JP2004260316A - 優先呼び出し方式 - Google Patents
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Abstract
【課題】呼び出されている移動局のみが自発的に通信チャネルの切換え処理を行い、他の移動局は元の通信チャネルによる通信を瞬断などを生ずることなくそのまま継続できるようにする。
【解決手段】ユーザデータ伝送用通信チャネル(通信CH)の無線情報チャネル(RICH)にグループ呼び出しに係る情報を含ませ、移動局1が、通信中の通信チャネル(通信CH1)から自局を含むグループ呼び出しの発生を判定すると、制御チャネル(制御CH)へ切換えて当該呼び出しに係る周波数を取得し、当該呼び出しに係る他の通信チャネル(通信CH2)へ切換えて、グループ呼び出し通信に対応する。
【選択図】 図4
【解決手段】ユーザデータ伝送用通信チャネル(通信CH)の無線情報チャネル(RICH)にグループ呼び出しに係る情報を含ませ、移動局1が、通信中の通信チャネル(通信CH1)から自局を含むグループ呼び出しの発生を判定すると、制御チャネル(制御CH)へ切換えて当該呼び出しに係る周波数を取得し、当該呼び出しに係る他の通信チャネル(通信CH2)へ切換えて、グループ呼び出し通信に対応する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既に他の通信チャネルによる通信を行っている移動局に対して、当該通信に優先する別の呼び出しを行って他の通信に切換える優先呼び出し方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機や自動車電話機などを含む無線機(移動局)を用いた無線通信システムが広く実用に供せられており、その一例として、図5に示すような業務用の無線通信システムが知られている。
このような業務用無線通信システムは防災や種々な業務連絡を行うために用いられ、例えば運送業務を行う車両や作業者に業務連絡を行うために用いるシステムでは、指令センタに設けた指令卓51、車両52に搭載した無線機(移動局)、作業員53が携帯する無線機(移動局)の間で基地局54を介した無線通信を行い、指令卓と移動局との間の通信、更には、移動局間での通信を行う。
【0003】
このような無線通信システムでは、一対多の複信個別通信、一対一の単信個別通信、グループ通信等さまざまな通信形態が可能であるが、中でも一又は複数の移動局を含むグループ単位で緊急呼び出しなどの優先度の高い呼び出しをかけるグループ通信は、業務用無線通信システムにおいては重要な通信形態の一つである。
通常、移動局は一又は複数のグループに属しており、各グループ単位で通信を行う頻度が高い。
【0004】
従来では、通信中に優先度の高いグループ通信を行いたい場合などのために、現在の通信を終了させて、呼び出されたグループ通信に強制的に参加させるための手法を採用している。
その一例として、図6に示すように、通信チャネルから制御チャネルへの切換えを定期的に行って、移動局が通信チャネルによる音声などのユーザデータの通信中に定期的にチャネル指定情報を含む制御チャネルを監視する方式がある。
なお、制御チャネル(制御CH)は一般的に図7に示すようなスーパフレーム構造となっており、制御情報を報知するための報知チャネル(BCCH:Broadcast Control Channe1)、移動局に対し広いエリアで呼び出しを行う(PCH:Paging Channe1)、基地局と移動局とが情報を転送するための信号制御チャネル(SCCH:Signa1ing Contoro1 Channe1)を含んでいる。
【0005】
この方式では、図8に示すように、移動局が基地局と或る通信チャネル(通信CH1)のトラフィックチャネル(TCH)でユーザデータの通信を行っている場合、移動局では制御CHの監視タスクが定期的に起動されて、制御チャネル(制御CH)への周波数切換えを行って制御チャネルの呼び出しチャネル(PCH)の情報を確認し、自局の呼び出しがない時には、元の通信チャネル(通信CH1)へ周波数を切換えてユーザデータ通信を続行するという動作を繰り返し行う。
【0006】
一方、上記の呼び出しチャネル(PCH)の確認で自局の呼び出しがある時には、図9に示すように、制御チャネル(制御CH)によって指定された当該呼び出しに係る他の通信チャネル(通信CH2)への周波数切換えを行って、当該通信チャネルのトラフィックチャネル(TCH)で呼び出しに係るユーザデータのグループ通信を行う。なお、呼び出しに係る通信チャネル(通信CH2)による通信中においても、呼び出しチャネル(PCH)の確認は定期的に行われる。
【0007】
ここで、図10に電波産業界規格T61(ARIB STD―T61)に準拠した狭帯域デジタル通信方式FDMA(Frequency Division Multiple Access:周波数分割多元接続)の通信チャネルフォーマットの一例を示すように、通常は、通信チャネルのトラフィックチャネル(TCH)領域を用いて音声データなどのユーザデータを伝送しているが、高速付随チャネル(FACCH)を伝送する場合は、TCH領域を一時的にスチールして接続情報などのデータを伝送する。
【0008】
このような高速付随チャネル(FACCH)を利用して、呼び出されたグループ通信に参加させるための他の方式もあり、通信チャネル(通信CH)で通信中にそのトラフィックチャネル(TCH)を一時的にスチールして、高速付随チャネル(FACCH)で呼び出しグループ番号やその通信チャネル周波数などを移動局に直接通知し、当該移動局が通知された通信チャネル周波数に直ちに切換えて、呼び出しに係るグループ通信を行うようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
移動局が通信中に定期的に制御チャネルを監視する上記方式では、制御チャネルを監視に行くための周期が長い場合には、切換え先の通信チャネルでの通信を開始するまでに監視周期分の長い時間を待たなければならず、緊急通報を行うためには迅速な対応がとれないなどの問題が生じ、一方、監視周期が短い場合には、チャネル切換えが頻繁になされるため、現在の通信の音切れが頻繁に発生してしまうなどの問題がある。また、制御チャネルによる呼び出しがない場合でも、常に定期的にチャネル切換えを行って制御チャネルを監視するため、いずれにしても現在の通信の音切れを生じさせてしまう方式であった。
【0010】
また、FACCHを用いる上記方式では、通信中の全ての移動局に対して一斉呼び出しをかける場合はよいが、グループ毎に呼び出しをかけたい場合でも、通信中の全ての移動局に対して通信チャネルのTCHをスチールしてFACCHを伝送するため、このTCHのスチールによって呼び出されていない移動局も音声が瞬断するという問題がある。例えば図11に示すように、複数の移動局を含むグループAを更に複数の小グループa、b、cに分けた場合を考えると、通信中の中のグループAに属する小グループa〜cの内の小グループaのみグループ呼び出したい場合でも、他の小グループb、cも自局には関係ないFACCHによる情報伝送のために音声が瞬断してしまうという問題がある。
【0011】
本発明は上記従来の事情に鑑みなされたもので、所要の移動局に対してのみ呼び出しに係るチャネル切換え処理を行わせて、呼び出しされていない他の移動局における音声などのユーザデータ伝送の瞬断を防止することを目的とする。
なお、本発明の更なる目的は以下に説明するところにより明らかである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基地局と移動局との間のユーザデータ伝送用の通信チャネルに他の優先度の高い呼び出しがある旨の情報を含む情報チャネルを設け、移動局には、通信中の通信チャネルに設けられた情報チャネルから他の優先度の高い呼び出しの発生を判定する手段と、他の優先度の高い呼び出しがある時には対応する他の通信チャネルによる通信に切換える手段とを備えている。したがって、移動局は通信中の通信チャネルから自局が他の通信チャネルで呼び出されているか否かを判定して、呼び出されている移動局のみが自発的に通信チャネルの切換え処理を行い、他の移動局は元の通信チャネルによる通信を瞬断などを生ずることなくそのまま継続することができる。
【0013】
本発明は、一般用無線システムと業務用無線システムとに係わらず、移動局を個別に優先呼び出す場合にも勿論適用することができるが、業務用無線システムに適用する場合などでは、緊急通報などのグループ呼び出しに利用すると有効である。すなわち、情報チャネルはグループの特定情報(例えば、グループコード情報)を含んだものとして、移動局が、通信中の通信チャネルに設けられた情報チャネルから自局を含むグループの呼び出し発生を判定し、自局を含むグループ呼び出しがある時には対応する他の通信チャネルによる通信に切換えるようにしてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明を、FDMA(ARIB STD―T61)方式の狭帯域業務用デジタル無線システムに適用した実施例に基づいて具体的に説明する。
なお、以下の説明では、システムの全体構成例を示す図5及び通信チャネルフォーマット例を示す図10を適宜参照する。
【0015】
本例の無線通信システムは、図5に示すように移動局は基地局54との間で制御チャネルによる制御情報に基づいて通信チャネルを用いて音声などのユーザデータを無線通信することにより、移動局同士の通信、指令卓51と移動局との通信、あるいは回線制御装置55を介した内線電話や公衆回線などとの接続ができるシステムである。
本例では、図10に示すように、通信チャネルのフォーマットに設けられている無線情報チャネル(RICH)を利用して、通常のユーザデータ通信より優先度が高いグループ呼び出しに係る情報を移動局へ通知するようにしている。
【0016】
複数の通信チャネルを用いる本例のシステムでも、無線情報チャネル(RICH)は全ての通信チャネルに設けられており、図2の左部に示すように、通常のユーザデータの無線通信中では、無線チャネル構造の種別F、通信モード種別M、動作モード種別Dなど通信に必要な情報を伝送し、移動局はこのRICHの内容をデコードし、各種情報ビットを確認してチャネルの分解解読に利用している。
【0017】
この無線情報チャネル(RICH)はユーザ情報伝達用にも利用可能であることから、本例では次のようにしてグループ呼び出しに係る情報の伝達に利用している。
グループ呼び出しに係る情報の伝達用として利用する場合には、図2の右部に示すように、RICHのユーザスチール識別Sをユーザ情報に設定し、残りの情報ビット(15ビット:D0〜D14)をグループ呼び出しの有無(図3(a))及び呼び出しグループの特定(図3(b))に利用する。
【0018】
すなわち、図3(a)に示すようにユーザ情報の内の2ビット(D14、D13)を“01”に設定することによりグループ呼び出しがあることを通知し、図3(b)に示すようにユーザ情報の内の13ビット(D12〜D0のグループコード)を適宜設定することにより、例えば“0000000000010”はグループ1といったように、呼び出しに係るグループを指定している。
なお、本例では、D14、D13の他のコードは予備であり、D12〜D0の全ビットを“1”とすることにより全ての移動局の一斉呼び出しを指定している。
【0019】
上記のような優先的なグループ呼び出しに係る処理を実行するため、本例の移動局及び基地局は公知の通常の機能に加えて図1に示すような機能を有している。
基地局54は、指令卓や移動局からのグループ呼出に応じて、無線部5で伝送する通信チャネルのRICHに上記のようなグループ呼び出しに係る情報の設定を行う呼出処理部6を有している。
【0020】
移動局1は、無線部2により通信中の通信チャネルに設けられた無線情報チャネル(RICH)をデコードして自局を含むグループの呼び出し発生を判定するチャネル判定部3と、自局を含むグループ呼び出しがあると判定されたことに応じて周波数を切換えて制御チャネルによる通信に切換えるチャネル切換部4とを有している。なお、チャネル判定部3は制御チャネルの呼び出しチャネル(PCH)による切換周波数の判定も行い、チャネル切換部4はこれに応じて周波数を切換えてグループ呼び出しに係る他の通信チャネルによる通信に切換える。
【0021】
ここで、本例では、通信中の通信チャネルによってグループ呼出しがあると、制御チャネルでの通信に切換えてグループ呼出しの通信チャネル周波数を取得し、当該周波数への切換えを行ってグループ呼出し通信をするようにしているが、無線通信システムの方式や設定などによっては、通信中の通信チャネルによってグループ呼出しに係る他の通信チャネルも伝達するようにして、制御チャネルへの切換えをせずに、当該他の通信チャネルへ直接切換えるようにすることも可能である。
【0022】
次に、本例に係る無線通信システムにおける処理を図4を参照して説明する。まず、移動局1が或る通信チャネル(通信CH1)によって通信を行っているとすると、当該移動局1は無線情報チャネル(RICH)のデコードに基づいてトラフィックチャネル(TCH)から音声などのユーザデータを受信する。
そして、指令卓からのグループ呼び出しや他の移動局からのグループ呼び出しに基づいて、当該通信チャネル(通信CH1)の無線情報チャネル(RICH)によって自局を含むグループ呼び出しがある旨が通知されると、移動局1は制御チャネル(制御CH)への切換えを行う。
【0023】
すなわち、チャネル判定部3の判定により、RICHのユーザスチール情報Sがユーザ情報に設定され、且つ、情報ビットD14、D13が“01”に設定され、且つ、情報ビットD12〜D0のグループコードが自局1に設定記憶されているグループコードに該当する場合には、当該移動局1チャネル切換部4が無線通信周波数を制御チャネル(制御CH)の周波数に変更して制御チャネルに移行する。そして、当該移動局1はチャネル判定部3で制御チャネル中の呼び出しチャネル(PCH)をデコードし、受信すべきチャネル情報を取得して、PCHで指定されたグループ呼び出しに係る他の通信チャネル(通信CH2)へチャネル切換部4で周波数切換えを行って移行する。
【0024】
このように、自局を含むグループ呼び出しがされた移動局のみが他の通信チャネルへの切換え処理を行い、グループ呼び出しに係わらない他の移動局は通信中の通信チャネル(通信CH1)をそのまま維持して通信を継続する。
したがって、関係のない移動局に対して音声の途切れなどの不都合を生じさせることなく、目的とする移動局のみに必要な処理を行わせてグループ呼び出しを確実に実行することができる。
【0025】
なお、優先度の高い呼び出しとしてグループ呼び出しを例にとって説明したが、例えば個別呼び出しを通常の通信に優先させるなど、優先させる呼び出しは任意に設定すればよい。
また、本発明は、音声通信のみならず、音声以外のデータ通信に優先させて呼び出しを行う態様としても実施することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、ユーザデータ伝送用の通信チャネルに設けられた情報チャネルにより他の優先度の高い呼び出しがある旨を伝送し、移動局が通信中の通信チャネルから他の優先度の高い呼び出しの発生を判定し、該当する時には対応する他の通信チャネルによる通信に切換えるようにしたため、該当する移動局のみが自発的に通信チャネルの切換処理を行うので、他の移動局における音声などの瞬断を防止した高品質な通信を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る移動局及び基地局の機能構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係る無線情報チャネルの構成図である。
【図3】本発明の一実施例に係る呼び出し設定の態様を説明する図である。
【図4】本発明の一実施例に係る通信処理を説明する図である。
【図5】業務用無線通信システムの一例を示す図である。
【図6】従来の呼び出し受信処理を説明する図である。
【図7】制御チャネル構成の一例を示す図である。
【図8】従来の呼び出し受信処理を説明する図である。
【図9】従来の呼び出し受信処理を説明する図である。
【図10】通信チャネル構成の一例を示す図である。
【図11】グループ構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1:移動局、 3:チャネル判定部、
4:チャネル切換部、 51:指令卓、
54:基地局、 RICH:無線情報チャネル、
【発明の属する技術分野】
本発明は、既に他の通信チャネルによる通信を行っている移動局に対して、当該通信に優先する別の呼び出しを行って他の通信に切換える優先呼び出し方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機や自動車電話機などを含む無線機(移動局)を用いた無線通信システムが広く実用に供せられており、その一例として、図5に示すような業務用の無線通信システムが知られている。
このような業務用無線通信システムは防災や種々な業務連絡を行うために用いられ、例えば運送業務を行う車両や作業者に業務連絡を行うために用いるシステムでは、指令センタに設けた指令卓51、車両52に搭載した無線機(移動局)、作業員53が携帯する無線機(移動局)の間で基地局54を介した無線通信を行い、指令卓と移動局との間の通信、更には、移動局間での通信を行う。
【0003】
このような無線通信システムでは、一対多の複信個別通信、一対一の単信個別通信、グループ通信等さまざまな通信形態が可能であるが、中でも一又は複数の移動局を含むグループ単位で緊急呼び出しなどの優先度の高い呼び出しをかけるグループ通信は、業務用無線通信システムにおいては重要な通信形態の一つである。
通常、移動局は一又は複数のグループに属しており、各グループ単位で通信を行う頻度が高い。
【0004】
従来では、通信中に優先度の高いグループ通信を行いたい場合などのために、現在の通信を終了させて、呼び出されたグループ通信に強制的に参加させるための手法を採用している。
その一例として、図6に示すように、通信チャネルから制御チャネルへの切換えを定期的に行って、移動局が通信チャネルによる音声などのユーザデータの通信中に定期的にチャネル指定情報を含む制御チャネルを監視する方式がある。
なお、制御チャネル(制御CH)は一般的に図7に示すようなスーパフレーム構造となっており、制御情報を報知するための報知チャネル(BCCH:Broadcast Control Channe1)、移動局に対し広いエリアで呼び出しを行う(PCH:Paging Channe1)、基地局と移動局とが情報を転送するための信号制御チャネル(SCCH:Signa1ing Contoro1 Channe1)を含んでいる。
【0005】
この方式では、図8に示すように、移動局が基地局と或る通信チャネル(通信CH1)のトラフィックチャネル(TCH)でユーザデータの通信を行っている場合、移動局では制御CHの監視タスクが定期的に起動されて、制御チャネル(制御CH)への周波数切換えを行って制御チャネルの呼び出しチャネル(PCH)の情報を確認し、自局の呼び出しがない時には、元の通信チャネル(通信CH1)へ周波数を切換えてユーザデータ通信を続行するという動作を繰り返し行う。
【0006】
一方、上記の呼び出しチャネル(PCH)の確認で自局の呼び出しがある時には、図9に示すように、制御チャネル(制御CH)によって指定された当該呼び出しに係る他の通信チャネル(通信CH2)への周波数切換えを行って、当該通信チャネルのトラフィックチャネル(TCH)で呼び出しに係るユーザデータのグループ通信を行う。なお、呼び出しに係る通信チャネル(通信CH2)による通信中においても、呼び出しチャネル(PCH)の確認は定期的に行われる。
【0007】
ここで、図10に電波産業界規格T61(ARIB STD―T61)に準拠した狭帯域デジタル通信方式FDMA(Frequency Division Multiple Access:周波数分割多元接続)の通信チャネルフォーマットの一例を示すように、通常は、通信チャネルのトラフィックチャネル(TCH)領域を用いて音声データなどのユーザデータを伝送しているが、高速付随チャネル(FACCH)を伝送する場合は、TCH領域を一時的にスチールして接続情報などのデータを伝送する。
【0008】
このような高速付随チャネル(FACCH)を利用して、呼び出されたグループ通信に参加させるための他の方式もあり、通信チャネル(通信CH)で通信中にそのトラフィックチャネル(TCH)を一時的にスチールして、高速付随チャネル(FACCH)で呼び出しグループ番号やその通信チャネル周波数などを移動局に直接通知し、当該移動局が通知された通信チャネル周波数に直ちに切換えて、呼び出しに係るグループ通信を行うようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
移動局が通信中に定期的に制御チャネルを監視する上記方式では、制御チャネルを監視に行くための周期が長い場合には、切換え先の通信チャネルでの通信を開始するまでに監視周期分の長い時間を待たなければならず、緊急通報を行うためには迅速な対応がとれないなどの問題が生じ、一方、監視周期が短い場合には、チャネル切換えが頻繁になされるため、現在の通信の音切れが頻繁に発生してしまうなどの問題がある。また、制御チャネルによる呼び出しがない場合でも、常に定期的にチャネル切換えを行って制御チャネルを監視するため、いずれにしても現在の通信の音切れを生じさせてしまう方式であった。
【0010】
また、FACCHを用いる上記方式では、通信中の全ての移動局に対して一斉呼び出しをかける場合はよいが、グループ毎に呼び出しをかけたい場合でも、通信中の全ての移動局に対して通信チャネルのTCHをスチールしてFACCHを伝送するため、このTCHのスチールによって呼び出されていない移動局も音声が瞬断するという問題がある。例えば図11に示すように、複数の移動局を含むグループAを更に複数の小グループa、b、cに分けた場合を考えると、通信中の中のグループAに属する小グループa〜cの内の小グループaのみグループ呼び出したい場合でも、他の小グループb、cも自局には関係ないFACCHによる情報伝送のために音声が瞬断してしまうという問題がある。
【0011】
本発明は上記従来の事情に鑑みなされたもので、所要の移動局に対してのみ呼び出しに係るチャネル切換え処理を行わせて、呼び出しされていない他の移動局における音声などのユーザデータ伝送の瞬断を防止することを目的とする。
なお、本発明の更なる目的は以下に説明するところにより明らかである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基地局と移動局との間のユーザデータ伝送用の通信チャネルに他の優先度の高い呼び出しがある旨の情報を含む情報チャネルを設け、移動局には、通信中の通信チャネルに設けられた情報チャネルから他の優先度の高い呼び出しの発生を判定する手段と、他の優先度の高い呼び出しがある時には対応する他の通信チャネルによる通信に切換える手段とを備えている。したがって、移動局は通信中の通信チャネルから自局が他の通信チャネルで呼び出されているか否かを判定して、呼び出されている移動局のみが自発的に通信チャネルの切換え処理を行い、他の移動局は元の通信チャネルによる通信を瞬断などを生ずることなくそのまま継続することができる。
【0013】
本発明は、一般用無線システムと業務用無線システムとに係わらず、移動局を個別に優先呼び出す場合にも勿論適用することができるが、業務用無線システムに適用する場合などでは、緊急通報などのグループ呼び出しに利用すると有効である。すなわち、情報チャネルはグループの特定情報(例えば、グループコード情報)を含んだものとして、移動局が、通信中の通信チャネルに設けられた情報チャネルから自局を含むグループの呼び出し発生を判定し、自局を含むグループ呼び出しがある時には対応する他の通信チャネルによる通信に切換えるようにしてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明を、FDMA(ARIB STD―T61)方式の狭帯域業務用デジタル無線システムに適用した実施例に基づいて具体的に説明する。
なお、以下の説明では、システムの全体構成例を示す図5及び通信チャネルフォーマット例を示す図10を適宜参照する。
【0015】
本例の無線通信システムは、図5に示すように移動局は基地局54との間で制御チャネルによる制御情報に基づいて通信チャネルを用いて音声などのユーザデータを無線通信することにより、移動局同士の通信、指令卓51と移動局との通信、あるいは回線制御装置55を介した内線電話や公衆回線などとの接続ができるシステムである。
本例では、図10に示すように、通信チャネルのフォーマットに設けられている無線情報チャネル(RICH)を利用して、通常のユーザデータ通信より優先度が高いグループ呼び出しに係る情報を移動局へ通知するようにしている。
【0016】
複数の通信チャネルを用いる本例のシステムでも、無線情報チャネル(RICH)は全ての通信チャネルに設けられており、図2の左部に示すように、通常のユーザデータの無線通信中では、無線チャネル構造の種別F、通信モード種別M、動作モード種別Dなど通信に必要な情報を伝送し、移動局はこのRICHの内容をデコードし、各種情報ビットを確認してチャネルの分解解読に利用している。
【0017】
この無線情報チャネル(RICH)はユーザ情報伝達用にも利用可能であることから、本例では次のようにしてグループ呼び出しに係る情報の伝達に利用している。
グループ呼び出しに係る情報の伝達用として利用する場合には、図2の右部に示すように、RICHのユーザスチール識別Sをユーザ情報に設定し、残りの情報ビット(15ビット:D0〜D14)をグループ呼び出しの有無(図3(a))及び呼び出しグループの特定(図3(b))に利用する。
【0018】
すなわち、図3(a)に示すようにユーザ情報の内の2ビット(D14、D13)を“01”に設定することによりグループ呼び出しがあることを通知し、図3(b)に示すようにユーザ情報の内の13ビット(D12〜D0のグループコード)を適宜設定することにより、例えば“0000000000010”はグループ1といったように、呼び出しに係るグループを指定している。
なお、本例では、D14、D13の他のコードは予備であり、D12〜D0の全ビットを“1”とすることにより全ての移動局の一斉呼び出しを指定している。
【0019】
上記のような優先的なグループ呼び出しに係る処理を実行するため、本例の移動局及び基地局は公知の通常の機能に加えて図1に示すような機能を有している。
基地局54は、指令卓や移動局からのグループ呼出に応じて、無線部5で伝送する通信チャネルのRICHに上記のようなグループ呼び出しに係る情報の設定を行う呼出処理部6を有している。
【0020】
移動局1は、無線部2により通信中の通信チャネルに設けられた無線情報チャネル(RICH)をデコードして自局を含むグループの呼び出し発生を判定するチャネル判定部3と、自局を含むグループ呼び出しがあると判定されたことに応じて周波数を切換えて制御チャネルによる通信に切換えるチャネル切換部4とを有している。なお、チャネル判定部3は制御チャネルの呼び出しチャネル(PCH)による切換周波数の判定も行い、チャネル切換部4はこれに応じて周波数を切換えてグループ呼び出しに係る他の通信チャネルによる通信に切換える。
【0021】
ここで、本例では、通信中の通信チャネルによってグループ呼出しがあると、制御チャネルでの通信に切換えてグループ呼出しの通信チャネル周波数を取得し、当該周波数への切換えを行ってグループ呼出し通信をするようにしているが、無線通信システムの方式や設定などによっては、通信中の通信チャネルによってグループ呼出しに係る他の通信チャネルも伝達するようにして、制御チャネルへの切換えをせずに、当該他の通信チャネルへ直接切換えるようにすることも可能である。
【0022】
次に、本例に係る無線通信システムにおける処理を図4を参照して説明する。まず、移動局1が或る通信チャネル(通信CH1)によって通信を行っているとすると、当該移動局1は無線情報チャネル(RICH)のデコードに基づいてトラフィックチャネル(TCH)から音声などのユーザデータを受信する。
そして、指令卓からのグループ呼び出しや他の移動局からのグループ呼び出しに基づいて、当該通信チャネル(通信CH1)の無線情報チャネル(RICH)によって自局を含むグループ呼び出しがある旨が通知されると、移動局1は制御チャネル(制御CH)への切換えを行う。
【0023】
すなわち、チャネル判定部3の判定により、RICHのユーザスチール情報Sがユーザ情報に設定され、且つ、情報ビットD14、D13が“01”に設定され、且つ、情報ビットD12〜D0のグループコードが自局1に設定記憶されているグループコードに該当する場合には、当該移動局1チャネル切換部4が無線通信周波数を制御チャネル(制御CH)の周波数に変更して制御チャネルに移行する。そして、当該移動局1はチャネル判定部3で制御チャネル中の呼び出しチャネル(PCH)をデコードし、受信すべきチャネル情報を取得して、PCHで指定されたグループ呼び出しに係る他の通信チャネル(通信CH2)へチャネル切換部4で周波数切換えを行って移行する。
【0024】
このように、自局を含むグループ呼び出しがされた移動局のみが他の通信チャネルへの切換え処理を行い、グループ呼び出しに係わらない他の移動局は通信中の通信チャネル(通信CH1)をそのまま維持して通信を継続する。
したがって、関係のない移動局に対して音声の途切れなどの不都合を生じさせることなく、目的とする移動局のみに必要な処理を行わせてグループ呼び出しを確実に実行することができる。
【0025】
なお、優先度の高い呼び出しとしてグループ呼び出しを例にとって説明したが、例えば個別呼び出しを通常の通信に優先させるなど、優先させる呼び出しは任意に設定すればよい。
また、本発明は、音声通信のみならず、音声以外のデータ通信に優先させて呼び出しを行う態様としても実施することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、ユーザデータ伝送用の通信チャネルに設けられた情報チャネルにより他の優先度の高い呼び出しがある旨を伝送し、移動局が通信中の通信チャネルから他の優先度の高い呼び出しの発生を判定し、該当する時には対応する他の通信チャネルによる通信に切換えるようにしたため、該当する移動局のみが自発的に通信チャネルの切換処理を行うので、他の移動局における音声などの瞬断を防止した高品質な通信を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る移動局及び基地局の機能構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係る無線情報チャネルの構成図である。
【図3】本発明の一実施例に係る呼び出し設定の態様を説明する図である。
【図4】本発明の一実施例に係る通信処理を説明する図である。
【図5】業務用無線通信システムの一例を示す図である。
【図6】従来の呼び出し受信処理を説明する図である。
【図7】制御チャネル構成の一例を示す図である。
【図8】従来の呼び出し受信処理を説明する図である。
【図9】従来の呼び出し受信処理を説明する図である。
【図10】通信チャネル構成の一例を示す図である。
【図11】グループ構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1:移動局、 3:チャネル判定部、
4:チャネル切換部、 51:指令卓、
54:基地局、 RICH:無線情報チャネル、
Claims (2)
- 移動局に対して優先度の高い呼び出しを行う方式であって、
基地局と移動局との間のユーザデータ伝送用の通信チャネルに他の優先度の高い呼び出しがある旨の情報を含む情報チャネルを設け、
移動局は、通信中の通信チャネルに設けられた情報チャネルから他の優先度の高い呼び出しの発生を判定する手段と、他の優先度の高い呼び出しがある時には対応する他の通信チャネルによる通信に切換える手段と、を有することを特徴とする優先呼び出し方式。 - 請求項1に記載の優先呼び出し方式において、
優先度の高い呼び出しは複数の移動局を分けてなるグループの呼び出しであり、情報チャネルはグループの特定情報を含み、
移動局は、通信中の通信チャネルに設けられた情報チャネルから自局を含むグループの呼び出し発生を判定し、自局を含むグループ呼び出しがある時には対応する他の通信チャネルによる通信に切換えることを特徴とする優先呼び出し方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003046119A JP2004260316A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 優先呼び出し方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003046119A JP2004260316A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 優先呼び出し方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004260316A true JP2004260316A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33112758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003046119A Pending JP2004260316A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 優先呼び出し方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004260316A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009302605A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Nec Corp | グループ通信方法及びグループ通信システム並びにそれに用いる移動局 |
JP2010109506A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Icom Inc | 無線通信システム、無線通信方法、中継装置及び無線端末装置 |
-
2003
- 2003-02-24 JP JP2003046119A patent/JP2004260316A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009302605A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Nec Corp | グループ通信方法及びグループ通信システム並びにそれに用いる移動局 |
JP2010109506A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Icom Inc | 無線通信システム、無線通信方法、中継装置及び無線端末装置 |
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