JP2004275138A - ぶどう棚用の支柱 - Google Patents

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Hajime Miyata
肇 宮田
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Yasuda Seisakusho Co Ltd
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Abstract

【課題】沈み込みの防止ができる支柱であって、簡易に設置することができ、かつ地面を掘り起こすことにより地盤が緩むことで地面の強度が下がるという問題がない、ぶどう棚用の支柱を提供する。
【解決手段】このぶどう棚用の支柱1は、その一端が地中に埋設される棒状のポール2と、ポール2を貫通させられる貫通孔を備えた抵抗体3と、ポール2に取り付けるものであり、ポール2に取り付けられた状態で貫通孔を貫通しないようにされてなるストッパ4とを備えている。ストッパ4が取り付けられたポール2の一端を、貫通孔を貫通させつつ地中に埋設したときに、ストッパ4を介して係止された抵抗体3が地表から受ける抗力によって、ポール2が地中へ沈下することを防止するように構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ぶどう棚用の支柱に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なぶどうの栽培は、地面に略水平に配されるものであり、格子状に木材を組んだ棚を使用して行われていたが、ワイン用のぶどうの栽培は、地面に対して略垂直な棚を使用して行われている。この棚は、地面に突き刺した複数の支柱に何枚かのワイヤを張り渡すことにより構成される。
このワイン用のぶどう棚は、支柱の高さを一定に維持するために、地面に沈み込まないようにする必要がある。
支柱が地面に沈み込むことを防止するために、地面の中にコンクリートや石を埋め込んで下端をこれらに当接させることにより、支柱がコンクリートや石がある位置よりも下に沈み込むことを防止する方法が従来使用されている。
【0003】
しかし、この方法は、支柱を地面に突き刺す前に予め地面を掘り起こしてコンクリートや石を埋め込む必要があり、面倒であった。
また、一度地面を掘り起こすことより地盤が緩むため、地面の強度が低下し、特にしっかりと固定する必要がある両端の支柱については好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、沈み込みの防止ができる支柱であって、簡易に設置することができ、かつ地面を掘り起こすことにより地盤が緩むことで地面の強度が下がるという問題がない、ぶどう棚用の支柱を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るぶどう棚用の支柱は、その一端が地中に埋設される、棒状のポールと、前記ポールを貫通させられる貫通孔を備えた抵抗体と、前記ポールに取り付けるものであり、前記ポールに取り付けられた状態で前記貫通孔を貫通しないようにされてなるストッパと、を備えている。そして、前記ストッパが取り付けられた前記ポールの前記一端を、前記貫通孔を貫通させつつ地中に埋設したときに、前記ストッパを介して係止された前記抵抗体が地表から受ける抗力によって、前記ポールの地中への沈下が防止されるように構成されている。
【0006】
このぶどう棚用の支柱によれば、地中への沈下を防止するための抵抗体を有するので、これだけで沈み込みを防止することができ、コンクリートや石を予め地面に埋め込むという前処理が不要であり、単に支柱の一端を埋設する作業だけで設置することができる。
また、地面を掘り起こすことで地盤が緩むことにより、支柱がぐらつくというような地面の強度が低下するという問題もなく、しっかりと固定することができる。
【0007】
この発明における抵抗体は、地表から受ける抗力によって、前記ポールの地中への沈下を防止するようなものであれば、どのようなものでも構わない。たとえば、板状体として構成することができる。また、板状体として構成されている場合、その形状は、どのようなものでも構わない。円形であっても多角形であってもよい。
この発明における抵抗体の貫通孔は、前記ポールを貫通させることができる、ポールの断面よりも少し大きい大きさのものであればよく、その形状は、ポールの断面形状に応じた孔の形になっていればよい。例えば、ポールの断面形状が円形であれば、貫通孔の形状は円形となっていればよい。
【0008】
この発明におけるストッパは、前記ポールに取り付けることができ、前記ポールに取り付けられた状態で前記貫通孔を貫通しないようなものであれば、その具体的形状は問わない。
【0009】
本発明において、ポールに対するストッパの取り付けは、ポールの長さ方向に対してストッパがずれないようなものであれば、その具体的な手法は問わない。ポールの長さ方向の任意の位置にストッパを取り付けられるようにすることもできるし、ポールの長さ方向の所定の位置に固定的にストッパを取り付けられるようにすることもできる。
前者の場合であれば、時と場合に応じて、ストッパをポールに取り付ける位置を自由に設置することができ、ポールの高さ(地面から露出する長さ)を変える必要があるときに便利である。
後者の場合であれば、複数のポールを地中に埋め込む際に、埋め込む深さを機械的に統一することができるので、便利である。
後者の場合として、前記ポールに、その長さ方向に対して略垂直な方向にポール孔を設け、前記ポール孔を貫通させられるようにされ、且つ、前記ポール孔を貫通した状態で前記貫通孔を貫通しない長さとされた棒状体である前記ストッパを設け、前記ストッパを前記ポール孔を貫通させて前記ポールに取り付けられるようにすることもできる。この場合の前記ストッパの長さは、例えば、前記貫通孔が円形であれば、その直径以上であればよい。
【0010】
また、棒状体のストッパとして、その断面が略円形となっているものを使用することもできる。
このストッパを使用した場合は、安定してポールを支持することができ、前記ストッパの長さ方向に対して垂直な平面上の範囲内でポールを傾斜させて埋設することができる。
つまり、ポールを少し傾斜させて地面に突き刺す際に、例えばドーナツ状のストッパを使用すると、ストッパと抵抗体が一点で接触することになるため、安定性を増すのに困難がある。
一方、その断面が略円形となっている棒状体である前記ストッパを使用すると、前記ストッパと抵抗体が線接触することになるので、ポールの安定性を容易に高めることができる。
【0011】
また、本発明のぶどう棚用の支柱は、前記ポール孔に貫通させた前記ストッパの抜け止めを行う手段を設けたので、前記ポールに取り付けた前記ストッパが、前記ポール孔から抜け落ちることを防止することできるため、確実に前記ストッパを前記ポールに取り付けることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のぶどう棚用支柱について説明する。
この支柱1は、図4に示したようなぶどう棚10を構成するために用いられる。このぶどう棚10は、並んで地面に突き刺される複数の支柱と、支柱と支柱とを結んで張られるワイヤ11とを備えているが、本発明の支柱は、その両端に用いられる端部支柱12である。その他の、端部支柱12の中間に位置する中間支柱は、単に棒を地面に突き刺したものを用いてもよいし、本発明の端部支柱12と同じものを用いてもよい。本実施形態では、端部支柱のみに本発明のぶどう棚用支柱を用い、中間支柱は単に棒を地面に突き刺したものを用いた場合について説明する。
【0013】
図1に示すように、この実施形態のぶどう棚用の支柱1は、棒状のポール2と、貫通孔を備えた抵抗体3と、ポール2に取り付けるストッパ4と、から構成されている。
【0014】
ポール2は、地面に突き刺すことにより、その一端が地面に埋設されるものであり、メッキ等の金属で筒形に成形されている。ポール2には、また、その長さ方向に対して略垂直な方向にポール孔5が設けられている。ポール孔5は、ポールの中心軸に対向する位置に穿設されている。地面に埋設する一端は、地面に突き刺しやすくするために斜めに切断されている。ポール2の他端とポール孔5の間の所定の位置には、図3に示すように、ワイヤ11を掛けるためのワイヤ金具6をポール2に係止するための複数のワイヤ孔7が設けられている。本実施形態では、ワイヤ孔7は2つ設けられているが、それ以上の孔を設けてもよいし、1つだけでもよい。このワイヤ金具6の位置は、ワイヤ11が支持されるべき高さに応じた位置に取り付けられている。尚、この支柱1は棚の端部に用いるものであるため、ワイヤ孔7は、ポール2の支柱と支柱が向かい合った位置に設けられている。
この実施形態では、ポール2は、筒形に成形されたポールとして記載するが、上述のように、これに限られるものではなく、ポール2は地面に突き刺すことができるような棒状のものであればよい。
【0015】
抵抗体3は、図2に示すように、ポール2を貫通させられる貫通孔8を備えた、円盤状の板体である。板体の大きさは、地表から受ける抗力によってポール2が地面に沈下することを防止するのに十分な面積を持つものである。
【0016】
ストッパ4は、ポール孔5を貫通させてポール2を取り付け、ポール2に取り付けられた状態で貫通孔8を貫通しないようにされてなる、金属製の棒状の部材であり、ポール孔5からストッパ4が抜け落ちることを防止するために、一端が直角に折り曲げられている。
【0017】
図2は、ポール2にストッパ4が固定され、ストッパ4を介して抵抗体3が係止されている状態を示す図である。
ストッパ4の折り曲げられていない直線部分を、ポール孔5に貫通させ、ストッパ4をポール2に固定する。この際、貫通させたストッパ4の端にピン9を取り付け、ポール孔5から抜け落ちないようにする。ピン9は、ストッパ4の折り曲げられていない直線部分の一端に取り付けることにより、ストッパ4がポール孔5から抜け落ちることを防止することができるようなものであればよい。
【0018】
次に、このポールの使用方法について説明する。
上述のように、ストッパ4を取り付けたポール2の一端を、抵抗体3の貫通孔8を貫通させつつ地中に埋設すると、ポール2の一端から順に埋設されていくが、ポール孔5に固定したストッパ4は抵抗体3の貫通孔8を貫通しないため、ポール2に、ストッパ4を介して抵抗体3が係止される。この際、ストッパ4を介して係止された抵抗体3が地表から受ける抗力があるため、ポール2の地中への沈下が防止される。
【0019】
次に、複数のポールにワイヤ11を張り渡すために必要なワイヤ金具6の、ポール2への取り付け方について説明する。
図3は、ワイヤ金具6をポール2に係止した状態を示す断面図である。ワイヤ金具6は、略L字型に折り曲げられており、ポール孔5に挿入した状態で係止される係止部6Aと、ワイヤを掛けるためのフック部6Bを接続した形状となっている。
ワイヤ金具6の係止部6Aの先端をポール2に差し込むことにより、ポール2に係止させて取り付ける。そして、支柱1の、それぞれ対応する高さにあるフック部6Bにワイヤ11を掛けることにより、ワイヤ11を張り渡す。
尚、ワイヤ金具6をポール2に取り付けるのは、ポール2にストッパ4を係止させる前であっても後であってもよく、ポール2を地面に突き刺す前であっても後であってもよい。また、ポール2にフック部6Bが一体成形されたものであってもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、沈み込みの防止ができる支柱であって、簡易に設置することができ、かつ地面を掘り起こすことにより地盤が緩むことで地面の強度が下がるという問題がない、ぶどう棚用の支柱を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポールに抵抗体を取り付けた状態を示す、本発明の支柱である。
【図2】抵抗体にストッパが係止されている状態を示す断面図である。
【図3】図1のポールに、ワイヤを掛ける金具を係止した状態を示す断面図である。
【図4】本発明の支柱の使用状態を示す図である。
【符号の説明】
1 支柱
2 ポール
3 抵抗体
4 ストッパ
5 ポール孔
6 ワイヤ金具
6A ワイヤ金具の係止部
6B ワイヤ金具のフック部
7 ワイヤ孔
8 貫通孔
9 ピン
10 ぶどう棚
11 ワイヤ
12 端部支柱

Claims (3)

  1. その一端が地中に埋設される、棒状のポールと、
    前記ポールを貫通させられる貫通孔を備えた抵抗体と、
    前記ポールに取り付けるものであり、前記ポールに取り付けられた状態で前記貫通孔を貫通しないようにされてなるストッパと、
    を備えており、前記ストッパが取り付けられた前記ポールの前記一端を、前記貫通孔を貫通させつつ地中に埋設したときに、前記ストッパを介して係止された前記抵抗体が地表から受ける抗力によって、前記ポールの地中への沈下が防止されるように構成されている、
    ぶどう棚用の支柱。
  2. 前記ポールは、その長さ方向に対して略垂直な方向で設けられたポール孔を備えているとともに、
    前記ストッパは、前記ポール孔を貫通させられるようにされ、且つ、前記ポール孔を貫通した状態で前記貫通孔を貫通しない長さとされた棒状体であり、前記ストッパは、前記ポール孔を貫通させることで、前記ポールに取り付けられるようになっている、
    請求項1記載のぶどう棚用の支柱。
  3. 前記ストッパは、その断面が略円形となっている棒状体である、
    請求項2記載のぶどう棚用の支柱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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