JP2004282856A - 電力系統保護制御システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】変電機器本体側にデータのディジタル化の手段を備えるので、保護制御装置側では、従来実装していた変電機器本体間とのアナログ入出力回路が不要となり、保護制御機能を処理するためのディジタル演算処理部と通信処理を行う通信部のみで足り、電気ケーブルなど大電圧、大電流を扱う回路の大幅削減が可能となるので、従来より大幅にハードウェア構成の簡略化、装置の小形化が可能となる。さらに、各装置間においてデータ入出力が全てイーサネット(登録商標)等の通信手段により大幅にデジタル化されることで、綿密な制御が可能となり、それぞれの装置が不要とするデータを配信しないなど、コンパクトな構成でも確実な安定動作が可能となる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統保護制御システム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の通信及びディジタル技術の発展に伴い、変電所などの電気所に設けられる保護制御システムにおいても、ディジタル演算プロセッサ及び通信手段を適用した装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。そのような従来の保護制御システムの一例について、図15に構成図を示す。
【0003】
この図において、一点鎖線の枠で示す1は変電所の制御本館であり、この制御本館1内において、図示しない遠方制御所との情報の中継を行う遠方監視制御装置2と、変電所内において変電所全体の監視制御を行う集中監視制御装置3と、送電線等の回線単位に設置される回線制御装置51〜5nとが、ステーションバス7で結合され、各回線制御装置51〜5nには、後述する各変電機器本体81〜8nの保護を行う保護装置61〜6nが接続される構成となっている。
【0004】
なお、便宜上、遠方監視制御装置2及び集中監視制御装置3を合わせて単に監視制御装置4と呼ぶ。また、回線制御装置と保護装置をあわせて保護制御装置と呼ぶ。また、変電機器本体81〜8nと回線制御装置51〜5n及び保護装置61〜6nとは現場制御装置91〜9nを介して接続される。
【0005】
ここで、変電機器本体81は、送電線設備の例であり、電流変成器10、電圧変成器11、遮断器・断路器等の開閉器12、母線13及び送電線14から構成されている。このうち電流変成器10、電圧変成器11、開閉器12及び現場制御装置91は、アナログ技術を適用した装置であり、変電機器本体81と現場制御装置91間の接続と、及び、現場制御装置91と回線制御装置51あるいは保護装置61間の接続は、情報量に応じた電気ケーブル15、16が使用されている。
【0006】
一方、遠方監視制御装置2、集中監視制御装置3、回線制御装置51〜5n及び保護装置61〜6nは、ディジタル演算プロセッサを適用したディジタル形装置が適用されており、各装置間の情報伝送にはイーサネット(登録商標)等の通信手段を適用したステーションバス7を使用しているが、回線制御装置51と保護装置61間の接続は、接点によるインターフェース方式で、接続媒体としては情報量に応じた電気ケーブル17が使用される。また、遠方監視制御装置2、集中監視制御装置3、回線制御装置51〜5n及び保護装置61〜6nは、保護制御装置の収納及び変電所全体の運転を行うための建物(すなわちこれを、制御本館と呼ぶ)1内に設置されている。
【0007】
次に、従来技術におけるそれぞれの回線制御装置51〜5nは、図16のハードウェア構成図に示す通り、電流または電圧の交流電気量を取り込んで扱い易い値へ変成する入力変換器ユニット(「入変」と略称する)501と、接点入力回路を実装する入力ユニット(「DI」と略称する)502と、接点出力を実装する出力ユニット(「DO」と略称する)503と、交流電気量のディジタル変換等の処理を行うアナログ入力ユニット(「AI」と略称する)504と、制御機能の処理を行う演算ユニット(「CPU」と略称する)505と、伝送処理を行う通信ユニット(「通信」と略称する)506と、各ユニットへ電源を供給する電源ユニット(「電源」と略称する)507と、を備える。
【0008】
また、入力ユニット(DI)502及び出力ユニット(DO)503は、必要点数に応じて複数ユニットを実装する形式としているため、入出力にかかわるユニットが大半を占める構成となっている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−299074号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来技術においては、保護制御装置のディジタル化により、装置の小形化と低コスト化が実現され、また、自己診断機能実装により保守の省力化が実現され、さらに装置間の情報伝送への通信手段の適用による電気ケーブルの削減が実現されているが、変電機器本体の駆動回路及び電流、電圧変成器回路にアナログ技術を適用していることから、まだ下記のような問題点が存在した。
【0011】
(1)変電機器本体及びこれを保護・制御する保護制御装置間の情報伝送に、電気ケーブルを使用したアナログ情報を適用していることから、全ての保護制御装置に入出力回路として、ディジタル回路と比べ大きな電圧、電流を扱う接点入力回路、接点出力回路、電流、電圧を扱い易い値へ変成する入力変換器ユニット及びアナログ量をディジタル変換するアナログ入力回路を実装する必要があり、このため装置の大形化、経済性低下を招いていた。
【0012】
(2)変電機器本体及び保護制御装置間は、アナログ情報によるパラレル接続方式であり、伝送媒体として電気ケーブルを使用していることから、信号点数に応じた多量のケーブルが必要であった。このため、ケーブル費用、ケーブルピット等の工事費、敷設費等のケーブルにかかわる高額な費用が発生し、変電所建設コスト増を招いていた。
【0013】
(3)変電機器本体の駆動回路及び電流、電圧の変成器回路にアナログ技術を適用していることから、ハードウェアが大形なものとなり、変電機器本体の大形化の要因となっていた。また、各回路の組立て、接続作業にも多大な時間を要していた。
【0014】
(4)上記(3)と同様な理由により、変電機器本体の常時監視及び自動診断が困難であり、保守にかかわる必要な診断情報が十分得られないことから、保守の合理化、省力化の阻害要因となっていた。
【0015】
(5)システムを構成する全ての回路、装置がディジタル化されていないこと、及び、全装置が通信手段により結合されていないため、情報量に制約が生じ、機能拡張が困難であった。また、各装置が持つデータの有効活用による最適なシステム構築も困難となっていた。
【0016】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、その目的は、従来よりも全面的にデジタル化を進めた電力系統保護制御システム及び方法を提供することである。
【0017】
より具体的には、本発明の目的は、変電機器本体の駆動回路及び電流、電圧変成器回路を含め、システムを構成するほとんど全ての回路、装置をディジタル化することで、変電機器本体の交流電気量の検出及びディジタル変換を行い、ディジタル値で出力を行うディジタル形変成器と保護制御システムとを、通信手段で結合することにより、アナログ技術の場合よりも電気ケーブルを削減することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の電力系統保護制御システムは、保護制御の対象に含まれる複数の変電機器本体ごとに、その変電機器本体における所定の値をディジタルデータに変換して出力するディジタルデータ出力手段と、前記ディジタルデータに基いて個々の前記変電機器本体の監視、制御及び保護を行う保護制御手段と、複数の前記変電機器本体を含む前記対象に対する監視制御を行う監視制御装置と、前記保護制御手段又は前記監視制御装置からの指令に基いて前記変電機器本体の監視制御を行う機器制御手段と、前記ディジタルデータ出力手段と、前記保護制御手段と、前記機器制御手段と、の三種の装置間で情報伝送路を形成する通信手段と、を有し、前記通信手段は、前記三種の装置間において、予め決められた種類の通信データを、その通信データに含まれ送信先を示すビット列に基いて、所定の通信先装置のみへ伝達するように構成したことを特徴とする。
【0019】
請求項11の電力系統保護制御方法は、請求項1の発明を方法という見方から捉えたもので、保護制御の対象に含まれる複数の変電機器本体ごとに、その変電機器本体における所定の値をディジタルデータに変換して出力するディジタルデータ出力処理と、前記ディジタルデータに基いて個々の前記変電機器本体の監視、制御及び保護を行う保護制御処理と、複数の前記変電機器本体を含む前記対象に対する監視制御を行う監視制御処理と、前記保護制御処理又は前記監視制御処理からの指令に基いて前記変電機器本体の監視制御を行う機器制御処理と、前記ディジタルデータ出力処理と、前記保護制御処理と、前記機器制御処理と、の三種の処理間で情報伝送を行う通信処理と、を含み、前記通信処理は、前記三種の処理間において、予め決められた種類の通信データを、その通信データに含まれ送信先を示すビット列に基いて、所定の通信先処理のみへ伝達することを特徴とする。
【0020】
請求項2の発明は、電気所に設置された変電機器本体と、この変電機器本体を監視、制御及び保護する装置と、前記変電機器本体を含めた前記電気所全体の監視制御を行う監視制御装置と、を備えた電力系統保護制御システムにおいて、前記変電機器本体から抽出した一つ以上の交流電気量を入力し、ディジタルデータを出力するディジタルデータ出力手段と、このディジタルデータ出力手段から出力される前記ディジタルデータに基いて前記変電機器本体の監視、制御及び保護を行う保護制御手段と、前記保護制御手段あるいは前記監視制御装置からの指令を受けることにより、前記変電機器本体の監視及び制御を行う機器制御手段と、前記ディジタルデータ出力手段と、前記保護制御手段と、前記機器制御手段と、の間で情報伝送路を形成する通信手段と、を有し、前記通信手段は、前記ディジタルデータ出力手段から得られる前記交流電気量のデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段及び前記機器制御手段に伝達し、前記保護制御手段からの所定のトリップコマンドおよび制御コマンドを、予め決められた所定の機器制御手段及び他の前記保護制御手段に伝達し、前記機器制御手段から提供される所定のモニタデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段に伝達し、機器制御手段から提供される所定のインターロックデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段及び前記機器制御手段に伝達し、これらの各伝達において、送信先を示すビット列を持つそれぞれの通信データを、送信先装置のみへ伝送するように構成したことを特徴とする。
【0021】
これらの態様では、変電機器本体側にデータのディジタル化の手段を備えるので、保護制御装置側では、従来実装していた変電機器本体間とのアナログ入出力回路が不要となり、保護制御機能を処理するためのディジタル演算処理部と通信処理を行う通信部のみで足りる。すなわち、保護制御装置側では、電気ケーブルなど大電圧、大電流を扱う回路の大幅削減が可能となるので、従来より大幅にハードウェア構成の簡略化、装置の小形化が可能となる。さらに、各装置間においてデータ入出力が全てイーサネット(登録商標)等の通信手段により大幅にデジタル化されることで、綿密な制御が可能となり、それぞれの装置が不要とするデータを配信しないなど、コンパクトな構成でも確実な安定動作が可能となる。
【0022】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の電力系統保護制御システムにおいて、前記通信手段は、データ交換機能を持つスイッチングハブを備え、単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレス、複数の装置へ送信する通信データにはマルチキャストアドレス、すべての装置へ送信する通信データにはブロードキャストアドレスを与え、前記スイッチングハブは、各通信データの宛先アドレスに対応する装置にのみその通信データを送信するように構成したことを特徴とする。
【0023】
これらの態様では、データの種類や宛先装置などに応じて、適切な種類のアドレスを与えることにより、スイッチングハブによるデータ配信にあたり、LAN上の不要なデータトラフィックが最小で済み、通信容量および受信能力を効率的に活用可能となる。
【0024】
請求項4の発明は、請求項1又は2記載の電力系統保護制御システムにおいて、前記通信手段は、データ交換機能を持つスイッチングハブを備え、単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレスを付け、複数の装置へ送信する通信データについては、その通信データを送信および受信する装置を一つのVLAN(Virtual LAN:仮想LAN)にグルーピングするとともに、ブロードキャストアドレスおよびそのVLAN番号を通信データに付け、前記スイッチングハブは、ユニキャストアドレスを持つ通信データはそれに対応する装置にのみ送信し、ブロードキャストアドレスを持つ通信データは対応する前記VLAN番号に属する装置にのみ送信するように構成したことを特徴とする。
【0025】
この態様では、VLAN番号により送信先の接続ポートを限定することで、ブロードキャストフレームであってもLAN上の無駄なトラフィックが最小で済む。
【0026】
請求項5の発明は、請求項1又は2記載の電力系統保護制御システムにおいて、前記通信手段は、データ交換機能を持つスイッチングハブを備え、単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレスを付け、複数の装置へ送信する通信データにはブロードキャストアドレスと受信装置のUDPポート番号を付け、前記スイッチングハブは、ユニキャストアドレスを持つ通信データはそれに対応する装置にのみ送信し、ブロードキャストアドレスを持つ通信データは対応する前記UDPポート番号にて送信先装置を決定して通信するように構成したことを特徴とする。
【0027】
これらの態様では、通信データフレームのアドレス付けをデータ種別や宛先装置に応じて行うだけでなく、配信の際は、スイッチングハブによりUDPポート番号に基き通信先を判断することにより、LAN上の不要なデータトラフィックが最小で済み、通信容量および受信能力を効率的に実行できる。
【0028】
請求項6の発明は、請求項3から5のいずれかに記載の電力系統保護制御システムにおいて、前記スイッチングハブは、入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のアドレスの対応テーブルを備え、通信データの送信元アドレスを読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のアドレスを学習するように構成したことを特徴とする。
【0029】
この態様では、MACアドレステーブルにより送信先のポートを限定するので、ブロードキャストフレームの場合もLAN上の無駄なトラフィックが最小で済む。
【0030】
請求項7の発明は、請求項4記載の電力系統保護制御システムにおいて、前記スイッチングハブは、入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のVLAN番号の対応テーブルを備え、通信データのVLAN番号を読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のVLAN番号を学習するように構成したことを特徴とする。
【0031】
この態様では、VLAN番号により送信先の接続ポートを限定し、さらにポートとVLAN番号の対応関係を学習することで、ブロードキャストフレームであってもLAN上の無駄なトラフィックが最小で済む。
【0032】
請求項8の発明は、請求項5記載の電力系統保護制御システムにおいて、前記スイッチングハブは、入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のUDPポート番号の対応テーブルを備え、通信データの送信元UDPポート番号を読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のUDPポート番号を学習するように構成したことを特徴とする。
【0033】
そもそも実際に使っているUDPポート番号は装置により異なったり限定されることが多く、この態様では、ブロードキャストフレームであっても、順次学習する宛先UDPポート番号に基いて送信先の接続ポート番号を限定することにより、LAN上の無駄なトラフィックが最小化できる。
【0034】
請求項9の発明は、請求項6から8のいずれかに記載の電力系統保護制御システムにおいて、前記スイッチングハブは、予め決められた所定のフォーマットの通信データを検出することにより、前記テーブルのクリア、学習スタート又は学習ストップを行うように構成したことを特徴とする。
【0035】
この態様では、ハブのアドレステーブルの学習に関する動作制御をLAN経由のデータ送信のみで行えるので、構成変更など必要になるたびに広い電気所内の各設置場所に技術者が出向くことなく、離れた場所からでも安全迅速簡単低コストに、アドレステーブルクリアなどのシステム管理が可能となる。
【0036】
請求項10の発明は、請求項3から9のいずれかに記載の電力系統保護制御システムにおいて、前記スイッチングハブは、データ交換機能の自己診断又はメモリの自己診断の少なくとも一方を行うとともに、前記自己診断の結果を表す情報を含む通信データを生成して接続先の装置へ送信するように構成したことを特徴とする。
【0037】
この態様では、スイッチングハブ自身が自己診断を行うとともにその結果を通信データとして接続先の装置へ送信する。このため、定期メンテナンスや障害対応にあたり、広い電気所内の各設置場所に技術者が出向くことなく、接続先すなわち送信先となっている装置から、スイッチングハブの動作状態に関する診断結果の情報を得ることができる。したがって、離れた場所からでも安全迅速簡単低コストなシステム管理が可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電力系統保護制御システムに関する複数の実施の形態(以下それぞれ「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照して説明する。尚、本発明の図面中、従来技術で示した部分と対応する部分には同一の符号を付け説明は省略する。
【0039】
〔1.第1実施形態〕
第1実施形態は、電気所と、電気所を構成する各変電機器本体とを保護制御の対象とする電力系統保護制御システムであり、そのシステム構成図を図1に示す。なお、本発明は方法としての把握も可能である。
【0040】
〔1−1.全体構成〕
すなわち、この図において、1は変電所などの電気所に設けられた制御本館を示し、その内部には、図示しない所定の他の遠方制御所との情報の中継を行う遠方監視制御装置2と、変電所全体の監視制御を行う集中監視制御装置3と、を設置している。そしてこれら遠方監視制御装置2及び集中監視制御装置3は、ステーションバス7により互いに結合されると共に、後述する変電機器ユニット201〜20n内の回線制御ユニット211〜21n及び保護ユニット221〜22nと結合されるように構成されている。
【0041】
なお、以下、前記遠方監視制御装置2及び集中監視制御装置3を監視制御装置4と総称し、また回線制御ユニット211及び保護ユニット221を保護制御手段(図中、PCUと表示)231のように総称する場合がある。また、201〜20nを「20」のように符号の最後の桁を略して総称する場合もある。
【0042】
また、変電機器ユニット201〜20nは、それぞれ変電所内で送電線の回線単位に設置されており、以下述べるような変電機器本体(主回路機器とも言う)、電気量を検出する計器用変成器(電気量検出器とも言う)及びその他各種要素から構成されている。
【0043】
このうち変電機器本体は、母線24と、遮断器、断路器、接地開閉器等の開閉器25と、送電線26から構成されている。この各変電機器本体に流れる交流電流と、印加されている交流電圧は、所定の部位に設置された計器用変成器(電気量検出器)27により抽出され、この抽出されたアナログ電気量は、センサーユニット(以下「センシングユニット」とも称する。図中「SU」と表示)281に入力されてアナログ/ディジタル変換された後、ディジタルデータとして出力される。
【0044】
このセンサーユニット281(28と総称)から出力されたディジタルデータは、直接にあるいは統合ユニット391を介して、通信手段であるプロセスバス29に送信され、さらに前記回線制御ユニット211、保護ユニット221及び母線保護ユニット22Bに取り込まれ、ここで変電機器本体の監視、制御及び保護の演算に用いられる。
【0045】
なお、本明細書では、変電機器本体の電気量検出器27からアナログ電気量を入力した後、直接あるいは間接に前記プロセスバス29にディジタルデータを送信する手段をディジタルデータ出力手段191〜19nと称する。すなわちディジタルデータ出力手段はセンシングユニット単独、または、センシングユニットおよび統合ユニットから構成される。
【0046】
また、前記回線制御ユニット211及び保護ユニット221あるいは制御本館の集中監視装置3から変電機器本体に対する制御指令(いわゆる下り情報)や、変電機器本体からの監視情報等(いわゆる上り情報)は、それぞれプロセスバス29を経由して、機器制御手段である機器制御ユニット(図中「CMU」と表示)301〜30n(30と総称)で授受され、この機器制御ユニット30によって変電機器本体の監視、制御及び開閉器25に対する遮断指令等が出される。また、遮断器、断路器、接地開閉器等開閉器の開閉情報(on、off情報)やガス密度、油圧等のモニタデータ、インターロックデータは機器制御ユニット30で通信データとする。
【0047】
これらのセンサーユニット281〜28n、あるいは統合ユニット391〜39nは、プロセスバス29を介して保護制御ユニット(PCU)231〜23n、母線保護ユニット22Bや機器制御ユニット301〜30nと結合し、さらにこれら保護制御ユニット23は制御本館1から延在するステーションバス7と結合するように構成されている。
【0048】
〔1−2.センサーユニットの構成〕
次に、図2は、前記センサーユニット(SU)281の一例を示すハードウェア構成図であり、この図において、28bはアナログ入力手段であり、変電機器本体の主回路交流電流又は電圧のアナログ電気量を多チャンネルの伝送路27Iから入力し、A/D変換する前段で折り返し誤差を低減させる目的で高調波をカットオフするアナログフィルタと、多チャンネル選択できるアナログマルチプレクサと、を備える。また、28cは、このアナログ入力手段28bの出力をアナログ/ディジタル変換するA/D変換手段である。そして、これらアナログ入力手段28b及びA/D変換手段28cとからなる回路をサンプリング同期入力回路28dと称する。
【0049】
また、28aは、統合ユニットMU39から時刻同期用基準信号と基準時刻データを1:1対向の通信路40aより受信し、前記サンプリング同期入力回路28dのサンプリングと時刻同期用基準信号のズレを補正する同期手段である。また、28gは、同期した電気量のディジタル値を1:1対向の通信路381へ送信する出力手段である。そして、28hは、各回路および手段に電力を供給するための電源である。
【0050】
〔1−3.統合ユニットの構成〕
また、図3は、統合ユニットの一例を示すハードウェア構成図である。統合ユニット(MU)391は、この図に示すように、内部に演算用CPU39bを備えており、センサーユニット281〜283から通信路38及びSUデータ統合手段39eを通じて送信されてきた各電流、各電圧のディジタル信号を伝送フレームに統合し、時刻付けをした後、プロセスバス29を介して保護制御ユニット23、監視制御装置へ伝送する他、各センサーユニットからのディジタル信号に感度補正演算を行ったり、位相補正演算を行うことができるように構成されている。
【0051】
〔1−4.デジタルデータ出力手段の構成例〕
図4は、ディジタルデータ出力手段をセンシングユニットのみで構成する例を示す。この場合、センシングユニットは、ディジタル演算処理部(CPUと表示)28fと、プロセスバス通信手段39aを備え、サンプリング同期入力回路28dの出力に時刻付けして伝送フレームにし、プロセスバス29を介して保護制御ユニット23、監視制御装置へ伝送する。
【0052】
〔1−5.保護制御ユニットの構成〕
図5は、保護制御ユニット23の一例を示すハードウェア構成図である。この図において、回線制御ユニット211及び保護ユニット221は、それぞれディジタル演算処理部(CPU)21a,22aと、通信部(通信)21b,22bと、これらに電力を供給するための電源部(電源)21c,22cと、を備えている。
【0053】
そして、プロセスバスで統合ユニット39と結合した保護制御ユニット23では、統合ユニット39から、同期をとった時刻付き電気量(ディジタル値)を取り込み、変電機器本体の監視、制御及び保護を行う。
【0054】
〔1−6.機器制御ユニットの構成〕
図6は、機器制御ユニット30の一例を示すハードウェア構成図である。この機器制御ユニット30は、(DI)ディジタル入力手段30aと、アナログ入力回路とアナログ/ディジタル変換回路から成るアナログ入力手段(AI)30bと、制御・監視演算を行うディジタル演算処理部(CPU)30cと、半導体スイッチから成る駆動回路30dと、制御・監視データを機器制御ユニットに蓄積するデータ記憶手段30eと、プロセスバス通信手段30f等を備え、これらは内部バス30gで結合されている。
【0055】
そして、開閉器25のパレット接点25a及び監視センサ25bの出力は、信号線31を介してそれぞれ、前記ディジタル入力手段30a及びアナログ入力手段30bから機器制御ユニット30に入力される。ここで、パレット接点25aの出力とは、遮断器を例に取ると、遮断器の開閉ステータス情報や油圧スイッチ、ガス密度スイッチなどの接点情報である。
【0056】
また、機器制御ユニット30の駆動回路30dの出力は、信号線31を介して、開閉機器25の駆動部25cに入力される。ここで、駆動部25cに入力する信号とは、遮断器を例に取ると、遮断コイル、投入コイル駆動信号、油圧ポンプのモータ駆動信号などである。
【0057】
〔1−7.データフレームの例〕
次に、図7及び図8にデータフレームの例を示す。このうち図7(a)は、Ethernet(登録商標)(DIX仕様)のMACフレーム、図7(b)はIEEE802.3仕様イーサネット(登録商標)のMACフレーム、図7(c)はRthernet(登録商標)(DIX)のUDPフレーム、図7(d)はIEEE802.3のUDPフレーム、図8はRthernet(登録商標)(DIX)のVLANフレームである。
【0058】
ここで、MACアドレスおよびIPアドレスには、ユニキャストアドレス、マルチキャストアドレス、ブロードキャストアドレスがある。これらは宛先装置の範囲に応じ、ユニキャストアドレスは単一の装置を、マルチキャストアドレスはそのマルチキャストグループに属する装置を、ブロードキャストアドレスは全ての装置を、それぞれ指し示すアドレスである。
【0059】
また、MACアドレスは、ISOが定めたOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルのデータリンク層のアドレスであり、IPアドレスはOSI参照モデルのネットワーク層のアドレスである。これらネットワーク用アドレスのうち、ユニキャストのMACアドレスは通信インタフェースの製造メーカが、その他のアドレスはシステム設計者が決定する。また、通常、IPアドレスを指定した場合、MACアドレスは通信プロトコルの機能により自動的に付加される。
【0060】
また、1つのフレームに格納できるデータ長は、図7に示すように、プロトコルによって異なる。また、フレームの最小長が決まっていることから、データの最小長も決まっており、データ最小長に満たないデータを通信する場合はダミーデータを追加する。
【0061】
〔1−8.データの内容〕
第1実施形態において、プロセスバスで通信される主なデータは、図9に示すように、次のものである。
(D1)回線保護用の交流電気量データ(ディジタルデータ変換装置から回線の保護制御装置へ通信)
(D2)母線保護用の交流電気量データ(ディジタルデータ変換装置から母線の保護制御装置へ通信)
(D3)計測用の交流電気量データ(ディジタルデータ変換装置から計測を行う保護制御装置へ通信)
(D4)遮断器のトリップコマンド(保護制御装置から機器制御装置へ通信)
(D5)遮断器、断路器の制御(保護制御装置から機器制御装置へ通信)
(D6)変電機器モニタデータ(機器制御装置から監視用の保護制御装置へ通信)
(D7)インターロックデータ(機器制御装置から他の機器制御装置へ通信)
【0062】
〔1−9.データの伝送態様〕
これらのデータを通信する場合、同一装置から送信される種類の異なるデータを、別々の通信フレームに格納する態様と、同一の通信フレームにまとめて格納する態様があり得る。すなわちそれぞれ、
I)上記(D1)〜(D6)のデータを別々の通信フレームに格納する。
II)上記(D1)〜(D3)、(D6)と(D7)を同じ通信フレームに格納する。
【0063】
これらの得失は、通信フレームに格納するデータサイズと、送信先の装置によって決まる。ここで、上記(D1)〜(D3)の交流電気量データは、交流周波数の24〜48倍程度のサンプリングによる瞬時値データの通信が必要であり、特に通信効率を考える必要がある。また、各データの中で、交流電気量データは、電流センサや電圧センサの数や設置位置により、回線保護用、母線保護用、計測用で異なる場合と同一の場合がある。したがって、あるディジタルデータ変換装置から送信される、回線保護用の交流電気量データと、母線保護用の交流電気量データと、計測用の交流電気量データとが互いに同一の場合、あるいは、それらのデータバイト数が少ない場合、1つの通信フレームに統合する。
【0064】
例えば、交流電気量データが、16ビットで表される電流が3相分と、16ビットで表される電圧が3相分と、48ビットで表される時刻データと、であるならば、そのデータ長は計18バイトであるので、さらに複数の交流電気量データを同じフレームに格納しても最小フレーム長に収まる。このため、別々の通信フレームで通信するよりも、同じフレームに複数データをまとめた方が通信効率がよい。
【0065】
また、宛先については、通常、回線の保護制御装置と、母線の保護制御装置と、計測を行う保護制御装置とは、互いに別々となるので、一つのフレームをこれらの装置へ通信するためには、マルチキャストアドレスまたはブロードキャストアドレスを宛先アドレスに指定する必要がある。この場合に必要なのは、後述するハブがマルチキャストアドレスをスイッチする機能、その他の装置がこの不要なブロードキャスト通信フレームを無視できる能力、あるいは、後述するハブのバーチャルLANなどの通信フロー制御機能である。
【0066】
ここでいう、不要なブロードキャスト通信フレームを無視できる能力とは、ブロードキャストフレームは全ての装置に送信されるので、それらの装置はブロードキャストフレームをソフトウェアによって解析し、不要なら無視する必要があるが、このためCPU能力を余分に必要とするのでその点も含む。
【0067】
なお、マルチキャストやユニキャストのフレームは、スイッチングハブの場合、その宛先となる装置だけに送信され、リピータハブの場合、全ての装置に送信されるが通信インタフェースのハードウェアがそのフレームを無視するので、その宛先でない装置のソフトウェアには負担がかからない。
【0068】
さて、ハブがマルチキャストアドレスをスイッチする機能やVLAN(バーチャルLAN)などの通信フロー制御機能を持たず、かつ、交流電気量データを受信しない装置がこの不要なブロードキャスト通信フレームを無視できる能力がない場合は、上記(D1)〜(D3)の交流電気量データを別々の通信フレームに格納し、それぞれのデータの宛先装置のユニキャストアドレスを用いる。そして、同一データを複数の装置で使う場合には、そのデータを個別のフレームに格納してそれぞれにユニキャストアドレスを付加する。この場合、伝送路の使用効率が悪くなるが、ハブの機能や交流電気量データを受信しない装置の能力を必要としない利点がある。
【0069】
ここで、上記(D4)の遮断器のトリップコマンドおよび(D5)の遮断器、断路器の制御コマンドについては、通常トリップ必要時に通信されるので、通信効率はさほど考慮しなくともよい。そして、保護制御の種類により、トリップコマンドの宛先となる機器制御装置、保護制御装置やその数が異なるので、それに応じて、ユニキャスト、マルチキャストあるいはブロードキャストを用いる。また、トリップコマンドを含む通信フレームが、途中で消失したり、あるいはノイズなどによるエラーが起きて機器制御装置に届かない場合を考慮して、トリップコマンドを含む通信フレームは複数回通信する。
【0070】
また、上記(D6)変電機器モニタデータ、(D7)インターロックデータは、通信周期が比較的長いので、伝送路負荷、受信装置負荷は軽く、送信先の装置が多いので、(D6)と(D7)を1つのデータフレームに格納してブロードキャスト通信を用いることが適している。
【0071】
以上の宛先アドレスおよび送信元アドレスは、MACアドレス(図7の(a),(b))のみを用いてもよいし、IPアドレス(図7の(c)、(d))を用いてもよい。そして、IPユニキャストアドレスを用いる場合は、MACアドレスはIPのプロトコルによって自動的に付与される。また、IPマルチキャストアドレスを用いる場合は、その装置が受信するマルチキャストアドレスをIPマルチキャストプロトコルに従って設定する。
【0072】
〔1−10.ハブを用いたプロセスバスの構成例〕
続いて、ハブを用いたプロセスバスの構成例を図10および図11に示す。例えば、プロセスバスに接続される装置数が少なく、ベイ間の距離が短い場合には図10のように、1つのハブ40にすべての装置を接続する。また、装置数が多く、ベイ間の距離が長い場合は図11のように、各ベイごとにそれぞれハブ40を設置し、そこで一旦ベイ内の装置を集線してから、それらベイ間を結ぶハブ40に接続する。
【0073】
〔1−11.スイッチングハブの構成例〕
次に、第1実施形態の通信手段にはデータ交換機能を持つスイッチングハブを用いるが、その構成例を図12に示す。この図において、物理層インタフェース4011〜401nは、それぞれ接続されたツイストペアケーブルあるいは光ファイバケーブルから通信フレームを受信し、各々対応して設けられたフレームバッファ4021〜402n(402)に書き込む。
【0074】
そして、スイッチングエンジン404は、各フレームバッファ402からフレームを読み出して、そのフレームにある宛先アドレスをアドレステーブル403から見つけて、宛先の装置が接続されたポートのフレームバッファ402に書き込む。すると、このようにスイッチングエンジン404によりフレームバッファ402に書かれたフレームを、物理層インタフェース401が読み出し、そのポートに接続されるツイストペアケーブルあるいは光ファイバケーブルに送信する。
【0075】
なお、第1実施形態にいう「ポート」は、スイッチングハブに設けられた物理的な接続口に関するもので、後述の論理的なUDPポート(番号)とは異なる。
【0076】
すなわち、単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレス、複数の装置へ送信する通信データにはマルチキャストアドレス、すべての装置へ送信する通信データにはブロードキャストアドレスを与え、スイッチングハブは、各通信データの宛先アドレスに対応する装置にのみその通信データを送信する。このように、データの種類や宛先装置などに応じて、適切な種類のアドレスを与えることにより、スイッチングハブによるデータ配信にあたり、LAN上の不要なデータトラフィックが最小で済み、通信容量および受信能力を効率的に活用可能となる。
【0077】
また、このスイッチングハブは、入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のアドレスの対応テーブルを備え、通信データの送信元アドレスを読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のアドレスを学習するように構成される。
【0078】
つまり、アドレステーブル403は、それぞれのポートに接続されている装置のMACアドレスとそのポート番号を記憶する。すなわち、スイッチングエンジン404は、フレームをフレームバッファ402から読み出したときに、その送信元MACアドレスを読出し、MACアドレスとポート番号をアドレステーブル403に書き込む。なお、宛先アドレスがブロードキャストアドレスの場合、あるいは、宛先アドレスをアドレステーブル403に見つけられない場合は、すべてのポートにそのフレームを送信する。
【0079】
〔1−12.第1実施形態の作用及び効果〕
上記のように構成された第1実施形態では、ディジタルデータ出力手段が、変電機器本体から抽出した所定の値、例えば一つ以上の交流電気量を入力し、ディジタルデータを出力すると、保護制御手段が、このディジタルデータ出力手段から出力される前記ディジタルデータに基いて前記変電機器本体の監視、制御及び保護を行い、監視制御装置は、各変電機器本体を含めた前記電気所全体の監視制御及び他の所定の遠方制御所との情報中継を行う。機器制御手段は、前記保護制御手段又は前記監視制御装置からの指令に基いて前記変電機器本体の監視制御を行う。
【0080】
そして、通信手段は、ディジタルデータ出力手段と、保護制御手段と、機器制御手段との三種の装置間で情報伝送路を形成し、前記三種の装置間において、予め決められた種類の通信データを、その通信データに含まれ送信先を示すビット列に基いて、所定の通信先装置のみへ伝達する。具体的には、前記通信手段は、前記ディジタルデータ出力手段から得られる前記交流電気量のデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段及び前記機器制御手段に伝達し、前記保護制御手段からの所定のトリップコマンドおよび制御コマンドを、予め決められた所定の機器制御手段及び他の前記保護制御手段に伝達し、前記機器制御手段から提供される所定のモニタデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段に伝達し、機器制御手段から提供される所定のインターロックデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段及び前記機器制御手段に伝達し、これらの各伝達において、送信先を示すビット列を持つそれぞれの通信データを、送信先装置のみへ伝送する。
【0081】
以上のように、第1実施形態では、変電機器本体側にデータのディジタル化の手段を備えるので、保護制御装置側では、従来実装していた変電機器本体間とのアナログ入出力回路が不要となり、保護制御機能を処理するためのディジタル演算処理部と通信処理を行う通信部のみで足りる。すなわち、保護制御装置側では、電気ケーブルなど大電圧、大電流を扱う回路の大幅削減が可能となるので、従来より大幅にハードウェア構成の簡略化、装置の小形化が可能となる。さらに、各装置間においてデータ入出力が全てイーサネット(登録商標)等の通信手段により大幅にデジタル化されることで、綿密な制御が可能となり、それぞれの装置が不要とするデータを配信しないなど、コンパクトな構成でも確実な安定動作が可能となる。特に、MACアドレステーブルにより送信先のポートを限定することにより、ブロードキャストフレームの場合もLAN上の無駄なトラフィックが最小で済む。
【0082】
〔2.第2実施形態〕
第2実施形態は、スイッチングハブのVLAN機能を用いた例である。この場合、単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレスを付け、複数の装置へ送信する通信データについては、その通信データを送信および受信する装置を一つのVLANにグルーピングするとともに、ブロードキャストアドレスおよびそのVLAN番号を通信データに付け、スイッチングハブは、ユニキャストアドレスを持つ通信データはそれに対応する装置にのみ送信し、ブロードキャストアドレスを持つ通信データは対応する前記VLAN番号に属する装置にのみ送信するように構成する。
【0083】
また、スイッチングハブは、入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のVLAN番号の対応テーブルを備え、通信データのVLAN番号を読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のVLAN番号を学習するように構成する。
【0084】
具体的には、上記通信データ(D1)〜(D3)、(D6)と(D7)を同じ通信フレームに格納し、VLAN(仮想LAN)を、当該データを必要とする装置を含むように構成する。ここで、VLAN番号と、通信するデータと、VLANに含まれる装置、との対照表を以下に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
この表では、例えば、VLAN番号10では、通信するデータは母線保護のトリップコマンドであり、そのVLANに含まれる装置は母線保護ユニット22Bと、機器制御手段301〜30nとなる。
【0087】
これらのデータの通信データフレームは、ブロードキャストアドレスを付け、ここに示したVLAN番号をVLANタグに書き込む。そして、スイッチングハブはVLANタグを読込み、そのVLANに属する装置が接続されるポートに送信する。また、このとき、読込んだVLAN番号とポート番号の対応をアドレステーブルに書き込む。
【0088】
このような第2実施形態によれば、VLAN番号により送信先の接続ポートを限定し、さらにポートとVLAN番号の対応関係を学習することで、ブロードキャストフレームであってもLAN上の無駄なトラフィックが最小で済む。
【0089】
〔3.第3実施形態〕
第3実施形態は、スイッチングハブでUDPポート番号を利用した例であり、単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレスを付け、複数の装置へ送信する通信データにはブロードキャストアドレスと受信装置のUDPポート番号を付け、スイッチングハブは、ユニキャストアドレスを持つ通信データはそれに対応する装置にのみ送信し、ブロードキャストアドレスを持つ通信データは対応する前記UDPポート番号にて送信先装置を決定して通信するように構成する。
【0090】
このようにすれば、通信データフレームのアドレス付けをデータ種別や宛先装置に応じて行うだけでなく、配信の際は、スイッチングハブによりUDPポート番号に基き通信先を判断することにより、LAN上の不要なデータトラフィックが最小で済み、通信容量および受信能力を効率的に活用できる。
【0091】
また、この場合、スイッチングハブは、入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のUDPポート番号の対応テーブルを備え、通信データの送信元UDPポート番号を読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のUDPポート番号を学習するように構成する。
【0092】
そもそも実際に使っているUDPポート番号は装置により異なったり限定されることが多く、この態様では、ブロードキャストフレームであっても、順次学習する宛先UDPポート番号に基いて送信先の接続ポート番号を限定することにより、LAN上の無駄なトラフィックが最小化できる。
【0093】
具体的には、まず、上記通信データ(D1)〜(D7)と、UDPポート番号の割り当て例を次の表2に示す。
【0094】
【表2】
【0095】
この表では、例えば、通信するデータが母線保護用の交流電気量データの場合、宛先UDPポート番号は10100であり、送信元UDPポート番号は10000である。
【0096】
これらのデータの通信データフレームは、ブロードキャストアドレスとここに示したUDPポート番号を付ける。そして、スイッチングハブは、宛先UDPポート番号を読込み、アドレステーブルにあるUDPポート番号と接続ポート番号の対応をもとに、フレームをポートに送信する。また、このとき読込んだ送信元UDPポート番号と接続ポート番号の対応をアドレステーブルに書き込む。
【0097】
このようにすれば、データの種類に応じてUDPポート番号を付けることによって、ブロードキャストフレームの配信を効率的に行うことができる。
【0098】
〔4.第4実施形態〕
第4実施形態は、アドレステーブル学習制御コマンドを用いた例であり、スイッチングハブは、予め決められた所定のフォーマットの通信データを検出することにより、前記テーブルのクリア、学習スタート又は学習ストップを行うように構成する。
【0099】
すなわち、上記第1〜第3実施形態においては、アドレステーブルのクリアは電源オフによって行なう。また、電源ONの間は、アドレステーブルの学習ストップはできない。すなわち、ハブの接続を変更した場合などは、アドレステーブルの内容と実際の接続が異なる場合が生じるため、アドレステーブルのクリアと再学習が必要である。また、一時的に接続を変え、その後もとの接続に戻すような場合に、余分な学習を抑制したい。
【0100】
そこで、第4実施形態は、通信フレームのデータに特定のビットパターンを書き込み、それをハブが読込むことで、アドレステーブルのクリア、学習スタート、学習ストップを行うものである。例えば、特定のUDPポート番号、例えば「19999」と、データとして、「テーブルクリア」、「学習スタート」、「学習ストップ」などと、ハブの識別番号の文字列を書き込む。
【0101】
このようにすれば、ハブのアドレステーブルの学習に関する動作制御をLAN経由のデータ送信のみで行えるので、構成変更など必要になるたびに広い電気所内の各設置場所に技術者が出向くことなく、離れた場所からでも安全迅速簡単低コストに、アドレステーブルクリアなどのシステム管理が可能となる。
【0102】
〔5.第5実施形態〕
第5実施形態は、ハブ自己診断通信フレームの送信を用いた例であり、スイッチングハブは、データ交換機能の自己診断又はメモリの自己診断の少なくとも一方を行うとともに、前記自己診断の結果を表す情報を含む通信データを生成して接続先の装置へ送信するように構成する。
【0103】
すなわち、ハブは、ハードウェアおよびソフトウェアについて、メモリパリティチェックなどの素子故障、フレームバッファあふれ、アドレステーブル異常、通信フレームエラーなどの診断を行うことができる。
【0104】
つまり、従来技術では、ハブにおいて、このような診断結果を装置全面のLEDなどによって表示するのみであったが、これに対し、第5実施形態では、これらの診断結果とハブ識別番号を通信フレームに書込み、ブロードキャストアドレスを付けてすべてのポートから送信する。例えば、図13に示すように診断機能ブロック406を備え、例えば図14のようなハブ診断フレームを定期的および異常発生時に送信する。これによって、離れた場所からでも、LANを用いてハブの状態を監視することができる。
【0105】
このように、スイッチングハブ自身が自己診断を行うとともにその結果を通信データとして接続先の装置へ送信することにより、定期メンテナンスや障害対応にあたり、広い電気所内の各設置場所に技術者が出向くことなく、接続先すなわち送信先となっている装置から、スイッチングハブの動作状態に関する診断結果の情報を得ることができる。したがって、離れた場所からでも安全迅速簡単低コストなシステム管理が可能となる。
【発明の効果】
【0106】
以上のように、本発明によれば、従来よりも全面的にデジタル化を進めた電力系統保護制御システム及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電力系統保護制御システムの構成図。
【図2】本発明の第1実施形態におけるセンサーユニットの一例を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態における統合ユニットの一例を示す図。
【図4】本発明の第1実施形態におけるプロセスバスインタフェースがあるセンサーユニットの一例を示す図。
【図5】本発明の第1実施形態における保護制御ユニットの一例を示す構成図。
【図6】本発明の第1実施形態における機器制御ユニットの一例を示す構成図。
【図7】本発明の第1実施形態における通信データフレームを示す概念図。
【図8】本発明の第1実施形態における通信データフレームを示す概念図。
【図9】本発明の第1実施形態におけるプロセスバスの主な通信データを示す構成図。
【図10】本発明の第1実施形態において、ハブを用いたプロセスバスを示す構成図。
【図11】本発明の第1実施形態において、ベイごとにハブを設置したプロセスバスを示す構成図。
【図12】本発明の第1実施形態におけるスイッチングハブを示す構成図。
【図13】本発明の第5実施形態におけるスイッチングハブを示す構成図。
【図14】本発明の第5実施形態におけるハブ診断通信データを示す構成図。
【図15】従来技術による電力系統保護制御システムの構成図。
【図16】従来技術における回線制御装置のハードウェア構成図。
【符号の説明】
1…制御本館
2…遠方監視制御装置
3…集中監視制御装置
4…監視制御装置
7…ステーションバス
191〜19n…ディジタル出力手段
201〜20n…変電機器ユニット
211〜21n…回線制御ユニット
221〜22n…保護ユニット
23…保護制御ユニット
24…母線
25…開閉器
26…送電線
27…電気量検出器
28…センサーユニット
29…プロセスバス
30…機器制御ユニット
31…プロセス制御箱
39…統合ユニット
40…ハブ
401…物理層インタフェース
402…フレームバッファ
403…アドレステーブル
404…スイッチングエンジン
405…電源
406…診断機能
Claims (11)
- 保護制御の対象に含まれる複数の変電機器本体ごとに、その変電機器本体における所定の値をディジタルデータに変換して出力するディジタルデータ出力手段と、
前記ディジタルデータに基いて個々の前記変電機器本体の監視、制御及び保護を行う保護制御手段と、
複数の前記変電機器本体を含む前記対象に対する監視制御を行う監視制御装置と、
前記保護制御手段又は前記監視制御装置からの指令に基いて前記変電機器本体の監視制御を行う機器制御手段と、
前記ディジタルデータ出力手段と、前記保護制御手段と、前記機器制御手段と、の三種の装置間で情報伝送路を形成する通信手段と、
を有し、
前記通信手段は、前記三種の装置間において、予め決められた種類の通信データを、その通信データに含まれ送信先を示すビット列に基いて、所定の通信先装置のみへ伝達するように構成したことを特徴とする電力系統保護制御システム。 - 電気所に設置された変電機器本体と、この変電機器本体を監視、制御及び保護する装置と、前記変電機器本体を含めた前記電気所全体の監視制御を行う監視制御装置と、を備えた電力系統保護制御システムにおいて、
前記変電機器本体から抽出した一つ以上の交流電気量を入力し、ディジタルデータを出力するディジタルデータ出力手段と、
このディジタルデータ出力手段から出力される前記ディジタルデータに基いて前記変電機器本体の監視、制御及び保護を行う保護制御手段と、
前記保護制御手段あるいは前記監視制御装置からの指令を受けることにより、前記変電機器本体の監視及び制御を行う機器制御手段と、
前記ディジタルデータ出力手段と、前記保護制御手段と、前記機器制御手段と、の間で情報伝送路を形成する通信手段と、
を有し、
前記通信手段は、
前記ディジタルデータ出力手段から得られる前記交流電気量のデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段及び前記機器制御手段に伝達し、
前記保護制御手段からの所定のトリップコマンドおよび制御コマンドを、予め決められた所定の機器制御手段及び他の前記保護制御手段に伝達し、
前記機器制御手段から提供される所定のモニタデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段に伝達し、
機器制御手段から提供される所定のインターロックデータを、予め決められた所定の前記保護制御手段及び前記機器制御手段に伝達し、
これらの各伝達において、送信先を示すビット列を持つそれぞれの通信データを、送信先装置のみへ伝送するように構成したことを特徴とする電力系統保護制御システム。 - 前記通信手段は、
データ交換機能を持つスイッチングハブを備え、
単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレス、複数の装置へ送信する通信データにはマルチキャストアドレス、すべての装置へ送信する通信データにはブロードキャストアドレスを与え、
前記スイッチングハブは、各通信データの宛先アドレスに対応する装置にのみその通信データを送信するように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の電力系統保護制御システム。 - 前記通信手段は、
データ交換機能を持つスイッチングハブを備え、
単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレスを付け、
複数の装置へ送信する通信データについては、その通信データを送信および受信する装置を一つのVLANにグルーピングするとともに、ブロードキャストアドレスおよびそのVLAN番号を通信データに付け、
前記スイッチングハブは、ユニキャストアドレスを持つ通信データはそれに対応する装置にのみ送信し、ブロードキャストアドレスを持つ通信データは対応する前記VLAN番号に属する装置にのみ送信するように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の電力系統保護制御システム。 - 前記通信手段は、
データ交換機能を持つスイッチングハブを備え、
単一の装置へ送信する通信データにはユニキャストアドレスを付け、
複数の装置へ送信する通信データにはブロードキャストアドレスと受信装置のUDPポート番号を付け、
前記スイッチングハブは、ユニキャストアドレスを持つ通信データはそれに対応する装置にのみ送信し、ブロードキャストアドレスを持つ通信データは対応する前記UDPポート番号にて送信先装置を決定して通信するように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の電力系統保護制御システム。 - 前記スイッチングハブは、
入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のアドレスの対応テーブルを備え、
通信データの送信元アドレスを読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のアドレスを学習するように構成したことを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の電力系統保護制御システム。 - 前記スイッチングハブは、
入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のVLAN番号の対応テーブルを備え、
通信データのVLAN番号を読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のVLAN番号を学習するように構成したことを特徴とする請求項4記載の電力系統保護制御システム。 - 前記スイッチングハブは、
入出力ケーブルが接続されるポートとそのポートに接続される装置のUDPポート番号の対応テーブルを備え、
通信データの送信元UDPポート番号を読出し、スイッチングハブの当該ポートに接続される装置のUDPポート番号を学習するように構成したことを特徴とする請求項5記載の電力系統保護制御システム。 - 前記スイッチングハブは、予め決められた所定のフォーマットの通信データを検出することにより、前記テーブルのクリア、学習スタート又は学習ストップを行うように構成したことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の電力系統保護制御システム。
- 前記スイッチングハブは、データ交換機能の自己診断又はメモリの自己診断の少なくとも一方を行うとともに、前記自己診断の結果を表す情報を含む通信データを生成して接続先の装置へ送信するように構成したことを特徴とする請求項3から9のいずれかに記載の電力系統保護制御システム。
- 保護制御の対象に含まれる複数の変電機器本体ごとに、その変電機器本体における所定の値をディジタルデータに変換して出力するディジタルデータ出力処理と、
前記ディジタルデータに基いて個々の前記変電機器本体の監視、制御及び保護を行う保護制御処理と、
複数の前記変電機器本体を含む前記対象に対する監視制御を行う監視制御処理と、
前記保護制御処理又は前記監視制御処理からの指令に基いて前記変電機器本体の監視制御を行う機器制御処理と、
前記ディジタルデータ出力処理と、前記保護制御処理と、前記機器制御処理と、の三種の処理間で情報伝送を行う通信処理と、
を含み、
前記通信処理は、前記三種の処理間において、予め決められた種類の通信データを、その通信データに含まれ送信先を示すビット列に基いて、所定の通信先処理のみへ伝達することを特徴とする電力系統保護制御方法。
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