JP2004255774A - 導電性複合プラスチックシート - Google Patents
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Abstract
【課題】スリット時にバリが発生しない導電性複合プラスチックシートの提供。
【解決手段】(A−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂と、(A−2)熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有し、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーから選ばれるものを含むシート基材と、シート基材表面に形成された導電性樹脂層を有し、シート基材が(A−1)100質量部に対して(A−2)1〜20質量部を配合したものを含み、導電性樹脂層が(B)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びスチレン系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂、(C)カーボンブラック並びに(D)熱可塑性エラストマーから選ばれるものを含む層であり、シート基材と導電性樹脂層の厚み比が1/4〜1/20で、シート総厚みが0.1〜1.0mmである、導電性複合プラスチックシート。
【選択図】 なし
【解決手段】(A−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂と、(A−2)熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有し、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーから選ばれるものを含むシート基材と、シート基材表面に形成された導電性樹脂層を有し、シート基材が(A−1)100質量部に対して(A−2)1〜20質量部を配合したものを含み、導電性樹脂層が(B)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びスチレン系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂、(C)カーボンブラック並びに(D)熱可塑性エラストマーから選ばれるものを含む層であり、シート基材と導電性樹脂層の厚み比が1/4〜1/20で、シート総厚みが0.1〜1.0mmである、導電性複合プラスチックシート。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集積回路(IC)又はICを用いた電子部品用の包装材料として好適な導電性複合プラスチックシート、及び導電性プラスチック容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
IC又はICを用いた電子部品は、静電気に曝されると破壊されるおそれが生じるため、帯電防止効果を付与できる包装材料として、導電性プラスチックシートが使用されている。導電性プラスチックシートを利用した包装材料としては、例えば、エンボスキャリアテープが知られている。
【0003】
このキャリアテープは、例えば特開平3−87097号公報の第1図、第2図に示されたようなもので、電子部品を保存、運搬等するために用いるものである。このようなキャリアテープは、例えば、幅広のシートを所定幅にスリットした後、一側縁に送り穴12をあけ、更にエンボス加工により、部品装着用凹部11を形成して製造される。
【0004】
しかし、このようにキャリアテープを製造する過程においてスリットしたとき、両側のスリット面に羽毛様のバリ等が生じることがあり、このバリにより、部品装着用凹部11内に収容した電子部品6が汚染されるおそれがある。本発明に関連する先行技術としては、下記のものが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭58−31749号公報
【特許文献2】
特開平6−305084号公報
【特許文献3】
特開平7−216218号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子部品等の包装材料として使用した場合であっても、電子部品等を汚染することのない、導電性複合プラスチックシート、及び導電性プラスチック容器を提供することを課題とする。本発明は、特にシートをスリットしたとき、スリット面にバリ等が生じない導電性複合プラスチックシート、及び導電性プラスチック容器を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、シートを切断したとき(特にスリットしたとき)、切断面にバリ等が発生しにくいシートについて研究した結果、シート基材と被覆層との組み合わせ、及びシート基材の組成を合わせて調整することで、上記課題を解決するものである。
【0008】
本発明は、課題の解決手段として、(A−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂と、(A−2)前記熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有し、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーから選ばれる1以上とを含むシート基材と、前記シート基材表面に形成された導電性樹脂層を有する複合プラスチックシートであり、
前記シート基材が、(A−1)成分100質量部に対して(A−2)成分1〜20質量部を配合したものを含んでおり、
前記導電性樹脂層が、(B)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂、(C)カーボンブラック、並びに(D)熱可塑性エラストマーから選ばれる1以上を含む導電性樹脂組成物からなる層であり、
前記シート基材と導電性樹脂層との厚み比が4/1〜20/1の範囲で、導電性複合プラスチックシートの総厚みが0.1〜1.0mmの範囲である、導電性複合プラスチックシート、更に前記導電性複合プラスチックシートからなる導電性プラスチック容器を提供する。
【0009】
シート基材と導電性樹脂層との厚み比において、シート基材の両面に導電性樹脂層が形成されているときの導電性樹脂層の厚みは、合計厚みを意味する。
【0010】
本発明の導電性複合プラスチックシート及び導電性プラスチック容器は、表面固有抵抗値が102〜1010Ωのものである。
【0011】
なお、本発明で使用する「スリット」とは、一般的には、所定間隔をおいて配置された上下各2つの回転刃を有する切断装置(スリット機)を使用し、上下各2つの回転刃の間にシートを挟み込み、押出方向(MD)へ短冊状(テープ状)に切り出すことを意味するものである。本発明の導電性複合プラスチックシート及び導電性プラスチック容器は、スリットした場合にもバリが発生しにくいとの特徴を有するものであるが、その他の一般的なプラスチックシートの切断法を適用した場合においても、同様にバリが発生しにくいものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の複合プラスチックシートは、シート基材と、シート基材表面に形成された導電性樹脂層を有している。
【0013】
シート基材は、(A−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂と、(A−2)前記熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有し、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーから選ばれる1又は2以上の組み合わせを含んでいる。
【0014】
(A−1)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂としては、下記の単独重合体及び共重合体が挙げられる。
【0015】
単独重合体としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−イソプロプル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられ、これらの中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましい。
【0016】
共重合体としては、フェニレンエーテル単位を主たる構成単位とするものであり、前記の単独重合体を形成する単量体(例えば、2,6−ジメチルフェノール)と他のフェノール類との共重合体、例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体が挙げられる。
【0017】
ポリフェニレンエーテル系樹脂は、上記したものから選ばれる1又は2以上を用いることができる。
【0018】
(A−1)成分のポリスチレン系樹脂としては、スチレン及びα置換、核置換スチレン等のスチレン誘導体の重合体が挙げられる。また、これら単量体を主として、これらとアクリロニトリル、アクリル酸並びにメタクリル酸のようなビニル化合物及び/又はブタジエン、イソプレンのような共役ジエン化合物の単量体から構成される共重合体も含まれる。例えばポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、スチレン−メタクリレート共重合体(MS樹脂)等が挙げられる。
【0019】
また、ポリスチレン系樹脂として、ポリアミド系樹脂との相溶性をあげるためのカルボキシル基含有不飽和化合物が共重合されているスチレン系共重合体を含んでもよい。カルボキシル基含有不飽和化合物が共重合されているスチレン系共重合体は、ゴム質重合体の存在下に、カルボキシル基含有不飽和化合物及び必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体を重合してなる共重合体である。成分を具体的に例示すると、
(1)カルボキシル基含有不飽和化合物を共重合したゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニルモノマーを必須成分とする単量体あるいは芳香族ビニルとカルボキシル基含有不飽和化合物とを必須成分とする単量体を重合して得られたグラフト重合体、
(2)ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニルとカルボキシル基含有不飽和化合物とを必須成分とする単量体を共重合して得られたグラフト共重合体、
(3)カルボキシル基含有不飽和化合物が共重合されていないゴム強化スチレン系樹脂とカルボキシル基含有不飽和化合物と芳香族ビニルとを必須成分とする単量体の共重合体との混合物、
(4)上記(1),(2)とカルボキシル基含有不飽和化合物と芳香族ビニルとを必須とする共重合体との混合物、
(5)上記(1)、(2)、(3)、(4)と芳香族ビニルを必須成分とする共重合体との混合物がある。
【0020】
上記(1)〜(5)において、芳香族ビニルとしてはスチレンが好ましく、また芳香族ビニルと共重合する単量体としてはアクリロニトリルが好ましい。カルボキシル基含有不飽和化合物は、ポリスチレン系樹脂中、好ましくは0.1〜8重量%であり、より好ましくは0.2〜7重量%である。
【0021】
ポリスチレン系樹脂は、上記したものから選ばれる1又は2以上を用いることができる。
【0022】
ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂とを併用する場合の配合比率は特に制限されるものではなく、1/9〜9/1(質量比)の範囲で配合することができる。
【0023】
(A−2)成分の(A−1)成分の熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーとは、(A−1)成分と(A−2)成分を溶融混合したとき、(A−1)成分のガラス転移点が低下しないものを意味する。
【0024】
(A−2)成分はエチレン系共重合体が好ましく、エチレン系共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メタクリレート共重合体(EMA)、エチレン−ブチルアクリレート(EBA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等から選ばれる1又は2以上を挙げることができる。
【0025】
(A−1)成分と(A−2)成分の配合割合は、(A−1)成分100質量部に対して、(A−2)成分は1〜20質量部が好ましく、5〜10質量部がより好ましい。配合比率を前記割合にすることにより、シートを切断したときのバリ等の発生を防止できる。
【0026】
シート基材には、本発明の課題を解決できる範囲内で(A−1)及び(A−2)成分に加えて、更に老化防止剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、衝撃改良剤等を配合することができる。
【0027】
導電性樹脂層は、シート基材の両面又は一面、好ましくは両面に形成されたもので、(B)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂、(C)カーボンブラック、並びに(D)熱可塑性エラストマーから選ばれる1以上を含む導電性樹脂組成物からなる層である。
【0028】
(B)成分としては、上記した(A−1)成分と同じものを用いることができる。
【0029】
(C)成分のカーボンブラックとしては、比表面積の大きなもの(好ましくは30m2/g以上)で、導電性カーボンブラックと称されるものが好ましい。(c)成分としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等の公知のものを使用できる。
【0030】
(C)成分の配合割合は、導電性複合プラスチックシート及び導電性プラスチック容器の表面固有抵抗値を102〜1010Ωの範囲にできる量であり、(B)成分100質量部に対して、5〜50質量部が好ましく、20〜40質量部がより好ましい。
【0031】
(D)成分の熱可塑性エラストマーとしては、ゴムを含有するポリスチレン系樹脂が好ましく、スチレン−ブタジエン共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)等を使用できる。
【0032】
(D)成分の配合割合は、(B)成分100質量部に対して、5〜40質量部が好ましく、5〜15質量部がより好ましい。
【0033】
導電性樹脂層を形成する導電性樹脂組成物には、本発明の課題を解決できる範囲内で(B)、(C)及び(D)成分に加えて、更に帯電防止剤、可塑剤、各種安定剤等を配合することができる。
【0034】
本発明の導電性複合プラスチックシートは、シート基材の一面又は両面に導電性樹脂層を形成することにより製造することができる。なお、この導電性樹脂層は、シート基材の一面又は両面の一部又は全部に形成することができる。
【0035】
導電性樹脂層の形成方法としては、シート基材用の樹脂材料と導電性樹脂組成物を共押出しする方法、シート基材上に導電性樹脂組成物からなるフィルムをラミネートする方法等を適用することができるが、共押出し法が好ましい。
【0036】
本発明の導電性複合プラスチックシートにおいて、シート基材と導電性樹脂層との厚み比(シート基材厚み/導電性樹脂層厚み)は、4/1〜20/1の範囲であり、好ましくは5/1〜15/1の範囲である。
【0037】
本発明の導電性複合プラスチックシートの総厚みは、0.1〜1.0mmの範囲であり、好ましくは0.15〜0.8mm、より好ましくは0.2〜0.4mmである。
【0038】
本発明の導電性プラスチック容器は、導電性複合プラスチックシートを所望形状に成形したものである。
【0039】
【実施例】
実施例及び比較例で用いた各成分、及び測定方法の詳細は、次のとおりである。
【0040】
(1)使用成分
(シート基材)
(A−1)成分
HIPS:東洋スチレン社製のE640
変性PPE:変性ポリフェニレンエーテル,日本GEプラスチック社製のノリル731J
ABS:ダイセル化学工業社製のセビアンV500
(A−2)成分
EEA:日本ユニカー社製のNUC−6170
EMA:日本ポリオレフィン社製のレクスバールRB3240
EBA:ATOFINA LOTRYL 30BA02
(その他の成分)
SBS:旭化成社製のタフプレン126
(導電性樹脂層)
(B)成分
HIPS:東洋スチレン社製のE640
(C)成分
CB:カーボンブラック,三菱化学(株)製,#3030B
(D)成分
EEA:日本ユニカー社製のNUC−6170
SBS:旭化成社製のタフプレン126
(2)測定方法
(表面固有抵抗)
ロレスター表面抵抗計(三菱油化社製)により、電極間を10mmとし、シートサンプルについては、その表面中の任意の10点を測定し、容器サンプルについては、その内部底面中の任意の10点を測定し、それぞれの対数平均値を表面固有抵抗値とした。
【0041】
(バリの発生)
幅640mmのシートを用い、スリット機(萩原工業(株)製HDF−30)により、幅40mmの短冊状にスリットした後〔押出方向(MD)にスリットした〕、切断面をキムワイプ(産業用ワイパー,(株)クレシア製キムワイプS−200)で拭いた。キムワイプに付着した長さ1mm以上のヒゲ状のバリの量を目視で判定した。なお、実施例1と比較例1については、切断面の顕微鏡写真を示す。
【0042】
実施例1〜5、比較例1〜3
表1に示す組成(質量部表示)のシート基材成分を二軸押出機(池貝(株)製のPCM30/2−28.5−2V)により溶融混練した後、ストランド状に押し出したものを切断し、シート基材用の樹脂ペレットを得た。
【0043】
次に、この樹脂ペレットを多層押出機のφ50mm押出機に供給し、さらにφ30mm押出機に導電性樹脂層を形成する樹脂組成物を供給し、これらを共押出して、シート基材の両面に導電性樹脂層を有する複合導電性プラスチックシートを得た。これらのシートについて、上記の各試験を行った。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
実施例6〜8、比較例4〜6
表2に示す各シートを幅40mmにスリットし、真空成形により、縦4mm、横4mm、深さ1mmのエンボス加工を4列施し、更にインラインで幅7mmにスリットして、4本のキャリアテープを得た。これらのキャリアテープに対して、実施例1と同様のバリの発生試験を行った。結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
本発明の導電性複合プラスチックシート及び導電性プラスチック容器は、切断したとき、切断面にバリ等が発生しにくいものであるため、IC等の包装用として適用した場合でも、IC等を汚染するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたシート切断面の顕微鏡写真。
【図2】比較例1で得られたシート切断面の顕微鏡写真。
【発明の属する技術分野】
本発明は、集積回路(IC)又はICを用いた電子部品用の包装材料として好適な導電性複合プラスチックシート、及び導電性プラスチック容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
IC又はICを用いた電子部品は、静電気に曝されると破壊されるおそれが生じるため、帯電防止効果を付与できる包装材料として、導電性プラスチックシートが使用されている。導電性プラスチックシートを利用した包装材料としては、例えば、エンボスキャリアテープが知られている。
【0003】
このキャリアテープは、例えば特開平3−87097号公報の第1図、第2図に示されたようなもので、電子部品を保存、運搬等するために用いるものである。このようなキャリアテープは、例えば、幅広のシートを所定幅にスリットした後、一側縁に送り穴12をあけ、更にエンボス加工により、部品装着用凹部11を形成して製造される。
【0004】
しかし、このようにキャリアテープを製造する過程においてスリットしたとき、両側のスリット面に羽毛様のバリ等が生じることがあり、このバリにより、部品装着用凹部11内に収容した電子部品6が汚染されるおそれがある。本発明に関連する先行技術としては、下記のものが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭58−31749号公報
【特許文献2】
特開平6−305084号公報
【特許文献3】
特開平7−216218号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子部品等の包装材料として使用した場合であっても、電子部品等を汚染することのない、導電性複合プラスチックシート、及び導電性プラスチック容器を提供することを課題とする。本発明は、特にシートをスリットしたとき、スリット面にバリ等が生じない導電性複合プラスチックシート、及び導電性プラスチック容器を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、シートを切断したとき(特にスリットしたとき)、切断面にバリ等が発生しにくいシートについて研究した結果、シート基材と被覆層との組み合わせ、及びシート基材の組成を合わせて調整することで、上記課題を解決するものである。
【0008】
本発明は、課題の解決手段として、(A−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂と、(A−2)前記熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有し、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーから選ばれる1以上とを含むシート基材と、前記シート基材表面に形成された導電性樹脂層を有する複合プラスチックシートであり、
前記シート基材が、(A−1)成分100質量部に対して(A−2)成分1〜20質量部を配合したものを含んでおり、
前記導電性樹脂層が、(B)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂、(C)カーボンブラック、並びに(D)熱可塑性エラストマーから選ばれる1以上を含む導電性樹脂組成物からなる層であり、
前記シート基材と導電性樹脂層との厚み比が4/1〜20/1の範囲で、導電性複合プラスチックシートの総厚みが0.1〜1.0mmの範囲である、導電性複合プラスチックシート、更に前記導電性複合プラスチックシートからなる導電性プラスチック容器を提供する。
【0009】
シート基材と導電性樹脂層との厚み比において、シート基材の両面に導電性樹脂層が形成されているときの導電性樹脂層の厚みは、合計厚みを意味する。
【0010】
本発明の導電性複合プラスチックシート及び導電性プラスチック容器は、表面固有抵抗値が102〜1010Ωのものである。
【0011】
なお、本発明で使用する「スリット」とは、一般的には、所定間隔をおいて配置された上下各2つの回転刃を有する切断装置(スリット機)を使用し、上下各2つの回転刃の間にシートを挟み込み、押出方向(MD)へ短冊状(テープ状)に切り出すことを意味するものである。本発明の導電性複合プラスチックシート及び導電性プラスチック容器は、スリットした場合にもバリが発生しにくいとの特徴を有するものであるが、その他の一般的なプラスチックシートの切断法を適用した場合においても、同様にバリが発生しにくいものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の複合プラスチックシートは、シート基材と、シート基材表面に形成された導電性樹脂層を有している。
【0013】
シート基材は、(A−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂と、(A−2)前記熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有し、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーから選ばれる1又は2以上の組み合わせを含んでいる。
【0014】
(A−1)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂としては、下記の単独重合体及び共重合体が挙げられる。
【0015】
単独重合体としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−イソプロプル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられ、これらの中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましい。
【0016】
共重合体としては、フェニレンエーテル単位を主たる構成単位とするものであり、前記の単独重合体を形成する単量体(例えば、2,6−ジメチルフェノール)と他のフェノール類との共重合体、例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体が挙げられる。
【0017】
ポリフェニレンエーテル系樹脂は、上記したものから選ばれる1又は2以上を用いることができる。
【0018】
(A−1)成分のポリスチレン系樹脂としては、スチレン及びα置換、核置換スチレン等のスチレン誘導体の重合体が挙げられる。また、これら単量体を主として、これらとアクリロニトリル、アクリル酸並びにメタクリル酸のようなビニル化合物及び/又はブタジエン、イソプレンのような共役ジエン化合物の単量体から構成される共重合体も含まれる。例えばポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、スチレン−メタクリレート共重合体(MS樹脂)等が挙げられる。
【0019】
また、ポリスチレン系樹脂として、ポリアミド系樹脂との相溶性をあげるためのカルボキシル基含有不飽和化合物が共重合されているスチレン系共重合体を含んでもよい。カルボキシル基含有不飽和化合物が共重合されているスチレン系共重合体は、ゴム質重合体の存在下に、カルボキシル基含有不飽和化合物及び必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体を重合してなる共重合体である。成分を具体的に例示すると、
(1)カルボキシル基含有不飽和化合物を共重合したゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニルモノマーを必須成分とする単量体あるいは芳香族ビニルとカルボキシル基含有不飽和化合物とを必須成分とする単量体を重合して得られたグラフト重合体、
(2)ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニルとカルボキシル基含有不飽和化合物とを必須成分とする単量体を共重合して得られたグラフト共重合体、
(3)カルボキシル基含有不飽和化合物が共重合されていないゴム強化スチレン系樹脂とカルボキシル基含有不飽和化合物と芳香族ビニルとを必須成分とする単量体の共重合体との混合物、
(4)上記(1),(2)とカルボキシル基含有不飽和化合物と芳香族ビニルとを必須とする共重合体との混合物、
(5)上記(1)、(2)、(3)、(4)と芳香族ビニルを必須成分とする共重合体との混合物がある。
【0020】
上記(1)〜(5)において、芳香族ビニルとしてはスチレンが好ましく、また芳香族ビニルと共重合する単量体としてはアクリロニトリルが好ましい。カルボキシル基含有不飽和化合物は、ポリスチレン系樹脂中、好ましくは0.1〜8重量%であり、より好ましくは0.2〜7重量%である。
【0021】
ポリスチレン系樹脂は、上記したものから選ばれる1又は2以上を用いることができる。
【0022】
ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂とを併用する場合の配合比率は特に制限されるものではなく、1/9〜9/1(質量比)の範囲で配合することができる。
【0023】
(A−2)成分の(A−1)成分の熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーとは、(A−1)成分と(A−2)成分を溶融混合したとき、(A−1)成分のガラス転移点が低下しないものを意味する。
【0024】
(A−2)成分はエチレン系共重合体が好ましく、エチレン系共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メタクリレート共重合体(EMA)、エチレン−ブチルアクリレート(EBA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等から選ばれる1又は2以上を挙げることができる。
【0025】
(A−1)成分と(A−2)成分の配合割合は、(A−1)成分100質量部に対して、(A−2)成分は1〜20質量部が好ましく、5〜10質量部がより好ましい。配合比率を前記割合にすることにより、シートを切断したときのバリ等の発生を防止できる。
【0026】
シート基材には、本発明の課題を解決できる範囲内で(A−1)及び(A−2)成分に加えて、更に老化防止剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、衝撃改良剤等を配合することができる。
【0027】
導電性樹脂層は、シート基材の両面又は一面、好ましくは両面に形成されたもので、(B)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂、(C)カーボンブラック、並びに(D)熱可塑性エラストマーから選ばれる1以上を含む導電性樹脂組成物からなる層である。
【0028】
(B)成分としては、上記した(A−1)成分と同じものを用いることができる。
【0029】
(C)成分のカーボンブラックとしては、比表面積の大きなもの(好ましくは30m2/g以上)で、導電性カーボンブラックと称されるものが好ましい。(c)成分としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等の公知のものを使用できる。
【0030】
(C)成分の配合割合は、導電性複合プラスチックシート及び導電性プラスチック容器の表面固有抵抗値を102〜1010Ωの範囲にできる量であり、(B)成分100質量部に対して、5〜50質量部が好ましく、20〜40質量部がより好ましい。
【0031】
(D)成分の熱可塑性エラストマーとしては、ゴムを含有するポリスチレン系樹脂が好ましく、スチレン−ブタジエン共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)等を使用できる。
【0032】
(D)成分の配合割合は、(B)成分100質量部に対して、5〜40質量部が好ましく、5〜15質量部がより好ましい。
【0033】
導電性樹脂層を形成する導電性樹脂組成物には、本発明の課題を解決できる範囲内で(B)、(C)及び(D)成分に加えて、更に帯電防止剤、可塑剤、各種安定剤等を配合することができる。
【0034】
本発明の導電性複合プラスチックシートは、シート基材の一面又は両面に導電性樹脂層を形成することにより製造することができる。なお、この導電性樹脂層は、シート基材の一面又は両面の一部又は全部に形成することができる。
【0035】
導電性樹脂層の形成方法としては、シート基材用の樹脂材料と導電性樹脂組成物を共押出しする方法、シート基材上に導電性樹脂組成物からなるフィルムをラミネートする方法等を適用することができるが、共押出し法が好ましい。
【0036】
本発明の導電性複合プラスチックシートにおいて、シート基材と導電性樹脂層との厚み比(シート基材厚み/導電性樹脂層厚み)は、4/1〜20/1の範囲であり、好ましくは5/1〜15/1の範囲である。
【0037】
本発明の導電性複合プラスチックシートの総厚みは、0.1〜1.0mmの範囲であり、好ましくは0.15〜0.8mm、より好ましくは0.2〜0.4mmである。
【0038】
本発明の導電性プラスチック容器は、導電性複合プラスチックシートを所望形状に成形したものである。
【0039】
【実施例】
実施例及び比較例で用いた各成分、及び測定方法の詳細は、次のとおりである。
【0040】
(1)使用成分
(シート基材)
(A−1)成分
HIPS:東洋スチレン社製のE640
変性PPE:変性ポリフェニレンエーテル,日本GEプラスチック社製のノリル731J
ABS:ダイセル化学工業社製のセビアンV500
(A−2)成分
EEA:日本ユニカー社製のNUC−6170
EMA:日本ポリオレフィン社製のレクスバールRB3240
EBA:ATOFINA LOTRYL 30BA02
(その他の成分)
SBS:旭化成社製のタフプレン126
(導電性樹脂層)
(B)成分
HIPS:東洋スチレン社製のE640
(C)成分
CB:カーボンブラック,三菱化学(株)製,#3030B
(D)成分
EEA:日本ユニカー社製のNUC−6170
SBS:旭化成社製のタフプレン126
(2)測定方法
(表面固有抵抗)
ロレスター表面抵抗計(三菱油化社製)により、電極間を10mmとし、シートサンプルについては、その表面中の任意の10点を測定し、容器サンプルについては、その内部底面中の任意の10点を測定し、それぞれの対数平均値を表面固有抵抗値とした。
【0041】
(バリの発生)
幅640mmのシートを用い、スリット機(萩原工業(株)製HDF−30)により、幅40mmの短冊状にスリットした後〔押出方向(MD)にスリットした〕、切断面をキムワイプ(産業用ワイパー,(株)クレシア製キムワイプS−200)で拭いた。キムワイプに付着した長さ1mm以上のヒゲ状のバリの量を目視で判定した。なお、実施例1と比較例1については、切断面の顕微鏡写真を示す。
【0042】
実施例1〜5、比較例1〜3
表1に示す組成(質量部表示)のシート基材成分を二軸押出機(池貝(株)製のPCM30/2−28.5−2V)により溶融混練した後、ストランド状に押し出したものを切断し、シート基材用の樹脂ペレットを得た。
【0043】
次に、この樹脂ペレットを多層押出機のφ50mm押出機に供給し、さらにφ30mm押出機に導電性樹脂層を形成する樹脂組成物を供給し、これらを共押出して、シート基材の両面に導電性樹脂層を有する複合導電性プラスチックシートを得た。これらのシートについて、上記の各試験を行った。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
実施例6〜8、比較例4〜6
表2に示す各シートを幅40mmにスリットし、真空成形により、縦4mm、横4mm、深さ1mmのエンボス加工を4列施し、更にインラインで幅7mmにスリットして、4本のキャリアテープを得た。これらのキャリアテープに対して、実施例1と同様のバリの発生試験を行った。結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
本発明の導電性複合プラスチックシート及び導電性プラスチック容器は、切断したとき、切断面にバリ等が発生しにくいものであるため、IC等の包装用として適用した場合でも、IC等を汚染するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたシート切断面の顕微鏡写真。
【図2】比較例1で得られたシート切断面の顕微鏡写真。
Claims (3)
- (A−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂と、(A−2)前記熱可塑性樹脂に対して非相溶性を有し、かつ繰り返し単位としてスチレン単位を含まない熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーから選ばれる1以上とを含むシート基材と、前記シート基材表面に形成された導電性樹脂層を有する複合プラスチックシートであり、
前記シート基材が、(A−1)成分100質量部に対して(A−2)成分1〜20質量部を配合したものを含んでおり、
前記導電性樹脂層が、(B)ポリフェニレンエーテル系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂、(C)カーボンブラック、並びに(D)熱可塑性エラストマーから選ばれる1以上を含む導電性樹脂組成物からなる層であり、
前記シート基材と導電性樹脂層との厚み比が4/1〜20/1の範囲で、導電性複合プラスチックシートの総厚みが0.1〜1.0mmの範囲である、導電性複合プラスチックシート。 - (A−2)成分がエチレン系共重合体である、請求項1記載の導電性複合プラスチックシート。
- 請求項1又は2記載の導電性複合プラスチックシートからなる導電性プラスチック容器。
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