JP2004256364A - 燃料改質システムおよびその起動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料改質部の触媒劣化させることなく暖機運転時間を短縮可能な燃料改質システムおよびその起動方法を提供する。
【解決手段】燃料と水および空気により改質ガスを生成する燃料改質部10の触媒担体12の熱伝導率を、燃料改質部10で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部15の触媒担体20の熱伝導率より小さく形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料と水および空気により改質ガスを生成する燃料改質部10の触媒担体12の熱伝導率を、燃料改質部10で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部15の触媒担体20の熱伝導率より小さく形成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に水素を主成分とする改質ガスを供給する燃料改質システムおよびその起動方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から改質システムを起動する際の方法として、起動用燃焼器により燃料と空気を燃焼させ、得られた高温ガスを燃料改質部およびガス変成部に供給して暖機を行う起動方法が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
これは、起動用燃焼器で生成される高温ガスの持つ熱により燃料改質部を暖機すると共に、前記燃料改質部を通過したガスに残留する熱や高温ガスが更に燃料改質部で反応した時に発生する熱により、燃料改質部より下流に配置したガス変成部等の構成要素を暖機するものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−154804号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、ガス変成部は起動用燃焼器の高温ガスが燃料改質部を経由して供給され且つそれ自身の熱容量が大きいために、起動用燃焼器の高温ガスが直接供給され且つ自己発熱も行うことが可能で早期に暖機完了する燃料改質部に比較して、長い暖機運転時間を必要とし、結果として、燃料改質システム全体の暖機時間が長くなる不具合があった。
【0006】
また、燃料改質部も、自身の暖機完了後もガス変成部の暖機完了まで起動用燃焼器から高温ガスが供給され続ける、即ち、燃料改質部は燃料改質反応を行うことなく起動用燃焼器からの高温ガスによる高温状態に保持されて必要以上に加熱され続ける。このため、燃料改質部に担持した触媒が劣化し、性能低下を惹き起す虞があった。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、燃料改質部の触媒劣化させることなく暖機運転時間を短縮可能な燃料改質システムおよびその起動方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも燃料と水とを用いて改質ガスを生成する燃料改質部の構成部材の熱伝導率を、燃料改質部で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部の構成部材の熱伝導率より小さく形成した燃料改質システムとする。
【0009】
【発明の効果】
したがって、本発明では、改質ガスを生成する燃料改質システムの燃料改質部構成部材の熱伝導率を、燃料改質部で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部の構成部材の熱伝導率より小さく形成した。このため、燃料改質部よりガス変成部の方が伝熱し易い燃料改質システムとなり、燃料改質部に供給された熱およびまたは燃料改質部で発生した熱は、緩やかに燃料改質部を昇温させ、熱の大部分は下流のガス変成部に流出する。これにより、ガス変成部の暖機・昇温を促進してその暖機運転時間を短縮できる一方、燃料改質部は昇温させ難いために暖機運転時間を長く最適な時間とすることができる。したがって、燃料改質部の暖機が完了しているにもかかわらずガス変成部の暖機が未完了であるような状態を短時間化することができる。また、燃料改質部の昇温がし難いことにより、燃料改質部の温度が上昇して改質触媒が劣化する恐れも少なくすることができ、システムの信頼性も向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の燃料改質システムおよびその起動方法を各実施形態に基づいて説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1〜図5は、本発明を適用した燃料改質システムおよびその起動方法の第1実施形態を示し、図1は燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図、図2は燃料改質システムのガス変成部の具体的一例を示すシステム構成図、図3は燃料改質システム起動方法を示す制御フローチャート、図4は変形例における動作特性を示すグラフ、図5は図4の動作特性を備えた燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャートである。
【0012】
図1において、燃料電池システムは、起動時に空気リッチな燃料により高温のガスを生成する起動用燃焼器1、燃料、空気および水により燃料を改質する燃料改質システム2、供給空気に含まれる酸素と燃料改質システム2からの改質ガス中に含まれる水素とを用いて発電をする燃料電池3、該燃料電池3からの排ガス中の可燃ガス成分を空気により燃焼させて大気に放出する燃焼器4、および、これらを制御するコントローラ5より構成している。
【0013】
なお、図中、枠で囲んだFuel、Air、H2Oと表記するものは、夫々燃料タンク6、空気ブロア7、水タンク8より図示しない経路を介して供給される燃料、空気、水若しくは水蒸気の各供給バルブを表し、夫々コントローラ5により開閉状態および開度が制御される。また、F(番号)、A(番号)、H(番号)で表記する矢印は、これらの供給バルブに制御される燃料、空気、水を示す。また、G(番号)で表記する矢印は、夫々流通するガスを示す。
【0014】
前記起動用燃焼器1は、燃料改質システム2の暖機運転が必要な起動時に運転され、燃料F1および空気A1の供給を受け、燃料F1と空気A1とを燃焼させることにより得られる高温の燃焼ガスG1が燃料改質システム2に供給できるよう構成されている。暖機運転時の燃料F1と空気A1とは空気過剰率λ=5前後となる混合比にて導入し、その後、燃料F1と空気A1の混合気に図示しないグロープラグ等の着火機構を用いて着火させ、燃料F1を希薄燃焼させて、酸素を含む高温ガスG1を発生させる。また、燃料改質システム2の暖機が完了すると燃料F1および空気A1の供給が停止されて運転を停止する。
【0015】
前記燃料改質システム2は、燃料F2、空気A2および水H1により燃料F2を改質して改質ガスG2を生成する燃料改質部10と、改質ガスG2中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去部18を含むガス変成部15とで構成している。
【0016】
前記燃料改質部10は、燃料F2、空気A2および水H1により自己発熱を伴って水蒸気改質反応を生じさせる改質触媒11を、これらガスが通過する図示しない反応通路に充填配置した触媒担体12に担持して備える。触媒担体12は熱伝導の小さい材料で形成されており、暖機中に起動用燃焼器1より高温ガスG1が供給された場合に触媒担体12にその熱が伝わりにくい構成となっている。このため暖機時の触媒担体12の昇温は遅くなり、ガスG1のもつ熱エネルギーの大部分はガスG2とともに下流に配置しているガス変成部15に流入されるため、ガス変成部15では暖機に使用できる熱が増加することになる
前記触媒担体12の一例としては、例えば、セラミックス材料により形成し、触媒11を塗布したセラミックス製の触媒担体(以下セラミックス担体)がある。セラミックス担体は、金属担体の約1/10の熱伝導度である。セラミックス担体はセラミックス材料を所望の担体形状に成形した後に、焼成するで作製でき、さまざまな形状、例えば、ハニカム状通路を備えるような複雑な形状も作製することが可能である。
【0017】
前記触媒担体12の別の例としては、セラミックス材料に断熱性材料を混ぜ込んだ材料を成形し、焼成して作製しても良い。断熱性材料としては、例えば、熱伝導度は0.03〜0.12W/mK(@0〜400℃)程度であるロックウールを用いることができる。ロックウールの熱伝導度は、セラミックス担体に対して、約1/10程度に相当する。従って、ロックウールとセラミックス材料の混合比を調整することにより、触媒担体の熱伝導率を調整することができる。断熱材料の他の材料としては、ケイ酸カルシウムやアルミナファイバ、その他にも断熱材に利用される各種断熱材料を用いることもできる。また、セラミックス担体の熱伝導度が逆に所望の熱伝導度より低い場合には、高熱伝達の材料を混合して熱伝達率を高めるよう調整して担体を作成しても良い。
【0018】
前記ガス変成部15を構成する一酸化炭素除去部18の触媒担体20は、改質ガスG2に含まれる一酸化炭素を空気A3と反応させて一酸化炭素を除去する触媒19を担持し、これらガスG2が通過する図示しない反応通路に配置して備える。触媒担体20は熱伝導の高い材料、例えば、金属担体により形成し、暖機中に起動用燃焼器1より燃料改質部10を経由して高温ガスG2が供給された場合に、その熱を伝熱し易くして触媒担体20自身の昇温を早くし、暖機を促進させるよう構成される。
【0019】
また、図2に示すように、前記ガス変成部15は、一酸化炭素除去部18の他に、熱交換器16、水性ガスシフト反応器17を備えるものであってもよい。前記熱交換器16は、燃料改質部10から排出される改質ガスG2のガス温度を、冷媒L1と熱交換を行わせることにより低下させるよう作用する。前記水性ガスシフト反応器17は、前記熱交換部6から排出される改質ガスG3中の一酸化炭素をシフト反応にて低減する。
【0020】
燃料電池3では、改質システム2において生成された改質ガスG5と酸化剤ガスである空気A4とをそれぞれ、燃料極、酸素極に供給し、電気化学的に反応させることにより電力を取り出している。また、燃料電池部から排出される残ガスG6は空気A5と混合して燃焼部4に供給され、可燃成分を完全燃焼した後、大気に放出される。
【0021】
前記コントローラ5は、燃料電池システムの起動時、燃料改質システム2の暖機運転が必要か否かを、燃料改質システム2の各構成要素に設置した温度センサ10A、18A(更には、16A、17A)からの温度信号により判断する。暖機運転が必要と判断した場合には、コントローラ5は起動用燃焼器1を作動させ燃料改質システム2を暖機する一方、燃料電池3に発電準備指令を出力する。コントローラ5は、燃料改質システム2の各構成要素である燃料改質部10、一酸化炭素除去部18(ガス変成部15に熱交換部16、水性ガスシフト反応器17を含む場合には、さらに熱交換部16、水性ガスシフト反応器17)の夫々の暖機完了判断温度を記憶しており、すべての構成要素が所定の暖機完了温度以上に昇温された後に定常運転に移行させる。即ち、コントローラ5は、燃料改質システム2の暖機運転が不要と判断した場合、若しくは暖機運転が完了した場合には、燃料改質システム2を定常運転する一方、燃料電池3に定常運転指令を出力する。
【0022】
図3は燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャートであり、この制御フローチャートに基づいて、燃料改質システム2の起動方法について、以下に説明する。
【0023】
電源スイッチのON作動により燃料電池システム運転開始の出力信号が発せられる(ステップS0)と、コントローラ5は燃料改質システムの暖機運転制御が必要か否かを判断する(ステップS1)とともに、燃料電池3へ、燃料電池部3での発電準備指令の信号を出力する。S1にて暖機運転制御が必要と判断した場合には、燃料改質システム2へ暖機運転の開始指令の信号を出力する。
【0024】
燃料電池部3は発電準備状態(ステップS2)に入り、発電準備が完了する(ステップS3)と、燃料改質システム2が暖機を完了する(ステップS5)まで発電準備状態を保持して待機する(ステップS4)。
【0025】
燃料改質システム2は、暖機運転を開始(ステップS6)し、先ず、起動用燃焼器1に燃料F1と空気A1を供給(ステップS7)し、燃料F1と空気A1の混合気に、図示しないグロープラグ等を用いて着火をさせ、起動用燃焼器1内で燃焼させる(ステップS8)。起動燃焼器1には、燃料F1と空気A1は空気過剰率λ=5前後となる混合比にて導入され、希薄燃焼させることにより酸素を含む高温ガスG1を発生させ(ステップS9)、この高温ガスG1を燃料改質システム2に供給する(ステップS10)。
【0026】
ガス変成部15に熱交換部16、水性ガスシフト反応器17を含む場合には、燃料改質システム2では、導入された高温ガスG1が、燃料改質部10、ガス変成部15の熱交換器16、水性ガスシフト反応器17、一酸化炭素除去部18を経由して流れ、順次、下流の燃料電池部3および燃焼部4に供給され、最終的に大気に排出される。
【0027】
燃料改質部10では、起動用燃焼器1の高温ガスG1が直接供給されるが、触媒担体12の熱伝導が小さいため、燃料改質部10にはごく一部の熱しか伝わることが無く、高温ガスG1の持つ熱の大部分は燃料改質部10を素通りし、ガスG2によって熱交換器16に運ばれる(ステップS11)。燃料改質部10の暖機は、上記のように、ごく一部の熱しか伝わらないために徐々に昇温され、暖機運転時間が長くなるようにしている。
【0028】
熱交換器16に導入されたガスG2は、自身の持つ熱の一部により熱交換器16を昇温させる。これにより熱交換器16の暖機が進行する。熱交換器16を暖機後のガスG3が水性ガスシフト反応器17に供給され水性ガスシフト反応器17を暖機する(ステップS12)。熱交換器16は、起動開始時には、熱交換を行う冷媒L1および熱交換器16本体の温度は常温近くまで低下している。このため、ガスG2の熱による起動時の暖機は、熱交換器16本体と熱交換器16本体を循環する冷媒L1との両者を暖機する必要があり、暖機は冷媒を循環させながら所定の運転温度まで行われる。
【0029】
水性ガスシフト反応器17に導入されたガスG3は、水性ガスシフト反応器17を暖機し、水性ガスシフト反応器7の暖機後のガスG4が一酸化炭素除去部18に供給され一酸化炭素除去部18を暖機する(ステップS13)。
【0030】
一酸化炭素除去部18に導入されたガスG4は、一酸化炭素除去部18を暖機し、一酸化炭素除去部18の暖機に消費されなかった熱はガスG5により燃料電池3を経由してガスG6として燃焼器4に供給され(ステップS14)、燃料電池3および燃焼器4を順次暖機し、外部に排出される。
【0031】
暖機中の燃料改質システム2の各構成要素である燃料改質部10、熱交換部16、水性ガスシフト反応器17、一酸化炭素除去部18の各温度は、各温度センサ10A、16A、17A、18Aにより計測され、構成要素毎に暖機完了判断温度と実測温度との比較を行う(ステップS15)。実測温度が暖機完了判断温度を下回っている場合には、その構成要素の暖機が完了していないと判断し、暖機運転を継続する(ステップS7〜ステップS14)。
【0032】
そして、燃料改質システム2を構成する全ての構成要素において、各々の実測温度が各構成要素の暖機完了判断温度を上回ったところで、燃料改質システム2の暖機が完了したものと判断する(ステップS16)。
【0033】
前記燃料改質部10は触媒担体12をセラミック若しくはセラミックに断熱性材料を混入した複合材で形成して熱伝導を低減して、ガス変成部15を構成する一酸化炭素除去部18さらには熱交換器16、水性ガスシフト反応器17の暖機に用いる熱量を増加させているため、燃料改質部10の暖機運転時間は長く、逆にガス一酸化炭素除去部19を含むガス変成部15の暖機運転時間は短くなる。したがって、燃料改質部10の暖機時間は長くなると同時に、ガス変成部15の暖機時間が短くなるのでこれらの暖機にかかる時間が近付くことにより結果として全体の暖機時間が短くなり、暖機効率が向上する。特に、ガス変成部15を構成する一酸化炭素除去部18さらには熱交換器16、水性ガスシフト反応器17の触媒担体20(熱交換器16にあっては、熱交換部を構成する材料)を金属で形成して熱伝導が増加するよう構成すると、ガス変成部15の暖機運転時間をさらに短縮でき、燃料改質システム2全体の暖機時間はより一層短縮される。
【0034】
燃料改質システム2の暖機完了を判断すると、燃料電池部3の待機状態を解除して(ステップS5)燃料電池3の暖機完了状態とする(ステップS17)。
【0035】
その後、起動用燃焼器1への燃料F1および空気A1の供給を停止し、燃料F2、空気A2および水H1の燃料改質部10への供給を開始して、起動運転から定常運転に切換える。同時に、コントローラ5より燃料電池部3における発電の開始信号が出力される(ステップS18)。なお、このときの燃料F2、空気A2および水H1は、燃料電池部3で発電を行うのに必要な水素量を燃料改質システム2にて十分に改質して生成できる供給流量である。
【0036】
燃料F2、空気A2および水H1により、燃料改質システム2にて水素リッチな改質ガスが生成され、改質ガスG5として燃料電池部3に供給され、発電開始の信号を受けた燃料電池部3は改質ガスG5中の水素と空気A4を利用して発電を開始する。また、燃料F1および空気A1の供給が停止されて起動用燃焼器1の運転は停止する(ステップS19)。
【0037】
以上のように、燃料改質システム2の暖機を行い、燃料電池システムを起動運転状態から定常運転状態への切換え運転を行う。
【0038】
図4の変形例の動作特性を示す燃料改質システムは、起動用燃焼器1で生成される高温ガスG1を、燃料改質部10を経由してガス変成部15に流通させて暖機する場合において、燃料改質部10とガス変成部15との暖機運転時間を略等しくなるようにしたものである。
【0039】
即ち、燃料改質部10の触媒担体12をセラミックス母材に断熱性材料を混ぜ込んだ複合材を成形・焼成して作成する場合において、断熱材料としてのロックウールとセラミックス材料の混合比を下記に示す要領で決定し、触媒担体12を製作する。
【0040】
先ず、熱交換部16、水性ガスシフト反応器17、一酸化炭素除去部18およびそれらを接続する配管からなるガス変成部15および燃料改質部10の熱的性質を検討する。燃料F1および空気A1が空気過剰率λ=5前後となるような混合比で起動用燃焼器1に供給したときに発生する熱により燃料改質システム2を暖機する際に、燃料改質部10の熱伝達率に応じて燃料改質部10とガス変成部15の暖機所要時間が変化する。そして、一酸化炭素除去部18さらには熱交換器16、水性ガスシフト反応器17で構成されるガス変成部15全体の熱容量および熱伝導率より、これらが暖機完了温度に昇温するのに必要な熱量および暖機運転時間を算出する。
【0041】
次に、ガス変成部15の暖機運転時間および燃料改質部10の担体容積で、燃料改質部10が暖機完了温度に到達するような熱伝導率を算出する。なお、ガス変成部15の暖機完了は、ガス変成部15の構成要素の全てが、各々の暖機完了判断温度以上になったことで判断するため、暖機完了判断温度の到達に最も時間を要する構成要素の暖機完了時間に律則されている。ここでは例えば暖機完了判断温度の到達に最も時間を要する構成要素の暖機運転時間をガス変成部15の暖機完了所要時間とする。
【0042】
そして、算出された熱伝導率となるようなロックウールとセラミックス材料の混合比で材料を混合し、成形して焼成して、触媒担体12を製作する。
【0043】
即ち、セラミック原料に混入させる断熱材料割合を触媒担体12の所望の伝熱量、即ち、燃料改質部10のみが先に昇温されるのではなく、燃料改質部10と下流のガス変成部15とが略同じようなタイミングで暖機が終了するように設定された伝熱量に応じて決定するようにしている。
【0044】
なお、断熱性材料としてロックウールを用いたものについて説明したが、その他の断熱性材料であってもよく、例えば、ケイ酸カルシウムやアルミナファイバ、その他にも断熱材として利用される各種断熱材料を用いてもよい。また、燃料改質部10を形成する外皮素材あるいは断熱法、触媒担体選定を行ってもよい。また、ガス変成部15の昇温時間が相対的に短縮されて燃料改質部10の暖機運転時間より短いのであれば、逆に、セラミックス母材に高熱伝達性の材料を混合して熱伝達率を高めるよう燃料改質部10の熱伝達量を調整し、燃料改質部10とガス変成部15の暖機運転時間を合わせるよう設計しても良い。
【0045】
図4に示すように、燃料改質部10が暖機完了温度に達する時間は、細い実線で示す従来では時間t1であるのに対し、本変形例の実施例においては、燃料改質部10による熱伝導を低減するため、太い実線で示す時間t2まで長くできる。
【0046】
他方、ガス変成部15が暖機完了温度に達する時間は、細い破線で示す従来では時間t3と長いのに対し、本変形例の実施例においては、燃料改質部10による熱伝導を低減することでガス変成部15の暖機に用いる熱量が増加するため、太い破線で示す時間t2まで短くできる。
【0047】
以上の動作特性により、燃料改質部10が暖機完了状態で、かつ、ガス変成部15の暖機が完了するまで待機している状態で、燃料改質システム2が暖機運転される時間の短縮もしくは排除を行うことができ、燃料改質システム2の暖機のための燃料消費量を低減できる。
【0048】
図5は図4の動作特性を備えた燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャートである。本実施例においては、燃料改質部10の暖機完了時間とガス変成部15の暖機完了時間とを略等しくなるよう設計している。このため、図3に記載する制御フローチャートのように、燃料改質システム2の構成要素の全てにおいて起動運転中に温度計測をすることを必要とせず、燃料改質部10およびガス変成部15の構成要素のうち最も暖機に時間のかかる構成要素のみの温度を測定すればよい。
【0049】
従って、図3の制御フローチャートのステップS15における判断を、この制御フローチャートはステップS20に示す判断に変更し、燃料改質部10の温度が暖機完了温度に達したか否かを判断するようにしている。他のステップにおける処理および判断は、図3の制御フローチャートと同じである。なお、改質部の暖機時間が変成部の暖機時間よりも長い場合には、ステップS20の判断として、燃料改質部10の温度によらず、ガス変成部15のいずれかの構成要素が暖機完了温度に達したか否かを判断するようにしてもよい。
【0050】
なお、上記実施形態において、起動用燃焼器1において希薄燃焼をさせて発生した高温ガスG1の持つ熱を燃料改質部10に導入する暖機方法について説明したが、燃料F1は過濃混合気状態で導入して起動用燃焼器1で燃焼反応させることにより、高温ガスG1中に燃料成分を残留させ、残留燃料成分を燃料改質部10およびまたは一酸化炭素除去部18で空気A2およびまたは空気A3を導入することにより燃焼させ、燃料改質システム2内の発熱量を増加させることにより暖機運転時間を短縮させる構成としてもよい。
【0051】
また、暖機運転時に起動用燃焼器1からの高温ガスG1を燃料改質部10に導入する際に、燃料F2を少量導入することにより、燃料改質部10中に燃料成分を残留させ、燃料改質部10およびまたは一酸化炭素除去部18で空気A2およびまたは空気A3を用いて燃焼させた時に発生する熱を用いて燃料改質システム2の暖機を行っても良い。
【0052】
さらに、起動用燃焼器1からの高温ガスG1の全量を燃料改質部10に導入する例を説明したが、図示しないが、一部を一酸化炭素除去部18にバイパスするようなバイパスラインを設け、優先的に一酸化炭素除去部18を昇温させるよう構成してもよい。
【0053】
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
【0054】
(ア)燃料改質システム2における燃料と水および空気により改質ガスを生成する燃料改質部10の構成部材の熱伝導率を、燃料改質部10で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部15の構成部材の熱伝導率より小さく形成した。このため、燃料改質部10よりガス変成部15の方が伝熱し易い燃料改質システム2となり、燃料改質部10に供給された熱およびまたは燃料改質部10で発生した熱は、緩やかに燃料改質部10を昇温させ、熱の大部分は下流のガス変成部15に流出する。これにより、ガス変成部15の暖機・昇温を促進してその暖機運転時間を短縮できる一方、燃料改質部10は昇温させ難いために暖機運転時間を長くできる。したがって、燃料改質部10の暖機が完了しているにもかかわらずガス変成部15の暖機が未完了であるような燃料改質システム状態を短時間にできる。また、燃料改質部10の昇温がし難いことにより、燃料改質部10の温度が上昇して改質触媒12が劣化する恐れも少なくすることができ、システムの信頼性も向上する。
【0055】
(イ)燃料改質部10の構成部材である触媒担体12の熱伝導率はガス変成部15の構成部材である触媒担体20の熱伝導率より小さくしたため、各触媒担体12、20の材質を選定するのみで、燃料改質部10ではセラミック若しくはセラミックに断熱材料を混合する等して熱伝導率を小さくし、ガス変成部15では金属担体とすることで熱伝導率を高くすることができる。
【0056】
(ウ)燃料改質部10の触媒担体12を少なくともセラミックス材料を含んだ担体とすることにより、熱伝導率を一般的に金属担体の1/10程度に低減でき、且つコストも低減できる。また、セラミックス担体はセラミックス材料を成形・焼成することにより作製するため、セラミックス材料に他の材料の混ぜ込むことにより熱伝導率を調整することやさまざまな形状をもつ触媒担体12に成型でき汎用性を大きくできる。
【0057】
(エ)燃料改質部10の触媒担体12は、セラミックス材料にセラミックス材料よりも熱伝導の小さい断熱材料を混入させて成形し、成形後に焼成して製作された担体とすることにより、燃料改質部10の暖機運転時間をより長くし、暖機中に燃料改質部10に供給あるいは燃料改質部10で発生した熱を燃料改質部10で多く消費することなく速やかに下流のガス変成部15に流出させることができ、効率的にガス変成部15の暖機に使用できる。これにより、燃料改質部10が暖機を完了し且つ一酸化炭素除去部18が暖機を完了していない状態を短時間化し、燃料改質システム2を効率よく起動することができる。また、触媒担体12に断熱性材料を混入させることで、燃料改質部10の保温状態もよくなり、燃料改質システム2の定常運転中の放熱量を低減できるという利点もある。混入させる材料例として、断熱材料に用いるロックウールのような材料があげられ、これは通常のセラミックス材料の約1/10程度の熱伝導度を有している。
【0058】
(オ)セラミック材料に混入させる断熱材料割合を燃料改質部10の触媒担体12の熱伝達率が所望の伝熱量、即ち、燃料改質部10のみが先に昇温されるのではなく、燃料改質部10と下流のガス変成部15とが略同じようなタイミングで暖機が終了するように調整されるため、起動開始からの経過時間のみで暖機完了を判断することができる。また、燃料改質部10あるいはガス変成部15のいずれかの構成要素の暖機完了判断により燃料改質システム2全体が暖機完了したと判断でき、制御項目を削減でき、制御を簡略化できる。
【0059】
(カ)燃料改質部10の熱伝達率を、他の部分に比較して小さくし、燃料改質部10は燃料改質部10に供給あるいは燃料改質部10にて発生する熱が小さい熱伝達率により燃料改質部10本体へ伝達された熱により昇温させるものであるため、ガス変成部15の暖機・昇温を促進することができ、ガス変成部15の暖機所要時間を短縮することができる。
【0060】
(キ)燃料改質部10とガス変成部15が略同時に暖機を完了するため、燃料改質システム2暖機完了の判断は、燃料改質部10あるいはガス変成部15のいずれかの暖機完了の判断を行うことによって可能になり、燃料改質システム2暖機完了判断を容易にすることができる。また、双方が同時に暖機を完了することにより、燃料改質システム2が暖機運転から定常運転への切換えらた後も効率的な改質運転を行うことができる。
【0061】
(ク)材料の熱伝導率によって燃料改質部10を構成する材料を選定、あるいは材料の混合して所望の熱伝導率を有する燃料改質部10を作製することによって、燃料改質部10の暖機運転時間が、ガス変成部15の暖機運転時間とほぼ等しくなるよう調節することができる。これにより、燃料改質部10のみ熱伝達率の設計検討で、燃料改質システム2の最適暖機所要時間を決定することができる。
【0062】
(ケ)燃料改質システム2の起動運転から定常運転への運転切換えの判断を、ガス変成部15を構成する構成要素の最も暖機に時間を要する要素のいずれか一つおよびまたは燃料改質部10の温度が所定の暖機完了温度となることにより行うため、燃料改質システム2構成要素の少なくとも1つの要素の温度を測定することで燃料改質システム2の制御を行うことが可能であり、制御機構を簡略化することができる。
【0063】
(第2実施形態)
図6および図7は、本発明を適用した燃料改質システムおよびその起動方法の第2実施形態を示し、図6は燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図、図7は燃料改質システム起動方法を示す制御フローチャートである。本実施形態においては、暖機用熱源として起動用燃焼器を用いることに代えて燃料改質部内で触媒により熱を発生させるようにしたものである。なお、前実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
【0064】
図6において、燃料改質部10には、暖機運転時は燃料F2および空気A2をその混合比が燃料過剰となる条件にて暖機に必要な熱量を発生させるに充分な供給流量で供給し、定常運転時は燃料F2、空気A2および水H1を、燃料電池部3で発電を行うのに必要な水素量を燃料改質システム2にて十分に改質して生成できる供給流量で供給するように構成している。
【0065】
図7は図6に示す燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャートである。本制御フローチャートにおいては、上記構成のため、図3に示す制御フローチャートのステップS7〜ステップS10における起動用燃焼器1に対する処理をステップS21で示す燃料改質部10に対する処理に変更し、図3に示すステップS11およびステップS18の処理内容をステップS22およびステップS23の処理内容に変更している。
【0066】
従って、ステップS21では、暖機運転時、燃料改質部10に燃料F2および空気A2をその混合比が燃料過剰となる条件にて導入する。
【0067】
ステップS22では、燃料改質部10内に担持された触媒11表面上で燃料F2と空気A2を反応させて発熱させる。燃料改質部10は熱伝導率が小さいため、燃料改質部10内で発生した熱の大部分は燃料改質部10の触媒担体12および反応器外皮を大幅に昇温させずに若干だけ昇温させてガスG2により熱交換部16に供給される。空気A2に含まれる酸素は燃料過剰な混合比での触媒11による反応に消費され、排出されるガスG2には酸素が含まれないものとなる。
【0068】
ステップS23では、水H1の供給を開始すると同時に、空気F2および燃料A2の供給流量を定常運転の流量に切換える。同時に、コントローラ5より燃料電池部3における発電の開始信号が出力される。このときの燃料F2、空気A2および水H1は、燃料電池部3で発電を行うのに必要な水素量を燃料改質システム2にて十分に改質して生成できる供給流量とする。この結果、燃料F2、空気A2および水H1により、燃料改質システム2にて水素リッチな改質ガスであるガスG5が生成され、燃料電池部3に供給されるようになる。
【0069】
なお、上記実施形態において、燃料改質部10において触媒11により反応をさせて混合比が燃料過剰となる条件にて暖機に必要な熱量を発生させる暖機方法について説明したが、燃料F2の流量を過剰にしてガスG2中に燃料成分を残留させ、残留燃料成分を一酸化炭素除去部18で空気A3を導入することにより燃焼させ、燃料改質システム2内の発熱量を増加させることにより暖機運転時間を短縮させる構成としてもよい。
【0070】
また、燃料改質部10からの高温ガスG2の全量をガス変成部15に導入する例を説明したが、図示しないが、一部を一酸化炭素除去部18にバイパスするようなバイパスラインを設け、優先的に一酸化炭素除去部18を昇温させるよう構成してもよい。
【0071】
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)〜(ケ)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
【0072】
(コ)燃料改質部10に燃料と空気とをその混合比が燃料過剰となる条件にて供給して燃料改質部10内で触媒11により反応させて熱を発生させるようにしているため、暖機用熱源として起動用燃焼器1を必要とせず、システム構成が簡単化でき、また、起動運転から定常運転への切換えも、水(水蒸気)の供給開始と燃料及び空気の供給量の変更により行え、制御が簡単化できる。
【0073】
なお、上記各実施形態において、酸素供給源として空気を使用するものについて説明したが、図示しないが、その他の酸素供給法であってもよい。
【0074】
また、上記各実施形態において、ガス変成部15は、熱交換器16、水性ガスシフト反応器17、一酸化炭素除去部18で構成されているものについて説明したが、それらの一部からなるものであってもよいし、その他の構成要素が付加されているものであってもよい。
【0075】
また、起動開始は電源ONという入力を例としているが、図示しないが、タイマー等を用いた疑似信号や温度や圧力等の低下による燃料電池システムの再起動を指示する信号であってもよい。
【0076】
また、燃料電池部3は、燃料改質システム2の暖機が完了した後に運転を開始するものについて説明したが、図示しないが、燃料改質システムの暖機中は、その他の水素供給系より水素を供給して発電を行うような構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図。
【図2】ガス変成部の異なる本発明の他の実施形態を示す燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図。
【図3】燃料改質システム起動方法を示す制御フローチャート。
【図4】図1に示す燃料改質システムの変形例における動作特性を示すグラフ。
【図5】図4の動作特性を備ええた燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャート。
【図6】本発明の第2実施形態を示す燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図。
【図7】図6の燃料改質システム起動方法を示す制御フローチャート。
【符号の説明】
1 起動用燃焼器
2 燃料改質システム
3 燃料電池(燃料電池部)
4 燃焼器
5 コントローラ
10 燃料改質部
11、19 触媒
12、20 触媒担体
15 ガス変成部
16 熱交換器
17 水性ガスシフト反応器
18 一酸化炭素除去部
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に水素を主成分とする改質ガスを供給する燃料改質システムおよびその起動方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から改質システムを起動する際の方法として、起動用燃焼器により燃料と空気を燃焼させ、得られた高温ガスを燃料改質部およびガス変成部に供給して暖機を行う起動方法が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
これは、起動用燃焼器で生成される高温ガスの持つ熱により燃料改質部を暖機すると共に、前記燃料改質部を通過したガスに残留する熱や高温ガスが更に燃料改質部で反応した時に発生する熱により、燃料改質部より下流に配置したガス変成部等の構成要素を暖機するものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−154804号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、ガス変成部は起動用燃焼器の高温ガスが燃料改質部を経由して供給され且つそれ自身の熱容量が大きいために、起動用燃焼器の高温ガスが直接供給され且つ自己発熱も行うことが可能で早期に暖機完了する燃料改質部に比較して、長い暖機運転時間を必要とし、結果として、燃料改質システム全体の暖機時間が長くなる不具合があった。
【0006】
また、燃料改質部も、自身の暖機完了後もガス変成部の暖機完了まで起動用燃焼器から高温ガスが供給され続ける、即ち、燃料改質部は燃料改質反応を行うことなく起動用燃焼器からの高温ガスによる高温状態に保持されて必要以上に加熱され続ける。このため、燃料改質部に担持した触媒が劣化し、性能低下を惹き起す虞があった。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、燃料改質部の触媒劣化させることなく暖機運転時間を短縮可能な燃料改質システムおよびその起動方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも燃料と水とを用いて改質ガスを生成する燃料改質部の構成部材の熱伝導率を、燃料改質部で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部の構成部材の熱伝導率より小さく形成した燃料改質システムとする。
【0009】
【発明の効果】
したがって、本発明では、改質ガスを生成する燃料改質システムの燃料改質部構成部材の熱伝導率を、燃料改質部で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部の構成部材の熱伝導率より小さく形成した。このため、燃料改質部よりガス変成部の方が伝熱し易い燃料改質システムとなり、燃料改質部に供給された熱およびまたは燃料改質部で発生した熱は、緩やかに燃料改質部を昇温させ、熱の大部分は下流のガス変成部に流出する。これにより、ガス変成部の暖機・昇温を促進してその暖機運転時間を短縮できる一方、燃料改質部は昇温させ難いために暖機運転時間を長く最適な時間とすることができる。したがって、燃料改質部の暖機が完了しているにもかかわらずガス変成部の暖機が未完了であるような状態を短時間化することができる。また、燃料改質部の昇温がし難いことにより、燃料改質部の温度が上昇して改質触媒が劣化する恐れも少なくすることができ、システムの信頼性も向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の燃料改質システムおよびその起動方法を各実施形態に基づいて説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1〜図5は、本発明を適用した燃料改質システムおよびその起動方法の第1実施形態を示し、図1は燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図、図2は燃料改質システムのガス変成部の具体的一例を示すシステム構成図、図3は燃料改質システム起動方法を示す制御フローチャート、図4は変形例における動作特性を示すグラフ、図5は図4の動作特性を備えた燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャートである。
【0012】
図1において、燃料電池システムは、起動時に空気リッチな燃料により高温のガスを生成する起動用燃焼器1、燃料、空気および水により燃料を改質する燃料改質システム2、供給空気に含まれる酸素と燃料改質システム2からの改質ガス中に含まれる水素とを用いて発電をする燃料電池3、該燃料電池3からの排ガス中の可燃ガス成分を空気により燃焼させて大気に放出する燃焼器4、および、これらを制御するコントローラ5より構成している。
【0013】
なお、図中、枠で囲んだFuel、Air、H2Oと表記するものは、夫々燃料タンク6、空気ブロア7、水タンク8より図示しない経路を介して供給される燃料、空気、水若しくは水蒸気の各供給バルブを表し、夫々コントローラ5により開閉状態および開度が制御される。また、F(番号)、A(番号)、H(番号)で表記する矢印は、これらの供給バルブに制御される燃料、空気、水を示す。また、G(番号)で表記する矢印は、夫々流通するガスを示す。
【0014】
前記起動用燃焼器1は、燃料改質システム2の暖機運転が必要な起動時に運転され、燃料F1および空気A1の供給を受け、燃料F1と空気A1とを燃焼させることにより得られる高温の燃焼ガスG1が燃料改質システム2に供給できるよう構成されている。暖機運転時の燃料F1と空気A1とは空気過剰率λ=5前後となる混合比にて導入し、その後、燃料F1と空気A1の混合気に図示しないグロープラグ等の着火機構を用いて着火させ、燃料F1を希薄燃焼させて、酸素を含む高温ガスG1を発生させる。また、燃料改質システム2の暖機が完了すると燃料F1および空気A1の供給が停止されて運転を停止する。
【0015】
前記燃料改質システム2は、燃料F2、空気A2および水H1により燃料F2を改質して改質ガスG2を生成する燃料改質部10と、改質ガスG2中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去部18を含むガス変成部15とで構成している。
【0016】
前記燃料改質部10は、燃料F2、空気A2および水H1により自己発熱を伴って水蒸気改質反応を生じさせる改質触媒11を、これらガスが通過する図示しない反応通路に充填配置した触媒担体12に担持して備える。触媒担体12は熱伝導の小さい材料で形成されており、暖機中に起動用燃焼器1より高温ガスG1が供給された場合に触媒担体12にその熱が伝わりにくい構成となっている。このため暖機時の触媒担体12の昇温は遅くなり、ガスG1のもつ熱エネルギーの大部分はガスG2とともに下流に配置しているガス変成部15に流入されるため、ガス変成部15では暖機に使用できる熱が増加することになる
前記触媒担体12の一例としては、例えば、セラミックス材料により形成し、触媒11を塗布したセラミックス製の触媒担体(以下セラミックス担体)がある。セラミックス担体は、金属担体の約1/10の熱伝導度である。セラミックス担体はセラミックス材料を所望の担体形状に成形した後に、焼成するで作製でき、さまざまな形状、例えば、ハニカム状通路を備えるような複雑な形状も作製することが可能である。
【0017】
前記触媒担体12の別の例としては、セラミックス材料に断熱性材料を混ぜ込んだ材料を成形し、焼成して作製しても良い。断熱性材料としては、例えば、熱伝導度は0.03〜0.12W/mK(@0〜400℃)程度であるロックウールを用いることができる。ロックウールの熱伝導度は、セラミックス担体に対して、約1/10程度に相当する。従って、ロックウールとセラミックス材料の混合比を調整することにより、触媒担体の熱伝導率を調整することができる。断熱材料の他の材料としては、ケイ酸カルシウムやアルミナファイバ、その他にも断熱材に利用される各種断熱材料を用いることもできる。また、セラミックス担体の熱伝導度が逆に所望の熱伝導度より低い場合には、高熱伝達の材料を混合して熱伝達率を高めるよう調整して担体を作成しても良い。
【0018】
前記ガス変成部15を構成する一酸化炭素除去部18の触媒担体20は、改質ガスG2に含まれる一酸化炭素を空気A3と反応させて一酸化炭素を除去する触媒19を担持し、これらガスG2が通過する図示しない反応通路に配置して備える。触媒担体20は熱伝導の高い材料、例えば、金属担体により形成し、暖機中に起動用燃焼器1より燃料改質部10を経由して高温ガスG2が供給された場合に、その熱を伝熱し易くして触媒担体20自身の昇温を早くし、暖機を促進させるよう構成される。
【0019】
また、図2に示すように、前記ガス変成部15は、一酸化炭素除去部18の他に、熱交換器16、水性ガスシフト反応器17を備えるものであってもよい。前記熱交換器16は、燃料改質部10から排出される改質ガスG2のガス温度を、冷媒L1と熱交換を行わせることにより低下させるよう作用する。前記水性ガスシフト反応器17は、前記熱交換部6から排出される改質ガスG3中の一酸化炭素をシフト反応にて低減する。
【0020】
燃料電池3では、改質システム2において生成された改質ガスG5と酸化剤ガスである空気A4とをそれぞれ、燃料極、酸素極に供給し、電気化学的に反応させることにより電力を取り出している。また、燃料電池部から排出される残ガスG6は空気A5と混合して燃焼部4に供給され、可燃成分を完全燃焼した後、大気に放出される。
【0021】
前記コントローラ5は、燃料電池システムの起動時、燃料改質システム2の暖機運転が必要か否かを、燃料改質システム2の各構成要素に設置した温度センサ10A、18A(更には、16A、17A)からの温度信号により判断する。暖機運転が必要と判断した場合には、コントローラ5は起動用燃焼器1を作動させ燃料改質システム2を暖機する一方、燃料電池3に発電準備指令を出力する。コントローラ5は、燃料改質システム2の各構成要素である燃料改質部10、一酸化炭素除去部18(ガス変成部15に熱交換部16、水性ガスシフト反応器17を含む場合には、さらに熱交換部16、水性ガスシフト反応器17)の夫々の暖機完了判断温度を記憶しており、すべての構成要素が所定の暖機完了温度以上に昇温された後に定常運転に移行させる。即ち、コントローラ5は、燃料改質システム2の暖機運転が不要と判断した場合、若しくは暖機運転が完了した場合には、燃料改質システム2を定常運転する一方、燃料電池3に定常運転指令を出力する。
【0022】
図3は燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャートであり、この制御フローチャートに基づいて、燃料改質システム2の起動方法について、以下に説明する。
【0023】
電源スイッチのON作動により燃料電池システム運転開始の出力信号が発せられる(ステップS0)と、コントローラ5は燃料改質システムの暖機運転制御が必要か否かを判断する(ステップS1)とともに、燃料電池3へ、燃料電池部3での発電準備指令の信号を出力する。S1にて暖機運転制御が必要と判断した場合には、燃料改質システム2へ暖機運転の開始指令の信号を出力する。
【0024】
燃料電池部3は発電準備状態(ステップS2)に入り、発電準備が完了する(ステップS3)と、燃料改質システム2が暖機を完了する(ステップS5)まで発電準備状態を保持して待機する(ステップS4)。
【0025】
燃料改質システム2は、暖機運転を開始(ステップS6)し、先ず、起動用燃焼器1に燃料F1と空気A1を供給(ステップS7)し、燃料F1と空気A1の混合気に、図示しないグロープラグ等を用いて着火をさせ、起動用燃焼器1内で燃焼させる(ステップS8)。起動燃焼器1には、燃料F1と空気A1は空気過剰率λ=5前後となる混合比にて導入され、希薄燃焼させることにより酸素を含む高温ガスG1を発生させ(ステップS9)、この高温ガスG1を燃料改質システム2に供給する(ステップS10)。
【0026】
ガス変成部15に熱交換部16、水性ガスシフト反応器17を含む場合には、燃料改質システム2では、導入された高温ガスG1が、燃料改質部10、ガス変成部15の熱交換器16、水性ガスシフト反応器17、一酸化炭素除去部18を経由して流れ、順次、下流の燃料電池部3および燃焼部4に供給され、最終的に大気に排出される。
【0027】
燃料改質部10では、起動用燃焼器1の高温ガスG1が直接供給されるが、触媒担体12の熱伝導が小さいため、燃料改質部10にはごく一部の熱しか伝わることが無く、高温ガスG1の持つ熱の大部分は燃料改質部10を素通りし、ガスG2によって熱交換器16に運ばれる(ステップS11)。燃料改質部10の暖機は、上記のように、ごく一部の熱しか伝わらないために徐々に昇温され、暖機運転時間が長くなるようにしている。
【0028】
熱交換器16に導入されたガスG2は、自身の持つ熱の一部により熱交換器16を昇温させる。これにより熱交換器16の暖機が進行する。熱交換器16を暖機後のガスG3が水性ガスシフト反応器17に供給され水性ガスシフト反応器17を暖機する(ステップS12)。熱交換器16は、起動開始時には、熱交換を行う冷媒L1および熱交換器16本体の温度は常温近くまで低下している。このため、ガスG2の熱による起動時の暖機は、熱交換器16本体と熱交換器16本体を循環する冷媒L1との両者を暖機する必要があり、暖機は冷媒を循環させながら所定の運転温度まで行われる。
【0029】
水性ガスシフト反応器17に導入されたガスG3は、水性ガスシフト反応器17を暖機し、水性ガスシフト反応器7の暖機後のガスG4が一酸化炭素除去部18に供給され一酸化炭素除去部18を暖機する(ステップS13)。
【0030】
一酸化炭素除去部18に導入されたガスG4は、一酸化炭素除去部18を暖機し、一酸化炭素除去部18の暖機に消費されなかった熱はガスG5により燃料電池3を経由してガスG6として燃焼器4に供給され(ステップS14)、燃料電池3および燃焼器4を順次暖機し、外部に排出される。
【0031】
暖機中の燃料改質システム2の各構成要素である燃料改質部10、熱交換部16、水性ガスシフト反応器17、一酸化炭素除去部18の各温度は、各温度センサ10A、16A、17A、18Aにより計測され、構成要素毎に暖機完了判断温度と実測温度との比較を行う(ステップS15)。実測温度が暖機完了判断温度を下回っている場合には、その構成要素の暖機が完了していないと判断し、暖機運転を継続する(ステップS7〜ステップS14)。
【0032】
そして、燃料改質システム2を構成する全ての構成要素において、各々の実測温度が各構成要素の暖機完了判断温度を上回ったところで、燃料改質システム2の暖機が完了したものと判断する(ステップS16)。
【0033】
前記燃料改質部10は触媒担体12をセラミック若しくはセラミックに断熱性材料を混入した複合材で形成して熱伝導を低減して、ガス変成部15を構成する一酸化炭素除去部18さらには熱交換器16、水性ガスシフト反応器17の暖機に用いる熱量を増加させているため、燃料改質部10の暖機運転時間は長く、逆にガス一酸化炭素除去部19を含むガス変成部15の暖機運転時間は短くなる。したがって、燃料改質部10の暖機時間は長くなると同時に、ガス変成部15の暖機時間が短くなるのでこれらの暖機にかかる時間が近付くことにより結果として全体の暖機時間が短くなり、暖機効率が向上する。特に、ガス変成部15を構成する一酸化炭素除去部18さらには熱交換器16、水性ガスシフト反応器17の触媒担体20(熱交換器16にあっては、熱交換部を構成する材料)を金属で形成して熱伝導が増加するよう構成すると、ガス変成部15の暖機運転時間をさらに短縮でき、燃料改質システム2全体の暖機時間はより一層短縮される。
【0034】
燃料改質システム2の暖機完了を判断すると、燃料電池部3の待機状態を解除して(ステップS5)燃料電池3の暖機完了状態とする(ステップS17)。
【0035】
その後、起動用燃焼器1への燃料F1および空気A1の供給を停止し、燃料F2、空気A2および水H1の燃料改質部10への供給を開始して、起動運転から定常運転に切換える。同時に、コントローラ5より燃料電池部3における発電の開始信号が出力される(ステップS18)。なお、このときの燃料F2、空気A2および水H1は、燃料電池部3で発電を行うのに必要な水素量を燃料改質システム2にて十分に改質して生成できる供給流量である。
【0036】
燃料F2、空気A2および水H1により、燃料改質システム2にて水素リッチな改質ガスが生成され、改質ガスG5として燃料電池部3に供給され、発電開始の信号を受けた燃料電池部3は改質ガスG5中の水素と空気A4を利用して発電を開始する。また、燃料F1および空気A1の供給が停止されて起動用燃焼器1の運転は停止する(ステップS19)。
【0037】
以上のように、燃料改質システム2の暖機を行い、燃料電池システムを起動運転状態から定常運転状態への切換え運転を行う。
【0038】
図4の変形例の動作特性を示す燃料改質システムは、起動用燃焼器1で生成される高温ガスG1を、燃料改質部10を経由してガス変成部15に流通させて暖機する場合において、燃料改質部10とガス変成部15との暖機運転時間を略等しくなるようにしたものである。
【0039】
即ち、燃料改質部10の触媒担体12をセラミックス母材に断熱性材料を混ぜ込んだ複合材を成形・焼成して作成する場合において、断熱材料としてのロックウールとセラミックス材料の混合比を下記に示す要領で決定し、触媒担体12を製作する。
【0040】
先ず、熱交換部16、水性ガスシフト反応器17、一酸化炭素除去部18およびそれらを接続する配管からなるガス変成部15および燃料改質部10の熱的性質を検討する。燃料F1および空気A1が空気過剰率λ=5前後となるような混合比で起動用燃焼器1に供給したときに発生する熱により燃料改質システム2を暖機する際に、燃料改質部10の熱伝達率に応じて燃料改質部10とガス変成部15の暖機所要時間が変化する。そして、一酸化炭素除去部18さらには熱交換器16、水性ガスシフト反応器17で構成されるガス変成部15全体の熱容量および熱伝導率より、これらが暖機完了温度に昇温するのに必要な熱量および暖機運転時間を算出する。
【0041】
次に、ガス変成部15の暖機運転時間および燃料改質部10の担体容積で、燃料改質部10が暖機完了温度に到達するような熱伝導率を算出する。なお、ガス変成部15の暖機完了は、ガス変成部15の構成要素の全てが、各々の暖機完了判断温度以上になったことで判断するため、暖機完了判断温度の到達に最も時間を要する構成要素の暖機完了時間に律則されている。ここでは例えば暖機完了判断温度の到達に最も時間を要する構成要素の暖機運転時間をガス変成部15の暖機完了所要時間とする。
【0042】
そして、算出された熱伝導率となるようなロックウールとセラミックス材料の混合比で材料を混合し、成形して焼成して、触媒担体12を製作する。
【0043】
即ち、セラミック原料に混入させる断熱材料割合を触媒担体12の所望の伝熱量、即ち、燃料改質部10のみが先に昇温されるのではなく、燃料改質部10と下流のガス変成部15とが略同じようなタイミングで暖機が終了するように設定された伝熱量に応じて決定するようにしている。
【0044】
なお、断熱性材料としてロックウールを用いたものについて説明したが、その他の断熱性材料であってもよく、例えば、ケイ酸カルシウムやアルミナファイバ、その他にも断熱材として利用される各種断熱材料を用いてもよい。また、燃料改質部10を形成する外皮素材あるいは断熱法、触媒担体選定を行ってもよい。また、ガス変成部15の昇温時間が相対的に短縮されて燃料改質部10の暖機運転時間より短いのであれば、逆に、セラミックス母材に高熱伝達性の材料を混合して熱伝達率を高めるよう燃料改質部10の熱伝達量を調整し、燃料改質部10とガス変成部15の暖機運転時間を合わせるよう設計しても良い。
【0045】
図4に示すように、燃料改質部10が暖機完了温度に達する時間は、細い実線で示す従来では時間t1であるのに対し、本変形例の実施例においては、燃料改質部10による熱伝導を低減するため、太い実線で示す時間t2まで長くできる。
【0046】
他方、ガス変成部15が暖機完了温度に達する時間は、細い破線で示す従来では時間t3と長いのに対し、本変形例の実施例においては、燃料改質部10による熱伝導を低減することでガス変成部15の暖機に用いる熱量が増加するため、太い破線で示す時間t2まで短くできる。
【0047】
以上の動作特性により、燃料改質部10が暖機完了状態で、かつ、ガス変成部15の暖機が完了するまで待機している状態で、燃料改質システム2が暖機運転される時間の短縮もしくは排除を行うことができ、燃料改質システム2の暖機のための燃料消費量を低減できる。
【0048】
図5は図4の動作特性を備えた燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャートである。本実施例においては、燃料改質部10の暖機完了時間とガス変成部15の暖機完了時間とを略等しくなるよう設計している。このため、図3に記載する制御フローチャートのように、燃料改質システム2の構成要素の全てにおいて起動運転中に温度計測をすることを必要とせず、燃料改質部10およびガス変成部15の構成要素のうち最も暖機に時間のかかる構成要素のみの温度を測定すればよい。
【0049】
従って、図3の制御フローチャートのステップS15における判断を、この制御フローチャートはステップS20に示す判断に変更し、燃料改質部10の温度が暖機完了温度に達したか否かを判断するようにしている。他のステップにおける処理および判断は、図3の制御フローチャートと同じである。なお、改質部の暖機時間が変成部の暖機時間よりも長い場合には、ステップS20の判断として、燃料改質部10の温度によらず、ガス変成部15のいずれかの構成要素が暖機完了温度に達したか否かを判断するようにしてもよい。
【0050】
なお、上記実施形態において、起動用燃焼器1において希薄燃焼をさせて発生した高温ガスG1の持つ熱を燃料改質部10に導入する暖機方法について説明したが、燃料F1は過濃混合気状態で導入して起動用燃焼器1で燃焼反応させることにより、高温ガスG1中に燃料成分を残留させ、残留燃料成分を燃料改質部10およびまたは一酸化炭素除去部18で空気A2およびまたは空気A3を導入することにより燃焼させ、燃料改質システム2内の発熱量を増加させることにより暖機運転時間を短縮させる構成としてもよい。
【0051】
また、暖機運転時に起動用燃焼器1からの高温ガスG1を燃料改質部10に導入する際に、燃料F2を少量導入することにより、燃料改質部10中に燃料成分を残留させ、燃料改質部10およびまたは一酸化炭素除去部18で空気A2およびまたは空気A3を用いて燃焼させた時に発生する熱を用いて燃料改質システム2の暖機を行っても良い。
【0052】
さらに、起動用燃焼器1からの高温ガスG1の全量を燃料改質部10に導入する例を説明したが、図示しないが、一部を一酸化炭素除去部18にバイパスするようなバイパスラインを設け、優先的に一酸化炭素除去部18を昇温させるよう構成してもよい。
【0053】
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
【0054】
(ア)燃料改質システム2における燃料と水および空気により改質ガスを生成する燃料改質部10の構成部材の熱伝導率を、燃料改質部10で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部15の構成部材の熱伝導率より小さく形成した。このため、燃料改質部10よりガス変成部15の方が伝熱し易い燃料改質システム2となり、燃料改質部10に供給された熱およびまたは燃料改質部10で発生した熱は、緩やかに燃料改質部10を昇温させ、熱の大部分は下流のガス変成部15に流出する。これにより、ガス変成部15の暖機・昇温を促進してその暖機運転時間を短縮できる一方、燃料改質部10は昇温させ難いために暖機運転時間を長くできる。したがって、燃料改質部10の暖機が完了しているにもかかわらずガス変成部15の暖機が未完了であるような燃料改質システム状態を短時間にできる。また、燃料改質部10の昇温がし難いことにより、燃料改質部10の温度が上昇して改質触媒12が劣化する恐れも少なくすることができ、システムの信頼性も向上する。
【0055】
(イ)燃料改質部10の構成部材である触媒担体12の熱伝導率はガス変成部15の構成部材である触媒担体20の熱伝導率より小さくしたため、各触媒担体12、20の材質を選定するのみで、燃料改質部10ではセラミック若しくはセラミックに断熱材料を混合する等して熱伝導率を小さくし、ガス変成部15では金属担体とすることで熱伝導率を高くすることができる。
【0056】
(ウ)燃料改質部10の触媒担体12を少なくともセラミックス材料を含んだ担体とすることにより、熱伝導率を一般的に金属担体の1/10程度に低減でき、且つコストも低減できる。また、セラミックス担体はセラミックス材料を成形・焼成することにより作製するため、セラミックス材料に他の材料の混ぜ込むことにより熱伝導率を調整することやさまざまな形状をもつ触媒担体12に成型でき汎用性を大きくできる。
【0057】
(エ)燃料改質部10の触媒担体12は、セラミックス材料にセラミックス材料よりも熱伝導の小さい断熱材料を混入させて成形し、成形後に焼成して製作された担体とすることにより、燃料改質部10の暖機運転時間をより長くし、暖機中に燃料改質部10に供給あるいは燃料改質部10で発生した熱を燃料改質部10で多く消費することなく速やかに下流のガス変成部15に流出させることができ、効率的にガス変成部15の暖機に使用できる。これにより、燃料改質部10が暖機を完了し且つ一酸化炭素除去部18が暖機を完了していない状態を短時間化し、燃料改質システム2を効率よく起動することができる。また、触媒担体12に断熱性材料を混入させることで、燃料改質部10の保温状態もよくなり、燃料改質システム2の定常運転中の放熱量を低減できるという利点もある。混入させる材料例として、断熱材料に用いるロックウールのような材料があげられ、これは通常のセラミックス材料の約1/10程度の熱伝導度を有している。
【0058】
(オ)セラミック材料に混入させる断熱材料割合を燃料改質部10の触媒担体12の熱伝達率が所望の伝熱量、即ち、燃料改質部10のみが先に昇温されるのではなく、燃料改質部10と下流のガス変成部15とが略同じようなタイミングで暖機が終了するように調整されるため、起動開始からの経過時間のみで暖機完了を判断することができる。また、燃料改質部10あるいはガス変成部15のいずれかの構成要素の暖機完了判断により燃料改質システム2全体が暖機完了したと判断でき、制御項目を削減でき、制御を簡略化できる。
【0059】
(カ)燃料改質部10の熱伝達率を、他の部分に比較して小さくし、燃料改質部10は燃料改質部10に供給あるいは燃料改質部10にて発生する熱が小さい熱伝達率により燃料改質部10本体へ伝達された熱により昇温させるものであるため、ガス変成部15の暖機・昇温を促進することができ、ガス変成部15の暖機所要時間を短縮することができる。
【0060】
(キ)燃料改質部10とガス変成部15が略同時に暖機を完了するため、燃料改質システム2暖機完了の判断は、燃料改質部10あるいはガス変成部15のいずれかの暖機完了の判断を行うことによって可能になり、燃料改質システム2暖機完了判断を容易にすることができる。また、双方が同時に暖機を完了することにより、燃料改質システム2が暖機運転から定常運転への切換えらた後も効率的な改質運転を行うことができる。
【0061】
(ク)材料の熱伝導率によって燃料改質部10を構成する材料を選定、あるいは材料の混合して所望の熱伝導率を有する燃料改質部10を作製することによって、燃料改質部10の暖機運転時間が、ガス変成部15の暖機運転時間とほぼ等しくなるよう調節することができる。これにより、燃料改質部10のみ熱伝達率の設計検討で、燃料改質システム2の最適暖機所要時間を決定することができる。
【0062】
(ケ)燃料改質システム2の起動運転から定常運転への運転切換えの判断を、ガス変成部15を構成する構成要素の最も暖機に時間を要する要素のいずれか一つおよびまたは燃料改質部10の温度が所定の暖機完了温度となることにより行うため、燃料改質システム2構成要素の少なくとも1つの要素の温度を測定することで燃料改質システム2の制御を行うことが可能であり、制御機構を簡略化することができる。
【0063】
(第2実施形態)
図6および図7は、本発明を適用した燃料改質システムおよびその起動方法の第2実施形態を示し、図6は燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図、図7は燃料改質システム起動方法を示す制御フローチャートである。本実施形態においては、暖機用熱源として起動用燃焼器を用いることに代えて燃料改質部内で触媒により熱を発生させるようにしたものである。なお、前実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
【0064】
図6において、燃料改質部10には、暖機運転時は燃料F2および空気A2をその混合比が燃料過剰となる条件にて暖機に必要な熱量を発生させるに充分な供給流量で供給し、定常運転時は燃料F2、空気A2および水H1を、燃料電池部3で発電を行うのに必要な水素量を燃料改質システム2にて十分に改質して生成できる供給流量で供給するように構成している。
【0065】
図7は図6に示す燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャートである。本制御フローチャートにおいては、上記構成のため、図3に示す制御フローチャートのステップS7〜ステップS10における起動用燃焼器1に対する処理をステップS21で示す燃料改質部10に対する処理に変更し、図3に示すステップS11およびステップS18の処理内容をステップS22およびステップS23の処理内容に変更している。
【0066】
従って、ステップS21では、暖機運転時、燃料改質部10に燃料F2および空気A2をその混合比が燃料過剰となる条件にて導入する。
【0067】
ステップS22では、燃料改質部10内に担持された触媒11表面上で燃料F2と空気A2を反応させて発熱させる。燃料改質部10は熱伝導率が小さいため、燃料改質部10内で発生した熱の大部分は燃料改質部10の触媒担体12および反応器外皮を大幅に昇温させずに若干だけ昇温させてガスG2により熱交換部16に供給される。空気A2に含まれる酸素は燃料過剰な混合比での触媒11による反応に消費され、排出されるガスG2には酸素が含まれないものとなる。
【0068】
ステップS23では、水H1の供給を開始すると同時に、空気F2および燃料A2の供給流量を定常運転の流量に切換える。同時に、コントローラ5より燃料電池部3における発電の開始信号が出力される。このときの燃料F2、空気A2および水H1は、燃料電池部3で発電を行うのに必要な水素量を燃料改質システム2にて十分に改質して生成できる供給流量とする。この結果、燃料F2、空気A2および水H1により、燃料改質システム2にて水素リッチな改質ガスであるガスG5が生成され、燃料電池部3に供給されるようになる。
【0069】
なお、上記実施形態において、燃料改質部10において触媒11により反応をさせて混合比が燃料過剰となる条件にて暖機に必要な熱量を発生させる暖機方法について説明したが、燃料F2の流量を過剰にしてガスG2中に燃料成分を残留させ、残留燃料成分を一酸化炭素除去部18で空気A3を導入することにより燃焼させ、燃料改質システム2内の発熱量を増加させることにより暖機運転時間を短縮させる構成としてもよい。
【0070】
また、燃料改質部10からの高温ガスG2の全量をガス変成部15に導入する例を説明したが、図示しないが、一部を一酸化炭素除去部18にバイパスするようなバイパスラインを設け、優先的に一酸化炭素除去部18を昇温させるよう構成してもよい。
【0071】
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)〜(ケ)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
【0072】
(コ)燃料改質部10に燃料と空気とをその混合比が燃料過剰となる条件にて供給して燃料改質部10内で触媒11により反応させて熱を発生させるようにしているため、暖機用熱源として起動用燃焼器1を必要とせず、システム構成が簡単化でき、また、起動運転から定常運転への切換えも、水(水蒸気)の供給開始と燃料及び空気の供給量の変更により行え、制御が簡単化できる。
【0073】
なお、上記各実施形態において、酸素供給源として空気を使用するものについて説明したが、図示しないが、その他の酸素供給法であってもよい。
【0074】
また、上記各実施形態において、ガス変成部15は、熱交換器16、水性ガスシフト反応器17、一酸化炭素除去部18で構成されているものについて説明したが、それらの一部からなるものであってもよいし、その他の構成要素が付加されているものであってもよい。
【0075】
また、起動開始は電源ONという入力を例としているが、図示しないが、タイマー等を用いた疑似信号や温度や圧力等の低下による燃料電池システムの再起動を指示する信号であってもよい。
【0076】
また、燃料電池部3は、燃料改質システム2の暖機が完了した後に運転を開始するものについて説明したが、図示しないが、燃料改質システムの暖機中は、その他の水素供給系より水素を供給して発電を行うような構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図。
【図2】ガス変成部の異なる本発明の他の実施形態を示す燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図。
【図3】燃料改質システム起動方法を示す制御フローチャート。
【図4】図1に示す燃料改質システムの変形例における動作特性を示すグラフ。
【図5】図4の動作特性を備ええた燃料改質システムの起動方法を示す制御フローチャート。
【図6】本発明の第2実施形態を示す燃料改質システムを含む燃料電池システムのシステム構成図。
【図7】図6の燃料改質システム起動方法を示す制御フローチャート。
【符号の説明】
1 起動用燃焼器
2 燃料改質システム
3 燃料電池(燃料電池部)
4 燃焼器
5 コントローラ
10 燃料改質部
11、19 触媒
12、20 触媒担体
15 ガス変成部
16 熱交換器
17 水性ガスシフト反応器
18 一酸化炭素除去部
Claims (9)
- 少なくとも燃料と水とを用いて改質ガスを生成する燃料改質部と、燃料改質部で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部とを備えた燃料改質システムにおいて、
前記燃料改質部の構成部材の熱伝導率がガス変成部の構成部材の熱伝導率より小さいことを特徴とする燃料改質システム。 - 前記燃料改質部の構成部材が燃料改質触媒を担持する触媒担体であり、前記ガス変成部の構成部材が一酸化炭素を低減する触媒を担持する触媒担体であり、前記燃料改質部の触媒担体の熱伝導率は前記ガス変成部の触媒担体の熱伝導率より小さいことを特徴とする請求項1に記載の燃料改質システム。
- 前記燃料改質部の触媒担体は、少なくともセラミックス材料を含んだ担体であることを特徴とする請求項2に記載の燃料改質システム。
- 前記燃料改質部の触媒担体は、セラミックス材料にセラミックス材料よりも熱伝導の小さい断熱材料を混入させて成形し、成形後に焼成して製作された担体であることを特徴とする請求項3に記載の燃料改質システム。
- 前記セラミック材料に混入させる断熱材料割合は、燃料改質部の熱伝導率が所望の伝熱量となるように調整されることを特徴とする請求項4に記載の燃料改質システム。
- 少なくとも燃料と水とを用いて改質ガスを生成する燃料改質部と、燃料改質部で生成された改質ガスから一酸化炭素を低減するガス変成部とを備える燃料改質システムの起動方法において、
前記燃料改質部の熱伝達率を、他の部分に比較して小さくし、
前記燃料改質部は燃料改質部に供給あるいは燃料改質部にて発生する熱が小さい熱伝達率により燃料改質部本体へ伝達された熱により昇温させることを特徴とする燃料改質システム起動方法。 - 前記燃料改質システムの起動開始時間から前記燃料改質部の暖機が完了するまでの所要時間と、前記ガス変成部の暖機が完了するまでの所要時間とをほぼ等しくすることを特徴とする請求項6に記載の燃料改質システム起動方法。
- 前記燃料改質部を構成する材料の熱伝達率を調整して暖機の所要時間を、前記ガス変成部の暖機所要時間とほぼ等しく調整することを特徴とする請求項7に記載の燃料改質システム起動方法。
- 前記燃料改質システムの起動運転から定常運転への運転切換えの判断を、ガス変成部を構成する構成要素の最も暖機に時間を要する要素のいずれか一つおよびまたは燃料改質部の温度が所定の暖機完了温度となることにより行うことを特徴とする請求項6に記載の燃料改質システム起動方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020067026A1 (ja) * | 2018-09-26 | 2020-04-02 | 株式会社ナイルワークス | ドローンシステム、ドローン、ドローンシステムの制御方法、および、ドローンシステム制御プログラム |
-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003050578A patent/JP2004256364A/ja active Pending
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JPWO2020067026A1 (ja) * | 2018-09-26 | 2021-01-07 | 株式会社ナイルワークス | ドローンシステム、ドローン、ドローンシステムの制御方法、および、ドローンシステム制御プログラム |
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