を行う連続ジョブ、例えば、封筒に入れる小サイズシート(例えばA4SEF)に対し、所定の画像を作成した後、内三折り(C折り)の封筒折り処理を施し、これをシート収容装置60に排出するジョブであると想定する。このとき、画像形成装置1は、作像モジュール(図示せず)にてシートに対して画像を形成し、定着処理を施した後に、シート処理装置2側にシートを受け渡す。ここで、画像形成装置1から排出された作像済みのシートは、トランスポートユニット3を経由して折りユニット4(折り機能部50)に受け渡される。
【0021】
折り機能部50では、図2に示すように、折り処理の指定(ジョブ指定)がある場合に、切替ゲート57が迂回搬送路52へシート移動を許容し、また、各エンドガイド(第1エンドガイド62、第2エンドガイド64)が所定の位置に移動し、更に、内三折り(C折り)の場合には、切替ゲート66が戻り迂回搬送路52cへのシート移動を阻止するように切り替えられる。
【0022】
図5(a),(b),(c)は、折り機能部50における折り動作を説明するための図である。前述した設定状態において、シートは、図5(a)に示すように、迂回搬送路52側に搬送され、その先端が第1エンドガイド62に当接して停止した後、第1折りロール63によって1回目の折り処理が行われる。ここで、シートの先端を第1エンドガイド62に当てるときに、シート先端部に折れなどのダメージが生じる恐れがある。そこで、上流側である画像形成装置1やトランスポートユニット3などのシート搬送速度(例えば800ms)よりも遅い速度(例えば250ms)に減速してから第1エンドガイド62にシートを当接させている。
【0023】
このとき、シートが画像形成装置1や上流側の後処理装置(例えばトランスポートユニット3やインターポーザ6など)の搬送路中でスキューして(斜め送り状態で)入ってきた場合、シートの姿勢が曲がったまま第1折りロール63へ送り込まれると、折り位置精度が悪化してしまう。そこで、本実施の形態では、スキュー補正ロール61を用いてスキューの補正を行っている。
【0024】
このスキュー補正では、スキュー補正ロール61にてシートをニップ搬送させながら、第1エンドガイド62にシート先端を当接させ、そこから数mm(例えば5mm程度)シートを送り込み、ループを作成した後、スキュー補正ロール61のニップが解除されるように構成されている。かかる場合、スキュー補正ロール61によるニップを解除すると、シートの先端ループが真っ直ぐに戻ろうとするため、シート先端が第1エンドガイド62に沿って水平になろうとし、また、シート後端もシート先端にならって水平になろうとする。このとき、小サイズのシートのスキュー補正は問題ないが、大サイズのシートでは、シートがパスの屈曲部分にまたがってしまい、補正時の抵抗になっており、ニップのリリース時間(スキュー補正時間)内に補正しきれない場合がある。そこで、スキュー補正ロール61の駆動側ロールにパドルを配置して、ニップリリース時間(例えば300ms)中、第1エンドガイド62に向かって紙揃えを行い、スキュー補正を手助けしている。
【0025】
次に、スキュー補正が終わったシートをスキュー補正ロール61でニップし、第1折りロール63と同じ、若しくは遅い速度で搬送することにより、図5(a)に示すように、第1折りロール63の手前の空間で、シートの折り部分周辺を座屈させてループを作る。そして、第1折りロール63にシートを送り込み、シートのループ部分が第1折りロール63に巻き込まれて、1回目の折り処理が行われる。
【0026】
しかる後、1回目の折り処理が行われたシートは、中間迂回搬送路52bに入って搬送される。この中間迂回搬送路52bをシートが搬送される際に、センサ99によって、搬送されるシートの折り部先端が認識される。中間迂回搬送路52bを搬送されたシートは、搬送されるシートの折り部が第2エンドガイド64に当接した後、図5(b)に示されるように、第2折りロール65の手前空間にて、シートの折り部分周辺が座屈されてループが作られ、第2折りロール65へと送り込まれ、第2折りロール65にシートのループ部分が巻き込まれて、2回目の折り処理が行われる。このとき、第1折りロール63の手前でスキュー補正が施されていることから、ここではスキュー補正は行われない。
【0027】
ここで、本実施の形態では、センサ99によって搬送されるシートの折り部先端が認識された後、所定時間(例えば200ms)の経過後に、シートガイド部100のソレノイド103を動作させている。
図6(a),(b)は、シートガイド部100の動作を説明するための図であり、図6(a)は、シートガイド101の先端部101aが中間迂回搬送路52bから退避している第1の状態を示し、図6(b)は、中間迂回搬送路52bから先端部101aが突出する第2の状態を示している。1回目の折り処理が行われたシートが、折り部を先頭に中間迂回搬送路52bを搬送され、第2エンドガイド64に当接する前では、図6(a)に示すように、シートガイド部100の先端部101aは、シート搬送路である中間迂回搬送路52bを構成する搬送ガイド130の外に引っ込んだ状態(第1の状態)で待機させられている。より具体的には、ソレノイド103がオフ状態にあり、ソレノイド103の軸103aは図4に示したバネ105によって飛び出し、回動中心101bを中心としてレバー102を図の右回り(時計方向)に回動させ、同様に、回動中心101bを中心としてシートガイド部100を図の右回り(時計方向)に回動させることで、先端部101aが中間迂回搬送路52bから突出しないようにされている。
【0028】
図6(a)では、このときのシートの状態が例示されている。ここでは、シート折り部分のシート後端が丸まっている様子(カール状態)を図示している。画像形成装置1の定着装置にて加熱および加圧されたシートは、シートの含水状態やシートの状態などによって、シート後端が丸まる、所謂ダウンカールが発生する場合がある。かかるダウンカールがシート端に発生している場合には、1回目の折り処理が行われた状態では、図6(a)に示すように、カールが外側に開いた状態にある。
【0029】
そこで、本実施の形態では、1回目の折り処理が終了した後、搬送されるシートにループを形成して第2折りロール65へと送り込み、2回目の折り処理が行われる際に、シート折り部分のシート後端を第2折りロール65に押し込むように構成した。即ち、例えば、図1に示す制御部7や画像形成装置1に設けられた制御部(図示せず)は、センサ99によって搬送されるシートの折り部先端が認識され、例えば200msが経過したタイミングで、ソレノイド103に吸引動作を指示する。ソレノイド103の吸引動作によって、軸103aが図6(b)に示すS方向に引かれ、軸103aの吸引動作によって、回動中心101bを中心としてレバー102およびシートガイド101が図のT方向(左回り、反時計方向)に回動する。この回動によって、第2の状態に移行し、即ち、シート搬送路である中間迂回搬送路52bを構成する搬送ガイド130から先端部101aが突出し、先端部101aの曲げ部によってシート後端を第2折りロール65に向けて押し込む。即ち、座屈されてループされたシートの内側から、シート後端を押し込むようにガイドしている。このシートガイド101によるシート後端の押し込みによって、シート後端の角がカールに沿って折り曲げられることを防ぐことができる。
【0030】
このようにして、2回目の折り処理が終了した後、シートは、図5(c)に示すように、切替ゲート66にて、封筒折りシート専用のシート収容装置60へと排出される。即ち、第2折りロール65を抜け、内三折り(C折り)処理がなされたシートは、第2折りロール65を抜けた直後に自由落下されて、シート収容装置60に収容される。
【0031】
以上、詳述したように、本実施の形態では、シート端を内側に折り曲げて内三折り(C折り)処理を行うと、折り曲げられたシート端の部分がカールに沿って折り曲げられ、例えば、犬の耳のようにシートの角が折れる、所謂ドックイアーなどの折り不良が発生してしまうという課題に、非常に有効な技術を提案している。即ち、本実施の形態では、第2折りロール65の手前に、シート折り部分を第2折りロール65に向けて押し込む、シートガイド101を設けた。そして、シート折り部分のエッジ(シート後端、特にシートの後端角)が第2折りロール65部分に巻き込まれる前に、シート折り部分をガイドしている。言い換えると、第2折りロール65による折り処理に際して、第1折りロール63により作られたシート折り部分の端部(シート後端)をシートのループ内側に押し込むように構成した。これによって、第2折りロール65による折り部にシート折り部分のエッジが無理な角度で突入しないようにすることができ、所謂ドックイアーなどの折り不良の発生を防止している。また、本実施の形態では、図4に示すように、先端部101aをシート搬送方向に直交する方向に複数個、設けることで、シートのサイズやシートの搬送方法が変わった場合にも、シートの角を押し込むことが可能となる。尚、先端部101aをシート搬送方向に直交する方向に全面に設けるように構成することも可能である。
【0032】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、折り処理を行う際に、カールしたシートが搬送された場合でも、例えばシートの角が折れるといった折り不良の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態が適用されるシート処理装置の全体構成を示した図である。
【図2】折りユニットによって実行される折り機能部の詳細を示した説明図である。
【図3】装置のフロント側(OUT側)からシートガイド部の機構を示した説明図である。
【図4】トランスポートユニット側からシートガイド部の機構を示した説明図である。
【図5】(a),(b),(c)は、折り機能部における折り動作を説明するための図である。
【図6】(a),(b)は、シートガイド部の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…シート処理装置、4…折りユニット、50…折り機能部、52…迂回搬送路、62…第1エンドガイド、63…第1折りロール、64…第2エンドガイド、65…第2折りロール、99…センサ、100…シートガイド部、101…シートガイド、101a…先端部、101b…回動中心、102…レバー、103…ソレノイド
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機等の画像形成装置から排出されるシート(用紙)を処理することのできるシート処理装置に係り、より詳しくは、シートに対して折り処理を施すシート処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタや複写機等の画像形成装置から排出される記録済みのシート(用紙)を受け入れ、所定の後処理を施すシート処理装置が広く用いられている。このシート処理装置の前段階として用いられる画像形成装置において、オンライン化の進展と共に、記録の高生産性が急速に進んでいる。その結果、画像形成後のシートに対して、ステープル綴じ、パンチ(丸穴開け)、紙折り、などの後処理手段を装備しながら高生産性を確保する要請が急速に高まってきている。
【0003】
これらのシート処理装置として、画像形成装置から出力された記録済みのシートに外三折り(Z折り)処理を施し、Z折りされたシートをステープルトレイ(コンパイルトレイ)上に積み重ねて整合させる技術を適用したものが存在する(例えば、特許文献1参照。)。また、Z折りの折り処理を施したシートに対して、糊付け処理を施すシート処理装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特公平7−49350号公報(第2−5頁、図2)
【特許文献2】
特開2001−328763号公報(第5頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、例えば封筒に入れるための包み込みによる折り方法として、折り畳んだシートの端を包み込んで折り畳む内三折り(C折り)がある。例えば、同一のシート処理装置において、特許文献1や特許文献2に記載されている外三折り(Z折り)と共に、内三折り(C折り)を同様の搬送経路を用いて行うことができれば、ユーザに対する使い勝手を飛躍的に向上させることができる。
【0006】
しかしながら、例えば、電子写真方式の画像形成装置から出力されたシートは、シートに対して加熱および加圧を行ってトナー像をシートに定着させる定着装置を経由している。そのために、例えば、シートの端(シート端)などにカールが発生し易くなる。かかるカールがシート端に発生しているシートに対して、そのシート端を内側に折り曲げて内三折り(C折り)処理を行うと、折り曲げられたシート端の部分がカールに沿って折り曲げられ、例えば、犬の耳のようにシートの角が折れる、所謂ドックイアーなどの折り不良が発生してしまう。
【0007】
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、カールしたシートが搬送された場合でも、例えばシートの角が折れるといった折り不良の発生を抑制することにある。
また他の目的は、カールの発生状況や頻繁に使用されるシートの種類などに対応させて、折り不良の発生し難い装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明が適用されるシート処理装置は、搬送されるシートにループを作り、このループを巻き込むことで折り処理を行う折り機構と、折り機構に向けて、折り機構による折り処理によってシートの内側に折り込まれるシートの端部を押し込むシートガイドとを含む。
【0009】
ここで、この折り機構は、回転しながらループを巻き込む折りロールであることを特徴とすることができる。また、このシートガイドは、シート搬送路から退避した第1の状態と、シート搬送路に突出する第2の状態とを有し、所定のタイミングでこの第1の状態から第2の状態に移行することによって、シートの端部を折り機構に向けて押し込むことを特徴とすることができる。更に、このシートガイドは、シートの搬送方向に直交する方向に、搬送されるシートの幅に合わせて配置されることを特徴とすることができる。
【0010】
一方、本発明が適用されるシート処理装置は、搬送されるシートに対して1回目の折り処理を施す第1の折り手段と、第1の折り手段によって1回目の折り処理がなされたシートのシート折り部分を巻き込んで、1回目の折り処理がなされたシートに対して2回目の折り処理を施す第2の折り手段とを含み、この第2の折り手段は、シート折り部分のシート端部をガイドしながら2回目の折り処理を行うことを特徴とする。ここで、この第2の折り手段は、2回目の折り処理を行う際にシートに所定のループを作り、ループの内側からシート端部をループに押し込むようにガイドすることを特徴とすれば、シートの角部が折れる、所謂ドックイアーの発生を、簡易な構成にて有効に除去することができる点で優れている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態が適用されるシート処理装置の全体構成を示した図である。 シート処理装置(用紙処理装置)2は、例えば、電子写真方式によってカラー画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置1に接続され、後処理装置として用いられる。このシート処理装置2は、画像形成装置1に接続されるトランスポートユニット3、このトランスポートユニット3にて取り込まれたシート(用紙)に対して折り処理を施す折りユニット4、この折りユニット4を通過したシートに対して所定の最終処理を施すフィニッシャ5、冊子の表紙などの合紙を供給するインターポーザ6、シート処理装置2の各機構部を制御する制御部7を備えている。尚、制御部7は、図1では、フィニッシャ5の筐体内に設けられているが、他のユニットの筐体内に設けることも可能である。また、画像形成装置1本体内に全ての制御機能を集約させるように構成することもできる。
【0012】
これらの各ユニットにて構成されるシート処理装置2を機能で分割すると、フィニッシャ5に設けられ、シート束を生成してステープル綴じを実行するステープル機能部10、フィニッシャ5に設けられ、シート束を中綴じして製本する中綴じ製本機能部30、折りユニット4に設けられ、シートに対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折り機能部50、例えばフィニッシャ5に設けられ、2穴や4穴の穴あけ(パンチ)を施すパンチ機能部70、およびインターポーザ6などで構成され、シート束の表紙に用いられる厚紙や窓空きシートなどの合紙を供給する合紙機能部80を有している。
【0013】
次に、本実施の形態における特徴的な構成である、折り機能部50について詳述する。
図2は、折りユニット4によって実行される折り機能部50の詳細を示した説明図である。折り機能部50は、筐体内部の側部上方に開設されたシート入口とシート出口とを直線的に結ぶ直線搬送路51と、この直線搬送路51の途中から分岐して下方側に迂回して配置される迂回搬送路52とを備えている。この迂回搬送路52の途中に、シートに対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折り機構が備えられている。本実施の形態では、直線搬送路51の入口部分には取込ロール55が設けられ、直線搬送路51の途中には搬送ロール56が設けられている。また、直線搬送路51と迂回搬送路52との分岐部位には、切替ゲート57が設けられている。
【0014】
この迂回搬送路52は、直線搬送路51との分岐部位から下方に延びる入口迂回搬送路52aと、この入口迂回搬送路52aの途中から略C字状に分岐する中間迂回搬送路52bと、この中間迂回搬送路52bの途中から分岐する戻り迂回搬送路52cとを備えている。これらの迂回搬送路52に搬送されるシートに対して、第1の折り手段および第2の折り手段による2回の折り処理が実行される。ここで、入口迂回搬送路52aの途中には、ニップリリース可能なスキュー補正ロール61が設けられ、入口迂回搬送路52aの終端近傍には、上下動可能な第1エンドガイド62が設けられている。また、中間迂回搬送路52bの入口迂回搬送路52a近傍には、第1折りロール63が配設されており、その終端近傍には、上下動可能な第2エンドガイド64が設けられている。この第1エンドガイド62と第2エンドガイド64の位置を変えることによって、内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を任意に設定することができる。
【0015】
更に、戻り迂回搬送路52cの中間迂回搬送路52b近傍には、折り機構としての回転部材である第2折りロール65が設けられており、その直後(下流側)には、戻り迂回搬送路52cへの通過を許容するか否かを切り替える切替ゲート66が設けられている。この切替ゲート66の略直下には、例えば、内三折り(C折り)がなされた封筒折りのシート(封筒に入れるための形状に折り処理されたシート)が収容されるシート収容装置60が配設されている。また、迂回搬送路52には、適宜数の搬送ロール67が設けられている。更に、本実施の形態では、中間迂回搬送路52bの上流側であって第1折りロール63の近傍にセンサ99が配設され、中間迂回搬送路52bの途中であって第2折りロール65の近傍には、シートガイド部100が設けられている。
【0016】
次に、本実施の形態における特徴的な構成である、シートガイド部100について説明する。
図3および図4は、シートガイド部100を説明するための図であり、図3は、装置のフロント側(OUT側)からシートガイド部100の機構を示した説明図、図4は、シート搬送方向に直交する方向におけるシートガイド部100を説明するために、図1に示すトランスポートユニット3側からシートガイド部100の機構を示した説明図である。
【0017】
図3および図4に示すように、シートガイド部100は、複数(図4では5つ)の先端部101a(101a−1〜101a−5)を有して回動中心101bを中心に回動するシートガイド101と、シートガイド101を回動させる駆動源であるソレノイド103と、ソレノイド103の駆動力をシートガイド101に伝達するレバー102とを備えている。また、ソレノイド103の軸103aには、レバー102とソレノイド103の軸103aとを連結するためにピン104が設けられる。更に、軸103aには、ソレノイド103への吸引が行われない場合に軸103aを突出させるバネ105が巻かれている。更に、回動中心101bには回動軸となるシャフト106がシートガイド101の両端に溶接されており、このシャフト106は、ベアリング107を介して本体側フレーム類120に位置決めされる。ソレノイド103側のシャフト106は、レバー102の穴102aを介して、レバー102とネジ止め固定される。
【0018】
図3に示すように、ソレノイド103の動作によって、軸103aが図のA方向にスライド移動する。軸103aの移動により、レバー102を介してシートガイド101が回動中心101bを中心として図のB方向に回動する。これによって、シートガイド101の先端部101aは、中間迂回搬送路52bにて、第2折りロール65の近傍位置まで大きく突出することができる。
【0019】
シートガイド101の先端部101aは、図4に示すように、シート搬送方向に直交する方向に、所定の間隔を隔てて複数個(101a−1〜101a−5)が配置されている。これらの先端部101a(101a−1〜101a−5)の配置間隔は、搬送されるシートのサイズやシートの搬送方法に対応している。搬送方法としては、シートの中心位置を合わせてシートを搬送し、異なったサイズのシートを搬送する際には中心位置からシートサイズを振り分ける方法(センターレジ:センターレジストレーション)がある。また、シートの一方のサイド(IN側またはOUT側)に基準位置を設けてシートを搬送する方法(サイドレジ:サイドレジストレーション)がある。図4では、例えば、A4SEF(Short Edge Feed)のシートに対してセンターレジとサイドレジに対応しており、シートにおけるシート端(シート搬送方向に伸びる端)の近傍に先端部101aが位置するように配置されている。即ち、図4に示す先端部101a−1と先端部101a−4によって、センターレジにおけるA4SEFのシートの角部をガイドし、先端部101a−2と先端部101a−5によって、サイドレジにおけるA4SEFのシートの角部をガイドしている。尚、A4サイズに限らず、B4サイズやレターサイズなど、また、SEFかLEF(Long Edge Feed)など、搬送されると予想されるシートの幅や搬送方法に合わせて先端部101aの位置を決定することができる。
【0020】
次に、本実施の形態に係るシート処理装置2の作動について説明する。
今、シート処理装置2で行われるジョブが、多数枚のシートに対して処理を行う連続ジョブ、例えば、封筒に入れる小サイズシート(例えばA4SEF)に対し、所定の画像を作成した後、内三折り(C折り)の封筒折り処理を施し、これをシート収容装置60に排出するジョブであると想定する。このとき、画像形成装置1は、作像モジュール(図示せず)にてシートに対して画像を形成し、定着処理を施した後に、シート処理装置2側にシートを受け渡す。ここで、画像形成装置1から排出された作像済みのシートは、トランスポートユニット3を経由して折りユニット4(折り機能部50)に受け渡される。
【0021】
折り機能部50では、図2に示すように、折り処理の指定(ジョブ指定)がある場合に、切替ゲート57が迂回搬送路52へシート移動を許容し、また、各エンドガイド(第1エンドガイド62、第2エンドガイド64)が所定の位置に移動し、更に、内三折り(C折り)の場合には、切替ゲート66が戻り迂回搬送路52cへのシート移動を阻止するように切り替えられる。
【0022】
図5(a),(b),(c)は、折り機能部50における折り動作を説明するための図である。前述した設定状態において、シートは、図5(a)に示すように、迂回搬送路52側に搬送され、その先端が第1エンドガイド62に当接して停止した後、第1折りロール63によって1回目の折り処理が行われる。ここで、シートの先端を第1エンドガイド62に当てるときに、シート先端部に折れなどのダメージが生じる恐れがある。そこで、上流側である画像形成装置1やトランスポートユニット3などのシート搬送速度(例えば800ms)よりも遅い速度(例えば250ms)に減速してから第1エンドガイド62にシートを当接させている。
【0023】
このとき、シートが画像形成装置1や上流側の後処理装置(例えばトランスポートユニット3やインターポーザ6など)の搬送路中でスキューして(斜め送り状態で)入ってきた場合、シートの姿勢が曲がったまま第1折りロール63へ送り込まれると、折り位置精度が悪化してしまう。そこで、本実施の形態では、スキュー補正ロール61を用いてスキューの補正を行っている。
【0024】
このスキュー補正では、スキュー補正ロール61にてシートをニップ搬送させながら、第1エンドガイド62にシート先端を当接させ、そこから数mm(例えば5mm程度)シートを送り込み、ループを作成した後、スキュー補正ロール61のニップが解除されるように構成されている。かかる場合、スキュー補正ロール61によるニップを解除すると、シートの先端ループが真っ直ぐに戻ろうとするため、シート先端が第1エンドガイド62に沿って水平になろうとし、また、シート後端もシート先端にならって水平になろうとする。このとき、小サイズのシートのスキュー補正は問題ないが、大サイズのシートでは、シートがパスの屈曲部分にまたがってしまい、補正時の抵抗になっており、ニップのリリース時間(スキュー補正時間)内に補正しきれない場合がある。そこで、スキュー補正ロール61の駆動側ロールにパドルを配置して、ニップリリース時間(例えば300ms)中、第1エンドガイド62に向かって紙揃えを行い、スキュー補正を手助けしている。
【0025】
次に、スキュー補正が終わったシートをスキュー補正ロール61でニップし、第1折りロール63と同じ、若しくは遅い速度で搬送することにより、図5(a)に示すように、第1折りロール63の手前の空間で、シートの折り部分周辺を座屈させてループを作る。そして、第1折りロール63にシートを送り込み、シートのループ部分が第1折りロール63に巻き込まれて、1回目の折り処理が行われる。
【0026】
しかる後、1回目の折り処理が行われたシートは、中間迂回搬送路52bに入って搬送される。この中間迂回搬送路52bをシートが搬送される際に、センサ99によって、搬送されるシートの折り部先端が認識される。中間迂回搬送路52bを搬送されたシートは、搬送されるシートの折り部が第2エンドガイド64に当接した後、図5(b)に示されるように、第2折りロール65の手前空間にて、シートの折り部分周辺が座屈されてループが作られ、第2折りロール65へと送り込まれ、第2折りロール65にシートのループ部分が巻き込まれて、2回目の折り処理が行われる。このとき、第1折りロール63の手前でスキュー補正が施されていることから、ここではスキュー補正は行われない。
【0027】
ここで、本実施の形態では、センサ99によって搬送されるシートの折り部先端が認識された後、所定時間(例えば200ms)の経過後に、シートガイド部100のソレノイド103を動作させている。
図6(a),(b)は、シートガイド部100の動作を説明するための図であり、図6(a)は、シートガイド101の先端部101aが中間迂回搬送路52bから退避している第1の状態を示し、図6(b)は、中間迂回搬送路52bから先端部101aが突出する第2の状態を示している。1回目の折り処理が行われたシートが、折り部を先頭に中間迂回搬送路52bを搬送され、第2エンドガイド64に当接する前では、図6(a)に示すように、シートガイド部100の先端部101aは、シート搬送路である中間迂回搬送路52bを構成する搬送ガイド130の外に引っ込んだ状態(第1の状態)で待機させられている。より具体的には、ソレノイド103がオフ状態にあり、ソレノイド103の軸103aは図4に示したバネ105によって飛び出し、回動中心101bを中心としてレバー102を図の右回り(時計方向)に回動させ、同様に、回動中心101bを中心としてシートガイド部100を図の右回り(時計方向)に回動させることで、先端部101aが中間迂回搬送路52bから突出しないようにされている。
【0028】
図6(a)では、このときのシートの状態が例示されている。ここでは、シート折り部分のシート後端が丸まっている様子(カール状態)を図示している。画像形成装置1の定着装置にて加熱および加圧されたシートは、シートの含水状態やシートの状態などによって、シート後端が丸まる、所謂ダウンカールが発生する場合がある。かかるダウンカールがシート端に発生している場合には、1回目の折り処理が行われた状態では、図6(a)に示すように、カールが外側に開いた状態にある。
【0029】
そこで、本実施の形態では、1回目の折り処理が終了した後、搬送されるシートにループを形成して第2折りロール65へと送り込み、2回目の折り処理が行われる際に、シート折り部分のシート後端を第2折りロール65に押し込むように構成した。即ち、例えば、図1に示す制御部7や画像形成装置1に設けられた制御部(図示せず)は、センサ99によって搬送されるシートの折り部先端が認識され、例えば200msが経過したタイミングで、ソレノイド103に吸引動作を指示する。ソレノイド103の吸引動作によって、軸103aが図6(b)に示すS方向に引かれ、軸103aの吸引動作によって、回動中心101bを中心としてレバー102およびシートガイド101が図のT方向(左回り、反時計方向)に回動する。この回動によって、第2の状態に移行し、即ち、シート搬送路である中間迂回搬送路52bを構成する搬送ガイド130から先端部101aが突出し、先端部101aの曲げ部によってシート後端を第2折りロール65に向けて押し込む。即ち、座屈されてループされたシートの内側から、シート後端を押し込むようにガイドしている。このシートガイド101によるシート後端の押し込みによって、シート後端の角がカールに沿って折り曲げられることを防ぐことができる。
【0030】
このようにして、2回目の折り処理が終了した後、シートは、図5(c)に示すように、切替ゲート66にて、封筒折りシート専用のシート収容装置60へと排出される。即ち、第2折りロール65を抜け、内三折り(C折り)処理がなされたシートは、第2折りロール65を抜けた直後に自由落下されて、シート収容装置60に収容される。
【0031】
以上、詳述したように、本実施の形態では、シート端を内側に折り曲げて内三折り(C折り)処理を行うと、折り曲げられたシート端の部分がカールに沿って折り曲げられ、例えば、犬の耳のようにシートの角が折れる、所謂ドックイアーなどの折り不良が発生してしまうという課題に、非常に有効な技術を提案している。即ち、本実施の形態では、第2折りロール65の手前に、シート折り部分を第2折りロール65に向けて押し込む、シートガイド101を設けた。そして、シート折り部分のエッジ(シート後端、特にシートの後端角)が第2折りロール65部分に巻き込まれる前に、シート折り部分をガイドしている。言い換えると、第2折りロール65による折り処理に際して、第1折りロール63により作られたシート折り部分の端部(シート後端)をシートのループ内側に押し込むように構成した。これによって、第2折りロール65による折り部にシート折り部分のエッジが無理な角度で突入しないようにすることができ、所謂ドックイアーなどの折り不良の発生を防止している。また、本実施の形態では、図4に示すように、先端部101aをシート搬送方向に直交する方向に複数個、設けることで、シートのサイズやシートの搬送方法が変わった場合にも、シートの角を押し込むことが可能となる。尚、先端部101aをシート搬送方向に直交する方向に全面に設けるように構成することも可能である。
【0032】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、折り処理を行う際に、カールしたシートが搬送された場合でも、例えばシートの角が折れるといった折り不良の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態が適用されるシート処理装置の全体構成を示した図である。
【図2】折りユニットによって実行される折り機能部の詳細を示した説明図である。
【図3】装置のフロント側(OUT側)からシートガイド部の機構を示した説明図である。
【図4】トランスポートユニット側からシートガイド部の機構を示した説明図である。
【図5】(a),(b),(c)は、折り機能部における折り動作を説明するための図である。
【図6】(a),(b)は、シートガイド部の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…シート処理装置、4…折りユニット、50…折り機能部、52…迂回搬送路、62…第1エンドガイド、63…第1折りロール、64…第2エンドガイド、65…第2折りロール、99…センサ、100…シートガイド部、101…シートガイド、101a…先端部、101b…回動中心、102…レバー、103…ソレノイド
Claims (7)
- 搬送されるシートにループを作り、当該ループを巻き込むことで折り処理を行う折り機構と、
前記折り機構に向けてシートの端部を押し込むシートガイドと
を含むシート処理装置。 - 前記シートガイドによって押し込まれる前記シートの端部は、前記折り機構による前記折り処理によってシートの内側に折り込まれることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 前記折り機構は、回転しながら前記ループを巻き込む折りロールであることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 前記シートガイドは、シート搬送路から退避した第1の状態と、シート搬送路に突出する第2の状態とを有し、所定のタイミングで当該第1の状態から当該第2の状態に移行することによって、シートの端部を前記折り機構に向けて押し込むことを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 前記シートガイドは、シートの搬送方向に直交する方向に、搬送されるシートの幅に合わせて配置されることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 搬送されるシートに対して1回目の折り処理を施す第1の折り手段と、
前記第1の折り手段によって前記1回目の折り処理がなされたシートのシート折り部分を巻き込んで、当該1回目の折り処理がなされたシートに対して2回目の折り処理を施す第2の折り手段とを含み、
前記第2の折り手段は、前記シート折り部分のシート端部をガイドしながら前記2回目の折り処理を行うことを特徴とするシート処理装置。 - 前記第2の折り手段は、前記2回目の折り処理を行う際にシートに所定のループを作り、当該ループの内側から前記シート端部を当該ループに押し込むようにガイドすることを特徴とする請求項6記載のシート処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003077220A JP2004284719A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | シート処理装置 |
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JP (1) | JP2004284719A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8939880B2 (en) | 2011-02-15 | 2015-01-27 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet folding mechanism |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003077220A patent/JP2004284719A/ja active Pending
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US8939880B2 (en) | 2011-02-15 | 2015-01-27 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet folding mechanism |
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