JP2004260261A - パケットスケジューリング方法及び移動通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の移動端末が共通のチャネルにアサインされ、端末毎にPriorityが設定されている場合に、無線基地局は、WRR法にしたがって送信待機データが存在する複数のPriorityのなかから1つのPriorityを選択し、選択したPriorityを持つ移動端末の集合のなかから無線リンク品質の高いものに対して送信機会を与える。また、最低レートの保証が要求されたPriorityが存在し、そのPriorityの移動端末に対する送信データ量が予め決められた値以下となった場合は、要求された最低レートを保証するように強制的に送信する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線リンクを介して無線基地局と移動端末間でパケット通信を行う移動通信システムに関し、特に無線基地局から移動端末に対する送信機会を割り当てるためのパケットスケジューリング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、固定通信網だけでなく移動通信網においてもデータトラフィックの大幅な増加が予想され、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式等では、下り回線(無線基地局から移動端末への無線リンク)におけるデータトラフィックの増加に対応するために、3GPP(3rd Generation Partnership Project)のRelease 5にてHSDPA(High Speed Downlink Access)が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
HSDPAは、誤り訂正技術であるHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)を採用すると共に、多数の移動端末毎の下りデータを時間多重及びコード多重し、無線リンク品質を考慮して各移動端末に対する送信機会を一つの共通チャネル上に割り当てるスケジューリングを行う。このHSDPAを採用した移動通信システムでは、様々な電波環境下にある多数の移動端末に対して無線基地局から共通のチャネルを用いてパケットが送信されるため、通信相手の移動端末が多いほどシステムスループットの改善効果が期待できる。
【0004】
しかしながら、HSDPAでは、移動端末に複数のPriority(送信機会の優先度)に属するデータフローを設定し、無線基地局でPriorityに応じた送信データ量を適切に割り振る必要がある。さらに、近年は移動通信網においてもストリーミングサービスを提供できることが要求されるため、QoS(Quality of Service)を保証する必要がある。
【0005】
システムスループットを最大にすることとQoSを満たすこととは相反する要求であるため、HSDPAでは移動端末毎の無線リンク品質とPriorityの両者を考慮したバランスの良いスケジューリングが望まれる。
【0006】
従来から提案されている無線リンク品質を考慮したパケットスケジューリング方法としてPF(Proportional Fairness)法が知られている。PF法は、複数の移動端末に対して送信機会を公平に割り当てることを目的としたスケジューリング方法であり、例えば、移動端末との(瞬時無線リンク品質)/(平均無線リンク品質)をメトリックとして用い、メトリックが大きい移動端末に対して優先的に送信機会を割り当てる手法である。
【0007】
また、無線リンク品質を考慮した他のパケットスケジューリング方法として、送信待機状態にある全ての移動端末のうち、瞬時無線リンク品質の最も良好な移動端末に対して送信機会を割り当てるMAX C/I(Maximum CIR(Carrier−to−Interference power Ratio))法が知られている。MAX C/I法は、無線リンク品質が最良の移動端末に対して常に送信機会を割り当てるため、システムスループットが最大となる効果がある。
【0008】
一方、Priorityを考慮したパケットスケジューリング方法としては、重み付けラウンドロビン(以下、WRR(Weighted Round Robin)と称す)法が知られている。WRR法はPriorityを重みとして考慮し、Priorityの大きい移動端末ほど多くの送信機会を割り当てる方法である。
【0009】
【非特許文献1】
3GPP TR25.848 V4.0.0 (2001−03), ”Physical layer aspects of UTRA High Speed Downlink Packet Access”
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記したような従来のパケットスケジューリング方法のうち、PF法及びMAX C/I法では、移動端末毎の無線リンク品質は考慮されるが、Priorityを考慮して送信機会を割り当てることができないという問題がある。
【0011】
一方、WRR法では、移動端末毎のPriorityは考慮されるが、無線リンク品質を考慮して送信機会を割り当てることができないため、無線リソースを無駄に消費し、結果としてシステムスループットが悪化する問題がある。
【0012】
本発明は上記したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、移動端末毎の無線リンク品質、及びPriorityをそれぞれ考慮して送信機会を割り当てることが可能なパケットスケジュールング方法及び移動通信システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のパケットスケジューリング方法は、複数の移動端末に対する無線基地局からの送信機会を割り当てるためのパケットスケジューリング方法であって、
前記複数の移動端末に対する送信データフローを、移動端末毎、及び前記移動端末に対して予め設定された少なくとも一つの送信機会の優先度を示すPriority毎に分配し、
複数の前記Priorityのなかから一つのPriorityを選択し、
選択したPriorityに対応する複数の移動端末のなかから無線リンク品質の高い移動端末に対して送信機会を割り当てる方法である。
【0014】
このとき、前記Priorityを重みとして用いる重み付けラウンドロビン法により前記Priorityを選択し、
所定のメトリックが大きい移動端末に対して送信機会を割り当てるPF法、及び無線リンク品質が最良の移動端末に対して送信機会を割り当てるMAX C/I法のうち、少なくともいずれか一方を用いて送信機会を割り当てる移動端末を選択してもよく、
前記PF法により送信機会を割り当てる移動端末候補を複数選択した後、該移動端末候補のなかから前記MAX C/I法により送信機会を割り当てる一つの移動端末を選択してもよい。
【0015】
さらに、前記PF法により選択する前記移動端末候補の数を変更可能に設定してもよく、
前記移動端末に保証すべき最低の送信レートが要求されている場合、該移動端末の送信データ量及び該移動端末に対応する前記Priority毎の送信データ量を測定し、
前記送信データ量が前記保証すべき最低の送信レートに対応して予め設定されたしきい値に達していないとき、対応する前記Priority及び移動端末に強制的に送信機会を割り当ててもよい。
【0016】
一方、本発明の移動通信システムは、送信機会の優先度を示す少なくとも一つのPriorityが設定された移動端末と、
前記移動端末に対する送信データフローを、移動端末毎、及び前記Priority毎に分配し、複数の前記Priorityのなかから一つのPriorityを選択し、選択したPriorityに対応する複数の移動端末のなかから無線リンク品質の高い移動端末に対して送信機会を割り当てる、複数の前記移動端末と無線リンクを介して通信を行う無線基地局と、
前記移動端末に対する送信データフローを前記無線基地局に配信する、複数の前記無線基地局と接続された無線ネットワーク制御装置と、
を有する構成である。
【0017】
このとき、前記無線基地局は、
前記Priorityを重みとして用いる重み付けラウンドロビン法により前記Priorityを選択し、
所定のメトリックが大きい移動端末に対して送信機会を割り当てるPF法、及び無線リンク品質が最良の移動端末に対して送信機会を割り当てるMAX C/I法のうち、少なくともいずれか一方を用いて送信機会を割り当てる移動端末を選択してもよく、
前記PF法により送信機会を割り当てる移動端末候補を複数選択した後、該移動端末候補のなかから前記MAX C/I法により送信機会を割り当てる一つの移動端末を選択してもよい。
【0018】
さらに、前記無線基地局は、
前記PF法により選択する前記移動端末候補の数を変更可能に設定してもよく、
前記移動端末に保証すべき最低の送信レートが要求されている場合、該移動端末の送信データ量及び該移動端末に対応する前記Priority毎の送信データ量を測定し、
前記送信データ量が前記保証すべき最低の送信レートに対応して予め設定されたしきい値に達していないとき、対応する前記Priority及び移動端末に強制的に送信機会を割り当ててもよい。
【0019】
上記のようなパケットスケジューリング方法及び移動通信システムでは、複数のPriorityのなかから一つのPriorityを選択し、選択したPriorityに対応する複数の移動端末のなかから無線リンク品質の高い移動端末に対して送信機会を割り当てることで、Priority及びの無線リンク品質の両者を考慮したパケットスケジューリングが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に本発明について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本発明の移動通信システムの構成を示すブロック図であり、図2は図1に示した無線基地局の一構成例を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、本発明の移動通信システムは、複数の移動端末(UE)10と、移動端末10と無線リンクを介して通信を行う複数の無線基地局(Node−B)20と、複数の無線基地局20と接続された無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)30とを有する構成である。
【0023】
移動端末10は、CPUやDSP等の処理部及び記憶装置を備えた制御装置と、表示装置や音声入出力装置及び入力キー等を備えた入出力部と、無線通信のための送受信装置とを有する構成である。また、無線ネットワーク制御装置30は、CPUやDSP等の処理部及び記憶装置を備えた制御装置と、データフローを切り換えるスイッチ部と、複数の無線基地局20と通信するための通信制御装置とを備えた構成である。無線ネットワーク制御装置30は、各移動端末10の位置情報をそれぞれ管理し、例えば、ネットワーク上のサーバ装置から所定の移動端末10へ配信されるダウンロードデータ等を、該移動端末10と無線通信を行う無線基地局20に対して送信する。
【0024】
図2に示すように、無線基地局20は、データフロー制御部1、バッファ2、スケジューラ3、HARQ制御部4、及び符号化処理部5を有する構成である。なお、これらの構成要素は、DSP等から成る専用回路、あるいはプログラムにしたがって処理を行うCPU等によって実現される。
【0025】
データフロー制御部1は、複数の移動端末10に対する送信データフローを移動端末毎、またはPriority毎に分配するフロー制御を行う。移動端末10に送信する送信データには、複数あるいは一つのPriorityが設定されている。データフロー制御部1によって分配された送信データは、移動端末毎及び複数のPriority毎に記憶領域が設けられたバッファ2にそれぞれ格納される。なお、図2ではn番目の移動端末(#n)のx番目のPriority(#x)の送信データがバッファ2の所定の記憶領域に格納される様子を示している。
【0026】
スケジューラ3は、バッファ2内に格納された送信データを、どの移動端末10に対して送信するかを割り当てるスケジューリングを行う。HARQ制御部4は、過去に送信したデータに誤りがあった場合、誤りを検出した移動端末10から該検出結果が上りリンクで通知されるため、その誤りが検出されたデータの再送制御を行う。符号化処理部5は送信データを符号化する。符号化された送信データは、不図示の送信装置によって時間多重及びコード多重されて各移動端末10に送信される。
【0027】
次に、図2に示したスケジューラ3の動作について図3及び図4を用いて詳細に説明する。
【0028】
図3は図2に示したスケジューラの処理手順を示すフローチャートであり、図4は図2に示したスケジューラの処理内容を示す模式図である。
【0029】
本実施形態のスケジューラ3は、任意の移動端末10に対して送信機会を割り当てるまでに以下に記載する3段階の処理を実行する。
【0030】
無線ネットワーク制御装置30から送信されたデータが不図示の上位インタフェースを介して無線基地局20に流入すると、該データは、データフロー制御部1によって送信先の移動端末10及びPriorityが認識され、対応するバッファ2の記憶領域にそれぞれ分配されて格納される。また、無線基地局20にデータが流入すると、データフロー制御部1によって生成された該当するPriorityのトークンがキュー内に格納される。本実施例では、Priorityが1〜16まで存在し、Priority15及び16は、最低レート保証(Guaranteed Bit Rate)が要求されたPriorityであり、QoSクリティカルキューに格納されるものとする。また、Priority1〜14は、最低レート保証が要求されていないPriorityであり、QoSノンクリティカルキューに格納されるものとする(図4参照)。
【0031】
スケジューラ3は、まず、QoSクリティカルキュー及びQoSノンクリティカルキュー内を検索し、少なくとも一つのPriorityにトークンがあるか否かを判定する(ステップ101)。いずれかのPriorityにトークンがある場合は第1段階の処理に移行する。また、全てのPriorityにトークンが無い場合は処理を停止する。
【0032】
第1段階の処理では、Priorityを重みにしてWRRを実行し、複数のPriorityのなかから一つのPriorityを選択する(ステップ102)。そして、WRRで選択したPriorityにトークンがある場合は第2段階の処理に移行する。また、トークンが無い場合は、そのPriorityを除いて再度WRRを実行し、トークンのあるPriorityが選択されるまで続行する。なお、図4では第1段階でPriority#qが選択され、Priority#qに対応して移動端末#1、#5、#31、…、#121が選択された様子を示している。ここで、各Priorityのトークンの数は、対応するバッファ2の記憶領域にデータが存在する移動端末の個数に等しくなる。また、移動端末10へデータが送信されることでバッファ2内の所定の記憶領域が空になった場合は、該当するPriorityのトークンをデクリメントする。
【0033】
WRRでは、例えば、Priorityが1〜16まである場合、各Priorityが下記の確率で選択されるようなテーブルを作成することで、各Priorityの選択機会に重みを反映させることが可能である。
【0034】
Priority=1 : 1/136の選択確率にする。
【0035】
Priority=2 : 2/136の選択確率にする。
【0036】
・
・
・
Priority=16 : 16/136の選択確率にする。
【0037】
ここで、選択確率の分母の数値136は、
【0038】
【数1】
【0039】
である。
【0040】
続いて、スケジューラ3は、第1段階で選択されたPriority #qに対応する移動端末10のうち、バッファ2内にデータが在る(送信待機データを有する)移動端末10を抜き出す(ステップ103)。そして、送信待機データを有する移動端末10の数が0であるか否かを判定し(ステップ104)、送信待機データを有する移動端末10の数が0である場合はステップ102の処理に戻って第1段階の処理を再度実行する。また、送信待機データを有する移動端末の数が0でない場合は、第2段階の処理に移行する。
【0041】
第2段階の処理では、ステップ103の処理で抜き出したS個の移動端末10のなかから、例えば、(瞬時無線リンク品質)/(平均無線リンク品質)をメトリックにしてPF法を実行し、メトリック値が大きい上位N個の移動端末10を選択する(ステップ105)。このとき、下記式を用いることでパラメータαの値により選択する移動端末の数Nを変更できる。但し、Nは整数であるためROUND#DOWN()により小数点以下は切り捨てる。
【0042】
【数2】
【0043】
次に、スケジューラ3は、第3段階の処理として、第2段階で選択されたN個の移動端末10の中からMAX C/I法を用いて瞬時無線リンク品質が最も高い移動端末10を選択する(ステップ106)。図4では第3段階で移動端末♯xのPriority#qが選択された様子を示している。そして、無線リソースが余っているか否か(例えば、共通チャネル上に空きがあるか否か)を判定し(ステップ107)、無線リソースが余っている場合はステップ101の処理に戻ってステップ101〜106の処理を繰り返し、送信機会を割り当てる他の移動端末10を選択する。また、無線リソースが余っていない場合は処理を停止する。
【0044】
送信機会を割り当てる移動端末10が選択されると、対応する送信データがバッファ2から読み出されてHARQ制御部4へ渡され、符号化処理部5で符号化された後、不図示の送信装置を介して該当する移動端末10へ送信される。
【0045】
このとき、スケジューラ3は、QoSクリティカルキューにトークンが格納されたPriorityに対応する移動端末10の送信データ量をそれぞれ測定し、最低レート保証が要求された移動端末10毎、及びそのPriority毎に送信レートの監視を行う。
【0046】
スケジューラ3は、保証すべき最低レートに対してマージンを加えたしきい値を保持し、最低レート保証が要求され、かつ送信データ量がしきい値に達していない移動端末10またはPriorityを検出した場合は、第1段階〜第3段階の処理にその結果をそれぞれ反映させる。
【0047】
第1段階の処理では、送信レートの監視結果により、しきい値に達していない移動端末10またはPriorityが通知された場合は、対応するPriorityを強制的に選択する。また、第2段階及び第3段階の処理においても、しきい値に達していない移動端末10またはPriorityが通知された場合は、対応する移動端末10を強制的に選択する。ここで、送信データ量がしきい値に達しない移動端末10が複数通知された場合は、通知された移動端末10の数が第2段階で選択する移動端末の個数Nとなる。
【0048】
このように送信レートの監視結果を第1段階〜第3段階の各処理にそれぞれ反映させることで最低レート保証が可能となる。
【0049】
なお、上記説明では、第2段階の処理でPF法を実行し、第3段階の処理でMAX C/I法を実行する例を示したが、例えば、第2段階で実行するPF法でメトリック値が最も大きい一つの移動端末10を選択すれば、第3段階の処理を実行せずに送信機会を割り当てる移動端末を選択することも可能である。また、第2段階の処理でMAX C/I法を実行し、無線リンク品質の最も良好な移動端末を選択する場合も、第3段階の処理を実行せずに送信機会を割り当てる移動端末を選択することが可能である。
【0050】
PF法は、上述したように、例えば移動端末の(瞬時無線リンク品質)/(平均無線リンク品質)をメトリックとして用いることで、図5に示すUE1のように、通常は無線リンク品質が低く、ある期間だけ無線リンク品質が高くなる移動端末10にも送信機会を割り当てることができる。それに対して、MAX C/I法は、無線リンク品質が最良の移動端末10に対してのみ送信機会を割り当てるため、図5に示すUE2のように無線リンク品質が常に良好な移動端末10に送信機会を割り当てる。仮に第2段階の処理でMAX C/I法を実行すると、無線リンク品質が良好な上位の移動端末10を複数個選択しても、図5に示すUE1のような移動端末10に送信機会が割り当てられることは無い。したがって、本実施形態のように第2段階の処理でPF法を実行し、第3段階の処理でMAX C/I法を実行する手順が、移動端末10に割り当てる送信機会をより公平にできるために好ましい。
【0051】
以上説明したように本実施形態のパケットスケジューリング方法によれば、第1段階の処理によりPriorityを考慮して送信機会の割り当て候補の移動端末10を複数選択し、第2段階及び第3段階の処理により同一Priorityを備えた移動端末10の中から無線リンク品質を考慮して移動端末10に送信機会を割り当てるため、Priority及びの無線リンク品質の両者を考慮したパケットスケジューリングが可能になり、統計多重効果によりシステムスループットが向上する。
【0052】
また、第2段階の処理で選択される移動端末10の数をパラメータにより変更できるようにすることで、システムスループットの最大化と全ての移動端末10に対して均等に送信機会を割り当てるという相反する2つの要求の割合を容易に変更できる。
【0053】
さらに、最低レート保証が要求された移動端末10の送信データ量の測定結果を第1段階〜第3段階の処理にそれぞれ通知し、送信データ量が所定のしきい値に達していないPriorityまたは移動端末10を強制的に選択することで、移動端末10毎の無線リンク品質、及びPriorityをそれぞれ考慮して送信機会を割り当てつつ最低レート保証も実現できる。特に、送信データ量が保証すべき最低レートを満たしている場合は、送信データ量の測定結果が第1段階〜第3段階の処理にそれぞれ通知されないため、基本的に無線リンク品質やPriorityをそれぞれ考慮しながら、最低レート保証が可能なパケットスケジューリングを達成できる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、以下に記載する効果を奏する。
【0055】
複数のPriorityのなかから一つのPriorityを選択し、選択したPriorityに対応する複数の移動端末のなかから無線リンク品質の高い移動端末に対して送信機会を割り当てることで、Priority及び無線リンク品質の両者を考慮したパケットスケジューリングが可能になり、統計多重効果によりシステムスループットが向上する。
【0056】
また、選択したPriorityに対応する複数の移動端末のなかから無線リンク品質の高い移動端末に対して送信機会を割り当てる手法として所定のメトリックが大きい移動端末に対して送信機会を割り当てるPF法を採用し、PF法により選択する移動端末候補の数を変更可能に設定することで、システムスループットの最大化と全ての移動端末に対して均等に送信機会を割り当てるという相反する2つの要求の割合を容易に変更できる。
【0057】
さらに、移動端末に保証すべき最低の送信レートが要求されている場合、該移動端末の送信データ量及び該移動端末に対応するPriority毎の送信データ量を測定し、送信データ量が保証すべき最低の送信レートに対応して予め設定されたしきい値に達していないとき、対応するPriority及び移動端末に強制的に送信機会を割り当てることで、移動端末毎の無線リンク品質、及びPriorityをそれぞれ考慮して送信機会を割り当てつつ、最低レート保証も実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した無線基地局の一構成例を示すブロック図である。
【図3】図2に示したスケジューラの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図2に示したスケジューラの処理内容を示す模式図である。
【図5】PF法及びMAX C/I法により選択される移動端末とその無線リンク品質の関係を示す模式図である。
【符号の説明】
1 データフロー制御部
2 バッファ
3 スケジューラ
4 HARQ制御部
5 符号化処理部
10 移動端末
20 無線基地局
30 無線ネットワーク制御装置
Claims (15)
- 複数の移動端末に対する無線基地局からの送信機会を割り当てるためのパケットスケジューリング方法であって、
前記複数の移動端末に対する送信データフローを、移動端末毎、及び前記移動端末に対して予め設定された少なくとも一つの送信機会の優先度を示すPriority毎に分配し、
複数の前記Priorityのなかから一つのPriorityを選択し、
選択したPriorityに対応する複数の移動端末のなかから無線リンク品質の高い移動端末に対して送信機会を割り当てるパケットスケジューリング方法。 - 前記Priorityを重みとして用いる重み付けラウンドロビン法により前記Priorityを選択し、
所定のメトリックが大きい移動端末に対して送信機会を割り当てるPF法、及び無線リンク品質が最良の移動端末に対して送信機会を割り当てるMAX C/I法のうち、少なくともいずれか一方を用いて送信機会を割り当てる移動端末を選択する請求項1記載のパケットスケジューリング方法。 - 前記PF法により送信機会を割り当てる移動端末候補を複数選択した後、該移動端末候補のなかから前記MAX C/I法により送信機会を割り当てる一つの移動端末を選択する請求項2記載のパケットスケジューリング方法。
- 前記PF法により選択する前記移動端末候補の数を変更可能に設定する請求項3記載のパケットスケジューリング方法。
- 前記移動端末に保証すべき最低の送信レートが要求されている場合、該移動端末の送信データ量及び該移動端末に対応する前記Priority毎の送信データ量を測定し、
前記送信データ量が前記保証すべき最低の送信レートに対応して予め設定されたしきい値に達していないとき、対応する前記Priority及び移動端末に強制的に送信機会を割り当てる請求項1乃至4のいずれか1項記載のパケットスケジューリング方法。 - 送信機会の優先度を示す少なくとも一つのPriorityが設定された移動端末と、
前記移動端末に対する送信データフローを、移動端末毎、及び前記Priority毎に分配し、複数の前記Priorityのなかから一つのPriorityを選択し、選択したPriorityに対応する複数の移動端末のなかから無線リンク品質の高い移動端末に対して送信機会を割り当てる、複数の前記移動端末と無線リンクを介して通信を行う無線基地局と、
前記移動端末に対する送信データフローを前記無線基地局に配信する、複数の前記無線基地局と接続された無線ネットワーク制御装置と、
を有する移動通信システム。 - 前記無線基地局は、
前記Priorityを重みとして用いる重み付けラウンドロビン法により前記Priorityを選択し、
所定のメトリックが大きい移動端末に対して送信機会を割り当てるPF法、及び無線リンク品質が最良の移動端末に対して送信機会を割り当てるMAX C/I法のうち、少なくともいずれか一方を用いて送信機会を割り当てる移動端末を選択する請求項6記載の移動通信システム。 - 前記無線基地局は、
前記PF法により送信機会を割り当てる移動端末候補を複数選択した後、該移動端末候補のなかから前記MAX C/I法により送信機会を割り当てる一つの移動端末を選択する請求項7記載の移動通信システム。 - 前記無線基地局は、
前記PF法により選択する前記移動端末候補の数を変更可能に設定する請求項8記載の移動通信システム。 - 前記無線基地局は、
前記移動端末に保証すべき最低の送信レートが要求されている場合、該移動端末の送信データ量及び該移動端末に対応する前記Priority毎の送信データ量を測定し、
前記送信データ量が前記保証すべき最低の送信レートに対応して予め設定されたしきい値に達していないとき、対応する前記Priority及び移動端末に強制的に送信機会を割り当てる請求項6乃至9のいずれか1項記載の移動通信システム。 - 複数の移動端末と無線リンクを介して通信を行う無線基地局であって、
前記複数の移動端末に対する送信データフローを、移動端末毎及び前記移動端末に対して予め設定された少なくとも一つの送信機会の優先度を示すPriority毎に分配するデータフロー制御部と、
前記データフロー制御部によって分配された送信データを、送信先の移動端末毎または各移動端末の前記Priority毎に格納するための記憶領域を備えたバッファと、
複数の前記Priorityのなかから一つのPriorityを選択し、選択したPriorityに対応する複数の移動端末のなかから無線リンク品質の高い移動端末に対して送信機会を割り当てるスケジューラと、
を有する無線基地局。 - 前記スケジューラは、
前記Priorityを重みとして用いる重み付けラウンドロビン法により前記Priorityを選択し、
所定のメトリックが大きい移動端末に対して送信機会を割り当てるPF法、及び無線リンク品質が最良の移動端末に対して送信機会を割り当てるMAX C/I法のうち、少なくともいずれか一方を用いて送信機会を割り当てる移動端末を選択する請求項11記載の無線基地局。 - 前記スケジューラは、
前記PF法により送信機会を割り当てる移動端末候補を複数選択した後、該移動端末候補のなかから前記MAX C/I法により送信機会を割り当てる一つの移動端末を選択する請求項12記載の無線基地局。 - 前記スケジューラは、
前記PF法により選択する前記移動端末候補の数を変更可能に設定する請求項13記載の無線基地局。 - 前記スケジューラは、
前記移動端末に保証すべき最低の送信レートが要求されている場合、該移動端末の送信データ量及び該移動端末に対応する前記Priority毎の送信データ量を測定し、
前記送信データ量が前記保証すべき最低の送信レートに対応して予め設定されたしきい値に達していないとき、対応する前記Priority及び移動端末に強制的に送信機会を割り当てる請求項11乃至14のいずれか1項記載の無線基地局。
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JP2003045652A Pending JP2004260261A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | パケットスケジューリング方法及び移動通信システム |
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