JP2004271389A - プローブ先端クリーニング部材、プローブクリーニング装置及びプローブ先端クリーニング方法 - Google Patents

プローブ先端クリーニング部材、プローブクリーニング装置及びプローブ先端クリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【目的】本発明の目的は、プローブの先端部分が研磨され難いプローブ先端クリーニング部材、プローブクリーニング装置及びプローブ先端クリーニング方法を提供することにある。
【構成】プローブ110の先端部分に付着した異物を除去するのに使用されるプローブ先端クリーニング部材において、表面上が粗面11にされた基板10と、基板10の面上に形成された研磨層20とを具備しており、研磨層20は、クリーニング時にプローブ110の先端面を通じて作用する押圧力により表面が窪むように弾性を有した層であって、その内部には研磨粒子21からなる微粉研磨材が混入されており、前記押圧力により研磨層20が窪むと、前記微粉研磨剤の研磨粒子21が粗面11に入り込んでプローブの先端面をクリーニングにするようになっており、前記微粉研磨材の研磨粒子21としては新モース硬度3〜5の素材が用いられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はプローブの先端部分に付着した異物を除去するプローブ先端クリーニング部材、プローブクリーニング装置及びプローブ先端クリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のプローブ先端クリーニングシート部材としては、クリーニング時にプローブの先端面を通じて作用する押圧力により表面が窪むシリコンゴム又はウレタンゴム等の弾性を有する母材に、アルミナ、シリコンカーバイド又はダイアモンド粉等の研磨粒子からなる微粉研磨剤を混入したものがある( 特許文献1参照) 。
【0003】
このプローブ先端クリーニングシート部材は、プローブの下方位置に配置されたステージ上に載置されている。このステージを上下方向に移動させることにより、プローブの先端部分をプローブ先端クリーニングシート部材の面上に略垂直に何回か押圧接触させ、且つ微細移動させるようになっている。この過程でプローブの先端部分に付着した異物が除去される。
【0004】
【特許文献1】
特開平07−244074号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記プローブ先端クリーニングシート部材の母材に混入されるアルミナ等の研磨粒子はタングステンやレニウムタングステン等からなるプローブとほぼ同等の硬度を有している。このため、タングステン等のプローブにあたっては、前記プローブ先端クリーニングシート部材を使用して3000回程クリーニングすると、前記プローブの先端部分が磨耗されてしまうという問題を有している。また、研磨層の厚みが厚く、クリーニングの際にプローブ先端クリーニングシート部材がプローブの先端部分の周側面を包むようになっていることから、当該プローブの先端部分の周側面が研磨され易いという問題も有している。
【0006】
ところで、近年のプローブの素材としては、タングステンやレニウムタングステン等の他に、銀パラジウム合金、コバルトニッケル合金や金鍍金なども使用されている。この銀パラジウム合金等のプローブにあたっては、前記タングステン等のプローブよりもその硬さが低いことから、前記プローブ先端クリーニングシート部材でクリーニングすると、先端部分がたちまち磨耗されてしまう。
【0007】
また、プローブのクリーニングを自動的に行う場合、プローブの先端部分とプローブ先端クリーニング部材との両方をCCDカメラで撮影し、画像認識を通じてステージの移動を制御しているものの、プローブの先端部分が磨耗し、CCDカメラでも認識されなくなると、プローブの自動クリーニング工程が停止してしまう結果となる。
【0008】
本発明は上記した背景の下で創作されたものであって、その主たる目的とするところは、プローブの先端部分が研磨され難いプローブ先端クリーニング部材、プローブクリーニング装置及びプローブ先端クリーニング方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るプローブ先端クリーニング部材は、プローブの先端部分に付着した異物を除去するのに使用されるプローブ先端クリーニング部材において、表面上が粗面にされた基板と、前記基板の面上に形成された研磨層とを具備しており、前記研磨層は、クリーニング時にプローブの先端面を通じて作用する押圧力により表面が窪むように弾性を有した層であって、その内部には研磨粒子からなる微粉研磨材が混入されており、前記押圧力により前記研磨層が窪むと、前記微粉研磨剤が前記粗面に入り込んでプローブの先端面をクリーニングにするようになっており、前記微粉研磨材の研磨粒子としては新モース硬度3〜5の素材が用いられている。
【0010】
このような構成による場合、プローブの先端面を研磨層に接触させると、この際の押圧力により研磨層が窪み、プローブの先端面が基板の面上の粗面に近接した状態になる。この粗面には研磨層に混入された微粉研磨材の研磨粒子が入り込むことから、プローブの先端部分が当該研磨粒子によりクリーニングされることになるが、前記研磨粒子として新モース硬度が3〜5のものが用いられているので、プローブの先端部分が研磨され難くなる。
【0011】
炭素を含む炭素化合物からなるプローブをクリーニングする場合には、前記研磨粒子としては窒化ホウ素を用いても良い。窒化ホウ素は新モース硬度が14であるが、炭素を含まないので、前記プローブに接触しても化学反応を起こさない。
【0012】
より好ましくは、前記研磨層は、プローブの周側面ではなくその先端面のみをクリーニングさせるのに必要な厚みにされていることが望ましい。
【0013】
このような構成による場合、プローブのクリーニングが繰り返し行われても、その周側面が研磨され難く、プローブの先端部分が変形することも殆どなくなる。
【0014】
基板の硬さがプローブより柔らかい場合、基板の表面上をプローブに比べて硬い硬質膜でコーティングするようにすると良い。
【0015】
プローブの先端面が球面形状である場合、研磨層については、軟質ゴムを母材とした上側研磨層と硬質ゴムを母材とした下側研磨層との2重構造とすることが望ましい。
【0016】
本発明に係るプローブクリーニング装置は、プローブカードに取り付けられたプローブの先端部分に付着した異物を除去する装置であって、プローブカードに対して相対的に移動させるステージと、ステージ上にセットされた前記プローブ先端クリーニング部材と、ステージを相対的に移動させる制御部とを具備しており、制御部は、ステージを相対的に移動させ、これによりプローブカードの面上に取り付けられたプローブの先端面を前記プローブ先端クリーニング部材の基板又は硬質樹脂膜の面上の粗面に近接させ、この状態で、前記粗面に入り込み且つ前記研磨層に混入された微粉研磨剤の研磨粒子により前記プローブの先端面のクリーニングが行われるように、ステージを相対的に微細移動させる構成となっていることを特徴としている。
【0017】
このようなプローブクリーニング装置で使用されるプローブ先端クリーニング部材については、前記基板の代わりに、プローブクリーニング装置のステージ上に貼り付けが容易であり且つ表面上が粗面にされた硬質樹脂膜を用い、前記研磨層も含めた当該ステージに合わせて任意の形状に容易にカットすることが可能な材質のものが用いるようにすることが望ましい。
【0018】
本発明に係るプローブ先端クリーニング方法は、前記プローブクリーニング装置を用いてプローブカードに取り付けられたプローブの先端部分に付着した異物を除去する方法であって、前記プローブ先端クリーニング部材をステージ上にセットし、プローブカードに対してステージを相対的に移動させ、これによりプローブカードの面上に取り付けられたプローブの先端面を前記プローブ先端クリーニング部材の研磨層に接触させ、この際の押圧力により前記研磨層の表面を窪ませ、前記プローブの先端面が前記プローブ先端クリーニング部材の基板又は硬質樹脂膜の面上の粗面に近接した状態で、前記粗面に入り込み且つ前記研磨層に混入された微粉研磨剤の研磨粒子により前記プローブの先端面のクリーニングが行われるように、プローブカードに対してステージを相対的に微細移動させるようにしたことを特徴としている。
【0019】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1はプローブ先端クリーニング部材の断面図、図2はプローブの平らな先端面がクリーニングされている様子を併せて示した同プローブ先端クリーニング部材の模式的拡大側面図、図3はプローブの球面状の先端面がクリーニングされている様子を併せて示した同プローブ先端クリーニング部材の模式的拡大側面図、図4は同プローブ先端クリーニング部材と、従来例のプローブ先端クリーニング部材とを用いた実験結果において、研磨層に混入される新モース硬度の各硬さの研磨粒子と、プローブとのコンタクト回数の関係を示すのグラフ、図5はプローブ先端クリーニング部材の変形例を説明するための同部材の断面図、図6はプローブクリーニング装置の模式的構成図、図7はプローブ先端クリーニング部材の別の変形例を説明するための同部材の断面図である。
【0020】
図1に示すプローブ先端クリーニング部材Aは、プローブ110の先端部分に付着した異物を除去するのに使用されるものである。図1(A)に示すように表面上が粗面11にされた基板10(図2及び図3参照)と、基板10の面上に形成された研磨層20とを具備している。以下、各部を詳細に説明する。
【0021】
基板10としてここではウエハ、ガラス、金属板、セラミック板等を用いている。このようなウエハ等の表面にPVD、CVD等の技術を利用して図2又は3に示すような粗面11が形成されている。また、粗面11の表面粗さについては、後述する研磨粒子21の平均粒径の1〜10倍程度に設定されている。なお、最初から表面に粗面11がある材質のものを基板10として使用するときにはPVD、CVD等の処理は不要である。
【0022】
基板10についてはビッカース硬度においてプローブ110と同等以上のものを選定することが望ましい。もっとも、基板10の硬さがプローブ110より柔らかい場合、基板10の表面上をプローブ110に比べて硬い硬質膜12でコーティングするようにすると良い。硬質膜12の材質については、プローブ110の材質や先端形状等を考慮して、TiN、Si3N4、DLC等を選定し、その厚みについては0. 1μm以上にすると良い。
【0023】
研磨層20は、クリーニング時にプローブ110の先端面を通じて作用する押圧力により表面が窪むように弾性を有した層である。ここではシリコンゴム又はウレタンゴム等を用いている。この研磨層20は、プローブ110の周側面ではなくその先端面のみをクリーニングさせるのに必要な厚みにされている。即ち、従来0.5mm程度の厚さであったものを、0. 1μm〜100μm程度の厚さにする。具体的な値については、この程度の範囲内において、プローブ110の材質及び先端面形状等に応じて適宜選定すれば良い。
【0024】
また、研磨層20には、粗面11に入り込み且つプローブ110の先端面をクリーニングにするに適した研磨粒子21(図2及び図3参照)からなる微粉研磨剤が混入されており、その体積含有率については1〜50%程度に設定されている。この微粉研磨剤の研磨粒子21としては高純度で絶縁性の高い素材であり、且つ新モース硬度3〜5の素材を用いる。ここでは新モース硬度3の炭化カルシウムが用いられている。これが本願発明の特徴部分である。
【0025】
この研磨粒子21の新モース硬度は以下の実験によって特定されたものである。
【0026】
この実験は、同じ平均粒径であり、且つ新モース硬度の各硬さの素材からなる研磨粒子21を従来例のプローブ先端クリーニング部材の研磨層とプローブ先端クリーニング部材Aの研磨層とにそれぞれ混入し、当該従来例のプローブ先端クリーニング部材及びプローブ先端クリーニング部材Aと、プローブ110との接触回数( コンタクト回数) の計測をそれぞれ行ったものである。ただ、新モース硬度3未満の素材には、高純度で且つ絶縁性の高いものがなかったため、実験を行うことができなかった。したがって、図4において、新モース硬度3未満の素材を用いたものについては仮想線で示す。なお、前記接触回数としてはプローブ110の先端部分の異物の除去と、これに伴う所定の抵抗接触の回復とを行えた回数( 即ち、実質的にプローブ110の先端部分のクリーニングを行えた回数) のみをカウントしたものである。
【0027】
この実験の結果、図4に示すように、従来例のプローブ先端クリーニング部材については、表面が粗面11にされた基板10を有しておらず、プローブ110の先端部分が粗面11によって研磨されないことから、新モース硬度が4〜13の間、特に7〜4の素材を研磨粒子として用いた場合、前記接触回数が多く得られることがわかった。しかしながら、研磨層の厚みが厚いことから、依然としてプローブ110の先端部分の周側面が研磨されてしまうという問題が残る。
【0028】
一方、プローブ先端クリーニング部材Aについては、研磨粒子21が新モース硬度が3〜5の間、特に新モース硬度3の素材を用いた場合、前記接触回数が多く得られることがわかった。このプローブ先端クリーニング部材Aは、研磨層20がプローブ110の周側面ではなくその先端面のみをクリーニングさせるのに必要な厚みにされているので、従来例のような問題は解消される。
【0029】
また、前記実験の結果から、新モース硬度3〜5の素材ではないが、研磨粒子21として窒化ホウ素( 新モース硬度14) を用いると、炭素加工物からなるプローブ110が磨耗し難くなることがわかった。これは、従来例のように研磨粒子21として炭素を含むダイアモンド等を用いると、前記プローブ110が同じ炭素を含んでいることから、炭素同士が化学反応を起こし、磨耗され易くなる一因となっていた。しかしながら、窒化ホウ素は、新モース硬度の硬さが高いものの、炭素を含まないためこれを抑止することができる。従って、プローブ100が炭素加工物で構成されている場合には、炭化カルシウムに代えて窒化ホウ素を研磨粒子21として用いても良い。
【0030】
このように構成されたプローブ先端クリーニング部材Aによる場合、プローブ110の先端面を研磨層20に接触させると、図1(B)に示すように、この際の押圧力により研磨層20が窪むことになる。このときプローブ110の先端面は基板10の面上の粗面11に近接した状態になるものの、プローブ接触時において薄く伸びた研磨層20が緩衝材の役目を果たすことになる。
【0031】
なお、プローブ接触時の研磨層20の窪みの形状についてはプローブ110の先端面の形状等により若干異なる。例えば、プローブ110の先端面の形状が平らであるときには図2に示す通りになる一方、プローブ110の先端面の形状が球面であるときには図3に示す通りとなる。
【0032】
粗面11には研磨層20に混入した微粉研磨材の研磨粒子21が入り込むことから、プローブ110等を微細移動させると、プローブ110の先端面が研磨粒子21によりクリーニングされることになる。特に、図2に示すようなプローブ110の先端面の形状が平らであるときにはプローブ110の先端面にバリが強固に付着し易いが、このバリについても完全に除去することが可能になる。また、研磨層20はプローブ110の先端面のみをクリーニングさせるのに必要な厚みにされていることから、プローブ110のクリーニングが繰り返し行われても、その周側面が研磨され難く、プローブ110の先端部分が変形することも殆どなくなる。特に、図2又は図3に示すようなプローブ110の先端面の形状が平ら又は球面であっても、この形状が殆ど変化しなくなる。
【0033】
微粉研磨材の研磨粒子21として炭化カルシウムを研磨層20に混入した場合には、当該研磨層20にタングステンやレニウムタングステンからなるプローブ110を押圧接触させ、且つ微細移動させる( オーバードライブ) と、基板10の粗面11に入り込んだ研磨粒子21により、プローブ110の先端部分に付着した異物が除去され、且つ当該プローブ100の接触抵抗を数Ω回復させることができるが、研磨粒子21として新モース硬度3の炭化カルシウムを用いていることから、プローブ110の先端部分が従来例と比べて削られにくくなり磨耗し難くなる。
【0034】
また、この研磨粒子21として炭化カルシウムが混入された研磨層20に、銀パラジウム合金、コバルトニッケル又は金鍍金からなるプローブ110をオーバードライブさせたとしても、前記タングステン等のプローブ110と同様に、銀パラジウム合金等のプローブ110の先端部分に付着した異物を除去でき、且つ当該プローブ100の接触抵抗を数Ω回復させることができる。前記銀パラジウム合金等のプローブ110は、前記タングステン等のプローブ110と比べてその硬度が低いが、研磨粒子21として新モース硬度3の炭化カルシウムを用いていることから前記銀パラジウム合金等のプローブ110の先端部分が従来例のごとくすぐに磨耗されることなく、磨耗され難くなる。
【0035】
また、プローブ110の硬さがビッカース硬度で1000以下であり、その先端面の形状が球面であるときには、図5に示すような構造のプローブ先端クリーニング部材Aを用いることが望ましい。上記したものと構造的に異なる点は研磨層20’だけである。研磨層20’は、軟質ゴム(ここではJIS A10以下のゲルを用いている)を母材とした上側研磨層21’と、硬質ゴム(ここではJIS A50以上のゲルを用いている)を母材とした下側研磨層22’との2重構造となっている。微粉研磨材が混入されている点についても上記のものと同様である。
【0036】
このようなプローブ先端クリーニング部材Aを使用してプローブ100のクリーニングを繰り返し行った場合、上記のものに比べてプローブ100の先端面の球面の形状が一層維持されることが確かめられている。
【0037】
プロープ110のクリーニングについては手作業で行っても良いが、実際には図6に示すようなプローブクリーニング装置Bを用いてプローブ110のクリーニングを自動的に行うのが一般的である。
【0038】
プローブクリーニング装置Bは、プローブカード100に取り付けられたプローブ110の先端部分に付着した異物を除去する装置であって、プローブカード100に対して相対的に移動させるステージ200と、ステージ200上にセットされたプローブ先端クリーニング部材Aと、ステージ200を相対的に移動させる制御部300とを具備している。制御部300は具体的にはマイクロコンピュータ等である。
【0039】
なお、プローブクリーニング装置Bは、プローブカード100を用いて半導体チップ等の電気的緒特性を測定する測定装置そのものであり、同測定装置の制御部に若干の設計変更を加えたものを制御部300として表している。
【0040】
制御部300は、ステージ200を相対的に移動させ、これによりプローブカード100の面上に取り付けられたプローブ110の先端面をプローブ先端クリーニング部材Aの基板10(又は硬質樹脂膜12)の面上の粗面11に近接させ、この状態で、粗面11に入り込み且つ研磨層20に混入された微粉研磨剤の研磨粒子21によりプローブ110の先端面のクリーニングが行われるように、ステージ200を相対的に微細移動させる構成となっている。
【0041】
次に、以上のように構成されたプローブクリーニング装置Bによりプローブ110がクリーニングされる過程について説明する。
【0042】
まず、プローブ先端クリーニング部材Aをステージ200上にセットし、プローブカード100に対してステージ200を相対的に移動させ、プローブカード100の面上に取り付けられたプローブ110の先端面をプローブ先端クリーニング部材Aの研磨層20に接触させる。この際の押圧力により研磨層20の表面が窪む。プローブ110の先端面がプローブ先端クリーニング部材Aの基板10(又は硬質樹脂膜12)の面上の粗面11に近接した状態で、粗面11に入り込み且つ研磨層20に混入された微粉研磨剤の研磨粒子21によりプローブ110の先端面のクリーニングが行われるように、プローブカード100に対してステージ200を相対的に微細移動させる。これでプローブ110の先端面のクリーニングが完了する。なお、研磨粒子21には、新モース硬度3〜5のものが用いられている。従って、プローブ110の先端部分は磨耗し難く、当該プローブ110の長寿命化を図ることができる。
【0043】
制御部300においては、ステージ200を自動的に移動させるに当たり、実際には、プローブ110の先端部分とプローブ先端クリーニング部材Aとの両方を図外のCCDカメラで撮影している。即ち、CCDカメラで撮影した画面の画像認識を通じてステージ200の移動を制御している。しかし、プローブ110の先端部分をクリーニングするのに、プローブ先端クリーニング部材Aを用いている以上、従来例による場合とは異なり、プローブ110のクリーニングが繰り返し行われても、その直径が細くなり難いので、CCDカメラでもってプローブ110の先端部分を確実に認識することが可能になり、プローブ110の自動クリーニング工程が停止するということがなくなる。
【0044】
プローブクリーニング装置Bを使用してプローブ110のクリーニングを行う場合、図7に示すような構造のプローブ先端クリーニング部材A1を用いてもかまわない。
【0045】
このプローブ先端クリーニング部材A1は、基板10の代わりに、プローブクリーニング装置Bのステージ200上に貼り付けが容易であり且つ表面上が粗面にされた硬質樹脂膜30を用いている。そして、研磨層20’も含めて、ステージ200に合わせて任意の形状に容易にカットすることが可能な材質のものを用いた構造となっている。なお、図中50はステージ200に取り付けられたウエハであり、図中40はウエハ50上にプローブ先端クリーニング部材A1を貼り付けるための粘着材である。
【0046】
硬質樹脂膜30の材質についてはポリイミドフィルムやPETフィルム等であり、その厚みは4μm〜300μmとなっている。この表面にはPVD、CVD等の技術を利用して図2又は3に示すのと同様の粗面が形成されているが、最初から表面に粗面がある材質のものを硬質樹脂膜30として使用するときにはPVD、CVD等の処理は不要である。研磨層20’については図5に示すものと全く同じである。
【0047】
ここではウエハ50上にプローブ先端クリーニング部材A1を貼り付けるようになっているが、ステージ200上に直接取り付けるようにしてもかまわないのは当然である。
【0048】
このようなプローブ先端クリーニング部材A1であっても図1又は図5に示すものと同一のメリットを奏する。また、プローブクリーニング装置Bのステージ200の形状や寸法については多種多様であるものの、プローブ先端クリーニング部材A1による場合、その全体を任意の形状に容易にカットすることが可能であることから、どのようなタイプのプローブクリーニング装置Bにも適用が容易であり、汎用性という点でメリットがある。
【0049】
なお、本発明に係るプローブ先端クリーニング部材は上記実施形態に限定されず、基板、研磨層、微粉研磨材の材質等については、上記と同様な機能を有する限りにおいて適宜設定変更することが可能である。また、本発明に係るプローブクリーニング装置は上記実施形態に限定されず、上記プローブ先端クリーニング部材を用い、しかもプローブの先端面をプローブ先端クリーニング部材の基板の粗面に近接させつつ、クリーニングする限り、どのような設計変更をしてもかまわない。
【0050】
【発明の効果】
以上、本発明に係るプローブ先端クリーニング部材による場合、基板上に形成された研磨層に混入される研磨粒子として新モース硬度3〜5の素材を用いた構成となっている。また、プローブが炭素化合物からなる場合には、前記研磨粒子として窒化ホウ素が用いた構成とすることもできる。このため、プローブのクリーニングが繰り返し行われても、その先端部分が研磨され難く、プローブの長寿命化を図ることができる。しかも、クリーニングの結果、当該プローブの抵抗接触が数Ω回復するというメリットも奏する。
【0051】
本発明に係るプローブクリーニング装置及びプローブ先端クリーニング方法による場合、上記プローブ先端クリーニング部材を用いてプローブの先端部分をクリーニングするようになっているので、上記と同様のメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための図であって、プローブ先端クリーニング部材の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明するための図であって、プローブの平らな先端面がクリーニングされている様子を併せて示した同プローブ先端クリーニング部材の模式的拡大側面図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明するための図であって、プローブの球面形状の先端面がクリーニングされている様子を併せて示した同プローブ先端クリーニング部材の模式的拡大側面図である。
【図4】同プローブ先端クリーニング部材と、従来例のプローブ先端クリーニング部材とを用いた実験結果において、研磨層に混入される新モース硬度の各硬さの研磨粒子と、プローブとのコンタクト回数の関係を示すのグラフである。
【図5】同プローブ先端クリーニング部材の変形例を説明するための同部材の断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を説明するための図であって、プローブクリーニング装置の模式的構成図である。
【図7】同プローブ先端クリーニング部材の別の変形例を説明するための同部材の断面図である。
【符号の説明】
A プローブ先端クリーニング部材
10 基板
11 粗面
20 研磨層
21 研磨粒子
B プローブクリーニング装置
100 プローブカード
110 プローブ
200 ステージ
300 制御部

Claims (8)

  1. プローブの先端部分に付着した異物を除去するのに使用されるプローブ先端クリーニング部材において、表面上が粗面にされた基板と、前記基板の面上に形成された研磨層とを具備しており、前記研磨層は、クリーニング時にプローブの先端面を通じて作用する押圧力により表面が窪むように弾性を有した層であって、その内部には研磨粒子からなる微粉研磨材が混入されており、前記押圧力により前記研磨層が窪むと、前記微粉研磨剤の研磨粒子が前記粗面に入り込んでプローブの先端面をクリーニングにするようになっており、前記研磨粒子としては新モース硬度3〜5の素材が用いられていることを特徴とするプローブ先端クリーニング部材。
  2. プローブの先端部分に付着した異物を除去するのに使用されるプローブ先端クリーニング部材において、表面上が粗面にされた基板と、前記基板の面上に形成された研磨層とを具備しており、前記研磨層は、クリーニング時にプローブの先端面を通じて作用する押圧力により表面が窪むように弾性を有した層であって、その内部には研磨粒子からなる微粉研磨材が混入されており、前記押圧力により前記研磨層が窪むと、前記微粉研磨剤の研磨粒子が前記粗面に入り込んでプローブの先端面をクリーニングにするようになっており、前記研磨粒子としては窒化ホウ素が用いられていることを特徴とするプローブ先端クリーニング部材。
  3. 請求項1又は2記載のプローブ先端クリーニング部材において、前記研磨層は当該プローブの周側面ではなくその先端面のみをクリーニングさせるのに必要な厚みにされていることを特徴とするプローブ先端クリーニング部材。
  4. 請求項3記載のプローブ先端クリーニング部材において、前記基板の表面上が前記プローブに比べて硬い硬質膜でコーティングされていることを特徴とするプローブ先端クリーニング部材。
  5. 請求項3又は4記載のプローブ先端クリーニング部材において、前記研磨層は、軟質ゴムを母材とした上側研磨層と硬質ゴムを母材とした下側研磨層との2重構造となっていることを特徴とするプローブ先端クリーニング部材。
  6. プローブカードに取り付けられたプローブの先端部分に付着した異物を除去するプローブクリーニング装置において、プローブカードに対して相対的に移動させるステージと、ステージ上にセットされた請求項1、2、3、4又は5のプローブ先端クリーニング部材と、ステージを相対的に移動させる制御部とを具備しており、制御部は、ステージを相対的に移動させ、これによりプローブカードの面上に取り付けられたプローブの先端面を前記プローブ先端クリーニング部材の基板又は硬質樹脂膜の面上の粗面に近接させ、この状態で、前記粗面に入り込み且つ前記研磨層に混入された微粉研磨剤の研磨粒子により前記プローブの先端面のクリーニングが行われるように、ステージを相対的に微細移動させる構成となっていることを特徴とするプローブクリーニング装置。
  7. 請求項1、2、3、4又は5記載のプローブ先端クリーニング部材において、前記基板の代わりに、請求項6のプローブクリーニング装置のステージ上に貼り付けが容易であり且つ表面上が粗面にされた硬質樹脂膜を用い、前記研磨層も含めた当該ステージに合わせて任意の形状に容易にカットすることが可能な材質のものが用いられていることを特徴とするプローブ先端クリーニング部材。
  8. 請求項6のプローブクリーニング装置を用いてプローブカードに取り付けられたプローブの先端部分に付着した異物を除去するプローブ先端クリーニング方法において、請求項1、2、3、4又は5のプローブ先端クリーニング部材をステージ上にセットし、プローブカードに対してステージを相対的に移動させ、これによりプローブカードの面上に取り付けられたプローブの先端面を前記プローブ先端クリーニング部材の研磨層に接触させ、この際の押圧力により前記研磨層の表面を窪ませ、前記プローブの先端面が前記プローブ先端クリーニング部材の基板又は硬質樹脂膜の面上の粗面に近接した状態で、前記粗面に入り込み且つ前記研磨層に混入された微粉研磨剤の研磨粒子により前記プローブの先端面のクリーニングが行われるように、プローブカードに対してステージを相対的に微細移動させるようにしたことを特徴とするプローブ先端クリーニング方法。
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