JP2004265980A - 発光ダイオード光源ユニット - Google Patents

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雅之 玉井
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Abstract

【課題】発光ダイオード素子を表面実装したプリント配線基板を備えた発光ダイオード光源ユニットにおいて、発光ダイオード素子の後側の反射特性も考慮する。
【解決手段】発光ダイオード光源ユニットを構成するため、発光ダイオード素子9を表面実装するプリント配線基板Pが金属製基材45の表面にコーティングされたセラミック層46に配線ランドWと発光ダイオード素子のための表面実装パッドXを備え、表面実装パッドの周囲に前記セラミック層が表出するように表面実装パッドより大きな面積の空白領域を残してレジスト47が形成されている。さらに、発光ダイオード素子の両側に反射面52aを有する反射体52が設けられている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード素子を表面実装したプリント配線基板を備えた発光ダイオード光源ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
上述したような発光ダイオード光源ユニットはファクシミリやスキャナなどの光源として用いられているが、照度アップのために幾何光学的な種々の工夫がなされている。ある従来の発光ダイオード光源ユニットでは(例えば、特許文献1参照)、基板上に複数の発光ダイオード素子が所定間隔をあけて基板長手方向に配列され、この発光ダイオード素子列の両側に白色樹脂部が形成され、この白色樹脂部間にわたって透明樹脂部が充填配備されている。各発光ダイオード素子は、基板のパターン部にダイボンディングされ、且つ発光ダイオード素子の上面が基板のパターン部にワイヤボンディングされている。白色樹脂部は、透明樹脂に白色の染料を合成したもので、粘度が高く半液状のもので、且つ凝固速度が速い樹脂が使用され、2本の白色樹脂部は、発光ダイオード素子の両側に接近して、基板長手方向へ盛り上げ状(断面半楕円状)に塗布され、熱処理にて凝固させて形成され、その際一方の白色樹脂部は、ワイヤボンデイングのワイヤの一部、及びパターン部を完全に覆っており、保護するようになっている。発光ダイオード素子の横側面から放射された光は白色樹脂部で反射し、この反射した光が透明樹脂部と外気の境面で屈折し、発光ダイオード素子の上方で焦点ができるように構成されている。
【0003】
さらに別な発光ダイオード光源ユニットでは(例えば、特許文献2参照)、発光ダイオード素子が直線状に実装された回路基板が樹脂製の取付台に取り付けられており、取付台の一部は回路基板の発光ダイオード実装面まで延設され、その先端は発光ダイオードの両側に達しており、そこに読み取り原稿方向に拡開する傾斜面が形成されている。この傾斜面は表面が鏡面仕上げされており、発光ダイオードの光の反射面を形成している。この光の反射面が発光ダイオード素子の横側面又は前面からの光を反射し、高い照度を得るのに貢献する。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−029665号公報(段落番号0010−0013、第2図)
【0005】
【特許文献2】
特開平6−291939号公報(段落番号0029−0030、第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の発光ダイオード光源ユニットでは、基板に表面実装された発光ダイオード素子の両側に反射面を設け、この反射面が発光ダイオード素子の横又は前面からの光を前方に反射することにより、照明対象物に対する照度アップを図っている。しかしながら、光はあらゆる方向に伝播するものであり、発光体としての発光ダイオード素子の後方の反射特性も照度アップに重要な役割を果たすにもかかわらず、従来はその点が考慮されていなかった。
上記実状に鑑み、本発明の課題は、発光ダイオード素子を表面実装したプリント配線基板を備えた発光ダイオード光源ユニットにおいて、発光ダイオード素子の後方の反射特性も考慮することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、発光ダイオード素子を表面実装するプリント配線基板を備えた、本発明による発光ダイオード光源ユニットでは、前記プリント配線基板がその基材の表面にコーティングされたセラミック層に配線ランドと発光ダイオード素子のための表面実装パッドを形成することにより製作され、前記表面実装パッドの周囲に前記セラミック層が表出するように前記表面実装パッドより大きな面積の空白領域を残してレジストが形成され、前記セラミック層が前記発光ダイオード素子の後方反射面として機能するように構成されている。
この構成では、発光ダイオード素子の後側となる基板面がセラミック層となっているので、このセラミック層が発光ダイオード素子の後方反射面として機能し、照明対象物に対する照度アップに貢献することになった。プリント配線基板の基材にコーティングされたセラミック層はいずれにしても、プリント配線基板の表面に覆われるレジストに比べ高い反射特性を有するので、従来品に比べ優れた後方反射特性を備えた発光ダイオード光源ユニットが得られる。もちろん、より優れた後方反射特性を実現するためには、特に優れた反射特性を有するセラミックをプリント配線基板の基材の表面にコーティングされる材料として選択するとよい。
本発明の好適な実施形態では、前記表面実装パッドに実装された発光ダイオード素子の両側に反射面を有する反射体が設けられている。この構成では、後方反射面としての表面実装パッドの外側に表出されたセラミック層と側面反射面としての発光ダイオード素子の両側に位置する反射体との相乗効果により発光ダイオードによる照明対象物に対する照度がアップする。
本発明の好適な他の実施形態では、前記プリント配線基板の基材が金属製である。基材が金属製であることにより、樹脂製の基材に比べ熱伝導性が改善され、基板に平面実装される発光ダイオード素子間の熱分布を一様化することに貢献する。その際、基材にコーティングされたセラミック層は絶縁層としても機能する。基材に採用する金属としては、アルミが好適である。アルミを採用することで、低コスト化と軽量化が得られるだけでなく、その良好な熱伝導性により、発光ダイオード素子間の熱分布の一様化はさらに改善される。
本発明の別な好適実施形態では、前記反射体が前記発光ダイオード素子と前記配線ランドの間に配置され、前記発光ダイオード素子から前記配線ランドへのボンディングワイヤは前記反射体を飛び越すように設けられている。この構成では、発光ダイオード素子から配線ランドへの配線は反射体を飛び越すようにボンディングワイヤを敷設するだけで、反射体と発光ダイオード素子との間の狭い領域に配線ランドを形成するといった、反射体と発光ダイオードとの間隔を広げるような不都合は回避される。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明による発光ダイオード光源ユニットを採用したフィルムスキャナの外観が示されている。このフィルムスキャナは、光源装置A、フィルムキャリアユニットB、レンズユニットC、光電変換ユニットD、制御装置Eから構成されている。光源装置Aからの光線をフィルムキャリアユニットBに支持された現像済みの写真フィルムFに照射し、この写真フィルムFを透過した光線をレンズユニットCで光電変換ユニットDに導き、この光電変換ユニットDに内蔵したCCD( Charge Coupled Device)型のラインセンサにおいて写真フィルムFの画像をR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応したデジタル信号化した画像データとして取得すると同時に、赤外光(IR)によって写真フィルムFの傷やゴミに起因して変動する光強度をデジタル信号化した傷補正のための画像データとして取得する。
【0009】
前記光源装置Aは、後述するように3原色及び赤外光を作り出すよう複数の発光ダイオード素子9を主走査方向に列状に配置して成る発光ダイオードアレイLED(後述する3種の発光ダイオードアレイの総称)を備えている。前記フィルムキャリアユニットBは写真フィルムFを副走査方向に往復搬送するものであり、135サイズ、240サイズ、120・220サイズのフィルム等の複数種の写真フィルムFに対応したフィルキャリアユニットBが用意されており、それぞれが選択的に交換可能に構成されている。前記レンズユニットCは、フィルムキャリアBに支持された写真フィルムFの画像を前記光電変換ユニットDに内蔵した前記CCD型のラインセンサに結像させるよう機能し、取得する画素数に対応して拡大率を変更できるようズーム型の光学レンズを備えている。前記光電変換ユニットは、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応した3ライン型のCCDラインセンサと赤外光(IR)を感知する1ライン型のCCDラインセンサとを内蔵している。
【0010】
図2と図3に示すように、前記光源装置Aは樹脂成形品で成る上部ケース10と、アルミニウム合金で成る下部ケース20とを備えている。上部ケース10には、平坦な上部テーブル部11と、この上部テーブル部11の下面側に突出するボックス部12とを一体形成した構造であり、更に、上部テーブル部11の下面に対して樹脂製のカバー13を備えている。前記下部ケース20は底壁部21と側壁部22とを一体形成し、これら底壁部21と側壁部22との外面に放熱体として複数のフィン23を一体的に形成している。又、この光源装置Aではフィン23に対して冷却風を供給する一対のファン24を備えている。
【0011】
前記上部ケース10の上部テーブル部11には上方に向けて光線を照射するよう主走査方向に沿う姿勢で設定幅の開口11Aを形成し、この開口11Aの内部にシリンドリカル型の集光レンズ30を備え、この集光レンズ30の下方位置に出退するNDフィルター31を配置してある。このNDフィルター31は集光レンズ30の下方に配置される状態と、前記カバー13の内部に収納される状態とにスライド移動自在に支持され、前記カバー13に備えた電磁ソレノイド型の電動アクチュエータ14からの駆動力で作動するクランク機構15と連係している。尚、このNDフィルター31は光電変換ユニットDのCCDの調整時に主集光レンズ30の下方位置に配置することにより光源装置Aからの光線の光量を減じ前記光電変換ユニットDを適正な光量で調整する。
【0012】
更に、前記ボックス部12の内部には、前記集光レンズ30の光軸Lの延長上の下方位置にダイクロイック型の第1ミラーM1と、シリンドリカル型の第1レンズLe1を備え、第1ミラーM1の横隣位置にダイクロイック型の第2ミラーM2を備え、この第2ミラーM2の反射側に光線を導くシリンドリカル型の第2レンズLe2を備え、この第2ミラーM2の透過側に光線を導くシリンドリカル型の第3レンズLe3を備えている。
【0013】
前記下部ケース20の底壁部21に対して、主走査方向に直線状に配置されたチップ状の複数の緑色の発光ダイオード素子9から成る発光ダイオードアレイG−LEDと、主走査方向に直線状に配置されたチップ状の複数の青色の発光ダイオード素子9から成る発光ダイオードアレイB−LEDとを設けた第1プリント配線基板P1を備え、又、下部ケース20の側壁部22に対して第1赤色、第2赤色、赤外光の発光ダイオード素子9を、この順序で主走査方向に直線状に配置することにより構成される発光ダイオードアレイR1・R2・IR−LEDを設けた第2プリント配線基板P2を備えている。そして、下部ケース20に対して上部ケース10を重ね合わせる形態で組み合わせることにより、前記第1レンズLe1の焦点位置に前記緑色の発光ダイオードアレイG−LEDが配置され、前記第2レンズLe2の焦点位置に青色の発光ダイオードアレイB−LEDが配置され、前記第3レンズLe3の焦点位置に前記第1赤色、第2赤色、赤外光の発光ダイオードアレイR1・R2・IR−LEDが配置される。
【0014】
尚、前記緑色の発光ダイオード素子9の波長は400〜480nm、青色の発光ダイオード素子9の波長は520〜560nm、第1赤色の光の発光ダイオード素子9と第2赤色光の発光ダイオード素子9とを合わせた波長は620〜750nm、赤外光の発光ダイオード素子9の波長は830〜950nmのものが使用されている。前記第1ミラーM1は緑色の発光ダイオード素子9からの波長(400〜480nm)の光線を透過させ、これ以外の波長の光線を反射させる性能のものを使用し、前記第2ミラーM2は第1赤色と第2赤色光と赤外光と発光ダイオード素子9からの波長(620〜750nm及び830〜950nm)の光線を透過させ、青色の発光ダイオード素子9からの光線(520〜560nm)を反射させる性能のものを使用している。
【0015】
この構成により、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDからの光線は第1レンズLe1で平行光線化された状態で第1ミラーM1を透過して集光レンズ30に導かれ、青色の発光ダイオードアレイB−LEDからの光線は第2レンズLe2で平行光線化された状態で第2ミラーM2で反射した後、第1ミラーM1で更に反射することにより集光レンズ30に導かれ、第1赤色、第2赤色、赤外光の発光ダイオードアレイR1・R2・IR−LEDからの光線は第3レンズLe3で平行光線化された状態で第2ミラーM2を透過した後、第1ミラーM1で反射することで集光レンズ30に導かれ、これらの光線は集光レンズ30によりフィルムキャリアユニットBにおける写真フィルムFのスキャニング領域に集光する。
【0016】
図4から明らかなように、プリント配線基板P(第1プリント配線基板P1、第2プリント配線基板P2の総称)に形成した発光ダイオードアレイLED(前述した3種の発光ダイオードアレイの総称)に対応するレンズLe(前述した3種のレンズの総称)の焦点位置を決めるために、前記上部ケース10のボックス部12には位置決め用のピン17を突設し、レンズLeに接当する位置決め面18を形成してある。又、ボックス部12において前記底壁面21、側壁面22に対向する部位にプリント配線基板Pと接当する基準面19を形成してある。前記レンズLe(第1レンズLe1、第2レンズLe2、第3レンズLe3)の夫々の両端部には、前記位置決め面18に接当する支持片33を一体形成すると共に、前記ピン17が係合するピン孔部34と固定用のビス35が貫通するビス孔部36を形成している。前記集光レンズ30を上部ケース10に支持する構造は位置決め用のピン17を用いない点を除き、レンズLeをボックス部12に支持する構造と等しく、集光レンズ30の両端部に形成した支持片33に形成してビス孔部36に対して挿通するビス35を上部ケース10に螺合させることになる。
【0017】
前記第1プリント配線基板P1にも前記ピン17が係合するピン孔部40を形成してあり、この第1プリント配線基板P1は底壁部21に対してビス41により固定され、第2プリント配線基板P2は側壁部22に対してビス41により位置決め状態で固定される(図2参照)。尚、下部ケース20の底壁部21、側壁部22に対して第1・第2プリント配線基板P1、P2を支持する際に、その境界面における熱伝導性を向上させるためにシリコングリスが塗布されている。
【0018】
上述した構成により、ボックス部12に対して第1、第2、第3レンズLe1、Le2、Le3を支持する際には、レンズ端部の支持片33のピン孔部34にピン17を挿通した状態でビス孔部36に挿通したビス35の締め付けにより夫々のレンズLe1、Le2、Le3をボックス部12に対して精度高く支持する。この後に、上部ケース10と下部ケース20とを重ね合わせる形態で連結することにより、ボックス部12の底面側に形成したピン17が対応する底壁部21に支持された第1プリント配線基板P1のピン孔部40に係入して第1プリント配線基板P1との相対位置を決めると同時に、上部ケース10に対する下部ケース20の相対位置が決まり、その結果、第3レンズLe3と第2プリント配線基板P2との相対的な位置も決まる。
【0019】
前記プリント配線基板Pは、熱伝導率が高い素材として、比較的厚みがあるアルミニウム製の基材45を用いており、このプリント配線基板Pに対して前述したチップ状の発光ダイオード素子9を主走査方向に沿って列状に配置するとともに、この発光ダイオード素子9の形成方向に沿って複数のチップ抵抗器CRを備えている。このチップ抵抗器CRは等しい抵抗値で、等しいサイズのものが使用され、このチップ抵抗器CRに通電した際に発生する熱をプリント配線基板Pに、結果的には発光ダイオード素子9に伝えることで、複数の発光ダイオード素子9の温度分布を適切な温度で一様化している。
【0020】
以下にプリント配線基板Pの構造を図5を用いて詳述する。図5は、プリント配線基板Pの製作手順とパーツの表面実装手順を示しているが、この手順は一例を示しているのであり、本発明を限定するものではない。
前記プリント配線基板Pは、前述したようにアルミニウム製の基材45の表面に対してセラミック材料をコーティングすることによって絶縁セラミック層46を形成し(図5(a)と図5(b))、この上面に対して銅箔膜や金箔膜で成るプリント配線Wや表面実装用パッドXが形成され(図5(c))、さらにこのプリント配線基板Pの上面に絶縁性の樹脂で成るレジスト膜47が形成されている(図5(d))。このように製作されたプリント配線基板Pに発光ダイオード素子9、及び一体形成されている矩形の枠体51と反射体52からなる反射体ユニット50が表面実装される(図5(e))。最後に、発光ダイオード素子9などの電子部品とプリント配線Wとの間にボンディングワイヤ61を張る(図5(f))。これにより発光ダイオード光源ユニットの基本構造ができあがることになる。尚、前記基材45としてアルミニウム以外に、銅板や金属合金を使用することが可能である。もちろん樹脂材料を使用することも可能である。
【0021】
プリント配線基板Pに発光ダイオード素子9や反射体ユニット50を表面実装する前の外観図が図6に、表面実装後の平面図が図7に、表面実装後の外観図が図8に示されているが、特に図6から明らかなように、発光ダイオード素子9のための表面実装パッドXの周囲にセラミック層46が表出するように前記表面実装パッドXより大きな面積の空白領域を残す形でレジスト47が形成されている。このセラミック層46はアルミ製基材45上へのセラミック材のコーティングによって形成されており、その反射特性はレジスト47などに比べてはるかに高い。それ故、この表面実装パッドXの外側に表出されたセラミック層46は発光ダイオード素子9から放射される光線のバック反射面として機能し、以下に説明する反射体ユニット50の反射面52aとともに発光ダイオードアレイLEDによる照明対象物(ここでは写真フィルムF)に対する照度アップに貢献する。この目的を強化するためには、特に優れた反射特性を有するセラミックを金属製基材45の表面にコーティングされる絶縁層材料として選択したり、できる限り鏡面状表面が得られるようなコーティング方法を選択することが望ましい。
【0022】
反射体ユニット50は、液晶性ポリマー製であり、2本の反射体52は発光ダイオードアレイLED形成方向(主走査方向)の長さをカバーするだけの長さを有し、この反射体52の両端は反射体52を取り囲んでいる矩形上の枠体51の対向する辺に接続されている。枠体51は反射体52に比べ大きな断面積を有し、矩形に構成されていることからその剛性は高く、反射体52を安定姿勢で支持することができる。前記反射体52には、実装状態において発光ダイオード素子9と対向する側にくる傾斜反射面52aが形成されており、この傾斜反射面52aが発光ダイオード素子9からの光を照明対象物の方に反射させる。
【0023】
プリント配線基板Pの発光ダイオード素子9を実装した領域の断面図である図9から明らかなように、発光ダイオード素子9からプリント配線(配線ランド)Wへのボンディングワイヤ61は反射体52を飛び越すように設けられている。このため、発光ダイオード素子9とボンディングワイヤ61によって接続される配線ランドWは実装された反射ユニット50の反射体52と枠体51の間に形成された隙間に位置するようにレイアウトされている。ちなみにこの実施形態では、反射体52の高さは約1mm、反射体52と発光ダイオード素子9との間隔は0.5mm程度となっている。
【0024】
図7と図8から明らかなように、プリント配線Wは発光ダイオード素子9に電力を供給する発光配線部53と、チップ抵抗器CRに電力を供給する加熱配線部54と、温度計測手段としてのチップ状のサーミスタSに電圧を印加する計測配線部55とを形成している。発光ダイオードアレイLEDは、7つのチップ状の発光ダイオード素子9を電気的に直列に接続したものを1単位として、複数単位備えたものである。前記発光配線部53には、発光ダイオード素子9の1単位に電力を供給する電力端子53aと、発光ダイオード素子9の配列方向に沿って独立して形成された中継端子53bとが形成されている。前記加熱配線部54には、チップ抵抗器CRの両端の電極CRaとハンダ60により接続する端子54aが形成されている。又、計測配線部55には、サーミスタSの両端の電極Saにハンダ60により接続する端子55aが形成されている。
本発明による発光ダイオード光源ユニットは上記実施の形態以外に、例えば、静電複写機やフラットベッドスキャナーの光源に適用することが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による発光ダイオード光源ユニットを採用したフィルムスキャナーの外観図
【図2】図1によるフィルムスキャナーの分解図
【図3】図1によるフィルムスキャナーの断面図
【図4】光源装置の分解断面図
【図5】本発明による発光ダイオード光源ユニットのための製作手順を示す模式図
【図6】プリント配線基板に発光ダイオード素子や反射体ユニットを表面実装する前の外観図
【図7】プリント配線基板に発光ダイオード素子や反射体ユニットを表面実装した後の平面図
【図8】プリント配線基板に発光ダイオード素子や反射体ユニットを表面実装した後の外観図
【図9】プリント配線基板における発光ダイオード素子を実装した領域の断面図
【符号の説明】
9 発光ダイオード
45 基材
46 セラミック層
47 レジスト
50 反射体ユニット
51 枠体
52 反射体
52a 反射面
61 ボンディングワイヤ
LED 発光ダイオードアレイ
P プリント配線基板
W パターン配線(配線ランド)
X 表面実装パッド

Claims (5)

  1. 発光ダイオード素子を表面実装するプリント配線基板を備えた発光ダイオード光源ユニットにおいて、
    前記プリント配線基板がその基材の表面にコーティングされたセラミック層に配線ランドと発光ダイオード素子のための表面実装パッドを形成することにより製作され、前記表面実装パッドの周囲に前記セラミック層が表出するように前記表面実装パッドより大きな面積の空白領域を残してレジストが形成され、前記セラミック層が前記発光ダイオード素子の後方反射面として機能することを特徴とする発光ダイオード光源ユニット。
  2. 前記基材が金属であることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード光源ユニット。
  3. 前記金属製基材がアルミであることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光ダイオード光源ユニット。
  4. 前記表面実装パッドに実装された前記発光ダイオード素子の両側に反射面を有する反射体が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発光ダイオード光源ユニット。
  5. 前記反射体が前記発光ダイオード素子と前記配線ランドの間に配置され、前記発光ダイオード素子から前記配線ランドへのボンディングワイヤは前記反射体を飛び越すように設けられていることを特徴とする請求項4に記載の発光ダイオード光源ユニット。
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