JP2004268869A - チャイルドシート検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】返信装置を備えていないチャイルドシートであっても、チャイルドシートの装着状態を検知することができるチャイルドシートの検知装置を提供する。
【解決手段】シートクッション3とチャイルドシート6との間に台座部材5を設け、
シートクッション3に第1電磁波を発信する発信機能と、第1電磁波の返信波である第2電磁波を受信する受信機能とを兼ね備える第1アンテナ10及び第2アンテナ11を設ける一方、
台座部材5に第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信する第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21とを設け、
第1アンテナ10及び第2アンテナ11が第2電磁波を受信することでチャイルドシート5が検知される。
【選択図】 図1
【解決手段】シートクッション3とチャイルドシート6との間に台座部材5を設け、
シートクッション3に第1電磁波を発信する発信機能と、第1電磁波の返信波である第2電磁波を受信する受信機能とを兼ね備える第1アンテナ10及び第2アンテナ11を設ける一方、
台座部材5に第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信する第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21とを設け、
第1アンテナ10及び第2アンテナ11が第2電磁波を受信することでチャイルドシート5が検知される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のチャイルドシートの検知装置に関する。詳しくは、チャイルドシートを載置する台座に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、チャイルドシートの検知装置において、下記特許文献1に示されるように、座席に第1電磁波を放出する放出アンテナと、この第1電磁波の返信波である第2電磁波を受信する受信アンテナとが設けられる一方、チャイルドシートにこの第1電磁波を受信するとともに第2電磁波を返信する返信装置が設けられ、座席にチャイルドシートが装着された場合に、これら第1電磁波及び第2電磁波の送受信が可能となるように設定され、受信アンテナが第2電磁波を受信することでチャイルドシートの装着状態を検知するものが知られている。
そして、チャイルドシートが装着されていることが検知された場合には、エアバックの展開を禁止する等が行われている。
【0003】
しかしながら、チャイルドシートが返信装置を備えていない場合、もちろんのことチャイルドシートの装着状態を検知することができない。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−198411号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は以上のような問題に着目してなされたもので、その課題は、返信装置を備えていないチャイルドシートであっても、チャイルドシートの装着状態を検知することができるチャイルドシートの検知装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を達成するため、本発明にあっては次のような構成としてある。
本願の請求項1に係わる発明は、シートクッション上に装着されるチャイルドシートの装着状態を検知するチャイルドシート検知装置において、
上記シートクッションと上記チャイルドシートとの間に上記チャイルドシートを載置可能な台座部材を設け、
上記シートクッションに第1電磁波を発信する発信手段と、上記第1電磁波の返信波である第2電磁波を受信する受信手段とを設ける一方、
上記台座部材に上記第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信する返信手段を設け、
上記受信手段が上記第2電磁波を受信することで上記チャイルドシートの装着状態を検知する構成としたものである。
【0007】
上記構成によれば、チャイルドシートとは別体の台座部材を設け、その台座部材に設けられる返信手段によって、発信手段から発信される第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信し、この第2電磁波を受信手段が受信することができるので、返信手段を備えていないチャイルドシートであっても、チャイルドシートの装着状態を検知することができる。
【0008】
本願の請求項2に係わる発明は、上記台座部材の上面部が弾性体で構成されるようにしたものである。
【0009】
チャイルドシートに返信装置を後付けする場合、発信手段及び受信手段の近傍となるチャイルドシートの底面に取り付けることが考えられる。
ところが、一般的に、返信装置は平面形状とされているため、平面形状の底面を有する一般的なチャイルドシートに対しては、安定して取り付けることが可能であるものの、0歳児用のチャイルドシート等の底面が円形状(図4参照)等非平面形状の底面を有するチャイルドシートに対しては、平面形状の返信装置を安定して取り付けることは困難である。
【0010】
上記構成によれば、台座部材の上面部の弾性体がチャイルドシートの底面の形状に対応するように変形されるので、底面が非平面形状に構成されたチャイルドシートを安定して載置することができる。
【0011】
本願の請求項3に係わる発明は、上記返信手段は、上記台座部材の上面との間に、上記第1電磁波の受信及び上記第2電磁波の送受信が可能な距離をもって配設される構成としたものである。
【0012】
チャイルドシートが金属等の電磁波を遮断する部材を備えている場合、この電磁波を遮断する部材近傍に返信装置が配設されると、第1電磁波及び第2電磁波が、その電磁波を遮断する部材によって遮断され、第1電磁波及び第2電磁波の送受信可能範囲が狭くなり、この送受信が正常に行われず、チャイルドシートの装着状態の検知ができない虞がある。
【0013】
しかしながら、上記構成によれば、チャイルドシートが金属等の電磁波を遮断する部材を備えていても、返信手段が、台座部材の上面との間に上記第1電磁波の受信及び上記第2電磁波の送受信可能な距離をもって配設されるため、第1電磁波及び第2電磁波の送受信が正常に行われ、確実にチャイルドシートの装着状態を検知することができる。
【0014】
本願の請求項4に係わる発明は、上記返信手段は、レゾネ−タである構成としたものである。
【0015】
上記構成によれば、簡単な構成で、第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信するようにすることができる。
【0016】
本願の請求項5に係わる発明は、上記台座部材は、樹脂材で構成されたものである。
【0017】
上記構成によれば、台座部材は、電磁波を遮断しない樹脂材で構成されているため、安定して電磁波の送受信が行うことができ、また、台座部材を安価でかつ軽量に作ることができる。
【0018】
【発明の効果】
返信装置を備えていないチャイルドシートであっても、チャイルドシートの装着状態を検知することができる効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係わるチャイルドシート検知装置を示す側面概略図、図2は、本発明の実施形態に係わるチャイルドシート検知装置を示す正面概略図である。
図1、2に示すように、シート1は、シートバック2とシートクッション3とを有しており、このシートクッション3の上面には、台座部材5が配設され、この台座部材5の上面には、さらにチャイルドシート6が配設されている。つまり、台座部材5は、チャイルドシート6とシートクッション3との間に挟まれるように配設されている。
【0020】
このチャイルドシート6は、例えば、約1〜7歳児用のチャイルドシートであって、シートバック部6aとシートクッション部6bとが一体的に形成され、チャイルドシート用シートベルト7が備えられている。
シートクッション部6bには、シートベルト8が挿通する挿通口6cが形成されており、シートベルト8のタングがこの挿通口6cに挿通された後バックル9に係入されることで、チャイルドシート6がシートクッション3上に固定される。尚、台座部材5は、チャイルドシート6とシートクッション3とに挟まれて固定されている。
【0021】
シートクッション3の内部には、第1アンテナ10及び第2アンテナ11が配設されており、これらは、コントロールユニット12に電気的に接続されている。このコントロールユニット12は、内部に図示しない発信回路を有しており、一定時間間隔をおいて電流を発生するとともに、この電流によって、第1アンテナ10及び第2アンテナ11から第1電磁波が発信される。
【0022】
一方、台座部材5の内部には、これら第1アンテナ10及び第2アンテナ11に対向する位置に夫々第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21が配設され、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21は、後述するように、この第1電磁波が受信されるとともに第2電磁波が発信されるように構成されている。
【0023】
図3は、本発明の実施形態に係わる台座部材の構造を示す概略図である。
図3(a)は、台座部材の平面概略図を示し、図3(b)は、台座部材の側面概略図を示し、図3(c)は、台座部材の正面概略図を示す。ここで、図3を用いて台座部材5の構造を詳述する。
台座部材5は、上部に凹部5aが形成される略箱形状の箱体5bと、この凹部5a内に設けられるクッションパット5cとを備えており、箱体5bは、樹脂材によって形成され、例えば、クッションパット5cは、チャイルドシート6の底面の形状に応じて変形するウレタンによって形成されている。
尚、この箱体5bとクッションパッド5aには、図示しない表皮布で覆われており、見栄えの良いものとなっている。
【0024】
箱体5bの底面部に、略楕円形状の第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21が車幅方向に並んで2つ配設されており、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21は、箱体5b上面との間に所定の距離(約5〜10cm)の距離をもって配設されている。
【0025】
ところで、チャイルドシート6が金属等の電磁波を遮断する部材を備えている場合、この電磁波を遮断する部材と第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21とが近接して配設されると、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21に送受信される第1電磁波及び第2電磁波が、その電磁波を遮断する部材によって遮断され、第1電磁波及び第2電磁波の送受信可能範囲が狭くなり、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21の送受信が正常に行われない虞がある。
【0026】
そこで、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21は、電磁波を遮断する部材が第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21にもっとも近づく可能性のある台座部材5の上面と、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21との間に、第1電磁波及び第2電磁波が送受信可能となるように上記所定の距離が設定されている。
【0027】
この第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21は、図示しないコイル及びコンデンサが形成されて発振器とされたものであって、同時にコイルが導体アンテナとして機能するものである。このため、第1電磁波を導体アンテナで受信すると、第1電磁波からエネルギーが供給されて発振器として機能し電流を発生し、この電流は固有の共振周波数を有する第2電磁波として導体アンテナから発信される。尚、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21に形成された回路のパターンを変更することにより共振周波数を変更することができる。
【0028】
第1アンテナ10及び第2アンテナ11は、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21から発信された第2電磁波を受信する機能も備えており、第1アンテナ10及び第2アンテナ11によって第2電磁波が受信され、コントロールユニット12に受信信号が入力される。これにより、シートクッション3上にチャイルドシート6が配設されていることが検知される。尚、シートクッション3上にチャイルドシート6及び台座部材5が配設されていない場合には、第1アンテナ10及び第2アンテナ11から発信された第1電磁波を受信できる範囲に、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21がないため、第2電磁波が返信されず、第2電磁波が第1アンテナ10及び第2アンテナ11に受信されることがない。また、第1アンテナ10及び第2アンテナ11は、発信機能及び受信機能を兼ね備えたものであるが、これらを発信機能のみ備えたアンテナと受信機能のみ備えたアンテナとによって構成してもよい。
【0029】
また、コントロールユニット12に、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21からの夫々の第2電磁波をその周波数の大きさにより識別する識別器を内蔵し、識別された第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21の夫々の第2電磁波に基づきチャイルドシート6の設置方向を識別することができる。
【0030】
図4は、0歳児用のチャイルドシートを装着した場合を示した側面概略図である。
図4に示すように、0歳児用のチャイルドシート60は、その底面の形状が円形形状とされているものの、そのチャイルドシート60の載置に伴い、台座部材5の上部を形成するクッションパット5cがその形状に合わせて変形するため、チャイルドシート60を安定して台座部材5上に載置することができる。
【0031】
次に、作用を説明する。
台座部材5に設けられる第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21によって、第1アンテナ10及び第2アンテナ11から発信される第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信し、この第2電磁波を受信手段として機能する第1アンテナ10及び第2アンテナ11が受信することができるので、返信装置を備えていないチャイルドシート6であっても、チャイルドシート6を検知することができる。
【0032】
チャイルドシート6の底面形状が丸みを帯びている形状であっても、台座部材5の上面部のクッションパット5cが丸みを帯びている形状に対応するように変形されるので、不特定のチャイルドシート6を安定して載置することができる。
【0033】
チャイルドシート6が金属等の電磁波を遮断する部材を備えていても、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21が、台座部材5の上面との間に第1電磁波及び第2電磁波の送受信可能な距離をもって配設されるため、第1電磁波及び第2電磁波の送受信が正常に行われ、確実にチャイルドシート6の装着状態を検知することができる。
【0034】
台座部材5は、電磁波を遮断しない樹脂材で構成されているため、安定して第1電磁波及び第2電磁波の送受信が行うことができ、また、台座部材5を安価でかつ軽量に作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるチャイルドシート検知装置を示す側面概略図。
【図2】本発明の実施形態に係わるチャイルドシート検知装置を示す正面概略図。
【図3】本発明の実施形態に係わる台座部材の構造を示す概略図。
【図4】0歳児用のチャイルドシートを装着する場合の側面概略図。
【符号の説明】
1.シート
2.シートバック
3.シートクッション
5.台座部材
5a.凹部
5b.箱体
5c.クッションパット
6.チャイルドシート
6a.シートバック部
6b.シートクッション部
6c.挿通口
7.チャイルドシート用シートベルト
8.シートベルト
9.バックル
10.第1アンテナ
11.第2アンテナ
12.コントロールユニット
20.第1レゾネ−タ
21.第2レゾネ−タ
60.0歳児用チャイルドシート
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のチャイルドシートの検知装置に関する。詳しくは、チャイルドシートを載置する台座に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、チャイルドシートの検知装置において、下記特許文献1に示されるように、座席に第1電磁波を放出する放出アンテナと、この第1電磁波の返信波である第2電磁波を受信する受信アンテナとが設けられる一方、チャイルドシートにこの第1電磁波を受信するとともに第2電磁波を返信する返信装置が設けられ、座席にチャイルドシートが装着された場合に、これら第1電磁波及び第2電磁波の送受信が可能となるように設定され、受信アンテナが第2電磁波を受信することでチャイルドシートの装着状態を検知するものが知られている。
そして、チャイルドシートが装着されていることが検知された場合には、エアバックの展開を禁止する等が行われている。
【0003】
しかしながら、チャイルドシートが返信装置を備えていない場合、もちろんのことチャイルドシートの装着状態を検知することができない。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−198411号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は以上のような問題に着目してなされたもので、その課題は、返信装置を備えていないチャイルドシートであっても、チャイルドシートの装着状態を検知することができるチャイルドシートの検知装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を達成するため、本発明にあっては次のような構成としてある。
本願の請求項1に係わる発明は、シートクッション上に装着されるチャイルドシートの装着状態を検知するチャイルドシート検知装置において、
上記シートクッションと上記チャイルドシートとの間に上記チャイルドシートを載置可能な台座部材を設け、
上記シートクッションに第1電磁波を発信する発信手段と、上記第1電磁波の返信波である第2電磁波を受信する受信手段とを設ける一方、
上記台座部材に上記第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信する返信手段を設け、
上記受信手段が上記第2電磁波を受信することで上記チャイルドシートの装着状態を検知する構成としたものである。
【0007】
上記構成によれば、チャイルドシートとは別体の台座部材を設け、その台座部材に設けられる返信手段によって、発信手段から発信される第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信し、この第2電磁波を受信手段が受信することができるので、返信手段を備えていないチャイルドシートであっても、チャイルドシートの装着状態を検知することができる。
【0008】
本願の請求項2に係わる発明は、上記台座部材の上面部が弾性体で構成されるようにしたものである。
【0009】
チャイルドシートに返信装置を後付けする場合、発信手段及び受信手段の近傍となるチャイルドシートの底面に取り付けることが考えられる。
ところが、一般的に、返信装置は平面形状とされているため、平面形状の底面を有する一般的なチャイルドシートに対しては、安定して取り付けることが可能であるものの、0歳児用のチャイルドシート等の底面が円形状(図4参照)等非平面形状の底面を有するチャイルドシートに対しては、平面形状の返信装置を安定して取り付けることは困難である。
【0010】
上記構成によれば、台座部材の上面部の弾性体がチャイルドシートの底面の形状に対応するように変形されるので、底面が非平面形状に構成されたチャイルドシートを安定して載置することができる。
【0011】
本願の請求項3に係わる発明は、上記返信手段は、上記台座部材の上面との間に、上記第1電磁波の受信及び上記第2電磁波の送受信が可能な距離をもって配設される構成としたものである。
【0012】
チャイルドシートが金属等の電磁波を遮断する部材を備えている場合、この電磁波を遮断する部材近傍に返信装置が配設されると、第1電磁波及び第2電磁波が、その電磁波を遮断する部材によって遮断され、第1電磁波及び第2電磁波の送受信可能範囲が狭くなり、この送受信が正常に行われず、チャイルドシートの装着状態の検知ができない虞がある。
【0013】
しかしながら、上記構成によれば、チャイルドシートが金属等の電磁波を遮断する部材を備えていても、返信手段が、台座部材の上面との間に上記第1電磁波の受信及び上記第2電磁波の送受信可能な距離をもって配設されるため、第1電磁波及び第2電磁波の送受信が正常に行われ、確実にチャイルドシートの装着状態を検知することができる。
【0014】
本願の請求項4に係わる発明は、上記返信手段は、レゾネ−タである構成としたものである。
【0015】
上記構成によれば、簡単な構成で、第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信するようにすることができる。
【0016】
本願の請求項5に係わる発明は、上記台座部材は、樹脂材で構成されたものである。
【0017】
上記構成によれば、台座部材は、電磁波を遮断しない樹脂材で構成されているため、安定して電磁波の送受信が行うことができ、また、台座部材を安価でかつ軽量に作ることができる。
【0018】
【発明の効果】
返信装置を備えていないチャイルドシートであっても、チャイルドシートの装着状態を検知することができる効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係わるチャイルドシート検知装置を示す側面概略図、図2は、本発明の実施形態に係わるチャイルドシート検知装置を示す正面概略図である。
図1、2に示すように、シート1は、シートバック2とシートクッション3とを有しており、このシートクッション3の上面には、台座部材5が配設され、この台座部材5の上面には、さらにチャイルドシート6が配設されている。つまり、台座部材5は、チャイルドシート6とシートクッション3との間に挟まれるように配設されている。
【0020】
このチャイルドシート6は、例えば、約1〜7歳児用のチャイルドシートであって、シートバック部6aとシートクッション部6bとが一体的に形成され、チャイルドシート用シートベルト7が備えられている。
シートクッション部6bには、シートベルト8が挿通する挿通口6cが形成されており、シートベルト8のタングがこの挿通口6cに挿通された後バックル9に係入されることで、チャイルドシート6がシートクッション3上に固定される。尚、台座部材5は、チャイルドシート6とシートクッション3とに挟まれて固定されている。
【0021】
シートクッション3の内部には、第1アンテナ10及び第2アンテナ11が配設されており、これらは、コントロールユニット12に電気的に接続されている。このコントロールユニット12は、内部に図示しない発信回路を有しており、一定時間間隔をおいて電流を発生するとともに、この電流によって、第1アンテナ10及び第2アンテナ11から第1電磁波が発信される。
【0022】
一方、台座部材5の内部には、これら第1アンテナ10及び第2アンテナ11に対向する位置に夫々第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21が配設され、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21は、後述するように、この第1電磁波が受信されるとともに第2電磁波が発信されるように構成されている。
【0023】
図3は、本発明の実施形態に係わる台座部材の構造を示す概略図である。
図3(a)は、台座部材の平面概略図を示し、図3(b)は、台座部材の側面概略図を示し、図3(c)は、台座部材の正面概略図を示す。ここで、図3を用いて台座部材5の構造を詳述する。
台座部材5は、上部に凹部5aが形成される略箱形状の箱体5bと、この凹部5a内に設けられるクッションパット5cとを備えており、箱体5bは、樹脂材によって形成され、例えば、クッションパット5cは、チャイルドシート6の底面の形状に応じて変形するウレタンによって形成されている。
尚、この箱体5bとクッションパッド5aには、図示しない表皮布で覆われており、見栄えの良いものとなっている。
【0024】
箱体5bの底面部に、略楕円形状の第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21が車幅方向に並んで2つ配設されており、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21は、箱体5b上面との間に所定の距離(約5〜10cm)の距離をもって配設されている。
【0025】
ところで、チャイルドシート6が金属等の電磁波を遮断する部材を備えている場合、この電磁波を遮断する部材と第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21とが近接して配設されると、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21に送受信される第1電磁波及び第2電磁波が、その電磁波を遮断する部材によって遮断され、第1電磁波及び第2電磁波の送受信可能範囲が狭くなり、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21の送受信が正常に行われない虞がある。
【0026】
そこで、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21は、電磁波を遮断する部材が第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21にもっとも近づく可能性のある台座部材5の上面と、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21との間に、第1電磁波及び第2電磁波が送受信可能となるように上記所定の距離が設定されている。
【0027】
この第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21は、図示しないコイル及びコンデンサが形成されて発振器とされたものであって、同時にコイルが導体アンテナとして機能するものである。このため、第1電磁波を導体アンテナで受信すると、第1電磁波からエネルギーが供給されて発振器として機能し電流を発生し、この電流は固有の共振周波数を有する第2電磁波として導体アンテナから発信される。尚、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21に形成された回路のパターンを変更することにより共振周波数を変更することができる。
【0028】
第1アンテナ10及び第2アンテナ11は、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21から発信された第2電磁波を受信する機能も備えており、第1アンテナ10及び第2アンテナ11によって第2電磁波が受信され、コントロールユニット12に受信信号が入力される。これにより、シートクッション3上にチャイルドシート6が配設されていることが検知される。尚、シートクッション3上にチャイルドシート6及び台座部材5が配設されていない場合には、第1アンテナ10及び第2アンテナ11から発信された第1電磁波を受信できる範囲に、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21がないため、第2電磁波が返信されず、第2電磁波が第1アンテナ10及び第2アンテナ11に受信されることがない。また、第1アンテナ10及び第2アンテナ11は、発信機能及び受信機能を兼ね備えたものであるが、これらを発信機能のみ備えたアンテナと受信機能のみ備えたアンテナとによって構成してもよい。
【0029】
また、コントロールユニット12に、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21からの夫々の第2電磁波をその周波数の大きさにより識別する識別器を内蔵し、識別された第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21の夫々の第2電磁波に基づきチャイルドシート6の設置方向を識別することができる。
【0030】
図4は、0歳児用のチャイルドシートを装着した場合を示した側面概略図である。
図4に示すように、0歳児用のチャイルドシート60は、その底面の形状が円形形状とされているものの、そのチャイルドシート60の載置に伴い、台座部材5の上部を形成するクッションパット5cがその形状に合わせて変形するため、チャイルドシート60を安定して台座部材5上に載置することができる。
【0031】
次に、作用を説明する。
台座部材5に設けられる第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21によって、第1アンテナ10及び第2アンテナ11から発信される第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信し、この第2電磁波を受信手段として機能する第1アンテナ10及び第2アンテナ11が受信することができるので、返信装置を備えていないチャイルドシート6であっても、チャイルドシート6を検知することができる。
【0032】
チャイルドシート6の底面形状が丸みを帯びている形状であっても、台座部材5の上面部のクッションパット5cが丸みを帯びている形状に対応するように変形されるので、不特定のチャイルドシート6を安定して載置することができる。
【0033】
チャイルドシート6が金属等の電磁波を遮断する部材を備えていても、第1レゾネ−タ20及び第2レゾネ−タ21が、台座部材5の上面との間に第1電磁波及び第2電磁波の送受信可能な距離をもって配設されるため、第1電磁波及び第2電磁波の送受信が正常に行われ、確実にチャイルドシート6の装着状態を検知することができる。
【0034】
台座部材5は、電磁波を遮断しない樹脂材で構成されているため、安定して第1電磁波及び第2電磁波の送受信が行うことができ、また、台座部材5を安価でかつ軽量に作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるチャイルドシート検知装置を示す側面概略図。
【図2】本発明の実施形態に係わるチャイルドシート検知装置を示す正面概略図。
【図3】本発明の実施形態に係わる台座部材の構造を示す概略図。
【図4】0歳児用のチャイルドシートを装着する場合の側面概略図。
【符号の説明】
1.シート
2.シートバック
3.シートクッション
5.台座部材
5a.凹部
5b.箱体
5c.クッションパット
6.チャイルドシート
6a.シートバック部
6b.シートクッション部
6c.挿通口
7.チャイルドシート用シートベルト
8.シートベルト
9.バックル
10.第1アンテナ
11.第2アンテナ
12.コントロールユニット
20.第1レゾネ−タ
21.第2レゾネ−タ
60.0歳児用チャイルドシート
Claims (5)
- シートクッション上に装着されるチャイルドシートの装着状態を検知するチャイルドシート検知装置において、
上記シートクッションと上記チャイルドシートとの間に上記チャイルドシートを載置可能な台座部材を設け、
上記シートクッションに第1電磁波を発信する発信手段と、上記第1電磁波の返信波である第2電磁波を受信する受信手段とを設ける一方、
上記台座部材に上記第1電磁波を受信するとともに、第2電磁波を返信する返信手段を設け、
上記受信手段が上記第2電磁波を受信することで上記チャイルドシートの装着状態を検知することを特徴とするチャイルドシート検知装置。 - 上記台座部材の上面部が弾性体で構成されることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート検知装置。
- 上記返信手段は、上記台座部材の上面との間に、上記第1電磁波の受信及び上記第2電磁波の送受信が可能な距離をもって配設されることを特徴とする請求項1または2に記載のチャイルドシート検知装置。
- 上記返信手段は、レゾネ−タであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のチャイルドシート検知装置。
- 上記台座部材は、樹脂材で構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のチャイルドシート検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003066001A JP2004268869A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | チャイルドシート検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2003066001A JP2004268869A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | チャイルドシート検知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004268869A true JP2004268869A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33126832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003066001A Abandoned JP2004268869A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | チャイルドシート検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004268869A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7365549B2 (en) | 2004-01-16 | 2008-04-29 | Siemens Aktiengesellschaft | Circuit configuration for recognizing the occupancy of a seat and seatbelt warning in a motor vehicle |
JP7498424B2 (ja) | 2019-12-17 | 2024-06-12 | スズキ株式会社 | キーレスアンテナの取付構造 |
-
2003
- 2003-03-12 JP JP2003066001A patent/JP2004268869A/ja not_active Abandoned
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7365549B2 (en) | 2004-01-16 | 2008-04-29 | Siemens Aktiengesellschaft | Circuit configuration for recognizing the occupancy of a seat and seatbelt warning in a motor vehicle |
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