JP4307628B2 - Ccp反応容器の平板型ガス導入装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCP反応容器の平板型ガス導入装置に関し、特に、CCP反応容器に設けられ、その寿命と利用効率を高めるためそのガス導入孔のエロージョンを少なくし、または防止することのできるガス導入プレートを備えた平板型ガス導入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
容量結合型プラズマ(CCP)反応容器は半導体製造装置の産業において広範囲の応用で用いられている。CCP反応容器は、(1)カソード電極とアノード電極の間の狭い隙間に起因するプラズマ反応容器の低アスペクトレシオ、(2)プラズマのより良い半径方向の均一性、(3)プラズマ開始が容易であること、(4)より良いガス分布を作るシャワーヘッドタイプの平板型ガス導入装置を用いることができること、のごとき多くの利点を持っているため、大きな関心で注目されている。
【0003】
CCP反応容器についての問題の1つは、シャワーヘッドタイプの平板型ガス導入装置のガス導入プレートにおいて非均一なエロージョンに関連することである。ガス導入プレートは複数のガス導入孔を有し、これらのガス導入孔は、ガス導入プレートの他の領域に比較しプラズマによってより高い割合でエロージョンを受けやすい。ガス導入孔におけるエロージョンは、その上側からと同様に、その下側からも起きる。このエロージョンの生成のメカニズムは、以下において図4と図5に従って詳細に説明される。
【0004】
図4はCCP反応容器100の一例の簡略化された図を示す。このCCP反応容器100は上部プレート51、底部プレート52、円筒形側壁53、上部電極54、そしてウェハーホルダ55から構成されている。上部電極54はCCP反応容器100の上側でリング形絶縁体56によって設けられており、ウェハーホルダ55は平板形絶縁体57によって支持されながら底部プレート50の上に設けられている。さらに、絶縁体プレート58は上部プレート51と上部電極54の間に設けられている。上部電極54は金属で作られており、例えばアルミニウムが用いられる。上部電極54の下にはガス導入プレート59が存在する。上部電極54とガス導入プレート59の間には、ガスリザーバと呼ばれる狭い空間60が存在する。ガスリザーバ60の目的はガス導入プレート59の全面にわたって均一なガス分布を与えることである。ガス導入プレート59の材質はプラズマが応用されるタイプに依存しており、例えば、ドライエッチングの応用においてはカーボンあるいはSiが通常用いられる。いくつかの他の応用において誘電体物質、例えば石英あるいはセラミックが通常用いられる。ガス導入プレート59には、ガスリザーバ60からプラズマへプロセスガスを導入するための多数のガス導入孔59aが存在する。ガス導入孔59aの直径は約0.5mmである。ガス導入孔59aの間隔は、通常のプラズマ源で、5mmから20mmで変化し得る。しかしながら、ガス導入孔59aの間の間隔の値に拘わらず、ガス導入孔59aの間の等しい間隔が、通常、産業用プラズマ源の大部分において保持されている。すなわち、ガス導入孔59aはガス導入プレート59の上に描かれた同一の正方形の角部に作られる。ウェハーホルダ55の上には、処理されるべきウェハー61が存在する。ウェハー61はガス導入プレート59に平行に対向している。
【0005】
高周波(rf)電力源62は整合回路63を介して上部電極54に接続されている。高周波電力源62は通常10MHz〜100MHzの範囲における周波数で動作する。高周波電力が上部電極54に与えられるとき、プラズマが容量結合型メカニズムによってガス導入プレート59とウェハーホルダ55の間に生成される。しかしながら、プラズマ発生領域は、電子加熱過程が主としてちょうどガス導入プレート19の下側に存在するシース電圧の発振で起きるので、ガス導入プレート59の近傍に存在することになる。それ故に、プラズマ密度は、ガス導入プレート59に接近するに従って高くなり、気相での再結合と両極性拡散が原因で下流に向かって次第に減少する。
【0006】
【発明が解決すべき問題】
上記のごとく、ガス導入プレート59に関連する主たる問題は、プラズマに基づくガス導入孔59aでのより高いエロージョン速度である。このエロージョンはガス導入プレート59の低い利用効率という結果をもたらす。エロージョンのメカニズムが以下に説明される。
【0007】
プラズマは、通常、現在の産業における利用の大部分において、低い圧力で生成され、例えば、10mTorr〜100mTorrの範囲である。しかしながら、ガスを導入孔59aの端部59a−1において少しばかり高いガス圧力があり、そしてガスリザーバ60の内部で、さらに高いガス圧力となっている。プラズマ密度は圧力に依存して変化する。高い圧力では、プラズマ密度はより高くなる。容量結合型プラズマにおいて高周波電極は一般的に自己バイアス電圧を持っている。上記の場合において、ガス導入プレート59は高周波電極として機能し、そしてそれ故に自己バイアス電圧を有する。ガス導入プレート59で発生する自己バイアス電圧の値と極性は、多くのパラメーター、例えば、カソード(ガス導入プレート)とアノード(プラズマが接触するすべての接地された表面)の表面の面積比、高周波電力源62の動作周波数、プラズマ密度などに依存する。実際の応用で用いられるプラズマ源の大部分において、高周波電極は負の自己バイアス電圧が発生する。この負の自己バイアス電圧のために、プラズマの中の正のイオンはガス導入プレート59に向かって加速し、そしてその表面に衝突する。これらのイオンは加速の過程によってより高いエネルギを取得し、こうしてガス導入プレート59の上でのイオンの衝突がガス導入プレート59でのスパッタリングの原因となる。上で説明したように、スパッタリングのダメージは、ガス導入孔59aでより高くなる。これは、これらの場所においてより高いプラズマ密度があるからである。この工程は、ガス導入プレート59の他の領域に比較して、ガス導入孔59aのエロージョンが拡大されることの原因となり、このことがガス導入孔59aの直径を拡大するという結果をもたらす。ガス導入孔の直径の増加に伴って、プラズマは、ガス導入孔59aの壁での電子の多重反射によってガス導入孔59aに閉じ込められる傾向にある。従って、ガス導入孔59aでのエロージョン速度はプラズマ発生時間中に加速する。この過程は、図5に示すごとく、長い動作時間の経過後、その下側端部59a−1に円錐形をしたガス導入孔64を作り出す。
【0008】
同様にして、ガス導入孔59aの上側端部59a−2で発生したマイクロプラズマはガス導入孔59aの上側のエロージョンの原因となる。これらのエロージョンの過程のために、図5に示すごとくその上側端部59a−2に円錐形のガス導入孔65が形成される。ガス導入プレート59の寿命はガス導入孔59aにおける侵食される上側端部と下側端部とがつながるという条件によって制限される。この理由によって、長い寿命を保つために、通常、より厚い、約10mmのガス導入プレートがCCP反応容器100に使用される。しかしながら、ガス導入プレート59は、ガス導入孔59aのエロージョンがその寿命を決定するので、非常に低い利用効率を持つこととなる。
【0009】
さらに、プラズマの生成においてポリマー堆積性の混合ガス(a polymer deposition gas chemistry)が用いられる場合に、上部電極54の下面の個所にポリマーの堆積65が観察され、図5に示されるごとくそれはガス導入孔59aのちょうど上に存在する。ポリマー堆積65は次の2つの理由(1)と(2)に基づいている。(1)ガス導入孔59aの上側端部59a−2で発生したマイクロプラズマのためポリマー堆積ラジカルが形成される。(2)ガス導入プレート59の下の主プラズマで生成されたポリマー堆積ラジカルはガス導入孔59aを介して拡散し得る。この拡散の工程は、プラズマ発生時間中でのガス導入孔の直径の増加に伴って増加することになる。ポリマー堆積66によって形成される層の厚みが、それが剥がれてプラズマ中へ微細なパーティクルとしての放出される程度に厚くなる前に、CCP反応容器100におけるプラズマによるウェハー60への工程は停止されるべきである。プラズマにおける微細なパーティクルの存在は不良デバイスの原因となる。
【0010】
本発明の目的は、ガス導入孔のプラズマ強化エロージョンを抑制することで、より長い寿命を持ち、より高い利用効率を持つガス導入プレートを備えたCCP反応容器の平板型ガス導入装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によるCCP反応容器の平板型ガス導入装置は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
【0012】
CCP反応容器内に設けられる平板型ガス導入装置は、上部電極、複数のガス導入孔を備えたガス導入プレート、それらの間のガスリザーバから構成される。この平板型ガス導入装置において、さらに、上部電極はその下面に位置する複数のマグネットを有し、そして複数のマグネットの各々は複数のガス導入孔の各々に対応して配置され、複数のマグネットのいずれのマグネット軸も対応するガス導入孔の軸に一致するようになっている。上記構造によれば、マグネットの各々は対応するガス導入孔の両端部に生じるプラズマによって促進されるエロージョンを防止する。
【0013】
上記のCCP反応容器の平板型ガス導入装置において、好ましくは、複数のマグネットは、複数のマグネットが隣り合う2つのマグネットの間で磁界が原因で相互作用が生じるように接近して配置される場合、CCP反応容器の内部に向かう二者択一の極性を備えてガス導入孔の上方に配置される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、添付された図面に従って好適な実施形態が説明される。この実施形態の説明を通して本発明の詳細が明らかにされるであろう。
【0015】
本発明の実施形態は、図1と図2に従って説明される。図1は平板型ガス導入装置の発明された構成を備えるCCP反応容器10の簡略された図を示す。CCP反応容器10は、上部プレート11と、底部プレート12と、円筒形側壁13とからなり、その内部に平板型ガス導入装置14と基板ホルダ15を備えている。平板型ガス導入装置14は、円筒形側壁13の上側部分にリング絶縁体16を介して固定されている。平板型ガス導入装置14は、上部電極17、複数のマグネット18とガス導入プレート19から構成されている。
【0016】
上部電極17は非磁性金属、例えばアルミニウムによって作られている。ガス導入プレート19は導電性物質または非導電性物質で作られている。導電性物質としてはアルミニウム、カーボン、あるいは不純物を加えたシリコンが使用され、そして非導電性物質としては水晶あるいはセラミックが使用される。当該物質のタイプは本質的にプラズマ工程のタイプによって決定される。ガス導入プレート19の厚みは通常10mmまたはそれより小さい。ガス導入プレート19の直径はプラズマ工程を受けるウェハーの直径の大きさによって決定される。
【0017】
上部電極17とガス導入プレート19の間にはガスリザーバ20として狭いスペースすなわちすき間が存在する。ガスリザーバ20のすき間幅は通常約1mmである。多数のガス導入孔がガス導入プレート19を通して作られている。ガス導入孔19の直径は通常約0.5〜0.6mmである。当該ガスの均一の分布を持つために、ガス導入孔19aは互いに等しい間隔で作られている。最も普通の実施は、ガス導入孔19aはガス導入プレート19の上に描かれた同一の正方形の角部に作られるいうことである。隣り合う2つの孔19aの間の間隔が重要なことではなく、それは5〜30mmで変わり得る。ガス導入孔の個数は例えば55〜200であり、好ましくは約124である。
【0018】
上部電極17の下面には複数の孔21がマグネット18を挿入する目的で作られている。孔21はマグネット18の形に依存して正方形あるいは円筒形の形状である。孔21の大きさはマグネット18の大きさよりもわずかばかり大きくなっており、通常0.5mm程度大きくなっている。
【0019】
マグネット18の形と大きさは重要なことではない。マグネット18の断面形状は正方形または円形である。もしマグネットの断面形状が円形である場合には、その直径は5mmから20mmで変わり得る。もしマグネットの断面形状が正方形である場合には、それに相当する大きさが採用される。同様にマグネットの高さは重要なことではなく、2mmから20mmで変わり得る。しかしながら、より大きな高さを持つマグネットを用いることもできる。通常、ガス導入プレート19の厚みの増大に伴って、マグネット18の高さも、マグネット18によって作られる磁界22がガス導入孔19aのかなりの体積部分を通過するようにするため、同様に増加する。
【0020】
複数のマグネット18の位置はそれぞれ正確にガス導入孔19aの上方でなければならない。すなわち、ガス導入孔19aの垂直な軸とこれに対応するマグネット18は実質的に同じものでなければならない。このことはマグネットの磁軸が対応するガス導入孔の軸に対して一直線になることを意味している。それ故にマグネットの個数はガス導入孔の個数と同じである。他の条件は、各マグネット18の磁極の一つがプラズマの方に向けられているいうことである。マグネット18の磁界の強さは同様に重要なことではなく、50ガウスから1キロガウスの範囲で変えられる。
【0021】
マグネット18の配置の仕方は、それらの大きさ、磁界の強さ、間隔に依存して、2つの異なる方法がある。1つのマグネットから隣の他のマグネットへ放射される磁界22の影響がない場合には、マグネット18は、プラズマに向く磁極がランダムの順序になるように任意に設られる。この条件を有するためには、マグネット18の間隔がより大きくならなければならない、またはマグネット18の大きさがより小さくならなければならない、または上記条件の両方が必要とされる。この場合の磁界22の磁束線22aのパターンが図2に示される。
【0022】
1つのマグネットから放射される磁界22が隣のマグネットを通過する場合には他のマグネット配置が選択される。すなわち、隣り合う2つのマグネットの間で磁界が原因で相互作用が生じるようにマグネットが接近して配置される場合である。この条件を持つためには、マグネット18の間の間隔がより小さくならなければならないか、あるいはマグネットの大きさおよび/または磁界の強さがより大きくならなければならない。この場合には、マグネット18は二者択一の極性を持つように設けられなければならない。マグネット18のこの構成で作られる磁界22の磁束線22aのパターンは図3に示される。
【0023】
図2と図3で示されたマグネット配置の両方において、磁界22はガス導入孔19aを通過している。さらに、磁界22の方向はほとんど垂直方向であり、特にガス導入孔19aの上側端部では垂直になっている。磁界22の方向は、ガス導入孔19aの下側端部では垂直方向から少し偏移している。当該偏差の程度はガス導入プレート19の厚みと磁界22の強さに依存する。しかしながら、適当な磁界22の強さとガス導入プレート19の厚みを選択することによって、ガス導入孔19aの下側端部でより高い磁界強度が得られる。
【0024】
さらに、前述の基板ホルダ15は平板型絶縁体31を介して底部プレート12に設けられる。基板ホルダ15は電気的に底部プレート12から絶縁されている。基板ホルダ15の上には水平な状態で処理されるべき基板32が搭載されている。この場合において、例えば、基板の直径は200mmであり、ウェハーホルダ15と平板型絶縁体31の直径は300mmである。また上部電極17と上部プレート11の間にも平板型絶縁体33がある。上部電極13は整合回路35を介して高周波電力源34と接続されている。整合回路35からの電力供給経路は、上部電極17に接続された上部プレート11と平板型絶縁体33を経由して通過する。これによって上部電極は高周波電力源から高周波電力を供給される。
【0025】
次に、ガス導入孔19aにおけるエロージョンの減少が説明される。いったんプラズマが容量結合型メカニズムによって作られると、ガス導入プレートにおける負の直流(dc)バイアス電圧のため、ガス導入プレート19の上にほとんど連続的なイオンの衝突が生じる。しかしながら、第1の実施形態においてはガス導入孔19aの各々の上方にマグネット18が存在する。マグネット18による磁界は、対応するガス導入孔19aの周りだけでなく、プラズマの中にもわずかに浸透する。この磁界22での電子はサイクロトロン回転を受け、もし磁界22が強いときには、電子は磁界鏡面反射過程によって反射される。これらの理由によって、ガス導入プレート19の他の領域に比較して、ガス導入孔19aのそれぞれの周りでは電子の衝突がより少なくなる。このことは、もしガス導入プレート19が絶縁物質で作られているならば、ガス導入孔19aの周りの負の直流電圧は相対的により小さくなるということを示している。こうして、ガス導入孔19aの周りに衝突するイオンは、より少ないエネルギを得る。このことがガス導入孔19aにおけるエロージョンを防止しまたは少なくする。
【0026】
磁界22の存在において、イオンも同様にサイクロトロン回転を受ける。もし磁界22の強度が低い場合、あるいはイオンのエネルギが低い場合には、イオンのサイクロトロンの半径は大きくなる。例えば100ガウスの磁界において0.026エレクトロンボルト(eV)のアルゴンイオン(Ar+ )のサイクロトロン半径はおよそ1.4cmである。当該サイクロトン回転のため、イオンはガス導入孔19aから離れるように移動する。もしガス導入孔19aにおける磁界22が十分に強い場合には、イオンであっても反射によりプラズマへ戻される。この過程は、たとえガス導入プレートが導電性物質で作られる場合であっても、ガス導入孔19aの上およびその周りでのイオン線束を減少させる。
【0027】
前述の事実と相互関係を持つ他の理由は、プラズマ密度がマグネット18の間(またはガス導入孔19aの間)で増加し、磁極で減少するということである。それ故に、ガス導入孔19aの周りのイオン密度は低くなり、それによってガス導入孔19aの周りでのイオンの流速も低くなる。このことはガス導入孔19aにおけるエロージョンの減少という結果をもたらす。
【0028】
さらに、ガス導入孔19aの上側端部で、磁界22は強く、ほとんど垂直方向に存在する。これは電子の横方向の動きを防止する。電子の横方向の動きがなければ、この領域において安定したプラズマを作ることはできない。こうして、ガスリザーバ20におけるマイクロプラズマの発生が防止される。ガスリザーバ20においてプラズマが存在しないので、ガス導入孔19aの上側端部のエロージョンは生じない。
【0029】
上で説明したように、ガス導入孔19aのエロージョンは、ガス導入孔19aの各々の上側に個々のマグネット18を配置することによって減じられ、あるいは防止される。さらに、ガス導入孔のエロージョンがより少なくなり、あるいはなくなるので、ガス導入プレート19の厚みを減少させることができる。さらにガスリザーバの領域においてプラズマが生じないので、上部電極17の下面における膜堆積が最少化される。こうして、上部電極中17の下面に堆積される前述のポリマー層によって問題となった汚染問題もまた最少化される。
【0030】
【発明の効果】
本発明によるCCP反応容器の平板型ガス導入装置は、複数のマグネットとに関連するガス導入プレートを持ち、ガス導入孔のエロージョンを防止しあるいは最小化することができる。これは、ガス導入プレートの寿命とその利用効率を増大するという結果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、発明された構成とガス導入プレートを備える容量結合型プラズマ源の断面図を示す。
【図2】この図は、互いに影響を与えない程度に十分に離れた2つのマグネットから放射される磁束線の断面図を示す。
【図3】この図は、お互いに接近して存在する2つのマグネットから放射される磁束線の断面図を示し、1つのマグネットの磁束線は他のマグネットを通過する。
【図4】この図は、従来の容量結合型プラズマ源の断面図を示す。
【図5】この図は、従来のプラズマ源における侵食されたガス導入孔の断面の拡大図を示す。
【参照符号の説明】
10 CCP反応容器
11 上部プレート
12 底部プレート
13 円筒形側壁
14 ガス導入装置
15 基板ホルダ
17 上部電極
18 マグネット
19 ガス導入プレート
19a ガス導入孔
20 ガスリザーバ
22 磁界
Claims (2)
- 上部電極と、複数のガス導入孔を備えたガス導入プレートと、それらの間に設けられたガスリザーバとからなるCCP反応容器の平板型ガス導入装置において、前記上部電極はその下面に配置された複数のマグネットを有し、複数の前記マグネットの各々は、その磁軸が対応する前記ガス導入孔の軸に一致するように、前記ガス導入孔の各々に対応して配置されることを特徴とするCCP反応容器の平板型ガス導入装置。
- 隣り合う2つの前記マグネットの間で磁界により相互作用が生じるように前記マグネットが接近して配置されるとき、複数の前記マグネットは、CCP反応容器の内部に対向する二者択一の極性を有し、前記ガス導入孔の上方に配置されることを特徴とする請求項1記載のCCP反応容器の平板型ガス導入装置。
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