JP2001220671A - スパッタ成膜応用のためのプラズマ処理装置 - Google Patents

スパッタ成膜応用のためのプラズマ処理装置

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JP2001220671A
JP2001220671A JP2000352410A JP2000352410A JP2001220671A JP 2001220671 A JP2001220671 A JP 2001220671A JP 2000352410 A JP2000352410 A JP 2000352410A JP 2000352410 A JP2000352410 A JP 2000352410A JP 2001220671 A JP2001220671 A JP 2001220671A
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magnet
upper electrode
processing apparatus
magnets
plasma processing
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JP2000352410A
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Wikuramanayaka Snil
ウィクラマナヤカ スニル
Kojin Nakagawa
行人 中川
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Anelva Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 基板の表面にわたって均一な大面積高密度の
プラズマを作り、更に、ターゲットプレート上への膜の
両付着を防止できるプラズマ処理装置を提供する。 【解決手段】 スパッタ処理応用のためのプラズマ処理
装置は、上部および下部の電極と呼ばれる2つの平行な
容量結合型電極11,14、上部電極の外側領域にわた
って多極マグネット配列を備える反応容器10によって
構成される。マグネット21は上部電極の上で回転する
ため金属リングの上に組み付けられる。ターゲットプレ
ート18は、高周波rf電流のみが与えられる、または
高周波rf電流とDC電圧が共に与えられる上部電極に
固定される。基板19が配置される下部電極は、基板の
表面上のコンタクトホールを満たすイオン化されたスパ
ッタ原子を取り出すため、下部電極上に負の自己バイア
ス電圧を生成するようにMF,HFまたはVHFのrf
電流が与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の応用分野】本発明は、スパッタ成膜応用のた
めのプラズマ処理装置に関し、特に、半導体産業におけ
る集積回路の製造の工程で金属や誘電体材料のスパッタ
リングプロセスに役立つrf(高周波AC)電極でプラ
ズマイオン密度とイオンエネルギを独立して制御できる
改善されたプラズマ源を備えるプラズマ支援スパッタリ
ング装置のごときプラズマ処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】より高い半径方向の均一性を備えた大面
積かつ高密度のプラズマ源が、基板の表面上に作られた
デバイスに電荷誘導ダメージを与えることなく大面積基
板を処理するため、大いに要求されている。特に、堆積
膜の均一性を高める、金属と誘電体材料のスパッタリン
グプロセスのための新たなプラズマ源の開発が、重要で
ある。従来のプラズマ源で前述の特性を得ることの困難
性は、図10〜図13に示された2つの従来の構成を用
いて説明され、これらの従来の構成は、通常、200m
mウェハーまたはフラットパネルのプラズマ処理装置に
応用される。
【0003】図10は、半導体産業でスパッタ成膜応用
のため用いられる簡略化された従来のマグネトロン型プ
ラズマ源を示す。反応容器101は非磁性金属で作られ
た上部電極102、円筒形側壁103、下部電極104
から構成されている。上部電極102は反応容器101
のトッププレートを形成し、下部電極104は反応容器
101のボトムプレート105の上に設けられている。
上部電極102と下部電極104は少なくとも反応容器
101の一部を横切るように互いに平行になっている。
側壁103とボトムプレート105は金属、例えばステ
ンレス鋼で作られている。側壁103の上側部分は絶縁
材料106で作られ、その上には上部電極102が配置
されている。スパッタされるべき材料で作られたターゲ
ットプレート107は上部電極102の下面に固定され
ている。通常、ターゲットプレート107は上部電極1
02に比較して少しばかりより小さい寸法を有してい
る。トッププレートとしての上部電極102の上側表面
の上に、図10と図11に示されるごとく円形とリング
形のマグネット108a,108bが同心円の位置関係
で配置されている。中央のマグネット108aは図11
に示されるごとくいかなるキャビティも有さず円柱形の
形状を有している。外側のマグネット108bはリング
形状である。マグネット108a,108bの各々の高
さおよび幅は重要な事項ではなく、反応容器101の他
の寸法に従って選択される。マグネット108a,10
8bは上部電極102の上に反応容器101の内側に対
向する反対の磁極を有するように配置されている。マグ
ネット108a,108bのこの配置はこれら2つのマ
グネットの間に湾曲した磁界109を生成する。
【0004】上部電極102は整合回路111を介して
高周波のAC(rf)電力源110に接続されている。
rf電力源110の周波数は通常13.56MHzであ
る。rf電力が上部電極102に与えられるとき、プラ
ズマが容量結合型メカニズムによって生成される。いっ
たんプラズマが作られると、プラズマの中の電子は湾曲
した磁界の中に閉じ込められ、これが、その領域におい
てプラズマ密度の増加をもたらす。
【0005】基板112は下部電極104の上に配置さ
れ、この下部電極104は絶縁材料113を介してボト
ムプレート105から電気的に絶縁されている。下部電
極104はrf電源からrf電力を与えられてもよい
し、与えられなくてもよい。もし整合回路115を介し
てrf電力源114によって下部電極104にrf電力
が与えられるとすると、図10に示されるごとく、rf
電力源114の周波数は、通常、MF領域に存在する。
下部電極104にrf電流が与えられるとき、それは、
負のバイアスを作り、基板112の表面の上にイオン衝
撃をもたらす。イオン衝撃は、基板112上に堆積され
た膜の上へのエッチングプロセスの原因となるけれど
も、膜堆積速度が基板112上の膜エッチング速度を越
えるように下部電極104の自己バイアス電圧ガ制御さ
れる。
【0006】図12に示された他の従来のマグネトロン
型スパッタリング源は、前述した図10に与えられたプ
ラズマ源を少し変形させたものである。ここでは中央マ
グネット108aは、上部電極102の下側に非対称磁
界を作るため、その軸が偏位したモードで配置されてい
る。このマグネットの配列の上面図が図13に示されて
いる。このマグネット構成は、上部電極102の中心軸
(図12において破線116として示される)の周りに
回転させられる。図12と図13に示されたマグネット
108a,108bによって形成されるマグネット配列
は非対称に回転する。
【0007】
【発明が解決しようとする問題】図10に示された平行
平板プラズマ反応容器は、平行電極の間の大面積プラズ
マ、プラズマの容易な発火、下部電極の表面でのプラズ
マイオンのエネルギを制御することの可能性、のごとき
いくつかの利点を有している。図10で与えられたマグ
ネットの配列では、上部電極102の下側にドーナツ形
状をした湾曲の磁界が生成される。プラズマがいったん
発生すると、ドーナツ形状のより高い密度のプラズマ
が、電子の磁界閉じ込めが原因で、上部電極102の下
側に形成される。このより高い密度のプラズマは、マグ
ネット108a,108bの磁極の間の領域内に主に閉
じ込められるので、当該磁極の近傍では低いプラズマ密
度が存在する。
【0008】さらに磁界の強さは磁極に向って増加す
る。これは、マグネット108a,108bの磁極での
低い電子密度という結果をもたらす電子のミラー反射が
原因である。電子密度が低いとき、イオンはプラズマに
おいて電子で生成された静電界によってトラップされる
ので、イオン密度も同様にまた低くなる。
【0009】上で説明された2つの理由によって、磁極
でのイオン流束はより小さくなり、低いスパッタリング
速度という結果をもたらす。しかしながら、マグネット
108a,108bの各々の磁極の間のドーナツ形状の
領域においてより高い密度のプラズマが存在するので、
当該2つのマグネットの間の領域に対応するターゲット
プレート107の面積部分は強くスパッタされるように
なる。これらのスパッタされた原子の一部が、ガス分子
による散乱が原因で、反射され、再びターゲットプレー
ト107に堆積する。磁極に対応するターゲットプレー
トの表面個所でのスパッタ速度は相対的により小さいの
で、スパッタされた原子のこれらの個所での堆積は支配
的なものとなる。しかしながら、再度堆積した膜は、低
い密度を有し、ターゲットプレート107上で緩く付着
するので、これはパーティクルとして容易に離れ得る。
【0010】ターゲットプレート107上でのスパッタ
物質の再付着を避けるために、図12に示されるごと
く、マグネット108a,108bが非対称に配置さ
れ、上部電極102の中心軸116の周りに回転され
る。磁極に対応する場所にたとえスパッタされた物質の
再付着があったとしても、当該再付着の膜はマグネット
の回転によってプラズマの中へ即座にスパッタされ、戻
される。従ってプラズマにおけるパーティクルの源は除
去される。
【0011】しかしながら、図12において与えられた
構成で生成されるプラズマは半径方向に不均一である。
このことは基板112の表面に不均一なイオン流束を生
じさせる原因となる。特に仮に下部電極104にrf電
力を与えることによって基板112が負にバイアスされ
ているときには、これは基板の表面上に局所的電荷蓄積
をもたらし、そしてそれは、最終的に基板107の上の
サブミクロンの規模の素子の電気的破壊を起こす結果と
なる。
【0012】本発明の目的は、基板の表面上におけるよ
り高いイオン集中、より高いイオン流束の均一性を伴
い、そしてスパッタされて戻された物質がターゲットプ
レート上に再堆積しないようにしたスパッタ成膜応用の
ため磁気的に高められた容量結合型プラズマ処理装置を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決する手段】本発明によるスパッタ成膜応用
のためのプラズマ処理装置は、反応容器の少なくとも一
部を横切って互いに向かい合う平行な容量結合型の上部
と下部の電極を含む上記反応容器を備える。処理される
べき基板は下部電極の上に搭載され、プラズマによって
スパッタされるターゲットプレートは上部電極の内側
(下側)の面に取り付けられる。さらに、プラズマ処理
装置は上部電極および/または下部電極にそれぞれAC
電力を供給するための高周波AC電力源を有する。上部
電極のための当該AC電力源は好ましくはHFまたはV
HFの領域で動作する。下部電極のためのAC電力源
は、MF、HFまたはVHFの領域で動作する。複数の
マグネットが上部電極の外側の領域にて半径方向に向け
て設けられ、そしてそれらは上部電極の中心軸の周りに
予め定められた機構によって回転させられる。前述のプ
ラズマ処理装置において、好ましくは、ローパスフィル
タを介して上部電極に付加的なDC電源が接続され、当
該フィルタは上部電極に印加されるAC電流をカットオ
フする。前述のプラズマ処理装置において、好ましく
は、上部電極は非磁性金属で作られ、そしてマグネット
は、反応容器の内側に向うマグネットの磁極を交互に変
えることによって、上部電極の内側表面の近くに閉じた
磁束を有する磁界を生成する。前述のプラズマ処理装置
において、好ましくは、他の複数のマグネットが、プラ
ズマの周縁領域で電子を閉じ込めるため、半径方向に配
列されたマグネットを囲む円の線に沿って設けられてい
る。前述のプラズマ処理装置において、好ましくは、半
径方向に配列されたN型のマグネットと、円線に沿って
配列された他のマグネットとは、連続して線状に並べら
れている。前述のプラズマ処理装置において、好ましく
は、マグネットは、反応容器の内部に面するN極を有
し、上部電極の境界に向かって延びる曲線形状の第1マ
グネットと、反応容器の内部に面するS極を有し、直線
形状の第2マグネットとを含み、そして第1マグネット
と第2マグネットは交互に配置され、その結果、第1と
第2のマグネットの間の磁気ラインカスプ内のプラズマ
中の電子がE×Bドリフトのために半径方向外方に移動
させられ、それから曲げられ、磁気ラインカスプを通っ
て半径方向内方にドリフトされる。前述のプラズマ処理
装置において、好ましくは、N極を備えた第1マグネッ
トはS極を備えた第2マグネットよりも長い。前述のプ
ラズマ処理装置において、好ましくは、マグネットは、
反応容器の内部に面するS極を有し、上部電極の境界に
向かって延びる曲線形状の第1マグネットと、反応容器
の内部に面するN極を有し、直線形状の第2マグネット
とを含み、そして第1マグネットと第2マグネットは交
互に配置され、その結果、第1と第2のマグネットの間
の磁気ラインカスプ内のプラズマ中の電子がE×Bドリ
フトのために半径方向外方に移動させられ、それから曲
げられ、磁気ラインカスプを通って半径方向内方にドリ
フトされる。前述のプラズマ処理装置において、好まし
くは、S極を備えた第1マグネットはN極を備えた第2
マグネットよりも長い。前述のプラズマ処理装置におい
て、好ましくは、複数のマグネットは、上部電極とマグ
ネットの間に小さな隙間を有するようにして、円形の金
属リング上に組み付けられている。前述のプラズマ処理
装置において、好ましくは、複数のマグネットは上部電
極に直接的に配置されている。前述のプラズマ処理装置
において、好ましくは、マグネットの各々は一つの片と
して作られること。前述のプラズマ処理装置において、
好ましくは、マグネットの各々はいくつかのマグネット
要素からなる。前述のプラズマ処理装置において、好ま
しくは、半径方向上に存するマグネットの各々の幅は、
半径方向において変化される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、好ましい実施形態が添付
図面に従って説明される。実施形態の説明を通して本発
明の詳細が明らかにされる。
【0015】本発明の第1の実施形態は図1と図2を参
照して説明される。図1と図2は第1実施形態のプラズ
マ処理装置のために使用されるプラズマ源の図を示す。
このプラズマ処理装置において、10は反応容器を示
し、11は上部電極を示し、12は円筒形の側壁を示
し、13はボトムプレートを示し、14は下部電極を示
し、そして15は基板ホルダを示す。上部電極11は、
非磁性金属、例えばAlで作られ、そして誘電体材料、
例えばセラミックで作られたリング16の上に配置され
ている。上部電極11は円形の形状を有する。上部電極
11の寸法は、重要な事項ではなく、処理されるべき基
板の大きさに依存する。円筒形の側壁12とボトムプレ
ート13は両方とも金属で作られ、電気的に接地されて
いる。
【0016】誘電体のリング16が側壁12の内側の段
差部12aの上に配置されるリング金属支持部材17に
よって支持される。丸い形状を有するターゲットプレー
ト18は、上部電極11とターゲットプレート18の間
にいかなる隙間をつくることなく、上部電極11の下面
に固定されている。ターゲットプレート18の下面は、
基板ホルダ15の上に搭載された基板19と、空間をあ
けて向かい合っている。
【0017】上部電極11の外側(あるいは周縁)の部
分11bはその中央部分11aよりも薄くなっている。
外側部分11bの厚みは、反応容器10の内側空間にて
有効な磁界をつくるためだけでなく、反応容器10の外
側と内側の間の圧力差に耐え得る範囲内で、できる限り
小さくなるように定められている。上部電極11の中央
部分11aは、上部電極を通して通路20を作るため、
所要の厚みを有している。冷却媒体入口20aを通して
導入された冷却媒体は上部電極11を冷却するため中央
部分11aの通路20に流れ込み、そして冷却媒体出口
20bを通って外へ流れ出す。より厚い中央部分11a
の直径は、上部電極11の効率的な冷却を行うためにで
きる限り大きく設定されている。上部電極11の冷却プ
ロセスは、動作中、ターゲットプレート18上に与えら
れるより高いエネルギのイオン流束が原因で上部電極1
1とターゲットプレート18が加熱されるので、重要で
ある。
【0018】ターゲットプレート18は、スパッタされ
る材料、例えばTi、TiN、あるいはSiO2 で作ら
れる。ターゲットプレート18の直径は少しばかり上部
電極18の直径よりも小さくなっている。ターゲットプ
レート18の厚みは、通常、5mmから10mmの範囲
にある。
【0019】上部電極11が配置された誘電体のリング
16の最も内側の縁は、図1と図2に示されるごとく、
ターゲットプレート18の縁を覆うように延ばされてい
る。誘電体のリング16における延ばされた部分とター
ゲットプレート18との間には、通常、約1〜3mmの
小さな間隔が存在する。誘電体のリング16の最も内側
の縁はシールディングリングと呼ばれる。たとえ、誘電
体のリング16が第1実施形態においてシールディング
リングを形成するように変更されたとしても、一般的に
異なる適当な構成を有する他の異なるシールディングリ
ングを用いることができる。
【0020】複数のマグネット21が、上部電極11の
上側(または外側)にて、中央部分11aの周りのリン
グ形状の領域で等間隔で設けられている。マグネット2
1の各々は例えばロッド形状を有し、マグネット21の
すべては上部電極11の半径方向に沿って(または半径
方向に接するように)配置されている。つまり、複数の
マグネット21は当該電極11の外側にて径方向に向か
って設けられている。マグネット21の垂直断面の形状
は好ましくは正方形の形状あるいは長方形の形状であ
る。マグネット21の断面の寸法は重要な事項ではな
く、広い範囲、例えば5×5mmから30×30mmの
領域で変わり得るものである。マグネット21の長さは
同様にまた重要な事項ではない。通常、マグネットの長
さは実験的に決定される。いったん圧力、rf電力など
のごときプロセスパラメータが決定されると、マグネッ
ト21の長さは、基板ホルダ15の基板ステージのレベ
ルで均一なプラズマ密度が得られるまで変えることがで
きる。加えて、所定の長さを有するマグネット21は、
組み合わせられたマグネット要素によって形成すること
も可能である。
【0021】マグネット21は、隣り合うマグネットの
間で閉じた磁束を形成するように交互の極性(N型また
はS型)を備えて配列される。この場合において、N型
マグネットは反応容器10の内部に面するN極を有する
マグネットを意味し、S型マグネットは反応容器10の
内部に面するS極を有するマグネットを意味する。この
閉じた磁束はターゲットプレート18の下面の下側へ通
過する。マグネット21の上面は金属リング22aに取
り付けられ、この金属リング22aは、通常、図2に示
されるごとく軟鉄で作られている。金属リング22aの
外側の縁は、上部電極11の上を滑らかに回転するため
のボールベアリング23の上に置かれた他の金属(また
は誘電体)のリング22bに固定される。金属のリング
22a,22bは複数の半径方向のロッド形マグネット
21を支持するための部材22を形作る。こうして、複
数のマグネット21が、上部電極11とマグネット21
の間に小さな間隔を設けて支持部材22の円形の金属リ
ング22aに組み付けられている。金属リング22aの
外側領域の1つの点は、モータ25によって回転させら
れるゴムのローラ24に接触している。25aは動力伝
達シャフトを示している。従って、モータ25に電力を
供給することによって、マグネット21によって形成さ
れた多極マグネット配列が例えば0.5Hzよりも小さ
い回転周波数で回転させられる。モータ25に与えられ
る電力を制御することによって、多極マグネット配列の
回転速度は変化させられる。こうしてマグネット21は
支持部材22の回転によって回転させられる。前述した
構造において、複数のマグネット21は上部電極11の
上に直接に配置してもよい。この場合において、マグネ
ット21を回転させるためには、プラズマ処理装置は上
部電極11を回転するための機構を持つ。
【0022】通常、例えばアルミニウムのごとき金属で
作られたカバープレート26が上部電極11の上で複数
のマグネット21を覆うように配置されている。カバー
プレート26は上部電極11の上側かつ最も外側の縁に
強固に固定されている。HFまたはVHFの電流が金属
導体27を通して上部電極11の中央部分11aに与え
られるとき、当該電流はカバープレート26の表面を越
えて流れ、そして上部電極11(またはターゲットプレ
ート18)の下面に流れ込む。こうしてマグネット21
の表面に渡ってHFまたはVHFの電流が通電すること
が避けられる。これは、マグネット21の可能性のある
加熱、そしてマグネット21と上部電極11の間の可能
性のある電気的火花を排除する。しかしながら、カバー
プレート26を用いることは本発明のプラズマ源にとっ
て本質的なことではない。
【0023】プロセスガス(好ましくはAr)は円筒形
の側壁12に作られたガス導入部分(示されず)を通し
て反応容器12に供給される。反応容器10の内部圧力
はガスの流量とガス出口部分28に配置された良く知ら
れた可変オリフィス(示されず)を調整することによっ
て制御される。反応容器10の内部圧力は1mTorrから
100mTorrに至るまでプラズマ処理のタイプに依存し
て変わり得る。
【0024】29は整合回路30を通して上部電極11
の中央部分11aに対しHFまたはVHFの電流を供給
するためのAC(rf)電力源を示す。AC電力源29
によって供給されるHFまたはVHFの電流の周波数は
約10〜100MHzの範囲にあり、そしてこの領域に
おける代表的な周波数は13.56MHzまたは60M
Hzである。AC電力源29は通常低いインピーダン
ス、代表的には約50オームのインピーダンスを有し、
そして0.5kWから5kWのrf電力を作ることがで
きる。AC電力源29の出力は上部電極11に与えられ
る。
【0025】31は下部電極14にAC電流を与えるた
めの他のAC(rf)電力源を示す。第2のAC電力源
31によって供給されるAC電流の周波数は、好ましく
はMF,HF,VHFの領域に存する。AC電力源31
は同様にまた低いインピーダンス、代表的には50オー
ムのインピーダンスを有し、そして1kWに至るまでの
AC電力を作ることができる。このAC電力は整合回路
32を通して基板ホルダ15内の下部電極14に与えら
れる。直列に接続されたインダクタ34とキャパシタ3
5からなるハイパスフィルタ33の一端は下部電極14
と整合回路32の間の導電線に接続されている。ハイパ
スフィルタ33の他の端は接地されている。ハイパスフ
ィルタ33を用いる目的は、下部電極14から到来する
HFまたはVHFの電流のための接地の通路を作ること
である。この方法は、高周波AC電流による可能性のあ
るダメージからAC電力源31を保護する。
【0026】前述のプラズマ源に基づく反応容器10に
おけるプラズマ生成のメカニズムが説明される。HFま
たはVHFの領域で動作するrf電流が所定条件の下で
上部電極11に与えられるとき、プラズマはrf電力の
容量結合型のメカニズムによって生成される。磁界が存
在する領域において電子はサイクロトロンの回転を受け
る。これは電子の移動路の長さを増加し、それによっ
て、プラズマ密度を増大させる原因となるガス分子との
間の衝突の回数が増加する。マグネット21が上部電極
11の外側領域においてのみ設けられているので、相対
的に低い密度のプラズマで埋め込まれたドーナツ形状の
高密度プラズマが作られる。ドーナツ形状の高密度プラ
ズマにおいて、電荷粒子はそのとき下流に流れ出しなが
ら半径方向の内側と外側に拡散する。この拡散のプロセ
スのため、下流における基板19が配置された個所にお
いて、半径方向に均一なプラズマが形成される。ターゲ
ットプレート18からの半径方向に均一なプラズマまで
の距離は主としてドーナツ形状のプラズマの半径とプラ
ズマ密度の両方によって決定される。ドーナツ形状のプ
ラズマの半径は多極マグネット配列の内側と外側の半径
によって決定されるので、所望のレベルにおけるプラズ
マの均一性は、上部電極11の中心から適当な距離でマ
グネット21を配置すること、あるいはマグネット21
の適当な長さを選択することによって制御され得る。
【0027】いったんプラズマが発火されると、上部電
極11は、電子がイオンよりもより熱速度を持つという
事実によって負にバイアスされる。上部電極11の自己
バイアス電圧は大きくプラズマ励起周波数に依存する。
プラズマ励起周波数の増加は自己バイアス電圧の減少と
プラズマ密度の減少の原因となる。上部電極11におけ
る負のバイアス電圧の値は、同様にまた、アノード面積
に対する上部電極の表面面積の比に依存する。ここでア
ノード面積は接地されたすべての表面の全体の表面積の
ことである。通常、プラズマ源の大部分において、アノ
ード面積は上部電極(カソード)の表面面積よりも大き
い。このことは上部電極11における負の自己バイアス
電圧を開発することの原因となる。この負の自己バイア
ス電圧のため、プラズマにおけるイオンはターゲットプ
レート18の方向に加速され、ターゲットプレート18
を作る物質をスパッタしプラズマ中にもたらす。より高
いスパッタリング割合を得るためにイオン密度と上部電
極11の自己バイアス電圧の両方が増加されなければな
らない。AC電力源29から供給されるrf電力の増加
はプラズマイオン密度と自己バイアス電圧の両方を増加
させる。
【0028】ターゲットプレート18からスパッタされ
た原子のイオン化の割合はプラズマ密度の増加によって
増加される。従って、上部電極11に与えられるrf電
力の増加は、スパッタリングの割合の増加と、スパッタ
された原子のイオン化の増加とをもたらす。さらにイオ
ン化された原子は、AC(rf)電流の適用によって下
部電極14の上に生成されたバイアス電位によって加速
され、基板19の表面に集められる。もし下部電極14
に与えられたrf電流がVHF領域に存するならば、高
密度プラズマが下部電極14の近くで生成される。これ
はスパッタされた原子のイオン化割合を高め、より高い
成膜速度をもたらす。
【0029】従来技術において説明されたように、同様
に、マグネット21の磁極に対応する個所にて、スパッ
タされた原子の再付着が、このマグネット配列でも起る
可能性がある。しかしながら、この実施形態の多極マグ
ネット配列は回転しているので、再付着による膜は即座
に高密度プラズマによってスパッタされる。加えて当該
マグネット配列で生成された磁界の線(磁束線)は上部
の基板11あるいは反応容器10の半径方向の線に対し
て垂直となるように存在している。すなわち、反応容器
の径方向において磁束線は全く存在していない。その理
由によって、ターゲットプレート18の中央領域におい
ては磁束線がない。こうして、ターゲットプレート18
の上に電子を衝突させる斥力のメカニズムは存在しな
い。それ故に、ターゲットプレート18上での自己バイ
アス電圧はどこにおいても同じであるので、プラズマに
おけるイオンはドーナツ形状のプラズマ領域でそれらが
衝撃を与えるのと同じエネルギで中央領域の上に衝撃を
与える。しかしながら、中央領域におけるイオン流束
は、多極マグネット配列の下側で生成されるプラズマに
比較して低い。それ故に、中央領域で作られる当該スパ
ッタリングは外側の領域に比較して低い。これは、基板
の表面で均一なスパッタ原子あるいはイオン化原子の流
束を得ることにおいて要求される条件である。
【0030】次に本発明の第2の実施形態が図3によっ
て説明される。図3はプラズマ処理装置の断面図であ
り、図2に類似したものである。上部電極に対する付加
的なDCバイアス供給の構成を除いてすべての他の構成
は第1実施形態において与えられたものと同じである。
図2に示された要素で、第1実施形態で説明されたそれ
らと実質的な同じものは、それぞれ同じ参照番号によっ
て示されている。
【0031】上部電極11は、第1実施形態と同様に、
整合回路30を介してHFまたはVHFの領域において
動作するAC電力源29に接続されている。AC電力源
29などに関する詳細は、第1実施形態において与えら
れたものと同じである。加えて、上部電極11はインダ
クタ(L)42を通してDC電圧供給源41に接続され
ている。さらに、キャパシタ(C)43の1つの端子が
インダクタ42と上部電極11の間の伝送線に接続さ
れ、一方、キャパシタ43の他の端子は接地されてい
る。LとCの値は上部電極11に与えられるrf電流が
DC電圧供給源41を通って流れないように選択され
る。この電気的接続要素はDC電圧供給源41を寄生的
なrf電流から保護する。DC電圧供給源41は電圧を
−1000ボルトに至るまで供給することができる。
【0032】プラズマは容量結合型のメカニズムによっ
て生成され、上部電極11の外側領域におけるプラズマ
密度は、第1実施形態で説明されたごとく、複数のマグ
ネット21に基づく磁界によって高められる。プラズマ
密度は、与えられるrf電力を変化させることによって
制御される。DC電圧供給源41はターゲット18の上
に対しイオンを加速するために上部電極11に対し所望
の負のDCバイアスを与えるために使用される。イオン
は加速のプロセスによってより高いエネルギを得る。こ
のことはスパッタリング割合を増加するという結果をも
たらす。上部電極11の上にDC電圧供給源41の負の
DCバイアスを応用することはプラズマの電位に何ら影
響を与えない。従って、プラズマのイオン密度と上部電
極11のバイアス電圧は独立に第2実施形態の構成によ
って制御され得る。
【0033】次に、図4に従って第3の実施形態が説明
される。この第3の実施形態において、主たるハードウ
エアの構成は前述した実施形態のそれと同じである。第
3実施形態はマグネットの配列に関して特別な特徴を持
っている。それ故に、図4は上部電極11の上方に配置
された複数のマグネット(51,52)によって形成さ
れるマグネットの配列のみを示している。マグネット5
1の1つの組は前述した実施形態のそれらと同様に交互
の極性(N型またはS型)にて半径線に沿って配列され
ている。反応容器の内部に面するN極を有するマグネッ
ト51と反応容器の内部に面するS極を有するマグネッ
ト51は交互に配置されている。マグネット51は実質
的にマグネット21に等しい。マグネット52の他の組
は円形の線53に沿って配列されており、この円形の線
の直径は上部電極11の直径に大体等しいものである。
従って、半径の線に沿って設けられたマグネット51
は、図4に示されるごとく、円形の線53に沿って設け
られたマグネット52によって定められる円形の領域内
に位置している。円形の線53に沿って配置されたマグ
ネット52は、反応容器10の内側に向う同じ極性(例
えばN極)を有している。さらに円形の線53上の各マ
グネット52は半径の線の上にあるマグネット51に垂
直になるように設けられ、それらのマグネット51は反
応容器10の内側に向う反対の極性(S極)を有してい
る。マグネット(51,52)の長さあるいはマグネッ
ト(51,52)の間の間隔は重要な事項ではない。円
形の線53の上にある2つのマグネット52の間の間隔
は、通常、マグネット52の長さの1/2として設定さ
れている。マグネット52の長さは、半径の線の上にあ
る2つの隣り合うマグネット51の間の間隔に依存して
いる。上記のごとく説明されたマグネットの配列は、第
1あるいは第2の実施形態と同様に回転させられる。
【0034】上部電極11の近傍の電子はE×Bのドリ
フトを受ける、ここでEとBはそれぞれ上部電極11に
おけるDC電界と磁界の強さである。電子のE×Bドリ
フトのため、前述の実施形態において与えられたマグネ
ット配列が用いられるならば、電子の一部は上部電極の
領域から逃れる。マグネットが第3実施形態のごとく配
列されるとき、電子は上部電極の領域の内部に適当に閉
じ込められる。このマグネット配列は、電界の方向が上
部電極の方向に向いていること、そしてマグネット5
1,52の極性が図4に示されるごとくラベルをつけら
れることを考えると、代表的な配列として模式的に図4
に示される。図4におけるE×Bのドリフトの方向は、
先端に矢印を有する線54において示されている。ター
ゲットプレートの領域内の電子の閉じ込めのため、プラ
ズマの密度は、第1と第2の実施形態で得られたそれに
比較して、さらに増加される。さらに、このマグネット
配列は、同様にまたマグネット51,52が回転させら
れるので、ターゲットプレート上にスパッタされた膜を
再び付着させない。
【0035】図5は図4に示した第3実施形態の変形例
である。この変形例では、第3実施形態のマグネット配
列に比較して、磁石の極性が反対になるように変更され
ている。すなわち、図5に示されるごとく、N型とS型
の磁石51が交互に半径線55に沿って配列されてい
る。さらに、反応容器の内部に向かうS極を有する複数
のマグネット56が円形線53に沿って配置され、この
円形線の直径は上部電極11の直径にほぼ等しい。半径
線に沿って配列されたマグネット51は、円形線53に
沿って配列されたS型マグネットにより定められた円形
領域内に存在している。さらに円形線53に沿う各マグ
ネット56は、半径線55上のN型マグネット51に対
して直交するように設けられている。この例のその他の
構造は、第3実施形態と同じである。N型マグネット5
1の周りに形成された矢印線57はこの例のマグネット
配列に基づくE×Bドリフトの方向を示している。
【0036】図6は本発明の第4の実施形態を示す。こ
の実施形態は最も実用的な構造としての図4に示された
第3実施形態のマグネット配列を変形したものである。
この例において、特に、N磁極を形成するマグネットが
変更される。図6において61はS磁極内側表面を有す
るマグネット集合体を有し、62はN磁極内側表面を有
するマグネット集合体を示し、22aは金属リングを示
す。金属リング22aの縁の外形輪郭は前述した円形の
線53にほぼ一致する。図6に示された構造によれば、
9つのマグネット集合体61,62が等しい間隔にて半
径方向に設けられている。S型のマグネット集合体61
は図6に示されるように一列状に並べられたいくつかの
マグネット要素61aによって形成され、その下側(内
側)の表面がS磁極を有するS型のマグネット51に対
応している。N型のマグネット集合体62は図6に示さ
れるように連続して線状に並べられたいくつかのマグネ
ット要素62aで形成され、N磁極内側表面を有する半
径方向のN型マグネット51と円形の線53に沿うマグ
ネット52との組み合わせに対応している。マグネット
集合体62は半径方向の部分と円形の線53に沿った部
分を含む。反応容器の内部に面したN極を有するマグネ
ット集合体62は、上部電極の外部または金属リング2
2aの外側端へ延びる直線形状と当該外側端での曲線形
状とからなる。マグネット集合体61とマグネット集合
体62によって形成されるマグネット配列は第3の実施
形態で説明されたものと同様な機能を有し、同じ技術的
な効果を有している。
【0037】図7は本発明の第4実施形態の変形を示
す。第4実施形態の変形によれば、N型とS型のマグネ
ットの配列と形状は実質的に図6に示されたものと同じ
である。図7に示されたマグネットは、反応容器10の
内部に面するN極を有する第1マグネット622を含
み、これらは上部電極11または金属リング22aの境
界に向かって延びまたは当該境界で曲げられた形状を有
するものであり、そして反応容器10の内部に面するS
極を有する第2マグネット611を含み、これらは真直
ぐな形状を有するものである。マグネット611,62
2は交互に配置され、その結果、第1と第2のマグネッ
トの間の磁気ラインカスプ612内のプラズマ中の電子
はE×Bドリフトで半径方向外方に移動され、それから
曲げられ、磁気ラインカスプ612を通って半径方向内
方にドリフトさせられる。図7に示されるごとく、N極
を有する第1マグネット622は、S極を有する第2マ
グネット611よりも長い。
【0038】図8は本発明の第4実施形態の他の変形を
示す。第4実施形態のこの変形によれば、図7に示され
た変形と比較すると、N型とS型のマグネットの配列と
形状が反対になっている。図8に示されたマグネット
は、反応容器10の内部に面するS極を有する第1マグ
ネット633を含み、これらは上部電極11または金属
リング22aの境界に向かって延びまたは当該境界で曲
げられた形状を有するものであり、そして反応容器10
の内部に面するN極を有する第2マグネット644を含
み、これらは実質的に真直ぐな形状を有するものであ
る。マグネット633,644は交互に配置され、その
結果、第1と第2のマグネットの間の磁気ラインカスプ
内のプラズマ中の電子はE×Bドリフトで半径方向外方
に移動され、それから曲げられ、磁気ラインカスプを通
って半径方向内方にドリフトさせられる。矢印の線63
4はE×Bドリフトの方向を示す。図8に示されるごと
く、S極を有するマグネット633は、S極を有するマ
グネット644よりも長い。
【0039】次に本発明の第5の実施形態が図9に従っ
て説明される。この実施形態のハードウエア的な構成は
前述の実施形態のそれと同じである。この実施形態は同
様にまた上部電極の上側のマグネット配列に関して特別
な特徴を持っている。それ故に図9はマグネット配列の
みを示している。
【0040】多くのマグネット71は仮想の四角72の
コーナーの箇所に交替的な極性で配列されている。マグ
ネットの配列領域73の外径は上部電極11の直径にほ
とんど等しい。マグネット71は図9に示されるように
半径r1とr2によって含まれる領域内のみに配置され
ている。マグネット71の直径と高さは重要な事項では
ない。当該直径は5mmから30mmの範囲にあればよ
く、高さは4mmから30mmで変わり得る。2つのマ
グネット71の間の間隔も重要な事項ではなく、15m
mから40mmの範囲で変えることができる。複数のマ
グネット71は前述の金属リング22に固定され、第1
実施形態で説明されたように回転される。
【0041】マグネット71が上で説明されたように配
列されるとき、ターゲットプレート18の下に点状カス
プ磁界が生成される。これらの磁界のために、第1実施
形態で説明されたようにプラズマ密度が増加する。それ
故に、このマグネット配列も同様にまた第1実施形態に
おいて説明されたごとく基板全体の表面にわたり均一な
膜堆積を作り出す。
【0042】半径方向にて上部電極の上に配置された前
述の実施形態で説明されたマグネットの各々は、好まし
くは、いくつかのマグネット要素から構成され、または
一つの片として作られる。加えて、半径線の上に存在す
る各マグネットの幅は半径方向において変化し得る。
【0043】
【発明の効果】本発明によるプラズマ処理装置は、複数
のマグネットが上部電極の上側の領域にて半径方向へ配
列され、それらはその中心軸の周りに回転させられるの
で、イオン密度とイオンエネルギの独立した制御に基づ
いて基板の表面にわたって均一に拡散された大面積高密
度のプラズマを作ることができる。さらに、ターゲット
プレートの上への膜の再付着がマグネット回転構造によ
って防止される。加えて、基板の表面の上に均一なイオ
ン流束が存在するので、膜は、基板上のデバイスに電荷
誘導ダメージを与えることなく堆積させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は容量結合型電極、ターゲットプレー
ト、そしてマグネット配列を示す第1実施形態の斜視図
である。
【図2】この図は第1実施形態の縦断面図である。
【図3】この図は第2実施形態の縦断面図である。
【図4】この図は第3実施形態に用いられるマグネット
配列を示す。
【図5】この図は第3実施形態で用いられる他のマグネ
ット配列を示す。
【図6】この図は第4実施形態において用いられるマグ
ネット配列を示す。
【図7】この図は第4実施形態において用いられる他の
マグネット配列を示す。
【図8】この図は第4実施形態において用いられる他の
マグネット配列を示す。
【図9】この図は第5実施形態において用いられるマグ
ネット配列を示す。
【図10】この図はプラズマ処理に用いられる第1の従
来のプラズマ源を示す概略図である。
【図11】この図は図10に示された上部電極の上面図
である。
【図12】この図はプラズマ処理に用いられた第2の従
来のプラズマ源を示す概略図である。
【図13】この図は図12に示された上部電極の上面図
である。
【図面における参照符号の説明】
10 反応容器 11 上部電極 12 円筒形側壁 13 ボトムプレート 14 下部電極 15 基板ホルダ 18 ターゲットプレート 19 基板 21 マグネット 22a 金属リング 22b 金属(あるいは誘電体)リング 25 モータ 51,52 マグネット 71 マグネット

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行な容量結合型の上部および下部の電
    極を含む反応容器であり、前記電極は前記反応容器の少
    なくとも一部を横切って互いに向かい合い、処理される
    べき基板が前記下部電極の上に搭載され、かつターゲッ
    ト部材が前記上部電極の下側に設けられる前記反応容器
    と、 前記上部電極と前記下部電極にAC電力をそれぞれ供給
    するAC電力源と、 前記上部電極の外側領域で半径方向に設けられた複数の
    マグネットと、そして前記上部電極の中心軸の周りに前
    記複数のマグネットを移動させる機構と、 からなることを特徴とするスパッ成膜応用のためのプラ
    ズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 付加的なDC電力源が、前記上部電極に
    与えられるAC電流をカットオフするローパスフィルタ
    を介して前記上部電極に接続されることを特徴とする請
    求項1記載のスパッタ成膜応用のためのプラズマ処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記上部電極は非磁性金属で作られ、前
    記マグネットは、前記反応容器の内部に面する前記マグ
    ネットの磁極を交互に変えることによって前記上部電極
    の内側表面の近くで閉じた磁束を伴う磁界を生成するこ
    とを特徴とする請求項1記載のスパッタ成膜応用のため
    のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 プラズマの周縁領域で電子を閉じ込める
    ため、前記の半径方向に設けられたマグネットを囲む円
    の線に沿って設けられた他の複数のマグネットを有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    スパッタ成膜応用のためのプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記の半径方向に設けられたS型または
    N型のいずれかのマグネットと円の線に沿って設けられ
    た前記他のマグネットとが連続して線状になるように配
    列されたことを特徴とする請求項4記載のスパッタ成膜
    応用のためのプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記マグネットは、前記反応容器の内部
    に面するN極を有し、前記上部電極の境界に向かって延
    びる曲線形状の第1マグネットと、前記反応容器の内部
    に面するS極を有し、直線形状の第2マグネットとを含
    み、そして前記第1マグネットと前記第2マグネットは
    交互に配置され、その結果、前記第1と前記第2のマグ
    ネットの間の磁気ラインカスプ内のプラズマ中の電子が
    E×Bドリフトのために半径方向外方に移動させられ、
    それから曲げられ、前記磁気ラインカスプを通って半径
    方向内方にドリフトされることを特徴とする請求項3記
    載のスパッタ成膜応用のためのプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 N極を備えた前記第1マグネットはS極
    を備えた前記第2マグネットよりも長いことを特徴とす
    る請求項6記載のスパッタ成膜応用のためのプラズマ処
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記マグネットは、前記反応容器の内部
    に面するS極を有し、前記上部電極の境界に向かって延
    びる曲線形状の第1マグネットと、前記反応容器の内部
    に面するN極を有し、直線形状の第2マグネットとを含
    み、そして前記第1マグネットと前記第2マグネットは
    交互に配置され、その結果、前記第1と前記第2のマグ
    ネットの間の磁気ラインカスプ内のプラズマ中の電子が
    E×Bドリフトのために半径方向外方に移動させられ、
    それから曲げられ、前記磁気ラインカスプを通って半径
    方向内方にドリフトされることを特徴とする請求項3記
    載のスパッタ成膜応用のためのプラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 S極を備えた前記第1マグネットはN極
    を備えた前記第2マグネットよりも長いことを特徴とす
    る請求項6記載のスパッタ成膜応用のためのプラズマ処
    理装置。
  10. 【請求項10】 前記複数のマグネットは、前記上部電
    極と前記マグネットの間に小さな間隔を有するように、
    円形の金属リングの上に組付けられることを特徴とする
    請求項1〜9のいずれか1項に記載のスパッタ成膜応用
    のためのプラズマ処理装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のマグネットは前記上部電極
    の上に直接に配置されることを特徴とする請求項1〜9
    のいずれか1項に記載のスパッタ成膜応用のためのプラ
    ズマ処理装置。
  12. 【請求項12】 前記マグネットの各々は一つの片とし
    て作られることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1
    項に記載のスパッタ成膜応用のためのプラズマ処理装
    置。
  13. 【請求項13】 前記マグネットの各々はいくつかのマ
    グネット要素からなることを特徴とする請求項1〜9の
    いずれか1項に記載のスパッタ成膜応用のためのプラズ
    マ処理装置。
  14. 【請求項14】 半径方向上に存する前記マグネットの
    各々の幅は、半径方向において変化されることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれか1項に記載のスパッタ成膜
    応用のためのプラズマ処理装置。
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