JP2004281765A - 基板搬送具、基板搬送具への基板の着脱装置、基板搬送具への基板の着脱方法及び処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板に反りなどが生じるのを防止しつつ、基板の処理と搬送を連続して行なうことができる基板搬送具を提供する。
【解決手段】基板を載置する基板搬送具100であって、少なくとも凹部2を有する基板載置面と、基板載置面の凹部2と基板搬送具100の裏面とを接続する排気孔4と、排気孔4を開閉する弁6と、基板載置面の凹部2と基板搬送具100の裏面とを接続するガス供給孔5と、ガス供給孔5を開閉する弁7とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】基板を載置する基板搬送具100であって、少なくとも凹部2を有する基板載置面と、基板載置面の凹部2と基板搬送具100の裏面とを接続する排気孔4と、排気孔4を開閉する弁6と、基板載置面の凹部2と基板搬送具100の裏面とを接続するガス供給孔5と、ガス供給孔5を開閉する弁7とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板搬送具、基板搬送具への基板の着脱装置、基板搬送具への基板の着脱方法及び処理装置に関し、より詳しくは、フォトリソグラフィーなどの半導体装置の製造工程において基板を載置し、固定して搬送する基板搬送具、基板搬送具への基板の着脱装置、基板搬送具への基板の着脱方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の処理装置における基板搬送手段として、基板自体を搬送カセットに入れて、或いは基板自体を把持して搬送する手段が知られている。
【0003】
従来の基板搬送手段では、一つの処理工程が終わった後に、基板自体を搬送カセットに入れて、或いは基板自体をアームなどにより把持して搬送し、別の処理工程を行なっている。
【0004】
例えば、フォトリソグラフィーの一連の工程において、基板搬送手段として基板自体を把持して搬送する手段を用いた場合、まず、基板収納カセットから基板を把持して取り出し、基板をスピンコータまで搬送して真空チャックによりスピンコータに載置・固定し、基板上にレジストを塗布する。レジスト塗布後、真空を解除し、基板を把持してスピンコータから取り外し、そのまま加熱処理炉まで搬送し、基板をホールダに移してプリベークを行なうか、又は連続的にベーク処理を実施する。続いて、基板を把持して露光装置の保持台まで搬送し、露光装置の保持台に基板を真空チャックにより載置し、固定して、レジスト膜の露光を行なう。次に、真空を解除し、基板を把持して露光装置の保持台から取り外し、そのまま加熱処理炉まで搬送し、基板をホールダに移してポストイクスポージャーベークを行なうか、又はプロセス処理装置(現像装置内に設けられたポストイクスポージャーベーク及び現像処理)に連続的に流す。続いて、基板を把持して現像装置まで搬送し、基板をホールダに移してレジスト膜の現像を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の基板搬送手段では、レジスト膜の熱処理時にレジスト膜と基板との線膨張係数の違いから、基板が薄いウエハの場合、基板に反りなどが生じることがある。これにより、基板に歪みが生じ、プロセス処理が的確に行なわれなくなる虞がある。
【0006】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて創作されたものであり、基板に反りなどが生じるのを防止しつつ、基板の処理と搬送を連続して行なうことができる基板搬送具、基板搬送具への基板の着脱装置、基板搬送具への基板の着脱方法及び処理装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、基板搬送具に係り、基板を載置する基板搬送具であって、少なくとも凹部を有する基板載置面と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続する排気孔と、前記排気孔を開閉する弁と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、前記ガス供給孔を開閉する弁とを有することを特徴とし、
請求項2記載の発明は、請求項1記載の基板搬送具に係り、前記基板搬送具の基板載置面は複数の凹部を有し、該複数の凹部は通気孔又は溝により繋がっていることを特徴とし、
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の基板搬送具に係り、前記基板搬送具の基板載置面は、載置する前記基板の平面形状と略同じ平面形状を有することを特徴とし、
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一に記載の基板搬送具に係り、前記基板搬送具の排気孔を開閉する弁は、前記排気孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とし、
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一に記載の基板搬送具に係り、前記基板搬送具のガス供給孔を開閉する弁は、前記ガス供給孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とし、
請求項6記載の発明は、基板搬送具への基板の着脱装置に係り、基板の収納手段と、前記基板を載置する基板搬送具であって、少なくとも凹部を有する基板載置面と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送治具の裏面とを接続する排気孔と、前記排気孔を開閉する弁と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、前記ガス供給孔を開閉する弁とを備えた基板搬送具の収納手段と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具の排気孔を通して排気する排気手段と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具のガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段と、前記基板搬送具の収納手段から前記基板搬送具を取り出して前記排気手段にセットし、前記基板を載置し、固定した基板搬送具を前記ガス供給手段にセットし、前記ガス供給手段から前記基板搬送具を取り外して前記基板搬送具の収納手段に収納する基板搬送具の移動手段と、前記基板の収納手段から前記基板を取り出して前記基板搬送具の基板載置面にセットし、前記基板搬送具の基板載置面に載置した基板を前記基板搬送具から取り外して前記基板の収納手段に収納する基板の移動手段とを備えたことを特徴とし、
請求項7記載の発明は、請求項6記載の基板搬送具への基板の着脱装置に係り、前記基板搬送具は、板状を有し、前記基板の平面形状と略同じ形状を有することを特徴とし、
請求項8記載の発明は、請求項6又は7の何れか一に記載の基板搬送具への基板の着脱装置に係り、前記基板搬送具の排気孔を開閉する弁は、前記排気孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とし、
請求項9記載の発明は、請求項6乃至又は8の何れか一に記載の基板搬送具への基板の着脱装置に係り、前記基板搬送具のガス供給孔を開閉する弁は、前記ガス供給孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とし、
請求項10記載の発明は、基板搬送具への基板の着脱方法に係り、基板を載置する基板搬送具であって、少なくとも凹部を有する基板載置面と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続する排気孔と、前記排気孔を開閉する弁と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、前記ガス供給孔を開閉する弁とを備えた基板搬送具と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具の排気孔を通して排気する排気手段と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具のガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段とを有する基板搬送具への基板の着脱装置を用いて、前記基板搬送具の裏面を介して前記基板搬送具を前記排気手段にセットする工程と、前記基板搬送具の基板載置面に前記基板を載置する工程と、前記基板搬送具の排気孔を開けて前記凹部を排気し、圧力差により前記基板を前記基板載置面に固定させた後、前記排気孔を開閉する弁を閉じる工程と、前記基板搬送具の裏面を介して、前記基板を載置し、固定した基板搬送具を前記ガス供給手段にセットする工程と、前記基板搬送具のガス供給孔を開けて前記凹部にガスを供給し、前記基板を前記基板載置面から取り外し可能とする工程とを有することを特徴とし、
請求項11記載の発明は、処理装置に係り、請求項6乃至9記載の基板搬送具への基板の着脱装置と、前記基板を載置し、固定した基板搬送具を搬送する搬送手段と、前記基板搬送具に載置し、固定した基板を処理する処理部とを備えたことを特徴としている。
【0008】
以下に、上記本発明の構成により奏される作用を説明する。
【0009】
本発明の基板搬送具においては、少なくとも凹部を有する基板載置面において、凹部が排気孔を通して基板搬送具の裏面と接続されている。また、圧力差及び弾性力により排気孔を開閉する弁を有している。
【0010】
例えば、通常の状態で弾性力により基板搬送具の基板載置面側の排気孔の入り口を弁で塞ぐようにしておき、基板を基板載置面に載置して裏面側から排気することで、圧力差により弁を引き下げて排気孔を開ける。引き続き、排気することで凹部を減圧し、基板搬送具に基板を固定することができる。さらに、排気を止めると、圧力差により弁が閉じて、基板の処理中、及び搬送中は、基板搬送具に基板を固定しておくことができる。
【0011】
さらに、基板載置面の凹部と基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔を備え、かつ圧力差及び弾性力によりガス供給孔を開閉する弁を有している。
【0012】
例えば、凹部が減圧状態のとき、即ち基板の処理中、及び搬送中は、基板搬送具の裏面側のガス供給孔の入り口を弾性力により弁で塞ぐようにしておくことで、基板搬送具に基板を固定しておくことができる。そして、すべての処理が完了した後に、ガス供給孔にガスを供給することにより、ガス圧力により弁を押し上げてガス供給孔を開ける。引き続き、ガスを供給することで、凹部を大気圧にし、基板搬送具から基板を取り外すことができる。
【0013】
また、特に、基板搬送具を基板の平面形状と略同じか又は大きい平面形状とすることにより、フォトリソグラフィなどの工程で、基板の裏面がレジストミストやレジスト溶解現像液などで汚染されるのを防止することができる。
【0014】
本発明の基板搬送具への基板の着脱装置によれば、基板搬送具の裏面から排気孔を通して排気する排気手段と、基板搬送具の裏面からガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段と、排気手段への基板搬送具の装着及びガス供給手段からの基板搬送具の取り外しを行なう基板搬送具の移動手段と、基板搬送具への基板の載置及び基板搬送具からの基板の取り外しを行なう基板の移動手段とを備えている。
【0015】
上記の基板搬送具への基板の着脱装置により、基板搬送具の基板載置面に基板を載置した後、基板搬送具の排気孔を通して基板載置面の凹部を排気し、圧力差により基板を基板載置面に固定する工程と、基板を載置し、固定した基板搬送具のガス供給孔を通して凹部にガスを供給し、基板を基板載置面から取り外し可能とする工程とを有する、本発明の基板搬送搬送具への基板の着脱方法を行なうことができる。
【0016】
特に、上記の基板搬送具への基板の着脱装置では、基板搬送具の移動手段は収納カセットに対して基板搬送具の収納/取り出しが可能となっており、基板の移動手段は基板搬送具に対して基板の収納/取り出しが可能となっている。従って、収納カセットからの基板及び基板搬送具の出し入れを含む基板搬送具への基板の着脱を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0017】
本発明の処理装置によれば、本発明の基板搬送具への基板の着脱装置と、搬送手段と処理部とを備えているので、基板搬送具に基板を載置し、固定した状態で、基板を搬送し、かつ処理することが可能である。例えば、フォトリソグラフィーの一連の工程において、基板搬送具に基板を載置し、固定して基板に反りなどが生じるのを防止した状態で、基板の処理と搬送を連続して行なうことができる。従って、基板の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するレジスト膜を基板上に形成した後に熱処理を行なう場合でも、基板に反りなどが生じるのを防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0019】
(基板搬送具及びそれを利用する基板の処理装置)
まず、この発明の実施の形態である処理装置に用いられる基板搬送具の構成について図面を参照して説明する。
【0020】
図1(a)は、基板搬送具の構成を示す斜視図であり、同図(b)は(a)のI−I線に沿う断面図である。
【0021】
その基板搬送具100は、図1(a)、(b)に示すように、板状の金属又は非金属無機材料、例えばステンレス、セラミックス又はシリコンの板からなる。一例としてステンレス板は、載置するウエハ(基板)の平面形状と略同じ平面形状を有する。基板搬送具100の表面には、凹部2、及びその凹部2を囲むように設けられた凸部1とが基板載置面に形成されている。ウエハを基板載置面に載置することにより、基板載置面の凸部1とウエハとにより、凹部2は外部から遮断される。凹部2は、基板載置面全体で通気溝3等により一繋がりになっていてもよいし、凸部1により仕切られて、相互に独立した複数の凹部2を形成してもよい。
【0022】
さらに、基板搬送具100には、ステンレス板を貫通し、基板載置面の凹部2とステンレス板の裏面とを接続する排気孔4が形成されている。そして、排気孔4には圧力差及び弾性力により排気孔4を開閉する弁6が形成されている。また、基板搬送具100には、ステンレス板を貫通し、基板載置面の凹部2とステンレス板の裏面とを接続するガス供給孔5が形成されている。そして、ガス供給孔5には圧力差及び弾性力によりガス供給孔5を開閉する弁7が形成されている。
【0023】
なお、基板載置面に、凸部1により仕切られて、相互に独立した複数の凹部2が形成されている場合、各凹部2に接続されるように排気孔4とガス供給孔5が形成されることになる。
【0024】
次に、排気孔を開閉する弁(チャッキ弁)6の機構及び動作について説明する。具体的な機構を図1(b)に示す。図1(b)に示すように、排気孔4を開閉する弁6はバネの先端に球状の弁が取り付けられており、圧力差及び弾性力により排気孔4を開閉することができるようになっている。球状の弁は、通常の状態で弾性力(P2)により球状の弁が閉じて基板搬送具100の基板載置面側の排気孔4を塞ぐようになっている。ウエハを基板載置面に載置して裏面側から排気(排気圧P1)することで、圧力差により球状の弁を引き下げて排気孔4を開ける。引き続き、排気することで凹部2内を減圧し、ウエハを基板載置面に固定する。排気を終えると、圧力差により球状の弁が閉じて、凹部2内の減圧状態が保たれる。
【0025】
次に、ガス供給孔5を開閉する弁(チャッキ弁)7の機構及び動作について説明する。具体的な機構を同じく図1(b)に示す。図1(b)に示すように、ガス供給孔5を開閉する弁7は、バネの先端に球状の弁が取り付けられており、圧力差及び弾性力によりガス供給孔5を開閉することができるようになっている。球状の弁は、通常の状態で弾性力(P4)により基板搬送具100の裏面側のガス供給孔5を塞ぐようになっている。ウエハを基板載置面に載置して凹部2が減圧状態のとき、弾性力により球状の弁が閉じてガス供給孔5は塞がっている。ガス供給孔5にガスを供給することにより、ガス圧力(P3)により球状の弁を押し上げて、ガス供給孔5を開ける。引き続き、ガスを供給することで、凹部2内を大気圧にし、ウエハを基板載置面から取り外し可能な状態にする。以上のように、基板搬送具100に支障なくウエハを着脱するためには、弾性力(P2、P4)、排気圧(P1)及びガス圧力(P3)の間の大小関係は、P2<P1<P4<P3とすることが必要である。
【0026】
次に、基板載置面の凹部2を排気し、その凹部2にガスを供給する排気/ガス供給手段に基板搬送具をセットする機構について説明する。
【0027】
図3は、ウエハ101を基板搬送具100にセットした状態を示す斜視図である。図4(a)は、基板搬送具100を排気/ガス供給手段にセットし、ウエハ101を載置した状態を示す断面図である。図4(b)は、基板搬送具100を排気/ガス供給手段にセットし、ウエハ101を取り外し可能にした状態を示す断面図である。
【0028】
排気/ガス供給手段11は、図示しない排気装置と接続した排気管12、14と、図示しないガス供給装置と接続したガス供給管13とを有する。基板搬送具100を排気/ガス供給手段11にセットした状態で、排気管12は基板搬送具100の排気孔4と接続し、ガス放出管13は基板搬送具100のガス供給孔5と接続するように配置されている。このとき、排気/ガス供給手段11の排気管14を通して排気装置により排気し、基板搬送具100を排気/ガス供給手段11に固定する。この状態は、基板搬送具100を排気/ガス供給手段11から取り外すまで保持される。
【0029】
凹部2内を減圧する場合、排気管12を通して排気することで、バネの弾性力により閉じていた、排気孔4を開閉する弁6は圧力差により開いて排気装置と排気孔4とが繋がるので、排気を続けることで凹部2内を減圧する。また、凹部2内を大気圧に戻す場合、ガス放出管13を通してガスを供給することで、バネの弾性力により閉じていたガス供給孔5を開閉する弁7は、ガス圧力により開いてガス供給装置とガス供給孔5とが繋がるので、引き続き、ガスを供給して凹部を大気圧に戻す。
【0030】
さらに、凹部2内を減圧した後、排気/ガス供給手段11から基板搬送具100を取り外した状態では、排気孔4の弁は圧力差及び弾性力により、ガス供給孔5の弁は弾性力によりそれぞれ閉じられることになる。
【0031】
なお、上記では、排気手段とガス供給手段との両方を一体的に設けているが、排気手段とガス供給手段とを別々に備えてもよい。
【0032】
以上のように、本発明の実施の形態の基板搬送具においては、基板載置面に凹部2、及び凹部2を囲むように設けられた凸部1とを有し、かつ、基板搬送具100を貫通し、基板載置面の凹部2と基板搬送具100の裏面とを接続する排気孔4と、圧力差及びバネの弾性力により排気孔4を開閉する弁6とを備えている。従って、基板搬送具100の裏面から排気孔4を通して凹部2内を排気して、圧力差によりウエハ101を固定することができる。また、ウエハ101の搬送中、及び処理中は、圧力差により弁を閉じて凹部2を減圧状態に保ち、基板搬送具100にウエハ101を固定することができる。
【0033】
さらに、基板搬送具100を貫通し、基板載置面の凹部2と基板搬送具100の裏面とを接続するガス供給孔5と、圧力差及びバネの弾性力によりガス供給孔5を開閉する弁7とを備えている。従って、ウエハ101の搬送中、及び処理中は、弾性力により弁を閉じて凹部2を減圧状態に保ち、基板搬送具100にウエハ101を固定することができる。そして、すべての処理が完了した後に、基板搬送具100の裏面からガス供給孔5を通してガスを供給することにより、基板搬送具100からウエハ101を取り外すことができる。
【0034】
また、特に、基板搬送具100の基板載置面をウエハ101の平面形状と略同じか又は大きい平面形状とすることにより、フォトリソグラフィなどの工程で、ウエハ101の裏面がレジストミストやレジスト溶解現像液などで汚染されるのを防止することができる。これにより、作業の終了後に、特にウエハ101の裏面を洗浄する必要がなくなる。
【0035】
次に、第1の実施の形態に係る、基板搬送具100の基板載置面にウエハ(基板)101を載置して固定し、その後に、そのウエハ101を載置し、固定した基板搬送具100からウエハ100を取り外す、基板搬送具への基板の着脱装置の構成について説明する。
【0036】
図5は、基板搬送具への基板の着脱装置の構成について示す斜視図である。
【0037】
その基板搬送具への基板の着脱装置は、図5に示すように、ウエハ(基板)101の収納カセット21と、ウエハ101を載置し、ウエハ101を圧力差により固定するステンレス板からなる基板搬送具100の収納カセット22と、ウエハ101を載置し、固定した基板搬送具100の収納カセット23と、基板搬送具100の裏面から基板搬送具100の排気孔4を通して排気する排気手段と基板搬送具100の裏面から基板搬送具100のガス供給孔5を通してガスを供給するガス供給手段とが一体的に設けられた排気/ガス供給手段11とを有している。
【0038】
さらに、基板搬送具への基板の着脱装置は、基板搬送具100の収納カセット22から基板搬送具100を取り出して排気/ガス供給手段11にセットし、ウエハ101を載置し、固定した基板搬送具100を受け取って排気/ガス供給手段11に基板搬送具100をセットし、排気/ガス供給手段11から基板搬送具100を取り外して基板搬送具100の収納カセット22に収納する基板搬送具100の移動手段25と、ウエハ101の収納カセット21からウエハ101を取り出して基板搬送具100の基板載置面にセットし、基板搬送具100の基板載置面に載置したウエハ101を基板搬送具100から取り外してウエハ101の収納カセット21に収納する、図示しないウエハ101の移動手段とを有している。基板搬送具の移動手段25及び基板の移動手段は、それぞれアームとウエハ保持部とを備え、アームはX方向、Y方向、Z方向の移動及び平面内の回転が可能であり、さらにウエハ保持部は平面に垂直な方向の回転が可能となっている。
【0039】
上記の基板搬送具への基板の着脱装置では、基板搬送具100の移動手段は収納カセット22に対して基板搬送具100の収納/取り出しが可能となっており、基板の移動手段は収納カセット21に対してウエハ101の収納/取り出しが可能となっている。従って、収納カセット21、22からのウエハ101及び基板搬送具100の出し入れを含む基板搬送具100へのウエハ101の着脱を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0040】
上記基板搬送具への基板の着脱装置を、ウエハ101を載置し、固定した基板搬送具100を搬送するベルトコンベアやロボットなどの搬送手段、及びウエハ101に対してフォトリソグラフィなどの一連の処理を行なう処理室などと接続することにより、基板搬送具の基板の着脱装置を備えた処理装置を構成する。
【0041】
図6は、そのような処理装置の構成を示す斜視図である。基板搬送具への基板の着脱装置と搬送手段及び処理室とを備えている。
【0042】
図6に示す処理装置において、基板搬送具への基板の着脱装置は図5の場合と異なり、排気/ガス供給手段24は床に設けられ、その床には平行な2本の搬送ベルトからなるウエハ101の移動手段26が設けられている。その構成を図7に示す。
【0043】
基板搬送具100と接続する排気/ガス供給手段24の機構部は図5に示す機構部と同じとする。なお、図6及び図7中、符号27は塗布/現像処理部であり、28はベーキング処理部であり、29は基板搬送具/基板収容部である。他の符号に関しては、図5と同じ符号で示すものは、図5と同じものを示す。
【0044】
排気/ガス供給手段24により、基板搬送具100にウエハ101を載置し、固定したのち、その基板搬送具100を処理部に搬送し、ウエハ101の搬送と処理とを繰り返して、ウエハ101に対して、例えばフォトリソグラフィに関する一連の処理を行えるようになっている。処理部では、塗布/現像処理部27で塗布/現像処理を行い、ベーキング処理部28でベーキング処理を行なう。その後、その基板搬送具100を搬送手段により基板搬送具/基板収容部29まで搬送する。基板搬送具/基板収容部29では基板搬送具100を排気/ガス供給手段にセットし、基板搬送具100からウエハ101を取り外す。
【0045】
以上のように、本発明の実施の形態の基板搬送具への基板の着脱装置を備えた処理装置によれば、上記の基板搬送具100を備えているので、基板搬送具100にウエハ101を載置し、固定した状態で、ウエハ101を処理し、かつ搬送することが可能である。従って、例えば、ウエハ101上にウエハ101と熱膨張係数が異なる膜などを形成後に熱処理を行なう場合でも、ウエハ101に反りなどが生じるのを防止することができる。
【0046】
また、基板搬送具への基板の着脱装置を備えているので、収納カセット21、22からのウエハ101及び基板搬送具100の出し入れを含む基板搬送具100へのウエハ101の着脱を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0047】
さらに、基板搬送具への基板の着脱装置のほかに、ウエハ101を搭載した基板搬送具100の搬送手段と、基板搬送具100に搭載したウエハ101の処理部とを備えている。これにより、排気/ガス供給手段24への基板搬送具100の装着、基板搬送具100へのウエハ101の載置及び固定、ウエハ101を搭載した基板搬送具100の搬送及び搭載したウエハ101の処理、排気/ガス供給手段24への基板搬送具100の装着、基板搬送具100からのウエハ101の取り外しという、収納カセット21からのウエハ101の出し入れを含むウエハ101の処理を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0048】
(基板の処理方法)
次に、上記処理装置を用いた基板の処理方法について説明する。この場合、図1に示すような、ウエハ(基板)を載置し、固定して搬送する基板搬送具100を用いて、図5に示す基板搬送具への基板の着脱装置を備えた処理装置によりウエハ101の処理を行なうものとする。なお、処理装置には、基板搬送具100への基板101の装着と基板搬送具100からの基板101の脱離とを別々に行なうため、別々の着脱装置が備えられているとする。但し、両方の着脱装置において、同じ構成部は図5に示す符号と同じ符号を用いる。
【0049】
まず、基板搬送具への基板の装着側の着脱装置において、基板搬送具100の移動手段25により基板搬送具100を収納カセット21から取り出し、基板搬送具100の裏面を介して基板搬送具100を排気/ガス供給手段11にセットする。
【0050】
次いで、ウエハ101の移動手段によりウエハ101を収納カセット22から取り出し、基板搬送具100の基板載置面にウエハ101を載置した後、排気を始める。これにより、圧力差により排気孔4を開閉する弁6が開いて基板搬送具100の排気孔4が開き、凹部2が排気される。この状態を保持し、凹部2内を十分に減圧すると、ウエハ101が基板載置面に固定される。
【0051】
次いで、基板搬送具100の移動手段25により基板搬送具100を排気/ガス供給手段11から取り外す。このとき、圧力差により、排気孔4を開閉する弁6及びガス供給孔5を開閉する弁7が閉じるので、排気孔4を開閉する弁6及びガス供給孔5を開閉する弁7を閉じた状態で、ウエハ101を載置した基板搬送具100を収納カセット23に収納する。引き続き、上記と同じことを繰り返し、ウエハ101を載置した基板搬送具100を順次収納カセット23に収納する。
【0052】
次に、搬送手段によりウエハ101を載置した基板搬送具100を処理部に搬送する。処理部でウエハ101を処理した後、ウエハ101を次の処理部に搬送し、ウエハ101に対して次の処理を行なう。ウエハ101の搬送と処理とを繰り返して、ウエハ101に対して、例えばフォトリソグラフィに関する一連の処理を行なう。一の処理部から他の処理部への基板の搬送方法として良く知られた、基板搬送具100を搬送カセットに収納して搬送する方法でもよいし、基板搬送具100を把持して搬送する方法でもよいし、基板搬送具100をコンベアベルトにより搬送する方法でもよい。
【0053】
一連の処理が完了した後、ウエハ101を載置した基板搬送具100を処理部から、基板搬送具への基板の脱離のための着脱装置まで搬送し、処理済みのウエハ101を載置した基板搬送具100の収納カセット22に収納する。次いで、処理済みのウエハ101を載置した基板搬送具100を移動させて、基板搬送具100の裏面を介して基板搬送具100を排気/ガス供給手段11にセットする。
【0054】
次いで、ガス供給管13を通して基板搬送具100のガス供給孔5にガスを供給し、ガス圧力により弁7を開いてガス供給孔5を開け、凹部2にガスを供給し、ウエハ101を基板載置面から取り外し可能とする。続いて、ウエハ101を基板載置面から取り外して、ウエハ101を収納カセット21に収納する。
【0055】
以上のように、この発明の実施の形態の基板の処理方法によれば、基板搬送具100にウエハ101を載置し、固定した状態で、ウエハ101を処理し、かつ搬送することが可能である。例えば、フォトリソグラフィーの一連の工程において、基板搬送具100にウエハ101を載置し、固定することによりウエハ101に反りなどが生じるのを防止した状態で、ウエハ101の処理と搬送を連続して行なうことができる。従って、レジスト膜を形成後に熱処理を行なう場合でも、ウエハ101に反りなどが生じるのを防止することができる。
【0056】
また、特に、板状の基板搬送具100の平面形状をウエハ101の平面形状と略同じか又は大きくすることにより、フォトリソグラフィなどの工程で、ウエハ101の裏面がレジストミストやレジスト溶解現像液などで汚染されるのを防止することができる。これにより、作業の終了後に、特にウエハ101裏面を洗浄する必要がなくなくる。
【0057】
以上、実施の形態によりこの発明を詳細に説明したが、この発明の範囲は上記実施の形態に具体的に示した例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の上記実施の形態の変更はこの発明の範囲に含まれる。
【0058】
例えば、上記の実施の形態では、基板搬送具の材料としてステンレスを用いているが、これに限られない。セラミックス又はシリコンなどを用いてもよい。特に、基板としてシリコンウエハを用いた場合、基板搬送具の材料としてシリコンを用いた場合、熱膨張係数が同じとなり、シリコンウエハに与える応力を抑制することができる。
【0059】
なお、基板搬送具の材料としてセラミックス又はシリコンを用いた場合、排気孔を開閉する弁、及びガス供給孔を開閉する弁をMEMS(マイクロマシン)技術を用いて作製することが可能である。その例を図2(a)乃至(c)に示す。
【0060】
図2(a)は排気孔4とチャッキ弁構造を示す断面図である。図中、符号6aはセラミックス又はシリコンからなる支持バネ(弾性体)であり、6bはセラミックス又はシリコンからなる球状の弁である。図2(b)はガス供給孔5とチャッキ弁構造を示す断面図である。図中、符号7aはセラミックス又はシリコンからなる支持バネ(弾性体)であり、7bはセラミックス又はシリコンからなる球状の弁である。図2(a)、(b)において、100aはセラミックス又はシリコンからなる基材、100bはセラミックス又はシリコンからなる基材であり、これらの基材100a、100bは耐熱接着剤等により貼り合わせてある。
【0061】
図2(c)の上図は支持バネ(弾性体)6a、7aの平面図であり、下図はその断面図であり、支持バネ6a、7aの幅w又は板厚tの少なくとも何れか一を調整することにより、バネ定数を調整することが可能である。
【0062】
また、基板搬送具100の複数の凹部2を接続するため、凸部1の側壁に溝を設けているが、凹部2を囲う凸部1の側壁に通気孔を設けてもよい。また、凹部2として基板搬送具100の基板載置面に小さい溝状の凹部を形成してもよい。
【0063】
また、基板101として半導体ウエハを用いているが、これに限られない。方形状のガラス基板などを用いてもよい。
【0064】
また、圧力差及び弾性力により排気孔4を開閉する弁6、及び圧力差及び弾性力によりガス供給孔5を開閉する弁7としてチャッキ弁、即ちバネの先端に球状の弁を設けたものを用いているが、これに限られない。球状の弁の代わりに他の形状の弁を用い、バネの代わりに他の弾性体を用いることができる。
【0065】
また、基板搬送具100の基板載置面の形状を基板101の平面形状と同じとしているが、これに限られない。基板載置面を基板101よりも大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
【0066】
また、上記では、凹部を有する基板搬送具を用いて、凹部内を減圧することにより圧力差により基板を基板載置面に固定したものを基板の処理に供しているが、基板載置面に凹部を有するか又は基板載置面が平坦な面となっている基板搬送具を用い、表面張力により基板載置面に載置し、固定したものを基板の処理に供してもよい。この場合、基板搬送具の基板載置面に液体を介して基板を載置して押圧し、表面張力により基板を基板搬送具に固定することができ、また、基板を載置した基板搬送具を液体に漬けることにより基板と基板載置面との間に液体を浸透させて基板を基板搬送具から取り外すことができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明の基板搬送具においては、少なくとも凹部を有する基板載置面において、凹部が排気孔を通して基板搬送具の裏面と接続されている。また、圧力差及び弾性力により排気孔を開閉する弁を有している。従って、裏面側から排気することで凹部内を減圧し、基板搬送具に基板を固定することができる。さらに、基板の処理中、及び搬送中は、圧力差により排気孔を開閉する弁を閉じて基板搬送具に基板を固定しておくことができる。
【0068】
また、基板搬送具の基板載置面の凹部と基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔を備え、かつ圧力差及び弾性力によりガス供給孔を開閉する弁を有している。従って、基板の処理中、及び搬送中は、基板搬送具の裏面側のガス供給孔を弁で塞ぐようにしておくことで、凹部内の減圧状態を保ち、基板搬送具に基板を固定しておくことができる。さらに、すべての処理が完了した後に、ガス供給孔にガスを供給することにより、凹部を大気圧にし、基板搬送具から基板を取り外すことができる。
【0069】
また、特に、基板搬送具を基板の平面形状と略同じか又は大きい平面形状とすることにより、例えばフォトリソグラフィの工程で、基板の裏面がレジストミストやレジスト溶解現像液などで汚染されるのを防止することができる。これにより、作業の終了後に特に基板裏面を洗浄する必要がなくなる。
【0070】
本発明の基板搬送具への基板の着脱装置によれば、基板搬送具の裏面から排気孔を通して排気する排気手段と、基板搬送具の裏面からガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段と、排気手段への基板搬送具の装着及びガス供給手段からの基板搬送具の取り外しを行なう基板搬送具の移動手段と、基板搬送具への基板の載置及び基板搬送具からの基板の取り外しを行なう基板の移動手段とを備えている。
【0071】
上記の基板搬送具への基板の着脱装置により、基板搬送具の基板載置面に基板を載置した後、基板搬送具の排気孔を通して基板載置面の凹部を排気し、圧力差により基板を基板載置面に固定する工程と、基板を載置し、固定した基板搬送具のガス供給孔を通して凹部にガスを供給し、基板を基板載置面から取り外し可能とする工程とを有する、本発明の基板搬送搬送具への基板の着脱方法を行なうことができる。
【0072】
特に、上記の基板搬送具への基板の着脱装置では、基板搬送具の移動手段は収納カセットに対して基板搬送具の収納/取り出しが可能となっており、基板の移動手段は基板に対して基板搬送具の収納/取り出しが可能となっている。従って、収納カセットからの基板及び基板搬送具の出し入れを含む基板搬送具への基板の着脱を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0073】
本発明の処理装置によれば、本発明の基板搬送具への基板の着脱装置と搬送手段と処理部とを備えているので、基板搬送具に基板を載置し、固定した状態で、基板を搬送し、かつ処理することが可能である。従って、基板の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有する膜を基板上に形成した後に熱処理を行なう場合でも、基板に反りなどが生じるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態である基板搬送具を示す斜視図であり、(b)は(a)のI−I線に沿う断面図である。
【図2】(a)は本発明の実施の形態である基板搬送具の排気孔のチャッキ弁構造を示す断面図であり、(b)は本発明の実施の形態である基板搬送具のガス供給孔のチャッキ弁構造を示す断面図であり、(c)の上図は支持バネの詳細を示す平面図であり、(c)の下図はその断面図である。
【図3】本発明の実施の形態である基板搬送具に基板が載置・固定された状態を示す斜視図である。
【図4】(a)、(b)は、本発明の実施の形態である基板搬送具への基板の着脱方法を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態である基板搬送具への基板の着脱装置を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態である処理装置を示す斜視図である。
【図7】図6の処理装置において基板搬送具への基板の着脱装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1 凸部
2 凹部
3 通気溝
4 排気孔
5 ガス供給孔
6 チャッキ弁(排気孔を開閉する弁)
7 チャッキ弁(ガス供給孔を開閉する弁)
11 排気装置
12 排気管
13 ガス供給装置
14 ガス供給管
100 基板搬送具
101 ウエハ(基板)
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板搬送具、基板搬送具への基板の着脱装置、基板搬送具への基板の着脱方法及び処理装置に関し、より詳しくは、フォトリソグラフィーなどの半導体装置の製造工程において基板を載置し、固定して搬送する基板搬送具、基板搬送具への基板の着脱装置、基板搬送具への基板の着脱方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の処理装置における基板搬送手段として、基板自体を搬送カセットに入れて、或いは基板自体を把持して搬送する手段が知られている。
【0003】
従来の基板搬送手段では、一つの処理工程が終わった後に、基板自体を搬送カセットに入れて、或いは基板自体をアームなどにより把持して搬送し、別の処理工程を行なっている。
【0004】
例えば、フォトリソグラフィーの一連の工程において、基板搬送手段として基板自体を把持して搬送する手段を用いた場合、まず、基板収納カセットから基板を把持して取り出し、基板をスピンコータまで搬送して真空チャックによりスピンコータに載置・固定し、基板上にレジストを塗布する。レジスト塗布後、真空を解除し、基板を把持してスピンコータから取り外し、そのまま加熱処理炉まで搬送し、基板をホールダに移してプリベークを行なうか、又は連続的にベーク処理を実施する。続いて、基板を把持して露光装置の保持台まで搬送し、露光装置の保持台に基板を真空チャックにより載置し、固定して、レジスト膜の露光を行なう。次に、真空を解除し、基板を把持して露光装置の保持台から取り外し、そのまま加熱処理炉まで搬送し、基板をホールダに移してポストイクスポージャーベークを行なうか、又はプロセス処理装置(現像装置内に設けられたポストイクスポージャーベーク及び現像処理)に連続的に流す。続いて、基板を把持して現像装置まで搬送し、基板をホールダに移してレジスト膜の現像を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の基板搬送手段では、レジスト膜の熱処理時にレジスト膜と基板との線膨張係数の違いから、基板が薄いウエハの場合、基板に反りなどが生じることがある。これにより、基板に歪みが生じ、プロセス処理が的確に行なわれなくなる虞がある。
【0006】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて創作されたものであり、基板に反りなどが生じるのを防止しつつ、基板の処理と搬送を連続して行なうことができる基板搬送具、基板搬送具への基板の着脱装置、基板搬送具への基板の着脱方法及び処理装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、基板搬送具に係り、基板を載置する基板搬送具であって、少なくとも凹部を有する基板載置面と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続する排気孔と、前記排気孔を開閉する弁と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、前記ガス供給孔を開閉する弁とを有することを特徴とし、
請求項2記載の発明は、請求項1記載の基板搬送具に係り、前記基板搬送具の基板載置面は複数の凹部を有し、該複数の凹部は通気孔又は溝により繋がっていることを特徴とし、
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の基板搬送具に係り、前記基板搬送具の基板載置面は、載置する前記基板の平面形状と略同じ平面形状を有することを特徴とし、
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一に記載の基板搬送具に係り、前記基板搬送具の排気孔を開閉する弁は、前記排気孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とし、
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一に記載の基板搬送具に係り、前記基板搬送具のガス供給孔を開閉する弁は、前記ガス供給孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とし、
請求項6記載の発明は、基板搬送具への基板の着脱装置に係り、基板の収納手段と、前記基板を載置する基板搬送具であって、少なくとも凹部を有する基板載置面と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送治具の裏面とを接続する排気孔と、前記排気孔を開閉する弁と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、前記ガス供給孔を開閉する弁とを備えた基板搬送具の収納手段と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具の排気孔を通して排気する排気手段と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具のガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段と、前記基板搬送具の収納手段から前記基板搬送具を取り出して前記排気手段にセットし、前記基板を載置し、固定した基板搬送具を前記ガス供給手段にセットし、前記ガス供給手段から前記基板搬送具を取り外して前記基板搬送具の収納手段に収納する基板搬送具の移動手段と、前記基板の収納手段から前記基板を取り出して前記基板搬送具の基板載置面にセットし、前記基板搬送具の基板載置面に載置した基板を前記基板搬送具から取り外して前記基板の収納手段に収納する基板の移動手段とを備えたことを特徴とし、
請求項7記載の発明は、請求項6記載の基板搬送具への基板の着脱装置に係り、前記基板搬送具は、板状を有し、前記基板の平面形状と略同じ形状を有することを特徴とし、
請求項8記載の発明は、請求項6又は7の何れか一に記載の基板搬送具への基板の着脱装置に係り、前記基板搬送具の排気孔を開閉する弁は、前記排気孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とし、
請求項9記載の発明は、請求項6乃至又は8の何れか一に記載の基板搬送具への基板の着脱装置に係り、前記基板搬送具のガス供給孔を開閉する弁は、前記ガス供給孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とし、
請求項10記載の発明は、基板搬送具への基板の着脱方法に係り、基板を載置する基板搬送具であって、少なくとも凹部を有する基板載置面と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続する排気孔と、前記排気孔を開閉する弁と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、前記ガス供給孔を開閉する弁とを備えた基板搬送具と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具の排気孔を通して排気する排気手段と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具のガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段とを有する基板搬送具への基板の着脱装置を用いて、前記基板搬送具の裏面を介して前記基板搬送具を前記排気手段にセットする工程と、前記基板搬送具の基板載置面に前記基板を載置する工程と、前記基板搬送具の排気孔を開けて前記凹部を排気し、圧力差により前記基板を前記基板載置面に固定させた後、前記排気孔を開閉する弁を閉じる工程と、前記基板搬送具の裏面を介して、前記基板を載置し、固定した基板搬送具を前記ガス供給手段にセットする工程と、前記基板搬送具のガス供給孔を開けて前記凹部にガスを供給し、前記基板を前記基板載置面から取り外し可能とする工程とを有することを特徴とし、
請求項11記載の発明は、処理装置に係り、請求項6乃至9記載の基板搬送具への基板の着脱装置と、前記基板を載置し、固定した基板搬送具を搬送する搬送手段と、前記基板搬送具に載置し、固定した基板を処理する処理部とを備えたことを特徴としている。
【0008】
以下に、上記本発明の構成により奏される作用を説明する。
【0009】
本発明の基板搬送具においては、少なくとも凹部を有する基板載置面において、凹部が排気孔を通して基板搬送具の裏面と接続されている。また、圧力差及び弾性力により排気孔を開閉する弁を有している。
【0010】
例えば、通常の状態で弾性力により基板搬送具の基板載置面側の排気孔の入り口を弁で塞ぐようにしておき、基板を基板載置面に載置して裏面側から排気することで、圧力差により弁を引き下げて排気孔を開ける。引き続き、排気することで凹部を減圧し、基板搬送具に基板を固定することができる。さらに、排気を止めると、圧力差により弁が閉じて、基板の処理中、及び搬送中は、基板搬送具に基板を固定しておくことができる。
【0011】
さらに、基板載置面の凹部と基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔を備え、かつ圧力差及び弾性力によりガス供給孔を開閉する弁を有している。
【0012】
例えば、凹部が減圧状態のとき、即ち基板の処理中、及び搬送中は、基板搬送具の裏面側のガス供給孔の入り口を弾性力により弁で塞ぐようにしておくことで、基板搬送具に基板を固定しておくことができる。そして、すべての処理が完了した後に、ガス供給孔にガスを供給することにより、ガス圧力により弁を押し上げてガス供給孔を開ける。引き続き、ガスを供給することで、凹部を大気圧にし、基板搬送具から基板を取り外すことができる。
【0013】
また、特に、基板搬送具を基板の平面形状と略同じか又は大きい平面形状とすることにより、フォトリソグラフィなどの工程で、基板の裏面がレジストミストやレジスト溶解現像液などで汚染されるのを防止することができる。
【0014】
本発明の基板搬送具への基板の着脱装置によれば、基板搬送具の裏面から排気孔を通して排気する排気手段と、基板搬送具の裏面からガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段と、排気手段への基板搬送具の装着及びガス供給手段からの基板搬送具の取り外しを行なう基板搬送具の移動手段と、基板搬送具への基板の載置及び基板搬送具からの基板の取り外しを行なう基板の移動手段とを備えている。
【0015】
上記の基板搬送具への基板の着脱装置により、基板搬送具の基板載置面に基板を載置した後、基板搬送具の排気孔を通して基板載置面の凹部を排気し、圧力差により基板を基板載置面に固定する工程と、基板を載置し、固定した基板搬送具のガス供給孔を通して凹部にガスを供給し、基板を基板載置面から取り外し可能とする工程とを有する、本発明の基板搬送搬送具への基板の着脱方法を行なうことができる。
【0016】
特に、上記の基板搬送具への基板の着脱装置では、基板搬送具の移動手段は収納カセットに対して基板搬送具の収納/取り出しが可能となっており、基板の移動手段は基板搬送具に対して基板の収納/取り出しが可能となっている。従って、収納カセットからの基板及び基板搬送具の出し入れを含む基板搬送具への基板の着脱を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0017】
本発明の処理装置によれば、本発明の基板搬送具への基板の着脱装置と、搬送手段と処理部とを備えているので、基板搬送具に基板を載置し、固定した状態で、基板を搬送し、かつ処理することが可能である。例えば、フォトリソグラフィーの一連の工程において、基板搬送具に基板を載置し、固定して基板に反りなどが生じるのを防止した状態で、基板の処理と搬送を連続して行なうことができる。従って、基板の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するレジスト膜を基板上に形成した後に熱処理を行なう場合でも、基板に反りなどが生じるのを防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0019】
(基板搬送具及びそれを利用する基板の処理装置)
まず、この発明の実施の形態である処理装置に用いられる基板搬送具の構成について図面を参照して説明する。
【0020】
図1(a)は、基板搬送具の構成を示す斜視図であり、同図(b)は(a)のI−I線に沿う断面図である。
【0021】
その基板搬送具100は、図1(a)、(b)に示すように、板状の金属又は非金属無機材料、例えばステンレス、セラミックス又はシリコンの板からなる。一例としてステンレス板は、載置するウエハ(基板)の平面形状と略同じ平面形状を有する。基板搬送具100の表面には、凹部2、及びその凹部2を囲むように設けられた凸部1とが基板載置面に形成されている。ウエハを基板載置面に載置することにより、基板載置面の凸部1とウエハとにより、凹部2は外部から遮断される。凹部2は、基板載置面全体で通気溝3等により一繋がりになっていてもよいし、凸部1により仕切られて、相互に独立した複数の凹部2を形成してもよい。
【0022】
さらに、基板搬送具100には、ステンレス板を貫通し、基板載置面の凹部2とステンレス板の裏面とを接続する排気孔4が形成されている。そして、排気孔4には圧力差及び弾性力により排気孔4を開閉する弁6が形成されている。また、基板搬送具100には、ステンレス板を貫通し、基板載置面の凹部2とステンレス板の裏面とを接続するガス供給孔5が形成されている。そして、ガス供給孔5には圧力差及び弾性力によりガス供給孔5を開閉する弁7が形成されている。
【0023】
なお、基板載置面に、凸部1により仕切られて、相互に独立した複数の凹部2が形成されている場合、各凹部2に接続されるように排気孔4とガス供給孔5が形成されることになる。
【0024】
次に、排気孔を開閉する弁(チャッキ弁)6の機構及び動作について説明する。具体的な機構を図1(b)に示す。図1(b)に示すように、排気孔4を開閉する弁6はバネの先端に球状の弁が取り付けられており、圧力差及び弾性力により排気孔4を開閉することができるようになっている。球状の弁は、通常の状態で弾性力(P2)により球状の弁が閉じて基板搬送具100の基板載置面側の排気孔4を塞ぐようになっている。ウエハを基板載置面に載置して裏面側から排気(排気圧P1)することで、圧力差により球状の弁を引き下げて排気孔4を開ける。引き続き、排気することで凹部2内を減圧し、ウエハを基板載置面に固定する。排気を終えると、圧力差により球状の弁が閉じて、凹部2内の減圧状態が保たれる。
【0025】
次に、ガス供給孔5を開閉する弁(チャッキ弁)7の機構及び動作について説明する。具体的な機構を同じく図1(b)に示す。図1(b)に示すように、ガス供給孔5を開閉する弁7は、バネの先端に球状の弁が取り付けられており、圧力差及び弾性力によりガス供給孔5を開閉することができるようになっている。球状の弁は、通常の状態で弾性力(P4)により基板搬送具100の裏面側のガス供給孔5を塞ぐようになっている。ウエハを基板載置面に載置して凹部2が減圧状態のとき、弾性力により球状の弁が閉じてガス供給孔5は塞がっている。ガス供給孔5にガスを供給することにより、ガス圧力(P3)により球状の弁を押し上げて、ガス供給孔5を開ける。引き続き、ガスを供給することで、凹部2内を大気圧にし、ウエハを基板載置面から取り外し可能な状態にする。以上のように、基板搬送具100に支障なくウエハを着脱するためには、弾性力(P2、P4)、排気圧(P1)及びガス圧力(P3)の間の大小関係は、P2<P1<P4<P3とすることが必要である。
【0026】
次に、基板載置面の凹部2を排気し、その凹部2にガスを供給する排気/ガス供給手段に基板搬送具をセットする機構について説明する。
【0027】
図3は、ウエハ101を基板搬送具100にセットした状態を示す斜視図である。図4(a)は、基板搬送具100を排気/ガス供給手段にセットし、ウエハ101を載置した状態を示す断面図である。図4(b)は、基板搬送具100を排気/ガス供給手段にセットし、ウエハ101を取り外し可能にした状態を示す断面図である。
【0028】
排気/ガス供給手段11は、図示しない排気装置と接続した排気管12、14と、図示しないガス供給装置と接続したガス供給管13とを有する。基板搬送具100を排気/ガス供給手段11にセットした状態で、排気管12は基板搬送具100の排気孔4と接続し、ガス放出管13は基板搬送具100のガス供給孔5と接続するように配置されている。このとき、排気/ガス供給手段11の排気管14を通して排気装置により排気し、基板搬送具100を排気/ガス供給手段11に固定する。この状態は、基板搬送具100を排気/ガス供給手段11から取り外すまで保持される。
【0029】
凹部2内を減圧する場合、排気管12を通して排気することで、バネの弾性力により閉じていた、排気孔4を開閉する弁6は圧力差により開いて排気装置と排気孔4とが繋がるので、排気を続けることで凹部2内を減圧する。また、凹部2内を大気圧に戻す場合、ガス放出管13を通してガスを供給することで、バネの弾性力により閉じていたガス供給孔5を開閉する弁7は、ガス圧力により開いてガス供給装置とガス供給孔5とが繋がるので、引き続き、ガスを供給して凹部を大気圧に戻す。
【0030】
さらに、凹部2内を減圧した後、排気/ガス供給手段11から基板搬送具100を取り外した状態では、排気孔4の弁は圧力差及び弾性力により、ガス供給孔5の弁は弾性力によりそれぞれ閉じられることになる。
【0031】
なお、上記では、排気手段とガス供給手段との両方を一体的に設けているが、排気手段とガス供給手段とを別々に備えてもよい。
【0032】
以上のように、本発明の実施の形態の基板搬送具においては、基板載置面に凹部2、及び凹部2を囲むように設けられた凸部1とを有し、かつ、基板搬送具100を貫通し、基板載置面の凹部2と基板搬送具100の裏面とを接続する排気孔4と、圧力差及びバネの弾性力により排気孔4を開閉する弁6とを備えている。従って、基板搬送具100の裏面から排気孔4を通して凹部2内を排気して、圧力差によりウエハ101を固定することができる。また、ウエハ101の搬送中、及び処理中は、圧力差により弁を閉じて凹部2を減圧状態に保ち、基板搬送具100にウエハ101を固定することができる。
【0033】
さらに、基板搬送具100を貫通し、基板載置面の凹部2と基板搬送具100の裏面とを接続するガス供給孔5と、圧力差及びバネの弾性力によりガス供給孔5を開閉する弁7とを備えている。従って、ウエハ101の搬送中、及び処理中は、弾性力により弁を閉じて凹部2を減圧状態に保ち、基板搬送具100にウエハ101を固定することができる。そして、すべての処理が完了した後に、基板搬送具100の裏面からガス供給孔5を通してガスを供給することにより、基板搬送具100からウエハ101を取り外すことができる。
【0034】
また、特に、基板搬送具100の基板載置面をウエハ101の平面形状と略同じか又は大きい平面形状とすることにより、フォトリソグラフィなどの工程で、ウエハ101の裏面がレジストミストやレジスト溶解現像液などで汚染されるのを防止することができる。これにより、作業の終了後に、特にウエハ101の裏面を洗浄する必要がなくなる。
【0035】
次に、第1の実施の形態に係る、基板搬送具100の基板載置面にウエハ(基板)101を載置して固定し、その後に、そのウエハ101を載置し、固定した基板搬送具100からウエハ100を取り外す、基板搬送具への基板の着脱装置の構成について説明する。
【0036】
図5は、基板搬送具への基板の着脱装置の構成について示す斜視図である。
【0037】
その基板搬送具への基板の着脱装置は、図5に示すように、ウエハ(基板)101の収納カセット21と、ウエハ101を載置し、ウエハ101を圧力差により固定するステンレス板からなる基板搬送具100の収納カセット22と、ウエハ101を載置し、固定した基板搬送具100の収納カセット23と、基板搬送具100の裏面から基板搬送具100の排気孔4を通して排気する排気手段と基板搬送具100の裏面から基板搬送具100のガス供給孔5を通してガスを供給するガス供給手段とが一体的に設けられた排気/ガス供給手段11とを有している。
【0038】
さらに、基板搬送具への基板の着脱装置は、基板搬送具100の収納カセット22から基板搬送具100を取り出して排気/ガス供給手段11にセットし、ウエハ101を載置し、固定した基板搬送具100を受け取って排気/ガス供給手段11に基板搬送具100をセットし、排気/ガス供給手段11から基板搬送具100を取り外して基板搬送具100の収納カセット22に収納する基板搬送具100の移動手段25と、ウエハ101の収納カセット21からウエハ101を取り出して基板搬送具100の基板載置面にセットし、基板搬送具100の基板載置面に載置したウエハ101を基板搬送具100から取り外してウエハ101の収納カセット21に収納する、図示しないウエハ101の移動手段とを有している。基板搬送具の移動手段25及び基板の移動手段は、それぞれアームとウエハ保持部とを備え、アームはX方向、Y方向、Z方向の移動及び平面内の回転が可能であり、さらにウエハ保持部は平面に垂直な方向の回転が可能となっている。
【0039】
上記の基板搬送具への基板の着脱装置では、基板搬送具100の移動手段は収納カセット22に対して基板搬送具100の収納/取り出しが可能となっており、基板の移動手段は収納カセット21に対してウエハ101の収納/取り出しが可能となっている。従って、収納カセット21、22からのウエハ101及び基板搬送具100の出し入れを含む基板搬送具100へのウエハ101の着脱を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0040】
上記基板搬送具への基板の着脱装置を、ウエハ101を載置し、固定した基板搬送具100を搬送するベルトコンベアやロボットなどの搬送手段、及びウエハ101に対してフォトリソグラフィなどの一連の処理を行なう処理室などと接続することにより、基板搬送具の基板の着脱装置を備えた処理装置を構成する。
【0041】
図6は、そのような処理装置の構成を示す斜視図である。基板搬送具への基板の着脱装置と搬送手段及び処理室とを備えている。
【0042】
図6に示す処理装置において、基板搬送具への基板の着脱装置は図5の場合と異なり、排気/ガス供給手段24は床に設けられ、その床には平行な2本の搬送ベルトからなるウエハ101の移動手段26が設けられている。その構成を図7に示す。
【0043】
基板搬送具100と接続する排気/ガス供給手段24の機構部は図5に示す機構部と同じとする。なお、図6及び図7中、符号27は塗布/現像処理部であり、28はベーキング処理部であり、29は基板搬送具/基板収容部である。他の符号に関しては、図5と同じ符号で示すものは、図5と同じものを示す。
【0044】
排気/ガス供給手段24により、基板搬送具100にウエハ101を載置し、固定したのち、その基板搬送具100を処理部に搬送し、ウエハ101の搬送と処理とを繰り返して、ウエハ101に対して、例えばフォトリソグラフィに関する一連の処理を行えるようになっている。処理部では、塗布/現像処理部27で塗布/現像処理を行い、ベーキング処理部28でベーキング処理を行なう。その後、その基板搬送具100を搬送手段により基板搬送具/基板収容部29まで搬送する。基板搬送具/基板収容部29では基板搬送具100を排気/ガス供給手段にセットし、基板搬送具100からウエハ101を取り外す。
【0045】
以上のように、本発明の実施の形態の基板搬送具への基板の着脱装置を備えた処理装置によれば、上記の基板搬送具100を備えているので、基板搬送具100にウエハ101を載置し、固定した状態で、ウエハ101を処理し、かつ搬送することが可能である。従って、例えば、ウエハ101上にウエハ101と熱膨張係数が異なる膜などを形成後に熱処理を行なう場合でも、ウエハ101に反りなどが生じるのを防止することができる。
【0046】
また、基板搬送具への基板の着脱装置を備えているので、収納カセット21、22からのウエハ101及び基板搬送具100の出し入れを含む基板搬送具100へのウエハ101の着脱を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0047】
さらに、基板搬送具への基板の着脱装置のほかに、ウエハ101を搭載した基板搬送具100の搬送手段と、基板搬送具100に搭載したウエハ101の処理部とを備えている。これにより、排気/ガス供給手段24への基板搬送具100の装着、基板搬送具100へのウエハ101の載置及び固定、ウエハ101を搭載した基板搬送具100の搬送及び搭載したウエハ101の処理、排気/ガス供給手段24への基板搬送具100の装着、基板搬送具100からのウエハ101の取り外しという、収納カセット21からのウエハ101の出し入れを含むウエハ101の処理を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0048】
(基板の処理方法)
次に、上記処理装置を用いた基板の処理方法について説明する。この場合、図1に示すような、ウエハ(基板)を載置し、固定して搬送する基板搬送具100を用いて、図5に示す基板搬送具への基板の着脱装置を備えた処理装置によりウエハ101の処理を行なうものとする。なお、処理装置には、基板搬送具100への基板101の装着と基板搬送具100からの基板101の脱離とを別々に行なうため、別々の着脱装置が備えられているとする。但し、両方の着脱装置において、同じ構成部は図5に示す符号と同じ符号を用いる。
【0049】
まず、基板搬送具への基板の装着側の着脱装置において、基板搬送具100の移動手段25により基板搬送具100を収納カセット21から取り出し、基板搬送具100の裏面を介して基板搬送具100を排気/ガス供給手段11にセットする。
【0050】
次いで、ウエハ101の移動手段によりウエハ101を収納カセット22から取り出し、基板搬送具100の基板載置面にウエハ101を載置した後、排気を始める。これにより、圧力差により排気孔4を開閉する弁6が開いて基板搬送具100の排気孔4が開き、凹部2が排気される。この状態を保持し、凹部2内を十分に減圧すると、ウエハ101が基板載置面に固定される。
【0051】
次いで、基板搬送具100の移動手段25により基板搬送具100を排気/ガス供給手段11から取り外す。このとき、圧力差により、排気孔4を開閉する弁6及びガス供給孔5を開閉する弁7が閉じるので、排気孔4を開閉する弁6及びガス供給孔5を開閉する弁7を閉じた状態で、ウエハ101を載置した基板搬送具100を収納カセット23に収納する。引き続き、上記と同じことを繰り返し、ウエハ101を載置した基板搬送具100を順次収納カセット23に収納する。
【0052】
次に、搬送手段によりウエハ101を載置した基板搬送具100を処理部に搬送する。処理部でウエハ101を処理した後、ウエハ101を次の処理部に搬送し、ウエハ101に対して次の処理を行なう。ウエハ101の搬送と処理とを繰り返して、ウエハ101に対して、例えばフォトリソグラフィに関する一連の処理を行なう。一の処理部から他の処理部への基板の搬送方法として良く知られた、基板搬送具100を搬送カセットに収納して搬送する方法でもよいし、基板搬送具100を把持して搬送する方法でもよいし、基板搬送具100をコンベアベルトにより搬送する方法でもよい。
【0053】
一連の処理が完了した後、ウエハ101を載置した基板搬送具100を処理部から、基板搬送具への基板の脱離のための着脱装置まで搬送し、処理済みのウエハ101を載置した基板搬送具100の収納カセット22に収納する。次いで、処理済みのウエハ101を載置した基板搬送具100を移動させて、基板搬送具100の裏面を介して基板搬送具100を排気/ガス供給手段11にセットする。
【0054】
次いで、ガス供給管13を通して基板搬送具100のガス供給孔5にガスを供給し、ガス圧力により弁7を開いてガス供給孔5を開け、凹部2にガスを供給し、ウエハ101を基板載置面から取り外し可能とする。続いて、ウエハ101を基板載置面から取り外して、ウエハ101を収納カセット21に収納する。
【0055】
以上のように、この発明の実施の形態の基板の処理方法によれば、基板搬送具100にウエハ101を載置し、固定した状態で、ウエハ101を処理し、かつ搬送することが可能である。例えば、フォトリソグラフィーの一連の工程において、基板搬送具100にウエハ101を載置し、固定することによりウエハ101に反りなどが生じるのを防止した状態で、ウエハ101の処理と搬送を連続して行なうことができる。従って、レジスト膜を形成後に熱処理を行なう場合でも、ウエハ101に反りなどが生じるのを防止することができる。
【0056】
また、特に、板状の基板搬送具100の平面形状をウエハ101の平面形状と略同じか又は大きくすることにより、フォトリソグラフィなどの工程で、ウエハ101の裏面がレジストミストやレジスト溶解現像液などで汚染されるのを防止することができる。これにより、作業の終了後に、特にウエハ101裏面を洗浄する必要がなくなくる。
【0057】
以上、実施の形態によりこの発明を詳細に説明したが、この発明の範囲は上記実施の形態に具体的に示した例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の上記実施の形態の変更はこの発明の範囲に含まれる。
【0058】
例えば、上記の実施の形態では、基板搬送具の材料としてステンレスを用いているが、これに限られない。セラミックス又はシリコンなどを用いてもよい。特に、基板としてシリコンウエハを用いた場合、基板搬送具の材料としてシリコンを用いた場合、熱膨張係数が同じとなり、シリコンウエハに与える応力を抑制することができる。
【0059】
なお、基板搬送具の材料としてセラミックス又はシリコンを用いた場合、排気孔を開閉する弁、及びガス供給孔を開閉する弁をMEMS(マイクロマシン)技術を用いて作製することが可能である。その例を図2(a)乃至(c)に示す。
【0060】
図2(a)は排気孔4とチャッキ弁構造を示す断面図である。図中、符号6aはセラミックス又はシリコンからなる支持バネ(弾性体)であり、6bはセラミックス又はシリコンからなる球状の弁である。図2(b)はガス供給孔5とチャッキ弁構造を示す断面図である。図中、符号7aはセラミックス又はシリコンからなる支持バネ(弾性体)であり、7bはセラミックス又はシリコンからなる球状の弁である。図2(a)、(b)において、100aはセラミックス又はシリコンからなる基材、100bはセラミックス又はシリコンからなる基材であり、これらの基材100a、100bは耐熱接着剤等により貼り合わせてある。
【0061】
図2(c)の上図は支持バネ(弾性体)6a、7aの平面図であり、下図はその断面図であり、支持バネ6a、7aの幅w又は板厚tの少なくとも何れか一を調整することにより、バネ定数を調整することが可能である。
【0062】
また、基板搬送具100の複数の凹部2を接続するため、凸部1の側壁に溝を設けているが、凹部2を囲う凸部1の側壁に通気孔を設けてもよい。また、凹部2として基板搬送具100の基板載置面に小さい溝状の凹部を形成してもよい。
【0063】
また、基板101として半導体ウエハを用いているが、これに限られない。方形状のガラス基板などを用いてもよい。
【0064】
また、圧力差及び弾性力により排気孔4を開閉する弁6、及び圧力差及び弾性力によりガス供給孔5を開閉する弁7としてチャッキ弁、即ちバネの先端に球状の弁を設けたものを用いているが、これに限られない。球状の弁の代わりに他の形状の弁を用い、バネの代わりに他の弾性体を用いることができる。
【0065】
また、基板搬送具100の基板載置面の形状を基板101の平面形状と同じとしているが、これに限られない。基板載置面を基板101よりも大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
【0066】
また、上記では、凹部を有する基板搬送具を用いて、凹部内を減圧することにより圧力差により基板を基板載置面に固定したものを基板の処理に供しているが、基板載置面に凹部を有するか又は基板載置面が平坦な面となっている基板搬送具を用い、表面張力により基板載置面に載置し、固定したものを基板の処理に供してもよい。この場合、基板搬送具の基板載置面に液体を介して基板を載置して押圧し、表面張力により基板を基板搬送具に固定することができ、また、基板を載置した基板搬送具を液体に漬けることにより基板と基板載置面との間に液体を浸透させて基板を基板搬送具から取り外すことができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明の基板搬送具においては、少なくとも凹部を有する基板載置面において、凹部が排気孔を通して基板搬送具の裏面と接続されている。また、圧力差及び弾性力により排気孔を開閉する弁を有している。従って、裏面側から排気することで凹部内を減圧し、基板搬送具に基板を固定することができる。さらに、基板の処理中、及び搬送中は、圧力差により排気孔を開閉する弁を閉じて基板搬送具に基板を固定しておくことができる。
【0068】
また、基板搬送具の基板載置面の凹部と基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔を備え、かつ圧力差及び弾性力によりガス供給孔を開閉する弁を有している。従って、基板の処理中、及び搬送中は、基板搬送具の裏面側のガス供給孔を弁で塞ぐようにしておくことで、凹部内の減圧状態を保ち、基板搬送具に基板を固定しておくことができる。さらに、すべての処理が完了した後に、ガス供給孔にガスを供給することにより、凹部を大気圧にし、基板搬送具から基板を取り外すことができる。
【0069】
また、特に、基板搬送具を基板の平面形状と略同じか又は大きい平面形状とすることにより、例えばフォトリソグラフィの工程で、基板の裏面がレジストミストやレジスト溶解現像液などで汚染されるのを防止することができる。これにより、作業の終了後に特に基板裏面を洗浄する必要がなくなる。
【0070】
本発明の基板搬送具への基板の着脱装置によれば、基板搬送具の裏面から排気孔を通して排気する排気手段と、基板搬送具の裏面からガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段と、排気手段への基板搬送具の装着及びガス供給手段からの基板搬送具の取り外しを行なう基板搬送具の移動手段と、基板搬送具への基板の載置及び基板搬送具からの基板の取り外しを行なう基板の移動手段とを備えている。
【0071】
上記の基板搬送具への基板の着脱装置により、基板搬送具の基板載置面に基板を載置した後、基板搬送具の排気孔を通して基板載置面の凹部を排気し、圧力差により基板を基板載置面に固定する工程と、基板を載置し、固定した基板搬送具のガス供給孔を通して凹部にガスを供給し、基板を基板載置面から取り外し可能とする工程とを有する、本発明の基板搬送搬送具への基板の着脱方法を行なうことができる。
【0072】
特に、上記の基板搬送具への基板の着脱装置では、基板搬送具の移動手段は収納カセットに対して基板搬送具の収納/取り出しが可能となっており、基板の移動手段は基板に対して基板搬送具の収納/取り出しが可能となっている。従って、収納カセットからの基板及び基板搬送具の出し入れを含む基板搬送具への基板の着脱を行なうための一連の動作を自動的に行なうことができる。
【0073】
本発明の処理装置によれば、本発明の基板搬送具への基板の着脱装置と搬送手段と処理部とを備えているので、基板搬送具に基板を載置し、固定した状態で、基板を搬送し、かつ処理することが可能である。従って、基板の熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有する膜を基板上に形成した後に熱処理を行なう場合でも、基板に反りなどが生じるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態である基板搬送具を示す斜視図であり、(b)は(a)のI−I線に沿う断面図である。
【図2】(a)は本発明の実施の形態である基板搬送具の排気孔のチャッキ弁構造を示す断面図であり、(b)は本発明の実施の形態である基板搬送具のガス供給孔のチャッキ弁構造を示す断面図であり、(c)の上図は支持バネの詳細を示す平面図であり、(c)の下図はその断面図である。
【図3】本発明の実施の形態である基板搬送具に基板が載置・固定された状態を示す斜視図である。
【図4】(a)、(b)は、本発明の実施の形態である基板搬送具への基板の着脱方法を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態である基板搬送具への基板の着脱装置を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態である処理装置を示す斜視図である。
【図7】図6の処理装置において基板搬送具への基板の着脱装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1 凸部
2 凹部
3 通気溝
4 排気孔
5 ガス供給孔
6 チャッキ弁(排気孔を開閉する弁)
7 チャッキ弁(ガス供給孔を開閉する弁)
11 排気装置
12 排気管
13 ガス供給装置
14 ガス供給管
100 基板搬送具
101 ウエハ(基板)
Claims (11)
- 基板を載置する基板搬送具であって、
少なくとも凹部を有する基板載置面と、
前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続する排気孔と、
前記排気孔を開閉する弁と、
前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、
前記ガス供給孔を開閉する弁と
を有することを特徴とする基板搬送具。 - 前記基板搬送具の基板載置面は複数の凹部を有し、該複数の凹部は通気孔又は溝により繋がっていることを特徴とする請求項1記載の基板搬送具。
- 前記基板搬送具の基板載置面は、載置する前記基板の平面形状と略同じ平面形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の基板搬送具。
- 前記基板搬送具の排気孔を開閉する弁は、前記排気孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の基板搬送具。
- 前記基板搬送具のガス供給孔を開閉する弁は、前記ガス供給孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の基板搬送具。
- 基板の収納手段と、
前記基板を載置する基板搬送具であって、少なくとも凹部を有する基板載置面と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送治具の裏面とを接続する排気孔と、前記排気孔を開閉する弁と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、前記ガス供給孔を開閉する弁とを備えた基板搬送具の収納手段と、
前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具の排気孔を通して排気する排気手段と、
前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具のガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段と、
前記基板搬送具の収納手段から前記基板搬送具を取り出して前記排気手段にセットし、前記基板を載置し、固定した基板搬送具を前記ガス供給手段にセットし、前記ガス供給手段から前記基板搬送具を取り外して前記基板搬送具の収納手段に収納する基板搬送具の移動手段と、
前記基板の収納手段から前記基板を取り出して前記基板搬送具の基板載置面にセットし、前記基板搬送具の基板載置面に載置した基板を前記基板搬送具から取り外して前記基板の収納手段に収納する基板の移動手段と
を備えたことを特徴とする基板搬送具への基板の着脱装置。 - 前記基板搬送具は、板状を有し、前記基板の平面形状と略同じ形状を有することを特徴とする請求項6記載の基板搬送具への基板の着脱装置。
- 前記基板搬送具の排気孔を開閉する弁は、前記排気孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とする請求項6又は7の何れか一に記載の基板搬送具への基板の着脱装置。
- 前記基板搬送具のガス供給孔を開閉する弁は、前記ガス供給孔を圧力差及び弾性力により開閉する機構を備えたことを特徴とする請求項6乃至又は8の何れか一に記載の基板搬送具への基板の着脱装置。
- 基板を載置する基板搬送具であって、少なくとも凹部を有する基板載置面と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続する排気孔と、前記排気孔を開閉する弁と、前記基板載置面の凹部と前記基板搬送具の裏面とを接続するガス供給孔と、前記ガス供給孔を開閉する弁とを備えた基板搬送具と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具の排気孔を通して排気する排気手段と、前記基板搬送具の裏面から前記基板搬送具のガス供給孔を通してガスを供給するガス供給手段とを有する基板搬送具への基板の着脱装置を用いて、
前記基板搬送具の裏面を介して前記基板搬送具を前記排気手段にセットする工程と、
前記基板搬送具の基板載置面に前記基板を載置する工程と、
前記基板搬送具の排気孔を開けて前記凹部を排気し、圧力差により前記基板を前記基板載置面に固定させた後、前記排気孔を開閉する弁を閉じる工程と、
前記基板搬送具の裏面を介して、前記基板を載置し、固定した基板搬送具を前記ガス供給手段にセットする工程と、
前記基板搬送具のガス供給孔を開けて前記凹部にガスを供給し、前記基板を前記基板載置面から取り外し可能とする工程と
を有することを特徴とする基板搬送具への基板の着脱方法。 - 請求項6乃至9記載の基板搬送具への基板の着脱装置と、
前記基板を載置し、固定した基板搬送具を搬送する搬送手段と、
前記基板搬送具に載置し、固定した基板を処理する処理部とを備えたことを特徴とする処理装置。
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JP2003071982A JP2004281765A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 基板搬送具、基板搬送具への基板の着脱装置、基板搬送具への基板の着脱方法及び処理装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014012361A (ja) * | 2012-07-04 | 2014-01-23 | Yamaha Motor Co Ltd | 搬送治具 |
JP2016508667A (ja) * | 2013-01-21 | 2016-03-22 | エーファウ・グループ・エー・タルナー・ゲーエムベーハー | 構造化された基板を搬送する収容装置 |
JP2016054187A (ja) * | 2014-09-03 | 2016-04-14 | アキレス株式会社 | テープフレーム付きウエハ用トレイ |
JP2018518701A (ja) * | 2015-06-11 | 2018-07-12 | エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. | リソグラフィ装置及び基板をロードするための方法 |
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2003
- 2003-03-17 JP JP2003071982A patent/JP2004281765A/ja not_active Withdrawn
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