JP2004273367A - 導電性パターンの製造方法、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

導電性パターンの製造方法、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】液滴吐出方式を用いて導電性パターンを精度よく形成することができる導電性パターンの製造方法、電気光学装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】導電性材料を含む液滴を吐出して基板の所望位置に該液滴を付着させる液滴吐出方式を用いた導電性パターンの製造方法であって、液滴を、8×10−12(Joule)から1.7×10−8(Joule)までのいずれかの運動エネルギーで吐出させて、基板の所望位置に該液滴を付着させることで導電性パターンを形成する(SP3)ことを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴吐出方式を用いた導電性パターンの製造方法、電気光学装置及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェットノズルから液状材料からなる液滴を吐出して、基板上の所望領域にその液状材料を塗布してパターン又は層を形成するする液滴吐出方式(液滴吐出方式)が考え出されている。このような液滴吐出方式は、例えば液晶ディスプレイや自発発光型ディスプレイであって有機物を用いた発光素子からなる有機EL素子の製造への適用が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−305077号公報
【0004】
液滴吐出方式で有機EL素子を作製する場合、例えば基板上において配線パターン領域の境界に隔壁(バンク)を設け、次いでその隔壁で囲まれる画素領域内にインク液滴を吐出する。その隔壁は、隣りの領域などに液滴が溢れ出すことを防ぐ構造物であり、例えば隣接する配線パターン同士が接触(ショート)することを回避する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように所望の領域に液滴吐出方式で液滴を吐出する場合その液滴の運動エネルギーが大きすぎると、基板に着弾した瞬間にその液滴は広がり過ぎてしまい、隔壁を越えてしまうことがある。また、運動エネルギーの大きすぎる液滴は、霧状の飛散液(ミスト)が発生しやすく、意図した場所以外に細かい液滴が付着してしまう。
【0006】
一方、運動エネルギーの小さすぎる液滴は、その液滴がふわふわと飛翔し、意図した場所に付着させることが困難である。これらのため、従来においては液滴吐出方式で細かいピッチの配線パターンなどの導電性パターンを形成するときに、ショート部が発生し易いという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、液滴吐出方式を用いて導電性パターンを精度よく形成することができる導電性パターンの製造方法、電気光学装置及び電子機器の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために本発明の導電性パターンの製造方法は、導電性材料を含む液滴を吐出して基板の所望位置に該液滴を付着させる液滴吐出方式を用いた導電性パターンの製造方法であって、前記液滴を、8×10−12(Joule)から1.7×10−8(Joule)までのいずれかの運動エネルギーで吐出させて、前記基板の所望位置に該液滴を付着させることで導電性パターンを形成させることを特徴とする。
本発明によれば、インクジェットノズルなどから液滴を吐出する液滴吐出方式を用いて、基板上に配線パターンなどをなす導電性パターン(導電膜又は導電層)を形成するときに、吐出された液滴の運動エネルギーが大きすぎて、所望の塗布領域内に着弾した液滴がその領域を越えて濡れ広がること、及び着弾した液滴がその領域から飛散液(ミスト)となって飛び散ることを回避することができる。したがって、本発明によれば、例えば基板上に細かいピッチの導電性パターンを形成するときでも、濡れ広がり過ぎ又は飛散液の発生によるショート部の発生を回避することができる。
また、本発明によれば、上記吐出された液滴の運動エネルギーが小さすぎることでふわふわと飛翔し、その液滴の吐出位置(着弾位置)のコントロールが悪くなり、基板上の所望の塗布領域内に液滴を塗布することができないということを、回避することができ、高精度形状の導電性パターンを形成することができる。
【0009】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記液滴を4(m/s)から10(m/s)までのいずれかの速度で吐出させることが好ましい。
本発明によれば、吐出された液滴の速度が遅すぎて、その液滴がふわふわと飛翔し、液滴の着弾位置のコントロールが悪くなること、を回避することができる。また、本発明によれば、吐出された液滴の速度が速すぎて、飛散液が発生し、その飛散液が基板上の所望の塗布領域以外に付着すること、を回避することができる。
【0010】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記液滴の吐出時の重量が1×10−10(g)から3×10−8(g)までのいずれかであることが好ましい。
本発明によれば、吐出された液滴の重量が小さすぎて、液滴の吐出位置についてのコントロールが悪くなること、基板に着弾した後の液滴が十分に濡れ広がらなくなること、所望の膜厚が得られないこと、吐出回数の増加により製造時間が増加することなどを回避することができる。また、本発明によれば、吐出された液滴の重量が大きすぎて、基板に着弾した液滴が所望の塗布領域から溢れ出すこと及びその着弾した液滴が所望の塗布領域以外に飛散することなどを回避することができる。そこで、本発明によれば、液滴吐出方式により、所望形状の導電性パターンを高精度に形成することができる。
【0011】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記液滴が直径5(μm)から40(μm)までの大きさの開口をもつ吐出口から吐出されることが好ましい。本発明によれば、プリンタの構成部品などとして従来より製造されているインクジェットヘッドなどを用いて、上記条件の運動エネルギー、速度及び重量をもつ液滴を吐出することができる。したがって、本発明によれば、比較的低コストで所望形状の導電性パターンを高精度に形成することができる。
【0012】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記液滴が配線パターンを形成する材料からなることが好ましい。
本発明によれば、液滴吐出方式を用いて配線パターンを高精度に形成することができる。したがって、例えば基板上に細かいピッチの配線パターンを形成するときでも、ショート部が発生すること及び断線が発生することを回避することができ、より微細な配線パターンを高精度にかつ低コストで迅速に形成することができる。
【0013】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記基板における導電性パターンを形成する領域の少なくとも一部が凸形状の隔壁で区分けされており、前記隔壁の高さは、0.5μmから20μmまでのいずれかであることが好ましい。
本発明によれば、基板上の所望領域(例えば配線領域)を囲むように又は挟むように隔壁を設けることで、より高精度な導電性パターンを形成することができる。また、本発明によれば、かかる隔壁の高さを比較的低くしても、吐出され着弾した液滴がその隔壁を越えて濡れ広がること及び飛散液が他の領域に飛び散ることを回避することができ、より微細な配線パターンを高精度にかつ低コストで迅速に形成することができる。
【0014】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記液滴が前記隔壁に接触角30度から170度の範囲で接するように、該液滴の吐出をする前に該隔壁に表面処理を施しておくことが好ましい。
本発明によれば、液滴の吐出処理が行われる前に隔壁に撥液処理などを施しておくことにより、吐出された液滴のうちで隔壁の表面に接したものがその隔壁から弾かれる作用を受けるので、隔壁で規定される所望領域に導電性材料をムラ及び欠陥などを生じさせずに高精度に塗布することができる。
【0015】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記隔壁に対する前記液滴の接触角と、該隔壁で区分けされた導電性パターン形成領域の表面に対する該液滴の接触角との差が10度以上であることが好ましい。
本発明によれば、隔壁に対する液滴の接触角(撥液性)と隔壁で区分けされた導電性パターン形成領域の表面に対する液滴の接触角(親液性)との差が10度以上とすることにより、隔壁で規定される所望領域に導電性材料をムラ及び欠陥などを生じさせずに高精度に塗布することができる。また、上記のような接触角の差は、隔壁に撥液処理をすること及び導電性パターン形成領域の表面に親液処理をすることの少なくとも一方をすることにより実現することができる。
【0016】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記隔壁で区分けされた導電性パターン形成領域の表面が、前記液滴が吐出される前に、親液処理が施されることが好ましい。
本発明によれば、導電性パターン形成領域に着弾した液滴がその領域全体に濡れ広がり易くなるので、さらに導電性パターンをムラ及び欠陥などを生じさせずに高精度に形成することができる。
【0017】
また、本発明の導電性パターンの製造方法は、前記隔壁で区分けされた導電性パターン形成領域が、少なくとも幅が1μmから150μmまでの範囲であることが好ましい。
本発明によれば、基板上に細かいピッチの導電性パターンを形成するときでも、ショート部及び短絡部の発生を回避することができる。
【0018】
また、本発明の電気光学装置は、前記導電性パターンの製造方法を用いて配線パターンが形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、ショート部及び断線部がなく高精度に形成された配線パターンを備える電気光学装置(例えば有機EL表示装置など)を提供することができる。
【0019】
また、本発明の電子機器は、前記電気光学装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ショート部及び断線部がなくムラや画素欠陥などがない高品位な画像を表示することができる電子機器を低コストで提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る導電性パターンの製造方法について図面を参照して説明する。本実施形態では、液滴吐出方式を用いて導電性パターンを形成する方法について説明する。ここで、導電性パターンの例として配線パターンを挙げて説明する。
【0021】
先ず、本実施形態に係る導電性パターンの製造方法で用いられるデバイス製造装置について図1〜図3を参照して説明する。図1は本発明のデバイス製造装置を示す概略斜視図、図2及び図3は吐出ヘッドを示す図である。
図1において、デバイス製造装置Sは、基板P上に液状材料を設置可能な製膜装置10と、基板P上に設置された液状材料を予備乾燥する予備乾燥装置80とを備えている。製膜装置10は、所定のパターンで液状材料を供給可能な液滴吐出装置(インクジェット装置)である。
【0022】
図1において、デバイス製造装置Sは、ベース12と、ベース12上に設けられ、基板Pを支持するステージSTと、ベース12とステージSTとの間に介在し、ステージSTを移動可能に支持する第1移動装置(移動装置)14と、ステージSTに支持されている基板Pに対して所定の材料を含む液状材料、流動体を定量的に吐出(滴下)可能な吐出ヘッド(液滴吐出装置)20と、吐出ヘッド20を移動可能に支持する第2移動装置16とを備えている。ベース12上には、重量測定装置としての電子天秤(不図示)と、キャッピングユニット22と、クリーニングユニット24とが設けられている。
【0023】
更に、デバイス製造装置Sは、ステージSTに支持されている基板Pに対して所定の温度に加熱されたガスを吹き付けて当てる予備乾燥装置80を備えている。予備乾燥装置80には加熱されたガスを基板Pに対して供給するためのガス供給部81が設けられており、このガス供給部81がステージSTに支持されている基板Pに対して対向する位置に設けられている。
【0024】
そして、吐出ヘッド20の液状材料の吐出動作や、加熱ガス供給部81のガス供給動作、第1移動装置14及び第2移動装置16の移動動作を含むデバイス製造装置Sの動作は、制御装置CONTにより制御される。
【0025】
吐出ヘッド20は、配線パターンを形成するための液状材料を液滴として定量的に吐出可能であり、例えば1〜300ngの液状材料を液滴として定量滴に断続して滴下することができる。このような吐出ヘッド20による液滴吐出方法を用いることにより、安価な設備で配線パターン層を任意の位置に任意の厚さで配置することができる。
【0026】
また、吐出ヘッド20は、圧電体素子の体積変化により流動体(液状材料)を吐出させるピエゾジェット方式であっても、熱の印加により急激に気泡を発生させることにより流動体を吐出させる方式であってもよい。
【0027】
ここで、流動体とは、吐出ヘッドのノズルから吐出可能(滴下可能)な粘度を備えた媒体をいう。水性であると油性であるとを問わない。ノズル等から吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が混入していても全体として流動体であればよい。また、流動体に含まれる材料は、溶媒中に微粒子として分散されたものの他に、融点以上に加熱されて溶解されたものでもよく、溶媒の他に染料や顔料その他の機能性材料を添加したものであってもよい。また、配線パターン(電気回路)とは回路素子間の電気的な協働関係により成り立つ部材であって、特定の電気的特徴や一定の電気的特性を有するものである。また基板はフラット基板を指す他、曲面状の基板であってもよい。さらにパターン形成面の硬度が硬い必要はなく、ガラスやプラスチック、金属以外に、フィルム、紙、ゴム等可撓性を有するものの表面であってもよい。
【0028】
吐出ヘッド20が導電性材料を含む液状材料を液滴として吐出することで、基板P上の所望位置に導電性パターン(配線パターン)を形成することができる。ここで、吐出ヘッド20は、液滴を8×10−12(Joule)から1.7×10−8(Joule)までのいずれかの運動エネルギーEで吐出させる。その液滴の飛行速度Vは、4(m/s)から10(m/s)までの範囲であることが好ましい。また、その液滴の吐出時の重量mは、1×10−10(g)から3×10−8(g)までのいずれかであることが好ましい。
【0029】
このように、吐出ヘッド20から吐出される液滴の運動エネルギーE、飛行速度V及び重量mを制御することで、吐出された液滴の運動エネルギー、速度又は重量が大きすぎて、所望の塗布領域内に着弾した液滴がその領域を越えて濡れ広がること、及び着弾した液滴がその領域から飛散液となって飛び散ることを回避することができる。したがって、デバイス製造装置Sは、基板P上に細かいピッチの配線パターンを形成するときでも、濡れ広がり過ぎ又は飛散液の発生によるショート部の発生を回避することができる。
【0030】
また、上記のように吐出ヘッド20から吐出される液滴の運動エネルギーE、速度V及び重量mを制御することで、吐出された液滴の運動エネルギー、速度又は重量が小さすぎることにより、ふわふわと飛翔し、その液滴の吐出位置(着弾位置)のコントロールが悪くなり、基板P上の所望の塗布領域内に液滴を塗布することができないということを、回避することができ、高精度形状の配線パターンを形成することができる。
【0031】
また、基板Pにおける配線パターンを形成する領域、すなわち所定の幅をもった帯状領域の境界には、隔壁(バンク)が予め設けられていることが好ましい。隔壁は基板Pの表面に形成された凸形状の構造物であり、配線パターン領域(帯状領域)を挟むように、例えば河川の堤防のように、設けられる。そして、隔壁の高さは0.5μmから20μmであり、その隔壁で挟まれている配線パターン領域の幅は1μmから150μmであることが好ましい。なお、配線パターン領域の長さは特に限定されない。
【0032】
このような隔壁により、配線パターン領域に着弾した液滴(液状材料)がその隔壁を越えて他の領域に濡れ広がること、及び吐出された液滴がなす飛散液が他の領域に飛び散ることを大幅に低減することができる。
【0033】
また、吐出ヘッド20からの液滴の吐出をする前に、上記隔壁について撥液処理などを予め施しておくことで、その隔壁に対して液滴が接触角30度から170度で接触するようにしておくことが好ましい。これにより、吐出ヘッド20から吐出された液滴のうちで隔壁の表面に接したものがその隔壁から弾かれる作用を受けるので、配線パターン領域に液滴をムラ及び欠陥などを生じさせずに高精度に塗布することができる。
【0034】
また、隔壁に対する液滴の接触角と、配線パターン領域に対する液滴の接触角との差は、10度以上あることが好ましい。そして、配線パターン領域は、吐出ヘッド20からの液滴吐出処理の前に、親液処理が施されることが好ましい。これにより、配線パターン領域に着弾した液滴がその領域全体に濡れ広がり易くなるので、さらに配線パターンをムラ及び欠陥などを生じさせずに高精度に形成することができる。
【0035】
次に、上記のような隔壁、すなわち高さが0.5μm又は20μm、撥液性が30度から170度、隔壁の接触角と配線パターン領域の接触角との差が10度以上、配線パターン領域の幅(対向する隔壁間の距離)が1μmから150μmを基板P上に設け、その配線パターン領域に各種条件で液滴を吐出させたときの実験結果について説明する。
【0036】
(1)隔壁の高さは20μmとして、液滴の重量mは7×10−8(g)、速度Vは7(m/s)とした。このときの液滴の運動エネルギーEは1.72×10−8(Joule)である。すると、配線パターン領域に着弾した液滴は他の領域に溢れてしまった。
【0037】
(2)隔壁の高さは20μmとして、液滴の重量mは6×10−8(g)、速度Vは7(m/s)とした。このときの液滴の運動エネルギーEは1.47×10−8(Joule)である。すると、配線パターン領域に着弾した液滴は他の領域に溢れることはなかった。
【0038】
(3)隔壁の高さは20μmとして、液滴の重量mは6×10−8(g)、速度Vは8(m/s)とした。このときの液滴の運動エネルギーEは1.92×10−8(Joule)である。すると、配線パターン領域に着弾した液滴は他の領域に溢れてしまった。
【0039】
(4)隔壁の高さは0.5μmとして、液滴の重量mは15×10−9(g)、速度Vは15(m/s)とした。このときの液滴の運動エネルギーEは1.7×10−8(Joule)である。すると、配線パターン領域に着弾した液滴は他の領域に溢れてしまった。
【0040】
(5)隔壁の高さは0.5μmとして、液滴の重量mは14×10−9(g)、速度Vは15(m/s)とした。このときの液滴の運動エネルギーEは1.58×10−8(Joule)である。すると、配線パターン領域に着弾した液滴は他の領域に溢れることはなかった。
【0041】
(6)隔壁の高さは0.5μmとして、液滴の重量mは14×10−9(g)、速度Vは16(m/s)とした。このときの液滴の運動エネルギーEは1.79×10−8(Joule)である。すると、配線パターン領域に着弾した液滴は他の領域に溢れてしまった。
【0042】
これらの実験結果より、液滴の運動エネルギーEは
8×10−12(Joule)<E<1.7×10−8(Joule)
であることが好ましいことがわかる。ここで、液滴の重量が0.1×10−9(g)であるときにその液滴が安定して飛翔する速度が4(m/s)であることより、液滴の運動エネルギーEの最小値は8×10−12(Joule)以上あることが好ましい。
【0043】
次に、上記運動エネルギーEの液滴を吐出することができる吐出ヘッド20の詳細構造について図2及び図3を参照して説明する。図2は吐出ヘッド20を示す分解斜視図である。図2に示すように、吐出ヘッド20は、ノズル211を有するノズルプレート210と、振動板230を有する圧力室基板220と、これらノズルプレート210と振動板230とを嵌めコンで支持する筐体250とを備えている。
【0044】
ノズル211は、液滴を吐出する開口であり、直径が5μmから40μmまでの範囲であることが好ましい。吐出ヘッド20の主要部構造は、図3の斜視図一部断面図に示すように、圧力室基板220をノズルプレート210と振動板230とで挟み込んだ構造を備える。ノズルプレート210には、圧力室基板220と貼り合わせられたときにキャビティ(圧力室)221に対応することとなる位置にノズル211が形成されている。圧力室基板220には、シリコン単結晶基板等をエッチングすることにより、各々が圧力室として機能可能にキャビティ221が複数設けられている。キャビティ221どうしの間は側壁(隔壁)222で分離されている。各キャビティ221は供給口224を介して共通の流路であるリザーバ223に繋がっている。振動板230は、例えば熱酸化膜等により構成される。振動板230には液状材料タンク口231が設けられ、不図示のタンク(流動体収容部)からパイプ(流路)を通して任意の液状材料を供給可能に構成されている。振動板230上のキャビティ221に相当する位置には圧電体素子240が形成されている。圧電体素子240はPZT素子等の圧電性セラミックスの結晶を上部電極および下部電極(図示せず)で挟んだ構造を備える。圧電体素子240は制御装置CONTから供給される吐出信号に対応して体積変化を発生可能に構成されている。
【0045】
吐出ヘッド20から液状材料(液滴)を吐出するには、まず、制御装置CONTが液状材料を吐出させるための吐出信号を吐出ヘッド20に供給する。液状材料は吐出ヘッド20のキャビティ221に流入しており、吐出信号が供給された吐出ヘッド20では、その圧電体素子240がその上部電極と下部電極との間に加えられた電圧により体積変化を生ずる。この体積変化は振動板230を変形させ、キャビティ221の体積を変化させる。この結果、そのキャビティ221のノズル211から液状材料の液滴が吐出される。液状材料が吐出されたキャビティ221には吐出によって減った液状材料が新たにタンクから供給される。
【0046】
なお、上記吐出ヘッドは圧電体素子に体積変化を生じさせて液状材料を吐出させる構成であったが、発熱体により液状材料に熱を加えその膨張によって液滴を吐出させるようなヘッド構成であってもよい。
【0047】
電子天秤(不図示)は、吐出ヘッド20のノズルから吐出された液滴の一滴の重量を測定して管理するために、例えば、吐出ヘッド20のノズルから、5000滴分の液滴を受ける。電子天秤は、この5000滴の液滴の重量を5000の数字で割ることにより、一滴の液滴の重量を正確に測定することができる。この液滴の測定量に基づいて、吐出ヘッド20から吐出する液滴の量を最適にコントロールすることができる。
【0048】
クリーニングユニット24は、吐出ヘッド20のノズル等のクリーニングをデバイス製造工程中や待機時に定期的にあるいは随時に行うことができる。キャッピングユニット22は、吐出ヘッド20の液状材料吐出面20Pが乾燥しないようにするために、デバイスを製造しない待機時にこの液状材料吐出面20Pにキャップをかぶせるものである。
【0049】
吐出ヘッド20が第2移動装置16によりX軸方向に移動することで、吐出ヘッド20を電子天秤、クリーニングユニット24あるいはキャッピングユニット22の上部に選択的に位置決めさせることができる。つまり、デバイス製造作業の途中であっても、吐出ヘッド20をたとえば電子天秤側に移動すれば、液滴の重量を測定できる。また吐出ヘッド20をクリーニングユニット24上に移動すれば、吐出ヘッド20のクリーニングを行うことができる。吐出ヘッド20をキャッピングユニット22の上に移動すれば、吐出ヘッド20の液状材料吐出面20Pにキャップを取り付けて乾燥を防止する。
【0050】
つまり、これら電子天秤、クリーニングユニット24、およびキャッピングユニット22は、ベース12上の後端側で、吐出ヘッド20の移動経路直下に、ステージSTと離間して配置されている。ステージSTに対する基板Pの給材作業及び排材作業はベース12の前端側で行われるため、これら電子天秤、クリーニングユニット24あるいはキャッピングユニット22により作業に支障を来すことはない。
【0051】
基板Pは、上面に配線パターン(電気回路)が形成されるパターン形成領域を有している。そして、配線パターンを形成するために、基板Pのパターン形成領域(配線パターン領域)に対して吐出ヘッド20から液状材料が吐出される。液状材料は、配線パターンを形成するために、所定の溶媒に例えば金属材料等のデバイス形成用材料を分散したものである。
【0052】
次に、図1に戻って、デバイス製造装置Sの詳細について説明する。図1には吐出ヘッド20が1つだけ図示されているが、インクジェット装置10には複数の吐出ヘッド20が設けられており、これら複数の吐出ヘッド20のそれぞれから異種又は同種の液状材料が吐出されるようになっている。
【0053】
第1移動装置14はベース12の上に設置されており、Y軸方向に沿って位置決めされている。第2移動装置16は、支柱16A,16Aを用いてベース12に対して立てて取り付けられており、ベース12の後部12Aにおいて取り付けられている。第2移動装置16のX軸方向(第2の方向)は、第1移動装置14のY軸方向(第1の方向)と直交する方向である。ここで、Y軸方向はベース12の前部12Bと後部12A方向に沿った方向である。これに対してX軸方向はベース12の左右方向に沿った方向であり、各々水平である。また、Z軸方向はX軸方向及びY軸方向に垂直な方向である。
【0054】
第1移動装置14は、例えばリニアモータによって構成され、ガイドレール40、40と、このガイドレール40に沿って移動可能に設けられているスライダー42とを備えている。このリニアモータ形式の第1移動装置14のスライダー42は、ガイドレール40に沿ってY軸方向に移動して位置決め可能である。
【0055】
また、スライダー42はZ軸回り(θz)用のモータ44を備えている。このモータ44は、例えばダイレクトドライブモータであり、モータ44のロータはステージSTに固定されている。これにより、モータ44に通電することでロータとステージSTとは、θz方向に沿って回転してステージSTをインデックス(回転割り出し)することができる。すなわち、第1移動装置14は、ステージSTをY軸方向(第1の方向)及びθz方向に移動可能である。
【0056】
ステージSTは基板Pを保持し、所定の位置に位置決めするものである。また、ステージSTは吸着保持装置50を有しており、吸着保持装置50が作動することにより、ステージSTの穴46Aを通して基板PをステージSTの上に吸着して保持する。
【0057】
第2移動装置16はリニアモータによって構成され、支柱16A,16Aに固定されたコラム16Bと、このコラム16Bに支持されているガイドレール62Aと、ガイドレール62Aに沿ってX軸方向に移動可能に支持されているスライダー60とを備えている。スライダー60はガイドレール62Aに沿ってX軸方向に移動して位置決め可能であり、吐出ヘッド20はスライダー60に取り付けられている。
【0058】
吐出ヘッド20は、揺動位置決め装置としてのモータ62,64,66,68を有している。モータ62を作動すれば、吐出ヘッド20は、Z軸に沿って上下動して位置決め可能である。このZ軸はX軸とY軸に対して各々直交する方向(上下方向)である。モータ64を作動すると、吐出ヘッド20は、Y軸回りのβ方向に沿って揺動して位置決め可能である。モータ66を作動すると、吐出ヘッド20は、X軸回りのγ方向に揺動して位置決め可能である。モータ68を作動すると、吐出ヘッド20は、Z軸回りのα方向に揺動して位置決め可能である。すなわち、第2移動装置16は、吐出ヘッド20をX軸方向(第1の方向)及びZ軸方向に移動可能に支持するとともに、この吐出ヘッド20をθx方向、θy方向、θz方向に移動可能に支持する。
【0059】
このように、図1の吐出ヘッド20は、スライダー60において、Z軸方向に直線移動して位置決め可能で、α、β、γに沿って揺動して位置決め可能であり、吐出ヘッド20の液状材料吐出面20Pは、ステージST側の基板Pに対して正確に位置あるいは姿勢をコントロールすることができる。なお、吐出ヘッド20の液状材料吐出面20Pには液状材料を吐出する複数のノズルが設けられている。
【0060】
次に、予備乾燥装置80は、支柱82A,82Aと、支柱82A,82Aに固定されたコラム82Bとを有している。ガス供給部81はコラム82Bに第3移動装置(移動装置)83を介して支持されている。第3移動装置83は、例えばエアシリンダによって構成されており、ガス供給部81をZ軸方向に上下動可能に支持している。ガス供給部81はX軸方向を長手方向としており、下方(−Z軸方向)に向くガス供給用ノズルを前記長手方向に沿って複数備えている。したがって、ガス供給部81からのガスは下方に向けて放出される。
【0061】
第1移動装置14のガイドレール40は、予備乾燥装置80のガス供給部81下方まで延びており、基板Pを支持するステージSTはガス供給部81の下方まで移動可能に設けられている。したがって、ステージSTにより基板Pをガス供給部81の下方まで移動することにより、ガス供給部81からのガスは基板Pに対して上方から(真上から)当たるようになっている。
【0062】
ガス供給部81のガス供給用ノズルには不図示のガス供給源が、ゴム等の可撓性を有する配管(流路)を介して接続されている。ガス供給源には加熱装置が設けられており、ガス供給源からは加熱装置で所定の温度に加熱されたガスがガス供給部81に供給される。加熱装置は制御装置CONTにより制御されるようになっており、ガス供給部81のガス供給用ノズルからは、加熱装置で所定の温度に加熱されたガスがステージSTに支持されている基板Pに吹き付けられるようになっている。
【0063】
次に、上述したデバイス製造装置Sを用いて基板P上に配線パターンを形成する手順について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、基板Pを洗浄する。その後、基板Pについて撥液処理(FAS)を施す(SP1)。
その後、基板PにUV(紫外線)を照射して、吐出ヘッド20から吐出される液滴(液状材料)に対して所望の接触角となるように撥液性又は親液性を設定する(SP2)。
【0064】
このステップSP2までにおける撥液性又は親液性の設定は、配線パターン領域表面を親液性にして、その配線パターン領域を挟む隔壁表面を撥液性にするものである。UV照射時間を制御することにより、撥液性及び親液性を制御することができる。また、プラズマ処理をすることで、撥液性及び親液性を制御してもよい。例えば、プラズマ処理工程は、予備加熱工程と、配線パターン領域表面を親液性にする親液化工程と、隔壁上面を撥液性にする撥液化工程と、冷却工程とを有している。
【0065】
すなわち、基板Pを所定温度(例えば70〜80度程度)に加熱し、次いで親液化工程として大気雰囲気中で酸素を反応ガスとするプラズマ処理(Oプラスマ処理)を行う。続いて、撥液化工程として大気雰囲気中で4フッ化メタンを反応ガスとするプラスマ処理(CFプラスマ処理)を行い、プラズマ処理のために加熱された基板Pを室温まで冷却することで、親液性及び撥液性が所定箇所に付与されることとなる。
【0066】
次いで、吐出ヘッド20から液滴を吐出して、その液滴を基板Pの配線パターン領域に塗布することで配線パターンを形成する。制御装置CONTは、吐出ヘッド20を制御して、上記のように、吐出された液滴の運動エネルギーEが8×10−12(Joule)から1.7×10−8(Joule)、速度が4(m/s)から10(m/s)、重量が1×10−10(g)から3×10−8(g)の範囲内とする(SP3)。
【0067】
また、制御装置CONTは、ステージST及び吐出ヘッド20を相対的に移動させつつ吐出ヘッド20から液状材料を吐出させる。これにより、基板P上には所定の配線パターンが形成される。
【0068】
次いで、乾燥工程(中間乾燥)を入れながら、液状材料の重ね塗りを行う(SP4)。
具体的には、先ず制御装置CONTは、ガス供給部81から加熱されたガスを出す。ただし、このようにガス供給部81から加熱されたガスを出してもよいが、必ずしもガスの加熱又は冷却を行う必要はなく、温度制御していないガスを出すことで中間乾燥を行ってもよい。
ガス供給部81からのガスの温度は、吐出ヘッド20から吐出された液状材料の溶媒に応じて設定してもよい。すなわち、ガスの温度は、ガスを液状材料に吹き付けることにより液状材料に含まれている溶媒を除去可能な程度に予め設定してもよい。制御装置CONTにはプロセスに関する情報、すなわち、吐出される液状材料に用いられている溶媒の沸点に関する情報が予め記憶されており、制御装置CONTはこの記憶されている情報に基づいて、ガスの温度を設定してもよい。
【0069】
例えばガス供給部81から供給されるガスの温度は約100度に設定される。そして、液状材料に含まれている溶媒の沸点が高い場合には、ガス供給部81から出すガスの温度を溶媒に応じて高く設定すればよい。一方、液状材料に含まれている溶媒の沸点が低い場合には、ガスの温度を溶媒に応じて低く設定することができる。ガスの温度を溶媒に応じて可能な限り低く設定することにより、基板や材料に対する負担を低減することができる。
【0070】
次いで、制御装置CONTは、液状材料が配置された基板Pを支持しているステージSTを第1移動装置14により−Y軸方向に移動し、予備乾燥装置80のガス供給部81近傍まで移動する。そして、制御装置CONTは、ステージSTをY軸方向に移動しながら、ガス供給部81から所定の温度に加熱されているガス(又は温度制御していないガス)を基板Pに対して真上から当て、液状材料に対する中間乾燥(予備焼成)を行う。
すなわち基板PはY軸方向に走査しながら加熱されたガスを吹き付けられる。こうすることにより、基板Pの全面に対して均一にガスを当てることができる。ここで液状材料の製膜工程(ステップSP3)から液状材料に対する中間乾燥工程(ステップSP4)へと移行する際、基板PはステージSTから外されない。
【0071】
液状材料に対する中間乾燥工程において、ステージSTの移動速度(すなわち基板Pの走査速度)は制御装置CONTにより最適に制御される。制御装置CONTは、使用される材料や基板Pの材質などに応じて、最適な走査速度、すなわち、基板Pに対してガスを吹き付ける時間を設定する。また、基板Pに当てるガスの風速も材料や基板に応じて最適に設定されている。このとき、制御装置CONTは、ガスを当てることによって基板P上に設けられている液状材料が動いてしまわない程度に、ガス風速や送風時間を最適に設定する。
【0072】
すなわち、制御装置CONTは、基板Pに対して当てるガスの温度、風速、時間、及び風量等の各パラメータを、液状材料の溶媒、材料物性、基板に応じて最適に制御する。制御装置CONTは、記憶してあるプロセスに関する情報(使用される溶媒物性、材料物性、基板物性など)に基づいて制御を行う。
【0073】
ここで、ガス供給部81は第3移動装置83によってZ軸方向に移動可能に設けられているため、制御装置CONTは、基板Pの厚みや、液状材料の溶媒、材料物性等に応じて、例えば材料にダメージを与えない程度に、あるいは液状材料が動いてしまわない程度に、第3移動装置83を用いてガス供給部81と基板Pとの距離を調整しつつ中間乾燥することができる。
中間乾燥工程においては、溶媒を完全に飛ばす場合と、液滴の表層のわずかな溶媒のみを飛ばずだけで十分な場合とがある。
【0074】
液状材料に対する第1の中間乾燥工程を行ったら、制御装置CONTは、ステージSTを+Y軸方向に移動し、ステップSP3で形成した配線パターンの上に、吐出ヘッド20を用いて液状材料の重ね塗りを行う。
ここで、中間乾燥工程から液状材料の重ね塗りへと移行する際、基板PはステージSTから外されない。
【0075】
液状材料の重ね塗りが終えたら、制御装置CONTはステージSTを予備乾燥装置80に移動し、ステージSTをY軸方向に移動しながら重ね塗った液状材料に対する中間乾燥工程を行う。
ここで、重ね塗り工程から2回目の中間乾燥工程へと移行する際、基板PはステージSTから外されない。
【0076】
制御装置CONTは、基板Pに対して当てるガスの温度、風速、時間(ステージSTの走査速度)、及び風量等の各パラメータを、液状材料の溶媒、材料物性、基板に応じて最適に制御する。制御装置CONTは、前記記憶してあるプロセスに関する情報に基づいて制御を行う。また、この場合においても、制御装置CONTは、第3移動装置83を用いてガス供給部81と基板Pとの距離を調整しつつ中間乾燥することができる。
【0077】
以上のようにして、中間乾燥を入れながらの重ね塗り(複数回の繰り返し)が終了したら、この基板Pに対して焼成工程が行われる(ステップSP5)。
焼成工程では、ステージSTから基板Pが外され、ホットプレートや電気炉、赤外線炉などの焼成装置に搬送される。基板Pは前記焼成装置により、例えば300度以上の温度で30分以上加熱されることにより、焼成される。なお、焼成装置は、はじめは室温(25度程度)に設定されており、焼成されるべき基板Pは室温状態の焼成装置に配置される。そして、基板Pは昇温温度を例えば10度/分以下に設定して昇温され、300度以上になったら一定温度に設定され、例えば30分加熱される。その後、冷却速度を例えば10度/分以下に設定して降温され、室温となって時点で基板Pは焼成装置から搬出される。
こうして、基板P上には複数の材料層が積層され、多層配線パターンが形成される。
【0078】
以上説明したように、本実施形態では、ステップSP3において液滴を所定条件(所定の運動エネルギー、速度及び重量)で吐出しているので、液滴の運動エネルギーなどが大きすぎて、配線パターン領域内に着弾した液滴がその領域を越えて濡れ広がること、及び着弾した液滴がその領域から飛散液となって飛び散ることなどを回避することができる。したがって、本実施形態によれば、基板P上に細かいピッチの配線パターンを形成するときでも、濡れ広がり過ぎ又は飛散液の発生によるショート部の発生を回避することができる。
【0079】
また、本実施形態では、ステップSP3において液滴を所定条件(所定の運動エネルギー、速度及び重量)で吐出しているので、液滴の運動エネルギーなどが小さすぎて、吐出された液滴がふわふわと飛翔し、その液滴の吐出位置(着弾位置)のコントロールが悪くなり、基板P上の所望の塗布領域内に液滴を塗布することができないということを、回避することができ、高精度形状の配線パターンを形成することができる。
【0080】
次に、上述した配線パターンの製造方法を用いて、電気光学装置の一つである有機EL表示デバイスを製造する手順を示す。
【0081】
有機EL表示デバイスは、蛍光性の無機および有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟んだ構成を有し、前記薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。
【0082】
ここで、上述したように、インクジェット装置10は吐出ヘッド20を複数備えており、各吐出ヘッドからはそれぞれ異なる材料を含む液状材料が吐出されるようになっている。液状材料は、例えば金属インクからなり、材料を微粒子状にし溶媒及びバインダーを用いてペースト化したものであって、吐出ヘッド20が吐出可能な粘度(例えば1cps〜50cpsまで)に設定されている。また、液状材料の表面張力は例えば0.02(N/m)から0.07(N/m)である。そして、基板Pに対してこれら複数の吐出ヘッドのうち、第1の吐出ヘッドから第1の材料を含む液状材料を吐出した後これを中間乾燥(予備焼成)し、次いで第2の吐出ヘッドから第2の材料を含む液状材料を第1の材料層(配線パターン層)に対して吐出した後これを中間乾燥(予備焼成)し、以下、複数の吐出ヘッドを用いて同様の処理を行うことにより、基板P上に複数の材料層が積層され、多層配線パターンが形成されるようになっている。
【0083】
図5,図6,図7は、有機EL素子を用いたアクティブマトリクス型の表示装置の一例を示す図であって、図5は対向電極や有機EL素子を取り除いた状態での画素部の拡大平面図であり、図6は有機EL表示装置の回路図である。
【0084】
図6に示すように、この有機EL表示装置DSは、基板上に、複数の走査線131と、これら走査線131に対して交差する方向に延びる複数の信号線132と、これら信号線132に並列に延びる複数の共通給電線133とがそれぞれ配線されたもので、走査線131及び信号線132の各交点毎に、画素ARが設けられて構成されたものである。
【0085】
信号線132に対しては、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを備えるデータ線駆動回路90が設けられている。
一方、走査線131に対しては、シフトレジスタ及びレベルシフタを備える走査線駆動回路100が設けられている。また、画素領域ARの各々には、走査線131を介して走査信号がゲート電極に供給される第1の薄膜トランジスタ322と、この第1の薄膜トランジスタ322を介して信号線132から供給される画像信号を保持する保持容量capと、保持容量capによって保持された画像信号がゲート電極に供給される第2の薄膜トランジスタ324と、この第2の薄膜トランジスタ324を介して共通給電線133に電気的に接続したときに共通給電線133から駆動電流が流れ込む画素電極323と、この画素電極(陽極)323と対向電極(陰極)522との間に挟み込まれる発光部(発光層)360とが設けられている。
【0086】
このような構成のもとに、走査線131が駆動されて第1の薄膜トランジスタ322がオンとなると、そのときの信号線132の電位が保持容量capに保持され、該保持容量capの状態に応じて、第2の薄膜トランジスタ324の導通状態が決まる。そして、第2の薄膜トランジスタ324のチャネルを介して共通給電線133から画素電極323に電流が流れ、さらに発光層360を通じて対向電極522に電流が流れることにより、発光層360は、これを流れる電流量に応じて発光するようになる。
【0087】
ここで、各画素ARの平面構造は、図5に示すように、平面形状が長方形の画素電極323の四辺が、信号線132、共通給電線133、走査線131及び図示しない他の画素電極用の走査線によって囲まれた配置となっている。
【0088】
図7は図5のA−A矢視断面図である。ここで、図7に示す有機EL表示装置は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が配置された基板P側とは反対側から光を取り出す形態、いわゆるトップエミッション型である。
【0089】
基板Pの形成材料としては、ガラス、石英、サファイア、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルケトンなどの合成樹脂などが挙げられる。ここで、有機EL表示装置がトップエミッション型である場合、基板Pは不透明であってもよく、その場合、アルミナ等のセラミック、ステンレス等の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したもの、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。
【0090】
一方、TFTが配置された基板側から光を取り出す形態、いわゆるバックエミッション型においては、基板としては透明なものが用いられ、光を透過可能な透明あるいは半透明材料、例えば、透明なガラス、石英、サファイア、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルケトンなどの透明な合成樹脂などが挙げられる。特に、基板の形成材料としては、安価なソーダガラスが好適に用いられる。
【0091】
図7に示すように、トップエミッション型の有機EL表示装置DSは、基板Pと、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)等の透明電極材料からなる陽極(画素電極)323と、陽極323から正孔を輸送可能な正孔輸送層370と、電気光学物質の1つである有機EL物質を含む発光層(有機EL層、電気光学素子)360と、発光層360の上面に設けられている電子輸送層350と、電子輸送層350の上面に設けられているアルミニウム(Al)やマグネシウム(Mg)、金(Au)、銀(Ag)、カルシウム(Ca)等からなる陰極(対向電極)522と、基板P上に形成され、画素電極323にデータ信号を書き込むか否かを制御する通電制御部としての薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と称する)324とを有している。TFT324は、走査線駆動回路100及びデータ線駆動回路90からの作動指令信号に基づいて作動し、画素電極323への通電制御を行う。
【0092】
TFT324は、SiOを主体とする下地保護層581を介して基板Pの表面に設けられている。このTFT324は、下地保護層581の上層に形成されたシリコン層541と、シリコン層541を覆うように下地保護層581の上層に設けられたゲート絶縁層582と、ゲート絶縁層582の上面のうちシリコン層541に対向する部分に設けられたゲート電極542と、ゲート電極542を覆うようにゲート絶縁層582の上層に設けられた第1層間絶縁層583と、ゲート絶縁層582及び第1層間絶縁層583にわたって開孔するコンタクトホールを介してシリコン層541と接続するソース電極543と、ゲート電極542を挟んでソース電極543と対向する位置に設けられ、ゲート絶縁層582及び第1層間絶縁層583にわたって開孔するコンタクトホールを介してシリコン層541と接続するドレイン電極(第1の材料層)544と、ソース電極543及びドレイン電極544を覆うように第1層間絶縁層583の上層に設けられた第2層間絶縁層(第2の材料層)584とを備えている。
【0093】
そして、第2層間絶縁層584の上面に画素電極323が配置され、画素電極323とドレイン電極(第1の材料層)544とは、第2層間絶縁層(第2の材料層)584に設けられたコンタクトホール323aを介して接続されている。また、第2層間絶縁層584の表面のうち有機EL素子が設けられている以外の部分と陰極522との間には、合成樹脂などからなる第3絶縁層(バンク層)521が設けられている。
【0094】
なお、シリコン層541のうち、ゲート絶縁層582を挟んでゲート電極542と重なる領域がチャネル領域とされている。また、シリコン層541のうち、チャネル領域のソース側にはソース領域が設けられている一方、チャネル領域のドレイン側にはドレイン領域が設けられている。このうち、ソース領域が、ゲート絶縁層582と第1層間絶縁層583とにわたって開孔するコンタクトホールを介して、ソース電極543に接続されている。一方、ドレイン領域が、ゲート絶縁層582と第1層間絶縁層583とにわたって開孔するコンタクトホールを介して、ソース電極543と同一層からなるドレイン電極544に接続されている。画素電極323は、ドレイン電極544を介して、シリコン層541のドレイン領域に接続されている。
【0095】
次に、図8及び図9を参照しながら図7に示した有機EL表示装置の製造プロセスについて説明する。
はじめに、基板P上にシリコン層541を形成する。シリコン層541を形成する際には、まず、図8(a)に示すように、基板Pの表面にTEOS(テトラエトキシシラン)や酸素ガスなどを原料としてプラズマCVD法により厚さ約200〜500nmのシリコン酸化膜からなる下地保護層581を形成する。
【0096】
次に、図8(b)に示すように、基板Pの温度を約350度に設定して、下地保護膜581の表面にプラズマCVD法あるいはICVD法により厚さ約30〜70nmのアモルファスシリコン膜からなる半導体層541Aを形成する。次いで、この半導体層541Aに対してレーザアニール法、急速加熱法、または固相成長法などによって結晶化工程を行い、半導体層541Aをポリシリコン層に結晶化する。レーザアニール法では、例えばエキシマレーザでビームの長寸が400mmのラインビームを用い、その出力強度は例えば200mJ/cmとする。ラインビームについては、その短寸方向におけるレーザ強度のピーク値の90%に相当する部分が各領域毎に重なるようにラインビームを走査する。
【0097】
次いで、図8(c)に示すように、半導体層(ポリシリコン層)541Aをパターニングして島状のシリコン層541とした後、その表面に対して、TEOSや酸化ガスなどを原料としてプラズマCVD法により厚さ約60〜150nmのシリコン酸化膜又は窒化膜からなるゲート絶縁層582を形成する。なお、シリコン層541は、図5に示した第2の薄膜トランジスタ324のチャネル領域及びソース・ドレイン領域となるものであるが、異なる断面位置においては第1の薄膜トランジスタ322のチャネル領域及びソース・ドレイン領域となる半導体膜も形成されている。つまり、二種類のトランジスタ322、324は同時に形成されるが、同じ手順で作られるため、以下の説明において、トランジスタに関しては、第2の薄膜トランジスタ324についてのみ説明し、第1の薄膜トランジスタ322についてはその説明を省略する。
【0098】
なお、ゲート絶縁層582を多孔性を有するシリコン酸化膜(SiO膜)としてもよい。多孔性を有するSiO膜からなるゲート絶縁層582は、反応ガスとしてSiとOとを用いて、CVD法(化学的気相成長法)により形成される。これらの反応ガスを用いると、気相中に粒子の大きいSiOが形成され、この粒子の大きいSiOがシリコン層541や下地保護層581の上に堆積する。そのため、ゲート絶縁層582は、層中に多くの空隙を有し、多孔質体となる。そして、ゲート絶縁層582は多孔質体となることによって低誘電率を有するようになる。
【0099】
なお、ゲート絶縁層582の表面にH(水素)プラズマ処理をしてもよい。これにより、空隙の表面のSi−O結合中のダングリングボンドがSi−H結合に置き換えられ、膜の耐吸湿性が良くなる。そして、このプラズマ処理されたゲート絶縁層582の表面に別のSiO層を設けてもよい。こうすることにより、低誘電率な絶縁層が形成できる。
また、ゲート絶縁層582をCVD法で形成する際の反応ガスは、Si+Oの他に、Si+O、Si+O、Si+Oとしてもよい。更に、上記の反応ガスに加えて、B(ホウ素)含有の反応ガス、F(フッ素)含有の反応ガスを用いてもよい。
【0100】
更に、ゲート絶縁層582を上記の液滴吐出方式で形成してもよい。ゲート絶縁層582を形成するための吐出ヘッド20から吐出させる液状材料としては、上述したSiO等の材料を適当な溶媒に分散してペースト化したものや、絶縁性材料含有ゾルなどが挙げられる。絶縁性材料含有ゾルとしては、テトラエトキシシラン等のシラン化合物をエタノール等の適当な溶媒に溶かしたものや、アルミニウムのキレート塩、有機アルカリ金属塩または有機アルカリ土類金属塩等を含有する組成物で、焼成すると無機酸化物のみになるように調合したものでもよい。液滴吐出方式によって形成されたゲート絶縁層582は、この後、中間乾燥される。
【0101】
液滴吐出方式によってゲート絶縁層582を形成する際には、ゲート絶縁層582を形成するための吐出動作をする前に、下地保護層581やシリコン層541に対して液状材料の親和性を制御する表面処理をしておいてもよい。この場合の表面処理は、UV、プラスマ処理等の親液処理である。こうすることにより、ゲート絶縁層582を形成するための液状材料は下地保護層581などに密着するとともに、平坦化される。
【0102】
次いで、図8(d)に示すように、ゲート絶縁層582上にアルミニウム、タンタル、モリブデン、チタン、タングステンなどの金属を含む導電膜をスパッタ法により形成した後、これをパターニングし、ゲート電極542を形成する。次いで、この状態で高濃度のリンイオンを打ち込み、シリコン層541に、ゲート電極542に対して自己整合的にソース領域541s及びドレイン領域541dを形成する。この場合、ゲート電極542はパターニング用マスクとして用いられる。なお、不純物が導入されなかった部分がチャネル領域541cとなる。
【0103】
次いで、図8(e)に示すように、第1層間絶縁層583を形成する。第1層間絶縁層583は、ゲート絶縁層582同様、シリコン酸化膜または窒化膜、多孔性を有するシリコン酸化膜などによって構成され、ゲート絶縁層582の形成方法と同様の手順でゲート絶縁層582の上層に形成される。
更に、第1層間絶縁層583の形成工程を、ゲート絶縁層582の形成工程と同様、上記液滴吐出方式によって行ってもよい。第1層間絶縁層583を形成するための吐出ヘッド20から吐出させる液状材料としては、ゲート絶縁層582同様、SiO等の材料を適当な溶媒に分散してペースト化したものや、絶縁性材料含有ゾルなどが挙げられる。絶縁性材料含有ゾルとしては、テトラエトキシシラン等のシラン化合物をエタノール等の適当な溶媒に溶かしたものや、アルミニウムのキレート塩、有機アルカリ金属塩または有機アルカリ土類金属塩等を含有する組成物で、焼成すると無機酸化物のみになるように調合したものでもよい。液滴吐出方式によって形成された第1層間絶縁層583は、この後、中間乾燥される。
【0104】
液滴吐出方式によって第1層間絶縁層583を形成する際には、第1層間絶縁層583を形成するための吐出動作をする前に、ゲート絶縁層582上面に対して液状材料の親和性を制御する表面処理をしておいてもよい。この場合の表面処理は、UV、プラスマ処理等の親液処理である。こうすることにより、第1層間絶縁層583を形成するための液状材料はゲート絶縁層582に密着するとともに、平坦化される。
【0105】
そして、この第1層間絶縁層583及びゲート絶縁層582にフォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることにより、ソース電極及びドレイン電極に対応するコンタクトホールを形成する。次いで、第1層間絶縁層583を覆うように、アルミニウムやクロム、タンタル等の金属からなる導電層を形成した後、この導電層のうち、ソース電極及びドレイン電極が形成されるべき領域を覆うようにパターニング用マスクを設けるとともに、導電層をパターニングすることにより、ソース電極543及びドレイン電極544を形成する。
【0106】
次に、図示はしないが、第1層間絶縁層583上に、信号線、共通給電線、走査線を形成する。このとき、これらに囲まれる箇所は後述するように発光層等を形成する画素となることから、例えばバックエミッション型とする場合には、TFT324が前記各配線に囲まれた箇所の直下に位置しないよう、各配線を形成する。
【0107】
次いで、図9(a)に示すように、第2層間絶縁層584を、第1層間絶縁層583、各電極543、544、前記不図示の各配線を覆うように形成する。
第1層間絶縁層583は液滴吐出方式によって形成される。ここで、デバイス製造装置IJの制御装置CONTは、図9(a)に示すように、ドレイン電極(第1の材料層)544の上面に非吐出領域(非滴下領域)Hを設定し、ドレイン電極544のうち非吐出領域H以外の部分、ソース電極543及び第1層間絶縁層583を覆うように、第2層間絶縁層584を形成するための液状材料を吐出し、第2層間絶縁層584を形成する。こうすることによって、コンタクトホール323aが形成される。あるいは、コンタクトホール323aをフォトリソグラフィー法で形成してもよい。
【0108】
ここで、第2層間絶縁層584を形成するための吐出ヘッド20から吐出させる液状材料としては、第1層間絶縁層583同様、SiO等の材料を適当な溶媒に分散してペースト化したものや、絶縁性材料含有ゾルなどが挙げられる。絶縁性材料含有ゾルとしては、テトラエトキシシラン等のシラン化合物をエタノール等の適当な溶媒に溶かしたものや、アルミニウムのキレート塩、有機アルカリ金属塩または有機アルカリ土類金属塩等を含有する組成物で、焼成すると無機酸化物のみになるように調合したものでもよい。液滴吐出方式によって形成された第2層間絶縁層584は、この後、中間乾燥される。
【0109】
液滴吐出方式によって第2層間絶縁層584を形成する際には、第2層間絶縁層584を形成するための吐出動作をする前に、ドレイン電極544の非吐出領域Hに対して液状材料の親和性を制御する表面処理をしておいてもよい。この場合の表面処理は、撥液処理である。こうすることにより、非吐出領域Hには液状材料が配置されず、コンタクトホール323aを安定して形成できる。また、非吐出領域H以外のドレイン電極544上面、ソース電極543上面、第1層間絶縁層583上面には、予め親液処理を施しておくことにより、第2層間絶縁層584を形成するための液状材料は第1層間絶縁層583やソース電極543、ドレイン電極544のうち非吐出領域H以外に部分に密着するとともに、平坦化される。
【0110】
こうして、第2層間絶縁層584のうちドレイン電極544に対応する部分にコンタクトホール323aを形成しつつ、ドレイン電極(第1の材料層、導電性材料層)544の上層に第2層間絶縁層(第2の材料層、絶縁性材料層)584を形成したら、図9(b)に示すように、コンタクトホール323aにITO等の導電性材料を充填するように、すなわち、コンタクトホール323aを介してドレイン電極544に連続するように導電性材料をパターニングし、画素電極(陽極)323を形成する。
【0111】
有機EL素子に接続する陽極323は、ITOやフッ素をドープしてなるSnO、更にZnOやポリアミン等の透明電極材料からなり、コンタクトホール323aを介してTFT324のドレイン電極544に接続されている。陽極323を形成するには、前記透明電極材料からなる膜を第2層間絶縁層584上面に形成し、この膜をパターニングすることにより形成される。
【0112】
陽極523を形成したら、図9(c)に示すように、第2層間絶縁層584の所定位置及び陽極323の一部を覆うように、有機バンク層521を形成する。第3絶縁層521はアクリル樹脂、ポリイミド樹脂などの合成樹脂によって構成されている。具体的な第3絶縁層521の形成方法としては、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などのレジストを溶媒に融かしたものを、スピンコート、ディップコート等により塗布して絶縁層を形成する。なお、絶縁層の構成材料は、後述する液状材料の溶媒に溶解せず、しかもエッチング等によってパターニングしやすいものであればどのようなものでもよい。更に、絶縁層をフォトリソグラフィ技術等により同時にエッチングして、開口部521aを形成することにより、開口部521aを備えた第3絶縁層521が形成される。
【0113】
ここで、第3絶縁層521の表面には、親液性を示す領域と、撥液性を示す領域とが形成される。本実施形態においてはプラズマ処理工程により、各領域を形成するものとしている。具体的にプラズマ処理工程は、予備加熱工程と、開口部521aの壁面並びに画素電極323の電極面を親液性にする親液化工程と、第3絶縁層521の上面を撥液性にする撥液化工程と、冷却工程とを有している。すなわち、基材(第3絶縁層等を含む基板P)を所定温度(例えば70〜80度程度)に加熱し、次いで親液化工程として大気雰囲気中で酸素を反応ガスとするプラズマ処理(Oプラスマ処理)を行う。続いて、撥液化工程として大気雰囲気中で4フッ化メタンを反応ガスとするプラスマ処理(CFプラスマ処理)を行い、プラズマ処理のために加熱された基材を室温まで冷却することで、親液性及び撥液性が所定箇所に付与されることとなる。なお、画素電極323の電極面についても、このCFプラスマ処理の影響を多少受けるが、画素電極323の材料であるITO等はフッ素に対する親和性に乏しいため、親液化工程で付与された水酸基がフッ素基で置換されることがなく、親液性が保たれる。
【0114】
次いで、図9(d)に示すように、陽極323の上面に正孔輸送層370を形成する。ここで、正孔輸送層370の形成材料としては、特に限定されることなく公知のものが使用可能であり、例えば、トリフェニルアミン誘導体(TPD)、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体等からなる。具体的には、特開昭63−70257号、同63−175860号公報、特開平2−135359号、同2−135361号、同2−209988号、同3−37992号、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示されるが、トリフェニルジアミン誘導体が好ましく、中でも4,4’−ビス(N(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)ビフェニルが好適とされる。
【0115】
なお、正孔輸送層に代えて正孔注入層を形成するようにしてもよく、さらに正孔注入層と正孔輸送層を両方形成するようにしてもよい。その場合、正孔注入層の形成材料としては、例えば銅フタロシアニン(CuPc)や、ポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンであるポリフェニレンビニレン、1,1−ビス−(4−N,N−ジトリルアミノフェニル)シクロヘキサン、トリス(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニウム等が挙げられるが、特に銅フタロシアニン(CuPc)を用いるのが好ましい。
【0116】
正孔注入/輸送層370を形成する際には、液滴吐出方式が用いられる。すなわち、上述した正孔注入/輸送層材料を含む組成物液状材料を陽極323の電極面上に吐出した後に、予備乾燥処理を行うことにより、陽極323上に正孔注入/輸送層370が形成される。なお、この正孔注入/輸送層形成工程以降は、正孔注入/輸送層370及び発光層(有機EL層)360の酸化を防止すべく、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。例えば、吐出ヘッド(不図示)に正孔注入/輸送層材料を含む組成物液状材料を充填し、吐出ヘッドの吐出ノズルを陽極323の電極面に対向させ、吐出ヘッドと基材(基板P)とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御されたインキ滴を電極面に吐出する。次に、吐出後の液滴を乾燥処理して組成物液状材料に含まれる極性溶媒を蒸発させることにより、正孔注入/輸送層370が形成される。
【0117】
なお、組成物液状材料としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン等のポリチオフェン誘導体と、ポリスチレンスルホン酸等との混合物を、イソプロピルアルコール等の極性溶媒に溶解させたものを用いることができる。ここで、吐出された液滴は、親液処理された陽極323の電極面上に広がり、開口部521aの底部近傍に満たされる。その一方で、撥液処理された第3絶縁層521の上面には液滴がはじかれて付着しない。したがって、液滴が所定の吐出位置からはずれて第3絶縁層521の上面に吐出されたとしても、該上面が液滴で濡れることがなく、はじかれた液滴が第3絶縁層521の開口部521a内に転がり込むものとされている。
【0118】
次いで、正孔注入/輸送層370上面に発光層360を形成する。発光層360の形成材料としては、特に限定されることなく、低分子の有機発光色素や高分子発光体、すなわち各種の蛍光物質や燐光物質からなる発光物質が使用可能である。発光物質となる共役系高分子の中ではアリーレンビニレン構造を含むものが特に好ましい。低分子蛍光体では、例えばナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ペリレン誘導体、ポリメチン系、キサテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキノリンおよびその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン誘導体等、または特開昭57−51781、同59−194393号公報等に記載されている公知のものが使用可能である。
【0119】
発光層360は、正孔注入/輸送層370の形成方法と同様の手順で形成される。すなわち、液滴吐出方式によって発光層材料を含む組成物液状材料を正孔注入/輸送層370の上面に吐出した後に、中間乾燥処理を行うことにより、第3絶縁層521に形成された開口部521a内部の正孔注入/輸送層370上に発光層360が形成される。この発光層形成工程も上述したように不活性ガス雰囲気下で行われる。吐出された組成物液状材料は撥液処理された領域ではじかれるので、液滴が所定の吐出位置からはずれたとしても、はじかれた液滴が第3絶縁層521の開口部521a内に転がり込む。
【0120】
次いで、発光層360の上面に電子輸送層350を形成する。電子輸送層350も発光層360の形成方法と同様、液滴吐出方式により形成される。電子輸送層350の形成材料としては、特に限定されることなく、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンおよびその誘導体、ベンゾキノンおよびその誘導体、ナフトキノンおよびその誘導体、アントラキノンおよびその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンおよびその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンおよびその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリンおよびその誘導体の金属錯体等が例示される。具体的には、先の正孔輸送層の形成材料と同様に、特開昭63−70257号、同63−175860号公報、特開平2−135359号、同2−135361号、同2−209988号、同3−37992号、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示され、特に2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウムが好適とされる。液滴吐出方式により組成物液状材料を吐出した後、中間乾燥処理が行われる。
【0121】
なお、前述した正孔注入/輸送層370の形成材料や電子輸送層350の形成材料を発光層360の形成材料に混合し、発光層形成材料として使用してもよく、その場合に、正孔注入/輸送層形成材料や電子輸送層形成材料の使用量については、使用する化合物の種類等によっても異なるものの、十分な成膜性と発光特性を阻害しない量範囲でそれらを考慮して適宜決定される。通常は、発光層形成材料に対して1〜40重量%とされ、さらに好ましくは2〜30重量%とされる。
【0122】
次いで、図9(e)に示すように、電子輸送層350及び第3絶縁層521の上面に陰極522を形成する。陰極522は、電子輸送層350及び第3絶縁層521の表面全体、あるいはストライプ状に形成されている。陰極522については、もちろんAl、Mg、Li、Caなどの単体材料やMg:Ag(10:1合金)の合金材料からなる1層で形成してもよいが、2層あるいは3層からなる金属(合金を含む。)層として形成してもよい。具体的には、Li O(0.5nm程度)/AlやLiF(0.5nm程度)/Al、MgF /Alといった積層構造のものも使用可能である。陰極222は上述した金属からなる薄膜であり、光を透過可能である。
【0123】
なお、上記実施形態では、各絶縁層を形成する際に液滴吐出方式を用いているが、ソース電極543やドレイン電極544、あるいは陽極323や陰極522を形成する際に本実施形態の液滴吐出方式を用いてもよい。中間乾燥処理は、組成物液状材料のそれぞれを吐出後、行われる。
【0124】
なお、導電性材料層を構成する導電性材料(デバイス形成用材料)としては、所定の金属、あるいは導電性ポリマーが挙げられる。
金属としては、金属ペーストの用途によって銀、金、ニッケル、インジウム、錫、鉛、亜鉛、チタン、銅、クロム、タンタル、タングステン、パラジウム、白金、鉄、コバルト、ホウ素、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、スカンジウム、ロジウム、イリジウム、バナジウム、ルテニウム、オスミウム、ニオブ、ビスマス、バリウムなどのうち少なくとも1種の金属又はこれらの合金が挙げられる。また、酸化銀(AgO又はAgO)や酸化銅なども挙げられる。
【0125】
また、上記導電性材料を吐出ヘッドから吐出可能にペースト化する際の有機溶媒としては、炭素数5以上のアルコール類(例えばテルピネオール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、フェネチルアルコール)の1種以上を含有する溶媒、又は有機エステル類(例えば酢酸エチル、オレイン酸メチル、酢酸ブチル、グリセリド)の1種以上を含有する溶媒であればよく、使用する金属又は金属ペーストの用途によって適宜選択できる。更には、ミネラルスピリット、トリデカン、ドデシルベンゼンもしくはそれらの混合物、又はそれらにα−テルピネオールを混合したもの、炭素数5以上の炭化水素(例えば、ピネン等)、アルコール(例えば、n−ヘプタノール等)、エーテル(例えば、エチルベンジルエーテル等)、エステル(例えば、n−ブチルステアレート等)、ケトン(例えば、ジイソブチルケトン等)、有機窒素化合物(例えば、トリイソプロパノールアミン等)、有機ケイ素化合物(シリコーン油等)、有機硫黄化合物もしくはそれらの混合物を用いることもできる。なお、有機溶媒中に必要に応じて適当な有機物を添加してもよい。そして、これら溶媒に応じて、中間乾燥処理の際のガス温度が設定される。
【0126】
次に、上記実施形態の有機EL表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
図10は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図10において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の有機EL表示装置を用いた表示部を示している。
【0127】
図11は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図11において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記の有機EL表示装置を用いた表示部を示している。
【0128】
図12は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図12において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記の有機EL表示装置を用いた表示部を示している。
【0129】
図10〜図12に示す電子機器は、上記実施の形態の有機EL表示装置を備えているので、ショート部及び断線部がなくムラや画素欠陥などがない高品位な画像を表示できる有機EL表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0130】
上記実施形態は、本発明の導電性パターンの製造方法を、有機EL表示デバイスの駆動用TFTの配線パターン形成に適用したものであるが、有機EL表示デバイスに限らず、PDP(プラズマディスプレイパネル)デバイスの配線パターンの製造、液晶表示デバイスの配線パターンの製造など、各種多層配線デバイスの製造に適用可能である。そして、各種多層配線デバイスを製造するに際し、導電性材料層及び絶縁性材料層のうちいずれの材料層を形成する際にも本発明の導電性パターンの製造方法を適用できる。
【0131】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施の形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の製造方法で用いる製造装置を示す図である。
【図2】同上の製造装置における吐出ヘッドの分解斜視図である。
【図3】同上の吐出ヘッドにおける主要部の斜視図である。
【図4】本実施形態に係る製造方法を示すフローチャートである。
【図5】有機EL表示装置の画素部の平面構造を示す図である。
【図6】同上の有機EL表示装置の回路図である。
【図7】本実施形態の有機EL装置を示す断面図である。
【図8】本実施形態の電気光学装置の製造方法を示す断面図である。
【図9】本実施形態の電気光学装置の製造方法を示す断面図である。
【図10】本実施形態の有機EL素子を備えた電子機器を示す図である。
【図11】本実施形態の有機EL素子を備えた電子機器を示す図である。
【図12】本実施形態の有機EL素子を備えた電子機器を示す図である。
【符号の説明】
10…インクジェット装置(液滴吐出装置、製膜装置)、14…第1移動装置(移動装置)、20…吐出ヘッド、80…予備乾燥装置、81…ガス供給部、83…第3移動装置(移動装置)、211…ノズル、DS…デバイス(有機EL装置)、P…基板、S…デバイス製造装置、ST…ステージ

Claims (12)

  1. 導電性材料を含む液滴を吐出して基板の所望位置に該液滴を付着させる液滴吐出方式を用いた導電性パターンの製造方法であって、
    前記液滴を、8×10−12(Joule)から1.7×10−8(Joule)までのいずれかの運動エネルギーで吐出させて、前記基板の所望位置に該液滴を付着させることで導電性パターンを形成させることを特徴とする導電性パターンの製造方法。
  2. 前記液滴は、4(m/s)から10(m/s)までのいずれかの速度で吐出させることを特徴とする請求項1記載の導電性パターンの製造方法。
  3. 前記液滴は、吐出時の重量が1×10−10(g)から3×10−8(g)までのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性パターンの製造方法。
  4. 前記液滴は、直径が5(μm)から40(μm)までの大きさの開口をもつ吐出口から吐出されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の導電性パターンの製造方法。
  5. 前記液滴は、配線パターンを形成する材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の導電性パターンの製造方法。
  6. 前記基板における導電性パターンを形成する領域の少なくとも一部は、凸形状の隔壁で区分けされており、
    前記隔壁の高さは、0.5μmから20μmまでのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の導電性パターンの製造方法。
  7. 前記液滴が前記隔壁に接触角30度から170度の範囲で接するように、該液滴の吐出をする前に、該隔壁に表面処理を施しておくことを特徴とする請求項6記載の導電性パターンの製造方法。
  8. 前記隔壁に対する前記液滴の接触角と、該隔壁で区分けされた導電性パターン形成領域の表面に対する該液滴の接触角との差が10度以上であることを特徴とする請求項6又は7記載の導電性パターンの製造方法。
  9. 前記隔壁で区分けされた導電性パターン形成領域の表面は、前記液滴が吐出される前に、親液処理が施されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の導電性パターンの製造方法。
  10. 前記隔壁で区分けされた導電性パターン形成領域は、少なくとも幅が1μmから150μmまでの範囲であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の導電性パターンの製造方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の導電性パターンの製造方法を用いて配線パターンが形成されたことを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項11に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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