JP2004259372A - 光ディスク装置 - Google Patents

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JP2004259372A
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忠之 武井
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Abstract

【課題】高速アクセス化を実現する。光デイスク装置を提供する。
【解決手段】所定の記録密度の第1記録領域に付与される第1アドレスをWBL情報に対応づけて有している光ディスクに対して、第1記録領域を区分した第2記録領域に付与される第2アドレスを用いてデータ記録を行う場合に、第2記録領域を識別するための識別情報を第2記録領域に記録するとともに、所定の記録密度よりも記録密度を高めてデータの記録可能な光ディスク装置において、光ディスクから読み出したWBL情報を受信し、受信したWBL情報に基づいて第1アドレスを生成する第1手段と、光ディスクからの識別情報を受信し、その識別情報に基づいて第2アドレスを生成する第2手段と、第1手段におけるWBL情報の受信と第2手段における識別情報の受信のうち、先に受信した信号に基づいて生成される第1又は第2アドレスを用いて、光ディスクへのデータの記録又は再生を制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクへの記録又は再生を行う光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザービームを利用して情報の記録・再生可能な光ディスクの規格の一つとして、データ追記型(Write Once)のCD−Rや、書き換え可能型(ReWritable)のCD−RWなどのCD(Compact Disk)規格がある。近年、CD−R及びCD−RWディスクについては、低価格化と併せて普及率が拡大しており、広く一般化されている。
【0003】
記録・再生が可能なCD規格の物理フォーマットに準拠した光ディスク(CD規格媒体)では、トラックを形成するプリグルーブ(案内溝)が、絶対時間情報などによりFM変調された波形に則してウォブリング(蛇行)している。このプリグルーブからウォブリングの周波数を復調することによって、絶対時間情報であるATIP(Absolute time In Pregroove)アドレスを取得できる。また、このATIPアドレスは、当該CD規格の論理フォーマットを用いてデータの記録・再生を行う光ディスク装置において、当該CD規格媒体上でのデータの記録・再生位置を管理するための情報として利用される。
【0004】
ところで、CD−R及びCD−RWディスクの記録容量は、標準で650Mバイトや700Mバイト程度である。近年、ビデオ録画の用途などで、光ディスク媒体に対してさらなる大容量記録を求めるニーズが高いため、CD−R及びCD−RWディスクの標準の記録容量ではこうしたニーズに対応できない。
【0005】
このため、CD−R及びCD−RW等といった既存のCD規格媒体から取得したATIPアドレスを高密度記録用アドレスにデコード(変換)し、この高密度記録用アドレスを利用することでCD規格媒体への高密度記録を実現する仕組みが提案されている(例えば、以下に示す特許文献1参照)。なお、高密度記録用アドレスとは、隣り合う二つのATIPアドレス区間に対応する記録領域を所定数(記録密度の倍率)にて論理的に区分した場合に、その区分領域(セクタ)ごとに付与されるアドレスのことを示す。
【0006】
前述の仕組みを備える光ディスク装置が、高密度記録用アドレスを用いてCD規格媒体への高密度記録を行う場合、前述の区分領域に対して、高密度記録用アドレスに対応づけられたID(Identification Data)情報を実データと併せて記録する。この目的は、当該光ディスク装置が、前述のID情報をCD規格媒体から光学的に読み出して前述の区分領域を識別するためである。また、当該光ディスク装置は、CD規格媒体から読み出したID情報をデコードすることによって、高密度記録用アドレスを取得することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−56617号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光ディスク装置は、パソコンなどの情報処理装置より記録・再生要求を受信してから、光ディスクへのデータの記録・再生を実際に開始するまでの時間(アクセスタイム)が、ハードディスクなどその他周辺記憶装置よりも長いと言われている。そのため、前述の仕組みを備える光ディスク装置においても、アクセスタイムの短縮化、すなわち高速アクセス化を実現することは重要な課題となっている。
また、前述の仕組みを備える光ディスク装置では、CD規格媒体から読み出されたATIPアドレスを、高密度記録用アドレスをデコードする目的で主に利用しているが、この目的以外にも、高速アクセス化を実現しつつ、ATIPアドレスの有効利用を図ることが要請されている。
そこで、本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、高速アクセス化を実現する光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための主たる本発明は、所定の記録密度の第1の記録領域ごとに付与される第1のアドレス情報をトラックのウォブリング情報に対応づけて有している光ディスクに対して、前記第1の記録領域を論理的に区分した第2の記録領域ごとに付与される第2のアドレス情報を用いてデータの記録を行う場合に、前記第2の記録領域を識別するための前記第2のアドレス情報に対応づけられた識別情報を前記第2の記録領域に記録するとともに、前記所定の記録密度よりも記録密度を高めてデータの記録を行うことが可能な光ディスク装置において、前記光ディスクから読み出した前記ウォブリング情報を受信し、前記受信したウォブリング情報に基づいて前記第1のアドレス情報を生成する第1のアドレス生成手段と、前記光ディスクから読み出した前記識別情報を受信し、前記受信した識別情報に基づいて前記第2のアドレス情報を生成する第2のアドレス生成手段と、前記第1のアドレス生成手段における前記ウォブリング情報の受信と前記第2のアドレス生成手段における前記識別情報の受信のうち、先に受信した一方の前記ウォブリング情報又は前記識別情報に基づいて生成される前記第1のアドレス情報又は前記第2のアドレス情報を用いて、前記光ディスクへのデータの記録又は再生を制御する制御手段と、を有することとする。
【0010】
なお、前述の『第1のアドレス情報』とは、例えば、後述の「ATIPアドレス」のことであり、前述の『第2のアドレス情報』とは、例えば、後述の「PSNアドレス」である。また、前述の『識別情報』とは、例えば、後述の「ID情報」のことである。
また、前述した『第1の記録領域を論理的に区分した第2の記録領域』とは、本発明に係る光ディスク装置が、高密度記録モードにて採用する論理フォーマットに従って、後述の1ATIP区間に相当する第1の記録領域を所定数(記録密度の倍率)に区分した第2の記録領域のことを示す。
また、前述の『第1のアドレス生成手段』とは、例えば、後述の「ATIPデコーダ」のことであり、前述の『第2のアドレス生成手段』とは、例えば、後述の「PSNデコーダ」のことである。また、前述の『制御手段』とは、例えば、後述の「システム制御マイコン」のことである。
【0011】
ところで、光ディスク装置が、第1のアドレス情報又は第2のアドレス情報の一方を優先して使用する前述した仕組みを備えておらず、また、第1のアドレス情報又は第2のアドレス情報の一方によるアクセスに設定された状況を想定すると、先に生成された一方の第1のアドレス情報又は第2のアドレス情報の有効利用が図れないことになる。
また、この場合、先に生成された第1のアドレス情報又は第2のアドレス情報の有無に関わらず、予め設定された第1のアドレス情報又は第2のアドレス情報の生成を待つことになるので、その待ち時間の分、アクセスタイムが長くなることになる。
このことにより、本発明に係る光ディスク装置は、第1のアドレス情報及び第2のアドレス情報それぞれの有効利用を図りつつも、高速アクセス化を可能とする。
【0012】
本発明に係る第2の態様として、前記光ディスク装置は、前記第1のアドレス生成手段において前記ウォブリング情報が受信されたことを通知するための第1の割り込み信号を生成する第1の割り込み手段と、前記第2のアドレス生成手段において前記識別情報が受信されたことを通知するための第2の割り込み信号を生成する第2の割り込み手段と、を有し、前記制御手段は、前記第1の割り込み信号及び前記第2の割り込み信号をそれぞれ受信可能とし、先に受信した一方の前記第1の割り込み信号又は前記第2の割り込み信号の生成要因となる前記ウォブリング情報又は前記識別情報に基づいて生成される、前記第1のアドレス情報又は前記第2のアドレス情報を用いて、前記光ディスクへのデータの記録又は再生を制御することとする。
【0013】
本発明に係る第3の態様として、前記制御手段は、前記第1の割り込み信号及び前記第2の割り込み信号に基づく割り込み要因を設定した記憶手段を有することとする。
【0014】
本発明に係る第4の態様として、前記制御手段は、前記記憶手段に設定された割り込み要因を所定のタイミングでアクセスすることで、前記第1のアドレス生成手段が前記ウォブリング情報を受信したか否か、及び、前記第2のアドレス生成手段が前記識別情報を受信したか否かを特定することとする。
【0015】
前述の『記憶手段』とは、例えば、後述の「割り込み要求レジスタIRR」である。また、前述の『所定のタイミング』とは、例えば、常時又は適宜なタイミングとする。
このように、本発明に係る光ディスク装置は、第1のアドレス生成手段におけるウォブリング情報の受信又は第2のアドレス生成手段における識別情報の受信といったイベントのうち、いずれが先に発生したか否かの判定を、前述した第1の割り込み信号及び第2の割り込み信号に基づく割り込み方式によって実現することができる。この割り込み方式は、例えば、ポーリング方式と比較すると、制御手段が、前述したイベントが発生したか否かを常時監視する必要がなくなり、制御手段を含めた光ディスク装置の処理負荷を低減することができる。
また、第1の割り込み信号及び第2の割り込み信号は、前述したイベントの発生とほぼ同タイミングにて制御手段に送達される。このため、本発明に係る光ディスク装置は、前述したイベントの発生を遅滞なく識別することができる。
【0016】
本発明に係る第5の態様として、前記第1のアドレス生成手段は、前記第1の割り込み手段を有し、前記第2のアドレス生成手段は、前記第2の割り込み手段を有することとする。
このことにより、本発明に係る光ディスク装置の既存の構成にあまり影響を与えることなく、前述した割り込み方式を簡便に実現することができる。
【0017】
本発明に係る第6の態様として、前記制御手段は、後に受信した他方の前記第1の割り込み信号及び前記第2の割り込み信号を生成する前記第1のアドレス生成手段又は前記第2のアドレス生成手段の動作について、所定期間停止する制御を行うこととする。
このことにより、本発明に係る光ディスク装置は、第1のアドレス生成手段又は第2のアドレス生成手段の一方の処理負荷を低減することが可能となる。
【0018】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかにする。
【0019】
【発明の実施の形態】
===実施例===
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0020】
<システム構成>
まず、本発明の一実施形態である光ディスク装置100を含めたシステムの概略構成を、図1を用いて説明する。ここで、図1に示す光ディスク装置100は、CD−R及びCD−RWなどの既存のCD規格の物理フォーマットに準拠した光ディスク(CD規格媒体)200に対して、高密度記録用アドレスを利用した記録・再生が可能である。なお、物理フォーマットとは、光ディスク200の寸法や記録・再生方法、セクタ構成などを規定したものである。
なお、ユーザーの利便性を鑑みて、CD規格媒体に対して、当該CD規格の論理フォーマットに準拠した標準記録モードによる記録・再生をサポートするのが好適である。さらに、当該光ディスク装置100は、DVD−ROM、DVD−R及びDVD−RW/+RWなどのDVD(Digital Versatile Disk)規格の物理フォーマットに準拠した光ディスク200(DVD規格媒体)に関して、当該DVD規格の論理フォーマットに準拠した標準記録モードによる記録・再生をサポートしてもよい。なお、論理フォーマットとは、ファイルやディレクトリ、ボリュームといったデータ構造の仕組みを規定したものである。
【0021】
以下では、説明の都合上、光ディスク200は、CD規格媒体とする。このCD規格媒体では、トラックを形成するプリグルーブ(案内溝)が、絶対時間情報などによりFM変調された波形に則してウォブリング(蛇行)している。このプリグルーブからウォブリングの周波数を復調することによって、絶対時間情報であるATIP(Absolute Time In Pregroove)アドレスを取得できる。
また、光ディスク装置100は、光ディスク(CD規格媒体)200への記録・再生処理に採用する論理フォーマットとして、高密度記録用アドレス等による高密度記録モードのみをサポートするものとする。
【0022】
同図に示すとおり、光ディスク装置100は、光学ヘッド1、フロントエンド処理部2、光学ヘッドサーボ回路3、WBL検出部4、ATIPデコーダ(『第1のアドレス生成手段』、『第1の割り込み手段』)5、PSNデコーダ(『第2のアドレス生成手段』、『第2の割り込み手段』)6、PLL7、高密度記録モード用デコーダ8、高密度記録モード用エンコーダ9、インタフェース部10、RAM11、システム制御マイコン(『制御手段』)12、レーザー出力制御回路13、レーザー駆動回路14、スピンドルモーター15、モーター駆動回路16、モーター制御回路17、を有する。
【0023】
光学ヘッド1は、対物レンズ(不図示)と、この対物レンズを介して光ディスク200に対してレーザービームBを出射するレーザー素子1aと、光ディスク200からの反射光を受光する受光素子(不図示)などが組み込まれている。また、光学ヘッド1には、光学ヘッド1を記録・再生対象のトラックに移動させるためのスライド機構、光ディスク200に出射したレーザービームBを記録・再生対象のトラックに追従させる制御(トラッキング制御)を行うためのトラッキング機構、光ディスク200に出射したレーザービームBの焦点ずれを補正する制御(フォーカス制御)を行うためのフォーカス機構、などが組み込まれている(いずれも不図示)。
【0024】
フロントエンド処理部2は、マトリクス演算回路や増幅回路や波形整形回路(イコライザ)などで構成されるRFアンプ、3ビーム法、プッシュプル法やDPD(Differential Phase Detection)法などに基づいたトラッキング誤差信号生成回路、非点収差法やフーコー法などに基づいたフォーカス誤差信号生成回路などを備える(いずれも不図示)。
【0025】
RFアンプは、光学ヘッド1の受光素子(不図示)にて受光光量に応じて生成された電気信号に基づいて、記録・再生対象のトラック上にあるピットの有無を判別するためのRF信号(ラジオ周波信号)を生成する。なお、このRF信号は2値化されている。また、RF信号は、ATIPアドレスを取得するためのウォブリング周波数成分を含んでいる。さらに、光ディスク200が予め高密度記録されている場合には、RF信号は、後述のID情報を含むことになる。
【0026】
トラッキング誤差信号生成回路は、前述のRFアンプと同様に、光学ヘッド1の当該受光素子(不図示)にて受光光量に応じて生成された電気信号に基づいて、光学ヘッド1のトラッキング制御機構をサーボ制御するためのトラッキング誤差信号を生成する。また、フォーカス誤差信号生成回路も同様に、前述の受光素子(不図示)の電気信号に基づいて、光学ヘッド1のフォーカス制御機構をサーボ制御するためフォーカス誤差信号を生成する。
【0027】
光学ヘッドサーボ回路3は、フロントエンド処理部2にて生成された各種誤差信号(トラッキング誤差信号やフォーカス誤差信号等)に基づいて、光学ヘッド1に組み込まれたサーボ機構(トラッキングサーボ機構やフォーカスサーボ機構等)を駆動するためのサーボ制御信号を生成する。そして、そのサーボ制御信号に基づいてサーボ機構の駆動をサーボ制御する。
【0028】
WBL検出部4は、BPF(Band Pass Filter)回路やコンパレータ等によって構成される。この構成において、BPF回路にフロントエンド処理部2にて生成されたRF信号が入力されて、そのRF信号からウォブリング周波数成分(中心周波数22.05kHz)が抽出される。このウォブリング周波数成分と基準となる電圧とをコンパレータにて比較することで、2値化データとしてのWBL(Wobble)信号(『ウォブリング情報』)をATIPデコーダ5やモーター制御回路17に送信する。
【0029】
ATIPデコーダ5は、WBL検出部4から受信した1ATIP区間(後述)あたりのWBL信号に基づいて、ATIPアドレスをデコードする。ここで、1ATIP区間あたりのWBL信号には、誤り検出のためのCRC(Cyclic Redundancy Code)データが含まれている(図2参照)。ATIPデコーダ5は、1ATIP区間あたりのWBL信号からATIPアドレスが正常にデコードしたか否かを判定するために、前述のCRCデータに基づいてCRCチェックを行う。
【0030】
なお、ATIPデコーダ5において、WBL検出部4から1ATIP区間の先頭のWBL信号を受信するというイベントが、システム制御マイコン12の一の割り込み要因(以下、第1の割り込み要因と称する。)として設定される。
【0031】
このため、ATIPデコーダ5は、図5のフローチャートに示すとおり、WBL検出部4からWBL信号を受信すると(S500)、適宜な信号線を介して、システム制御マイコン12が第1の割り込み要因を識別するための割り込み信号(以下、第1の割り込み信号と称する。)を、システム制御マイコン12に送信する(S501)。そして、ATIPデコーダ5は、前述したとおり、WBL検出部4から受信したWBL信号に基づいてATIPアドレスのデコードを行う(S502)。
【0032】
PSNデコーダ6は、光ディスク200が未記録状態である場合と、高密度記録用アドレスとしてのPSN(Physical Sector Number)アドレスを用いて高密度記録された状態にある場合とでは処理内容が異なる。
まず、光ディスク200が未記録状態である場合の処理を説明する。この場合、PSNデコーダ6は、ATIPデコーダ5にてデコードしたATIPアドレスを受信すると、この受信したATIPアドレスに基づいて、高密度記録用アドレスとしてのPSNアドレスをデコードする。
【0033】
つぎに、光ディスク200が、高密度記録用アドレスとしてのPSNアドレスを用いて、高密度記録された状態にある場合の処理を説明する。この場合、PSNアドレスにて論理的に区分した記録領域(区分領域)では、PSNアドレスに対応づけられたID(Identification Data)情報(『識別情報』)が実データと併せて記録される(図3参照)。このID情報は、光ディスク装置100が、前述の区分領域を識別するための情報となる。また、前述の区分領域には、ID情報を含めたデータのビット誤り等を検査するためのパリティビットも併せて記録される(図3参照)。なお、前述の区分領域には、PSNアドレス自体を記録してもよい。
【0034】
すなわち、PSNデコーダ6は、フロントエンド処理部2において生成されたRF信号に含まれるID情報を受信し、この受信したID情報に基づいてPSNアドレスをデコードする。また、そのデコードの際には、ID情報と併せて前述のパリティビットも受信し、この受信したパリティビットに基づいてID情報のパリティチェックを行う。
なお、PSNデコーダ6において、フロントエンド処理部2から8ATIP区間の先頭のID情報を受信するというイベントが、システム制御マイコン12の一の割り込み要因(以下、第2の割り込み要因と称する。)として設定されている。
このため、PSNデコーダ6は、図6のフローチャートに示すように、フロントエンド処理部2からID情報を受信すると(S600)、適宜な信号線を介して、システム制御マイコン12が第2の割り込み要因を識別するための割り込み信号(以下、第2の割り込み信号と称する。)を、システム制御マイコン12に送信する(S601)。そして、PSNデコーダ6は、前述したとおり、フロントエンド処理部2から受信したID情報に基づいてPSNアドレスのデコードを行う(S602)。
【0035】
PLL回路7は、位相比較器、チャージポンプ、LPF、VCO、分周回路などを備える(いずれも不図示)。この構成において、PLL回路7は、WBL検出部4から受信したWBL信号に基づいて、光ディスク200の規格に応じたデコード処理にて用いられるタイミング信号としてのクロック信号を生成する。
【0036】
高密度記録モード用デコーダ8は、前述の高密度記録モード時において、光ディスク200への再生処理に採用する論理フォーマットに応じたデコード処理を行う。なお、本発明では、DVD規格にて規定された論理フォーマットに応じたデコード処理を採用する。DVD規格では、変調コードとしてEFM−plusを、また誤り訂正符号としてRS(Reed Solomon)Product−Codeを採用している。そこで、高密度記録モード用デコーダ8は、PLL回路7にて生成されたクロック信号及びフロントエンド処理部2にて生成されたRF信号(RF信号の入力ラインは不図示)に基づいて、これらの変調コード及び誤り訂正符号に基づいたデコード処理を行うものとする。
【0037】
高密度記録モード用エンコーダ9は、パソコン等の情報処理装置(不図示)からインタフェース部14を介して入力される記録データに関して、高密度記録モードにおいて採用する論理フォーマットに応じたエンコード処理を行う。なお、本発明では、高密度記録モード用デコーダ8との関連により、DVD規格にて規定された論理フォーマットに応じたエンコード処理を採用する。このエンコード処理としては、記録・再生時の誤り訂正単位であるECCブロックを構成するための処理や、EFM−plus変調処理、スクランブル処理などが該当し、これらの処理が施された後の記録用変調信号をレーザー出力制御回路13に送信する。
インタフェース部10は、光ディスク装置100とパソコン等の情報処理装置(不図示)などとの間における記録・再生データの送受信を制御する。
【0038】
RAM11は、当該情報処理装置(不図示)からインタフェース部10を介して再生要求を受信した場合に、高密度記録モード用デコーダ8においてデコード処理中の中間データやデコード処理後の再生データを一時記憶する。この一時記憶された再生データは、インタフェース部10を介して当該情報処理装置(不図示)に送信される。
また、RAM11は、当該情報処理装置(不図示)からインタフェース部10を介して記録要求の対象となる記録データが入力された場合に、その記録データを一時記憶する。この一時記憶された記録データは、高密度記録モード用エンコーダ9におけるエンコード処理の際にアクセスされることになる。
【0039】
システム制御マイコン12は、光ディスク200の記録及び再生に係る光ディスク装置100全般のシステム制御を司る。なお、システム制御マイコン12は、前述したとおり、第1の割り込み要因及び第2の割り込み要因を設定している。この設定は、例えば、割り込み要求レジスタIRR(Interrupt Request Register)の当該ビットを用いて行われる。具体的には、システム制御マイコン12は、第1の割り込み信号を受信した場合、割り込み要求レジスタIRRの第1の割り込み要因に設定された当該ビットをオンとし、第2の割り込み信号を受信した場合、割り込み要求レジスタIRRの第2の割り込み要因に設定された当該ビットをオンとする。なお、前述の「当該ビットをオンする」とは、当該ビットの初期状態として予め設定されてある論理(”0”or”1”)を反転することである。
【0040】
ここで、本発明において、システム制御マイコン12は、第1の割り込み要因及び第2の割り込み要因に関する割り込み処理のために、特に、割り込み制御部12a、アドレス取得部12b、アクセス制御部12cを有している。
割り込み制御部12aは、割り込み要求レジスタIRRに対して、第1の割り込み要因及び第2の割り込み要因に設定された当該ビットの状態変化のタイミングを監視することで、第1の割り込み要因及び第2の割り込み要因に関するイベントのうち、どちらかが先に発生したか否かを識別する。また、割り込み制御部12aは、前述した識別内容を示す制御信号をアドレス取得部12bに対して送信する。
【0041】
アドレス取得部12bは、割り込み制御部12aから受信した制御信号に基づいて、予め設定されている割り込み処理を実行する。例えば、割り込み制御部12aから受信した制御信号が、第1の割り込み要因に関するイベントが先に発生したことを示す場合、ATIPデコーダ5にてデコードしたATIPアドレスを取得するための割り込み処理を行う。また、割り込み制御部12aから受信した制御信号が、第2の割り込み要因に関するイベントが先に発生したことを示す場合、PSNデコーダ6にてデコードしたPSNアドレスを取得するための割り込み処理を行う。
なお、以上に説明した割り込み制御部12a及びアドレス取得部12bは、一の割り込みコントローラ(不図示)に集約して、システム制御マイコン12の外部に備えるようにしても良い。
【0042】
アクセス制御部12cは、アドレス取得部12bにて取得したATIPアドレス又はPSNアドレスの一方を用いて、光ディスク200の記録・再生対象トラックへのアクセスを制御する。
具体的には、光ディスク装置100は、シーク動作などといった通常のアクセス制御において、レーザービームBが照射されている現在位置のトラックから読み出されたWBL信号又はID情報をもとに、ATIPアドレス又はPSNアドレスをデコードする。そして、このデコードしたATIPアドレス又はPSNアドレスに基づいて、目的とする記録・再生対象のトラック位置を示すATIPアドレス又はPSNアドレスへの更新を行う。この更新されたATIPアドレス又はPSNアドレスは、光学ヘッドサーボ回路3において、光学ヘッド1が備えるスライド機構を記録・再生対象のトラックに移動させるための制御に用いられる。
【0043】
レーザー出力制御回路13は、高密度記録モード用エンコーダ13から受信した記録用変調信号に基づいて、レーザー素子1aをレーザー発光駆動するためのパルス信号を生成する。このパルス信号は、レーザー駆動回路14に送信される。なお、レーザー出力制御回路13は、システム制御マイコン12による制御下で、光ディスク200の記録層の特性やレーザービームBのスポット形状などを判別して、レーザー素子1aから出射されるレーザービームBの最適出力レベルを設定するための処理も行う。
【0044】
レーザー駆動回路14は、レーザー出力制御回路13から受信したパルス信号に基づいて、レーザー素子1aを記録時においてレーザー発光駆動する。これによって、レーザー素子1aからレーザービームBが出射され、高密度記録モード用エンコーダ9出力の記録用変調信号に応じたピットが、光ディスクのトラックに形成される。また、再生時では、フロントエンド処理部2の内部又は外部に備える不図示のAPC(Automatic Power Control)回路の制御下で、レーザー素子1aをレーザー発光駆動する。なお、光学ヘッド1には、レーザー素子1aから出射されるレーザービームBのパワーを検出するための検出器(不図示)が備わっており、APC回路は、この検出器にて検出されたレーザービームBのパワーを監視しつつ、レーザー素子1aから出射されるレーザービームBのパワーが一定となるための制御を行う。
【0045】
スピンドルモーター15は、光ディスク200を回転駆動するモーターであり、モーター駆動回路16は、スピンドルモーター15を回転駆動するための回路である。モーター制御回路17は、WBL検出部4から受信したWBL信号に基づくウォブリング周波数の情報を用いて、CD規格による線速度一定方式にてスピンドルモーター15の回転駆動制御を行うための回路である。あるいは、スピンドルモーター15の回転に応じて発生するパルス信号を用いて、角速度一定方式にてスピンドルモーター15の回転駆動制御を行ってもよい。
以上が、本発明に係る光ディスク装置100の構成要素である。
【0046】
ところで、前述した実施例では、ATIPデコーダ5におけるWBL信号の受信及びPSNデコーダ6におけるID情報の受信というイベントが発生したか否かの判定を、割り込み方式にて実現しているが、ポーリング方式にて実現してもよい。なお、割り込み方式は、ポーリング方式と比較すると、システム制御マイコン12が、前述したイベントが発生したか否かを常時監視する必要がないため、システム制御マイコン12を含めた光ディスク装置100の処理負荷を低減することができる。
また、第1の割り込み信号及び第2の割り込み信号は、前述したイベントの発生とほぼ同タイミングにてシステム制御マイコン12に送達される。このため、本発明に係る光ディスク装置100は、前述したイベントの発生を遅滞なく識別することができる。
また、前述した割り込み方式は、光ディスク装置100の既存の構成にあまり影響を与えることなく実現することが可能である。
【0047】
<高密度記録モードのデータ構造>
光ディスク装置100が、CD−RやCD−RWなどのCD規格媒体である光ディスク200に対して、記録・再生処理に採用する論理フォーマットとしての高密度記録モードについて詳細に説明する。
【0048】
まず、図2を用いて、標準記録モードにおけるデータ構造を説明する。
同図に示すように、CD規格媒体に対して記録されるデータの最小単位は、CD規格のEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調方式に基づいた1EFMフレームとなる。そして、98EFMフレームにて588ビットの1フレームが構成される。また、この1フレームによって、”P,Q,R,…,W”からなるサブコードデータ(トラック番号、インデックス情報、絶対・相対アドレス等を含む)が生成される。
【0049】
また、CD規格媒体の内周部のトラックから外周部のトラックに向かって、トラックのウォブリング情報に対応づけられた絶対アドレスが付与されている。この絶対アドレスは、絶対時間情報としてのATIPアドレスに該当する。ATIPアドレスは、通常、24ビットのデータで構成され、上位8ビットは「分(minute)」を示し、続く8ビットは「秒(second)」を示し、下位8ビットは「フレーム」を示す。なお、「分」、「秒」、「フレーム」の各データは、2進化10進数(BCD;Binary Coded Decimal)にて表現される。
【0050】
また、1秒間あたりのフレーム数は”75”(00フレーム〜74フレーム)である。ここで、”1/75”秒間に相当するATIPアドレスによって設定される記録領域(以下、1ATIP区間と称する。)は、光ディスク装置100において記録・再生単位として扱う1セクタとなる。この1セクタ分の記録領域(『第1の記録領域』)は、通常2kバイトで構成され、前述したようにシンクパターン、識別子、ウォブリング情報、CRCデータなどが記録される。
【0051】
一方、図3は、高密度記録モードの場合のデータ構造である。この高密度記録モードでは、例えば、標準記録モードに対して2.0倍の記録密度を実現する。この場合、1ATIP区間では、2セクタ分、すなわち4kバイトのデータが記録される。なお、この場合の1セクタ分の記録領域(『第2の記録領域』)には、PSNアドレスに対応づけられるID情報や、記録する実データ、ID情報及び実データを検査するためのパリティビット等が記録される。
【0052】
また、前述したとおり、高密度記録モードでは、DVD規格に準拠した変調・復調方式を採用しているため、光ディスク装置100において記録・再生単位は1ECC(Error Correction Code)ブロックとなる。なお、この1ECCブロック分のデータは、8ATIP区間に相当する記録領域に記録されるものとする。すなわち、1ECCブロックには、16セクタ分(32kバイト)のデータが記録されることになる。
【0053】
<ATIPアドレスとPSNアドレスの関係>
===物理フォーマット===
高密度記録モードにて採用する光ディスク200の物理フォーマットについて説明する。
光ディスク200の物理フォーマットは、例えば、図4上段部に示すような構成となる。同図に示すように、光ディスク200の内周側から外周側に対して、フォーマットエリア、PCA(Power Calibration Area)、PMA(Program Memory Area)、TOC(Table Of Contents)エリア、プログラムエリア及びリードアウトエリアが設けられている。
【0054】
フォーマットエリアは、高密度記録モードにおいて光ディスク200のフォーマット処理が実行された場合に、所定のデータ(例えば、オール”0”)が記録される。PCAは、レーザー素子1aの記録パワーの設定制御として試し書きを行うためのテストエリアと、試し書きされたテストエリア内のアドレスや試し書き回数を記憶するためのカウンタエリアが設けられる。
PMAは、トラックへの記録毎に、記録モードの情報や、記録開始及び終了時間情報などを一時的に記録するための領域として使用される。また、予定された全てのトラックが記録された後、PMAに記録された情報に基づいて生成されたTOC情報が、TOCエリアに記録される。
プログラムエリアは、ユーザー使用可能領域として、実データの記録及び再生のための領域である。リードアウトエリアは、光ディスク200の記録及び再生の終了位置を識別するための領域である。
以上の構成により、高密度記録モードにて採用する物理フォーマットは、既存のCD規格に準拠した物理フォーマットと比較すると、プリギャップエリアなどが省略されており、高密度な記録が可能となる。
【0055】
=== ATIPアドレス ===
ATIPアドレスについて詳細に説明する。
図4中段部は、光ディスク装置100が、光ディスク200のプリグルーブの物理的なウォブリング情報をデコードして得られるATIPアドレスの設定情報を示している。このATIPアドレスは、光ディスク200のトラックに付与された物理アドレスとしての一面と、光ディスク装置100が光ディスク200への記録又は再生の制御するために用いる論理アドレスとしての一面がある。
【0056】
プログラムエリアの最内周側に相当するATIPアドレス(以下、第1の基準ATIPアドレスと称する。)は、”00(分):00(秒):00(フレーム)”である。そして、このプログラムエリアの最内周側から外周側に向かっての記録領域(以下、外周側記録領域と称する。)では、”1秒間=75フレーム”の換算にて、第1の基準ATIPアドレスを1フレーム単位で単純増加していったATIPアドレスが付与される。なお、本発明では、外周側記録領域におけるATIPアドレスの最大値を”89(分):59(秒):74(フレーム)”としている。
【0057】
一方、第1の基準ATIPアドレスより内周側の記録領域(以下、内周側記録領域と称する。)は、PCAやPMAなどのユーザーが使用不可能な予約領域である。この内周側記録領域にもATIPアドレスが付与されている。本発明では、例えば、内周側記録領域におけるATIPアドレスの最小値(以下、第2の基準ATIPアドレスと称する。)を、”90(分):00(秒):00(フレーム)”としている。そして、内周側記録領域では、外周側記録領域と同様に、”1秒間=75フレーム”の換算にて、第2の基準ATIPアドレスを1フレーム単位で単純増加していったATIPアドレスが付与される。
【0058】
=== PSNアドレス ===
PSNアドレスについて詳細に説明する。
図4下段部は、光ディスク装置100が、光ディスク200への記録又は再生を高密度記録モードにて行う場合に、論理アドレスとして用いるPSNアドレスの設定情報を示している。
ここで、PSNアドレスとは、当該ATIPアドレスとしての絶対アドレスを”x”とする場合に、”y=n×(x−m)+m”によって算出される高密度記録用アドレス(y)を示す。ここで、”n”は記録密度についての倍率(標準記録モードの倍率を1とする)であり、2.0倍の記録密度であれば”n=2.0”である。また、”m”は基準アドレスである。
【0059】
すなわち、PSNアドレスは、絶対アドレス”x”に基づいた単位時間(”1/75”秒間)に相当する記録領域(1ATIP区間)を、記録密度の倍率(n)によって区分するという高密度記録モードの論理フォーマットに従って、1ATIP区間の論理的な区分領域(『第2の記録領域』)に付与されることになる。このPSNアドレスを用いた高密度記録によって、1ATIP区間にはn倍のデータが記録され、その結果、光ディスク200の記録密度はn倍となる。
【0060】
なお、本発明では、記録密度の倍率(n)を”2”とし、プログラムエリアの最内周側のPSNアドレス(m)を”30000H(Hexadecimal :16進)”とする。この場合、外周側記録領域のATIPアドレスに対応づけられるPSNアドレス(y)は、”y=2×(x(16進)−30000H)+30000H”として算出される。例えば、”00(分):00(秒):01(フレーム)”のATIPアドレスに対応するPSNアドレスは、”30002H=2×(30001H−30000H)+30000H”である。
【0061】
このように、ATIPアドレスとPSNアドレスは、相互に対応づけられている。このことは、光ディスク装置100が、高密度記録モードによる光ディスク200への記録又は再生において、PSNアドレスだけでなく、ATIPアドレスを用いることが可能であることを意味する。そこで、本発明に係る光ディスク装置200は、ATIPアドレスの有効利用を図るために、PSNアドレス及びATIPアドレスのいずれか一方を用いて、光ディスク200をアクセスする仕組みを備えている。
【0062】
<システム制御マイコンの動作>
以下では、本発明において特徴的な処理を担当するシステム制御マイコン12の動作について説明する。なお、以下の説明では、光ディスク200はPSNアドレスを用いて高密度記録されており、光ディスク200の当該セクタにはPSNアドレスに対応づけられたID情報が実データと併せて記録されているものとする。
【0063】
図7は、システム制御マイコン12が、ATIPデコーダ5及びPSNデコーダ6からの割り込み要求に応じて、高密度記録モードによる光ディスク200への記録又は再生の制御を行う動作を説明するフローチャートである。
なお、以下に説明する動作は、特に断らない限り、システム制御マイコン12、特に、割り込み制御部12a、アドレス取得部12b、アクセス制御部12cにて実行されるものとする。
【0064】
まず、割り込み制御部12aは、割り込み要求レジスタIRRに対して、第1の割り込み要因及び第2の割り込み要因に設定された当該ビットの状態変化を常時又は適宜なタイミングにて監視しているものとする。ここで、第1の割り込み要因又は第2の割り込み要因に設定された当該ビットがオンとなった場合、すなわち、前述の当該ビットの初期状態として予め設定されてある論理(”0”or”1”)が反転した場合、割り込み制御部12aは割り込み要因の解析を行う(S700)。
【0065】
S700での解析の結果、第1の割り込み要因に関するイベントが発生したことを識別した場合(S701)、割り込み制御部12aは、その識別内容を示す制御信号をアドレス取得部12bに送信する。なお、この場合、割り込み制御部12aは、第2の割り込み要因に設定されたビットをマスクすることで、後に受信する第2の割り込み信号を無効にしてもよい。また、この場合、システム制御マイコン12は、PSNデコード処理負荷を低減するために、PSNデコーダ6におけるデコード処理を当該8ATIP区間(1ECCブロック)停止する制御を行ってもよい。
【0066】
つぎに、アドレス取得部12bは、第1の割り込み要因に関する割り込み処理として、ATIPデコーダ5にてデコードしたATIPアドレスを取得する(S702)。そして、アクセス制御部12cが、S702にて取得したATIPアドレスを用いて、光ディスク200の記録・再生対象トラックへのアクセスを制御する(S703)。
【0067】
一方、S700での解析の結果、第2の割り込み要因に関するイベントが発生したことを識別した場合(S704)、割り込み制御部12aは、その識別内容を示す制御信号をアドレス取得部12bに送信する。なお、この場合、割り込み制御部12aは、第1の割り込み要因に設定されたビットをマスクすることで、後に受信する第1の割り込み信号を無効にしてもよい。また、この場合、システム制御マイコン12は、ATIPデコード処理負荷を低減するために、ATIPデコーダ5におけるデコード処理を当該8ATIP区間(1ECCブロック)停止する制御を行ってもよい。
【0068】
つぎに、アドレス取得部12bは、第2の割り込み要因に関する割り込み処理として、PSNデコーダ6にてデコードしたPSNアドレスを取得する(S705)。そして、アクセス制御部12cが、S705にて取得したPSNアドレスを用いて、光ディスク200の記録・再生対象トラックへのアクセスを制御する(S706)。
【0069】
このように、システム制御マイコン12が、前述したような処理(S701〜S706)を行うことによって、光ディスク装置100としてのアクセスタイムの短縮化、すなわち高速アクセス化を実現することができる。このことを、図8及び図9に示すタイミングチャートを用いて説明する。
【0070】
図8は、ATIPデコーダ5及びPSNデコーダ6の主要信号のタイミングチャートである。なお、図8では、第1の割り込み要因に関するイベントが、第2の割り込み要因に関するイベントよりも先に発生した場合を想定している。
【0071】
まず、時刻t0にて、ATIPデコーダ5が、当該1ATIP区間T0についてのWBL信号を受信する(図8(a)参照)。この場合、ATIPデコーダ5は、一方のレベル(Hレベル)にアサートした第1の割り込み信号をシステム制御マイコン12に送信する(図8(b)参照)。また、ATIPデコーダ5は、時刻t2にて、受信したWBL信号をもとに、ATIPアドレスのデコード処理を開始する(図8(c)参照)。
【0072】
一方、時刻t1にて、PSNデコーダ6が、前述の1ATIP区間T0についてのID情報を受信する(図8(d)参照)。この場合、PSNデコーダ6は、一方のレベル(Hレベル)にアサートした第2の割り込み信号をシステム制御マイコン12に送信する(図8(e)参照)。また、PSNデコーダ6は、時刻t3にて、受信したID情報をもとに、PSNアドレスのデコード処理を開始する(図8(f)参照)。
【0073】
以上のような状況下で、システム制御マイコン12は、時刻t0にて送信された第1の割り込み信号を、時刻t1にて送信された第2の割り込み信号よりも先に受信する。このため、システム制御マイコン12は、第1の割り込み要因を優先し、ATIPデコーダ5にてデコードしたATIPアドレスを取得して、光ディスク200へのアクセスに使用することになる。
【0074】
ところで、システム制御マイコン12が、前述したATIPアドレスとPSNアドレスのいずれか一方を優先して使用するための仕組みを備えておらず、また、図8に示す状況下でPSNアドレスによるアクセスに設定されている状況を想定すると、PSNアドレスよりも先にデコードしたATIPアドレスの有効利用が図れないことになる。
また、この場合、システム制御マイコン12は、PSNアドレスよりも先にデコードしたATIPアドレスの有無に関わらず、PSNデコーダ6におけるPSNアドレスのデコード処理を待つことになり、その待ち時間の分、アクセスタイムが長くなる。
このことにより、本発明に係るシステム制御マイコン12は、ATIPアドレスの有効利用を図りつつも、高速アクセス化を可能としている。
【0075】
図9は、図8とは反対に、第2の割り込み要因に関するイベントが、第1の割り込み要因に関するイベントよりも先に発生した場合を想定したものである。 図9に示す状況下において、システム制御マイコン12は、時刻t0にて送信された第2の割り込み信号を、時刻t1にて送信された第1の割り込み信号よりも先に受信する。そして、システム制御マイコン12は、第2の割り込み要因を優先し、PSNデコーダ6にてデコードしたPSNアドレスを取得して、光ディスク200へのアクセスに使用することになる。
【0076】
ところで、システム制御マイコン12が、前述したATIPアドレスとPSNアドレスのいずれか一方を優先して使用するための仕組みを備えておらず、また、図9に示す状況下でATIPアドレスによるアクセスに設定されている状況を想定すると、ATIPアドレスよりも先にデコードしたPSNアドレスの有効利用が図れないことになる。
また、この場合、システム制御マイコン12は、ATIPアドレスよりも先にデコードしたPSNアドレスの有無に関わらず、ATIPデコーダ5におけるATIPアドレスのデコード処理を待つことになり、その待ち時間の分、アクセスタイムが長くなる。
このことにより、本発明に係るシステム制御マイコン12は、ATIPアドレスの有効利用を図りつつも、高速アクセス化を可能としている。
【0077】
以上、本発明の実施形態について、その実施形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、高速アクセス化を実現する光ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置を含めたシステムの概略構成図である。
【図2】標準記録モード時における論理フォーマットを説明する図である。
【図3】高密度記録モード時における論理フォーマットを説明する図である。
【図4】光ディスクの物理フォーマットと、ATIPアドレス及びPSNアドレスの関係を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るATIPデコーダの処理フローを説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るPSNデコーダの処理フローを説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係るシステム制御マイコンの処理フローを説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係るATIPデコーダ及びPSNデコーダの主要信号のタイミングチャートである。
【図9】本発明の一実施形態に係るATIPデコーダ及びPSNデコーダの主要信号のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 光学ヘッド 1a レーザー素子
2 フロントエンド処理部 3 光学ヘッドサーボ回路
4 WBL検出部 5 ATIPデコーダ
6 PSNデコーダ 7 PLL
8 高密度記録モード用デコーダ 9 高密度記録モード用エンコーダ
10 インタフェース部 11 RAM
12 システム制御マイコン 12a 割り込み制御部
12b アドレス取得部 12c アクセス制御部
13 レーザー出力制御部 14 レーザー駆動回路
15 スピンドルモーター 16 モーター駆動回路
17 モーター制御回路

Claims (6)

  1. 所定の記録密度の第1の記録領域ごとに付与される第1のアドレス情報をトラックのウォブリング情報に対応づけて有している光ディスクに対して、前記第1の記録領域を論理的に区分した第2の記録領域ごとに付与される第2のアドレス情報を用いてデータの記録を行う場合に、前記第2の記録領域を識別するための前記第2のアドレス情報に対応づけられた識別情報を前記第2の記録領域に記録するとともに、前記所定の記録密度よりも記録密度を高めてデータの記録を行うことが可能な光ディスク装置において、
    前記光ディスクから読み出した前記ウォブリング情報を受信し、前記受信したウォブリング情報に基づいて前記第1のアドレス情報を生成する第1のアドレス生成手段と、
    前記光ディスクから読み出した前記識別情報を受信し、前記受信した識別情報に基づいて前記第2のアドレス情報を生成する第2のアドレス生成手段と、
    前記第1のアドレス生成手段における前記ウォブリング情報の受信と前記第2のアドレス生成手段における前記識別情報の受信のうち、先に受信した一方の前記ウォブリング情報又は前記識別情報に基づいて生成される前記第1のアドレス情報又は前記第2のアドレス情報を用いて、前記光ディスクへのデータの記録又は再生を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記光ディスク装置は、
    前記第1のアドレス生成手段において前記ウォブリング情報が受信されたことを通知するための第1の割り込み信号を生成する第1の割り込み手段と、
    前記第2のアドレス生成手段において前記識別情報が受信されたことを通知するための第2の割り込み信号を生成する第2の割り込み手段と、を有し、
    前記制御手段は、
    前記第1の割り込み信号及び前記第2の割り込み信号をそれぞれ受信可能とし、
    先に受信した一方の前記第1の割り込み信号又は前記第2の割り込み信号の生成要因となる前記ウォブリング情報又は前記識別情報に基づいて生成される、前記第1のアドレス情報又は前記第2のアドレス情報を用いて、前記光ディスクへのデータの記録又は再生を制御することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記第1の割り込み信号及び前記第2の割り込み信号に基づく割り込み要因を設定した記憶手段を有することを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記記憶手段に設定された割り込み要因を所定のタイミングでアクセスすることで、前記第1のアドレス生成手段が前記ウォブリング情報を受信したか否か、及び、前記第2のアドレス生成手段が前記識別情報を受信したか否かを特定することを特徴とする請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 前記第1のアドレス生成手段は、前記第1の割り込み手段を有し、
    前記第2のアドレス生成手段は、前記第2の割り込み手段を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の光ディスク装置。
  6. 前記制御手段は、
    後に受信した他方の前記第1の割り込み信号又は前記第2の割り込み信号を生成する前記第1のアドレス生成手段又は前記第2のアドレス生成手段の動作について、所定期間停止する制御を行うことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の光ディスク装置。
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