JP2004277805A - 常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法及び塗装物品 - Google Patents

常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法及び塗装物品 Download PDF

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Takeshi Ikenaga
武史 池永
Jiro Nishiguchi
滋朗 西口
Tadayoshi Hiraki
忠義 平木
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Abstract

【課題】自動車部品、産業機械等において、仕上り性、防食性、耐下地敏感性などの塗装作業性、塗料安定性に優れる常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法を見出し、塗装物品を得ること。
【解決手段】以下の工程1〜工程3、
工程1:脂肪酸変性アクリル樹脂(A)及び/又はエポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)の固形分100重量部に対して、有機溶剤(C)を15〜90重量部、防錆剤(D)及び/又はビスマス化合物を0.1〜50重量部を含有する常温硬化型電着塗料(I)を用いて被塗物に電着塗装する工程、
工程2:水溶液(II)を15℃〜70℃の温度に調整して、工程1で得られた被塗物に接触させる工程、
工程3: さらにセッティング、及び/又はプレヒートを施す工程、
からなる常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料中にクロムや鉛などの有害金属を含まず、仕上り性、防食性、耐下地敏感性、塗料安定性に優れる常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】常温硬化型の電着塗料は、熱容量が大きく乾燥炉の熱が十分に伝達しない被塗物、プラスチックやゴムが組み込まれており加熱することができない被塗物など産業機械分野において多く用いられている。
【0003】
従来からの常温硬化型の電着塗料に関する発明として、酸価が5〜260mgKOH/gである脂肪酸変性カルボキシル基含有共重合体の水溶化物又は水分散物を主成分として含有する常温硬化型電着塗料に関するもの
【特許文献1】。
脂肪酸変性重合体のマレイン化物の水溶化物又は水分散物に関するもの
【特許文献2】。乾性油脂肪酸及び/又は半乾性油脂肪酸で変性したアルキド樹脂及びエポキシ樹脂に重合性ビニルモノマーを用いた常温硬化型電着組成物に関するもの
【特許文献3】。
【0004】
半乾性油及び/又は乾性油脂肪酸変性ビニル系共重合体の水性液中でラジカル重合性多官能モノマーをラジカル重合して得られる水性樹脂を特徴とする常温乾燥型電着塗料で、貯蔵安定性、耐水性、耐アルカリ性の改良に関する発明
【特許文献4】。等が挙げられる。
【0005】
エポキシ樹脂と、半乾性油及び/又は乾性油脂肪酸変性ビニル系共重合体の水性液中でラジカル重合性多官能モノマーをラジカル重合して得られる水性樹脂を反応させて得られる樹脂を用いた常温乾燥型電着塗料に関する発明
【特許文献5】。
【0006】
他に、工程に関する特許として、焼付け硬化型のカチオン電着塗料と粉体塗料を塗装後、被塗物を界面活性剤、及び/又は有機溶剤で処理する発明
【特許文献6】がある。
【0007】
しかしこの発明の課題は電着タレ跡の改良で、電着塗装後に塗膜を焼付けることによって十分に塗膜にフロー性を与えることが可能な焼付け硬化型の塗料とは、課題も目的も異なるものである。
【0008】
従来の常温硬化型電着塗料は、脂肪酸変性アクリル樹脂の固形分100重量部に対して、ブチルセロソルブ、ベンジルアルコール、オクチルアルコール、n−ブタノール、3メチル3メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、ブチルカルビトールなどの有機溶剤を樹脂固形分100重量部に対して15〜500重量部、好ましくは50〜150重量部を含有させることによって電着時に樹脂のフロー性や融着性を向上させ、塗面の仕上がり性や防食性を向上させていた。
【0009】
しかしながら有機溶剤の添加量が多いほど、樹脂のフロー性や融着性が向上するため塗面の仕上がり性は良好であるが、被塗物の化成処理ムラや研ぎ(サンディング)跡を拾い易く塗装作業性が劣る。
【0010】
また有機溶剤の添加量が少ないほど、被塗物の化成処理ムラや研ぎ(サンディング)跡を拾いにくいが、電着塗装後のガス穴を十分に塞ぐことができず、ラウンド感のある塗面であったり、カス穴が一部融着した形で塗面がヘコんだ状態が生じ、その部分は腐食物質の透過阻止が不十分で防食性に問題が生じることがあった。
【0011】
その上に、昨今の環境問題を配慮して常温硬化型電着塗料から有害金属であるストロンチウムクロメートや鉛化合物を除くと防食性が極端に低下することから、常温硬化型電着塗料を用いた塗膜形成方法で、仕上がり性、防食性、耐下地敏感性に優れる塗膜形成方法、及び塗装物品が求められていた。
【0012】
【特許文献1】特開昭59−122563号公報
【特許文献2】特開昭59−207973号公報
【特許文献3】特開昭61−12765号公報
【特許文献4】特開平1−92280号公報
【特許文献5】特開昭62−241976号公報
【特許文献6】特開2001−121074号公報
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、常温硬化型電着塗料(I)の有機溶剤の含有量を減らし、かつ電着塗装後の塗装物品を、水溶液(II)に接触することによる塗膜形成方法によって仕上がり性と防食性に優れる塗装物品を見出した。
即ち、本発明は、
1.以下の工程1〜工程3、
工程1:脂肪酸変性アクリル樹脂(A)及び/又はエポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)の固形分100重量部に対して、有機溶剤(C)を15〜90重量部、防錆剤(D)及び/又はビスマス化合物を0.1〜50重量部を含有する常温硬化型電着塗料(I)を用いて被塗物に電着塗装する工程、
工程2:0.1〜70重量%の有機溶剤水溶液(1)、0.01〜20重量%の界面活性剤水溶液(2)、0〜10重量%のアミン水溶液(3)、UF濾液水溶液(4)の中から選ばれる少なくとも1種類の水溶液(II)を15℃〜70℃の温度に調整して、工程1で得られた被塗物に接触させる工程、
工程3: さらにセッティング、及び/又はプレヒートを施す工程、
からなる常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法、
2.脂肪酸変性アクリル樹脂(A)が、 脂肪酸変性アクリル系モノマー(a)、エチレン性不飽和カルボン酸(b)、及びその他の不飽和モノマー(c)をラジカル共重合してなる樹脂である1項に記載の常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法、
3.エポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)が、エポキシ樹脂と半乾性油及び/又は乾性油脂肪酸変性アクリル樹脂を反応させて得られる樹脂である1項に記載の常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法、
4.工程2における有機溶剤水溶液(1)に用いる有機溶剤が、沸点が120〜240℃の範囲、かつ水に95%以上可溶であることを特徴とする1項〜3項のいずれか1項に記載の常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法、
5.防錆剤(D)が、下記の式(1)で表される1項〜4項のいずれか1項に記載の常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法、
[ X−Y ] 式(1)
(式中、Xは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Alから選ばれる1種以上の金属、又は金属酸化物、又は金属水酸化物、Yは、リン酸、亜リン酸、トリポリリン酸、モリブデン酸、リンモリブデン酸の中から選ばれる1種以上を表す)
6.1項〜5項のいずれか1項に記載の塗膜形成方法によって得られた塗装物品、
に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の常温硬化型電着塗料を用いた塗膜形成方法、及び塗装物品について説明する。
【0014】
例えば、図1のように、電着本槽(1)において被塗物(2)に電着塗装を施した後、UF濾液のスプレー設備(4)やUF濾液の浸漬設備(5)によってUF濾液に接触させたり、及び/又は有機溶剤・界面活性剤・アミンなどの水溶液の浸漬設備(6)や有機溶剤・界面活性剤・アミンなどの水溶液のスプレー設備(7)によって有機溶剤・界面活性剤・アミンなどの水溶液に接触させることによって、仕上がり性と防食性に優れる塗装物品を得ることができる。
詳細の塗膜形成方法は、以下の工程1〜工程3による。
【0015】
工程1:脂肪酸変性アクリル樹脂(A)の固形分100重量部に対して、及び/又はエポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)の固形分100重量部に対して、有機溶剤(C)を15〜90重量部、防錆剤(D)及び/又はビスマス化合物を0.1〜50重量部を含有する常温硬化型電着塗料(I)を用いて、被塗物に電着塗装する工程である。
【0016】
脂肪酸変性アクリル樹脂(A):脂肪酸変性アクリル樹脂は、通常、脂肪酸変性アクリル系モノマー(a)、エチレン性不飽和カルボン酸(b)、及びその他の不飽和モノマー(c)を共重合して得られるものである。
【0017】
脂肪酸変性アクリル系モノマー(a)は、(1)不飽和の脂肪酸と水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステルとのエステル化、(2)脂肪酸とグリシジル基を含有する(メタ)アクリル酸エステルとの酸−エポキシ反応によって得ることができる。
【0018】
上記の不飽和の脂肪酸は、1分子中に少なくとも2個以上の二重結合が相互に共役関係のない脂肪族モノカルボン酸が挙げられ、特に、少なくとも2個の非共役二重結合を含有する乾性油脂肪酸や半乾性油脂肪酸が有効である。
【0019】
ここで乾性油脂肪酸は、一般にヨウ素価が130以上の不飽和脂肪酸をいい、半乾性油脂肪酸はヨウ素価が100〜130の不飽和脂肪酸をいう。そのような不飽和脂肪酸としては、例えば、サフラワー油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ダイズ油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、ケシ油脂肪酸、エノ油脂肪酸、麻実油脂肪酸、ブドウ核油脂肪酸、トウモロコシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、クルミ油脂肪酸、ゴム種油脂肪酸等が挙げられ、これら脂肪酸はそれぞれ単独で又は2種以上混合して使用することができる。
【0020】
これらの不飽和脂肪酸の使用量は、塗膜性能の要求に応じて適宜変えることができるが、一般には、脂肪酸変性アクリル樹脂(A)を構成するモノマーの固形分の総合計量に対して5〜65重量%、好ましくは10〜60重量%の範囲が好ましい。
【0021】
また必要に応じて30重量%以下、好ましくは20重量%以下の範囲で、キリ油脂肪酸、オイチシカ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、ハイジエン脂肪酸などの共役二重結合を有する不飽和脂肪酸を使用してもよい。
【0022】
不飽和脂肪酸と反応する水酸基を含有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル(以下、水酸基含有アクリル系エステルと称することがある)としては、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル残基部分に1個の水酸基を有し、かつ該エステル残基部分に2〜24個、好ましくは2〜8個の炭素原子を含むものが挙げられる。
【0023】
このようなアクリル系エステルは、ヒドロキシアルキルアクリレート及びヒドロキシメタクリレートなどで、具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート及び2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
【0024】
脂肪酸変性アクリル系モノマー(a)の合成は、通常、前記不飽和脂肪酸を水酸基含有アクリル系エステルと不活性な溶媒中で、エステル化触媒の存在下で行うことができる。該反応は、一般に約100〜約180℃、好ましくは120〜160℃の温度で、反応時間は約0.5〜約10時間、好ましくは約1〜約6時間で行うことができる。
【0025】
水酸基含有アクリル系エステルは、通常、不飽和脂肪酸1モル当たり0.5〜1.9モルの割合で使用することができ、好ましくは該不飽和脂肪酸1モル当たり1.0〜1.5モルの割合で使用する。
【0026】
上記反応に使用されるエステル化触媒としては、例えば、硫酸、硫酸アルミニウム、硫酸水素カリウム、p−トルエンスルホン酸、塩酸、硫酸メチル、りん酸などが挙げられ、不飽和脂肪酸と水酸基含有アクリル系エステルとの合計量に対して0.05〜2.0重量%の範囲で用いることが好ましい。
【0027】
また不活性溶媒は、180℃以下の温度で還流しうる水−非混和性の有機溶媒が好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ヘプタン、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素が挙げられる。
【0028】
上記反応において、反応系に必要に応じて重合禁止剤、例えば、ハイドロキノン、メトキシフェノール、tert−ブチルカテコール、ベンゾキノンなどを加え、水酸基含有アクリル系エステル及び/又は生成する脂肪酸変性アクリル系エステルの重合を抑制することができる。
【0029】
上記反応において、水酸基含有アクリル系エステルの水酸基と不飽和脂肪酸のカルボキシル基との間でエステル化が起り、不飽和脂肪酸で変性されたアクリル系エステルが得られる。
【0030】
他に、不飽和脂肪酸とグリシジル基を含有する(メタ)アクリル酸との酸−エポキシ反応によってもアクリル系エステルが得られる。
エチレン性不飽和カルボン酸(b)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合せて使用することができる。
【0031】
その他の不飽和モノマー(c)としては、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル:例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル酸、又はメタクリル酸のC1〜18アルキルエステル;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート;。
【0032】
アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタクリル酸エトキシブチル等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルコキシアルキルエステル等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルケニルエステル;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のC〜Cヒドロキシアルキルエステル;ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メチルアミノエチルアクリレート、メチルアミノエチルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のモノ−、又はジ−アルキルアミノアクリルエステル;アリルオキシエチルアクリレート、アリルオキシメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルケニルオキシアルキルエステルなど。ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン、ビニルピリジン。
【0033】
ポリオレフィン系化合物:例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン。アクリル酸又はメタクリル酸のアミド:例えば、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド。他に、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルイソプロペニルケトンなどが挙げられ、それぞれ単独、あるいわ2種又はそれ以上組み合せて使用することができる。
【0034】
脂肪酸変性アクリル系モノマー(a)、エチレン性不飽和カルボン酸(b)、及びその他の不飽和モノマー(c)を共重合して脂肪酸変性アクリル樹脂(A)を製造する方法は、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等を用いて行うことができる。
【0035】
共重合を行う場合の配合割合は、脂肪酸変性アクリル系モノマー(a)が7〜94重量%、好ましくは15〜80重量%、エチレン性不飽和カルボン酸(b)が5〜20重量%、好ましくは7〜15重量%、その他の不飽和モノマー(c)が1〜88重量%、好ましくは18〜78重量%の範囲が好ましい。
【0036】
また必要に応じて、脂肪酸変性アクリル系モノマー、エチレン性不飽和カルボン酸(b)、及びその他の不飽和モノマー(c)の他に、水酸基含有アクリル系モノマー及びアミノ基含有アクリル系モノマーから選ばれるアクリル系モノマーとイソシアネート化合物との反応生成物からなるイソシアネート変性のアクリル系モノマーも含有することもできる。
【0037】
これらのモノマーの共重合反応は、適当な溶媒中で、約30〜約170℃、好ましくは約40〜約170℃の温度で1〜20時間程度、好ましくは6〜10時間程度行うことができる。
【0038】
上記の溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系;メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノールなどのアルコール系;トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系;あるいはこれらの混合物などが挙げられる。上記の反応によって、固形分が65〜95重量%脂肪酸変性アクリル樹脂(A)を得ることができる。
【0039】
本発明に用いる脂肪酸変性アクリル樹脂(A)の酸価は、20〜80mgKOH/gの範囲であることが、塗膜性能の面から好ましい。
酸価が20mgKOH/gより低くなると水溶化、又は水分散化が困難となり、一方80mgKOH/gを越えると樹脂の親水性が増すことから塗膜の防食性、耐湿性が低下する。
【0040】
エポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B):エポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)は、エポキシ樹脂と脂肪酸変性アクリル樹脂(A)を固形分重量比で90/10〜1/99反応させて得られる樹脂である。
【0041】
エポキシ樹脂は、それ自体公知のもので、平均分子量が少なくとも約350、好ましくは350〜10,000及びエポキシ当量約140〜約10,000、好ましくは約180〜約8,000の範囲のものである。具体的にはビスフェノールAエピクロルヒドリン型で、市販品としては、例えば、シェル化学社製エピコート828、エピコート1001、エピコート1002、エピコート1003、エピコート1055、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009、エピコート1010、チバ・ガイギー社製アラルダイト6071、アラルダイト6084、アラルダイト6097、アラルダイト6099、アラルダイト7004等が挙げられる。
【0042】
エポキシ樹脂の平均分子量が約350より低くなると塗膜硬度、塗膜性能が劣ることもあり、またエポキシ当量が約140より低くなると反応性が大きく増粘、ゲル化するおそれがあり、逆にエポキシ当量が約10,000より高い場合は、水分散性、貯蔵安定性、塗膜性能が劣ることがある。
【0043】
上記したエポキシ樹脂以外に、フェノール系ノボラック樹脂のエポキシ樹脂;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセロール、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2,2−プロパン等のごとき多価アルコールから誘導して得られるグリコールエーテル系のエポキシ樹脂;こはく酸、グルタール酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、二量化リノレン酸等のポリカルボン酸から誘導して得られる多価カルボン酸エステル型のエポキシ樹脂などを併用することができる。
【0044】
エポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)は、上記のエポキシ樹脂に、脂肪酸変性アクリル樹脂(A)を固形分重量比で90/10〜1/99の割合で反応させて得られる樹脂であるが、反応は両者を混合した後、通常約50〜約180℃の温度で、酸価を管理して行うことができる。
【0045】
エポキシ樹脂と脂肪酸変性アクリル樹脂(A)の混合割合は、固形分重量比で90/10〜1/99、好ましくは80/20〜2/98である。エポキシ樹脂の割合が90を越えると水分散性が劣り、また1未満の場合は塗膜硬度や塗膜性能が劣る。
【0046】
このようなエポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)の酸価は、約7〜約130mgKOH/g、好ましくは約15〜約100mgKOH/gの範囲で、数平均分子量は約500〜約1,500,000、好ましくは約1,000〜約200,000の範囲である。
【0047】
有機溶剤(C):常温硬化型電着塗料(I)に用いる有機溶剤(C)としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ2エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2エチルヘキシルエーテルなどのエーテル系;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系;メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、2−エチルヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系;などの1種もしくは2種以上の併用も可能である。
【0048】
有機溶剤(C)の配合量としては、脂肪酸変性アクリル樹脂(A)の固形分100重量部に対して、有機溶剤(C)を15〜90重量部、好ましくは15〜50重量部、さらに好ましくは15〜40重量部の範囲がよい。
【0049】
有機溶剤(C)の配合量が15重量部未満では、仕上がり性、防食性、塗装作業性のいずれかの低下がみられ、90重量部を越えると被塗物の処理ムラや研ぎムラなどの下地の不具合を拾い易くなる。
【0050】
他に中和剤として、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン、モノエタノールアミン、ネオペンタノールアミン、2−アミノプロパノール、3−アミノプロパノールなどの第1級モノアミン;ジエチルアミン、ジエタノールアミジ−n−またはジ−iso −プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミンなどの第2級モノアミン;ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノールなどの第3級モノアミン;ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミンなどのポリアミントリエチルアミンなどのうちから、1個又は2個以上併用して用いることができる。
防錆剤(D):常温硬化型電着塗料に用いる、鉛やクロムに変る無公害性の防錆剤(D)として、下記の式(1)の化合物が挙げられる。
[X−Y] 式(1)
(式中、Xは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Alから選ばれる1種以上の金属、又は金属酸化物、又は金属水酸化物、Yは、リン酸、亜リン酸、トリポリリン酸、モリブデン酸、リンモリブデン酸の中から選ばれる1種以上を表す)。
【0051】
具体的には、Mg系として、亜リン酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛マグネシウムが挙げられる。;Ca系として、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸カルシウム亜鉛などが挙げられ、MC−400WR、MC−400WZ(以上、キクチカラー社製、商品名、モリブデン酸カルシウム)、NP−1020C(東邦顔料、商品名、亜リン酸カルシウム)がある。;
Sr系として、リン酸ストロンチウム、亜リン酸ストロンチウムが挙げられる。;Ba系として、リン酸バリウム、亜リン酸バリウムが挙げられる。;Zn系として、亜リン酸亜鉛、リン酸亜鉛等が挙げられ、YM102NS(太平化学社製、商品名、亜リン酸亜鉛ストロンチウム)、P−W−2(キクチカラー社製、商品名、リン酸亜鉛)、ZP600(キクチカラー社製、商品名、亜リン酸亜鉛)などがある。
【0052】
Al系として、亜リン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウムが挙げられ、PM−303W(キクチカラー社製、商品名、リンモリブデン酸アルミニウム)、K−G105W、K−140W、K−84(以上、テイカ社製、商品名、トリポリリン酸アルミニウム)などがある。
【0053】
さらに防錆剤として、ビスマス化合物を配合することができる。ビスマス化合物は、無機系ビスマス含有化合物及び有機系ビスマス含有化合物が使用でき、無機系としては、ケイ酸ビスマス、水酸化ビスマス、三酸化ビスマス、硝酸ビスマス、オキシ炭酸ビスマスなどがあげられる。
【0054】
有機系としては、例えば、乳酸ビスマス、トリフェニルビスマス、没食子酸ビスマス、安息香酸ビスマス、クエン酸ビスマス、メトキシ酢酸ビスマス、酢酸ビスマス、ぎ酸ビスマス、2,2−ジメチロ−ルプロピオン酸ビスマスなどが挙げられる。
【0055】
次に、常温硬化型電着塗料(I)の製造であるが、脂肪酸変性アクリル系樹脂(A)、及び有機溶剤(C)に、必要に応じて、有機溶剤、はじき防止剤、表面調整剤、造膜剤などを加えて、脂肪酸変性アクリル系樹脂(A)のカルボキシル基に対し、0.1〜2.0当量、好ましくは0.3〜1.0当量、さらに好ましくは0.5〜1.0当量の中和剤を添加し、脱イオン水を加えてディスパーなどによって分散してエマルションを製造することができる。
【0056】
ここで低中和当量で分散する方が、電着塗装時のガスの発生量も少なく塗面の仕上がり性の向上に寄与する。低中和当量によるエマルションの分散は、添加する有機溶剤量を減らすことによって可能となった。
【0057】
次に、防錆剤をチタン白やカーボンブラックなどの着色顔料、クレーやタルク、バリタなどの体質顔料、好ましくは分散用樹脂を用いて顔料分散ペーストを作成し、該顔料分散ペーストに、エマルション、及び脱イオン水を加えて、塗料の固形分を1〜40重量%、好ましくは5〜20重量%の常温硬化型電着塗料(I)が製造される。
【0058】
防錆剤(D)の配合量であるが、常温硬化型電着塗料(I)に要求される性能等に応じて広範囲にわたって変えることができるが、通常、常温硬化型電着塗料中の樹脂固形分100重量部あたり、防錆剤(D)が0.1〜50重量部、好ましくは3〜20重量部、さらに好ましくは5〜15重量部の範囲内となるようにするのが好適である。
【0059】
上記の常温硬化型電着塗料(I)を用いて、電着塗装によって被塗物に塗装することができ、被塗物は、少なくともその表面が導電性金属で構成されているものであればその大きさ及び形状には特に制限はなく、どのようなものであってもよい。
【0060】
特に、常温硬化型電着塗料(I)は加熱によって硬化される必要がないので、熱容量が大きく、塗膜を加熱により硬化させることが困難なプラスチックやゴムなどを組み込んだ被塗物などに適用することができる。具体的には、鉄、アルミニウム、鋼、及びこれらの表面を化成処理や処理剤などを施したものが挙げられる。
【0061】
電着塗装は、常温硬化型電着塗料(I)からなる電着浴を、通常、浴温15〜40℃、好ましくは20〜35℃に調整し、負荷電圧20〜400V、好ましくは30〜200Vで1〜10分間通電することによって被膜を形成することができる。膜厚は、特に制限されるものではないが、一般的には、硬化塗膜に基づいて10〜40μmの範囲内が好ましい。
【0062】
工程2:工程1で得られた被塗物を、以下の(1)〜(4)の中から選ばれる少なくとも1種類の水溶液(II)に接触する工程で、例えば、図1のような塗装ラインが挙げられる。
【0063】
有機溶剤水溶液(1)に用いる有機溶剤としては、沸点が120〜240℃の範囲、かつ水に95%以上可溶であることが特徴である。
【0064】
具体的には、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系;等が挙げられる。濃度としては、水で希釈して、0.1〜70重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲がよい。有機溶剤の濃度が0.1重量%未満になると仕上がり性の向上にもあまり効果がなく、また70重量%を越えるとVOCの面からも好ましくない。
【0065】
界面活性剤水溶液(2)は、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、両性イオン系のいずれでもよいが、耐食性や耐水性のためにはノニオン系が好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエ−テル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノ−ルアミドなどが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルリン酸塩などが挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩などが挙げられる。
【0066】
両性イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベダインが挙げられる。 界面活性剤濃度は、界面活性剤水溶液を基準として0.1重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜10重量%がよい。界面活性剤の濃度が0.1重量%未満になると仕上がり性の向上に効果がなく、一方、20重量%を越える防食性を低下させるので好ましくない。
アミン水溶液(3)に用いるアミンとしては、水に溶解するものであれば特に限定しないが、モノエタノールアミン、2−アミノプロパノール、3−アミノプロパノールなどの第1級モノアミン;ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジ−n−またはジ−iso −プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミンなどの第2級モノアミン;ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノールなどの第3級モノアミン;ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミンなどのポリアミンなどが挙げられる。
【0067】
アミンの濃度は、アミン水溶液を基準として0〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%の範囲がよい。アミンの濃度が10重量%を越えると防食性の低下を招くことがあり好ましくない。
【0068】
UF濾液水溶液(4)は、UF膜を通して濾液(注)を回収して得られる。このUF濾液を用いて、電着塗装後の余分に付着した塗料を水洗することによって塗料の回収効率を高めることができる。
【0069】
通常の焼付け型のカチオン電着塗装ラインでは、UF装置を具備しており、従来からの常温硬化型電着塗装ラインにも設置することが可能で、被塗物をUF濾液水溶液を満たした回収槽に浸漬すること、被塗物をUF濾液水溶液のスプレーを行うことによって、仕上がり性の向上に寄与することを見出せた。
(注)濾液:水と有機溶剤とアミンの混合溶液。
【0070】
上記の有機溶剤水溶液(1)、界面活性剤水溶液(2)、アミン水溶液(3)、UF濾液水溶液(4)などの水溶液の温度は、15℃〜70℃、好ましくは25〜60℃、さらに好ましくは30〜55℃の温度範囲に調整して、被塗物に接触する時間は10秒間〜10分間、好ましくは1分間〜3分間くらいの範囲がよい。
被塗物に上記の水溶液を接触させる手段としては、スプレーによってミスト又はシャワーリング、浸漬槽への浸漬、カーテンフロー等の方法が考えられるが、これらに限ったことではない。
【0071】
工程3: さらにセッティング、及び/又はプレヒートを施す工程である。セッテングは室温で10秒間〜120分間、プレヒートは40〜100℃で1分間〜120分間の範囲が好ましい。
【0072】
以上の工程1〜3による塗膜形成方法で、クロムや鉛などの有害金属を含まず、仕上り性、防食性、耐下地敏感性などの塗装作業性に優れる塗装物品が得られる。
【0073】
【発明の効果】有機溶剤量の配合量を減らし、クロムや鉛などの有害金属の代わりに特定の防錆剤を常温硬化型電着塗料を電着塗装後、有機溶剤、界面活性剤、アミン、UF濾液などの水溶液に接触させることによって、クロムや鉛などの有害金属を含まず、仕上り性、防食性、耐下地敏感性に優れる塗装物品が得られる。
このことの理由としては、常温硬化型電着塗料に含まれる有機溶剤量を減らすことによって、未架橋成分である有機溶剤が塗膜中に少なくなることから防食性が向上し、また析出塗膜が固くなることから耐下地敏感性が向上したものと思われる。
また塗料中から有機溶剤を減らしたことにより低下する塗面のフロー性は、電着塗装後の被塗物を水溶液へ接触することによって補うことができる。詳しくは、析出した塗膜表面を溶解・融着し、その後に架橋することから塗面の仕上り性の向上や腐食生成物質の透過阻止に寄与する。
【0074】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を示す。
【0075】
脂肪酸変性アクリル樹脂(A)の製造
製造例1 脂肪酸変性アクリル樹脂No.1
以下のモノマー(1−1)を反応容器に入れた。
モノマー(1−1)
アマニ油脂肪酸 236部
グリシジルメタクリレート 119部
ハイドロキノン 0.4部
テトラエチルアンモニウムブロマイド 0.2部
反応は攪拌しながら140〜150℃の温度で行った。エポキシ基とカルボキシル基の付加反応は、残存カルボキシル基の量を測定しながら追跡し、4時間後反応をして反応物(1)を得た。
次に、n−ブチルセロソルブ220部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル158部を反応を容器に入れ、加熱して120℃にした。温度を120℃に保ちながら、モノマー(1−2)の内容の混合物を約2時間で滴下した。
モノマー(1−2)
スチレン 284部
メタクリル酸ブチル 106部
上記の反応物(1) 211部
メタクリル酸2エチルヘキシル 35部
アクリル酸 64部
アゾビスイソブチロニトリル 4部
滴下終了してから2時間後、アゾビスイソブチロニトリル 1部を反応容器に加え、その後3時間120℃に保ったまま反応を行い、酸価71mgKOH/gの固形分65%の脂肪酸変性アクリル樹脂No.1を得た。
【0076】
製造例2 脂肪酸変性アクリル樹脂No.2
製造例1と同様の反応物(1)を用い、モノマー(1−2)の代わりに表1のようなモノマー(2−2)を用いる以外は製造例1と同様にして、酸価90mgKOH/g、固形分65%の脂肪酸変性アクリル樹脂No.2を得た。
【0077】
製造例3 脂肪酸変性アクリル樹脂No.3
製造例1と同様の反応物(1)を用い、表1のようにモノマー(3−2)を用いて有機溶剤を調整し、酸価71mgKOH/g、固形分58%の脂肪酸変性アクリル樹脂No.3を得た。
【0078】
【表1】
Figure 2004277805
【0079】
製造例4 エポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂No.4
固形分65%の脂肪酸変性アクリル樹脂No.1 1538部(固形分 1000部)、エピコート1001 100部、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.6部、ブチルセロソルブ54部を加え、130℃に昇温した。その温度で酸価を追跡し、酸価54になった時点で冷却し、酸価54mgKOH/g、固形分65%のエポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂No.4を得た。
【0080】
エマルションの製造
製造例5 EM−1の製造
65%脂肪酸変性アクリル樹脂No.1 154部(固形分 100部)、エチレングリコールモノブチルエーテル5部、エチレングリコールモノ2エチルヘキシルエーテル 15部、中和剤としてトリエチルアミン 12.8部(1.0当量分に相当)、脱イオン水 146.2部をディスパーで攪拌しながら混合し、固形分30%のEM−1を得た。
【0081】
製造例6 EM−2の製造
65%脂肪酸変性アクリル樹脂No.2 154 部(固形分 100部)、エチレングリコールモノブチルエーテル5部、エチレングリコールモノ2エチルヘキシルエーテル 15部、中和剤としてトリエチルアミン 8.1 部(0.5当量分に相当)、脱イオン水 150.9部をディスパーで攪拌しながら混合し、固形分30%のEM−2を得た。
【0082】
製造例7 EM−3の製造
製造例3で作成した58%脂肪酸変性アクリル樹脂No.3 172部(固形分 100部)、ベンジルアルコール35部、中和剤としてトリエチルアミン 12.8部(1当量分に相当)、脱イオン水 113.2部をディスパーで攪拌しながら混合し、固形分30%のEM−3を得た。
【0083】
製造例8 EM−4の製造
製造例4で作成した固形分65%のエポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂No.4 154部(固形分 100部)、エチレングリコールモノブチルエーテル5部、エチレングリコールモノ2エチルヘキシルエーテル 15部、中和剤としてトリエチルアミン 9.7部(1.0当量分に相当)、脱イオン水 149.3部をディスパーで攪拌しながら混合し、固形分30%のEM−4を得た。
【0084】
製造例5〜8のエマルション配合を表2に示す。
【0085】
【表2】
Figure 2004277805
【0086】
製造例9 顔料分散ペーストNo.1の製造
製造例1で得られた脂肪酸変性アクリル樹脂No.1 12.3部(固形分8部)、K−84(注1)6部、精製クレー 3部、カーボン#52(注3)2.0部、中和剤としてトリエチルアミンを1.0部、脱イオン水13.7部を加え、ボールミルに仕込み20時間攪拌することによって固形分50%の顔料分散ペーストNo.1を得た。
【0087】
製造例10 顔料分散ペーストNo.2の製造
製造例9と同様の操作にて、表3のような配合内容で顔料分散ペーストNo.2を得た。
【0088】
製造例11 顔料分散ペーストNo.3の製造
製造例9と同様の操作にて、表3のような配合内容で顔料分散ペーストNo.3を得た。
【0089】
製造例12 顔料分散ペーストNo.4の製造
製造例9と同様の操作にて、表3のような配合内容で顔料分散ペーストNo.4を得た。
【0090】
製造例9〜12の顔料分散ペースト配合を表3に示す。
【0091】
【表3】
Figure 2004277805
【0092】
(注1)K−84:テイカ社製、商品名、トリポリリン酸アルミニウム
(注2)ストロンチウムクロメートT:キクチカラー社製、商品名、ストロンチウムクロメート
(注3)カーボン#52:三菱化学社製、商品名、カーボンブラック。
【0093】
常温硬化型電着塗料の製造
製造例13
エマルションNo.1 333部(固形分100部)に顔料分散ぺーストNo.1 38部(固形分19部)を加え、さらに脱イオン水422部を加えて撹拌し、固形分15%の常温硬化型電着塗料No.1を得た。
【0094】
製造例14
エマルションNo.2 333部(固形分100部)に顔料分散ぺーストNo.238部(固形分19部)を加え、さらに脱イオン水422部を加えて撹拌し、固形分15%の常温硬化型電着塗料No.2を得た。
【0095】
製造例15
エマルションNo.3 333部(固形分100部)に顔料分散ぺーストNo.338部(固形分19部)を加え、さらに脱イオン水422部を加えて撹拌し、固形分15%の常温硬化型電着塗料No.3を得た。
【0096】
製造例16
エマルションNo.3 333部(固形分100部)に顔料分散ぺーストNo.1 38部(固形分19部)を加え、さらに脱イオン水422部を加えて撹拌し、固形分15%の常温硬化型電着塗料No.4を得た。
【0097】
製造例17
エマルションNo.4 333部(固形分100部)に顔料分散ぺーストNo.4 38部(固形分19部)を加え、さらに脱イオン水422部を加えて撹拌し、固形分15%の常温硬化型電着塗料No.5を得た。
【0098】
常温硬化型塗料No.1〜No.5の塗料配合を表4に示す。
【0099】
【表4】
Figure 2004277805
試験板:
冷延ダル鋼板に化成処理として、パルボンド#3020(日本パーカライジング社製、商品名、リン酸亜鉛処理剤)を施し、試験板として用いた。
【0100】
実施例及び比較例
実施例1
以下の工程に従って実験を行った。
工程1
常温硬化型塗料No.1を用い、膜厚が20μmとなるように電着塗装を行った。
工程2
水洗後、10重量%の水溶液(1)としてエチレングリコールモノブチルエーテル水溶液(40℃で1分間)に浸漬した。
工程3
80℃−30分で強制乾燥焼付けを熱風乾燥機で行い試験板を得た。
【0101】
実施例2〜7
表5の工程内容によって、実施例2〜7の試験板を得た。
【0102】
比較例1
以下の工程に従って実験を行った。
工程1
常温硬化型塗料No.3を用い、膜厚が20μmとなるように電着塗装を行った。
工程2
水洗後、いずれの水溶液にも浸漬しなかった。
工程3
80℃−30分で強制乾燥焼付けを熱風乾燥機で行い試験板を得た。
【0103】
比較例2〜5
表6の工程内容にて、比較例2〜5の試験板を得た。
【0104】
実施例1〜7の工程、及び試験結果を表5に示す。なお性能試験は下記の方法に従って実施した。
【0105】
【表5】
Figure 2004277805
【0106】
比較例1〜5の工程、及び試験結果を表6に示す。なお性能試験は下記の方法に従って実施した。
【0107】
【表6】
Figure 2004277805
【0108】
(注4)浴中の溶剤量 %:各塗料を開放缶(直径22cmの円筒型)を用いて、30℃にて脱溶剤を行い、脱イオン水で補正して塗料の固形分を15%に戻し、その時の塗料中の溶剤量をガスクロマトグラフィを用いて測定した。
【0109】
(注5)耐ソルトスプレー性:得られた各電着塗板に、素地に達するように電着塗膜にナイフでクロスカット傷を入れ、これをJIS Z−2371に準じて240時間耐塩水噴霧試験を行ない、ナイフ傷からの錆、フクレ幅によって以下の基準で評価した。
◎:錆、フクレの最大幅がカット部より2mm未満(片側)
○:錆、フクレの最大幅がカット部より2〜3mm(片側)
△:錆、フクレの最大幅がカット部より3〜4mm(片側)でかつ平面部にブリスターがかなり目立つ
×:錆、フクレの最大幅がカット部より4mm以上でかつ塗面全面にブリスターの発生がみられる。
【0110】
(注6)耐下地敏感性:
試験板の片側(約3.5cm)を#400のサンドペーパーで研ぎ出し、未処理の状態とした。この鋼板を用いて各工程に従って試験板を作成し、処理部分に対して研ぎ出した未処理部分の仕上り性を観察した。
○:処理部、研ぎ出した未処理部分の外観にほどんど差がなく良好
△:処理部に対して、研ぎ出した未処理部分の外観が劣る
×:処理部に対して、研ぎ出した未処理部分の外観が著しく劣る
(注7)仕上がり性:塗面の外観評価を行った。
【0111】
◎:塗面のツヤビケ、平滑性の低下がなく良好
○:ややうねり、ツヤビケ、チリ肌などの塗面の低下が見られるが、製品としては問題なし
△:うねり、ツヤビケ、チリ肌などの仕上がり性の低下がやや見られる
×:うねり、ツヤビケ、チリ肌などの仕上がり性の低下が大きい。
【0112】
(注8)塗料安定性:30℃−4週間、塗料の缶を密閉して攪拌し、その後各塗料を400メッシュ濾過網にて全量濾過した。
○:濾過残さが10mg/L以下
△:濾過残さが11〜20mg/L
×:濾過残さが20mg/Lを越えるもの。
【0113】
(注9)有害金属フリー:
○:有害金属(Pb,Cr)を塗料配合中に含まない。
×:有害金属(Pb,Cr)を塗料配合中に有する。
【0114】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水溶液の浸漬、又は水溶液のスプレーを取り入れた常温硬化型電着塗料の塗装ラインである。
【符号の説明】
1.電着本槽
2.被塗物
3.サブタンク
4.UF濾液のスプレー設備
5.UF濾液の浸漬設備
6.有機溶剤・界面活性剤・アミンなどの水溶液の浸漬設備
7.有機溶剤・界面活性剤・アミンなどの水溶液のスプレー設備

Claims (6)

  1. 以下の工程1〜工程3、
    工程1:脂肪酸変性アクリル樹脂(A)及び/又はエポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)の固形分100重量部に対して、有機溶剤(C)を15〜90重量部、防錆剤(D)及び/又はビスマス化合物を0.1〜50重量部を含有する常温硬化型電着塗料(I)を用いて被塗物に電着塗装する工程、
    工程2:0.1〜70重量%の有機溶剤水溶液(1)、0.01〜20重量%の界面活性剤水溶液(2)、0〜10重量%のアミン水溶液(3)、UF濾液水溶液(4)の中から選ばれる少なくとも1種類の水溶液(II)を15℃〜70℃の温度に調整して、工程1で得られた被塗物に接触させる工程、
    工程3: さらにセッティング、及び/又はプレヒートを施す工程、
    からなる常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法。
  2. 脂肪酸変性アクリル樹脂(A)が、 脂肪酸変性アクリル系モノマー(a)、エチレン性不飽和カルボン酸(b)、及びその他の不飽和モノマー(c)をラジカル共重合してなる樹脂である請求項1に記載の常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法。
  3. エポキシ樹脂で変性された脂肪酸変性アクリル樹脂(B)が、エポキシ樹脂と半乾性油及び/又は乾性油脂肪酸変性アクリル樹脂を反応させて得られる樹脂である請求項1に記載の常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法。
  4. 工程2における有機溶剤水溶液(1)に用いる有機溶剤が、沸点が120〜240℃の範囲、かつ水に95%以上可溶であることを特徴とする請求項1〜3項のいずれか1項に記載の常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法。
  5. 防錆剤(D)が、下記の式(1)で表される請求項1〜4のいずれか1項に記載の常温硬化型電着塗料の塗膜形成方法。
    [ X−Y ] 式(1)
    (式中、Xは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Alから選ばれる1種以上の金属、又は金属酸化物、又は金属水酸化物、Yは、リン酸、亜リン酸、トリポリリン酸、モリブデン酸、リンモリブデン酸の中から選ばれる1種以上を表す)
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗膜形成方法によって得られた塗装物品。
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