JP2004271777A - 光学部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の反射防止機能を有する光学部材に比べ安価に生産することができ、また、同一の品質を保持したまま大量生産することができ、さらに、優れた反射防止機能を有する光学部材を提供する。
【解決手段】入光学部材の所定の部位に、微細な凹部および/または凸部を複数形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】入光学部材の所定の部位に、微細な凹部および/または凸部を複数形成する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプロジェクションスクリーンなど、光の反射が問題となる様々な利用分野において好適に用いることができる光学部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばプロジェクションスクリーンにあっては、光源から投影される映像光の光路を略平行にして出射するための光学要素を有するフレネルレンズシートや、前記フレネルレンズシートにより平行になった光を発散させるための光学要素を有するレンチキュラーレンズなど、様々な光学部材が用いられている。
【0003】
そして、この様な光学部材にあっては、▲1▼光源から投射される光や、▲2▼外部の光源(例えば、室内灯など)から照射される光が当該光学部材の入光面や出光面において反射することをできるだけ防止する必要がある。光源から投影された光が光学部材表面で反射すると、所謂ゴースト(二重像)を形成してしまい、また、外部の光源から照射された光が反射すると、コントラストの低下を招くからである。
【0004】
現在において、光学部材表面における光の反射を防止すべく、光学部材の入光面や出光面などにおいて、光の反射を防止すべき部分に低屈折率層を設けることにより、当該部分に反射防止効果を付与することが行われている。このような低屈折率層を形成する方法としては、例えば、物理蒸着法(PVD法)や化学蒸着法(CVD法)、さらには樹脂溶液をコーティングする方法、等が用いられている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】
特開平3−220542号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記何れの方法にあっても、低屈折率層を所定の部分に均一に形成することは非常に困難であり、どうしてもムラが生じてしまう場合が多い。低屈折率層のムラは特にプロジェクションスクリーン用の光学部材としては好ましくない。また、前記の方法らはコスト的な観点からも好ましい方法とはいえない。さらには、これらの方法では、厳密な意味での同一物を量産することが難しく、従って同一品質の光学部材を安定的に供給することができなかった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、従来の反射防止機能を有する光学部材に比べ安価に生産することができ、また、同一の品質を保持したまま大量生産することができ、さらに、優れた反射防止機能を有する光学部材を提供することを本発明の主たる課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の1つの観点では、入射した光の光路を変化させるための光学要素が設けられている光学部材は、前記光学部材の所定の部位に、微細な凹部および/または凸部が複数形成されていることを特徴とする。
【0008】
このような凹部および/または凸部を形成した場合には、当該凹部および/または凸部が形成された部位の屈折率は、光学部材を形成する基材の屈折率と凹部内の空隙、および/または凸部間の空隙の屈折率(つまり空気の屈折率)との平均値となるため、当該部位が従来の低屈折率層としての役割を果たすこととなり、光の反射を効率よく防止することができる。また、本発明の光学部材によれば、従来のそれのように光学部材を形成する基材に別途反射防止層を設けるのではく、光学部材を形成する基材自体が反射防止性能を有することとなるため、反射防止層を形成する際のムラの問題や、基材と反射防止層との接着性の問題、コストの問題等を全て解決することができる。
【0009】
上記の光学部材において、前記凹部および/または凸部は、その平均深さまたは平均高さが0.05μm以上0.5μm以下であって、隣り合う凹部または凸部間の平均距離が0.5μm以下であってもよく、さらに、この場合においては前記凹部または凸部の平均深さまたは平均高さが平均距離の0.2〜2倍であってもよい。
【0010】
前述のように、本発明の光学部材においては、凹部および/または凸部が形成されている部分が従来の反射防止層としての役割を果たしているが、当該部分の屈折率は、凹部の平均深さおよび/または凸部の平均高さ、や凹部間および/または凸部間の平均距離によって自在にコントロールが可能である。例えば凹部の平均深さに対する凹部間の平均距離を小さくする(つまり空隙率を高くする)ことにより、凹部が形成されている部分の屈折率を低くすることができる。このような状況にあって、凹部の平均深さ、凸部の平均高さ、凹部間および/または凸部の平均距離、さらにこれらの比をそれぞれ上記の範囲内とすることにより、すぐれた反射防止機能を光学部材に付与することができる。
【0011】
また、上記光学部材はプロジェクションスクリーンに用いられることが可能である。
【0012】
プロジェクションスクリーン用の光学部材は、特に反射防止機能が要求されるところ、本発明の光学部材は優れた反射防止機能を有しているからである。
【0013】
さらに、上記光学部材にあっては、前記光学要素が入射した光の光路を略平行に変化させるための光学要素であってもよく、また、前記光学要素が入射した光の光路を発散させるための光学要素であってもよい。
【0014】
入射した光の光路を略平行に変化させるための光学要素とは、例えばフレネルレンズであり、入射した光の光路を発散させるための光学要素とは、例えばレンチキュラーレンズである。フレネルレンズが設けられた光学部材(フレネルレンズシート)や、レンチキュラーレンズが設けられた光学部材(レンチキュラーレンズシート)は、特にプロジェクションスクリーンに用いられる場合が多く、これらを本発明の光学部材とすることにより、プロジェクションスクリーンに生じうる様々な問題(ゴーストやコントラストの低下)を解決することできる。
【0015】
上記光学部材は、光学部材の所定の位置に設ける凹部および/または凸部に対応した凸部および/または凹部が形成された型を用いて製造されていることが好ましい。
【0016】
上述してきたように、本発明の光学部材は、従来のように低屈折率層を別途に設けるのではなく、光学部材に微細な凹部および/または凸部を設け、それにより光学部材自体が反射防止機能を有していることに特徴を有するものである。従って、光学部材自体を形成するのと同時に、低屈折率層として機能する凹部および/または凸部を形成することも可能である。そして、この場合においては、光学部材の所定の位置に設ける凹部および/または凸部に対応した凸部および/または凹部が形成された型を用いて製造することが好ましい。光学部材に設ける凹部および/または凸部に対応した凸部および/または凹部が形成された型を用いて製造することにより、同一の光学部材を量産することが可能となり、優れた反射防止機能を有する光学部材を安定して供給することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の光学部材について図面を用いて具体的に説明する。
【0018】
本発明の光学部材は、入射した光の光路を変化させるための光学要素が設けられている光学部材であって、前記光学部材の所定の部位には、微細な凹部および/または凸部が複数形成されていることを特徴とするものである。ここで入射した光の光路を変化させるための光学要素とは、例えば、入射した光の光路を略平行に変化させるものや、入射した光の光路を所定の角度に屈折・発散させるもの等を意味している。従って、このような光学要素が設けられた光学部材としては、入射した光の光路を略平行に変化させるためのプリズムを有するフレネルレンズシートや、入射した光の光路を発散させるためのレンズを有するレンチキュラーレンズシート等を挙げることができる。以下の説明においては、光学部材の中でもフレネルレンズシートを具体例に挙げて説明する。
【0019】
また、本発明において、光学部材に形成される凹部および/または凸部は同様の作用効果を奏するものであるため、以下の説明では凹部を形成した場合を具体例に挙げて説明する。従って、以下の説明における「凹部」を「凸部」または「凹部および凸部」とした場合であっても本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
【0020】
図1は、本発明の光学部材としてのフレネルレンズシートの概略断面図であり、図2は、図1に示す本発明の光学部材のA部分の拡大図である。
【0021】
図1に示す本発明の光学部材1は、入射した光の光路を略平行に変化させる(図1中の矢印X参照)ための光学要素として複数のプリズム2が形成されており、その入光面3側には複数の微細な凹部4が形成されている。このように、本発明の光学部材1は、反射防止層が光学部材とは別に形成されているのではなく、反射防止層として機能する微細な凹部4が光学部材1と一体に形成されていることに特徴を有している。
【0022】
このような凹部4の平均深さDは、光学部材の用途、およびどの程度の反射防止機能が必要なのか、等によって大きく異なるものではあるが、一般的に0.05μm以上0.5μm以下であることが望ましく、0.06μm以上0.2μm以下がさらに望ましい。凹部4の平均深さDが上記範囲より小さい場合には、凹部4が形成された部分が充分な反射防止機能を発揮しない可能性があるからである。また、凹部4の平均深さDが上記範囲より大きい場合には、入射する光(X)が凹部4の影響を受けてしまい(散乱、拡散反射等をする場合があり)、全体としての入射光の透過率が低下する可能性があるからである。
【0023】
また、隣り合う凹部4間の平均距離Lについても、前記平均深さDと同様に、光学部材の用途等により任意に設定することが可能であるが、一般的には、0.5μm以下であることが望ましく、0.08μm以上0.2μm以下がさらに望ましい。上記平均深さDと同様の理由からである。
【0024】
さらに、前記平均深さDと平均距離Lとの関係は、これらの比(つまりD/L)が0.2〜2であることが望まく、0.3〜1がさらに望ましい。平均深さDと平均距離Lとの比が上記数値範囲内であると優れた反射防止機能を発揮することができるとともに、本発明の光学部材を製造するにあたり格別困難となることがないからである。
【0025】
本発明の光学部材1においては、凹部4が形成された部位の屈折率は、光学部材1を形成する基材の屈折率と凹部内の空隙の屈折率(つまり空気の屈折率)との平均値となるため、当該部位の屈折率は、基材のそれよりも低屈折率となり、その結果優れた反射防止機能を発揮する。従って、凹部4が形成された部位の空隙率を前記平均深さDと平均距離Lによりコントロールすることにより自在に屈折率を変化させることができる。
【0026】
次に、本発明の光学部材1において、凹部4が形成される部位について説明する。
【0027】
本発明においては、凹部4を形成する部位については特に限定されることはなく、光学部材において反射防止機能が要求される部位に設ければよい。
【0028】
例えば、図1に示すように、入射した光の光路を略平行に変化させるための光学要素が設けられたフレネルレンズシートの場合には、その入光面3前面に亘って凹部4を形成してもよいし、また、出光面5に形成されているプリズム2の表面に凹部4を形成してもよく、さらには入光面3と出光面5の両方に形成してもよい。
【0029】
また、図3に示すように、入光した光の光路を発散させるための光学要素が設けられたレンチキュラーレンズシート10の場合にあっても、その入光面11側に形成されたレンズ12の表面に凹部4を形成してもよく、また、出光面13に形成されたレンズ14の表面や、ブラックストライプ15の表面に形成してもよく、さらには両面に形成してもよい。
【0030】
このような本発明の光学部材の用途としては、例えばディスプレイ用の各種レンズシートを挙げることができ、具体的にはプロジェクションスクリーン、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)等に用いられるレンズシートとして用いることができる。
【0031】
次に、本発明の光学部材の製造方法について説明する。
【0032】
本発明の光学部材を製造する方法は、特に限定されることはなく、上述してきた特徴を形成することが可能な方法であればいかなる方法であってもよい。しかしながら様々な製造方法の中でも、本発明の光学部材の所定の位置に設ける凹部とは逆の凸部を有する型を用いて製造することが好ましい。
【0033】
以下に図4を使って、凸部を有する型を用いた製造方法について説明する。なお、図4は、図1に示すフレネルレンズシートの出光面5に形成されたプリズムに凹部4を形成する際の方法である。
【0034】
先ず、図4(a)に示すように、フレネルレンズシートを形成する際に従来から用いられている型40を準備する。当該型40の材質等については特に限定されることはない。
【0035】
次に、図4(b)に示すように、準備した型40において、製造したフレネルレンズシートにおいて反射防止機能が必要な部位(この説明においてはプリズム部分)に該当する部分41に、フレネルレンズシートに形成すべき凹部とは逆の凸部42を形成する。
【0036】
当該凸部の形成方法については、特に限定することはないが、例えば、金属粒子を型40の所定の部位に蒸着せしめることにより形成することができる。当該蒸着は物理蒸着法であっても化学蒸着法であってもよい。ここで用いることができる金属粒子としては、Cu、Au、Ni、Cr、などを挙げることができる。また、金属粒子以外であっても、例えば、シリカ粒子、アクリル粒子、BaSO4粒子、等を用いることも可能である。
【0037】
また、凸部42を形成する他の方法としては、例えばディッピングコートを用いてもよい。
【0038】
次に、図4(c)に示すように、前記図4(b)で形成した凸部42付きの型40上にUV硬化樹脂43を流し、UV照射をして樹脂43を硬化させる。
【0039】
最後に、図4(d)に示すように、硬化した樹脂43を型40から剥離することによりプリズムに凹部が形成されたフレネルレンズシートを製造することができる。なお、当該説明においては、UV硬化樹脂を用いているが、これに限定されることはなく、前述した光学部材の材料であって、このような方法に用いることができる材料であればいかなる材料であってもよい。
【0040】
このように、凸部42を有する型40を用いて本発明の光学部材を製造することにより、光学要素(例えばプリズム)と反射防止機能とを併せ持つ光学部材を既存の金型を利用して、かつ、従来と同様の工程により製造することができる。その結果、低屈折率層を改めて形成する従来の方法に比べ、コストを大きく削減することが可能である。また、低屈折率層をコーティング等により形成することがないため、ムラの問題や品質の問題が生じることがなく、同一品質の光学部材を安定して供給することができる。
【0041】
なお、上記説明は、光学部材としてフレネルレンズシートを具体例に挙げて説明したが、同様の方法でレンチキュラーレンズシート、その他様々な光学要素が設けられた光学部材を製造することが可能である。
【0042】
【実施例】
(実施例1)
前述した図4に示す方法により、プリズム面に微細な凹部が複数形成されたフレネルレンズシートを形成した。この際、型に付着せしめる金属粒子としては、Niを用い、その平均粒径は0.12μmとした。またUV硬化樹脂としては、ウレタンアクリル系樹脂を用いた。図4に示す方法により形成した凹部の平均深さは約0.1μmであり、隣り合う凹部間の平均距離は0.2μmであった。
【0043】
(比較例1)
従来公知のフレネルレンズシート(反射防止機能なし)を用意した。
【0044】
(比較例2)
従来公知のフレネルレンズシートのプリズム面にディップ方式で低屈折率層を形成した。当該低屈折率層としてはサイトップ(旭ガラス社製のフッ素系材料)を用いて形成し、その層厚は0.1μmとした。
【0045】
(比較結果)
前記実施例1に係るフレネルレンズシート、及び比較例1、2に係るフレネルレンズシートに対して、それぞれプリズムが形成されている側から光を照射し、フレネルレンズシートの中心付近における反射率を測定した。
【0046】
その結果、本発明のフレネルレンズシートの反射率は0.2%程度であったのに対し、比較例1のフレネルレンズシートの反射率は4.5%であり、比較例2のフレネルレンズシートの反射率は1%程度であった。この結果からも、本発明のフレネルレンズシートが優れた反射防止機能を有していることが分かった。
【0047】
さらに、前記実施例1に係るフレネルレンズシート、及び比較例1、2に係るフレネルレンズシートを、それぞれ従来公知のレンチキュラーレンズと組み合わせて、プロジェクションスクリーンを製造し、同一条件において映像を投影したところ、実施例1に係るフレネルレンズシートを用いたプロジェクションスクリーンは、コントラストが良好であり、二重像が生じることもなかった。一方、比較例1、2に係るフレネルレンズシートを用いたプロジェクションスクリーンはともに、本発明のフレネルレンズシートを用いたプロジェクションスクリーンに比べてコントラストが明らかに低く、また、比較例1のフレネルレンズシートを用いたプロジェクションスクリーンにあっては、画面下部には二重像が生じていた。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、その所定の部位には微細な凹部および/または凸部が形成されているので、当該凹部および/または凸部が形成された部位の屈折率は、光学部材を形成する基材の屈折率と凹部内の空隙の屈折率および/または凸部の間の空隙(つまり空気の屈折率)との平均値となり、当該部位が従来の低屈折率層としての役割を果たすこととなる。その結果、光の反射を効率よく防止することができる。また、本発明の光学部材によれば、従来のそれのように光学部材を形成する基材に別途反射防止層を設けるのではく、光学部材を形成する基材自体が反射防止性能を有することとなるため、反射防止層を形成する際のムラの問題や、基材と反射防止層との接着性の問題、コストの問題等を全て解決することができる。
【0049】
さらに、本発明の光学部材を型を用いて製造することにより、光学要素(例えばプリズム)と反射防止機能とを併せ持つ光学部材を既存の金型を利用して、かつ、従来と同様の工程により製造することができる。その結果、低屈折率層を改めて形成する従来の方法に比べ、コストを大きく削減することが可能である。また、低屈折率層をコーティング等により形成することがないため、ムラの問題や品質の問題が生じることがなく、同一品質の光学部材を安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学部材としてのフレネルレンズシートの概略断面図である。
【図2】図1に示す本発明の光学部材のA部分の拡大図である。
【図3】本発明の光学部材としてのレンチキュラーレンズの概略断面図である。
【図4】本発明の光学部材を製造する方法を説明するための工程図である。
【符号の説明】
1…光学部材(フレネルレンズシート)
2…プリズム
3…入光面
4…凹部
5…出光面
10…光学部材(レンチキュラーレンズ)
11…入光面
12、14…レンズ
13…出光面
15…ブラックストライプ
40…型
41…プリズムに該当する部分
42…凸部
43…樹脂
D…凹部の平均深さ
L…隣り合う凹部間の平均距離
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプロジェクションスクリーンなど、光の反射が問題となる様々な利用分野において好適に用いることができる光学部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばプロジェクションスクリーンにあっては、光源から投影される映像光の光路を略平行にして出射するための光学要素を有するフレネルレンズシートや、前記フレネルレンズシートにより平行になった光を発散させるための光学要素を有するレンチキュラーレンズなど、様々な光学部材が用いられている。
【0003】
そして、この様な光学部材にあっては、▲1▼光源から投射される光や、▲2▼外部の光源(例えば、室内灯など)から照射される光が当該光学部材の入光面や出光面において反射することをできるだけ防止する必要がある。光源から投影された光が光学部材表面で反射すると、所謂ゴースト(二重像)を形成してしまい、また、外部の光源から照射された光が反射すると、コントラストの低下を招くからである。
【0004】
現在において、光学部材表面における光の反射を防止すべく、光学部材の入光面や出光面などにおいて、光の反射を防止すべき部分に低屈折率層を設けることにより、当該部分に反射防止効果を付与することが行われている。このような低屈折率層を形成する方法としては、例えば、物理蒸着法(PVD法)や化学蒸着法(CVD法)、さらには樹脂溶液をコーティングする方法、等が用いられている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】
特開平3−220542号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記何れの方法にあっても、低屈折率層を所定の部分に均一に形成することは非常に困難であり、どうしてもムラが生じてしまう場合が多い。低屈折率層のムラは特にプロジェクションスクリーン用の光学部材としては好ましくない。また、前記の方法らはコスト的な観点からも好ましい方法とはいえない。さらには、これらの方法では、厳密な意味での同一物を量産することが難しく、従って同一品質の光学部材を安定的に供給することができなかった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、従来の反射防止機能を有する光学部材に比べ安価に生産することができ、また、同一の品質を保持したまま大量生産することができ、さらに、優れた反射防止機能を有する光学部材を提供することを本発明の主たる課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の1つの観点では、入射した光の光路を変化させるための光学要素が設けられている光学部材は、前記光学部材の所定の部位に、微細な凹部および/または凸部が複数形成されていることを特徴とする。
【0008】
このような凹部および/または凸部を形成した場合には、当該凹部および/または凸部が形成された部位の屈折率は、光学部材を形成する基材の屈折率と凹部内の空隙、および/または凸部間の空隙の屈折率(つまり空気の屈折率)との平均値となるため、当該部位が従来の低屈折率層としての役割を果たすこととなり、光の反射を効率よく防止することができる。また、本発明の光学部材によれば、従来のそれのように光学部材を形成する基材に別途反射防止層を設けるのではく、光学部材を形成する基材自体が反射防止性能を有することとなるため、反射防止層を形成する際のムラの問題や、基材と反射防止層との接着性の問題、コストの問題等を全て解決することができる。
【0009】
上記の光学部材において、前記凹部および/または凸部は、その平均深さまたは平均高さが0.05μm以上0.5μm以下であって、隣り合う凹部または凸部間の平均距離が0.5μm以下であってもよく、さらに、この場合においては前記凹部または凸部の平均深さまたは平均高さが平均距離の0.2〜2倍であってもよい。
【0010】
前述のように、本発明の光学部材においては、凹部および/または凸部が形成されている部分が従来の反射防止層としての役割を果たしているが、当該部分の屈折率は、凹部の平均深さおよび/または凸部の平均高さ、や凹部間および/または凸部間の平均距離によって自在にコントロールが可能である。例えば凹部の平均深さに対する凹部間の平均距離を小さくする(つまり空隙率を高くする)ことにより、凹部が形成されている部分の屈折率を低くすることができる。このような状況にあって、凹部の平均深さ、凸部の平均高さ、凹部間および/または凸部の平均距離、さらにこれらの比をそれぞれ上記の範囲内とすることにより、すぐれた反射防止機能を光学部材に付与することができる。
【0011】
また、上記光学部材はプロジェクションスクリーンに用いられることが可能である。
【0012】
プロジェクションスクリーン用の光学部材は、特に反射防止機能が要求されるところ、本発明の光学部材は優れた反射防止機能を有しているからである。
【0013】
さらに、上記光学部材にあっては、前記光学要素が入射した光の光路を略平行に変化させるための光学要素であってもよく、また、前記光学要素が入射した光の光路を発散させるための光学要素であってもよい。
【0014】
入射した光の光路を略平行に変化させるための光学要素とは、例えばフレネルレンズであり、入射した光の光路を発散させるための光学要素とは、例えばレンチキュラーレンズである。フレネルレンズが設けられた光学部材(フレネルレンズシート)や、レンチキュラーレンズが設けられた光学部材(レンチキュラーレンズシート)は、特にプロジェクションスクリーンに用いられる場合が多く、これらを本発明の光学部材とすることにより、プロジェクションスクリーンに生じうる様々な問題(ゴーストやコントラストの低下)を解決することできる。
【0015】
上記光学部材は、光学部材の所定の位置に設ける凹部および/または凸部に対応した凸部および/または凹部が形成された型を用いて製造されていることが好ましい。
【0016】
上述してきたように、本発明の光学部材は、従来のように低屈折率層を別途に設けるのではなく、光学部材に微細な凹部および/または凸部を設け、それにより光学部材自体が反射防止機能を有していることに特徴を有するものである。従って、光学部材自体を形成するのと同時に、低屈折率層として機能する凹部および/または凸部を形成することも可能である。そして、この場合においては、光学部材の所定の位置に設ける凹部および/または凸部に対応した凸部および/または凹部が形成された型を用いて製造することが好ましい。光学部材に設ける凹部および/または凸部に対応した凸部および/または凹部が形成された型を用いて製造することにより、同一の光学部材を量産することが可能となり、優れた反射防止機能を有する光学部材を安定して供給することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の光学部材について図面を用いて具体的に説明する。
【0018】
本発明の光学部材は、入射した光の光路を変化させるための光学要素が設けられている光学部材であって、前記光学部材の所定の部位には、微細な凹部および/または凸部が複数形成されていることを特徴とするものである。ここで入射した光の光路を変化させるための光学要素とは、例えば、入射した光の光路を略平行に変化させるものや、入射した光の光路を所定の角度に屈折・発散させるもの等を意味している。従って、このような光学要素が設けられた光学部材としては、入射した光の光路を略平行に変化させるためのプリズムを有するフレネルレンズシートや、入射した光の光路を発散させるためのレンズを有するレンチキュラーレンズシート等を挙げることができる。以下の説明においては、光学部材の中でもフレネルレンズシートを具体例に挙げて説明する。
【0019】
また、本発明において、光学部材に形成される凹部および/または凸部は同様の作用効果を奏するものであるため、以下の説明では凹部を形成した場合を具体例に挙げて説明する。従って、以下の説明における「凹部」を「凸部」または「凹部および凸部」とした場合であっても本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
【0020】
図1は、本発明の光学部材としてのフレネルレンズシートの概略断面図であり、図2は、図1に示す本発明の光学部材のA部分の拡大図である。
【0021】
図1に示す本発明の光学部材1は、入射した光の光路を略平行に変化させる(図1中の矢印X参照)ための光学要素として複数のプリズム2が形成されており、その入光面3側には複数の微細な凹部4が形成されている。このように、本発明の光学部材1は、反射防止層が光学部材とは別に形成されているのではなく、反射防止層として機能する微細な凹部4が光学部材1と一体に形成されていることに特徴を有している。
【0022】
このような凹部4の平均深さDは、光学部材の用途、およびどの程度の反射防止機能が必要なのか、等によって大きく異なるものではあるが、一般的に0.05μm以上0.5μm以下であることが望ましく、0.06μm以上0.2μm以下がさらに望ましい。凹部4の平均深さDが上記範囲より小さい場合には、凹部4が形成された部分が充分な反射防止機能を発揮しない可能性があるからである。また、凹部4の平均深さDが上記範囲より大きい場合には、入射する光(X)が凹部4の影響を受けてしまい(散乱、拡散反射等をする場合があり)、全体としての入射光の透過率が低下する可能性があるからである。
【0023】
また、隣り合う凹部4間の平均距離Lについても、前記平均深さDと同様に、光学部材の用途等により任意に設定することが可能であるが、一般的には、0.5μm以下であることが望ましく、0.08μm以上0.2μm以下がさらに望ましい。上記平均深さDと同様の理由からである。
【0024】
さらに、前記平均深さDと平均距離Lとの関係は、これらの比(つまりD/L)が0.2〜2であることが望まく、0.3〜1がさらに望ましい。平均深さDと平均距離Lとの比が上記数値範囲内であると優れた反射防止機能を発揮することができるとともに、本発明の光学部材を製造するにあたり格別困難となることがないからである。
【0025】
本発明の光学部材1においては、凹部4が形成された部位の屈折率は、光学部材1を形成する基材の屈折率と凹部内の空隙の屈折率(つまり空気の屈折率)との平均値となるため、当該部位の屈折率は、基材のそれよりも低屈折率となり、その結果優れた反射防止機能を発揮する。従って、凹部4が形成された部位の空隙率を前記平均深さDと平均距離Lによりコントロールすることにより自在に屈折率を変化させることができる。
【0026】
次に、本発明の光学部材1において、凹部4が形成される部位について説明する。
【0027】
本発明においては、凹部4を形成する部位については特に限定されることはなく、光学部材において反射防止機能が要求される部位に設ければよい。
【0028】
例えば、図1に示すように、入射した光の光路を略平行に変化させるための光学要素が設けられたフレネルレンズシートの場合には、その入光面3前面に亘って凹部4を形成してもよいし、また、出光面5に形成されているプリズム2の表面に凹部4を形成してもよく、さらには入光面3と出光面5の両方に形成してもよい。
【0029】
また、図3に示すように、入光した光の光路を発散させるための光学要素が設けられたレンチキュラーレンズシート10の場合にあっても、その入光面11側に形成されたレンズ12の表面に凹部4を形成してもよく、また、出光面13に形成されたレンズ14の表面や、ブラックストライプ15の表面に形成してもよく、さらには両面に形成してもよい。
【0030】
このような本発明の光学部材の用途としては、例えばディスプレイ用の各種レンズシートを挙げることができ、具体的にはプロジェクションスクリーン、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)等に用いられるレンズシートとして用いることができる。
【0031】
次に、本発明の光学部材の製造方法について説明する。
【0032】
本発明の光学部材を製造する方法は、特に限定されることはなく、上述してきた特徴を形成することが可能な方法であればいかなる方法であってもよい。しかしながら様々な製造方法の中でも、本発明の光学部材の所定の位置に設ける凹部とは逆の凸部を有する型を用いて製造することが好ましい。
【0033】
以下に図4を使って、凸部を有する型を用いた製造方法について説明する。なお、図4は、図1に示すフレネルレンズシートの出光面5に形成されたプリズムに凹部4を形成する際の方法である。
【0034】
先ず、図4(a)に示すように、フレネルレンズシートを形成する際に従来から用いられている型40を準備する。当該型40の材質等については特に限定されることはない。
【0035】
次に、図4(b)に示すように、準備した型40において、製造したフレネルレンズシートにおいて反射防止機能が必要な部位(この説明においてはプリズム部分)に該当する部分41に、フレネルレンズシートに形成すべき凹部とは逆の凸部42を形成する。
【0036】
当該凸部の形成方法については、特に限定することはないが、例えば、金属粒子を型40の所定の部位に蒸着せしめることにより形成することができる。当該蒸着は物理蒸着法であっても化学蒸着法であってもよい。ここで用いることができる金属粒子としては、Cu、Au、Ni、Cr、などを挙げることができる。また、金属粒子以外であっても、例えば、シリカ粒子、アクリル粒子、BaSO4粒子、等を用いることも可能である。
【0037】
また、凸部42を形成する他の方法としては、例えばディッピングコートを用いてもよい。
【0038】
次に、図4(c)に示すように、前記図4(b)で形成した凸部42付きの型40上にUV硬化樹脂43を流し、UV照射をして樹脂43を硬化させる。
【0039】
最後に、図4(d)に示すように、硬化した樹脂43を型40から剥離することによりプリズムに凹部が形成されたフレネルレンズシートを製造することができる。なお、当該説明においては、UV硬化樹脂を用いているが、これに限定されることはなく、前述した光学部材の材料であって、このような方法に用いることができる材料であればいかなる材料であってもよい。
【0040】
このように、凸部42を有する型40を用いて本発明の光学部材を製造することにより、光学要素(例えばプリズム)と反射防止機能とを併せ持つ光学部材を既存の金型を利用して、かつ、従来と同様の工程により製造することができる。その結果、低屈折率層を改めて形成する従来の方法に比べ、コストを大きく削減することが可能である。また、低屈折率層をコーティング等により形成することがないため、ムラの問題や品質の問題が生じることがなく、同一品質の光学部材を安定して供給することができる。
【0041】
なお、上記説明は、光学部材としてフレネルレンズシートを具体例に挙げて説明したが、同様の方法でレンチキュラーレンズシート、その他様々な光学要素が設けられた光学部材を製造することが可能である。
【0042】
【実施例】
(実施例1)
前述した図4に示す方法により、プリズム面に微細な凹部が複数形成されたフレネルレンズシートを形成した。この際、型に付着せしめる金属粒子としては、Niを用い、その平均粒径は0.12μmとした。またUV硬化樹脂としては、ウレタンアクリル系樹脂を用いた。図4に示す方法により形成した凹部の平均深さは約0.1μmであり、隣り合う凹部間の平均距離は0.2μmであった。
【0043】
(比較例1)
従来公知のフレネルレンズシート(反射防止機能なし)を用意した。
【0044】
(比較例2)
従来公知のフレネルレンズシートのプリズム面にディップ方式で低屈折率層を形成した。当該低屈折率層としてはサイトップ(旭ガラス社製のフッ素系材料)を用いて形成し、その層厚は0.1μmとした。
【0045】
(比較結果)
前記実施例1に係るフレネルレンズシート、及び比較例1、2に係るフレネルレンズシートに対して、それぞれプリズムが形成されている側から光を照射し、フレネルレンズシートの中心付近における反射率を測定した。
【0046】
その結果、本発明のフレネルレンズシートの反射率は0.2%程度であったのに対し、比較例1のフレネルレンズシートの反射率は4.5%であり、比較例2のフレネルレンズシートの反射率は1%程度であった。この結果からも、本発明のフレネルレンズシートが優れた反射防止機能を有していることが分かった。
【0047】
さらに、前記実施例1に係るフレネルレンズシート、及び比較例1、2に係るフレネルレンズシートを、それぞれ従来公知のレンチキュラーレンズと組み合わせて、プロジェクションスクリーンを製造し、同一条件において映像を投影したところ、実施例1に係るフレネルレンズシートを用いたプロジェクションスクリーンは、コントラストが良好であり、二重像が生じることもなかった。一方、比較例1、2に係るフレネルレンズシートを用いたプロジェクションスクリーンはともに、本発明のフレネルレンズシートを用いたプロジェクションスクリーンに比べてコントラストが明らかに低く、また、比較例1のフレネルレンズシートを用いたプロジェクションスクリーンにあっては、画面下部には二重像が生じていた。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、その所定の部位には微細な凹部および/または凸部が形成されているので、当該凹部および/または凸部が形成された部位の屈折率は、光学部材を形成する基材の屈折率と凹部内の空隙の屈折率および/または凸部の間の空隙(つまり空気の屈折率)との平均値となり、当該部位が従来の低屈折率層としての役割を果たすこととなる。その結果、光の反射を効率よく防止することができる。また、本発明の光学部材によれば、従来のそれのように光学部材を形成する基材に別途反射防止層を設けるのではく、光学部材を形成する基材自体が反射防止性能を有することとなるため、反射防止層を形成する際のムラの問題や、基材と反射防止層との接着性の問題、コストの問題等を全て解決することができる。
【0049】
さらに、本発明の光学部材を型を用いて製造することにより、光学要素(例えばプリズム)と反射防止機能とを併せ持つ光学部材を既存の金型を利用して、かつ、従来と同様の工程により製造することができる。その結果、低屈折率層を改めて形成する従来の方法に比べ、コストを大きく削減することが可能である。また、低屈折率層をコーティング等により形成することがないため、ムラの問題や品質の問題が生じることがなく、同一品質の光学部材を安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学部材としてのフレネルレンズシートの概略断面図である。
【図2】図1に示す本発明の光学部材のA部分の拡大図である。
【図3】本発明の光学部材としてのレンチキュラーレンズの概略断面図である。
【図4】本発明の光学部材を製造する方法を説明するための工程図である。
【符号の説明】
1…光学部材(フレネルレンズシート)
2…プリズム
3…入光面
4…凹部
5…出光面
10…光学部材(レンチキュラーレンズ)
11…入光面
12、14…レンズ
13…出光面
15…ブラックストライプ
40…型
41…プリズムに該当する部分
42…凸部
43…樹脂
D…凹部の平均深さ
L…隣り合う凹部間の平均距離
Claims (7)
- 入射した光の光路を変化させるための光学要素が設けられている光学部材であって、前記光学部材の所定の部位には、微細な凹部および/または凸部が複数形成されていることを特徴とする光学部材。
- 前記凹部および/または凸部の平均深さまたは平均高さが0.05μm以上0.5μm以下であって、隣り合う凹部または凸部間の平均距離が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学部材。
- 前記凹部の平均深さまたは前記凸部の平均高さが、前記隣り合う凹部または凸部間の平均距離の0.2〜2倍であることを特徴とする請求項2に記載の光学部材。
- 前記請求項1乃至請求項3の何れか一の請求項に記載の光学部材であって、プロジェクションスクリーンに用いられることを特徴とする光学部材。
- 前記光学要素が入射した光の光路を略平行に変化させるための光学要素であることを特徴とする請求項4に記載の光学部材。
- 前記光学要素が入射した光の光路を発散させるための光学要素であることを特徴とする請求項4に記載の光学部材。
- 前記請求項1乃至請求項6の何れか一の請求項に記載の光学部材であって、光学部材の所定の位置に設ける凹部および/または凸部に対応した凸部および/または凹部が形成された型を用いて製造されていることを特徴とする光学部材。
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