JP2004261728A - Ammonia synthesizing catalyst and method for manufacturing the same - Google Patents

Ammonia synthesizing catalyst and method for manufacturing the same Download PDF

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an ammonia synthesizing catalyst which is chemically and thermally stable and has high ammonia synthesizing activity and a method for manufacturing the same. <P>SOLUTION: The ammonia synthesizing catalyst is formed by using α-alumina containing barium or alumina containing the barium in the form of the multiple oxide of the barium and the alumina as a carrier and carrying ruthenium and a promoter thereon. The ammonia synthesizing catalyst is the α-alumina containing the barium which is the carrier and is formed by bringing an aluminum compound and a barium compound into a hydrothermal reaction by an inverse micelle process and then burning. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアルミナを主体とする酸化物にルテニウムを担持させたアンモニア合成触媒及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のアンモニア合成においては、鉄を主成分とし、触媒活性化の促進剤として、アルミナ、酸化カリウム等を添加した鉄系触媒が使用されている。しかし、鉄系触媒は低温の温度領域ではアンモニア合成活性が低いので、この触媒を使用する工業的な装置においては、反応速度を大きくするために、反応温度を400〜500℃の高温にし、平衡理論上では不利な温度領域で合成反応を行わなければならない。このような条件で合成反応を行うと、反応ガスの循環比が大きくなり、このため、反応器や、生成したアンモニアと未反応ガスを分離するための分離器や、未反応ガスをアンモニア合成反応器に戻すためのコンプレッサーなどの装置が大きくなってしまう。さらに、コンプレッサーの動力や、ガスの冷却、加熱のために多大のエネルギーを必要とする。
【0003】
上記の問題に対処し、鉄系触媒に代わる触媒の一つとして、低温、低圧の条件でもアンモニアを合成することができるルテニウム系触媒が開発されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に提案されているルテニウム系触媒は、活性炭を担体とするものであって、鉄系触媒に比べて、低温、低圧での活性が高く、また、一酸化炭素や水による阻害が少ないなどの特性を有している。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−246251号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、活性炭担持ルテニウム触媒は、運転条件を厳密に管理しないと、使用中に担体である活性炭と原料ガス中の水素が反応してメタンが生成する反応が起こって、担体が劣化するという問題を有しており、安定性に難点がある。
【0006】
ところで、安定な物質で担体に使用することができるものの一つとしてアルミナがあり、アルミナは各種の触媒の担体として使用されているが、ルテニウムを活性金属とするアンモニア合成触媒の担体としては使用されていない。その理由は、各種触媒の担体として使用されているアルミナはγ−アルミナであり、γ−アルミナは、酸性であって、アンモニア合成活性に負の影響を与えるため使用することができない。また、酸性質の少ないα−アルミナは比表面積が小さすぎて担体として適していないためである。
【0007】
しかし、アンモニア合成においては、高活性であり、化学的、熱的に安定な合成触媒の出現が望まれている。
【0008】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、化学的、熱的に安定で、高いアンモニア合成活性を有するアンモニア合成触媒及びその触媒の製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係るアンモニア合成触媒は、バリウムを含むα−アルミナにルテニウムが担持されていることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明に係るアンモニア合成触媒は、請求項1に記載の発明において、バリウムを含むα−アルミナの、バリウム/アルミニウムのモル比が1/96〜1/32であることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明に係るアンモニア合成触媒は、バリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナにルテニウムが担持されていることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明に係るアンモニア合成触媒は、請求項3に記載の発明において、バリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナの、バリウム/アルミニウムのモル比が1/18〜1/2であることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明に係るアンモニア合成触媒は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の発明において、ルテニウムと共に触媒活性化の促進剤が担持されたものであることを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明に係るアンモニア合成触媒は、請求項1、請求項2、または請求項5に記載の発明において、バリウムを含むα−アルミナが、逆ミセル法によりアルミニウム化合物とバリウム化合物を水熱反応させ、さらに焼成したものであることを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の発明に係るアンモニア合成触媒は、請求項3、請求項4、または請求項5に記載の発明において、バリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナが、逆ミセル法によりアルミニウム化合物とバリウム化合物を水熱反応させ、さらに焼成したものであることを特徴としている。
【0016】
請求項8に記載の発明に係るアンモニア合成触媒の製造方法は、下記の工程を有する方法によってバリウムを含むアルミナを製造し、これを担体としてルテニウム化合物の溶液と促進剤の溶液を含浸させてルテニウムと促進剤を担持させ、ルテニウムと促進剤が担持されたものを水素雰囲気下で加熱して活性化させることを特徴としている。
(A)オイルに界面活性剤とアルコール類と水を加え、攪拌して乳濁液にする乳濁液調製工程
(B)乳濁液調製工程で調製された乳濁液にアルミニウム化合物とバリウム化合物を溶解させた溶液を加えて加圧下で加熱し、アルミニウム化合物とバリウム化合物を加水分解させる加水分解工程
(C)加水分解工程で加水分解して生成した水酸化物から有機溶剤を分離、除去する工程
(D)有機溶剤除去工程で有機溶剤が除去された処理物中の界面活性剤が分解する温度まで加熱して界面活性剤を除去する工程と、
(E)界面活性剤が除去された加熱処理物を1173K〜1973Kの温度で焼成してバリウムを含むアルミナを得る焼成工程
本発明者らは、化学的にも、熱的にも安定な触媒を製造するために、従来、アンモニア合成触媒用には使用されていなかったアルミナを担体として用いることにした。そして、まず、アンモニア合成触媒の担体として使用することができるアルミナを製造する方法についての研究に着手した。前述のように、γ−アルミナは、酸性であり、アンモニア合成触媒用の担体としては不適当であるので、本発明では、まずα−アルミナを担体とすることにした。しかし、通常の方法により製造されるα−アルミナは比表面積が非常に小さいものであるので、比表面積が大きなものを得るための研究を行った。
【0017】
近年、ナノスケールの反応場で化学反応を行わせる逆ミセル法と呼ばれる物質の合成方法が開発されており、この方法によれば、極めて微細な粒子を製造することができる。すなわち、逆ミセル法とは、界面活性剤によって有機溶媒(油相)中に水の相を分散させて逆ミセル(油相中に水滴、すなわちミセルが形成されたもの)を生成させ、そのナノスケールの水滴(逆ミセル)を反応場として、物質を合成する方法である。
【0018】
本発明に係る触媒の担体は、上記逆ミセルの中で、アルミニウム化合物とバリウム化合物を水熱反応させて得たアルミニウムとバリウムの水酸化物を焼成することによって製造したアルミナを主体とする酸化物であって、その比表面積は極めて大きく、α―アルミナが主生成物である場合、従来法によりアルミナゲルを焼成して得たα−アルミナのおよそ100倍にも及ぶ比表面積を有している。
【0019】
上記逆ミセル法による高比表面積アルミナの製造において、バリウムが重要な作用をする。すなわち、得られるアルミナ中のバリウムの含有量が、バリウム/アルミニウムのモル比=1/48を中心とした所定の範囲になるようにすると、焼成後に得られるものがα−アルミナになるが、バリウムの含有量が、バリウム/アルミニウムのモル比=1/24を中心とした所定の範囲になるようにすると、焼成後にはγ−アルミナが生成する。また、バリウムの含有量が、バリウム/アルミニウムのモル比=1/12を中心とした所定の範囲になるようにすると、焼成後は、バリウムとアルミニウムの複合酸化物が生成する。バリウムは生成するアルミナの比表面積を増大する作用をなしており、少量のバリウムを添加することにより、比表面積が著しく増大する。
【0020】
また、アルミナに添加されたバリウムはアルミナの酸性を弱める作用をなすものと考えられ、逆ミセル法により得たバリウムを含むアルミナは酸量が少なく、比表面積あたりの酸量は、従来法により製造されたもの(市販品)の40%程度にとどまる。
【0021】
本発明に係る触媒は、上記のようにして製造された、バリウムを含むα−アルミナまたはバリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナ(以下、上記2種類のアルミナの総称として、単にバリウムを含むアルミナと記載する)を担体とし、これにルテニウムを担持させ、さらに、触媒活性化の促進剤を担持させたものである。促進剤はアルカリ金属、アルカリ土類金属、または希土類元素の中から選ばれる。特に好ましい促進剤としては、セシウム、バリウム、サマリウムが挙げられる。
【0022】
なお、促進剤としてバリウムを担持させる場合には、担体とするアルミナを製造する際に添加されているバリウムだけではその量が促進剤としては不足するので、活性向上に必要な量を加える必要がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るアンモニア合成触媒の製造方法について記述する。下記の製造方法は本発明に係る方法の一例である。
【0024】
1)バリウムを含むアルミナの製造方法
▲1▼ 油−水の乳濁液の調製
油に界面活性剤とアルコール類と水を加えて攪拌し、油相中に水を分散させて乳濁液を調製する。この乳濁液は逆ミセルを形成させたものである。
【0025】
油と水の混合割合は、油に対する水の割合として0.01〜5vol %にする。油としては、水と混合しない常温で液体の炭化水素であればよいが、好ましくは留去が容易で適当な沸点をもつプロパノール、イソオクタンなどの炭化水素を使用する。
【0026】
界面活性剤としては、適当な両親媒性を有する各種ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオクチルフェニルエーテル(POEP)などが使用できるが、好ましくはPEG200などのポリエチレングリコールを使用する。
【0027】
アルコール類は水のナノ粒子である水滴の安定剤として添加するものであって、C 、C 、C 程度のアルコールを使用する。
【0028】
▲2▼アルミニウム・バリウム溶液の調製
アルミニウム化合物とバリウム化合物を油相に溶解させ、アルミニウムとバリウムを含む溶液を調製する。
【0029】
前述のように、バリウムは得られるアルミナの性状を決定する添加物であるので、アルミニウム化合物とバリウム化合物の比を、Ba/Alの比(モル比)が1/96〜1/32または1/16〜1/2の範囲にする必要がある。Ba/Alの比を上記の範囲にすることによって、後工程における焼成処理により、極めて大きな比表面積を有し、かつ酸度が低いアルミナを主体とする酸化物が得られる。
【0030】
アルミニウム化合物とバリウム化合物を溶解する物質としては、逆ミセル形成に用いた油相を使用する。また、アルミニウムイソプロポキシドおよび バリウムイソプロポキシドを油相中に完全に溶解させるためにアセト酢酸アセチルを加える。アセト酢酸アセチルの代わりに各種のキレート剤を使うこともできる。
【0031】
▲3▼アルミニウム化合物とバリウム化合物の加水分解
▲1▼で調製された乳濁液に、▲2▼で調製されたアルミニウム・バリウム溶液を加えて攪拌し、アルミニウム・バリウム溶液を逆ミセル中へ移動させた後、加圧下で加熱して373K 〜473Kの温度に保持する。この加熱処理により、逆ミセル中のアルミニウム化合物とバリウム化合物が反応し、水酸化物または酸化物が生成する。なお、アルミニウム化合物とバリウム化合物との反応は上記乳濁液とアルミニウム・バリウム溶液を混合した時点から開始され、緩やかに進行する。そして、加圧加熱することによって、水滴中の限られたサイズの中でさらに反応が進行してナノ粒子になる。
【0032】
▲4▼有機溶剤等の除去
水熱反応させた液から有機溶剤を気化させて除去する。この際には、通常、真空蒸留、加熱、遠心分離などが行われる。
【0033】
▲5▼界面活性剤の分解
有機溶剤が除去された処理物中の界面活性剤が分解する温度まで昇温させて加熱し、界面活性剤を除去する。
【0034】
▲6▼焼成
界面活性剤が除去された加熱処理物を1173K〜1773Kの温度で焼成し、アルミナを主体とする酸化物にする。
【0035】
2)ルテニウムの含浸
アセトン、水、メタノールなどの強極性溶媒にルテニウム化合物を溶解し、この溶液を上記の方法により製造されたアルミナを主体とする酸化物に含浸させる。ルテニウムの含有量は酸化物担体に対し、0.1〜20mass%、好ましくは2mass%程度にする。次いで、減圧下で溶媒を除去する。この溶媒除去は温度を278〜393K、好ましくは常温で行う。圧力は0.1Pa 〜0.1MPa、好ましくは4kPaで行う。
【0036】
3)促進剤の添加
ルテニウムが含浸されたアルミナを主体とする酸化物に、促進剤としてアルカリ金属、アルカリ土類金属または希土類元素の中から選ばれる化合物の水溶液を加え、これを323〜393Kに加熱、攪拌しながら乾燥する。
【0037】
促進剤の添加量は、例えば、セシウムを添加する場合には、ルテニウムに対し1〜50倍のモル量、好ましくは10倍程度のモル量とする。バリウムまたはサマリウムを促進剤として使用する場合の添加量は、ルテニウムに対し1〜50倍のモル量、好ましくは、それぞれ5倍または3倍程度のモル量とする。
【0038】
4)活性化処理
ルテニウムと促進剤が添加されたアルミナを主体とする酸化物を水素雰囲気下で500〜900Kに加熱する。活性化処理時の水素の圧力は0.01MPa〜0.5MPa、好ましくは0.1MPa程度にするのがよい。この活性化処理により、化学的、熱的に安定で、高いアンモニア合成活性を有するアンモニア合成触媒が得られる。
【0039】
【実施例】
1)アルミナの製造
担体として使用するアルミナは図1に示す方法に従って製造した。図1は逆ミセル法によるバリウムを含むアルミナの製造方法を示す図であり、アルミナのナノ粒子を得る工程に逆ミセル法が使用されている。
【0040】
▲1▼アルミナの製造(RE−1)
容器にイソオクタンと水を入れ、これに界面活性剤としてポリエチレングリコール200と安定化剤としてプロパノールを加え、攪拌してエマルジョン(乳濁液)にした。
【0041】
別の容器にエチルアセトアセテートとイソオクタンを入れ、これにアルミニウムイソプロポキシドとバリウムイソプロポキシドを加えて溶解し、アルミニウム・バリウム溶液を調製した。アルミニウムとバリウムのBa/Al(モル比)は1/48になるようにした。上記のように調製した乳濁液にアルミニウム・バリウム溶液を加えて攪拌し、オートクレーブに入れ、423K、1.0MPaで24時間の加熱処理を行った。
【0042】
加熱処理したものをオートクレーブから取出し、減圧蒸留装置で蒸留処理して有機溶剤を除去した。
【0043】
次いで、有機溶剤が除去されたものを、電気炉に入れて773Kに加熱し、界面活性剤を分解させて除去した。
【0044】
そして、界面活性剤が除去されたものを電気炉に入れ、1373Kで24時間保持する焼成処理を行い、アルミナにした。
【0045】
得られたアルミナの性状は表1に示す通りであった。なお、表1には、参考のために、市販品のデータも記載した。
【0046】
▲2▼アルミナの製造(RE−2)
乳濁液に添加するアルミニウム・バリウム溶液を調製する際に、アルミニウムとバリウムの比、Ba/Alを1/24になるようにしたこと以外は、アルミナの製造(RE−1)の場合と同じ条件でアルミナを製造した。 得られたアルミナの性状は表1に示す通りであった。
【0047】
▲3▼アルミナの製造(RE−3)
乳濁液に添加するアルミニウム、バリウム溶液を調整する際にアルミニウムとバリウムのBa/Al(モル比)を1/12になるようにしたこと以外は、アルミナの製造(RE−1)の場合と同じ条件でアルミナを製造した。得られたアルミナの性状は表1に示すとおりであった。X線回折により同定されたものはバリウムアルミネート(BaAl )であったが、元素比から推察して、この他にアルミナを含むと考えられる。なお、製造条件によっては、BaO・6Al (バリウムヘキサアルミネート)など別の複合酸化物ができるが、これもBaAl と同様の性質を持つ。
【0048】
▲4▼アルミナの製造(RE−4)
バリウムを添加しないでアルミナを製造した。この場合アルミニウムだけの溶液を乳濁液に添加したこと以外は、アルミナの製造(RE−1)の場合と同じ条件でアルミナを製造した。得られたアルミナの性状は表1に示す通りであった。表1には、参考のために、市販品のデータも記載してある。アルミナの形態については、図2に示すX線回折分析の結果によるものである。
【0049】
図2において、(a)はBa/Al=0の場合の結果、(b)はBa/Al=1/48の場合の結果、(c)はBa/Al=1/24の場合の結果、(d)はBa/Al=1/12の場合の結果を示し、それぞれ順に、表1の製造種別のRE−4、RE−1、RE−2、RE−3に対応している。また、●、×、▲の記号はそれぞれ順に、X線回折分析においてα−アルミナ(α−Al)、γ−アルミナ(γ−Al)およびバリウムアルミネート(BaAl)がそのピークを示す回折角を意味する。
【0050】
【表1】

Figure 2004261728
【0051】
表1に示すように、Ba/Al比(モル比)が1/48の場合にはα−アルミナが得られたが、Ba/Al比(モル比)が1/24の場合にはγ−アルミナが得られた。また、1/12の場合にはBaAlとアルミナの混合物が生成した。このように、α−アルミナを得るためには、Ba/Al比(モル比)がある値以下になるようにBaの添加量を調製する必要がある。上記の結果から、α−アルミナを得るためのBa/Al比(モル比)の上限値は約1/32程度である。
【0052】
比表面積の値を見ると、逆ミセル法を組み入れた前記の方法によって製造した、(RE−1)、(RE−4)のアルミナは市販品α−アルミナに比べて著しく大きな比表面積を有している。すなわち、市販品α−アルミナの比表面積が僅か0.4m/gであるのに対し、逆ミセル法を用いて製造したα−アルミナの比表面積は、バリウムを添加しない場合であっても、14m/gであって、市販品の30倍以上の値になっている。そして、バリウムを添加した場合には、比表面積が45m/g(Ba/Al比が1/48の場合)にまで上昇し、市販品の100倍以上の値になっている。また、RE−2に示すようにγ−アルミナが生成した場合においても、バリウム添加による比表面積上昇の効果が明確に認められており、逆ミセル法によるものが140m/gであるの対し、市販品のγ−アルミナは100m/gにとどまっている。さらにRE−3に示すBaAlを含むアルミナの比表面積も108m/gと非常に大きい。なお、Ba/Al比を1/12にした場合、条件によってはBaO・6Al (バリウムヘキサアルミネート)が生成するが、この複合酸化物も、比表面積が非常に大きい。
【0053】
2)アルミナの酸量の測定
上記のようにして製造したアルミナについて、NH −TPD法により酸量の測定(NH 吸着量の測定)を行った。この結果を表1に示す。表1には、参考のために市販品のデータも記載した。
【0054】
表1に示すように、α−アルミナの酸量はバリウム添加量の多いγ−アルミナに比べても非常に少ない。α−アルミナはその構造上、水酸基が少ないためと考えられる。当然、アルミナの酸性はバリウムの添加により弱められるものと考えられ、このことは、バリウムを含むγ−アルミナの酸量が市販品γ−アルミナの酸量の約1/2にまで低下していることからも判断される。一方、バリウム量の多いBaAlを含むアルミナの酸量も非常に少なくなっている。
【0055】
このように、逆ミセル法を組み入れた方法によって製造されたバリウムを含むα−アルミナは酸量が格段と少なく、また、BaAlを含むアルミナの酸量も少ない。なお、Ba/Al比を1/12にした場合、条件によってはBaO・6Al (バリウムヘキサアルミネート)が生成するが、この複合酸化物も、酸量が非常に少ない。
【0056】
このように、バリウムを含むアルミナは、比表面積が非常に大きく、かつ酸量が少ない安定酸化物であるので、アンモニア合成触媒の担体として好適なものものである。
【0057】
上記の結果によれば、逆ミセル法を組み入れた処理工程を有する前記の方法を用い、所定量のバリウムを添加してアルミナを製造すれば、比表面積が大きく、かつ酸量が少ない、アンモニア合成触媒の担体として好適なアルミナを製造することができる。そして、上記2つの特性を兼ね備えたアルミナのうち、バリウムを含むα−アルミナを製造しようとする場合には、Ba/Al比(モル比)が1/96〜1/32の範囲になるようにバリウムを添加し、また、BaAl2O4を含むアルミナを製造しようとする場合には、Ba/Al比(モル比)が1/18〜1/2になるようにバリウムを添加するのがよい。
【0058】
3)触媒の前駆体の調製
前記方法により製造したバリウムを含むアルミナを担体とし、これにルテニウムと促進剤を担持させてアンモニア合成触媒の前駆体を調製した。ドデカカルボニル3ルテニウム (Ru (CO)12)をテトラヒドロフランに溶解し、このルテニウム溶液をアルミナ担体に含浸させた後、減圧乾燥した。次いで、硝酸セシウム(CsNO )の水溶液を含浸させ、乾燥させた。ルテニウムの担持量はアルミナに対して2mass%とし、セシウムの担持量については、ルテニウムに対するモル比が1〜15のもの数種類を調製した。
【0059】
なお、比較のために、逆ミセル法を組み入れた方法により製造したγ−アルミナ、市販品のα−アルミナ、市販品のγ−アルミナを担体とし、上記と同様にルテニウムとセシウムを担持させた触媒の前駆体も調製した。
【0060】
4)活性化処理
ルテニウムと促進剤が添加された触媒の前駆体を水素雰囲気下で加熱し、活性化させる処理を行った。この処理においては、活性化のための最適温度を求めるために、573〜773Kの間の5水準の温度で行った。
【0061】
この際、比較のために、前記方法により製造したγ−アルミナを担体としたもの、及び市販品のアルミナを担体としたものについても活性化処理を行った。
【0062】
上記の各条件で活性化処理された触媒について、アンモニア合成活性を測定した結果を図3、図4に示し、後述する。
【0063】
5)アンモニア合成活性の測定
活性化処理された触媒 0.5 g を高圧固定床流通系の実験用反応装置に充填し、水素と窒素の混合ガス(H :N =3:1)を60ml/ min で流通させ、反応温度588Kまたは623K、反応圧力を 0.1〜3.0 MPaに設定してアンモニア合成反応を行い、触媒のアンモニア合成活性を測定した。アンモニア合成活性は、触媒層通過後のガスを希硫酸中に吹き込んで生成したアンモニアを吸収させ、吸収液の電気伝導度の減少の変化から算出した。この結果を図3〜図7に示す。
【0064】
図3は活性化処理温度(前処理温度)とアンモニア合成活性(アンモニア生成速度)の関係を担体がα−アルミナである場合とγ−アルミナである場合およびBaAlを含むアルミナの場合について示した図である。アンモニアの生成速度は温度588K、圧力0.1MPaで行ったの測定結果である。図中、○、□、▲、×の記号はアルミナの製造種別を示し、それぞれ順に、表1の製造種別のRE−1、RE−2、RE−3および市販品γ−アルミナに対応している。
【0065】
この図に示すアンモニア合成活性の測定に供した触媒は、ルテニウムの担持量2mass%、セシウムの担持量(Cs/Ruモル比)が10であった。また、バリウムの添加比率(Ba/Alモル比)はα−アルミナが1/48、γ−アルミナが1/24、BaAlを含むアルミナが1/12であった。参考のために、バリウムを含まない市販品のγ−アルミナを担体とした触媒のデータも記載した。
【0066】
図3によれば、α−アルミナまたはBaAlを含むアルミナを担体にした触媒のアンモニア合成活性は活性化処理温度が723Kの場合に最適値になった。そして、アンモニア合成活性は、表1に記載した酸量の値と逆の関係を示し、担体がバリウムを含むα−アルミナまたはBaAlを含むアルミナを担体とする場合には、γ−アルミナを担体とする場合に対し、約3倍の値になった。なお、BaAlを含むアルミナと組成が同じ(Ba/Al=1/12)であっても、製造条件によっては、BaO・6Al となることがあるが、この複合酸化物を担体としたものも同様の良好な結果を与えた。
【0067】
図4は活性化処理温度(前処理温度)と0.1MPa下でのアンモニア合成活性(アンモニア生成速度)の関係をセシウムの担持量をパラメータにして示した図である。アンモニアの生成速度は温度588K、圧力0.1MPaで行った測定結果である。図中、▲、○、□、■、◆の記号はそれぞれセシウム(Cs)の担持量を、Cs/Ru(モル比)=15、10、8、3、1とした触媒で、×はセシウムを含まない触媒である。
【0068】
この図に示すアンモニア合成活性の測定に供した触媒は、バリウムを含むα−アルミナを担体とし、そのBa/Al比(モル比)が1/48で、ルテニウムの担持量2mass%、セシウムの担持量(Cs/Ru比)が1〜15のものであった。参考のために、バリウムを含まない市販品のα−アルミナを担体とした触媒のデータも記載した。
【0069】
図4によれば、活性化処理の最適温度はセシウムの担持量が多くなるに従って高温側へシフトし、Cs/Ru比が10の場合には723Kで最適値を得た。このときのアンモニア合成活性は390NH μmol/h/gであった。
【0070】
上記図3と図4の結果によれば、活性化処理は673〜773Kにするのが好ましい。活性化処理温度が低すぎると促進剤の硝酸塩が十分に分解せず、高すぎるとルテニウムのシンタリングが起きて活性点が減少するためと考えられる。
【0071】
図5はセシウムの担持量とアンモニア合成活性(アンモニア生成速度)の関係を示した図である。アンモニアの生成速度は温度588K、圧力0.1MPaで行った測定結果である。図中、○、▲、□、×の記号は担体アルミナの製造種別を示し、それぞれ順に、表1の製造種別のRE−1、RE−3、RE−2および市販品のγ−アルミナに対応している。
【0072】
この図に示すアンモニア合成活性の測定に供した触媒は、担体として表1に示すα−アルミナ、γ−アルミナ、BaAlを含むアルミナまたは市販品γ−アルミナを用い、ルテニウムの担持量2mass%、セシウムの担持量(Cs/Ruモル比)が1〜15のものであった。
【0073】
図5に示すように、触媒活性化の促進剤であるセシウムを添加することにより、アンモニア合成活性は著しく向上する。そして、アンモニア合成活性はセシウム担持量(Cs/Ruモル比)の増加に従って上昇するが、Cs/Ru比(モル比)が10を超えると、セシウム増加により活性点を覆ってしまい活性は減少する。
この結果によれば、セシウム担持量(Cs/Ru比)は好ましくは5〜15程度にするのがよい。また、担体としては酸量の少ないα−アルミナまたはBaAlを含むアルミナが高活性を与える。なお、BaAlを含むアルミナと組成が同じ(Ba/Al=1/12)であっても、製造条件によっては、BaO・6Al となることがあるが、この複合酸化物を担体としたものも同様の良好な結果を与えた。
【0074】
図6はα−アルミナ担持ルテニウム触媒にセシウム以外の促進剤をルテニウムに対し1〜10倍量添加した場合のアンモニア合成活性(アンモニア生成速度)を示したものである。アンモニアの生成速度は温度588K、圧力0.1MPaで行った測定結果である。図中、Mは促進剤を示す。また、○、□、▲、×、△の記号は、促進剤がそれぞれ順にセシウム、バリウム、セリウム、ランタンおよびサマリウムであることを示す。この図に示すアンモニア合成活性の測定に供した触媒はのルテニウム量は2mass%である。
【0075】
図6から分かるように、セシウム以外にバリウム、サマリウム、セリウム、ランタンを添加すると活性が増加するが、最適の添加量は異なり、セシウムでは10倍量、バリウムでは5倍量、希土類(サマリウム、セリウム、ランタン)では1〜3倍量が適当であった。
【0076】
図7はα−アルミナ、γ−アルミナ、BaAlを含むアルミナ、市販品γ−アルミナの4つの異なる担体にルテニウム2mass%を担持し、セシウムをルテニウムに対し10倍量を加えた触媒の623Kでのアンモニア合成活性(アンモニア生成速度)を異なる圧力で測定した結果である。アンモニアの生成速度は温度623K、圧力0.1MPa〜3.0MPaで行った測定結果である。図中、●、◆、▲、×の記号は担体アルミナの製造種別を示すもので、それぞれ順に、表1の製造種別のRE−1、RE−2、RE−3および市販品のγ−アルミナに対応している。
【0077】
図7から分かるように、BaAlを含むアルミナを担体としたものに限り高圧で活性が上昇した。高圧下における高活性触媒としてはBaAlを含むアルミナを担体としてものが優れていることがわかった。なお、BaAlを含むアルミナと原料の成分比が同じ(Ba/Al=1/12)であっても、製造条件によっては、BaO・6Al となることがあるが、この複合酸化物を担体としたものも同様の良好な結果を与えた。
【0078】
図8はα−アルミナ担体にルテニウム2mass%を担持し、セシウム10倍量、バリウム5倍量、またはサマリウム3倍量を加えた触媒の623Kでのアンモニア合成活性(アンモニア生成速度)を異なる圧力で測定した結果である。アンモニア生成速度は温度623K、圧力0.1MPa〜3.0MPaで行った測定結果である。図中、●、△、□の記号はそれぞれ順に促進剤がセシウム、サマリウム、およびバリウムであることを示す。
【0079】
図8から分かるように、バリウムまたはサマリウムを促進剤として添加したものは高圧において活性が上昇する。
【0080】
【発明の効果】
本発明のアンモニア合成触媒は、バリウムを含むα−アルミナまたはバリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナを担体とし、これにルテニウムと促進剤を担持したものであり、化学的、熱的に安定で、常圧下で高いアンモニア合成活性を示す性能を有する。
【0081】
これらのなかで高圧下でさらに高い活性を与える触媒は、バリウムを含むα−アルミナを担体とし、ルテニウムを加えた上にバリウムまたは希土類を促進剤として加えたもの、およびバリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナを担体としてルテニウムを加えた上にセシウムを促進剤として加えたものである。このように新たに開発されたバリウムを含むα−アルミナまたはバリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナを担体とすることにより有効なアンモニア合成用ルテニウム触媒を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバリウムを含むアルミナの製造方法を示す図である。
【図2】各種の条件で製造したアルミナの形態を示すX線回折図である。
【図3】活性化処理温度とアンモニア合成活性の関係をアルミナの種類別に示した図である。
【図4】活性化処理温度とアンモニア合成活性の関係をセシウムの担持量をパラメータにして示した図である。
【図5】セシウムの担持量とアンモニア合成活性の関係をアルミナの種類別に示した図である。
【図6】促進剤の添加量とアンモニア合成活性の関係を示した図である。
【図7】反応圧力とアンモニア合成活性の関係をアルミナの種類別に示した図である。
【図8】反応圧力とアンモニア合成活性の関係を促進剤の種類別に示した図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an ammonia synthesis catalyst in which ruthenium is supported on an oxide mainly composed of alumina, and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
In the conventional ammonia synthesis, an iron-based catalyst containing iron as a main component and added with alumina, potassium oxide or the like as a catalyst activation promoter is used. However, since the iron-based catalyst has low ammonia synthesis activity in a low temperature range, in an industrial apparatus using this catalyst, in order to increase the reaction rate, the reaction temperature is raised to a high temperature of 400 to 500 ° C. The synthesis reaction must be carried out in a temperature range which is theoretically disadvantageous. When the synthesis reaction is performed under such conditions, the circulation ratio of the reaction gas increases, and therefore, a reactor, a separator for separating generated ammonia from the unreacted gas, and an ammonia synthesis reaction for the unreacted gas. Equipment such as a compressor for returning to the vessel becomes large. In addition, a large amount of energy is required for powering the compressor and cooling and heating the gas.
[0003]
In response to the above problems, a ruthenium-based catalyst capable of synthesizing ammonia even at low temperature and low pressure has been developed as one of the catalysts replacing the iron-based catalyst (for example, Patent Document 1). The ruthenium-based catalyst proposed in Patent Literature 1 uses activated carbon as a carrier, and has a higher activity at a lower temperature and lower pressure than an iron-based catalyst, and has less inhibition by carbon monoxide and water. Etc.
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2001-246251 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, active carbon-supported ruthenium catalysts suffer from the problem that, unless the operating conditions are strictly controlled, the activated carbon, which is a carrier, reacts with hydrogen in the raw material gas to generate methane during use, resulting in deterioration of the carrier. And has difficulty in stability.
[0006]
By the way, one of the stable substances that can be used as a carrier is alumina.Alumina is used as a carrier for various catalysts, but is used as a carrier for an ammonia synthesis catalyst using ruthenium as an active metal. Not. The reason is that alumina used as a carrier for various catalysts is γ-alumina, and γ-alumina cannot be used because it is acidic and negatively affects ammonia synthesis activity. Also, α-alumina having a small acid property has a too small specific surface area and is not suitable as a carrier.
[0007]
However, in ammonia synthesis, the appearance of a highly active, chemically and thermally stable synthesis catalyst is desired.
[0008]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and has as its object to provide an ammonia synthesis catalyst that is chemically and thermally stable and has high ammonia synthesis activity, and a method for producing the catalyst.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, an ammonia synthesis catalyst according to the invention of claim 1 is characterized in that ruthenium is supported on α-alumina containing barium.
[0010]
An ammonia synthesis catalyst according to a second aspect of the present invention is the ammonia synthesis catalyst according to the first aspect, wherein the barium / aluminum molar ratio of α-alumina containing barium is 1/96 to 1/32. And
[0011]
The ammonia synthesis catalyst according to the third aspect of the invention is characterized in that ruthenium is supported on alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum.
[0012]
The ammonia synthesis catalyst according to a fourth aspect of the present invention is the ammonia synthesis catalyst according to the third aspect, wherein the alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum has a barium / aluminum molar ratio of 1/18 to less. It is characterized in that it is 1/2.
[0013]
An ammonia synthesis catalyst according to a fifth aspect of the present invention is the ammonia synthesis catalyst according to any one of the first to fourth aspects, wherein the catalyst activation promoter is supported together with ruthenium. .
[0014]
The ammonia synthesis catalyst according to the invention according to claim 6 is the ammonia synthesis catalyst according to claim 1, 2, or 5, wherein the α-alumina containing barium converts an aluminum compound and a barium compound by a reverse micelle method. It is characterized by being hydrothermally reacted and further calcined.
[0015]
The ammonia synthesis catalyst according to the invention according to claim 7 is the invention according to claim 3, 4, or 5, wherein the alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum is a reverse micelle. It is characterized in that an aluminum compound and a barium compound are subjected to a hydrothermal reaction by a method and then calcined.
[0016]
The method for producing an ammonia synthesis catalyst according to the invention according to claim 8, comprises producing alumina containing barium by a method having the following steps, and impregnating the alumina with a ruthenium compound solution and a promoter solution as a carrier. , And a catalyst loaded with ruthenium and a promoter are heated and activated in a hydrogen atmosphere.
(A) Emulsion preparation step in which a surfactant, alcohols and water are added to oil and stirred to form an emulsion
(B) a hydrolysis step of adding a solution prepared by dissolving an aluminum compound and a barium compound to the emulsion prepared in the emulsion preparation step and heating under pressure to hydrolyze the aluminum compound and the barium compound.
(C) a step of separating and removing an organic solvent from a hydroxide generated by hydrolysis in the hydrolysis step
(D) a step of removing the surfactant by heating to a temperature at which the surfactant in the processed material from which the organic solvent has been removed in the organic solvent removal step is decomposed;
(E) A firing step of firing the heat-treated product from which the surfactant has been removed at a temperature of 1173K to 1973K to obtain alumina containing barium.
The present inventors have decided to use alumina, which has not been conventionally used for an ammonia synthesis catalyst, as a carrier in order to produce a chemically and thermally stable catalyst. And, first, research on a method for producing alumina that can be used as a carrier for an ammonia synthesis catalyst was started. As described above, since γ-alumina is acidic and unsuitable as a carrier for an ammonia synthesis catalyst, α-alumina is first used as a carrier in the present invention. However, since α-alumina produced by a usual method has a very small specific surface area, research was conducted to obtain a material having a large specific surface area.
[0017]
In recent years, a method of synthesizing a substance called a reverse micelle method in which a chemical reaction is performed in a nanoscale reaction field has been developed. According to this method, extremely fine particles can be produced. In other words, the reverse micelle method is a method in which a surfactant disperses a water phase in an organic solvent (oil phase) to generate reverse micelles (water droplets, ie, micelles formed in the oil phase), This is a method of synthesizing a substance using water droplets (reverse micelles) on a scale as a reaction field.
[0018]
The carrier of the catalyst according to the present invention is an oxide mainly composed of alumina produced by calcining a hydroxide of aluminum and barium obtained by hydrothermally reacting an aluminum compound and a barium compound in the reverse micelle. The specific surface area is extremely large, and when α-alumina is the main product, the specific surface area is about 100 times as large as that of α-alumina obtained by calcining alumina gel by a conventional method. .
[0019]
Barium plays an important role in the production of high specific surface area alumina by the reverse micelle method. That is, when the content of barium in the obtained alumina is set to be within a predetermined range centered on the barium / aluminum molar ratio = 1/48, what is obtained after firing becomes α-alumina. Is within a predetermined range centered on the barium / aluminum molar ratio = 1/24, γ-alumina is formed after firing. When the content of barium is set to a predetermined range centered on the molar ratio of barium / aluminum = 1/12, a composite oxide of barium and aluminum is formed after firing. Barium acts to increase the specific surface area of the produced alumina, and the addition of a small amount of barium significantly increases the specific surface area.
[0020]
In addition, barium added to alumina is considered to have a function of weakening the acidity of alumina.Alumina containing barium obtained by the reverse micelle method has a small amount of acid, and the amount of acid per specific surface area is produced by a conventional method. Only about 40% of the products (commercial products).
[0021]
The catalyst according to the present invention is produced as described above, and contains α-alumina containing barium or alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum (hereinafter, simply referred to as a general term for the above two types of alumina. (Described as alumina containing barium) as a carrier, on which ruthenium is supported, and on which a catalyst activation promoter is further supported. The promoter is selected from among alkali metals, alkaline earth metals, or rare earth elements. Particularly preferred accelerators include cesium, barium, samarium.
[0022]
When barium is supported as an accelerator, the amount of barium alone that is added when producing alumina as a carrier is insufficient as an accelerator, so it is necessary to add an amount necessary for improving the activity. is there.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, a method for producing the ammonia synthesis catalyst according to the present invention will be described. The following manufacturing method is an example of the method according to the present invention.
[0024]
1) Method for producing alumina containing barium
(1) Preparation of oil-water emulsion
A surfactant, alcohols and water are added to the oil and stirred, and the water is dispersed in the oil phase to prepare an emulsion. This emulsion formed reverse micelles.
[0025]
The mixing ratio of oil and water is 0.01 to 5 vol% as the ratio of water to oil. The oil may be any hydrocarbon that is liquid at room temperature and does not mix with water. Preferably, hydrocarbons such as propanol and isooctane, which are easily distilled and have an appropriate boiling point, are used.
[0026]
As the surfactant, various types of polyethylene glycol (PEG) and polyethylene octyl phenyl ether (POEP) having appropriate amphipathic properties can be used, but polyethylene glycol such as PEG 200 is preferably used.
[0027]
Alcohols are added as stabilizers for water droplets, which are nanoparticles of water.2  , C3  , C4  Use some alcohol.
[0028]
(2) Preparation of aluminum barium solution
An aluminum compound and a barium compound are dissolved in an oil phase to prepare a solution containing aluminum and barium.
[0029]
As described above, since barium is an additive that determines the properties of the obtained alumina, the ratio of the aluminum compound to the barium compound is adjusted so that the Ba / Al ratio (molar ratio) is 1/96 to 1/32 or 1/96. It must be in the range of 16 to 1/2. By setting the ratio of Ba / Al in the above range, an oxide mainly composed of alumina having a very large specific surface area and a low acidity can be obtained by a firing treatment in a subsequent step.
[0030]
As the substance that dissolves the aluminum compound and the barium compound, the oil phase used for forming the reverse micelles is used. Also, acetyl acetoacetate is added in order to completely dissolve aluminum isopropoxide and barium isopropoxide in the oil phase. Various chelating agents can be used instead of acetyl acetoacetate.
[0031]
(3) Hydrolysis of aluminum compound and barium compound
The aluminum-barium solution prepared in (2) was added to the emulsion prepared in (1) and stirred, and the aluminum-barium solution was transferred into a reverse micelle. Hold at a temperature of ~ 473K. By this heat treatment, the aluminum compound and the barium compound in the reverse micelles react to generate a hydroxide or an oxide. The reaction between the aluminum compound and the barium compound starts when the above-mentioned emulsion and the aluminum / barium solution are mixed, and proceeds slowly. Then, by heating under pressure, the reaction further proceeds within the limited size of the water droplets to become nanoparticles.
[0032]
(4) Removal of organic solvents, etc.
The organic solvent is vaporized and removed from the hydrothermally reacted liquid. At this time, vacuum distillation, heating, centrifugation, etc. are usually performed.
[0033]
(5) Decomposition of surfactant
The surfactant is removed by heating to a temperature at which the surfactant in the processed material from which the organic solvent has been removed is decomposed, and heated.
[0034]
▲ 6 ▼ firing
The heat-treated product from which the surfactant has been removed is fired at a temperature of 1173K to 1773K to form an oxide mainly composed of alumina.
[0035]
2) Ruthenium impregnation
The ruthenium compound is dissolved in a strong polar solvent such as acetone, water, or methanol, and this solution is impregnated with the oxide mainly composed of alumina produced by the above method. The content of ruthenium is about 0.1 to 20 mass%, preferably about 2 mass%, based on the oxide carrier. Then the solvent is removed under reduced pressure. This solvent removal is performed at a temperature of 278 to 393K, preferably at room temperature. Pressure is 0.1Pa 0.10.1 MPa, preferably 4 kPa.
[0036]
3) Addition of accelerator
An aqueous solution of a compound selected from among alkali metals, alkaline earth metals or rare earth elements is added as an accelerator to an oxide mainly composed of alumina impregnated with ruthenium, and the mixture is heated to 323 to 393K and dried while stirring. I do.
[0037]
For example, when cesium is added, the amount of the accelerator is 1 to 50 times, preferably about 10 times, the molar amount of ruthenium. When barium or samarium is used as an accelerator, the amount added is 1 to 50 times the molar amount of ruthenium, preferably about 5 times or 3 times the molar amount, respectively.
[0038]
4) Activation processing
An oxide mainly composed of alumina to which ruthenium and a promoter are added is heated to 500 to 900K in a hydrogen atmosphere. The pressure of hydrogen at the time of the activation treatment is set to 0.01 MPa to 0.5 MPa, preferably about 0.1 MPa. By this activation treatment, an ammonia synthesis catalyst that is chemically and thermally stable and has high ammonia synthesis activity can be obtained.
[0039]
【Example】
1) Production of alumina
Alumina used as a carrier was produced according to the method shown in FIG. FIG. 1 is a view showing a method for producing barium-containing alumina by a reverse micelle method, and the reverse micelle method is used in a process of obtaining alumina nanoparticles.
[0040]
(1) Production of alumina (RE-1)
Isooctane and water were put in a container, and polyethylene glycol 200 as a surfactant and propanol as a stabilizer were added thereto, followed by stirring to form an emulsion (emulsion).
[0041]
Ethyl acetoacetate and isooctane were put in another container, and aluminum isopropoxide and barium isopropoxide were added and dissolved therein to prepare an aluminum-barium solution. Ba / Al (molar ratio) between aluminum and barium was set to 1/48. The aluminum / barium solution was added to the emulsion prepared as described above, stirred, placed in an autoclave, and subjected to a heat treatment at 423 K and 1.0 MPa for 24 hours.
[0042]
The heat-treated product was taken out of the autoclave and subjected to a distillation treatment using a vacuum distillation apparatus to remove the organic solvent.
[0043]
Next, the one from which the organic solvent had been removed was placed in an electric furnace and heated to 773 K to decompose and remove the surfactant.
[0044]
Then, the one from which the surfactant was removed was placed in an electric furnace, and a baking treatment was performed at 1373 K for 24 hours to obtain alumina.
[0045]
The properties of the obtained alumina were as shown in Table 1. Table 1 also shows data of commercially available products for reference.
[0046]
(2) Production of alumina (RE-2)
The same as in the case of alumina production (RE-1), except that when preparing an aluminum-barium solution to be added to the emulsion, the ratio of aluminum to barium and Ba / Al were set to 1/24. Alumina was produced under the conditions. The properties of the obtained alumina were as shown in Table 1.
[0047]
(3) Production of alumina (RE-3)
Aluminum and barium solutions to be added to the emulsion were prepared in the same manner as in the case of alumina production (RE-1) except that the Ba / Al (molar ratio) between aluminum and barium was adjusted to 1/12 when adjusting the barium solution. Alumina was produced under the same conditions. The properties of the obtained alumina were as shown in Table 1. The one identified by X-ray diffraction was barium aluminate (BaAl2  O4  ), But inferred from the element ratio, it is considered to contain alumina in addition to this. Note that, depending on the manufacturing conditions, BaO.6Al2  O3  (Barium hexaaluminate) and other complex oxides, which are also BaAl2  O4  Has the same properties as.
[0048]
(4) Production of alumina (RE-4)
Alumina was produced without adding barium. In this case, alumina was produced under the same conditions as in the production of alumina (RE-1) except that a solution containing only aluminum was added to the emulsion. The properties of the obtained alumina were as shown in Table 1. Table 1 also shows data of commercially available products for reference. The form of alumina is based on the result of X-ray diffraction analysis shown in FIG.
[0049]
In FIG. 2, (a) is the result when Ba / Al = 0, (b) is the result when Ba / Al = 1/48, (c) is the result when Ba / Al = 1/24, (D) shows the result in the case of Ba / Al = 1/12, which respectively correspond to RE-4, RE-1, RE-2 and RE-3 of the production types in Table 1 in order. Symbols of ●, ×, and ▲ indicate α-alumina (α-Al2O3), Γ-alumina (γ-Al2O3) And barium aluminate (BaAl)2O4) Means the diffraction angle showing the peak.
[0050]
[Table 1]
Figure 2004261728
[0051]
As shown in Table 1, α-alumina was obtained when the Ba / Al ratio (molar ratio) was 1/48, but γ-alumina was obtained when the Ba / Al ratio (molar ratio) was 1/24. Alumina was obtained. In the case of 1/12, BaAl2O4And a mixture of alumina were formed. As described above, in order to obtain α-alumina, it is necessary to adjust the amount of Ba to be added so that the Ba / Al ratio (molar ratio) becomes a certain value or less. From the above results, the upper limit of the Ba / Al ratio (molar ratio) for obtaining α-alumina is about 1/32.
[0052]
Looking at the value of the specific surface area, the aluminas of (RE-1) and (RE-4) produced by the above-described method incorporating the reverse micelle method have a significantly larger specific surface area than the commercially available α-alumina. ing. That is, the specific surface area of commercially available α-alumina is only 0.4 m2/ G, whereas the specific surface area of α-alumina produced by the reverse micelle method is 14 m even when barium is not added.2/ G, which is 30 times or more the value of a commercial product. When barium is added, the specific surface area is 45 m2/ G (when the Ba / Al ratio is 1/48), which is 100 times or more that of a commercial product. In addition, even when γ-alumina was formed as shown in RE-2, the effect of increasing the specific surface area by adding barium was clearly recognized.2/ G, whereas commercially available γ-alumina is 100 m2/ G. BaAl shown in RE-32O4The specific surface area of alumina containing2/ G, which is very large. When the Ba / Al ratio is set at 1/12, BaO.6Al2  O3  (Barium hexaaluminate) is produced, and this composite oxide also has a very large specific surface area.
[0053]
2) Measurement of the acid content of alumina
For the alumina produced as described above, NH3  -Measurement of acid amount by TPD method (NH3  Measurement of the amount of adsorption). Table 1 shows the results. Table 1 also shows data of commercially available products for reference.
[0054]
As shown in Table 1, the acid amount of α-alumina is much smaller than that of γ-alumina with a large amount of barium added. It is considered that α-alumina has few hydroxyl groups due to its structure. Naturally, it is considered that the acidity of alumina is weakened by the addition of barium, which means that the acid amount of γ-alumina containing barium is reduced to about 1 / of the acid amount of commercially available γ-alumina. It is also judged from the fact. On the other hand, BaAl with a large amount of barium2O4The amount of acid in alumina containing is also very low.
[0055]
As described above, α-alumina containing barium produced by a method incorporating the reverse micelle method has a remarkably small amount of acid,2O4The acid content of alumina containing is also small. When the Ba / Al ratio is set at 1/12, BaO.6Al2  O3  (Barium hexaaluminate) is produced, but this composite oxide also has a very small acid content.
[0056]
As described above, since alumina containing barium is a stable oxide having a very large specific surface area and a small acid content, it is suitable as a carrier for an ammonia synthesis catalyst.
[0057]
According to the above results, if alumina is produced by adding a predetermined amount of barium using the above-mentioned method having a treatment step incorporating the reverse micelle method, the specific surface area is large, and the amount of acid is small. Alumina suitable as a catalyst carrier can be produced. In the case where α-alumina containing barium is to be produced among the aluminas having the above two properties, the Ba / Al ratio (molar ratio) is set to fall within the range of 1/96 to 1/32. When adding barium and producing alumina containing BaAl2O4, barium is preferably added so that the Ba / Al ratio (molar ratio) is 1/18 to 1/2.
[0058]
3) Preparation of catalyst precursor
A precursor of an ammonia synthesis catalyst was prepared by using, as a carrier, alumina containing barium produced by the above-described method and supporting ruthenium and a promoter on the carrier. Dodecacarbonyl 3 ruthenium (Ru3  (CO)12) Was dissolved in tetrahydrofuran, and this ruthenium solution was impregnated into an alumina carrier and then dried under reduced pressure. Then, cesium nitrate (CsNO3  ) Was impregnated and dried. The supported amount of ruthenium was set to 2 mass% with respect to alumina, and the supported amount of cesium was prepared in several kinds with a molar ratio of 1 to 15 relative to ruthenium.
[0059]
For comparison, a catalyst comprising γ-alumina produced by a method incorporating the reverse micelle method, commercially available α-alumina, commercially available γ-alumina as a carrier, and supporting ruthenium and cesium in the same manner as described above Was also prepared.
[0060]
4) Activation processing
A catalyst precursor to which ruthenium and a promoter were added was heated in a hydrogen atmosphere to activate the catalyst. This process was performed at five levels of temperatures between 573 and 773K in order to determine the optimum temperature for activation.
[0061]
At this time, for comparison, an activation treatment was also performed on a carrier using γ-alumina produced by the above method and a carrier using a commercially available alumina carrier.
[0062]
The results of measuring the ammonia synthesis activity of the catalyst activated under the above conditions are shown in FIGS. 3 and 4 and will be described later.
[0063]
5) Measurement of ammonia synthesis activity
0.5 g of the activated catalyst was charged into a high-pressure fixed bed flow-through experimental reactor, and a mixed gas of hydrogen and nitrogen (H2  : N2  = 3: 1) at a flow rate of 60 ml / min, the reaction temperature was set to 588 K or 623 K, the reaction pressure was set to 0.1 to 3.0 MPa, an ammonia synthesis reaction was performed, and the ammonia synthesis activity of the catalyst was measured. The ammonia synthesis activity was calculated from the change in the decrease in the electrical conductivity of the absorbing solution by absorbing the generated ammonia by blowing the gas after passing through the catalyst layer into dilute sulfuric acid. The results are shown in FIGS.
[0064]
FIG. 3 shows the relationship between the activation treatment temperature (pretreatment temperature) and the ammonia synthesis activity (ammonia production rate) when the carrier is α-alumina, γ-alumina, and BaAl.2O4FIG. 4 is a diagram showing a case of alumina containing. The production rate of ammonia is a result of measurement performed at a temperature of 588 K and a pressure of 0.1 MPa. In the figure, the symbols of ○, □, ▲, × indicate the production type of alumina, and correspond to the production types of RE-1, RE-2, RE-3 and commercially available γ-alumina in Table 1, respectively. I have.
[0065]
The catalyst used for measurement of the ammonia synthesis activity shown in this figure had a supported amount of ruthenium of 2 mass% and a supported amount of cesium (Cs / Ru molar ratio) of 10. The addition ratio of barium (Ba / Al molar ratio) was 1/48 for α-alumina, 1/24 for γ-alumina, and BaAl2O4Was 1/12. For reference, data of a catalyst using barium-free commercially available γ-alumina as a carrier is also described.
[0066]
According to FIG. 3, α-alumina or BaAl2O4The ammonia synthesis activity of the catalyst containing alumina as a carrier became the optimum value when the activation treatment temperature was 723K. The ammonia synthesis activity shows the opposite relationship to the value of the acid amount described in Table 1, and the carrier is α-alumina containing barium or BaAl2O4When the carrier containing alumina was used, the value was about three times that of the case where γ-alumina was used as the carrier. In addition, BaAl2O4Even if the composition is the same as that of alumina containing (Ba / Al = 1/12), BaO.6Al2  O3  However, those using the composite oxide as a carrier gave similar good results.
[0067]
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the activation treatment temperature (pretreatment temperature) and the ammonia synthesis activity (ammonia generation rate) under 0.1 MPa using the amount of cesium carried as a parameter. The generation rate of ammonia is a measurement result obtained at a temperature of 588 K and a pressure of 0.1 MPa. In the figure, symbols ▲, ○, □, Δ, and Δ indicate catalysts in which the amount of cesium (Cs) supported was Cs / Ru (molar ratio) = 15, 10, 8, 3, and 1, and x indicates cesium Is a catalyst containing no.
[0068]
The catalyst used for the measurement of the ammonia synthesis activity shown in this figure uses α-alumina containing barium as a carrier, has a Ba / Al ratio (molar ratio) of 1/48, a supported amount of ruthenium of 2 mass%, and supported cesium. The amount (Cs / Ru ratio) was 1 to 15. For reference, data of a catalyst using barium-free commercially available α-alumina as a carrier is also described.
[0069]
According to FIG. 4, the optimum temperature of the activation treatment shifted to the higher temperature side as the amount of cesium supported increased, and when the Cs / Ru ratio was 10, the optimum value was obtained at 723K. The ammonia synthesis activity at this time is 390 NH3  μmol / h / g.
[0070]
According to the results of FIGS. 3 and 4, the activation process is preferably performed at 673 to 773K. It is considered that if the activation treatment temperature is too low, the nitrate of the accelerator is not sufficiently decomposed, and if the activation treatment temperature is too high, ruthenium sintering occurs and the active sites decrease.
[0071]
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the amount of cesium carried and the ammonia synthesis activity (ammonia production rate). The generation rate of ammonia is a measurement result obtained at a temperature of 588 K and a pressure of 0.1 MPa. In the figure, symbols of ○, ▲, □, × indicate the production type of the carrier alumina, and correspond to RE-1, RE-3, RE-2 of the production type and γ-alumina of the commercial product in the order of Table 1, respectively. are doing.
[0072]
The catalyst used for the measurement of the ammonia synthesis activity shown in this figure was composed of α-alumina, γ-alumina and BaAl as shown in Table 1 as carriers.2O4Was used, and the supported amount of ruthenium was 2 mass% and the supported amount of cesium (Cs / Ru molar ratio) was 1 to 15.
[0073]
As shown in FIG. 5, the ammonia synthesis activity is significantly improved by adding cesium, which is a catalyst activation promoter. The ammonia synthesis activity increases with an increase in the amount of cesium carried (Cs / Ru molar ratio). However, when the Cs / Ru ratio (molar ratio) exceeds 10, the active sites are covered by an increase in cesium and the activity decreases. .
According to this result, the cesium carrying amount (Cs / Ru ratio) is preferably set to about 5 to 15. As a carrier, α-alumina or BaAl having a small acid content is used.2O4Alumina provides high activity. In addition, BaAl2O4Even if the composition is the same as that of alumina containing (Ba / Al = 1/12), depending on the manufacturing conditions, BaO.6Al2  O3  However, those using the composite oxide as a carrier gave similar good results.
[0074]
FIG. 6 shows the ammonia synthesis activity (ammonia generation rate) when an accelerator other than cesium is added to the α-alumina supported ruthenium catalyst in an amount of 1 to 10 times the amount of ruthenium. The generation rate of ammonia is a measurement result obtained at a temperature of 588 K and a pressure of 0.1 MPa. In the figure, M represents an accelerator. In addition, symbols of ○, □, ▲, ×, and Δ indicate that the accelerators are cesium, barium, cerium, lanthanum, and samarium, respectively. The ruthenium content of the catalyst used for the measurement of the ammonia synthesis activity shown in this figure is 2 mass%.
[0075]
As can be seen from FIG. 6, the activity increases when barium, samarium, cerium, and lanthanum are added in addition to cesium, but the optimum amounts of addition are different. , Lanthanum), an appropriate amount was 1 to 3 times.
[0076]
FIG. 7 shows α-alumina, γ-alumina, BaAl2O4Alumina synthesis activity (ammonia production rate) at 623 K of a catalyst in which 2 mass% of ruthenium is supported on four different carriers of alumina containing alumina and a commercial product γ-alumina and cesium is added at 10 times the amount of ruthenium at different pressures It is a measurement result. The ammonia generation rate is a result of measurement performed at a temperature of 623 K and a pressure of 0.1 MPa to 3.0 MPa. In the figure, symbols of ●, △, ▲, × indicate the production type of the carrier alumina, and in order, RE-1, RE-2, RE-3 of the production type and γ-alumina of the commercial product in Table 1, respectively. It corresponds to.
[0077]
As can be seen from FIG.2O4The activity increased at high pressure only for those containing alumina as a carrier. BaAl is a highly active catalyst under high pressure.2O4It was found that those using alumina as a carrier were excellent. In addition, BaAl2O4Even if the component ratio of alumina and the raw material is the same (Ba / Al = 1/12), depending on the production conditions, BaO.6Al2  O3  However, those using the composite oxide as a carrier gave similar good results.
[0078]
FIG. 8 shows that the ammonia synthesis activity (ammonia production rate) at 623 K of a catalyst in which ruthenium 2 mass% is supported on an α-alumina carrier and cesium 10 times, barium 5 times, or samarium 3 times is added at different pressures. It is a measurement result. The ammonia generation rate is a result of measurement performed at a temperature of 623 K and a pressure of 0.1 MPa to 3.0 MPa. In the figure, symbols of ●, Δ, and □ indicate that the accelerator is cesium, samarium, and barium, respectively.
[0079]
As can be seen from FIG. 8, the activity of barium or samarium added at a high pressure is increased.
[0080]
【The invention's effect】
The ammonia synthesis catalyst of the present invention is a carrier comprising α-alumina containing barium or alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum, on which ruthenium and a promoter are supported. It is highly stable and has a high ammonia synthesis activity under normal pressure.
[0081]
Among these catalysts, those which provide higher activity under high pressure include those containing α-alumina containing barium as a carrier, ruthenium and barium or a rare earth as an accelerator, and a composite oxide of barium and aluminum. In this embodiment, ruthenium is added using alumina containing barium as a carrier, and cesium is added as an accelerator. Thus, an effective ruthenium catalyst for ammonia synthesis can be obtained by using the newly developed α-alumina containing barium or alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum as a carrier.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a method for producing alumina containing barium according to the present invention.
FIG. 2 is an X-ray diffraction diagram showing the morphology of alumina produced under various conditions.
FIG. 3 is a diagram showing the relationship between activation treatment temperature and ammonia synthesis activity for each type of alumina.
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the activation treatment temperature and the ammonia synthesis activity using the amount of cesium carried as a parameter.
FIG. 5 is a diagram showing the relationship between the amount of cesium carried and the activity of ammonia synthesis for each type of alumina.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the amount of an accelerator added and ammonia synthesis activity.
FIG. 7 is a diagram showing the relationship between reaction pressure and ammonia synthesis activity for each type of alumina.
FIG. 8 is a diagram showing the relationship between reaction pressure and ammonia synthesis activity for each type of promoter.

Claims (8)

バリウムを含むα−アルミナにルテニウムが担持されていることを特徴とするアンモニア合成触媒。An ammonia synthesis catalyst comprising ruthenium supported on α-alumina containing barium. バリウムを含むα−アルミナの、バリウム/アルミニウムのモル比が1/96〜1/32であることを特徴とする請求項1に記載のアンモニア合成触媒。2. The ammonia synthesis catalyst according to claim 1, wherein the barium / aluminum molar ratio of α-alumina containing barium is 1/96 to 1/32. バリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナにルテニウムが担持されていることを特徴とするアンモニア合成触媒。An ammonia synthesis catalyst comprising ruthenium supported on alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum. バリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナの、バリウム/アルミニウムのモル比が1/18〜1/2であることを特徴とする請求項3に記載のアンモニア合成触媒。4. The ammonia synthesis catalyst according to claim 3, wherein the barium / aluminum molar ratio of alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum is 1/18 to 1/2. ルテニウムと共に触媒活性化の促進剤が担持されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のアンモニア合成触媒。The ammonia synthesis catalyst according to any one of claims 1 to 4, wherein a catalyst activation promoter is supported together with ruthenium. バリウムを含むα−アルミナが、逆ミセル法によりアルミニウム化合物とバリウム化合物を水熱反応させ、さらに焼成したものであることを特徴とする請求項1、請求項2、または請求項5に記載のアンモニア合成触媒。6. The ammonia according to claim 1, wherein the α-alumina containing barium is obtained by subjecting an aluminum compound and a barium compound to a hydrothermal reaction by a reverse micelle method and further calcining the compound. 7. Synthetic catalyst. バリウムとアルミニウムの複合酸化物の形態のバリウムを含むアルミナが、逆ミセル法によりアルミニウム化合物とバリウム化合物を水熱反応させ、さらに焼成したものであることを特徴とする請求項3、請求項4、または請求項5に記載のアンモニア合成触媒。The alumina containing barium in the form of a composite oxide of barium and aluminum is obtained by subjecting an aluminum compound and a barium compound to a hydrothermal reaction by a reverse micelle method and further calcining the same. Or the ammonia synthesis catalyst according to claim 5. 下記の工程を有する方法によってバリウムを含むアルミナを製造し、これを担体としてルテニウム化合物の溶液と促進剤の溶液を含浸させてルテニウムと促進剤を担持させ、ルテニウムと促進剤が担持されたものを水素雰囲気下で加熱して活性化させることを特徴とするアンモニア合成触媒の製造方法。
(A)オイルに界面活性剤とアルコール類と水を加え、攪拌して乳濁液にする乳濁液調製工程
(B)乳濁液調製工程で調製された乳濁液にアルミニウム化合物とバリウム化合物を溶解させた溶液を加えて加圧下で加熱し、アルミニウム化合物とバリウム化合物を加水分解させる加水分解工程
(C)加水分解工程で加水分解して生成した水酸化物から有機溶剤を分離、除去する工程
(D)有機溶剤除去工程で有機溶剤が除去された処理物中の界面活性剤が分解する温度まで加熱して界面活性剤を除去する工程と、
(E)界面活性剤が除去された加熱処理物を1173 K〜1973Kの温度で焼成してバリウムを含むアルミナを得る焼成工程
Alumina containing barium is produced by a method having the following steps, and a ruthenium and a promoter are supported by impregnating a solution of a ruthenium compound and a solution of a promoter with this as a carrier, and the ruthenium and the promoter are supported. A method for producing an ammonia synthesis catalyst, wherein the method is activated by heating in a hydrogen atmosphere.
(A) An emulsion preparation step in which a surfactant, alcohols and water are added to an oil, and the mixture is stirred to form an emulsion. (B) An aluminum compound and a barium compound are added to the emulsion prepared in the emulsion preparation step. Is added, and the mixture is heated under pressure to hydrolyze the aluminum compound and the barium compound. (C) The organic solvent is separated and removed from the hydroxide formed by hydrolysis in the hydrolysis step. (D) a step of removing the surfactant by heating to a temperature at which the surfactant in the processed material from which the organic solvent has been removed in the organic solvent removal step is decomposed;
(E) a firing step of firing the heat-treated product from which the surfactant has been removed at a temperature of 1173 K to 1973 K to obtain barium-containing alumina
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