JP2004278073A - 給水装置 - Google Patents

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Fumiki Akiyama
史樹 秋山
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  • Secondary Cells (AREA)
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Abstract

【課題】電池を供給源とした電源を有する給水装置において、給水装置が必要とする最適な電池の残量を検出することで、電池を効率よく使用でき、かつ安全性に優れた給水装置を提供する。
【解決手段】電池からのエネルギーを供給源とし前記電池電圧以上に電圧を昇圧する電源部と、前記電源部の所定の電圧を検出する電源監視部と、前記電源部から吐水量を調整する前記流量調整手段への供給を制御する流調通電手段とを有する給水装置において、前記流調通電手段を駆動時から前記電源監視部の出力するまでの時間に基づいて前記電池の残量を推定する電池残量推定手段を有することを特徴とし、電池の残量検出を、電池電圧による判断でなく、負荷を駆動する電源部の状態により判断するようにした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池を供給源とした電源を有し、前記電源よりソレノイド等の流量制御手段に瞬間的に大電流を流す給水装置に係り、特に電池の残量検出に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電池を供給源とした電源を有する給水制御装置では、特開平7−281773(図3)や特開平10−306884(図6)のように、電池を昇圧回路で昇圧して電池電圧より高い所定電圧(ソレノイド駆動が可能な電圧)の電源を設け、該電源より負荷であるソレノイドに通電する。ソレノイド駆動には瞬間的な大電流を必要とするため、通常、電源には比較的大容量のコンデンサを設け、該コンデンサを所定電圧に充電して通電する構成となっている。そのため、通電中は電源の電圧は瞬間的に低下し、それと同時に電池から電源へ電力が供給される。そして電源が所定の電圧に復帰すると電池からの供給が停止する。その時(電池からの電源への供給開始から停止まで)の電池電圧を直接監視して、電池電圧が所定の電圧以下かどうかで電池の残量の検出やその旨を報知していた。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−281773号公報(図3)
【0004】
【特許文献2】
特開平10−306884号公報(第6図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のような所定の電池電圧で電池の残量を検出する方法では、電池の劣化時の内部抵抗や電池電圧のばらつきが大きいため、残量が少なく寿命と判断する所定電圧の設定が難しかった。所定電圧を過大に設定すると早期に電池切れが報知されるし、電池寿命を長くするために過小に設定すると給水装置の動作不良になるおそれがあった。
【0006】
また、ソレノイドを駆動する電源においては、電池電圧以外に電池の内部抵抗や回路のばらつきにより、同じ電池電圧であってもソレノイド駆動後に電源が所定電圧に復帰するまでの時間が異なるので、電池電圧のみで残量を検出する方法では、給水装置が必要とする電池残量とは必ずしも一致せず、電池を効率よく使用できないという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、給水装置が必要とする最適な電池残量を検出することで、電池を効率よく使用でき、かつ安全性に優れた給水装置を提供する事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、電池からのエネルギーを供給源とし前記電池電圧以上に電圧を昇圧する電源部と、前記電源部の所定の電圧を検出する電源監視部と、前記電源部から吐水量を調整する前記流量調整手段への供給を制御する流調通電手段とを有する給水装置において、前記流調通電手段を駆動時から前記電源監視部の出力するまでの時間に基づいて前記電池の残量を推定する電池残量推定手段を有するようにしたので、給水装置が必要とする最適な電池残量を簡単に検出することができ、電池を効率よく使用できる。
【0009】
請求項2は、請求項1に記載の給水装置において、前記所定の電圧は前記流量調整手段の最低駆動電圧以上であることを特徴としたので、吐水不良や止水不良が防止できるとともに、給水装置が必要とする最適な電池残量を簡単に検出することができる。
【0010】
請求項3は、電池からのエネルギーを供給源とし前記電池電圧以上に電圧を昇圧する電源部と、前記電源部の複数の電圧を検出する電源監視部と、前記電源部から吐水量を調整する前記流量調整手段への供給を制御する流調通電手段とを有する給水装置において、前記電源監視部は第一の検出電圧及び第二の検出電圧を有するとともに、前記第一の検出電圧から前記第二の検出電圧までの経過時間に基づいて前記電池の残量を推定する電池残量推定手段を有するようにしたので、流量調整手段への通電時間や通電量を考慮することなく、ばらつきが少ない最適な電池残量を検出することができる。
【0011】
請求項4は、請求項1乃至3に記載の給水装置において、前記電池残量推定手段の出力値に基づいて、複数の動作モードを動作させることを特徴としたので、電池の残量に応じて、適切な電池切れの予告報知や安全な動作停止ができるので、使用者や交換者にわかり易く、かつ、安全性に優れている。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例1に係わる給水装置の構成を示す説明図である。給水装置1は電池2と電源部3と電源監視部4と制御部5と流調通電手段6と流量調整手段7とで構成され、SW等の外部入力信号(図示せず)や所定時刻や所定間隔で制御部5が流調通電手段6へ所定時間通信信号5aを出力し流量調整手段7を駆動させ所定の部位に給水を行う。
【0013】
制御部は電池残量推定手段を有しており、電池残量推定手段は、通電後の電源部3の状態を電源監視部4にて監視し、その監視情報4aに基づいて給水装置が必要とする電池の残量を検出する構成になっている。
【0014】
図2は給水装置1の詳細なブロック図である。電源部3は、昇圧回路31とコンデンサ32で構成され、電池2の電池電圧(例えば新品で3V)を昇圧回路31にて所定の電圧に昇圧して(例えば5V)、コンデンサ32に充電する。電源部3は、マイコン52、ラッチングソレノイド71を駆動する電源となっている。
【0015】
また、電源検出IC41により、電源部3が所定の電圧未満(例えばソレノイド最低駆動電圧の4.7V)になるとLOW信号がマイコンのポートへ出力される構成となっている。
【0016】
図3に示すように、SW8が押されると、マイコン52より開信号52aが所定時間(例えば20ms)出力され、LS駆動回路61にてラッチングソレノイド71に通電し吐水する。所定時間(例えば3秒間)経過後、マイコン52より閉信号が所定時間(例えば6ms)出力され、LS駆動回路61にてラッチングソレノイド71に通電し止水する。図4のようにSW8が押されている間だけ吐水するようにしてもよいし、SWを使用せずに一定時刻もしくは一定間隔で吐水するようにしてもよい。
【0017】
図5の(a)に示すように、通電前は、電源部3は所定の電圧(例えば5V)に維持されているが、通電を開始すると、ラッチングソレノイド71に大電流が供給され、コンデンサ32が放電することで電源部3の電圧が低下する。通電中でも電池2から昇圧回路31を通してコンデンサ32に充電されるが、充電よりも放電する方が大きいため電圧は低下する。通電が終了すると、電池からの充電だけになり、電源部3の電圧が所定の電圧まで復帰する。電圧検出IC41の出力41aは所定の検出電圧(例えばラッチングソレノイド71最低駆動電圧の4.7V)未満になるとLOW信号をマイコン52へ出力し、電圧が検出電圧以上に復帰するとHi信号をマイコン52へ出力する。この通電後の電圧検出IC41のLOW出力時間(検出時間T1)は、電池2の劣化状態(電池電圧や内部抵抗の状態)や回路のばらつきで変化する。図5の(b)は電池が劣化した場合の動作を示す。このように、電池2が劣化するにつれて検出時間T1の時間が除々に長くなる。この検出時間T1をマイコン52にて計測して所定の値と比較することで、給水装置1が必要とする電池の残量を検出することができる。電池電圧が同じでも、回路のばらつきでも検出時間T1が変化するため、従来の電池電圧に基づいて電池の残量を検出する方法よりも最適な残量を検出できる。
【0018】
尚、ラッチングソレノイド71は所定の電圧以上で駆動する必要性があるが、電池が劣化しT1が長くなった場合は、駆動の間隔次第では電圧が所定の電圧に復帰する前にラッチングソレノイド71を駆動する可能性もあり、吐水不良を起こすおそれがある。しかし、実施例1のように検出電圧IC41の検出電圧とソレノイド71の最低駆動電圧を同じにして、電圧検出IC41がLOW出力している間はラッチングソレノイド71の駆動を禁止するようにすれば、確実に最低駆動電圧以上の電圧が印加され吐水不良が回避でき、安全性が確保できる。
【0019】
また、電池の残量が少ないと判断する検出時間T1は、ラッチングソレノイド71の駆動状況によって可変してもよい。例えば、ラッチングソレノイド71の駆動の間隔が十分長い場合は、たとえ検出時間T1が予め設定された時間よりも長くなったとしても、十分コンデンサを充電する時間があり上記の吐水不良が起きることはないため、給水装置1が必要とする電池残量以上であると判断し、初期設定の時間を補正して長くする。そうすることで、同じ劣化状態の電池でも、安全性が確保されると同時に電池の寿命を更に長くできる。
【0020】
次に一連の動作を給水装置のフローチャート(図6)を用いて説明する。プログラムがスタート(S000)すると、SWが押されたかを判断し(S001)、SWが押された場合は、開通電を行い(S002)、T1を計測する(S003)。次に計測したT1をX2と比較する(S004)。このX2は、電池がかなり劣化して、給水装置の動作に支障をきたし吐水不良を起こす危険性があり、製品が必要とする電池残量以下になったと判断する時間である。S004にてT1がX2以上であれば、閉通電(S008)を行い、動作停止モード(S009)となり、電池を交換されるまで動作を停止する。S004にてT1がX2未満であれば、次にT1をX1と比較する(S005)。このX1は、給水装置の動作に支障をきたさないが、電池は劣化しており、使用者に電池交換を促すような電池残量になったと判断する時間である。S005にてT1がX1以上であれば電池切れ予告表示モード(S010)となり、図2のLED9を定期的に点滅させ、使用者に電池交換を促す。S005にてT1がX1未満であれば、所定時間吐水したかを判断して(S006)、吐水していれば閉通電(S007)を行い、S001へ戻る。以上のフローにより、電池の残量によって、適切な電池切れの予告表示や動作停止を行うので、使用者や交換者にわかり易く、かつ、安全性に優れている給水装置が実現できる。
【0021】
図7は本発明の実施例2に係わる給水装置のブロック図である。実施例1の図2の電圧検出IC41がA/D変換回路42になったもので、A/D値42aによりマイコン52で電源部の任意の電圧を測定することができる。その他の構成はすべて実施例1と同じである。
【0022】
図8に示すように、通電終了後の所定の電圧がV2(例えば4V)からV3(例えば4.7V)になるまでの時間(充電時間T2)をマイコン52にて算出することで、充電の傾き(変化量)が分かる。その傾きによって、実施例1同様に、給水装置1が必要とする電池の残量を検出することができる。
【0023】
実施例2の一連の動作を給水装置のフローチャート(図9)を用いて説明する。プログラムがスタート(S100)すると、SWが押されたかを判断し(S101)、SWが押された場合は、開通電を行う(S102)。次に、電源の電圧がV2になったかを判断し(S103)、V2であればT2の測定を開始する(S104)。次に、電源の電圧がV3になったかを判断し(S105)、V3であればT2の測定を終了する(S106)。そして、電源電圧の変化量であるΔ1を算出する(S107)。その後、算出したΔ1をP2と比較する(S108)。このP2は、電池がかなり劣化して、給水装置の動作に支障をきたし吐水不良を起こす危険性があり、製品が必要とする電池残量以下になったと判断する変化量である。S108にてΔ1がP2以下であれば、閉通電(S112)を行い、動作停止モード(S113)となり、電池を交換されるまで動作を停止する。S108にてΔ1がP2より大きければ、次にΔ1をP1と比較する(S109)。このP1は、給水装置の動作に支障をきたさないが、電池は劣化しており、使用者に電池交換を促すような電池残量になったと判断する変化量である。S109にてΔ1がP1以下であれば電池切れ予告表示モード(S114)となり、図7のLED9を定期的に点滅させ、使用者に電池交換を促す。S109にてΔ1がP1より大きければ、所定時間吐水したかを判断して(S110)、吐水していれば閉通電(S111)を行い、S101へ戻る。以上のフローにより、電池の残量によって、適切な電池切れの予告表示や動作停止を行うので、使用者や交換者にわかり易く、かつ、安全性に優れている給水装置が実現できる。また、この実施例2では、通電終了して、電池のみからの充電による電源電圧の変化量にて電池の残量を検出しているので、ラッチングソレノイドへの通電時間や通電量を考慮する必要がない。また、V2を通電後の最低の電源電圧付近(例えば4V)、V3を昇圧電圧(例えば5V)に設定することで、平均的な変化量となり、変化量と電池残量の相関のばらつきが小さくなる。また、V3をラッチングソレノイド71の最低駆動電圧(例えば4.7V)にとることで、実施1と同様に、ラッチングソレノイド71に最低駆動電圧以上の電圧が印加され吐水不良が回避でき、安全性が確保できる。
【0024】
尚、実施例2において、A/D変換回路42は、外付けの回路で構成したが、A/D変換回路内臓のCPUであれば、そのA/Dのポートを利用してもよい。また、実施例2ではV2とV3の2つの電圧変化で残量を検出しているが、複数の電圧による変化量で検出してもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
第1の発明の給水装置は、電池の残量を、電池電圧で判断するのでなくラッチングソレノイドを駆動する電源部の状態で判断するため、給水装置が必要とする最適な電池の残量を簡単に検出でき、電池を効率よく使用できる。
【0026】
第2の発明の給水装置は、ラッチングソレノイドの最低駆動電圧を確保しつつ、給水装置が必要とする最適な電池残量を簡単な構成で検出できる。
【0027】
第3の発明の給水装置は、ラッチングソレノイドの通電時間や通電量を考慮する必要がなく、精度よく、給水装置が必要とする最適な電池残量を検出できる。
【0028】
第4の発明の給水装置は、電池残量に応じて電池交換を促す報知や安全動作停止ができるので、使用者や交換者に分かり易く、安全性に優れている。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、2実施例の給水装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第1実施例のブロック図である。
【図3】本発明の第1,2実施例の動作を示すタイミングチャート(その1)である。
【図4】本発明の第1,2実施例の動作を示すタイミングチャート(その2)である。
【図5】本発明の第1実施例の動作波形を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の第1実施例の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施例のブロック図である。
【図8】本発明の第2実施例の動作波形を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第2実施例の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 給水装置
2 電池
3 電源部
4 電源監視部
5 制御部
6 流調通電手段
7 流量調整手段
8 スイッチ
9 LED
31 昇圧回路
32 コンデンサ
41 電圧検出IC
42 A/D変換回路
51 電池残量推定手段
52 マイコン
61 LS駆動回路
71 ラッチングソレノイド

Claims (4)

  1. 電池からのエネルギーを供給源とし前記電池電圧以上に電圧を昇圧する電源部と、前記電源部の所定の電圧を検出する電源監視部と、前記電源部から吐水量を調整する前記流量調整手段への供給を制御する流調通電手段とを有する給水装置において、前記流調通電手段を駆動時から前記電源監視部の出力するまでの時間に基づいて前記電池の残量を推定する電池残量推定手段を有することを特徴とする給水装置。
  2. 請求項1に記載の給水装置において、前記所定の電圧は前記流量調整手段の最低駆動電圧以上であることを特徴とする給水装置。
  3. 電池からのエネルギーを供給源とし前記電池電圧以上に電圧を昇圧する電源部と、前記電源部の複数の電圧を検出する電源監視部と、前記電源部から吐水量を調整する前記流量調整手段への供給を制御する流調通電手段とを有する給水装置において、前記電源監視部は第一の検出電圧及び第二の検出電圧を有するとともに、前記第一の検出電圧から前記第二の検出電圧までの経過時間に基づいて前記電池の残量を推定する電池残量推定手段を有することを特徴とする給水装置。
  4. 請求項1乃至3に記載の給水装置において、前記電池残量推定手段の出力値に基づいて、複数の動作モードを動作させることを特徴とする給水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018162598A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 Toto株式会社 吐水装置
JP2020037772A (ja) * 2018-09-03 2020-03-12 株式会社Lixil 水栓装置
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