JP2004257573A - 加温装置を設置した有害ガス除去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加温によって消化ガス等の燃料ガスの相対湿度を低下させ、有害ガスの除去に用いられる吸着剤の吸着効率を維持または向上させる有害ガス除去装置を得る。
【解決手段】消化ガス等の燃料ガス5に含まれる有害ガスを除去する装置1において、前記有害ガス除去装置1に設置された加温装置2で消化ガス等の燃料ガス5を加温する。前記加温装置1には電気式ヒーター2が使用される。また、電気式ヒーターの代わりに内燃機関等で排出される排ガスを利用した加温装置よっても加温できる。
【選択図】 図1
【解決手段】消化ガス等の燃料ガス5に含まれる有害ガスを除去する装置1において、前記有害ガス除去装置1に設置された加温装置2で消化ガス等の燃料ガス5を加温する。前記加温装置1には電気式ヒーター2が使用される。また、電気式ヒーターの代わりに内燃機関等で排出される排ガスを利用した加温装置よっても加温できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥処理場等で生成する消化ガスを燃料として使用するプラント内における有害ガス除去装置に関する。
詳細には、構造の改良によってプラント内における有害ガス除去装置の有害ガス除去率の向上及び安定した除去率の確保を目的とする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、有害成分の除去設備での有害ガス除去の技術は公知となっている。
例えば、下記特許文献1や下記特許文献2に開示されるものがある。この特許文献1のものは、冷却して水分を凝縮分離して有害ガスを除去することとしている。
【0003】
特許文献2のものは、潮解方式で水分除去を行って有害ガスを除去することとしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−138851号公報
【特許文献2】
特開2002−276897号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1のものは、消化ガスに大量に含まれた水分を冷却で凝縮分離するため、常温の水等との熱交換による冷却では足りず、少なくとも氷点以下の冷却ができる設備が必要である。また、エネルギーの再利用と言う観点から冷熱は利用しにくいという不具合があった。
【0006】
上記特許文献2のものは、水分除去を潮解方式で行うため、イオン結晶が大量に必要である。また、定期的に交換、乾燥作業を要し、煩雑であるという不具合があった。
【0007】
本発明の目的は、水分を実質的に除去するのではなく、加温によって消化ガス等の燃料ガスの相対湿度を低下させ、有害ガスの除去に用いられる吸着剤の吸着効率を維持または向上させようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、請求項1においては、燃料ガスに含まれる有害ガスを除去する装置において、前記有害ガス除去装置に設置された加温装置で燃料ガスを加温するものである。
【0010】
請求項2においては、前記燃料ガスを加温する電気式ヒーターが前記有害ガス除去装置に設置されるものである。
【0011】
請求項3においては、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼することにより発生する排ガスを用いて、燃料ガスを加温する加温装置が前記有害ガス除去装置に設置されるものである。
【0012】
請求項4においては、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼することにより発生する排ガスを用いたものであり、かつ、サイレンサー機能を有する加温装置が前記有害ガス除去装置に設置されるものである。
【0013】
請求項5においては、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼するときに発生する熱を用いて有害ガス除去装置に給気された燃料ガスを加温するものである。
【0014】
請求項6においては、燃料ガスが加温された場合において、有害ガス除去後に燃焼部へ給気される前に、前記燃料ガスを冷媒により冷却するものである。
【0015】
請求項7においては、燃料ガスが加温された場合において、有害ガス除去後に燃焼部へ給気される前に、前記燃料ガスから冷媒により熱を回収するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る有害ガス除去装置の一実施形態であって、加温装置として電気式ヒーターが設置されている有害ガス除去装置を含むプラントを示す図である。
【0017】
図1に示すプラントAは、有害ガス除去装置1、有害ガス除去装置1に設置される電気式ヒーター2、温度指示調節計3、内燃機関4とから構成されている。
【0018】
消化ガス等の燃料ガス5が有害ガス除去装置1に給気され、電気式ヒーター2により加温される。このとき、有害ガス除去装置1から排気された消化ガス等の燃料ガス5’の温度が所望した温度となるように、有害ガス除去装置1に設置されている電気式ヒーター2の出力は温度指示調節計3により調節される構成となっている。
加温後、有害ガス除去装置1から排気された消化ガス等の燃料ガス5’は内燃機関4に給気され、燃焼後排ガス6となって大気へ放散される。
【0019】
このプラントAの有害ガス除去装置1は、有機Si系ガス等を含む消化ガス等の燃料ガス5を前記有害ガス除去装置1に設置された電気式ヒーター2で加温することにより、前記消化ガス等の燃料ガス5の相対湿度を低下させる。その結果、有害ガス除去装置1内の活性炭等の有害ガス吸着剤に水分が吸着したり結露したりするのを防ぐことができる。よって、有害ガス吸着剤の吸着効率を高いまま維持することができ、有害ガスの除去が十分にできることになる。
【0020】
図2は本発明に係る有害ガス除去装置の一実施形態であって、内燃機関等から排出される排ガスを利用した加温装置が設置された有害ガス除去装置を含むプラントを示す図である。
【0021】
図2に示すプラントBは、有害ガス除去装置1’、温度指示調節計3’、内燃機関4、内燃機関4から排出される排ガス6を用いた加温装置2’、調節弁7とから構成されている。
【0022】
消化ガス等の燃料ガス5が有害ガス除去装置1’に給気されるが、最初は排ガス6を利用した加温はできないので電気式ヒーターで加温しても良い。有害ガス除去装置1’から排気された消化ガス等の燃料ガス5’は内燃機関4に給気されて燃焼する。
内燃機関4から出る排ガス6を利用した加温装置2’により、有害ガス除去装置1’に給気された消化ガス等の燃料ガス5を加温する。このとき、有害ガス除去装置1’から排気された消化ガス等の燃料ガス5’の温度が温度指示調節計3’で設定した温度となるように、調節弁7で排ガス6の加温装置2’への流量が調節される構成となっている。
消化ガス等の燃料ガス5の加温に使用された排ガス6’は大気へ放散される。また、加温に使用されなかった排ガス6’’も同様に大気へ放散される。
【0023】
このプラントBの有害ガス除去装置1’は、プラントAの有害ガス除去装置1と同様に有害ガスの除去が十分にできる。
また、このプラントBの有害ガス除去装置1’は電気式ヒーター2を用いずに(用いても最初の一定時間のみ)、従来大気へ放散されてしまっていた内燃機関4で排気される排ガス6の熱を利用するものである。よって、電気式ヒーター2による余分なエネルギーの消費をなくすことができるばかりか、内燃機関4で排気される排ガス6の熱を加温装置2’に利用できるのでエネルギー効率が優れている。
【0024】
図3は前記プラントBに本発明に係る熱交換器を設置したプラントを示す図である。
【0025】
図3に示すプラントCは、有害ガス除去装置1’、温度指示調節計3’、温度指示調節計3’’、内燃機関4、加温装置2’、調節弁7、調節弁7’、熱交換器8とから構成されている。
【0026】
消化ガス等の燃料ガス5が有害ガス除去装置1’に給気されるが、最初は排ガス6を利用した加温はできないので電気式ヒーターで加温しても良い。
有害ガス除去装置1’から排気された消化ガス等の燃料ガス5’は、熱交換器8で冷却水9により冷却される。このとき、冷却された消化ガス等の燃料ガス5’’の温度が温度指示調節計3’’で設定した温度となるように、弁7’で冷却水9の流量が調節される構成となっている。
冷却された消化ガス等の燃料ガス5’’は内燃機関4に給気されて燃焼する。この内燃機関4からの排ガス6を利用した加温装置2’により消化ガス等の燃料ガス5を加温する。このとき、有害ガス除去装置1’から排気された消化ガス等の燃料ガス5’の温度が温度指示調節計3’で設定した温度となるように、弁7で排ガス6の加温装置2’への流量が調節される構成となっている。
消化ガス等の燃料ガス加温に使用された排ガス6’は大気へ放散される。また、加温に使用されなかった排ガス6’’も同様に大気へ放散される。
【0027】
このプラントCの有害ガス除去装置1’はプラントBの有害ガス除去装置1’と同一のものであるから、有害ガスの十分な除去とエネルギー効率の向上ができる。
一般に内燃機関は消化ガス等の燃料ガス等の温度が高いほど熱効率が低下するが、本プラントCにおいては、熱交換器8により消化ガス等の燃料ガス5’’を十分冷却してから内燃機関4に給気するので、内燃機関4の熱効率を向上させることができる。また、冷却水9が消化ガス等の燃料ガス5’から回収した熱で温水や蒸気となっているときは、温水プールや発電等の熱の有効利用が図れ、プラントの総合効率が向上する。
【0028】
図4は本発明に係る有害ガス除去装置であって、内燃機関等から排出される排ガスを利用したサイレンサー機能を有する加温装置が設置された有害ガス除去装置の縦断面図。
【0029】
図4に示す有害ガス除去装置1’’には、加温装置2’’が内部に設置されている。活性炭等の有害ガス吸着剤はこの図では、省略している。
【0030】
排ガス6を熱源として用いた加温装置2’’はサイレンサー機能を有する。加温装置2’’の中を排ガス6が流れているとき、加温装置2’’の外表面10に伝わって放熱される排ガス6の熱を利用して、加温装置2’’の外表面10と有害ガス除去装置1’’内表面11の間の空気層12に消化ガス等の燃料ガス5を給気して加温する。加温後、活性炭等の有害ガス吸着剤により有害ガスが除去され、消化ガス等の燃料ガス5’として排気される。
【0031】
この有害ガス除去装置1’’により有害ガスが十分除去されると同時に、サイレンサー機能により排気音のカットも実現できる。
【0032】
さらに他の実施例として、内燃機関本体の放熱の一部を加温源として利用するものがある。例えば、上記サイレンサー機能を有する加温装置11の代わりに内燃機関の加温源であり騒音源である箇所を用いて、消化ガス等の燃料ガスを加温すると同時にその部分を防音するというものである。
【0033】
この実施例により、前記サイレンサー機能のある有害ガス除去装置と同様、有害ガスが十分除去されると同時に、内燃機関の騒音のカットも実現できる。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0035】
即ち、請求項1に示すように、消化ガス等に含まれる有害ガスを除去する装置において、該有害ガス除去装置に設置された加温装置で消化ガス等の燃料ガスを加温するので、
消化ガス等の燃料ガスの相対湿度を低下させ、有害ガス除去装置に用いられる活性炭等の吸着剤への水分の結露や吸着を防ぐことができる。従来では、吸着剤に水分が結露又は吸着することで有害ガスの除去率が低下し、更には除去装置内部にて消化ガス等の燃料ガスの偏流を生じさせ除去率が不安定になっていた。しかし、本発明によれば、吸着剤の吸着効率を高いまま維持することができ、消化ガス等の燃料ガスに含まれる有機Si系ガス等の有害な成分を十分に除去できる。
【0036】
請求項2に示すように、消化ガス等の燃料ガスを加温する電気式ヒーターが有害ガス除去装置に設置されているので、
容易に消化ガス等の燃料ガスを加温することができ、上記請求項1の効果を達成することができる。
【0037】
請求項3に示すように、消化ガス等の燃料ガスが内燃機関等で燃焼することにより発生する排ガスを用いて、消化ガス等の燃料ガスを加温する加温装置が有害ガス除去装置に設置されているので、
容易に消化ガス等の燃料ガスを加温することができ、上記請求項1と同様の効果を達成することができる。また、上記ヒーターを用いずに排ガスを熱媒として利用することで、無駄なエネルギー消費を無くし、エネルギー効率を向上できる。
【0038】
請求項4に示すように、消化ガス等の燃料ガスが加温された場合において、有害ガス除去後に内燃機関等へ給気される前に、該消化ガス等の燃料ガスを水等により冷却するので、
高温度のまま消化ガス等の燃料ガスを使用する場合に比べ、内燃機関の熱効率を向上できる。
【0039】
請求項5に示すように、消化ガス等の燃料ガスが加温された場合において、有害ガス除去後に内燃機関等へ給気される前に、該消化ガス等の燃料ガスから水等により熱を回収するので、
熱の有効利用が図れ、プラント総合効率を向上できる。例えば、温水であれば温水プールへの利用、蒸気であれば蒸気タービンを回転させての発電等への利用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加温装置として電気式ヒーターが設置されている有害ガス除去装置を含むプラントを示す図。
【図2】内燃機関等から排出される排ガスを利用した加温装置が設置された有害ガス除去装置を含むプラントを示す図。
【図3】前記プラントBに本発明に係る熱交換器を設置したプラントを示す図。
【図4】内燃機関等から排出される排ガスを利用したサイレンサー機能を有する加温装置が設置された有害ガス除去装置の縦断面図。
【符号の説明】
A、B、C プラント
1、1’、1’’ 有害ガス除去装置
2、2’、2’’ 加温装置
3、3’、3’’ 温度指示調節計
4 内燃機関
5、5’ 消化ガス等の燃料ガス
6、6’、6’’ 排ガス
7、7’ 調節弁
8 熱交換器
9 冷却水
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥処理場等で生成する消化ガスを燃料として使用するプラント内における有害ガス除去装置に関する。
詳細には、構造の改良によってプラント内における有害ガス除去装置の有害ガス除去率の向上及び安定した除去率の確保を目的とする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、有害成分の除去設備での有害ガス除去の技術は公知となっている。
例えば、下記特許文献1や下記特許文献2に開示されるものがある。この特許文献1のものは、冷却して水分を凝縮分離して有害ガスを除去することとしている。
【0003】
特許文献2のものは、潮解方式で水分除去を行って有害ガスを除去することとしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−138851号公報
【特許文献2】
特開2002−276897号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1のものは、消化ガスに大量に含まれた水分を冷却で凝縮分離するため、常温の水等との熱交換による冷却では足りず、少なくとも氷点以下の冷却ができる設備が必要である。また、エネルギーの再利用と言う観点から冷熱は利用しにくいという不具合があった。
【0006】
上記特許文献2のものは、水分除去を潮解方式で行うため、イオン結晶が大量に必要である。また、定期的に交換、乾燥作業を要し、煩雑であるという不具合があった。
【0007】
本発明の目的は、水分を実質的に除去するのではなく、加温によって消化ガス等の燃料ガスの相対湿度を低下させ、有害ガスの除去に用いられる吸着剤の吸着効率を維持または向上させようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、請求項1においては、燃料ガスに含まれる有害ガスを除去する装置において、前記有害ガス除去装置に設置された加温装置で燃料ガスを加温するものである。
【0010】
請求項2においては、前記燃料ガスを加温する電気式ヒーターが前記有害ガス除去装置に設置されるものである。
【0011】
請求項3においては、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼することにより発生する排ガスを用いて、燃料ガスを加温する加温装置が前記有害ガス除去装置に設置されるものである。
【0012】
請求項4においては、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼することにより発生する排ガスを用いたものであり、かつ、サイレンサー機能を有する加温装置が前記有害ガス除去装置に設置されるものである。
【0013】
請求項5においては、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼するときに発生する熱を用いて有害ガス除去装置に給気された燃料ガスを加温するものである。
【0014】
請求項6においては、燃料ガスが加温された場合において、有害ガス除去後に燃焼部へ給気される前に、前記燃料ガスを冷媒により冷却するものである。
【0015】
請求項7においては、燃料ガスが加温された場合において、有害ガス除去後に燃焼部へ給気される前に、前記燃料ガスから冷媒により熱を回収するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る有害ガス除去装置の一実施形態であって、加温装置として電気式ヒーターが設置されている有害ガス除去装置を含むプラントを示す図である。
【0017】
図1に示すプラントAは、有害ガス除去装置1、有害ガス除去装置1に設置される電気式ヒーター2、温度指示調節計3、内燃機関4とから構成されている。
【0018】
消化ガス等の燃料ガス5が有害ガス除去装置1に給気され、電気式ヒーター2により加温される。このとき、有害ガス除去装置1から排気された消化ガス等の燃料ガス5’の温度が所望した温度となるように、有害ガス除去装置1に設置されている電気式ヒーター2の出力は温度指示調節計3により調節される構成となっている。
加温後、有害ガス除去装置1から排気された消化ガス等の燃料ガス5’は内燃機関4に給気され、燃焼後排ガス6となって大気へ放散される。
【0019】
このプラントAの有害ガス除去装置1は、有機Si系ガス等を含む消化ガス等の燃料ガス5を前記有害ガス除去装置1に設置された電気式ヒーター2で加温することにより、前記消化ガス等の燃料ガス5の相対湿度を低下させる。その結果、有害ガス除去装置1内の活性炭等の有害ガス吸着剤に水分が吸着したり結露したりするのを防ぐことができる。よって、有害ガス吸着剤の吸着効率を高いまま維持することができ、有害ガスの除去が十分にできることになる。
【0020】
図2は本発明に係る有害ガス除去装置の一実施形態であって、内燃機関等から排出される排ガスを利用した加温装置が設置された有害ガス除去装置を含むプラントを示す図である。
【0021】
図2に示すプラントBは、有害ガス除去装置1’、温度指示調節計3’、内燃機関4、内燃機関4から排出される排ガス6を用いた加温装置2’、調節弁7とから構成されている。
【0022】
消化ガス等の燃料ガス5が有害ガス除去装置1’に給気されるが、最初は排ガス6を利用した加温はできないので電気式ヒーターで加温しても良い。有害ガス除去装置1’から排気された消化ガス等の燃料ガス5’は内燃機関4に給気されて燃焼する。
内燃機関4から出る排ガス6を利用した加温装置2’により、有害ガス除去装置1’に給気された消化ガス等の燃料ガス5を加温する。このとき、有害ガス除去装置1’から排気された消化ガス等の燃料ガス5’の温度が温度指示調節計3’で設定した温度となるように、調節弁7で排ガス6の加温装置2’への流量が調節される構成となっている。
消化ガス等の燃料ガス5の加温に使用された排ガス6’は大気へ放散される。また、加温に使用されなかった排ガス6’’も同様に大気へ放散される。
【0023】
このプラントBの有害ガス除去装置1’は、プラントAの有害ガス除去装置1と同様に有害ガスの除去が十分にできる。
また、このプラントBの有害ガス除去装置1’は電気式ヒーター2を用いずに(用いても最初の一定時間のみ)、従来大気へ放散されてしまっていた内燃機関4で排気される排ガス6の熱を利用するものである。よって、電気式ヒーター2による余分なエネルギーの消費をなくすことができるばかりか、内燃機関4で排気される排ガス6の熱を加温装置2’に利用できるのでエネルギー効率が優れている。
【0024】
図3は前記プラントBに本発明に係る熱交換器を設置したプラントを示す図である。
【0025】
図3に示すプラントCは、有害ガス除去装置1’、温度指示調節計3’、温度指示調節計3’’、内燃機関4、加温装置2’、調節弁7、調節弁7’、熱交換器8とから構成されている。
【0026】
消化ガス等の燃料ガス5が有害ガス除去装置1’に給気されるが、最初は排ガス6を利用した加温はできないので電気式ヒーターで加温しても良い。
有害ガス除去装置1’から排気された消化ガス等の燃料ガス5’は、熱交換器8で冷却水9により冷却される。このとき、冷却された消化ガス等の燃料ガス5’’の温度が温度指示調節計3’’で設定した温度となるように、弁7’で冷却水9の流量が調節される構成となっている。
冷却された消化ガス等の燃料ガス5’’は内燃機関4に給気されて燃焼する。この内燃機関4からの排ガス6を利用した加温装置2’により消化ガス等の燃料ガス5を加温する。このとき、有害ガス除去装置1’から排気された消化ガス等の燃料ガス5’の温度が温度指示調節計3’で設定した温度となるように、弁7で排ガス6の加温装置2’への流量が調節される構成となっている。
消化ガス等の燃料ガス加温に使用された排ガス6’は大気へ放散される。また、加温に使用されなかった排ガス6’’も同様に大気へ放散される。
【0027】
このプラントCの有害ガス除去装置1’はプラントBの有害ガス除去装置1’と同一のものであるから、有害ガスの十分な除去とエネルギー効率の向上ができる。
一般に内燃機関は消化ガス等の燃料ガス等の温度が高いほど熱効率が低下するが、本プラントCにおいては、熱交換器8により消化ガス等の燃料ガス5’’を十分冷却してから内燃機関4に給気するので、内燃機関4の熱効率を向上させることができる。また、冷却水9が消化ガス等の燃料ガス5’から回収した熱で温水や蒸気となっているときは、温水プールや発電等の熱の有効利用が図れ、プラントの総合効率が向上する。
【0028】
図4は本発明に係る有害ガス除去装置であって、内燃機関等から排出される排ガスを利用したサイレンサー機能を有する加温装置が設置された有害ガス除去装置の縦断面図。
【0029】
図4に示す有害ガス除去装置1’’には、加温装置2’’が内部に設置されている。活性炭等の有害ガス吸着剤はこの図では、省略している。
【0030】
排ガス6を熱源として用いた加温装置2’’はサイレンサー機能を有する。加温装置2’’の中を排ガス6が流れているとき、加温装置2’’の外表面10に伝わって放熱される排ガス6の熱を利用して、加温装置2’’の外表面10と有害ガス除去装置1’’内表面11の間の空気層12に消化ガス等の燃料ガス5を給気して加温する。加温後、活性炭等の有害ガス吸着剤により有害ガスが除去され、消化ガス等の燃料ガス5’として排気される。
【0031】
この有害ガス除去装置1’’により有害ガスが十分除去されると同時に、サイレンサー機能により排気音のカットも実現できる。
【0032】
さらに他の実施例として、内燃機関本体の放熱の一部を加温源として利用するものがある。例えば、上記サイレンサー機能を有する加温装置11の代わりに内燃機関の加温源であり騒音源である箇所を用いて、消化ガス等の燃料ガスを加温すると同時にその部分を防音するというものである。
【0033】
この実施例により、前記サイレンサー機能のある有害ガス除去装置と同様、有害ガスが十分除去されると同時に、内燃機関の騒音のカットも実現できる。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0035】
即ち、請求項1に示すように、消化ガス等に含まれる有害ガスを除去する装置において、該有害ガス除去装置に設置された加温装置で消化ガス等の燃料ガスを加温するので、
消化ガス等の燃料ガスの相対湿度を低下させ、有害ガス除去装置に用いられる活性炭等の吸着剤への水分の結露や吸着を防ぐことができる。従来では、吸着剤に水分が結露又は吸着することで有害ガスの除去率が低下し、更には除去装置内部にて消化ガス等の燃料ガスの偏流を生じさせ除去率が不安定になっていた。しかし、本発明によれば、吸着剤の吸着効率を高いまま維持することができ、消化ガス等の燃料ガスに含まれる有機Si系ガス等の有害な成分を十分に除去できる。
【0036】
請求項2に示すように、消化ガス等の燃料ガスを加温する電気式ヒーターが有害ガス除去装置に設置されているので、
容易に消化ガス等の燃料ガスを加温することができ、上記請求項1の効果を達成することができる。
【0037】
請求項3に示すように、消化ガス等の燃料ガスが内燃機関等で燃焼することにより発生する排ガスを用いて、消化ガス等の燃料ガスを加温する加温装置が有害ガス除去装置に設置されているので、
容易に消化ガス等の燃料ガスを加温することができ、上記請求項1と同様の効果を達成することができる。また、上記ヒーターを用いずに排ガスを熱媒として利用することで、無駄なエネルギー消費を無くし、エネルギー効率を向上できる。
【0038】
請求項4に示すように、消化ガス等の燃料ガスが加温された場合において、有害ガス除去後に内燃機関等へ給気される前に、該消化ガス等の燃料ガスを水等により冷却するので、
高温度のまま消化ガス等の燃料ガスを使用する場合に比べ、内燃機関の熱効率を向上できる。
【0039】
請求項5に示すように、消化ガス等の燃料ガスが加温された場合において、有害ガス除去後に内燃機関等へ給気される前に、該消化ガス等の燃料ガスから水等により熱を回収するので、
熱の有効利用が図れ、プラント総合効率を向上できる。例えば、温水であれば温水プールへの利用、蒸気であれば蒸気タービンを回転させての発電等への利用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加温装置として電気式ヒーターが設置されている有害ガス除去装置を含むプラントを示す図。
【図2】内燃機関等から排出される排ガスを利用した加温装置が設置された有害ガス除去装置を含むプラントを示す図。
【図3】前記プラントBに本発明に係る熱交換器を設置したプラントを示す図。
【図4】内燃機関等から排出される排ガスを利用したサイレンサー機能を有する加温装置が設置された有害ガス除去装置の縦断面図。
【符号の説明】
A、B、C プラント
1、1’、1’’ 有害ガス除去装置
2、2’、2’’ 加温装置
3、3’、3’’ 温度指示調節計
4 内燃機関
5、5’ 消化ガス等の燃料ガス
6、6’、6’’ 排ガス
7、7’ 調節弁
8 熱交換器
9 冷却水
Claims (7)
- 燃料ガスに含まれる有害ガスを除去する装置において、
前記有害ガス除去装置に設置された加温装置で燃料ガスを加温することを特徴とする有害ガス除去装置。 - 前記加温装置が電気式ヒーターであることを特徴とする請求項1に記載の有害ガス除去装置。
- 前記加温装置は、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼することにより発生する排ガスの熱を用いて前記燃料ガスを加温することを特徴とする請求項1に記載の有害ガス除去装置。
- 前記加温装置は、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼することにより発生する排ガスの熱を用いて有害ガス除去装置に給気された燃料ガスを加温するものであり、かつ、前記加温装置は、前記燃焼ガスが燃焼部で燃焼されるときの騒音を抑えるサイレンサー機能を有することを特徴とする請求項1に記載の有害ガス除去装置。
- 前記加温装置は、前記燃料ガスが燃焼部で燃焼するときに発生する熱を用いて有害ガス除去装置に給気された燃料ガスを加温するものであることを特徴とする請求項1に記載の有害ガス除去装置。
- 燃料ガスが加温された場合であって、有害ガス除去後に燃焼部へ給気される前に、前記燃料ガスを冷媒により冷却することを特徴とする熱交換器。
- 燃料ガスが加温された場合であって、有害ガス除去後に燃焼部へ給気される前に、前記燃料ガスから冷媒により熱を回収することを特徴とする請求項6に記載の熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003045254A JP2004257573A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 加温装置を設置した有害ガス除去装置 |
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Cited By (2)
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JP2015229733A (ja) * | 2014-06-05 | 2015-12-21 | 月島機械株式会社 | シロキサン除去方法及びシロキサン除去装置 |
JP2016019981A (ja) * | 2015-09-16 | 2016-02-04 | 月島機械株式会社 | シロキサン除去方法及びシロキサン除去装置 |
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- 2003-02-24 JP JP2003045254A patent/JP2004257573A/ja active Pending
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