JP2004283941A - 工作機械用加工液分離回収装置 - Google Patents

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義弘 山田
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Abstract

【課題】使用済みの加工液をダスト、水分、水性液及び油性液に効率良く、高い分離率にて分離する。
【解決手段】使用済みの加工液中から所定粒度以上のダストを遠心分離装置により分離する第1処理部1と、第1処理部1の後段にあって第1処理部1で分離した後の加工液中から所定粒度より小さいダストをフィルタにより分離する第2処理部11と、第2処理部11の後段にあって第2処理部で分離した後の加工液中に気泡を混入して加工液中に残存する水分を分離する第3処理部21と、第3処理部21での分離後に残った油性液を回収する油分回収槽31とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械加工などで使用済みの加工液をダスト、水分、水性液及び油性液に分離して回収する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、機械加工などで使用済みの加工液をダスト、水分、水性液及び油性液に分離して回収するリサイクル技術が各種提案されている。
【0003】
例えば、従来のリサイクル技術として、不水溶性切削油と水溶液とが混合した使用済みの加工液を回収槽に回収貯留して、比重差に基づいて不水溶性切削油とその他の水溶液とを分離して再使用するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、他のリサイクル技術として、タンク内で切削くずや微細くず等を含んだ使用済みの切削油剤からサイクロンにより固形分を分離すると共に、タンク内を常時撹拌して微細くずを沈降しないように除去して切削油剤の浄化度を上げたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−77483号公報
【特許文献2】
特開平10−230188号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、使用済みの加工液中には様々な粒度のダストが含まれており、上記特許文献1や特許文献2のように、比重差やサイクロンを用いて分離回収するだけでは浄化度を充分に上げられないという課題がある。そして、浄化度の低い加工液は再使用できる範囲が限られていたり、更に浄化度を上げるために専門業者に委託すると高コスト化を招くなどの弊害もある。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、使用済みの加工液をダスト、水分、水性液及び油性液に効率良く、高い分離率にて分離して再利用できる装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る工作機械用加工液分離回収装置は、使用済みの加工液中から所定粒度以上のダストを分離する第1のダスト分離部と、前記第1のダスト分離部の後段にあって当該第1のダスト分離部で分離した後の加工液中から前記所定粒度より小さいダストを分離する第2のダスト分離部と、前記第2のダスト分離部の後段にあって当該第2のダスト分離部で分離した後の加工液中に気泡を混入して当該加工液中に残存する水分を分離する第1の水分分離部と、前記水分分離部での分離後に残った油性液を回収する油性液回収部とを具備する。
【0009】
また、好ましくは、前記第2のダスト分離部と前記第1の水分分離部との間に、比重差によって加工液中の水分を分離する第2の水分分離部を更に備える。
【0010】
また、好ましくは、前記加工液中には水性液も混入されており、前記第2の水分分離部では前記水性液を分離し、この分離された水性液を回収する水性液回収部を更に備える。
【0011】
また、好ましくは、前記第1のダスト分離部は、前記加工液中の前記所定粒度以上のダストのうち、粒度の大きい第1のダストを分離するサイクロン式の第1の遠心分離装置と、当該第1の遠心分離装置の後段にあって当該第1の遠心分離装置で分離した後の加工液中から前記第1のダストよりも粒度の小さい第2のダストを分離する回転板を有する第2の遠心分離装置とを備える。
【0012】
また、好ましくは、前記第2のダスト分離部は、フィルタによりダストを分離するフィルタ式分離装置を備える。
【0013】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、使用済みの加工液中から所定粒度以上のダストを分離する第1のダスト分離部と、第1のダスト分離部の後段にあって第1のダスト分離部で分離した後の加工液中から所定粒度より小さいダストを分離する第2のダスト分離部と、第2のダスト分離部の後段にあって第2のダスト分離部で分離した後の加工液中に気泡を混入して加工液中に残存する水分を分離する第1の水分分離部と、水分分離部での分離後に残った油性液を回収する油性液回収部とを具備することにより、使用済みの加工液をダスト、水分、水性液及び油性液に効率良く、高い分離率にて分離できる。
【0014】
請求項2の発明によれば、第2のダスト分離部と第1の水分分離部との間に、比重差によって加工液中の水分を分離する第2の水分分離部を更に備えることにより、第1及び第2のダスト分離部により分離された加工液中に残存する水分を効率良く、高い分離率にて分離して再利用できる。
【0015】
請求項3の発明によれば、加工液中には水性液も混入されており、第2の水分分離部では水性液を分離し、この分離された水性液を回収する水性液回収部を更に備えることにより、第1及び第2のダスト分離部により分離された加工液中に残存する水性液を効率良く、高い分離率にて分離して再利用できる。
【0016】
請求項4の発明によれば、第1のダスト分離部は、加工液中の所定粒度以上のダストのうち、粒度の大きい第1のダストを分離するサイクロン式の第1の遠心分離装置と、第1の遠心分離装置の後段にあって第1の遠心分離装置で分離した後の加工液中から第1のダストよりも粒度の小さい第2のダストを分離する回転板を有する第2の遠心分離装置とを備えることにより、第2の遠心分離装置内でのダスト詰まりを抑えつつ、粒度の小さいダストも効率良く、高い分離率にて分離できる。
【0017】
請求項5の発明によれば、第2のダスト分離部は、フィルタによりダストを分離するフィルタ式分離装置を備えることにより、簡単な構成で第1のダスト分離部により分離された加工液中に残存するダストを効率良く、高い分離率にて分離できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
【0020】
[装置の全体構成]
図1は、本発明に係る実施形態の工作機械用加工液分離回収装置全体のシステム構成を示す図である。
【0021】
図1に例示する工作機械用加工液分離回収装置(以下、分離回収装置という)は、第1のダスト分離部としての1次処理部1と、第2のダスト分離部としての2次処理部11と、第1及び第2の水分分離部としての第3処理部21と、油性液回収部としての油回収槽31とを備える。
【0022】
機械加工などで使用済みの加工液(ダーティ液)は、例えば、不図示の工作機械を用いてワークに切削加工や研削加工を施す際に加工部位の冷却、洗浄及び潤滑に使用されたもので、切削くずなどのスラッジ、スラッジよりも細かい粒度のダスト、加工部位を冷却及び洗浄する水性液、及び加工部位を潤滑する非水溶性の油性液が混入している。
【0023】
上記油性液は不図示の油性液供給手段によりワークの加工部位にミスト状又はシャワー状に噴霧又は噴射されてミスト潤滑を行い、上記水性液はワークの加工部位に上記油性液供給手段とは別の水性液供給手段(不図示)により噴霧又は噴射されて冷却と洗浄(切粉を流すため)とを行う。
【0024】
上記油性液としては、比重0.92のCHO(合成エステル油)が用いられ、必要に応じてフェノールなどの添加剤(酸化防止剤)を添加して、動粘度係数を向上させてもよい。また、水性液としては、比重0.96のCOOH(アニオン系カルボン酸)の2%水溶液に防錆剤を添加した水溶液が用いられる。
【0025】
工作機械としてはトランスファ・マシン(自動連続加工機械)、マシニングセンタ、NC加工機などが用いられ、ワークとしてはアルミニウム製エンジンのシリンダブロックが適用される。また、機械加工としては、例えば、切削加工や研削加工が対象となる。
【0026】
使用済みの加工液は、上記第1処理部1、上記第2処理部11、上記第3処理部21に順次投入されてスラッジ、ダスト、水分、水性液及び油性液に分離されて回収される。尚、本実施形態の分離回収装置は、上記加工液の特性に応じて上記第1処理部1、上記第2処理部11、及び上記第3処理部21の少なくともいずれか1つ又は2つで構成される場合もある。また、後述する気泡式油水分離装置23のみで構成される場合もある。
【0027】
上記第1処理部1に供給される使用済みの加工液は、毎分24リッター程度の流量で供給され、7%程度のスラッジと385mg/20cc程度のダストが混入しているが、12時間後にはダストが21mg/20cc程度まで浄化される。
【0028】
第1処理部1は、加工液中の所定粒度以上のダストのうち、粒度の大きい第1のダストを分離するサイクロン式の第1の遠心分離装置2と、第1の遠心分離装置2の後段にあって第1の遠心分離装置2で分離した後の加工液中の第1のダストよりも粒度の小さい第2のダストと、油性液と、水性液(クリーン液)とに分離する回転板を有する第2の遠心分離装置3とを備える。
【0029】
第1の遠心分離装置2は、中空の筒状部材内で加工液に渦巻き状の流れを発生させてダストを下部に沈殿させることによって、上部から濾過された加工液を取り出せるサイクロン式の遠心分離機が用いられ、例えば、Industria社製のエレメントレス・フィルタが適用できる。また、このエレメントレス・フィルタを用いた場合にはランニングコストが低減できるのであるが、これに限られずフィルタ(自動巻取式のろ紙など)を用いた構成でも適用できる。
【0030】
また、第2の遠心分離装置3は、複数の回転板を回転させることによって加工液をダストと油性液と水性液(クリーン液)とに分離する回転ディスク式の遠心分離機が用いられ、例えば、ALFA−LAVAL社製のWSPX403(型番)が適用できる。
【0031】
上記各遠心分離装置2,3は工場水(工業用水)を用いて定期的に洗浄され、この洗浄されて自動排出されるダストは、スポンジフィルタ付き集積缶4,5によって夫々濾過され、その濾過液は水性液供給手段としてのクーラント装置6にクリーン液として回収される。また、上記遠心分離装置3により分離された水性液もクリーン液としてクーラント装置6に回収される。
【0032】
上記第1の遠心分離装置2では、毎分24リッター程度の流量で加工液が第2の遠心分離装置3に供給され、この加工液中にはスラッジが略0%で、18.2mg/20cc程度のダストが含まれており、ダスト分離率95.2%の処理能力となる。
【0033】
上記第2の遠心分離装置3では、毎分24リッター程度の流量で水性液がクーラント装置6にクリーン液として回収され、この水性液中には6.2mg/20cc程度のダストが含まれている。更に、第1の遠心分離装置2から毎分10cc程度で1次処理液が第2処理部11に供給される。この1次処理液中には0.159cc(1.5%)程度の水分と、0.83mg/10cc程度のダストが含まれており、ダスト分離率65.9%の処理能力となる。また、スポンジフィルタ付き集積缶4への排出量は毎時268g程度である。
【0034】
上記第1処理部1の下流側の第2処理部11は、上記第1処理部1で分離されたダストより粒度の小さいダストを分離する1次ウエスフィルタ12と、この1次ウエスフィルタ12の後段に設けられた2次ウエスフィルタ13とを備え、いずれのフィルタ12,13も円筒形の缶内にウエスが詰め込まれた構成を有し、各ウエスにより濾過した1次処理液を2次処理液として毎分10.6cc程度で第3処理部21に供給する。この2次処理液中には0.143cc(1.35%)程度の水分と、0.32mg/10cc程度のダストが含まれており、ダスト分離率61.4%、水分分離率10%の処理能力となる。
【0035】
尚、第2処理部11の1次ウエスフィルタ12と2次ウエスフィルタの少なくとも1つにフィルタの劣化(交換時期)を検知するセンサなどを設けてもよい。また、第2処理部11が1次ウエスフィルタ12と2次ウエスフィルタの2段で構成されているのはダスト分離能力を高めるためであるが、必ずしも2つ設ける必要はなくいずれか1つでもよい。
【0036】
上記第2処理部11の下流側の第3処理部21は、2次処理液中に含まれる水分と油分との比重差により水性液と油性液とを分離する第2の水分分離部としての比重差分離槽22と、この比重差分離槽22の後段に設けられた第1の水分分離部としての気泡式油水分離装置23とを備える。つまり、比重差分離槽22は、第2のダスト分離部としての第2処理部11と第1の水分分離部としての気泡式油水分離装置23との間に設けられている。
【0037】
比重差分離槽22で分離された水分や水性液はクリーン液として水性液回収部としての水回収槽24に回収された後、クーラント装置6に供給され、残りの油分(油性液)は気泡式油水分離装置23に供給される。
【0038】
気泡式油水分離装置23では、細泡ガスを吹き出すことによって比重差分離槽22で分離された油性液中の油分子の周囲に付着した水分を気泡と共に蒸発させると共に、オーバーフローした油性液(0.01cc程度の水分が含まれる)を比重差分離槽22に戻して再度油分と水分とを分離させる。細泡ガスは、より気泡の小さいものの方が水分の蒸発を有効に行える。
【0039】
気泡式油水分離装置23で水分が蒸発されて残った油分は最終処理液として毎分10.59cc程度で油性液回収部としての油回収槽31に回収された後、不図示のリサイクル槽に貯蔵されて再利用される。この最終処理液中には0.00106cc(0.01%)程度の水分と、0.28mg/10cc程度のダストが含まれており、ダスト分離率12.5%、水分分離率0.01%の処理能力となる。また、上記第1処理部1への投入直前の加工液に対する最終処理液のダスト分離率は99.9%、水分分離率は99.3%を達成し、回収した油性液の略100%のリサイクル化が可能となる。
【0040】
上記構成によれば、第1処理部1において使用済みの加工液中から所定粒度以上のダストを遠心分離し、第1処理部1の後段の第2処理部11において第1処理部1で分離した後の加工液中から所定粒度より小さいダストをフィルタにより分離し、第2処理部11の後段の第3処理部21において第2処理部11で分離した後の加工液中に気泡を混入して加工液中に残存する水分を分離し、第3処理部21での分離後に残った油性液を回収することにより、使用済みの加工液をダスト、水分、水性液及び油性液に効率良く、高い分離率にて分離できる。
【0041】
また、第3処理部21における気泡式油水分離装置の前段に比重差によって加工液中の水分及び水性液を分離する比重差分離槽22を備え、この分離された水性液を回収することにより、第1処理部1及び第2処理部11により分離された加工液中に残存する水分を効率良く、高い分離率にて分離して再利用できる。
【0042】
また、第1処理部1は、前段のサイクロン式の遠心分離装置2により粒度の大きいダストを分離し、その後回転板を有する遠心分離装置3により上記ダストよりも粒度の小さいダストを分離することにより、前段の遠心分離装置2内でのダスト詰まりを抑えつつ、粒度の小さいダストも効率良く、高い分離率にて分離できる。
【0043】
また、第2処理部11は、安価なウエスをフィルタとして利用してダストを分離するウエスフィルタ12,13を備えることにより、簡単な構成で第1処理部1により分離された加工液中に残存するダストを効率良く、高い分離率にて分離できる。
【0044】
[比重差分離槽の構成]
図2は、図1の第3処理部に含まれる比重差分離槽の詳細構成を示す平面図(a)、I−I断面図(b)、II−II断面図(c)、III−III断面図(d)、及びIV−IV断面図(e)である。
【0045】
比重差分離槽22は、例えば幅d及び奥行きlが360mm、高さhが250mmの箱型の外形を有し、図2に示すように、第1乃至第5の沈殿室22a〜22eを備え、第4の沈殿室22bには2次処理液を供給する供給パイプ22h、第1の沈殿室22aには沈殿した水性液を吸引する水分吸引パイプ22f、第5の沈殿室22eには上澄みの油性液を吸引する油分吸引パイプ22gが夫々設けられている。
【0046】
第1の沈殿室22aは、例えば、幅及び奥行きが120mm、高さが250mmの体積を有している。第2の沈殿室22bは、例えば、幅が150mm、奥行きが360mm、高さが250mmの体積を有している。第3及び第4の沈殿室22c,22dは、例えば、幅が210mm、奥行きが120mm、高さが250mmの体積を夫々有している。第5の沈殿室22eは、例えば、幅が90mm、奥行きが120mm、高さが250mmの体積を有している。
【0047】
第1の沈殿室22aと第5の沈殿室22eとを合わせた外形は、第3若しくは第4の沈殿室22c,22dと略同等であり、第2の沈殿室22bの奥行き方向の1辺に第1乃至第3の沈殿室22a,22c,22dの夫々の長さ方向の1辺が隣接するように配置されている。
【0048】
第1の沈殿室22aは、第2の沈殿室22b、第4の沈殿室22d及び第5の沈殿室22eに隣接している。第2の沈殿室22bは、第1の沈殿室22a、第3の沈殿室22c及び第4の沈殿室22dに隣接している。第3の沈殿室22cは、第2の沈殿室22bと第4の沈殿室22dとに隣接している。第4の沈殿室22dは、第3の沈殿室22c、第4の沈殿室22d及び第5の沈殿室22eに隣接している。第5の沈殿室22eは、第1の沈殿室22aと第4の沈殿室22dとに隣接している。
【0049】
水分吸引パイプ22fの先端部の供給口は、油分吸引パイプ22gの先端部の吸引口より下方に配置されている。また、油分吸引パイプ22gの先端部の吸引口は第5の沈殿室の上部(液面)付近に配置されている。
【0050】
第1の沈殿室22aと第2の沈殿室22bは底部の隙間22iで連通されている。第2の沈殿室22bと第3及び第4の沈殿室22c,22dは底部の共通の隙間22jで連通されている。また、第3の沈殿室22cと第4の沈殿室22dとは略同等の体積を有し、隙間22jと連続する底部の隙間22kで連通されている。尚、第5の沈殿室22eと第1及び第4の沈殿室22a,22dとは2次処理液の流入がないように仕切られている。
【0051】
また、第4の沈殿室22dと第5の沈殿室22eとを仕切る壁部22mの高さは、第1の沈殿室22aを区画する壁部22nの高さより低く形成され、同様に第2の沈殿室22bと第3及び第4の沈殿室22c,22dとを仕切る壁部22pの高さと第3の沈殿室22cと第4の沈殿室22dとを仕切る壁部22qの高さも第1の沈殿室22aを区画する壁部22nの高さより低く形成されている。この構成により、水分より比重の小さい油分は、上澄み液として各壁部の低い部分から溢れ出すように各沈殿室に流入し、油分より比重の大きい水分は、沈殿して各隙間から各沈殿室に流入する。
【0052】
2次処理液は、図中の矢印で示すように、第2の沈殿室22bに設けられた供給パイプ22hから下向きに供給され、隙間22iから第1の沈殿室22aに流れると共に、隙間22j,22kから第3の沈殿室22c、第4の沈殿室22dに流れ、第4の沈殿室22dの低い部分から溢れ出て第5の沈殿室22eに流れる。その流れの途中で、油分より比重の大きい水分が下部に沈殿するため、第5の沈殿室22eに流れ込むときには上澄みの油分だけが第5の沈殿室22eに流入することになる。また、油分より比重の大きい水分は下部に沈殿して隙間22iから第1の沈殿室22aに流れ込むことになる。
【0053】
そして、第1の沈殿室22aに流入した水分が、水分吸引パイプ22fにより吸引されて水分回収槽24に回収され、第5の沈殿室22eに流入した油分は油分吸引パイプ22gにより吸引されて後段の気泡式油水分離装置23に供給される。
【0054】
[気泡式油水分離装置の構成]
図3は、図1の第3処理部に含まれる気泡式油水分離装置の詳細構成を示す平面図(a)及び(a)のIV−IV断面図(b)である。
【0055】
混合液を分離する装置としての気泡式油水分離装置23は、円筒形状の外形を有し、図3に示すように、上記比重差分離槽22で分離された2次処理液(比重差を有する油分(油性液)と水分(水性液)とが混合した液体)が投入される内部空間23aと、この内部空間23aの周囲に形成される外部空間23bと、内部空間23aと外部空間23bとを仕切ると共に、下端部に両空間を連通する連通路23cが形成された中空円筒状の内部隔壁部材23dと、内部隔壁部材23dとの間で外部空間23bを区画すると共に、外部空間23b内に流入した水分より比重の小さい油分を回収する回収口23eが上部に形成された中空円筒状の外部隔壁部材23fと、内部空間23a内の下部であって連通路23cより上部において細泡ガスを吹き出す中空円筒状のガス吹出管23gとを備え、これら各部材は例えば透明なアクリル材で形成されている。
【0056】
換言すると、最も外径の大きい円筒状の外部隔壁部材23fの内部に同心円状に内部隔壁部材23dが配置され、内部隔壁部材23dの内部に更に同心円状にガス吹出管23gが配置され、ガス吹出管23gの下端部は、内部空間23aを上方から見た平面視において内部空間23aの略中央部(軸心部)に配置された構造となっている。
【0057】
上記外部空間23bの上端部は上蓋部材23hで閉じられ、上記内部空間23aの上端部は上蓋部材23hに形成された開口部23kにより外部と連通している。また、上記内部空間23a及び外部空間23bの下端部は、下蓋部材23iで閉じられている。上蓋部材23hは上方が開放した断面凹状の外形を有し、その開口部23kには内部空間23aに2次処理液を供給するパイプ23lが設けられている。また、上蓋部材23hの外周側の底面部には、内部空間23aの上端部(上蓋部材23hの開口部23k)を超えてオーバーフローした2次処理液を上記比重差分離槽22に戻すパイプ23mが設けられている。
【0058】
また、下蓋部材23iには、上記内部空間23aの底面に沈殿した水分や水性液を回収する回収口23nが形成されている。
【0059】
上蓋部材23hには、開口部23kの周縁部から上方に延びる中空円筒状の支柱23pが設けられ、支柱23pの上端部には円盤部材23qが設けられている。ガス吹出管23gは内部空間23aの下部から開口部23kを通って円盤部材23qまで延びている。円盤部材23qには細泡ガスにより蒸発して開口部23kまで上昇してくる水分を外部に排出する排出口23rが形成されている。
【0060】
ガス吹出管23gの上端部は不図示の細泡ガス生成手段に接続され、ガス吹出管23gの下端部から細泡ガスを吹き出す。内部空間23aに供給された2次処理液は、内部空間23aを上下にタンブル流のように循環する細泡ガスにより水分が蒸発されながら、下端部の連通路23cを通って外部空間23dに流入する。そして、外部空間23bの回収口23jから水分が除去された2次処理液が油分回収槽31に回収される。
【0061】
図4は、上記気泡式油水分離装置のダスト分離率及び水分分離率の変化を示す図であり、処理開始(0h)時に2次処理液に0.09%程度含まれていた水分が90時間経過後には0.01%程度にまで低減され、毎時0.05cc程度の水分除去能力が得られる。細泡ガスは、内部空間23a内を上下に対流しながら油性液中の油分子の周囲に付着した水分を分離して蒸発させる。
【0062】
上記構成によれば、細泡ガスが油性液中の油分子の周囲に付着した水分を有効に切り離し、分離された水分は内部空間23a内を上下に対流する細泡ガスにより蒸発され、残りの水分は比重差によって内部空間23aの底面に沈殿して回収口23nから回収できるため、使用済み液中の水分を高い分離率にて分離して再利用できる。
【0063】
また、ガス吹出管23gの下端部は、内部空間23aを上方から見た平面視において内部空間23aの略中央部に同心円状に配置され、この下端部から細泡ガスを吹き出すことにより、細泡ガスを内部空間内において均等に吹き出すことができ、水分をより高い効率にて分離して再利用できる。
【0064】
[クーラント装置の構成]
図5は、図1のクーラント装置の概略構成を示す平面図(a)及び正面図(b)である。
【0065】
クーラント装置6は、図5に示すように、ドラムフィルタコンベア41と、このドラムフィルタコンベア41を収容すると共に後段に設けられたタンク42とを備え、使用済みの加工液(ダーティ液)は、図中の矢印で示すように、80メッシュ程度の粗さのドラムフィルタ41aで粒度の大きな切削くずを濾過した後、タンク42に流入し、このタンク42に設けられた複数の沈殿室42a〜42jに順次流れて切削くず及び水性液を自重により沈殿させながら、最下流側の沈殿室42jに設けられた回収装置43によって上澄み部分(ダスト及び油性液の混合液)を吸引して上記分離回収装置の第1処理部1に供給すると共に、メインポンプ44によって中〜下層に沈殿した水性液を吸引して工作機械に供給する。
【0066】
そして、上記第1乃至第3処理部1,11,21で分離された水性液や水分は、クリーン液として供給路45から再びクーラント装置6に還流される。
【0067】
回収装置43は、ポンプ46と図6にも示す上澄み液回収器51とを備える。上澄み液回収器51は、円盤体52と、この円盤体52の周縁部から下方に延びるアーム部53と、このアーム部53の先端部に固定された球状の浮子54と、円盤体52の中心部から下方に延びる吸引ノズル55とを備える。アーム部53は、例えば、円盤体52の中心に対して90°間隔で4本設けられ、各々の先端部に浮子54が設けられている。円盤体52とアーム部53、及びアーム部53と浮子54とはソケットボルト、ナット及びワッシャにより夫々固定されている。また、吸引ノズル55の下端部の外周部には、対向する液面の波を消すためのガイドプレート56が全周に亘って拡径方向に設けられており、上澄み液を吸引して上記分離回収装置の第1処理部1に供給する。
【0068】
吸引ノズル55の上端部はポンプ46に連通する吸引パイプ57に接続され、この吸引パイプ57の外周部57aが円盤体52に接続されている。吸引パイプ57の外周部57aにはねじ部57bが形成され、このねじ部57bに円盤体52を挟むように複数のナット57cが螺合されている。
【0069】
吸引ノズル55と浮子54の鉛直方向の相対位置(つまり、吸引ノズル55の下端部と液面との隙間t)は、吸引パイプ57の円盤体52に対する取り付け位置を調整してナット57cを締め付けることで所望位置に設定可能である。例えば、隙間tをt1からt2に変更したい場合には、吸引パイプ57をt2−t1だけ円盤体52に対して上方に変位させた状態でナット57cにより固定すればよい。また、隙間tをt2からt1に変更したい場合には、吸引パイプ57をt2−t1だけ円盤体52に対して下方に変位させた状態でナット57cにより固定すればよい。
【0070】
このように、予め吸引ノズル55の下端部(ガイドプレート56)と液面との隙間tを所望位置に調整しておくことで、上澄み液回収器51は浮子54によって液面に浮いた状態で液面高さが変化しても、液面と吸引ノズル55の下端部との隙間は変動しないように構成されている。尚、円盤体52には、軽量化のために4つの孔58が形成されている。
【0071】
上記構成によれば、クーラント装置6から分離回収装置へ循環させて再度クーラント装置6に戻すことにより連続稼動が可能となり、生産ラインが停止中であっても、その間に使用済み加工液の分離回収が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の工作機械用加工液分離回収装置全体のシステム構成を示す図である。
【図2】図1の第3処理部に含まれる比重差分離槽の詳細構成を示す平面図(a)、I−I断面図(b)、II−II断面図(c)、III−III断面図(d)、及びIV−IV断面図(e)である。
【図3】図1の第3処理部に含まれる気泡式油水分離装置の詳細構成を示す平面図(a)及び(a)のIV−IV断面図(b)である。
【図4】気泡式油水分離装置のダスト分離率及び水分分離率の変化を示す図である。
【図5】図1のクーラント装置の概略構成を示す平面図(a)及び正面図(b)である。
【図6】図1のクーラント装置に設けられた上澄み液回収器の詳細構成を示す平面図(a)及び正面図(b)である。
【符号の説明】
1 1次処理部
2 第1の遠心分離装置
3 第2の遠心分離装置
4,5 スポンジフィルタ付き集積缶
6 クーラント装置
11 第2処理部
12 1次ウエスフィルタ
13 2次ウエスフィルタ
21 3次処理部
22 比重差分離槽
23 気泡式油水分離装置
24 水分回収槽
31 油分回収槽
41 ドラムフィルタコンベア
42 タンク
51 上澄み液回収器

Claims (5)

  1. 使用済みの加工液中から所定粒度以上のダストを分離する第1のダスト分離部と、
    前記第1のダスト分離部の後段にあって当該第1のダスト分離部で分離した後の加工液中から前記所定粒度より小さいダストを分離する第2のダスト分離部と、
    前記第2のダスト分離部の後段にあって当該第2のダスト分離部で分離した後の加工液中に気泡を混入して当該加工液中に残存する水分を分離する第1の水分分離部と、
    前記水分分離部での分離後に残った油性液を回収する油性液回収部とを具備することを特徴とする工作機械用加工液分離回収装置。
  2. 前記第2のダスト分離部と前記第1の水分分離部との間に、比重差によって加工液中の水分を分離する第2の水分分離部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の工作機械用加工液分離回収装置。
  3. 前記加工液中には水性液も混入されており、前記第2の水分分離部では前記水性液を分離し、この分離された水性液を回収する水性液回収部を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の工作機械用加工液分離回収装置。
  4. 前記第1のダスト分離部は、前記加工液中の前記所定粒度以上のダストのうち、粒度の大きい第1のダストを分離するサイクロン式の第1の遠心分離装置と、当該第1の遠心分離装置の後段にあって当該第1の遠心分離装置で分離した後の加工液中から前記第1のダストよりも粒度の小さい第2のダストを分離する回転板を有する第2の遠心分離装置とを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の工作機械用加工液分離回収装置。
  5. 前記第2のダスト分離部は、フィルタによりダストを分離するフィルタ式分離装置を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の工作機械用加工液分離回収装置。
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JP2013066874A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Ameroido Nippon Service Sha:Kk 油水分離ユニット
JP2015202448A (ja) * 2014-04-14 2015-11-16 中部クリーン株式会社 固液分離装置
CN106271851A (zh) * 2016-08-31 2017-01-04 张家港市华扬冶金机械有限公司 一种具有油水分离功能的金属加工中心机

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