JP2004255758A - インクジェット画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復動走査させて記録を行うインクジェット画像形成装置において、インク噴射ノズルの位置と走査(ガイド)軸の位置関係を精度よく保って、高画質な画像形成を得るようにする。
【解決手段】インクジェットヘッド2(21〜24)をキャリッジ1に搭載し、該キャリッジ1を走査軸3に沿って往復動走査させて画像記録を行う。前記走査軸3の一端3bは、装置本体の側板11に固定され、該装置本体の他方の対向側板12には、前記キャリッジ1が挿通される大きさの開口12aを有し、前記走査軸3の他方の端3aは、対向側板12にネジ14等によって着脱自在に装着される取付板13に支持されている。インクジェットヘッド2はキャリッジ1に搭載されたままの状態で走査軸3の一方の端3aから挿脱自在に装着される。
【選択図】 図2
【解決手段】インクジェットヘッド2(21〜24)をキャリッジ1に搭載し、該キャリッジ1を走査軸3に沿って往復動走査させて画像記録を行う。前記走査軸3の一端3bは、装置本体の側板11に固定され、該装置本体の他方の対向側板12には、前記キャリッジ1が挿通される大きさの開口12aを有し、前記走査軸3の他方の端3aは、対向側板12にネジ14等によって着脱自在に装着される取付板13に支持されている。インクジェットヘッド2はキャリッジ1に搭載されたままの状態で走査軸3の一方の端3aから挿脱自在に装着される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット画像形成装置、より詳細には、インクジェット記録手段を搭載したプリンタ、FAX、コピー機、MFP等に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、本発明が適用されるインクジェット画像形成装置の一例を説明するための要部概略構成図で、この画像形成装置は、装置本体100の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ101、該キャリッジ101に搭載したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド102、該記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ103等で構成される印字機構部等を具備している。キャリッジ101は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド104と従ガイドロッド105とでキャリッジ101を主走査方向に摺動自在に保持している。このキャリッジ101には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する記録ヘッド102を、各記録ヘッドに設けられた複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。ここで、キャリッジ101は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド104に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド105に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ101を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ106で回転駆動される駆動プーリ107と従動プーリ108との間にタイミングベルト109を張装し、このタイミングベルト109をキャリッジ101に固定しており、主走査モータ106の正逆回転によりキャリッジ101が往復駆動されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごときインクジェット画像形成装置においては、キャリッジの走査の位置を規制するため、走査の案内部材(ガイドロッド)に沿う様にキャリッジを往復走査させている。従って、画質の向上を図るためには、記録ヘッドのノズル位置と走査軸(ガイドロッド)の位置関係を精度良く保つ必要がある。
【0004】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、インクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復動走査させて記録を行うインクジェット画像形成装置において、インク噴射ノズルの位置とキャリッジ走査軸(ガイドロッド)の位置関係を精度よく保って、高画質な画像形成を得るようにすることを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、インクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、該キャリッジを走査軸に沿って往復動走査させて画像記録を行うインクジェット画像形成装置において、前記キャリッジは前記インクジェットヘッドを搭載したままの状態で、該キャリッジが前記走査軸の一方の端から挿脱自在に装着可能であることを特徴としたものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記走査軸の一端は、装置本体の側板に固定され、該装置本体の他方の対向側板には、前記キャリッジが挿通される大きさの開口部を有し、前記走査軸の他方の端は、前記対向側板に着脱自在に装着される取付板に支持されていることを特徴としたものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記対向側板の装置内側には、前記走査軸を一時的に保持する走査軸保持手段を有し、該走査軸保持手段は、前記キャリッジが該対向側板の近傍まで移動された時に、該キャリッジより装置内側で前記走査軸を保持することを特徴としたものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記走査軸保持手段には、前記走査軸を保持する部分に、該走査軸の損傷を防止するための損傷防止部材を有することを特徴としたものである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記走査軸保持手段は、前記走査軸を保持する部分の材質が、該走査軸の材質よりも柔らかい材質であることを特徴としたものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、前記走査軸は、少なくとも、前記支持部材により支持される部分が、該走査軸の断面形状において、該走査軸の内径側に、前記支持部材に当接する直線部を有していることを特徴としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるインクジェット画像形成装置の動作原理を説明するための要部構成図で、図中、1はキャリッジ、2(21,22,23,24)は該キャリッジに搭載されたインクジェットヘッド、3は前記キャリッジ1を矢印A方向(走査方向)に往復動可能に支持する走査軸(ガイド軸)で、図1は、キャリッジ1を記録側から見た図を示す。
【0012】
図1において、キャリッジ1は走査軸3に沿って矢印方向に往復走査され、インクジェットヘッド2のノズルより噴射されるインクによって画像が形成される。キャリッジ1には4個のインクジェットヘッド2(21,22,23,24)が備えられており、黒い点はインクが吐出するノズルである。各ヘッドの隅にあるノズル(2a,2b,2c,2d)の位置に着目した場合、各ノズルが走査軸3の軸線Xに対して等距離であることが望ましい。つまり、一番近い距離(Y1)と一番遠い距離(Y2)の差(Y3)が0に近いほど良い。また、軸線Xに対してノズル列の角度(θ1,θ2,θ3,θ4)は直角になることが望ましい。更に、ヘッド毎のノズル間距離(X1,X2,X3)は所定の距離になっている事が望ましい。従って、キャリッジ1とインクジェット記録ヘッド2は、走査軸3に対してノズルの位置関係を調整して固定する方法が最も精度良く出来、高画質が望める。
【0013】
しかし、従来のインクジェット記録装置では、キャリッジ1と記録ヘッド2を交換可能に分割しており、この構成だと、キャリッジの部品精度とヘッドの部品精度、更には、ヘッドと記録ノズルの位置精度が重なり、走査軸3に対するノズルの位置精度のバラツキが大きくなり、高画質が望めない。本発明は、記録ヘッドを搭載したままの状態で、キャリッジを交換可能にし、位置精度にバラツキのない高画質なインクジェット記録手段を用いた装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0014】
図2は、本発明によるインクジェット画像形成装置のキャリッジ部を説明するための概略構成図で、記録ヘッドを搭載したキャリッジ1には走査軸3が挿通されており、キャリッジ1を走査軸3に沿って往復移動しながら画像を形成する。この走査軸3の端部3bは記録装置本体の側板11に固定されており、もう一方の走査軸端部3aは前記側板11に対向する対向側板12にネジ14等で位置決め固定される。走査軸3は、取付板13に設けられた走査軸支持穴13aに挿通され、支持される。対向側板12にはキャリッジ1が通過できる大きさの開口12aが設けられており、キャリッジ1を外す時は、取付板13を取り外すことにより、前記開口12aを通してキャリッジ1を取り出すことができる。図2では、対向側板12の開口12aは、四角穴形状となっているが、この穴の形状はどのような形状でも良い。また、穴形状では無く、対向側板12が、例えば、L字型のように開放したような形状でも良い。キャリッジ1が取り外せるスペースが確保できれば良いので、形状は規定しない。
【0015】
図3は、前記キャリッジ1をインクジェット画像形成装置本体から取り出す時の様子を説明するための要部構成図で、対向側板12には、軸17を介してレバー16と支持部材18が回動可能に取り付けられている。キャリッジ1を対向側板12近くまで移動させ、装置本体の外側に設けられているレバー16を、軸17を中心に回動させると、支持部材18が持ち上がり、走査軸3を支持する。このように、走査軸3を一旦支持することにより、取付板13を取り外してもキャリッジ1が落ちたりせず、容易に取り出すことができる。また、交換したキャリッジを取り付ける際にも、走査軸3が概略位置決めされていることになるので、装着し易い。更に、キャリッジ1や走査軸3が自重で落ちたりしないので、それらや他の部品を傷付けたり破損させたりする恐れが無くなる。
【0016】
支持部材18をセット−退避させる方式は、上記のようにレバー16を介するものに限定するものではない。例えば、取付板13に連動させたり、スイッチもしくは操作部や接続されたPCからの指示によってモーターやソレノイドで動作させたり、キャリッジ1が取外し待機位置に移動したときに、機構的に支持部材18を動作させたりする等が考えられる。
【0017】
上記支持部材18の材料を走査軸3の材料よりも柔らかいものとすることにより、走査軸3に傷をつける恐れが無くなり、キャリッジ1の走査に影響を与えない。
【0018】
図4は、前記支持部材18によって走査軸3を下方から支持する時の例を説明するための図で、支持部材18には、走査軸3よりも柔らかい材料のカバー19が取り付けてある。このカバー19により走査軸3の表面を直接支持しても、走査軸3の表面を傷付けることが無いため、キャリッジの走査に悪影響を及ぼす心配が無い。通常、走査軸3は金属等の材料なので、カバー19の材料としては、プラスチック、ゴム、スポンジ、紙、木材等、走査軸より柔らかい材料とする。なお、図4においては、支持部材18の走査軸3を支持する部分をV型の溝形状にした例を示したが、その形状は、図示例のものに限定されるものではない。
【0019】
図5は、走査軸3の断面形状を、例えば、図示の様にD型にし、走査軸3の平らな面3′に支持部材18が当接するように構成したものである。これによりキャリッジ1を摺接する走査軸3の外周面を傷付けることがなくなる。また、走査軸3の断面形状は円周面より内側で支持部材18に当てるようにできれば良いので、D型でなくとも良い。また、この断面形状は支持部材18が当接する辺りの一部分に施しても良いし、走査軸全体をこのような断面形状としても良い。
【0020】
図6は、本発明が適用された複写装置の一例を説明するための要部概略構成図で、複写装置20の読取部21には、コンタクトガラス22、圧板23、操作表示部24等が設けられている。なお、25は記録紙カセット、26は排紙口、27は排紙スタックトレーである。ここでカバー28を開けると、対向側板12が現れ、該対向側板12に設けられた開口12aを通して、走査軸3からキャリッジ1を取り外す事ができる(取付板は図示していない)。このような構成にすれば、キャリッジ1を交換する際、読取部を移動や回動させたりしなくても良く、装置の前面から作業が出来るため、交換作業性がよく、装置のコストダウンも図れる。
【0021】
【発明の効果】
装置本体に対して、記録ヘッドを搭載したキャリッジ自体が着脱可能になるため、高画質を維持することができる。特に、複写機やMFP機、FAX機等、読取部を備えた装置においては、装置前面からキャリッジ着脱作業が出来るため、作業性が良い。また、交換のために重い読取部を移動させる必要が無くなるため、その部分の構成が簡単になりコストダウンが図れる。
【0022】
走査軸やキャリッジの位置を概略保持できるため、それらの落下等による破損、傷付きを防止できる。さらに、交換の作業性が向上する。
【0023】
保持部材によって走査軸の円筒面を傷付けることがないので、キャリッジがスムースに動作でき、高画質を維持する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェット画像形成装置の動作原理を説明するための要部構成図である。
【図2】本発明によるインクジェット画像形成装置のキャリッジ部を説明するための概略構成図である。
【図3】キャリッジをインクジェット画像形成装置本体から取り出す時の様子を説明するための要部構成図である。
【図4】支持部材によって走査軸を支持する時の例を説明するための図である。
【図5】走査軸の一例を説明するための走査軸断面形状を示す図である。
【図6】本発明が適用された複写装置の一例を説明するための要部概略構成図である。
【図7】本発明が適用されるインクジェット画像形成装置の一例を説明するための要部概略構成図である。
【符号の説明】
1…キャリッジ、2(21,22,23,24)…インクジェットヘッド、3…走査軸、3a,3b…走査軸端部、11…装置の側板、12…装置の対向側板、12a…開口、13…取付板、13a…走査軸支持穴、14…取付けネジ、16…レバー、17…軸、18…支持部材、19…走査軸用カバー、20…複写装置、21…読取部、22…コンタクトガラス、23…圧板、24…操作表示部、25…記録紙カセット、26…排紙口、27…排紙スタックトレー、28…装置本体のカバー板。
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット画像形成装置、より詳細には、インクジェット記録手段を搭載したプリンタ、FAX、コピー機、MFP等に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、本発明が適用されるインクジェット画像形成装置の一例を説明するための要部概略構成図で、この画像形成装置は、装置本体100の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ101、該キャリッジ101に搭載したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド102、該記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ103等で構成される印字機構部等を具備している。キャリッジ101は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド104と従ガイドロッド105とでキャリッジ101を主走査方向に摺動自在に保持している。このキャリッジ101には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する記録ヘッド102を、各記録ヘッドに設けられた複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。ここで、キャリッジ101は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド104に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド105に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ101を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ106で回転駆動される駆動プーリ107と従動プーリ108との間にタイミングベルト109を張装し、このタイミングベルト109をキャリッジ101に固定しており、主走査モータ106の正逆回転によりキャリッジ101が往復駆動されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごときインクジェット画像形成装置においては、キャリッジの走査の位置を規制するため、走査の案内部材(ガイドロッド)に沿う様にキャリッジを往復走査させている。従って、画質の向上を図るためには、記録ヘッドのノズル位置と走査軸(ガイドロッド)の位置関係を精度良く保つ必要がある。
【0004】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、インクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復動走査させて記録を行うインクジェット画像形成装置において、インク噴射ノズルの位置とキャリッジ走査軸(ガイドロッド)の位置関係を精度よく保って、高画質な画像形成を得るようにすることを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、インクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、該キャリッジを走査軸に沿って往復動走査させて画像記録を行うインクジェット画像形成装置において、前記キャリッジは前記インクジェットヘッドを搭載したままの状態で、該キャリッジが前記走査軸の一方の端から挿脱自在に装着可能であることを特徴としたものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記走査軸の一端は、装置本体の側板に固定され、該装置本体の他方の対向側板には、前記キャリッジが挿通される大きさの開口部を有し、前記走査軸の他方の端は、前記対向側板に着脱自在に装着される取付板に支持されていることを特徴としたものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記対向側板の装置内側には、前記走査軸を一時的に保持する走査軸保持手段を有し、該走査軸保持手段は、前記キャリッジが該対向側板の近傍まで移動された時に、該キャリッジより装置内側で前記走査軸を保持することを特徴としたものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記走査軸保持手段には、前記走査軸を保持する部分に、該走査軸の損傷を防止するための損傷防止部材を有することを特徴としたものである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記走査軸保持手段は、前記走査軸を保持する部分の材質が、該走査軸の材質よりも柔らかい材質であることを特徴としたものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、前記走査軸は、少なくとも、前記支持部材により支持される部分が、該走査軸の断面形状において、該走査軸の内径側に、前記支持部材に当接する直線部を有していることを特徴としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるインクジェット画像形成装置の動作原理を説明するための要部構成図で、図中、1はキャリッジ、2(21,22,23,24)は該キャリッジに搭載されたインクジェットヘッド、3は前記キャリッジ1を矢印A方向(走査方向)に往復動可能に支持する走査軸(ガイド軸)で、図1は、キャリッジ1を記録側から見た図を示す。
【0012】
図1において、キャリッジ1は走査軸3に沿って矢印方向に往復走査され、インクジェットヘッド2のノズルより噴射されるインクによって画像が形成される。キャリッジ1には4個のインクジェットヘッド2(21,22,23,24)が備えられており、黒い点はインクが吐出するノズルである。各ヘッドの隅にあるノズル(2a,2b,2c,2d)の位置に着目した場合、各ノズルが走査軸3の軸線Xに対して等距離であることが望ましい。つまり、一番近い距離(Y1)と一番遠い距離(Y2)の差(Y3)が0に近いほど良い。また、軸線Xに対してノズル列の角度(θ1,θ2,θ3,θ4)は直角になることが望ましい。更に、ヘッド毎のノズル間距離(X1,X2,X3)は所定の距離になっている事が望ましい。従って、キャリッジ1とインクジェット記録ヘッド2は、走査軸3に対してノズルの位置関係を調整して固定する方法が最も精度良く出来、高画質が望める。
【0013】
しかし、従来のインクジェット記録装置では、キャリッジ1と記録ヘッド2を交換可能に分割しており、この構成だと、キャリッジの部品精度とヘッドの部品精度、更には、ヘッドと記録ノズルの位置精度が重なり、走査軸3に対するノズルの位置精度のバラツキが大きくなり、高画質が望めない。本発明は、記録ヘッドを搭載したままの状態で、キャリッジを交換可能にし、位置精度にバラツキのない高画質なインクジェット記録手段を用いた装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0014】
図2は、本発明によるインクジェット画像形成装置のキャリッジ部を説明するための概略構成図で、記録ヘッドを搭載したキャリッジ1には走査軸3が挿通されており、キャリッジ1を走査軸3に沿って往復移動しながら画像を形成する。この走査軸3の端部3bは記録装置本体の側板11に固定されており、もう一方の走査軸端部3aは前記側板11に対向する対向側板12にネジ14等で位置決め固定される。走査軸3は、取付板13に設けられた走査軸支持穴13aに挿通され、支持される。対向側板12にはキャリッジ1が通過できる大きさの開口12aが設けられており、キャリッジ1を外す時は、取付板13を取り外すことにより、前記開口12aを通してキャリッジ1を取り出すことができる。図2では、対向側板12の開口12aは、四角穴形状となっているが、この穴の形状はどのような形状でも良い。また、穴形状では無く、対向側板12が、例えば、L字型のように開放したような形状でも良い。キャリッジ1が取り外せるスペースが確保できれば良いので、形状は規定しない。
【0015】
図3は、前記キャリッジ1をインクジェット画像形成装置本体から取り出す時の様子を説明するための要部構成図で、対向側板12には、軸17を介してレバー16と支持部材18が回動可能に取り付けられている。キャリッジ1を対向側板12近くまで移動させ、装置本体の外側に設けられているレバー16を、軸17を中心に回動させると、支持部材18が持ち上がり、走査軸3を支持する。このように、走査軸3を一旦支持することにより、取付板13を取り外してもキャリッジ1が落ちたりせず、容易に取り出すことができる。また、交換したキャリッジを取り付ける際にも、走査軸3が概略位置決めされていることになるので、装着し易い。更に、キャリッジ1や走査軸3が自重で落ちたりしないので、それらや他の部品を傷付けたり破損させたりする恐れが無くなる。
【0016】
支持部材18をセット−退避させる方式は、上記のようにレバー16を介するものに限定するものではない。例えば、取付板13に連動させたり、スイッチもしくは操作部や接続されたPCからの指示によってモーターやソレノイドで動作させたり、キャリッジ1が取外し待機位置に移動したときに、機構的に支持部材18を動作させたりする等が考えられる。
【0017】
上記支持部材18の材料を走査軸3の材料よりも柔らかいものとすることにより、走査軸3に傷をつける恐れが無くなり、キャリッジ1の走査に影響を与えない。
【0018】
図4は、前記支持部材18によって走査軸3を下方から支持する時の例を説明するための図で、支持部材18には、走査軸3よりも柔らかい材料のカバー19が取り付けてある。このカバー19により走査軸3の表面を直接支持しても、走査軸3の表面を傷付けることが無いため、キャリッジの走査に悪影響を及ぼす心配が無い。通常、走査軸3は金属等の材料なので、カバー19の材料としては、プラスチック、ゴム、スポンジ、紙、木材等、走査軸より柔らかい材料とする。なお、図4においては、支持部材18の走査軸3を支持する部分をV型の溝形状にした例を示したが、その形状は、図示例のものに限定されるものではない。
【0019】
図5は、走査軸3の断面形状を、例えば、図示の様にD型にし、走査軸3の平らな面3′に支持部材18が当接するように構成したものである。これによりキャリッジ1を摺接する走査軸3の外周面を傷付けることがなくなる。また、走査軸3の断面形状は円周面より内側で支持部材18に当てるようにできれば良いので、D型でなくとも良い。また、この断面形状は支持部材18が当接する辺りの一部分に施しても良いし、走査軸全体をこのような断面形状としても良い。
【0020】
図6は、本発明が適用された複写装置の一例を説明するための要部概略構成図で、複写装置20の読取部21には、コンタクトガラス22、圧板23、操作表示部24等が設けられている。なお、25は記録紙カセット、26は排紙口、27は排紙スタックトレーである。ここでカバー28を開けると、対向側板12が現れ、該対向側板12に設けられた開口12aを通して、走査軸3からキャリッジ1を取り外す事ができる(取付板は図示していない)。このような構成にすれば、キャリッジ1を交換する際、読取部を移動や回動させたりしなくても良く、装置の前面から作業が出来るため、交換作業性がよく、装置のコストダウンも図れる。
【0021】
【発明の効果】
装置本体に対して、記録ヘッドを搭載したキャリッジ自体が着脱可能になるため、高画質を維持することができる。特に、複写機やMFP機、FAX機等、読取部を備えた装置においては、装置前面からキャリッジ着脱作業が出来るため、作業性が良い。また、交換のために重い読取部を移動させる必要が無くなるため、その部分の構成が簡単になりコストダウンが図れる。
【0022】
走査軸やキャリッジの位置を概略保持できるため、それらの落下等による破損、傷付きを防止できる。さらに、交換の作業性が向上する。
【0023】
保持部材によって走査軸の円筒面を傷付けることがないので、キャリッジがスムースに動作でき、高画質を維持する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェット画像形成装置の動作原理を説明するための要部構成図である。
【図2】本発明によるインクジェット画像形成装置のキャリッジ部を説明するための概略構成図である。
【図3】キャリッジをインクジェット画像形成装置本体から取り出す時の様子を説明するための要部構成図である。
【図4】支持部材によって走査軸を支持する時の例を説明するための図である。
【図5】走査軸の一例を説明するための走査軸断面形状を示す図である。
【図6】本発明が適用された複写装置の一例を説明するための要部概略構成図である。
【図7】本発明が適用されるインクジェット画像形成装置の一例を説明するための要部概略構成図である。
【符号の説明】
1…キャリッジ、2(21,22,23,24)…インクジェットヘッド、3…走査軸、3a,3b…走査軸端部、11…装置の側板、12…装置の対向側板、12a…開口、13…取付板、13a…走査軸支持穴、14…取付けネジ、16…レバー、17…軸、18…支持部材、19…走査軸用カバー、20…複写装置、21…読取部、22…コンタクトガラス、23…圧板、24…操作表示部、25…記録紙カセット、26…排紙口、27…排紙スタックトレー、28…装置本体のカバー板。
Claims (6)
- インクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、該キャリッジを走査軸に沿って往復動走査させて画像記録を行うインクジェット画像形成装置において、前記キャリッジは前記インクジェットを搭載したままの状態で、前記走査軸の一方の端から挿脱自在に装着可能であることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
- 前記走査軸の一端は、装置本体の側板に固定され、該装置本体の他方の対向側板には、前記キャリッジが挿通される大きさの開口を有し、前記走査軸の他方の端は、前記対向側板に着脱自在に装着される取付板に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット画像形成装置。
- 前記対向側板の装置内側に、前記走査軸を一時的に保持する走査軸保持手段を有し、該走査軸保持手段は、前記キャリッジが該対向側板の近傍まで移動された時に、該キャリッジより装置内側で前記走査軸を保持することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット画像形成装置。
- 前記走査軸保持手段は、前記走査軸を保持する部分に、該走査軸の損傷を防止するための損傷防止部材を有することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット画像形成装置。
- 前記走査軸保持手段は、前記走査軸を保持する部分の材質が、該走査軸の材質よりも柔らかい材質であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット画像形成装置。
- 前記走査軸は、少なくとも、前記支持部材により支持される部分が、該走査軸の断面形状において、該走査軸の内径側に、前記支持部材に当接する直線部を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003050267A JP2004255758A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | インクジェット画像形成装置 |
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JP2003050267A JP2004255758A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | インクジェット画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008055662A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2016221728A (ja) * | 2015-05-27 | 2016-12-28 | キヤノン株式会社 | キャリッジ装置およびこれを備えた装置 |
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2003
- 2003-02-27 JP JP2003050267A patent/JP2004255758A/ja active Pending
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