JP2004262020A - 搬送ベルトユニットおよび記録装置 - Google Patents

搬送ベルトユニットおよび記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性を確保しつつ高画質な印字を可能にする記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置は、有端ベルト106上に用紙を静電吸着して用紙幅対応(非走査型)の記録ヘッド44の下を通過させることによって、高速印字可能としている。一方、搬送ベルトユニット19は、駆動ローラ100と従動ローラ102に張架させた2本の無端ベルト104A、104Bの間に有端ベルト106を取りつけることによって構成されており、無端ベルト間で有端ベルト106のない部分が開口部112とされている。したがって、記録ヘッド44と対向させて搬送ベルトユニット19の内部にメンテナンス装置81を配置することによって、メンテナンスを迅速にしかも記録ヘッドを移動させることれなく行なうことができる。したがって、生産性を確保しつつ高画質な印字を可能とすることができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録手段から記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置、およびそれらの機能を備えるファクシミリ,複写機,プリンタ複合機,ワークステーション等の出力機器として用いられる記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オフィスにおけるカラー文書の普及はめざましく、そのための様々な出力機器が提案されている。特に、小型化が可能で低価格なインクジェット方式が様々な出力機器に使用されている。
【0003】
インクジェット方式で用いられる記録ヘッドは、エネルギ発生手段と、エネルギ発生手段で発生したエネルギをインク吐出力に変換するエネルギ変換手段と、インク吐出力によってインク滴を吐出するインク吐出口と、インク吐出口に連通してインクを供給するインク供給路とから構成される。エネルギ発生手段としては、ピエゾ素子等の電気機械変換体を用いた手段や発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によってインクを加熱して気泡を発生させ、この気泡の生成によってインク滴を吐出させる手段等がある。
【0004】
電気熱変換素子を利用する記録ヘッドでは、電気熱変換素子が小型であるためインク吐出口を高密度で配置することが可能であるだけでなく、その製造技術として半導体集積回路製造技術を転用することが可能であるため、高精度のインク吐出口を多数備えた記録ヘッドを小型化することができ、低コストで製造可能になる。
【0005】
しかしながら、現在、主に普及しているのは記録紙を搬送しながら記録ヘッドを往復運動させて1ラインずつ印字を行うシリアルスキャンと呼ばれる印字方式である。この方式は小型・低コストであるが、用紙全体にわたって画像を形成するために記録ヘッドのスキャンが複数回必要となり、印字速度が遅いという欠点がある。印字速度を向上させるためにはスキャン回数を低減させる必要があり、記録ヘッドの長尺化が必須となる。これを極限まで推し進めたものが紙幅の記録ヘッドで行なう非走査の印字方式である。この印字方式は、記録紙の紙幅とほぼ同一の長さにわたって多数の吐出口を配列した紙幅対応の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であり、固定された記録ヘッドに対して記録紙が移動することによって記録が行われる。
【0006】
このように、印字速度を向上させてオフィスユースに対応するために、用紙幅対応の非走査型の記録ヘッドによって用紙を連続搬送しつつ印字するインクジェット記録装置が提案されている。
【0007】
一方、インクジェット記録装置では、インク吐出性能を良好に維持するために、メンテナンス装置によって非印字時のインク滴の吐出(ダミージェット)やノズル面の清掃(ワイピング)、さらにはインクの乾燥防止(キャッピング)などが必要とされている。
【0008】
例えば、非印字状態が長時間継続すると、乾燥したインクが増粘してノズルが詰まったり、ノズル面に埃が付着する。この結果、インク滴が吐出不能(ドット抜け)になったりインク滴の吐出方向が変化して、印字品質が低下したり印字不能になるからである。
【0009】
そこで、一定期間印字を休止する場合には、インクジェット記録装置内において記録ヘッドを印字位置からメンテナンス位置に移動させ、記録ヘッドのノズル面に付着した埃などをワイパーで除去して、ノズル面をリフレッシュすることを行なう。
【0010】
また、インクの粘度変化や気泡の発生によってインク滴の吐出性能が変化することを防止するために、非印字時に記録ヘッドから受け部材にインク滴を吐出させることを行う。
【0011】
さらに、記録ヘッドのノズル面(ノズル)の乾燥を防止するために、キャップ部材が配設されている。キャップ部材は、ゴム部をノズル面に圧着させることにより、ノズル面(ノズル)を外部から気密にするものである。
【0012】
上記のように構成されたインクジェット記録装置では、所定枚数の印字が終了すると一旦装置の印字を停止し、メンテナンス動作を行なう。したがって、連続印字する場合に生産性を低下させてしまう。
【0013】
このような課題を対応するために、ダミージェットを受ける受け部材を記録ヘッドのノズル面の対向位置に配置したものが提案されている(例えば、特許文献1、2。以下、それぞれ従来例1、2という)。従来例1、2に係るインクジェット記録装置では、用紙搬送用ベルトが受け部材の下側を通過するように構成することによって、記録ヘッド(ノズル面)の対向位置に受け部材を配設している。したがって、連続印字中に先行する用紙が通過してから後続の用紙先端が到達するまでにダミージェットを受け部材に吐出可能になり、生産性の向上が図られている。
【0014】
また、搬送用ベルトにダミージェット用の孔部を形成することによって、連続印字中にダミージェットを可能にして生産性の向上を図っているものがある(特許文献3、以下、従来例3という)。
【0015】
【特許文献1】
特開平11−348313号公報
【特許文献2】
特開平12−15835号公報
【特許文献3】
特開平13−113690号公報
【0016】
【発明が解決すべき課題】
しかし、従来例1、2では、ダミージェット以外のメンテナンス動作を行なう場合に、記録ヘッドを印字位置からメンテナンス位置に移動させる。このように、メンテナンス位置と印字位置の間で記録ヘッドを移動させる構成をとると、この移動によって印字位置における記録ヘッドのアライメントずれを生じ、印字画質が一定しないという不都合を生ずる。また、記録ヘッドを装置内で移動させるため、装置構成が複雑になるという不都合があった。
【0017】
一方、従来例3のように孔部を空けたベルトで用紙を搬送すると、短時間の駆動では問題なく印字されたサンプルが出力されるが、長時間続けて駆動させると、ベルトの孔部の端部に応力が集中し、ベルトの安定走行に支障をきたすことがある。この結果、印字画質の低下を生ずることがある。
【0018】
そこで、本発明は、上記不都合を解決するために、開口部が形成されていても耐久性を有するベルト搬送ユニットを提供することを目的とする。また、生産性を確保しつつ、高画質な画像を形成できる記録装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、メンテナンス動作が比較的容易な構成で達成できる記録装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決する手段】
請求項1記載の搬送ベルトユニットは、駆動ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラ間に相互に間隔をあけて張架された複数の無端ベルトと、前記複数の無端ベルト間に取りつけられ、前記無端ベルトよりも回転方向長さが短く、搬送物を保持する有端ベルトと、を備え、無端ベルト間において前記有端ベルトが取り付けられていない部分が開口部とされたことを特徴とする。
【0020】
請求項1記載の搬送ベルトユニットの作用について説明する。
【0021】
ベルト搬送機構において、ベルトに孔部を設けると孔部の端部に応力が集中するため、ベルトの耐久性の点で問題を生ずる。
【0022】
しかし、本発明のベルト搬送機構では、複数のローラ間に相互に間隔をあけて張架された複数の無端ベルト間に無端ベルトよりも回転方向長さが短い有端ベルトを取りつけ、複数の無端ベルト間で有端ベルトのない部分を開口部としているため、十分な耐久性を確保しつつ、ベルト上に孔部(開口部)を形成することができる。
【0023】
したがって、このようなベルト搬送機構を記録装置に適用することによって、メンテナンス装置と記録ヘッドを対向配置し、開口部を介してメンテナンス動作可能に構成することができる。この場合に、ベルト耐久性が十分に確保されているため、長期にわたって安定して高画質な印字を行なうことができる。
【0024】
請求項2記載の搬送ベルトユニットは、請求項1記載の搬送ベルトユニットにおいて、前記有端ベルトは、少なくとも回転方向先端部と後端部が前記無端ベルトに固定されていることを特徴とする。
【0025】
請求項2記載の搬送ベルトユニットの作用について説明する。
【0026】
有端ベルトは、少なくとも回転方向先端部と後端部が無端ベルト上に固定されているため、有端ベルトの平面性が確保される。すなわち、有端ベルト上の搬送物が安定して搬送される。したがって、この搬送ベルトユニットが記録装置に適用された場合には、有端ベルトに保持された記録媒体と記録ヘッドの液滴吐出面との距離が一定に保たれ、高画質な印字が可能になる。
【0027】
請求項3記載の記録装置は、記録媒体を搬送する請求項1または2記載の搬送ベルトユニットと、前記搬送ベルトユニットに対向配置され、当該搬送ベルトユニットによって搬送される記録媒体に対して液滴を吐出することによって前記記録媒体上に画像形成する記録ヘッドと、搬送ベルトユニット内部に前記記録ヘッドと対向配置され、当該記録ヘッドのメンテナンスを行なうメンテナンス装置と、を備えることを特徴とする。
【0028】
請求項3記載の記録装置の作用について説明する。
【0029】
搬送ベルトユニットによって搬送される記録媒体に対して記録ヘッドから液滴を吐出することによって記録媒体上に画像が形成される。この際、記録媒体は、複数のベルト間に張架された保持部に保持されて搬送される。一方、記録ヘッドの下を保持部が通過後は、複数の無端ベルト間に形成された開口部が位置する。したがって、搬送ベルトユニットの内部に配設されたメンテナンス装置が、記録ヘッドの液滴吐出性能を維持するために、開口部を介して記録ヘッドにメンテナンスを行なうことが可能である。また、上述のように、搬送ベルトユニットでは、複数の無端ベルト間において保持部がない領域を開口部としているため、経時的に劣化して破断する等のおそれがなく、ベルトに孔部を設けた場合と異なり、応力集中による経時劣化という問題なく記録媒体を安定して搬送することができる。したがって、高画質の画像形成を行なうことができる。また、メンテナンス動作を行なうために、記録ヘッドが移動する必要がないため、記録ヘッドの移動による印字位置のアライメントずれがなく、また、装置構成が簡略化される。
【0030】
請求項4記載の記録装置は、請求項3記載の記録装置において、前記搬送ベルトユニットは、前記開口部が前記記録ヘッドに対向する位置に停止されることを特徴とする。
【0031】
請求項4記載の記録装置の作用について説明する。
【0032】
開口部が記録ヘッドに対向するように搬送ベルトユニットが停止されるため、印字終了時や印字開始前に、開口部を挟んで記録ヘッドに対向配置されているメンテナンス装置が直ちにメンテナンスに移行することができる。すなわち、メンテナンスにかかる時間を最小限に抑制することができ、印字生産性を向上することができる。
【0033】
請求項5記載の記録装置は、請求項4記載の記録装置において、前記開口部が前記記録ヘッドに対向する位置となるように搬送ベルトユニットの駆動を停止する制御機構を備えることを特徴とする。
【0034】
請求項5記載の記録装置の作用について説明する。
【0035】
制御機構によって搬送ベルトユニットの駆動が停止されることによって、開口部が記録ヘッドと対向する位置に位置決めされる。
【0036】
請求項6記載の記録装置は、請求項3〜5のいずれか1項記載の記録装置において、前記有端ベルトにおいて、前記記録媒体を保持する保持領域の回転方向長さが少なくとも前記記録媒体の最大長さ以上であることを特徴とする。
【0037】
請求項6記載の記録装置の作用について説明する。
【0038】
有端ベルトの保持領域の回転方向長さが記録媒体の最大長さ以上であるため、最大長さの記録媒体も確実に有端ベルトの保持領域で保持できる。したがって、記録媒体を安定的に搬送でき、サイズに拘わらず記録媒体に高画質な印字を行なうことができる。
【0039】
請求項7記載の記録装置は、請求項3〜6のいずれか1項記載の記録装置において、前記ローラの近傍に前記無端ベルトあるいは前記有端ベルトを支持するベルト搬送補助手段が配置されたことを特徴とする。
【0040】
請求項7記載の記録装置の作用について説明する。
【0041】
無端ベルト、あるいは有端ベルトを支持するベルト搬送補助手段が駆動ローラあるいは従動ローラの近傍に配置されているため、記録媒体を保持して搬送する有端ベルトの平面性が良好に確保される。したがって、有端ベルトに保持された記録媒体と記録ヘッドの液滴吐出面との距離が一定に保たれ、高画質に印字できる。
【0042】
請求項8記載の記録装置は、請求項3〜7のいずれか1項記載の記録装置において、前記メンテナンス装置は、前記記録ヘッドの液滴吐出面に対して接近離間可能で、前記液滴吐出面に圧接して当該液滴吐出面を気密にすると共に、非印字時に吐出された液滴が着弾するキャップ手段と、前記液滴吐出面をワイピングする清掃手段と、を備えることを特徴とする。
【0043】
請求項8記載の記録装置の作用について説明する。
【0044】
メンテナンス装置はキャップ手段と清掃手段を有するため、搬送ベルトユニットの開口部が記録ヘッドの液滴吐出面と対向する位置に位置する場合に、キャップ手段を液滴吐出面に圧接させて液滴吐出面を気密にすることによって、記録ヘッドのノズル面や液体が乾燥することを防止できると共に、記録ヘッドから離間させた状態で記録ヘッドから吐出された液滴(ダミージェット)を受けることができる。
【0045】
また、清掃手段によって液滴吐出面をワイピングすることによって、液滴吐出面の汚れを除去でき、液滴吐出性能を良好に維持することができる。
【0046】
請求項9記載の記録装置は、請求項8記載の記録装置において、前記清掃手段は、前記記録ヘッドの液滴吐出面に対して接近離間可能であり、清掃時に前記液滴吐出面に当接することを特徴とする。
【0047】
請求項9記載の記録装置の作用について説明する。
【0048】
搬送ベルトユニットの開口部が記録ヘッドの液滴吐出面と対向する位置に位置する場合に、清掃手段を液滴吐出面に当接させることによって液滴吐出面の汚れを除去でき、液滴吐出性能を良好に維持することができる。なお、清掃終了後には、清掃手段が液滴吐出面から離間することによってベルト搬送を妨げることもない。
【0049】
請求項10記載の記録装置は、請求項9記載の記録装置において、前記清掃手段は、清掃時に前記液滴吐出面に当接して当該液滴吐出面に沿って移動することを特徴とする。
【0050】
請求項10記載の記録装置の作用について説明する。
【0051】
清掃手段は、清掃時に液滴吐出面に当接して当該液滴吐出面に沿って移動、すなわち液滴吐出面に対して摺接することによって液滴吐出面の汚れを確実に除去することができる。
【0052】
請求項11記載の記録装置は、請求項10記載の記録装置において、前記清掃手段は、清掃時に前記液滴吐出面に当接して当該液滴吐出面に沿って往復移動することを特徴とする。
【0053】
請求項11記載の記録装置の作用について説明する。
【0054】
清掃手段は、液滴吐出面に対して摺接される際に液滴吐出面に沿って往復移動されることによって液滴吐出面の汚れを一層確実に除去できる。
【0055】
請求項12記載の記録装置は、請求項8〜11のいずれか1項記載の記録装置において、前記キャップ手段と前記清掃手段は相対変位可能に駆動されることを特徴とする。
【0056】
請求項12記載の記録装置の作用について説明する。
【0057】
キャップ手段と清掃手段が相対変位可能に駆動されることによってメンテナンス装置をコンパクトに配置することができる。
【0058】
請求項13記載の記録装置は、請求項3〜12のいずれか1項記載の記録装置において、前記有端ベルトは、前記無端ベルト上に平板部材を介して固定されたことを特徴とすることを特徴とする。
【0059】
請求項13記載の記録装置の作用について説明する。
【0060】
有端ベルトを無端ベルトに対して平板部材を介して固着しているため、ローラ上に巻きかけられた(曲げ)位置においても、有端ベルトの先端あるいは後端が幅方向において波打つことが防止される。
【0061】
請求項14記載の記録装置は、請求項3〜13のいずれか1項記載の記録装置において、前記搬送ベルトユニットにおいて前記記録媒体の搬送方向上流側に当該記録媒体を前記有端ベルトに保持させる保持手段を備えることを特徴とする。
【0062】
請求項14記載の記録装置の作用について説明する。
【0063】
保持手段によって搬送ベルトユニットの有端ベルトに記録媒体を確実に保持させることができる。
【0064】
請求項15記載の記録装置は、請求項3〜14のいずれか1項記載の記録装置において、前記搬送ベルトユニットにおいて前記記録媒体の搬送方向下流側に当該記録媒体を前記有端ベルトから剥離させる剥離手段を備えることを特徴とする。
【0065】
請求項15記載の記録装置の作用について説明する。
【0066】
搬送ベルトユニットの記録媒体の搬送方向下流側に配設された剥離手段によって、搬送ベルトユニットの有端ベルトに保持された記録ベルトを有端ベルトから確実に剥離させることができる。
【0067】
請求項16記載の記録装置は、請求項3〜15のいずれか1項記載の記録装置において、前記有端ベルトが前記記録媒体を保持しない位置に設けられ、前記有端ベルトを清掃するベルト清掃手段を備えたことを特徴とする。
【0068】
請求項16記載の記録装置の作用について説明する。
【0069】
搬送ベルトユニットにおいて、有端ベルトが記録媒体を保持しない位置においてベルト清掃手段で清掃されるため、記録ヘッドからの液滴吐出によって有端ベルトが汚れても、次の記録媒体を保持するまでにこの汚れを確実に除去でき、有端ベルトの汚れが記録媒体に付着することを防止できる。
【0070】
請求項17記載の記録装置は、請求項3〜16のいずれか1項記載の記録装置において、前記無端ベルトが張架されたローラには、ベルトの幅方向端部に当接する突起が幅方向両端に設けられていることを特徴とする。
【0071】
請求項17記載の記録装置の作用について説明する。
【0072】
複数の無端ベルトは、有端ベルトが係止されていることによって間隔が一定にされる。この状態で、幅方向両端に位置する無端ベルトの端部がそれぞれローラの突起に当接されているため、無端ベルトの幅方向位置が一定にされる。すなわち、無端ベルトの幅方向位置が回転駆動によって変化することを防止できる。このように、有端ベルトが幅方向位置一定で回転駆動されるため、有端ベルトで搬送される記録媒体に対する印字が一層高画質になる。
【0073】
請求項18記載の記録装置は、請求項3〜17のいずれか1項記載の記録装置において、前記無端ベルト、前記有端ベルトに張力を付与する張力付与手段が前記従動ローラに設けられたことを特徴とする。
【0074】
請求項18記載の記録装置の作用について説明する。
【0075】
従動ローラに張力付与手段を設けたことにより、駆動ローラと従動ローラの間に張架される無端ベルトに所定の張力を付与することができ、無端ベルトおよび有端ベルトを所定の平面状態に維持することができる。
【0076】
請求項19記載の記録装置は、請求項3〜18のいずれか1項記載の記録装置において、前記記録ヘッドは、記録媒体幅よりも大きい印字幅を有することを特徴とする。
【0077】
請求項19記載の記録装置の作用について説明する。
【0078】
記録ヘッドが記録媒体幅よりも大きい印字幅を有することによって、固定された記録ヘッドから搬送される記録媒体に液滴を吐出するだけで、記録媒体の全幅に印字できる。したがって、高速印字(生産性高く印字すること)が可能になる。
【0079】
請求項20記載の記録装置は、請求項3〜19のいずれか1項記載の記録装置において、前記記録ヘッドは、複数の単位記録ヘッドから構成されていることを特徴とする。
【0080】
請求項20記載の記録装置の作用について説明する。
【0081】
単価の安い単位記録ヘッドを複数組み合わせて記録ヘッドを構成することによって、低コストで記録ヘッドを構成することができる。
【0082】
請求項21記載の記録装置は、請求項20記載の記録装置において、前記記録ヘッドは、幅方向に配列された複数の単位記録ヘッドから構成される記録ヘッドアレイが複数組み合わされて構成されていることを特徴とする。
【0083】
請求項21記載の記録装置の作用について説明する。
【0084】
複数の単位記録ヘッドを幅方向に配列した記録ヘッドアレイを複数組み合わせて記録ヘッドを構成することによって単位記録ヘッドの配置の自由度が向上する。
【0085】
請求項22記載の記録装置は、請求項21記載の記録装置において、前記清掃手段は、記録ヘッドアレイ毎に制御可能であることを特徴とする。
【0086】
請求項22記載の記録装置の作用について説明する。
【0087】
清掃手段は、液滴吐出面の汚れの大きい記録ヘッドアレイのみを選択的に清掃することができると共に、記録ヘッドアレイを構成する単位記録ヘッドを一斉に清掃することができる。
【0088】
請求項23記載の記録装置は、請求項3〜22のいずれか1項記載の記録装置において、前記記録媒体の搬送方向に沿って複数の前記記録ヘッドが配設されていることを特徴とする。
【0089】
請求項23記載の記録装置の作用について説明する。
【0090】
記録媒体の搬送方向に沿って複数の記録ヘッドを配置することによって、多色印字等が可能になる。
【0091】
請求項24記載の記録装置は、請求項23記載の記録装置において、前記複数の記録ヘッドは、異なる色の液体が吐出されることを特徴とする。
【0092】
請求項24記載の記録装置の作用について説明する。
【0093】
異なる色の液体を吐出する記録ヘッドを複数配置することによって、多色印字が可能になる。
【0094】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。
(インクジェット記録装置の全体構成)
先ず、インクジェット記録装置の全体構成について簡単に説明する。
【0095】
インクジェット記録装置10は、図1に示すように、用紙を送り出す用紙供給部12と、用紙供給部12から供給された用紙に画像形成を行なう記録部20と、記録部20で画像形成された用紙を外部に排出する排出部22とから基本的に構成される。
【0096】
用紙供給部12は、トレイ13から引出ローラ14で用紙が1枚ずつ引き出され、ガイド部材15、17および搬送ロール対21を介して記録部20に供給するものである。
【0097】
記録部20は、用紙を一定速度で搬送する搬送ベルトユニット19と、搬送ベルトユニット19で搬送される用紙に対してインク滴を吐出して用紙に画像形成する記録ヘッド部16と、搬送ベルトユニット19の内部に配設され、記録ヘッド部16のメンテナンスを行なうメンテナンス部18とから構成される。
【0098】
すなわち、搬送ベルトユニット19によって連続的に(停止することなく)搬送される用紙に対して記録ヘッド部16からインク滴が吐出され当該用紙に画像形成する構成である。なお、記録部20については後述するので、詳細な説明を省略する。
【0099】
排出部22は、記録部20で画像が形成された用紙を搬送ベルト28を介して外部に排出するものである。
(搬送ベルトユニットの構成)
搬送ベルトユニット19は、図2に示すように、駆動ローラ100と、従動ローラ102と、駆動ローラ100と従動ローラ102の間に張架された一対の無端ベルト104A、104Bと、無端ベルト104A、104B間に取り付けられた有端ベルト106と、有端ベルト106を無端ベルト104A、104Bに係止する一対の係止部材108A、108Bとから基本的に構成される。
【0100】
駆動ローラ100は、張架された無端ベルト104A、104Bおよび無端ベルト104A、104Bに取り付けられた有端ベルト106を回転駆動するものである。
【0101】
駆動ローラ100の材料としては、金属全般(SUS、アルミ材など)が使用可能であり、また所定の強度が確保されたプラスチック材も使用可能である。また、ベルトをローラに巻き付けたときにベルトの裏面とローラ表面との摩擦を確保するために、金属ローラの表面にゴム材をコートしたものでも良い。
【0102】
従動ローラ102は、駆動ローラ100の駆動回転力が無端ベルト104A、104Bを介して伝達されて従動するものであり、駆動ローラ100と共に無端ベルト104A、104Bを支持するものである。なお、本実施形態では、従動ローラ102が1つであるが複数でも良い。
【0103】
従動ローラ102の材料としては、金属全般(SUS、アルミ材など)が使用可能であり、所定の強度を有するプラスチック材も使用可能である。また、ベルトなどをローラに巻き付けたときにベルトの裏面とローラ表面との摩擦を確保するために、金属ローラの表面にゴム材をコートしたものでも良い。
【0104】
本実施形態では、駆動ローラ100、従動ローラ102をSUS材から形成した。なお、駆動ローラ100、従動ローラ102は、無端ベルト104A、104Bが張架される軸部100A、102Aと、その幅方向両端に設けられ100A、102Aよりも径の大きい突起部100B、102Bが形成されている。
【0105】
無端ベルト104A、104Bは、継ぎ目のないシームレスベルトであり、安定して搬送できるようにあまり伸縮せず、耐久性を有するものである。なお、無端ベルト104A、104Bは、張力付与手段によって所定のテンションを付与されている。具体的には、駆動ローラあるいは従動ローラにテンションをかけるためのスプリングなどを取り付け、ベルトの周長が伸びる方向にローラを移動、固定させる機構等である。本実施形態では従動ローラ102にスプリング120の弾性力が作用する構成とされている。
【0106】
無端ベルト104A、104Bの材料としては、ゴム材、金属などが挙げられる。ゴム材の場合には、生ゴム、イソプレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、エーテル系ゴム、ポリスルフィド系ゴム、ウレタン系ゴム、フッ素系ゴム、シリコーンゴムなど各種天然ゴム、各種エラストマー(ゴム弾性体)や、これらゴム系材料のブレンドゴム、またはこれらゴム系材料と各種プラスティックとのブレンドゴムなど、各種弾性部材が使用でき、これら材料の接着などによる組合せを用いても良い。
【0107】
これら材料のなかでも耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐磨耗性、加工性の点で、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリジメチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム等が好ましい。
【0108】
また、耐疲労性、耐成形性、ゴム特性などの点で、優れた熱可塑性エラストマーなども好ましい。
【0109】
金属材の場合には、金属全般が使用可能であり、例えばSUS材、アルミ材、鉄などが好適である。また、金属の表面にゴム材をコーテイングしたものでも良い。
【0110】
本実施形態では、無端ベルト104A、104Bとして、EPDMゴムベルトが使用されている。
【0111】
一方、無端ベルト104A、104B間に取りつけられる有端ベルト106は、後述する開口部112を形成するために回転方向長さが無端ベルト104A、104Bよりも短いものである(図1、図2参照)。この有端ベルト106の回転方向先端部106Aと後端部106Bは、それぞれ係止部材108A、108Bによって無端ベルト104A、104Bに対して固着されている。この有端ベルト106のうち、係止部材108A、108Bによって係止されている部分を除いた部分が用紙を搬送する用紙搬送領域106Cとされている。したがって、この用紙搬送領域106Cの回転方向長さが本装置で印字可能なサイズの用紙の最大長手方向長さ(JIS規格のA3長手)よりも長く形成されている。すなわち、有端ベルト106は、駆動ローラ100の駆動回転により無端ベルト104A、104Bと共に駆動され、用紙搬送領域106Cに用紙を保持して搬送するものである。
【0112】
有端ベルト106の材料としては、用紙を保持できる(静電気的に保持可能な)材料、例えば、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアミドなどのポリマーシートなどが挙げられる。
【0113】
特に、耐インク性の点や駆動ローラ100、従動ローラ102に巻き付けて搬送させるときなどの耐応力、耐亀裂性などの点でポリイミド、ポリイミアミドが好ましい。
【0114】
また、耐久性を考慮して、ベース材に上記材料や金属材料(材料全般)を用い、表面に用紙を静電気的に保持可能な半導電性の材料(上記材料など)を被覆させ、2層構造にすることができる。
【0115】
本実施形態では、有端ベルト106が半導電性ポリイミド樹脂材料から形成され、回転方向長さがA3用紙の長手方向長さよりも長い1500mmとされている。
【0116】
一方、有端ベルト106を無端ベルト104A,104Bに係止させる係止部材108A、108Bは、無端ベルト104A、104B上に先端部106A、後端部106Bの浮きが無いように有端ベルト106を止めることが可能な大きさと搬送時に記録ヘッドと干渉しない厚さを有するプレートである。
【0117】
具体的には、係止部材108A、108Bの幅方向長さがJIS規格A4長手長さであり、搬送方向幅が10mm〜30mm程度であり、厚さは強度、記録ヘッドとの干渉を考慮して0.5mm〜3mm程度ということが考えられる。
【0118】
係止部材108A、108Bの材料としては、所定の強度が確保されるプラスチック全般、金属であればSUS材、アルミなどが適用可能である。
【0119】
本実施形態では、係止部材108A、108Bを厚さ1.5mmで幅方向長さ380mm、搬送方向幅20mmのプレートにプラスチック材から形成した。
【0120】
ここで、係止部材108A、108Bを用いて有端ベルト106を無端ベルト104A、104B間に取りつける方法について説明する。
▲1▼ 先ず、無端ベルト104A、104Bの幅方向端部をそれぞれ駆動ローラ100、従動ローラ102の突起部100B、102Bに突き当て、駆動ローラ100、従動ローラ102(軸部100A、102A)間に張架させる。
▲2▼ 有端ベルト106の先端部106Aを無端ベルト104A、104B上に載せて接着し、その上に係止部材108Aを接着する。続いて、有端ベルト106を無端ベルト104A、104Bに沿って弛みのないように巻き付け、後端部106Bを無端ベルト104A、104B上に載せて接着し、その上に係止部材108Bを接着する。
▲3▼ これによって、有端ベルト106が無端ベルト104A、104B間に取り付けられ、無端ベルト104A、104B間で有端ベルト106のない部分が開口部112となる(図2参照)。この開口部112の大きさは、記録ヘッド44Y〜44Kに対向配置されるメンテナンス装置81が動作可能な大きさであれば良く、本実施形態では、400mm×400mmである。
【0121】
なお、無端ベルト104A、104Bに対する有端ベルト106の固定方法は、接着に限られるものではなく、融着、溶着やネジ止め、フックなどで引っ掛けて行う方法などでも良い。
【0122】
また、本実施形態では、無端ベルト104A、104Bに対して有端ベルト106の先端と後端のみを固定しているが、その他の部分についても固定しても良い。
【0123】
ところで、このように有端ベルト106が無端ベルト104A、104Bに固着されることにより、有端ベルト106(係止部材108A、108B)によって無端ベルト104A、104B間の間隔が所定の間隔に固定される。また、駆動ローラ100、従動ローラ102の両端部に設けられた軸部100A、102Aよりも外径の大きい突起部100B、102Bに無端ベルト104A、104Bの外側端部が突き当てられているため、無端ベルト104A、104Bが回転によって幅方向位置がずれることが防止される。したがって、有端ベルト106および開口部112の幅方向位置が一定とされる。
【0124】
また、搬送ベルトユニット19に張架された無端ベルト104A、104Bおよび有端ベルト106の回転方向に沿って用紙保持手段、用紙剥離手段、ベルト清掃手段が設けられている。これらについて以下説明する。
【0125】
用紙保持手段は、用紙供給部12のガイド部材17によって搬送ベルトユニット19に供給された用紙を有端ベルト106の保持領域106C上に保持させるものであり、従動ロール102に対向配置される帯電ロール110と、押圧ロール113とから構成されている。したがって、用紙供給部12から搬送されてくる用紙に帯電ロール110で帯電させ、押圧ロール113で帯電された用紙を有端ベルト106上に確実に静電吸着させるものである。
【0126】
帯電ロール110は、ロール表面にシリコーンゴムなどのゴムロールに導電性カーボンを分散させ、その体積抵抗率が10Ω・cm〜1013Ω・cm程度に調整したものである。
【0127】
なお、本実施形態では帯電ロールで説明したが、コロトロンやブラシなどで構成しても良い。
【0128】
用紙剥離手段は、搬送ベルトユニット19で有端ベルト106上に静電吸着された用紙を有端ベルト106から剥離して排出部22に排出するものであり、用紙幅に対応できる幅を持つ薄肉プレート、フィンガー、剥離爪などが考えられる。本実施形態では剥離爪114が駆動ローラ100に対向して配設されており、有端ベルト106上に静電吸着され記録ヘッド部16側の下を搬送されてきた用紙を有端ベルト106上から剥離して排出部28に送るものである。
【0129】
すなわち、搬送ベルトユニット19は、帯電ロール110、押圧ロール113によって有端ベルト106上に用紙を保持し、剥離爪114で用紙を剥離するまで用紙を搬送するものである。ここで、搬送ベルトユニット19において、帯電ロール110から剥離爪114の範囲を用紙搬送区間という。
【0130】
ベルト清掃手段は、搬送ベルトユニット19で用紙を保持する有端ベルト106の表面に付着したインクのクリーニングを行なうものであり、剥離手段よりも回転方向下流側(用紙搬送区間外)で有端ベルト106に対向配置されるものである。一般的には、クリーニングロール、ブラシ、ブレードなどがあるが、本発明ではインクを除去する目的であるため、ロール表面にインク吸収体を巻き付けたクリーニングロール116が好ましい。
【0131】
クリーニングロール116の表面に巻きつけられるインク吸収体の材料としては、ポリエステルフェルト繊維材料、また、アクリルニトリルフェルト繊維材料が好ましく、更には、ポリエステルフェルト繊維材料及びアクリルニトリルフェルト繊維材料が混合されたものも好ましい。使用繊維材料の繊維径、繊維長、配列方向等を適宜変えると、インク吸収体のインクの保持能力が細かく調整される。
【0132】
また、その他にポリアミド系繊維材料、ポリプロピレン繊維材料、ポリビニールアルコール系繊維材料、ポリ塩化ビニリデン系繊維材料、ポリウレタン系繊維材料などが挙げられる。
【0133】
インクなどの吸収性を考えると、ポリエステル系繊維材料がより好ましく、上記の材料を混合した材料系を用いることも良い。
【0134】
なお、駆動ロール100と従動ロール102の近傍には、少なくとも1個以上のベルト搬送補助手段が設けられている。ベルト搬送補助手段は、無端ベルト104A、104B、有端ベルト106の内周側あるいは外周側から各ベルトに対して接触する部材、ローラなどであり、金属、プラスチックなどから構成される。本実施形態では、無端ベルト104A、104Bを支持して有端ベルト106の平面性を確保するための支持ロール118A〜118Dが配設されている。
【0135】
また、搬送ベルトユニット19は、開口部112が記録ヘッド部16(全(後述する)単位記録ヘッド40)に対向する位置で停止するように制御する制御機構を有する。制御機構は特に限定しないが、例えば、有端ベルト106の幅方向端部にマーカーを付しておき、センサでマーカーを検出したタイミングに基づいて駆動ロール100の回転駆動を停止させることによって停止位置を制御する構成が考えられる。
(記録ヘッド部の構成)
次に、記録ヘッド部16について、図4〜図6を参照して詳細に説明する。図4は、記録ヘッド部16を上側から見た模式図(図7との対応をとりやすくするためにあえて上方から見た平面図としている)である。
【0136】
記録ヘッド部16は、図4に示すように、用紙搬送方向(矢印X方向。以下、搬送方向という場合がある)に対して直交する用紙幅方向(矢印Y方向。以下、幅方向という場合がある)に対して一定の間隔で配置された単位記録ヘッド40が6個配置された記録ヘッドアレイ42が用紙搬送方向に一定間隔で8個配設されることによって基本的に構成されている。
【0137】
単位記録ヘッド40は、図5に示すように、ノズル面40Aにインク吐出するノズル58が一直線上に形成されたものであり、周知のサーマルインクジェット方式によりインク滴が吐出されるものである。
【0138】
このような単位記録ヘッド40がノズル配列方向が幅方向と一致するように一直線上に後述する共通基板46の両面にそれぞれ6個の単位記録ヘッド40が取り付けられることによって記録ヘッドアレイ42A、42Bが形成されている。
【0139】
記録ヘッドアレイ42A、42Bは、図6に示すように、それぞれ6個の単位記録ヘッド40が一定間隔をおいて配設されたものであり、記録ヘッドアレイ42A、42Bでは単位記録ヘッド40の配置を幅方向で相互にずらして配置することによって、単位記録ヘッド40のノズル列の一部が記録ヘッドアレイ42A、42B間において重複するオーバーラップ領域OLを有するように配置されている。このようにオーバーラップ領域OLを設けることによって、印字領域内で印字ができない領域が発生することを防止している。すなわち、記録ヘッドアレイ対42A、42Bの単位記録ヘッド40のノズル58からインク滴を吐出することによって、用紙に対する一色分の印字を行なうものである。本実施形態では、この一対の記録ヘッドアレイ42A、42Bの組み合わせを記録ヘッド44と呼ぶものとする。
【0140】
印字領域とは、用紙の両端から印字しないマージンを引いた記録領域のうち最大のものが基本となるが、一般的には印字対象となる最大用紙幅PWよりも大きくとっている。本実施形態でも、用紙が搬送方向に対して所定角度傾斜して(スキューして)搬送されるおそれがあること、また縁無し印字の要請が高いことから最大用紙幅PWよりも大きめに印字領域を設定しているものである(図6参照)。本実施形態の記録ヘッド44は、印字領域が12インチとされており、最大用紙幅PWがA3短手幅(A4長手幅)の297mmである。
【0141】
記録ヘッド44は、搬送方向上流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に印字されてフルカラー印字可能な構成であり、必要な場合には該当する記録ヘッドの参照番号にY、M、C、Kの符号を付して(44Y、44M、44C、44Kとして)区別する(図1、図4参照)。以下、他の部材についても同様である。
【0142】
また、図4において、記録ヘッド44Y〜44Kの構成は同一なので、記録ヘッド44Yの構成要素についてのみ参照符号を付し、他の記録ヘッド44M〜44Kの構成要素に対する参照符号を付するのを省略している。
(メンテナンス部の構成)
記録ヘッド部16に対して対向配置されるメンテナンス部18の構成を図7〜図11を参照して説明する。図7は、搬送位置からメンテナンス部18を平面視にしたものである。
【0143】
メンテナンス部18は、搬送ベルトユニット19の内部において記録ヘッド部16と対向配置されている(図1参照)。メンテナンス部18は、図7に示すように、各単位記録ヘッド40に対応してキャップ部材80とワイピング部材88とから構成されるメンテナンス装置81が配置されている。
【0144】
キャップ部材80は、図8に示すように、矩形状の凹部82Aが形成されたプラスチック製の受け部82と、受け部82の上部に配設され開口部84Aが形成されたゴム部84と、凹部82Aの底面に配設されたポリプロピレンとポリエチレンとからなるインク吸収体86とから構成されている。したがって、後述するダミージェットの際、各単位記録ヘッド40のノズル58からキャップ部材80の開口部84Aを介して凹部82Aの内部にインク滴が吐出され、インク吸収体86に吸収される構成である。
【0145】
なお、ゴム部84は、後述するキャッピング時にノズル面40Aの全体を覆うものであり、開口部84内にノズル58が位置するように構成されている。
【0146】
ここで受け部82を構成するプラスチック材料としては、POM、PET、PBT、PPS、ナイロン66、アクリル、ベークライトなどがあるが、成形性、耐熱性、耐衝撃性などの点でPBTが好ましい。
【0147】
また、ゴム部84を構成するゴム材料としては、生ゴム、イソプレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、エーテル系ゴム、ポリスルフィド系ゴム、ウレタン系ゴム、フッ素系ゴム、シリコーンゴムなどの各種天然ゴム、各種エラストマー(ゴム弾性体)や、これらゴム系材料のブレンドゴム、またはこれらゴム系材料と各種プラスティックとのブレンドゴムなど、各種弾性部材が使用でき、これら材料の接着などによる組合せを用いても良い。
【0148】
これら材料のなかでも耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐磨耗性、加工性の点で、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリジメチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム等が好ましい。
【0149】
さらに、インク吸収体86の材料としては、ポリエステルフェルト繊維材料、また、アクリルニトリルフェルト繊維材料が好ましく、更には、ポリエステルフェルト繊維材料及びアクリルニトリルフェルト繊維材料が混合されたものも好ましい。使用繊維材料の繊維径、繊維長、配列方向等を適宜変えると、インク吸収体86のインク保持能力を細かく調整することが可能である。
【0150】
また、その他にポリアミド系繊維材料、ポリプロピレン繊維材料、ポリビニールアルコール系繊維材料、ポリ塩化ビニリデン系繊維材料、ポリウレタン系繊維材料などが挙げられる。
【0151】
インク等の記録液の吸収性を考えると、ポリエステル系繊維材料がより好ましく、上記材料を混合した材料系を用いることも好適である。
【0152】
また、キャップ部材80は、図10に示すように、記録ヘッドアレイ42を構成する各単位記録ヘッド40にそれぞれ対応した6個のキャップ部材80が共通基板300に取りつけられてユニット化され、昇降機構302によって一体的に単位記録ヘッド40のノズル面40Aに対して接近・離間可能に構成されている。
【0153】
昇降機構302は、駆動モータ304と、駆動モータ304の駆動軸306に取りつけられ、共通基板300の下面に当接される偏心カム308とから構成されている。したがって、駆動モータ304が駆動されることにより偏心カム308が回転し、偏心カム308が当接された共通基板300が単位記録ヘッド40のノズル面40Aに対して接近・離間する構成である。
【0154】
なお、キャップ部材80の下側には、ノズル面40Aに圧接する際に圧接力を調整するスプリング87が配設されている(図9参照)。したがって、後述するキャッピング動作時にはキャップ部材80が上昇してゴム部84がノズル面40Aに対して圧接してノズル58を含むノズル面40Aを密閉し、インクの乾燥を抑制すると共にゴミ、埃等の付着を防止する。また、後述するワイピング動作時にはキャップ部材80が下降してワイピング部材88を幅方向に移動可能とするものである。
【0155】
一方、各キャップ部材80の幅方向において隣接する位置には、各単位記録ヘッド40のノズル面40Aをクリーニングするためのワイピング部材88が配設されている。
【0156】
ワイピング部材88は、図8に示すように、幅方向視においてアーチ型の形状をした保持部材90と、保持部材90の上部に配設され搬送方向に延在するワイパー92とから構成されているものである。
【0157】
保持部材90はアルミやSUSなどの強度がある金属材料から構成される。
【0158】
一方、ワイパー92は、所定の剛性を得るためにゴム硬度30〜80に形成され、長手(搬送)方向長さ(L1)と(幅方向)幅(W1)の比が5:1〜50:1、短手(幅)方向幅(W1)が0.5〜4mmの範囲が好ましい。
【0159】
ワイパー92の材料としては生ゴム、イソプレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、エーテル系ゴム、ポリスルフィド系ゴム、ウレタン系ゴム、フッ素系ゴム、シリコーンゴムなど各種天然ゴム、各種エラストマー(ゴム弾性体)や、これらゴム系材料のブレンドゴム、またはこれらゴム系材料と各種プラスティックとのブレンドゴムなど、各種弾性部材が使用でき、これら材料の接着などによる組合せを用いても良い。
これら材料のなかでも耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐磨耗性、加工性の点で、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリジメチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム等が好ましい。
【0160】
また、耐疲労性、耐成形性、ゴム特性などの点で、優れた熱可塑性エラストマーなども好ましい。
【0161】
さらに、ワイパー92の表面を保護層で被覆して使用することもできる。保護層としては、撥液性と低摩擦係特性に優れるフッ素系樹脂が好ましい。また、各種プラスチック材料も適用可能である。
【0162】
具体的な材料としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の成形体を用いても良い。
【0163】
さらに、これらの材料のフィルム材を積層して張り合わせたものを高精度に切断しても良い。このとき、貼着剤としては、アクリル系ポリマーやゴム系ポリマー等が適している。
【0164】
本実施形態では、ワイパー92を熱可塑性ポリマー樹脂(硬度65Hs)から形成し、保持部材90をSUS材から形成している。
【0165】
また、ワイピング部材88は、図10に示すように、記録ヘッドアレイ42を構成する各単位記録ヘッド40にそれぞれ対応した6個のワイピング部材88が共通基板310に取りつけられてユニット化され、移動機構312によって一体的に単位記録ヘッド40のノズル面40Aに対して接近・離間および幅方向に移動可能に構成されている。
【0166】
移動機構312は、共通基板310を幅方向に移動可能に支持するスライダ314と、スライダ314上で共通基板310を幅方向に移動させる駆動モータ316と、スライダ314を昇降させる駆動モータ318とから基本的に構成される。スライダ314は、搬送方向両端に設けられ幅方向に延在するガイド320を備えており、ガイド320に案内された共通基板310が幅方向に移動可能とされている。また、共通基板310の一側面には、ラック322が形成された凸部324が形成されており、スライダ314に取りつけられた駆動モータ316の駆動ギア326と噛合されている。したがって、駆動モータ316の駆動によって共通基板310がスライダ314上を幅方向に移動可能とされている。
【0167】
また、スライダ314の下側には、上下方向に延在するラック330が設けられた凸部332が形成されており、駆動モータ318の駆動ギア334が噛合されている。したがって、駆動モータ318の駆動によってスライダ314が昇降可能とされている。すなわち、スライダ314に支持された共通基板310、ワイピング部材88が一体的に昇降する構成とされている。
【0168】
このように、ワイピング部材88は移動機構312によってノズル面40Aに対して接近離間(昇降)可能に構成されると共に、幅方向に移動可能とされている。すなわち、ワイピング部材88(ワイパー92)は、ホームポジションでは搬送されてくる用紙と干渉しないようにキャップ部材80よりも低い位置に位置している(図11(A)参照)が、ワイピング時には上昇してホームポジションから下降したキャップ部材80を跨いで搬送方向に移動してワイピングを行なう(図11(C)参照)構成とされている。
【0169】
このように構成されるインクジェット記録装置10の作用について説明する。
【0170】
用紙供給部12のガイド部材15、17、搬送ロール対21を介して搬送ベルトユニット19の有端ベルト106の保持領域106Cに用紙が供給される。ここで、搬送ベルトユニット19の停止位置は、常に開口部112が記録ヘッド44およびメンテナンス装置81に対向する位置となるようにされているため、供給部12から搬送されてきた用紙は、有端ベルト106の保持領域106Cに当接することになる。
【0171】
このタイミングで駆動ローラ100が駆動され、無端ベルト104A、104Bに固着された有端ベルト106が矢印X方向に回転される。
【0172】
したがって、有端ベルト106に接触した用紙は、有端ベルト106と共に矢印X方向に搬送される共に、帯電ロール110で帯電された後、押圧ロール113で有端ベルト106上に圧接されることにより、有端ベルト106の保持領域106Cに確実に静電吸着されることになる。このように有端ベルト106の保持領域106Cに保持された用紙は、記録ヘッド44Yの下に搬送される。ここで、記録ヘッド44Yを構成する記録ヘッドアレイ42YAの各単位記録ヘッド40、続いて記録ヘッドアレイ42YBの各単位記録ヘッド40のノズル58からインク滴が吐出されることにより、用紙上にイエローの画像が形成される。以下、有端ベルト106上に静電吸着されて搬送される用紙に対して記録ヘッド44M、44C、44Kを構成する単位記録ヘッド40からマゼンタ、シアン、ブラックの各色のインク滴が吐出されることによって、フルカラーの画像が用紙上に形成される。
【0173】
この際、用紙は、有端ベルト106上に静電吸着されているため、各単位記録ヘッド40のノズル面40Aに対する距離が一定に維持され、高画質に画像形成することができる。特に、支持ロール118A〜118Bによって駆動ロール100と従動ロール102との間に張架された無端ベルト104A、104Bおよび有端ベルト106の平面性を確保しているため、ノズル面40Aに対する距離を一層に一定にでき、高画質に印字することができる。
【0174】
なお、カラー画像が形成された用紙は、剥離爪114で有端ベルト106上から剥離され、排出部28によって排出される。
【0175】
次に、ダミージェットの動作について説明する。
【0176】
ダミージェットは、非印字時、あるいは複数の用紙を連続印字中に所定枚数の印字が終了する度に、後続の用紙先端が到達する前に行なう。すなわち、記録ヘッド44Y〜44Kを構成する全単位記録ヘッド40のうち、任意のノズル58からキャップ部材80に向かってインク滴の吐出(いわゆるダミージェット)が行なわれる。ダミージェットを行なうのは、全単位記録ヘッド40の全ノズルでも良いし、選択された単位記録ヘッド40、あるいは記録ヘッドアレイ42の全ノズル58でも良いし、さらには所定時間インク滴の吐出を行なっていないノズル58のみでも良い。
【0177】
例えば、複数枚数の用紙連続印字時のダミージェット時におけるノズル面40Aとキャップ部材80の上面との距離を3mmに設定し、30頁(A4)毎に先行する用紙通過後で後続の用紙先端到達前のタイミングで全ノズルから1000ドロップ吐出する。
【0178】
この際、キャップ部材80の凹部82Aの底面にインク吸収部材86が配設されているため、吐出されたインクが凹部82Aからあふれたり飛び散ったりすることはない。
【0179】
このように、単位記録ヘッド40の全ノズルからインク滴の吐出(ダミージェット)を行なうことによって、インク(特に水性インク、溶剤インク)の乾燥による吐出性能を初期化することができる。また、インクがほとんど乾燥しない油性インク、ソリッドインクであっても、印字によってヘッド内部のインク流路等に付着した気泡の排除、あるいはノズル面に付着したゴミの除去を行なうことができ、インク滴の吐出性能を初期化することができる。
【0180】
本実施形態のように、連続して印字する(搬送されてくる)複数の用紙印字中に、記録ヘッド44やキャップ部材80を移動させることなくダミージェットを行なうことができるため、印字速度(生産性)の向上が達成される。また、ダミージェットによって記録ヘッド44の印字性能が一定に維持され、高画質な印字が可能になる。
【0181】
次にワイピング動作について説明する。
【0182】
ワイピング動作は、印字開始前等に行なう。メンテナンス部18のワイピング部材88によって記録ヘッド40(ノズル面40A)のワイピングが行なわれる。具体的な動作を図11に示す模式図に基づいて説明する。
【0183】
先ず、図10に示す昇降機構302の駆動モータ304が駆動され、偏心カム308の回転によって共通基板300が下降する。また、移動機構312の駆動モータ318が駆動され、スライダ314およびスライダ314に支持された共通基板310が上昇する。すなわち、共通基板300に取りつけられた6個のキャップ部材80がホームポジションから下降(記録ヘッド40から離間する方向に移動)すると共に、共通基板310に取りつけられた6個のワイピング部材88がホームポジションから上昇する(記録ヘッド40のノズル面40A側に移動する)(図11(A)→図11(B)参照)。
【0184】
本実施形態では、キャップ部材80が単位記録ヘッド40のノズル面40Aから6mmの位置まで下降すると共に、ワイピング部材88のワイパー92の先端(上端)がノズル面40Aよりも1.5mm高い位置(以下、当接量1.5mmという)まで上昇する。
【0185】
この結果、ワイピング部材88の保持部材90がキャップ部材80を跨いで幅方向に移動可能になる。また、ワイピング部材88のワイパー92が記録ヘッド40のノズル面40Aと上下方向(図11、矢印Z方向)においてオーバーラップする状態となる(図11(B)参照)。
【0186】
この状態で、図10に示す移動機構312の駆動モータ316を駆動することによって、駆動ギア326に噛合されたラック322を介してスライダ314上を共通基板310が幅方向に移動する。したがって、共通基板310に取り付けられたワイピング部材88が幅方向に移動し、先端がノズル面40Aよりも高い位置とされたワイピング部材88のワイパー92が単位記録ヘッド40のノズル面40Aを摺接しながら移動する。この結果、ノズル面40Aに付着した埃や乾燥したインク等を除去する(図11(C)参照)。この際、ワイピング部材88は、下降したキャップ部材80を跨ぐようにして移動することになる。
【0187】
本実施形態では、ワイパー92が当接量1.5mmを維持したままノズル面40Aを摺接するため、ノズル面40Aに付着した汚れを確実に除去する。
【0188】
さらに、ワイピング部材88がノズル面40Aの下部から脱け出して、ワイピング部材88およびガイド部材94の幅方向への移動を完了する(図11(D)参照)。続いて、移動機構312の駆動モータ318の駆動によって共通基板310、すなわちワイピング部材88を下降させ、ホームポジションの高さまで移動させる(図11(E)参照)。
【0189】
続いて、図10に示す移動機構312の駆動モータ318の駆動によって共通基板310、すなわち、ワイピング部材88を一緒に幅方向反対側に移動させ、ホームポジションに復帰させる(図11(F)参照)。さらに、昇降機構302の駆動モータ304を駆動してキャップ部材80を上昇させて記録ヘッド40のノズル面40Aと近接したホームポジションに復帰させることによってワイピング動作を完了する(図11(G)参照)。
【0190】
続いて、キャッピング動作について説明する。
【0191】
キャッピング動作は、非印字状態が長時間継続する場合、あるいは電源OFF時等に行なうものである。具体的には、図10に示す昇降機構302の駆動モータ304を駆動することによって共通基板300を上昇させ、共通基板300に取りつけられたキャップ部材80のゴム部84を記録ヘッド40のノズル面40Aに圧接させる(図9(A)→図9(B)参照)。この結果、ノズル面40(ノズル58)の気密性が確保され、インクの増粘、乾燥が防止されると共に、ゴミの付着を防止する。
【0192】
このように、本実施形態に係るインクジェット記録装置10では、有端ベルト106の用紙保持領域106Cに静電吸着によって用紙を保持させて記録ヘッド44Y〜44Kの下に搬送しているため、用紙が安定搬送され高画質に印字することができる。また、無端ベルト104A、104Bが所定の張力で張架され、その無端ベルト104A、104Bに対して有端ベルト106が固定されているため、有端ベルト106上に保持された用紙の平面性が良好に確保され、高画質な印字可能となる。特に、搬送補助手段、すなわち支持ロール118A〜118Dによって無端ベルト104A、104Bが支持されているため、平面性が特に良好に確保され、印字画質が一層良好になる。
【0193】
さらに、平板部材である係止部材108A、108Bによって無端ベルト104A、104B上に有端ベルト106が固定されているため、有端ベルト106がロール位置で曲げられても有端ベルト106が幅方向で波打つことがなく、平面性が良好に確保される。また、係止部材108A、108Bで係止されることにより、ベルト亀裂が防止され、耐久性に優れる。
【0194】
一方、メンテナンス装置81は、搬送ベルトユニット19が開口部112を設けたことによって記録ヘッド44Y〜44Kの各単位記録ヘッド40に対向配置すことができる。したがって、開口部112がメンテナンス装置81と記録ヘッド44Y〜44Kの間に位置することによって、記録ヘッド44Y〜44Kもメンテナンス装置81も移動することになく、上記メンテナンス動作を行なうことができる。また、ベルト停止時には、常時開口部112が上記位置に停止するように制御されているため、メンテナンス動作に迅速に移行できる。したがって、生産性が向上すると共に、装置構成が簡略化される。また、記録ヘッド44Y〜44Kが印字位置から移動することがないため、アライメントずれが防止されて高画質に印字できる。
【0195】
さらに、搬送ベルトユニット19は無端ベルト104A、104B上に有端ベルト106を取りつけることによって開口部112を形成しているため、1枚ベルトに孔によって開口部を形成した場合と比較して強度が向上して耐久性が確保される。また、有端ベルトにインクが付着しても強度が劣化することはない。
【0196】
さらに、本実施形態の記録ヘッド44は、図6に示すように、短尺の単位記録ヘッド40を複数配列した記録ヘッドアレイ42A、42Bをそれぞれ共通基板46の両面に取り付けることによって構成しているため、大量に生産される安価なデバイス(記録ヘッド)と共通化が可能となり、低価格で全幅印字可能な記録ヘッド40を構成できる。
【0197】
また、記録ヘッドアレイ42A、42Bをそれぞれ共通基板46の両面に構成することにより各記録ヘッドアレイ42A、42Bの構成が簡略化(小型化)し、製作も高精度調整もより簡易になる。さらに、メンテナンス装置81(キャップ部材80、ワイピング部材88)の構成も短尺の記録ヘッドで使用されているものと共通化できるというメリットがある。
【0198】
しかし、記録ヘッド44は、このような構成に限定されるものではなく、図12に示すように、2つの共通基板46A、46Bにそれぞれ単位記録ヘッド40を6個ずつ取り付けて記録ヘッドアレイ42A、42Bを構成することもできる。
【0199】
またさらに、単位記録ヘッド40におけるノズル58をノズル配列方向端部まで形成した単位記録ヘッド110(図13参照)を共通基板(不図示)で幅方向に連続して配置して記録ヘッド44を構成しても良い(図14参照)。単位記録ヘッド同士の接続部分におけるノズルピッチを合わせる為に、単位記録ヘッド110の端部を高精度に作製する必要があるが、記録ヘッド44を最も小型化できる構成である。
【0200】
なお、単位記録ヘッド40、110のノズル配列は一直線状であるが、説明してきたがこれに限定されるものではない。例えば、図15に示すように、千鳥状にノズルを配列することも可能である。
【0201】
また、本実施形態では、単位記録ヘッド40のインク滴の吐出方式はサーマルインクジェット方式であるとして説明したが、用紙に対して非接触で直接色材を転移させるタイプであればその方式は問わない。インクジェット方式が代表的であるが、公知の方式であればいずれの方式も適用可能である。また、インクジェット方式においてもーマルインクジェット方式に限定されず、ピエゾ式インクジェット、連続流型インクジェット、静電吸引型インクジェット等でもよい。
【0202】
また、使用するインクも水性インク、油性インク、常温で固形のいわゆるソリッドインク、溶剤インク等いずれも適用可能である。インク中の色材も顔料・染料を問わない。
【0203】
さらに、本実施形態では、単位記録ヘッド40に対応してキャップ部材80を設けたが、複数の単位記録ヘッド40に対して1つのキャップ部材80を対応させても良い。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。第1実施形態と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。以下、第1実施形態の異なる部分を中心にして説明する。
【0204】
搬送ベルトユニット 19は、図16に示すように、第1実施形態と異なり1つの駆動ローラ100と3つの従動ローラ102A〜102Cに無端ベルト104A、104Bが張架されており、四角形状に回転駆動される構成である。なお、無端ベルト104A、104Bは、スプリング120の弾性力によって従動ローラ102Aからテンションがかけられている構成である。
【0205】
さらに、本実施形態におけるキャップ部材80およびワイピング部材88は、第1実施形態と同様に構成されている。すなわち、幅方向に配設された複数のキャップ部材、ワイピング部材が共通基板に取りつけられてユニット化されており、それぞれ昇降機構および移動機構によって一体的に駆動される構成である。
【0206】
さらに、本実施形態では、キャップ部材80の受け部82の凹部82Aからインクを吸引する手段を設けている。具体的には、図16に示すように、各キャップ部材80の下部には、各キャップ部材80のゴム部82の凹部82Aと流路130を介して連通された第1排インク回収タンク132(容量が4cc)が設けられている。さらに、幅方向の一列に配列された6個のキャップ部材80にそれぞれ対応した6個の第1排インク回収タンク130と流路134を介して連通された第2排インク回収タンク136(容量が60cc)が設けられている。
【0207】
さらに、全8個の第2排インク回収タンク136と流路138を介して連通された第3排インク回収タンク140が設けられている。
【0208】
第3排インク回収タンク140は、流路142から外部に排インクを排出可能とされると共に、フィルタ144を介して真空ポンプ146に連通されている。
【0209】
また、第3排インク回収タンク140は、負圧測定器148によって負圧を測定される構成である。
【0210】
なお、流路130、134、142には、それぞれ第1電磁開閉弁150、第2電磁開閉弁152、第3電磁開閉弁154が配設されており、選択的に開閉可能とされている。
【0211】
したがって、真空ポンプ146の駆動と、電磁開閉弁150、152、154の開閉動作によってキャップ部材80(凹部82A)に溜まった排インクを回収、あるいは後述するバキュームによってノズル面40Aあるいはノズル58内のインクを吸引可能とする構成である。
【0212】
このように構成されるインクジェット記録装置10の作用について説明する。なお、バキューム動作についてのみ説明し、第1実施形態と同様の動作(印字、ダミージェット、ワイピング、キャッピング)については詳細な説明を省略する。
【0213】
バキュームについては、非印字状態のタイミングで行なわれる。したがって、搬送ベルトユニット19は駆動を停止しており、開口部112が記録ヘッド44およびメンテナンス装置81に対向する位置に位置している。
【0214】
ここで、第1実施形態と同様に昇降機構を駆動することによって、ホームポジションにあったキャップ部材80が上昇し、単位記録ヘッド40のノズル面40Aに圧接する(図9(B)参照)。この結果、キャップ部材80のゴム部82がノズル面40Aを覆って気密にする。
【0215】
この状態でキャップ部材80に対して負圧を供給する。具体的には、以下の通りである。
【0216】
先ず、流路130に設けられた第1電磁開閉弁150と、流路142に設けられた第3電磁開閉弁154を閉じる。次に、負圧測定器148による測定値が所定値になるまで真空ポンプ146を駆動する。測定値が大気圧に対して−30kPa〜−100kPa程度の所定値(例えば−70kPa)になったら真空ポンプ146の駆動を停止する。これによって、第1〜第3排インク回収タンク132、136、140が所定の負圧にされる。さらに、第2電磁開閉弁152を閉じる。
【0217】
ここで、インクを回収したいキャップ部材80あるいは単位記録ヘッド40と、これに対応する第1排インク回収タンク132を連通する流路130に配設された第1電磁開閉弁150を開放する。これによって、所定の負圧にされた第1排インク回収タンク132とキャップ部材80の凹部82Aが連通し、受け部82の凹部82Aに溜まっていたインクやゴム部84で気密とされたノズル面40に付着していたインクや塵埃、さらにはノズル58内部に存在する増粘したインクが負圧で吸引されて第1排インク回収タンク132に回収される。
【0218】
続いて、第1実施形態と同様に昇降機構を駆動してキャップ部材80を下降させてホームポジションに復帰させる(ノズル面40Aから離間させる)と共に、全ての第1電磁開閉弁150および第2電磁開閉弁152を開放することにより、負圧とされた第3排インク回収タンク140にキャップ部材80、第1排インク回収タンク132、第2排インク回収タンク136から排インクが回収されることになる。
【0219】
このように、記録ヘッド80の凹部82Aに対して負圧を作用させることによって、キャップ部材80の凹部82Aに溜まったインク(排インク)を回収できると共に、吸引によってノズル58からインクを吐出させることによって、ノズル58内の気泡や増粘したインク等を排除するものである。
【0220】
このようにしてバキューム動作を行った後、ワイピングを第1実施形態と同様に行う。
【0221】
したがって、本実施形態のインクジェット記録装置では、第1実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、記録ヘッド44Y〜44Kを移動させることなくバキューム動作できるという作用がある。
【0222】
なお、本実施形態で説明したバキューム動作および機構を第1実施形態に適用することも可能である。
【0223】
【発明の効果】
本発明に係る搬送ベルトユニットでは、開口部を設けつつ、耐久性を確保することができる。また、本発明に係る記録装置では、メンテナンスを行なうために記録ヘッド等を移動させる必要がないため、記録ヘッド移動によるアライメントずれによる印字画質の低下や記録ヘッド移動による印字生産性の低下などを防止でき、生産性が高く、高画質な印字を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る記録装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る搬送ベルトユニットを示す概略斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る搬送ベルトユニットの要部断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る記録ヘッド部の概略平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る単位記録ヘッドの平面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドアレイの構成説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るメンテナンス部の概略平面図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るメンテナンス装置の要部説明斜視図である。
【図9】(A)、(B)は、本発明の第1実施形態に係る記録装置におけるキャッピング動作説明図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る記録装置の駆動機構説明図である。
【図11】(A)〜(G)は、本発明の第1実施形態に係る記録装置におけるワイピング動作説明図である。
【図12】記録ヘッドアレイのバリエーションを示す図である。
【図13】単位記録ヘッドアレイのバリエーションを示す図である。
【図14】記録ヘッドアレイのバリエーションを示す図である。
【図15】単位記録ヘッドアレイのバリエーションを示す図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係る記録装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録装置(記録装置)
40 単位記録ヘッド
42 記録ヘッドアレイ
44 記録ヘッド
80 キャップ部材(キャップ手段)
81 メンテナンス装置
88 ワイピング部材(清掃手段)

Claims (24)

  1. 駆動ローラを含む複数のローラと、
    前記複数のローラ間に相互に間隔をあけて張架された複数の無端ベルトと、
    前記複数の無端ベルト間に取りつけられ、前記無端ベルトよりも回転方向長さが短く、搬送物を保持する有端ベルトと、
    を備え、無端ベルト間において前記有端ベルトが取り付けられていない部分が開口部とされたことを特徴とする搬送ベルトユニット。
  2. 前記有端ベルトは、少なくとも回転方向先端部と後端部が前記無端ベルトに固定されていることを特徴とする請求項1記載の搬送ベルトユニット。
  3. 記録媒体を搬送する請求項1または2記載の搬送ベルトユニットと、
    前記搬送ベルトユニットに対向配置され、当該搬送ベルトユニットによって搬送される記録媒体に対して液滴を吐出することによって前記記録媒体上に画像形成する記録ヘッドと、
    搬送ベルトユニット内部に前記記録ヘッドと対向配置され、当該記録ヘッドのメンテナンスを行なうメンテナンス装置と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  4. 前記搬送ベルトユニットは、前記開口部が前記記録ヘッドに対向する位置に停止されることを特徴とする請求項3記載の記録装置。
  5. 前記開口部が前記記録ヘッドに対向する位置となるように搬送ベルトユニットの駆動を停止する制御機構を備えることを特徴とする請求項4記載の記録装置。
  6. 前記有端ベルトにおいて、前記記録媒体を保持する保持領域の回転方向長さが少なくとも前記記録媒体の最大長さ以上であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項記載の記録装置。
  7. 前記ローラの近傍に前記無端ベルトあるいは前記有端ベルトを支持するベルト搬送補助手段が配置されたことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項記載の記録装置。
  8. 前記メンテナンス装置は、前記記録ヘッドの液滴吐出面に対して接近離間可能で、前記液滴吐出面に圧接して当該液滴吐出面を気密にすると共に、非印字時に吐出された液滴が着弾するキャップ手段と、
    前記液滴吐出面をワイピングする清掃手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項記載の記録装置。
  9. 前記清掃手段は、前記記録ヘッドの液滴吐出面に対して接近離間可能であり、清掃時に前記液滴吐出面に当接することを特徴とする請求項8記載の記録装置。
  10. 前記清掃手段は、清掃時に前記液滴吐出面に当接して当該液滴吐出面に沿って移動することを特徴とする請求項9記載の記録装置。
  11. 前記清掃手段は、清掃時に前記液滴吐出面に当接して当該液滴吐出面に沿って往復移動することを特徴とする請求項10記載の記録装置。
  12. 前記キャップ手段と前記清掃手段は相対変位可能に駆動されることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項記載の記録装置。
  13. 前記有端ベルトは、前記無端ベルト上に平板部材を介して固定されたことを特徴とすることを特徴とする請求項3〜12のいずれか1項に記載の記録装置。
  14. 前記搬送ベルトユニットにおいて前記記録媒体の搬送方向上流側に当該記録媒体を前記有端ベルトに保持させる保持手段を備えることを特徴とする請求項3〜13のいずれか1項に記載の記録装置。
  15. 前記搬送ベルトユニットにおいて前記記録媒体の搬送方向下流側に当該記録媒体を前記有端ベルトから剥離させる剥離手段を備えることを特徴とする請求項3〜14のいずれか1項に記載の記録装置。
  16. 前記有端ベルトを清掃するベルト清掃手段を備えたことを特徴とする請求項3〜15のいずれか1項に記載の記録装置。
  17. 前記無端ベルトが張架されたローラには、前記ベルトの端部に当接する突起が幅方向両端に設けられていることを特徴とする請求項3〜16のいずれか1項記載の記録装置。
  18. 前記無端ベルト、前記有端ベルトに張力を付与する張力付与手段が前記従動ローラに設けられたことを特徴とする請求項3〜17のいずれか1項に記載の記録装置。
  19. 前記記録ヘッドは、記録媒体幅よりも大きい印字幅を有することを特徴とする請求項3〜18のいずれか1項記載の記録装置。
  20. 前記記録ヘッドは、複数の単位記録ヘッドから構成されていることを特徴とする請求項3〜19記載の記録装置。
  21. 前記記録ヘッドは、幅方向に配列された複数の単位記録ヘッドから構成される記録ヘッドアレイが複数組み合わされて構成されていることを特徴とする請求項20記載の記録装置。
  22. 前記清掃手段は、記録ヘッドアレイ毎に制御可能であることを特徴とする請求項21記載の記録装置。
  23. 前記記録媒体の搬送方向に沿って複数の前記記録ヘッドが配設されていることを特徴とする請求項3〜22のいずれか1項記載の記録装置。
  24. 前記複数の記録ヘッドは、異なる色の液体が吐出されることを特徴とする請求項23記載の記録装置。
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