JP2004274111A - 集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】RF回路に含まれる可変利得増幅器の増幅率特性やその他のRF回路のテストを容易に行い得る集積回路を提供する。
【解決手段】フロントエンド集積回路1は、RF可変増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13を制御する増幅率制御回路22を有するデジタル復調回路部20とを1パッケージで構成されている。RF回路部10内のRF可変増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13へのAGC信号の入力として、デジタル復調回路部20が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、テスト用AGC信号を直接与える場合とを切り替えるAGC信号入力切替スイッチ30が設けられている。AGC信号入力切替スイッチ30は、AGC信号入力切替信号TESTにより切り替えられる。
【選択図】 図1
【解決手段】フロントエンド集積回路1は、RF可変増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13を制御する増幅率制御回路22を有するデジタル復調回路部20とを1パッケージで構成されている。RF回路部10内のRF可変増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13へのAGC信号の入力として、デジタル復調回路部20が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、テスト用AGC信号を直接与える場合とを切り替えるAGC信号入力切替スイッチ30が設けられている。AGC信号入力切替スイッチ30は、AGC信号入力切替信号TESTにより切り替えられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波信号を受信するためのフロントエンドの集積回路に関するものであり、特に、RF回路とデジタル復調回路とを1パッケージで構成した集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
RF(Radio Frequency)回路とデジタル復調回路とを1パッケージで構成した従来のフロントエンド集積回路について、以下に説明する。
【0003】
一般的な1パッケージフロントエンド集積回路100は、図8に示すように、1パッケージの中にRF回路部110とデジタル復調回路部120とを有している。
【0004】
上記RF回路部110は、高周波信号を増幅するRF可変利得増幅器101と、I/Qベースバンド信号に直交変調する変調部102と、I/Qベースバンド信号を増幅するベースバンド可変利得増幅器103から構成されている。
【0005】
また、デジタル復調回路部120は、上記I/Qベースバンド信号をI/Qデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路121を備え、上記I/Qデジタル信号を復調するようになっている。
【0006】
このようなRF回路部110とデジタル復調回路部120とを1パッケージで構成したフロントエンド集積回路100では、RF回路部110とデジタル復調回路部120との間は、ベースバンド信号(BBS)線131・131と、増幅率制御信号(以下、「AGC(Automatic Gain Control)信号」と呼ぶ)線132を通して内部で接続されている。
【0007】
通常の動作状態では、デジタル復調回路部120への入力レベルを一定に保つようにフィードバックループを構成している。すなわち、RF回路部110からのI/Qベースバンドアナログ出力であるベースバンド信号(BBS)を、デジタル復調回路部120に入力し、アナログ/デジタル変換する。ここで、デジタル復調回路部120の増幅率制御回路122は、デジタル回路にて構成され、デジタルに変換されたベースバンド出力のレベルを検出し、検出したレベルに応じて、デジタル復調回路部120への入力信号レベルを一定に保つように、デジタルAGC信号を出力する。このデジタルAGC信号をデジタル/アナログ変換し、RF回路部110のAGC入力に与える。
【0008】
上記RF回路部110の試験項目には例えば以下のものがあげられる。
・最大利得、最小利得、及び利得の最大可変範囲等の利得特性
・I/Qベースバンド信号(BBS)のレベル差
・I/Qベースバンド信号(BBS)の位相差(直交性)
・位相雑音特性
なお、上述のような1パッケージフロントエンド集積回路100のRF回路部110に対する試験方法の従来技術としては、例えば、特許文献1に示されるように、自動利得制御ループ(以下、「AGCループ」と呼ぶ)を閉じた状態で試験を行うものがある。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−232498号公報(平成14年8月16日公開)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の集積回路では、RF回路部110内のRF可変利得増幅器101へのAGC入力には、デジタル復調回路部120の出力信号が直接接続され、AGCループを構成しているため、RF回路部110に含まれるRF可変利得増幅器101の増幅率特性等を短時間で試験することができないという問題点を有している。
【0011】
つまり、最大利得及び最小利得の値やこの2値から利得の最大可変範囲をテストしようとしたとき、入力信号のレベルをスイープし、AGCループの収束後のAGC信号レベルを評価する、或いは、エラー訂正前のビット誤り率(BER:Bit Error Ratio)をモニタしながら、ビット誤り率(BER)が一定値を割るレベルを繰り返し探す、といったことが必要となり、多くのテスト時間が必要となる。
【0012】
同様に、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)の位相雑音テスト、I/Q位相差等、出力レベルにあまり依存しないテストも、AGCが収斂するまで、テストプログラムに待ち時間を設定しなければならず、テスト時間の無駄になっている。
【0013】
また、上記制御が可能になったとしても、ビット誤り率(BER)の低下を恐れてベースバンド信号が集積回路外部に出ないため、RF部のみの特性テストを行なう際の制約になっている。特に、I/Q位相差や位相雑音といった特性の評価は、受信信号のビット誤り率(BER)特性等をモニタするしか方法がなく、テスト時間を多く必要とする。
【0014】
さらに、RF回路部110の試験を行うためには、デジタル復調回路部120にRF回路試験用の手段を設ける必要があり、試験精度の劣化、回路の大型化、といった問題がある。
【0015】
仮に、出力端子が出ていたとしても、測定器に接続するには、集積回路(IC:Integrated Circuit)外部に駆動回路を設ける必要があり、I/Q信号を扱う場合は、その外部駆動回路の相対性が結果に影響を及ぼすため、そのディスクリート部品を使う回路設計は、非常に注意を払わなくてはならなかった。
【0016】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、RF回路に含まれる可変利得増幅器の増幅率特性やその他のRF回路のテストを容易に行い得る集積回路を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の集積回路は、上記課題を解決するために、可変利得増幅器を有するRF回路と増幅率制御回路を有するデジタル復調回路とを1パッケージで構成したフロントエンドの集積回路において、上記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、上記デジタル復調回路が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、固定値信号を直接与える場合とを切り替える切替手段が設けられているとともに、上記切替手段は、切替制御信号により切り替えられることを特徴としている。
【0018】
上記の発明によれば、切替手段によって、RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、上記デジタル復調回路が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、固定値信号を直接与える場合とを切り替えることができる。
【0019】
したがって、RF回路の試験をする際に、増幅率制御信号に任意の固定値を与えることができ、増幅率特性等を直接容易に試験することができる。また、自動利得制御ループが収束するまでの待ち時間を設ける必要がなく、短時間に試験をすることができるので、テストにかかる費用を抑えることができる。
【0020】
また、切替手段は、切替制御信号により切り替えられるので、切替手段の操作が容易である。
【0021】
この結果、RF回路に含まれる可変利得増幅器の増幅率特性やその他のRF回路のテストを容易に行い得る集積回路を提供することができる。
【0022】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されることを特徴としている。
【0023】
上記の発明によれば、切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されるので、集積回路の内部に検査用の回路を追加して集積回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効である。
【0024】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記切替手段を切り替えるための切替制御信号を出力する切替制御信号発生手段が設けられていることを特徴としている。
【0025】
上記の発明によれば、切替手段を切り替えるための切替制御信号は、切替制御信号発生手段から出力される。
【0026】
したがって、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないため、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0027】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる固定値信号は、外部から入力される試験用制御電圧であることを特徴としている。
【0028】
上記の発明によれば、自動利得制御ループを切り離したときに、RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、試験用制御電圧を固定値信号として外部から与えることができる。
【0029】
このため、外部から試験用制御電圧が入力されるので、集積回路の内部に検査用の回路を追加して回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効である。
【0030】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号を出力する試験用固定値信号発生手段が設けられていることを特徴としている。
【0031】
上記の発明によれば、直接与えられる試験用の固定値信号を、集積回路内に設けられた試験用固定値信号発生手段にて発生させる。
【0032】
このため、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0033】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記デジタル復調回路には、自動利得制御ループ内に、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号を発生させる増幅率制御信号発生器を有する増幅率制御回路が設けられる一方、前記切替手段は、上記増幅率制御回路における上記増幅率制御信号発生器の前段に設けられていることを特徴としている。
【0034】
上記の発明によれば、デジタル復調回路には、自動利得制御ループ内に、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号を発生させる増幅率制御信号発生器を有する増幅率制御回路が設けられる。また、切替手段は、増幅率制御回路における上記増幅率制御信号発生器の前段に設けられている。
【0035】
このため、自動利得制御ループを切り離して直接与える可変利得増幅器の増幅率制御信号入力として、デジタル復調回路の増幅率制御回路からの制御信号を用いることができる。
【0036】
したがって、本発明では、RF回路とデジタル復調回路とが1チップで構成されたフロントエンド集積回路で特に有効である。
【0037】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号に相当する試験用増幅率制御信号を前記増幅率制御信号発生器に前記切替手段を介して出力する試験用増幅率制御信号発生手段が増幅率制御回路内に設けられていることを特徴としている。
【0038】
上記の発明によれば、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号に相当する試験用増幅率制御信号を前記増幅率制御信号発生器に切替手段を介して出力する試験用増幅率制御信号発生手段は増幅率制御回路内に設けられている。
【0039】
このため、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0040】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路から出力されるベースバンドアナログ出力を、前記デジタル復調回路に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを、出力取り出し切替用制御信号により切り替えるスイッチ回路が設けられていることを特徴としている。
【0041】
上記の発明によれば、スイッチ回路を出力取り出し切替用制御信号にて制御することにより、RF回路から出力されるベースバンドアナログ出力を、前記デジタル復調回路に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを切り替える。
【0042】
このため、RF回路の出力を直接取り出すことができるので、デジタル復調回路にRF回路試験用の手段を設けることなく、RF回路の試験を行うことができる。
【0043】
したがって、集積回路を大型化させることなく、精度良く、さらに短時間でRF回路の試験を行うことができ、製造及びテストにかかるコストを抑えることができる。
【0044】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記スイッチ回路と検査用出力端子との間には、駆動回路が設けられていることを特徴としている。
【0045】
上記の発明によれば、検査用ピンとして集積回路外に取り出す場合に、その出力信号に駆動回路を付けたので、入力インピーダンスが低い測定器に対しても、高精度の測定に十分な信号レベルを供給することができる。
【0046】
また、本実施の形態では、駆動回路は集積回路の内部に設けられているので、駆動回路は、高い相対性を持たせることができ、精度よくI/Q信号のレベル差、位相差を試験することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0048】
本実施の形態の集積回路としてのフロントエンド集積回路1は、図1に示すように、1パッケージの中にRF(Radio Frequency)回路としてのRF回路部10とデジタル復調回路としてのデジタル復調回路部20とを有している。
【0049】
上記RF回路部10は、高周波信号を増幅する可変利得増幅器としてのRF可変利得増幅器11と、I/Qベースバンド信号に直交変調する変調部12と、I/Qベースバンド信号を増幅する可変利得増幅器としてのベースバンド可変利得増幅器13・13とから構成されている。
【0050】
また、デジタル復調回路部20は、上記I/Qベースバンド信号をI/Qデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路21と増幅率制御回路22とを備え、RF回路部10からのI/Qデジタル信号を復調するようになっている。
【0051】
このようなRF回路部10とデジタル復調回路部20とを1パッケージで構成したフロントエンド集積回路1では、RF回路部10とデジタル復調回路部20との間は、ベースバンド信号(BBS:Base Band Signal)線2・2にて接続されている。
【0052】
一方、本実施の形態では、増幅率制御回路22からの増幅率制御信号(以下、「AGC信号」と呼ぶ)線3は、AGC信号入力切り替えスイッチ30を介してRF回路部10のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13に入力されている。
【0053】
すなわち、この増幅率制御回路22によって、デジタル復調回路部20への入力レベルを一定に保つようにフィードバックループが構成されている。
【0054】
上記のフロントエンド集積回路1では、RF回路部10からのI/Qベースバンドアナログ出力であるベースバンド信号(BBS)が、デジタル復調回路部20に入力されアナログ/デジタル変換される。ここで、デジタル復調回路部20の増幅率制御回路22は、デジタル回路にて構成され、デジタルに変換されたベースバンド出力のレベルを検出し、その検出したレベルに応じて、デジタル復調回路部20への入力信号レベルを一定に保つように、デジタルのAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)信号を出力する。そして、このデジタルAGC信号をデジタル/アナログ変換し、RF回路部10のAGC入力に与えるようになっている。
【0055】
ところで、RF回路部10については、例えば次の試験項目について試験する必要がある。
・最大利得や最小利得、及び利得の最大可変範囲等の利得特性
・I/Qベースバンド信号(BBS)のレベル差
・I/Qベースバンド信号(BBS)の位相差(直交性)
・位相雑音特性
しかしながら、従来の集積回路では、RF回路部内のRF可変利得増幅器へのAGC入力には、デジタル復調回路部の出力信号が直接接続されてAGCループを構成しているため、RF回路部に含まれるRF可変利得増幅器の増幅率特性等を短時間で試験することができないという問題点を有していた。
【0056】
そこで、本実施の形態では、切替手段としてのAGC信号入力切替スイッチ30によって、RF回路部10内のRF可変利得増幅器11へのAGC入力として、デジタル復調回路部20が出力する自動利得制御ループによる内部信号であるAGC信号を用いる場合と、自動利得制御ループを開放し、固定値信号としてのテスト用AGC信号を直接与える場合とを、切替制御信号としてのAGC信号入力切替信号TESTにより切り替えることができるようになっている。
【0057】
すなわち、通常の動作状態では、RF回路部10からのI/Qベースバンドアナログ出力を、アナログ/デジタル変換する。さらに、レベルを検出し、検出したレベルに応じたAGC信号をデジタル/アナログ変換し、RF回路部10のAGC入力に与える。
【0058】
一方、フロントエンド集積回路1のRF特性試験時には、AGC信号入力切替信号TESTにより、RF回路部10にAGC信号を直接与えることができる。
【0059】
これにより、RF回路部10の最大利得や最小利得を試験する際に、入力信号のレベルをスイープし、AGC収束後のAGC信号やビット誤り率(BER:Bit Error Ratio)特性を評価する必要はなく、出力のレベルを評価するだけでよい。
【0060】
したがって、入力信号のスイープを行う必要がなく、短時間で試験が可能である。
【0061】
また、AGCループが収束するまでの待ち時間を設ける必要がないため、この点においても短時間で試験が可能である。
【0062】
ところで、上記のAGC信号入力切り替えスイッチ30におけるAGC信号入力切替信号TESTの与え方については、各種の構成が考えられる。
【0063】
例えば、図2に示すように、RF回路部10を試験する際のAGC信号入力切替信号TESTを、フロントエンド集積回路1の検査用接続端子31を介して外部から入力することが可能である。
【0064】
このように構成することによって、フロントエンド集積回路1内に試験用の切り替え信号を発生させるための回路が必要でないので、フロントエンド集積回路1を大型化することなく、AGC信号を直接与えることが可能になる。
【0065】
また、他の構成として、例えば、図3に示すように、AGC信号入力切替信号TESTを、フロントエンド集積回路1内に設けた切替制御信号発生手段としてのテスト用切替信号発生回路32にて発生させることが可能である。
【0066】
このフロントエンド集積回路1内のテスト用切替信号発生回路32としては、例えば、局部発振器のPLL設定等に用いるシリアルバスインターフェイスのレジスタを用いることが好ましい。
【0067】
この構成により、検査用接続端子31を追加することなく、テスト用AGC信号を直接与えることが可能になる。
【0068】
一方、テスト用AGC信号の与え方についても、各種の構成が考えられる。
【0069】
例えば、図4に示すように、RF回路部10を試験する際に与えるテスト用AGC信号を、テスト用AGC信号入力端子41を介してフロントエンド集積回路1の外部から入力することが可能である。
【0070】
これにより、試験時のAGC信号を発生させるための回路が必要でなくなるので、フロントエンド集積回路1を大型化することなく、容易にテスト用AGC信号を直接与えることが可能である。
【0071】
また、このテスト用AGC信号の与え方については、必ずしもこれに限らず、例えば、図5に示すように、RF回路部10を試験する際に与えるテスト用AGC信号をフロントエンド集積回路1内に設けた試験用固定値信号発生手段としての試験用AGC信号発生回路42にて発生させることが可能である。このフロントエンド集積回路1内の試験用AGC信号発生回路42としては、例えば、局部発振器のPLL設定等に用いるシリアルバスインターフェイスのレジスタを用いるのが好ましい。
【0072】
この構成により、テスト用AGC信号入力端子41を追加することなく、テスト用AGC信号を直接与えることが可能になる。
【0073】
このように、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、AGC信号入力切替スイッチ30によって、RF回路部10内のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13へのAGC信号の入力として、デジタル復調回路部20が出力する自動利得制御ループによる内部信号であるAGC信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、AGC信号入力切替信号TESTを直接与える場合とを切り替えることができる。
【0074】
したがって、RF回路部10の試験をする際に、AGC信号に任意の固定値を与えることができ、増幅率特性等を直接容易に試験することができる。また、自動利得制御ループが収束するまでの待ち時間を設ける必要がなく、短時間に試験をすることができるので、テストにかかる費用を抑えることができる。
【0075】
また、AGC信号入力切替スイッチ30は、AGC信号入力切替信号TESTにより切り替えられるので、AGC信号入力切替スイッチ30の操作が容易である。
【0076】
この結果、RF回路部10に含まれるRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13の増幅率特性やその他のRF回路部10のテストを容易に行い得るフロントエンド集積回路1を提供することができる。
【0077】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、AGC信号入力切替スイッチ30を切り替えるためのAGC信号入力切替信号TESTは、外部から入力されるので、フロントエンド集積回路1の内部に検査用の回路を追加してフロントエンド集積回路1を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効である。
【0078】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、AGC信号入力切替スイッチ30を切り替えるためのAGC信号入力切替信号TESTは、テスト用切替信号発生回路32から出力される。
【0079】
したがって、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないため、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0080】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、自動利得制御ループを切り離したときに、RF回路部10内のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13へのAGC信号の入力として、試験用制御電圧をテスト用AGC信号として外部から与えることができる。
【0081】
このため、外部からテスト用AGC信号が入力されるので、フロントエンド集積回路1の内部に検査用の回路を追加して回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効である。
【0082】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、直接与えられる試験用のテスト用AGC信号を、フロントエンド集積回路1内に設けられたテスト用AGC信号発生回路42にて発生させることが可能である。
【0083】
このため、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0084】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態で述べる以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。したがって、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0085】
前記実施の形態1では、切替手段としてのAGC信号入力切替スイッチ30は、フロントエンド集積回路1の内部におけるRF回路部10及びデジタル復調回路部20以外の部分に設けられていた。
【0086】
しかし、本実施の形態のフロントエンド集積回路1におけるAGC信号入力切替スイッチ30は、図6に示すように、デジタル復調回路部20における増幅率制御回路22の内部に形成されたものとなっている。
【0087】
すなわち、本実施の形態のフロントエンド集積回路1におけるデジタル復調回路部20の増幅率制御回路22は、レベル検出器51とAGC信号入力切替スイッチ30と、試験用増幅率制御信号発生手段としての試験用増幅率制御信号発生器52と、増幅率制御信号発生器53とを有している。
【0088】
そして、このデジタル復調回路部20の増幅率制御信号発生器53の出力は、デジタル/アナログ変換回路54を通して、RF回路部10のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13に出力されるようになっている。
【0089】
上記フロントエンド集積回路1では、デジタル復調回路部20のアナログ/デジタル変換回路21・21の出力は、レベル検出器51、及びAGC信号入力切替スイッチ30を介して増幅率制御信号発生器53に入力されるようになっている。さらに、増幅率制御信号発生器53の出力は、デジタル/アナログ変換回路54を通して、RF回路部10に対してAGC信号がフィードバック入力されている。
【0090】
一方、本実施の形態では、上記AGC信号入力切替スイッチ30には試験用増幅率制御信号発生器52からの信号も入力されており、AGC信号入力切替スイッチ30によって、この試験用増幅率制御信号発生器52からの信号と、レベル検出器51からの信号とが切り替えられて、増幅率制御信号発生器53に出力されるようになっている。
【0091】
また、本実施の形態では、AGC信号入力切替信号TESTは、AGC信号入力切替スイッチ30と試験用増幅率制御信号発生器52との両方に入力されている。したがって、AGC信号入力切替信号TESTがこれらAGC信号入力切替スイッチ30及び試験用増幅率制御信号発生器52の両方に入力されることによって、試験用増幅率制御信号発生器52からは試験用増幅率制御信号が発生されるとともに、AGC信号入力切替スイッチ30も試験用増幅率制御信号側に選択されるようになっている。
【0092】
この結果、増幅率制御回路22は、通常動作時には、検出したベースバンド出力のレベルに応じてデジタルAGC信号を出力する。しかし、RF特性試験時には、増幅率制御回路22は、試験に応じたデジタルAGC信号を固定値を出力する機能を有している。この増幅率制御回路22はデジタル回路にて構成されるため、容易に試験用制御信号を生成することが可能である。
【0093】
これにより、検査用ピンを追加することなく、AGC信号を直接与えることが可能になる。
【0094】
このように、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、デジタル復調回路部20には、自動利得制御ループ内に、RF回路部10内のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13へのAGC信号を発生させる増幅率制御信号発生器53を有する増幅率制御回路22が設けられる。また、AGC信号入力切替スイッチ30は、増幅率制御回路22における増幅率制御信号発生器53の前段に設けられている。
【0095】
このため、自動利得制御ループを切り離して直接与えるRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13の増幅率制御信号入力として、デジタル復調回路部20の増幅率制御回路22からの制御信号を用いることができる。
【0096】
したがって、本実施の形態では、RF回路部10とデジタル復調回路部20とが1チップで構成されたフロントエンド集積回路1で特に有効である。
【0097】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用のAGC信号に相当する試験用増幅率制御信号を増幅率制御信号発生器53にAGC信号入力切替スイッチ30を介して出力する試験用増幅率制御信号発生器52は増幅率制御回路22内に設けられている。
【0098】
このため、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0099】
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施の形態について図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態で述べる以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。したがって、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0100】
本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、前記実施の形態1及び実施の形態2の構成に加えて、図7に示すように、RF回路部10を試験する際に、ベースバンドI/Qアナログ出力を、検査用出力端子としての検査用出力ピン61・62としてフロントエンド集積回路1の外部に取り出すことができるようになっている。
【0101】
すなわち、本実施の形態では、RF回路部10におけるベースバンド可変利得増幅器13・13の出力は、スイッチ回路としてのBBS切替スイッチ63・64を通して、デジタル復調回路部20のアナログ/デジタル変換回路21に入力されるようになっている。
【0102】
そして、BBS切替スイッチ63・64の他の出力は、駆動回路65・66を介して上記検査用出力ピン61・62に出力される。
【0103】
上記の構成により、デジタル復調回路部20にRF回路試験用の手段を設けることなく、RF回路部10の増幅率特性、位相雑音、I/Q位相差の特性試験を直接試験することができる。
【0104】
これにより、フロントエンド集積回路1を大型化させることなく、精度よくRF回路部の試験を行うことができる。
【0105】
また、本実施の形態では、ベースバンドI/Qアナログ出力を取り出す際に、駆動回路65・66を設けている。
【0106】
このことにより、入力インピーダンスが低い測定器に対しても、高精度の測定に十分な信号レベルを供給することができる。
【0107】
また、本実施の形態では、駆動回路65・66はフロントエンド集積回路1の内部に設けている。これにより、フロントエンド集積回路1内に設けた2つの駆動回路65・66は、高い相対性を持たせることができ、精度よくI/Q信号のレベル差、位相差を試験することができる。
【0108】
このように、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、BBS切替スイッチ63・64を図示しない出力取り出し切替用制御信号にて制御することにより、RF回路部10から出力されるベースバンドアナログ出力を、デジタル復調回路部20に直接入力する場合と、検査用出力ピン61・62を介して外部に取り出す場合とを切り替える。
【0109】
このため、RF回路部10の出力を直接取り出すことができるので、デジタル復調回路部20にRF回路試験用の手段を設けることなく、RF回路部10の試験を行うことができる。
【0110】
したがって、フロントエンド集積回路1を大型化させることなく、精度良く、さらに短時間でRF回路部10の試験を行うことができ、製造及びテストにかかるコストを抑えることができる。
【0111】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、検査用出力ピン61・62を介してフロントエンド集積回路1外に取り出す場合に、その出力信号に駆動回路65・66を付けたので、入力インピーダンスが低い測定器に対しても、高精度の測定に十分な信号レベルを供給することができる。
【0112】
また、本実施の形態では、駆動回路65・66はフロントエンド集積回路1の内部に設けられているので、駆動回路65・66は、高い相対性を持たせることができ、精度よくI/Q信号のレベル差、位相差を試験することができる。
【0113】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0114】
【発明の効果】
本発明の集積回路は、以上のように、RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、デジタル復調回路が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、固定値信号を直接与える場合とを切り替える切替手段が設けられているとともに、上記切替手段は、切替制御信号により切り替えられるものである。
【0115】
それゆえ、RF回路の試験をする際に、増幅率制御信号に任意の固定値を与えることができ、増幅率特性等を直接容易に試験することができる。また、自動利得制御ループが収束するまでの待ち時間を設ける必要がなく、短時間に試験をすることができるので、テストにかかる費用を抑えることができる。
【0116】
また、切替手段は、切替制御信号により切り替えられるので、切替手段の操作が容易である。
【0117】
この結果、RF回路に含まれる可変利得増幅器の増幅率特性やその他のRF回路のテストを容易に行い得る集積回路を提供することができるという効果を奏する。
【0118】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されるものである。
【0119】
それゆえ、切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されるので、集積回路の内部に検査用の回路を追加して集積回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0120】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記切替手段を切り替えるための切替制御信号を出力する切替制御信号発生手段が設けられているものである。
【0121】
それゆえ、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないため、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0122】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる固定値信号は、外部から入力される試験用制御電圧であるものである。
【0123】
それゆえ、外部から試験用制御電圧が入力されるので、集積回路の内部に検査用の回路を追加して回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0124】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号を出力する試験用固定値信号発生手段が設けられているものである。
【0125】
それゆえ、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0126】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記デジタル復調回路には、自動利得制御ループ内に、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号を発生させる増幅率制御信号発生器を有する増幅率制御回路が設けられる一方、前記切替手段は、上記増幅率制御回路における上記増幅率制御信号発生器の前段に設けられているものである。
【0127】
それゆえ、自動利得制御ループを切り離して直接与える可変利得増幅器の増幅率制御信号入力として、デジタル復調回路の増幅率制御回路からの制御信号を用いることができるという効果を奏する。
【0128】
したがって、本発明では、RF回路とデジタル復調回路とが1チップで構成されたフロントエンド集積回路で特に有効である。
【0129】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号に相当する試験用増幅率制御信号を前記増幅率制御信号発生器に前記切替手段を介して出力する試験用増幅率制御信号発生手段が増幅率制御回路内に設けられているものである。
【0130】
それゆえ、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0131】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路から出力されるベースバンドアナログ出力を、前記デジタル復調回路に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを、出力取り出し切替用制御信号により切り替えるスイッチ回路が設けられているものである。
【0132】
それゆえ、RF回路の出力を直接取り出すことができるので、デジタル復調回路にRF回路試験用の手段を設けることなく、RF回路の試験を行うことができる。
【0133】
したがって、集積回路を大型化させることなく、精度良く、さらに短時間でRF回路の試験を行うことができ、製造及びテストにかかるコストを抑えることができるという効果を奏する。
【0134】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記スイッチ回路と検査用出力端子との間には、駆動回路が設けられているものである。
【0135】
それゆえ、検査用ピンとして集積回路外に取り出す場合に、その出力信号に駆動回路を付けたので、入力インピーダンスが低い測定器に対しても、高精度の測定に十分な信号レベルを供給することができるという効果を奏する。
【0136】
また、本実施の形態では、駆動回路は集積回路の内部に設けられているので、駆動回路は、高い相対性を持たせることができ、精度よくI/Q信号のレベル差、位相差を試験することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるフロントエンド集積回路の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】AGC信号入力切替スイッチのAGC信号入力切替信号を、外部から入力するフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図3】AGC信号入力切替スイッチのAGC信号入力切替信号を、試験用切替信号発生回路にて発生させるフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図4】AGC信号入力切替スイッチのテスト用AGC信号を、外部から入力するフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図5】AGC信号入力切替スイッチのテスト用AGC信号を、試験用AGC信号発生回路にて発生させるフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図6】AGC信号入力切替スイッチのテスト用AGC信号を、試験用AGC信号発生回路にて発生させるフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図7】RF回路部から出力されるベースバンドアナログ出力を、デジタル復調回路部に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを、出力取り出し切替用制御信号により切り替えるスイッチ回路が設けられているフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図8】従来のフロントエンド集積回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 フロントエンド集積回路
10 RF回路部(RF回路)
11 RF可変利得増幅器(可変利得増幅器)
13 ベースバンド可変利得増幅器(可変利得増幅器)
20 デジタル復調回路部(デジタル復調回路)
21 アナログ/デジタル変換回路
22 増幅率制御回路
30 AGC信号入力切替スイッチ(切替手段)
32 テスト用切替信号発生回路(切替制御信号発生手段)
42 テスト用AGC信号発生回路(試験用固定値信号発生手段)
52 試験用増幅率制御信号発生器(試験用増幅率制御信号発生手段)
53 増幅率制御信号発生器
61 検査用出力ピン(検査用出力端子)
62 検査用出力ピン(検査用出力端子)
63 BBS切替スイッチ(スイッチ回路)
65 駆動回路
66 駆動回路
AGC信号 増幅率制御信号
TEST AGC信号入力切替信号(切替制御信号)
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波信号を受信するためのフロントエンドの集積回路に関するものであり、特に、RF回路とデジタル復調回路とを1パッケージで構成した集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
RF(Radio Frequency)回路とデジタル復調回路とを1パッケージで構成した従来のフロントエンド集積回路について、以下に説明する。
【0003】
一般的な1パッケージフロントエンド集積回路100は、図8に示すように、1パッケージの中にRF回路部110とデジタル復調回路部120とを有している。
【0004】
上記RF回路部110は、高周波信号を増幅するRF可変利得増幅器101と、I/Qベースバンド信号に直交変調する変調部102と、I/Qベースバンド信号を増幅するベースバンド可変利得増幅器103から構成されている。
【0005】
また、デジタル復調回路部120は、上記I/Qベースバンド信号をI/Qデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路121を備え、上記I/Qデジタル信号を復調するようになっている。
【0006】
このようなRF回路部110とデジタル復調回路部120とを1パッケージで構成したフロントエンド集積回路100では、RF回路部110とデジタル復調回路部120との間は、ベースバンド信号(BBS)線131・131と、増幅率制御信号(以下、「AGC(Automatic Gain Control)信号」と呼ぶ)線132を通して内部で接続されている。
【0007】
通常の動作状態では、デジタル復調回路部120への入力レベルを一定に保つようにフィードバックループを構成している。すなわち、RF回路部110からのI/Qベースバンドアナログ出力であるベースバンド信号(BBS)を、デジタル復調回路部120に入力し、アナログ/デジタル変換する。ここで、デジタル復調回路部120の増幅率制御回路122は、デジタル回路にて構成され、デジタルに変換されたベースバンド出力のレベルを検出し、検出したレベルに応じて、デジタル復調回路部120への入力信号レベルを一定に保つように、デジタルAGC信号を出力する。このデジタルAGC信号をデジタル/アナログ変換し、RF回路部110のAGC入力に与える。
【0008】
上記RF回路部110の試験項目には例えば以下のものがあげられる。
・最大利得、最小利得、及び利得の最大可変範囲等の利得特性
・I/Qベースバンド信号(BBS)のレベル差
・I/Qベースバンド信号(BBS)の位相差(直交性)
・位相雑音特性
なお、上述のような1パッケージフロントエンド集積回路100のRF回路部110に対する試験方法の従来技術としては、例えば、特許文献1に示されるように、自動利得制御ループ(以下、「AGCループ」と呼ぶ)を閉じた状態で試験を行うものがある。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−232498号公報(平成14年8月16日公開)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の集積回路では、RF回路部110内のRF可変利得増幅器101へのAGC入力には、デジタル復調回路部120の出力信号が直接接続され、AGCループを構成しているため、RF回路部110に含まれるRF可変利得増幅器101の増幅率特性等を短時間で試験することができないという問題点を有している。
【0011】
つまり、最大利得及び最小利得の値やこの2値から利得の最大可変範囲をテストしようとしたとき、入力信号のレベルをスイープし、AGCループの収束後のAGC信号レベルを評価する、或いは、エラー訂正前のビット誤り率(BER:Bit Error Ratio)をモニタしながら、ビット誤り率(BER)が一定値を割るレベルを繰り返し探す、といったことが必要となり、多くのテスト時間が必要となる。
【0012】
同様に、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)の位相雑音テスト、I/Q位相差等、出力レベルにあまり依存しないテストも、AGCが収斂するまで、テストプログラムに待ち時間を設定しなければならず、テスト時間の無駄になっている。
【0013】
また、上記制御が可能になったとしても、ビット誤り率(BER)の低下を恐れてベースバンド信号が集積回路外部に出ないため、RF部のみの特性テストを行なう際の制約になっている。特に、I/Q位相差や位相雑音といった特性の評価は、受信信号のビット誤り率(BER)特性等をモニタするしか方法がなく、テスト時間を多く必要とする。
【0014】
さらに、RF回路部110の試験を行うためには、デジタル復調回路部120にRF回路試験用の手段を設ける必要があり、試験精度の劣化、回路の大型化、といった問題がある。
【0015】
仮に、出力端子が出ていたとしても、測定器に接続するには、集積回路(IC:Integrated Circuit)外部に駆動回路を設ける必要があり、I/Q信号を扱う場合は、その外部駆動回路の相対性が結果に影響を及ぼすため、そのディスクリート部品を使う回路設計は、非常に注意を払わなくてはならなかった。
【0016】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、RF回路に含まれる可変利得増幅器の増幅率特性やその他のRF回路のテストを容易に行い得る集積回路を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の集積回路は、上記課題を解決するために、可変利得増幅器を有するRF回路と増幅率制御回路を有するデジタル復調回路とを1パッケージで構成したフロントエンドの集積回路において、上記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、上記デジタル復調回路が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、固定値信号を直接与える場合とを切り替える切替手段が設けられているとともに、上記切替手段は、切替制御信号により切り替えられることを特徴としている。
【0018】
上記の発明によれば、切替手段によって、RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、上記デジタル復調回路が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、固定値信号を直接与える場合とを切り替えることができる。
【0019】
したがって、RF回路の試験をする際に、増幅率制御信号に任意の固定値を与えることができ、増幅率特性等を直接容易に試験することができる。また、自動利得制御ループが収束するまでの待ち時間を設ける必要がなく、短時間に試験をすることができるので、テストにかかる費用を抑えることができる。
【0020】
また、切替手段は、切替制御信号により切り替えられるので、切替手段の操作が容易である。
【0021】
この結果、RF回路に含まれる可変利得増幅器の増幅率特性やその他のRF回路のテストを容易に行い得る集積回路を提供することができる。
【0022】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されることを特徴としている。
【0023】
上記の発明によれば、切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されるので、集積回路の内部に検査用の回路を追加して集積回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効である。
【0024】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記切替手段を切り替えるための切替制御信号を出力する切替制御信号発生手段が設けられていることを特徴としている。
【0025】
上記の発明によれば、切替手段を切り替えるための切替制御信号は、切替制御信号発生手段から出力される。
【0026】
したがって、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないため、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0027】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる固定値信号は、外部から入力される試験用制御電圧であることを特徴としている。
【0028】
上記の発明によれば、自動利得制御ループを切り離したときに、RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、試験用制御電圧を固定値信号として外部から与えることができる。
【0029】
このため、外部から試験用制御電圧が入力されるので、集積回路の内部に検査用の回路を追加して回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効である。
【0030】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号を出力する試験用固定値信号発生手段が設けられていることを特徴としている。
【0031】
上記の発明によれば、直接与えられる試験用の固定値信号を、集積回路内に設けられた試験用固定値信号発生手段にて発生させる。
【0032】
このため、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0033】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記デジタル復調回路には、自動利得制御ループ内に、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号を発生させる増幅率制御信号発生器を有する増幅率制御回路が設けられる一方、前記切替手段は、上記増幅率制御回路における上記増幅率制御信号発生器の前段に設けられていることを特徴としている。
【0034】
上記の発明によれば、デジタル復調回路には、自動利得制御ループ内に、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号を発生させる増幅率制御信号発生器を有する増幅率制御回路が設けられる。また、切替手段は、増幅率制御回路における上記増幅率制御信号発生器の前段に設けられている。
【0035】
このため、自動利得制御ループを切り離して直接与える可変利得増幅器の増幅率制御信号入力として、デジタル復調回路の増幅率制御回路からの制御信号を用いることができる。
【0036】
したがって、本発明では、RF回路とデジタル復調回路とが1チップで構成されたフロントエンド集積回路で特に有効である。
【0037】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号に相当する試験用増幅率制御信号を前記増幅率制御信号発生器に前記切替手段を介して出力する試験用増幅率制御信号発生手段が増幅率制御回路内に設けられていることを特徴としている。
【0038】
上記の発明によれば、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号に相当する試験用増幅率制御信号を前記増幅率制御信号発生器に切替手段を介して出力する試験用増幅率制御信号発生手段は増幅率制御回路内に設けられている。
【0039】
このため、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0040】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路から出力されるベースバンドアナログ出力を、前記デジタル復調回路に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを、出力取り出し切替用制御信号により切り替えるスイッチ回路が設けられていることを特徴としている。
【0041】
上記の発明によれば、スイッチ回路を出力取り出し切替用制御信号にて制御することにより、RF回路から出力されるベースバンドアナログ出力を、前記デジタル復調回路に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを切り替える。
【0042】
このため、RF回路の出力を直接取り出すことができるので、デジタル復調回路にRF回路試験用の手段を設けることなく、RF回路の試験を行うことができる。
【0043】
したがって、集積回路を大型化させることなく、精度良く、さらに短時間でRF回路の試験を行うことができ、製造及びテストにかかるコストを抑えることができる。
【0044】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記スイッチ回路と検査用出力端子との間には、駆動回路が設けられていることを特徴としている。
【0045】
上記の発明によれば、検査用ピンとして集積回路外に取り出す場合に、その出力信号に駆動回路を付けたので、入力インピーダンスが低い測定器に対しても、高精度の測定に十分な信号レベルを供給することができる。
【0046】
また、本実施の形態では、駆動回路は集積回路の内部に設けられているので、駆動回路は、高い相対性を持たせることができ、精度よくI/Q信号のレベル差、位相差を試験することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0048】
本実施の形態の集積回路としてのフロントエンド集積回路1は、図1に示すように、1パッケージの中にRF(Radio Frequency)回路としてのRF回路部10とデジタル復調回路としてのデジタル復調回路部20とを有している。
【0049】
上記RF回路部10は、高周波信号を増幅する可変利得増幅器としてのRF可変利得増幅器11と、I/Qベースバンド信号に直交変調する変調部12と、I/Qベースバンド信号を増幅する可変利得増幅器としてのベースバンド可変利得増幅器13・13とから構成されている。
【0050】
また、デジタル復調回路部20は、上記I/Qベースバンド信号をI/Qデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路21と増幅率制御回路22とを備え、RF回路部10からのI/Qデジタル信号を復調するようになっている。
【0051】
このようなRF回路部10とデジタル復調回路部20とを1パッケージで構成したフロントエンド集積回路1では、RF回路部10とデジタル復調回路部20との間は、ベースバンド信号(BBS:Base Band Signal)線2・2にて接続されている。
【0052】
一方、本実施の形態では、増幅率制御回路22からの増幅率制御信号(以下、「AGC信号」と呼ぶ)線3は、AGC信号入力切り替えスイッチ30を介してRF回路部10のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13に入力されている。
【0053】
すなわち、この増幅率制御回路22によって、デジタル復調回路部20への入力レベルを一定に保つようにフィードバックループが構成されている。
【0054】
上記のフロントエンド集積回路1では、RF回路部10からのI/Qベースバンドアナログ出力であるベースバンド信号(BBS)が、デジタル復調回路部20に入力されアナログ/デジタル変換される。ここで、デジタル復調回路部20の増幅率制御回路22は、デジタル回路にて構成され、デジタルに変換されたベースバンド出力のレベルを検出し、その検出したレベルに応じて、デジタル復調回路部20への入力信号レベルを一定に保つように、デジタルのAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)信号を出力する。そして、このデジタルAGC信号をデジタル/アナログ変換し、RF回路部10のAGC入力に与えるようになっている。
【0055】
ところで、RF回路部10については、例えば次の試験項目について試験する必要がある。
・最大利得や最小利得、及び利得の最大可変範囲等の利得特性
・I/Qベースバンド信号(BBS)のレベル差
・I/Qベースバンド信号(BBS)の位相差(直交性)
・位相雑音特性
しかしながら、従来の集積回路では、RF回路部内のRF可変利得増幅器へのAGC入力には、デジタル復調回路部の出力信号が直接接続されてAGCループを構成しているため、RF回路部に含まれるRF可変利得増幅器の増幅率特性等を短時間で試験することができないという問題点を有していた。
【0056】
そこで、本実施の形態では、切替手段としてのAGC信号入力切替スイッチ30によって、RF回路部10内のRF可変利得増幅器11へのAGC入力として、デジタル復調回路部20が出力する自動利得制御ループによる内部信号であるAGC信号を用いる場合と、自動利得制御ループを開放し、固定値信号としてのテスト用AGC信号を直接与える場合とを、切替制御信号としてのAGC信号入力切替信号TESTにより切り替えることができるようになっている。
【0057】
すなわち、通常の動作状態では、RF回路部10からのI/Qベースバンドアナログ出力を、アナログ/デジタル変換する。さらに、レベルを検出し、検出したレベルに応じたAGC信号をデジタル/アナログ変換し、RF回路部10のAGC入力に与える。
【0058】
一方、フロントエンド集積回路1のRF特性試験時には、AGC信号入力切替信号TESTにより、RF回路部10にAGC信号を直接与えることができる。
【0059】
これにより、RF回路部10の最大利得や最小利得を試験する際に、入力信号のレベルをスイープし、AGC収束後のAGC信号やビット誤り率(BER:Bit Error Ratio)特性を評価する必要はなく、出力のレベルを評価するだけでよい。
【0060】
したがって、入力信号のスイープを行う必要がなく、短時間で試験が可能である。
【0061】
また、AGCループが収束するまでの待ち時間を設ける必要がないため、この点においても短時間で試験が可能である。
【0062】
ところで、上記のAGC信号入力切り替えスイッチ30におけるAGC信号入力切替信号TESTの与え方については、各種の構成が考えられる。
【0063】
例えば、図2に示すように、RF回路部10を試験する際のAGC信号入力切替信号TESTを、フロントエンド集積回路1の検査用接続端子31を介して外部から入力することが可能である。
【0064】
このように構成することによって、フロントエンド集積回路1内に試験用の切り替え信号を発生させるための回路が必要でないので、フロントエンド集積回路1を大型化することなく、AGC信号を直接与えることが可能になる。
【0065】
また、他の構成として、例えば、図3に示すように、AGC信号入力切替信号TESTを、フロントエンド集積回路1内に設けた切替制御信号発生手段としてのテスト用切替信号発生回路32にて発生させることが可能である。
【0066】
このフロントエンド集積回路1内のテスト用切替信号発生回路32としては、例えば、局部発振器のPLL設定等に用いるシリアルバスインターフェイスのレジスタを用いることが好ましい。
【0067】
この構成により、検査用接続端子31を追加することなく、テスト用AGC信号を直接与えることが可能になる。
【0068】
一方、テスト用AGC信号の与え方についても、各種の構成が考えられる。
【0069】
例えば、図4に示すように、RF回路部10を試験する際に与えるテスト用AGC信号を、テスト用AGC信号入力端子41を介してフロントエンド集積回路1の外部から入力することが可能である。
【0070】
これにより、試験時のAGC信号を発生させるための回路が必要でなくなるので、フロントエンド集積回路1を大型化することなく、容易にテスト用AGC信号を直接与えることが可能である。
【0071】
また、このテスト用AGC信号の与え方については、必ずしもこれに限らず、例えば、図5に示すように、RF回路部10を試験する際に与えるテスト用AGC信号をフロントエンド集積回路1内に設けた試験用固定値信号発生手段としての試験用AGC信号発生回路42にて発生させることが可能である。このフロントエンド集積回路1内の試験用AGC信号発生回路42としては、例えば、局部発振器のPLL設定等に用いるシリアルバスインターフェイスのレジスタを用いるのが好ましい。
【0072】
この構成により、テスト用AGC信号入力端子41を追加することなく、テスト用AGC信号を直接与えることが可能になる。
【0073】
このように、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、AGC信号入力切替スイッチ30によって、RF回路部10内のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13へのAGC信号の入力として、デジタル復調回路部20が出力する自動利得制御ループによる内部信号であるAGC信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、AGC信号入力切替信号TESTを直接与える場合とを切り替えることができる。
【0074】
したがって、RF回路部10の試験をする際に、AGC信号に任意の固定値を与えることができ、増幅率特性等を直接容易に試験することができる。また、自動利得制御ループが収束するまでの待ち時間を設ける必要がなく、短時間に試験をすることができるので、テストにかかる費用を抑えることができる。
【0075】
また、AGC信号入力切替スイッチ30は、AGC信号入力切替信号TESTにより切り替えられるので、AGC信号入力切替スイッチ30の操作が容易である。
【0076】
この結果、RF回路部10に含まれるRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13の増幅率特性やその他のRF回路部10のテストを容易に行い得るフロントエンド集積回路1を提供することができる。
【0077】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、AGC信号入力切替スイッチ30を切り替えるためのAGC信号入力切替信号TESTは、外部から入力されるので、フロントエンド集積回路1の内部に検査用の回路を追加してフロントエンド集積回路1を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効である。
【0078】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、AGC信号入力切替スイッチ30を切り替えるためのAGC信号入力切替信号TESTは、テスト用切替信号発生回路32から出力される。
【0079】
したがって、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないため、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0080】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、自動利得制御ループを切り離したときに、RF回路部10内のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13へのAGC信号の入力として、試験用制御電圧をテスト用AGC信号として外部から与えることができる。
【0081】
このため、外部からテスト用AGC信号が入力されるので、フロントエンド集積回路1の内部に検査用の回路を追加して回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効である。
【0082】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、直接与えられる試験用のテスト用AGC信号を、フロントエンド集積回路1内に設けられたテスト用AGC信号発生回路42にて発生させることが可能である。
【0083】
このため、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0084】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態で述べる以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。したがって、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0085】
前記実施の形態1では、切替手段としてのAGC信号入力切替スイッチ30は、フロントエンド集積回路1の内部におけるRF回路部10及びデジタル復調回路部20以外の部分に設けられていた。
【0086】
しかし、本実施の形態のフロントエンド集積回路1におけるAGC信号入力切替スイッチ30は、図6に示すように、デジタル復調回路部20における増幅率制御回路22の内部に形成されたものとなっている。
【0087】
すなわち、本実施の形態のフロントエンド集積回路1におけるデジタル復調回路部20の増幅率制御回路22は、レベル検出器51とAGC信号入力切替スイッチ30と、試験用増幅率制御信号発生手段としての試験用増幅率制御信号発生器52と、増幅率制御信号発生器53とを有している。
【0088】
そして、このデジタル復調回路部20の増幅率制御信号発生器53の出力は、デジタル/アナログ変換回路54を通して、RF回路部10のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13に出力されるようになっている。
【0089】
上記フロントエンド集積回路1では、デジタル復調回路部20のアナログ/デジタル変換回路21・21の出力は、レベル検出器51、及びAGC信号入力切替スイッチ30を介して増幅率制御信号発生器53に入力されるようになっている。さらに、増幅率制御信号発生器53の出力は、デジタル/アナログ変換回路54を通して、RF回路部10に対してAGC信号がフィードバック入力されている。
【0090】
一方、本実施の形態では、上記AGC信号入力切替スイッチ30には試験用増幅率制御信号発生器52からの信号も入力されており、AGC信号入力切替スイッチ30によって、この試験用増幅率制御信号発生器52からの信号と、レベル検出器51からの信号とが切り替えられて、増幅率制御信号発生器53に出力されるようになっている。
【0091】
また、本実施の形態では、AGC信号入力切替信号TESTは、AGC信号入力切替スイッチ30と試験用増幅率制御信号発生器52との両方に入力されている。したがって、AGC信号入力切替信号TESTがこれらAGC信号入力切替スイッチ30及び試験用増幅率制御信号発生器52の両方に入力されることによって、試験用増幅率制御信号発生器52からは試験用増幅率制御信号が発生されるとともに、AGC信号入力切替スイッチ30も試験用増幅率制御信号側に選択されるようになっている。
【0092】
この結果、増幅率制御回路22は、通常動作時には、検出したベースバンド出力のレベルに応じてデジタルAGC信号を出力する。しかし、RF特性試験時には、増幅率制御回路22は、試験に応じたデジタルAGC信号を固定値を出力する機能を有している。この増幅率制御回路22はデジタル回路にて構成されるため、容易に試験用制御信号を生成することが可能である。
【0093】
これにより、検査用ピンを追加することなく、AGC信号を直接与えることが可能になる。
【0094】
このように、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、デジタル復調回路部20には、自動利得制御ループ内に、RF回路部10内のRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13へのAGC信号を発生させる増幅率制御信号発生器53を有する増幅率制御回路22が設けられる。また、AGC信号入力切替スイッチ30は、増幅率制御回路22における増幅率制御信号発生器53の前段に設けられている。
【0095】
このため、自動利得制御ループを切り離して直接与えるRF可変利得増幅器11及びベースバンド可変利得増幅器13・13の増幅率制御信号入力として、デジタル復調回路部20の増幅率制御回路22からの制御信号を用いることができる。
【0096】
したがって、本実施の形態では、RF回路部10とデジタル復調回路部20とが1チップで構成されたフロントエンド集積回路1で特に有効である。
【0097】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用のAGC信号に相当する試験用増幅率制御信号を増幅率制御信号発生器53にAGC信号入力切替スイッチ30を介して出力する試験用増幅率制御信号発生器52は増幅率制御回路22内に設けられている。
【0098】
このため、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効である。
【0099】
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施の形態について図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態で述べる以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。したがって、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0100】
本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、前記実施の形態1及び実施の形態2の構成に加えて、図7に示すように、RF回路部10を試験する際に、ベースバンドI/Qアナログ出力を、検査用出力端子としての検査用出力ピン61・62としてフロントエンド集積回路1の外部に取り出すことができるようになっている。
【0101】
すなわち、本実施の形態では、RF回路部10におけるベースバンド可変利得増幅器13・13の出力は、スイッチ回路としてのBBS切替スイッチ63・64を通して、デジタル復調回路部20のアナログ/デジタル変換回路21に入力されるようになっている。
【0102】
そして、BBS切替スイッチ63・64の他の出力は、駆動回路65・66を介して上記検査用出力ピン61・62に出力される。
【0103】
上記の構成により、デジタル復調回路部20にRF回路試験用の手段を設けることなく、RF回路部10の増幅率特性、位相雑音、I/Q位相差の特性試験を直接試験することができる。
【0104】
これにより、フロントエンド集積回路1を大型化させることなく、精度よくRF回路部の試験を行うことができる。
【0105】
また、本実施の形態では、ベースバンドI/Qアナログ出力を取り出す際に、駆動回路65・66を設けている。
【0106】
このことにより、入力インピーダンスが低い測定器に対しても、高精度の測定に十分な信号レベルを供給することができる。
【0107】
また、本実施の形態では、駆動回路65・66はフロントエンド集積回路1の内部に設けている。これにより、フロントエンド集積回路1内に設けた2つの駆動回路65・66は、高い相対性を持たせることができ、精度よくI/Q信号のレベル差、位相差を試験することができる。
【0108】
このように、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、BBS切替スイッチ63・64を図示しない出力取り出し切替用制御信号にて制御することにより、RF回路部10から出力されるベースバンドアナログ出力を、デジタル復調回路部20に直接入力する場合と、検査用出力ピン61・62を介して外部に取り出す場合とを切り替える。
【0109】
このため、RF回路部10の出力を直接取り出すことができるので、デジタル復調回路部20にRF回路試験用の手段を設けることなく、RF回路部10の試験を行うことができる。
【0110】
したがって、フロントエンド集積回路1を大型化させることなく、精度良く、さらに短時間でRF回路部10の試験を行うことができ、製造及びテストにかかるコストを抑えることができる。
【0111】
また、本実施の形態のフロントエンド集積回路1では、検査用出力ピン61・62を介してフロントエンド集積回路1外に取り出す場合に、その出力信号に駆動回路65・66を付けたので、入力インピーダンスが低い測定器に対しても、高精度の測定に十分な信号レベルを供給することができる。
【0112】
また、本実施の形態では、駆動回路65・66はフロントエンド集積回路1の内部に設けられているので、駆動回路65・66は、高い相対性を持たせることができ、精度よくI/Q信号のレベル差、位相差を試験することができる。
【0113】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0114】
【発明の効果】
本発明の集積回路は、以上のように、RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、デジタル復調回路が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、固定値信号を直接与える場合とを切り替える切替手段が設けられているとともに、上記切替手段は、切替制御信号により切り替えられるものである。
【0115】
それゆえ、RF回路の試験をする際に、増幅率制御信号に任意の固定値を与えることができ、増幅率特性等を直接容易に試験することができる。また、自動利得制御ループが収束するまでの待ち時間を設ける必要がなく、短時間に試験をすることができるので、テストにかかる費用を抑えることができる。
【0116】
また、切替手段は、切替制御信号により切り替えられるので、切替手段の操作が容易である。
【0117】
この結果、RF回路に含まれる可変利得増幅器の増幅率特性やその他のRF回路のテストを容易に行い得る集積回路を提供することができるという効果を奏する。
【0118】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されるものである。
【0119】
それゆえ、切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されるので、集積回路の内部に検査用の回路を追加して集積回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0120】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記切替手段を切り替えるための切替制御信号を出力する切替制御信号発生手段が設けられているものである。
【0121】
それゆえ、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないため、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0122】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる固定値信号は、外部から入力される試験用制御電圧であるものである。
【0123】
それゆえ、外部から試験用制御電圧が入力されるので、集積回路の内部に検査用の回路を追加して回路を大型化することがない。したがって、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、チップ面積に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0124】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号を出力する試験用固定値信号発生手段が設けられているものである。
【0125】
それゆえ、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0126】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記デジタル復調回路には、自動利得制御ループ内に、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号を発生させる増幅率制御信号発生器を有する増幅率制御回路が設けられる一方、前記切替手段は、上記増幅率制御回路における上記増幅率制御信号発生器の前段に設けられているものである。
【0127】
それゆえ、自動利得制御ループを切り離して直接与える可変利得増幅器の増幅率制御信号入力として、デジタル復調回路の増幅率制御回路からの制御信号を用いることができるという効果を奏する。
【0128】
したがって、本発明では、RF回路とデジタル復調回路とが1チップで構成されたフロントエンド集積回路で特に有効である。
【0129】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号に相当する試験用増幅率制御信号を前記増幅率制御信号発生器に前記切替手段を介して出力する試験用増幅率制御信号発生手段が増幅率制御回路内に設けられているものである。
【0130】
それゆえ、外部接続用の検査用ピンを追加する必要がないので、製造コストを抑えた上で、試験時間を短くする効果が得られる。特に、検査用ピン数に対する制約が大きいときに有効であるという効果を奏する。
【0131】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記RF回路から出力されるベースバンドアナログ出力を、前記デジタル復調回路に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを、出力取り出し切替用制御信号により切り替えるスイッチ回路が設けられているものである。
【0132】
それゆえ、RF回路の出力を直接取り出すことができるので、デジタル復調回路にRF回路試験用の手段を設けることなく、RF回路の試験を行うことができる。
【0133】
したがって、集積回路を大型化させることなく、精度良く、さらに短時間でRF回路の試験を行うことができ、製造及びテストにかかるコストを抑えることができるという効果を奏する。
【0134】
また、本発明の集積回路は、上記記載の集積回路において、前記スイッチ回路と検査用出力端子との間には、駆動回路が設けられているものである。
【0135】
それゆえ、検査用ピンとして集積回路外に取り出す場合に、その出力信号に駆動回路を付けたので、入力インピーダンスが低い測定器に対しても、高精度の測定に十分な信号レベルを供給することができるという効果を奏する。
【0136】
また、本実施の形態では、駆動回路は集積回路の内部に設けられているので、駆動回路は、高い相対性を持たせることができ、精度よくI/Q信号のレベル差、位相差を試験することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるフロントエンド集積回路の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】AGC信号入力切替スイッチのAGC信号入力切替信号を、外部から入力するフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図3】AGC信号入力切替スイッチのAGC信号入力切替信号を、試験用切替信号発生回路にて発生させるフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図4】AGC信号入力切替スイッチのテスト用AGC信号を、外部から入力するフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図5】AGC信号入力切替スイッチのテスト用AGC信号を、試験用AGC信号発生回路にて発生させるフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図6】AGC信号入力切替スイッチのテスト用AGC信号を、試験用AGC信号発生回路にて発生させるフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図7】RF回路部から出力されるベースバンドアナログ出力を、デジタル復調回路部に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを、出力取り出し切替用制御信号により切り替えるスイッチ回路が設けられているフロントエンド集積回路を示すブロック図である。
【図8】従来のフロントエンド集積回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 フロントエンド集積回路
10 RF回路部(RF回路)
11 RF可変利得増幅器(可変利得増幅器)
13 ベースバンド可変利得増幅器(可変利得増幅器)
20 デジタル復調回路部(デジタル復調回路)
21 アナログ/デジタル変換回路
22 増幅率制御回路
30 AGC信号入力切替スイッチ(切替手段)
32 テスト用切替信号発生回路(切替制御信号発生手段)
42 テスト用AGC信号発生回路(試験用固定値信号発生手段)
52 試験用増幅率制御信号発生器(試験用増幅率制御信号発生手段)
53 増幅率制御信号発生器
61 検査用出力ピン(検査用出力端子)
62 検査用出力ピン(検査用出力端子)
63 BBS切替スイッチ(スイッチ回路)
65 駆動回路
66 駆動回路
AGC信号 増幅率制御信号
TEST AGC信号入力切替信号(切替制御信号)
Claims (9)
- 可変利得増幅器を有するRF回路と増幅率制御回路を有するデジタル復調回路とを1パッケージで構成したフロントエンドの集積回路において、
上記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、上記デジタル復調回路が出力する自動利得制御ループによる内部信号を用いる場合と、自動利得制御ループを切り離して、固定値信号を直接与える場合とを切り替える切替手段が設けられているとともに、
上記切替手段は、切替制御信号により切り替えられることを特徴とする集積回路。 - 前記切替手段を切り替えるための切替制御信号は、外部から入力されることを特徴とする請求項1記載の集積回路。
- 前記切替手段を切り替えるための切替制御信号を出力する切替制御信号発生手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の集積回路。
- 前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる固定値信号は、外部から入力される試験用制御電圧であることを特徴とする請求項1記載の集積回路。
- 前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号を出力する試験用固定値信号発生手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の集積回路。
- 前記デジタル復調回路には、自動利得制御ループ内に、前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号を発生させる増幅率制御信号発生器を有する増幅率制御回路が設けられる一方、
前記切替手段は、上記増幅率制御回路における上記増幅率制御信号発生器の前段に設けられていることを特徴とする請求項1記載の集積回路。 - 前記RF回路内の可変利得増幅器への増幅率制御信号の入力として、自動利得制御ループを切り離して、直接与えられる試験用の固定値信号に相当する試験用増幅率制御信号を前記増幅率制御信号発生器に前記切替手段を介して出力する試験用増幅率制御信号発生手段が増幅率制御回路内に設けられていることを特徴とする請求項6記載の集積回路。
- 前記RF回路から出力されるベースバンドアナログ出力を、前記デジタル復調回路に直接入力する場合と、検査用出力端子を介して外部に取り出す場合とを、出力取り出し切替用制御信号により切り替えるスイッチ回路が設けられていることを特徴とする請求項1記載の集積回路。
- 前記スイッチ回路と検査用出力端子との間には、駆動回路が設けられていることを特徴とする請求項8記載の集積回路。
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