JP2004277785A - スパッタリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物の表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができるスパッタリング装置を提供する。
【解決手段】第1シールド11は、バッキングプレート4及び第2シールド12から電気的に絶縁し得る距離を隔てて配置してあり、また、ターゲットTは、その周縁が、第1シールド11の内周縁と電気的に絶縁し得る距離を隔てるようにバッキングプレート4に固定してある。従って、第1シールド11とバッキングプレート4との間の空間、第1シールド11とターゲットTとの間の空間は、絶縁層として機能している。更に、第1シールド11は、絶縁材料を用いて形成した絶縁層9を介してチャンバ1に取付けてあり、これによって、第1シールド11はフローティング状態になされている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターゲットにプラズマを衝突させて被処理物の表面を成膜処理するスパッタリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、従来のスパッタリング装置の要部構成を示す模式的側断面図であり、かかるスパッタリング装置は、例えば後記する特許文献1に開示されている。被処理物たるウェーハWを装入する箱状のチャンバ20内には、銅等の熱伝導率が高い金属材料を用い、冷却水を通流する通水路を埋設してなるバッキングプレート24が、チャンバ20の底面から適宜距離を隔てて対向配置してあり、バッキングプレート24とチャンバ20の底面との間の所定領域は、スパッタリング処理を行う処理領域25にしてある。
【0003】
バッキングプレート24の前記処理領域25に対向する内面中央には、所要の膜材料を平板状に成型したターゲットTが固定してある。ターゲットTは、導電性板材の中央にターゲットTに応じた穴を開設してなる第1シールド31で囲繞してあり、第1シールド31はバッキングプレート24から僅かな間隙を隔てて配設してある。また、第1シールド31は電気的に接地してある。これによって、バッキングプレート24のターゲットTに対向する部分以外の領域が、スパッタリングされることが防止される。
【0004】
このバッキングプレート24の外側には複数のマグネット28,28,…が、バッキングプレート24から適宜距離を隔てて配置してあり、また、ターゲットTには、バッキングプレート24を介して直流電圧電源26から負電圧が印加されるようになっている。
【0005】
一方、チャンバ20の底部近傍には、前記ターゲットTの平面面積より少し小さい平面面積のウェーハWが、ターゲットTの中央部分に対向して、ターゲットTと平行になるように載置台(図示せず)上に載置してあり、ウェーハWの周囲には有底筒状の第2シールド32が配設してある。第2シールド32の底部中央には、ウェーハWの直径より少し大きい直径の穴が開設してあり、この穴内にウェーハWを装入してある。第2シールド32は電気的に接地してあり、第2シールド32によって、チャンバ20の内周面及び底面がスパッタリングされることが防止される。
【0006】
チャンバ20には、図示しない真空ポンプに連通する排気管22が連結してあり、排気管22を介してチャンバ20内から排気することによって、チャンバ20内を所要の真空度まで減圧する。また、チャンバ20には、図示しないガスボンベに連通するガス導入管23も連結してあり、該ガス導入管23からチャンバ20内へ所要のガスを所定の流量で導入するようになっている。
【0007】
このようなスパッタリング装置にあっては、排気管22を介してチャンバ20内から排気することによって、チャンバ20内を所要の真空度まで減圧した後、アルゴン(Ar)及び酸素(O)の混合ガス等の所要組成のガスをガス導入管23からチャンバ20内へ導入しつつ、所定の負電圧をターゲットTに印加することによって、例えば、導入したArガスをArと電子(e)とに電離して、Arイオンのプラズマを生成する。このとき、生成した電子は、マグネット28,28,…にて形成された磁界によってターゲットT近傍に閉じ込められ、かかる電子がArに衝突してなだれ式に前述した電離を招来させるため、高効率にプラズマが生成される。
【0008】
このようにして生成されたプラズマがターゲットTに衝突することによって、ターゲットTからそれを構成する材料が飛散し、それがウェーハW表面に堆積してウェーハW表面に薄膜が生成される。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−158615号公報(図11)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のスパッタリング装置にあっては、マグネット28,28,…にて形成された磁界が、ガスの電離によって生じた電子をターゲットT近傍に閉じ込めようとするが、電気的に接地してある第1シールド31及び第2シールド32内を電子が伝導するため、ターゲットT近傍の電子密度は、ターゲットTの中央に対向する位置から両シールド31,32に近づくにしたがって低下する。これによって、図8に示した如く、プラズマPの生成量は、ターゲットTの中央部に対向する位置で多く、ターゲットTの周縁部に向かうにしたがって減少するので、スパッタリング効率もターゲットTの中央部から周縁部に向かうにしたがって低下し、従って、ウェーハWの表面への成膜レートが低いという問題があった。また、ウェーハWの表面内における膜厚の均一性が低いという問題もあった。
【0011】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、被処理物の表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができるスパッタリング装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、チャンバ内に、ターゲットを囲む環状のシールドを取付けたスパッタリング装置において、前記シールドは負に帯電可能にしてあることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の本発明は、前記シールドは絶縁層を介して取付けたことを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の本発明は、前記シールドに負電圧を印加する手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の本発明は、前記シールドに、前記ターゲットを囲む筒部を前記チャンバ内の被処理物へ向けて形成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明では、ウェーハ等の被処理物を装入するチャンバ内に、ターゲットを囲む環状のシールドが取付けてあり、ターゲットに電圧を印加してそれをスパッタリングすることによって被処理物を成膜処理する場合に、前記シールドは負に帯電可能にしてある。
【0017】
図6は、シールドが異なる電気的状態にある場合のプラズマの生成状態を説明する説明図であり、図中、11は本発明に係るスパッタリング装置に配設された第1シールド、31は従来のスパッタリング装置に配設されたシールドである。図6から明らかな如く、従来のスパッタリング装置に配設されたシールド31は接地されており、従って前述した如く、導入したArガスの電離によって生じる電子(e)がシールド31を介して接地されるため、Arガスの電離効率が低く、シールド31近傍の領域R31内におけるArの生成密度も低い。
【0018】
一方、本発明に係るスパッタリング装置に配設されたシールド11は、例えば電気的にフローティング状態にすることによって、或いは負に帯電させた支持部材で支持することによって、負に帯電可能にしてあるため、例えば導入したArガスの電離によって生じる電子(e)によってシールド11は負に帯電し、新たに生じる電子(e)をシールド11の近傍の領域R11へ閉じ込める効果を促進させる。従って、領域R11におけるArガスの電離効率が高く、Arの生成密度が高い。これによって、ターゲットの中央部分に対向する領域におけるArの生成密度と、ターゲットの周縁部分に対向する領域におけるArの生成密度とが略等しくなるため、被処理物の表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。なお、負に帯電させた支持部材でシールド11を支持することによっても、シールド11を負に帯電させることができる。
【0019】
シールドを負に帯電可能にするには、前述したようにシールドを絶縁層を介してチャンバに取付けておくことによって、シールドは電気的にフローティング状態になし、導入したガスの電離によって生じる電子によってシールドを負に帯電させることができる。これによって、被処理物の表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる一方、比較的簡単な構成でかかる効果を得ることができ、装置製造コストの上昇を可及的に抑制することができる。
【0020】
一方、前記シールドに負電圧を印加することによって、シールドを積極的に負に帯電させることもできる。これによって、導入したガスの電離によって生じる電子が、当該シールドへ移動することが阻止されるため、前同様、被処理物の表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。
【0021】
また、前記シールドに、前記ターゲットを囲む筒部をチャンバ内の被処理物に向けて形成しておくことによって、該筒部も負に帯電可能となる。換言すると、環状のシールドに、当該シールドの穴を囲むように垂下した筒部は、当該シールドの一部として一体的に、負に帯電可能となるのである。これによって、導入したガスの電離によって生じる電子がシールドの外周縁より外側へ移動することが阻止されるため、ガスの電離効率が向上し、ターゲットの周縁部近傍の領域内におけるプラズマの生成密度も更に高くなる。従って、被処理物の表面内において、更に、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。
【0022】
ところで、チャンバ内面をスパッタリングから保護すべく、被処理物を囲繞する筒部を有する他のシールドが前記シールドと同芯状に配設してある場合があるが、かかる場合は、他のシールドの筒部の内周面の一部を覆うように当該シールドの筒部を設けておく。
【0023】
当該シールドの筒部によって他のシールドの筒部の内周面の一部を覆っていない場合、その近傍に生じる電子はシールドへ移動するため、シールドが接地されていると、導入したガスの電離によって生じる電子が他のシールドを介して接地されるので、ガスの電離効率が低く、ターゲットの周縁部近傍の領域内におけるプラズマの生成密度も低い。しかし、当該シールドに設けた筒部によって、他のシールドの筒部の内周面の一部を覆った場合、当該シールドの筒部によって、前述したように、他のシールドへの電子の移動が阻止されるため、ガスの電離効率が高く、ターゲットの周縁部近傍の領域内におけるプラズマの生成密度も高い。一方、他のシールドの状態に拘わらず、かかる効果を得ることができるため、装置コストの上昇を可及的に抑制することができる。
【0024】
以下、本発明の内容を図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係るスパッタリング装置の要部構成を示す模式的側断面図であり、図中、1は、被処理物たるウェーハWを装入する箱状のチャンバである。チャンバ1内には、銅等の熱伝導率が高い金属材料を用い、冷却水を通流する通水路を埋設してなるバッキングプレート4が、チャンバ1の底面から適宜距離を隔てて対向配置してあり、バッキングプレート4とチャンバ1の底面との間の所定領域は、スパッタリング処理を行う処理領域5にしてある。
【0025】
バッキングプレート4の前記処理領域5に対向する内面中央には、所要の膜材料を平板状に成型したターゲットTが固定してある。ターゲットTは、導電性板材の中央にターゲットTに応じた穴を開設してなる第1シールド11で囲繞してあり、第1シールド11はバッキングプレート4から僅かな間隙を隔てて配設してある。これによって、バッキングプレート4のターゲットTに対向する部分以外の領域が、スパッタリングされることが防止される。
【0026】
このバッキングプレート4の外側には複数のマグネット8,8,…が、バッキングプレート4から適宜距離を隔てて配置してあり、また、ターゲットTには、バッキングプレート4を介して直流電圧電源6から負電圧が印加されるようになっている。
【0027】
一方、チャンバ1の底部近傍には、前記ターゲットTの平面面積より少し小さい平面面積のウェーハWが、ターゲットTの中央部分に対向して、ターゲットTと平行になるように載置台(図示せず)上に載置してあり、ウェーハWの周囲には有底筒状の第2シールド12が配設してある。第2シールド12の底部中央には、ウェーハWの直径より少し大きい直径の穴が開設してあり、この穴内にウェーハWを装入してある。第2シールド12は電気的に接地してあり、第2シールド12によって、チャンバ1の内周面及び底面がスパッタリングされることが防止される。
【0028】
チャンバ1には、図示しない真空ポンプに連通する排気管2が連結してあり、排気管2を介してチャンバ1内から排気することによって、チャンバ1内を所要の真空度まで減圧する。また、チャンバ1には、図示しないガスボンベに連通するガス導入管3も連結してあり、該ガス導入管3からチャンバ1内へ所要のガスを所定の流量で導入するようになっている。
【0029】
前述した第1シールド11は、バッキングプレート4及び第2シールド12から電気的に絶縁し得る距離を隔てて配置してあり、また、ターゲットTは、その周縁が、第1シールド11の内周縁と電気的に絶縁し得る距離を隔てるようにバッキングプレート4に固定してある。従って、第1シールド11とバッキングプレート4との間の空間、第1シールド11とターゲットTとの間の空間は、絶縁層として機能している。更に、第1シールド11は、絶縁材料を用いて形成した絶縁層9を第1シールド11とチャンバ1との間に介装させてチャンバ1に取付けてあり、これによって、第1シールド11は電気的にフローティング状態になされている。
【0030】
なお、かかる絶縁層9は、第1シールド11のバッキングプレート4に対向する部分、及び、第1シールド11のターゲットTに対向する部分にも設けておいてもよい。これによって、スパッタリング中、電気的な絶縁効果を向上させることができる。
【0031】
このようなスパッタリング装置にあっては、排気管2を介してチャンバ1内から排気することによって、チャンバ1内を所要の真空度まで減圧した後、アルゴン(Ar)及び酸素(O)の混合ガス等の所要組成のガスをガス導入管3からチャンバ1内へ導入しつつ、所定の負電圧をターゲットTに印加することによって、例えば、導入したArガスをArと電子(e)とに電離して、Arイオンのプラズマを生成する。
【0032】
電離によって生成した電子は、マグネット8,8,…にて形成された磁界によってターゲットT近傍に閉じ込めようとされるが、このとき、第1シールド11がフローティング状態であるため、第1シールド11は負に帯電し、これによってターゲットT近傍への電子の閉じ込めが促進される。
【0033】
これによって、図2に示した如く、プラズマPの生成効率が、ターゲットTの全面に対向して略均一化されると共に、プラズマPの生成量が増大する。このようにして生成されたプラズマがターゲットTに衝突することによって、ターゲットTからそれを構成する材料が飛散し、それがウェーハW表面に堆積してウェーハW表面に薄膜が生成される。従って、ウェーハWの表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。
(実施の形態2)
図3は、実施の形態2に係るスパッタリング装置の要部構成を示す模式的側断面図であり、電離によって生成した電子の閉じ込めを更に促進させるようにしてある。なお、図中、図1に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
【0034】
図3に示した如く、第1シールド11には、第2シールド12の内周面の一部を囲繞する筒部11aが垂下してあり、該筒部11aと第2シールド12の内周面との間は、電気的に絶縁し得る空間を設けてある。従って、かかる空間も絶縁層として機能しており、筒部11aも電気的にフローティング状態になっている。なお、このような絶縁空間を設けることなく、筒部11aの外周面と第2シールド12の内周面との間に、絶縁材料を用いて形成した絶縁層を介装させてもよい。
【0035】
チャンバ1内へ導入したガスの電離によって生じた電子は第2シールド12へ移動し、第2シールド12を介して接地されようとするが、電気的にフローティング状態にある筒部11aによって、第2シールド12への電子の移動が阻止されるため、前述した電子の閉じ込めが更に促進され、ガスの電離効率が向上し、ターゲットTの周縁部近傍の領域内におけるプラズマの生成密度も向上する。従って、ウェーハWの表面内において、更に、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。
【0036】
また、第2シールド12の状態に拘わらず、かかる効果を得ることができるため、装置コストの上昇を可及的に抑制することができる。
(実施の形態3)
図4は、実施の形態3に係るスパッタリング装置の要部構成を示す模式的側断面図であり、電離によって生じた電子の閉じ込めを積極的に促進させるようにしてある。なお、図中、図3に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
【0037】
図4に示した如く、絶縁層を介してチャンバ1内に取付けてある第1シールド11には、バイアス電源7から負電圧が印加されるようになっており、これによって、導入したガスの電離によって生じる電子に拘わらず、第1シールド11は負に帯電する。このように、積極的に第1シールド11を負に帯電させることによって、ターゲットTの中央部分に対向する領域におけるプラズマの生成密度と、ターゲットTの周縁部分に対向する領域におけるプラズマの生成密度とが、更に等しくなるように調整できるため、ウェーハWの表面内において、更に均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。
【0038】
なお、本実施の形態では、バイアス電源7から第1シールド11に負電圧を印加するようにしてあるが、本発明はこれに限らず、直流電圧電源6の出力を所要の電圧に減じて第1シールド11に印加するようにしてもよいことはいうまでもない。
【0039】
次に、比較試験を行った結果について説明する。
【0040】
図5は、比較試験を行った結果を説明する説明図であり、(a)は従来の装置によってスパッタリングした場合にウェーハW表面に生成された膜の厚さを測定した結果を、(b)は図3に示した本発明に係る装置によってスパッタリングした場合にウェーハW表面に生成された膜の厚さを測定した結果をそれぞれ示している。図中に示した数値は、ウェーハW上の当該位置における膜厚(nm)を表している。なお、両装置にあっては、同じ条件でスパッタリングを行った。
【0041】
図5(a)から明らかな如く、従来の装置によってスパッタリングした場合、ウェーハW表面に生成された膜の厚さは平均127nmであり、膜厚均一性(膜厚均一性={(最大膜厚−最小膜厚)/(最大膜厚+最小膜厚)}×100)は7.7%であった。
【0042】
これに対して、図5(b)から明らかな如く、本発明に係る装置によってスパッタリングした場合、ウェーハW表面に生成された膜の厚さは平均138nmであり、膜厚均一性は4.8%であり、従来の装置による結果よりいずれも向上していた。
【0043】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、チャンバ内に、ターゲットを囲む環状のシールドを取付けたスパッタリング装置において、前記シールドは負に帯電可能にしてあるため、導入したガスの電離によって生じる電子を所要の領域へ閉じ込める効果を促進させる。従って、ターゲットの中央部分に対向する領域におけるプラズマの生成密度と、ターゲットの周縁部分に対向する領域におけるプラズマの生成密度とが略等しくなり、被処理物の表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。
【0044】
請求項2記載の本発明によれば、シールドは絶縁層を介して取付けてあるため、該シールドは電気的にフローティング状態になり、導入したガスの電離によって生じる電子で負に帯電する。これによって、新たに生じる電子を所要の領域へ閉じ込める効果を促進させ、前同様、被処理物の表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。
【0045】
請求項3記載の本発明によれば、シールドに負電圧を印加する手段を備えるため、導入したガスの電離によって生じる電子が、当該シールドへ移動することが阻止されるため、前同様、被処理物の表面内において、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる。
【0046】
請求項4記載の本発明によれば、前記シールドに、前記ターゲットを囲む筒部を前記チャンバ内の被処理物へ向けて形成したため、該筒部も負に帯電可能となる。これによって、導入したガスの電離によって生じる電子がシールドの外周縁より外側へ移動することが阻止されるため、ガスの電離効率が向上し、ターゲットの周縁部近傍の領域内におけるプラズマの生成密度も更に高くなる。従って、被処理物の表面内において、更に、均一な厚さの成膜を高いレートで行うことができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスパッタリング装置の要部構成を示す模式的側断面図である。
【図2】本発明に係るスパッタリング装置におけるプラズマの生成状態を説明する説明図である。
【図3】実施の形態2に係るスパッタリング装置の要部構成を示す模式的側断面図である。
【図4】実施の形態3に係るスパッタリング装置の要部構成を示す模式的側断面図である。
【図5】比較試験を行った結果を説明する説明図である。
【図6】シールドが異なる電気的状態にある場合のプラズマの生成状態を説明する説明図である。
【図7】従来のスパッタリング装置の要部構成を示す模式的側断面図である。
【図8】従来のスパッタリング装置におけるプラズマの生成状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 チャンバ
4 バッキングプレート
9 絶縁層
11 第1シールド
12 第2シールド
7 バイアス電源
T ターゲット
W ウェーハ

Claims (4)

  1. チャンバ内に、ターゲットを囲む環状のシールドを取付けたスパッタリング装置において、
    前記シールドは負に帯電可能にしてあることを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 前記シールドは絶縁層を介して取付けた請求項1記載のスパッタリング装置。
  3. 前記シールドに負電圧を印加する手段を備えた請求項1又は2記載のスパッタリング装置。
  4. 前記シールドに、前記ターゲットを囲む筒部を前記チャンバ内の被処理物へ向けて形成した請求項1から3のいずれかに記載のスパッタリング装置。
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