JP2004260630A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】デジタルカメラにおいて、撮影に緊急性がありかつ記録媒体の換装を要する状況時に、短時間かつ少操作で換装を実現しつつ記憶情報の安全を確保すること、及び冗長な処理および記録領域の消費を最小限にとどめること。
【解決手段】着脱型記録媒体の着脱ソケットと、着脱型記録媒体の有無を検知する有無検知手段と、ロック解除検知手段と、状態ファイル作成・更新手段と、記録開始時に前記状態ファイルの状態フラグを記録中状態にし、記録情報IDを記録する記録情報ID記録手段と、記録完了手段と、前記着脱型記録媒体の記録中にロック解除を検知した場合、書き込みを中断し、着脱型記録媒体と本体の通信を正常に終了させるとともに、内部記録媒体へ前記記録情報の差分と記録情報IDを書込む差分・記録情報ID書き込み手段と、着脱型記録媒体を装着したとき、前記着脱型記録媒体内部にある前記状態ファイルが記録中で、かつ内部記録媒体および着脱型記録媒体の記録情報IDが一致する場合、内部記録媒体の記録情報の差分を着脱型記録媒体の該当ファイルに追記する追記手段を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】着脱型記録媒体の着脱ソケットと、着脱型記録媒体の有無を検知する有無検知手段と、ロック解除検知手段と、状態ファイル作成・更新手段と、記録開始時に前記状態ファイルの状態フラグを記録中状態にし、記録情報IDを記録する記録情報ID記録手段と、記録完了手段と、前記着脱型記録媒体の記録中にロック解除を検知した場合、書き込みを中断し、着脱型記録媒体と本体の通信を正常に終了させるとともに、内部記録媒体へ前記記録情報の差分と記録情報IDを書込む差分・記録情報ID書き込み手段と、着脱型記録媒体を装着したとき、前記着脱型記録媒体内部にある前記状態ファイルが記録中で、かつ内部記録媒体および着脱型記録媒体の記録情報IDが一致する場合、内部記録媒体の記録情報の差分を着脱型記録媒体の該当ファイルに追記する追記手段を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラなど、画像または音声情報を半導体記録媒体に記録する撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラにおいては、緊急に撮像したいが、記録媒体の空き容量がない状況が起こると、従来の技術では使用者の操作により不要な画像情報を選択して削除し空き容量を確保するか、一度本体の電源を落とし、新規に記録媒体を撮像装置に装着する手順が必要になっていた。
しかしながら、従来の方法では前記の手順による操作の時間により、使用者の望む撮像の機会を逸失することがある。たとえば、前者の方法は、撮影ミス等の画像を消去することになると想定するが、現実に全ての画像を保持しておきたい事態は容易に想像でき、また、該当する画像を検索する作業は複数のボタンを複数回操作することを要することがほとんどであるため、その作業時間は不安定なものである。
また、後者の方法では、デジタルカメラを再起動する必要があり、明らかに冗長である。また、従来の発明では、通電中に記録媒体カードを抜き差しするのは不正規な操作と見なして電源を落とすか、着脱の兆候をみて警告を発するなどの手段で使用者に知らせるものの、着脱操作を機能として保証してはいなかった。前段の手段を用いる理由は、記録中などに記録媒体カードを電気的に切断すると、カードの内容が破壊され、本来記録を保持しなければならない記録領域に致命的な副作用を及ぼすことがあったからである。
斯かる問題の解決を図るものとして、カード着脱部のロックを検知して内部記録媒体に再度記録するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−247502公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術は、記録を最初からやり直す為に記録時間と記録容量を冗長に費やすことになり、ロック解除直後に再ロックする、即ち使用者がロック解除直後に記録中であることに気が付いたような場合には、処理をすべてやり直さなければならないという無駄な処理が入ることになってしまい、極めて非効率的である。
そこで本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、撮影に緊急性がありかつ記録媒体の換装を要する状況において、短時間かつ少操作で換装を実現しつつ記憶情報の安全を確保すること、及び冗長な処理および記録領域の消費を最小限にとどめることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成する為、請求項1における発明は、デジタルカメラにおいて、不揮発性の内部記録媒体と、所定の着脱手段を有する着脱型記録媒体の着脱ソケットと、着脱型記録媒体の有無を検知する有無検知手段と、ロックを解除することを検知するロック解除検知手段と、着脱型記録媒体中に、記録中/記録完了の状態フラグと記録情報IDを有する状態ファイルを作成および更新する状態ファイル作成・更新手段と、記録開始時に前記状態ファイルの状態フラグを記録中状態にし、記録情報IDを記録する記録情報ID記録手段と、記録完了時に前記状態ファイルの状態フラグを記録完了状態にする記録完了手段と、前記着脱型記録媒体の記録中にロック解除を検知した場合、書き込みを中断し、着脱型記録媒体と本体の通信を正常に終了させるとともに、内部記録媒体へ前記記録情報の差分と記録情報IDを書込む差分・記録情報ID書き込み手段と、着脱型記録媒体を装着したとき、前記着脱型記録媒体内部にある前記状態ファイルが記録中で、かつ内部記録媒体および着脱型記録媒体の記録情報IDが一致する場合、内部記録媒体の前記記録情報の差分を着脱型記録媒体の該当ファイルに追記する追記手段を有する。
これは、ロック解除と、電気的切断の時間差を利用し、電気的切断の前にファイル操作などの処理を終了させることで、内容のデータを保持するとともに、記録中であった場合、内部記録媒体に記録中のデータを暫定的に保持しておくことで、記録すべき記録情報の保持を保証するものである。また、着脱型記録媒体には、記録状態ファイルを生成しておき、記録状態と記録情報を唯一に特定できるIDを記録開始時に記録状態ファイルへ記録する。また、内部記録媒体に記録する必要が生じた場合は、記録情報IDを内部記録媒体へ記録する。この発明により、外部記録媒体のロックが外れた場合に内部記録媒体へ記録するべき情報量を未記録の差分領域のみに抑えることができ、内部記録領域の節減や、処理時間の短縮を実現できる。
【0005】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記着脱手段は押し込み抜き取り型(抜き出すときにカードを押下してロックを解除する方式)であることを特徴とする。
これは、押しこんだ時点では記録媒体カードと本体は電気的に接続しており、記録媒体カードと本体の通信処理を正常終了することが可能である十分な時間のある方法であることを利用したものである。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記着脱手段は、スライドロック式であることを特徴とする。
これは、ロック解除とカード抜き出しが独立した操作であるため、通信終了処理に十分なタイムラグが発生することを利用し、安全なデータ保持をするものである。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記着脱手段は、ロックを解除する時点と、着脱型記録媒体を本体の電気的接続が切断する時点との間に、少なくとも書き込みを中断し、前記着脱型記録媒体と本体との通信を正常終了することを常用の範囲で保証できる時間を有することを特徴とする。
これは、ロック解除と記録媒体の電気的接続の切断とのタイムラグを保証することで、安全なデータ保持を図るものである。
【0006】
請求項5の発明では、請求項4の発明において、通電中において、前記内部記録媒体が記録情報を保持しており、かつ所定の空き容量を有する着脱型記録媒体が本体へ装着されたことを検知したとき、前記記録情報を前記着脱型記録媒体ヘ記録する手段を有する。
これは、中断してしまった(つまり内部記録装置に保持した)記録を記録媒体カードに復元することが可能になる。
請求項6の発明では、請求項5の発明において、前記所定の空き容量は、前記内部記録媒体に記録されている記録情報量以上である可変量であることを特徴とする。
これは、内部記録媒体にある記憶情報に満たない記録媒体カードが装着されていても、カードに書込まないことで、不要な書き込みを抑制するものである。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、書き込みを中断した場合、書き込みを中断した旨を使用者に知らせる手段を有する。
これは、使用者に処理結果を認知させ、復元操作を促す効果を持つ。
請求項8の発明は、請求項5ないし7のいずれか1項記載の発明において、通電中において、前記内部記録媒体が記録情報を保持しており、かつ前記所定の空き容量に満たない着脱型記録媒体が本体へ装着されたことを検知したとき、前記内部記録媒体に記録情報を有する旨を使用者へ知らせる手段または前記内部記録媒体に前記記録情報を書込む容量が不足していることを知らせる手段を有する。
これは、復元操作ができない旨を通知することで、復元操作を促す効果をもつ。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に拠るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。101は集光レンズで、被写界を撮像素子103へ投影できるよう集光する。フォーカスレンズ102Aは、フォーカスモータ102Bと駆動しており、光軸方向へ任意の位置へ移動できる。これにより、撮像素子103の撮像面における合焦距離を変化させる。撮像素子103は光電変換により、受光した画像を電気信号へ変換する。
104は画像処理素子で、103の撮像素子から送られる電気信号に赤外フィルタや色変換を行い、YUV色空間やRGB色空間などの扱いやすい画像情報に変換する。また、文字生成部を有し、制御部105の命令により画像情報に文字情報を付加することもできる。
制御部105は撮像装置全体の制御を行う演算処理装置とプログラムで、自動合焦の制御も行う。制御部105は、操作部106、鉤型ロック(着脱センサ)112、ロックセンサ113の入力信号を受け、フォーカスモータ102B、撮像素子103、画像処理素子104、VRAM107、内部記録素子(内部記録媒体)108、ソケット(着脱ソケット)110にそれぞれ独立した制御信号を発生する。
操作部106は、1つ以上のボタンを有し、使用者がボタンを押すことで自動合焦操作や、撮像操作を行うよう制御部105へ命令信号を発生する。
VRAM107は、画像処理素子104から送られる画像情報を記憶するためのDRAMである。VRAMは、制御部の制御信号により、VRAMの情報を内部記録素子108に書込んだり、逆に内部記録素子108からVRAMへ書込むことができる。
LCDモニタ109は、周期的に生起する垂直同期信号の発生の度にVRAM107の値を各画素の輝度に反映させ、画像を表示する。
ソケット110は、着脱型記録素子111を装着可能で、所定の操作なく抜き差しすることを防ぐ為、着脱型記録素子をロックする構造を持ち、カードを抜き出す時に押下してロックを解除する押し込み抜き取り型或いはスライドロック型である。ソケット110は着脱型記録素子との読出し、書き込みを制御する。ロックセンサ(ロック解除手段)113は、過失などの外因により着脱型記録素子111が抜きとられないようにする鉤型ロック112の有無を機械的または電気的に検知し、状態に対応する電気信号を制御部105に常時伝達する。
なお、請求項において、記録媒体有無検知手段、状態ファイル作成・更新手段、記録情報ID記録手段、記録完了手段、差分・記録情報ID書き込み手段、追記手段、記録・消去手段、内部記録媒体情報保持通知手段、内部記録媒体容量不足通知手段は制御部105により実行可能な機能を意味している。
【0008】
図2は、記録媒体中のファイルシステムにおいて、画像ファイルRimg0004の記録中における状態を示した例である。スーパールート//の下に媒体ごとにルートディレクトリ//card(メモリカード媒体)および//FlusRom/(内部記録媒体)がある。//card/以下はDCFに準拠したファイル構成になっている。RimgStat.logはファイルの記録状態を記録しているファイルで、書式例は図3(a)のようにする。画像データはまずRimg0004.tmpに書込まれる。
記録中の画像ファイルRimg0004に間する内容は、3行のテキスト150に記載する。ID:の行は、撮影時刻を元にユニークな文字列を割り当てる。Status:の行は記録中を意味する文字列“Processing(Writing)”を割り当てる。File:の行は、現在記録中のファイルRimg0004.tmpを記入する。また、正常に終了すればRimg0004.tmpをRimg0004.jpgにし、RimgStat.log中の3行のテキスト150を削除する。
また、内部記録媒体上には、RemnStat.Logがあり、書式例は図3(b)のようにする。記録中の画像ファイルRimg0004に間する内容は、3行のテキスト150に記載する。ID:の行は、撮影時刻を元にユニークな文字列を割り当てる。Status:の行は記録中を意味する文字列“Processing(Writing)”を割り当てる。File:の行は、現在記録中のファイルRimg0004.tmpを記入する。また、正常に終了すれば3行のテキスト151は削除する。
内部記録媒体上には、Rimg0004の記録中にロックが解除されたときに未記録部分に相当する差分データを格納するファイルRemn0004.difがある。正常に終了すればRemn0004.difは削除する。
【0009】
図4は、記録媒体カードに記録する処理ジョブWTの過程を示すフローチャートである。まず、ステップ201にてRimgStat.logに記録ファイルに関する情報150を、RemnStat.logに同情報151を追記する。次にステップ202にて記録ファイルRimgXXXX.tmp(XXXXは、DCFに準拠した4桁の数字)をオープンし、画像データを追記する(ステップ203)。書き込みが終了すれば、RimgXXXX.tmpをクローズして拡張子をjpgに変更し、RimgStat.logおよびRemnStat.logの情報150及び151を削除する(ステップ204、205)。
図5は、記録媒体カードのロックが解除され、ロックセンサ113により割り込む処理(ジョブUL:UnLock)の過程を示すフローチャートである。まず、着脱状態を示す2値フラグFm(カード装着時1、非装着時0)を有する。
ロックを解除すると、ロック解除検知手段が検知し、まずステップ210にて着脱フラグFmに0を代入し、非装着状態にする。ステップ211にて記録媒体カードのアクセス状況を確認し、非アクセス状態であれば(ステップ211でNO)終了する(本実施例では便宜上再生中も含む。ただし本発明は再生中の場合の処理を制限するものではない)。
一方、記録中であれば(ステップ211でYES)、即時ファイルのクローズ処理を行う(ステップ212)。そして、記録中であったファイルデータは不正確であるから、正規のファイルではないことを示す為に、ファイル名の拡張子、例えば“.tmp”などを変更する(ステップ213)。ただし変更済みであれば何もしない。ここまでの処理はロックを解除してから記録媒体カードとの電気的接続を切断するまでの時間で可能である。
内部記録素子108に記録領域に十分な空きがあるか判定する(ステップ214)。追加保存するための記録領域が不足していれば(ステップ214でNO)、LCDモニタ109に記録エラーを表示する(ステップ218、219)。
一方、内部記録素子に追加保存するための記録領域が十分にある場合は(ステップ214でYES)、後の復元の為、差分・記録情報ID書き込み手段により未記録の差分データを内部記録素子110にファイルRemnXXXX.difとして保存する(ステップ215)。そして、LCDモニタ109に記録が完了していないことを示す情報を表示、すなわち、書き込みを中断した旨の表示を行い(ステップ217)、使用者に認識させる。
以上の処理は、たとえばRimg0004.jpgの記録中においてジョブULが発生したとすれば、カード内にRimg0004.tmpとRemn0004.difが存在し、両者を連結したデータがRimg0004.jpgとなる(見込みである)ことになる。
【0010】
図6は、記録媒体カードのロックをし、ロックセンサ113により割り込む処理(ジョブLK:Lock)の過程を示すフローチャートである。まず、着脱状態を示す2値フラグFm(カード装着時1、非装着時0)と、内部記録素子108に記録を中断した暫時データがあることを示す保存フラグRm(データあり場合1、無き場合0)を有する。
ロックを掛けると、まずステップ230にて着脱フラグFmに1を代入し、装着状態にする。ステップ231にて、RemnStat.logと、RimgStat.logの一致するIDを比較する。
もし一致IDが存在しなければ(ステップ232でNO)、復元の必要が無いため、ジョブLKは終了する。一方、ステップ232にて一致IDが存在する場合(ステップ232でYES)、さらに外部記録媒体の空き容量が暫時データを追記することに充足しているかを判定し(ステップ233)、不足していれば(ステップ233でNO)、LCDモニタ109に、復元すべきデータがあるが、それができない旨の情報を表示する(ステップ241)。なお、空き容量は内部記録媒体に記録されている記録情報量以上である必要があり、したがって、所定の空き容量とは可変量となる。
一方、空き容量が十分にあれば(ステップ233でYES)、復元処理を行う。まず、ステップ235にてRimgXXXX.tmpファイルオープン処理を行った後、ステップ236にてRemnXXXX.dif内のデータをRimgXXXX.tmpへ追記手段により追記する。追記が完了したのち、ファイルをクローズする(ステップ237)。そして、ファイル名拡張子をtmpからjpgに変更し(ステップ238)、記録ログ及び該当ID削除し(ステップ239)、LCDモニタに復元作業が完了した旨を表示する(ステップ240)。
ジョブUL、ジョブLKは記録媒体カード111とデジタルカメラとのデータ通信時間により、競合することがある。この場合、データの頑健性維持の為ジョブULはジョブLKに優先する。
例えば、ジョブUL中にロックがかかり、ジョブLKが発生した場合、ジョブLKはジョブULの完了を待って処理を始める。また、ジョブLK中にロックが外れ、ジョブULが発生した場合、ジョブLKは終了し、ジョブULを開始する。
【0011】
このように本発明にかかるデジタルカメラでは、通電中に記録媒体カードの着脱が任意に可能で、もし記録中に抜き取る動作を行っても、内部記録素子に空き容量がある範囲で復元が可能となっている。また、空き容量のあるカードを装着すれば、復元も自動的に行うことができる。
さらに、本発明の場合、IDが一致する2つのレコードに記載している2つのファイルのデータ重複(冗長性)が無い為、記録時間と復元時間の短縮と、内部記憶媒体の消費容量を抑えることができる。この点は、従来と比較して記録中取りはずしが多重に発生してもデータの頑健性を維持することができる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる請求項1記載の発明によれば、ロック解除と、電気的切断の時間差を利用し、電気的切断の前にファイル操作などの処理を終了させることで、内容のデータを保持するとともに、記録中であった場合、内部記録媒体に記録中のデータを暫定的に保持しておくことで、記録すべき記録情報の保持を保証することができる。また、着脱型記録媒体には、記録状態ファイルを生成しておき、記録状態と記録情報を唯一に特定できるIDを記録開始時に記録状態ファイルへ記録する。また、内部記録媒体に記録する必要が生じた場合は、記録情報IDを内部記録媒体へ記録する。この発明により、外部記録媒体のロックが外れた場合に内部記録媒体へ記録するべき情報量を未記録の差分領域のみに抑えることができ、内部記録領域の節減や、処理時間の短縮を実現できる。
本発明にかかる請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加え、押しこんだ時点では記録媒体カードと本体は電気的に接続しており、記録媒体カードと本体の通信処理を正常終了することが可能である十分な時間を確保することができる。
本発明にかかる請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加え、ロック解除とカード抜き出しが独立した操作であるため、通信終了処理に十分なタイムラグが発生することを利用し、安全なデータ保持をすることができる。
本発明にかかる請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加え、ロック解除と記録媒体の電気的接続の切断とのタイムラグを保証することで、安全なデータ保持を図ることができる。
本発明にかかる請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4記載の発明に加え、中断してしまった(つまり内部記録装置に保持した)記録を記録媒体カードに復元することが可能となる。
本発明にかかる請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明に加え、内部記録媒体にある記憶情報に満たない記録媒体カードが装着されていても、カードに書込まないことで、不要な書き込みを抑制することができる。
本発明にかかる請求項7記載の発明によれば、請求項1〜6記載の発明に加え、使用者に処理結果を認知させ、復元操作を促すことができる。
本発明にかかる請求項8記載の発明によれば、請求項5〜7記載の発明に加え、復元操作ができない旨を通知することで、復元操作を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を含意するデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例における代表的なファイルシステムの状態を示すディレクトリ展開図である。
【図3】状態ファイルRimgStat.logおよびRemnStat.logの書式例を示す図である。
【図4】JPRG画像ファイルを記録するジョブWTの進行を示すフローチャートである。
【図5】記録中ロックセンサがロック解除を検知したときに発生する処理ジョブULの進行を示すフローチャートである。
【図6】ロックセンサがロックを検知したときに発生する処理ジョブLKの進行を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 集光レンズ、102A フォーカスレンズ、102B フォーカスモータ、103 撮像素子、104 画像処理素子、105 制御部、106 操作部、107 VRAM、108 内部記録素子、109 LCDモニタ、110 ソケット、111 着脱型記録素子、112 着脱センサ、113 ロックセンサ、150 テキスト、151 テキスト
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラなど、画像または音声情報を半導体記録媒体に記録する撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラにおいては、緊急に撮像したいが、記録媒体の空き容量がない状況が起こると、従来の技術では使用者の操作により不要な画像情報を選択して削除し空き容量を確保するか、一度本体の電源を落とし、新規に記録媒体を撮像装置に装着する手順が必要になっていた。
しかしながら、従来の方法では前記の手順による操作の時間により、使用者の望む撮像の機会を逸失することがある。たとえば、前者の方法は、撮影ミス等の画像を消去することになると想定するが、現実に全ての画像を保持しておきたい事態は容易に想像でき、また、該当する画像を検索する作業は複数のボタンを複数回操作することを要することがほとんどであるため、その作業時間は不安定なものである。
また、後者の方法では、デジタルカメラを再起動する必要があり、明らかに冗長である。また、従来の発明では、通電中に記録媒体カードを抜き差しするのは不正規な操作と見なして電源を落とすか、着脱の兆候をみて警告を発するなどの手段で使用者に知らせるものの、着脱操作を機能として保証してはいなかった。前段の手段を用いる理由は、記録中などに記録媒体カードを電気的に切断すると、カードの内容が破壊され、本来記録を保持しなければならない記録領域に致命的な副作用を及ぼすことがあったからである。
斯かる問題の解決を図るものとして、カード着脱部のロックを検知して内部記録媒体に再度記録するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−247502公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術は、記録を最初からやり直す為に記録時間と記録容量を冗長に費やすことになり、ロック解除直後に再ロックする、即ち使用者がロック解除直後に記録中であることに気が付いたような場合には、処理をすべてやり直さなければならないという無駄な処理が入ることになってしまい、極めて非効率的である。
そこで本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、撮影に緊急性がありかつ記録媒体の換装を要する状況において、短時間かつ少操作で換装を実現しつつ記憶情報の安全を確保すること、及び冗長な処理および記録領域の消費を最小限にとどめることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成する為、請求項1における発明は、デジタルカメラにおいて、不揮発性の内部記録媒体と、所定の着脱手段を有する着脱型記録媒体の着脱ソケットと、着脱型記録媒体の有無を検知する有無検知手段と、ロックを解除することを検知するロック解除検知手段と、着脱型記録媒体中に、記録中/記録完了の状態フラグと記録情報IDを有する状態ファイルを作成および更新する状態ファイル作成・更新手段と、記録開始時に前記状態ファイルの状態フラグを記録中状態にし、記録情報IDを記録する記録情報ID記録手段と、記録完了時に前記状態ファイルの状態フラグを記録完了状態にする記録完了手段と、前記着脱型記録媒体の記録中にロック解除を検知した場合、書き込みを中断し、着脱型記録媒体と本体の通信を正常に終了させるとともに、内部記録媒体へ前記記録情報の差分と記録情報IDを書込む差分・記録情報ID書き込み手段と、着脱型記録媒体を装着したとき、前記着脱型記録媒体内部にある前記状態ファイルが記録中で、かつ内部記録媒体および着脱型記録媒体の記録情報IDが一致する場合、内部記録媒体の前記記録情報の差分を着脱型記録媒体の該当ファイルに追記する追記手段を有する。
これは、ロック解除と、電気的切断の時間差を利用し、電気的切断の前にファイル操作などの処理を終了させることで、内容のデータを保持するとともに、記録中であった場合、内部記録媒体に記録中のデータを暫定的に保持しておくことで、記録すべき記録情報の保持を保証するものである。また、着脱型記録媒体には、記録状態ファイルを生成しておき、記録状態と記録情報を唯一に特定できるIDを記録開始時に記録状態ファイルへ記録する。また、内部記録媒体に記録する必要が生じた場合は、記録情報IDを内部記録媒体へ記録する。この発明により、外部記録媒体のロックが外れた場合に内部記録媒体へ記録するべき情報量を未記録の差分領域のみに抑えることができ、内部記録領域の節減や、処理時間の短縮を実現できる。
【0005】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記着脱手段は押し込み抜き取り型(抜き出すときにカードを押下してロックを解除する方式)であることを特徴とする。
これは、押しこんだ時点では記録媒体カードと本体は電気的に接続しており、記録媒体カードと本体の通信処理を正常終了することが可能である十分な時間のある方法であることを利用したものである。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記着脱手段は、スライドロック式であることを特徴とする。
これは、ロック解除とカード抜き出しが独立した操作であるため、通信終了処理に十分なタイムラグが発生することを利用し、安全なデータ保持をするものである。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記着脱手段は、ロックを解除する時点と、着脱型記録媒体を本体の電気的接続が切断する時点との間に、少なくとも書き込みを中断し、前記着脱型記録媒体と本体との通信を正常終了することを常用の範囲で保証できる時間を有することを特徴とする。
これは、ロック解除と記録媒体の電気的接続の切断とのタイムラグを保証することで、安全なデータ保持を図るものである。
【0006】
請求項5の発明では、請求項4の発明において、通電中において、前記内部記録媒体が記録情報を保持しており、かつ所定の空き容量を有する着脱型記録媒体が本体へ装着されたことを検知したとき、前記記録情報を前記着脱型記録媒体ヘ記録する手段を有する。
これは、中断してしまった(つまり内部記録装置に保持した)記録を記録媒体カードに復元することが可能になる。
請求項6の発明では、請求項5の発明において、前記所定の空き容量は、前記内部記録媒体に記録されている記録情報量以上である可変量であることを特徴とする。
これは、内部記録媒体にある記憶情報に満たない記録媒体カードが装着されていても、カードに書込まないことで、不要な書き込みを抑制するものである。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、書き込みを中断した場合、書き込みを中断した旨を使用者に知らせる手段を有する。
これは、使用者に処理結果を認知させ、復元操作を促す効果を持つ。
請求項8の発明は、請求項5ないし7のいずれか1項記載の発明において、通電中において、前記内部記録媒体が記録情報を保持しており、かつ前記所定の空き容量に満たない着脱型記録媒体が本体へ装着されたことを検知したとき、前記内部記録媒体に記録情報を有する旨を使用者へ知らせる手段または前記内部記録媒体に前記記録情報を書込む容量が不足していることを知らせる手段を有する。
これは、復元操作ができない旨を通知することで、復元操作を促す効果をもつ。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に拠るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。101は集光レンズで、被写界を撮像素子103へ投影できるよう集光する。フォーカスレンズ102Aは、フォーカスモータ102Bと駆動しており、光軸方向へ任意の位置へ移動できる。これにより、撮像素子103の撮像面における合焦距離を変化させる。撮像素子103は光電変換により、受光した画像を電気信号へ変換する。
104は画像処理素子で、103の撮像素子から送られる電気信号に赤外フィルタや色変換を行い、YUV色空間やRGB色空間などの扱いやすい画像情報に変換する。また、文字生成部を有し、制御部105の命令により画像情報に文字情報を付加することもできる。
制御部105は撮像装置全体の制御を行う演算処理装置とプログラムで、自動合焦の制御も行う。制御部105は、操作部106、鉤型ロック(着脱センサ)112、ロックセンサ113の入力信号を受け、フォーカスモータ102B、撮像素子103、画像処理素子104、VRAM107、内部記録素子(内部記録媒体)108、ソケット(着脱ソケット)110にそれぞれ独立した制御信号を発生する。
操作部106は、1つ以上のボタンを有し、使用者がボタンを押すことで自動合焦操作や、撮像操作を行うよう制御部105へ命令信号を発生する。
VRAM107は、画像処理素子104から送られる画像情報を記憶するためのDRAMである。VRAMは、制御部の制御信号により、VRAMの情報を内部記録素子108に書込んだり、逆に内部記録素子108からVRAMへ書込むことができる。
LCDモニタ109は、周期的に生起する垂直同期信号の発生の度にVRAM107の値を各画素の輝度に反映させ、画像を表示する。
ソケット110は、着脱型記録素子111を装着可能で、所定の操作なく抜き差しすることを防ぐ為、着脱型記録素子をロックする構造を持ち、カードを抜き出す時に押下してロックを解除する押し込み抜き取り型或いはスライドロック型である。ソケット110は着脱型記録素子との読出し、書き込みを制御する。ロックセンサ(ロック解除手段)113は、過失などの外因により着脱型記録素子111が抜きとられないようにする鉤型ロック112の有無を機械的または電気的に検知し、状態に対応する電気信号を制御部105に常時伝達する。
なお、請求項において、記録媒体有無検知手段、状態ファイル作成・更新手段、記録情報ID記録手段、記録完了手段、差分・記録情報ID書き込み手段、追記手段、記録・消去手段、内部記録媒体情報保持通知手段、内部記録媒体容量不足通知手段は制御部105により実行可能な機能を意味している。
【0008】
図2は、記録媒体中のファイルシステムにおいて、画像ファイルRimg0004の記録中における状態を示した例である。スーパールート//の下に媒体ごとにルートディレクトリ//card(メモリカード媒体)および//FlusRom/(内部記録媒体)がある。//card/以下はDCFに準拠したファイル構成になっている。RimgStat.logはファイルの記録状態を記録しているファイルで、書式例は図3(a)のようにする。画像データはまずRimg0004.tmpに書込まれる。
記録中の画像ファイルRimg0004に間する内容は、3行のテキスト150に記載する。ID:の行は、撮影時刻を元にユニークな文字列を割り当てる。Status:の行は記録中を意味する文字列“Processing(Writing)”を割り当てる。File:の行は、現在記録中のファイルRimg0004.tmpを記入する。また、正常に終了すればRimg0004.tmpをRimg0004.jpgにし、RimgStat.log中の3行のテキスト150を削除する。
また、内部記録媒体上には、RemnStat.Logがあり、書式例は図3(b)のようにする。記録中の画像ファイルRimg0004に間する内容は、3行のテキスト150に記載する。ID:の行は、撮影時刻を元にユニークな文字列を割り当てる。Status:の行は記録中を意味する文字列“Processing(Writing)”を割り当てる。File:の行は、現在記録中のファイルRimg0004.tmpを記入する。また、正常に終了すれば3行のテキスト151は削除する。
内部記録媒体上には、Rimg0004の記録中にロックが解除されたときに未記録部分に相当する差分データを格納するファイルRemn0004.difがある。正常に終了すればRemn0004.difは削除する。
【0009】
図4は、記録媒体カードに記録する処理ジョブWTの過程を示すフローチャートである。まず、ステップ201にてRimgStat.logに記録ファイルに関する情報150を、RemnStat.logに同情報151を追記する。次にステップ202にて記録ファイルRimgXXXX.tmp(XXXXは、DCFに準拠した4桁の数字)をオープンし、画像データを追記する(ステップ203)。書き込みが終了すれば、RimgXXXX.tmpをクローズして拡張子をjpgに変更し、RimgStat.logおよびRemnStat.logの情報150及び151を削除する(ステップ204、205)。
図5は、記録媒体カードのロックが解除され、ロックセンサ113により割り込む処理(ジョブUL:UnLock)の過程を示すフローチャートである。まず、着脱状態を示す2値フラグFm(カード装着時1、非装着時0)を有する。
ロックを解除すると、ロック解除検知手段が検知し、まずステップ210にて着脱フラグFmに0を代入し、非装着状態にする。ステップ211にて記録媒体カードのアクセス状況を確認し、非アクセス状態であれば(ステップ211でNO)終了する(本実施例では便宜上再生中も含む。ただし本発明は再生中の場合の処理を制限するものではない)。
一方、記録中であれば(ステップ211でYES)、即時ファイルのクローズ処理を行う(ステップ212)。そして、記録中であったファイルデータは不正確であるから、正規のファイルではないことを示す為に、ファイル名の拡張子、例えば“.tmp”などを変更する(ステップ213)。ただし変更済みであれば何もしない。ここまでの処理はロックを解除してから記録媒体カードとの電気的接続を切断するまでの時間で可能である。
内部記録素子108に記録領域に十分な空きがあるか判定する(ステップ214)。追加保存するための記録領域が不足していれば(ステップ214でNO)、LCDモニタ109に記録エラーを表示する(ステップ218、219)。
一方、内部記録素子に追加保存するための記録領域が十分にある場合は(ステップ214でYES)、後の復元の為、差分・記録情報ID書き込み手段により未記録の差分データを内部記録素子110にファイルRemnXXXX.difとして保存する(ステップ215)。そして、LCDモニタ109に記録が完了していないことを示す情報を表示、すなわち、書き込みを中断した旨の表示を行い(ステップ217)、使用者に認識させる。
以上の処理は、たとえばRimg0004.jpgの記録中においてジョブULが発生したとすれば、カード内にRimg0004.tmpとRemn0004.difが存在し、両者を連結したデータがRimg0004.jpgとなる(見込みである)ことになる。
【0010】
図6は、記録媒体カードのロックをし、ロックセンサ113により割り込む処理(ジョブLK:Lock)の過程を示すフローチャートである。まず、着脱状態を示す2値フラグFm(カード装着時1、非装着時0)と、内部記録素子108に記録を中断した暫時データがあることを示す保存フラグRm(データあり場合1、無き場合0)を有する。
ロックを掛けると、まずステップ230にて着脱フラグFmに1を代入し、装着状態にする。ステップ231にて、RemnStat.logと、RimgStat.logの一致するIDを比較する。
もし一致IDが存在しなければ(ステップ232でNO)、復元の必要が無いため、ジョブLKは終了する。一方、ステップ232にて一致IDが存在する場合(ステップ232でYES)、さらに外部記録媒体の空き容量が暫時データを追記することに充足しているかを判定し(ステップ233)、不足していれば(ステップ233でNO)、LCDモニタ109に、復元すべきデータがあるが、それができない旨の情報を表示する(ステップ241)。なお、空き容量は内部記録媒体に記録されている記録情報量以上である必要があり、したがって、所定の空き容量とは可変量となる。
一方、空き容量が十分にあれば(ステップ233でYES)、復元処理を行う。まず、ステップ235にてRimgXXXX.tmpファイルオープン処理を行った後、ステップ236にてRemnXXXX.dif内のデータをRimgXXXX.tmpへ追記手段により追記する。追記が完了したのち、ファイルをクローズする(ステップ237)。そして、ファイル名拡張子をtmpからjpgに変更し(ステップ238)、記録ログ及び該当ID削除し(ステップ239)、LCDモニタに復元作業が完了した旨を表示する(ステップ240)。
ジョブUL、ジョブLKは記録媒体カード111とデジタルカメラとのデータ通信時間により、競合することがある。この場合、データの頑健性維持の為ジョブULはジョブLKに優先する。
例えば、ジョブUL中にロックがかかり、ジョブLKが発生した場合、ジョブLKはジョブULの完了を待って処理を始める。また、ジョブLK中にロックが外れ、ジョブULが発生した場合、ジョブLKは終了し、ジョブULを開始する。
【0011】
このように本発明にかかるデジタルカメラでは、通電中に記録媒体カードの着脱が任意に可能で、もし記録中に抜き取る動作を行っても、内部記録素子に空き容量がある範囲で復元が可能となっている。また、空き容量のあるカードを装着すれば、復元も自動的に行うことができる。
さらに、本発明の場合、IDが一致する2つのレコードに記載している2つのファイルのデータ重複(冗長性)が無い為、記録時間と復元時間の短縮と、内部記憶媒体の消費容量を抑えることができる。この点は、従来と比較して記録中取りはずしが多重に発生してもデータの頑健性を維持することができる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる請求項1記載の発明によれば、ロック解除と、電気的切断の時間差を利用し、電気的切断の前にファイル操作などの処理を終了させることで、内容のデータを保持するとともに、記録中であった場合、内部記録媒体に記録中のデータを暫定的に保持しておくことで、記録すべき記録情報の保持を保証することができる。また、着脱型記録媒体には、記録状態ファイルを生成しておき、記録状態と記録情報を唯一に特定できるIDを記録開始時に記録状態ファイルへ記録する。また、内部記録媒体に記録する必要が生じた場合は、記録情報IDを内部記録媒体へ記録する。この発明により、外部記録媒体のロックが外れた場合に内部記録媒体へ記録するべき情報量を未記録の差分領域のみに抑えることができ、内部記録領域の節減や、処理時間の短縮を実現できる。
本発明にかかる請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加え、押しこんだ時点では記録媒体カードと本体は電気的に接続しており、記録媒体カードと本体の通信処理を正常終了することが可能である十分な時間を確保することができる。
本発明にかかる請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加え、ロック解除とカード抜き出しが独立した操作であるため、通信終了処理に十分なタイムラグが発生することを利用し、安全なデータ保持をすることができる。
本発明にかかる請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明に加え、ロック解除と記録媒体の電気的接続の切断とのタイムラグを保証することで、安全なデータ保持を図ることができる。
本発明にかかる請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4記載の発明に加え、中断してしまった(つまり内部記録装置に保持した)記録を記録媒体カードに復元することが可能となる。
本発明にかかる請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明に加え、内部記録媒体にある記憶情報に満たない記録媒体カードが装着されていても、カードに書込まないことで、不要な書き込みを抑制することができる。
本発明にかかる請求項7記載の発明によれば、請求項1〜6記載の発明に加え、使用者に処理結果を認知させ、復元操作を促すことができる。
本発明にかかる請求項8記載の発明によれば、請求項5〜7記載の発明に加え、復元操作ができない旨を通知することで、復元操作を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を含意するデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例における代表的なファイルシステムの状態を示すディレクトリ展開図である。
【図3】状態ファイルRimgStat.logおよびRemnStat.logの書式例を示す図である。
【図4】JPRG画像ファイルを記録するジョブWTの進行を示すフローチャートである。
【図5】記録中ロックセンサがロック解除を検知したときに発生する処理ジョブULの進行を示すフローチャートである。
【図6】ロックセンサがロックを検知したときに発生する処理ジョブLKの進行を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 集光レンズ、102A フォーカスレンズ、102B フォーカスモータ、103 撮像素子、104 画像処理素子、105 制御部、106 操作部、107 VRAM、108 内部記録素子、109 LCDモニタ、110 ソケット、111 着脱型記録素子、112 着脱センサ、113 ロックセンサ、150 テキスト、151 テキスト
Claims (8)
- 不揮発性の内部記録媒体と、所定の着脱手段を有する着脱型記録媒体の着脱ソケットと、着脱型記録媒体の有無を検知する有無検知手段と、ロックを解除することを検知するロック解除検知手段と、着脱型記録媒体中に、記録中/記録完了の状態フラグと記録情報IDを有する状態ファイルを作成および更新する状態ファイル作 成・更新手段と、記録開始時に前記状態ファイルの状態フラグを記録中状態にし、記録情報IDを記録する記録情報ID記録手段と、記録完了時に前記状態ファイルの状態フラグを記録完了状態にする記録完了手段と、前記着脱型記録媒体の記録中にロック解除を検知した場合、書き込みを中断し、着脱型記録媒体と本体の通信を正常に終了させるとともに、内部記録媒体へ前記記録情報の差分と記録情報IDを書込む差分・記録情報ID書き込み手段と、着脱型記録媒体を装着したとき、前記着脱型記録媒体内部にある前記状態ファイルが記録中で、かつ内部記録媒体および着脱型記録媒体の記録情報IDが一致する場合、内部記録媒体の前記記録情報の差分を着脱型記録媒体の該当ファイルに追記する追記手段を有するデジタルカメラ。
- 前記着脱手段はカードを抜き出すときに押下してロックを解除する押し込み抜き取り型であることを特徴とする請求項1のデジタルカメラ。
- 前記着脱手段は、スライドロック式であることを特徴とする請求項1のデジタルカメラ。
- 前記着脱手段は、ロックを解除する時点と、着脱型記録媒体を本体の電気的接続が切断する時点との間に、少なくとも書き込みを中断し、前記着脱型記録媒体と本体との通信を正常終了することを常用の範囲で保証できる時間を有することを特徴とする請求項1のデジタルカメラ。
- 通電中において、前記内部記録媒体が記録情報を保持しており、かつ所定の空き容量を有する着脱型記録媒体が本体へ装着されたことを検知したとき、前記記録情報を前記着脱型記録媒体ヘ記録し、記録が完了した時点で前記内部記録媒体の記録情報を消去する記録・消去手段を有する請求項1ないし請求項4のデジタルカメラ。
- 前記所定の空き容量は、前記内部記録媒体に記録されている記録情報量以上である可変量であることを特徴とする請求項5のデジタルカメラ。
- 書き込みを中断した場合、書き込みを中断した旨を使用者に知らせる手段を有する請求項1ないし請求項6のデジタルカメラ。
- 通電中において、前記内部記録媒体が記録情報を保持しており、かつ前記所定の空き容量に満たない着脱型記録媒体が本体へ装着されたことを検知したとき、前記内部記録媒体に記録情報を有する旨を使用者へ知らせる内部記録媒体情報保持通知手段または前記内部記録媒体に前記記録情報を書込む容量が不足していることを知らせる内部記録媒体容量不足通知手段を有する請求項5ないし請求項7のデジタルカメラ。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007047978A (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-22 | Audio Technica Corp | ファイル生成方法とファイル修復方法及びそのコンピュータプログラム |
US8009205B2 (en) | 2007-02-13 | 2011-08-30 | Ricoh Company, Ltd. | Imaging device and control method of imaging device |
-
2003
- 2003-02-26 JP JP2003050141A patent/JP2004260630A/ja active Pending
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