JP2004277655A - 炭化処理方法及び炭化処理装置 - Google Patents

炭化処理方法及び炭化処理装置 Download PDF

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Satoru Ogawa
悟 小川
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Abstract

【課題】可燃性有機物への熱の伝導を良好に行うことにより、炭化処理に必要な処理エネルギーを低減することができる炭化処理方法及び炭化処理装置を提供する。
【解決手段】炭化処理装置1は、炭化処理が行われる炭化槽3を有し、この炭化槽3内に、可燃性有機物を挟み込んで圧縮する一対のプレート4、5が配置されている。この一対のプレート4、5は、上側プレート4及び下側プレート5とからなり、それぞれの加圧面4a、5aを加熱するための加熱ヒータ6、6が埋設されている。加熱ヒータ6、6により加圧面4a、5aを加熱した状態で、上側プレート4と下側プレート5とにより生ゴミ7を挟み込み、圧縮加熱することにより、生ゴミ7を焼結炭化させ焼結炭化物14とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭や給食施設などから廃棄される生ゴミ等の可燃性有機物の処理方法として、炭化処理がある。この炭化処理は、可燃性有機物を加熱乾留し炭化物として減量化することができるとともに、生成する炭化物を水質改質剤や土壌改質剤等に利用することができるため、環境にやさしい処理方法として注目されている。このような炭化処理の技術としては、例えば下記特許文献に開示されているようなものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−259908号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平8−176545号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に開示されている炭化処理装置は、可燃性有機物を破砕した後に、攪拌・加熱することにより、可燃性有機物を炭化させるもので、特に可燃性有機物を加熱する際に、遠赤外線輻射セラミックヒータを使用してある。破砕・攪拌して加熱することにより、可燃性有機物への熱の伝導を良好に行うことができ、かつ、遠赤外線輻射熱を使用することにより可燃性有機物を効率的に加熱することができる。一方、特許文献2には、可燃性有機物を加圧固化させた後に炭化させる技術が開示されている。これにより、可燃性有機物を炭化させて得られる炭化物が固形化するため、その炭化物の取り扱いが容易となる。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術においては、可燃性有機物を、遠赤外線輻射熱により加熱しているが、可燃性有機物に直接加熱手段が接触して加熱しているわけではない。また、炭化槽内に遠赤外線セラミックヒータとは別の加熱手段を有しているが、この加熱手段は炭化槽内の雰囲気や炭化槽自体を加熱する方式であるため、炭化槽を加熱する加熱手段にて消費される消費エネルギーが、効率的に可燃性有機物に伝わりにくいという問題がある。一方、特許文献2においても、可燃性有機物を加熱するための加熱手段は、炭化槽内の雰囲気自体を加熱したり、あるいは炭化槽自体を加熱したりすることによって、可燃性有機物に熱を伝えるものであるために、特許文献1の場合と同様に、加熱手段により消費される消費エネルギーが効率的に可燃性有機物に伝わりにくいという問題がある。そのため、可燃性有機物の炭化処理が完了するまでに、長時間を要したり、能力の大きな熱源が必要となるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような問題を鑑みてなされたものであり、可燃性有機物への熱の伝導を良好に行うことにより、炭化処理に必要な処理エネルギーを低減することができる炭化処理方法及び炭化処理装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために、本発明の炭化処理方法は、炭化槽内の可燃性有機物をプレートにより圧縮しつつ、該プレートの可燃性有機物と接する加圧面を加熱手段により加熱して、前記加圧面を介して可燃性有機物を加熱することにより、該可燃性有機物を炭化させることを特徴とする。
【0009】
このような方法によれば、可燃性有機物を圧縮しつつ加熱することで、可燃性有機物の脱水を行いつつ、加熱を行うことができる。これにより、可燃性有機物に含まれる余計な水分を限りなく除去した状態で炭化処理が行われるので、炭化処理に必要なエネルギーを減少させることができ、結果として、炭化処理に必要な処理時間を短縮することができる。また、プレートの加圧面により可燃性有機物を圧縮する場合、プレートの加圧面と可燃性有機物とは直接接触する状態となり、さらに、可燃性有機物を圧縮するにつれて、可燃性有機物と加圧面とが接触する領域が広がるので、加圧面により可燃性有機物を圧縮しつつ加熱することで、より一層加圧面から可燃性有機物に熱が効率よく伝わりやすくなる。したがって、可燃性有機物の炭化に必要なエネルギーが効果的に可燃性有機物に供給されることになる。そのため、例えば炭化処理に要する時間を短縮することができたり、消費エネルギーの低減により燃料コストを削減することができる。
【0010】
さらに、本発明の炭化処理方法は、該可燃性有機物を前記プレートにより圧縮しつつ加熱することにより可燃性有機物を炭化焼結させるものとすることができる。可燃性有機物を炭化焼結させることで、可燃性有機物を固形炭化物とすることができ、得られる焼結炭化物の取り扱い、例えば、水質改質剤や土壌改質剤等にリサイクルする際の取り扱いが容易となる。さらに、可燃性有機物を圧縮しつつ加熱するようにしているので、可燃性有機物を固形化するにあたり、可燃性有機物を固形化する工程と、炭化させる工程とを別々に設ける必要がないので、処理時間を短縮することができる。
【0011】
なお、上記のように可燃性有機物を炭化焼結させる場合、予め可燃性有機物を破砕する破砕工程を行うようにしてもよい。このような破砕工程を行うことで、可燃性有機物が破砕されることにより、この破砕された可燃性有機物を圧縮しつつ加熱することで、可燃性有機物が焼結しやすくなる。
【0012】
さらに、本発明の炭化処理方法は、前記プレートに、前記加圧面から突出し該加圧面を複数の領域に分ける仕切り部を形成しておき、前記プレートにより可燃性有機物を圧縮しつつ加熱して(以下、圧縮加熱するともいう)、得られる焼結炭化物の表面に、該焼結炭化物を分割するための分割予定溝を、前記仕切り部に対応する形で形成するようにしてもよい。このように、プレートに仕切り部を設けておくことで、圧縮加熱することにより得られる焼結炭化物の表面上に、この仕切り部に対応する形状の分割予定溝を形成することができる。焼結炭化物に分割予定溝を形成することで、焼結炭化物をこの分割予定溝において細分化しやすくなり、例えば、焼結炭化物を水質改質剤や土壌改質剤としてリサイクルする際の取り扱いが容易となる。
【0013】
また、本発明の課題を解決するための、本発明の炭化処理装置は、可燃性有機物を炭化処理する炭化槽内に、可燃性有機物を圧縮するプレートと、該プレートの可燃性有機物と接触する加圧面を加熱するための加熱手段と、を備え、前記プレートにより可燃性有機物を圧縮しつつ加熱して、可燃性有機物を炭化させることを特徴とする。
【0014】
上記のように、本発明の炭化処理装置においては、可燃性有機物を炭化処理する炭化槽内に、加熱手段により加圧面が加熱されるプレートを有するので、このプレートにより可燃性有機物を挟み込んで可燃性有機物を圧縮しつつ加熱することができる。そのため、可燃性有機物を圧縮することにより、該可燃性有機物から水分を絞りだし、可燃性有機物中の水分が十分に除去された状態で、可燃性有機物の炭化を行うことができるので、可燃性有機物に炭化処理のためのエネルギーが伝わりやすくなる。そのため、炭化処理が行われる時間を短縮することができたり、プレートの加圧面を加熱するための加熱手段における消費エネルギーを低減できる。さらに、プレートにより可燃性有機物を圧縮すると、圧縮すればするほど、プレートと可燃性有機物との接触する領域が多くなる。そのため、プレートを介して可燃性有機物により一層熱が伝わりやすくなり、可燃性有機物の炭化に必要なエネルギーが、効率よく可燃性有機物に伝わることになる。そのため、加熱手段において消費される消費エネルギーを低減することができるので、炭化処理にかかる時間を短縮することができたり、燃料コストを低減することができる。さらに、可燃性有機物を圧縮しつつ加熱するようにしたので、可燃性有機物を固形状態で炭化させることができ、可燃性有機物の炭化処理により得られる炭化物を水質改質剤や土壌改質剤等に利用する際に、取り扱いが容易となる。さらに、可燃性有機物を圧縮するプレートに、該プレートの加圧面を加熱する加熱手段を設けることで、可燃性有機物を固形化しやすく、また、可燃性有機物を固形化するに際して、可燃性有機物を圧縮する圧縮装置と、可燃性有機物を加熱する加熱装置とを個別に設ける必要がないので、装置の簡略化を実現することができる。
【0015】
さらに、本発明の炭化処理装置は、前記プレートに、該可燃性有機物から脱水される水分をプレートから逃がすための水分逃がし部が形成されているのがよい。これによれば、可燃性有機物をプレートにより圧縮する際に、可燃性有機物から搾り取られる水分を効果的に除去することができ、可燃性有機物の脱水・乾燥を促進し、ひいては可燃性有機物の炭化を促進することができるのである。プレートによる圧縮により可燃性有機物から搾り出された水分は、水分逃がし部により、プレート(特にプレートの加圧面上)から除去されて、炭化槽内にプレートとは別に設けられた水分受に流し込まれるようにすることができる。なお、プレートに形成される水分逃がし部は、液体状態の水分をプレート上から除去するのは当然のことながら、プレートの加熱により液体水分が蒸発した気体をも、プレートから除去できるものとする。
【0016】
水分逃がし部の具体的な構造としては、以下のものを採用することができる。つまり、前記水分逃がし部は、前記プレートの前記加圧面に形成された溝を含むものとすることができる。また、前記水分逃がし部は、前記プレートに形成される孔を含むものとすることができる。さらに、水分逃がし部として、前記溝と前記孔との両者を含むものとすることもできる。
【0017】
また、前記プレートの前記加圧面が、凹凸形状とされているものとすることもできる。このような構成によれば、プレートにより可燃性有機物を圧縮すると、プレートの加圧面と可燃性有機物との接触面積が、加圧面が平坦なプレートを使用する場合よりも大きくなる。そのため、プレートの加圧面から可燃性有機物に対して熱が伝わりやすくなる。したがって、例えば、可燃性有機物の炭化処理にかかる時間を短縮することができたり、加熱手段における消費エネルギーを低減することができ、加熱手段にかかる燃料コストを低減することができる。
【0018】
さらに、本発明の炭化処理装置は、可燃性有機物を前記プレートにより圧縮しつつ加熱することで、可燃性有機物を焼結させるものとすることができる。可燃性有機物を圧縮しつつ加熱すれば、圧縮と加熱により可燃性有機物を焼結させることができる。可燃性有機物を焼結させることで、炭化処理により得られる炭化物を固形化することができ、例えば、焼結により得られる焼結炭化物を水質改質剤や土壌改質剤等として活用する場合に、炭化物の取り扱いが容易となる。
【0019】
さらに、可燃性有機物を焼結させる場合、本発明の炭化処理装置は破砕装置を有し、破砕された可燃性有機物を炭化槽に供給するものとすることができる。可燃性有機物を予め破砕装置により破砕しておき、破砕された可燃性有機物を圧縮しつつ加熱することで、可燃性有機物が焼結しやすくなる。
【0020】
さらに、本発明の炭化処理装置は、前記プレートに、該加圧面から突出し該加圧面を複数の領域に分ける仕切り部が形成されており、前記プレートにより可燃性有機物を圧縮しつつ加熱したときに、得られる焼結炭化物の表面に、該焼結炭化物を分割するための分割予定溝を、前記仕切り部に対応する形で形成するものとすることができる。本発明の炭化処理装置においては、可燃性有機物を圧縮させながら加熱することで、可燃性有機物を炭化焼結させることが可能であり、さらに、プレートの加圧面に仕切り部を設けることで、可燃性有機物の圧縮加熱により形成される焼結炭化物の表面に、該プレートの仕切り部に対応する分割予定溝を形成することができる。このように、焼結炭化物に分割予定溝を形成することにより、焼結炭化物を、この分割予定溝において細分化することが容易となる。そのため、例えば、焼結炭化物を水質改質剤や土壌改質剤としてリサイクルする場合に、取り扱いが容易となるのである。なお、プレートの加圧面に形成されている仕切り部は、焼結炭化物に形成すべき分割予定溝に対して、予め対応する形態で形成されるものであり、焼結炭化物を分割した後に分割後の焼結炭化物の取り扱いが容易となるように、適宜その形状を設定することができる。
【0021】
なお、本発明に用いられる加熱手段は、プレートの加圧面を加熱することができるものであればどのようなものでもよいが、プレートの加圧面を直接加熱するものがより望ましい。例えば、プレートの内部に加熱手段としての加熱ヒータを埋設しておき、この加熱ヒータによりプレートの加圧面を加熱するようにすることができる。また、加熱手段自体によりプレートの加圧面を構成し、プレートの加圧面を加熱するようにしてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。まず、本実施形態の炭化処理方法は、可燃性有機物を破砕する破砕処理工程と、破砕された可燃性有機物を圧縮しつつ加熱して炭化させる炭化処理工程と、を有するものである。本実施の形態においては、可燃性有機物とは、具体的に生ゴミである。また、図1は、本発明の炭化処理装置の一実施形態を示す概略図である。本実施形態の炭化処理装置1は、生ゴミ7を破砕して細分化するための破砕装置2と、破砕された生ゴミ7を炭化するための炭化槽3と、炭化槽3内から蒸発水分や、炭化処理により発生する発生ガス(例えばアンモニア等)を吸引するための吸引ポンプ9と、蒸発水分を液化するとともに、水分を浄化処理する水分浄化層11と、発生ガスの脱臭を行う脱臭装置12と、生ゴミ7を炭化して得られた炭化物を保管する炭化物保管槽19とを有する。さらに、炭化槽3、水分浄化槽11、脱臭装置12及び吸引ポンプ9は、この順序で配管を介して連結されており、吸引ポンプ9の脱臭装置12とは反対側は排出口13とされ、外部と連通している。破砕装置2において破砕された生ゴミ7が、炭化槽3内に投入され、炭化槽3内で炭化処理された生ゴミ7が、炭化物となって炭化物保管槽19に排出されるようになっている。特に、本実施の形態においては、炭化処理により炭化される生ゴミ7は、板状に焼結されて板状焼結炭化物14となる。
【0023】
以下、炭化処理装置1を構成する各装置について詳細に説明する。まず、破砕装置2には、生ゴミ7を破砕装置2内に投入する際に開状態となる生ゴミ投入口22が設けられている。さらに、この破砕装置2内には、投入された生ゴミ7に対して破砕処理を行うための図示しない破砕手段が設けられている。この破砕手段は、例えばカッターをモータで回転させるものとすることもできるし、その他、投入された生ゴミ7を細分化できるものであれば、公知の構成を採用することができる。
【0024】
破砕装置2と炭化槽3とは、生ゴミ排出口20を介して連結されており、この生ゴミ排出口20には、該生ゴミ排出口20を仕切る第一仕切り板16が設けられている。この第一仕切り板16は、破砕装置2と炭化槽3とを遮断する位置と、生ゴミ排出口20を開状態として、破砕装置2と炭化槽3とを連通させる位置と、の間で移動可能とされている。
【0025】
炭化槽3内には、破砕された生ゴミ7を圧縮しつつ加熱する一対のプレート4、5が設けられている。この一対のプレート4、5は、破砕された生ゴミ7が配置される下側プレート5と、この下側プレート5の生ゴミ7が配置される面に対向する形態で配置される上側プレート4とからなる。下側プレート5は、炭化槽3の下面に立設される支柱により位置固定されており、一方、上側プレート4は、油圧シリンダ15によって、下側プレート5に対して進退可能に保持されている。
【0026】
さらに、このプレート4、5には、生ゴミ7と直接接触する加圧面4a、5aを加熱するための加熱手段としての加熱ヒータ6、6が備えられている。具体的には、この加熱ヒータ6、6は、プレート4、5の内部に埋設されており、この加熱ヒータ6、6が通電により発熱することで、プレート4、5内部を熱が伝導して、生ゴミ7と直接接触する加圧面4a、5aが加熱されるようになっている。なお、加熱手段としては、プレート4、5の加圧面4a、5aを介して生ゴミ7を加熱するものであれば、どのような構成のものでもよい。また、加熱手段としての加熱ヒータにより、プレートの加圧面を構成するようにしてもよい。さらに、加熱ヒータ自体によりプレートの加圧面を構成するようにして、加熱ヒータから直接生ゴミ7に熱を伝えるようにすることができる。
【0027】
また、これらの上側プレート4及び下側プレート5は、それぞれの加圧面4a、5aがそれぞれ平行になるように配置されている。さらに、それぞれの加圧面4a、5aが、同方向に同角度傾斜するように配置されている。より具体的には、プレート4、5の破砕装置2側の一端よりも、破砕装置2とは反対側の一端の高さが低くなるように傾斜している。
【0028】
さらに、下側プレート5の破砕装置2とは反対側の一端には、生ゴミ受18が取り付けられており、下側プレート5の傾斜により下側プレート5上の生ゴミ7がすべり落ちるのを防止できるようになっている。なお、この生ゴミ受18は、下側プレート5に対して移動が可能とされており、生ゴミ7がすべり落ちるのを防止する位置と、生ゴミ7が下側プレート5上からすべり落ちるのを許容する位置との間で移動できるようになっている。また、下側プレート5の下方には、水分受8が設けられており、より具体的には、下側プレート5の下方に傾斜した一端側に水分受8が設けられている。
【0029】
図2及び図3は、上側プレート4及び下側プレート5の加圧面4a、5aを示すものである。図1及び図2に示すように、上側プレート4の加圧面4aには、加圧面4aを複数の領域に分割する仕切り部41が賽の目状に形成されている。この仕切り部41は、上側プレート4の加圧面4aから突出する形態で形成されており、この上側プレート4の加圧面4aにより生ゴミ7を圧縮しつつ加熱したときに、生ゴミ7に、この仕切り部41に対応する溝が形成されることになる。また、図1及び図3に示すように、下側プレート5の加圧面5aには、水分逃がし部として複数の水分逃がし溝51が形成されている。具体的には、この水分逃がし溝51は賽の目状に形成されている。
【0030】
以下、本実施形態の炭化処理装置1の作用について詳細に説明する。まず、投入口22から破砕装置2に生ゴミ7を投入し、装置を起動させると、破砕装置2により生ゴミ7の破砕処理工程が行われる。この破砕処理工程により、生ゴミ7が細分化される。破砕装置2と炭化槽3とは、生ゴミ排出口20において連通しているが、生ゴミ7の破砕が行われるときには、生ゴミ排出口20を仕切る第一仕切り板16が、炭化槽3と破砕装置2との連通を遮断する閉状態となる。生ゴミ7の破砕が終了すると、生ゴミ排出口20を仕切る第一仕切り板16が移動して、生ゴミ排出口20が開状態とされる。破砕装置2の下面は、炭化槽3側ほど位置が低くなるように傾斜しており、生ゴミ排出口20が開状態となると、生ゴミ7はその自重で炭化槽3内に投入されるようになっている。
【0031】
炭化槽3内の下側プレート5は、その破砕装置2側の一端が、生ゴミ排出口20よりも低い位置となるように配置されており、第一仕切り板16が開状態となって、炭化槽3内に投入される生ゴミ7は、下側プレート5の加圧面5a上に落ちるようになっている。下側プレート5上に落ちた生ゴミ7は生ゴミ受18により、下側プレート5上からのすべり落ちが防止される。下側プレート5上に生ゴミ7が載置されると、上側プレート4が下側プレート5に向かって油圧シリンダ15により下降して、上側プレート4及び下側プレート5により生ゴミ7が挟み込まれる。このとき、下側プレート5及び上側プレート4とに埋設されている加熱ヒータ6、6を作動させて、該加熱ヒータ6、6により上側プレート4の加圧面4aと、下側プレート5の加圧面5aとを加熱して、生ゴミ7を上側プレート4及び下側プレート5により圧縮しつつ加熱する(以下、圧縮加熱ともいう)。この圧縮加熱は、生ゴミ7の温度が300〜400℃となるように、加圧面4a、5aの温度を加熱ヒータ6、6により調節して、生ゴミ7を圧縮した状態で2〜6時間程度行われる。なお、炭化処理が行われる炭化槽3内の雰囲気は、炭化処理工程中において、吸引ポンプ9により吸引されており、炭化槽3内の圧力は0.2〜1気圧(0.2×10〜1×10Pa)程度に減圧されている。これにより、生ゴミ7の炭化処理が行われるとともに、炭化処理により炭化された炭化物が焼結することになる。
【0032】
さらに、破砕された生ゴミ7がプレート4、5により圧縮される際に、生ゴミ7の脱水処理が同時に行われる。具体的には、生ゴミ7に含有されている水分が、プレート4、5による圧縮により生ゴミ7から搾り出されるとともに、下側プレート5の加圧面5aに形成されている水分逃がし溝51を流通し、下側プレート5の下方に配置されている水分受8に流れ落ちるようになっている。さらに、この水分逃がし溝51を通って、生ゴミ7の圧縮加熱に伴って生じる蒸発水分や発生ガス等のガスも、炭化槽3内に排出されることになる。
【0033】
圧縮加熱により炭化槽3内に生じた蒸発水分及び発生ガスは、吸引ポンプ9を作動させることにより、炭化槽3内から吸引口10を介して吸引することができる。炭化槽3の吸引口10から吸引された蒸発水分及び発生ガスは、まず、吸引口10を介して炭化槽3と連通する水分浄化槽11に回収される。ここで、回収された蒸発水分は凝縮され液体水分となり、浄化処理された後、下水排出される。一方、炭化処理により生じる発生ガスは、水分浄化槽11から吸引ポンプ9により吸引されて、脱臭装置12において脱臭処理された後、吸引ポンプ9によりさらに吸引されて、排気口13から大気に開放される。
【0034】
一方、圧縮加熱が所定時間行われて炭化処理が終了すると、油圧シリンダ15により上側プレート4が上方に移動して、プレート4、5による圧縮が解除される。このとき、生ゴミ7は炭化処理により板状の焼結炭化物14となっている。そして、下側プレート5の生ゴミ受18が、生ゴミ7(焼結炭化物14)のすべり落ちを許容する位置に移動されるとともに、炭化槽3と炭化物保管槽19との間の炭化物排出口21を仕切る第二仕切り板17が、炭化物排出口21を開状態とする位置に移動して、炭化物排出口21が開状態となり、板状の焼結炭化物14が、その自重によりすべり落ち、炭化物保管槽19に移動する。このあと、炭化物保管槽19により、焼結炭化物14に対して強制冷却処理等を施したのち、取出口から焼結炭化物14を取り出して、一連の処理が終了する。
【0035】
上記のような炭化処理により、図1に示すように、この板状焼結炭化物の表面には、上側プレート4の加圧面4aに形成されている仕切り部41に起因する賽の目状の分割予定溝14aが形成される。得られる板状焼結炭化物14は、賽の目状に形成されている分割予定溝14aにより、容易に細分化することができるようになっている。そのため、炭化処理よって得られる炭化物を細分化して、水質改質剤や土壌改質剤等として使用しやすくなり、リサイクルしやすくなっている。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、生ゴミ7を圧縮加熱するプレートとして、下側プレート5に代えて、図4に示す下側プレート5Aを採用することもできる。図4に示すように、下側プレート5Aには、該下側プレート5Aを貫通する水分逃がし孔52が複数形成されている。このような下側プレート5Aを使用して生ゴミ7の圧縮加熱を行うと、圧縮により生ゴミ7から搾り出された水分が水分逃がし孔52を流通するので、下側プレート5と同様に、生ゴミ7からの脱水を効果的に行うことができる。なお、下側プレート5Aに、下側プレート5のような水分逃がし溝51を形成して、生ゴミ7からの脱水をより一層効果的に行うことも可能である。その場合、水分逃がし溝51の形成されている箇所に水分逃がし穴52を設けることで、さらに生ゴミ7に含有される水分が脱水されやすくなる。
【0037】
また、上側プレート4及び下側プレート5に代えて、図5に示すような上側プレート4B及び下側プレート5Bを採用することもできる。図5(a)においては、上側プレート4B及び下側プレート5Bの加圧面4Ba、5Baは、凹凸形状とされている。具体的には、加圧面4Ba、5Baが波状とされている。これにより、生ゴミ7をプレート4B、5Bにより圧縮加熱すると、生ゴミ7とプレート4B、5Bとの接触面がより大きくなり、生ゴミ7へ熱をより一層伝えやすくなる。なお、凹凸形状が加圧面に形成されたプレートとしては、図5(b)に示すように、複数の凸部42が加圧面4Ca、5Caに形成されたプレート4C、5Cとすることもできる。
【0038】
なお、図5に示したように、プレート4C、5Cの加圧面4Ca、5Caを凹凸形状にする場合、加圧面4Ca、5Caの基準形状を図5に示すような凹凸形状としておき、さらに、図2に示すような仕切り部41や、図3及び図4に示すような水分逃がし溝51あるいは水分逃がし孔52を形成するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】
このように、本発明の炭化処理方法及び炭化処理装置においては、可燃性有機物をプレートで圧縮しながら加熱するようにしたので、可燃性有機物の脱水を行いつつ、加熱を行うことができ、可燃性有機物の炭化に必要なエネルギーを効率的に可燃性有機物に与えることができる。また、可燃性有機物を圧縮するプレートを加熱手段により加熱して、プレートを介して可燃性有機物を加熱しているので、可燃性有機物とプレートとの接触面積が大きくなり、可燃性有機物に熱がより一層伝わりやすくなる。そのため、炭化処理に必要なエネルギーを効率的に可燃性有機物に与えることができる。また、可燃性有機物を圧縮しながら加熱することにより、可燃性有機物を焼結することができ、可燃性有機物を炭化して得られる炭化物の取り扱いが容易となる。
【0040】
さらに、前記プレートの前記加圧面に、該可燃性有機物から脱水される水分を逃がすための水分逃がし部を形成しているので、プレートによる圧縮により可燃性有機物から搾り出された水分を、効率的に可燃性有機物から除去しやすくなる。
【0041】
さらに、加圧面を凹凸形状とすることにより、可燃性有機物とプレートとの接触面積が大きくなり、プレートから可燃性有機物に熱がより一層伝わりやすくなるため、炭化処理に必要なエネルギーを効率的に可燃性有機物に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭化処理装置を示す概略図。
【図2】本発明にかかる上側プレートの加圧面を示す平面図。
【図3】本発明にかかる下側プレートの加圧面を示す平面図。
【図4】下側プレートの加圧面の図3とは異なる形態を示す平面図。
【図5】プレートの加圧面における凹凸形状の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 炭化処理装置
2 破砕装置
3 炭化槽
4 上側プレート(プレート)
4a 加圧面
5 下側プレート(プレート)
5a 加圧面
6 加熱ヒータ(加熱手段)
7 生ゴミ(可燃性有機物)

Claims (10)

  1. 炭化槽内の可燃性有機物をプレートにより圧縮しつつ、該プレートの可燃性有機物と接する加圧面を加熱手段により加熱して、前記加圧面を介して可燃性有機物を加熱することにより、該可燃性有機物を炭化させることを特徴とする炭化処理方法。
  2. 可燃性有機物を前記プレートにより圧縮しつつ加熱することにより、可燃性有機物を炭化焼結させることを特徴とする請求項1に記載の炭化処理方法。
  3. 前記プレートに、該プレートの前記加圧面から突出し該加圧面を複数の領域に分ける仕切り部を形成しておき、
    前記プレートにより可燃性有機物を圧縮しつつ加熱して、得られる焼結炭化物の表面に、該焼結炭化物を分割するための分割予定溝を、前記仕切り部に対応する形で形成することを特徴とする請求項2に記載の炭化処理方法。
  4. 可燃性有機物を炭化処理する炭化槽内に、可燃性有機物を圧縮するプレートと、該プレートの可燃性有機物と接する加圧面を加熱するための加熱手段と、を備え、
    前記プレートにより可燃性有機物を圧縮しつつ加熱して、可燃性有機物を炭化させることを特徴とする炭化処理装置。
  5. 前記プレートに、該可燃性有機物から脱水される水分を前記プレートから逃がすための水分逃がし部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の炭化処理装置。
  6. 前記水分逃がし部は、前記プレートの前記加圧面に形成される溝を含むことを特徴とする請求項5に記載の炭化処理装置。
  7. 前記水分逃がし部は、前記プレートに形成される孔を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の炭化処理装置。
  8. 前記プレートの前記加圧面が、凹凸形状とされていることを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1項に記載の炭化処理装置。
  9. 可燃性有機物を前記プレートにより圧縮しつつ加熱することで、可燃性有機物を焼結させることを特徴とする請求項4ないし8のいずれか1項に記載の炭化処理装置。
  10. 前記プレートに、該プレートの前記加圧面から突出し該加圧面を複数の領域に分ける仕切り部が形成されており、
    前記プレートにより可燃性有機物を圧縮しつつ加熱したときに、得られる焼結炭化物の表面に、該焼結炭化物を分割するための分割予定溝を、前記仕切り部に対応する形で形成することを特徴とする請求項9に記載の炭化処理装置。
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