JP2004283652A - 除湿方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】デシカント空調機等に用いられる除湿方法において、パージ工程と冷却工程を改善した、時間効率に優れる除湿方法を提供する。
【解決手段】非透過性の隔壁を介して相互に熱伝導可能に構成された2つの流路を有し、第1流路2の内部には湿気吸着剤を配した潜熱交換器1において、(a)第2流路3に冷却空気Cを流通させつつ第1流路2に被処理空気Aを流通させて除湿し、(b)次いで第2流路3に加熱空気Dを流通させて第1流路2内の湿気吸着剤に吸着された水分を脱着させた後、(c)第1流路2への従来の加熱されたパージ空気の導入に代えて、常温の水分含有空気B好ましくは被処理空気を、前記除湿時の被処理空気Aとは逆向きに流通させるとともに、第2流路3に冷却空気Cを流通させる。
【選択図】 図1
【解決手段】非透過性の隔壁を介して相互に熱伝導可能に構成された2つの流路を有し、第1流路2の内部には湿気吸着剤を配した潜熱交換器1において、(a)第2流路3に冷却空気Cを流通させつつ第1流路2に被処理空気Aを流通させて除湿し、(b)次いで第2流路3に加熱空気Dを流通させて第1流路2内の湿気吸着剤に吸着された水分を脱着させた後、(c)第1流路2への従来の加熱されたパージ空気の導入に代えて、常温の水分含有空気B好ましくは被処理空気を、前記除湿時の被処理空気Aとは逆向きに流通させるとともに、第2流路3に冷却空気Cを流通させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デシカント空調機等に用いられる除湿方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デシカント空調機には、除湿方法としていわゆる潜熱交換器が用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。この潜熱交換器は、被処理空気の水分が湿気吸着剤に吸着される際の吸着熱を別の空気(冷却空気)によって冷却除去しながら吸着を行うように構成されたものである。例えば、図4に示すように、潜熱交換器1は、被処理空気Aを流通させる第1流路2と、冷却空気Cまたは加熱空気Dを流通させる第2流路3とで構成される。これら2つの流路(2,3)はそれぞれ非透過性の吸着素子4,5,6で形成され、さらに第1流路側を形成する吸着素子4,5には湿気吸着剤7が担持されている。そして2つの流路(2,3)が互いに接する面(隔壁)を構成する吸着素子4を介して相互に熱伝導可能に構成されている。そして、この潜熱交換器1を用いて以下の▲1▼〜▲4▼の工程を繰り返すことにより被処理空気Aの除湿が行われ、製品空気Gが得られる。
【0003】
▲1▼第1流路2に被処理空気Aを流通させながら第2流路3に冷却空気Cを流通させることにより、被処理空気A中の水分を湿気吸着剤7で吸着・除去する除湿工程、
▲2▼第1流路2への被処理空気Aの流通を停止するとともに第2流路3には加熱空気Dを流通させることにより、湿気吸着剤7から水を脱着させる脱着工程、
▲3▼第2流路3には加熱空気Dを流通させたまま第1流路2にはパージ空気Fを流通させることにより、第1流路2内に充満する水蒸気を排出するパージ工程、▲4▼第1流路2へのパージ空気Fの流通を停止するとともに第2流路3には冷却空気Cを流通させることにより、2つの流路(2,3)内を冷却する冷却工程。
【0004】
上記▲1▼〜▲4▼の各工程を行う理由は以下の通りである。
【0005】
先ず除湿工程▲1▼においては、被処理空気Aが第1流路2内でその露点以下の温度まで冷却されて被処理空気A中の水分が凝縮し、この凝縮した水分は湿気吸着剤7に吸着される。この水分吸着の際に発生する吸着熱は隔壁4を介して第2流路3内を流通する冷却空気Cで連続的に除去されるため、第1流路2内の被処理空気Aの温度上昇が防止され、効率の良い水分凝縮・吸着反応が進行する。
【0006】
湿気吸着剤7が一定量以上の水分を吸着すると吸着能が低下し除湿効率が低下するため、次の脱着工程▲2▼において、第1流路への被処理空気Aの流通を停止するとともに第2流路3に加熱空気Dを流通させて隔壁4を介して第1流路2内の湿気吸着剤7を加熱することにより、湿気吸着剤7から水分が脱着され、湿気吸着剤7の吸着能が回復(すなわち湿気吸着剤7が再生)される。
【0007】
脱着工程▲2▼においては第1流路2内への空気の流通を停止しているため、湿気吸着剤7から脱着された水分(水蒸気)は第1流路2内に滞留する。そのため、次のパージ工程▲3▼において第1流路2にパージ空気Fを導入してこの滞留した水蒸気を系外に排出する。なお、この滞留した水蒸気が湿気吸着剤7に再吸着されることを防止するためパージ空気Fには60〜70℃に加熱された空気が用いられる。
【0008】
脱着工程▲2▼およびパージ工程▲3▼においては第2流路3に加熱空気Dを流通させていたため、パージ完了後においても2つの流路(2,3)内とも温度が上昇している。このため、次の冷却工程▲4▼において、次サイクルの除湿工程▲1▼に備えて第2流路3に冷却空気Cを流通させて2つの流路(2,3)内の温度を低下させ(すなわち湿気吸着剤7の温度を低下させ)ている。
【0009】
以上のように、▲1▼〜▲4▼の工程を繰り返すことにより湿気吸着剤7の再生を行いつつ被処理空気Aの除湿を行うため、長期間にわたり連続して除湿が行えるものである。
【0010】
【特許文献1】
特開昭62−68520号公報
【特許文献2】
実開平7−6624号公報
【特許文献3】
特開2001−62242号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術による除湿方法には、基本となる除湿工程と脱着工程以外にパージ工程と冷却工程が必要なため、時間効率が低い問題がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、パージ工程と冷却工程を改善した、時間効率に優れる除湿方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被処理空気を流通させる第1流路と、冷却空気または加熱空気を流通させる第2流路とを備え、これら2つの流路は非透過性の隔壁を介して相互に熱伝導可能に構成され、第1流路の内部には湿気吸着剤を配し、以下の▲1▼〜▲3▼の工程を繰り返すことにより被処理空気の除湿を行うことを特徴とする除湿方法である。
▲1▼第1流路に被処理空気を流通させながら第2流路に冷却空気を流通させることにより、被処理空気中の水分を湿気吸着剤で吸着・除去する除湿工程、
▲2▼第1流路への被処理空気の流通を停止するとともに第2流路には加熱空気を流通させることにより、湿気吸着剤から水を脱着させる脱着工程、
▲3▼第1流路には除湿工程で流通させる被処理空気とは逆方向に水分含有空気を流通させながら第2流路には冷却空気を流通させることにより、第1流路内に充満する水蒸気を排出しつつ第2流路内を冷却するパージ+冷却工程。
【0014】
請求項2の発明は、前記水分含有空気が被処理空気である請求項1に記載の除湿方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態として、前述の従来技術で説明したものと同様の除湿方法に用いられる潜熱交換器に対して本発明を適用した例を説明する。
【0016】
〔実施形態1〕
前述の従来技術と同様、図4において、潜熱交換器1は、被処理空気Aを流通させる第1流路2と、冷却空気Cまたは加熱空気Dを流通させる第2流路3とで構成される。これら2つの流路(2,3)はそれぞれ非透過性の吸着素子4,5,6で形成され、さらに第1流路側を形成する吸着素子4,5には湿気吸着剤7が担持されている。そして2つの流路2,3が互いに接する面(隔壁)を構成する吸着素子4を介して相互に熱伝導可能に構成されている。
【0017】
ここで本発明においては、以下に示すように、従来技術の▲1▼〜▲4▼の工程のうち、▲1▼、▲2▼の工程は従来技術と同じ工程を採用するが、▲3▼、▲4▼のパージ工程および冷却工程には異なる工程を採用する。
【0018】
▲1▼第1流路2に被処理空気Aを流通させながら第2流路3に冷却空気Cを流通させることにより、被処理空気A中の水分を湿気吸着剤7で吸着・除去する除湿工程、
▲2▼第1流路2への被処理空気Aの流通を停止するとともに第2流路3には加熱空気Dを流通させることにより、湿気吸着剤7から水を脱着させる脱着工程、
▲3▼第1流路2には除湿工程で流通させる被処理空気Aとは逆方向に水分含有空気Bを流通させながら第2流路3には冷却空気Cを流通させることにより、第1流路2内に充満する水蒸気を排出しつつ2つの流路(2,3)内を冷却するパージ+冷却工程。
【0019】
除湿工程▲1▼において、第1流路2には被処理空気Aが一方向から流入するため、流路の上流X側の湿気吸着剤7から優先的に水分を吸着する(図1(a)参照)。そのため、水分吸着量は流路長手方向の上流X側で高く下流Y側で低い分布となり、除湿工程▲1▼終了時においても例えば図2に示すような水分吸着量(吸着比率)の分布が残存する。したがって、次の脱着工程▲2▼においては、第2流路3に加熱空気Dを流通させて間接的に湿気吸着剤を加熱して吸着水分を脱着するが、Y側の湿気吸着剤7の脱着が完了してもX側の脱着は完了しておらず、そのためX側に水蒸気が高濃度に滞留する(図1(b)参照)。
【0020】
ここで、次のパージ+冷却工程▲3▼において、第1流路2には除湿工程▲1▼で流通させる被処理空気Aとは逆方向に(すなわち、Y側からX側に向かって)常温の水分含有空気Bを流通させながら第2流路3には冷却空気Cを流通させると、第1流路2のY側の湿気吸着剤7は吸着能を回復しているため、この部位Yで水分含有空気B中の水分が湿気吸着剤7に吸着される。この吸着の際に発生する吸着熱により空気Bは60〜70℃に加熱される。このように60〜70℃に加熱された空気BがX側を通過するため、X側に滞留する水蒸気は湿気吸着剤7に再吸着されることがなく、確実に系外に排出される(図1(c)参照)。なお、この工程においてY側の湿気吸着剤7に多少の水分が吸着しても、Y側の湿気吸着剤7はX側の湿気吸着剤7に比べ十分な吸着余力を有しているため問題はない(図2参照)。また、第2流路3には冷却空気Cを流通させているため、2つの流路(2,3)内(すなわち湿気吸着剤7)の温度を次サイクルの除湿工程▲1▼の適正温度範囲に維持することができ、従来技術のようにパージ工程のあとに冷却工程を単独で設ける必要がない。
【0021】
なお、空気Bが60〜70℃に加熱されるのに十分な吸着熱を得るため、水分含有空気Bの水分含有量は10g/kg−air以上とすることが好ましく、湿気吸着剤7には吸着発熱量の高いゼオライトを用いることが好ましい。
【0022】
以上のように、本発明によれば、従来のパージ工程と冷却工程とを合体させたパージ+冷却工程を採用したことにより時間効率が大幅に改善されることに加え、従来加熱が必要であったパージ空気の代わりに常温の水分含有空気を用いることができるためエネルギー効率も改善される。
【0023】
〔実施形態2〕
上記実施形態1におけるパージ+冷却工程▲3▼の水分含有空気Bとして被処理空気Aを用いてもよい。そして第1流路2内に滞留していた水蒸気の排出の完了に引き続いてそのまま被処理空気Aを流し続ける(第2流路の冷却空気Cもそのまま流し続ける)。これにより、次サイクルの除湿工程▲1▼が自動的に開始されることになる。このため、次サイクルの除湿工程▲1▼における被処理空気Aの流通方向は前サイクルとは逆向きとなる。このように、各サイクルごとに被処理空気Aの流通方向を反転させることにより、第1流路2の長手方向における湿気吸着剤7の水分吸着量の分布は従来技術に比べ均一化されるため、第1流路の長手方向全体における湿気吸着剤7の吸着能が従来技術に比べ長期間維持されることになり、その結果除湿効率が向上する。
【0024】
なお、被処理空気Aの流通方向の反転は、例えば図3に示すように、三方バルブ8の組み合わせによって容易に実現でき、その切り替えのタイミング等は予めタイマーで設定しておく方法や製品空気Gの温度や湿度などの変化等を検知して行う方法などを用いればよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されているので、従来のパージ工程と冷却工程を合体させることにより、時間効率を大幅に改善した除湿方法を提供できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に係る除湿方法の工程を説明する部分矢視図であり、(a)は除湿工程、(b)は脱着工程、(c)はパージ+冷却工程である。
【図2】除湿工程終了時における第1流路内での水分吸着量の分布を示すグラフ図である。
【図3】実施形態2における、被処理空気の流通方向を反転する方法を説明するフロー図である。
【図4】従来技術および本発明の除湿方法に用いられる潜熱交換器の概略を示す矢視図である。
【符号の説明】
1…潜熱交換器
2…第1流路
3…第2流路
4,5,6…吸着素子
7…湿気吸着剤
8…三方バルブ
A…被処理空気
B…水分含有空気
C…冷却空気
D…加熱空気
F…パージ空気
G…製品空気
【発明の属する技術分野】
本発明は、デシカント空調機等に用いられる除湿方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デシカント空調機には、除湿方法としていわゆる潜熱交換器が用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。この潜熱交換器は、被処理空気の水分が湿気吸着剤に吸着される際の吸着熱を別の空気(冷却空気)によって冷却除去しながら吸着を行うように構成されたものである。例えば、図4に示すように、潜熱交換器1は、被処理空気Aを流通させる第1流路2と、冷却空気Cまたは加熱空気Dを流通させる第2流路3とで構成される。これら2つの流路(2,3)はそれぞれ非透過性の吸着素子4,5,6で形成され、さらに第1流路側を形成する吸着素子4,5には湿気吸着剤7が担持されている。そして2つの流路(2,3)が互いに接する面(隔壁)を構成する吸着素子4を介して相互に熱伝導可能に構成されている。そして、この潜熱交換器1を用いて以下の▲1▼〜▲4▼の工程を繰り返すことにより被処理空気Aの除湿が行われ、製品空気Gが得られる。
【0003】
▲1▼第1流路2に被処理空気Aを流通させながら第2流路3に冷却空気Cを流通させることにより、被処理空気A中の水分を湿気吸着剤7で吸着・除去する除湿工程、
▲2▼第1流路2への被処理空気Aの流通を停止するとともに第2流路3には加熱空気Dを流通させることにより、湿気吸着剤7から水を脱着させる脱着工程、
▲3▼第2流路3には加熱空気Dを流通させたまま第1流路2にはパージ空気Fを流通させることにより、第1流路2内に充満する水蒸気を排出するパージ工程、▲4▼第1流路2へのパージ空気Fの流通を停止するとともに第2流路3には冷却空気Cを流通させることにより、2つの流路(2,3)内を冷却する冷却工程。
【0004】
上記▲1▼〜▲4▼の各工程を行う理由は以下の通りである。
【0005】
先ず除湿工程▲1▼においては、被処理空気Aが第1流路2内でその露点以下の温度まで冷却されて被処理空気A中の水分が凝縮し、この凝縮した水分は湿気吸着剤7に吸着される。この水分吸着の際に発生する吸着熱は隔壁4を介して第2流路3内を流通する冷却空気Cで連続的に除去されるため、第1流路2内の被処理空気Aの温度上昇が防止され、効率の良い水分凝縮・吸着反応が進行する。
【0006】
湿気吸着剤7が一定量以上の水分を吸着すると吸着能が低下し除湿効率が低下するため、次の脱着工程▲2▼において、第1流路への被処理空気Aの流通を停止するとともに第2流路3に加熱空気Dを流通させて隔壁4を介して第1流路2内の湿気吸着剤7を加熱することにより、湿気吸着剤7から水分が脱着され、湿気吸着剤7の吸着能が回復(すなわち湿気吸着剤7が再生)される。
【0007】
脱着工程▲2▼においては第1流路2内への空気の流通を停止しているため、湿気吸着剤7から脱着された水分(水蒸気)は第1流路2内に滞留する。そのため、次のパージ工程▲3▼において第1流路2にパージ空気Fを導入してこの滞留した水蒸気を系外に排出する。なお、この滞留した水蒸気が湿気吸着剤7に再吸着されることを防止するためパージ空気Fには60〜70℃に加熱された空気が用いられる。
【0008】
脱着工程▲2▼およびパージ工程▲3▼においては第2流路3に加熱空気Dを流通させていたため、パージ完了後においても2つの流路(2,3)内とも温度が上昇している。このため、次の冷却工程▲4▼において、次サイクルの除湿工程▲1▼に備えて第2流路3に冷却空気Cを流通させて2つの流路(2,3)内の温度を低下させ(すなわち湿気吸着剤7の温度を低下させ)ている。
【0009】
以上のように、▲1▼〜▲4▼の工程を繰り返すことにより湿気吸着剤7の再生を行いつつ被処理空気Aの除湿を行うため、長期間にわたり連続して除湿が行えるものである。
【0010】
【特許文献1】
特開昭62−68520号公報
【特許文献2】
実開平7−6624号公報
【特許文献3】
特開2001−62242号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術による除湿方法には、基本となる除湿工程と脱着工程以外にパージ工程と冷却工程が必要なため、時間効率が低い問題がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、パージ工程と冷却工程を改善した、時間効率に優れる除湿方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被処理空気を流通させる第1流路と、冷却空気または加熱空気を流通させる第2流路とを備え、これら2つの流路は非透過性の隔壁を介して相互に熱伝導可能に構成され、第1流路の内部には湿気吸着剤を配し、以下の▲1▼〜▲3▼の工程を繰り返すことにより被処理空気の除湿を行うことを特徴とする除湿方法である。
▲1▼第1流路に被処理空気を流通させながら第2流路に冷却空気を流通させることにより、被処理空気中の水分を湿気吸着剤で吸着・除去する除湿工程、
▲2▼第1流路への被処理空気の流通を停止するとともに第2流路には加熱空気を流通させることにより、湿気吸着剤から水を脱着させる脱着工程、
▲3▼第1流路には除湿工程で流通させる被処理空気とは逆方向に水分含有空気を流通させながら第2流路には冷却空気を流通させることにより、第1流路内に充満する水蒸気を排出しつつ第2流路内を冷却するパージ+冷却工程。
【0014】
請求項2の発明は、前記水分含有空気が被処理空気である請求項1に記載の除湿方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態として、前述の従来技術で説明したものと同様の除湿方法に用いられる潜熱交換器に対して本発明を適用した例を説明する。
【0016】
〔実施形態1〕
前述の従来技術と同様、図4において、潜熱交換器1は、被処理空気Aを流通させる第1流路2と、冷却空気Cまたは加熱空気Dを流通させる第2流路3とで構成される。これら2つの流路(2,3)はそれぞれ非透過性の吸着素子4,5,6で形成され、さらに第1流路側を形成する吸着素子4,5には湿気吸着剤7が担持されている。そして2つの流路2,3が互いに接する面(隔壁)を構成する吸着素子4を介して相互に熱伝導可能に構成されている。
【0017】
ここで本発明においては、以下に示すように、従来技術の▲1▼〜▲4▼の工程のうち、▲1▼、▲2▼の工程は従来技術と同じ工程を採用するが、▲3▼、▲4▼のパージ工程および冷却工程には異なる工程を採用する。
【0018】
▲1▼第1流路2に被処理空気Aを流通させながら第2流路3に冷却空気Cを流通させることにより、被処理空気A中の水分を湿気吸着剤7で吸着・除去する除湿工程、
▲2▼第1流路2への被処理空気Aの流通を停止するとともに第2流路3には加熱空気Dを流通させることにより、湿気吸着剤7から水を脱着させる脱着工程、
▲3▼第1流路2には除湿工程で流通させる被処理空気Aとは逆方向に水分含有空気Bを流通させながら第2流路3には冷却空気Cを流通させることにより、第1流路2内に充満する水蒸気を排出しつつ2つの流路(2,3)内を冷却するパージ+冷却工程。
【0019】
除湿工程▲1▼において、第1流路2には被処理空気Aが一方向から流入するため、流路の上流X側の湿気吸着剤7から優先的に水分を吸着する(図1(a)参照)。そのため、水分吸着量は流路長手方向の上流X側で高く下流Y側で低い分布となり、除湿工程▲1▼終了時においても例えば図2に示すような水分吸着量(吸着比率)の分布が残存する。したがって、次の脱着工程▲2▼においては、第2流路3に加熱空気Dを流通させて間接的に湿気吸着剤を加熱して吸着水分を脱着するが、Y側の湿気吸着剤7の脱着が完了してもX側の脱着は完了しておらず、そのためX側に水蒸気が高濃度に滞留する(図1(b)参照)。
【0020】
ここで、次のパージ+冷却工程▲3▼において、第1流路2には除湿工程▲1▼で流通させる被処理空気Aとは逆方向に(すなわち、Y側からX側に向かって)常温の水分含有空気Bを流通させながら第2流路3には冷却空気Cを流通させると、第1流路2のY側の湿気吸着剤7は吸着能を回復しているため、この部位Yで水分含有空気B中の水分が湿気吸着剤7に吸着される。この吸着の際に発生する吸着熱により空気Bは60〜70℃に加熱される。このように60〜70℃に加熱された空気BがX側を通過するため、X側に滞留する水蒸気は湿気吸着剤7に再吸着されることがなく、確実に系外に排出される(図1(c)参照)。なお、この工程においてY側の湿気吸着剤7に多少の水分が吸着しても、Y側の湿気吸着剤7はX側の湿気吸着剤7に比べ十分な吸着余力を有しているため問題はない(図2参照)。また、第2流路3には冷却空気Cを流通させているため、2つの流路(2,3)内(すなわち湿気吸着剤7)の温度を次サイクルの除湿工程▲1▼の適正温度範囲に維持することができ、従来技術のようにパージ工程のあとに冷却工程を単独で設ける必要がない。
【0021】
なお、空気Bが60〜70℃に加熱されるのに十分な吸着熱を得るため、水分含有空気Bの水分含有量は10g/kg−air以上とすることが好ましく、湿気吸着剤7には吸着発熱量の高いゼオライトを用いることが好ましい。
【0022】
以上のように、本発明によれば、従来のパージ工程と冷却工程とを合体させたパージ+冷却工程を採用したことにより時間効率が大幅に改善されることに加え、従来加熱が必要であったパージ空気の代わりに常温の水分含有空気を用いることができるためエネルギー効率も改善される。
【0023】
〔実施形態2〕
上記実施形態1におけるパージ+冷却工程▲3▼の水分含有空気Bとして被処理空気Aを用いてもよい。そして第1流路2内に滞留していた水蒸気の排出の完了に引き続いてそのまま被処理空気Aを流し続ける(第2流路の冷却空気Cもそのまま流し続ける)。これにより、次サイクルの除湿工程▲1▼が自動的に開始されることになる。このため、次サイクルの除湿工程▲1▼における被処理空気Aの流通方向は前サイクルとは逆向きとなる。このように、各サイクルごとに被処理空気Aの流通方向を反転させることにより、第1流路2の長手方向における湿気吸着剤7の水分吸着量の分布は従来技術に比べ均一化されるため、第1流路の長手方向全体における湿気吸着剤7の吸着能が従来技術に比べ長期間維持されることになり、その結果除湿効率が向上する。
【0024】
なお、被処理空気Aの流通方向の反転は、例えば図3に示すように、三方バルブ8の組み合わせによって容易に実現でき、その切り替えのタイミング等は予めタイマーで設定しておく方法や製品空気Gの温度や湿度などの変化等を検知して行う方法などを用いればよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されているので、従来のパージ工程と冷却工程を合体させることにより、時間効率を大幅に改善した除湿方法を提供できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に係る除湿方法の工程を説明する部分矢視図であり、(a)は除湿工程、(b)は脱着工程、(c)はパージ+冷却工程である。
【図2】除湿工程終了時における第1流路内での水分吸着量の分布を示すグラフ図である。
【図3】実施形態2における、被処理空気の流通方向を反転する方法を説明するフロー図である。
【図4】従来技術および本発明の除湿方法に用いられる潜熱交換器の概略を示す矢視図である。
【符号の説明】
1…潜熱交換器
2…第1流路
3…第2流路
4,5,6…吸着素子
7…湿気吸着剤
8…三方バルブ
A…被処理空気
B…水分含有空気
C…冷却空気
D…加熱空気
F…パージ空気
G…製品空気
Claims (2)
- 被処理空気を流通させる第1流路と、冷却空気または加熱空気を流通させる第2流路とを備え、これら2つの流路は非透過性の隔壁を介して相互に熱伝導可能に構成され、第1流路の内部には湿気吸着剤を配し、以下の▲1▼〜▲3▼の工程を繰り返すことにより被処理空気の除湿を行うことを特徴とする除湿方法。
▲1▼第1流路に被処理空気を流通させながら第2流路に冷却空気を流通させることにより、被処理空気中の水分を湿気吸着剤で吸着・除去する除湿工程、
▲2▼第1流路への被処理空気の流通を停止するとともに第2流路には加熱空気を流通させることにより、湿気吸着剤から水を脱着させる脱着工程、
▲3▼第1流路には除湿工程で流通させる被処理空気とは逆方向に水分含有空気を流通させながら第2流路には冷却空気を流通させることにより、第1流路内に充満する水蒸気を排出しつつ2つの流路内を冷却するパージ+冷却工程。 - 前記水分含有空気が被処理空気である請求項1に記載の除湿方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003075813A JP2004283652A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 除湿方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003075813A JP2004283652A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 除湿方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004283652A true JP2004283652A (ja) | 2004-10-14 |
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ID=33291034
Family Applications (1)
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JP2003075813A Pending JP2004283652A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 除湿方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004283652A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110006243A (zh) * | 2019-04-16 | 2019-07-12 | 广东技术师范大学 | 一种蒸发器及果蔬干燥系统 |
-
2003
- 2003-03-19 JP JP2003075813A patent/JP2004283652A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110006243A (zh) * | 2019-04-16 | 2019-07-12 | 广东技术师范大学 | 一种蒸发器及果蔬干燥系统 |
CN110006243B (zh) * | 2019-04-16 | 2024-04-02 | 广东技术师范大学 | 一种蒸发器及果蔬干燥系统 |
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