JP2004264474A - カートリッジ装填機構および画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装填されたカートリッジを適切に保持可能であって、カートリッジを適切な速度で検出ピンに当接させるべく構成されたカートリッジ装填機構を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、カートリッジが装填されるカートリッジホルダ111と、カートリッジを支持するために移動可能な移動支持部117とを備え、移動支持部117が、カートリッジホルダ111にカートリッジを装填し得る装填可能位置と、カートリッジを支持する支持位置とに移動可能であって、移動支持部117と協同運動するリンク機構70が設けられており、リンク機構70が、移動支持部117が支持位置にある場合には、カートリッジホルダ111と離反する方向への移動支持部117の動きを拘束すべく機能すべく構成されている。
【選択図】 図8
【解決手段】本発明は、カートリッジが装填されるカートリッジホルダ111と、カートリッジを支持するために移動可能な移動支持部117とを備え、移動支持部117が、カートリッジホルダ111にカートリッジを装填し得る装填可能位置と、カートリッジを支持する支持位置とに移動可能であって、移動支持部117と協同運動するリンク機構70が設けられており、リンク機構70が、移動支持部117が支持位置にある場合には、カートリッジホルダ111と離反する方向への移動支持部117の動きを拘束すべく機能すべく構成されている。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真フィルム用のカートリッジを装填するカートリッジ装填機構に関し、特に、画像読取装置にてカートリッジ内のフィルムを搬送させる際に使用されるカートリッジ装填機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フィルムを用いた撮影、フィルムの現像処理、あるいはフィルム画像のプリント処理等において、帯状のフィルムを内包したカートリッジは、それぞれの目的のために、一般的に所定位置に装填されて固定される。したがって、各処理を実施する各装置には、それぞれ適切にカートリッジを装填し得るカートリッジ装填機構が設けられている。
【0003】
カートリッジ装填機構には、カートリッジを適切に固定する手段や、カートリッジ内のフィルムの状態(撮影途中、未現像、あるいは現像済等)を判断するための手段が設けられ、これらの手段はそれぞれ相互に関連して機能する場合もある。
【0004】
上述した通り、カートリッジ装填機構は、様々な装置に設けられており、例えば、画像読取装置におけるフィルムの搬送部近傍に設けられたもの(例えば、特許文献1参照)が知られている。
この従来技術にて開示されたカートリッジ装填機構は、カートリッジを保持するカートリッジホルダ、このカートリッジホルダを支持するホルダ支持体、およびホルダ支持体を付勢する付勢手段等を備えている。そして、このカートリッジホルダにカートリッジを装填し、付勢手段によって所定方向にホルダ支持体を付勢することによって、カートリッジの装填状態を保持するように構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−319514号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術(特許文献1)にて開示されたカートリッジ装填機構には、次のような問題があった。
【0007】
従来技術にかかるカートリッジ装填機構は、コイルバネ(付勢手段)を用いてカートリッジを押さえ付けて固定しており、このような構成においては、コイルバネによる押しはじめは付勢力が強く作用するが、コイルバネが伸びた状態のときには付勢力が弱くなる。つまり、カートリッジを保持した状態のときには、コイルバネが伸びているため、カートリッジを押さえ付ける力が弱くなる。
カートリッジは、装填され固定された状態で、フィルムの出し入れ等が行われるため(駆動による負荷がかかるため)、カートリッジを固定している状態のときこそ、強い保持力が必要となるが、上記のような理由で、従来技術においては、強く保持することが困難である。よって、従来技術においては、フィルムの出し入れを行う際に(送り出し中あるいは巻き戻し中に)、カートリッジに挿入されている駆動軸が外れ、フィルム詰まりが発生するという問題があった。このような問題は、コイルバネの保持力が弱いことによって生ずるため、処理中に作業者が間違って操作部に接触した場合等であっても発生する場合があった。
【0008】
上記従来技術にかかる問題を解決するために、付勢力の大きなコイルバネを用いるという手段も考えられるが、これは、以下の理由から好ましくない。
カートリッジの装填固定時に強い保持力を得ようとすれば(強く押さえ付けようとすれば)、付勢力の大きなコイルバネ等を用いればよいが、コイルバネが伸びた状態でも強い付勢力を有するということは、押しはじめの付勢力はさらに強くなるということである。つまり、コイルバネによるカートリッジの移動速度はより速くなるため、カートリッジ装填機構に設けられている種々の検出ピン(カートリッジの有無を確認する検出ピン、現像済であるか否かを確認する検出ピン等)に強い衝撃を与えることになる。検出ピンにあまり大きな衝撃が加わると、検出ピン自体が破損したり、検出ピンに接しているセンサ部等が破損するという問題が生じる。
また、付勢力が大きすぎると、検出ピンがへこみきらないで、その検出ピンによって、カートリッジに設けられたタブ(未現像を示すタブ)を折ってしまい、現像済と誤って判断するおそれがある。
【0009】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、装填されたカートリッジを適切に保持可能であって、カートリッジを適切な速度で検出ピンに当接させるべく構成されたカートリッジ装填機構、およびこのカートリッジ装填機構を備えた画像読取装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明にかかるカートリッジ装填機構は、
写真フィルム用のカートリッジが装填されるカートリッジホルダと、前記カートリッジを支持するために移動可能な移動支持部とを備え、
前記移動支持部が、前記カートリッジホルダに前記カートリッジを装填し得る装填可能位置と、前記カートリッジホルダに装填された前記カートリッジを支持し得る支持位置とに移動可能であって、
前記移動支持部と協同運動するリンク機構が設けられており、
前記リンク機構が、前記移動支持部が前記支持位置にある場合には、前記カートリッジホルダと離反する方向への前記移動支持部の動きを拘束すべく機能することを特徴としている。
【0011】
このように構成されたカートリッジ装填機構によれば、前記移動支持部が前記支持位置にある場合、前記リンク機構によって、前記カートリッジホルダと離反する方向への前記移動支持部の動きが拘束されている。すなわち、本発明によれば、前記リンク機構の機械的な作用によって、前記移動支持部の位置を拘束しているため、前記移動支持部を前記カートリッジホルダ側に移動させる力の強弱にかかわらず、前記移動支持部の位置を適切に保持することが可能となり、フィルム詰まりの発生頻度を大幅に減少させることができる。
【0012】
また、本発明にかかるカートリッジ装填機構においては、
前記リンク機構が、複数のリンク部を用いて構成されており、
前記移動支持部が前記支持位置にある場合には、前記リンク部の各支点が略直線状に並んで、前記カートリッジホルダと離反する方向への前記移動支持部の動きを拘束する構成が好ましい。
【0013】
この好ましい構成によれば、前記移動支持部と協同運動するリンク機構が、複数のリンク部を用いて構成されており、前記移動支持部が前記支持位置にあるときに、前記リンク部の各支点が略直線状に並ぶ。すなわち、この好ましい構成によれば、前記移動支持部が前記支持位置となったときに、前記リンク機構がロック状態となるため、比較的簡単な構成に基づいて、容易に前記移動支持部の動きを拘束することができる。
【0014】
また、本発明にかかるカートリッジ装填機構においては、
前記リンク機構が、前記装填可能位置から前記支持位置に移動する前記移動支持部の移動速度を調整するための減衰手段を備え、
前記減衰手段は、前記リンク機構の固定支点に設けられている
構成が好ましい。
【0015】
この好ましい構成によれば、前記リンク機構の固定支点に前記減衰手段が設けられているため、前記移動支持部が前記カートリッジ側に移動して当接する際の当接速度が適切に制御され、この当接速度に起因する衝撃は緩和される。したがって、この構成によれば、カートリッジに当接される検出ピンやカートリッジに設けられたタブ等の破損を防止することができる。
【0016】
また、本発明にかかる画像読取装置は、
帯状のフィルムを長手方向に搬送する搬送レーンを有する搬送部と、前記搬送レーンで搬送されるフィルムの駒画像を読み取る撮像部と、前記搬送レーンの上流側に設けられ、前記フィルムを内包したカートリッジを装填して前記フィルムの出し入れに対応可能なカートリッジ装填部と、前記搬送レーンの下流側に設けられ、前記フィルムを巻き取ることが可能な巻取部とを備え、
前記カートリッジ装填部として、上述したいずれかのカートリッジ装填機構が用いられる
ことを特徴としている。
【0017】
このような構成によれば、上述した種々の効果を有するカートリッジ装填機構を用いることによって、適切にカートリッジを保持可能であって、フィルム詰まりをなくし、種々の検出ピンおよびカートリッジの破損を防止可能な、画像読取装置を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる画像読取装置について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる画像読取装置は、帯状の35mmフィルム(以下「135フィルム」ともいう。)、あるいはAPS(アドバンスト・フォト・システム)フィルムのカートリッジ内に収納された帯状のフィルム(以下「240フィルム」ともいう。)に形成された駒画像を読み取るものである。すなわち、駒画像の読み取りのために、フィルムを搬送する搬送レーンを複数有した画像読取装置に関するものである。
【0019】
図1は、本実施形態にかかる画像読取装置の概略斜視図を示したものである。この図1に示すように、本実施形態にかかる画像読取装置は、フィルムを搬送する搬送レーンを備えた搬送装置10と、搬送装置10から搬送されてきたフィルムを巻き取るように構成された巻取ユニット20と、搬送装置10によって搬送されるフィルムに形成された駒画像を読み取る撮像装置30(本発明の「撮像部」に相当)とで構成されている。
【0020】
搬送装置10は、図2および図3に示すように、APSフィルムのカートリッジ(本発明の「カートリッジ」に相当)を装填する装填部110(本発明にかかる「カートリッジ装填機構」、「カートリッジ装填部」に相当)と、240フィルムを搬送する搬送レーンである第一レーンR1および135フィルムを搬送する搬送レーンである第二レーンR2を備えたフィルム搬送部130(本発明の「搬送部」に相当)とで構成されている。
【0021】
装填部110は、装填されたAPSフィルムのカートリッジを保持するホルダ部111(本発明の「カートリッジホルダ」に相当)と、このホルダ部111に保持されたAPSフィルムのスプール軸の一端部を支持する支持軸を有する移動支持部117と、ホルダ部111に保持されたAPSフィルムのスプール軸を回転させる駆動部126とで構成されている。
【0022】
ホルダ部111は、APSフィルムのカートリッジを挿入するホルダ本体112と、ホルダ本体112が蝶着されてフィルム搬送部130に取り付けられる取付部材113とで構成されている。
【0023】
ホルダ本体112は、外周形状がAPSフィルムのカートリッジの端面形状と略相似した形状に設定されてドーナツ状(後述する支持軸が貫通可能な形状)に形成されたベース部114と、このベース部114の外周方向に所定間隔を有し、ベース部114の外周縁部から中心線方向に突出した複数の保持片115とで構成されている。
【0024】
複数の保持片115は、先端側にAPSフィルムのカートリッジを装填する装填口Icを形成しており、この複数の保持片115で包囲した領域内にAPSフィルムのカートリッジを軸心方向に挿入可能に配置されている。また、複数の保持片115は、APSフィルムのカートリッジを装填した状態で、カートリッジのシャッタ部(フィルムを引き出す引出口)が保持片115間に位置するように配置され、240フィルムの引き出しが可能となるように構成されている。
【0025】
取付部材113は、後述する下部本体に連接されたホルダ取付部に着脱可能に構成されており、前記ホルダ本体112のベース部114が蝶着されている。ホルダ本体112と取付部材113とを蝶着した軸体116には、ねじりコイルバネ(図示省略)が外嵌されており、ホルダ本体112が軸体回りに付勢されている。
【0026】
ホルダ部111は、装填したカートリッジのシャッタ部が第一レーンR1側となるように、取付部材113がフィルム搬送部130(下部本体140)に取り付けられ、この状態でホルダ本体112は、装填されたカートリッジ内のスプール軸が横臥状態となるフィルム引出姿勢(フィルム搬送位置)と、装填口Icが上方に向く装填姿勢(装填可能位置)との間で姿勢変更可能である。このホルダ部111は、フィルム引出姿勢において、第一レーンR1の後述する第一レーン挿入口とカートリッジのシャッタ部とが対向し、カートリッジから240フィルムを引き出して第一レーンR1に挿入できるように構成されている。一方、装填姿勢においては、装填口Icが上方に向き、APSフィルムのカートリッジの装填および取り出しを行うことができるように構成されている。
【0027】
駆動部126は、フィルム搬送部130に連結されるベース体126Aと、駆動源である電動モータ127と、この電動モータ127の回転を減速する減速機構128とを備えている。ベース体126Aは、フィルム搬送部130の下面に取り付けられており、このベース体126Aには、電動モータ127および減速機構128が垂設されている。減速機構128の出力軸(図示省略)は、一端部がホルダ本体112に向けて突出するように設けられており、ホルダ本体112のベース部114の穴を介し、装填姿勢からフィルム引出姿勢になったカートリッジ内のスプール軸の一端部と係合して電動モータ127の駆動力がスプール軸に伝達されるように構成されている。なお、電動モータ127は、減速機構128を介してフィルム搬送部130の駆動も担っている。
【0028】
移動支持部117は、スプール軸の他端部を支持する回転自在な支持軸121を備えている。具体的には、この移動支持部117は、APSフィルムにおけるカートリッジのシャッタ部を開閉する開閉機構を備えている。開閉機構は、電動モータ118と、この電動モータ118の駆動力をカートリッジのシャッタ開閉部に伝達する伝達機構体119およびシャッタ回転軸とを備えている。また、支持軸121は、伝達機構体119の筐体表面に突出し、回転自在に軸支されている。このように構成された移動支持部117は、ベース120に支持されており、フィルム引出姿勢になったカートリッジ内のスプール軸の軸心方向に進退可能に構成されている。
【0029】
支持軸121は、APSフィルムのスプール軸の他端部と係合可能に構成されており、移動支持部117がカートリッジに向けて前進することで、スプール軸の他端部と係合するように構成されている。一方、移動支持部117が、カートリッジから離間するように後退することで、スプール軸と支持軸121との係合が解除されるように構成されている。
【0030】
フィルム搬送部130は、上下に対向配置された下部本体140と、上部本体160とで構成されている。下部本体140は、平面視略矩形状に形成されており、長手方向の一端側における一方の角部が、平面視略角形に切り欠かれ、装填部110を配置する配置スペースを形成している。
【0031】
ここで、図4は、本実施形態にかかる搬送装置の概略斜視図であって、上部本体を開いた状態を示したものである。また、図5は、図3のV−V断面図を示したものである。これらの図に示すように、下部本体140における上部本体160と対向する面には、第一レーンR1を形成するための第一下溝141が形成されている。
【0032】
第一下溝141は、240フィルムの幅に対応した幅に設定されており、装填部110の配置スペースの形成位置(装填部内に装填されたカートリッジのシャッタ部の配置位置)に対応するように、下部本体140の長手方向に全長に亘って形成されている。この第一下溝141の底面には、長手方向(フィルムの搬送方向)に所定間隔を有して複数の凹部142が形成されており、この凹部142には、回転駆動する駆動ローラ143が内装されている。駆動ローラ143は、第一下溝141の底面から一部を突出させるように設けられており、上部本体160に設けられた従動ローラ163と当接するように構成されている。
【0033】
第一下溝141の底面の所定位置には、溝幅方向に延びて上下方向に貫通したスリット状の第一下透過部144が形成され、この第一下透過部144に対して下部本体140の一端側には、上部本体160に設けられた磁気ヘッド165に240フィルムを押し付ける回転自在なヘッド用ローラ145が埋設されている。
【0034】
また、第一下溝141には、フィルムに形成された検知用のパーフォレーションを検知するセンサー(例えば、透過型センサーであれば、投光器または受光器の一方(図示省略))が適宜埋設されるとともに、第一下透過部144より下部本体140の一端側にフィルムの一方の面をクリーニングするブラシ146が埋設されている。
【0035】
上部本体160は、平面視矩形状に形成されており、長手方向が前記第一レーンR1の全長に対応した長さに設定され、短手方向が下部本体140の短手方向の長さに対応した長さに設定されている。
この上部本体160は、装填部110をかわして下部本体140に対向配置されており、短手方向の一端部が下部本体140の短手方向の一端部に蝶着されている。これにより、上部本体160は、下部本体140に対して開閉可能となっており、上部本体160と下部本体140との対向面同士が密接する密接状態と、この対向面が離間する離間状態との間で姿勢変更可能となっている(図4等参照)。
【0036】
上部本体160における下部本体140と対向する面には、第一下溝141と共に第一レーンR1を形成するための第一上溝161と、第二下溝150と共に第二レーンR2を形成するための第二上溝(図示省略)とが形成されている。
【0037】
第一上溝161は、第一下溝141と同様に、240フィルムの幅に対応した幅に設定されており、第一下溝141の形成位置に対応して長手方向に全長に亘って形成されている。この第一上溝161の天面には、第一下溝141の凹部142の形成位置に対応して長手方向(240フィルムの搬送方向)に所定間隔を有して複数の凹部162が形成されており、この凹部162には、回転自在な従動ローラ163が内装されている。従動ローラ163は、第一上溝161の天面から下方に向けて一部を突出させるように設けられており、下部本体140の駆動ローラ143と共に240フィルムを狭持できるように構成されている。
【0038】
第一上溝161には、第一下溝141の第一下透過部144の形成位置に対応して、溝幅方向に延びて上下方向に貫通したスリット状の第一上透過部164が天面の所定位置に形成されている。
【0039】
第一上溝161内には、第一上透過部164より上部本体160の一端側に磁気ヘッド165が設けられている。この磁気ヘッド165は、ヘッド面が第一下溝141の底面に向けて配置されており、ヘッド用ローラ145と当接するように構成されている。
【0040】
巻取ユニット20は、第一レーンR1で搬送されるAPSフィルムの240フィルムを一時的に回収して収容する巻取部である第一巻取部210(本発明の「巻取部」に相当)と、第二レーンR2で搬送される135フィルムを一時的に回収する巻取部である第二巻取部250と、第一巻取部210および第二巻取部250をユニット化してフィルム搬送部130に対して取り付けるフレーム部280とで構成されている(図2参照)。
【0041】
図6は、本実施形態にかかる第一巻取部210の概略斜視図を示したものである。この図6に示すように、第一巻取部210は、一端開口が閉塞板211により閉塞されて240フィルムを収容する内部空間(以下「収容空間」という。)を形成した環状の胴部212と、この胴部212の他端開口を開閉可能に設けられた扉体213とで構成されている。
【0042】
胴部212は、一端開口側を形成する第一分割胴214aと、前記他端開口を形成する第二分割胴214bとが連結されることで形成されており、開口形状が略小判状に形成されている。すなわち、胴部212の内周面は、環状をなしており、上下方向で対向する凹状をなす一対の円弧面215a,215bと、この円弧面215a,215b同士を連続させる起立した一対の起立面216a,216bとで構成されている。
【0043】
この胴部212の内周面は、中心軸方向の幅が240フィルム幅と同等、あるいはそれよりやや広く設定されている。また、この胴部212の内周面は、中央部の全周に溝217が形成されており、両端開口部側の内径が中央部よりも小さくなるように形成されている。これにより、収容空間に入り込んだ240フィルムは、両側端部が胴部の内周面の両側部にのみ摺接して移動することとなる。
【0044】
胴部212を形成する第一分割胴214aおよび第二分割胴214bの連結面には、胴部212の中心軸方向に掘り下げられたスリット状の挿入口形成溝218a,218bが形成されており、第一分割胴214a、および第二分割胴214bを連結することで挿入口形成溝218a,218bが一体となり、起立面216aと直交方向で且つ上方側の円弧面215aに対して接線方向の面を形成したスリット状の第一挿入口219が、胴部212の軸心方向に形成されるように構成されている。
【0045】
また、胴部212の他端側における上部外面には、第二巻取部250の支持フレーム(図示省略)を載置可能な載置部220が形成されている。この載置部220は、支持フレームの載置片に形成された位置決穴に挿入される位置決用凸部224が形成されている。また、胴部212の上部外面には、載置部220に載置した支持フレームが上方に向けて移動するのを規制する規制爪221が上方に向けて突設されている。
【0046】
胴部212の閉塞板211の外面には、第一挿入口219を形成した周壁から外部に向けて突出するように連結部(図示省略)が設けられている。この連結部は、ねじ部材を介して当該巻取ユニット20をフィルム搬送部130に着脱可能に取り付けることができるようになっており、フィルム搬送部130に連結した際に、第一レーンR1で搬送されてくる240フィルムが第一挿入口219に挿入可能な配置となるように設けられている。
【0047】
扉体213は、プレート状に形成されており、一端部が胴部212における第一挿入口219側の端縁部に蝶着され、収容空間の開放、および閉塞することができるように構成されている。これにより、胴部212の収容空間内の状況を確認できるようになっている。また、扉体213は、胴部212の開口端縁部に形成された係止用凹部222に係止可能な係止爪223が他端部に突設されており、この扉体213を閉じた際に閉状態を維持できるように構成されている。
【0048】
撮像装置30は、図7に示すように、搬送装置10で搬送されるフィルムに形成された駒画像を読み取る撮像体310と、搬送中のフィルムに光を照射する光源体320と、撮像体310および光源体320を連結して支持する連結フレーム330とで構成されている。
【0049】
撮像体310は、ライン状に形成された可視光用の撮像素子311a(以下「可視光用ラインCCD」という。)と、ライン状に形成された赤外用の撮像素子311b(以下「赤外用ラインCCD」という。)と、搬送装置10で搬送されるフィルムの駒画像を像として可視光用ラインCCD311aおよび赤外用ラインCCD311bに導くダイクロイックミラー312と、ダイクロイックミラー312に前記像を導く光学系であるレンズ313とで構成されており、本実施形態においては、搬送装置10(における第一透過部131(図2参照)、または第二透過部132(第二レーンR2に設けられた透過部))の上方に配置されている。
【0050】
可視光用ラインCCD311aは、読み取り面がフィルムの駒画像形成面に対して略平行、且つ直交した状態となるように配置され、赤外用ラインCCD311bは、読み取り面が第一透過部131および第二透過部132の形成方向に対応して、第一透過部131および第二透過部132の何れか一方と対向するように配置されている。
【0051】
ダイクロイックミラー312は、第一透過部131または第二透過部132の配置位置に対応して配置されており、第一透過部131または第二透過部132を介して、透過した像を可視光用ラインCCD311aおよび赤外用ラインCCD311bに導けるように傾斜状態で配置されるとともに、レンズ313は、ダイクロイックミラー312に像を導けるようにダイクロイックミラー312と搬送装置10との間に介装されている。
【0052】
光源体320は、搬送装置10(における第一透過部131または第二透過部132部)の下方に配置されており、赤外光、および赤色光を発光する複数の赤外赤色発光素子321R(以下「赤色LED」という。)、緑色光を発光する複数の緑色発光素子321G(以下「緑色LED」という。)、青色光を発光する複数の青色発光素子321B(以下「青色LED」という。)、これらからの光を方向を変えるダイクロイックミラー322、光学系であるレンズ323により構成されている。
【0053】
複数の赤色LED321Rはライン状に配置され、ダイクロイックミラー322、レンズ323を介して、搬送装置10の第一透過部131、または第二透過部132に向けて赤色光を照射し、この赤色光が第一透過部131または第二透過部132を介して撮像体310に到達するように構成されている。また、緑色LED321G、青色LED321Bのそれぞれも、赤色LED321Rと同様にライン状に配置され、ダイクロイックミラー322、およびレンズ323を介して、搬送装置10の第一透過部131、または第二透過部132に向けて緑色光、青色光を照射し、この緑色光および青色光が第一透過部または第二透過部を介して撮像体310に到達するように構成されている。
【0054】
連結フレーム330は、搬送装置10の上方に配置された撮像体310と、搬送装置10の下方に配置された光源体320とを連結している。この連結フレーム330は、搬送装置10におけるフィルムの搬送方向と略直交する方向に往復動可能に構成されており、撮像体310および光源体320が、第一レーンR1の第一透過部に対応した第一位置と、第二レーンR2の第二透過部に対応した第二位置との間で移動できるようになっている。これにより、第一レーンR1における第一透過部131から透過する像の撮像と、第二レーンR2における第二透過部132から透過する像の撮像を切り替えることができるようになっている。
【0055】
本実施形態にかかる画像読取装置は、以上のように構成されており、この画像読取装置を用いた240フィルムからの駒画像の読み取り処理は、以下のようにして行われる。
【0056】
まず、カートリッジを装填したホルダ本体112をフィルム引出姿勢にし、スプール軸を移動支持部117の支持軸121で支持させるとともに駆動部126の出力軸と係合させる。
【0057】
カートリッジから引き出した240フィルムを第一レーン挿入口から第一レーンR1の穴内に挿入すると、この240フィルムは、第一レーンR1の駆動ローラ143および従動ローラ163によってフィルム搬送部130の他端側(巻取ユニット20側)に向けて搬送されることとなる。この際、装填部110における240フィルムの送り出し速度(駆動部126の出力軸を用いたスプール軸の回転速度)は、240フィルムが弛まないように、駆動ローラ143による搬送速度に比してやや低速、あるいは同等になっている。
【0058】
240フィルムが第一透過部131を通過する際に、撮像装置30の光源体320からの光が駒画像に照射され、これによって得られた象が撮像体310(赤外用ラインCCD311a、可視光用ラインCCD311b)によってライン状に順次読み取られることとなる。
【0059】
そして、240フィルムは、先端部が第一巻取部210の第一挿入口219に入り込み、扉体213の内面および胴部212の一端開口を閉塞した閉塞板211によってガイドされた状態で、240フィルムの先端部が第一巻取部210の内周面に沿って移動して自発的に順次巻かれていき、第一巻取部210内の収容空間に一時的に回収される。
【0060】
駒画像の全てを読み込んだ後、駆動部126の電動モータ127が逆転してスプール軸を回転させ、第一巻取部210に一時的に回収された240フィルムが再度カートリッジ内に巻き戻されることとなる。なお、240フィルムの駒画像の読み取りには、プレスキャニングと本スキャニングの二度の画像読み取りを行う場合と、本スキャニングのみを行う場合があり、プレスキャニングと本スキャニングとを行う場合には、第一巻取部210に向けて搬送する際にプレスキャニングが行われ、カートリッジ内に再度巻き取る際に本スキャニングが行われる。
【0061】
上述したように、カートリッジから240フィルムを引き出したり、引き出した240フィルムをカートリッジ内に巻き戻したりする動作が円滑に行えない場合、例えば、240フィルムがフィルム搬送部130によって搬送されている際に、第一巻取部210内に240フィルムが入り込まなくなるようなトラブルが発生した場合には、第一巻取部210の扉体213を開き、第一巻取部210の収容空間内の状況を確認することとなる。この確認により、第一巻取部210内にトラブルの原因が有った場合には、作業者が胴部の一端開口を介して第一巻取部210内の状況を改善し、再度240フィルムの搬送を行い、駒画像の読み取りが再開される。
【0062】
また、240フィルムの搬送を阻害する原因が、フィルム搬送部130内に有る場合には、上部本体160を開くとともに、作業者が胴部212の一端開口から収容空間内に指を入れ、胴部212内の240フィルムを第一挿入口219から外部に送り出したり、240フィルムをカートリッジ側で切断して胴部212内に引き込んで一端開口から取り出したりして240フィルムを当該搬送装置10から取り除くこととなる。
【0063】
さらに、カートリッジの故障等によってフィルム詰まり等が発生した場合には、ホルダ部111を取り外してから、フィルム詰まり等を解消する。なお、このホルダ部111の着脱構成については、後に詳細に説明する。
【0064】
また、本実施形態にかかる画像読取装置は、本スキャニングのみを行う場合には、上述の如く、240フィルムを第一巻取部210に一時的に回収した後に、カートリッジに巻き戻すようにする他に、巻取ユニット20(第一巻取部210)をフィルム搬送部130から取り外して、第一レーンR1挿入部にカートリッジから分離した240フィルムを挿入し、この240フィルムを一方向に搬送して本スキャニングのみを行うこともできるようにもなっている。
【0065】
さて、以上のように構成されて機能する本実施形態にかかる画像読取装置において、240フィルムからの読み取り処理を実施するために設けられた装填部110は、より具体的には、図8〜図16に示すように構成されている。これらの図においては、装填部110の構成および作用効果を適切に説明するために、必要に応じて、これまでに説明された図面からカバー体を取り外したり、構造を簡略化および省略化した状態を示している。また、これらの図においては、ホルダ本体112に装填されるカートリッジも省略する。
【0066】
なお、この装填部110に装填されるカートリッジは、図17に示すように構成されている。図17に示すように、カートリッジ400内には、フィルム(240フィルム)402が収納されており、このフィルム402は、撮影等にて画像が形成される画像領域402aと、画像領域402aの上下に設けられる磁気トラック(磁気記録面)402bと、パーフォレーション402cとからなる。また、このカートリッジ400には、収納されたフィルム402が巻回されたスプール軸401、およびフィルム402の状態(現像済あるいは未現像)を判断する際に用いられるフィルム状態検知部406が設けられている。
【0067】
図17においては、カートリッジ400内からフィルム402が引き出された状態が示されているが、このフィルム402は、通常はカートリッジ400に収納されている。この際、フィルム402の出し入れが可能な形状に開口されているフィルム引き出し部405は、シャッタ部403によって閉塞され、カートリッジ400内は遮光状態となる。シャッタ部403は、シャッタ開閉部404を回転させることによって開閉可能であって、シャッタ部403を開放した後に、スプール軸401を駆動させることによって、フィルム402の引き出しが行われる。
【0068】
図8は、ホルダ部111が装填姿勢となっている状態の装填部110の側面図を示したものである。また、図9および図10は、後述するストッパプレートを解除しない程度に(解除する直前まで)、ホルダ部111を回転させた状態の斜視図を示したものである。つまり、図9および図10は、フィルム引出姿勢になる直前の装填部110の状態を示した斜視図である。なお、ホルダ111を回転させる場合には、ホルダ本体112を成す保持片115から延設された押下部115aを矢印Y方向(図8参照)に押し下げる。
【0069】
本実施形態にかかる装填部110は、フィルムが収容された状態のカートリッジ400が装填可能に構成されており、カートリッジ400を装填する前には、図8に示すような状態(「装填姿勢」状態)となっている。
本実施形態においては、先にも述べたように、ホルダ部111が、ホルダ本体112と取付部材113とを蝶着して構成され、これらを蝶着した軸体116には、ねじりコイルバネ(図示省略)が外嵌されている。そして、本実施形態においては、取付部材113を下部本体に連接されたホルダ取付部51に取り付け、コイルバネの付勢力によって、ホルダ部111が図8に示すような装填姿勢となる。
【0070】
取付部材113は、軸体116と共にスライド可能に構成されたフック部113aと、ホルダ取付部51に設けられた取付孔部に嵌合する突起部が形成された嵌合部113bとを用いて構成されている。すなわち、取付部材113とホルダ本体112とは、フック部113aと嵌合部113bとホルダ部111を成すベース部114に設けられたベース部接合部114aとが軸体116によって貫通された状態で蝶着されている。
【0071】
ホルダ取付部51には、フック部113aと係合する被係合部と、嵌合部113bに形成された突起部が嵌合する取付孔部とが形成されている。したがって、上記のように構成された取付部材113(ホルダ部111)をホルダ取付部51に取り付ける際には、嵌合部113bの突起部を取付孔部に嵌合させた後に、フック部113aと被係合部とを係合させる。一方、取付部材113(ホルダ部111)をホルダ取付部51から取り外す際には、フック部113aと被係合部との係合状態を解除した後に、取付部材113を上方に移動させ、嵌合部113bの突起部を取付孔部から外す。なお、このホルダ部111の着脱方法の詳細については、後述する。
【0072】
本実施形態においては、装填姿勢から押下部115aを矢印Y方向(図8参照)に押し下げることによってホルダ本体112を回転させて、装填部110がフィルム引出姿勢になる直前(図9および図10参照)までの間は、ホルダ部111の下方位置に設けられているストッパプレート61のストッパ当接部61aが、移動支持部117を成す伝達機構体119の筐体上の移動支持部側当接部119aに当接している。ストッパ当接部61aは、ストッパプレート61の先端部分の一部を切り欠いて形成されている。また、移動支持部側当接部119aとしては、伝達機構体119の筐体の一部を切り欠いて形成されたストッパプレート収納部119Aの先端面の一部が機能する。
【0073】
本実施形態にかかる移動支持部117は、後述する付勢手段によって矢印X方向(図8参照)に付勢されている。しかしながら、図8から図10に示す状態においては、移動支持部側当接部119aとストッパ当接部61aとが当接しているため、この当接状態が解除されない限り、移動支持部117は静止状態が維持される。なお、ストッパプレート61は、上方向に付勢されているため、下方向に何等かの力が作用しない限り、ストッパ当接部61aと移動支持部側当接部119aとの当接状態は解除されない。
【0074】
また、本実施形態において、移動支持部117に対する矢印X方向(図8参照)への付勢力は、リンク機構70を介して伝達される。
リンク機構70は、第一リンク部71、第二リンク部72、およびこれらを連結している複数の支点を用いて構成されている。第一リング部71の一端部には固定支点73が設けられ、第一リンク部71(の他端部)と第二リンク部72(の一端部)とは中間移動支点74にて連結され、第二リンク部72(の他端部)と伝達機構体119の筐体の一部に設けられた連結部119bとは移動支点75にて連結されている。
【0075】
固定支点73には、第一リンク部71を、固定支点73を中心にして矢印Z方向(図8参照)に回転させるべく付勢する付勢手段76が設けられている。この付勢手段76としては、例えば、ねじりコイルバネが用いられる。この付勢手段76は、固定支点73に設けられた状態で、その一端部76aが固定部81に接し、その他端部76bが第一リンク部71に接しており、この固定部81と第一リンク部71を離反させる方向に付勢している。
【0076】
第一リンク部71の一端部には、オイルダンパ82に連接された減衰リンク部77が設けられている。この減衰リンク部77は、第一リンク部71と共に固定支点73を中心にして回転するように構成されている。この減衰リンク部77は、オイルダンパ82に連接されているため、付勢手段76によってリンク機構70に与えられる付勢力は減衰される。そして、リンク機構70を成す中間移動支点74は、この減衰リンク部77とオイルダンパ82との機能により、矢印Z方向に滑らかに上昇し、これに伴い、移動支持部117は、スライドシャフト129上を矢印X方向に滑らかにスライドして移動する。また、第一リンク部71の略中央部には、後述する如く、リンク機構70がロック状態となったときに、ロック状態を解除するために作業者が押し下げる部位である、解除レバー78が設けられている。
【0077】
また、図9に示すように、本実施形態にかかる伝達機構体119には、その筐体から突出した状態で、支持軸121、シャッタ回転軸122、および第一検出ピン123が設けられている。支持軸121は、カートリッジのスプール軸401(図17参照)に係合して、カートリッジを適切に保持すべく構成されている。また、シャッタ回転軸122は、シャッタ開閉部404(図17参照)に係合して、カートリッジのシャッタ部403を開閉するための駆動力を供給すべく構成されている。このシャッタ回転軸122に対する駆動力は、伝達機構体119を介して電動モータ118から供給される。さらに、第一検出ピン123は、ホルダ本体112におけるカートリッジの有無を判断すべく構成されている。具体的には、その表出した一端部がカートリッジ400に接した場合には、第一検出ピン123自体が伝達機構体119の筐体側内部にへこむように構成されている。そして、この第一検出ピン123の他端部にはセンサ(図示省略)が設けられ、このセンサにて第一検出ピン123の移動状態を検出して、カートリッジの有無が判断されている。
【0078】
また、図10に示すように、本実施形態にかかるホルダ部111の裏面側には、ホルダ本体112から突出したような状態で、カートリッジのスプール軸401(図17参照)に係合して回転駆動力を供給する出力軸124と、シャッタ開閉部404(図17参照)に係合して支持するシャッタ支持軸125とが設けられている。これらの軸124,125は、それぞれ先に説明した支持軸121およびシャッタ回転軸122と対向するように設けられている。
【0079】
さらに、この図10には示されていないが、出力軸124の下方位置であって、先に説明した第一検出ピンに略対向する位置には、第二検出ピンが設けられている。この第二検出ピンは、カートリッジに設けられたフィルム状態検知部406におけるタブの有無を検出すべく構成されている。通常、未現像のフィルムを内包するカートリッジはフィルム状態検知部406にタブを有し、現像済のフィルムを内包するカートリッジはフィルム状態検知部406にタブを有しない。つまり、現像処理が行われた際に、カートリッジのタブは折って取り除かれる。
この第二検出ピンは、基本的に先に説明した第一検出ピンと同様に構成されており、その表出した一端部がフィルム状態検知部406のタブに接した場合には、第二検出ピン自身がへこみ、タブがない場合にはフィルム状態検知部406の空間部に第二検出ピンが入り込むように構成されている。すなわち、この第二検出ピンの他端部にはセンサが設けられ、このセンサにて第二検出ピンの移動状態を検出して、タブの有無(未現像かあるいは現像済であるか)が判断されている。
なお、本実施形態においては、第一検出ピンにてカートリッジの有無を判断し、第二検出ピンにて現像状態を判断する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて(例えば、カートリッジの構成の相違)、それぞれの検出ピンにおける検出判断対象を変更してもよい。
【0080】
次に、図11は、ホルダ部111がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の側面図を示したものである。また、図12および図13は、ホルダ部111がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の斜視図を示したものである。なお、これらの図11から図13においても、先の図8から図10の場合と同様に、これまでに説明された図面からカバー体を取り外したり、構造を簡略化および省略化した状態を示し、ホルダ本体112に装填されるカートリッジの記載は省略する。カートリッジについて必要に応じて図17を参照する。
【0081】
先に説明した図9および図10の状態から、さらに、押下部115aを押し下げると、押下部115aに接するストッパプレート61も押し下げられて、ストッパ当接部61aと移動支持部側当接部119aとの当接状態が解除されて、ストッパプレート61はストッパプレート収納部119Aに収納される(図11〜図13参照)。
【0082】
つまり、ストッパ当接部61aと移動支持部側当接部119aとの当接状態が解除され、付勢手段76の付勢力がリンク機構70を介して移動支持部117に伝達されることによって、移動支持部117はスライドシャフト129上を矢印X方向(図8参照)に摺動する。
【0083】
本実施形態においては、以上のような押下部115aの操作によって、移動支持部117を摺動させることにより、ホルダ本体112に装填されているカートリッジ400(図17参照)のスプール軸401に支持軸121と出力軸124とが係合し、シャッタ開閉部404にシャッタ回転軸122とシャッタ支持軸125とが係合し、フィルム状態検知部406およびそれと略対象となる位置に第二検出ピンと第一検出ピン123とが当接する。
すなわち、ストッパプレート61の当接状態が解除されて、移動支持部117(伝達機構体119)側およびホルダ本体112の裏面側に設けられた各駆動軸、支持軸、および検出ピンが、カートリッジの所定箇所に適切に係合あるいは当接する。
【0084】
ここで、ホルダ本体112内にカートリッジが装填されていない場合には、そのことを第一検出ピン123が検知し、各駆動軸から駆動力の供給等はなされない。そして、ホルダ本体112内にカートリッジが適切に装填されている場合には、各検出ピンの検知結果、および作業者の操作に応じて、各駆動軸124,122が作動して、カートリッジのシャッタ開閉部404の開放操作、スプール軸401の回転操作等がなされて、フィルムの搬送処理およびそれに伴う画像読取処理等が開始される。画像読取処理が終了した後は、先にも説明したように、スプール軸401を駆動させて、カートリッジ内へのフィルムの巻取処理が行われる。
【0085】
本実施形態においては、図8に示すように、移動支持部117の矢印X方向への動きがストッパプレート61にて拘束されている状態で、ホルダ本体112が上方に跳ね上げられているときに、ホルダ本体112へのカートリッジの装填が可能となる。すなわち、移動支持部117が図8に示すような位置(本発明の「装填可能位置」に相当)にある場合にカートリッジを装填し得る。
また、図11等に示したように、ストッパプレート61が解除されて、移動支持部117がスライドして、支持軸等がスプールの所定位置に係合等することによって、カートリッジを適切に支持することが可能となる。すなわち、移動支持部117が図11等に示すような位置(本発明の「支持位置」に相当)にある場合に、支持軸と出力軸とでカートリッジを適切に支持し、カートリッジ内のフィルムに対して駆動力を与え得る。
【0086】
上述したように、本実施形態においては、装填可能位置にある移動支持部117に当接しているストッパプレート61の当接状態が解除されることによって、リンク機構70と移動支持部117とが協同運動する。その結果、移動支持部117は支持位置に移動し、図11から図13に示すように、リンク機構70を構成する各支点73,74,75は、略直線状に並んだ状態(ロック状態)となる。
【0087】
本実施形態においては、リンク機構70を構成する各支点73,74,75がこのようの略直線状に並んだロック状態となるため、例えば、作業者の手が当たる等して、移動支持部117に対してホルダ部111から離反する方向(矢印X1方向(図11参照))への力が作用した場合であっても、移動支持部117はかかる力によって矢印X方向へは移動しない。すなわち、本実施形態においては、リンク機構70の各支点73,74,75が略直線状に並ぶことによって、リンク機構70がホルダ部111側からの外力で動かない構造となり、移動支持部117の動き(X1方向の動き)を拘束しているため、フィルム引出姿勢にあるカートリッジを適切に保持することができる。
【0088】
また、本実施形態においては、リンク機構70を付勢手段76にて回転させるように構成されているため、小さな付勢力によって大きなホールド力(カートリッジ保持力)を得ることができる。
【0089】
さらに、本実施形態においては、リンク機構70の固定支点73に、減衰手段を構成する減衰リンク77およびオイルダンパ82が設けられている。すなわち、リンク機構70にてスライド移動させられる移動支持部117の移動速度を、減衰手段の設定状態に応じて適切に制御可能に構成されている。
移動支持部117がスライド移動してカートリッジに当接する際の衝撃は、この移動支持部117の移動速度に起因し、本実施形態によれば、上述したように、この移動速度を適切に制御することが可能である。したがって、本実施形態によれば、減衰手段を適切に設定して、移動支持部117とカートリッジとの当接時の衝撃を緩和可能であるため、各検出ピンやカートリッジに設けられたタブの破損を防止することができる。
【0090】
また、本実施形態においては、支持位置にある移動支持部117を装填可能位置に戻す場合には、第一リンク部71に設けられた解除レバー78を矢印Y1方向(図11参照)に押し下げる。より具体的には、解除レバー78を操作することによってリンク機構70を縮めて、ストッパプレート61のストッパ当接部61aが移動支持部側当接部119aに当接する状態となるまで、移動支持部117を矢印X1方向(図11参照)に移動させる。
ストッパ当接部61aと移動支持部側当接部119aとが当接状態となれば、再びこの当接状態が解除されるまで、移動支持部117は装填可能位置に静止した状態となる。そして、カートリッジは移動支持部117側の各軸121,122の係合状態が解除されることとなるため、ホルダ本体112は、図8に示すような跳ね上げ状態となる。このような状態となったなった後、ホルダ本体112からのカートリッジの取り出し、および次に処理するカートリッジの装填等が行われる。
【0091】
本実施形態にかかる装填部110においては、上述したように、ホルダ本体112にカートリッジを装填して、移動支持部117を装填可能位置から支持位置に移動させる場合には、セットレバーとして機能する押下部115aが用いられ、移動支持部117を支持位置から装填可能位置に移動させる場合には、解除レバーが用いられる。つまり、本実施形態においては、カートリッジをセットする際に作業者が操作する部位(押下部115a)と、カートリッジを取り外す際に作業者が操作する部位(解除レバー78)とが異なるように構成されている。
したがって、本実施形態によれば、このようにカートリッジのセット時および取り外し時における機能分離を行うことによって、各操作部位の明確化を図り、作業者の操作ミスの防止を行うことができる。
【0092】
また、図14から図16は、移動支持部117が支持位置にある場合におけるホルダ部111の取り外し方法を示した斜視図である。なお、この図14から図16においては、カートリッジは省略するが、実際にホルダ本体112にカートリッジが装填された状態でホルダ部111の取り外しを行う場合には、ホルダ本体112の水平状態を維持して、移動支持部117を装填可能位置に移動させてから、以下に説明するような作業を行う。
【0093】
まず、本実施形態においては、図14に示すように、軸体116と共にフック部113aを略水平な方向(矢印A方向)にスライドさせ、フック部113aの先端係合部113a1(図10、図13参照)と、ホルダ取付部の被係合部52(図16参照)との係合状態を解除させる。
【0094】
次いで、図15に示すように、フック部113aをスライドさせた状態のまま、ホルダ部111を上方向(矢印B方向)に持ち上げる。
【0095】
次いで、そのまま持ち上げると、嵌合部113bに設けられた突起部(図示省略)と、ホルダ取付部51に設けられた取付孔部53との凹凸嵌合状態が、図16に示すように完全に解除され、ホルダ部111がホルダ取付部51から取り外されることとなる。なお、図示省略しているが、本実施形態においては、嵌合部113bの下方の取付孔部53に対応した位置に、この取付孔部53と凹凸嵌合し得る突起部が設けられている。
【0096】
本実施形態においては、以上のようにして、ホルダ部111の取り外し処理が行われ、ホルダ部111の取り付け処理は、逆の工程を行うことによってなされる。つまり、取り付けの際には、フック部113aをスライドさせた状態で、嵌合部113bの突起部とホルダ取付部51の取付孔部53とを凹凸嵌合させた後に、フック部113aの先端係合部113a1とホルダ取付部51の被係合部52とを係合させる。本実施形態にかかる取付部材113においては、嵌合部113bが位置決め機能を有し、フック部113aがロック機能を有する。
【0097】
本実施形態にかかる装填部110は、ホルダ部111が、フック部と嵌合部という簡単な構成を有する取付部材113を備えているため、カートリッジを保持したホルダ本体112をホルダ取付部51から簡単に離脱させることができる。つまり、フィルム詰まりが生じた際には、取付部材113をホルダ取付部51から離脱させることによって、ホルダ部111ごとカートリッジを取り外すことが可能となる。したがって、このような構成によれば、ホルダ部111の離脱作業を簡単に且つ短時間で行うことが可能となって、フィルム詰まりの解消を容易に行うことができる。
【0098】
また、本実施形態によれば、フィルム搬送部130を成す上部本体160の開放角度が制限されている場合、あるいは開放できない場合であっても、ホルダ部111を取り外すことによって、容易にフィルム詰まりを解消することができる。つまり、本実施形態によれば、上部本体160を開放することなく、フィルム詰まりの解消が可能であるため、作業効率を向上させることができる。
具体的には、上部本体160が閉じられた状態であっても、ホルダ部111ごとカートリッジを取り外し、フィルム搬送部130の搬送ローラを手動等で回転させながら、フィルム搬送部130内に残っているフィルムを外部に取り出しすことによって、フィルム詰まりを解消することができる。
【0099】
また、本実施形態においては、ホルダ取付部51に取り付けられたホルダ部111を成すホルダ本体112が、ねじりコイルバネの付勢力により軸体116を揺動支点として、フィルム引出姿勢となるフィルム搬送位置から、フィルム装填姿勢となる装填可能位置に跳ね上がるように構成されている。一方、取付部材113は、これらのねじりコイルバネ等とは独立して機能するように構成されている。
したがって、本実施形態によれば、ホルダ本体112の移動位置にかかわらず、取付部材113の操作を行うことのみで、ホルダ本体112を着脱することが可能である。
【0100】
さらに、本実施形態においては、取付部材113を離脱させて、ホルダ部111を取り外す作業の略全てが、搬送されるフィルムの幅方向と異なる方向への移動で行うことが可能である。そして、ホルダ部111を取り外して、カートリッジを略水平状態に維持したままで、フィルム詰まりの解消処理を行うことができる。
したがって、本実施形態によれば、フィルムに余分なダメージ(傷、ねじれ等)を与えることなく、フィルム詰まりの解消処理を行うことができる。
【0101】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0102】
例えば、上記実施形態においては、リンク機構70が主に第一リンク部71および第二リンク部72の二つのリンク部を用いて構成された場合について説明したが、本発明は、この構成に限定されない。したがって、移動支持部を支持位置に移動させた後に、各支点が略直線状となってロック状態を形成可能であるリンク機構であれば、三つ以上のリンク部を用いて構成してもよい。
【0103】
また、上記実施形態においては、減衰手段としてオイルダンパを用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、例えば、パウダークラッチ、摩擦板クラッチ等を用いてもよい。
【0104】
また、上記実施形態においては、取付部材113が、略水平方向にスライドするフック部113aと、凹凸嵌合を行う嵌合部113b(略垂直方向に設けられた突起部)とを用いて構成された場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、略垂直方向にスライドするフック部と、略水平方向に設けられた突起部等にて凹凸嵌合を行う嵌合部とを用いて取付部材を構成してもよい。
また、嵌合部113bには、突起部を有する構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、ホルダ取付部側に突起部を設け、嵌合部側にその突起部を凹凸嵌合する孔部を設けてもよい。さらに、例えば、それぞれ突起部と孔部とを設け、それらの突起部と孔部とを凹凸嵌合させるように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、二つの突起部と取付孔部とを凹凸嵌合させる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、一つあるいは三つ以上の突起部と取付孔部とを凹凸嵌合させる構成でもよい。
【0105】
さらに、上記実施形態においては、装填部110(カートリッジ装填機構)が画像読取装置に用いられる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、以上に説明した種々の効果を有する装填部は他の装置にも適用可能である。例えば、画像形成装置(プリンター)等に用いることが可能である。
【0106】
また、上記実施形態においては、第一巻取部210と第二巻取部250とを異なる構成にしたが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、第二巻取部250を第一巻取部210と同様の構成にしたものであってもよい。
【0107】
また、上記実施形態においては、第一巻取部210の扉体213を胴部212に蝶着して開閉可能に構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、扉体213を胴部212の一端面に対してスライド可能に取り付けたものや、扉体213が完全に取り外せるものであってもよい。
【0108】
また、上記実施形態にかかる撮像装置30は、搬送装置10の上方に撮像体310が配置されるとともに、搬送装置10の下方に光源体320が配置されたものであるが、撮像装置30はこれに限定されるものではなく、例えば、撮像体310が搬送装置10の下方に配置され、光源体320が搬送装置10の上方に配置されたものであってもよい。
【0109】
また、撮像装置30の撮像体310は、赤外用ラインCCD311aおよび可視光用ラインCCD311bの二つを備えたものに限定されるものではなく、一つのラインCCDを備えたもの、或いは、二つ以上備えたものであってもよい。したがって、光源体の光源についても、LEDに限定されるものではなく、例えば、ハロゲンランプ等を採用してもよい。ただし、CCDの特性に応じて光源をはじめとしてレンズなどの光学系を適宜選択することは勿論のことである。
【0110】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、装填されたカートリッジを適切に保持可能であって、カートリッジを適切な速度で検出ピンに当接させるべく構成されたカートリッジ装填機構、およびこのカートリッジ装填機構を備えた画像読取装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる画像読取装置の全体斜視図を示す。
【図2】本実施形態にかかる搬送装置の全体斜視図を示す。
【図3】本実施形態にかかる搬送装置の平面図を示す。
【図4】本実施形態にかかる搬送装置の斜視図であって、上部本体を開いた状態を示す。
【図5】図3のV−V断面図を示す。
【図6】本実施形態にかかる巻取ユニットの部分斜視図を示す。
【図7】本実施形態にかかる撮像装置を説明するための断面図を示す。
【図8】本実施形態にかかるホルダ部が装填姿勢となっている状態の装填部の側面図を示す。
【図9】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢になる直前の装填部の斜視図を示す。
【図10】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢になる直前の装填部の斜視図を示す。
【図11】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の側面図を示す。
【図12】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の斜視図を示す。
【図13】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の斜視図を示す。
【図14】本実施形態にかかるホルダ部の取り外し方法を説明するための斜視図を示す。
【図15】本実施形態にかかるホルダ部の取り外し方法を説明するための斜視図を示す。
【図16】本実施形態にかかるホルダ部の取り外し方法を説明するための斜視図を示す。
【図17】カートリッジから240フィルムを引き出した状態の斜視図を示す。
【符号の説明】
10…搬送装置、20…巻取ユニット、30…撮像装置、51…ホルダ取付部、52…被係合部、53…取付孔部、61…ストッパプレート、61a…ストッパ当接部、70…リンク機構、71…第一リンク部、72…第二リンク部、73…固定支点、74…中間移動支点、75…移動支点、76…付勢手段、77…減衰リンク部、78…解除レバー、81…固定部、82…オイルダンパ、110…装填部、111…ホルダ部、112…ホルダ本体、113…取付部材、113a…フック部、113a1…先端係合部、113b…嵌合部、114…ベース部、114a…ベース部接合部、115…保持片、115a…押下部、116…軸体、117…移動支持部、118…電動モータ、119…伝達機構体、119A…ストッパプレート収納部、119a…移動支持部側当接部、119b…連結部、120…ベース、121…支持軸、122…シャッタ回転軸、123…第一検出ピン、124…出力軸、125…シャッタ支持軸、126…駆動部、126A…ベース体、127…電動モータ、128…減速機構、129…スライドシャフト、130…フィルム搬送部、131…第一透過部、132…第二透過部、140…下部本体、141…第一下溝、142…凹部、143…駆動ローラ、144…第一下透過部、145…ヘッド用ローラ、146…ブラシ、150…第二下溝、160…上部本体、161…第一上溝、162…凹部、163…従動ローラ、164…第一上透過部、165…磁気ヘッド、210…第一巻取部、211…閉塞板、212…胴部、213…扉体、214a…第一分割胴、214b…第二分割胴、215a,215b…円弧面、216a,216b…起立面、217…溝、218a,218b…挿入口形成溝、219…第一挿入口、220…載置部、221…規制爪、222…係止用凹部、223…係止爪、224…位置決用凸部、250…第二巻取部、280…フレーム部、310…撮像体、311a…撮像素子(赤外用ラインCCD)、311b…撮像素子(可視光用ラインCCD)、312…ダイクロイックミラー、313…レンズ、320…光源体、321R…赤外赤色発光素子(赤色LED)、321G…緑色発光素子(緑色LED)、321B…青色発光素子(青色LED)、322…ダイクロイックミラー、323…レンズ、330…連結フレーム、、400…カートリッジ、401…スプール軸、402…フィルム、402a…画像領域、402b…磁気記録部、402c…パーフォレーション、403…シャッタ部、404…シャッタ開閉部、405…フィルム引き出し部、406…フィルム状態検知部
R1…第一レーン、R2…第二レーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真フィルム用のカートリッジを装填するカートリッジ装填機構に関し、特に、画像読取装置にてカートリッジ内のフィルムを搬送させる際に使用されるカートリッジ装填機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フィルムを用いた撮影、フィルムの現像処理、あるいはフィルム画像のプリント処理等において、帯状のフィルムを内包したカートリッジは、それぞれの目的のために、一般的に所定位置に装填されて固定される。したがって、各処理を実施する各装置には、それぞれ適切にカートリッジを装填し得るカートリッジ装填機構が設けられている。
【0003】
カートリッジ装填機構には、カートリッジを適切に固定する手段や、カートリッジ内のフィルムの状態(撮影途中、未現像、あるいは現像済等)を判断するための手段が設けられ、これらの手段はそれぞれ相互に関連して機能する場合もある。
【0004】
上述した通り、カートリッジ装填機構は、様々な装置に設けられており、例えば、画像読取装置におけるフィルムの搬送部近傍に設けられたもの(例えば、特許文献1参照)が知られている。
この従来技術にて開示されたカートリッジ装填機構は、カートリッジを保持するカートリッジホルダ、このカートリッジホルダを支持するホルダ支持体、およびホルダ支持体を付勢する付勢手段等を備えている。そして、このカートリッジホルダにカートリッジを装填し、付勢手段によって所定方向にホルダ支持体を付勢することによって、カートリッジの装填状態を保持するように構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−319514号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術(特許文献1)にて開示されたカートリッジ装填機構には、次のような問題があった。
【0007】
従来技術にかかるカートリッジ装填機構は、コイルバネ(付勢手段)を用いてカートリッジを押さえ付けて固定しており、このような構成においては、コイルバネによる押しはじめは付勢力が強く作用するが、コイルバネが伸びた状態のときには付勢力が弱くなる。つまり、カートリッジを保持した状態のときには、コイルバネが伸びているため、カートリッジを押さえ付ける力が弱くなる。
カートリッジは、装填され固定された状態で、フィルムの出し入れ等が行われるため(駆動による負荷がかかるため)、カートリッジを固定している状態のときこそ、強い保持力が必要となるが、上記のような理由で、従来技術においては、強く保持することが困難である。よって、従来技術においては、フィルムの出し入れを行う際に(送り出し中あるいは巻き戻し中に)、カートリッジに挿入されている駆動軸が外れ、フィルム詰まりが発生するという問題があった。このような問題は、コイルバネの保持力が弱いことによって生ずるため、処理中に作業者が間違って操作部に接触した場合等であっても発生する場合があった。
【0008】
上記従来技術にかかる問題を解決するために、付勢力の大きなコイルバネを用いるという手段も考えられるが、これは、以下の理由から好ましくない。
カートリッジの装填固定時に強い保持力を得ようとすれば(強く押さえ付けようとすれば)、付勢力の大きなコイルバネ等を用いればよいが、コイルバネが伸びた状態でも強い付勢力を有するということは、押しはじめの付勢力はさらに強くなるということである。つまり、コイルバネによるカートリッジの移動速度はより速くなるため、カートリッジ装填機構に設けられている種々の検出ピン(カートリッジの有無を確認する検出ピン、現像済であるか否かを確認する検出ピン等)に強い衝撃を与えることになる。検出ピンにあまり大きな衝撃が加わると、検出ピン自体が破損したり、検出ピンに接しているセンサ部等が破損するという問題が生じる。
また、付勢力が大きすぎると、検出ピンがへこみきらないで、その検出ピンによって、カートリッジに設けられたタブ(未現像を示すタブ)を折ってしまい、現像済と誤って判断するおそれがある。
【0009】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、装填されたカートリッジを適切に保持可能であって、カートリッジを適切な速度で検出ピンに当接させるべく構成されたカートリッジ装填機構、およびこのカートリッジ装填機構を備えた画像読取装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明にかかるカートリッジ装填機構は、
写真フィルム用のカートリッジが装填されるカートリッジホルダと、前記カートリッジを支持するために移動可能な移動支持部とを備え、
前記移動支持部が、前記カートリッジホルダに前記カートリッジを装填し得る装填可能位置と、前記カートリッジホルダに装填された前記カートリッジを支持し得る支持位置とに移動可能であって、
前記移動支持部と協同運動するリンク機構が設けられており、
前記リンク機構が、前記移動支持部が前記支持位置にある場合には、前記カートリッジホルダと離反する方向への前記移動支持部の動きを拘束すべく機能することを特徴としている。
【0011】
このように構成されたカートリッジ装填機構によれば、前記移動支持部が前記支持位置にある場合、前記リンク機構によって、前記カートリッジホルダと離反する方向への前記移動支持部の動きが拘束されている。すなわち、本発明によれば、前記リンク機構の機械的な作用によって、前記移動支持部の位置を拘束しているため、前記移動支持部を前記カートリッジホルダ側に移動させる力の強弱にかかわらず、前記移動支持部の位置を適切に保持することが可能となり、フィルム詰まりの発生頻度を大幅に減少させることができる。
【0012】
また、本発明にかかるカートリッジ装填機構においては、
前記リンク機構が、複数のリンク部を用いて構成されており、
前記移動支持部が前記支持位置にある場合には、前記リンク部の各支点が略直線状に並んで、前記カートリッジホルダと離反する方向への前記移動支持部の動きを拘束する構成が好ましい。
【0013】
この好ましい構成によれば、前記移動支持部と協同運動するリンク機構が、複数のリンク部を用いて構成されており、前記移動支持部が前記支持位置にあるときに、前記リンク部の各支点が略直線状に並ぶ。すなわち、この好ましい構成によれば、前記移動支持部が前記支持位置となったときに、前記リンク機構がロック状態となるため、比較的簡単な構成に基づいて、容易に前記移動支持部の動きを拘束することができる。
【0014】
また、本発明にかかるカートリッジ装填機構においては、
前記リンク機構が、前記装填可能位置から前記支持位置に移動する前記移動支持部の移動速度を調整するための減衰手段を備え、
前記減衰手段は、前記リンク機構の固定支点に設けられている
構成が好ましい。
【0015】
この好ましい構成によれば、前記リンク機構の固定支点に前記減衰手段が設けられているため、前記移動支持部が前記カートリッジ側に移動して当接する際の当接速度が適切に制御され、この当接速度に起因する衝撃は緩和される。したがって、この構成によれば、カートリッジに当接される検出ピンやカートリッジに設けられたタブ等の破損を防止することができる。
【0016】
また、本発明にかかる画像読取装置は、
帯状のフィルムを長手方向に搬送する搬送レーンを有する搬送部と、前記搬送レーンで搬送されるフィルムの駒画像を読み取る撮像部と、前記搬送レーンの上流側に設けられ、前記フィルムを内包したカートリッジを装填して前記フィルムの出し入れに対応可能なカートリッジ装填部と、前記搬送レーンの下流側に設けられ、前記フィルムを巻き取ることが可能な巻取部とを備え、
前記カートリッジ装填部として、上述したいずれかのカートリッジ装填機構が用いられる
ことを特徴としている。
【0017】
このような構成によれば、上述した種々の効果を有するカートリッジ装填機構を用いることによって、適切にカートリッジを保持可能であって、フィルム詰まりをなくし、種々の検出ピンおよびカートリッジの破損を防止可能な、画像読取装置を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる画像読取装置について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる画像読取装置は、帯状の35mmフィルム(以下「135フィルム」ともいう。)、あるいはAPS(アドバンスト・フォト・システム)フィルムのカートリッジ内に収納された帯状のフィルム(以下「240フィルム」ともいう。)に形成された駒画像を読み取るものである。すなわち、駒画像の読み取りのために、フィルムを搬送する搬送レーンを複数有した画像読取装置に関するものである。
【0019】
図1は、本実施形態にかかる画像読取装置の概略斜視図を示したものである。この図1に示すように、本実施形態にかかる画像読取装置は、フィルムを搬送する搬送レーンを備えた搬送装置10と、搬送装置10から搬送されてきたフィルムを巻き取るように構成された巻取ユニット20と、搬送装置10によって搬送されるフィルムに形成された駒画像を読み取る撮像装置30(本発明の「撮像部」に相当)とで構成されている。
【0020】
搬送装置10は、図2および図3に示すように、APSフィルムのカートリッジ(本発明の「カートリッジ」に相当)を装填する装填部110(本発明にかかる「カートリッジ装填機構」、「カートリッジ装填部」に相当)と、240フィルムを搬送する搬送レーンである第一レーンR1および135フィルムを搬送する搬送レーンである第二レーンR2を備えたフィルム搬送部130(本発明の「搬送部」に相当)とで構成されている。
【0021】
装填部110は、装填されたAPSフィルムのカートリッジを保持するホルダ部111(本発明の「カートリッジホルダ」に相当)と、このホルダ部111に保持されたAPSフィルムのスプール軸の一端部を支持する支持軸を有する移動支持部117と、ホルダ部111に保持されたAPSフィルムのスプール軸を回転させる駆動部126とで構成されている。
【0022】
ホルダ部111は、APSフィルムのカートリッジを挿入するホルダ本体112と、ホルダ本体112が蝶着されてフィルム搬送部130に取り付けられる取付部材113とで構成されている。
【0023】
ホルダ本体112は、外周形状がAPSフィルムのカートリッジの端面形状と略相似した形状に設定されてドーナツ状(後述する支持軸が貫通可能な形状)に形成されたベース部114と、このベース部114の外周方向に所定間隔を有し、ベース部114の外周縁部から中心線方向に突出した複数の保持片115とで構成されている。
【0024】
複数の保持片115は、先端側にAPSフィルムのカートリッジを装填する装填口Icを形成しており、この複数の保持片115で包囲した領域内にAPSフィルムのカートリッジを軸心方向に挿入可能に配置されている。また、複数の保持片115は、APSフィルムのカートリッジを装填した状態で、カートリッジのシャッタ部(フィルムを引き出す引出口)が保持片115間に位置するように配置され、240フィルムの引き出しが可能となるように構成されている。
【0025】
取付部材113は、後述する下部本体に連接されたホルダ取付部に着脱可能に構成されており、前記ホルダ本体112のベース部114が蝶着されている。ホルダ本体112と取付部材113とを蝶着した軸体116には、ねじりコイルバネ(図示省略)が外嵌されており、ホルダ本体112が軸体回りに付勢されている。
【0026】
ホルダ部111は、装填したカートリッジのシャッタ部が第一レーンR1側となるように、取付部材113がフィルム搬送部130(下部本体140)に取り付けられ、この状態でホルダ本体112は、装填されたカートリッジ内のスプール軸が横臥状態となるフィルム引出姿勢(フィルム搬送位置)と、装填口Icが上方に向く装填姿勢(装填可能位置)との間で姿勢変更可能である。このホルダ部111は、フィルム引出姿勢において、第一レーンR1の後述する第一レーン挿入口とカートリッジのシャッタ部とが対向し、カートリッジから240フィルムを引き出して第一レーンR1に挿入できるように構成されている。一方、装填姿勢においては、装填口Icが上方に向き、APSフィルムのカートリッジの装填および取り出しを行うことができるように構成されている。
【0027】
駆動部126は、フィルム搬送部130に連結されるベース体126Aと、駆動源である電動モータ127と、この電動モータ127の回転を減速する減速機構128とを備えている。ベース体126Aは、フィルム搬送部130の下面に取り付けられており、このベース体126Aには、電動モータ127および減速機構128が垂設されている。減速機構128の出力軸(図示省略)は、一端部がホルダ本体112に向けて突出するように設けられており、ホルダ本体112のベース部114の穴を介し、装填姿勢からフィルム引出姿勢になったカートリッジ内のスプール軸の一端部と係合して電動モータ127の駆動力がスプール軸に伝達されるように構成されている。なお、電動モータ127は、減速機構128を介してフィルム搬送部130の駆動も担っている。
【0028】
移動支持部117は、スプール軸の他端部を支持する回転自在な支持軸121を備えている。具体的には、この移動支持部117は、APSフィルムにおけるカートリッジのシャッタ部を開閉する開閉機構を備えている。開閉機構は、電動モータ118と、この電動モータ118の駆動力をカートリッジのシャッタ開閉部に伝達する伝達機構体119およびシャッタ回転軸とを備えている。また、支持軸121は、伝達機構体119の筐体表面に突出し、回転自在に軸支されている。このように構成された移動支持部117は、ベース120に支持されており、フィルム引出姿勢になったカートリッジ内のスプール軸の軸心方向に進退可能に構成されている。
【0029】
支持軸121は、APSフィルムのスプール軸の他端部と係合可能に構成されており、移動支持部117がカートリッジに向けて前進することで、スプール軸の他端部と係合するように構成されている。一方、移動支持部117が、カートリッジから離間するように後退することで、スプール軸と支持軸121との係合が解除されるように構成されている。
【0030】
フィルム搬送部130は、上下に対向配置された下部本体140と、上部本体160とで構成されている。下部本体140は、平面視略矩形状に形成されており、長手方向の一端側における一方の角部が、平面視略角形に切り欠かれ、装填部110を配置する配置スペースを形成している。
【0031】
ここで、図4は、本実施形態にかかる搬送装置の概略斜視図であって、上部本体を開いた状態を示したものである。また、図5は、図3のV−V断面図を示したものである。これらの図に示すように、下部本体140における上部本体160と対向する面には、第一レーンR1を形成するための第一下溝141が形成されている。
【0032】
第一下溝141は、240フィルムの幅に対応した幅に設定されており、装填部110の配置スペースの形成位置(装填部内に装填されたカートリッジのシャッタ部の配置位置)に対応するように、下部本体140の長手方向に全長に亘って形成されている。この第一下溝141の底面には、長手方向(フィルムの搬送方向)に所定間隔を有して複数の凹部142が形成されており、この凹部142には、回転駆動する駆動ローラ143が内装されている。駆動ローラ143は、第一下溝141の底面から一部を突出させるように設けられており、上部本体160に設けられた従動ローラ163と当接するように構成されている。
【0033】
第一下溝141の底面の所定位置には、溝幅方向に延びて上下方向に貫通したスリット状の第一下透過部144が形成され、この第一下透過部144に対して下部本体140の一端側には、上部本体160に設けられた磁気ヘッド165に240フィルムを押し付ける回転自在なヘッド用ローラ145が埋設されている。
【0034】
また、第一下溝141には、フィルムに形成された検知用のパーフォレーションを検知するセンサー(例えば、透過型センサーであれば、投光器または受光器の一方(図示省略))が適宜埋設されるとともに、第一下透過部144より下部本体140の一端側にフィルムの一方の面をクリーニングするブラシ146が埋設されている。
【0035】
上部本体160は、平面視矩形状に形成されており、長手方向が前記第一レーンR1の全長に対応した長さに設定され、短手方向が下部本体140の短手方向の長さに対応した長さに設定されている。
この上部本体160は、装填部110をかわして下部本体140に対向配置されており、短手方向の一端部が下部本体140の短手方向の一端部に蝶着されている。これにより、上部本体160は、下部本体140に対して開閉可能となっており、上部本体160と下部本体140との対向面同士が密接する密接状態と、この対向面が離間する離間状態との間で姿勢変更可能となっている(図4等参照)。
【0036】
上部本体160における下部本体140と対向する面には、第一下溝141と共に第一レーンR1を形成するための第一上溝161と、第二下溝150と共に第二レーンR2を形成するための第二上溝(図示省略)とが形成されている。
【0037】
第一上溝161は、第一下溝141と同様に、240フィルムの幅に対応した幅に設定されており、第一下溝141の形成位置に対応して長手方向に全長に亘って形成されている。この第一上溝161の天面には、第一下溝141の凹部142の形成位置に対応して長手方向(240フィルムの搬送方向)に所定間隔を有して複数の凹部162が形成されており、この凹部162には、回転自在な従動ローラ163が内装されている。従動ローラ163は、第一上溝161の天面から下方に向けて一部を突出させるように設けられており、下部本体140の駆動ローラ143と共に240フィルムを狭持できるように構成されている。
【0038】
第一上溝161には、第一下溝141の第一下透過部144の形成位置に対応して、溝幅方向に延びて上下方向に貫通したスリット状の第一上透過部164が天面の所定位置に形成されている。
【0039】
第一上溝161内には、第一上透過部164より上部本体160の一端側に磁気ヘッド165が設けられている。この磁気ヘッド165は、ヘッド面が第一下溝141の底面に向けて配置されており、ヘッド用ローラ145と当接するように構成されている。
【0040】
巻取ユニット20は、第一レーンR1で搬送されるAPSフィルムの240フィルムを一時的に回収して収容する巻取部である第一巻取部210(本発明の「巻取部」に相当)と、第二レーンR2で搬送される135フィルムを一時的に回収する巻取部である第二巻取部250と、第一巻取部210および第二巻取部250をユニット化してフィルム搬送部130に対して取り付けるフレーム部280とで構成されている(図2参照)。
【0041】
図6は、本実施形態にかかる第一巻取部210の概略斜視図を示したものである。この図6に示すように、第一巻取部210は、一端開口が閉塞板211により閉塞されて240フィルムを収容する内部空間(以下「収容空間」という。)を形成した環状の胴部212と、この胴部212の他端開口を開閉可能に設けられた扉体213とで構成されている。
【0042】
胴部212は、一端開口側を形成する第一分割胴214aと、前記他端開口を形成する第二分割胴214bとが連結されることで形成されており、開口形状が略小判状に形成されている。すなわち、胴部212の内周面は、環状をなしており、上下方向で対向する凹状をなす一対の円弧面215a,215bと、この円弧面215a,215b同士を連続させる起立した一対の起立面216a,216bとで構成されている。
【0043】
この胴部212の内周面は、中心軸方向の幅が240フィルム幅と同等、あるいはそれよりやや広く設定されている。また、この胴部212の内周面は、中央部の全周に溝217が形成されており、両端開口部側の内径が中央部よりも小さくなるように形成されている。これにより、収容空間に入り込んだ240フィルムは、両側端部が胴部の内周面の両側部にのみ摺接して移動することとなる。
【0044】
胴部212を形成する第一分割胴214aおよび第二分割胴214bの連結面には、胴部212の中心軸方向に掘り下げられたスリット状の挿入口形成溝218a,218bが形成されており、第一分割胴214a、および第二分割胴214bを連結することで挿入口形成溝218a,218bが一体となり、起立面216aと直交方向で且つ上方側の円弧面215aに対して接線方向の面を形成したスリット状の第一挿入口219が、胴部212の軸心方向に形成されるように構成されている。
【0045】
また、胴部212の他端側における上部外面には、第二巻取部250の支持フレーム(図示省略)を載置可能な載置部220が形成されている。この載置部220は、支持フレームの載置片に形成された位置決穴に挿入される位置決用凸部224が形成されている。また、胴部212の上部外面には、載置部220に載置した支持フレームが上方に向けて移動するのを規制する規制爪221が上方に向けて突設されている。
【0046】
胴部212の閉塞板211の外面には、第一挿入口219を形成した周壁から外部に向けて突出するように連結部(図示省略)が設けられている。この連結部は、ねじ部材を介して当該巻取ユニット20をフィルム搬送部130に着脱可能に取り付けることができるようになっており、フィルム搬送部130に連結した際に、第一レーンR1で搬送されてくる240フィルムが第一挿入口219に挿入可能な配置となるように設けられている。
【0047】
扉体213は、プレート状に形成されており、一端部が胴部212における第一挿入口219側の端縁部に蝶着され、収容空間の開放、および閉塞することができるように構成されている。これにより、胴部212の収容空間内の状況を確認できるようになっている。また、扉体213は、胴部212の開口端縁部に形成された係止用凹部222に係止可能な係止爪223が他端部に突設されており、この扉体213を閉じた際に閉状態を維持できるように構成されている。
【0048】
撮像装置30は、図7に示すように、搬送装置10で搬送されるフィルムに形成された駒画像を読み取る撮像体310と、搬送中のフィルムに光を照射する光源体320と、撮像体310および光源体320を連結して支持する連結フレーム330とで構成されている。
【0049】
撮像体310は、ライン状に形成された可視光用の撮像素子311a(以下「可視光用ラインCCD」という。)と、ライン状に形成された赤外用の撮像素子311b(以下「赤外用ラインCCD」という。)と、搬送装置10で搬送されるフィルムの駒画像を像として可視光用ラインCCD311aおよび赤外用ラインCCD311bに導くダイクロイックミラー312と、ダイクロイックミラー312に前記像を導く光学系であるレンズ313とで構成されており、本実施形態においては、搬送装置10(における第一透過部131(図2参照)、または第二透過部132(第二レーンR2に設けられた透過部))の上方に配置されている。
【0050】
可視光用ラインCCD311aは、読み取り面がフィルムの駒画像形成面に対して略平行、且つ直交した状態となるように配置され、赤外用ラインCCD311bは、読み取り面が第一透過部131および第二透過部132の形成方向に対応して、第一透過部131および第二透過部132の何れか一方と対向するように配置されている。
【0051】
ダイクロイックミラー312は、第一透過部131または第二透過部132の配置位置に対応して配置されており、第一透過部131または第二透過部132を介して、透過した像を可視光用ラインCCD311aおよび赤外用ラインCCD311bに導けるように傾斜状態で配置されるとともに、レンズ313は、ダイクロイックミラー312に像を導けるようにダイクロイックミラー312と搬送装置10との間に介装されている。
【0052】
光源体320は、搬送装置10(における第一透過部131または第二透過部132部)の下方に配置されており、赤外光、および赤色光を発光する複数の赤外赤色発光素子321R(以下「赤色LED」という。)、緑色光を発光する複数の緑色発光素子321G(以下「緑色LED」という。)、青色光を発光する複数の青色発光素子321B(以下「青色LED」という。)、これらからの光を方向を変えるダイクロイックミラー322、光学系であるレンズ323により構成されている。
【0053】
複数の赤色LED321Rはライン状に配置され、ダイクロイックミラー322、レンズ323を介して、搬送装置10の第一透過部131、または第二透過部132に向けて赤色光を照射し、この赤色光が第一透過部131または第二透過部132を介して撮像体310に到達するように構成されている。また、緑色LED321G、青色LED321Bのそれぞれも、赤色LED321Rと同様にライン状に配置され、ダイクロイックミラー322、およびレンズ323を介して、搬送装置10の第一透過部131、または第二透過部132に向けて緑色光、青色光を照射し、この緑色光および青色光が第一透過部または第二透過部を介して撮像体310に到達するように構成されている。
【0054】
連結フレーム330は、搬送装置10の上方に配置された撮像体310と、搬送装置10の下方に配置された光源体320とを連結している。この連結フレーム330は、搬送装置10におけるフィルムの搬送方向と略直交する方向に往復動可能に構成されており、撮像体310および光源体320が、第一レーンR1の第一透過部に対応した第一位置と、第二レーンR2の第二透過部に対応した第二位置との間で移動できるようになっている。これにより、第一レーンR1における第一透過部131から透過する像の撮像と、第二レーンR2における第二透過部132から透過する像の撮像を切り替えることができるようになっている。
【0055】
本実施形態にかかる画像読取装置は、以上のように構成されており、この画像読取装置を用いた240フィルムからの駒画像の読み取り処理は、以下のようにして行われる。
【0056】
まず、カートリッジを装填したホルダ本体112をフィルム引出姿勢にし、スプール軸を移動支持部117の支持軸121で支持させるとともに駆動部126の出力軸と係合させる。
【0057】
カートリッジから引き出した240フィルムを第一レーン挿入口から第一レーンR1の穴内に挿入すると、この240フィルムは、第一レーンR1の駆動ローラ143および従動ローラ163によってフィルム搬送部130の他端側(巻取ユニット20側)に向けて搬送されることとなる。この際、装填部110における240フィルムの送り出し速度(駆動部126の出力軸を用いたスプール軸の回転速度)は、240フィルムが弛まないように、駆動ローラ143による搬送速度に比してやや低速、あるいは同等になっている。
【0058】
240フィルムが第一透過部131を通過する際に、撮像装置30の光源体320からの光が駒画像に照射され、これによって得られた象が撮像体310(赤外用ラインCCD311a、可視光用ラインCCD311b)によってライン状に順次読み取られることとなる。
【0059】
そして、240フィルムは、先端部が第一巻取部210の第一挿入口219に入り込み、扉体213の内面および胴部212の一端開口を閉塞した閉塞板211によってガイドされた状態で、240フィルムの先端部が第一巻取部210の内周面に沿って移動して自発的に順次巻かれていき、第一巻取部210内の収容空間に一時的に回収される。
【0060】
駒画像の全てを読み込んだ後、駆動部126の電動モータ127が逆転してスプール軸を回転させ、第一巻取部210に一時的に回収された240フィルムが再度カートリッジ内に巻き戻されることとなる。なお、240フィルムの駒画像の読み取りには、プレスキャニングと本スキャニングの二度の画像読み取りを行う場合と、本スキャニングのみを行う場合があり、プレスキャニングと本スキャニングとを行う場合には、第一巻取部210に向けて搬送する際にプレスキャニングが行われ、カートリッジ内に再度巻き取る際に本スキャニングが行われる。
【0061】
上述したように、カートリッジから240フィルムを引き出したり、引き出した240フィルムをカートリッジ内に巻き戻したりする動作が円滑に行えない場合、例えば、240フィルムがフィルム搬送部130によって搬送されている際に、第一巻取部210内に240フィルムが入り込まなくなるようなトラブルが発生した場合には、第一巻取部210の扉体213を開き、第一巻取部210の収容空間内の状況を確認することとなる。この確認により、第一巻取部210内にトラブルの原因が有った場合には、作業者が胴部の一端開口を介して第一巻取部210内の状況を改善し、再度240フィルムの搬送を行い、駒画像の読み取りが再開される。
【0062】
また、240フィルムの搬送を阻害する原因が、フィルム搬送部130内に有る場合には、上部本体160を開くとともに、作業者が胴部212の一端開口から収容空間内に指を入れ、胴部212内の240フィルムを第一挿入口219から外部に送り出したり、240フィルムをカートリッジ側で切断して胴部212内に引き込んで一端開口から取り出したりして240フィルムを当該搬送装置10から取り除くこととなる。
【0063】
さらに、カートリッジの故障等によってフィルム詰まり等が発生した場合には、ホルダ部111を取り外してから、フィルム詰まり等を解消する。なお、このホルダ部111の着脱構成については、後に詳細に説明する。
【0064】
また、本実施形態にかかる画像読取装置は、本スキャニングのみを行う場合には、上述の如く、240フィルムを第一巻取部210に一時的に回収した後に、カートリッジに巻き戻すようにする他に、巻取ユニット20(第一巻取部210)をフィルム搬送部130から取り外して、第一レーンR1挿入部にカートリッジから分離した240フィルムを挿入し、この240フィルムを一方向に搬送して本スキャニングのみを行うこともできるようにもなっている。
【0065】
さて、以上のように構成されて機能する本実施形態にかかる画像読取装置において、240フィルムからの読み取り処理を実施するために設けられた装填部110は、より具体的には、図8〜図16に示すように構成されている。これらの図においては、装填部110の構成および作用効果を適切に説明するために、必要に応じて、これまでに説明された図面からカバー体を取り外したり、構造を簡略化および省略化した状態を示している。また、これらの図においては、ホルダ本体112に装填されるカートリッジも省略する。
【0066】
なお、この装填部110に装填されるカートリッジは、図17に示すように構成されている。図17に示すように、カートリッジ400内には、フィルム(240フィルム)402が収納されており、このフィルム402は、撮影等にて画像が形成される画像領域402aと、画像領域402aの上下に設けられる磁気トラック(磁気記録面)402bと、パーフォレーション402cとからなる。また、このカートリッジ400には、収納されたフィルム402が巻回されたスプール軸401、およびフィルム402の状態(現像済あるいは未現像)を判断する際に用いられるフィルム状態検知部406が設けられている。
【0067】
図17においては、カートリッジ400内からフィルム402が引き出された状態が示されているが、このフィルム402は、通常はカートリッジ400に収納されている。この際、フィルム402の出し入れが可能な形状に開口されているフィルム引き出し部405は、シャッタ部403によって閉塞され、カートリッジ400内は遮光状態となる。シャッタ部403は、シャッタ開閉部404を回転させることによって開閉可能であって、シャッタ部403を開放した後に、スプール軸401を駆動させることによって、フィルム402の引き出しが行われる。
【0068】
図8は、ホルダ部111が装填姿勢となっている状態の装填部110の側面図を示したものである。また、図9および図10は、後述するストッパプレートを解除しない程度に(解除する直前まで)、ホルダ部111を回転させた状態の斜視図を示したものである。つまり、図9および図10は、フィルム引出姿勢になる直前の装填部110の状態を示した斜視図である。なお、ホルダ111を回転させる場合には、ホルダ本体112を成す保持片115から延設された押下部115aを矢印Y方向(図8参照)に押し下げる。
【0069】
本実施形態にかかる装填部110は、フィルムが収容された状態のカートリッジ400が装填可能に構成されており、カートリッジ400を装填する前には、図8に示すような状態(「装填姿勢」状態)となっている。
本実施形態においては、先にも述べたように、ホルダ部111が、ホルダ本体112と取付部材113とを蝶着して構成され、これらを蝶着した軸体116には、ねじりコイルバネ(図示省略)が外嵌されている。そして、本実施形態においては、取付部材113を下部本体に連接されたホルダ取付部51に取り付け、コイルバネの付勢力によって、ホルダ部111が図8に示すような装填姿勢となる。
【0070】
取付部材113は、軸体116と共にスライド可能に構成されたフック部113aと、ホルダ取付部51に設けられた取付孔部に嵌合する突起部が形成された嵌合部113bとを用いて構成されている。すなわち、取付部材113とホルダ本体112とは、フック部113aと嵌合部113bとホルダ部111を成すベース部114に設けられたベース部接合部114aとが軸体116によって貫通された状態で蝶着されている。
【0071】
ホルダ取付部51には、フック部113aと係合する被係合部と、嵌合部113bに形成された突起部が嵌合する取付孔部とが形成されている。したがって、上記のように構成された取付部材113(ホルダ部111)をホルダ取付部51に取り付ける際には、嵌合部113bの突起部を取付孔部に嵌合させた後に、フック部113aと被係合部とを係合させる。一方、取付部材113(ホルダ部111)をホルダ取付部51から取り外す際には、フック部113aと被係合部との係合状態を解除した後に、取付部材113を上方に移動させ、嵌合部113bの突起部を取付孔部から外す。なお、このホルダ部111の着脱方法の詳細については、後述する。
【0072】
本実施形態においては、装填姿勢から押下部115aを矢印Y方向(図8参照)に押し下げることによってホルダ本体112を回転させて、装填部110がフィルム引出姿勢になる直前(図9および図10参照)までの間は、ホルダ部111の下方位置に設けられているストッパプレート61のストッパ当接部61aが、移動支持部117を成す伝達機構体119の筐体上の移動支持部側当接部119aに当接している。ストッパ当接部61aは、ストッパプレート61の先端部分の一部を切り欠いて形成されている。また、移動支持部側当接部119aとしては、伝達機構体119の筐体の一部を切り欠いて形成されたストッパプレート収納部119Aの先端面の一部が機能する。
【0073】
本実施形態にかかる移動支持部117は、後述する付勢手段によって矢印X方向(図8参照)に付勢されている。しかしながら、図8から図10に示す状態においては、移動支持部側当接部119aとストッパ当接部61aとが当接しているため、この当接状態が解除されない限り、移動支持部117は静止状態が維持される。なお、ストッパプレート61は、上方向に付勢されているため、下方向に何等かの力が作用しない限り、ストッパ当接部61aと移動支持部側当接部119aとの当接状態は解除されない。
【0074】
また、本実施形態において、移動支持部117に対する矢印X方向(図8参照)への付勢力は、リンク機構70を介して伝達される。
リンク機構70は、第一リンク部71、第二リンク部72、およびこれらを連結している複数の支点を用いて構成されている。第一リング部71の一端部には固定支点73が設けられ、第一リンク部71(の他端部)と第二リンク部72(の一端部)とは中間移動支点74にて連結され、第二リンク部72(の他端部)と伝達機構体119の筐体の一部に設けられた連結部119bとは移動支点75にて連結されている。
【0075】
固定支点73には、第一リンク部71を、固定支点73を中心にして矢印Z方向(図8参照)に回転させるべく付勢する付勢手段76が設けられている。この付勢手段76としては、例えば、ねじりコイルバネが用いられる。この付勢手段76は、固定支点73に設けられた状態で、その一端部76aが固定部81に接し、その他端部76bが第一リンク部71に接しており、この固定部81と第一リンク部71を離反させる方向に付勢している。
【0076】
第一リンク部71の一端部には、オイルダンパ82に連接された減衰リンク部77が設けられている。この減衰リンク部77は、第一リンク部71と共に固定支点73を中心にして回転するように構成されている。この減衰リンク部77は、オイルダンパ82に連接されているため、付勢手段76によってリンク機構70に与えられる付勢力は減衰される。そして、リンク機構70を成す中間移動支点74は、この減衰リンク部77とオイルダンパ82との機能により、矢印Z方向に滑らかに上昇し、これに伴い、移動支持部117は、スライドシャフト129上を矢印X方向に滑らかにスライドして移動する。また、第一リンク部71の略中央部には、後述する如く、リンク機構70がロック状態となったときに、ロック状態を解除するために作業者が押し下げる部位である、解除レバー78が設けられている。
【0077】
また、図9に示すように、本実施形態にかかる伝達機構体119には、その筐体から突出した状態で、支持軸121、シャッタ回転軸122、および第一検出ピン123が設けられている。支持軸121は、カートリッジのスプール軸401(図17参照)に係合して、カートリッジを適切に保持すべく構成されている。また、シャッタ回転軸122は、シャッタ開閉部404(図17参照)に係合して、カートリッジのシャッタ部403を開閉するための駆動力を供給すべく構成されている。このシャッタ回転軸122に対する駆動力は、伝達機構体119を介して電動モータ118から供給される。さらに、第一検出ピン123は、ホルダ本体112におけるカートリッジの有無を判断すべく構成されている。具体的には、その表出した一端部がカートリッジ400に接した場合には、第一検出ピン123自体が伝達機構体119の筐体側内部にへこむように構成されている。そして、この第一検出ピン123の他端部にはセンサ(図示省略)が設けられ、このセンサにて第一検出ピン123の移動状態を検出して、カートリッジの有無が判断されている。
【0078】
また、図10に示すように、本実施形態にかかるホルダ部111の裏面側には、ホルダ本体112から突出したような状態で、カートリッジのスプール軸401(図17参照)に係合して回転駆動力を供給する出力軸124と、シャッタ開閉部404(図17参照)に係合して支持するシャッタ支持軸125とが設けられている。これらの軸124,125は、それぞれ先に説明した支持軸121およびシャッタ回転軸122と対向するように設けられている。
【0079】
さらに、この図10には示されていないが、出力軸124の下方位置であって、先に説明した第一検出ピンに略対向する位置には、第二検出ピンが設けられている。この第二検出ピンは、カートリッジに設けられたフィルム状態検知部406におけるタブの有無を検出すべく構成されている。通常、未現像のフィルムを内包するカートリッジはフィルム状態検知部406にタブを有し、現像済のフィルムを内包するカートリッジはフィルム状態検知部406にタブを有しない。つまり、現像処理が行われた際に、カートリッジのタブは折って取り除かれる。
この第二検出ピンは、基本的に先に説明した第一検出ピンと同様に構成されており、その表出した一端部がフィルム状態検知部406のタブに接した場合には、第二検出ピン自身がへこみ、タブがない場合にはフィルム状態検知部406の空間部に第二検出ピンが入り込むように構成されている。すなわち、この第二検出ピンの他端部にはセンサが設けられ、このセンサにて第二検出ピンの移動状態を検出して、タブの有無(未現像かあるいは現像済であるか)が判断されている。
なお、本実施形態においては、第一検出ピンにてカートリッジの有無を判断し、第二検出ピンにて現像状態を判断する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて(例えば、カートリッジの構成の相違)、それぞれの検出ピンにおける検出判断対象を変更してもよい。
【0080】
次に、図11は、ホルダ部111がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の側面図を示したものである。また、図12および図13は、ホルダ部111がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の斜視図を示したものである。なお、これらの図11から図13においても、先の図8から図10の場合と同様に、これまでに説明された図面からカバー体を取り外したり、構造を簡略化および省略化した状態を示し、ホルダ本体112に装填されるカートリッジの記載は省略する。カートリッジについて必要に応じて図17を参照する。
【0081】
先に説明した図9および図10の状態から、さらに、押下部115aを押し下げると、押下部115aに接するストッパプレート61も押し下げられて、ストッパ当接部61aと移動支持部側当接部119aとの当接状態が解除されて、ストッパプレート61はストッパプレート収納部119Aに収納される(図11〜図13参照)。
【0082】
つまり、ストッパ当接部61aと移動支持部側当接部119aとの当接状態が解除され、付勢手段76の付勢力がリンク機構70を介して移動支持部117に伝達されることによって、移動支持部117はスライドシャフト129上を矢印X方向(図8参照)に摺動する。
【0083】
本実施形態においては、以上のような押下部115aの操作によって、移動支持部117を摺動させることにより、ホルダ本体112に装填されているカートリッジ400(図17参照)のスプール軸401に支持軸121と出力軸124とが係合し、シャッタ開閉部404にシャッタ回転軸122とシャッタ支持軸125とが係合し、フィルム状態検知部406およびそれと略対象となる位置に第二検出ピンと第一検出ピン123とが当接する。
すなわち、ストッパプレート61の当接状態が解除されて、移動支持部117(伝達機構体119)側およびホルダ本体112の裏面側に設けられた各駆動軸、支持軸、および検出ピンが、カートリッジの所定箇所に適切に係合あるいは当接する。
【0084】
ここで、ホルダ本体112内にカートリッジが装填されていない場合には、そのことを第一検出ピン123が検知し、各駆動軸から駆動力の供給等はなされない。そして、ホルダ本体112内にカートリッジが適切に装填されている場合には、各検出ピンの検知結果、および作業者の操作に応じて、各駆動軸124,122が作動して、カートリッジのシャッタ開閉部404の開放操作、スプール軸401の回転操作等がなされて、フィルムの搬送処理およびそれに伴う画像読取処理等が開始される。画像読取処理が終了した後は、先にも説明したように、スプール軸401を駆動させて、カートリッジ内へのフィルムの巻取処理が行われる。
【0085】
本実施形態においては、図8に示すように、移動支持部117の矢印X方向への動きがストッパプレート61にて拘束されている状態で、ホルダ本体112が上方に跳ね上げられているときに、ホルダ本体112へのカートリッジの装填が可能となる。すなわち、移動支持部117が図8に示すような位置(本発明の「装填可能位置」に相当)にある場合にカートリッジを装填し得る。
また、図11等に示したように、ストッパプレート61が解除されて、移動支持部117がスライドして、支持軸等がスプールの所定位置に係合等することによって、カートリッジを適切に支持することが可能となる。すなわち、移動支持部117が図11等に示すような位置(本発明の「支持位置」に相当)にある場合に、支持軸と出力軸とでカートリッジを適切に支持し、カートリッジ内のフィルムに対して駆動力を与え得る。
【0086】
上述したように、本実施形態においては、装填可能位置にある移動支持部117に当接しているストッパプレート61の当接状態が解除されることによって、リンク機構70と移動支持部117とが協同運動する。その結果、移動支持部117は支持位置に移動し、図11から図13に示すように、リンク機構70を構成する各支点73,74,75は、略直線状に並んだ状態(ロック状態)となる。
【0087】
本実施形態においては、リンク機構70を構成する各支点73,74,75がこのようの略直線状に並んだロック状態となるため、例えば、作業者の手が当たる等して、移動支持部117に対してホルダ部111から離反する方向(矢印X1方向(図11参照))への力が作用した場合であっても、移動支持部117はかかる力によって矢印X方向へは移動しない。すなわち、本実施形態においては、リンク機構70の各支点73,74,75が略直線状に並ぶことによって、リンク機構70がホルダ部111側からの外力で動かない構造となり、移動支持部117の動き(X1方向の動き)を拘束しているため、フィルム引出姿勢にあるカートリッジを適切に保持することができる。
【0088】
また、本実施形態においては、リンク機構70を付勢手段76にて回転させるように構成されているため、小さな付勢力によって大きなホールド力(カートリッジ保持力)を得ることができる。
【0089】
さらに、本実施形態においては、リンク機構70の固定支点73に、減衰手段を構成する減衰リンク77およびオイルダンパ82が設けられている。すなわち、リンク機構70にてスライド移動させられる移動支持部117の移動速度を、減衰手段の設定状態に応じて適切に制御可能に構成されている。
移動支持部117がスライド移動してカートリッジに当接する際の衝撃は、この移動支持部117の移動速度に起因し、本実施形態によれば、上述したように、この移動速度を適切に制御することが可能である。したがって、本実施形態によれば、減衰手段を適切に設定して、移動支持部117とカートリッジとの当接時の衝撃を緩和可能であるため、各検出ピンやカートリッジに設けられたタブの破損を防止することができる。
【0090】
また、本実施形態においては、支持位置にある移動支持部117を装填可能位置に戻す場合には、第一リンク部71に設けられた解除レバー78を矢印Y1方向(図11参照)に押し下げる。より具体的には、解除レバー78を操作することによってリンク機構70を縮めて、ストッパプレート61のストッパ当接部61aが移動支持部側当接部119aに当接する状態となるまで、移動支持部117を矢印X1方向(図11参照)に移動させる。
ストッパ当接部61aと移動支持部側当接部119aとが当接状態となれば、再びこの当接状態が解除されるまで、移動支持部117は装填可能位置に静止した状態となる。そして、カートリッジは移動支持部117側の各軸121,122の係合状態が解除されることとなるため、ホルダ本体112は、図8に示すような跳ね上げ状態となる。このような状態となったなった後、ホルダ本体112からのカートリッジの取り出し、および次に処理するカートリッジの装填等が行われる。
【0091】
本実施形態にかかる装填部110においては、上述したように、ホルダ本体112にカートリッジを装填して、移動支持部117を装填可能位置から支持位置に移動させる場合には、セットレバーとして機能する押下部115aが用いられ、移動支持部117を支持位置から装填可能位置に移動させる場合には、解除レバーが用いられる。つまり、本実施形態においては、カートリッジをセットする際に作業者が操作する部位(押下部115a)と、カートリッジを取り外す際に作業者が操作する部位(解除レバー78)とが異なるように構成されている。
したがって、本実施形態によれば、このようにカートリッジのセット時および取り外し時における機能分離を行うことによって、各操作部位の明確化を図り、作業者の操作ミスの防止を行うことができる。
【0092】
また、図14から図16は、移動支持部117が支持位置にある場合におけるホルダ部111の取り外し方法を示した斜視図である。なお、この図14から図16においては、カートリッジは省略するが、実際にホルダ本体112にカートリッジが装填された状態でホルダ部111の取り外しを行う場合には、ホルダ本体112の水平状態を維持して、移動支持部117を装填可能位置に移動させてから、以下に説明するような作業を行う。
【0093】
まず、本実施形態においては、図14に示すように、軸体116と共にフック部113aを略水平な方向(矢印A方向)にスライドさせ、フック部113aの先端係合部113a1(図10、図13参照)と、ホルダ取付部の被係合部52(図16参照)との係合状態を解除させる。
【0094】
次いで、図15に示すように、フック部113aをスライドさせた状態のまま、ホルダ部111を上方向(矢印B方向)に持ち上げる。
【0095】
次いで、そのまま持ち上げると、嵌合部113bに設けられた突起部(図示省略)と、ホルダ取付部51に設けられた取付孔部53との凹凸嵌合状態が、図16に示すように完全に解除され、ホルダ部111がホルダ取付部51から取り外されることとなる。なお、図示省略しているが、本実施形態においては、嵌合部113bの下方の取付孔部53に対応した位置に、この取付孔部53と凹凸嵌合し得る突起部が設けられている。
【0096】
本実施形態においては、以上のようにして、ホルダ部111の取り外し処理が行われ、ホルダ部111の取り付け処理は、逆の工程を行うことによってなされる。つまり、取り付けの際には、フック部113aをスライドさせた状態で、嵌合部113bの突起部とホルダ取付部51の取付孔部53とを凹凸嵌合させた後に、フック部113aの先端係合部113a1とホルダ取付部51の被係合部52とを係合させる。本実施形態にかかる取付部材113においては、嵌合部113bが位置決め機能を有し、フック部113aがロック機能を有する。
【0097】
本実施形態にかかる装填部110は、ホルダ部111が、フック部と嵌合部という簡単な構成を有する取付部材113を備えているため、カートリッジを保持したホルダ本体112をホルダ取付部51から簡単に離脱させることができる。つまり、フィルム詰まりが生じた際には、取付部材113をホルダ取付部51から離脱させることによって、ホルダ部111ごとカートリッジを取り外すことが可能となる。したがって、このような構成によれば、ホルダ部111の離脱作業を簡単に且つ短時間で行うことが可能となって、フィルム詰まりの解消を容易に行うことができる。
【0098】
また、本実施形態によれば、フィルム搬送部130を成す上部本体160の開放角度が制限されている場合、あるいは開放できない場合であっても、ホルダ部111を取り外すことによって、容易にフィルム詰まりを解消することができる。つまり、本実施形態によれば、上部本体160を開放することなく、フィルム詰まりの解消が可能であるため、作業効率を向上させることができる。
具体的には、上部本体160が閉じられた状態であっても、ホルダ部111ごとカートリッジを取り外し、フィルム搬送部130の搬送ローラを手動等で回転させながら、フィルム搬送部130内に残っているフィルムを外部に取り出しすことによって、フィルム詰まりを解消することができる。
【0099】
また、本実施形態においては、ホルダ取付部51に取り付けられたホルダ部111を成すホルダ本体112が、ねじりコイルバネの付勢力により軸体116を揺動支点として、フィルム引出姿勢となるフィルム搬送位置から、フィルム装填姿勢となる装填可能位置に跳ね上がるように構成されている。一方、取付部材113は、これらのねじりコイルバネ等とは独立して機能するように構成されている。
したがって、本実施形態によれば、ホルダ本体112の移動位置にかかわらず、取付部材113の操作を行うことのみで、ホルダ本体112を着脱することが可能である。
【0100】
さらに、本実施形態においては、取付部材113を離脱させて、ホルダ部111を取り外す作業の略全てが、搬送されるフィルムの幅方向と異なる方向への移動で行うことが可能である。そして、ホルダ部111を取り外して、カートリッジを略水平状態に維持したままで、フィルム詰まりの解消処理を行うことができる。
したがって、本実施形態によれば、フィルムに余分なダメージ(傷、ねじれ等)を与えることなく、フィルム詰まりの解消処理を行うことができる。
【0101】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0102】
例えば、上記実施形態においては、リンク機構70が主に第一リンク部71および第二リンク部72の二つのリンク部を用いて構成された場合について説明したが、本発明は、この構成に限定されない。したがって、移動支持部を支持位置に移動させた後に、各支点が略直線状となってロック状態を形成可能であるリンク機構であれば、三つ以上のリンク部を用いて構成してもよい。
【0103】
また、上記実施形態においては、減衰手段としてオイルダンパを用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、例えば、パウダークラッチ、摩擦板クラッチ等を用いてもよい。
【0104】
また、上記実施形態においては、取付部材113が、略水平方向にスライドするフック部113aと、凹凸嵌合を行う嵌合部113b(略垂直方向に設けられた突起部)とを用いて構成された場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、略垂直方向にスライドするフック部と、略水平方向に設けられた突起部等にて凹凸嵌合を行う嵌合部とを用いて取付部材を構成してもよい。
また、嵌合部113bには、突起部を有する構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、ホルダ取付部側に突起部を設け、嵌合部側にその突起部を凹凸嵌合する孔部を設けてもよい。さらに、例えば、それぞれ突起部と孔部とを設け、それらの突起部と孔部とを凹凸嵌合させるように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、二つの突起部と取付孔部とを凹凸嵌合させる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、一つあるいは三つ以上の突起部と取付孔部とを凹凸嵌合させる構成でもよい。
【0105】
さらに、上記実施形態においては、装填部110(カートリッジ装填機構)が画像読取装置に用いられる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、以上に説明した種々の効果を有する装填部は他の装置にも適用可能である。例えば、画像形成装置(プリンター)等に用いることが可能である。
【0106】
また、上記実施形態においては、第一巻取部210と第二巻取部250とを異なる構成にしたが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、第二巻取部250を第一巻取部210と同様の構成にしたものであってもよい。
【0107】
また、上記実施形態においては、第一巻取部210の扉体213を胴部212に蝶着して開閉可能に構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、扉体213を胴部212の一端面に対してスライド可能に取り付けたものや、扉体213が完全に取り外せるものであってもよい。
【0108】
また、上記実施形態にかかる撮像装置30は、搬送装置10の上方に撮像体310が配置されるとともに、搬送装置10の下方に光源体320が配置されたものであるが、撮像装置30はこれに限定されるものではなく、例えば、撮像体310が搬送装置10の下方に配置され、光源体320が搬送装置10の上方に配置されたものであってもよい。
【0109】
また、撮像装置30の撮像体310は、赤外用ラインCCD311aおよび可視光用ラインCCD311bの二つを備えたものに限定されるものではなく、一つのラインCCDを備えたもの、或いは、二つ以上備えたものであってもよい。したがって、光源体の光源についても、LEDに限定されるものではなく、例えば、ハロゲンランプ等を採用してもよい。ただし、CCDの特性に応じて光源をはじめとしてレンズなどの光学系を適宜選択することは勿論のことである。
【0110】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、装填されたカートリッジを適切に保持可能であって、カートリッジを適切な速度で検出ピンに当接させるべく構成されたカートリッジ装填機構、およびこのカートリッジ装填機構を備えた画像読取装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる画像読取装置の全体斜視図を示す。
【図2】本実施形態にかかる搬送装置の全体斜視図を示す。
【図3】本実施形態にかかる搬送装置の平面図を示す。
【図4】本実施形態にかかる搬送装置の斜視図であって、上部本体を開いた状態を示す。
【図5】図3のV−V断面図を示す。
【図6】本実施形態にかかる巻取ユニットの部分斜視図を示す。
【図7】本実施形態にかかる撮像装置を説明するための断面図を示す。
【図8】本実施形態にかかるホルダ部が装填姿勢となっている状態の装填部の側面図を示す。
【図9】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢になる直前の装填部の斜視図を示す。
【図10】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢になる直前の装填部の斜視図を示す。
【図11】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の側面図を示す。
【図12】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の斜視図を示す。
【図13】本実施形態にかかるホルダ部がフィルム引出姿勢となっている状態の装填部の斜視図を示す。
【図14】本実施形態にかかるホルダ部の取り外し方法を説明するための斜視図を示す。
【図15】本実施形態にかかるホルダ部の取り外し方法を説明するための斜視図を示す。
【図16】本実施形態にかかるホルダ部の取り外し方法を説明するための斜視図を示す。
【図17】カートリッジから240フィルムを引き出した状態の斜視図を示す。
【符号の説明】
10…搬送装置、20…巻取ユニット、30…撮像装置、51…ホルダ取付部、52…被係合部、53…取付孔部、61…ストッパプレート、61a…ストッパ当接部、70…リンク機構、71…第一リンク部、72…第二リンク部、73…固定支点、74…中間移動支点、75…移動支点、76…付勢手段、77…減衰リンク部、78…解除レバー、81…固定部、82…オイルダンパ、110…装填部、111…ホルダ部、112…ホルダ本体、113…取付部材、113a…フック部、113a1…先端係合部、113b…嵌合部、114…ベース部、114a…ベース部接合部、115…保持片、115a…押下部、116…軸体、117…移動支持部、118…電動モータ、119…伝達機構体、119A…ストッパプレート収納部、119a…移動支持部側当接部、119b…連結部、120…ベース、121…支持軸、122…シャッタ回転軸、123…第一検出ピン、124…出力軸、125…シャッタ支持軸、126…駆動部、126A…ベース体、127…電動モータ、128…減速機構、129…スライドシャフト、130…フィルム搬送部、131…第一透過部、132…第二透過部、140…下部本体、141…第一下溝、142…凹部、143…駆動ローラ、144…第一下透過部、145…ヘッド用ローラ、146…ブラシ、150…第二下溝、160…上部本体、161…第一上溝、162…凹部、163…従動ローラ、164…第一上透過部、165…磁気ヘッド、210…第一巻取部、211…閉塞板、212…胴部、213…扉体、214a…第一分割胴、214b…第二分割胴、215a,215b…円弧面、216a,216b…起立面、217…溝、218a,218b…挿入口形成溝、219…第一挿入口、220…載置部、221…規制爪、222…係止用凹部、223…係止爪、224…位置決用凸部、250…第二巻取部、280…フレーム部、310…撮像体、311a…撮像素子(赤外用ラインCCD)、311b…撮像素子(可視光用ラインCCD)、312…ダイクロイックミラー、313…レンズ、320…光源体、321R…赤外赤色発光素子(赤色LED)、321G…緑色発光素子(緑色LED)、321B…青色発光素子(青色LED)、322…ダイクロイックミラー、323…レンズ、330…連結フレーム、、400…カートリッジ、401…スプール軸、402…フィルム、402a…画像領域、402b…磁気記録部、402c…パーフォレーション、403…シャッタ部、404…シャッタ開閉部、405…フィルム引き出し部、406…フィルム状態検知部
R1…第一レーン、R2…第二レーン
Claims (4)
- 写真フィルム用のカートリッジが装填されるカートリッジホルダと、前記カートリッジを支持するために移動可能な移動支持部とを備え、
前記移動支持部が、前記カートリッジホルダに前記カートリッジを装填し得る装填可能位置と、前記カートリッジホルダに装填された前記カートリッジを支持し得る支持位置とに移動可能であって、
前記移動支持部と協同運動するリンク機構が設けられており、
前記リンク機構が、前記移動支持部が前記支持位置にある場合には、前記カートリッジホルダと離反する方向への前記移動支持部の動きを拘束すべく機能することを特徴とするカートリッジ装填機構 - 前記リンク機構が、複数のリンク部を用いて構成されており、
前記移動支持部が前記支持位置にある場合には、前記リンク部の各支点が略直線状に並んで、前記カートリッジホルダと離反する方向への前記移動支持部の動きを拘束する
請求項1に記載のカートリッジ装填機構。 - 前記リンク機構が、前記装填可能位置から前記支持位置に移動する前記移動支持部の移動速度を調整するための減衰手段を備え、
前記減衰手段は、前記リンク機構の固定支点に設けられている
請求項1または2に記載のカートリッジ装填機構。 - 帯状のフィルムを長手方向に搬送する搬送レーンを有する搬送部と、前記搬送レーンで搬送されるフィルムの駒画像を読み取る撮像部と、前記搬送レーンの上流側に設けられ、前記フィルムを内包したカートリッジを装填して前記フィルムの出し入れに対応可能なカートリッジ装填部と、前記搬送レーンの下流側に設けられ、前記フィルムを巻き取ることが可能な巻取部とを備え、
前記カートリッジ装填部として、請求項1から3のいずれか1項に記載されたカートリッジ装填機構が用いられる
ことを特徴とする画像読取装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003053668A JP2004264474A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | カートリッジ装填機構および画像読取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004264474A true JP2004264474A (ja) | 2004-09-24 |
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ID=33118212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003053668A Pending JP2004264474A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | カートリッジ装填機構および画像読取装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004264474A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11956499B2 (en) | 2013-03-15 | 2024-04-09 | Sling TV L.L.C. | Automated replacement of stored digital content |
-
2003
- 2003-02-28 JP JP2003053668A patent/JP2004264474A/ja active Pending
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