JP2004264112A - 光波距離計 - Google Patents
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Abstract
【課題】光波距離計においてサイクリックエラーが発生しないようにする。
【解決手段】測距光(L)を出射する発光部(d)と、測距光を変調する変調器(14)と、変調器に基準信号(K)を送る基準信号発生器(12)と、受光した測距光を測距信号(P、Pr)に変換する受光部(e)と、測距信号から距離を求める距離算出部(18)とを備える光波距離計において、距離算出部から変調器に位相反転信号を送らない(T=0)ときには、変調器は、基準信号(K)によって測距光を変調し、距離算出部は、基準信号(K)と測距信号(P)との位相差(θp)を検出し、距離算出部から変調器に位相反転信号(T=1)を送ったときには、変調器は、位相反転させた基準信号(−K)によって測距光を変調し、距離算出部は、位相反転した基準信号(−K)と測距信号(Pr)との位相差(θr)を検出し、両位相差(θp、θr)の平均値から距離を算出する。
【選択図】 図1
【解決手段】測距光(L)を出射する発光部(d)と、測距光を変調する変調器(14)と、変調器に基準信号(K)を送る基準信号発生器(12)と、受光した測距光を測距信号(P、Pr)に変換する受光部(e)と、測距信号から距離を求める距離算出部(18)とを備える光波距離計において、距離算出部から変調器に位相反転信号を送らない(T=0)ときには、変調器は、基準信号(K)によって測距光を変調し、距離算出部は、基準信号(K)と測距信号(P)との位相差(θp)を検出し、距離算出部から変調器に位相反転信号(T=1)を送ったときには、変調器は、位相反転させた基準信号(−K)によって測距光を変調し、距離算出部は、位相反転した基準信号(−K)と測距信号(Pr)との位相差(θr)を検出し、両位相差(θp、θr)の平均値から距離を算出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターゲットに向けて測距光を送光し、ターゲットで反射してきた測距光を受光し、送光した測距光と受光した測距光との位相差からターゲットまでの距離を測定する光波距離計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光波距離計として、下記特許文献1に開示されたものを図4に示す。この光波距離計は、測距光Lを発する発光部dと、周波数の異なる複数の基準信号を発生する発振部aと、複数の基準信号から1つの基準信号を選択する周波数選択部bと、選択された基準信号Kにより発光部dから発する測距光Lを変調する変調部cと、発光部dから発した測距光Lが図示しないターゲットで反射して戻って来たときに測距光Lを受光して測距信号Mに変換する受光部eと、基準信号Kと測距信号Mとの位相差を測定してターゲットまでの距離を算出する計数器fとを備える。複数の基準信号Kを発生させるのは、異なる基準信号Kから得た測定値を総合してターゲットまでの距離を求めるためである。
【0003】
また、発光部dからの測距光Lは、光路切換器gにより、ターゲットへ向かう測距光Lと、光波距離計内部のミラーi1、i2で反射して受光部eに至る参照光路hを進む参照光Rとに切換えられる。参照光路hを経て受光部eに入射した参照光Rから変換された参照信号Sも計数器fで基準信号Kとの位相差を測定され、この位相差から距離を算出され、この距離によって基準信号Kと測距信号Mから算出された距離の補正が行われる。
【0004】
通常、測定値の安定性を上げるために、光路切換器gにより、参照光R、測距光L、参照光R、測距光Lと、この順番に出射して、多数回の距離測定を行い、平均値を得ていた。
【0005】
なお、下記特許文献2にも、同様な光波距離計が開示されている。
【特許文献1】特開平5−323029号公報
【特許文献2】特許第3236941号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光波距離計においては、基準信号Kとしては、数十MHz以下の周波数が使用されていたが、近年の光波距離計においては、測定精度を上げるため、基準信号Kとして、従来より高い周波数まで使用するようになってきた。周波数選択部bから出力される基準信号Kの周波数を高くすると、基準信号Kは、静電結合や電磁結合や電磁波放射等によって、受光部eから計数器fまでの間の回路へノイズとして入り込み、ターゲットまでの距離を往復することなく計数器fに入力されてしまい、これによってサイクリックエラーを生じるという問題が起き易くなってきた。
【0007】
このサイクリックエラーについて説明する。図5に示したように、15MHz(波長20m)の基準信号Kで変調された測距光Lをターゲットに向けて出射する光波距離計10に対して、ターゲット8の位置を10mから20mまで変化させたとする。また、基準信号Kに対して、ノイズNが図6の(a)に示したような大きさと位相を有していたとする。
【0008】
ターゲット8を光波距離計から10mの距離におくと、測距光Lは基準信号Kのちょうど波長分の距離を往復するので、図6の(b)に示したように、基準信号Kと真の測距信号Mは同位相となる。従って、実際の測距信号は、ノイズNと測距信号Mのベクトル和Pとなる。ターゲットを光波距離計から11.25mの距離におくと、測距光Lは基準信号Kの波長よりも1/8波長分長い距離を往復するので、図6の(c)に示したように、真の測距信号Mと基準信号Kとの位相差は45°になる。そして、ノイズNのために位相誤差θe(測距信号Pと真の測距信号Mとの間の位相角)を生じ、測距信号Pと基準信号Kとの位相差はθpとなる。以下、同様に、ターゲットを光波距離計から12.5m、15m、17.5mの距離においたときの真の測距信号Mと基準信号Kとの位相差は、それぞれ図6の(d)(e)(f)に示したように90°、180°、270°であるが、実際の測距信号Pと基準信号Kと位相差は、90°、180°、270°からずれる。
【0009】
このように、実際に得られる測距信号Pは、図6の(b)−(f)から解るように、真の測距信号Mに対して基準信号Kに起因するノイズNが加わったものとなる。そして、この測距信号Pが計数器fに入力されるため、測距信号Pと基準信号Kとの位相差θpに含まれる位相誤差θeによって、測距誤差が生じる。この測距誤差は、図7に示したように、基準信号Kの半波長で周期的に変化するサイクリックエラーとなる。具合が悪いことに、測距光Lも、同じ基準信号Kにより変調されているので、フィルタ等でこのノイズNを除去することはできない。このため、従来はシールドと回路配置の工夫によって、このノイズNを防いでいたが、充分にノイズNを除去できず、サイクリックエラーを除去しにくいという問題があった。
【0010】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、光波距離計においてサイクリックエラーが発生しないようにすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため請求項1に係る発明は、測距光を出射する発光部と、前記測距光を変調する変調器と、該変調器に基準信号を送る基準信号発生器と、受光した測距光を測距信号に変換する受光部と、前記測距信号を用いて距離を求める距離算出部とを備える光波距離計において、前記距離算出部から前記変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と位相反転した前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出することを特徴とする。
【0012】
このように前記両位相差の平均値から距離を算出するので、基準信号に起因するノイズ成分がうち消し合うため、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0013】
請求項2に係る発明では、測距光を出射する発光部と、前記測距光を変調する変調器と、該変調器に基準信号を送る基準信号発生器と、受光した測距光を測距信号に変換する受光部と、前記測距信号から距離を求める距離算出部とを備える光波距離計において、前記距離算出部から前記変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記位相反転した基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出することを特徴とする。
【0014】
このように前記両位相差の平均値から距離を算出するので、基準信号に起因するノイズ成分がうち消し合うため、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0015】
請求項3に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、前記変調器は、前記発光部に接続されたスイッチ素子と、前記基準信号発生器からの基準信号と前記距離算出部からの位相反転信号が入力される排他的論理和回路とを備え、該排他的論理和回路の出力により前記スイッチ素子が制御されることを特徴とする。
【0016】
このことにより、変調器は、スイッチ素子と排他的論理和からなる簡単な構成で、発光部から出射される測距光を、位相反転信号が入力されたときには、位相反転された基準信号Kによって変調し、位相反転信号が入力されないときには、位相反転されない基準信号によって変調できる。
【0017】
請求項4に係る発明では、請求項1、2又は3に係る発明において、前記発光部からは、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光を、この順番で繰り返して出射することを特徴とする。
【0018】
このことにより、サイクリックエラーを減少させた測定値を多数得ることができるので、安定した測定値が得られる。しかも、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光、位相反転した基準信号で変調した測距光の順番で繰り返して出射する場合よりも、参照光と測距光の切換回数が減るので、測定時間を短縮できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2に基づいて、本発明の望ましい実施例である光波距離計について詳細に説明する。
【0020】
図1は、この光波距離計のブロック図である。この光波距離計10は、ターゲット8に向けて測距光Lを出射する発光部(発光ダイオード)dと、基準信号Kを発生する基準信号発生器12と、基準信号Kにより発光部dから出射する測距光Lを変調する変調器14と、測距光Lがターゲット(プリズム)8で反射して戻って来たときに測距光Lを受光して測距信号P、Pr発生させる受光部(ホトダイオード)eと、測距信号P、Prを増幅する増幅器16と、測距信号P、Prを用いて距離を算出する距離算出部18を備えている。
【0021】
基準信号発生器12は、安定した周波数の基本信号を発生する水晶発振器20と、基本信号を逓倍又は分周して得られる複数の周波数から適切な周波数の基準信号Kを選択する周波数選択器22からなる。
【0022】
変調器14は、CPU26から位相反転信号が送られてこないときには(T=0)、基準信号Kによって測距光Lを変調し、CPU26から位相反転信号(T=1)が送られてきたときには、位相反転させた基準信号−Kによって測距光Lを変調するようになっている。このため、この変調器14は、変調トランジスタ(スイッチ素子)28と、この変調トランジスタ28の通電を制御する排他的論理和回路(以下、XORという。)30からなり、さらに具体的には、変調トランジスタ28のベースがXOR30の出力端に接続されている。そして、変調トランジスタ28のコレクタに発光部dが接続され、XOR30には、周波数選択器22からの基準信号Kと、CPU26からの位相反転信号(T=1)が入力されるようになっている。
【0023】
CPU26から位相反転信号(T=1)をXOR30に送ると、周波数選択器22からの高レベル信号(1)は、低レベル(0)に位相反転されてXOR30から出力され、周波数選択22からの低レベル信号(0)は、高レベル(1)に位相反転されてXOR30から出力される。CPU26から位相反転信号TをXOR30に送らないと(T=0)、周波数選択器22からの高レベル信号(1)は、高レベル(1)のままXOR30から出力され、周波数選択器からの低レベル信号(0)は、低レベル(0)のままXOR30から出力される。こうして、位相反転信号(T=1)の有無により、位相反転しない基準信号K又は位相反転された基準信号−Kのいずれかによって、発光部dから発する光は変調される。
【0024】
発光部dから出射された測距光Lは、光路切換器gによって、ターゲット8へ向かう測距光路jを進む測距光Lと、光波距離計10内部の参照光路hを経て受光部eへ導かれる参照光Rに切換えられる。参照光路hは、発光部dから受光部eへ導くミラーi1、i2から構成される。受光部eで参照光Rから変換された参照信号Sは、基準信号Kと測距信号P、Prとの位相差の補正のために用いられる。
【0025】
したがって、この光波距離計10は、光路切換器gによる切換と、CPU26からの位相反転信号(T=1)により、基準信号Kで変調した参照光R、基準信号Kで変調した測距光L、位相反転した基準信号−Kで変調した測距光R、位相反転した基準信号−Kで変調した参照光Lを、この順番で繰り返して発光部dから出射することができる。
【0026】
距離算出部18は、変調器14から送られて来る基準信号K、−Kと、増幅器16から送られて来る測距信号P、Prとの位相差を測定する位相比較器24と、この位相差からターゲット18までの距離を算出するCPU26を備えている。
【0027】
では、この光波距離計10で距離測定ができる原理を図2に基づいて説明する。まず、最初に、基準信号Kによって変調した参照光Rを出射し、続いて基準信号Kによって変調した測距光Lを出射する。このとき、受光部eで得られる測距信号Pは、真の測距信号MにノイズNが加わったものとなる。この測距信号Pと基準信号Kとの位相差θpを位相比較器24で測定し、CPU26に記憶する。この位相差θpは、CPU26によって、参照光Rから得られる参照信号Sと基準信号Kとの位相差を用いて補正される。
【0028】
次に、位相反転した基準信号−Kによって変調した測距光Lを出射し、続いて位相反転した基準信号−Kによって変調した参照光Rを出射する。このとき、受光部eで得られる測距信号Prは、真の測距信号Mを位相反転した反転測距信号MrにノイズNが加わったものである。この測距信号Prと位相反転した基準信号−Kとの位相差θrを位相比較器24で求め、CPU28に記憶する。この位相差θrも、参照光Rから得られる参照信号Sと位相反転された基準信号−Kとの位相差によって補正される。
【0029】
そして、CPU28は、前記2つの位相差θpとθrとの平均値θtを求め、この平均値θtから、ターゲット18までの距離を算出する。図2から解るように、測距信号Prと位相反転した基準信号−Kとの位相差θrは、測距信号Prを位相反転させた信号−Prと基準信号との位相差に等しくなる。そして、測距信号Pと測距信号Prを位相反転した信号−Prとを平均すると、ノイズN成分がうち消し合って、両者の平均測距信号Ptは、真の測距信号Mにほとんど一致する。したがって、前記2つの位相差θpとθrの平均値θtの位相誤差が極めて小さくなるので、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0030】
もちろん、図2から理解できるように、測距信号Prを位相反転させた信号−Prと基準信号Kとの位相差を求めてもよい。このためには、位相比較器24に周波数選択器22からの基準信号KがXOR30を経ずに直接を入力されるようにするとともに、CPU26において位相差θrを180°減じるようにすればよい。
【0031】
そして、図3に示したように、基準信号Kで変調した参照光R、基準信号Kで変調した測距光L、位相反転した基準信号−Kで変調した測距光R、位相反転した基準信号−Kで変調した参照光Lを、この順番で繰り返し出射し、多数回の距離測定を行い、多数の測定値を平均して距離を求める。基準信号Kで変調した参照光R、基準信号Kで変調した測距光L、位相反転した基準信号−Kで変調した参照光R、位相反転した基準信号−Kで変調した測距光Lの順番で繰り返して出射する場合よりも、参照光Rと測距光Lを光路切換器gによって切換える回数が減るので、測定時間を短縮できる。もちろん、この順番は、適宜変更可能である。
【0032】
ところで、本発明は、前記実施例に限るものではなく、種々の変形が可能である。たとえば、本発明は、光波距離計以外にも、光波距離計を内蔵したトータルステーション等、光波距離計を内蔵する測量機の全てに適用可能である。
【0033】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、距離算出部から変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と位相反転した前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出するので、基準信号に起因するノイズ成分がうち消し合うため、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0034】
請求項2に係る発明によれば、距離算出部から変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記位相反転した基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出するので、基準信号に起因するノイズ成分がうち消し合うため、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0035】
請求項3に係る発明によれば、さらに、発光部に接続されたスイッチ素子と、基準信号発生器からの基準信号と距離算出部からの位相反転信号が入力される排他的論理和回路とを備え、排他的論理和回路の出力によりスイッチ素子が制御されるので、変調器は、スイッチ素子と排他的論理和回路からなる簡単な構成でありながら、発光部から出射される測距光を、位相反転信号が入力されたときには、位相反転された基準信号Kによって変調し、位相反転信号が入力されないときには、位相反転されない基準信号によって変調できる。よって、本発明の光波距離計を安価で簡単に製造できる。
【0036】
請求項4に係る発明によれば、さらに、発光部からは、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光を、この順番で繰り返して出射するので、サイクリックエラーを大幅に減少させた測定値を多数得ることができ、高精度の安定した測定値が得られる。しかも、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光、位相反転した基準信号で変調した測距光の順番で繰り返して出射する場合よりも、参照光と測距光の切換回数が減るので、測定時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である光波距離計のブロック図である。
【図2】前記光波距離計で距離測定を行える原理を説明する図である。
【図3】前記光波距離計で距離測定を行う手順を説明する図である。
【図4】従来の光波距離計のブロック図である。
【図5】光波距離計とターゲットの配置を示した図である。
【図6】従来の光波距離計でサイクリックエラーが発生する理由を説明する図である。
【図7】従来の光波距離計におけるサイクリックエラーと距離との関係を示した図である。
【符号の説明】
8 ターゲット
10 光波距離計
12 基準信号発生器
14 変調器
18 距離算出部
28 変調トランジスタ(スイッチ素子)
30 XOR
d 発光部
e 受光部
K 基準信号
−K 位相反転させた基準信号
L 測距光
P、Pr 測距信号
−Pr 位相反転させた測距信号
R 参照光
T(T=1) 位相反転信号
θp、θr 位相差
θe 位相誤差
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターゲットに向けて測距光を送光し、ターゲットで反射してきた測距光を受光し、送光した測距光と受光した測距光との位相差からターゲットまでの距離を測定する光波距離計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光波距離計として、下記特許文献1に開示されたものを図4に示す。この光波距離計は、測距光Lを発する発光部dと、周波数の異なる複数の基準信号を発生する発振部aと、複数の基準信号から1つの基準信号を選択する周波数選択部bと、選択された基準信号Kにより発光部dから発する測距光Lを変調する変調部cと、発光部dから発した測距光Lが図示しないターゲットで反射して戻って来たときに測距光Lを受光して測距信号Mに変換する受光部eと、基準信号Kと測距信号Mとの位相差を測定してターゲットまでの距離を算出する計数器fとを備える。複数の基準信号Kを発生させるのは、異なる基準信号Kから得た測定値を総合してターゲットまでの距離を求めるためである。
【0003】
また、発光部dからの測距光Lは、光路切換器gにより、ターゲットへ向かう測距光Lと、光波距離計内部のミラーi1、i2で反射して受光部eに至る参照光路hを進む参照光Rとに切換えられる。参照光路hを経て受光部eに入射した参照光Rから変換された参照信号Sも計数器fで基準信号Kとの位相差を測定され、この位相差から距離を算出され、この距離によって基準信号Kと測距信号Mから算出された距離の補正が行われる。
【0004】
通常、測定値の安定性を上げるために、光路切換器gにより、参照光R、測距光L、参照光R、測距光Lと、この順番に出射して、多数回の距離測定を行い、平均値を得ていた。
【0005】
なお、下記特許文献2にも、同様な光波距離計が開示されている。
【特許文献1】特開平5−323029号公報
【特許文献2】特許第3236941号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光波距離計においては、基準信号Kとしては、数十MHz以下の周波数が使用されていたが、近年の光波距離計においては、測定精度を上げるため、基準信号Kとして、従来より高い周波数まで使用するようになってきた。周波数選択部bから出力される基準信号Kの周波数を高くすると、基準信号Kは、静電結合や電磁結合や電磁波放射等によって、受光部eから計数器fまでの間の回路へノイズとして入り込み、ターゲットまでの距離を往復することなく計数器fに入力されてしまい、これによってサイクリックエラーを生じるという問題が起き易くなってきた。
【0007】
このサイクリックエラーについて説明する。図5に示したように、15MHz(波長20m)の基準信号Kで変調された測距光Lをターゲットに向けて出射する光波距離計10に対して、ターゲット8の位置を10mから20mまで変化させたとする。また、基準信号Kに対して、ノイズNが図6の(a)に示したような大きさと位相を有していたとする。
【0008】
ターゲット8を光波距離計から10mの距離におくと、測距光Lは基準信号Kのちょうど波長分の距離を往復するので、図6の(b)に示したように、基準信号Kと真の測距信号Mは同位相となる。従って、実際の測距信号は、ノイズNと測距信号Mのベクトル和Pとなる。ターゲットを光波距離計から11.25mの距離におくと、測距光Lは基準信号Kの波長よりも1/8波長分長い距離を往復するので、図6の(c)に示したように、真の測距信号Mと基準信号Kとの位相差は45°になる。そして、ノイズNのために位相誤差θe(測距信号Pと真の測距信号Mとの間の位相角)を生じ、測距信号Pと基準信号Kとの位相差はθpとなる。以下、同様に、ターゲットを光波距離計から12.5m、15m、17.5mの距離においたときの真の測距信号Mと基準信号Kとの位相差は、それぞれ図6の(d)(e)(f)に示したように90°、180°、270°であるが、実際の測距信号Pと基準信号Kと位相差は、90°、180°、270°からずれる。
【0009】
このように、実際に得られる測距信号Pは、図6の(b)−(f)から解るように、真の測距信号Mに対して基準信号Kに起因するノイズNが加わったものとなる。そして、この測距信号Pが計数器fに入力されるため、測距信号Pと基準信号Kとの位相差θpに含まれる位相誤差θeによって、測距誤差が生じる。この測距誤差は、図7に示したように、基準信号Kの半波長で周期的に変化するサイクリックエラーとなる。具合が悪いことに、測距光Lも、同じ基準信号Kにより変調されているので、フィルタ等でこのノイズNを除去することはできない。このため、従来はシールドと回路配置の工夫によって、このノイズNを防いでいたが、充分にノイズNを除去できず、サイクリックエラーを除去しにくいという問題があった。
【0010】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、光波距離計においてサイクリックエラーが発生しないようにすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため請求項1に係る発明は、測距光を出射する発光部と、前記測距光を変調する変調器と、該変調器に基準信号を送る基準信号発生器と、受光した測距光を測距信号に変換する受光部と、前記測距信号を用いて距離を求める距離算出部とを備える光波距離計において、前記距離算出部から前記変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と位相反転した前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出することを特徴とする。
【0012】
このように前記両位相差の平均値から距離を算出するので、基準信号に起因するノイズ成分がうち消し合うため、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0013】
請求項2に係る発明では、測距光を出射する発光部と、前記測距光を変調する変調器と、該変調器に基準信号を送る基準信号発生器と、受光した測距光を測距信号に変換する受光部と、前記測距信号から距離を求める距離算出部とを備える光波距離計において、前記距離算出部から前記変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記位相反転した基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出することを特徴とする。
【0014】
このように前記両位相差の平均値から距離を算出するので、基準信号に起因するノイズ成分がうち消し合うため、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0015】
請求項3に係る発明では、請求項1又は2に係る発明において、前記変調器は、前記発光部に接続されたスイッチ素子と、前記基準信号発生器からの基準信号と前記距離算出部からの位相反転信号が入力される排他的論理和回路とを備え、該排他的論理和回路の出力により前記スイッチ素子が制御されることを特徴とする。
【0016】
このことにより、変調器は、スイッチ素子と排他的論理和からなる簡単な構成で、発光部から出射される測距光を、位相反転信号が入力されたときには、位相反転された基準信号Kによって変調し、位相反転信号が入力されないときには、位相反転されない基準信号によって変調できる。
【0017】
請求項4に係る発明では、請求項1、2又は3に係る発明において、前記発光部からは、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光を、この順番で繰り返して出射することを特徴とする。
【0018】
このことにより、サイクリックエラーを減少させた測定値を多数得ることができるので、安定した測定値が得られる。しかも、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光、位相反転した基準信号で変調した測距光の順番で繰り返して出射する場合よりも、参照光と測距光の切換回数が減るので、測定時間を短縮できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2に基づいて、本発明の望ましい実施例である光波距離計について詳細に説明する。
【0020】
図1は、この光波距離計のブロック図である。この光波距離計10は、ターゲット8に向けて測距光Lを出射する発光部(発光ダイオード)dと、基準信号Kを発生する基準信号発生器12と、基準信号Kにより発光部dから出射する測距光Lを変調する変調器14と、測距光Lがターゲット(プリズム)8で反射して戻って来たときに測距光Lを受光して測距信号P、Pr発生させる受光部(ホトダイオード)eと、測距信号P、Prを増幅する増幅器16と、測距信号P、Prを用いて距離を算出する距離算出部18を備えている。
【0021】
基準信号発生器12は、安定した周波数の基本信号を発生する水晶発振器20と、基本信号を逓倍又は分周して得られる複数の周波数から適切な周波数の基準信号Kを選択する周波数選択器22からなる。
【0022】
変調器14は、CPU26から位相反転信号が送られてこないときには(T=0)、基準信号Kによって測距光Lを変調し、CPU26から位相反転信号(T=1)が送られてきたときには、位相反転させた基準信号−Kによって測距光Lを変調するようになっている。このため、この変調器14は、変調トランジスタ(スイッチ素子)28と、この変調トランジスタ28の通電を制御する排他的論理和回路(以下、XORという。)30からなり、さらに具体的には、変調トランジスタ28のベースがXOR30の出力端に接続されている。そして、変調トランジスタ28のコレクタに発光部dが接続され、XOR30には、周波数選択器22からの基準信号Kと、CPU26からの位相反転信号(T=1)が入力されるようになっている。
【0023】
CPU26から位相反転信号(T=1)をXOR30に送ると、周波数選択器22からの高レベル信号(1)は、低レベル(0)に位相反転されてXOR30から出力され、周波数選択22からの低レベル信号(0)は、高レベル(1)に位相反転されてXOR30から出力される。CPU26から位相反転信号TをXOR30に送らないと(T=0)、周波数選択器22からの高レベル信号(1)は、高レベル(1)のままXOR30から出力され、周波数選択器からの低レベル信号(0)は、低レベル(0)のままXOR30から出力される。こうして、位相反転信号(T=1)の有無により、位相反転しない基準信号K又は位相反転された基準信号−Kのいずれかによって、発光部dから発する光は変調される。
【0024】
発光部dから出射された測距光Lは、光路切換器gによって、ターゲット8へ向かう測距光路jを進む測距光Lと、光波距離計10内部の参照光路hを経て受光部eへ導かれる参照光Rに切換えられる。参照光路hは、発光部dから受光部eへ導くミラーi1、i2から構成される。受光部eで参照光Rから変換された参照信号Sは、基準信号Kと測距信号P、Prとの位相差の補正のために用いられる。
【0025】
したがって、この光波距離計10は、光路切換器gによる切換と、CPU26からの位相反転信号(T=1)により、基準信号Kで変調した参照光R、基準信号Kで変調した測距光L、位相反転した基準信号−Kで変調した測距光R、位相反転した基準信号−Kで変調した参照光Lを、この順番で繰り返して発光部dから出射することができる。
【0026】
距離算出部18は、変調器14から送られて来る基準信号K、−Kと、増幅器16から送られて来る測距信号P、Prとの位相差を測定する位相比較器24と、この位相差からターゲット18までの距離を算出するCPU26を備えている。
【0027】
では、この光波距離計10で距離測定ができる原理を図2に基づいて説明する。まず、最初に、基準信号Kによって変調した参照光Rを出射し、続いて基準信号Kによって変調した測距光Lを出射する。このとき、受光部eで得られる測距信号Pは、真の測距信号MにノイズNが加わったものとなる。この測距信号Pと基準信号Kとの位相差θpを位相比較器24で測定し、CPU26に記憶する。この位相差θpは、CPU26によって、参照光Rから得られる参照信号Sと基準信号Kとの位相差を用いて補正される。
【0028】
次に、位相反転した基準信号−Kによって変調した測距光Lを出射し、続いて位相反転した基準信号−Kによって変調した参照光Rを出射する。このとき、受光部eで得られる測距信号Prは、真の測距信号Mを位相反転した反転測距信号MrにノイズNが加わったものである。この測距信号Prと位相反転した基準信号−Kとの位相差θrを位相比較器24で求め、CPU28に記憶する。この位相差θrも、参照光Rから得られる参照信号Sと位相反転された基準信号−Kとの位相差によって補正される。
【0029】
そして、CPU28は、前記2つの位相差θpとθrとの平均値θtを求め、この平均値θtから、ターゲット18までの距離を算出する。図2から解るように、測距信号Prと位相反転した基準信号−Kとの位相差θrは、測距信号Prを位相反転させた信号−Prと基準信号との位相差に等しくなる。そして、測距信号Pと測距信号Prを位相反転した信号−Prとを平均すると、ノイズN成分がうち消し合って、両者の平均測距信号Ptは、真の測距信号Mにほとんど一致する。したがって、前記2つの位相差θpとθrの平均値θtの位相誤差が極めて小さくなるので、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0030】
もちろん、図2から理解できるように、測距信号Prを位相反転させた信号−Prと基準信号Kとの位相差を求めてもよい。このためには、位相比較器24に周波数選択器22からの基準信号KがXOR30を経ずに直接を入力されるようにするとともに、CPU26において位相差θrを180°減じるようにすればよい。
【0031】
そして、図3に示したように、基準信号Kで変調した参照光R、基準信号Kで変調した測距光L、位相反転した基準信号−Kで変調した測距光R、位相反転した基準信号−Kで変調した参照光Lを、この順番で繰り返し出射し、多数回の距離測定を行い、多数の測定値を平均して距離を求める。基準信号Kで変調した参照光R、基準信号Kで変調した測距光L、位相反転した基準信号−Kで変調した参照光R、位相反転した基準信号−Kで変調した測距光Lの順番で繰り返して出射する場合よりも、参照光Rと測距光Lを光路切換器gによって切換える回数が減るので、測定時間を短縮できる。もちろん、この順番は、適宜変更可能である。
【0032】
ところで、本発明は、前記実施例に限るものではなく、種々の変形が可能である。たとえば、本発明は、光波距離計以外にも、光波距離計を内蔵したトータルステーション等、光波距離計を内蔵する測量機の全てに適用可能である。
【0033】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、距離算出部から変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と位相反転した前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出するので、基準信号に起因するノイズ成分がうち消し合うため、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0034】
請求項2に係る発明によれば、距離算出部から変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記位相反転した基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出するので、基準信号に起因するノイズ成分がうち消し合うため、サイクリックエラーを大幅に減少させることができる。
【0035】
請求項3に係る発明によれば、さらに、発光部に接続されたスイッチ素子と、基準信号発生器からの基準信号と距離算出部からの位相反転信号が入力される排他的論理和回路とを備え、排他的論理和回路の出力によりスイッチ素子が制御されるので、変調器は、スイッチ素子と排他的論理和回路からなる簡単な構成でありながら、発光部から出射される測距光を、位相反転信号が入力されたときには、位相反転された基準信号Kによって変調し、位相反転信号が入力されないときには、位相反転されない基準信号によって変調できる。よって、本発明の光波距離計を安価で簡単に製造できる。
【0036】
請求項4に係る発明によれば、さらに、発光部からは、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光を、この順番で繰り返して出射するので、サイクリックエラーを大幅に減少させた測定値を多数得ることができ、高精度の安定した測定値が得られる。しかも、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光、位相反転した基準信号で変調した測距光の順番で繰り返して出射する場合よりも、参照光と測距光の切換回数が減るので、測定時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である光波距離計のブロック図である。
【図2】前記光波距離計で距離測定を行える原理を説明する図である。
【図3】前記光波距離計で距離測定を行う手順を説明する図である。
【図4】従来の光波距離計のブロック図である。
【図5】光波距離計とターゲットの配置を示した図である。
【図6】従来の光波距離計でサイクリックエラーが発生する理由を説明する図である。
【図7】従来の光波距離計におけるサイクリックエラーと距離との関係を示した図である。
【符号の説明】
8 ターゲット
10 光波距離計
12 基準信号発生器
14 変調器
18 距離算出部
28 変調トランジスタ(スイッチ素子)
30 XOR
d 発光部
e 受光部
K 基準信号
−K 位相反転させた基準信号
L 測距光
P、Pr 測距信号
−Pr 位相反転させた測距信号
R 参照光
T(T=1) 位相反転信号
θp、θr 位相差
θe 位相誤差
Claims (4)
- 測距光を出射する発光部と、前記測距光を変調する変調器と、該変調器に基準信号を送る基準信号発生器と、受光した測距光を測距信号に変換する受光部と、前記測距信号を用いて距離を求める距離算出部とを備える光波距離計において、
前記距離算出部から前記変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、
前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と位相反転した前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出することを特徴とする光波距離計。 - 測距光を出射する発光部と、前記測距光を変調する変調器と、該変調器に基準信号を送る基準信号発生器と、受光した測距光を測距信号に変換する受光部と、前記測距信号から距離を求める距離算出部とを備える光波距離計において、
前記距離算出部から前記変調器に位相反転信号を送らないときには、前記変調器は、前記基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、
前記距離算出部から前記変調器に前記位相反転信号を送ったときには、前記変調器は、位相反転させた基準信号によって前記測距光を変調し、前記距離算出部は、前記位相反転した基準信号と前記測距信号との位相差を検出し、両位相差の平均値から距離を算出することを特徴とする光波距離計。 - 前記変調器は、前記発光部に接続されたスイッチ素子と、前記基準信号発生器からの基準信号と前記距離算出部からの位相反転信号が入力される排他的論理和回路とを備え、該排他的論理和回路の出力により前記スイッチ素子が制御されることを特徴とする請求項1又2に記載の光波距離計。
- 前記発光部からは、基準信号で変調した参照光、基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した測距光、位相反転した基準信号で変調した参照光を、この順番で繰り返して出射することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の光波距離計。
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JP2003053523A JP2004264112A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 光波距離計 |
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JP (1) | JP2004264112A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011112542A (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-09 | Sokkia Topcon Co Ltd | 光波距離計 |
-
2003
- 2003-02-28 JP JP2003053523A patent/JP2004264112A/ja active Pending
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