JP2004255359A - 塗布装置 - Google Patents

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Kazuharu Sato
和治 佐藤
Takeshi Wada
壮 和田
Satoshi Saito
聡 斎藤
Tsuneyoshi Shimizu
恒芳 清水
Yoichi Ishiwatari
洋一 石渡
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Abstract

【課題】大型基板面に複数のインクジェットヘッドを用いてインクを塗布場合に、ヘッドの清掃を短時間で確実に行う必要がある。
【解決手段】複数の塗布ヘッドを備えた塗布ユニット部の保守を行う保守ユニット部を備え、保守ユニット部は、ヘッド内部洗浄液供給機構部と、吸引方式の充填機構部と、ヘッド吐出口拭き取り機構部とからなり、かつ、塗布ユニット部の基板搬送面に対して水平移動でき、塗布ユニット部が塗付動作中である場合に、基板搬送機構の搬送エリア外へ退避し、逆に、塗布動作しない場合、塗布ユニット下面と対向して当接し、前記塗布ユニットのインク吐出ヘッドを外気から遮断し、インク吐出ヘッドの吐出口を保護する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットヘッドを用いて、大型基板上の所定領域に異なる色のインクを塗布する塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェットヘッドを用いた塗布装置として、特開平9−105939号公報に記載のように、液晶表示素子の配向膜を形成するための装置が開示されている。この装置は、配向膜を形成する基板をステージ上に固定して、該ステージを固定レール上を移動させ、途中に設けた複数のレーザフォーカス変位計で基板表面の凹凸を測定し、変位計設置位置より所定距離はなして設けてあるインクジェット噴射装置の高さを前記変位計の測定結果に基づいて調整し、インクジェット噴射装置位置に移動してきた基板に配向膜形成溶液を吐出して配向膜を形成するように構成してある。
【0003】
また、インクジェットヘッドの回復処理を行うヘッド回復機能を備えた塗付装置として、特開2002−120386号公報に記載のように、印刷用紙にプリントするプリンタが開示されている。この装置は、複数のインク吐出口を有するプリンタヘッドと、用紙を吸着可能な搬送ベルトと、インク吐出口の回復動作を行う回復処理装置を設け、前記回復処理装置は、動作させる際、プリンタヘッドを上方向に移動させ、そのプリンタヘッドと搬送ベルト間に形成された隙間に搬送ベルトの搬送方向と直交する方向から挿入し、その挿入状態でノズルの目詰まり等を解消させる機構となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−105939号公報
【特許文献2】
特開2002−120386号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1の装置は液晶パネルの配向膜を形成するもので、基板の大きさも小さく、基板表面も平坦である。
【0006】
ところで、近年基板面積も大きな長さ900mm以上で、幅方向も250mm以上で厚さ20mm以上で、基板表面も凹凸の大きな大型基板に、インクジェットヘッドを用いて複数色のインクを自動的に所定精度で塗布する装置の要求がある。
【0007】
このように、基板表面の凹凸が大きく、さらに基板の大きさも大きなものに、インクジェットヘッドで所定精度で複数の色のインクを塗布する場合、従来のヘッド装置のように基板を固定するステージを設けて基板を移動する構成とすると大きなステージが必要となり、装置が大型になる。また塗布精度も配向膜形成装置ではかなりの精度が要求されるため、位置決めに時間が係るという問題がある。
【0008】
また、インクジェットヘッドにおいては、吐出口およびその周縁部に、吐出し切れずに吐出口周辺に付着したインクや、そのインクに付着するゴミ等の異物によって吐出量が変化し、場合によっては目詰まりが発生する。つまり、吐出特性が不安定となる。さらに、吐出させる液体によっては揮発性の高いものがあり、吐出口を長時間外気に曝すことによって内部のインクが増粘化することによっても、上記同様の現象が発生する。そのため、これらを吐出口(またはインクジェットヘッド内部)から定期的にインクを除去し、インクジェットヘッドを使用しない時には外気に吐出口が曝されないように保護して、常に吐出特性を安定化させる必要がある。
【0009】
上記特許文献2の装置は、上記インクジェットヘッドの吐出特性を安定化させるための回復装置を備えたプリンタである。しかしながら、この装置は以下の問題が残る。
【0010】
すなわち、上記特許文献2では、インクジェットヘッド吐出口およびその周縁部の拭き取りに可撓性を有するワイパー(ブレード)を用いている。インクジェットヘッド吐出口に対してブレードを撓ませる程度に当接させ、その弾性回復力で拭き取ることにより、吐出口およびその周縁部を清掃(ワイピングとも言う)機構となっている。しかしこの構成では、ブレードに付着したインクがブレードが元の形状に戻る時の反動で、装置周辺へ飛散して装置内部を汚してしまうという問題が発生する場合がある。また、ブレードの部材を吸湿性の高いものに変更しても、ブレードに付着したインクは完全には除去できずに残留する場合がある。そのインクにゴミ等の異物が付着し、二度目のワイピング時にインクジェットヘッドの吐出口にそれらが再付着して、目詰まりの原因となるという問題が新たに発生する。
【0011】
特に、例えば建築材料など、搬送時に装置周辺に意図しない微細な埃を発生させる部材に対して、インクジェットヘッドを使用して塗装を施す場合、確実にインクジェットヘッド吐出口を清掃する必要がある。
【0012】
本発明の目的は、大型基板面に複数のインクジェットヘッドを用いてインクを塗布する場合に、複数のインクジェットヘッドの清掃を短時間で確実に行うことができ、塗布に要するトータル時間の短縮を行うことができる装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、塗付装置における塗布ユニット部に新たに保守を行う保守ユニット部を設け、前記保守ユニット部が、塗布ヘッド内部を洗浄する洗浄液を供給する洗浄液供給機構部と、塗布ヘッド内部のインクおよび洗浄液を吸引排出し、塗布ヘッド内部にインクおよび洗浄液を充填するための吸引溝と、前記吸引溝と前記塗布ヘッドの吐出口周縁部とを気密にさせるパッキンを有する充填機構部と、塗布ヘッドのインク吐出口とその周縁部を拭き取るための吸水性の高い拭き取り部材を有する拭き取り機構部とからなる構成とした。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施例について説明する。
【0015】
図1は、本発明の塗布装置の全体構成を示す。図1において、本装置は大きく5つの部分からなる。すなわち基板1(基材ともいう)を搬入するローダ機構部2と、基板の位置を合わせる位置決め部3と、基板面上に塗装を施す塗布ユニット部6と、塗装を施された基板を装置外に搬出するアンローダ部11と、前記装置の各部駆動機構等を制御する操作ユニット13を備えた制御部14から構成されている。
【0016】
基板1は、搬送面側(搬送するローラまたはベルトに接触する面側)が所定の精度の機械加工が施されている。また、基板1は、搬送方向に対して直角方向の一方側端面(厚さ方向)が所定の精度(例えば面公差±0.5mm程度)で機械加工が施されている。基板1の厚さは20〜30mmであり、基板表面には複数の塗布領域が形成され、塗布領域間を深さ10mm程度の溝で区分している。基板1の位置合わせは、この機械加工された一方側端面を基準にして行われる。
【0017】
塗布ユニット部6には、基板の幅方向の全領域にインクが塗布できるように、色毎にユニット化され、それぞれのユニットには複数の塗布ヘッドが配置されている。制御部14は、機械加工された基板1端面を基準として、各塗布ヘッド、および塗布ヘッドに設けられている複数の吐出口を選択してインクの吐出する制御等を行っている。
【0018】
ローダ機構部2は、インクを塗布する基板1を搬入するため、複数の搬入ローラ1Rより構成され、少なくとも1つ以上の搬入ローラ1Rに駆動機構が設けてある。ローダ機構部2に載置された基板1は、位置決め部3の搬送ローラ4R(ローラコンベアという場合もある)上に移動される。
【0019】
位置決め部3は、基板を搬送する複数の搬送ローラ4Rと位置決め用の位置決めガイド4(4a、4b)とから構成されている。複数の搬送ローラ4Rのうち少なく1つ以上の搬送ローラには駆動機構が設けてある。この駆動機構は制御部14からの指令に基づいて制御される。位置決め用のガイドの一方は固定の位置決めガイド4aであり、他方は固定ガイド4a側に移動可能な可動できる位置決めガイド4bである。
【0020】
位置決め部3では、可動ガイド4bに駆動力を作用させて、基板1の機械加工されている側端面部を、固定ガイド4a側に押し付けることで基板1を位置決めする。位置決めされた基板1は位置決め部3の搬送ローラ4Rから塗付ユニット部6を通る搬送ベルト12に、位置決めされた姿勢を保ち移載される。この搬送ベルト12は、図示していないが1つ以上の駆動機構を備え、駆動機構を制御することで塗付速度を制御するようになっている。なお、基板1が、位置決め部3から塗布ユニット部6側に移動するとき、ローラコンベア4Rからベルトコンベア12(搬送ベルトという場合もある)に乗り移るが、その時の速度差がほとんど生じないように、搬送ローラ4Rと搬送ベルト12の駆動機構を制御して速度調整する。
【0021】
位置決めされた基板1は、位置決め部3のローラコンベア4Rから塗布ユニット部6を通過するベルトコンベア12上に移動する。なお、ローラコンベア4Rからベルトコンベア12に基板1が乗り移るときに、基板1の位置がずれないように位置決めガイド4a、4bをベルトコンベア12上まで延伸して設けてある。
【0022】
又図1(b)に示すように塗布ユニット6と搬送ベルト12との間の空間に出入するように保守ユニット部5が設けてある。この保守ユニット部5は保守ユニット支持部材17上に塗布ユニット部の各ユニットに対応してユニット化され、各塗布ユニットのヘッドに対応してそれぞの保守ユニットは複数の吸引溝が設けてある。この吸引溝と廃液タンク90の間はフレキシブルチューブ92によって接続され、廃液タンク90に接続された廃液吸引用ポンプ91を駆動して、各ヘッドから古くなったインクや洗浄液を吸引し廃液タンク90に貯蔵する。なお、保守ユニット部5は基板塗布作業中は図1(a)に示すように搬送ベルト12の横に退避している。
【0023】
図2は、本実施例で用いる塗布装置の塗布ユニット部6の概略図を示す。なお、図2(a)において、拭き取り機構部(後述)の各構成部材は省略してある。
【0024】
図2(a)において、塗布ユニット部6は、複数本の支柱23と、ヘッド支持部材21と、複数の塗布ヘッドとから構成されている。すなわち、架台20上に、ヘッド支持部材21が搬送ベルト12を跨ぐように複数本の支柱23が設けられている。この支柱23にはヘッド支持部材21が図示していない駆動機構によって上下に移動可能に取付けてある。なお、ヘッド支持部材21の底面と搬送ベルト12の基板搬送面とは平行を保って移動できるように構成してある。また塗布ユニット部6の高さ(上限、下限および原点位置)の認識手段として、支柱23の規定の場所に図示しない複数のフォトセンサが取付けられている。
【0025】
ヘッド支持部材21上部には、搬送ベルト12の搬送方向を示す矢印60より順に、イエロー成分塗布ユニット(Y)7h、マゼンタ成分塗布ユニット(M)8h、シアン成分塗布ユニット(C)9h、ブラック(キーカラーとも言う)成分塗布ユニット(K)10hからなる4色分の塗布ユニットが各々所定の間隔に取付けてある。それぞれの塗布ユニットには、複数の塗布ヘッド99が、基板1にそれぞれの色で塗装を施した時に、そのつなぎ目が発生しないように幅方向に所定の間隔で取付けられ、かつ、それぞれの塗布ヘッド99の吐出口が同一平面となるよう取付けられる。なお、ヘッド支持部材21には、それぞれの塗布ユニットをヘッド支持部材21に取付けた際、塗布ヘッド99吐出口がヘッド支持部材21下面から露出するよう、図示しない貫通口が塗布ヘッド99を搭載する数だけ設けられている。さらに、塗布ヘッド99には複数の吐出口が設けてある。
【0026】
本実施例では、それぞれの塗布ユニットに対し、9個の塗布ヘッドを使用しているが、塗布対象となる基板1の塗布領域の幅方向と、一個当たりの塗布ヘッドが塗布可能な幅とを考慮し、その数を増減しても良い。また、塗布ヘッドの配置は本実施例では千鳥配列の構成だが、直線配列の構成としても良いし、大型のラインノズル一つのみの構成としても良い。さらに、本実施例では、ヘッド支持部材21は板構造とし、塗布ヘッド99吐出口を露出させる位置に図示していない貫通口を開けた構造としているが、ヘッド支持部材21を枠組構造として貫通口を省略しても良い。
【0027】
ところで、塗布ヘッド内部の吐出口に近い位置に存在するインクは外気に曝され増粘し易い。また、吐出口は細かいゴミ等が付着しインクの色素成分と共に固着し易い。このため、そのままの状態でインクを吐出させると、目詰まりにより塗布対象物にスジ状の未吐出領域が発生する。従って、本発明での保守ユニット部5の役割は、塗布ヘッド内部に現存する古いインクを除去し、その内部を新しいインクで満たす充填作業と、増粘したインクを塗布ヘッド内部から洗い出す洗浄作業と、塗布ヘッド吐出口表面を清掃する拭き取り作業を行うことである。また、これらの動作は、装置起動後と装置停止前、そして塗布対象物(ここでは基板1)に対して規定回数塗布した後に行う。
【0028】
保守ユニット部5は、保守ユニット支持部材17と、その両端に取付けて搬送ベルト12の搬送路内へ平行移動可能にさせるためのガイド18と、ガイド18を固定するため、搬送ベルト12の搬送表面に対して垂直に取付けられた複数の保守ユニット支柱19によって構成されている。いずれも、正確に位置合わせされて取付けられている。なお、図示していないが、それぞれの保守ユニット支柱19には保守ユニット支持部材17と搬送ベルト12の搬送表面との高さ間隔を微調整することが可能な高さ調節機構が設けてある。
【0029】
保守ユニット支持部材17上面には、それぞれの色の塗布ユニットの塗布ヘッドを保守するための、それぞれの色の塗布ユニットに対応した保守ユニット7m、8m、9m、10mが取付けてある。それぞれの保守ユニットには、塗布ユニット上に配置された塗布ヘッド99に設けてある複数の吐出口からインク等を吸引するため、塗布ヘッドに対応して吸引溝51が設けられている。また、吸引溝51を長円状に囲む紐状のパッキン52が、保守ユニット表面に対して露出するよう取り付けられている。なお、パッキンの幅および長さは、塗布ヘッド99に設けられた複数の吐出口を囲む周縁部のそれと略同一であり、周縁部に密着することで複数の吐出口全体と吸引溝51との気密性を確保する。
【0030】
保守ユニット支持部材17は、ガイド18によって搬送ベルト12内へ進入した時、その進入距離範囲内(ガイド18のストローク内)において、それぞれの保守ユニットに存在する全ての吸引溝51と、ヘッド支持部材21に存在する全ての塗布ヘッド99吐出口とが一致するように取付けられており、本実施例では、その位置を保守位置としている。また、塗布ユニット部6による基板1への塗装の妨げにならない場所へ保守ユニット部5を退避させる必要が有り、その退避位置を待機位置としている。なお、保守ユニット部5が搬送ベルト12の搬送表面へ進入する際の進入角度は、搬送ベルト12の搬送方向に対して直角であるのが望ましい。
【0031】
本実施例において、保守位置または待機位置への移動させるための機構については、図示していないが、ステッピングモータ等を用いた駆動機構によって移動する。さらに図示していないが、保守位置または待機位置に保守ユニットが移動したことを検出する位置認識手段としてフォトセンサ等を設けてある。制御部4はフォトセンサ等からの検出信号によって、保守ユニットをそれぞれの位置で停止させる命令を駆動機構に送信する構成としている。なお、保守ユニットの駆動機構は、エアシリンダによる空圧往復機構でも良く、さらに手動でも良い。また、位置認識手段は、距離認識センサを用いても良いし、さらに、物理的に一定以上の往復動ができない機構(ストッパ等)を設けても良い。
【0032】
以上により保守ユニット部5は、図中矢印61に示す方向へ進退可能な構成となる。
【0033】
塗布ユニット部6には基板搬送側に、基板1が搬送されて来たか否かを認識するためのトリガーセンサ26が搬送ベルト12表面と対向して、先端が基板1表面によって摺らない程度の高さ位置で取付けられている。トリガーセンサ26は、センサ本体と、それを塗布ユニット部6に取付け、塗布ユニット部6の上下移動と同期させるためのブラケットにより構成される。基板への塗布動作は、トリガーセンサ26からの信号を制御部14(図1参照)が受け取る。制御部14では、規定の吐出待ち時間を各塗布ヘッド毎に設定し、前記吐出待ち時間を経過した塗布ヘッドから順次インクを吐出するよう指令を、塗布ヘッド駆動部へ送信する。塗布ヘッド駆動部では、制御部14からの指令に基づいて塗布動作を行う。なお、本実施例では、センサートリガ26の取り付け位置を搬送ベルト12搬送側に設けているが、塗布ヘッド99の吐出口直前に設けても良い。これにより、それぞれの塗布ヘッド99は、基板1が通過した時のみ動作することになる。
【0034】
ここで、インクジェットヘッドを用いる場合、インクジェットヘッドと基板面との距離を大きく設定すると、塗布精度が低下すると言う問題もある。このため、塗付ヘッドと基板1表面との距離も数mm〜20mm以内に設定している。ここで、基準以上の高さを有する基板1が塗布ユニット部6内に進入して来ると、塗布ヘッド99の吐出口が基板1と接触して損傷するという問題が発生するため、塗布ユニット部6入口には基準以上の高さを有する基板の進入を阻止する門型形状の侵入阻止部材25が設けてある。
【0035】
図2(b)において、保守ユニット部5には、拭き取り機構部7が設けられている。この拭き取り機構部7は、両端をロール状に巻いたシート状の拭き取り部材70と、拭き取り部材70をロール状に保持するための一対のカートリッジ71と、カートリッジ71を保守ユニット部5に対して水平に移動可能に保持する駆動軸72と、水平移動させるための駆動力を駆動軸72に与える駆動機構73と、拭き取り機構部7を保守ユニット部5に取付けるための接続部材74から構成される。接続部材74のうちの1つは取り外し可能になっていて、カートリッジ71を交換できるようにしてある。
【0036】
拭き取り部材70は、保守ユニット部5の進行方向(図2(a)の矢印方向)の前端と後端でロール状に巻かれて、それぞれカートリッジ71に取付けられ、ロール形状を維持される。ロール間は塗布ヘッド99吐出口に当接できるようむき出しとなっている。この部分で塗布ヘッド99吐出口を拭き取り、拭き取り部材70に付着したインクを、拭き取り部材70内部へ毛細管現象によって浸透し吸収する。本実施例において、拭き取り部材70の材質は、コットンを原料とした不織布で構成されているが、パルプを原料とした紙でも良い。又、拭き取り部材70の幅は、保守ユニット部5のパッキン52の基板搬送方向間隔より狭く設定してある。
【0037】
前端と後端のカートリッジ71は、ロール状に巻いた拭き取り部材70をロールの形状に保持し、ロール間の張力を維持し、拭き取り部材70のむき出し部に水平方向のずれを生じないように、駆動軸72に取付けられる。なお、図示していないが、拭き取り部材70を巻き取る送り機構部を有している。
【0038】
上記拭き取り機構部7の構成部材は、複数の接続部材74によって保守ユニット部5の側面に、保守ユニット部5の上表面に対して水平に取付けられ、駆動機構73により、駆動軸72の延伸方向へ進退可能な構成となる。なお、図中では、煩雑になるため全数の記載を省略しているが、本実施例では、塗布ユニット部6のそれぞれの塗布ヘッド99の一列毎に一巻の拭き取り部材70を用意している。
【0039】
図3は、本実施形態で用いる塗布装置の塗布ユニット部6の上面図を示し、塗布ユニット部6および保守ユニット部5で使用される配管系を示す。
【0040】
塗布ユニット部6近傍には、上記各塗布ユニットにそれぞれの色のインクを供給するための、それぞれの色のインクボトル7b、8b、9b、10bと、インク供給系配管7p、8p、9p、10pが取付けてある。
【0041】
なお、インクボトルそのものは、的確にインクが供給できる場所であればどこに設けても良い。また、インクボトルへのインク供給用に大型の図示しない4色分のインクタンクをそれぞれの色のインクボトルに接続し、インクタンクを本装置周辺の任意の場所に設けても良い。
【0042】
また、塗布ヘッド99内部の洗浄を行うために、各色共通の洗浄液ボトル30が各色インクボトル近傍に設けられ、洗浄液を供給するための配管31が、それぞれのインク供給系配管における、塗布ヘッド99へインクを分配するための配管分岐部の直前付近に設けたそれぞれの色用の三方弁7f、8f、9f、10fに接続されている。
【0043】
なお、洗浄液ボトル30は、的確に洗浄液が供給できる場所であればどこに設けても良い。また、洗浄液ボトル30への洗浄液供給用に大型の図示しない洗浄液タンクを洗浄液ボトル30に接続し、洗浄液タンクを本装置周辺の任意の場所に設けても良い。
【0044】
保守ユニット部5近傍には、吸引溝51と連通し、それぞれの色の廃液を一ヶ所に集約する廃液配管系92と、それに連通し、一時的に廃液を蓄積する廃液ボトル90と、廃液ボトルと連通し、真空による負圧を発生させる真空発生手段91が設けられている。また、廃液ボトル90を負圧から大気圧の戻すための開放弁93が廃液ボトル90と真空発生手段91の間に設けてある。
【0045】
本実施例では、廃液ボトル90と各保守ユニットとを結ぶ配管系7e、8e、9e、10eの間に、それぞれの塗布ユニットを一つの真空発生手段で選択的に保守を行えるように、廃液用二方弁7g、8g、9g、10gを設けた。しかしこの構成に限らず、それぞれの色毎に廃液ボトルを設け、それぞれに真空発生手段91を設け、保守が必要とされる塗布ユニットに対応した真空発生手段91を起動させるような機構としても良い。
【0046】
図4は、本実施形態で用いる塗布装置の塗布ユニット部6と保守ユニット部5の動作に関する位置関係を示す。なお、図示する必要の無い構成部品については、図示を省略している。
【0047】
図4(a)において、塗布ユニット部6の最大移動可能高さにおけるその最下面すなわち塗布ヘッド99の吐出口面と、搬送ベルト12の搬送表面との高さを待機高さh1とした。また、図中点線部6dに示すように、塗布作業中における搬送ベルト12の搬送表面からの高さを塗布高さh2とする。そして、保守ユニット部5最上面すなわちパッキン52の最大突起部と、搬送ベルト12の搬送表面との高さを保守高さh3とし、基板1の厚さをh0とする。
【0048】
さらに、拭き取り機構部7での塗布ユニット部6のそれぞれの塗布ヘッドを拭き取る高さ位置をh5とし、この高さh5は、保守高さh3より高い位置とする。なお、この高さh5は拭き取り部材70が張力を加えている状態で、拭き取り部材70が、待機位置にあるときは張力を緩めて、塗布ヘッドの吐出面が保守高さh3よりも低い位置まで移動可能にしている。
【0049】
ここで、保守ユニット部5が塗布ユニット部6の充填もしくはキャッピングを行う場合、まず、塗布ユニット部6高さ範囲(待機高さ)をh4(h1>h4>h3)となる高さまで上昇させることになる。なお、保守ユニット5の最下面は、基板厚さh0以上であることは言うまでもない。
【0050】
また、保守ユニット部5が塗布ユニット部6の拭き取りを行う場合、塗布ユニット部6高さ範囲をh5以上でh1を越えない高さまで上昇させることになり、その拭き取り高さ範囲をh4dとする。
【0051】
以上により、保守ユニット部5は、塗布ユニット部6が塗布動作をしない位置(待機高さ範囲h4)に存在する時に生じる搬送ベルト12との隙間へ、搬送ベルト12へ搬送される基板1の厚さh0より高い高さ位置で、基板搬送面に対して水平移動し、塗布ユニット部6のそれぞれの塗布ヘッドを一括して各種保守作業を行える構成となっている。なお、塗布ユニット部6は、本実施例においては、塗布高さh2を下回って、搬送ベルト12の搬送面よりも低い位置まで下降可能としている。
【0052】
図4(b)において、拭き取り部材70の水平動作は図中矢印62となる。その範囲を可動範囲s1とし、拭き取り部材70の部材幅をs2とする。また、保守ユニット部5に設けられているパッキン52の幅をs3とし、長さをs4とする。そして、図中拭き取り部材70は実線と点線とで示してあり、実線の位置にある状態を待機状態70R、点線の位置にある状態を作動状態70Wとする。一つの保守ユニットに存在する三列の塗布ヘッド99は、互いを同じ間隔の隙間を置いて配置しており、その互いの隙間をs5とする。また、保守ユニット部5下面からの塗布ヘッド99の露出長さをh6とする。なお、塗布ヘッド吐出口の周縁部と、パッキン(幅s3および長さs4)とは略同一であることは前述した通りである。
【0053】
塗布ユニット部6が保守ユニット部5により保守動作(充填または洗浄)を受けているとき、拭き取り機構部は退避状態70Rに位置する。ここで、塗布ヘッド99の互いの隙間s5は拭き取り部材幅s2よりも大きく、かつ拭き取り部材幅s2はパッキン52の基板搬送方向間隔s6よりも小さい。また、拭き取り部材70の拭き取り高さh5は塗布ヘッド99の露出長さh6の範囲内にあるため、上記保守動作を行っている間、拭き取り部材70は塗布ヘッド99間の隙間に隠れる形態を取る。また、上記保守動作が終了し、拭き取り動作に移行する際、拭き取り部材は作動状態70Wに位置し、塗布ヘッド99吐出口を拭き取る。これにより、拭き取り動作位置へ少ない移動距離で移行できることから、速やかに拭き取りを行える構成となっている。
【0054】
次に、本発明の装置の動作を図5〜図7のフローチャートを用いて説明する。図5に装置全体の概略動作のフローチャートを示す。図6に塗布前処理のフローチャートを示す。図7に保守動作のフローチャートを示す。
【0055】
図5において、塗布装置を起動し、規定の初期設定作業を終えると、まず、塗布ユニット部6の保守作業(ステップ101)を行う。図7に示すように保守作業は、以下の項目を実施する。
【0056】
まず第一に、それぞれの塗布ヘッド99の内部清掃を実施する(ステップ301)。本実施例では、最初にイエロー成分塗布ユニット(Y)7hのインクジェットヘッド内部の清掃を行い、マゼンタ成分塗布ユニット(M)8h、シアン成分塗布ユニット(C)9h、ブラック成分塗布ユニット(K)10hの順に行うが、実際の作業はこの限りではなく、自由に決めて良い。
【0057】
具体的な塗布ヘッド99の内部清掃の手順は以下の通りである。まず、塗布ユニット部6を待機高さ範囲h4まで上昇させ、待機高さ範囲h4に到達し停止したことを確認し、保守ユニット部5を保守位置まで水平移動させる。なお、保守ユニット部5が搬送ベルト12上空に達し、水平移動を終えた際、保守ユニット部5に存在する全ての吸引溝51と、塗布ユニット部6下部に向けて露出する全ての塗布ヘッド99吐出口とが一致する位置となるように水平移動距離およびその進入角度が調整されていることは言うまでもない。
【0058】
そして、塗布ユニット部6を、保守ユニット部5最上面と当接させ、さらにパッキン52をわずかに潰す位置まで下降させる。これにより、それぞれの塗布ヘッド99吐出口と吸引溝51との密閉性を確保する。
【0059】
そして、イエロー成分(Y)供給配管系7pの区間内に設けてある供給用三方弁7fを洗浄液側に切り替え、同じく廃液配管系7eの区間内に設けてある廃液用電磁弁7gを開く。なお、この時他の廃液用電磁弁は閉じている。
【0060】
そして、真空発生装置92を規定時間起動させる。これによって廃液蓄積容器91内が負圧になり、その吸引力が吸引溝51を伝い、それぞれの塗布ヘッド99内部を伝うことより、洗浄液ボトルから洗浄液を吸い上げ、それぞれの塗布ヘッド99へ洗浄液が流し込まれる。上記規定時間経過後、大気開放弁44を開き、廃液配管系内を装置周辺と同じ圧力にする。
【0061】
そして、塗布ユニット部6を拭き取り高さh6より高い位置まで上昇させ、拭き取り部材70を作動状態70Wへ移動し、塗布ユニット部6を拭き取り高さh6まで下降させ、この状態でさらに塗布ヘッド99吐出口に対向しているパッキン52をわずかに潰す位置まで下降させる。これにより、吐出口およびパッキンに付着している洗浄液を拭き取り部材70に染み込ませて拭き取る(ステップ302)。拭き取り作業が終了次第、塗布ユニット部6を再び拭き取り高さh6より高い位置まで上昇させ、拭き取り部材70を待機状態70Rへ移動し、きれいな拭き取り部材70がむき出しになるよう図示していないカートリッジ71の巻取り機構を動作させる。
【0062】
そして、引き続きマゼンタ成分塗布ユニット(M)8hの塗布ヘッドの内部清掃を同じ要領で実施する。シアン成分塗布ユニット(C)9h、ブラック成分塗布ユニット(K)10hについても同様である。
【0063】
全ての塗布ヘッドの内部洗浄が終了した後、塗布ユニット部6を待機高さ範囲h4まで上昇させた後、保守ユニット部5を待機位置へ水平移動させる。以上で、塗布ヘッドの内部洗浄は終了する。
【0064】
続いて第二に、それぞれの塗布ヘッド99に対してインクの充填を行う(ステップ303)。本実施例では、最初にイエロー成分塗布ユニット(Y)7hのインク充填を行い、マゼンタ成分塗布ユニット(M)8h、シアン成分塗布ユニット(C)9h、ブラック成分塗布ユニット(K)10hの順に行うが、実際の作業はこの限りではなく、自由に決めて良い。
【0065】
まず、イエロー成分(Y)供給配管系7pの区間内に設けてある供給用三方弁7fをインク側に切り替え、同じく廃液配管系7eの区間内に設けてある廃液用電磁弁7gを開く。なお、この時他の廃液用電磁弁は閉じている。
【0066】
そして、塗布ユニット部6を待機高さ範囲h4まで上昇させ、待機高さ範囲h4に到達し停止したことを確認し、保守ユニット部5を保守位置まで水平移動させる。
【0067】
そして、塗布ユニット部6を、保守ユニット部5最上面と当接させ、さらにパッキン52をわずかに潰す位置まで下降させる。これにより、それぞれの塗布ヘッド99吐出口と吸引吸引溝51との密閉性を確保する。
【0068】
そして、真空発生装置92を規定時間起動させる。これによって廃液蓄積容器91内が負圧になり、その吸引力が吸引溝51を伝い、それぞれの塗布ヘッド99内部を伝うことより、インクボトルからインクを吸い上げ、それぞれの塗布ヘッド99に流し込まれる。上記規定時間経過後、大気開放弁93を開き、廃液配管系内を装置周辺と同じ圧力にする。
【0069】
そして、塗布ユニット部6を拭き取り高さh6より高い位置まで上昇させ、拭き取り部材70を作動状態70Wへ移動し、塗布ユニット部6を拭き取り高さh6まで下降させ、この状態でさらに塗布ヘッド99吐出口に対向しているパッキン52をわずかに潰す位置まで下降させる。これにより、吐出口およびパッキンに付着している洗浄液を拭き取り部材70に染み込ませて拭き取る(ステップ304)。拭き取り作業が終了次第、塗布ユニット部6を再び拭き取り高さh6より高い位置まで上昇させ、拭き取り部材70を待機状態70Rへ移動し、きれいな拭き取り部材70がむき出しになるよう図示していないカートリッジ71の巻取り機構を動作させる。そして、塗布ユニット部6を待機高さ範囲h4まで上昇させた後、保守ユニット部5を待機位置へ水平移動させる。
【0070】
以上で塗布準備動作は終了する。なお、本実施例では、塗布ヘッドの内部洗浄およびインクの充填終了毎に塗布ヘッド吐出口の拭き取り作業を行っているが、連続して行うのであればステップ302の拭き取り作業を省略しても良い。その際、ステップ301の最終段階での塗布ユニット部6を待機高さ範囲h4までの上昇作業を省略しても良い。また、塗布ヘッド内部が汚れていないと判断した場合、塗布ヘッドの内部洗浄および塗布ヘッド吐出口の拭き取り作業(ステップ301とステップ302)を省略しても良い。
【0071】
次に、本実施例での塗布前処理(ステップ102)について図6を用いて説明する。
【0072】
制御部14へ運転開始の指令を与え、搬送ベルト12が所定の速度に達した後、ローダ機構部2へ基板1を搭載し(ステップ201)、搭載した基板の枚数をカウントする(ステップ202)。なお、基板1を搭載するタイミングは、規定の時間測定値が経過した毎に行われる。続く位置決め機構部3では、所定の搬送幅位置へ基板1を位置決めする(ステップ203)。基板1の位置決めは、基板1を固定ガイド4aと基板の幅方向に移動可能な従動ガイド4bによって挟み込み、固定ガイド4aの厚み面と基板1の厚み面とを当接させることによって、搬送ベルトの幅方向での基板の位置が決定されることによってなる。
【0073】
なお、位置決め機構部3では、前記位置決め動作の他に、不良基板の排除(ステップ204)も行う。規定以上の厚さを有する不良基板や、たわみが大きく見かけ上規定以上の厚さとなっている不良基板を検出すると、制御部14は、ローダ機構部2への基板搭載を中止し、ローダ機構部2と位置決め機構部3の搬送系を停止し、その不良基板を排除するよう知らせる。その際、塗布ユニット部6において、基板1に塗布作業中であれば、塗布作業を完全に終了させた後、塗布ユニット部6の搬送系を停止する。
【0074】
以上で、塗布前処理は終了する。なお、次の動作を行う前に、塗布ユニット部6を規定の塗布位置h2まで下降させるが、そのタイミングはステップ101の保守作業終了直後に行っても良いし、ステップ102の塗布前処理の作業中に行っても良い。
【0075】
次に、本実施例での塗布動作について説明する。
【0076】
なお、塗布ユニット部6の入口には、直前の位置決め機構部3において検出しきれなかった不良基板を塗布ユニット部内へ進入させないよう、侵入阻止部材25が設けられてある。不良基板が搬送ベルト12によって搬送され、侵入阻止部材25に当接した際、制御装置13は塗布動作を保留し、さらに全搬送系を停止して、その不良基板を排除するよう知らせる。なお、当接したか否かを判定する手段は、侵入阻止部材25表面に取付けられた図示しない押圧認識センサによって行われる。これにより、確実に一定形状の基板が塗布されるようになる。
【0077】
基板1への塗布は、トリガーセンサ26によって基板1が搬送されてきたことを認識し、それぞれの塗布ヘッドに規定の吐出待ち時間をセットし、吐出待ち時間が経過した塗布ヘッド99から順に、規定吐出時間だけ吐出動作を行うことにより実施する。
【0078】
基板1の塗布動作が終了すると、基板1は搬送ベルト12によって出口側へ到達し、アンローダ部11の搬送系へ移動する(ステップ107)。その際の振動で色ずれが発生しないよう、搬送ベルト12とアンローダ部11の搬送系との高さは同一となっている。以上で基板1における塗装作業いわゆる加飾は終了する。
【0079】
次に、塗布ユニット部6の定期的な保守動作について説明する。 前記ステップ202によるカウントが規定の塗布終了枚数に達していなく、かつ、規定のクリーニング枚数に達する(ステップ105)と、一時的に基板1の搭載が行われなくなる。その後、全搬送系内に残存する基板がすべてアンローダ部11に移行したこと確認する。確認が終了次第、ステップ101に移行し、それぞれの塗布ヘッド99に対して、塗布ヘッドクリーニング(ステップ301)と、インクの充填(ステップ303)と、塗布ヘッド吐出口の拭き取り(ステップ302およびステップ304)を行う。以上で定期的な保守動作は完了し、次回のクリーニング枚数カウントが更新され、ローダによる基板の搬送が再開される。
【0080】
最後に、塗布ユニット部6の作業終了動作について説明する。 前記ステップ202によるカウントが規定の塗布終了枚数に達する(ステップ106)と、以降、基板1の搭載が行われなくなる。その後、全搬送系内に残存する基板がすべてアンローダ部11に移行したこと確認する。確認が終了次第、それぞれの塗布ヘッド99に対して、前記ステップ101と同様の塗布ヘッドクリーニング(ステップ301)と、インクの充填(ステップ303)と、塗布ヘッド吐出口の拭き取り(ステップ302およびステップ304)を行う(ステップ107)。
【0081】
そして、塗布ユニット部6を、保守ユニット部5最上面と当接させ、さらにパッキン52をわずかに潰す位置まで下降させる。そして、全ての廃液用電磁弁を閉じる(ステップ108)。これにより、全ての塗布ヘッド99の吐出口を密閉し外気に曝されるのを防ぐ。以上で作業終了動作は完了する。なお、ここで、次回の装置起動後に保守を行うものとして、上記ステップ107をまるごと省略し、ヘッド保護作業のみ実施しても良い。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、本発明では一つの保守ユニット部によって複数の塗布ヘッドに対して充填、拭き取り、キャッピングといった保守を行う。これにより、短時間で保守を行うことができ、また、保守ユニット部そのもののメンテナンスが容易に行え、複数のインクジェットヘッドの吐出特性を安定化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布装置の全体構成図である。
【図2】本発明の塗布装置の塗布ユニット部の概略図である。
【図3】本発明の塗布ユニット部及び、保守ユニット部の配管系を示す図である。
【図4】本発明の塗布ユニット部、及び保守ユニット部の位置関係を示す図である。
【図5】本発明の塗布装置の全体動作を説明するためのフローチャトである。
【図6】塗布前処理の動作のフローチャートである。
【図7】保守時の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1…基板、2…ローダ機構部、3…位置決め部、4位置決めガイド、5…保守ユニット、6…塗布ユニット、7…拭き取り機構部、11…アンローダ機構部、12…搬送ベルト、13…制御装置、14制御部、17…保守ユニット支持部材、18…ガイド、20…架台、21…ヘッド支持部材、26…トリガーセンサ、30…洗浄液ボトル、99…塗布ヘッド。

Claims (5)

  1. 基板を搬入するローダ機構部と、基板の位置を合わせる位置決め部と、基板面上に複数の異なる色のインクで塗装を施す複数のインク吐出ヘッドからなり上記基板を搬送する搬送機構を有する塗布ユニット部と、塗装を施された基板を装置外に搬出するアンローダ部と前記各部を制御する制御部からなる塗布装置において、
    前記塗布ユニット部の保守を行う保守ユニット部を設け、前記塗布ユニット側にインク吐出ヘッド内部を洗浄する洗浄液を供給する洗浄液供給機構部を設け、前記保守ユニット部が、前記インク吐出ヘッド内部のインクおよび洗浄液を吸引排出すると共に、インク吐出ヘッド内部にインクおよび洗浄液を充填するための吸引溝と、前記吸引溝と前記インク吐出ヘッドの吐出口周縁部との気密性を保持するパッキンとからなる充填機構部と、前記インク吐出ヘッドのインク吐出口とその周縁部を拭き取るための吸水性の部材からなる拭き取り機構部とを備えたことを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項1記載の塗布装置において、
    前記拭き取り機構は前記充填機構部の上部を移動させるための駆動機構を備え、待機時には拭き取り部材が前記パッキン間に退避する構成としたことを特徴とする塗布装置。
  3. 請求項1記載の塗布装置において、
    前記保守ユニット部は、その底部が、前記塗布ユニット部へ搬送される基板厚さより高い高さ位置で、前記塗布ユニット部の搬送機構の搬送面に対して水平移動可能な構成であることを特徴とする塗布装置。
  4. 請求項3記載の塗布装置において、
    前記保守ユニット部は、前記塗布ユニット部が塗付動作中である場合に、前記塗布ユニット部の搬送機構における搬送エリア外へ水平移動して退避することを特徴とする塗布装置。
  5. 請求項1または請求項3記載の塗布装置において、
    前記保守ユニット部は、前記塗付ユニット部が塗布動作しない場合、前記塗布ユニット下面と対向して当接し、前記塗布ユニットのインク吐出ヘッドを外気から遮断することにより前記インク吐出ヘッドの吐出口を保護する機能を備えていることを特徴とする塗布装置。
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