JP2004265507A - 記録装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各コンテンツファイルが記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に対応させてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、この生成したフラグが付加された属性情報を各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成したインデックスファイルを記録媒体へ記録する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各コンテンツファイルを記録媒体へ記録する記録装置及び方法に関し、特に、記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を各コンテンツファイルの実データと連関させてインデックスファイルを生成し、これを記録媒体へ記録する記録装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistants)等の情報処理装置では、ノンリニアアクセス可能なハードディスクを始めとして、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード等の各種データ記録媒体が装着され、これにデータが記録される。また、このような記録装置に対して、例えば液晶表示パネル等の表示部やスピーカ等の音声発生部を付加することにより、記録したデータの再生、編集する機能を有する記録再生装置が提案されている。
【0003】
この記録再生装置において、ユーザが所望のファイルを指定することにより、上述した再生や編集の対象となるデータを選択することができる。このファイルの指定は、ユーザインターフェースを介して入力されたファイルネームに基づき実現される場合もある。さらに、記録するファイルが多岐に亘る場合には、各ファイル毎に抜粋情報を出力させ、この抜粋情報に基づき所望のデータを容易に検索することができる記録装置及び記録方法が近年において提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この記録装置及び記録方法では、アプリケーションソフトウェアとしてQuickTimeを使用し、ディスク状記録媒体に記録されている複数のファイル内の画像データ及び/又は音声データの一部分をまとめて保持するインデックスファイルを上記抜粋情報として生成し、これをディスク状記録媒体の所定の位置に記録することにより、所望のファイル検索を実現している。このインデックスファイルは、例えばQuickTimeファイルの形式で作成することができる。
【0005】
図15は、QuickTimeファイルを用いて作成されたインデックスファイルの一例を示している。このインデックスファイルは、ファイルを再生するために必要な時間や実データ参照のためのデータが格納されるムービーリソース部分と、ビデオ、オーディオ等の実データが格納されるムービーデータ部分により構成される。このムービーリソース部分は、プロパティトラック62と、テキストトラック63と、サムネイルピクチャトラック64と、イントロミュージックトラック65の4種類のデータに対応するトラックから構成される。またムービーデータ部分は、プロパティ、テキスト、サムネイルピクチャ、イントロミュージックの4種類の実データからなる。
【0006】
プロパティトラック62は、各コンテンツファイルに対応するプロパティデータに係るチャンクとして定義される。またテキストトラック63は、検索対象とされる各コンテンツファイル毎にタイトル等のテキストデータを登録するために設けられている。この登録されるテキストデータは、ムービーデータ部分に実データとして格納され、各コンテンツファイル毎のタイトル等のデータ長及び開始時間がこのテキストトラック63により示されることになる。
【0007】
サムネイルピクチャトラック64は、検索対象とされる各コンテンツファイル毎にサムネイル画像を一枚登録することができる。この登録されるサムネイル画像は、ムービーデータ部分に実データとして格納され、各コンテンツファイル毎のサムネイル画像のデータ長及び開始位置がこのサムネイルピクチャトラック64によって示されることになる。イントロミュージックトラック65は、検索対象とされる各コンテンツファイル毎にオーディオデータのイントロ部分を一枚登録することができる。この登録されるイントロミュージックは、ムービーデータ部分に実データとして格納され、各コンテンツファイル毎のイントロミュージックのデータ長及び開始位置がイントロミュージックトラック65によって示されることになる。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−84705号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなインデックスファイルにおいて、プロパティ、テキスト、サムネイル並びにイントロミュージックの実データは、上述したムービーデータ部分のエントリと呼ばれる領域に順次格納される。
【0010】
しかしながら、このインデックスファイルが記録される記録媒体において、このエントリ自体の追加や削除、また各エントリに記録されている実データの追加や削除等が繰り返される結果、インデックスファイルが記録される物理的な領域が断片化してしまう。このため、かかる断片化した領域に対して光ピックアップを順次移動させる必要性が生じ、シーク時間等が増大してしまう。また、このエントリ数が増えるにつれて、インデックスファイルの読出時間は著しく増大し、特にアクセス速度の低い記録媒体を装着する記録装置では、スムーズな読み出し動作の実現が困難になるという問題点もある。
【0011】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、インデックスファイルが記録される物理的な領域の断片化を極力防止することにより、高速な読み出し動作を実現し得る記録装置及び方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明を適用した記録装置は、上述の課題を解決するために、記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を上記各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、上記生成したインデックスファイルを上記記録媒体へ記録する記録装置において、上記記録媒体に記録されるコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、これを上記属性情報に付加する情報付加手段を備え、上記情報付加手段は、上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、上記インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じて、上記フラグを生成する。
【0013】
この記録装置は、各コンテンツファイルが記録媒体へ最初に記録される前に、情報付加手段により、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、この生成したフラグが付加された属性情報を各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成したインデックスファイルを記録媒体へ記録する。
【0014】
また、本発明を適用した記録装置は、記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を上記各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、上記生成したインデックスファイルを上記記録媒体へ記録する記録装置において、上記記録媒体に記録されるコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、これを上記属性情報に付加する情報付加手段を備え、上記情報付加手段は、上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じて上記フラグを生成し、また上記記録媒体に対する上記各コンテンツファイルの記録状況に応じて、インデックスファイルを連続して記録し得る空き領域を上記記録媒体から探索し、探索した空き領域に応じて上記フラグを生成する。
【0015】
この記録装置は、各コンテンツファイルが記録媒体へ最初に記録される前に、情報付加手段により、インデックスファイルを連続して記録し得る領域に応じてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、この生成したフラグが付加された属性情報を各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成したインデックスファイルを記録媒体へ記録する。そして、記録媒体に対する各コンテンツファイルの記録状況に応じて、インデックスファイルを連続して記録し得る空き領域を探索し、探索した空き領域に対応させてフラグを生成し、これを属性情報に付加する。
【0016】
本発明を適用した記録方法は、上述の課題を解決するため、記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を上記各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、上記生成したインデックスファイルを上記記録媒体へ記録する記録方法において、上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、上記インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じて、コンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、これを上記属性情報に付加する。
【0017】
この記録方法は、各コンテンツファイルが記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に対応させてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、この生成したフラグが付加された属性情報を各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成したインデックスファイルを記録媒体へ記録する。
【0018】
また本発明を適用した記録方法は、記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を上記各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、上記生成したインデックスファイルを上記記録媒体へ記録する記録方法において、上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、これを上記属性情報に付加し、また上記記録媒体に対する上記各コンテンツファイルの記録状況に応じて、インデックスファイルを連続して記録し得る空き領域を上記記録媒体から探索し、探索した空き領域に応じて上記フラグを生成し、これを上記属性情報に付加する。
【0019】
この記録方法は、各コンテンツファイルが記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に対応させてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、この生成したフラグが付加された属性情報を各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成したインデックスファイルを記録媒体へ記録する。そして、記録媒体に対する各コンテンツファイルの記録状況に応じて、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な空き領域を探索し、探索した空き領域に対応させてフラグを生成し、これを属性情報に付加する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
本発明は、例えば図1に示すような記録装置1に適用される。この記録装置1は、例えばノンリニアアクセス可能なハードディスクを始めとして、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリカード等に代表される記録媒体2にデータを記録するようにしたものであり、挿入された記録媒体2からデータを検出する光ピックアップ11と、載置した記録媒体2を回転させるスピンドルモータ12と、接続された光ピックアップ11並びにスピンドルモータ12を制御するサーボ回路13と、システム制御部15からの要求に応じてサーボ回路13に信号を送信するドライブ制御部14と、このシステム制御部15に接続されてなる操作入力部16とを備えている。
【0022】
また記録装置1は、接続されたデータ入力端子を介して入力されたデータを圧縮符号化して所定のファイルを生成するファイル生成部18と、供給されるファイルを復号化し、これを接続されたデータ出力端子へ出力するファイル復号部19と、ファイル生成部18、ファイル復号部19、システム制御部15に接続され、少なくともファイル生成部18から出力されたファイルをメモリ20へ書き込むメモリコントローラ21と、メモリコントローラ21から供給されたファイルを接続されたメモリ22へ一時的に書き込み、これにエラー訂正を施すエラー訂正部23と、接続されたエラー訂正部23並びに光ピックアップ11から供給されるデータを変復調するためのデータ変復調部24とを備えている。
【0023】
ファイル生成部18には、図示しないCCD(Charge Coupled Device )等の固体撮像素子により生成されたビデオ信号や、図示しないマイクロフォン等のオーディオ信号生成部により生成されるオーディオ信号が、データ入力端子を介して入力される。
【0024】
ファイル生成部18は、ビデオ信号が入力された場合に、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)方式に基づき、これを圧縮符号化する。かかる場合においてファイル生成部18は、先ず、入力されたビデオ信号をA/D変換することによりディジタル化し、フレームの順序を符号化処理に適した順に並び換える。ファイル生成部18は、この並び換えた各フレームにつき、DCT符号化、量子化、可変長符号化等の処理を施す。
【0025】
ファイル生成部18は、オーディオ信号が入力された場合に、例えばMPEG方式に基づき、これを圧縮符号化する。かかる場合において、ファイル生成部18は、入力されたオーディオ信号を、例えば32帯域のサブバンド信号に分割し、所定の重み付けに従って量子化してビットストリームを形成する。
【0026】
ファイル生成部18は、各信号を時間軸に応じてコントロールできるソフトウェアにより取り扱うことができるように、符号化したビデオ信号並びにオーディオ信号の多重化を行い、さらにデータ構造を変換する。本発明では、このソフトウェアとして、Quicktimeを用いる。このQuicktimeは、動画、静止画、テキスト、オーディオ、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)等の音声データを取り扱うことができ、またこれらを同期させて再生するためのOS拡張機能である。以下、このQuicktimeを用いて、種々のデータを格納することにより生成したファイルを、Quicktimeファイルと称する。ちなみに、このQuicktimeファイルの生成については、システム制御部15による制御に従い、実行してもよい。ファイル生成部18は、生成したQuicktimeファイルをメモリコントローラ21へ出力する。
【0027】
メモリコントローラ21は、記録時において、ファイル生成部18より入力されるQuicktimeファイルを順次メモリ20へ書き込む。またメモリコントローラ21は、システム制御部15による制御に基づき、メモリ20へ書き込んだQuicktimeファイルを読み出す。なお、Quicktimeファイルの転送レートは、各構成要素毎に異なるため、連続的にメモリ20へ書き込まれたQuicktimeファイルの読み出しは、かかるメモリ20がオーバーフロー或いはアンダーフローしないようにシステム制御部15により常時監視されながら行われる。
【0028】
またメモリコントローラ21は、再生時において、エラー訂正部23から入力されるQuicktimeファイルを順次メモリ20へ書き込む。また、このメモリコントローラ21は、システム制御部15による制御の下、多重化されたファイルを分解する際の同期タイミングに合わせて、メモリ20に書き込んだQuicktimeファイルを読み出し、これをファイル復号部19へ出力する。
【0029】
エラー訂正部23は、記録時において、メモリコントローラ21から供給されるQuicktimeファイルを、メモリ22へ書き込む。また、このエラー訂正部23は、メモリ22へ書き込まれたQuicktimeファイルにつき、インターリーブ及びエラー訂正符号化等の処理を施して、これを読み出し、データ変復調部24へ転送する。
【0030】
またエラー訂正部23は、再生時において、データ変復調部24により復調されたデータが供給される。エラー訂正部23は、この供給されたデータをメモリ22へ書き込み、デインターリーブ処理及びエラー訂正処理を施す。ちなみにこのエラー訂正後のQuicktimeファイルが、上述の如くメモリコントローラ21を介してメモリ20へ書き込まれることになる。
【0031】
データ変復調部24は、エラー訂正部23から転送されるデータにつき、所定の変調を施し、これを光ピックアップ11へ送信する。また、このデータ変復調部24は、光ピックアップ11から送信されるデータにつき、所定の復調を施し、これをエラー訂正部23へ転送する。
【0032】
光ピックアップ11は、内蔵されている半導体レーザからレーザビームを出射し、対物レンズを介してこのレーザビームを記録媒体2の情報記録面に集光する。すなわち、この光ピックアップ11は、データ変復調部24から入力されるデータに基づきレーザビームを生成するため、記録媒体2に当該データが順次記録されていくことになる。また、光ピックアップ11は、このレーザビームの照射により記録媒体2から得られる戻り光をこの対物レンズを介して所定の受光素子に導き、この受光素子の受光結果をデータ変復調器23に出力する。この光ピックアップ11は、サーボ回路13から供給されるフォーカス駆動信号及びトラッキング起動信号に基づき、図示しない2軸コイルを用いて、上記光ピックアップ11における対物レンズを光軸方向及び当該光軸方向と直交する方向へ移動させる。
【0033】
なお、記録媒体2に対しては、図示しない磁界変調ドライバを用いてデータ変復調部24からの制御に基づき磁界を印加するようにしてもよい。
【0034】
スピンドルモータ12は、サーボ回路13による制御に基づき、記録媒体2を、例えば線速度一定(CLV)、角速度一定(CAV)又はZCAV(ゾーンCAV)で回転させる。
【0035】
サーボ回路13は、ドライブ制御部14による制御に基づき、光ピックアップ11に対してフォーカス駆動信号及びトラッキング駆動信号を送信する。また、このサーボ回路13は、ドライブ制御部14による制御に基づき、記録媒体2の回転速度を制御するための信号をスピンドルモータ12へ送信する。
【0036】
ドライブ制御部14は、システム制御部15から送信される制御信号に基づき、サーボ回路13を制御する。これにより、サーボ回路13の動作が自在に制御されることにより、記録媒体2への記録動作、或いは再生動作が実現されることになる。
【0037】
システム制御部15は、接続されたドライブ制御部14やメモリコントローラ21を介して各構成要素を制御する。このシステム制御部15は、操作入力部16を介したユーザからの指示に基づき、各構成要素を制御するようにしてもよい。
【0038】
ファイル復号部19は、システム制御部15による制御の下、Quicktimeファイルをビデオ信号、オーディオ信号に分解する。このファイル復号部19は、この分解したビデオ信号、オーディオ信号につき、それぞれ復号化処理を施し、これをデータ出力端子を介して外部へ出力する。例えば上記ファイル生成部18において、MPEG方式により圧縮符号化されている場合おいて、このファイル復号部19は、このビデオ信号、オーディオ信号につき、可変長符号復号化、逆DCT変換、逆量子化等の処理を施すことになる。
【0039】
なお、この記録装置1のブロック構成は上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、再生処理を実行するためのファイル復号部19等の構成要素を省略してもよい。
【0040】
このような記録装置1により記録媒体2へデータを記録する場合において、データ入力端子を介して入力されたビデオ信号やオーディオ信号は、ファイル生成部18において、A/D変換され、画像並べ換え、DCT変換、量子化、可変長符号化等の処理が施され、Quicktimeファイル等に置き換えられる。このQuicktimeファイルは、メモリコントローラ21により、順次メモリ22へ書き込まれ、システム制御部15よるタイミング制御の下、メモリコントローラ21により読み出され、エラー訂正部23へ出力される。Quicktimeファイルは、このエラー訂正部23により、例えばエラー訂正符号の冗長データが付加され、データ変復調部24へ出力される。データ変復調部24に出力されたデータは、符号間干渉を抑えるべく、変調が施されて光ピックアップ11へ送信され、さらには記録媒体2へ順次記録されることになる。
【0041】
また、このような記録装置1により記録媒体2へ記録されたデータを再生する場合には、光ピックアップ11から記録媒体2へ照射された光の反射光を電気信号に変換することにより抽出されたデータが、先ずデータ変復調部24に送信される。このデータは、データ変復調部24において復調され、またエラー訂正部において、デインターリーブ処理及びエラー訂正処理が施され、さらにメモリコントローラ21によるタイミング調整を経て、ファイル復号部19へ出力される。Quicktimeファイルは、このファイル復号部19において、ビデオ信号、オーディオ信号に分解され、可変長符号復号化、逆DCT変換、逆量子化等の処理が施された上で、データ出力部を介して他の再生部へ送信され、順次再生されることになる。
【0042】
次にQuicktimeファイルを用いて作成されるインデックスファイルにつき、説明をする。Quicktimeの詳細は、例えば”INSIDE MACINTOSH :Quicktime(日本語版)(アジソンウエスレス)”等において示されている。
【0043】
また、このQuicktimeファイルにより後述するインデックスファイルが作成される。このインデックスファイルでは、プロパティ、サムネイル画像、テキスト、サウンドの4種類のデータを取り扱う。プロパティは、記録媒体に記録される画像データ、オーディオデータを扱うファイル(以下、コンテンツファイルという)の属性を示すデータであり、サムネイル画像は、コンテンツファイルの例えば最初の画像等のような代表的な1枚分の画像データである。また、テキストは、コンテンツファイルの文字列を示すデータであり、サウンドは、各コンテンツファイルの短時間のオーディオデータである。このサウンドは、ユーザが任意に設定することができるが、例えば当該コンテンツファイルにおける最初の5秒のイントロ部分につき、かかるオーティオデータとするようにしてもよい。
【0044】
図2は、ビデオ信号とオーディオ信号とを扱うQuicktimeファイルにより作成されるインデックスファイルの一の例を示している。このインデックスファイルは、ムービーリソース部100と、ムービーデータ部200から構成される。ムービーリソース部100には、そのファイルを再生するために必要な時間や実データを参照するための情報が格納される。またムービーデータ部200には、記録媒体に記録される画像データ、オーディオデータ等の各実データが格納される。
【0045】
ムービーリソース部100は、上述した4種類のデータに応じて、プロパティトラック101と、サムネイル画像トラック102と、テキストトラック103と、サウンドトラック104が設けられてなる。また、ムービーデータ部200には、上述した実データを格納するために、プロパティエントリ201と、サムネイル画像エントリ202と、テキストエントリ203と、サウンドエントリ204が設けられてなる。実データは、このムービーデータ部200の各種エントリ201〜204におけるエントリ#0〜エントリ#nにそれぞれ格納される。ちなみに、このエントリ#nは、エントリ番号を指し、インデックスファイル独自の番号である(nは、2以上の整数)。このエントリ番号により、プロパティの実データが格納されるエントリを識別することができる。
【0046】
図3は、Quicktimeファイルにより作成されるインデックスファイルの他の例を示している。このインデックスファイルは、上述した実データを格納するためにプロパティエントリ211と、サムネイル画像エントリ212と、テキストエントリ213とが設けられてなる。実データは、この各種エントリ211〜213におけるエントリ番号に対応させてそれぞれ格納される。また、プロパティエントリ211には、上述したムービーリソース部100に相当する領域として、先頭部分にプロパティエントリヘッダ301が設けられ、またサムネイル画像エントリ212には、サムネイル画像エントリ302が設けられ、さらにテキストエントリ213の先頭部分には、テキストエントリヘッダ303が設けられて構成される。
【0047】
図4は、プロパティトラック101の例を示す図である。この図4に示すように各コンテンツファイルのチャンクとして示された各コンテンツファイルの実データが記録されるエントリ#0〜#nに対して、それぞれ開始バイト位置、並びにデータ長等が記述される。サムネイル画像、テキスト、サウンドにおけるトラック部分102〜104と実データとの関係もこの図4の例と同様に記述される。
【0048】
図5は、プロパティデータの例を示す図である。この図5に示すように、コンテンツファイルの”バージョン情報”が開始バイトから2バイトにかけて記述され、また”フラグ”が2バイト目から記述される。また、動画、静止画、オーディオ等をそれぞれ識別するための”データタイプ”が4バイト目から記述され、コンテンツファイルの作成日時に基づく”制作日時”が5バイト目から記述され、当該コンテンツファイルが修正された日時に基づく”編集日時”が9バイト目から記述され、さらに再生に必要な時間に基づく”デュレーション”が13バイト目から記述される。
【0049】
このプロパティデータとして、例えばエントリ番号が26バイト目から記述され、またエントリの属性を識別するためのエントリプロパティが30バイト目から記述され、さらにエントリが属するフォルダを識別するためのフォルダプロパティが31バイト目から記述される。このような各エントリの情報に基づき、複数のエントリ間の階層構造を規定することもできる。
【0050】
図6は、各エントリ番号(エントリ#0〜エントリ#7)におけるプロパティ情報の例である。
【0051】
エントリプロパティ1は、各エントリ#nにつき、フォルダであるか、或いはファイルであるかを識別するために記述される。この図6に示す例では、エントリ#0、#3、#4がフォルダであり、エントリ#1、#5、#6、#7がファイルである。エントリプロパティ2は、各エントリ#nにつき、ノーマル情報であるか、或いはシステム情報であるか否かを識別するために記述される。この図6に示す例では、エントリ#2がシステム情報であることが示されている。
【0052】
また、エントリプロパティ3は、各エントリ#nにつき、記録されているコンテンツファイルが有効であるか、或いは無効であるかを識別するために記述される。例えばコンテンツファイルが消去されている場合には、対応するエントリにおけるエントリプロパティ3の値として”1”が示される。すなわち、このエントリプロパティ3は、コンテンツファイルの記録状況を示すことができる。ちなみに、この図6に示す例では、エントリ#6に対していわゆる無効フラグを設定することにより、登録されていたコンテンツファイルCが消去されたことを示唆している。
【0053】
エントリプロパティ4は、各エントリ#nにつき、登録されたコンテンツファイル等が他のコンテンツファイル等を参照しているか否かを識別するために示される。この図6に示す例では、エントリ#5、#6につき、参照するファイルが存在することを示唆している。
【0054】
フォルダプロパティは、各エントリ#nにつき、より上位に位置するフォルダの番号を示している。この図6に示す例では、エントリ#1と#3の上位がエントリ#0のフォルダであり、またエントリ#4、#5の上位がエントリ#3のフォルダであり、またエントリ#6、#7の上位がエントリ#4のフォルダであることを意味している。
【0055】
リファードカウンタは、各エントリ#nにつき、別のファイルにより参照されている数を示している。またリファリングファイルリストは、別のファイルにより参照されている場合に、その参照元を示している。
【0056】
この図6において、コンテンツファイルAがエントリ#1に登録され、またコンテンツファイルBがエントリ#5に登録され、またコンテンツファイルDがエントリ#7に登録されているとき、コンテンツファイルBがコンテンツファイルAを参照しているため、エントリ#5におけるエントリプロパティ4が”1”となり、エントリ#1においてリファードカウンタが”1”となり、またリファリングファイルリストが”5”となる。
【0057】
なお、上述したエントリプロパティ3において、消去すべきコンテンツファイルに応じたエントリ自体をそのまま削除することも可能だが、各トラック部101〜104も書き換える必要があるため、相対的に不利となる。一方、本発明では、無効フラグを設定したエントリに対して、新たにコンテンツファイルを登録する場合には、かかるエントリにそのまま上書きすると共に、このエントリプロパティ3に設けられている無効フラグを有効フラグに設定し直すことにより、これを実現することができる。すなわち、図6に示す例において、無効フラグが設定されたエントリ#6に対して新たにコンテンツファイルを登録する場合には、係るエントリ#6にそのまま上書きすればよく、各トラック部101〜104を書き換える必要性もなくなり、記録装置1全体の負担を軽減させることができる。また、各エントリ#nのサイズを固定長とすることにより、ムービーリソース部100に収容すべきデータのサイズを固定することができる。これにより、ムービーリソース部100全体のデータサイズを大幅に削減することも可能となる。
【0058】
次に、本発明を適用した記録装置1における上記インデックスファイルの初期化の手順につき図7を用いて説明をする。
【0059】
先ずステップS11において、システム制御部15は、操作入力部16を介して入力されたインデックスファイルの初期化コマンドを受けたとき、ステップS12へ移行し、記録媒体2へアクセスして、インデックスファイルの存在を確認する。その結果、当該記録媒体2にインデックスファイルが存在しない場合にはステップS13へ移行する。一方、当該記録媒体2にインデックスファイルが存在していた場合には、既にインデックスファイルが初期化されて使用可能状態になっていることを示唆しており、ステップS15へ移行してこの初期化処理の終了動作へ移行することになる。
【0060】
ステップS13において、システム制御部15は、図8に示すように、記録媒体2に設けられた各種エントリ201〜204のエントリ領域のうち、先ずプロパティエントリ201に対して、上述の如く無効フラグを設定する。このとき、システム制御部15は、例えばインデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じて、各エントリ番号に無効フラグを設定するようにしてもよい。このとき、システム制御部15は、インデックスファイルを記録するための物理的な領域に対して、無効フラグを設定することができるエントリ数を識別し、識別したエントリ数に応じて、実際に無効フラグを設定するエントリ番号を決定してもよい。
【0061】
またシステム制御部15は、例えばインデックスファイルを連続して記録し得る全ての物理的な領域に応じて、各エントリ番号に無効フラグを設定してもよく、また記録装置1が扱うことができる最大のエントリ数分のエントリに対してこの無効フラグを設定するようにしてもよい。
【0062】
次にステップS14へ移行し、システム制御部15は、図8に示すように、記録媒体2上におけるサムネイル画像エントリ202、テキストエントリ203、サウンドエントリ204の各領域において、上述した無効フラグを設定したエントリ番号につき無効データを書き込む。この無効データの書き込まれたエントリについては、新たなコンテンツファイルの登録が可能となる。
【0063】
このような初期化処理を、コンテンツファイルを記録媒体2へ最初に記録する前に実行することにより、以下の効果を得ることができる。すなわち、本発明を適用した記録装置1では、例えばインデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に対して、各エントリ毎に無効フラグを付加したエントリ領域を連続的に設ける。これにより、図8に示すように各エントリ領域を含むインデックスファイルを記録媒体2において断片化することなく記録することができ、光ピックアップ11の移動量を少なくすることができる。このため、インデックスファイルの読み出しを高速に行うことが可能となる。また、このエントリ数が増加する場合であっても、インデックスファイルの読出時間を抑えることができ、さらに、アクセス速度の低い記録媒体を装着する記録装置であっても、スムーズな読み出し動作の実現が可能となる。
【0064】
また、無効フラグを設定するエントリ番号の連続性を高くすることにより、記録媒体2においてインデックスファイルが記録される物理的な領域の連続性を更に高めることができ、当該インデックスファイルの読出時間をさらに抑えることが可能となる。特に、インデックスファイルを連続して記録し得る全ての物理的な領域に対応するエントリにつき無効フラグを設定することにより、又は記録装置1が扱うことができる最大のエントリ数分につき、全て無効フラグを設定することにより、かかるインデックスファイルの読出時間を極力短縮させることができる。
【0065】
次に、初期化された記録媒体2に対してコンテンツファイルを記録する手順につき図9を用いて説明をする。
【0066】
先ずステップS21において、システム制御部15は、例えば操作入力部16を介して入力されたコンテンツファイルの記録コマンドを受けたとき、ステップS22へ移行し、記録媒体2へアクセスして、コンテンツファイルを記録する空き領域の存在を確認する。その結果、当該記録媒体2にコンテンツファイルを記録するための空き領域が存在しない場合にはステップS23へ移行する。一方、当該記録媒体2にコンテンツファイルを記録するための空き領域が存在する場合には、ステップS26へ移行し、その空き領域にコンテンツファイルを記録すると共に、インデックスファイルに当該コンテンツファイルを登録することになる。
【0067】
ステップS23において、システム制御部15は、記録媒体2に記録されているインデックスファイルのプロパティエントリ201につき、無効フラグの設定されているエントリの有無を識別する。その結果、無効フラグの設定されたエントリが存在する場合には、ステップS25へ移行し、それ以外の場合にはステップS24へ移行する。
【0068】
ステップS24へ移行した場合は、記録媒体2における各エントリが、対応するコンテンツファイルで既に満たされていることを示唆しており、新たなコンテンツファイルの記録が不可能であるため、その旨をユーザに認識させた上でこの処理を終了させる。
【0069】
一方、ステップS25へ移行した場合に、システム制御部15は、インデックスファイルにおける無効フラグが設けられているエントリにつき、コンテンツファイルを記録するための空き領域として開放する。図10(a)は、記録媒体2につき、インデックスファイルが記録されている物理的な領域を開放する場合について示している。ここで、各種エントリ201〜204につき、無効フラグ又は無効データが付加されているエントリ番号から構成されるエントリ領域を無効領域といい、また各種エントリ201〜204につき、有効フラグ又は有効データが付加されているエントリ番号から構成されるエントリ領域を有効領域という。この図10(a)に示すように、システム制御部15は、インデックスファイルが記録されている領域の開放を、プロパティエントリ201のみならず、サムネイル画像エントリ202、テキストエントリ203、サウンドエントリ204が記録されている各領域につき実行する。これにより、記録媒体2において、新たにコンテンツファイルを記録するための領域、また当該コンテンツファイルを登録するインデックスファイルのための領域を確保することができる。
【0070】
図10(b)は、プロパティエントリ201から物理的な領域を開放する場合について説明するための図である。プロパティエントリ201では、最初に各エントリ500につき無効フラグが設定され、またコンテンツファイルが登録されたエントリには、順次有効フラグが設定される。ステップS25へ移行し、プロパティエントリ201につき物理的な領域の一部が開放される結果、コンテンツファイルが登録されているために有効領域として残るエントリ領域501に加えて、今後必要となるエントリのために無効フラグが設けられたエントリ領域502と、新たなコンテンツファイルを記録するために確保された空き領域503が生成されることになる。
【0071】
このステップS25における処理を終了後、再びステップS22へ移行することになるが、記録媒体2には既にコンテンツファイルを記録するための空き領域が存在しているため、そのままステップS23へ移行する。
【0072】
次に、記録媒体2に対して新たに記録されたコンテンツファイルをインデックスファイルに登録する手順について図11を用いて説明をする。
【0073】
先ず、ステップS31において、システム制御部15は、記録媒体2に対して新たにコンテンツファイルが記録されることを識別したとき、ステップS32へ移行し、インデックスファイル上に無効フラグの設定されたエントリの存在を確認する。その結果、インデックスファイル上に無効フラグの設定されているエントリが存在しない場合には、ステップS33へ移行する。一方、インデックスファイル上に無効フラグの設定されているエントリが存在する場合には、ステップS34へ移行する。
【0074】
ステップS33において、記録媒体2における各エントリが、コンテンツファイルで既に満たされていることを示唆しており、新たなコンテンツファイルの登録が不可能であるため、その旨をユーザに認識させた上でこの処理を終了させる。
【0075】
ステップS34において、システム制御部15は、無効フラグが設定されているエントリを、インデックスファイルから抽出する。またシステム制御部15は、かかる抽出したエントリにつき、新たにコンテンツファイルを登録し、エントリプロパティ3における無効フラグを有効フラグに再設定する。
【0076】
最後にステップS35へ移行し、システム制御部15は、状況に応じて記録媒体2上のインデックスファイルを順次更新する。
【0077】
なお、本発明を適用した記録装置1は、インデックスファイルにおけるエントリ領域が既に満たされている場合において、図12に示すように記録媒体2から物理的に連続する空き領域を探索し、これをインデックスファイルにおける無効領域として追加することができる。
【0078】
この図12に示す記録媒体2は、既に記録されているコンテンツファイルに対応して、インデックスファイル上の各種エントリ201〜204に有効領域が設けられている。この記録媒体2に対して新たなコンテンツファイルを記録するためには、当該コンテンツファイルを登録するためのインデックスファイルも必要となるため、システム制御部15は、記録媒体2において物理的に連続する空き領域を探索する。その結果、システム制御部15は、例えば図12に示すように、既に記録媒体2に記録されているコンテンツファイルの後方においてかかる空き領域を探索し、そこにインデックスファイルを設けるとともに、無効領域を追加する。
【0079】
図13は、このインデックスファイルにおける無効領域を追加する手順を示している。
【0080】
先ずステップS41において、システム制御部15は、記録媒体2上において、無効領域が残存しているインデックスファイルの有無を確認する。その結果、係る無効領域を有するインデックスファイルが存在している場合には、ステップS44へ移行し、それ以外の場合にはステップS42へ移行する。
【0081】
ステップS42において、システム制御部15は、記録媒体2において物理的に連続する空き領域を探索する。そして、プロパティエントリ201につき、無効フラグを設定したインデックスファイルをその探索した空き領域に対して書き込む。
【0082】
次にステップS43へ移行し、システム制御部15は、サムネイル画像エントリ202、テキストエントリ203、サウンドエントリ204につき、上述した無効フラグを設定したエントリ番号に応じて無効データを書き込む。このステップS43までの処理を実行することにより、図12に示すように無効領域を新たに追加することができる。
【0083】
ステップS44では、このインデックスファイルの作成処理の終了動作が実行されることになる。
【0084】
すなわち、本発明を適用した記録装置1では、無効領域が残存しているインデックスファイルが存在しない場合であっても、新たに無効領域を追加することができるため、新たに記録されたコンテンツファイルを当該無効領域に記録することができる。またこの追加する無効領域を有するインデックスファイルは、記録媒体2において物理的に連続した領域に記録されるため、コンテンツファイルが記録される領域が部分的に存在する場合であっても、かかるインデックスファイルの断片化を防止することができる。これにより、光ピックアップ11の移動量を少なくすることができるため、かかるインデックスファイルの読み出しを高速に行うことが可能となる。
【0085】
次に、新たに記録されるコンテンツファイルを、図13に示す手順により追加された無効領域のエントリに登録する手順につき、図14を用いて説明をする。
【0086】
先ず、ステップS51において、システム制御部15は、記録媒体2に対して新たにコンテンツファイルの記録されたことを識別したとき、ステップS52へ移行し、インデックスファイル上に無効フラグの設定されてエントリの存在を確認する。その結果、インデックスファイル上に無効フラグの設定されているエントリが存在しない場合には、ステップS53へ移行する。一方、インデックスファイル上に無効フラグの設定されているエントリが存在する場合には、ステップS56へ移行する。
【0087】
ステップS53において、システム制御部15は、記録媒体2において空き領域の存在を確認する。その結果、空き領域の存在を確認できなかった場合には、ステップS54へ移行し、また空き領域の存在を確認した場合には、ステップS55へ移行する。
【0088】
ステップS54に移行した場合には、記録媒体2が既にコンテンツファイル等で満たされているため、ユーザに対してその旨を認識させた上でこの処理を終了させる。
【0089】
ステップS55に移行した場合には、ステップS53において確認した空き領域から物理的に連続する領域を探索して無効領域を追加する。このステップS55における処理を終了後、再びステップS52へ移行することになるが、記録媒体2には既にインデックスファイル上に無効フラグの設定されてエントリが存在しているため、そのままステップS56へ移行する。
【0090】
ステップS56において、システム制御部15は、無効フラグの設定されたエントリを、インデックスファイルから抽出する。またシステム制御部15は、かかる抽出したエントリにつき、新たにコンテンツファイルを登録し、無効フラグを有効フラグに再設定する。
【0091】
最後に、ステップS35へ移行し、システム制御部15は、状況に応じて記録媒体2上のインデックスファイルを順次更新する。
【0092】
なお、本発明を適用した記録装置1は上述した実施の形態に限定されるものではない。ソフトウェアとしてQuicktimeを用いる場合のみならず、他のOS拡張機能を有するソフトウェアを用いるようにしてもよいことは勿論である。
【0093】
また、無効フラグが設けられたエントリを抽出する際に、無効エントリのいわゆるリンクト・リストを予め形成しておくことにより、これを高速に実現するようにしてもよい。
【0094】
また、記録媒体2により取り扱われるコンテンツファイルのエントリの総数が多い場合には、かかる総数を10で除した数のエントリにつき、インデックスファイルを形成するようにしてもよいことは勿論である。
【0095】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明を適用した記録装置及び方法は、各コンテンツファイルが記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に対応させてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、この生成したフラグが付加された属性情報を各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成したインデックスファイルを記録媒体へ記録する。
【0096】
これにより、本発明を適用した記録装置及び方法は、記録媒体におけるインデックスファイルの物理的な配置が断片化することを防止することができ、かかるインデックスファルの読み出しを高速に行うことが可能となる。
【0097】
以上詳細に説明したように、本発明を適用した記録装置及び方法は、各コンテンツファイルが記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に対応させてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、この生成したフラグが付加された属性情報を各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成したインデックスファイルを記録媒体へ記録する。そして、記録媒体に対する各コンテンツファイルの記録状況に応じて、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な空き領域を探索し、探索した空き領域に対応させてフラグを生成し、これを属性情報に付加する。
【0098】
これにより、本発明を適用した記録装置及び方法は、記録媒体に対する各コンテンツファイルの記録状況に応じて、新たにインデックスファイルを設ける場合であっても、記録媒体におけるインデックスファイルの物理的な配置が断片化することを防止することができ、かかるインデックスファルの読み出しを高速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録装置のブロック構成を示す図である。
【図2】Quicktimeファイルにより作成されるインデックスファイルの一の例を示す図である。
【図3】Quicktimeファイルにより作成されるインデックスファイルの他の例を示す図である。
【図4】プロパティトラックの例を示す図である。
【図5】プロパティデータの例を示す図である。
【図6】各エントリ番号におけるプロパティ情報の例を示す図である。
【図7】本発明を適用した記録装置におけるインデックスファイルの初期化方法につき説明するためのフローチャートである。
【図8】各種エントリのエントリ領域につき、無効フラグを設定し、或いは無効データを書き込む場合につき説明するための図である。
【図9】初期化された記録媒体に対してコンテンツファイルを記録する手順を示すフローチャートである。
【図10】インデックスファイルが記録されている物理的な領域を開放する場合について説明するための図である。
【図11】記録媒体に対して新たに記録されたコンテンツファイルをインデックスファイルに登録する手順を示すフローチャートである。
【図12】物理的に連続する空き領域を探索し、これをインデックスファイルにおける無効領域として追加する場合につき説明するための図である。
【図13】インデックスファイルにおける無効領域を追加する手順を示すフローチャートである。
【図14】新たに記録されるコンテンツファイルを、追加された無効領域のエントリに登録する手順を示すフローチャートである。
【図15】QuickTimeファイルを用いて作成された一般的なインデックスファイルを示す図である。
【符号の説明】
1 記録装置、11 光ピックアップ、12 スピンドルモータ、13 サーボ回路、14 ドライブ制御部、15 システム制御部、16 操作入力部、18 ファイル生成部、19 ファイル復号部、20 メモリ、21 メモリコントローラ、22 メモリ、23 エラー訂正部、24 データ変復調部
Claims (8)
- 記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を上記各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成した上記インデックスファイルを上記記録媒体へ記録する記録装置において、
上記記録媒体に記録されるコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、これを上記属性情報に付加する情報付加手段を備え、
上記情報付加手段は、上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、上記インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じて、上記フラグを生成すること
を特徴とする記録装置。 - 上記情報付加手段は、上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、上記インデックスファイルを連続して記録し得る全ての物理的な領域に応じて、上記フラグを生成すること
を特徴とする請求項1記載の記録装置。 - 記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を上記各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、上記生成したインデックスファイルを上記記録媒体へ記録する記録装置において、
上記記録媒体に記録されるコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、これを上記属性情報に付加する情報付加手段を備え、
上記情報付加手段は、
上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じて上記フラグを生成し、
また上記記録媒体に対する上記各コンテンツファイルの記録状況に応じて、インデックスファイルを連続して記録し得る空き領域を上記記録媒体から探索し、探索した空き領域に応じて上記フラグを生成すること
を特徴とする記録装置。 - 上記情報付加手段は、探索した空き領域に応じて生成されたフラグが上記属性情報に付加されたインデックスファイルを、新たに記録媒体へ記録すること
を特徴とする請求項3記載の記録装置。 - 記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を上記各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、生成した上記インデックスファイルを上記記録媒体へ記録する記録方法において、
上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、上記インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じて、コンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、これを上記属性情報に付加すること
を特徴とする記録方法。 - 上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、上記インデックスファイルを連続して記録し得る全ての物理的な領域に応じて、上記フラグを生成すること
を特徴とする請求項5記載の記録方法。 - 記録媒体へ記録される各コンテンツファイルにつきそれぞれ割り当てられる属性情報を上記各コンテンツファイルの実データと連関させたインデックスファイルを生成し、上記生成したインデックスファイルを上記記録媒体へ記録する記録方法において、
上記各コンテンツファイルが上記記録媒体へ最初に記録される前に、インデックスファイルを連続して記録し得る物理的な領域に応じてコンテンツファイルの記録状況を示すフラグを生成し、これを上記属性情報に付加し、
また上記記録媒体に対する上記各コンテンツファイルの記録状況に応じて、インデックスファイルを連続して記録し得る空き領域を上記記録媒体から探索し、探索した空き領域に応じて上記フラグを生成し、これを上記属性情報に付加すること
を特徴とする記録方法。 - 探索した空き領域に応じて生成されたフラグが上記属性情報に付加されたインデックスファイルを、新たに記録媒体へ記録すること
を特徴とする請求項7記載の記録方法。
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