JP2004255312A - 液中分離洗浄方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体からなる混合物を安全に且つ環境汚染することなく、比重の大きいものと小さいものに分離し且つ洗浄できるようにすることである。
【解決手段】有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体11,12からなる混合物を、液中で分離・洗浄する方法であって、容器1の傾斜面に投入した混合物を洗浄液に浸すと共に、傾斜面Kに振動を与えることにより、混合物を洗浄しながら傾斜面の上部には比重の大きい物体を、傾斜面の下部には比重の小さい物体をそれぞれ移動させることを特徴とする。分離・洗浄装置は、洗浄液を流す樋状の容器を傾斜して設け、容器上方を混合物の投入位置とし、容器の振動装置を設ける。洗浄液を流す樋状の容器を傾斜して設ける代わりに、洗浄液を入れるケース状の容器の底に傾斜面を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体11,12からなる混合物を、液中で分離・洗浄する方法であって、容器1の傾斜面に投入した混合物を洗浄液に浸すと共に、傾斜面Kに振動を与えることにより、混合物を洗浄しながら傾斜面の上部には比重の大きい物体を、傾斜面の下部には比重の小さい物体をそれぞれ移動させることを特徴とする。分離・洗浄装置は、洗浄液を流す樋状の容器を傾斜して設け、容器上方を混合物の投入位置とし、容器の振動装置を設ける。洗浄液を流す樋状の容器を傾斜して設ける代わりに、洗浄液を入れるケース状の容器の底に傾斜面を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体からなる混合物を洗浄しながら物体ごとに分離する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
混合物を分離する方法としては、混合物に空気流を作用させて、重量物と軽量物を分別する方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−285454号公報(第1頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−136924号公報(第1頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、混合物中に有害物(例えばPCB)が付着又は染み込んでいる場合に、空気流を作用させると、有害物が空気中に飛散することから、作業者の安全上や環境上、好ましくない。また、混合物を物体ごとに分離したとしても、その物体には有害物が付着等しているので、そのままでは再利用できず、別途、洗浄する手間がかかる。
【0005】
そこで本発明の共通の解決課題は、有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体からなる混合物を、安全に且つ環境汚染することなく、比重の大きいものと小さいものに分離し且つ洗浄できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明が分離・洗浄する混合物は、有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体からなるものである。
【0007】
請求項1の発明の方法は、容器の傾斜面に投入した混合物を洗浄液に浸すと共に、傾斜面に振動を与えることにより、混合体を洗浄しながら傾斜面の上部には比重の大きい物体を、傾斜面の下部には比重の小さい物体をそれぞれ移動させることを特徴とする。
【0008】
有害物とは、例えばPCBが挙げられる。比重の大きい物体とは、例えば金属、陶磁器、或いはこれらの複合体である。比重の小さい物体とは、例えば紙、合成樹脂、繊維である。混合物の具体例としては、PCB入り絶縁油を用いた変圧器のコイル(紙と銅線からなる)を破砕したものや、PCB入り絶縁油を用いたコンデンサの素子(アルミ箔と絶縁紙を重ねた状態で折り畳んだもの)を破砕したもの等が挙げられる。
【0009】
洗浄液は、有害物を洗浄する効果を有するものであれば良く、水に代表される水溶液も含まれるものとする。また、有害物よりも比重が小さいものを用いることが望ましい。傾斜面は、平面であっても良いし、その他の形状、例えばU字状に彎曲した面であっても良い。傾斜面の角度は、混合体が自重により自然と落下しない程度とする。
【0010】
傾斜面による落下作用、振動によって比重の異なる物体間に生ずる慣性差、洗浄液の抵抗を受けて、混合体は、比重の大きいものと小さいものに分けられる。
【0011】
請求項2の発明の装置は、洗浄液を流す樋状の容器を傾斜して設け、容器上方を混合物の投入位置とし、容器の振動装置を設け、洗浄液の流下作用と振動装置の振動作用により、容器の上部には比重の大きい物体を、容器の下部には比重の小さい物体を移動させることを特徴とする。
【0012】
容器に洗浄液を注ぐ位置は、限定しないが、混合物が洗浄液の流下作用を受けやすくするには、混合物の投入位置よりも傾斜方向上側に位置することが望ましい。
【0013】
洗浄液を流す樋状の容器を傾斜して設ける代わりに、請求項3の発明のように、洗浄液を入れるケース状の容器の底に傾斜面を設けても良い。
【0014】
洗浄液が入った容器の上方から混合物を投入すれば、傾斜面に落下して、振動等の作用によって混合物は比重の小さいものと大きいものに分けられる。
【0015】
この場合は、請求項2の発明と比べて、混合物が洗浄液中を落下して傾斜面に到達する間に、充分に洗浄されると共に、洗浄液の振動を受けて混合物の絡み合いがほぐれやすくなる。また、請求項2の発明と比べれば、容器の深さによる水圧を受けることによっても、混合物の絡み合いがほぐれやすくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の液中分離洗浄装置の第一例は図1に示すように、傾斜する樋状の容器1と、容器1の傾斜方向中間部の上方に配置したホッパー2と、ホッパー2よりも上流側の上方に配置した洗浄液供給手段3と、容器1を振動させる振動装置4と、容器1の上端及び下端下方にそれぞれ配置した脱液装置5、6とから構成してある。
【0017】
容器1は断面U字状で、そのU字部分全体が傾斜面Kとなっており、底には振動装置4が取り付けてある。振動装置4は、容器1を傾斜方向に振動させるものである。また、容器1はその底面を弾性部材7を介してフレーム8で支持し、弾性部材7によって振動を妨げないようにする。弾性部材7としては、例えばスプリングが挙げられる。
【0018】
洗浄液供給手段3は、図示しないポンプからホース9を介して洗浄液10を流すものである。
【0019】
脱液装置5,6は、物体11,12と洗浄液10を分離してそれぞれ回収するものである。比重の大きい物体11は図面では四角形、比重の小さい物体12は円形で示してある。比重の大きい物体用の脱液装置5は、洗濯機の脱水装置と同様に遠心力を利用して、物体11と洗浄液10を分離する。具体的には、外ケース13の内側にドラム14を、その鉛直方向を中心にして回転可能に設けると共に、外ケース13の天井部に取込口15を有し、ドラム14の底に中央部が深い球面状の上げ底16を固定してある。また、ドラム14は、筒状の周壁と底を二重壁構造にすると共にその内部に液回収空間17を設け、ドラム14に入れた物体と洗浄液は、遠心力と底の球面形状によって外側に向かいながら上昇して内側の周壁に到達し、周壁にあけた小さい抜穴(図示省略)から洗浄液を液回収空間17に取り込み、一方、物体11は内側の周壁の上端を越えてドラム14と外ケース13の間を通過して回収される。
【0020】
比重の小さい物体用の脱液装置6は、具体的には搾油機を用いる。凸形状の上型18を外した状態で、凹形状の下型19に比重の小さい物体12を洗浄液10ごと落下させて投入し、投入終了後に下型19に上型18を押し込むと、その圧力によって洗浄液10のみが下型の抜穴20から外部に排出される。一方、比重の小さい物体12は抜穴20を通過することなく下型19内に留まる。なお、図面では抜穴20を明確に示すために大きく書いてあるので、抜穴20を物体が通過するように見える。
【0021】
上述した第一例に使用する混合物は、各物体の大きさが揃っており(数mm程度)、比重の異なる物体同士が絡み合ってないものが適している。
【0022】
第一例は以下の要領で使用する。まず、振動装置4を駆動して容器1を振動させると共に、洗浄液10をホース9から容器1に流しておき、それから混合物をホッパー2から容器1上に投入する。すると、混合物が洗浄液10に浸された状態となりながら、洗浄液10の流れと容器1の振動によって、比重の小さい物体12は大半の洗浄液10と一緒に下流側に流れて容器1の傾斜方向下端から落下し、一方、比重の大きい物体11は残りの洗浄液と一緒に上流側に移動して容器1の傾斜方向上端から落下する。落下した物体11,12は何れも洗浄液10と一緒に脱液装置5,6にそのまま投入される。そして、各脱液装置5,6によって、洗浄液10が物体11,12と分離される。
【0023】
比重の小さい物体用の脱液装置5の別の例は図2に示すように、スクリューコンベヤ21であって、図示しないフレームで筒体22を傾斜して支持してあり、筒体22の長手方向中間部分に供給ホッパー23を内部に連通して設け、筒体22内でスクリュー軸24を回転可能に設けたものである。このようにすれば、洗浄液が筒体22の傾斜下端から排出され、比重の小さい物体が筒体22の傾斜上端から排出される。
【0024】
本発明の液中分離洗浄装置の第二例は図3に示すように、洗浄液を入れるケース状の容器1の底に傾斜面Kを設け、傾斜面Kの下端に段差状に深い陥没部25を有し、陥没部25には籠状の回収ケース26を配置し、流れ発生手段27によって、傾斜面Kに沿って上方から下方に向かって洗浄液の流れを起こすことを特徴とする。
【0025】
容器1は、洗浄液10を入れて振動させるので、洗浄液10が周囲に飛散しないように、蓋を被せることが望ましい。但し、蓋にはホッパーの真下部分と、傾斜面の上端部にそれぞれ抜穴をあけて、混合物の投入並びに比重の大きい物体の排出を妨げないようにする。
【0026】
容器の振動装置4は、シリンダ28を用い、ピストンロッド29にリンク機構30を連結し、リンク機構30の先端を容器1の底に連結したもので、ピストンロッド29の往復動で、容器1が傾斜方向に沿って振動する。
【0027】
流れ発生手段27は、ホース9から洗浄液10を傾斜面に沿って下向きに供給することによって分離を促進するもので、容器1内の洗浄液をポンプで回収しつつ(図示省略)、その回収した洗浄液をホース9から供給する。
【0028】
第二例に使用する混合物は、比重の異なる物体11,12同士が絡み合ってないもの、絡み合っているもの何れでもよく、大きさが数cm程度のものに適している。
【0029】
上述した第二例は以下の要領で使用する。まず、容器1に洗浄液10を予め入れておく。そして、混合物を傾斜面Kの上方から投入し、振動装置4を振動させる。そうすると、振動作用と洗浄液の抵抗を受けて、比重の小さい物体12は傾斜面の下に移動して回収ケース26に貯まり、一方、比重の大きい物体11は傾斜面Kの上に移動し、傾斜面Kの上端から落下して脱液装置5に投入される。回収ケース26を引き上げて、籠の網目から洗浄液10を充分に落としてから、脱液装置6に入れる。そして、各脱液装置5,6で、物体11,12と洗浄液10に分離される。
【0030】
本発明は上記実施例に限定されない。例えば、各脱液装置5,6にて回収した洗浄液10を、再度、容器1内に投入することによって、洗浄液10の再利用を図ることもできる。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、傾斜面による落下作用と振動作用の相乗作用によって、比重の大きい物体と比重の小さい物体を分離する。そして、洗浄液に浸された状態で混合物に振動を与えるので、分離と有害物の洗浄が一挙に行われる。また、混合物が洗浄液に浸されているので、分離作業中に混合物中の有害物が空気中に飛散するのを防止でき、その結果、分離洗浄作業が安全にでき、環境に好適でもある。
【0032】
請求項2の発明であれば、洗浄液の流下作用を利用することから、比重の小さい物体はその流下作用によって、迅速に落下する。従って、比重の異なる物体同士が絡み合ってない混合物を、分離するのに適している。
【0033】
請求項3の発明であれば、容器内に入れた洗浄液の抵抗を受けることから、比重の異なる物体同士が絡み合っている混合物を、分離することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液中分離洗浄装置の第一例を示す断面図である。
【図2】脱液装置の別の例を示す断面図である。
【図3】本発明の液中分離洗浄装置の第二例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容器
4 振動装置
10 洗浄液
11 物体(比重の大きい物体)
12 物体(比重の小さい物体)
K 傾斜面
【発明の属する技術分野】
本発明は、有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体からなる混合物を洗浄しながら物体ごとに分離する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
混合物を分離する方法としては、混合物に空気流を作用させて、重量物と軽量物を分別する方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−285454号公報(第1頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−136924号公報(第1頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、混合物中に有害物(例えばPCB)が付着又は染み込んでいる場合に、空気流を作用させると、有害物が空気中に飛散することから、作業者の安全上や環境上、好ましくない。また、混合物を物体ごとに分離したとしても、その物体には有害物が付着等しているので、そのままでは再利用できず、別途、洗浄する手間がかかる。
【0005】
そこで本発明の共通の解決課題は、有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体からなる混合物を、安全に且つ環境汚染することなく、比重の大きいものと小さいものに分離し且つ洗浄できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明が分離・洗浄する混合物は、有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体からなるものである。
【0007】
請求項1の発明の方法は、容器の傾斜面に投入した混合物を洗浄液に浸すと共に、傾斜面に振動を与えることにより、混合体を洗浄しながら傾斜面の上部には比重の大きい物体を、傾斜面の下部には比重の小さい物体をそれぞれ移動させることを特徴とする。
【0008】
有害物とは、例えばPCBが挙げられる。比重の大きい物体とは、例えば金属、陶磁器、或いはこれらの複合体である。比重の小さい物体とは、例えば紙、合成樹脂、繊維である。混合物の具体例としては、PCB入り絶縁油を用いた変圧器のコイル(紙と銅線からなる)を破砕したものや、PCB入り絶縁油を用いたコンデンサの素子(アルミ箔と絶縁紙を重ねた状態で折り畳んだもの)を破砕したもの等が挙げられる。
【0009】
洗浄液は、有害物を洗浄する効果を有するものであれば良く、水に代表される水溶液も含まれるものとする。また、有害物よりも比重が小さいものを用いることが望ましい。傾斜面は、平面であっても良いし、その他の形状、例えばU字状に彎曲した面であっても良い。傾斜面の角度は、混合体が自重により自然と落下しない程度とする。
【0010】
傾斜面による落下作用、振動によって比重の異なる物体間に生ずる慣性差、洗浄液の抵抗を受けて、混合体は、比重の大きいものと小さいものに分けられる。
【0011】
請求項2の発明の装置は、洗浄液を流す樋状の容器を傾斜して設け、容器上方を混合物の投入位置とし、容器の振動装置を設け、洗浄液の流下作用と振動装置の振動作用により、容器の上部には比重の大きい物体を、容器の下部には比重の小さい物体を移動させることを特徴とする。
【0012】
容器に洗浄液を注ぐ位置は、限定しないが、混合物が洗浄液の流下作用を受けやすくするには、混合物の投入位置よりも傾斜方向上側に位置することが望ましい。
【0013】
洗浄液を流す樋状の容器を傾斜して設ける代わりに、請求項3の発明のように、洗浄液を入れるケース状の容器の底に傾斜面を設けても良い。
【0014】
洗浄液が入った容器の上方から混合物を投入すれば、傾斜面に落下して、振動等の作用によって混合物は比重の小さいものと大きいものに分けられる。
【0015】
この場合は、請求項2の発明と比べて、混合物が洗浄液中を落下して傾斜面に到達する間に、充分に洗浄されると共に、洗浄液の振動を受けて混合物の絡み合いがほぐれやすくなる。また、請求項2の発明と比べれば、容器の深さによる水圧を受けることによっても、混合物の絡み合いがほぐれやすくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の液中分離洗浄装置の第一例は図1に示すように、傾斜する樋状の容器1と、容器1の傾斜方向中間部の上方に配置したホッパー2と、ホッパー2よりも上流側の上方に配置した洗浄液供給手段3と、容器1を振動させる振動装置4と、容器1の上端及び下端下方にそれぞれ配置した脱液装置5、6とから構成してある。
【0017】
容器1は断面U字状で、そのU字部分全体が傾斜面Kとなっており、底には振動装置4が取り付けてある。振動装置4は、容器1を傾斜方向に振動させるものである。また、容器1はその底面を弾性部材7を介してフレーム8で支持し、弾性部材7によって振動を妨げないようにする。弾性部材7としては、例えばスプリングが挙げられる。
【0018】
洗浄液供給手段3は、図示しないポンプからホース9を介して洗浄液10を流すものである。
【0019】
脱液装置5,6は、物体11,12と洗浄液10を分離してそれぞれ回収するものである。比重の大きい物体11は図面では四角形、比重の小さい物体12は円形で示してある。比重の大きい物体用の脱液装置5は、洗濯機の脱水装置と同様に遠心力を利用して、物体11と洗浄液10を分離する。具体的には、外ケース13の内側にドラム14を、その鉛直方向を中心にして回転可能に設けると共に、外ケース13の天井部に取込口15を有し、ドラム14の底に中央部が深い球面状の上げ底16を固定してある。また、ドラム14は、筒状の周壁と底を二重壁構造にすると共にその内部に液回収空間17を設け、ドラム14に入れた物体と洗浄液は、遠心力と底の球面形状によって外側に向かいながら上昇して内側の周壁に到達し、周壁にあけた小さい抜穴(図示省略)から洗浄液を液回収空間17に取り込み、一方、物体11は内側の周壁の上端を越えてドラム14と外ケース13の間を通過して回収される。
【0020】
比重の小さい物体用の脱液装置6は、具体的には搾油機を用いる。凸形状の上型18を外した状態で、凹形状の下型19に比重の小さい物体12を洗浄液10ごと落下させて投入し、投入終了後に下型19に上型18を押し込むと、その圧力によって洗浄液10のみが下型の抜穴20から外部に排出される。一方、比重の小さい物体12は抜穴20を通過することなく下型19内に留まる。なお、図面では抜穴20を明確に示すために大きく書いてあるので、抜穴20を物体が通過するように見える。
【0021】
上述した第一例に使用する混合物は、各物体の大きさが揃っており(数mm程度)、比重の異なる物体同士が絡み合ってないものが適している。
【0022】
第一例は以下の要領で使用する。まず、振動装置4を駆動して容器1を振動させると共に、洗浄液10をホース9から容器1に流しておき、それから混合物をホッパー2から容器1上に投入する。すると、混合物が洗浄液10に浸された状態となりながら、洗浄液10の流れと容器1の振動によって、比重の小さい物体12は大半の洗浄液10と一緒に下流側に流れて容器1の傾斜方向下端から落下し、一方、比重の大きい物体11は残りの洗浄液と一緒に上流側に移動して容器1の傾斜方向上端から落下する。落下した物体11,12は何れも洗浄液10と一緒に脱液装置5,6にそのまま投入される。そして、各脱液装置5,6によって、洗浄液10が物体11,12と分離される。
【0023】
比重の小さい物体用の脱液装置5の別の例は図2に示すように、スクリューコンベヤ21であって、図示しないフレームで筒体22を傾斜して支持してあり、筒体22の長手方向中間部分に供給ホッパー23を内部に連通して設け、筒体22内でスクリュー軸24を回転可能に設けたものである。このようにすれば、洗浄液が筒体22の傾斜下端から排出され、比重の小さい物体が筒体22の傾斜上端から排出される。
【0024】
本発明の液中分離洗浄装置の第二例は図3に示すように、洗浄液を入れるケース状の容器1の底に傾斜面Kを設け、傾斜面Kの下端に段差状に深い陥没部25を有し、陥没部25には籠状の回収ケース26を配置し、流れ発生手段27によって、傾斜面Kに沿って上方から下方に向かって洗浄液の流れを起こすことを特徴とする。
【0025】
容器1は、洗浄液10を入れて振動させるので、洗浄液10が周囲に飛散しないように、蓋を被せることが望ましい。但し、蓋にはホッパーの真下部分と、傾斜面の上端部にそれぞれ抜穴をあけて、混合物の投入並びに比重の大きい物体の排出を妨げないようにする。
【0026】
容器の振動装置4は、シリンダ28を用い、ピストンロッド29にリンク機構30を連結し、リンク機構30の先端を容器1の底に連結したもので、ピストンロッド29の往復動で、容器1が傾斜方向に沿って振動する。
【0027】
流れ発生手段27は、ホース9から洗浄液10を傾斜面に沿って下向きに供給することによって分離を促進するもので、容器1内の洗浄液をポンプで回収しつつ(図示省略)、その回収した洗浄液をホース9から供給する。
【0028】
第二例に使用する混合物は、比重の異なる物体11,12同士が絡み合ってないもの、絡み合っているもの何れでもよく、大きさが数cm程度のものに適している。
【0029】
上述した第二例は以下の要領で使用する。まず、容器1に洗浄液10を予め入れておく。そして、混合物を傾斜面Kの上方から投入し、振動装置4を振動させる。そうすると、振動作用と洗浄液の抵抗を受けて、比重の小さい物体12は傾斜面の下に移動して回収ケース26に貯まり、一方、比重の大きい物体11は傾斜面Kの上に移動し、傾斜面Kの上端から落下して脱液装置5に投入される。回収ケース26を引き上げて、籠の網目から洗浄液10を充分に落としてから、脱液装置6に入れる。そして、各脱液装置5,6で、物体11,12と洗浄液10に分離される。
【0030】
本発明は上記実施例に限定されない。例えば、各脱液装置5,6にて回収した洗浄液10を、再度、容器1内に投入することによって、洗浄液10の再利用を図ることもできる。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、傾斜面による落下作用と振動作用の相乗作用によって、比重の大きい物体と比重の小さい物体を分離する。そして、洗浄液に浸された状態で混合物に振動を与えるので、分離と有害物の洗浄が一挙に行われる。また、混合物が洗浄液に浸されているので、分離作業中に混合物中の有害物が空気中に飛散するのを防止でき、その結果、分離洗浄作業が安全にでき、環境に好適でもある。
【0032】
請求項2の発明であれば、洗浄液の流下作用を利用することから、比重の小さい物体はその流下作用によって、迅速に落下する。従って、比重の異なる物体同士が絡み合ってない混合物を、分離するのに適している。
【0033】
請求項3の発明であれば、容器内に入れた洗浄液の抵抗を受けることから、比重の異なる物体同士が絡み合っている混合物を、分離することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液中分離洗浄装置の第一例を示す断面図である。
【図2】脱液装置の別の例を示す断面図である。
【図3】本発明の液中分離洗浄装置の第二例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容器
4 振動装置
10 洗浄液
11 物体(比重の大きい物体)
12 物体(比重の小さい物体)
K 傾斜面
Claims (3)
- 有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体(11,12)からなる混合物を、液中で分離・洗浄する方法であって、
容器(1)の傾斜面に投入した混合物を洗浄液(10)に浸すと共に、傾斜面(K)に振動を与えることにより、混合物を洗浄しながら傾斜面の上部には比重の大きい物体(11)を、傾斜面の下部には比重の小さい物体(12)をそれぞれ移動させることを特徴とする液中分離洗浄方法。 - 有害物が付着又は染み込んだ比重の異なる物体(11,12)からなる混合物を、液中で分離・洗浄する装置であって、
洗浄液(10)を流す樋状の容器(1)を傾斜して設け、容器上方を混合物の投入位置とし、容器の振動装置(4)を設け、洗浄液の流下作用と振動装置の振動作用により、容器の上部には比重の大きい物体(11)を、容器の下部には比重の小さい物体(12)を移動させることを特徴とする液中分離洗浄装置。 - 洗浄液(10)を流す樋状の容器(1)を傾斜して設ける代わりに、洗浄液(10)を入れるケース状の容器(1)の底に傾斜面(K)を設けることを特徴とする請求項2記載の液中分離洗浄装置。
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2003
- 2003-02-26 JP JP2003049484A patent/JP2004255312A/ja active Pending
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