JP2004264128A - 長さ計測装置、パルス波検出装置およびパルス波検出方法 - Google Patents

長さ計測装置、パルス波検出装置およびパルス波検出方法 Download PDF

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清和 岡本
Sotomitsu Hara
外満 原
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Abstract

【課題】簡単な構成で高精度な長さ計測が可能な長さ計測装置を提供する。
【解決手段】電圧パルスPを励振体220にパルス数m個だけ供給し超音波を発生させ、第1のタイミングとする。検出部230で超音波により発生するパルスを検出する第2のタイミングまでの電圧パルスPと異なり短い周期の電圧パルスQのパルス数Aを計数する。第2のタイミングから電圧パルスPのパルス間に電圧パルスQが連続して2個発生する第1のタイミングと同一の周期関係の第3のタイミングまでの電圧パルスQのパルス数Bを計数する。演算部390で、距離Lを(A+B/n)*T*Vに基づいて演算する。異なる周期の電圧パルスP,Qの周期にてバーニアの時間目盛を構成し、誤差が極めて小さく高精度に距離Lを演算できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁歪遅延線を利用した長さ計測装置、パルス波検出装置およびパルス波検出方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、例えば被測定物の長さを計測する長さ計測器として、計測した長さの情報をパターン化した目盛を製作し、この製作した目盛を電気的あるいは光学的に検出して長さを計測する構成が知られている。この長さ計測器では、長い距離を測定するために、計測範囲と略同一の長さのパターンを正確に製作する必要があり、そのために大きな加工機が必要で、製造性の向上やコストの低減が図れないなどの問題がある。そこで、目盛を用いない長さ計測器が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
この非特許文献1に記載の長さ計測器は、例えば図3に示すような磁歪遅延線を用いるものである。すなわち、図3(A)において、長さ計測器900は、超音波駆動用コイルNと、第1の検出用コイルNと、第2の検出用コイルNと、を備えている。超音波駆動用コイルNは、磁歪遅延線910に沿って移動(図3において左右方向)する可動体に設けられている。また、磁歪遅延線910の両端部には、第1の検出用コイルNおよび第2の検出用コイルNがそれぞれ配設されている。そして、超音波駆動用コイルNと、第1の検出用コイルNおよび第2の検出用コイルNとの相対的な位置を検出することにより、可動体の位置が計測される。ここで、超音波を伝播させる磁歪遅延線910としては、ニッケルなどの磁歪特性のある線材やパイプなどを用い、電気信号と超音波の変換とを単にコイルを巻く簡単な構成可能としている。
【0004】
そして、可動体の位置は、以下に示すように計測される。すなわち、変圧器CT1の一次コイルにパルス電圧Vが印加されると、二次コイルに相当する磁歪遅延線910を含む閉ループに電流iが流れる。この閉ループは変圧器CT2が一次巻線を形成するため、変圧器CT2の二次巻線に起電力が生じ、超音波駆動用コイルNにパルス電流iが供給される。そして、超音波駆動用コイルNにパルス電流iが流れると、超音波駆動用コイルNの下部に磁歪効果により局部的な機械歪みである縦波超音波が発生し、磁歪遅延線910に沿って伝播する。この縦波超音波が第1の検出用コイルNあるいは第2の検出用コイルNの下部に達すると、磁歪効果により、永久磁石950でバイアス磁界が与えられている磁歪遅延線910に磁束変化が生じ、電圧パルスが発生する。このことにより、パルス電圧Vの発生時点から、第1の検出用コイルNあるいは第2の検出用コイルNで電圧パルスが発生するまでの時間を測定することで、伝播時間が求められる。
【0005】
ここで、可動体の変位xを磁歪遅延線910の中央部からの超音波駆動用コイルNの移動量とすると、変位xは以下に示す数1で与えられる。なお、以下に示す数1は、非特許文献1に記載された式を多少変形することに求められるが、その演算の詳細の説明は省略する。
【0006】
【数1】
x=L/2*((t−t)/(t+t))
L:第1の検出用コイルNおよび第2の検出用コイルN間の距離
:超音波駆動用コイルNから第1の検出用コイルNまでの伝播時間
:超音波駆動用コイルNから第2の検出用コイルNまでの伝播時間
【0007】
この数1に示す式から明らかなように、第1の検出用コイルNおよび第2の検出用コイルN間の距離Lが分かれば、第1の検出用コイルNおよび第2の検出用コイルNまでの伝播時間t,tの比から変位xが求められる、すなわち可動体の位置が計測されることとなる。
【0008】
【非特許文献1】
植田 羅著「磁歪遅延線を使用した変位変換器」
計測自動制御学会論文集 第17巻第8号、昭和56年11月、P70−P76
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記非特許文献1では、例えば温度変化が生じた場合など、長さの基準となる第1の検出用コイルNおよび第2の検出用コイルN間の距離Lが変化してしまい、精度の高い長さの計測ができないおそれがある。すなわち、0.3mの長さを50μm程度の誤差範囲の精度で計測することは可能でも、10μm以下の誤差範囲となる高精度の長さ計測が困難である。
【0010】
そこで、温度変化に対する安定性を高めるために、第1の検出用コイルNおよび第2の検出用コイルNを低膨張材料にて支持したり、断面形状が一様で全体的に均一な組成で形成したりするなどが考えられる。しかしながら、第1の検出用コイルNおよび第2の検出用コイルNが磁歪遅延線910の両端部に配設されているため、可動体の動きに影響を与えないように大型化するなどの工夫が必要となり、可動体の動きに影響を与えずに温度変化に対する安定性を高める構成を施すことは困難である。また、磁歪特性を有するニッケルを用いて磁歪遅延線を形成した場合、5000m/秒のような極めて大きな伝播速度であることから、数百mm程度の短い長さを1μm程度で高精度に計測することは、時間計測分解能が大幅に不足してしまい、良好な計測結果が得られないおそれがあるなどの問題が一例として挙げられる。
【0011】
また、上記特許文献1では、位置換算の計測値のばらつきに100μm程度となる場合が多く、基準位置からの累積誤差も同程度以上に大きくなるので、高精度な長さの計測ができない。そこで、同一条件で計測値を多数回取得して平均値を得ることにより、誤差を小さくすることも考えられるが、ばらつき現象の期待値は、計測値の取得回数の平方根の逆数であるから、仮に100回計測しても1/10程度にしかならず、容易に高精度な長さ計測ができない。
【0012】
この誤差の発生は、磁歪遅延線910を伝播する超音波の波形が伝播する距離に応じて大きく減衰し、超音波を発生させた位置の波形に比して、大きく変形および発生位置が分散するなどの現象によるためである。すなわち、検出する超音波は矩形ではなく波形であり、この波形が所定の閾値であるスレッショルドレベルに達した時刻を超音波の検出時として認識する。このことから、波形が変形するなどにより、超音波の検出タイミングにずれが生じ、誤差が生じることとなる問題も一例として挙げられる。
【0013】
本発明は、このような点に鑑みて、簡単な構成で高精度な長さ計測が可能な長さ計測装置、パルス波をばらつきなく検出可能なパルス波検出装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、長手状の磁歪遅延線と、この磁歪遅延線にパルス状に超音波を所定時間発生させる超音波発生手段と、前記磁歪遅延線を伝播するパルス状の超音波を検出する検出手段と、前記超音波発生手段にて前記磁歪遅延線に超音波を発生させた位置から前記検出手段までの距離を演算する演算手段と、を備え、前記演算手段は、パルス状に発生させる超音波の周期と異なる周期でパルス信号を発振させるパルス発振器と、超音波を発生させた時点から前記検出手段にて超音波を検出するまでの超音波のパルス数を計数する第1の計数器と、超音波の周期およびパルス信号の周期に基づいて、検出手段が超音波を検出してから超音波を発生させた時点での超音波の周期およびパルス信号の周期関係と同一の周期関係を認識するまでのパルス信号のパルス数を計数する第2の計数器と、前記第1の計数器および前記第2の計数器にて計数したパルス数に基づいて距離を演算する演算部と、を備えたことを特徴とした長さ計測装置である。
【0015】
この発明では、超音波発生手段にて磁歪遅延線に所定時間発生させて磁歪遅延線を伝播する超音波を検出手段にて検出し、磁歪遅延線に超音波を発生させた位置から検出手段までの距離を演算する際に、パルス発振器で超音波の周期と異なるパルス信号を発振させ、超音波を発生させた時点から検出手段にて超音波を検出するまでの超音波のパルス数を第1の計数器で計数するとともに、検出手段が超音波を検出してから超音波を発生させた時点での超音波の周期およびパルス信号の周期関係と同一の周期関係を認識するまでのパルス信号のパルス数を第2の計数器で計数し、演算部にて第1の計数器および第2の計数器にて計数したパルス数に基づいて、距離を演算する。このことにより、周期が異なる超音波の周期およびパルス信号の周期にて異なる時間目盛のバーニアが構成され、別途特別な構成を構成を設ける必要がなく容易に高精度な長さの計測が得られる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の長さ計測装置において、前記演算手段にて認識する超音波を発生させた時点での超音波の周期およびパルス信号の周期関係は、周期の長い方のパルス間で周期が短い方のパルスが連続して2個発生した直後の周期の長い方のパルス発生時点であることを特徴とする。
【0017】
この発明では、演算手段にて認識する超音波を発生させた時点での超音波の周期およびパルス信号の周期関係として、周期の長い方のパルス間で周期が短い方のパルスが連続して2個発生した直後の周期の長い方のパルスが発生する時点とする。このことにより、超音波の周期およびパルス信号の特定の周期関係の識別が容易で、高精度な長さの計測が簡単な構成で容易に得られる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の長さ計測装置において、前記演算手段は、超音波のパルス間隔時間の間に超音波が伝播する距離に基づいて前記距離を演算することを特徴とする。
【0019】
この発明では、演算手段により、超音波のパルス間隔時間の間に超音波が伝播する距離に基づいて、超音波を発生させる位置から検出手段までの距離を演算する。このことにより、計測が容易な構成でも極めて小さい誤差で距離が演算され、高精度な長さの計測が簡単な構成で容易に得られる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の長さ計測装置において、前記演算手段は、第1の計数器にて計数したパルス数をA、第2の計数器にて計数したパルス数をB、超音波を発生させる直前におけるパルス信号から超音波を発生させる所定時間の間に発生するパルス信号のパルス数をn、超音波のパルス間隔時間をT、超音波の伝播速度をVとした場合に、距離は(A+B/n)*T*Vに基づいて演算されることを特徴とする。
【0021】
この発明では、演算手段により、第1の計数器にて計数したパルス数をA、第2の計数器にて計数したパルス数をB、超音波を発生させる直前におけるパルス信号から超音波を発生させる所定時間の間に発生するパルス信号のパルス数をn、超音波のパルス間隔時間をT、超音波の伝播速度をVとした場合に、距離は(A+B/n)*T*Vに基づいて距離を演算する。このことにより、極めて小さい誤差で距離が演算され、高精度な長さの計測が簡単な構成で容易に得られる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の長さ計測装置において、前記超音波発生手段で所定時間発生させる超音波のパルス数と、この超音波を発生させる所定時間と同一の時間帯におけるパルス信号のパルス数との差の絶対値は、1であることを特徴とする。
【0023】
この発明では、超音波発生手段で所定時間発生させる超音波のパルス数と、この超音波を発生させる所定時間と同一の時間帯におけるパルス信号のパルス数とを、これらの差の絶対値が1となる値に設定する。このことにより、周期の長い方のパルス間に周期が短い方のパルスが連続して2個発生する状態が所定周期毎に生じる周期関係の構成が容易に得られ、高精度な長さが計測可能な構成が簡単な構成で容易に得られる。
【0024】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の長さ計測装置において、前記超音波発生手段で所定時間発生させる超音波のパルス数と、この超音波を発生させる所定時間と同一の時間帯におけるパルス信号のパルス数とは、互いに割り切れない自然数であることを特徴とする。
【0025】
この発明では、超音波発生手段で所定時間発生させる超音波のパルス数と、この超音波を発生させる所定時間と同一の時間帯におけるパルス信号のパルス数とを、互いに割り切れない自然数に設定する。このことにより、周期の長い方のパルス間に周期が短い方のパルスが連続して2個発生する状態が所定周期毎に生じる周期関係の構成が容易に得られ、高精度な長さが計測可能な構成が簡単な構成で容易に得られる。
【0026】
請求項7に記載の磁歪遅延線に磁歪効果により発生させ前記磁歪遅延線を伝播する超音波を逆磁歪効果により発生するパルス波を検出するパルス波検出装置であって、前記パルス波の微分波形の複数のゼロクロス点を生成する微分器と、この微分器にて生成したゼロクロス点のうち前記パルス波の最大ピーク時に対応するゼロクロス点の時刻を前記パルス波の検出時とする選択ゲートと、を具備したことを特徴としたパルス波検出装置である。
【0027】
この発明では、磁歪遅延線を伝播する超音波の逆磁歪効果にて発生するパルス波の微分波形の複数のゼロクロス点を微分器にて生成し、これら複数のゼロクロス点のうち、選択ゲートによりパルス波の最大ピーク時に対応するゼロクロス点の時刻をパルス波の検出時とする。このことにより、仮に超音波が磁歪遅延線を伝播する際に減衰しパルス波が変形しても伝播する距離にかかわらずパルス波を一定のタイミングで誤差なく検出可能となる。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のパルス波検出装置において、所定のスレッショルドレベルで前記パルス波を矩形波化して開閉制御パルスを生成するコンパレータを具備し、前記選択ゲートは、前記微分器にて生成した複数のゼロクロス点のうち、前記コンパレータで生成する開閉制御パルスに対応するゼロクロス点の時刻を前記パルス波の検出時とすることを特徴とする。
【0029】
この発明では、コンパレータにてパルス波を所定のスレッショルドレベルで矩形波化して開閉制御パルスを生成させ、選択ゲートにより、微分器にて生成した複数のゼロクロス点のうち開閉制御パルスに対応するゼロクロス点の時刻をパルス波の検出時とする。このことにより、パルス波を一定のタイミングで誤差なく検出可能な構成が容易に得られる。
【0030】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の発明のパルス波検出装置をパルス波検出方法に展開したもので、磁歪遅延線に磁歪効果により発生させ前記磁歪遅延線を伝播する超音波を逆磁歪効果により発生するパルス波を検出するパルス波検出方法であって、前記パルスはの微分波形の複数のゼロクロス点を生成し、これらゼロクロス点のうち前記パルス波の最大ピーク時に対応するゼロクロス点の時刻を前記パルス波の検出時とすることを特徴とする。このことにより、請求項7に記載の発明と同様の作用効果を奏する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の長さ計測装置における実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
〔長さ計測装置の構成〕
図1は、本実施の形態における長さ計測装置の概略構成を示す模式図である。図2は、供給する電圧パルスと検出する受信パルスとの関係に基づいて長さを計測するためのタイミングを説明するためのタイミングチャートである。図3は、第2の増幅器の概略構成を示すブロック図である。図4は、第2の増幅器で検出した電圧パルスの処理状況を説明するための波形図である。
【0033】
図1において、100は長さ計測装置で、この長さ計測装置100は、計測部200と、演算手段としての制御部300と、を備えている。そして、計測部200は、磁歪遅延線210と、励振体220と、検出部230と、パルス供給手段240と、を備えている。なお、励振体220とパルス供給手段240とにて、本発明の超音波発生手段が構成される。また、制御部300は、第1タイミング検出器310と、第2の増幅器320と、第2のタイミング検出器330と、第2のゲート手段340と、第1の計数器350と、第3のタイミング検出器360と、第3のゲート手段370と、第2の計数器380と、演算部390と、を備えている。
【0034】
磁歪遅延線210は、長手状に形成されている。材料としては、例えばニッケルなどの磁歪特性のある線材やパイプ、あるいは磁歪特性のある低膨張材料、または、低膨張材料とニッケルなどの磁歪金属との複合材料、例えばゼロデュア(商品名:ドイツショット社製)などの結晶化ガラスにニッケル薄板を貼り合わせたものや低膨張材料と磁歪金属とが混合された混合材料などが例示できる。また、磁歪遅延線210には、外部の温度変化に影響を受けないように、図示しない温度調整手段が設けられている。この温度調整手段としては、例えば磁歪遅延線210内に略同軸上にヒートパイプを設けたり、冷媒が流通可能な冷却パイプを設けたりするなどにより、温度を一定に保持するいずれの構成が利用できる。なお、空調などにより温度変化を受けない状況では、温度調整手段を設けなくてもよい。
【0035】
励振体220は、例えばリング状に形成された図示しない磁性体と、この磁性体に巻装された図示しないコイルと、を備えている。そして、励振体220は、磁歪遅延線210の一端部に取付部材221にて一体的に配設されている。具体的には、磁性体の内周側に磁歪遅延線210が嵌挿する状態に取付部材221にて取付固定されている。そして、励振体220は、コイルに電流が流れることにより、磁性体による磁歪遅延線210の断面の沿った方向の磁気の強さが変化し、磁歪効果により機械歪である縦波の超音波を発生させる。
【0036】
検出部230は、例えばリング状に形成された図示しない検出用磁性体と、この検出用磁性体に巻装された検出用コイルと、を備えている。この検出部230は、ガイド体231により、磁歪遅延線210に配設されている。ガイド体231は、略円筒状に形成され、磁歪遅延線210を内周側に非接触で嵌挿し、相対的に移動可能に配設されている。このガイド体231の内周側に検出部230が一体的に配設され、検出部230は磁歪遅延線210に非接触の状態で配設される。そして、検出部230は、検出用磁性体で磁歪遅延線210にバイアス磁界が与えられて磁束変化が生じていることから、磁歪遅延線210を伝播する超音波により磁歪効果で検出用コイルに電圧パルスを発生させる。そして、発生した電圧パルスを制御部300に出力する。
【0037】
パルス供給手段240は、パルス発振器241と、第1のゲート手段242と、第1の増幅器243と、を備えている。パルス発振器241は、異なる周波数の電圧パルスP,Qを定常的に出力する。なお、本実施の形態では、図2(A),(B)に示すように、電圧パルスQの周波数が電圧パルスPの周波数より高い、すなわちパルス間隔が短いものとする。また、電圧パルスPのパルス間隔Tと、電圧パルスQのパルス間隔Tとの間には、mT=nT,(m,nは自然数で互いに割り切れない値)の関係で、かつm<2n、特にm−n=±1、すなわち、電圧パルスPのパルス間に3個以上の電圧パルスQが存在しない関係であるものとして説明する。より具体的には、電圧パルスPの周期と、電圧パルスQの周期とが、一対の時間目盛となってバーニアを構成する状態である。
【0038】
また、第1のゲート手段242は、パルス発振器241および制御部300に接続され、制御部300からの信号Sに基づいて、後述するように所定時間だけ電圧パルスPを通過させる。第1の増幅器243は、第1のゲート手段242に接続され、第1のゲート手段242を通過した電圧パルスPを適宜増幅して、励振体220のコイルに印加してパルス状に通電させる。
【0039】
一方、制御部300の第1のタイミング検出器310には、演算部390およびパルス供給手段240の第1のゲート手段242が接続されている。そして、第1のタイミング検出器310は、演算部390から出力される所定の信号S、すなわち一旦リセット状態として長さ計測を開始する旨の信号Sを受信する。この信号Sの出力するタイミングとしては、図2に示すように、例えばパルス発振器241で出力する電圧パルスPのパルス間隔T間に周期が短い電圧パルスQが連続して2個出力された直後に出力される電圧パルスPの出力タイミングとする。このタイミングを第1のタイミングとする。
【0040】
また、第1のタイミング検出器310は、信号Sを取得して長さ計測を開始する第1のタイミングを認識することにより、パルス供給手段240の第1のゲート手段242に上述した信号Sを出力する。この信号Sは、長さ計測のためにパルス発振器241から電圧パルスPを供給させる旨の信号である。この信号Sをパルス供給手段240の第1のゲート手段242に出力することにより、第1のゲート手段242は、所定時間だけ開状態、すなわち図2(A)に示すように、パルス発振器241からの電圧パルスPをパルス数がm個分だけ通過させる。また、第1のタイミング検出器310は、信号Sを出力するとともに、信号Sを出力する。この信号Sは、長さ計測のために1つの時間目盛であるパルス周期の取得を要求する旨の信号である。
【0041】
第2の増幅器320は、検出部230に接続され、検出部230の検出用コイルから出力される電圧パルスV(t)を取得し、時間波形を整形し、受信パルスとして出力する。この受信パルスは、励振体220に供給される電圧パルスPに対応して1個である。すなわち、供給された1個の電圧パルスPが磁歪遅延線210を伝播して検出部230で検出されることとなる。そして、第2の増幅器320は、図3に示すように、減算器321と、コンパレータ322と、微分器323と、選択ゲート324と、を備えている。
【0042】
減算器321は、検出部230に接続され、検出部230の検出用コイルから出力される図4(A)に示すような電圧パルスV(t)を取得する。そして、減算器321は、取得した電圧パルスV(t)と、あらかじめ設定された閾値であるスレッショルドレベルVとの差異を認識、すなわちV(t)−Vを演算し、出力する。
【0043】
コンパレータ322は、減算器321に接続され、減算器321で演算したV(t)−Vを取得する。そして、コンパレータ322は、スレッショルドレベルVで、V(t)−Vを矩形波化し、図4(B)に示すような波形の開閉制御パルスG(t)を生成して出力する。
【0044】
微分器323は、検出部230に接続され、検出部230の検出用コイルから出力される図4(A)に示すような電圧パルスV(t)を取得する。そして、微分器323は、電圧パルスV(t)を微分し、図4(B)中の三角形で示すようなdV(t)/dtのゼロクロスパルスとして出力する。
【0045】
選択ゲート324は、コンパレータ322および微分器323に接続されている。この選択ゲート324は、コンパレータ322からの矩形波形の開閉制御パルスG(t)を開閉制御信号として取得するとともに、微分器323からdV(t)/dtのゼロクロスパルスを取得する。そして、選択ゲート324は、dV(t)/dtのゼロクロスパルスの中から、1つの中央時間位置にあるゼロクロス時間位置を認識する。すなわち、図4(A)に示すように、コンパレータ322からの開閉制御パルスG(t)で開状態としてこの開状態の時期に対応するdV(t)/dtのゼロクロスパルスを通過させて選択する。この選択されるゼロクロスパルスは、図4(A)の電圧パルスV(t)の中央時間位置に位置するものとなる。そして、選択ゲート324は、認識したゼロクロス時間位置の信号に対応した出力パルス信号Xを受信パルスとして出力する。
【0046】
第2のタイミング検出部330は、第2の増幅器320に接続され、この第2の増幅器320から出力される受信パルスを取得する。そして、第2のタイミング検出部330は、受信パルスを取得することにより、所定の信号を出力する。すなわち、第2のタイミング検出部330は、図2に示すように、最初の受信パルスを取得することにより信号Sを出力する。この最初に受信パルスを受信した状態を第2のタイミングとする。また、第2のタイミング検出部330には、演算部390が信号Sを入力可能に接続されている。この信号Sの入力により、リセット状態、および計測開始状態すなわち再び第2の増幅器320からの受信パルスの入力待機状態となる。
【0047】
第2のゲート手段340には、パルス発振器241、第1のタイミング検出器310および第2のタイミング検出器330が接続されている。第2のゲート手段340は、第1のタイミング検出器310からの信号Sを取得してから第2のタイミング検出器340からの信号Sを取得するまでの間、パルス発振器341から出力される電圧パルスQを所定時間だけ通過させる。
【0048】
第1の計数器350には、第2のゲート手段340および演算部390が接続されている。そして、第1の計数器350は、図2に示すように、第2のゲート手段340を通過する電圧パルスQのパルス数を計数して計数値Aを生成し、演算部390に計数値Aを出力する。すなわち、電圧パルスPを供給してから超音波が伝播して受信パルスとして検出するまで、超音波が磁歪遅延線210を伝播する伝播時間Tが計測される。なお、第1の計数器350は、演算部390から信号Sが入力されると、リセット状態、および計測開始状態すなわち第2のゲート手段340からの電圧パルスQのパルス数の計測開始である計数値Aの生成の待機状態となる。
【0049】
第3のタイミング検出器360には、パルス発振器341、演算部390、第2の増幅器320および第2のタイミング検出器330が接続されている。そして、第3のタイミング検出器360は、演算部390から出力される信号S、すなわちリセットおよび長さ計測を開始させる旨の信号Sが入力されると、第2のタイミング検出器330からの信号Sの入力待機状態となる。そして、第3のタイミング検出器360は、信号Sが入力されると、第2の増幅器320から出力される受信パルスとパルス発振器241から出力される電圧パルスQとを読み取り、図2に示すように、受信パルスのパルス間に電圧パルスQが連続して2個出力される状態を検出する。この受信パルスのパルス間で連続して2個の電圧パルスQが出力された直後に出力される受信パルスの出力タイミングを第3のタイミングとする。この第3のタイミングを検出することにより、第3のタイミング検出器360は、信号Sを出力する。
【0050】
第3のゲート手段370には、パルス発振器241、第2のタイミング検出器330および第3のタイミング検出器360が接続されている。そして、第3のゲート手段370は、第2のタイミング検出器330から信号Sが入力されると、パルス発振器241から出力される電圧パルスQを通過させる開状態となる。また、第3のゲート手段370は、第3のタイミング検出器360から信号Sが入力されると、通過させている電圧パルスQの通過を阻止する閉状態となる。すなわち、第3のゲート手段370は、第2のタイミングから第3のタイミングまでの間で電圧パルスQを通過させて出力する。
【0051】
第2の計数器380には、第3のゲート手段370および演算部390が接続されている。そして、第2の計数器380は、図2に示すように、第3のゲート手段370から出力される電圧パルスQのパルス数を計数して計数値Bを生成し、演算部390に出力する。なお、第2の計数器380は、演算部390から信号Sが入力されると、リセット状態、および計数開始状態すなわち第3のゲート手段370からの電圧パルスQのパルス数の計測開始である計数値Bの生成の待機状態となる。
【0052】
演算部390には、第3のタイミング検出器360、第1の計数器350および第2の計数器380が接続されている。そして、演算部390は、第3のタイミング検出器360から信号Sが入力されると、第1の計数器350から出力される計数値Aと、第2の計数器380から出力される計数値Bとに基づいて、長さ、すなわち励振体220から検出部230までの距離Lを演算する。そして、演算部390は、演算した結果である距離Lに関する信号を出力し、再び信号Sを、第1のタイミング検出器310、第2のタイミング検出器330、第3のタイミング検出器360、第1の計数器350および第2の計数器380に出力し、再び距離Lを演算する処理の待機状態となる。この演算部390における距離Lの演算は、以下の数2に示す式に基づいて演算する。
【0053】
【数2】
L=(A+B/n)*T*V
L:距離
A:第1の計数器にて計数したパルス数
B:第2の計数器にて計数したパルス数
n:電圧パルスQのパルス数
:電圧パルスPのパルス間隔
V:超音波の伝播速度
【0054】
〔長さ計測装置の動作〕
次に、上記実施の形態の長さ計測装置の動作について説明する。
【0055】
まず、長さを計測する位置に対応して磁歪遅延線210を配置するとともに、励振体220および検出部230を計測する長さの両端の位置に対応して配置する。この状態で、長さ計測を開始する旨の入力操作により、演算部390が信号Sを出力する。この信号Sが入力された第1のタイミング検出器310は、パルス供給手段240のパルス発振器241から出力される電圧パルスP,Qを読み取って第1のタイミングを認識し、信号Sを出力する。この信号Sの出力により、第1のゲート手段242がパルス発振器241から出力する電圧パルスPを、パルス数m個分の時間だけ第1の増幅器243を介して励振体220に供給する。
【0056】
一方、第1のタイミング検出器310は、信号Sを出力する際に、信号Sを出力する。この信号Sを第2のゲート手段340が認識することにより、パルス発振器241から出力される電圧パルスQを通過させて第1の計数器350に出力させる開状態となる。この第2のゲート手段340の開状態により、第1の計数器350は第2のゲート手段340から出力される電圧パルスQのパルス数を計数する。
【0057】
そして、パルス供給手段240からの電圧パルスPの供給により、励振体220のコイルにパルス状に電流が流れる。この励振体220のコイルの通電により、励振体220の磁性体による磁歪遅延線210の径方向における磁気の強さが変化し、磁歪効果により縦波の超音波する。この超音波は、磁歪遅延線210にて検出部230に伝播される。この検出部230の検出用磁性体にてバイアス磁界が与えられて磁束変化が生じているので、検出部230の検出用コイルに供給した電圧パルスPに対応するパルスタイミングで電圧パルスが発生する。すなわち、m個のパルスが電圧パルスPのパルス間隔Tと同様の間隔で発生する。
【0058】
この検出部230で発生する電圧パルスは、第2の増幅器320で適宜整形されて、第2のタイミング検出器330へ受信パルスとして出力される。この第2の増幅器320からの受信パルスを検出することにより、第2のタイミング検出器330は、第2のタイミングを認識して信号Sを出力する。この出力された信号Sを第2のゲート手段340にて認識すると、通過させている電圧パルスQの通過を停止する閉状態となる。このことにより、第1の計数器350は、第1のタイミングから第2のタイミングまでの電圧パルスQのパルス数を計数し、計数値Aを生成し、演算部390へ出力する。
【0059】
さらに、信号Sを第3のゲート手段370にて認識すると、パルス発振器241から出力される電圧パルスQを通過させる開状態となる。この第3のゲート手段370の開状態により、第2の計数器380が第3のゲート手段370から出力される電圧パルスQのパルス数を計数する。
【0060】
また、第2のタイミング検出器330から出力された信号Sを認識した第3のタイミング検出器360は、第2の増幅器320から出力される受信パルスとパルス発振器241から出力される電圧パルスQとを読み取り、図2に示すように、受信パルスのパルス間に電圧パルスQが連続して2個出力される状態を検出する。この2個目の電圧パルスQが検出された直後の受信パルスを検出し、第3のタイミングを認識する。この第3のタイミングを認識した第3のタイミング検出器360は、信号Sを出力する。
【0061】
そして、この第3のタイミング検出器360からの信号Sの出力により、第3のゲート手段370は、パルス発振器241から出力される電圧パルスQの通過を停止する閉状態となる。このことにより、第2の計数器380は、第2のタイミングから第3のタイミングまでの電圧パルスQのパルス数を計数し、計数値Bを生成し、演算部390へ出力する。
【0062】
さらに、演算部390は、第3のタイミング検出器360からの信号Sを認識することにより、第1の計数器350および第2の計数器380からそれぞれ取得した計数値Aおよび計数値Bに基づいて、あらかじめ設定された上述の数2の式を利用して、距離Lを演算し、出力する。この出力として、例えば図示しない表示手段に出力して画面表示させるなどをし、距離Lに対応する長さが計測される。
【0063】
〔長さ計測装置の作用〕
(電圧パルスP,Qの周期関係)
次に、上記実施の形態における長さ計測装置のバーニアを構成する電圧パルスP,Qの周期の関係について説明する。
【0064】
パルス発振器は、異なる周期T,T(T<T)で、mT=nT,(m,nは自然数)かつm<2nの関係のパルス列で電圧パルスP,Qを出力する。これら出力される電圧パルスP,Qには、電圧パルスPのパルス間で電圧パルスQのパルスが連続して2個発生する周期は、mT(=nT)の時間間隔で繰り返し生じる。これ以外の時間帯では、電圧パルスP,Qのパルスは必ず交互に発生する。したがって、この電圧パルスPのパルス間で電圧パルスQのパルスが連続して2個発生する周期は、電圧パルスP,Qのパルスの発生状態を認識することで識別できる。そして、この電圧パルスQのパルスが連続して2個発生した直後に電圧パルスPのパルスが発生する時期、すなわち、電圧パルスQの2個目のパルスから直後に発生する電圧パルスPまでの時間は、図2に示すように、mT(=nT)の時間間隔において、0もしくは(T−T)の極めて短い時間である。このことにより、電圧パルスQのパルスが連続して2個発生した直後の電圧パルスPのパルスの発生時を第1のタイミングとし、電圧パルスP,Qの周期の計測、すなわちパルス数の計数の開始および停止のタイミングの基準時間としても大きな誤差となることはない。
【0065】
また、第1の計数器350で計数値Aを計数することにより、上述したように超音波が励振体220から検出部230まで磁歪遅延線210を伝播する伝播時間Tが計測されることとなる。また、第2の計数器380で計数する計数値Bの値は、電圧パルスQのパルス数n以下の値となる。すなわち、伝播時間Tの後に初めて電圧パルスQのパルスが連続して2個発生した直後の電圧パルスPのパルスに対応する受信パルスが発生する第3のタイミングだからである。
【0066】
そして、計数値Aで計数する電圧パルスQの最後のパルスが発生した時間から、第2のタイミングすなわち電圧パルスPに対応する最初の受信パルスのパルスが発生するまでの位相差時間は、電圧パルスPのパルス間隔Tよりも短い時間である。この位相差時間を精度よく、すなわち時間分解能を改善して計測することは、現在のデバイス性能および高速回路技術を利用しても容易なことではない。
【0067】
一方、例えばTを100.0ナノ秒、Tを99.9ナノ秒とし、mを999、nを1000とした場合、第2の計数器380で受信パルスを計数、すなわちTをm=999回計数する間に第3のタイミングで計数値Bを計数し、(B/n)Tを演算することで、透過的に内挿時間分割を1000とした作用が得られる。そして、この計数時間は、mT=99.9マイクロ秒の短時間の遅延で済み、計数回路技術も1000ナノ秒の計数回路技術で容易に実現可能である。このように、第2のタイミングから第3のタイミングまでに計数値Bを計数することは容易である。
【0068】
そして、励振体220から検出部230までの距離は、以下の数3で示す関係が成り立つ。
【0069】
【数3】
*A*V≦L<T*(A+1)*V
L:励振体220から検出部230までの距離
:電圧パルスQのパルス間隔時間
A:計数値A
V:超音波が磁歪遅延線210を伝播する速度
【0070】
また、計数値Bは、計数値Aの計数を停止する直前の電圧パルスQのパルスの発生時間と、第2の計数器380で最初に計数する電圧パルスQのパルスの発生時間との間隔に比例的に増減する。なお、この比例関係は、オフセット誤差により、実質的に0を含まない場合がある。この時間間隔は、T*(B/n)となる。このため、この時間間隔で超音波が磁歪遅延線210を伝播する距離は、T*(B/n)*Vとなる。
【0071】
そして、第3のタイミングと、この第3のタイミングの直前における電圧パルスQが連続して出力される2個目のパルスとの誤差時間eは、受信パルスが電圧パルスPに対応することから、0または(T−T)である。また、上述したように、第1のタイミングと、この第1のタイミングの直前における電圧パルスQが連続して出力される2個目のパルスとの誤差時間eは、0または(T−T)である。そして、これら誤差時間e,eが発生するタイミングは、電圧パルスP,Qのパルス周期の同じ時間向き側に発生する。このように、実際に発生する時間誤差は、誤差時間e,eとの差であることから、0または(T−T)となる。したがって、距離Lの誤差も、0または(T−T)*V程度である。具体的には、Tを100.0ナノ秒、Tを99.9ナノ秒とし、20℃程度の温度でVが5000mとした場合、誤差の最大値は、以下の数4に示すように演算される。
【0072】
【数4】
(100−99.9)×10−9×5000×10〔nm/秒〕
=500〔nm〕
=0.5〔μm〕
【0073】
このように、10μm以下の精度に高めることが困難な従来の磁歪遅延線210を利用した長さ計測装置に比して、本実施の形態の長さ計測装置100では2桁程度の小さい誤差で済む高精度な長さ計測ができることがわかる。
【0074】
(電圧パルスの検出)
次に、検出部230から出力される電圧パルスV(t)を検出するタイミングについて図4を参照して説明する。
【0075】
励振体220で発生する超音波は、磁歪遅延線210を伝播する際、伝播する距離Lが長くなるに従って波形の大きさが減衰する。このため、図4(A)に示すように、発生当所の超音波を検出部230で検出する波形Aに比して、ある程度の距離Lを伝播した超音波を検出部230で検出する波形Bは大きく変形し、発生位置が分散する現象が認められる。このことから、単にスレッショルドレベルVで電圧パルスV(t)を検出するタイミングとすると、図4(B)に示すように、波形A,Bで時間差eが生じてしまう。このため、伝播する距離Lの大きさにより、検出部230からの電圧パルスV(t)を検出するタイミングも時間差e分ずれてしまうおそれがある。
【0076】
ところで、検出部230から出力される波形A,Bの電圧パルスV(t)は、伝播する距離Lが異なっていても、雑音波形成分をスレッショルドレベルVで除去すれば、中央の最大波高値の位置でほぼ対称となっている。すなわち、この中央位置では、図4(A)に示すように、波形A,Bの変形の影響による発生位置の分散が最も少なく、互いに一致する位置となる。このことから、第2の増幅器320の減算器321で雑音波形成分を除去し、コンパレータ322にてほぼ対称の波形の部分で矩形波化し、微分器323で取得した複数のdV(t)/dtのゼロクロスパルスのうちの矩形波化した部分に対応するゼロクロスパルスを選出することで、伝播する距離Lが異なって変形した波形A,Bでも、互いに一致する中央位置が認識できる。このことから、超音波が伝播する距離Lが変動しても、この超音波の逆磁歪効果で出力する電圧パルスV(t)の検出するタイミングに時間差eのずれを生じることを防止できる。
【0077】
上述したように、上記実施の形態では、所定時間であるパルス数m個で電圧パルスPを励振体220に印加して磁歪遅延線210にパルス状の超音波を発生させ、磁歪遅延線210を伝播する超音波を検出部230にて検出し、磁歪遅延線210に超音波を発生させた位置である励振体220の位置から検出部230までの距離Lを演算する際に、パルス発振器241で超音波の周期と異なるパルス信号である電圧パルスQを発振させ、超音波を発生させた時点である電圧パルスPを印加した第1のタイミングから、検出部230で超音波を検出して受信パルスを発生した第2のタイミングまでの超音波のパルス数に対応する受信パルスのパルス数を第1の計数器350で計数するとともに、検出部230が超音波を検出してから超音波を発生させた第1のタイミングでの超音波の周期である電圧パルスPの周期および電圧パルスQの周期関係と同一の周期関係となる第3のタイミングを認識するまでの電圧パルスQのパルス数を第2の計数器380で計数し、制御部300の演算部390にて第1の計数器350および第2の計数器380にて計数したパルス数に基づいて、距離Lを演算する。このため、周期が異なる超音波の周期である電圧パルスPの周期およびパルス信号である電圧パルスQの周期にて異なる時間目盛のバーニアを構成でき、別途特別な構成を構成を設ける必要がなく容易に高精度な長さの計測ができる。
【0078】
そして、制御部300の演算部390にて認識する超音波を発生させた時点である電圧パルスPの供給時での電圧パルスPjの周期および電圧パルスQの周期関係の時点である第1のタイミングとして、周期の長い方の例えば電圧パルスPのパルス間で周期が短い方の例えば電圧パルスQのパルスが連続して2個発生した直後の電圧パルスPのパルスが発生する時点とする。このため、電圧パルスPの周期および電圧パルスQの特定の周期関係である第1のタイミングの識別が容易にでき、高精度な長さの計測が簡単な構成で容易にできる。
【0079】
また、制御部300の演算部390により、超音波のパルス間隔時間である電圧パルスPのパルス間隔時間Tの間に超音波が磁歪遅延線210を伝播する距離に基づいて、超音波を発生させる位置から検出部230までの距離Lを演算する。このため、計測が容易な構成でも極めて小さい誤差で距離が演算され、高精度な長さの計測が簡単な構成で容易にできる。
【0080】
さらに、制御部300の演算部390により、第1の計数器350にて計数したパルス数をA、第2の計数器380にて計数したパルス数をB、超音波を発生させる直前における電圧パルスQのパルスからの電圧パルスPを供給する所定時間であるパルス数m個の間に発生するパルス数をn、電圧パルスQのパルス間隔時間をT、超音波が磁歪遅延線を伝播する伝播速度をVとした場合に、距離は(A+B/n)*T*Vに基づいて距離Lを演算する。このため、極めて小さい誤差で距離Lが演算され、高精度な長さの計測が簡単な構成で容易にできる。
【0081】
そして、所定時間供給する電圧パルスPのパルス数mと、この超音波を発生させる所定時間と同一の時間帯における電圧パルスQのパルス数nとを、これらの差の絶対値が1となる値に設定している。このため、周期の長い方である電圧パルスPのパルス間に周期が短い方である電圧パルスQのパルスが連続して2個発生する状態が所定周期mT(=nT)毎に生じる周期関係の構成が容易に得られ、高精度な長さを計測できる構成が簡単な構成で容易に得られる。
【0082】
また、電圧パルスPのパルス数mと、この超音波を発生させる所定時間と同一の時間帯における電圧パルスQのパルス数nとを、互いに割り切れない自然数に設定している。このため、周期の長い方である電圧パルスPのパルス間に周期が短い方である電圧パルスQのパルスが連続して2個発生する状態が所定周期所定周期mT(=nT)毎に生じる周期関係の構成が容易に得られ、高精度な長さを計測できる構成が簡単な構成で容易に得られる。
【0083】
さらに、上記実施の形態では、磁歪遅延線210を伝播する超音波の逆磁歪効果にて発生するパルス波である電圧パルスV(t)を、第2の増幅器320の微分器323にて微分して微分波形の複数のゼロクロスパルスを生成し、これら複数のゼロクロスパルスのうち、選択ゲート324により電圧パルスV(t)の最大ピーク時に対応するゼロクロスパルスの時刻を電圧パルスV(t)の検出時として受信パルスを出力し、距離Lを計測するためのタイミングとする。このため、仮に超音波が磁歪遅延線210を伝播する際に減衰し電圧パルスV(t)が変形しても、伝播する距離Lにかかわらず電圧パルスV(t)を一定のタイミングで誤差なく検出できる。このことにより、高精度な距離Lを容易に計測できる。
【0084】
そして、コンパレータ322にて電圧パルスV(t)を所定のスレッショルドレベルVで矩形波化して開閉制御パルスG(t)を生成させ、選択ゲート324により、微分器323にて生成した複数のゼロクロスパルスのうち開閉制御パルスG(t)に対応するゼロクロスパルスの時刻を電圧パルスV(t)の検出時として受信パルスを出力する。このため、電圧パルスV(t)を一定のタイミングで誤差なく検出できる構成を容易に得ることができる。
【0085】
また、上記実施の形態では、パルス発振器241から所定の周波数で出力される電圧パルスPにて長手状の磁歪遅延線210に発生されて伝播するパルス状の超音波を検出した時点である第1のタイミングから、電圧パルスPのパルス数を計数部370にて計数するとともに、パルス発振器241の電圧パルスPと異なる周期の電圧パルスQを対比パルス発振器340から出力させる。そして、伝播する超音波を検出した時点の第1のタイミングから、パルス発振器241からの電圧パルスPおよび対比パルス発振器340からの電圧パルスQが所定の周期関係となる第2のタイミングまでの間に計数部370にて計数したパルス数(計数値C)に基づいて、第1のタイミングからこの第1のタイミング直後にパルス発振器241から電圧パルスPのパルス波が出力されるまでの時間位相差Tを演算部380にて演算する。このため、パルス発振器241からの電圧パルスPの周期と、対比パルス発振器340からの電圧パルスQの周期とにて異なる時間目盛のバーニアが構成され、別途特別な構成を構成を設ける必要がなく容易に高精度な時間位相差Tを得ることができる。
【0086】
そして、磁歪遅延線210に発生されるパルス状の超音波を1パルス波とする。このため、例えば超音波をパルス列として発生する場合に磁歪遅延線210の端部で反射する超音波の反射波と発生した超音波とが干渉し、ノイズが発生するなどの不都合を防止でき、良好に超音波により発生する受信パルスを認識でき、高精度な時間位相差Tを容易に得ることができる。
【0087】
また、パルス発振器241からの電圧パルスPおよび対比パルス発振器340からの電圧パルスQが所定の周期関係となる第2のタイミングまで計数部370にて電圧パルスPのパルス数を計数して計数値Cを生成させるタイミングとして、一方のパルス信号である周期が長い電圧パルスPのパルス波間に他方のパルス信号である周期が短い電圧パルスQのパルス波が連続して2パルス波出力された後の電圧パルスPのパルス波が出力された時点を第2のタイミングとする。このため、時間位相差Tを演算するためのパルス数を計数するタイミングの識別が容易にでき、高精度な時間位相差Tが簡単な構成で容易に得ることができる。
【0088】
さらに、計数部370にて計数するパルス数を計数値C、パルス発振器241から出力する電圧パルスPのパルス間隔時間をT、対比パルス発振器340から出力する電圧パルスQのパルス間隔時間をTとした場合に、mT=nT(m,n:自然数)との関係となる状態に、パルス発振器241および対比パルス発振器340からそれぞれ電圧パルスP,Qを出力させる。そして、演算部380により、数2に示す(C/m)*Tの演算式に基づいて時間位相差Tを演算する。このため、時間目盛のバーニアを利用した時間位相差Tの高精度な演算を容易に得ることができる。
【0089】
また、パルス発振器241および対比パルス発振器340から、(m−n)の値が±1の関係となる状態で、それぞれ電圧パルスP,Qを出力する。このため、一方の電圧パルスPのパルス波間に他方の電圧パルスQのパルス波が連続して2個発生する状態が所定周期(mT(=nT))毎に生じる周期関係の構成が容易に得られ、高精度な時間位相差Tが容易に得られる構成が、簡単な構成で容易に得られる。
【0090】
さらに、パルス発振器241および対比パルス発振器340から、mおよびnが互いに割り切れない自然数の関係となる状態、それぞれパルス信号を出力する。このため、一方の電圧パルスPのパルス波間に他方の電圧パルスQのパルス波が連続して2個発生する状態が所定周期(mT(=nT))毎に生じる周期関係の構成が容易に得られ、高精度な時間位相差Tgが容易に得られる構成が、簡単な構成で容易に得られる。
【0091】
そして、時間位相差検出部300にて高精度に求めた時間位相差Tを用いて距離Lを演算するため、容易に高精度な長さの計測ができる。
【0092】
〔他の実施の形態〕
なお、本発明の長さ計測装置は、上述した各実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0093】
すなわち、上述したように、磁歪遅延線210に温度調整手段を設けたり、温度変化が生じない環境では温度調整手段を設けない構成とするなどしてよい。さらには、磁歪遅延線210として、温度変化により長さ寸法が変動しない材料にて形成することが好ましいが、温度変化を生じない環境では、低膨張材料を用いることなく磁歪特性を有する材料にて形成するのみでもよい。
【0094】
また、電圧パルスPの周期が電圧パルスQの周期より短いパルス間隔としてもよい。
【0095】
さらに、発振する異なるパルスは、上記実施の形態の条件に限られるものではない。
【0096】
また、パルス波検出装置として長さ計測装置100の長さである距離Lを計測するためのパルス波を検出する構成として説明したが、長さ計測装置100に係わらず、磁歪遅延線210に磁歪効果により発生させ磁歪遅延線210を伝播する超音波を逆磁歪効果により発生するパルス波を検出するパルス波検出装置に適用できる。
【0097】
そして、パルス波としては電圧パルスV(t)に限られない。
【0098】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順などは、本発明の目的を達成できる範囲で他の構成に変更するなどしてもよい。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、磁歪遅延線に所定時間発生させて磁歪遅延線を伝播する超音波を検出して磁歪遅延線に超音波を発生させた位置から検出手段までの距離を演算する際に、超音波の周期と異なるパルス信号を発振させ、超音波を発生させた時点から超音波を検出するまでの超音波のパルス数を計数するとともに、超音波を検出してから超音波を発生させた時点での超音波の周期およびパルス信号の周期関係と同一の周期関係を認識するまでのパルス信号のパルス数を計数し、計数したパルス数に基づいて演算するため、周期が異なる超音波の周期およびパルス信号の周期にて異なる時間目盛のバーニアが構成され、別途特別な構成を設ける必要がなく容易に高精度な長さの計測ができる。
【0100】
また、本発明によれば、磁歪遅延線を伝播する超音波の逆磁歪効果にて発生するパルス波の微分波形の複数のゼロクロス点のうち、パルス波の最大ピーク時に対応するゼロクロス点の時刻をパルス波の検出時とするため、仮に超音波が磁歪遅延線を伝播する際に減衰しパルス波が変形しても伝播する距離にかかわらずパルス波を一定のタイミングで誤差なく検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長さ計測装置の一実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記一実施の形態における供給する電圧パルスと検出する受信パルスとの関係に基づいて長さを計測するためのタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
(A):電圧パルスP(受信パルス)の波形図
(B):電圧パルスQの波形図
(C):計測部の概略構成のブロック図
【図3】前記一実施の形態における第2の増幅器の概略構成を示すブロック図である。
【図4】前記一実施の形態における第2の増幅器で検出した電圧パルスの処理状況を説明するための波形図である。
(A):電圧パルスV(t)の波形図
(B):電圧パルスV(t)の矩形波化した状態の波形図
【図5】従来例の長さ計測装置を示す図である。
(A):長さ計測装置の概略構成を示すブロック図
(B):変圧器CT1の1次コイルに印加される電圧パルスVの波形図
(C):第1の検出用コイルNで発生する電圧パルスの波形図
(D):第1の検出用コイルNで発生する電圧パルスの波形図
【符号の説明】
100 長さ計測装置
210 磁歪遅延線
220 超音波発生手段を構成する励振体
230 検出手段としての検出部
240 超音波発生手段を構成するパルス供給手段
241 パルス発振器
300 演算手段としての制御部
320 パルス波検出装置としての第2の増幅器
322 コンバータ
323 微分器
324 選択ゲート
350 第1の計数器
380 第2の計数器
390 演算部

Claims (9)

  1. 長手状の磁歪遅延線と、
    この磁歪遅延線にパルス状に超音波を所定時間発生させる超音波発生手段と、
    前記磁歪遅延線を伝播するパルス状の超音波を検出する検出手段と、
    前記超音波発生手段にて前記磁歪遅延線に超音波を発生させた位置から前記検出手段までの距離を演算する演算手段と、を備え、
    前記演算手段は、パルス状に発生させる超音波の周期と異なる周期でパルス信号を発振させるパルス発振器と、超音波を発生させた時点から前記検出手段にて超音波を検出するまでの超音波のパルス数を計数する第1の計数器と、超音波の周期およびパルス信号の周期に基づいて、検出手段が超音波を検出してから超音波を発生させた時点での超音波の周期およびパルス信号の周期関係と同一の周期関係を認識するまでのパルス信号のパルス数を計数する第2の計数器と、前記第1の計数器および前記第2の計数器にて計数したパルス数に基づいて距離を演算する演算部と、を備えた
    ことを特徴とした長さ計測装置。
  2. 請求項1に記載の長さ計測装置において、
    前記演算手段にて認識する超音波を発生させた時点での超音波の周期およびパルス信号の周期関係は、周期の長い方のパルス間で周期が短い方のパルスが連続して2個発生した直後の周期の長い方のパルスが発生する時点である
    ことを特徴とした長さ計測装置。
  3. 請求項1または2に記載の長さ計測装置において、
    前記演算手段は、超音波のパルス間隔時間の間に超音波が伝播する距離に基づいて前記距離を演算する
    ことを特徴とした長さ計測装置。
  4. 請求項3に記載の長さ計測装置において、
    前記演算手段は、第1の計数器にて計数したパルス数をA、第2の計数器にて計数したパルス数をB、超音波を発生させる直前におけるパルス信号から超音波を発生させる所定時間の間に発生するパルス信号のパルス数をn、超音波のパルス間隔時間をT、超音波の伝播速度をVとした場合に、距離は(A+B/n)*T*Vに基づいて演算される
    ことを特徴とした長さ計測装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の長さ計測装置において、
    前記超音波発生手段で所定時間発生させる超音波のパルス数と、この超音波を発生させる所定時間と同一の時間帯におけるパルス信号のパルス数との差の絶対値は、1である
    ことを特徴とした長さ計測装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の長さ計測装置において、
    前記超音波発生手段で所定時間発生させる超音波のパルス数と、この超音波を発生させる所定時間と同一の時間帯におけるパルス信号のパルス数とは、互いに割り切れない自然数である
    ことを特徴とした長さ計測装置。
  7. 磁歪遅延線に磁歪効果により発生させ前記磁歪遅延線を伝播する超音波を逆磁歪効果により発生するパルス波を検出するパルス波検出装置であって、
    前記パルス波の微分波形の複数のゼロクロス点を生成する微分器と、
    この微分器にて生成したゼロクロス点のうち前記パルス波の最大ピーク時に対応するゼロクロス点の時刻を前記パルス波の検出時とする選択ゲートと、
    を具備したことを特徴としたパルス波検出装置。
  8. 請求項7に記載のパルス波検出装置において、
    所定のスレッショルドレベルで前記パルス波を矩形波化して開閉制御パルスを生成するコンパレータを具備し、
    前記選択ゲートは、前記微分器にて生成した複数のゼロクロス点のうち、前記コンパレータで生成する開閉制御パルスに対応するゼロクロス点の時刻を前記パルス波の検出時とする
    ことを特徴としたパルス波検出装置。
  9. 磁歪遅延線に磁歪効果により発生させ前記磁歪遅延線を伝播する超音波を逆磁歪効果により発生するパルス波を検出するパルス波検出方法であって、
    前記パルスはの微分波形の複数のゼロクロス点を生成し、これらゼロクロス点のうち前記パルス波の最大ピーク時に対応するゼロクロス点の時刻を前記パルス波の検出時とする
    ことを特徴とするパルス波検出方法。
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