JP2004261127A - GlcNAcヌクレオチド及びGalNAcヌクレオチドの生産方法 - Google Patents

GlcNAcヌクレオチド及びGalNAcヌクレオチドの生産方法 Download PDF

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康孝 田原
Kiyoshi Suzuki
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Abstract

【課題】GlcNAcヌクレオチド及びGalNAcヌクレオチドを工業的規模で大量かつ安価に生産できる方法を提供する。
【解決手段】下記(A)又は(B)のタンパク質を、GalNAcヌクレオチド又はGlcNAcヌクレオチドに接触させる工程を少なくとも含む、GlcNAcヌクレオチド又はGalNAcヌクレオチドの生産方法。(A)特定のアミノ酸配列を含むタンパク質。(B)上記(A)のアミノ酸配列における1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は転位したアミノ酸配列を含み、かつ、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性又はUDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性を有するタンパク質。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なGlcNAcヌクレオチド及びGalNAcヌクレオチドの生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、本明細書中で共通して用いる略号について説明する。
【0003】
ADP:アデノシン 5’−二リン酸
DMAB:p−ジメチルアミノベンズアルデヒド(p−dimetylaminobenzaldehyde)
dTDP:デオキシチミジン5’−二リン酸
EDTA:エチレンジアミン四酢酸
Gal:ガラクトース
GalNAc:N−アセチルガラクトサミン
Glc:グルコース
GlcNAc:N−アセチルグルコサミン
IPTG:イソプロピル 1−チオ−β−D−ガラクトシド(isopropyl 1−thio−β−D−galactoside)
NAD+:ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
UDP:ウリジン5’−二リン酸
タンパク質糖鎖の構成成分であるGlcNAc及びGalNAcは、稀少糖であり、生体内ではUDP−GlcNAc C4−エピメラーゼによって可逆的に生合成される。しかし、これらの稀少糖を工業的規模で大量かつ安価に生産できる方法は未だ確立されていない。特に、UDP−GalNAcは高価であるのに対して、UDP−GlcNAcは安価に入手できることから、UDP−GlcNAcからUDP−GalNAcを工業的規模で大量かつ安価に生産できる方法が望まれていた。
【0004】
非特許文献1には、バチルス・サブチリス(B.subtilis)のGalEタンパク質の全アミノ酸配列とgalE遺伝子の全ヌクレオチド配列が開示されている。
【0005】
【非特許文献1】
シュローゲル,O.(Schrogel,O.)ら、“バチルス・サブチリス orf 1,2,3,4, pepT 及び galE遺伝子(B.subtilis orfs 1,2,3,4, pepT and galE genes)”、X99339、[online]、平成9年2月13日、NCBI、[平成15年3月3日検索]、インターネット<http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=nucleotide&list_uids=1429253&dopt=GenBank>しかしGalEが、UDP−GalNAcとUDP−GlcNAcとを相互に変換する活性を有すること、及び、GalEが有するこの活性は、UDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性よりも、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性の方がより高いことについては、開示も示唆もない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、GalEやその融合タンパク質、GalEを有効成分とする触媒、GalEを用いるGlcNAcヌクレオチドやGalNAcヌクレオチドの生産方法等を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、GalEやその融合タンパク質、GalEを有効成分とする触媒、GalEを用いるGlcNAcヌクレオチドやGalNAcヌクレオチドの生産方法等を提供するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、下記(A)又は(B)のタンパク質(以下「本発明タンパク質」という)を提供する。
(A)配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(B)上記(A)のアミノ酸配列における1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は転位したアミノ酸配列を含み、かつ、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性又はUDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性を有するタンパク質。
【0009】
本発明タンパク質は、配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列からなることが好ましい。
【0010】
また本発明は、本発明タンパク質と他のペプチドとの融合タンパク質(以下「本発明融合タンパク質」という)を提供する。本発明融合タンパク質は、配列番号2におけるアミノ酸番号1〜359で示されるアミノ酸配列からなることが好ましい。
【0011】
また本発明は、本発明タンパク質又は本発明融合タンパク質を有効成分とし、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する能力を有する触媒(以下「本発明触媒1」という)を提供する。
【0012】
また本発明は、本発明タンパク質又は本発明融合タンパク質を有効成分とし、UDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する能力を有する触媒(以下「本発明触媒2」という)を提供する。
【0013】
以下、本発明触媒1と本発明触媒2とを併せて、単に「本発明触媒」という。
【0014】
また本発明は、本発明タンパク質、本発明融合タンパク質又は本発明触媒1を、GalNAcヌクレオチドに接触させる工程を少なくとも含む、GlcNAcヌクレオチドの生産方法(以下「本発明生産方法1」という)を提供する。
【0015】
また本発明は、本発明タンパク質、本発明融合タンパク質又は本発明触媒2を、GlcNAcヌクレオチドに接触させる工程を少なくとも含む、GalNAcヌクレオチドの生産方法(以下「本発明生産方法2」という)を提供する。
【0016】
以下、「本発明生産方法1」及び「本発明生産方法2」とを併せて、単に「本発明生産方法」という。
【0017】
本発明生産方法における「ヌクレオチド」は、UDP又はdTDPであることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、発明の実施の形態によって詳説する。
本発明タンパク質
本発明タンパク質は、下記(A)又は(B)のタンパク質である。
(A)配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。
(B)上記(A)のアミノ酸配列における1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は転位したアミノ酸配列を含み、かつ、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性又はUDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性を有するタンパク質。
【0019】
なお、天然に存在するタンパク質には、それをコードするDNAの多型や変異の他、生成後のタンパク質の細胞内及び精製中の修飾反応などによってそのアミノ酸配列中にアミノ酸の置換、欠失、挿入又は転位等の変異が起こりうるが、それにもかかわらず変異を有しないタンパク質と実質的に同等の生理、生物学的活性を示すものがあることが知られている。このように(A)のタンパク質に対して構造的に若干の差違があってもその機能については大きな違いが認められない(B)のタンパク質も、本発明タンパク質に包含される。人為的にタンパク質のアミノ酸配列に上記のような変異を導入した場合も同様であり、この場合にはさらに多種多様の変異体を作製することが可能である。例えば、ヒトインターロイキン2(IL−2)のアミノ酸配列中の、あるシステイン残基をセリンに置換したポリペプチドがインターロイキン2活性を保持することが知られている(Science,224,1431(1984))。また、ある種のタンパク質は、活性には必須でないペプチド領域を有していることが知られている。例えば、細胞外に分泌されるタンパク質に存在するシグナルペプチドや、プロテアーゼの前駆体等に見られるプロ配列などがこれにあたり、これらの領域のほとんどは翻訳後、又は活性型タンパク質への転換に際して除去される。このようなタンパク質は、一次構造上は異なった形で存在しているが、最終的には(A)のタンパク質と同等の機能を有するタンパク質である。上記の(B)のタンパク質は、このようなタンパク質を規定するものである。
【0020】
本明細書において「数個のアミノ酸」とは、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性又はUDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性が失われない程度の変異を起こしてもよいアミノ酸の数を示し、例えば600アミノ酸残基からなるタンパク質の場合、2〜30程度、好ましくは2〜15、より好ましくは2〜8以下の数を示す。
【0021】
(B)のタンパク質は、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性又はUDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性を有する必要がある。
【0022】
このような活性を有するか否かは、UDP−GalNAc又はUDP−GlcNAcを基質として、目的のタンパク質を作用させることにより、UDP−GlcNAc又はUDP−GalNAcが産生されるか否かを検出することによって判定できる。例えば、後述の実施例に示すようなDMABアッセイや、HPLCによる解析、キャピラリー電気泳動による解析等によって調べることができる。
【0023】
このような方法によって、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性又はUDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性を保持しているアミノ酸の欠失、置換、挿入又は転位を有する変異体を容易に選択することができる。
【0024】
本発明タンパク質は、なかでも配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列からなることが好ましい。
【0025】
本発明タンパク質の製造方法は特に限定されず、天然物から上記(A)又は(B)のタンパク質を単離してもよく、化学合成等によって上記(A)又は(B)のタンパク質を製造してもよく、遺伝子工学的手法によって上記(A)又は(B)のタンパク質を製造してもよい。遺伝子工学的手法によって本発明タンパク質を製造する具体的方法については、後述する「本発明融合タンパク質」の説明を参照されたい。
<2>本発明融合タンパク質
本発明融合タンパク質は、本発明タンパク質と他のペプチドとの融合タンパク質である。
【0026】
本明細書における「他のペプチド」という用語は、「ポリペプチド」を含む概念として用いる。
【0027】
本発明融合タンパク質としては、本発明タンパク質とマーカーペプチドとの融合タンパク質等が例示される。このような本発明融合タンパク質は、精製又は分析を容易にすることができるというメリットがある。上記マーカーペプチドとしては例えばプロテインA、インスリンシグナル配列、His、FLAG、CBP(カルモジュリン結合タンパク質)、GST(グルタチオン S−トランスフェラーゼ)などが挙げられる。例えばプロテインAとの融合タンパク質は、IgGを結合させた固相を用いたアフィニティークロマトグラフィーによって簡便に精製することができる。同様に、Hisタグとの融合タンパク質については磁性ニッケルを結合させた固相を用いることができ、FLAGとの融合タンパク質については抗FLAG抗体を結合させた固相を用いることができる。またインスリンシグナルとの融合タンパク質は、細胞外(培地等)に分泌されることから、細胞破砕等の抽出操作が不要となる。
【0028】
ここで好ましいのは、配列番号4のアミノ酸配列で示されるペプチド(Hisタグ)との融合タンパク質である。このHisタグは、配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列の直前に融合させることが好ましい。すなわち本発明融合タンパク質は、配列番号2におけるアミノ酸番号1〜359で示されるアミノ酸配列からなることが好ましい。
【0029】
この融合タンパク質は、後述の実施例に示す通り、配列番号3のヌクレオチド配列を、配列番号1の第61番目のヌクレオチドの直前の位置に連続して結合させたDNAを発現させることによって製造することができる。
【0030】
本発明融合タンパク質(本発明タンパク質)は、以下の通り製造することができる。
【0031】
まず、本発明タンパク質のうち、前記(A)のタンパク質(配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質)をコードするDNA(以下「DNA(a)」という)を用意する。このDNAは、配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするものである限りにおいて特に限定されない。このようなDNAとしては、遺伝暗号の縮重によって種々の異なったヌクレオチド配列を有するDNAが存在するが、配列番号1におけるヌクレオチド番号61〜1086で示されるヌクレオチド配列によって特定されるDNAが好ましい。このDNAは、GenBank accession No.X99339として登録されている。
【0032】
また、本発明タンパク質のうち、前記(B)のタンパク質をコードするDNA(以下「DNA(b)」という)についても、前記(A)のアミノ酸配列における1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は転位したアミノ酸配列を含み、かつ、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性又はUDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性を有するタンパク質をコードするものである限りにおいて特に限定されない。このようなDNAとしては、例えば「DNA(a)」若しくは当該DNAに相補的なDNA又はこれらのDNAの塩基配列を有するDNAと、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAが例示される。
【0033】
ここで「ストリンジェントな条件」とは、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう(Sambrook, J. et al., Molecular Cloning A Laboratory Manual, second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)等参照)。「ストリンジェントな条件」として具体的には、50%ホルムアミド、4×SSC、50mMHEPES(pH7.0)、10×Denhardt’s solution、100μg/mlサケ精子DNAを含む溶液中、42℃でハイブリダイズさせ、次いで室温で2×SSC、0.1%SDS溶液、50℃下で0.1×SSC、0.1%SDS溶液で洗浄する条件が挙げられる。
【0034】
上記DNA(a)又はDNA(b)のいずれかを保持するDNAを用いたタンパク質の発現は、当該DNAが保持されたベクター(好ましくは発現ベクター)を用いて行うことが好ましい。DNAのベクターへの組込みは、通常の方法によって行うことができる。
【0035】
DNAを導入するベクターとしては、例えば、導入したDNAを発現させることができる適当な発現ベクター(ファージベクター或いはプラスミドベクター等)を使用することができ、本発明ベクターを組込む宿主細胞に応じて適宜選択できる。このような宿主−ベクター系としては、大腸菌(E. coli)と、pET15b(Novagen社製)、pTrcHis(インビトロゲン社製)、pGEX(ファルマシア バイオテック社製)、pTrc99(ファルマシア バイオテック社製)、pKK233−3(ファルマシア バイオテック社製)、pEZZZ18(ファルマシア バイオテック社製)、pCH110(ファルマシア バイオテック社製)、pBAD(インビトロゲン社製)、pRSET(インビトロゲン社製)又はpSE420(インビトロゲン社製)等の原核細胞用の発現ベクターとの組み合わせ、COS細胞や3LL−HK46細胞などの哺乳類細胞と、pGIR201(Kitagawa, H., and Paulson, J. C. (1994) J. Biol. Chem. 269, 1394−1401)、pEF−BOS(Mizushima, S., and Nagata, S. (1990) Nucleic Acid Res. 18, 5322)、pCXN2(Niwa, H., Yamanura, K. and Miyazaki, J. (1991) Gene 108, 193−200)、pCMV−2(イーストマン コダック(Eastman Kodak)製)、pCEV18、pME18S(丸山ら,Med. Immunol., 20, 27(1990))又はpSVL(ファルマシア バイオテック社製)等の哺乳類細胞用発現ベクターの組み合わせのほか、宿主細胞として昆虫細胞、酵母、枯草菌などが例示され、これらに対応する各種ベクターが例示される。上述の宿主−ベクター系の中でも特に原核細胞(特に大腸菌細胞)とpET15bとの組み合わせが好ましい。
【0036】
DNAを組込むベクターは、目的とするタンパク質とマーカーペプチドとの融合タンパク質を発現するように構築されたものを用いることができる。DNAからのタンパク質の発現及び発現されたタンパク質の採取も、通常の方法に従って行うことができる。
【0037】
例えば、目的とするDNAが組み込まれた発現ベクターを適当な宿主に導入することによって宿主を形質転換し、この形質転換体を生育させ、その生育物から発現されたタンパク質を採取することによって行うことができる。
【0038】
ここで「生育」とは、形質転換体である細胞や微生物自体の増殖や、形質転換体である細胞を組み込んだ動物・昆虫等の生育を含む概念である。また、ここでいう「生育物」とは、形質転換体を生育させた後の培地(培養液の上清)及び培養された宿主細胞・分泌物・排出物等を包含する概念である。生育の条件(培地や培養条件等)は、用いる宿主に合わせて適宜選択できる。
【0039】
生育物からのタンパク質の採取も、タンパク質の公知の抽出・精製方法によって行うことができる。
【0040】
例えば目的とするタンパク質が、培地(培養液の上清)中に分泌される可溶性の形態で産生される場合には、培地を採取し、これをそのまま用いてもよい。また目的とするタンパク質が細胞質中に分泌される可溶性の形態、又は不溶性(膜結合性)の形態で産生される場合には、窒素キャビテーション装置を用いる方法、ホモジナイズ、ガラスビーズミル法、音波処理、浸透ショック法、凍結融解法等の細胞破砕による抽出、界面活性剤抽出、又はこれらの組み合わせ等の処理操作によって目的とするタンパク質を抽出することができ、その抽出物をそのまま用いてもよい。
【0041】
これらの培地や抽出物から、タンパク質をさらに精製することもできる。精製は、不完全な精製(部分精製)であっても、完全な精製であってもよく、目的とするタンパク質の使用目的等に応じて適宜選択することができる。
【0042】
精製方法として具体的には、例えば硫酸アンモニウム(硫安)や硫酸ナトリウム等による塩析、遠心分離、透析、限外濾過法、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ゲルろ過法、ゲル浸透クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、電気泳動法等や、これらの組み合わせ等の処理操作が挙げられる。
【0043】
目的とするタンパク質が製造されたか否かは、アミノ酸配列、作用、基質特異性等を分析することによって確認することができる。
<3>本発明触媒
本発明触媒1は、本発明タンパク質又は本発明融合タンパク質を有効成分とし、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する能力を有する触媒である。また本発明触媒2は、本発明タンパク質又は本発明融合タンパク質を有効成分とし、UDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する能力を有する触媒である。
【0044】
本発明触媒は、本発明タンパク質及び本発明融合タンパク質の少なくとも一方を含有していればよい。すなわち本発明触媒としては、本発明タンパク質又は本発明融合タンパク質自体をそのまま本発明触媒としてもよく、両者の混合物を用いてもよく、本発明タンパク質又は本発明融合タンパク質に加えて、これらのタンパク質に悪影響を与えず、かつ、本発明の効果に影響を与えない限りにおいて、他の成分を含有させてもよい。
【0045】
本発明触媒の形態も限定されず、溶液形態、凍結形態、凍結乾燥形態、担体と結合し、又は担体に包括させた固定化酵素形態のいずれであってもよい。
【0046】
本発明触媒1はGalNAcヌクレオチドをGlcNAcヌクレオチドに変換する際に用いることができる。また本発明触媒2はGlcNAcヌクレオチドをGalNAcヌクレオチドに変換する際に用いることができる。また本発明触媒1と本発明触媒2の有効成分は同一であることから、本発明触媒を、GalNAcヌクレオチドからGlcNAcヌクレオチドへの変換と、GlcNAcヌクレオチドからGalNAcヌクレオチドへの変換を同一反応系内で同時に行うために用いてもよい。
<4>本発明生産方法
本発明生産方法1は、本発明タンパク質、本発明融合タンパク質又は本発明触媒1を、GalNAcヌクレオチドに接触させる工程を少なくとも含む、GlcNAcヌクレオチドの生産方法である。また本発明生産方法2は、本発明タンパク質、本発明融合タンパク質又は本発明触媒2を、GlcNAcヌクレオチドに接触させる工程を少なくとも含む、GalNAcヌクレオチドの生産方法である。
【0047】
本発明生産方法における「ヌクレオチド」は、UDP又はdTDPであることが好ましい。
すなわち、GalNAcヌクレオチドやGlcNAcヌクレオチドは、UDP−GalNAcやUDP−GlcNAc、あるいはdTDP−GalNAcやdTDP−GlcNAcであることが好ましい。
【0048】
本発明生産方法においては、本発明タンパク質、本発明融合タンパク質及び本発明触媒の少なくともいずれか1つを、GalNAcヌクレオチドやGlcNAcヌクレオチドに接触させればよい。これらのタンパク質と、GalNAcヌクレオチドやGlcNAcヌクレオチドとの「接触」の方法は、これらの分子が相互に接触して酵素反応が生ずる状態となる限りにおいて特に限定されず、例えば前者に後者を添加してもよく、後者に前者を添加してもよく、両者を同時に添加してもよい。
【0049】
また、本発明タンパク質、本発明融合タンパク質又は本発明触媒を担体(例えば、ゲル、ビーズ、膜、プレート等)に固定させ、これにGalNAcヌクレオチド及びGlcNAcヌクレオチドの少なくとも一方を接触させてもよい。
【0050】
両者を接触させた後の反応の条件は、本発明タンパク質、本発明融合タンパク質又は本発明触媒が作用する条件である限りにおいて特に限定されない。
【0051】
例えばこれらのタンパク質の至適pH付近で反応させることが好ましく、当該pH下で緩衝作用を有する緩衝液中で反応を行うことがより好ましい。例えば、pH7付近で反応させることが好ましい。
【0052】
またこのときの温度も、これらのタンパク質の活性が保持されている限りにおいて特に限定されないが、35℃〜37℃程度が例示される。
【0053】
また本発明タンパク質、本発明融合タンパク質又は本発明触媒の活性を増加させる物質がある場合には、その物質を添加してもよい。例えば、Mg等の二価イオンを用いることによって、これらタンパク質の活性が上昇する。
【0054】
逆に、Cu等を用いた場合には本発明タンパク質、本発明融合タンパク質及び本発明触媒の活性が阻害されることから、本発明生産方法におけるこのような二価イオンの使用は避けることが好ましい。
【0055】
反応時間は、pH条件、温度条件、作用させるタンパク質及び基質の量、並びにどの程度の生産量を所望するか等によって適宜調節することができる。反応時間を長くすれば生産量を増すことができ、反応時間を短くすれば生産量を減ずることができる。
【0056】
また本発明生産方法には、このような接触工程が少なくとも含まれていればよく、さらに他の工程が含まれていてもよい。
【0057】
本発明生産方法により、GalNAcヌクレオチド又はGlcNAcヌクレオチドから、GlcNAcヌクレオチド又はGalNAcヌクレオチドを生産することができる。これらが生産されたか否かは、例えば、後述の実施例に示すようなDMABアッセイや、HPLCによる解析、キャピラリー電気泳動による解析等によって調べることができる。
【0058】
また、生成物中からGlcNAcヌクレオチド又はヌクレオチド−GalNAを単離する方法等は、公知の方法によって行うことができる。
【0059】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を具体的に説明する。しかしながら、これらによって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
1.GalEタンパク質の調製
(1)galEのクローニングと発現
Bacillus subtilis 168のgalE遺伝子(配列番号1のヌクレオチド番号61から1086で示されるDNA)を、常法に従ってPCR増幅した。なお、PCRに用いたプライマーは以下の通りである。
【0060】
galE15−F catatggcaatacttgttactgg(配列番号5)
galE15−R ggatccttattccgcactcttatacc(配列番号6)
1029bpのPCR増幅断片をpUC19に挿入した後、シーケンスを確認した。これをpET15b(N−terminal histidin tag, Novagen)のNde1−BamH1サイトに挿入して発現プラスミドpETgalE15を構築した。この発現プラスミドでE.coli BL21(DE3)株を形質転換し、GalE発現株を作製した。
【0061】
GalEタンパク質の発現は、以下の通り行った。
【0062】
GalE発現株を、アンピシリン(33μg/100ml)を含有する100ml LB培地(1L中に、10g ポリペプトン、5g 酵母抽出物、10g NaClを含有する)中、37℃で4時間培養した。OD600nmが0.5付近に達した時、IPTGを終濃度が0.4mMになるよう添加した。IPTG添加後37℃で4時間培養した後、6,000rpm、4℃で10分間遠心し、20mM Tris−HCl(pH8.0)で洗浄して菌体を回収した。
(2)GalEタンパク質の精製
回収した菌体を20mM Tris−HCl(pH8.0)に懸濁し、超音波破砕した。超音破砕の強度は「180」とし、4℃で5分間破砕した。破砕液を15,000rpm、4℃で10分間遠心して細胞抽出液を回収した。磁性ニッケルカラム(Ni−NTAカラム;QIAGEN社製)をBuffer(10mM Tris−HCl;pH8.0、300mM NaCl、10mMイミダゾール;pH8.0)で平衡化した。細胞抽出液をカラムに流し、イミダゾール濃度を50mM、250mM、500mMの順に徐々に上昇させてタンパク質を溶出させた。その後、Ni−NTAカラムへの結合物をSDS−PAGEで解析した。
【0063】
発現されたGalEタンパクが含まれる画分を透析した。カットオフ 3000 Daの透析膜を使用し、透析外液としては20mM Tris−HCl(pH8.0)を使用した。その後、さらに限外ろ過によってタンパク質液を約6倍の濃度まで濃縮した。この濃縮後の液を「GalE溶液」として、酵素活性を測定した。
(3)酵素活性の測定
上記の(2)で得られたGalE溶液を用いて、酵素活性を測定した。酵素活性の測定は、以下の(a)又は(b)の方法で行った。
(a)DMABアッセイ
(i)「GalE溶液」(20mM Tris HCl(pH8.0)溶液)に、終濃度1.0mM となるように基質(17.1μg/35μl)を添加して50μlとした。この溶液中に含まれるタンパク質(GalE)の量は、1.6μgであった。
(ii)37℃で20分〜60分間インキュベートした後、0.1M HClを10μl添加し、次いで6分間煮沸することによって反応を完全に停止させた。その後0.1M NaOHを10μl添加して中和した。
(iii)0.2Mの四ホウ酸ナトリウム(pH9.1)を140μl添加して、すぐに3分間煮沸した。
(iv)1050μlのDMAB試薬を添加して、37℃で30分間インキュベートした。DMAB試薬は以下の通り調製した。
【0064】
氷酢酸/HCl=9/1(v/v)の溶液でDMABの10%溶液を調製し、このDMAB溶液を使用直前にさらに氷酢酸で1/10に希釈して、DMAB試薬とした。
(v)インキュベート後、595nmにおける吸光度を測定した。
(b)UDP−グルコースオキシダーゼ−結合アッセイ(UDP−glucose oxidase−coupled assay)
(i)「GalE溶液」(20mM Tris HCl(pH8.0)溶液)に、終濃度1.0mM となるように基質を添加して44μlとした。この溶液中に含まれるタンパク質(GalE)の量は、1.4μgであった。
【0065】
また、UDP−Glc及びUDP−Galの相互変換には、NADの存在が必須となることから、反応液中に1mMのNADを含有するものについても同様にして測定した。
(ii)37℃で30分〜2時間インキュベートした後、0.1M HClを添加し、次いで6分間煮沸することによって反応を完全に停止させた。その後0.1NのNaOHを添加して中和した。
(iii)以下の試薬を50mM酢酸ナトリウムに溶解し、この溶液400μlを反応液に添加した。
【0066】
22U/ml グルコースオキシダーゼ(glucose oxidase(pH5.5))
7U/ml ペルオキシダーゼ(peroxidase)
0.3mg o−ジアニシジン(o−dianisidine)
(iv)37℃で30分間インキュベートした後、6M HClを600μl添加した。
(v)その後、540nmにおける吸光度を測定した。
(4)至適反応温度
酵素反応を20℃〜60℃の範囲で行い、その酵素活性の変化をDMABアッセイで解析した。
(5)至適反応pH
酢酸緩衝液(pH3.0〜6.0)、Tris−酢酸緩衝液(pH6.0〜7.0)、Tris−塩酸緩衝液(pH7.0〜9.0)又はグリシン(pH9.0〜10.0)(いずれも20mM)中で、7μgのGalEと1mMの基質(UDP−GlcNAc又はUDP−GalNAc)(全容量50μl)を37℃で30秒間反応させた。
(6)熱安定性
GalE溶液を、20mM Tris−酢酸(pH7.0)中で20℃〜60℃の間で1時間インキュベートした後、4℃で保存して、DMABアッセイに付した。
(7)pH安定性
上記の至適反応pHの解析で用いた緩衝液中でGalEを4℃で一晩インキュベートしたものをDMABアッセイに付した。酵素反応の条件は、前記のDMABアッセイによる至適反応pHの解析と同様である。
(8)二価イオンの要求性
二価の金属イオン(Ca2+、Co2+、Cu2+、Mg2+、Mn2+、Ni2+又はZn2+)又はEDTAを、それぞれ終濃度4mMになるように添加して、DMABアッセイで解析した。
(9)Km値及びVmaxの測定
20mM Tris−酢酸(pH7.0)中で、各濃度の基質に0.6μgのGalEを添加して、35℃で30秒間反応させてDMABアッセイによって解析した。
(9)HPLC
HPLC(陰イオン交換クロマトグラフィー)は、以下の通り行った。
5μlのサンプル溶液をPartisphere SAXカラム(4.6 x 125mm)にアプライした。溶出は、30mM KHPO(pH3.5)を用いて、流速1ml/分、温度37℃で行った。溶出された糖ヌクレオチドは、260nmにおける吸光度で検出した。
2.実験の結果
(1)Ni−NTAカラムへの結合物をSDS−PAGEで解析した結果、約37kDa付近に一本のバンドが出現したことから、GalEの発現及び精製が確認された。
(2)基質としてUDP−GalNAc又はUDP−GlcNAcを用いて、DMABアッセイを行った結果を図1に示す。図1における「実線(丸印)」は基質としてUDP−GalNAcを用いた場合の、「破線(四角印)」は基質としてUDP−GlcNAcを用いた場合の結果をそれぞれ示す。
【0067】
この結果、発現されたGalEは、UDP−GalNAcとUDP−GlcNAcに対して活性(触媒能)を持つことが確認された。また図1から、UDP−GalNAcが優先的にUDP−GlcNAc変換されていることが示された。このことから、発現されたGalEを用いるとUDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する反応の方が進みやすいことが確認された。
【0068】
上記のDMABアッセイと同様の条件で、2時間反応させることによって得られた生産物をHPLCで解析した。その結果を図2に示す。図2の「1」は、基質がUDP−GalNAc単独の場合(GalEの非存在下)における結果を、「2」は基質がUDP−GlcNAc単独の場合(GalEの非存在下)の結果を、「3」は基質がUDP−GalNAc単独の場合(GalEの存在下)の結果を、「4」は基質がUDP−GlcNAc単独の場合(GalEの存在下)の結果をそれぞれ示す。
【0069】
この結果からも、発現されたGalEを用いるとUDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する反応の方が進みやすいことが確認された。
(3)UDP−グルコースオキシダーゼ−結合アッセイを行った結果を図3に示す。図3における「三角印」は基質としてUDP−Galを用いた場合の、「丸印」は基質としてUDP−Glcを用いた場合の結果をそれぞれ示す。
【0070】
この結果、発現されたGalEは、UDP−GalとUDP−Glcに対しても活性(触媒能)を持つことが確認された。また図3からUDP−Galが優先的にUDP−Glcに変換されていることが示された。このことから、発現されたGalEを用いるとUDP−GalをUDP−Glcに変換する反応の方が進みやすいことが確認された。
(4)至適反応温度
基質としてUDP−GalNAc又はUDP−GlcNAcを用いて至適反応温度を検討した結果を図4に示す。いずれを基質として用いた場合であっても、至適反応温度は35℃〜37℃の間であった。
(5)至適反応pH
DMABアッセイによって解析した結果を図5に示す。図5の左側は、基質としてUDP−GalNAcを用いた場合の結果を、右側は、基質としてUDP−GlcNAcを用いた場合の結果を示す。この結果、いずれの基質を用いた場合においても、至適反応pHは7付近にあることが示された。
(6)熱安定性
熱安定性の解析結果を図6に示す。この結果、少なくとも30℃以下(pH7.0、1時間)で安定であることが示された。
(7)pH安定性
pH安定性の解析結果を図7に示す。この結果、少なくともpH6〜8の間(4℃、一晩)で安定であることが示された。
(8)二価イオンの要求性
種々の二価の金属イオンを用いてDMABアッセイを行った。結果を以下に示す。Cuを用いた場合にはGalEの活性が大きく阻害された。UDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性(触媒能)は、Co、Mg、Mn、Niによって上昇した。UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性(触媒能)は、Mgによって上昇した。
【0071】
【表1】
Figure 2004261127
【0072】
(9)Km値及びVmaxの測定
Km値及びVmaxの値を算出した。結果を以下に示す。
【0073】
【表2】
Figure 2004261127
【0074】
Figure 2004261127
Figure 2004261127
Figure 2004261127
Figure 2004261127
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Figure 2004261127
Figure 2004261127
Figure 2004261127
【0075】
【発明の効果】
本発明タンパク質及び本発明融合タンパク質は本発明触媒に利用することができ極めて有用である。また本発明触媒を用いると、GlcNAcヌクレオチド及びGalNAcヌクレオチドを工業的規模で大量かつ安価に製造でき、これによって本発明生産方法が提供されることから極めて有用である。本発明生産方法も、GlcNAcヌクレオチド及びGalNAcヌクレオチドを簡便、迅速、大量、安価に生産することができ極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】基質としてUDP−GalNAc又はUDP−GlcNAcを用い、DMABアッセイを行った結果を示す。
【図2】基質としてUDP−GalNAc又はUDP−GlcNAcを用い、HPLC解析を行った結果を示す。
【図3】基質としてUDP−Gal又はUDP−Glcを用い、UDP−グルコースオキシダーゼ−結合アッセイを行った結果を示す。
【図4】基質としてUDP−GalNAc又はUDP−GlcNAcを用い、至適反応温度をDMABアッセイで解析した結果を示す。
【図5】基質としてUDP−GalNAc又はUDP−GlcNAcを用い、至適反応pHをDMABアッセイで解析した結果を示す。
【図6】熱安定性をDMABアッセイで解析した結果を示す。
【図7】pH安定性をDMABアッセイで解析した結果を示す。

Claims (9)

  1. 下記(A)又は(B)のタンパク質。
    (A)配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質。
    (B)上記(A)のアミノ酸配列における1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入又は転位したアミノ酸配列を含み、かつ、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する活性又はUDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する活性を有するタンパク質。
  2. 配列番号2におけるアミノ酸番号21〜359で示されるアミノ酸配列からなることを特徴とする、請求項1に記載のタンパク質。
  3. 請求項1又は2に記載のタンパク質と他のペプチドとの融合タンパク質。
  4. 配列番号2におけるアミノ酸番号1〜359で示されるアミノ酸配列からなることを特徴とする、請求項3に記載の融合タンパク質。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のタンパク質を有効成分とし、UDP−GalNAcをUDP−GlcNAcに変換する能力を有する触媒。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のタンパク質を有効成分とし、UDP−GlcNAcをUDP−GalNAcに変換する能力を有する触媒。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のタンパク質又は請求項5に記載の触媒を、GalNAcヌクレオチドに接触させる工程を少なくとも含む、GlcNAcヌクレオチドの生産方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のタンパク質又は請求項6に記載の触媒を、GlcNAcヌクレオチドに接触させる工程を少なくとも含む、GalNAcヌクレオチドの生産方法。
  9. 「ヌクレオチド」がUDP又はdTDPであることを特徴とする、請求項8に記載の生産方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109402152A (zh) * 2018-11-09 2019-03-01 沈阳农业大学 一种高效表达制备udp-葡萄糖-4-差向异构酶的方法

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