JP2004261887A - 研磨パッド、その製造方法および製造装置 - Google Patents

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Takuji Komukai
拓治 小向
Kazutaka Miyamoto
一隆 宮本
Katsumi Kawase
克己 川瀬
Mitsutoshi Nishimura
光敏 西村
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Abstract

【課題】孔あけ加工が施され高い研磨性能を有する一体型窓付き研磨パッドを提供すること、およびこのパッドを効率よく製造することができる製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】被研磨物を研磨する表面の一部に透光性窓部2を有し、かつこの窓部および窓部から0〜20mmの周辺部分3を除く研磨面に研磨剤を保持するための複数の孔4が均一に形成して得られる一体型窓付き研磨パッドである。このパッドの製造方法によれば、窓部およびその周辺部分を除く研磨面に前記複数の孔が効率よく形成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、HD,FPD等に用いられるガラス、半導体、集積回路等において、平滑化加工を行うのに使用される一体型窓付き研磨パッド、その製造方法および製造装置に関する。
【従来の技術】
【0002】
半導体ウェハーのケミカル・メカニカル・ポリシング法(CMP法)による研磨においては、半導体ウェハーを研磨パッドの表面に押圧して両方を同方向に回転させ、それらの間にシリカ粒子などの研磨剤を供給しながら研磨を行う。研磨パッドとしては、通常、ポリウレタンを含浸させた不織布の上に硬質の発泡ポリウレタンシートを積層したものや、硬質の発泡ポリウレタンシートなどが使用される。
【0003】
近時、半導体ウェハーが所望の平坦度に研磨されたことを測定するために、ウェハーの表面状態を光学的に検出することが行われている。この方法によると、研磨の終点を簡単に検出することができ、過研磨を防止することができる。このような光学的終点検出を行うために、研磨パッドにレーザー光等が透過する窓を設けた研磨パッドが開発されている。例えば、下記特許文献1には、研磨パッドの表面の一部に透光性窓部を一体に設けた一体型窓付き研磨パッドが開示されている。
【0004】
図8(a)および(b)はこのような一体型窓付き研磨パッドを示している。同図に示すように、研磨パッド50はその一部に透光性樹脂からなる窓部51が設けられている。研磨パッド50は、ポリウレタン含浸不織布や発泡ポリウレタンなどからなる下地層52上に積層接着される。下地層52は、前記窓部51に相当する部分に貫通穴53が設けられており、この貫通穴53および窓部51を経て終点検出用の光が通過する。同図において、54および55は粘着剤層(PSA)である。
【0005】
一方、研磨剤を保持して、半導体ウェハーのエッジにより研磨剤が掻き出されることなく、研磨剤をウェハーの表面に接触させるために多数の孔が形成されている研磨パッドがよく知られている(例えば下記特許文献2)。このような孔加工は、高い研磨性能(研磨レート安定性、研磨平坦性など)を得るためには必要である。
【0006】
そこで、図9(a)および(b)に示すように、研磨パッド57に窓部56を設け、かつ多数の孔58を形成したものが開発されている。この研磨パッド57は、あらかじめ孔58を形成した研磨パッド57の一部を切り欠き、この切り欠き部59内に窓部56をはめ込んで、下地層52上に貼り合せたものである。
【0007】
しかし、窓部56を貼り合せているため、窓部56と研磨パッド57との間に隙間ができ、そこから滲みこんだ研磨剤スラリーが終点検出光の透過を阻害するため、終点検出不良が生じてパッド寿命が短くなるという問題がある。また、窓部56の貼り合せ作業やパッド枚葉毎の窓部56の高さ設定や検査が必要であるため製造工程が煩雑となり、工数削減が困難であるといった欠点がある。
【0008】
また、パッド表面の上記孔58は、通常、約7千個〜2万5千個(20〜36”)にも及ぶため、前記した一体型窓付き研磨パッド50の窓部51のみを孔加工なしで、パッド全面に孔加工を行なうためには、1孔/秒の速度で孔加工を行なったとしても、パッド1枚あたり2〜7時間を要するため工業的生産には適さない。また、窓部分を打抜かない専用金型にてパッド全体をパンチングプレスを行なおうとすれば大型の機械導入が必要である上に、大型の金型をパッドの種類の数だけ用意する必要があることから、現実的ではない。
【0009】
【特許文献1】
特表平11−512977号公報
【特許文献2】
特開昭9‐117855号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は、孔加工が施され、高い研磨性能を有する一体型窓付き研磨パッドを提供することである。
本発明の他の目的は、孔加工が施された一体型窓付研磨パッドを効率よく製造することができる製造方法および製造装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の研磨パッドは、以下の構成からなる。
【0012】
(1)被研磨物を研磨する表面の一部に透光性窓部が一体に形成されており、かつこの窓部およびこの窓部から0〜20mmの周辺部分を除く研磨面に研磨剤を保持するための複数の孔が均一に形成されていることを特徴とする一体型窓付き研磨パッド。
(2)前記複数の孔が直径0.1〜10mmを有し、かつ最も近い孔同士が1〜20mmの間隔で規則的に形成されている(1)記載の研磨パッド。
(3)前記複数の孔が、前記窓部および窓部から0〜20mmの周辺部分を除く研磨面に均一に形成されている(1)または(2)記載の研磨パッド。
(4)下地層上に積層されて多層構造を形成する(1)〜(3)のいずれかに記載の研磨パッド。
(5)窓部およびこの窓部から0〜20mmの周辺部分を除く研磨面に、研磨剤を保持するための複数の孔を均一に形成することを特徴とする一体型窓付き研磨パッドの製造方法。
(6)前記複数の孔が、前記窓部およびその周辺部分では孔あけ加工を行わず、窓部およびその周辺部分を除く研磨領域では孔あけ加工を行うようにプログラミングされた制御機構を備えた孔あけ手段によって行われる(5)記載の研磨パッドの製造方法。
(7)前記孔あけ手段がドリル加工機またはレーザー加工機である(6)記載の研磨パッドの製造方法。
(8)一部に透光性窓部が形成された研磨パッド材を一定方向に走行させながら、研磨パッドの走行方向と直交する方向に所定の間隔で並設された複数の孔あけ手段を上下動させて、複数の孔を形成する研磨パッドの製造方法であって、
前記透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置に入ったとき、前記複数の孔あけ手段のうち当該窓部およびその周辺部分の領域内に存在する孔あけ手段のみが孔あけ加工を行わず、ついで前記透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置を通過したとき、孔あけ加工を再開することを特徴とする一体型窓付き研磨パッドの製造方法。
(9)前記透光性窓部およびその周辺部分の領域内に存在する孔あけ手段は、鉛直方向の長さが他の部位の孔あけ手段よりも短く、かつ透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置にあるときには、該孔あけ手段の先端が前記窓部に接触しないように孔あけ手段の上下動距離を短くするか、または孔あけ手段の下降開始位置を高くするように構成されている(8)記載の研磨パッドの製造方法。
(10)前記透光性窓部およびその周辺部分の領域内に存在する孔あけ手段は、透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置にあるときに、先端が前記窓部に接触しないように先端の位置が他の部位の孔あけ手段よりも高い位置にあるように高さ調整可能に構成されている(8)記載の研磨パッドの製造方法。
(11)前記孔あけ手段が、上下動する上金型に保持された複数の打抜き具である(8)〜(10)のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
(12)一部に透光性窓部が形成された研磨パッド材を一定方向に走行させるための移送手段と、
前記研磨パッド材の走行方向と直交する方向に所定の間隔で並設され、上下動によって前記研磨パッド材に孔あけ加工する複数の孔あけ手段と、
前記透光性窓部の位置を検知する検知手段と、
前記透光性窓部およびこの窓部から0〜20mmの周辺部分が孔あけ位置に入ったとき、前記検知手段からの検知信号に基づいて前記窓部およびその周辺部分が通過する領域に存在する孔あけ手段の先端が前記窓部に接触しないように、かつ前記透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置を通過したとき、孔あけ加工を再開するように当該孔あけ手段の鉛直方向の上下動を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする一体型窓付き研磨パッドの製造装置。
(13)前記複数の孔あけ手段が、上下動する上金型に保持された複数の打抜き具からなる(12)記載の研磨パッドの製造装置。
(14)前記窓部およびその周辺部分が通過する領域内に存在する打抜き具は、鉛直方向の長さが他の部位の打抜き具よりも短く形成されて他の部位の打抜き具と共に上金型に保持されており、かつ透光性窓部が打抜き位置にあるときには打抜き具の先端が前記窓部に接触しないように上金型が上昇し、かつ前記透光性窓部が打抜き位置を通過したとき、上金型が下降するように上金型の昇降手段が設けられ、この昇降手段が制御手段からの制御信号を受けて上金型を昇降させるように構成されている(12)または(13)記載の研磨パッドの製造装置。
(15)前記窓部およびその周辺部分が通過する領域に存在する打抜き具は、透光性窓部が打抜き位置にあるときに先端が前記窓部およびその周辺部分に接触しないように鉛直方向上向きに上昇し、かつ前記窓部およびその周辺部分が打抜き位置を通過したとき下降するように、前記領域に存在する打抜き具の昇降手段を備えており、この昇降手段が制御手段からの制御信号をうけて打抜き具を昇降させるように構成されている(12)または(13)記載の研磨パッドの製造装置。
【0013】
上記(1)〜(4)の構成によれば、複数の孔が前記窓部およびその周辺部分を除く研磨領域の表面に均一に形成されているため、研磨剤を保持するという孔の作用が最大限に発揮され、また窓部が一体化されているため、窓部とパッドの隙間から研磨剤スラリーが漏れることもない。従って、本発明の研磨パッドは高い研磨性能(研磨レート安定性、研磨平坦性、研磨パッド寿命など)に優れており、特にスラリー漏れがなくなったことによる結果としてパッドライフを伸ばすことができ、生産効率が向上する。
【0014】
上記(5)〜(15)の構成によれば、複数の孔が前記窓部およびその周辺部分を除く研磨領域の表面に均一に形成された一体型窓付き研磨パッドを精度よくかつ高能率で製造することができるので、工業的に製造するのに好適である。
なお、本発明において研磨パッドに形成される孔は貫通孔でもよく、非貫通孔であってもよい。また、一体型窓付き研磨パッドの窓は1つに限定されず、2つまたはそれ以上の窓部が形成されているものであってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を説明する。図1(a)および(b)はこの実施形態に係る一体型窓付き研磨パッドを概略的に示している。同図に示すように、この研磨パッド1は、被研磨物を研磨する表面の一部に透光性窓部2を有し、かつこの窓部2およびその周辺部分3を除く表面に研磨剤を保持するための複数の孔4が均一に形成されたものである。
【0016】
前記窓部2は、研磨終点を検出するための光が透過するのに適した透光性を有する熱可塑性樹脂材からなる。より具体的には、この熱可塑性樹脂材は、波長が190〜500ナノメーターの光が透過する透光性を有しているのが好ましい。このような熱可塑性樹脂材としては、例えばポリウレタン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルサルホン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンなどがあげられる。窓部2は注型、押出成形などによって所定形状に成形される。
【0017】
また、パッド材料としては熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂が使用され、これらの樹脂を硬化剤などの添加物と共にモールド中に充填し、所定の温度で加熱して成形する。前記樹脂としては、例えば硬質の発泡ポリウレタンなどがあげられる。
【0018】
前記窓部2をパッド本体と一体化させるには、あらかじめ成形した窓部を前記モールド内に挿入し、ついで熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂を加熱して成形する。得られた成形物は、必要に応じてスライスして、所望の厚み(通常0.5〜3.0mmの厚み)の研磨パッドが得られる。
【0019】
本発明では、このようにして得られた一体型窓付き研磨パッドに孔あけ加工を行って複数の孔4を形成する。孔4は直径が0.1〜10mm、好ましくは0.5〜2mm程度であるのが好ましい。また、最も近い孔4同士は1〜20mm、好ましくは2〜10mmの間隔で規則的に並ぶように形成されている。このように複数の孔4が均一に形成されているので、孔4を設ける目的である研磨剤を保持し、研磨剤を半導体ウェハーに接触させるという役割がうまく成し遂げられる。その結果、研磨レートの安定性および研磨平坦性を向上させることができる。
【0020】
孔4の形成位置は、少なくとも窓部2およびその周辺部分3を除く研磨表面である。窓部2の他、窓部2の周辺部分3をも除外するのは、孔あけ加工時の位置ズレ等による窓部2への孔加工防止のためである。窓部2の周辺部分3は窓部2から0〜20mm、好ましくは0〜10mmの範囲である。孔あけ加工されない周辺部分3が窓部2から20mmを超えると、スラリーを保持する孔のない部分が無視できない面積となり、研磨性能が低下するおそれがある。
【0021】
なお、上記周辺部分3の数値範囲から明らかなように、本発明では、孔4は窓部2のみを除く研磨面全体に形成されてもよいが、以下の説明では、便宜上、窓部2およびその周辺部分3を除く研磨面に孔4が形成されるものとする。
【0022】
孔4の形状は、必ずしも円形である必要はなく、楕円形や多角形などどのような形状であっても可能であり、研磨スラリ液の流動性や保持性能などによって自由に設計することが出来る。また、研磨パッド1自体も円形に限定されるものではない。
【0023】
図2〜4は孔あけ加工を行うための装置を示している。図2に示すように、この装置は、位置決めテーブル5、移送用のニップロール6およびクランクプレス機7がパッド材8の移送方向に沿ってこの順に設置されている。
【0024】
パッド材8は、窓部2の位置に合わせて両側部および先端部が打抜きまたは切削により所定寸法に形成されている。位置決めテーブル5は両側にガイド板10,10が配置され、このガイド板10,10に設けた複数の長穴11,11…にパッド位置調整ねじ9,9…が係合している。従って、ねじ9,9…を緩めて、パッド材8の幅や窓部2の位置に応じてガイド板10,10を左右に移動させ、パッド材8の位置決めを行うことができる。
【0025】
テーブル5の前方に設けられたニップロール6は、クランクプレス機7のストローク上昇時のタイミングに合わせてパッド材8を一定距離だけピッチ送りする。また、クランクプレス機7の前方には、このニップロール6と同調する第2のニップロール12が設けられている。
【0026】
クランクプレス機7は、図2に示すように、上金型13と下金型14とからなる。上金型13は上下方向に一定のストロークで往復動する。上金型13には、図3に示すように、上台15の下面にスぺーサー16を介してパンチプレート17が取付けられており、このパンチプレート17には上面が上台15に当接した複数の打抜き具18、19(孔あけ手段)が取り付けられている。
【0027】
一方、下金型14は、下台20の上面にスペーサー21、ダイプレート22およびストリッパープレート23がこの順に取付けられている。下金型14には、前記打抜き具18、19が挿入されかつ打抜き屑を排出するための複数の貫通孔24が設けられる。下金型14の下方には、打抜き屑を受けるプレート25が設置されている。プレート25に落下した打抜き屑は、図示しない集塵機へと排出される。
【0028】
パッド材8はダイプレート22上を紙面に対して垂直な方向に搬送される。図3はパッド材8の窓部2が孔あけ位置にあるときの打抜き状態を示している。同図から明らかなように、窓部2およびその周辺部分3が通過する領域に存在する打抜き具19は、鉛直方向の長さが他の部位の打抜き具18よりも短く形成されている。このため、窓部2およびその周辺部分3は打ち抜かれず、他の部位のみが打ち抜かれることになる。
【0029】
一方、窓部2およびその周辺部分3以外では、打抜き具18、19によって打抜き、すなわち孔あけ加工が行われなければならない。このため、クランクプレス機7には、前記透光性窓部2の位置を検知する窓位置読取りセンサ26(検知手段)が設けられる。そして、窓部2および周辺部分3が孔あけ位置に入ったとき、前記センサ26からの検知信号に基づいて、窓部2およびその周辺部分3が通過する領域に存在する打抜き具19は先端が窓部2およびその周辺部分3に接触しないように(孔あけ加工しないように)、かつ窓部2およびその周辺部分3が孔あけ位置を通過したとき、打抜き具19が孔あけ加工を再開できるように上金型13の鉛直方向の昇降を行わせるための制御手段27(シーケンサ)が設けられる。
【0030】
具体的には、透光性窓部2およびその周辺部分3が打抜き位置にあるときには、制御手段27からの制御信号を受けて上金型13がわずかに上昇し、打抜き具19の先端が窓部2およびその周辺部分3に接触しないようにする。そして、窓部2およびその周辺部分3が打抜き位置を通過したとき、上金型13はもとの位置に下降するようにする。上金型13を昇降させる昇降手段としては、例えば油圧、モーター、ギア、ボールネジ等の組み合わせによる機械的方法などが採用可能である。
【0031】
図4は、窓部2およびZ型の周辺部分3の直前までの孔あけ加工の状態を概略的に示している。図4では、窓部2およびZ型の周辺部分3を含む領域に6本の打抜き具19が配置され、その他の領域には打抜き具18が配置されている。孔あけ加工されたパッド材8は円形などの所定形状および所定寸法に切断または打抜き加工されて、研磨パッドを得る。
【0032】
ちなみに、前記打抜き具19(パンチ)の長さをその他の打抜き具18より0.5〜10mm、好ましくは打抜き具18の長さより(被加工パッド材の厚み+1〜3mm)だけ短くし、窓部2およびその周辺部分3以外を打ち抜くときは打抜き具19の先端がダイプレート22の貫通孔24(打ち抜き工具受け側)に0〜5mm程度入り込むストロークで打ち抜きを行い、窓部2およびその周辺部分3を打ち抜く際には打抜き具19の先端がダイプレート22の上面から1〜5mm程度(好ましくは被加工パッド材の厚み+0〜1mm)上方で止まるように上金型13のストローク量を設定した条件で穴加工を行うことにより窓部2および周辺部分3を除くパッド面全体に均一に孔4を形成することができた。
【0033】
さらに、打抜きストローク量の変更機能、パッド材8の位置決めガイド板10,10、窓位置読取りセンサ26等を設置することで自動操作にて窓部2および周辺部分3以外の全面パンチング孔加工を行うことができる。従って、一体型窓付きパットの孔加工品が工業的に量産可能になる。
【0034】
なお、図2において、窓位置読取りセンサ26の近傍には、パッド有無判定用センサ28が設けられている。このセンサ28はクランクプレス機7に移送されるパッド材8の有無を検知して、クランクプレス機7の駆動をオン・オフ制御するためのものである。
【0035】
次に本発明の他の実施形態を図5〜7に基づいて説明する。前述の実施形態と同じ構成部材については同一符号を付して説明を省略する。図5はこの実施形態にかかるクランクプレス機29を示す断面図である。図5から明らかなように、この実施形態は、前述の実施形態における打抜き具19に代えて、高さ調整機構を備えた打抜き具34を使用したものである。
【0036】
すなわち、クランクプレス機29の上金型30は、上台31の下面にスペーサー32を介してパンチプレート33が取付けられている。そして、窓部2および周辺部分3が通過する領域以外の孔あけ加工を行うために前記と同様な打抜き具18が複数取付けられている。
【0037】
一方、窓部2および周辺部分3が通過する領域には、独自に任意な高さに調整可能な複数の打抜き具34が取付けられる。この打抜き具34は、図6に示すように頭部35が凹部37内に収容したスプリング38によって凹部37の上方に付勢されている。凹部37の上部には挿通穴39が設けられており、この挿通穴39内をシリンダ40に連結されたスライド部材41が横方向にスライド自在に挿入されている。スライド部材41の下面には打抜き具34の頭部35が当接する高さ調整用の切り欠き部42が突設されており、この切り欠き部42の切り欠き面に打抜き具34の頭部35が当接している。切り欠き面は一部が傾斜面42aとなっているので、スプリング38によって上方に付勢された打抜き具34は、スライド部材41のスライドに伴なって傾斜面42aに沿って上下動することになる。
【0038】
すなわち、孔あけ加工を行う場合には、打抜き具34の先端はダイプレート22内まで下降する必要があるので、スライド部材41をシリンダ40から前方に押し出して、切り欠き部42の下部水平面42bに打抜き具34の頭部35を当接させる。そして、窓部2およびその周辺部分3が通過する場合には、スライド部材41を後退させて、打抜き具34の頭部35が傾斜面42aに当接して傾斜面42aに沿って上方に移動するようにする。これによって打抜き具34は、打ち抜き時のストローク量はそのままで高さのみが変わるので、先端がパッド材8に接触するのを回避することができる。打抜き具34の高さ調整量はシリンダ40によるスライド部材41のスライド長さ(押出し長さ)を調整することによって調整可能である。シリンダ40の駆動は、前記した窓位置読取りセンサ26からの検知信号に基づいて制御手段27によって制御される。
【0039】
図7は、窓部2およびその周辺部分3の直前までの孔あけ加工の状態を概略的に示しており、窓部2およびその周辺部分3を含む領域に6本の打抜き具34が配置され、その他の領域には打抜き具18が配置されている。6本の打抜き具34は、1つのシリンダ40に連結したスライド部材41下面の各対応位置に前記切り欠き部42を設け、その切り欠き面に各打抜き具34の頭部35を当接させればよい。これによって6本の打抜き具34を同時に昇降させかつ全て同じ高さに調整することが可能になる。
【0040】
ちなみに、この実施形態において、窓部2およびその周辺部分3以外を打ち抜くときは、打抜き具34を含めたすべての打抜き具34,18(パンチ)が0〜5mm程度ダイプレート22(打ち抜き工具受け側)の貫通孔24に入り込むストロークで打ち抜きを行い、窓部2およびその周辺部分3の通過時には打抜き具34の先端が他の打抜き具18のそれに比較して1〜5mm程度短くなるように設定した条件で孔あけ加工(打ち抜き加工)を行うことにより窓部2およびその周辺部分3を除くパッド面全体に孔を均一に形成することができた。
【0041】
なお、前記したスライド部材41の切り欠き部42に代えて、スライド部材41の側面から切り欠き部42の底面と同様な傾斜部を有する高さ調整板42を突設させ、これに打抜き具34の頭部35が当接するようにしてもよい。その他は前述の実施形態と同様である。
【0042】
以上の実施形態では主に打ち抜きによる孔あけ加工について説明したが、上下動する複数のドリルを用いて孔あけ加工する場合にも同様にして適用可能である。
【0043】
また、研磨パッドの穴加工を加工プログラミングが可能な加工機(ドリル加工機など)を用いて加工をした後、パッドの研磨面側のバリをリーマー、ルーター等により除去することで表面状態を良好なものにする。
【0044】
さらに、研磨パッドの孔あけ加工を加工プログラミングが可能なレーザー加工機を用いて行うこともできる。この場合も、加工後、パッドの研磨面側のバリをリーマー、ルーター等により除去することで表面状態を良好なものにする。すなわち、窓部およびその周辺部分では孔あけ加工を行わず、窓部およびその周辺部分を除く研磨領域では孔あけ加工を行うようにプログラミングされた制御機構を備えたレーザー加工機またはドリル機を用いることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の一体型窓付き研磨パッドによれば、被研磨物を研磨する表面の一部に透光性窓部を有し、かつこの窓部およびその周辺部分を除く研磨面に研磨剤を保持するための複数の孔が均一に形成されているので、高い研磨性能(研磨レート安定性、研磨平坦性、研磨パッド寿命など)を有するという効果がある。
また、本発明の製造方法および製造装置によれば、孔あけ加工が施された一体型窓付研磨パッドを効率よく製造することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)はそれぞれ本発明の一実施形態にかかる一体型窓付き研磨パッドを示す概略平面図および断面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる一体型窓付き研磨パッドの製造装置を示す概略斜視図である。
【図3】図2に示すクランクプレス機の概略断面図である。
【図4】孔あけ加工の状態を概略的に示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態にかかるクランクプレス機の概略断面図である。
【図6】打ち抜き具の動作を説明するための概略断面図である。
【図7】孔あけ加工の状態を概略的に示す説明図である。
【図8】(a)および(b)はそれぞれ通常の一体型窓付き研磨パッドを示す概略平面図および断面図である。
【図9】(a)および(b)はそれぞれ孔あけ加工した従来の窓付き研磨パッドを示す概略平面図および断面図である。

Claims (15)

  1. 被研磨物を研磨する表面の一部に透光性窓部が一体に形成されており、かつこの窓部およびこの窓部から0〜20mmの周辺部分を除く研磨面に研磨剤を保持するための複数の孔が均一に形成されていることを特徴とする一体型窓付き研磨パッド。
  2. 前記複数の孔が直径0.1〜10mmを有し、かつ最も近い孔同士が1〜20mmの間隔で規則的に形成されている請求項1記載の研磨パッド。
  3. 前記複数の孔が、前記窓部および窓部から0〜20mmの周辺部分を除く研磨面に均一に形成されている請求項1または2記載の研磨パッド。
  4. 下地層上に積層されて多層構造を形成する請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 窓部およびこの窓部から0〜20mmの周辺部分を除く研磨面に、研磨剤を保持するための複数の孔を均一に形成することを特徴とする一体型窓付き研磨パッドの製造方法。
  6. 前記複数の孔が、前記窓部およびその周辺部分では孔あけ加工を行わず、窓部およびその周辺部分を除く研磨領域では孔あけ加工を行うようにプログラミングされた制御機構を備えた孔あけ手段によって行われる請求項5記載の研磨パッドの製造方法。
  7. 前記孔あけ手段がドリル加工機またはレーザー加工機である請求項6記載の研磨パッドの製造方法。
  8. 一部に透光性窓部が形成された研磨パッド材を一定方向に走行させながら、研磨パッドの走行方向と直交する方向に所定の間隔で並設された複数の孔あけ手段を上下動させて、複数の孔を形成する研磨パッドの製造方法であって、
    前記透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置に入ったとき、前記複数の孔あけ手段のうち当該窓部およびその周辺部分の領域内に存在する孔あけ手段のみが孔あけ加工を行わず、ついで前記透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置を通過したとき、孔あけ加工を再開することを特徴とする一体型窓付き研磨パッドの製造方法。
  9. 前記透光性窓部およびその周辺部分の領域内に存在する孔あけ手段は、鉛直方向の長さが他の部位の孔あけ手段よりも短く、かつ透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置にあるときには、該孔あけ手段の先端が前記窓部およびその周辺部分に接触しないように孔あけ手段の上下動距離を短くするか、または孔あけ手段の下降開始位置を高くするように構成されている請求項8記載の研磨パッドの製造方法。
  10. 前記透光性窓部およびその周辺部分の領域内に存在する孔あけ手段は、透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置にあるときに、先端が前記窓部に接触しないように先端の位置が他の部位の孔あけ手段よりも高い位置にあるように高さ調整可能に構成されている請求項8記載の研磨パッドの製造方法。
  11. 前記孔あけ手段が、上下動する上金型に保持された複数の打抜き具である請求項8〜10のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
  12. 一部に透光性窓部が形成された研磨パッド材を一定方向に走行させるための移送手段と、
    前記研磨パッド材の走行方向と直交する方向に所定の間隔で並設され、上下動によって前記研磨パッド材に孔あけ加工を行う複数の孔あけ手段と、
    前記透光性窓部の位置を検知する検知手段と、
    前記透光性窓部およびこの窓部から0〜20mmの周辺部分が孔あけ位置に入ったとき、前記検知手段からの検知信号に基づいて前記窓部およびその周辺部分が通過する領域に存在する孔あけ手段の先端が前記窓部に接触しないように、かつ前記透光性窓部およびその周辺部分が孔あけ位置を通過したとき、孔あけ加工を再開するように当該孔あけ手段の鉛直方向の上下動を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする一体型窓付き研磨パッドの製造装置。
  13. 前記複数の孔あけ手段が、上下動する上金型に保持された複数の打抜き具からなる請求項12記載の研磨パッドの製造装置。
  14. 前記窓部およびその周辺部分が通過する領域に存在する打抜き具は、鉛直方向の長さが他の部位の打抜き具よりも短く形成されて他の打抜き具と共に上金型に保持されており、かつ前記窓部およびその周辺部分が打抜き位置にあるときには打抜き具の先端が前記窓部に接触しないように上金型が上昇し、かつ前記窓部およびその周辺部分が打抜き位置を通過したとき、上金型が下降するように上金型の昇降手段が設けられ、この昇降手段が制御手段からの制御信号を受けて上金型を昇降させるように構成されている請求項12または13記載の研磨パッドの製造装置。
  15. 前記窓部およびその周辺部分が通過する領域に存在する打抜き具は、透光性窓部が打抜き位置にあるときに先端が前記窓部およびその周辺部分に接触しないように鉛直方向上向きに上昇し、かつ前記窓部およびその周辺部分が打抜き位置を通過したとき下降するように、前記領域に存在する打抜き具の昇降手段を備えており、この昇降手段が制御手段からの制御信号をうけて打抜き具を昇降させるように構成されている請求項12または13記載の研磨パッドの製造装置。
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