JP2004271799A - カラーフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】受像層上での着色インクの濡れ広がりを制御し、画素濃度の均一性、且つ耐性、特に耐薬品性に優れたカラーフィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】透明基板上に形成された受像層にインクジェット法により着色インクを付与して形成するカラーフィルタにおいて、該受像層がアクリル共重合体樹脂で構成され、その成分中にダイアセトンアクリルアミドを必須成分として含有する。更に、且つジカルボン酸ジヒドラジドを加熱硬化成分として含有することが好ましい。そして、この受像層を透明基板の上に形成されたパターン状遮光層上に全面塗布し、乾燥、仮硬化した後、前記パターン状遮光層の開口部位に相当する受像層上にインクジェット法により着色インクを付与して画素形成した後、本硬化させる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界放射型表示装置、蛍光表示装置、プラズマディスプレイ(PDP)及び液晶表示装置などに用いるカラーフィルタ及びその製造方法に関するものであり、特にインクジェット法により製造されるカラーフィルタ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
表示装置において、カラー表示、反射率の低減、コントラストの改善、分光特性制御などの目的にカラーフィルタを用いることは、有用な手段となっている。この表示装置に用いるカラーフィルタは、多くの場合、カラーフィルタは画素として形成されて使用されるものである。このカラーフィルタの画素を形成する方法として、これまで実用されてきた方法としては、フォトリソグラフィ法、印刷法などがあげられる。
【0003】
これらの画素を形成する方法に対し、プリンタで実用されてきたインクジェット法による画素形成方法を、カラーフィルタの製造に適用する技術が提案されている。しかし、カラーフィルタをインクジェット法により形成する方法においては、インクジェットによるインク粒子の飛散や、インクのにじみが発生し易いので、画素形状が鮮明で画素エッヂのシャープなカラーフィルタを得ることは困難なことである。
【0004】
近年、このインク粒子の飛散や、インクのにじみを防ぐため、基板上に受像層処理を施す特許が多く出願されている。例えば、特許文献1、特許文献2ではブラックマトリクスを設けた基板上にインク吸収性樹脂層を積層し、光照射等で開口部と遮光部のインクヌレ性を制御する方法、特許文献3では基板上にインク吸収性樹脂層を設け、光照射等でインクヌレ性の高い部分と低い部分を形成し、インクヌレ性の高い部分に着色インクを付与し、低い部分の上に遮光部材を配する方法などが提案されている。
【0005】
しかし、基板上に受像層を設けてインクジェット法によりカラーフィルタを形成する場合、着色インクの濡れ広がりを制御することが不可欠であり、この制御を行うための指針が明確になってはいない。また、優れたインク吸収性を付与しようとすると画素形成後のカラーフィルタの耐性が乏しくなる傾向にあり、これらをバランス良く制御できる材料設計が課題として挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開平08−338905号公報
【特許文献2】
特開平09−15580号公報
【特許文献3】
特開平09−26508号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、カラーフィルタをインクジェット法により形成する方法において、透明基板上に受像層を設け、その受像層上での着色インクの濡れ広がりを制御し、画素濃度の均一性、且つ耐性、特に耐薬品性に優れたカラーフィルタの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも、透明基板と、この透明基板の上に形成された受像層にインクジェット法により着色インクを付与して形成するカラーフィルタにおいて、該受像層がアクリル共重合体樹脂で構成され、その成分中にダイアセトンアクリルアミドを必須成分として含有するカラーフィルタである。更に、且つジカルボン酸ジヒドラジドを加熱硬化成分として含有することを特徴とするカラーフィルタである。これらの受像層を、予めパターン状遮光層が設けられた透明基板の前記遮光層を含む透明基板全面に塗布し、乾燥、仮硬化した後、前記パターン状遮光層の開口部位に相当する受像層上にインクジェット法により着色インクを付与して画素形成した後、本硬化することで、画素濃度の均一性、且つ耐性、特に耐薬品性に優れたカラーフィルタが得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明によるカラーフィルタを、その実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明によるカラーフィルタの実施例を示す平面図である。図1に示すように、表示装置用カラーフィルタ(1)は、透明基板(2)の上にパターン状遮光層(3)が形成され、さらに遮光層を含む透明基板の上に受像層(4)が設けられる。そしてパターン状遮光層間の開口部に相当する位置にインクジェット法により着色インクで赤色(R),緑色(G),青色(B)各々のパターン状着色層(5)が形成されている。このときの受像層上での着色インクの濡れ広がりを制御することで画素濃度の均一性に優れたカラーフィルタが得られる。
【0010】
図1において、本発明に用いる透明基板(2)は、十分な強度、平坦性、耐熱性、光透過性などを有するものが好ましい。例えば、通常カラーフィルタ基板として用いられている透明な無アルカリガラス、或いはソーダガラスなどがあげられる。
【0011】
本発明におけるパターン状遮光層(3)の材料としては、黒色遮光材、分散剤、樹脂、溶媒を主成分とする黒色樹脂組成物であり、例えば、光重合性モノマー、光重合開始剤などを混合し感光性をもたせた黒色樹脂組成物が好ましいものである。
【0012】
本発明におけるパターン状遮光層(3)の黒色遮光材としては、黒色顔料、黒色染料、無機材料などであり、有機顔料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、酸化チタン、鉄黒などを混合して用いられるものである。
【0013】
また、本発明におけるパターン状遮光層(3)の分散剤としては、非イオン性界面活性剤では、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤では、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
【0014】
本発明におけるパターン状遮光層(3)の溶媒としては、黒色樹脂組成物の塗布性、分散安定性などの点から、適宜選択して使用されるものであり、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノンなどがあげられる。
【0015】
本発明における受像層(4)の材料は、樹脂を主成分とし、溶媒、必要に応じて有機および無機微粒子などで構成するものである。
【0016】
本発明における受像層(4)の材料としては、透明であること、受像したインク中の色材の定着性に優れること、また変色や褪色がないこと、諸耐性があることなどの性能が要求され、本発明では当該層に特定の樹脂を用いることにより画素品質、色材の定着性や濡れ性と、耐性を両立させる。このような受像層としては、ダイアセトンアクリルアミドを必修成分とし、その他にアクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマーからなる共重合体樹脂をジカルボン酸ジヒドラジドで熱硬化したもので構成する。また、本発明ではダイアセトンアクリルアミド必須成分と、更にジヒドラジド化合物との熱硬化反応の組み合わせることで優れた画素品質と耐性を付与できる。
【0017】
本発明で述べるダイアセトンアクリルアミドの添加量は全モノマー成分中、5〜40重量%の割合で共重合させたものが望ましい。5重量%以下であると耐性に寄与するだけの架橋効果が得られず、また40重量%以上であると架橋密度が著しく高くなり、塗膜の可撓性が損なわれ、結果、画素内に亀裂を生じる原因となる。より好ましくは10〜20重量%の範囲が望ましい。
【0018】
本発明で述べるジカルボン酸ジヒドラジドはマロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、ズベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジドなどがあげられる。これらを所定量、単独もしくは混合して添加することができる。なかでもアジピン酸ジヒドラジドは反応性が高いこと、工業生産されているため比較的安価であることなどからその使用が特に望ましい。
【0019】
本発明で述べるジカルボン酸ジヒドラジドの添加量はダイアセトンアクリルアミドのモル量に対して0.02から0.50倍のモル当量であることが好ましい。この理由はジカルボン酸ジヒドラジドはダイアセトンアクリルアミド成分の活性カルボニル基と架橋反応するため、その添加量がダイアセトンアクリルアミドのモル量に対して0.02倍のモル量以下であると架橋による耐性向上効果が少なく、0.50倍モル量以上であると未反応成分の増加により経時劣化を招く。
【0020】
また、インクの受像性を高めるために、透明性を損なわない範囲内で、この樹脂に微粒子(フィラー)を含有させることも有効である。フィラーとしては、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、フッ素樹脂系のビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド等の熱可塑性樹脂、ポリベンゾグアナミン樹脂、あるいは尿素樹脂等の熱硬化性樹脂からなる合成樹脂微粒子、もしくはセルロース、澱粉系の微粒子などの天然高分子、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、ベントナイト、酸化チタン等、コロイダルシリカ等で知られる無水ケイ酸、含水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウム等のホワイトカーボン、アルミナゾル等の無機微粒子などが挙げられる。また、フィラーの添加量は、受像層100重量%に対し1〜10%が好ましいものである。
【0021】
本発明における受像層(4)材料の溶媒は、受像層組成物の塗布性、分散安定性などの点から、適宜選択して使用されるものであり、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジクライム、シクロヘキサノン等の一種または二種以上の混合溶剤を用いた10〜50重量%溶液の塗工液として使用する。
【0022】
また、受像層(4)には、目的に応じて、前記した以外のその他の樹脂、あるいは、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、PH調整剤、消泡剤その他添加剤を性能を逸脱しない範囲で適宜混合しても良い。
【0023】
受像層の厚みは、通常、1〜20μm程度、好ましくは2〜10μm程度である。インク受容層の形成は、上記主剤及び硬化剤を適宜な当量比で混合した塗工液を、支持体の少なくとも片面に、グラビアコート、ロールコート、ワイヤーバーコート等の公知の塗工手段によって塗工すれば良い。
【0024】
本発明における着色インクの材料は、着色顔料、樹脂、分散剤、溶媒などで構成するものである。
【0025】
着色剤として使用する顔料の具体例としては、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、Pigment Blue 15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Red 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、 Pigment Orange36、 Pigment Violet23などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、これらは要望の色相を得るために2種類以上を混合して用いても構わない。
【0026】
着色インクに使用する溶剤種としてはインクジェット印刷における適性の表面張力範囲35mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上のものが好ましい。表面張力が35mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼし、また、沸点が130℃以下であるとノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。具体的には、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、上記要件を満たす溶剤なら用いることができる。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
【0027】
本発明における着色インクの樹脂としては、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択されるものである。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましいものである。
【0028】
樹脂への色素の分散を向上させるために、分散剤を用いてもよく、分散剤として、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。溶媒としては溶解性の他に経時安定性、乾燥性などが要求され、色素、樹脂との関係にて適宜選択されるものである。
【0029】
また、本発明により形成されるカラーフィルタは画素形成後、その耐性向上を目的として、熱、光、電子線等のエネルギーによる硬化処理が可能である。
【0030】
本発明におけるカラーフィルタ(1)の透明基板(2)上のパターン状遮光層(3)の形成は、フォトリソグラフィ法によるものである。受像層(4)の形成は、スピンコータ、ロールコータなどによるものであり、また、パターン状遮光層(3)、および受像層(4)上の開口部へのパターン状着色層(5)の形成は、インクジェット法によるものである。
【0031】
すなわち、図1に示す実施例において、透明基板の上に形成されたパターン状遮光層を含む透明基板上にアクリル共重合体樹脂で構成され、その成分中にダイアセトンアクリルアミドを必須成分として含み、更に好ましくは、ジカルボン酸ジヒドラジドを加熱硬化成分として含有する受像層を塗布したものの開口部位にインクジェット法により赤色(R),緑色(G),青色(B)各々の着色インクでパターン状着色層を形成することにより画素濃度均一性に優れたカラーフィルタとなる。
【0032】
使用するインクジェット装置としては、インクの吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があり、特にピエゾ変換方式が好適である。インクの粒子化周波数は5〜100KHz程度、ノズル径としては5〜80μm程度,ヘッドを3個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個組み込んだ装置が好適である。また、必要に応じパターン状着色層(5)の形成後に加熱などの硬化を行ってもよい。
【0033】
【実施例】
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
【0034】
<実施例1>
(パターン状遮光層の作製)ポリイミド前駆体(東レ(株)製:「セミコファインSP−510」)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、及び、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散し黒色樹脂組成物を調製した。 この黒色樹脂組成物をスピンコータによって、無アルカリガラス(コーニング社製、品番7059)上に約1.0μmの塗膜に形成した。100℃で20分間の加熱硬化により黒色樹脂組成物の遮光層を形成した。次に、ポジ型フォトレジスト(ヘキスト社製:AZ1350)をスピンコータによって塗布し、100℃で20分間の加熱硬化した。続いて、マスクを介して10mJ/cmのUV光露光を行い、ヘキスト社製:AZ現像液を用いてポジ型フォトレジストの現像、及び黒色樹脂組成物の遮光層のエッチングを同時に行った。次に、130℃で20分間の加熱硬化の後、ポジ型フォトレジストを5%苛性ソーダ水溶液で剥離し、250℃で60分間の加熱硬化を行い、パターン状遮光層を得た。
【0035】
(受像層の作製)
メタクリル酸メチル60部、アクリル酸エチル20部、ダイアセトンアクリルアミド20部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて7時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂にアジピン酸ジヒドラジド5部を加え、固形分濃度が10〜15%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し受像層用塗工液とした。そして前記マトリックス状遮光層を設けたガラス基板上に、受像層用塗工液をスピンコータによって塗布し、70℃で5分間乾燥し、乾燥後膜厚約2.0μmの塗膜に形成した。
【0036】
(着色インクの調製)
メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈しアクリル共重合樹脂の希釈液とした。 この希釈液80.1gに対し顔料19.0g、分散剤0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。この各着色ワニスをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで顔料濃度が8〜15%、粘度が15cpsになるように調整しR,G,B着色インクを得た。
【0037】
(カラーフィルタの作製)
前記受像層を塗布したガラス基板のパターン状遮光層の開口部上に、前記R,G,B各色の着色インクを使用し、12pl,180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)を搭載したインクジェット印刷装置により、インクジェット法により赤色(R),緑色(G),青色(B)各々のパターン状着色層(5)を形成した後、120℃で5分間乾燥してカラーフィルタを得た。このようにして得られたカラーフィルタは、濃度バランスに優れ、画素形状が鮮明で、耐性にも優れたカラーフィルタであった。
【0038】
<実施例2>
実施例1の受像層の作製において、アクリルポリマーのモノマー比をメタクリル酸メチル70部、アクリル酸エチル10部、ダイアセトンアクリルアミド20部とした以外は、実施例1と同様の方法で行った。
【0039】
<比較例1>
実施例1の受像層の作製において、アクリルポリマーのモノマー比をメタクリル酸メチル80部、アクリル酸エチル20部とした以外は、実施例1と同様の方法で行った。
【0040】
<比較例2>
実施例1の受像層の作製において、アジピン酸ジヒドラジドを加えなかった以外は、実施例1と同様の方法で行った。
【0041】
上記実施例1,2、比較例1,2で述べたカラーフィルタの特性を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 2004271799
【0043】
上記、表1中の評価法の詳細を以下に示す。
【0044】
<耐薬品性>
下記に示す薬品中に5分間浸漬前後の濃度のΔEabを測定し、下記判断基準で評価した。
【0045】
アルコール;イソプロピルアルコール
酸;5%硫酸水溶液
アルカリ;5%水酸化ナトリウム水溶液
○;ΔEab≦3
△;ΔEab=3〜10
×;ΔEab≧10
【0046】
【発明の効果】
本発明は、少なくとも、透明基板と、この透明基板の上に形成されたパターン状遮光層を含む透明基板上の全面に受像層塗布したものの開口部位にインクジェット法により着色インクを付与して形成するカラーフィルタにおいて、該受像層がアクリル共重合体樹脂で構成され、その共重合成分中にダイアセトンアクリルアミドを必須成分として含有すること、更に好ましくは、ジカルボン酸ジヒドラジドを加熱硬化成分として含有するカラーフィルタである。このカラーフィルタ画素受像層組成物を、透明基板と、この透明基板の上に形成されたパターン状遮光層上全面に塗布し、仮硬化した後、前記パターン状遮光層の開口部位に相当する受像層上にインクジェット法により着色インクを付与して画素形成した後、本硬化することで、画素濃度の均一性、且つ耐性、特に耐薬品性に優れたカラーフィルタが得られる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラーフィルタの製造方法の一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…カラーフィルタ
2…透明基板
3…パターン状遮光層
4…受像層
5…パターン状着色層

Claims (6)

  1. 少なくとも、透明基板と、この透明基板の上に形成された受像層にインクジェット法により着色インクを付与して形成するカラーフィルタにおいて、該受像層がアクリル共重合体樹脂で構成され、その共重合体成分中にダイアセトンアクリルアミドを必須成分として有することを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 更に、ジカルボン酸ジヒドラジドを加熱硬化成分として含有することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ。
  3. 前記着色インクが、沸点130℃以上、表面張力35mN/m以下の水溶性の脂肪族エステルおよび脂肪族エーテル系溶剤を主溶剤として構成されることを特徴とする請求項1又は2記載のカラーフィルタ。
  4. 受像層成分中のダイアセトンアクリルアミドの添加量が、全モノマー成分中5〜40重量%の割合であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの1に記載のカラーフィルタ。
  5. 受像層成分中のジカルボン酸ジヒドラジドの添加量がダイアセトンアクリルアミドのモル量に対して0.02から0.50倍のモル当量であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの1に記載のカラーフィルタ。
  6. 予めパターン状遮光層が設けられた透明基板の前記遮光層を含む透明基板全面に、アクリル共重合体樹脂で構成され、その成分中にダイアセトンアクリルアミドを必須成分として有する受像層を全面塗布し、乾燥、仮硬化した後、前記パターン状遮光層間の開口部位に相当する受像層上にインクジェット法により着色インクを付与して画素形成した後、本硬化することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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