JP2004263752A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に装着する油圧緩衝器において、ばね下の振動に応じて減衰力を自動的に調整し、かつ、減衰力が過度に頻繁に切換るのを防止する。
【解決手段】油液が封入されたシリンダ2内に、ピストンロッド6が連結されたピストン5を手動可能に嵌装し、減衰力発生機構27を取付ける。シリンダ2が連結されるばね下の振動によって、重錘55が移動し、スプール51を移動させて背圧室39,46の内圧を調整し、ディスクバルブ38,45の開弁圧力を制御することによって減衰力を調整する。伸び側又は縮み側のばね下の振幅が大きいとき、減衰力を小さくして、ばね上(車体)への入力を最小限に抑え、反対側の減衰力の減衰力を大きくして、ばね上を効果的に制振することにより、車体をフラットな姿勢状態に安定させる。重錘55によって背圧室39,46の内圧を制御して、減衰力を調整することにより、減衰力が過度に頻繁に切換るのを防止することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車等の車両の懸架装置に装着される油圧緩衝器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、自動車等の車両の懸架装置では、ばね上、ばね下間に筒型の油圧緩衝器を装着して、ばね上、ばね下間の振動を減衰することによって走行安定性および乗り心地を向上させるようにしている。筒型の油圧緩衝器は、油液を封入したシリンダ内にピストンロッドを連結したピストンを摺動可能に嵌装し、ピストンの摺動によって油液が流通する通路に、オリフィス及びディスクバルブ等からなる減衰力発生機構を設けた構造となっている。これにより、ピストンロッドのストロークに伴うシリンダ内のピストンの摺動によって油路に生じる油液の流れをオリフィス及びディスクバルブによって制御してピストン速度に応じた減衰力を発生させる。
【0003】
ところが、上記従来の油圧緩衝器では、ピストン速度に応じた減衰力を発生するため、実際の車両の走行状態に対して、常に適切な減衰力が得られるとは限らなかった。そこで、従来、例えば特許文献1に示されるように、ばね下の振動によって移動して油液通路を直接開閉する重錘を設けることにより、ばね下の加速度に応じて減衰力を調整して、走行状態に応じて適切な減衰力を得るようにした油圧緩衝器が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−296234号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された油圧緩衝器では、次のような問題がある。重錘によって油液通路を直接開閉するため、ピストンの摺動によってシリンダ内に生じる大きな圧力が直接重錘に作用することになり、減衰力の切換えが急激になったり、過度に頻繁に行われる場合がある。この場合、重錘を支持するスプリングのセット荷重を大きくすることにより、重錘の移動をある程度制限することができるが、減衰力が大きくなり、通常の走行状態に適さなくなるという問題を生じる。このように、減衰力特性のチューニングが非常に困難となっており、問題がある。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ばね下の振動に応じて減衰力を自動的に切換えることができ、かつ、減衰力が過度に頻繁に切換るのを防止することができ、減衰力特性のチューニングを容易に行うことができる油圧緩衝器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両のばね上、ばね下間に装着される油圧緩衝器であって、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって生じる油液の流れを制御して減衰力を発生させるディスクバルブと、該ディスクバルブの背面側に設けられ、内圧を前記ディスクバルブの閉弁方向に作用させて前記ディスクバルブの開弁を制御する背圧室と、該背圧室の内圧を調整する減衰力調整弁と、前記ばね下の振動に対して慣性によって移動可能に設けられた重錘とを備え、該重錘の移動によって前記減衰力調整弁を切換えることを特徴とする。
このように構成したことにより、ばね下の振動に応じて、重錘が移動して減衰力調整弁を切換えることによって、背圧室の内圧を調整し、ディスクバルブの開弁を制御して減衰力を自動的に調整する。
また、請求項2の発明に係る油圧緩衝器は、上記請求項1の構成において、前記減衰力調整弁は、前記ピストンロッドの伸び側及び縮み側のストロークに対する前記重錘の移動の振幅が小さいとき、伸び側及び縮み側の減衰力をハード側に調整し、伸び側のストロークに対する前記重錘の移動の振幅が大きいとき、伸び側の減衰力をハード側に調整すると共に縮み側の減衰力をソフト側に調整し、縮み側のストロークに対する前記重錘の移動の振幅が大きいとき、縮み側の減衰力をハード側に調整すると共に伸び側の減衰力をソフト側に調整することを特徴とする。
このように構成したことにより、伸び側、縮み側共に、ばね下の振幅が大きいとき、減衰力が小さくなって、ばね上への入力を最小限に抑え、反対側の減衰力が大きくなって、ばね上を効果的に制振する。
なお、請求項2において、ハード側とは、ソフト側に対して大きな減衰力を発生する特性を表しており、最大減衰力だけでなく、最大減衰力と最小減衰力との中間の減衰力を発生する特性(ミディアム特性)を含む意である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る油圧緩衝器1は、シリンダ2の外側に外筒3が設けられた二重筒構造になっており、シリンダ2と外筒3との間にリザーバ4が形成されている。シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に嵌装されており、このピストン5によってシリンダ2内がシリンダ上室2aとシリンダ下室2bの2室に画成されている。ピストン5には、ピストンロッド6の一端がナット7によって連結されており、ピストンロッド6の他端側は、シリンダ上室2aを通り、シリンダ2および外筒3の上端部に装着されたロッドガイド8およびオイルシール9に挿通されてシリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2bとリザーバ4とを区画するベースバルブ10が設けられている。そして、シリンダ2内には油液が封入され、リザーバ4内には油液およびガスが封入されている。
【0009】
ピストン5には、シリンダ上下室2a,2b間を連通させる油路11,12が設けられており、油路11には、シリンダ下室2b側からシリンダ上室2a側への油液の流通のみを許容する逆止弁13が設けられ、油路12には、シリンダ上室2aの圧力をシリンダ下室2bへリリーフするためのリリーフ弁14が設けられている。また、ベースバルブ10には、シリンダ下室2bとリザーバ4とを連通させる油路15,16が設けられており、油路15には、リザーバ4側からシリンダ下室2b側への油液の流通のみを許容する逆止弁17が設けられ、油路16には、シリンダ下室2bの圧力をリザーバ4へリリーフするためのリリーフ弁18が設けられている。
【0010】
シリンダ2の外周には、その両端部および中央部に配置された3つのシール19,20,21を介して、略円筒状のチューブ22が外嵌されており、シリンダ2とチューブ18との間に2つの環状油路23,24が形成されている。環状油路23は、シリンダ2の上端部側の側壁に設けられた油路25を介してシリンダ上室2aに連通され、環状油路24は、シリンダ2の下端部側の側壁に設けられた油路26を介してシリンダ下室2bに連通されている。
【0011】
外筒3の側面部には、減衰力発生機構27が取付けられている。減衰力発生機構27には、その有底円筒状のケース28の側壁に、3つの接続ポート29,30,31が設けられており、これらの接続ポート29,30,31は、それぞれ接続管32,33,34によって環状油路23,24及びリザーバ4に接続されている。
【0012】
次に、主に図2を参照して、減衰力発生機構27について説明する。
ケース28内には、接続ポート29から接続ポート30への油液の流れを制御して減衰力を発生させる伸び側減衰弁35及び接続ポート30から接続ポート31への油液の流れを制御して減衰力を発生させる縮み側減衰弁36が設けられている。
【0013】
伸び側減衰弁35は、接続ポート29,30間を接続する油路37の油液の流れを制御するディスクバルブ38と、ディスクバルブ38の背面側に設けられて内圧をディスクバルブ38の閉弁方向に作用させる背圧室39と、背圧室39を油路37に常時連通させ固定オリフィス40と、背圧室39を接続ポート30に接続するポート41,42間の流路面積を調整するスプール弁43(減衰力調整弁)とを備えている。
【0014】
また、縮み側減衰弁36は、接続ポート30,31間を接続する油路44の油液の流れを制御するディスクバルブ45と、ディスクバルブ45の背面側に設けられて内圧をディスクバルブ45の閉弁方向に作用させる背圧室46と、背圧室46を油路44に常時連通させる固定オリフィス47と、背圧室46を接続ポート31に接続するポート48,49間の流路面積を調整するスプール弁43(上記伸び側減衰弁35と共用)とを備えている。
【0015】
スプール弁43は、ポート41,42及びポート48,49を有するスリーブ50内にスプール51が摺動可能に嵌装されて、スプール51の移動によってポート間41,42及びポート48,49間の流路面積を調整するものである。そして、スプール51が図1及び図2に示す中立位置にあるとき、ポート41,42間及びポート48,49間の流路を閉じ、同図中、上方に移動したとき、ポート41,42間の流路を開き、下方に移動したとき、ポート48,49間の流路を開くようにランドが配置されている。
【0016】
ケース28の開口端には、減衰力調整機構52が取付けられている。減衰力調整機構52は、ケース28にナット53によって固定された有底円筒状のガイド54内に重錘55が摺動可能に嵌合されている。重錘55は、ガイド54に上下方向に移動可能に案内されている。重錘55の一端側に突出されたロッド部56の先端がスプール51の一端部に当接している。スリーブ50の先端に螺着された調整ねじ57とスプール51との間にスプリング58(圧縮ばね)が介装され、また、ガイド52の底部に螺着された調整ねじ59と重錘55との間にスプリング60が介装されており、これらのスプリング58,60によって、スプール51及び重錘55が弾性的に支持されて、スプール51が中立位置に保持されている。調整ねじ57,59によって、スプール51の位置およびスプリング58,60のセット荷重を調整することができる。
【0017】
ケース28の開口部に取付けられてスリーブ50を固定する固定部材61には、ケース28の内部とガイド54の内部をと連通させる油路62が設けられており、ガイド54内には油液が満たされて、重錘55が油液中に浸漬されている。重錘55には、油液が満たされたガイド54内を移動可能とすると共に移動に対して適度な減衰力を作用させるために軸方向に絞り油路63が貫通されている。調整ねじ59及び固定部材61には、重錘55の移動範囲を規制するクッションゴム64,65が取付けられている。
【0018】
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
油圧緩衝器1は、外筒3が車両の懸架装置(図示せず)のばね下(車輪側)に連結され、ピストンロッド6がばね上(車体側)に連結されて、車両に装着される。
【0019】
ピストンロッド6の伸び行程時には、ピストン5の移動にともない、ピストン5の油路11の逆止弁12が閉じてシリンダ上室2a側の油液が加圧され、油路25、環状油路23、接続管32、接続ポート29、伸び側減衰弁35、接続ポート30、接続管33、環状油路24および油路26を通ってシリンダ下室2bへ流れ、伸び側減衰弁35によって減衰力が発生する。このとき、ピストンロッド6がシリンダ2から退出した分の油液がリザーバ4からベースバルブ10の油路15の逆止弁16を開いてシリンダ下室2bへ流れる。
【0020】
これにより、伸び側減衰弁31のディスバルブ38の開弁前(ピストン速度低速域)には、固定オリフィス40およびスプール弁43のポート41,42間の流路面積によってオリフィス特性の減衰力が発生し、ディスクバルブ38の開弁後(ピストン速度高速域)には、その開度に応じてバルブ特性の減衰力が発生する。そして、スプール51によって、ポート41,42間の流路面積を調整することにより、オリフィス特性を直接調整すると共に、背圧室39の圧力を変化させてディスクバルブ38の開弁圧力(バルブ特性)を調整することができる。
【0021】
また、ピストンロッド6の縮み行程時には、ピストン5の移動にともない、ピストン5の逆止弁12が開いてシリンダ下室2bの油液が油路11を通ってシリンダ上室2aに直接流入することによってシリンダ上下室2a,2bがほぼ同圧力となるので、減衰力発生機構27の接続ポート29,30間では油液の流れが生じない。一方、ピストンロッド6のシリンダ2への侵入によってベースバルブ10の逆止弁16が閉じ、ピストンロッド6が侵入した分、シリンダ2内の油液が加圧されて、シリンダ下室2bから、油路26、環状油路24、接続管33、接続ポート30、縮み側減衰弁36、接続ポート31および接続管34を通ってリザーバ4へ流れ、縮み側減衰弁36によって減衰力が発生する。
【0022】
これにより、縮み側減衰弁36のディスクバルブ45の開弁前(ピストン速度低速域)には、固定オリフィス47およびスプール弁43のポート48,49間の流路面積によってオリフィス特性の減衰力が発生し、ディスクバルブ45の開弁後(ピストン速度高速域)には、その開度に応じてバルブ特性の減衰力が発生する。そして、スプール51によって、ポート48,49間の流路面積を調整することにより、オリフィス特性を直接調整すると共に、背圧室46の圧力を変化させてディスクバルブ45の開弁圧力(バルブ特性)を調整することができる。
【0023】
減衰力調整機構52の重錘55は、その慣性によって、ばね下の振動に応じて、ガイド54内で移動して、スプール弁43のスプール51を移動させることにより、伸び側及び縮み側減衰弁35,36の減衰力を調整する。ピストンロッド6の伸び側及び縮み側のストロークに対するばね下の振幅が小さい場合(小加振時、低周波振動時)、重錘55及びスプール51の移動量が小さく、伸び側のポート41,42間の流路及び縮み側のポート48,49間の流路は閉じた状態のままとなるので、伸び側及び縮み側減衰弁35,36の減衰力は、共にハード側に調整される。
【0024】
例えば、車両が路面の穴を通過する際に車輪が穴に落込むときのように、ピストンロッド6の伸び側のストロークに対するばね下の振幅が大きい場合(伸び側大加振時、高周波振動時)、ガイド54内で、重錘55が上方へ移動してスプール51を上方へ移動させ、伸び側のポート41,42間の流路を開き、縮み側のポート48,49間の流路を閉じた状態のままとする。これにより、伸び側減衰弁35の減衰力がソフト側に調整され、縮み側減衰弁36の減衰力がハード側に調整される。
【0025】
また、例えば、車両が路面の突起を通過する際に車輪が突起を乗り越すときのように、ピストンロッド6の縮み側のストロークに対するばね下の振幅が大きい場合(縮み側大加振時、高周波振動時)、ガイド54内で、重錘55が下方へ移動してスプール51を下方へ移動させ、伸び側のポート41,42間の流路を閉じた状態のままとして、縮み側のポート48,49間の流路を開く。これにより、伸び側減衰弁35の減衰力がハード側に調整され、縮み側減衰弁36の減衰力がソフト側に調整される。
【0026】
これにより、伸び側、縮み側ともに、ばね下の大加振時には、減衰力をソフト側に調整して、ばね上(車体)への入力を最小限に抑えると共に、反対側の減衰力をハード側に調整することによって、ばね上(車体)を効果的に制振することができ、車体をフラットな姿勢状態に安定させることができる。なお、重錘55の質量、スプリング58,60のばね定数、絞り通路63の流路面積等を変化させることにより、重錘55の共振点、振幅を変化させることができ、減衰力特性をチューニングすることができる。
【0027】
スプール51には、移動方向に油圧が作用せず、また、スプール弁43のポート41,42,48,49へ流れる油液は、固定オリフィス40,47によって絞られているので、重錘55は、スプール51を円滑に移動させることができる。また、重錘55は、ガイド54内において、油液中に浸漬されており、シリンダ上下室2a,2bから充分離れているので、シリンダ2内の圧力変動の影響を受けにくく、円滑に移動することができる。これにより、減衰力の切換えが急激になったり、過度に頻繁に行われるのを防止することができる。
【0028】
なお、上記実施形態においては、重錘55のロッド部56をスプール51に当接させた構造のものを示したが、本発明はこれに限らず、重錘とスプールとを一体成形したものを適用してもよい。この場合、部品点数を削減できるので、製造作業上、都合がよい。
【0029】
また、上記実施形態において、図3に示すように、重錘55のロッド部56をスプール51に直接当接させず、これらの間にばね66(圧縮ばね)を介装するようにしてもよい。この場合、スプール51と重錘55とのストロークを変えることができ、例えば、スプール51のストロークを小さくして、重錘55のストロークを大きくするといったチューニングが可能となる。
【0030】
さらに、上記実施形態において、スプール51のランドに段差又は傾斜を設けて、ポート41,42,48,49の開閉を段階的又は漸進的に行うようにしてもよい。この場合、減衰力の切換を緩やかに行うことができ、減衰力の急激な切換による違和感を解消して乗り心地を向上させることができる。
【0031】
また、上記実施形態では、スプール51が中立位置にあるとき、ポート41,42及び48,49を閉じて、伸び側及び縮み側の減衰力を共にハード側に調整しているが、これらのポート間の流路を部分的に開いて、ミディアム側(中間的な特性)に調整するようにしてもよい。
【0032】
さらに、上記実施形態では、スプール51の移動によって伸び側と縮み側の減衰力が異なる特性に調整されるいわゆる反転型の油圧緩衝器としているが、スプール弁43のポート及びランドの配置を変えることにより、伸び側と縮み側で同様の減衰力に調整することができ、また、伸び側又は縮み側の一方の減衰力調整機構を省略して減衰力特性を固定してもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明に係る油圧緩衝器によれば、ばね下の振動に応じて、重錘が移動して減衰力調整弁を切換えることによって、背圧室の内圧を調整し、ディスクバルブの開弁を制御して減衰力を自動的に調整することができる。このとき、重錘は、減衰力調整弁によって背圧室の内圧を調整することにより、減衰力を調整するので、減衰力が過度に頻繁に切換るのを防止することができ、減衰力特性のチューニングを容易に行うことができる。
また、請求項2の発明に係る油圧緩衝器によれば、伸び側、縮み側共に、ばね下の振幅が大きいとき、減衰力が小さくなって、ばね上への入力を最小限に抑え、反対側の減衰力が大きくなって、ばね上を効果的に制振することができるので、車体をフラットな姿勢状態に安定させることができ、操縦安定性及び乗り心地を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧緩衝器の縦断面図である。
【図2】図1の油圧緩衝器の減衰力発生機構を拡大して示す縦断面図である。
【図3】図1の油圧緩衝器の変形例を示す減衰力発生機構の要部の拡大図である。
【符号の説明】
1 油圧緩衝器
2 シリンダ
5 ピストン
6 ピストンロッド
38,45 ディスクバルブ
39,46 背圧室
43 スプール弁(減衰力調整弁)
55 重錘

Claims (2)

  1. 車両のばね上、ばね下間に装着される油圧緩衝器であって、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって生じる油液の流れを制御して減衰力を発生させるディスクバルブと、該ディスクバルブの背面側に設けられ、内圧を前記ディスクバルブの閉弁方向に作用させて前記ディスクバルブの開弁を制御する背圧室と、該背圧室の内圧を調整する減衰力調整弁と、前記ばね下の振動に対して慣性によって移動可能に設けられた重錘とを備え、該重錘の移動によって前記減衰力調整弁を切換えることを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 前記減衰力調整弁は、前記ピストンロッドの伸び側及び縮み側のストロークに対する前記重錘の移動の振幅が小さいとき、伸び側及び縮み側の減衰力をハード側に調整し、伸び側のストロークに対する前記重錘の移動の振幅が大きいとき、伸び側の減衰力をハード側に調整すると共に縮み側の減衰力をソフト側に調整し、縮み側のストロークに対する前記重錘の移動の振幅が大きいとき、縮み側の減衰力をハード側に調整すると共に伸び側の減衰力をソフト側に調整することを特徴とする請求項2に記載の油圧緩衝器。
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