JP2004274415A - 車載情報システムにおけるデータダウンロード方法及び車載情報システム - Google Patents
車載情報システムにおけるデータダウンロード方法及び車載情報システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004274415A JP2004274415A JP2003062671A JP2003062671A JP2004274415A JP 2004274415 A JP2004274415 A JP 2004274415A JP 2003062671 A JP2003062671 A JP 2003062671A JP 2003062671 A JP2003062671 A JP 2003062671A JP 2004274415 A JP2004274415 A JP 2004274415A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle
- data
- communication device
- vehicle information
- information system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Traffic Control Systems (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【課題】ダウンロード時間を短縮する。
【構成】複数の車載情報システム1が、それぞれ、移動電話機15を介してセンタシステム2のファイル転送サーバ21にアクセスして、ダウンロード対象ファイルの異なる部分を分担してダウンロードする。そして、各車載情報システム1でダウンロードしたダウンロード対象ファイルの部分を、移動電話機15を介した通信よりも高速な通信が可能な車車間通信によって相互に交換すると共に、各車載情報システム1において自身が移動電話機15を介してダウンロードした部分と車車間通信で他車の車載情報システム1から受信した部分を連結して完全なダウンロード対象ファイルを形成する。
【選択図】図1
【構成】複数の車載情報システム1が、それぞれ、移動電話機15を介してセンタシステム2のファイル転送サーバ21にアクセスして、ダウンロード対象ファイルの異なる部分を分担してダウンロードする。そして、各車載情報システム1でダウンロードしたダウンロード対象ファイルの部分を、移動電話機15を介した通信よりも高速な通信が可能な車車間通信によって相互に交換すると共に、各車載情報システム1において自身が移動電話機15を介してダウンロードした部分と車車間通信で他車の車載情報システム1から受信した部分を連結して完全なダウンロード対象ファイルを形成する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、無線通信装置を備えた車載情報システムにおいて、無線通信を介して行われるデータのダウンロードに要する時間を短縮する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車載の情報システムにおいて無線通信を介してデータをダウンロードする技術としては、車載ナビゲーション装置において、インターネット上に配置された情報センターに移動電話機を用いた無線通信を介してアクセスし、ユーザの走行案内に必要な地図データをダウンロードする技術が知られている(たとえば、特開2002−342330号公報)。
【0003】
一方で、各車に車車間で通信を行う車車間通信装置を備え、各車の車載情報システム間で、車車間通信装置を用いて、自車の状態情報を送受する技術も知られている(たとえば、特開平11?195196号公報)。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては以下のものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−342330号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11?195196号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
さて、移動電話網のような広域の公衆移動体通信網による通信は、一般に、使用可能な周波数帯域の問題や多数利用者の同時使用を可能としなければならないという制約上、車車間通信などのローカルな通信に比べ、その伝送速度は小さく設定されている。
【0007】
したがって、前記従来の技術のように、車載情報システムにおいて、移動電話網のような広域移動体通信網を用いて大容量のデータをダウンロードする場合、当該ダウンロードに長時間を要することになる。そして、このために、車載情報システムのユーザが所望のデータを即座にダウンロードして利用することができないといった問題や、ダウンロードのために長時間に渡って、移動電話機などの広域移動体通信網用の通信装置を他の用途に使用できなくなるなどの問題が生じる。また、このような移動電話機などの広域移動体通信網用の通信装置を他の用途に使用できなくなる問題は、車載情報システムにおいて、移動電話網のような広域移動体通信網を用いて大容量のデータをアップロードする場合についても同様に生じる。
【0008】
そこで、本発明は、車載情報システムにおいて、データのダウンロードに要する時間を短縮することを課題とする。また、併せて、本発明は、車載情報システムにおいてデータの送信に要する時間を短縮することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題達成のために、本発明は、移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置とを備えた車載情報システムにおいて、前記移動通信装置による通信を介してデータをダウンロードする方法として、前記車車間通信装置を介して通信可能な複数の車載情報システムの各々に、前記データを構成する各々前記データの部分であるところの部分データのダウンロード作業を割り振るステップと、前記複数の車載情報システムの各々において、自車載情報システムにダウンロード作業が割り振られた部分データを前記移動通信装置による通信を介してダウンロードするステップと、前記複数の車載情報システムのうちの少なくとも一つの車載情報システムに、前記複数の車載情報システムのうちの他の車載情報システムの各々が、当該他の車載情報システムがダウンロードした部分データを前記車車間通信装置を用いて転送するステップとを有する方法を提供する。
【0010】
このような方法によれば、移動通信装置を用いなければならないデータのダウンロードを、データの部分毎に複数の車載情報システムが時間的に並行して行うようにすることができる。また、データを必要とする車載情報システムに他の車載情報システムが自身がダウンロードしたデータの部分を車車間通信装置を介して転送することにより、当該データを必要とする車載情報システムにおいてデータ全体を入手することができるようにしている。したがって、このような方法によれば、一つの車載情報システムが単独でデータの全体を移動通信装置を用いてダウンロードする場合に比べ、データの各部分のダウンロードを複数の車載情報システムによって並行して行える分、データのダウンロードに要する時間が短縮される。
【0011】
ここで、さらに、本発明は、このような方法の実施に好適な車載情報システムの一構成例として、移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置と、前記移動通信装置による通信を介して、データファイルを複数に分割して得られる各々前記データファイルの部分であるところの部分データをダウンロードするダウンロード手段と、前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データを前記車車間通信装置を介して他の車載情報システムに転送する転送手段と、前記車車間通信装置を介して他の車載情報システムから、前記データファイルの前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データとは異なる部分の部分データの転送を受け、転送された部分データと前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データとから前記データファイルを復元する復元手段ととを備えた車載情報システムの構成を提供する。
【0012】
また、前記課題達成のために、本発明は、移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置とを備えた車載情報システムにおいて、前記移動通信装置による通信を介してデータをアップロードする方法として、前記車車間通信装置を介して通信可能な複数の車載情報システムの各々に、前記データを構成する各々前記データの部分であるところの部分データのアップロード作業を割り振るステップと、前記複数の車載情報システムのうちの前記データを所持する一つの車載情報システムから、前記複数の車載情報システムのうちの他の車載情報システムの各々に、当該他の車載情報システムがアップロード作業が割り振られた部分データを前記車車間通信装置を用いて転送するステップと、前記複数の車載情報システムの各々において、自車載情報システムにアップロード作業を割り振られた部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするステップとを有する方法を提供する。
【0013】
このような方法によれば、アップロードするデータを所持している車載情報システムから他の1または複数の車載情報システムに車車間通信装置を用いてデータの部分を分配し、アップロードするデータを所持している車載情報システム及びデータの部分を分配された各車載情報システムにおいて、データの部分の移動通信装置を用いたアップロードを時間的に並行して行うようにすることができる。したがって、このような方法によれば、一つの車載情報システムが単独でデータの全体を移動通信装置を用いてアップロードする場合に比べ、データの各部分のアップロードを複数の車載情報システムによって並行して行える分、データのアップロードに要する時間が短縮される。
【0014】
ここで、本発明は、さらに、このような方法の実施に好適な車載情報システムの構成例として、移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置と、前記車車間通信装置を介して通信可能な1または複数の他の車載情報システムと自車載情報システムとの各々に、アップロードするデータファイルを構成する各々前記データファイルの部分であるところの部分データのアップロード作業を割り当てる割当手段と、前記1または複数の他の車載情報システムの各々に、アップロード作業を割り当てた部分データを前記車車間通信装置を用いて転送する転送手段と自車載情報システムにアップロード作業を割り当てた部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするアップロード手段と、他の車載情報システムから前記車車間通信装置を用いて転送された部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするアップロード代行手段とを備えた車載情報システムの構成を提供する。
なお、以上の各方法や車載情報システムの構成は、車載の情報システムのみならず、任意の情報システムに、前記移動通信装置を第1の通信メディアを用いて通信を行う第1の通信装置に、前記車車間通信装置を第2の通信メディアを用いて通信を行う第2の通信装置に置き換えることにより、同様に適用可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係る情報システムの全体構成を示す。
図示するように、本情報システムは、各車両に搭載された車載情報システム1、センタシステム2、移動電話網3、接続サービスサーバ4、インターネットなどのWAN5とを有する。また、センタシステム2は、ファイル転送サーバ21と、WWWサーバ22と、ファイル記憶部23とを有している。
【0016】
このような構成において、車載情報システム1は、車車間通信を行うための車車間通信装置を備えており、車車間通信装置による無線通信によって他車の車載情報システム1と相互通信を行うことができる。また、車載情報システム1は移動電話機を備え、移動電話機による無線通信を介して、移動電話網3上のインターネットサービスプロバイダ等が運営する接続サービスサーバ4に接続すると共に、接続サービスサーバ4の接続サービスの提供を受けてWAN5に接続することにより、WAN5上のセンタシステム2にアクセスすることができる。
【0017】
さて、センタシステム2のファイル記憶部23には、車載情報システム1がダウンロード可能なファイルが格納されており、各車載情報システム1はファイル転送サーバ21にアクセスして、ファイル転送サーバ21のファイル転送サービスを利用することにより、ファイル記憶部23に格納されたファイルをダウンロードしたり、逆にファイルをファイル記憶部23にアップロードすることができる。そして、センタシステム2のWWWサーバ22は、ファイル記憶部23に格納されている各ファイルの利用情報を提供するサーバであり、車載情報システム1のユーザは車載情報システム1上のウエブブラウザを介して、WWWサーバ22にアクセスして、各ファイルの利用情報を入手し、ダウンロードするファイルの選択等を行うことができる。
【0018】
以下、各車両に搭載される車載情報システム1の詳細について説明する。
図2に、車載情報システム1のハードウエア構成を示す。
図示するように、車載情報システム1は、情報処理装置11、HDDなどの記憶装置12、表示装置13、入力装置14、移動電話機15、近距離無線通信装置である車車間通信装置16とを有している。
そして、情報処理装置11は、CPU111、メモリ112、記憶装置12に接続する記憶装置インタフェース113、表示装置13に接続する表示インタフェース114、入力装置14に接続する入力インタフェース115、移動電話機15をに接続する電話機インタフェース116、車車間通信装置16に接続する通信装置インタフェース117と、以上の各部を接続するバス118とを備えている。ここで、記憶装置インタフェース113、表示インタフェース114、入力インタフェース115、電話機インタフェース116、通信インタフェースは、各々接続する装置と、情報処理装置11との間との入出力を処理するものである。また、電話機インタフェース116は、移動電話機15を、脱着可能に情報処理装置11に装着するためのコネクタを含む。
【0019】
次に、このような車載情報システム1の機能構成を図3に示す。
図示するように車載情報システム1は、機能的には、記憶装置12と、表示装置13と、入力装置14と、移動電話機15と、車車間通信装置16と、オペレーティングシステム221と、オペレーティングシステム221上のアプリケーションプロセスであるデータ転送制御部222、WEBブラウザ223と、アプリケーション部224とを有する。なお、オペレーティングシステム221とデータ転送制御部222とWEBブラウザ223とアプリケーション部224は、それぞれ、情報処理装置11のCPU111がプログラムを実行することにより情報処理装置11上で実施されるプロセスである。また、アプリケーション部224は、たとえば、ダウンロードしたファイルを利用するアプリケーションである。
【0020】
このような構成において、オペレーティングシステム221は、データ転送制御部222やWEBブラウザ223やアプリケーション部224と、記憶装置12や表示装置13や入力装置14や移動電話機15や車車間通信装置16との間の入出力の制御や、移動電話機15や車車間通信装置16の通信動作の制御を行う。
【0021】
さて、データ転送制御部222は、その処理に用いるテーブルとしてダウンロード管理テーブル225とダウンロードスケジュールテーブル226とを備えている。
図4aにダウンロード管理テーブル225の内容を、図4bにダウンロードスケジュールテーブル226の内容を示す。
ダウンロード管理テーブル225は、データ転送制御部222がダウンロード実行時にダウンロードの動作を管理する際に用いるテーブルであり、図4aに示すように、ダウンロード対象ファイルのURL(ダウンロード元ロケーション)、ダウンロード対象ファイルのファイルサイズと、分担情報とが記述されたテーブルである。
【0022】
さて、本実施形態では、後に詳述するように、ダウンロード対象ファイルのダウンロードを以下のように行う。すなわち、複数の車載情報システム1が、それぞれ、移動電話機15を介してセンタシステム2のファイル転送サーバ21にアクセスして、ダウンロード対象ファイルの異なる部分を分担してダウンロードする。そして、各車載情報システム1でダウンロードしたダウンロード対象ファイルの部分を車車間通信によって相互に交換すると共に、各車載情報システム1において自身が移動電話機15を介してダウンロードした部分と車車間通信で他車の車載情報システム1から受信した部分を連結して完全なダウンロード対象ファイルを形成する。なお、本実施形態では、ファイル転送サーバ21を一般にレジューム機能として知られる、ファイル中の指定されたデータ範囲のデータのみを転送する機能を備えたファイル転送サーバ21としている。
【0023】
図4aのダウンロード管理テーブル225の、分担情報は、このような複数の車載情報システム1が協調して行うダウンロードにおける、各車載情報システム1の分担を管理する情報であり、ダウンロードを分担する各車両の車載情報システム1が協調システムとしてその車車間通信上のアドレスと共に登録されると共と、各協調システムがダウンロードするダウンロード対象ファイルの部分を示すデータ範囲が分担バウンダリとして登録される。
【0024】
次に、ダウンロードスケジュールテーブル226は、たとえば、定期的に更新するファイルの、ダウンロードの予定を管理するためのテーブルであり、図4bに示すように、ダウンロード対象ファイルのURL(ダウンロード元ロケーション)と、ダウンロード実行の予定日時が登録される。
【0025】
さて、このような車載情報システム1におけるセンタシステム2からのダウンロードはデータ転送制御部222が行うダウンロード処理により実行される。
ダウンロード処理は、入力装置14やWEBブラウザ223を介してユーザよりダウンロードの指示があった場合や、現在日時がダウンロードスケジュールテーブル226に登録された予定日時となった場合などに、指示されたURLのファイルや、ダウンロードスケジュールテーブル226に登録された予定日時が現在日時となったURLのファイルをダウンロード対象ファイルとして実行される。
【0026】
図5に示すように、データ転送制御部222は、このダウンロード処理において、まず、移動電話機15を介してファイル転送サーバ21にアクセスし、ダウンロード対象ファイルのファイルサイズを入手し(ステップ502)、ダウンロード対象ファイルのURLとファイルサイズを登録したダウンロード管理テーブル225を生成する(ステップ504)。
【0027】
そして、車車間通信装置16を介して、ダウンロード対象ファイルのURLを伴うダウンロード参加問い合わせをブロードキャスト形式で他車両に送信する(ステップ506)。
ここで、ダウンロード参加問い合わせを車車間通信装置16を介して受信した各車両のデータ転送制御部222は、受信したURLが示すダウンロード対象ファイルのダウンロードに参加するかどうかを判定し、参加する場合には、参加要求を応答する。なお、ダウンロードに参加するかの判定は、たとえば、ダウンロードスケジュールテーブル226に受信したダウンロード対象ファイルのURLが近い将来の予定日時と共に登録されている場合に参加すると判定したり、予めユーザから参加の許諾が設定されていて、かつ、移動電話機15を使用中でない場合に、参加すると判定したり、ユーザに受信したダウンロード対象ファイルのURLを提示し、ユーザからダウンロードの参加を指示された場合に参加すると判定したり、参加問い合わせ受信後一定期間内に、ユーザからダウンロードを指示されたファイルのURLと先に参加問い合わせと共に受信したダウンロード対象ファイルのURLが一致する場合に、参加すると判定したりすることなどより行う。
【0028】
さて、参加問い合わせを送信したデータ転送制御部222は、一定期間、参加要求の受信を待ち(ステップ508、512)、一定期間経過前に受信した各参加要求の発行元の車載情報システム1を協調システムとして、ダウンロード管理テーブル225の分担情報に登録する(ステップ510)。そして、一定期間が経過したならば、自車載情報システムを協調システムとして分担情報に登録した上で、各協調システムにダウンロードを割り当てるダウンロード対象ファイルの部分を算出し、各協調システムの分担バウンダリとして、分担情報に登録する(ステップ514)。
【0029】
ここで、この分担バウンダリは、次のように算定する。
すなわち、たとえば、ダウンロード対象ファイルを、nを所定の自然数として、ダウンロード対象ファイルを、ファイルサイズ/(協調システム数×n)のデータサイズ毎のデータブロックに分割し、分割した各データブロックに対応するダウンロード対象ファイル中における範囲を、順番に各協調システムに循環的に割り当てる。すなわち、たとえば、協調システムがx、y、zの3つで、n=3であれば、図6aに示すようにダウンロード対象ファイルをB1からB9の9つのデータブロックに分割し、分割したB1からB9の各ブロックをダウンロード対象ファイル内の順番に従って、図6bに示すように、順次、協調システムx、y、zに循環的に割り当てる。
【0030】
さて、図5に戻り、このようにして、各協調システムに分担バウンダリを割り振ったならば、車車間通信装置16を介して、自身以外の各協調システムに、当該協調システムに割り当てた分担バウンダリと、他協調システムの車車間通信上のアドレスを通知する(ステップ516)。これは、たとえば、ダウンロード管理テーブル225の内容を、そのまま送信することなどにより行う。
【0031】
そして、データ転送制御部222は、移動電話機15を介してファイル転送サーバ21にアクセスし、自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータを、ダウンロード対象ファイル上の位置が前のものより順次(ステップ518、526、528)、ダウンロードし(ステップ520)、一つの分担バウンダリのデータのダウンロードが完了するたびに(ステップ522)、ダウンロードが完了した分担バウンダリのデータを、他の協調システムに車車間通信を介して転送する(ステップ524)処理を行い、処理を終了する。
【0032】
一方、自車載情報システムの分担バウンダリと、他協調システムの車車間通信上のアドレスの通知を受けた、他車両の車載情報システム1のデータ転送制御部222も、同様に、自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータを、ダウンロード対象ファイル上の位置が前のものより順次ダウンロードし、一つの分担バウンダリのデータのダウンロードが完了するたびに、ダウンロードが完了した分担バウンダリのデータを、他の協調システムに車車間通信を介して転送する処理を行い処理を終了する。
【0033】
ただし、以上の処理において、ダウンロード対象ファイルを必要としない協調システム(単にに他車載情報システムのダウンロードに協力するだけの車載情報システム1)は、あらかじめその旨を他協調システムに通知するようにすると共に、通知を受けた各協調システムでは、通知元の協調システムへは、ダウンロードが完了した分担バウンダリのデータの転送を行わないようにしてもよい。
【0034】
さて、各協調システムでは、以上のような自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータのダウンロードと転送の処理と並行して、ダウンロードした各分担バウンダリのデータと他協調システムから転送された分担バウンダリのデータを連結して、記憶装置12に格納する処理も行う。また、ダウンロード対象ファイルが、アプリケーション部224がストリーム再生の対象とするオーディオやビデオストリームのファイルである場合には、順次、自車載情報処理装置でダウンロードまたは転送によって入手できた部分から、データをアプリケーション部224に提供する処理を行う。
【0035】
以上、ダウンロード処理について説明した。ここで、図6cは、このようなダウンロード処理における通信シーケンスの例を示すものであり、C1が車車間通信による車載情報システムx、y、z間の通信のシーケンスを、C2が移動電話機15を介した車載情報システムx、y、zとファイル転送サーバ21間の通信シーケンスを示している。
【0036】
図示した例では、ダウンロード対象ファイルのファイル転送サーバ21からのダウンロードは、その部分B1からB9を単位として、車載情報システムx、y、zによって分担されて、時間的に並行して行われる。また、このダウンロードと並行して、移動電話機15を用いた通信よりも高速なデータ伝送が可能な車車間通信によるダウンロード対象ファイルの部分B1からB9の車載情報システムx、y、z間の交換も行われる。したがって、各車載情報システムx、y、zにおいて、ダウンロードファイル全体のデータを入手するまでに要する時間は、単独で、ダウンロードファイル全体のデータをファイル転送サーバ21からダウンロードした場合に比べ1/3程度となる。すなわち、本実施形態によれば、ダウンロード所用時間を大幅に短縮することができる。
【0037】
ところで、以上のダウンロード処理においては、各協調システムにおいてファイル転送サーバ21からのダウンロードを開始した後においても、新たにダウンロードを分担可能な車載情報システム1を車車間通信を介して探索し、そのような車載情報システム1が探索できたならば、探索した車載情報システム協調システムに加え、ダウンロード対象ファイルの、各協調システムにおいてまだダウンロードが完了していない部分の分担バウンダリを再算出して、各協調システムに割り当て直して、以降のダウンロードを、新たな協調システムを加えて行うようにしてもよい。
【0038】
また、以上では、車載情報システム1側で、ダウンロードファイルを複数のデータブロックに分割して、分割したデータブロックのダウンロードを複数の車載情報システム1で分担するようにしたが、これは、予めファイル転送サーバ21側で、ファイルを複数のデータブロックに分割しておき、車載情報システム1に、当該車載情報システム1がダウンロード対象とするファイルのデータブロックの構成についての情報を提供し、提供を受けた車載情報システム1において、提供された情報に基づき、各データブロックのダウンロードを複数の車載情報システム1で分担するようにしても良い。
【0039】
また、以上の車載情報システム1においては、さらに、データ転送制御部222において、車載情報システム1からの移動電話機15を介したファイルのファイル転送サーバ21へのアップロードを分担して行うようにしても良い。
図7に、この場合において、データ転送制御部222が行うアップロード処理の手順を示す。
図示するように、データ転送処理では、まず、アップロード先のURLと、アップロード対象ファイルのファイルサイズとを登録したアップロード管理テーブルを生成する(ステップ702)。ここで、アップロード管理テーブルの構成は、ダウンロード管理テーブル225の構成と同様であるが、ダウンロード対象ファイルのURLに代えてアップロード先のURLが登録される点と、ダウンロード対象ファイルのファイルサイズに代えてアップロード対象ファイルのファイルサイズが登録される点が異なる。
【0040】
そして、車車間通信装置16を介して、アップロード協力要請をブロードキャスト形式で他車両に送信する(ステップ704)。
ここで、アップロード協力要請を車車間通信装置16を介して受信した各車両のデータ転送制御部222は、予めユーザから協力の許諾が設定されていて、かつ、移動電話機15を使用中でない場合に、アップロード協力要請元に要請受諾を車車間通信を介して応答する。
【0041】
さて、アップロード協力要請を送信したデータ転送制御部222は、一定期間、要請受諾の受信を待ち(ステップ706、710)、一定期間経過前に受信した各要請受諾の発行元の車載情報システム1を協調システムとして、アップロード管理テーブルの分担情報に登録する(ステップ708)。そして、一定期間が経過したならば、自車載情報システムを協調システムとして分担情報に登録した上で、各協調システムにアップロードを割り当てるアップロード対象ファイルの部分を算出し、各協調システムの分担バウンダリとして、分担情報に登録する(ステップ712)。
【0042】
ここで、この分担バウンダリは、たとえば、前述したダウンロードの場合と同様に、図8a、bに協調システムが車載情報システムx、y、zである場合の例を示すようにnを所定の自然数として、アップロード対象をファイルを、ファイルサイズ/(協調システム数×n)のデータサイズ毎のデータブロック(図の例ではn=3として、B1からB9のデータブロック)に分割し、分割した各データブロックに対応するアップロード対象ファイル中における範囲を、順番に各協調システムに循環的に割り当てることにより算定する。
【0043】
さて、図7に戻り、このようにして、各協調システムに分担バウンダリを割り振ったならば、次に、ファイル転送サーバ21に、移動電話機15を介してアクセスし、アップロード管理テーブルの内容を送信することにより、アップロードを分担して行うことと、その分担の形態を通知する(ステップ714)。
【0044】
そして、車車間通信装置16を介して、自身以外の各協調システムに、アップロードファイルの内の当該協調システムに割り当てた分担バウンダリのデータを転送し、アップロード先URLへのアップロードを依頼する(ステップ716)。
そして、データ転送制御部222は、移動電話機15を介してファイル転送サーバ21にアクセスし、自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータを(ステップ718、722、723)、順次アップロードし(ステップ720)、処理を終了する。
【0045】
一方、自車載情報システムの分担バウンダリのデータと、アップロードの依頼を受けた、他車両の車載情報システム1のデータ転送制御部222も、同様に、移動電話機15を介してファイル転送サーバ21にアクセスし、自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータを、順次アップロードし、処理を終了する。
【0046】
さて、一方、ファイル転送サーバ21では、先に通知されたアップロード管理テーブルの内容に応じて、各車載情報システム1からアップロードされた各分担バウンダリのデータを連結してファイルを構築し、ファイル記憶部23に格納する処理を行う。
【0047】
以上、アップロード処理について説明した。図8cは、協調システムが車載情報システムx、y、zである場合の、アップロード処理における通信シーケンスの例を示すものであり、C1が車車間通信による車載情報システムx、y、z間の通信のシーケンスを、C2が移動電話機15を介した車載情報システムx、y、zとファイル転送サーバ21間の通信シーケンスを示している。
【0048】
図示した例では、まず、車載情報システムxより車載情報システムy、zに、車載情報システムy、zがアップロードを分担する分担バウンダリのデータが高速データ転送可能な車車間通信によって転送される。そして、アップロード対象ファイルのファイル転送サーバ21へのアップロードが、車載情報システムx、y、zによって分担されて、時間的に並行して行われる。したがって、アップロードを完了するまでに要する時間は、単独で、ファイル全体のデータをファイル転送サーバ21にアップロードした場合に比べ1/3程度となる。すなわち、本実施形態によれば、アップロード所用時間を大幅に短縮することができる。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、以上では、ファイルを複数のデータブロックに分割してそのダウンロードやアップロードを複数の車載情報システムで分担して行う場合について示したが、本実施形態において、複数のファイルのダウンロードやアップロードを行う際には、ファイルを分割したデータブロックに代えてファイルを単位として以上の処理を行い、複数の車載情報システムのそれぞれにダウンロードやアップロードを行うファイルを排他的に割り振り、各車載情報システムで、割り振られたファイルのダウンロードやアップロードを分担して行うようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、車載情報システムにおいて、データのダウンロードに要する時間を短縮することができる。また、車載情報システムにおいてデータの送信に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る情報システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る車載情報システムのハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車載情報システムの機能構成を示すブロック図である
【図4】発明の実施形態に係る車載情報システムが備えるテーブルを示す図である。
【図5】発明の実施形態に係るダウンロード処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】発明の実施形態に係るダウンロード処理の一例を示す図である。
【図7】発明の実施形態に係るアップロード処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】発明の実施形態に係るアップロード処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…車載情報システム、2…センタシステム、3…移動電話網、4…接続サービスサーバ、5…WAN、11…情報処理装置、12…記憶装置、13…表示装置、14…入力装置、15…移動電話機、16…車車間通信装置、21…ファイル転送サーバ、22…WWWサーバ、23…ファイル記憶部、111…CPU、112…メモリ、113…記憶装置インタフェース、114…表示インタフェース、115…入力インタフェース、116…電話機インタフェース、117…通信装置インタフェース、221…オペレーティングシステム、222…データ転送制御部、223…WEBブラウザ、224…アプリケーション部、225…ダウンロード管理テーブル、226…ダウンロードスケジュールテーブル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、無線通信装置を備えた車載情報システムにおいて、無線通信を介して行われるデータのダウンロードに要する時間を短縮する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車載の情報システムにおいて無線通信を介してデータをダウンロードする技術としては、車載ナビゲーション装置において、インターネット上に配置された情報センターに移動電話機を用いた無線通信を介してアクセスし、ユーザの走行案内に必要な地図データをダウンロードする技術が知られている(たとえば、特開2002−342330号公報)。
【0003】
一方で、各車に車車間で通信を行う車車間通信装置を備え、各車の車載情報システム間で、車車間通信装置を用いて、自車の状態情報を送受する技術も知られている(たとえば、特開平11?195196号公報)。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては以下のものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−342330号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11?195196号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
さて、移動電話網のような広域の公衆移動体通信網による通信は、一般に、使用可能な周波数帯域の問題や多数利用者の同時使用を可能としなければならないという制約上、車車間通信などのローカルな通信に比べ、その伝送速度は小さく設定されている。
【0007】
したがって、前記従来の技術のように、車載情報システムにおいて、移動電話網のような広域移動体通信網を用いて大容量のデータをダウンロードする場合、当該ダウンロードに長時間を要することになる。そして、このために、車載情報システムのユーザが所望のデータを即座にダウンロードして利用することができないといった問題や、ダウンロードのために長時間に渡って、移動電話機などの広域移動体通信網用の通信装置を他の用途に使用できなくなるなどの問題が生じる。また、このような移動電話機などの広域移動体通信網用の通信装置を他の用途に使用できなくなる問題は、車載情報システムにおいて、移動電話網のような広域移動体通信網を用いて大容量のデータをアップロードする場合についても同様に生じる。
【0008】
そこで、本発明は、車載情報システムにおいて、データのダウンロードに要する時間を短縮することを課題とする。また、併せて、本発明は、車載情報システムにおいてデータの送信に要する時間を短縮することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題達成のために、本発明は、移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置とを備えた車載情報システムにおいて、前記移動通信装置による通信を介してデータをダウンロードする方法として、前記車車間通信装置を介して通信可能な複数の車載情報システムの各々に、前記データを構成する各々前記データの部分であるところの部分データのダウンロード作業を割り振るステップと、前記複数の車載情報システムの各々において、自車載情報システムにダウンロード作業が割り振られた部分データを前記移動通信装置による通信を介してダウンロードするステップと、前記複数の車載情報システムのうちの少なくとも一つの車載情報システムに、前記複数の車載情報システムのうちの他の車載情報システムの各々が、当該他の車載情報システムがダウンロードした部分データを前記車車間通信装置を用いて転送するステップとを有する方法を提供する。
【0010】
このような方法によれば、移動通信装置を用いなければならないデータのダウンロードを、データの部分毎に複数の車載情報システムが時間的に並行して行うようにすることができる。また、データを必要とする車載情報システムに他の車載情報システムが自身がダウンロードしたデータの部分を車車間通信装置を介して転送することにより、当該データを必要とする車載情報システムにおいてデータ全体を入手することができるようにしている。したがって、このような方法によれば、一つの車載情報システムが単独でデータの全体を移動通信装置を用いてダウンロードする場合に比べ、データの各部分のダウンロードを複数の車載情報システムによって並行して行える分、データのダウンロードに要する時間が短縮される。
【0011】
ここで、さらに、本発明は、このような方法の実施に好適な車載情報システムの一構成例として、移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置と、前記移動通信装置による通信を介して、データファイルを複数に分割して得られる各々前記データファイルの部分であるところの部分データをダウンロードするダウンロード手段と、前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データを前記車車間通信装置を介して他の車載情報システムに転送する転送手段と、前記車車間通信装置を介して他の車載情報システムから、前記データファイルの前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データとは異なる部分の部分データの転送を受け、転送された部分データと前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データとから前記データファイルを復元する復元手段ととを備えた車載情報システムの構成を提供する。
【0012】
また、前記課題達成のために、本発明は、移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置とを備えた車載情報システムにおいて、前記移動通信装置による通信を介してデータをアップロードする方法として、前記車車間通信装置を介して通信可能な複数の車載情報システムの各々に、前記データを構成する各々前記データの部分であるところの部分データのアップロード作業を割り振るステップと、前記複数の車載情報システムのうちの前記データを所持する一つの車載情報システムから、前記複数の車載情報システムのうちの他の車載情報システムの各々に、当該他の車載情報システムがアップロード作業が割り振られた部分データを前記車車間通信装置を用いて転送するステップと、前記複数の車載情報システムの各々において、自車載情報システムにアップロード作業を割り振られた部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするステップとを有する方法を提供する。
【0013】
このような方法によれば、アップロードするデータを所持している車載情報システムから他の1または複数の車載情報システムに車車間通信装置を用いてデータの部分を分配し、アップロードするデータを所持している車載情報システム及びデータの部分を分配された各車載情報システムにおいて、データの部分の移動通信装置を用いたアップロードを時間的に並行して行うようにすることができる。したがって、このような方法によれば、一つの車載情報システムが単独でデータの全体を移動通信装置を用いてアップロードする場合に比べ、データの各部分のアップロードを複数の車載情報システムによって並行して行える分、データのアップロードに要する時間が短縮される。
【0014】
ここで、本発明は、さらに、このような方法の実施に好適な車載情報システムの構成例として、移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置と、前記車車間通信装置を介して通信可能な1または複数の他の車載情報システムと自車載情報システムとの各々に、アップロードするデータファイルを構成する各々前記データファイルの部分であるところの部分データのアップロード作業を割り当てる割当手段と、前記1または複数の他の車載情報システムの各々に、アップロード作業を割り当てた部分データを前記車車間通信装置を用いて転送する転送手段と自車載情報システムにアップロード作業を割り当てた部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするアップロード手段と、他の車載情報システムから前記車車間通信装置を用いて転送された部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするアップロード代行手段とを備えた車載情報システムの構成を提供する。
なお、以上の各方法や車載情報システムの構成は、車載の情報システムのみならず、任意の情報システムに、前記移動通信装置を第1の通信メディアを用いて通信を行う第1の通信装置に、前記車車間通信装置を第2の通信メディアを用いて通信を行う第2の通信装置に置き換えることにより、同様に適用可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係る情報システムの全体構成を示す。
図示するように、本情報システムは、各車両に搭載された車載情報システム1、センタシステム2、移動電話網3、接続サービスサーバ4、インターネットなどのWAN5とを有する。また、センタシステム2は、ファイル転送サーバ21と、WWWサーバ22と、ファイル記憶部23とを有している。
【0016】
このような構成において、車載情報システム1は、車車間通信を行うための車車間通信装置を備えており、車車間通信装置による無線通信によって他車の車載情報システム1と相互通信を行うことができる。また、車載情報システム1は移動電話機を備え、移動電話機による無線通信を介して、移動電話網3上のインターネットサービスプロバイダ等が運営する接続サービスサーバ4に接続すると共に、接続サービスサーバ4の接続サービスの提供を受けてWAN5に接続することにより、WAN5上のセンタシステム2にアクセスすることができる。
【0017】
さて、センタシステム2のファイル記憶部23には、車載情報システム1がダウンロード可能なファイルが格納されており、各車載情報システム1はファイル転送サーバ21にアクセスして、ファイル転送サーバ21のファイル転送サービスを利用することにより、ファイル記憶部23に格納されたファイルをダウンロードしたり、逆にファイルをファイル記憶部23にアップロードすることができる。そして、センタシステム2のWWWサーバ22は、ファイル記憶部23に格納されている各ファイルの利用情報を提供するサーバであり、車載情報システム1のユーザは車載情報システム1上のウエブブラウザを介して、WWWサーバ22にアクセスして、各ファイルの利用情報を入手し、ダウンロードするファイルの選択等を行うことができる。
【0018】
以下、各車両に搭載される車載情報システム1の詳細について説明する。
図2に、車載情報システム1のハードウエア構成を示す。
図示するように、車載情報システム1は、情報処理装置11、HDDなどの記憶装置12、表示装置13、入力装置14、移動電話機15、近距離無線通信装置である車車間通信装置16とを有している。
そして、情報処理装置11は、CPU111、メモリ112、記憶装置12に接続する記憶装置インタフェース113、表示装置13に接続する表示インタフェース114、入力装置14に接続する入力インタフェース115、移動電話機15をに接続する電話機インタフェース116、車車間通信装置16に接続する通信装置インタフェース117と、以上の各部を接続するバス118とを備えている。ここで、記憶装置インタフェース113、表示インタフェース114、入力インタフェース115、電話機インタフェース116、通信インタフェースは、各々接続する装置と、情報処理装置11との間との入出力を処理するものである。また、電話機インタフェース116は、移動電話機15を、脱着可能に情報処理装置11に装着するためのコネクタを含む。
【0019】
次に、このような車載情報システム1の機能構成を図3に示す。
図示するように車載情報システム1は、機能的には、記憶装置12と、表示装置13と、入力装置14と、移動電話機15と、車車間通信装置16と、オペレーティングシステム221と、オペレーティングシステム221上のアプリケーションプロセスであるデータ転送制御部222、WEBブラウザ223と、アプリケーション部224とを有する。なお、オペレーティングシステム221とデータ転送制御部222とWEBブラウザ223とアプリケーション部224は、それぞれ、情報処理装置11のCPU111がプログラムを実行することにより情報処理装置11上で実施されるプロセスである。また、アプリケーション部224は、たとえば、ダウンロードしたファイルを利用するアプリケーションである。
【0020】
このような構成において、オペレーティングシステム221は、データ転送制御部222やWEBブラウザ223やアプリケーション部224と、記憶装置12や表示装置13や入力装置14や移動電話機15や車車間通信装置16との間の入出力の制御や、移動電話機15や車車間通信装置16の通信動作の制御を行う。
【0021】
さて、データ転送制御部222は、その処理に用いるテーブルとしてダウンロード管理テーブル225とダウンロードスケジュールテーブル226とを備えている。
図4aにダウンロード管理テーブル225の内容を、図4bにダウンロードスケジュールテーブル226の内容を示す。
ダウンロード管理テーブル225は、データ転送制御部222がダウンロード実行時にダウンロードの動作を管理する際に用いるテーブルであり、図4aに示すように、ダウンロード対象ファイルのURL(ダウンロード元ロケーション)、ダウンロード対象ファイルのファイルサイズと、分担情報とが記述されたテーブルである。
【0022】
さて、本実施形態では、後に詳述するように、ダウンロード対象ファイルのダウンロードを以下のように行う。すなわち、複数の車載情報システム1が、それぞれ、移動電話機15を介してセンタシステム2のファイル転送サーバ21にアクセスして、ダウンロード対象ファイルの異なる部分を分担してダウンロードする。そして、各車載情報システム1でダウンロードしたダウンロード対象ファイルの部分を車車間通信によって相互に交換すると共に、各車載情報システム1において自身が移動電話機15を介してダウンロードした部分と車車間通信で他車の車載情報システム1から受信した部分を連結して完全なダウンロード対象ファイルを形成する。なお、本実施形態では、ファイル転送サーバ21を一般にレジューム機能として知られる、ファイル中の指定されたデータ範囲のデータのみを転送する機能を備えたファイル転送サーバ21としている。
【0023】
図4aのダウンロード管理テーブル225の、分担情報は、このような複数の車載情報システム1が協調して行うダウンロードにおける、各車載情報システム1の分担を管理する情報であり、ダウンロードを分担する各車両の車載情報システム1が協調システムとしてその車車間通信上のアドレスと共に登録されると共と、各協調システムがダウンロードするダウンロード対象ファイルの部分を示すデータ範囲が分担バウンダリとして登録される。
【0024】
次に、ダウンロードスケジュールテーブル226は、たとえば、定期的に更新するファイルの、ダウンロードの予定を管理するためのテーブルであり、図4bに示すように、ダウンロード対象ファイルのURL(ダウンロード元ロケーション)と、ダウンロード実行の予定日時が登録される。
【0025】
さて、このような車載情報システム1におけるセンタシステム2からのダウンロードはデータ転送制御部222が行うダウンロード処理により実行される。
ダウンロード処理は、入力装置14やWEBブラウザ223を介してユーザよりダウンロードの指示があった場合や、現在日時がダウンロードスケジュールテーブル226に登録された予定日時となった場合などに、指示されたURLのファイルや、ダウンロードスケジュールテーブル226に登録された予定日時が現在日時となったURLのファイルをダウンロード対象ファイルとして実行される。
【0026】
図5に示すように、データ転送制御部222は、このダウンロード処理において、まず、移動電話機15を介してファイル転送サーバ21にアクセスし、ダウンロード対象ファイルのファイルサイズを入手し(ステップ502)、ダウンロード対象ファイルのURLとファイルサイズを登録したダウンロード管理テーブル225を生成する(ステップ504)。
【0027】
そして、車車間通信装置16を介して、ダウンロード対象ファイルのURLを伴うダウンロード参加問い合わせをブロードキャスト形式で他車両に送信する(ステップ506)。
ここで、ダウンロード参加問い合わせを車車間通信装置16を介して受信した各車両のデータ転送制御部222は、受信したURLが示すダウンロード対象ファイルのダウンロードに参加するかどうかを判定し、参加する場合には、参加要求を応答する。なお、ダウンロードに参加するかの判定は、たとえば、ダウンロードスケジュールテーブル226に受信したダウンロード対象ファイルのURLが近い将来の予定日時と共に登録されている場合に参加すると判定したり、予めユーザから参加の許諾が設定されていて、かつ、移動電話機15を使用中でない場合に、参加すると判定したり、ユーザに受信したダウンロード対象ファイルのURLを提示し、ユーザからダウンロードの参加を指示された場合に参加すると判定したり、参加問い合わせ受信後一定期間内に、ユーザからダウンロードを指示されたファイルのURLと先に参加問い合わせと共に受信したダウンロード対象ファイルのURLが一致する場合に、参加すると判定したりすることなどより行う。
【0028】
さて、参加問い合わせを送信したデータ転送制御部222は、一定期間、参加要求の受信を待ち(ステップ508、512)、一定期間経過前に受信した各参加要求の発行元の車載情報システム1を協調システムとして、ダウンロード管理テーブル225の分担情報に登録する(ステップ510)。そして、一定期間が経過したならば、自車載情報システムを協調システムとして分担情報に登録した上で、各協調システムにダウンロードを割り当てるダウンロード対象ファイルの部分を算出し、各協調システムの分担バウンダリとして、分担情報に登録する(ステップ514)。
【0029】
ここで、この分担バウンダリは、次のように算定する。
すなわち、たとえば、ダウンロード対象ファイルを、nを所定の自然数として、ダウンロード対象ファイルを、ファイルサイズ/(協調システム数×n)のデータサイズ毎のデータブロックに分割し、分割した各データブロックに対応するダウンロード対象ファイル中における範囲を、順番に各協調システムに循環的に割り当てる。すなわち、たとえば、協調システムがx、y、zの3つで、n=3であれば、図6aに示すようにダウンロード対象ファイルをB1からB9の9つのデータブロックに分割し、分割したB1からB9の各ブロックをダウンロード対象ファイル内の順番に従って、図6bに示すように、順次、協調システムx、y、zに循環的に割り当てる。
【0030】
さて、図5に戻り、このようにして、各協調システムに分担バウンダリを割り振ったならば、車車間通信装置16を介して、自身以外の各協調システムに、当該協調システムに割り当てた分担バウンダリと、他協調システムの車車間通信上のアドレスを通知する(ステップ516)。これは、たとえば、ダウンロード管理テーブル225の内容を、そのまま送信することなどにより行う。
【0031】
そして、データ転送制御部222は、移動電話機15を介してファイル転送サーバ21にアクセスし、自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータを、ダウンロード対象ファイル上の位置が前のものより順次(ステップ518、526、528)、ダウンロードし(ステップ520)、一つの分担バウンダリのデータのダウンロードが完了するたびに(ステップ522)、ダウンロードが完了した分担バウンダリのデータを、他の協調システムに車車間通信を介して転送する(ステップ524)処理を行い、処理を終了する。
【0032】
一方、自車載情報システムの分担バウンダリと、他協調システムの車車間通信上のアドレスの通知を受けた、他車両の車載情報システム1のデータ転送制御部222も、同様に、自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータを、ダウンロード対象ファイル上の位置が前のものより順次ダウンロードし、一つの分担バウンダリのデータのダウンロードが完了するたびに、ダウンロードが完了した分担バウンダリのデータを、他の協調システムに車車間通信を介して転送する処理を行い処理を終了する。
【0033】
ただし、以上の処理において、ダウンロード対象ファイルを必要としない協調システム(単にに他車載情報システムのダウンロードに協力するだけの車載情報システム1)は、あらかじめその旨を他協調システムに通知するようにすると共に、通知を受けた各協調システムでは、通知元の協調システムへは、ダウンロードが完了した分担バウンダリのデータの転送を行わないようにしてもよい。
【0034】
さて、各協調システムでは、以上のような自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータのダウンロードと転送の処理と並行して、ダウンロードした各分担バウンダリのデータと他協調システムから転送された分担バウンダリのデータを連結して、記憶装置12に格納する処理も行う。また、ダウンロード対象ファイルが、アプリケーション部224がストリーム再生の対象とするオーディオやビデオストリームのファイルである場合には、順次、自車載情報処理装置でダウンロードまたは転送によって入手できた部分から、データをアプリケーション部224に提供する処理を行う。
【0035】
以上、ダウンロード処理について説明した。ここで、図6cは、このようなダウンロード処理における通信シーケンスの例を示すものであり、C1が車車間通信による車載情報システムx、y、z間の通信のシーケンスを、C2が移動電話機15を介した車載情報システムx、y、zとファイル転送サーバ21間の通信シーケンスを示している。
【0036】
図示した例では、ダウンロード対象ファイルのファイル転送サーバ21からのダウンロードは、その部分B1からB9を単位として、車載情報システムx、y、zによって分担されて、時間的に並行して行われる。また、このダウンロードと並行して、移動電話機15を用いた通信よりも高速なデータ伝送が可能な車車間通信によるダウンロード対象ファイルの部分B1からB9の車載情報システムx、y、z間の交換も行われる。したがって、各車載情報システムx、y、zにおいて、ダウンロードファイル全体のデータを入手するまでに要する時間は、単独で、ダウンロードファイル全体のデータをファイル転送サーバ21からダウンロードした場合に比べ1/3程度となる。すなわち、本実施形態によれば、ダウンロード所用時間を大幅に短縮することができる。
【0037】
ところで、以上のダウンロード処理においては、各協調システムにおいてファイル転送サーバ21からのダウンロードを開始した後においても、新たにダウンロードを分担可能な車載情報システム1を車車間通信を介して探索し、そのような車載情報システム1が探索できたならば、探索した車載情報システム協調システムに加え、ダウンロード対象ファイルの、各協調システムにおいてまだダウンロードが完了していない部分の分担バウンダリを再算出して、各協調システムに割り当て直して、以降のダウンロードを、新たな協調システムを加えて行うようにしてもよい。
【0038】
また、以上では、車載情報システム1側で、ダウンロードファイルを複数のデータブロックに分割して、分割したデータブロックのダウンロードを複数の車載情報システム1で分担するようにしたが、これは、予めファイル転送サーバ21側で、ファイルを複数のデータブロックに分割しておき、車載情報システム1に、当該車載情報システム1がダウンロード対象とするファイルのデータブロックの構成についての情報を提供し、提供を受けた車載情報システム1において、提供された情報に基づき、各データブロックのダウンロードを複数の車載情報システム1で分担するようにしても良い。
【0039】
また、以上の車載情報システム1においては、さらに、データ転送制御部222において、車載情報システム1からの移動電話機15を介したファイルのファイル転送サーバ21へのアップロードを分担して行うようにしても良い。
図7に、この場合において、データ転送制御部222が行うアップロード処理の手順を示す。
図示するように、データ転送処理では、まず、アップロード先のURLと、アップロード対象ファイルのファイルサイズとを登録したアップロード管理テーブルを生成する(ステップ702)。ここで、アップロード管理テーブルの構成は、ダウンロード管理テーブル225の構成と同様であるが、ダウンロード対象ファイルのURLに代えてアップロード先のURLが登録される点と、ダウンロード対象ファイルのファイルサイズに代えてアップロード対象ファイルのファイルサイズが登録される点が異なる。
【0040】
そして、車車間通信装置16を介して、アップロード協力要請をブロードキャスト形式で他車両に送信する(ステップ704)。
ここで、アップロード協力要請を車車間通信装置16を介して受信した各車両のデータ転送制御部222は、予めユーザから協力の許諾が設定されていて、かつ、移動電話機15を使用中でない場合に、アップロード協力要請元に要請受諾を車車間通信を介して応答する。
【0041】
さて、アップロード協力要請を送信したデータ転送制御部222は、一定期間、要請受諾の受信を待ち(ステップ706、710)、一定期間経過前に受信した各要請受諾の発行元の車載情報システム1を協調システムとして、アップロード管理テーブルの分担情報に登録する(ステップ708)。そして、一定期間が経過したならば、自車載情報システムを協調システムとして分担情報に登録した上で、各協調システムにアップロードを割り当てるアップロード対象ファイルの部分を算出し、各協調システムの分担バウンダリとして、分担情報に登録する(ステップ712)。
【0042】
ここで、この分担バウンダリは、たとえば、前述したダウンロードの場合と同様に、図8a、bに協調システムが車載情報システムx、y、zである場合の例を示すようにnを所定の自然数として、アップロード対象をファイルを、ファイルサイズ/(協調システム数×n)のデータサイズ毎のデータブロック(図の例ではn=3として、B1からB9のデータブロック)に分割し、分割した各データブロックに対応するアップロード対象ファイル中における範囲を、順番に各協調システムに循環的に割り当てることにより算定する。
【0043】
さて、図7に戻り、このようにして、各協調システムに分担バウンダリを割り振ったならば、次に、ファイル転送サーバ21に、移動電話機15を介してアクセスし、アップロード管理テーブルの内容を送信することにより、アップロードを分担して行うことと、その分担の形態を通知する(ステップ714)。
【0044】
そして、車車間通信装置16を介して、自身以外の各協調システムに、アップロードファイルの内の当該協調システムに割り当てた分担バウンダリのデータを転送し、アップロード先URLへのアップロードを依頼する(ステップ716)。
そして、データ転送制御部222は、移動電話機15を介してファイル転送サーバ21にアクセスし、自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータを(ステップ718、722、723)、順次アップロードし(ステップ720)、処理を終了する。
【0045】
一方、自車載情報システムの分担バウンダリのデータと、アップロードの依頼を受けた、他車両の車載情報システム1のデータ転送制御部222も、同様に、移動電話機15を介してファイル転送サーバ21にアクセスし、自車載情報システムに割り当てられている各分担バウンダリのデータを、順次アップロードし、処理を終了する。
【0046】
さて、一方、ファイル転送サーバ21では、先に通知されたアップロード管理テーブルの内容に応じて、各車載情報システム1からアップロードされた各分担バウンダリのデータを連結してファイルを構築し、ファイル記憶部23に格納する処理を行う。
【0047】
以上、アップロード処理について説明した。図8cは、協調システムが車載情報システムx、y、zである場合の、アップロード処理における通信シーケンスの例を示すものであり、C1が車車間通信による車載情報システムx、y、z間の通信のシーケンスを、C2が移動電話機15を介した車載情報システムx、y、zとファイル転送サーバ21間の通信シーケンスを示している。
【0048】
図示した例では、まず、車載情報システムxより車載情報システムy、zに、車載情報システムy、zがアップロードを分担する分担バウンダリのデータが高速データ転送可能な車車間通信によって転送される。そして、アップロード対象ファイルのファイル転送サーバ21へのアップロードが、車載情報システムx、y、zによって分担されて、時間的に並行して行われる。したがって、アップロードを完了するまでに要する時間は、単独で、ファイル全体のデータをファイル転送サーバ21にアップロードした場合に比べ1/3程度となる。すなわち、本実施形態によれば、アップロード所用時間を大幅に短縮することができる。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、以上では、ファイルを複数のデータブロックに分割してそのダウンロードやアップロードを複数の車載情報システムで分担して行う場合について示したが、本実施形態において、複数のファイルのダウンロードやアップロードを行う際には、ファイルを分割したデータブロックに代えてファイルを単位として以上の処理を行い、複数の車載情報システムのそれぞれにダウンロードやアップロードを行うファイルを排他的に割り振り、各車載情報システムで、割り振られたファイルのダウンロードやアップロードを分担して行うようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、車載情報システムにおいて、データのダウンロードに要する時間を短縮することができる。また、車載情報システムにおいてデータの送信に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る情報システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る車載情報システムのハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車載情報システムの機能構成を示すブロック図である
【図4】発明の実施形態に係る車載情報システムが備えるテーブルを示す図である。
【図5】発明の実施形態に係るダウンロード処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】発明の実施形態に係るダウンロード処理の一例を示す図である。
【図7】発明の実施形態に係るアップロード処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】発明の実施形態に係るアップロード処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…車載情報システム、2…センタシステム、3…移動電話網、4…接続サービスサーバ、5…WAN、11…情報処理装置、12…記憶装置、13…表示装置、14…入力装置、15…移動電話機、16…車車間通信装置、21…ファイル転送サーバ、22…WWWサーバ、23…ファイル記憶部、111…CPU、112…メモリ、113…記憶装置インタフェース、114…表示インタフェース、115…入力インタフェース、116…電話機インタフェース、117…通信装置インタフェース、221…オペレーティングシステム、222…データ転送制御部、223…WEBブラウザ、224…アプリケーション部、225…ダウンロード管理テーブル、226…ダウンロードスケジュールテーブル。
Claims (5)
- 移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置とを備えた車載情報システムにおいて、前記移動通信装置による通信を介してデータをダウンロードする方法であって、
前記車車間通信装置を介して通信可能な複数の車載情報システムの各々に、前記データを構成する各々前記データの部分であるところの部分データのダウンロード作業を割り振るステップと、
前記複数の車載情報システムの各々において、自車載情報システムにダウンロード作業が割り振られた部分データを前記移動通信装置による通信を介してダウンロードするステップと、
前記複数の車載情報システムのうちの少なくとも一つの車載情報システムに、前記複数の車載情報システムのうちの他の車載情報システムの各々が、当該他の車載情報システムがダウンロードした部分データを前記車車間通信装置を用いて転送するステップとを有することを特徴とするデータダウンロード方法。 - 移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置とを備えた車載情報システムにおいて、前記移動通信装置による通信を介してデータをアップロードする方法であって、
前記車車間通信装置を介して通信可能な複数の車載情報システムの各々に、前記データを構成する各々前記データの部分であるところの部分データのアップロード作業を割り振るステップと、
前記複数の車載情報システムのうちの前記データを所持する一つの車載情報システムから、前記複数の車載情報システムのうちの他の車載情報システムの各々に、当該他の車載情報システムがアップロード作業が割り振られた部分データを前記車車間通信装置を用いて転送するステップと、
前記複数の車載情報システムの各々において、自車載情報システムにアップロード作業を割り振られた部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするステップとを有することを特徴とするデータアップロード方法。 - 移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置とを備えた車載情報システムであって、
前記移動通信装置による通信を介して、データファイルを複数に分割して得られる各々前記データファイルの部分であるところの部分データをダウンロードするダウンロード手段と、
前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データを前記車車間通信装置を介して他の車載情報システムに転送する転送手段と、
前記車車間通信装置を介して他の車載情報システムから、前記データファイルの前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データとは異なる部分の部分データの転送を受け、転送された部分データと前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データとから前記データファイルを復元する復元手段とを有することを特徴とする車載情報システム。 - 移動体通信網を介した通信を行う移動通信装置と、他車と無線通信を行う車車間通信装置とを備えた車載情報システムであって、
前記車車間通信装置を介して通信可能な1または複数の他の車載情報システムと自車載情報システムとの各々に、アップロードするデータファイルを構成する各々前記データファイルの部分であるところの部分データのアップロード作業を割り当てる割当手段と、
前記1または複数の他の車載情報システムの各々に、アップロード作業を割り当てた部分データを前記車車間通信装置を用いて転送する転送手段と
自車載情報システムにアップロード作業を割り当てた部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするアップロード手段と、
他の車載情報システムから前記車車間通信装置を用いて転送された部分データを前記移動通信装置による通信を介してアップロードするアップロード代行手段とを有することを特徴とする車載情報システム。 - 第1の通信メディアを介した通信を行う第1通信装置と、第2の通信メディアを介した通信を行う第2通信装置とを備えたコンピュータシステムによって読みとられ実行されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータシステムを、
前記第1通信手段による通信を介して、データを構成する各々前記データの部分であるところの部分データをダウンロードするダウンロード手段と、
前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データを前記第2通信装置を介して他の情報システムに転送する転送手段と、
前記第2通信装置を介して他の情報システムから、前記データの前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データとは異なる部分の部分データの転送を受け、転送された部分データと前記ダウンロード手段がダウンロードした部分データとから前記データを復元する復元手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003062671A JP2004274415A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 車載情報システムにおけるデータダウンロード方法及び車載情報システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003062671A JP2004274415A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 車載情報システムにおけるデータダウンロード方法及び車載情報システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004274415A true JP2004274415A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33124476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003062671A Withdrawn JP2004274415A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 車載情報システムにおけるデータダウンロード方法及び車載情報システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004274415A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013012154A (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-17 | Toshiba Corp | 情報提供システム、情報提供方法及び情報分割処理プログラム |
CN110913372A (zh) * | 2018-09-18 | 2020-03-24 | 现代自动车株式会社 | 车辆的车辆间通信设备及其控制方法 |
JP2020067708A (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | アルパイン株式会社 | 分割式データ転送システムおよび分割式データ転送方法 |
-
2003
- 2003-03-10 JP JP2003062671A patent/JP2004274415A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013012154A (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-17 | Toshiba Corp | 情報提供システム、情報提供方法及び情報分割処理プログラム |
CN110913372A (zh) * | 2018-09-18 | 2020-03-24 | 现代自动车株式会社 | 车辆的车辆间通信设备及其控制方法 |
JP2020067708A (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | アルパイン株式会社 | 分割式データ転送システムおよび分割式データ転送方法 |
JP7021047B2 (ja) | 2018-10-22 | 2022-02-16 | アルパイン株式会社 | 分割式データ転送システムおよび分割式データ転送方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Grewe et al. | Information-centric mobile edge computing for connected vehicle environments: Challenges and research directions | |
CN113485823A (zh) | 数据传输方法、装置、网络设备、存储介质 | |
US9118638B2 (en) | Content delivery using multiple sources over heterogeneous interfaces | |
CN101119547A (zh) | 移动终端和本地服务器之间的内容共享方法 | |
CN109561171A (zh) | 虚拟私有云服务的配置方法和装置 | |
CN109343946B (zh) | 一种软件定义车联网计算任务迁移和调度方法 | |
CN112740642B (zh) | 通信方法及多接入边缘计算服务器 | |
CN102594875B (zh) | 内容分发的方法、装置及接入网设备 | |
US20030110484A1 (en) | Method and apparatus utilizing bluetooth transmission protocols to update software resident on a network of computing devices | |
CN102308290B (zh) | 用于在云计算环境中传输虚拟化数据的方法 | |
JP2003173261A (ja) | アプリケーション配信システム、アプリケーション配信方法およびアプリケーション配信プログラム | |
WO2006098037A1 (ja) | 通信情報管理方法、通信情報管理装置、無線通信装置、中継装置、通信情報管理プログラム、無線通信プログラム、中継プログラムおよび通信情報管理システム | |
CN109495461A (zh) | 数据访问请求处理方法、装置及车载中控系统 | |
CN116055481A (zh) | 一种共享文件的方法、系统、装置及存储介质 | |
CN107003981A (zh) | 与本地配对的设备同步以使用点到点通信从远程服务器获得数据 | |
JP2004274415A (ja) | 車載情報システムにおけるデータダウンロード方法及び車載情報システム | |
CN111615080B (zh) | 车载智能终端的应用方法、装置、计算机设备和存储介质 | |
CN109981778B (zh) | 内容分发网络的服务实现方法、装置、设备及存储介质 | |
US8924474B2 (en) | Device and method for controlling dissemination of data by transfer of sets of instructions between peers having wireless communication capacities | |
CN101610165B (zh) | 一种自动扩散资源的方法和装置 | |
CN100372254C (zh) | 无线互动式通信系统 | |
CN101883092B (zh) | 用于依赖急躁反应函数控制在具有无线通信能力的对端之间的内容传播的设备和方法 | |
Lee et al. | A study of mobile edge computing system architecture for connected car media services on highway | |
CN110677484A (zh) | 旁路分发预热方法、装置及电子设备 | |
CN113014513A (zh) | 分流方法、终端及存储介质 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060606 |