JP2004263492A - 開口部装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物の開口部に設けられる上枠2a、下枠2b及び左右の縦枠2c,2dからなる枠体2と、その上枠2a及び下枠2bにそれぞれガイド3a,3bを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体4,4と、該移動体4にリンク5a〜5d(及び回動アーム6を含む)を介して前記枠体2内の閉鎖位置イから屋外の第1開放位置ロに平行に突き出し可能に支持された障子7と、前記リンク5a〜5c及び移動体4を紐状部材8を介して操作して閉鎖位置イから第1開放位置ロへの障子7の開閉と、第1開放位置ロから一側方の第2開放位置ハへの障子7のスライドとを行う操作部9とを備えている。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、障子の前方への突き出し開閉及び一側方へのスライドを可能とした開口部装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の開口部装置としては、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体内に、リンク(例えば平行リンク)を介して障子を閉鎖位置から屋外へ突き出し(持ち出し)、更に一側方へ移動させて開放するようにした窓が知られている(例えば特開平8−303103号公報、特開2002−357048号公報等参照。)。このような窓においては、障子を枠体内から屋外の一側方へ開放移動することができるため、枠体内で障子がスライドする窓と比べて窓を大きく開放することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−303103号公報
【特許文献2】
特開2002−357048号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の開口部装置においては、主としてリンクのみで障子の突き出し及び一側方への移動を行うように構成されているため、長さの長いリンクが必要であった。このため、障子の突き出し量が大きくなり、屋外側に面格子を取付けことが困難であったり、障子の垂れ下がりが生じたりすることがあった。
【0005】
本発明は、前記事情を考慮してなされたもので、リンクの長さを短くでき、障子の突き出し量を適正量に抑えることができると共に、障子の垂れ下がりを抑制することができる開口部装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち、請求項1の発明は、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、少なくとも下部の1つのリンクにはプーリが設けられ、該プーリには中心及びその両側にピンが突設され、前記下枠には前記ピンをガイドして障子の開閉とスライドを切替える切替部材が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、上下一組みのリンクの先端部間には連動軸が掛け渡され、該連動軸に回動可能に支持された障子取付部材に前記障子の一側部が着脱可能に取付けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、上下一組みのリンクの先端部間には連動軸が掛け渡され、該連動軸に前記障子の一側部が支持されていると共に障子を上下に移動調整する建付調整手段が設けられていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明の実施の形態を示す開口部装置の縦断面図、図2は同開口部装置の障子開状態を示す縦断面図、図3は同開口部装置の横断面図、図4は同開口部装置の障子スライド開放状態を示す横断面図である。
【0011】
これらの図において、1は建物の開口部に設けられる開口部装置(突き出しスライド式の窓サッシ)で、この開口部装置1は、上枠2a、下枠2b及び左右の縦枠2c,2dを枠組してなる枠体(サッシ枠)2と、その上枠2a及び下枠2bにそれぞれガイド(上下一対のレール)3a,3bを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体4,4と、該移動体4,4にリンク5a〜5dを介して前記枠体2内の閉鎖位置イから屋外の第1開放位置ロに平行に突き出し可能に支持された障子7と、前記リンク5a〜5d及び移動体4をワイヤ(紐状部材)8を介して操作して閉鎖位置イから第1開放位置ロへの障子7の開閉と、第1開放位置ロから一側方の第2開放位置ハへの障子5のスライドとを連続的に行う操作部9とを備えている。本実施例の操作部9は手動式であり、操作用のハンドル9aを有しているが、操作部は電動式であっても良く、その場合はハンドルを有しない。
【0012】
前記障子7は、上框10a、下框10b及び左右の縦框10c,10dを框組してなる框体10内にパネル例えばガラスパネル11を装着してなる。パネル11としてはアルミパネル等であっても良い。上枠2aの屋外側及び下枠2bの屋外側はそれぞれ内側に開口した断面略コ字状に形成されて左右方向に沿う上下一対のレール3a,3bが形成されている。このようにレール3a,3bを上枠2a及び下枠2bの枠内に収めたことにより、枠内での移動体4のスライド移動が可能となり、移動体4が外部に露出することがなく、意匠性の向上が図れる。上下の移動体4,4は、図5にも示すようにそれぞれ鋼板を折り曲げ加工してなり、その長さは障子7の左右幅の例えば1/3程度である(なお、1/2〜3/5もあり得る)。
【0013】
移動体4には上下のレール3a,3b間に係合して走行する左右一対の車輪12,12が取付けられている。上部の移動体4には上部の一対のリンク5a,5bの基部が水平回動可能に取付けられ、両リンク5a,5bの先端により障子7の上部(上框)が支持されている。下部の移動体4には下部の一対のリンク5c,5dの基部が水平回動可能に取付けられ、両リンク5c,5dの先端により障子7の下部(下框)が支持されている。
【0014】
リンク5a〜5dが閉鎖位置イから屋外の第1開放位置ロへの障子7の突き出し(換言すれば屋内外方向への障子の開閉)を行い、移動体4が第1開放位置ロから一側方(図4の右方)の第2開放位置ハへの障子7の移動(換言すれば左右方向への障子のスライド)を行う。このように役割分担することにより前記リンク5a〜5dの長さを従来のものに比して短くしており、これにより障子7の突き出し量及び垂れ下がりが抑制されている。
【0015】
前記リンク5a〜5dのうち、上下1組のリンク5b,5dの先端間には図5〜図7に示すように連動軸13が掛け渡され、この連動軸13には障子取付部材14が回動自在に取付けられ、この障子取付部材14に障子7の一側部(吊元側の縦框10d)が固着具例えばねじ15で着脱自在に取付固定される。もう1組のリンク5a,5cの先端には相対向して軸部16,16が突設され、両軸部16,16が障子7の上下部(上框及び下框)に設けた軸穴17,17に回動可能に嵌合される。前記上下1組のリンク5b,5dを連動軸13で連動させるために、当該リンク5b,5dの先端には相対向して角軸部(横断面四角の軸部)18,18が突設され、両角軸18,18が内部を角中空部(横断面四角の中空部)13aとされた連動軸13の両端部に嵌合されている。この場合、連動軸13は上下のリンク5b,5d間で上下の角軸部18,18に対して上下方向に移動(摺動)可能に支持されている。
【0016】
連動軸13の外周は横断面円形であり、前記障子取付部材14にその長手方向に貫通して形成された軸穴19には連動軸13が回動可能に嵌合されている。連動軸13の上端部と下端部とには、障子取付部材14の上下端部を当接させてその上下動を規制するリング状の鍔部20,20がねじ21、21で固定されている。下部の角軸部18には上下方向に貫通する軸孔22が形成され、この軸孔22には連動軸13及び障子取付部材14を介して障子7を上下方向に移動調整する建付調整手段としての調整ねじ23が下方から挿通されている。調整ねじ23には角軸部18の上端部に係止されて調整ねじ23の脱落を防止するストッパー(Gリング)24が取付けられている。前記連動軸13の角中空部13a内には、前記調整ねじ23の先端側が螺合する雌ねじ体25がねじ26で固定されている。これにより、調整ねじ23を下方からねじ回しで回すことにより連動軸13及び障子取付部材14を介して障子7を上下に移動させて建付調整できるようになっている。
【0017】
本実施例では、障子7の厚さを例えば46mmとし、該障子7を枠体2内の閉鎖位置イから屋外の第1開放位置ロに突き出した場合、枠体2の屋外面から障子7の屋外面までの突き出し量が50.4mmで、枠体2の屋外面と障子7の屋内面との間に所定の隙間例えば10.4mmが生じるようになっている。この場合、障子7が枠体2の屋外へ平行に突き出して開放されているため、障子7による前方遮蔽効果でプライバシーを確保したまま換気することができる。また、障子7の突き出し時ないし開閉時になるべく屋内外方向に障子7を平行移動させるために、閉鎖位置イでのリンク5a〜5dの角度(枠体に平行な面に対する角度)αを屋内側に例えば−15度程度にしている(図3参照)。この位置からリンク5a〜5dが屋外側へ例えば105度回動して丁度屋内外方向に平行になる。
【0018】
この場合、4つのリンク5a〜5dのうちの1つのリンクを回動させて他のリンクを追従させようとすると、他のリンクが死点(デッドポイント)で動かなくなることがあることから、これを防止して全てのリンクが確実に動くようにするために、下部の移動体4には2つのリンク5c,5dの間にもう1つのリンク(回動アーム)6の基端部が水平回動可能に取付けられている。この回動アーム6の先端には上向きの軸部27が突設され、該軸部27が障子7の下部(下框)に設けた軸穴28に回動可能に嵌合されている(図5参照)。
【0019】
回動アーム6の基部には前記ワイヤ8を巻き付けたプーリ30が設けられ、該プーリ30には中心及びその両側にピン31a〜31cが下向きに突設され、前記下枠2bには前記ピン31a〜31cをガイドして障子7の開閉とスライドを切替える切替部材32が設けられている。前記3つのピン31a〜31cはプーリ30の直径方向に並んで配置されている(図8〜図9参照)。実施例の場合、図3,図4に示すように下枠2bに操作部9が設けられ、この操作部9から平面視で左右にワイヤ8の両端が引き出され、下枠2bの両端部に配置したワイヤガイド33,33を経由してプーリ30まで導かれている。
【0020】
プーリ30は上下2つの溝30a,30bを有している。左側のワイヤガイド33から導かれたワイヤ8の一端は一方の溝30aに右巻きに巻き付けられて止着されている。右側のワイヤガイド33から導かれたワイヤ8の他部は他方の溝30bに左巻きに巻き付けられて止着されている。従って、障子7を開けるべく操作部9によりワイヤ8を右回りに操作するとプーリ30には右回りの力が作用し、障子7を閉めるべくワイヤ8を左回りに操作するとプーリ30には左回りの力が作用するようになっている。
【0021】
プーリ30の下部に直径方向に直線状に並んで突設された3つのピン31a〜31cの配列方向に対して回動アーム6は直角に配置されている。閉鎖位置の回動アーム6のプーリ30に対応する下枠2bの位置に、前記切替部材32が設けられている。この切替部材32には、図9に示すように前記3つのピン31a〜31cが一列となって左右方向に移動可能な直線状の第1溝34と、この第1溝34の終端(左端)34aに位置した左側のピン31bを中央のピン31aを支点として左回りに案内する円弧状の第2溝35と、右側のピン31cを中央のピン35aを支点として左回りに案内する円弧状の第3溝36とが形成されている。ワイヤ8を左回りに操作してプーリ30を左方へ移動させると、左側のピン31bが第1溝34の終端(左端)34aに位置すると、プーリ30の左回りの力の作用で左右のピン31b,31cが第2溝35と第3溝36に入って左回りに移動し、プーリ30と共に回動アーム6が左回りに回動する。第2溝35及び第3溝36には、回動アーム6が屋内側に−15度回動した閉鎖位置で左右のピン31b,31cの移動を止める終端35a,36aが設けられている。
【0022】
この閉鎖位置の状態が図9の(a)に示す閉時の状態である。この状態から障子7を開けるべくワイヤ8を右回りに操作すると、プーリ30には右回りの力が作用することから左右のピン31b,31cが第2溝35及び第3溝36内を右回りに移動し、これら第2溝35及び第3溝36内から出て第1溝34内に直線状に並び、右回りの回動が第1溝34によって阻止される。この時、回動アーム6が第1開放位置になり、この第1開放位置の状態が図9の(b)に示す開時の状態である。更にワイヤ8を右回りに操作すると、3つのピン31a〜31cは直線状を保ったまま(すなわち回動アームを屋外方向に向けたまま)第1溝34に沿って右方へ移動し、これにより回動アーム6と共に移動体4が右方へ移動する。
【0023】
これにより、障子7が開状態を保ったまま屋外側を右方へスライドすることになり、この時の状態が図9の(c)に示すスライド時の状態である。前記下枠2bには、前記第1溝34と連続して3つのピン31a〜31cを直線状に一列に保ちつつ案内するレール37が設けられている。このレール37は3つのピン31a〜31cの片側に接しているため、プーリ30の回動を阻止することができ、回動アーム6が屋外側に突出した状態を維持しつつ移動体4を左右方向に移動させることができる。
【0024】
以上の構成からなる開口部装置1の作用を述べる。閉鎖位置にある障子7を屋外の第1開放位置イに突き出す場合には、操作部9のハンドル9aを回してワイヤ8を平面視で右回りに操作する。すると、切替部材32により回動アーム6が図9(a)の閉時の状態から同図(b)の開時の状態に回動し、この回動アーム6の回動によりリンク5a〜5cが追従して回動し、障子7が枠体2内の閉鎖位置イから屋外の第1開放位置ロに突き出しされる。この障子7の開状態で、プライバシーを確保したまま換気ができる。
【0025】
この状態から障子7を側方へずらして開放感を得たり、障子7の屋外面を清掃したりする場合には、更に操作部9のハンドル9aを回してワイヤ8を右回りに操作すると、回動アーム6の基部の3つのピン31a〜31cが切替部材32の第1溝34及びレール37に規制されて回動アーム6が屋外方向に突出した状態のまま横方向にスライドする図9(c)のスライド時の状態となり、障子7を第1開放位置ロから一側方の第2開放位置ハに平行移動(スライド)することができる。このようにして障子7を横方向にスライドさせて窓を大きく開放することができるため、開放感が得られると共に、障子7の屋外面を容易に清掃することが可能となる。この状態から操作部9のハンドル9aの操作でワイヤ8を前記とは逆回り(左回り)に操作すると、前記とは逆の順序で障子7を閉めることができる。
【0026】
前記開口部装置1によれば、建物の開口部に設けられる上枠2a、下枠2b及び左右の縦枠2c,2dからなる枠体2と、その上枠2a及び下枠2bにそれぞれガイド3a,3bを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体4,4と、該移動体4にリンク5a〜5d(及び回動アーム6を含む)を介して前記枠体2内の閉鎖位置イから屋外の第1開放位置ロに平行に突き出し可能に支持された障子7と、前記リンク5a〜5c及び移動体4をワイヤ8を介して操作して閉鎖位置イから第1開放位置ロへの障子7の開閉と、第1開放位置ロから一側方の第2開放位置ハへの障子7のスライドとを連続的に行う操作部9とを備えているため、すなわち障子7の突き出しをリンク5a〜5dで行い、障子7のスライドを移動体4で行うというように使い分けたことにより、リンク5a〜5dの長さを短くでき、障子7の突き出し量を適正量に抑えて面格子の取付けが可能になると共に、障子7の垂れ下がりを抑制することができる。なお、障子7の垂れ下がりを更に抑制するために、下部のリンク5c,5d,6が屋外側へ回動する時にリンク5c,5d,6の先端側が斜め上方を向くように構成されていても良い。
【0027】
また、前記リンク5a〜5d(及び回動アーム6を含む)のうち、少なくとも下部の1つのリンク(回動アーム)6には前記ワイヤ8を巻き付けたプーリ30が設けられ、該プーリ30には中心及びその両側にピン31a〜31cが突設され、前記下枠2bには前記ピン31a〜31cをガイドして障子7の開閉とスライドを切替える切替部材32が設けられているため、障子7の開閉とスライドをワイヤ8の操作で容易に行うことが可能となる。更に、前記リンクのうち、上下一組みのリンク5b,5dの先端部間には連動軸13が掛け渡され、該連動軸13に回動可能に支持された障子取付部材14に前記障子7の一側部が着脱可能に取付けられているため、障子7の取付け及び取外しが容易になり、施工性及びメンテナンス性の向上が図れる。また、前記リンクのうち、上下一組みのリンク5b,5dの先端部間には連動軸13が掛け渡され、該連動軸13に前記障子7の一側部が支持されていると共に障子7を上下に移動調整する建付調整手段(調整ねじ)23が設けられているため、障子7の建付調整が容易にできる。
【0028】
図10は他の実施の形態としてのワイヤの配線構造を示す図である。本実施の形態において、前記実施の形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では回動アーム6を設ける代わりに、下部の2つのリンク5c、5dの基部にプーリ30x,30yがそれぞれ設けられ、これらのプーリ30x,30yにワイヤ8が順に巻き付けられている。ワイヤ8は各プーリ30x,30y上の所定位置のワイヤ固定部38,38でプーリ30x,30yに対して固定(止着)されている。また、両リンク間5c,5dのワイヤ8部分にはワイヤ8の緩みを取るためのワイヤ伸縮調整具40が取付けられている。本実施の形態によれば、回動アーム6を用いなくても左右のリンク5c,5dを確実に回動操作することができる。
【0029】
以上、本発明の実施の形態(実施例)を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。例えば、操作部は手動式に限定されず、電動式であっても良い。また、操作部は遠隔操作されるように構成されていても良く、例えば開口部装置が出窓に適用される場合や高さの高い位置の窓に適用される場合などに好適である。紐状部材としては、ワイヤ(ワイヤロープ)以外に、例えば、ケーブル、ピアノ線、チェーン、紐等であっても良い。障子の取付性上、上部のリンク5aの軸部16は脱着可能になっていることが好ましい。建具としては、上部のリンク5aを有しないものであっても良い。前記実施の形態では、ワイヤを巻き付けたプーリにピンが突設されているが、ピンはワイヤを巻き付けたプーリに限定されるものではなく、例えば他のリンクの基部にワイヤを巻き付けないプーリを設け、このプーリにピンを突設しても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0031】
(1)請求項1の発明によれば、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを行う操作部とを備えているため、すなわち障子の突き出しをリンクで行い、障子のスライドを移動体で行うというように使い分けたことにより、リンクの長さを短くでき、障子の突き出し量を適正量に抑えることができると共に、障子の垂れ下がりを抑制することができる。
【0032】
(2)請求項2の発明によれば、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、少なくとも下部の1つリンクにはプーリが設けられ、該プーリには中心及びその両側にピンが突設され、前記下枠には前記ピンをガイドして障子の開閉とスライドを切替える切替部材が設けられているため、請求項1と同じ効果が得られる他に、障子の開閉とスライドを紐状部材の操作で容易に行うことが可能となる。
【0033】
(3)請求項3の発明によれば、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、上下一組みのリンクの先端部間には連動軸が掛け渡され、該連動軸に回動可能に支持された障子取付部材に前記障子の一側部が着脱可能に取付けられているため、請求項1と同じ効果が得られる他に、障子の取付け及び取外しが容易になり、施工性及びメンテナンス性の向上が図れる。
【0034】
(4)請求項4の発明によれば、建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、上下一組みのリンクの先端部間には連動軸が掛け渡され、該連動軸に前記障子の一側部が支持されていると共に障子を上下に移動調整する建付調整手段が設けられているため、請求項1と同じ効果が得られる他に、障子の建付調整が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す開口部装置の縦断面図である。
【図2】同開口部装置の障子開状態を示す縦断面図である。
【図3】同開口部装置の横断面図である。
【図4】同開口部装置の障子スライド開放状態を示す横断面図である。
【図5】同開口部装置の概略的要部分解斜視図である。
【図6】連動軸部分の断面図である。
【図7】同連動軸部分の斜視図である。
【図8】切替部材の斜視図である。
【図9】切替部材におけピンの動きを説明する説明図である。
【図10】他の実施の形態としてのワイヤの配線構造を示す図である。
【符号の説明】
1 開口部装置
2 枠体
3a,3b レール(ガイド)
4 移動体
5a〜5d リンク
6 回動アーム(リンク)
7 障子
8 ワイヤ(紐状部材)
9 操作部
13 連動軸
14 障子取付部材
23 調整ねじ(建付調整手段)
32 切替部材
Claims (4)
- 建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを行う操作部とを備えたことを特徴とする開口部装置。
- 建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体をワイヤにより操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、少なくとも下部の1つのリンクにはプーリが設けられ、該プーリには中心及びその両側にピンが突設され、前記下枠には前記ピンをガイドして障子の開閉とスライドを切替える切替部材が設けられていることを特徴とする開口部装置。
- 建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、上下一組みのリンクの先端部間には連動軸が掛け渡され、該連動軸に回動可能に支持された障子取付部材に前記障子の一側部が着脱可能に取付けられていることを特徴とする開口部装置。
- 建物の開口部に設けられる上枠、下枠及び左右の縦枠からなる枠体と、その上枠及び下枠にそれぞれガイドを介して左右方向に移動可能に設けられた移動体と、該移動体にリンクを介して前記枠体内の閉鎖位置から屋外の第1開放位置に平行に突き出し可能に支持された障子と、前記リンクと共に移動体を紐状部材により操作して閉鎖位置から第1開放位置への障子の開閉及び第1開放位置から一側方の第2開放位置への障子のスライドを連続的に行う操作部とを備え、前記リンクのうち、上下一組みのリンクの先端部間には連動軸が掛け渡され、該連動軸に前記障子の一側部が支持されていると共に障子を上下に移動調整する建付調整手段が設けられていることを特徴とする開口部装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003056629A JP2004263492A (ja) | 2003-03-04 | 2003-03-04 | 開口部装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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ID=33120252
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JP (1) | JP2004263492A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007321403A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Kyoei Ind Co Ltd | 収納庫 |
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2003
- 2003-03-04 JP JP2003056629A patent/JP2004263492A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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