JP2004252733A - 画像処理システム、画像処理用プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影条件等の変化の影響が少ない、正確な変化抽出を行う。
【解決手段】画像処理システムは、入力装置101と、出力装置102と、表示装置103と、処理装置104および記憶装置105とを備える。処理装置104は、影データ処理部107と、多角形領域データ抽出処理部108と、変化抽出処理部109とを含み、例えば一連の処理を実行するためのプログラム106により構成される。記憶装置105には、画像の撮影日時と、撮影地点の緯度及び経度等の撮影情報と、を含む元画像データ110と、影データ111と、多角形領域データ112と、をそれぞれ格納する領域が設けられている。上記システムにより、衛星や航空機などから同じ領域の地表を撮影した観測画像情報を解析し、画像間で変化があった領域を抽出する際に、まず各画像の影の影響を除去した後に画像の抽出を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】画像処理システムは、入力装置101と、出力装置102と、表示装置103と、処理装置104および記憶装置105とを備える。処理装置104は、影データ処理部107と、多角形領域データ抽出処理部108と、変化抽出処理部109とを含み、例えば一連の処理を実行するためのプログラム106により構成される。記憶装置105には、画像の撮影日時と、撮影地点の緯度及び経度等の撮影情報と、を含む元画像データ110と、影データ111と、多角形領域データ112と、をそれぞれ格納する領域が設けられている。上記システムにより、衛星や航空機などから同じ領域の地表を撮影した観測画像情報を解析し、画像間で変化があった領域を抽出する際に、まず各画像の影の影響を除去した後に画像の抽出を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理技術に関し、より詳細には、衛星や航空機を用いて異なる時間に同じ地点を撮影した複数の画像データを解析し、画像間の変化を抽出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住宅等の建造物及び道路などの地理的情報を表す住宅地図や地形図等を更新するために、調査員等が現地調査を行って人為的に情報収集を行っていた。これに対して、近年、同じ地点を写した航空写真又は衛星写真を用いて、変化した領域を安価かつ効率的に調査する方法が開発された。このような画像を用いる方法として、過去に撮影された画像と新規に同地点を撮影した画像とを比較することにより変化している領域を抽出する変化領域抽出手法が提案されている。
【0003】
具体的には、比較対象となる2枚の画像の位置合わせを行うために、各々の画像を正射影に投影したオルソ画像に変換した後、過去のオルソ画像と新規のオルソ画像とを比較して変化領域を抽出する(非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
「撮影時期の異なる航空写真からの建造物変化抽出手法」、電子情報通信学会パターン認識とメディア理解研究会、PRMU121−28,1997。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような航空写真等における変化領域抽出方法では、2つの同地点を撮影した画像データを、対応する画素単位で比較し、その輝度情報と色情報との違いに基づいて変化をチェックする。しかしながら、このような方法によれば、両画像間で日照条件や大気の情報等の撮影条件が異なる場合に、色情報や輝度情報が大きく異なることがあり、本当に変化があった部分のみを抽出することは難しい。撮影条件による差を小さくするために何らかの補正が行われる場合もあるが、補正による画像の変化がノイズとなり、かえって変化が分かりにくくなることも多い。
【0006】
例えば、画像内に影が多く含まれる場合、影の有無による画素の差が非常に大きいため、影の形の違いを変化領域と誤認識する可能性がある。さらに、影の中に含まれる部分(以下「影領域」と称する。)は、影の中に含まれない部分(以下「非影領域」と称する。)に比べて輝度の変化が少ないため、変化がチェックしにくい。
【0007】
本発明は、上記影領域の影響を除去し、撮影対象が同じであるが撮影条件が異なる画像における変化の抽出を容易にする画像処理技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、ある撮影対象を撮影した複数の画像における影の影響を除去する影除去処理ステップと、前記影除去処理後のそれぞれの画像における多角形領域データを抽出する多角形領域データ抽出処理ステップと、前記多角形領域データ抽出処理ステップにおいて抽出されたデータに基づいて、複数の前記画像間の変化を抽出する変化抽出処理ステップとをコンピュータに実行させる画像処理用プログラムが提供される。
【0009】
前記影除去ステップは、撮影時刻が略等しい複数の画像を重ね合わせて比較することにより複数の画像間における変化を抽出し、該変化分が少なくなるように前記複数の画像のうち少なくとも一方の画像を処理する第1のステップと、該第1のステップにより処理された画像と、比較対象となった画像と、を合成する第2のステップとを含むのが好ましい。
【0010】
上記技術を用いると、影の影響を除去した後に、複数の画像間の比較を行うため、画像変化の抽出が簡単になる。
【0011】
本発明の他の観点によれば、撮影条件が近似する複数の画像における同じ事物の影を比較する影比較処理ステップと、該影比較処理ステップによる比較結果に基づいて前記事物の変化を推測するステップとをコンピュータに実行させる画像処理プログラムが提供される。
【0012】
上記技術を用いると、取り扱いが容易な影を基準として画像間の変化の抽出を行うため、変化抽出処理が簡単になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像処理技術では、画像の変化を画素単位で分析する代わりに、意味情報である画像内のエッジを多角形により画定しているエッジの情報を分析して比較する。この際、まず、画像に対する影除去処理を行った後に、多角形領域を抽出し、抽出した多角形領域を複数の画像で比較することにより、画像間の変化を抽出する。この際、多角形領域情報は、画像上の一点から放射状に伸ばした直線とエッジの交点を求め、それを連結することによって画像上の多角形領域データを抽出する方法(直線交点法)を用いて自動的に行うことができる。
【0014】
この方法は、画像上の1点(以下「シード点」と称する。)を決定し、このシード点から等角度間隔で全方位に直線を伸ばし、直線とエッジとの交点を求め、交点を結ぶことにより画像内の多角形領域を抽出する方法である。シード点を自動的に決定すれば、画像内の全ての多角形領域の認識も自動的に行うことができる。
【0015】
また、異なる画像間において影領域を比較することにより、事物、例えば建物の変化に関して推定することも可能である。
【0016】
以下、本発明の一実施の形態による画像処理技術について図面を参照して説明する。本実施の形態による画像処理技術は、衛星や航空機などの高度飛翔体から地表を撮影した観測画像情報及び比較対象の画像又は画像IDを入力とし、自動処理によって両画像間に変化がある領域を抽出し、出力する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態による画像処理システムの全体構成例を示す図である。本実施の形態による画像処理システムは、図1に示すように、入力装置101と、プリンタ等の出力装置102と、ディスプレイ等の表示装置103と、処理装置104および記憶装置105とを備える。処理装置104は、影データ処理部107と、多角形領域データ抽出処理部108と、変化抽出処理部109とを含み、例えば一連の処理を実行するためのプログラム106により構成される。
【0018】
記憶装置105には、画像の撮影日時と、撮影地点の緯度及び経度等の撮影情報と、を含む元画像データ110と、影データ111と、多角形領域データ112と、をそれぞれ格納する領域が設けられている。
【0019】
本実施の形態による画像処理システムは、衛星や航空機などの高度飛翔体から地表を撮影した観測画像データと比較したい対象画像とに基づいて、これらのデータに対して一連のプログラム106を実行する。元画像データ110及び各処理を行うことにより得られた影データ111及び多角形領域データ112は、記憶装置105に格納され、その後の比較及びデータ分析などに利用できる。
【0020】
影データ111と、多角形領域データ112とのそれぞれの詳細について図2及び図3を参照して説明する。図1も適宜参照する。図2は、本実施の形態による画像処理システムで実行される処理の過程で作成された影データ(影画像)111の一例を示す図である。影データ111は、例えば、元画像110に対して影の部分を最低輝度値で、影でない部分を最高輝度値で置換した2値画像データにより表現することができる。同じく、影データ111には、元画像データ110とその撮影状況(撮影時期、YY年M/D午前9:00、撮影高度…等)とが関連付けされて格納される。影データ111は、影データ処理部107で利用される。
【0021】
尚、撮影時間が近い画像間においては、影データ111自体を比較分析することで変化領域抽出を行うことも可能である。この点に関しては、図15を参照して後述する。
【0022】
図3は、本実施の形態による画像処理システムにより実行される処理の過程で作成される多角形領域データ112の一構成例を示す図である。多角形領域データは、多角形領域管理情報と、多角形領域情報と、多角形領域画像情報との3種類の情報を含んで構成されている。
【0023】
図3(A)に示すように、多角形領域管理情報は、多角形領域情報をまとめた統計情報及び各多角形領域情報を格納する。具体的には、当多角形領域管理情報を一意に識別するためのID301と、処理を行う以前の画像を一意に識別する元画像ID302と、対応する多角形領域画像情報を一意に識別するための多角形領域画像ID303と、これらの多角形領域管理情報が登録している多角形領域数304と、全登録多角形領域の平均面積305と、登録している各多角形領域情報306及び307などが格納される。
【0024】
図3(B)に示す多角形領域情報は、各多角形領域の詳細情報を格納する。具体的には、多角形領域情報を一意に識別するためのID311と、多角形領域の面積312と、多角形領域の中心座標313と、元画像の多角形領域内の平均輝度等の特徴量314と、多角形領域を形成する頂点の数315と、各頂点の座標316及び317などを含んでいる。
【0025】
図3(C)に示す多角形領域画像情報は、通常の画像情報と同様の形式で示されるデータであり、簡易な表示用と、座標から多角形領域データへの逆引き用等に用いることができる。より詳細には、モノクロ画像の形式で、各画素のデータに、多角形領域外画素、境界線画素、多角形領域内画素が識別できる値を格納する。特に、1つの画素が1つの多角形領域情報にのみ属する場合は、多角形領域内画素値に多角形領域情報のID(311)を用いることにより多角形領域情報との対応を取ることも出来る。
【0026】
図4は、図1中の処理装置104が実行するプログラム106の処理概要を示すフローチャート図である。本実施の形態による画像処理システムは、このフローチャート図に従って変化領域を抽出する。まず、ステップ401において観測された画像データを読み込み、記憶装置に格納する。次に、ステップ402において影データ処理を行うとともに、影データ111を記憶装置105内に格納する。影除去処理の詳細は図5を参照して後述する。
【0027】
次に、ステップ403において多角形領域データ抽出処理を行い、得られた多角形領域データ112を記憶装置105に格納する。多角形領域データ抽出処理の詳細は図8を参照して後述する。変化抽出処理を行う対象の画像に関する影データや多角形領域データが無い場合には、対象の画像に対してステップ402、403を繰り返す。
【0028】
次に、作成された影データや多角形領域データと、比較対象の影データや多角形領域データとを用いて、ステップ404において変化抽出処理を行う。変化抽出処理の詳細は図13を参照して後述する。ステップ405において、ステップ404で得られたデータを出力及び保存し、処理を終了する。
【0029】
図5は、図4における影データ処理(ステップ402)の詳細を示すフローチャート図である。影データ処理では、画像内の影部分を特定するとともに、その影の影響を取り除いた画像を作成する。まず、ステップ501において、画像の明度要素を抽出する。この処理を詳細に説明すると、まず、元画像がモノクロであるか否かを調べ、モノクロでない場合にはモノクロ化を行う。画像のモノクロ化は、例えば通常のRGBカラー画像の場合、各画素のR、G、B要素に、それぞれ重みを付けて一次変換することにより白黒の輝度を算出する。
【0030】
次に、ステップ501により得られた輝度画像のヒストグラムを調査し(ステップ502)、ステップ503において上記ヒストグラムに基づいて影領域を特定する。
【0031】
影領域は、輝度画像を影領域/非影領域閾値により2値化し、影領域と非影領域とのそれぞれにおいて微小領域を除去することにより特定する。この際、影領域/非影領域の判定に関する閾値は、例えばモード法(安居院猛、長尾智晴:画像の処理と認識、昭晃堂(1992)参照)に基づき、ヒストグラムの谷部となっている領域に近く、2分された領域でそれぞれ標準偏差を求めた場合に、その合計が最小となる値を用いれば良い。図6に、影領域/非影領域の判定のために用いる閾値を特定するためのヒストグラム(都市部における典型的なヒストグラム)の概略図を示す。このヒストグラムは、横軸に輝度を、縦軸にその輝度と対応する画素数(頻度)をとったグラフである。このヒストグラムを調査・分析することにより、影領域と非影領域との閾値の判定が可能である。
【0032】
図6に示す都市部における典型的なヒストグラムからわかるように、縦軸の頻度には、影領域に対応する部分における第1のピークと、非影領域に対応する部分における第2のピークと、が存在することがわかる。第1のピークと第2のピークとの間に、輝度の谷部が存在する。この輝度の谷部における輝度よりも低い輝度を有する領域が影領域と判定され、谷部における輝度よりも高い輝度を有する領域が非影領域として判定される。このヒストグラムを用いると、影領域を特定することができ、また影領域と非影領域との輝度分布に基づいて、影の影響を除去することができる。
【0033】
次に、ステップ503により得られた影データ(図2に例示されている)を保存する(ステップ504)。さらに、ステップ505において、輝度画像に対して影除去処理を行い、処理を終了する。影除去処理の詳細については、図7を参照して後述する。
【0034】
図7は、図5中の影除去処理(ステップ505)の詳細を示す図である。この処理は、影が含まれている元画像701を、ステップ503において影領域と非影領域とに2分化する。そして、それぞれの領域に対しヒストグラム均等化を行う。画像のヒストグラム均等化とは、ヒストグラムが偏っている画像の輝度の変化をより見やすくなるように、画像全体または適当な区画ごとに画素値の分布を調べ、その平均値が中間値になるように一次変換を行うフィルタ処理である。ヒストグラム均等化を適用した後の画像は、符号702、703で示されるようになる。但し、符号702中の非影領域は最大輝度、符号703中の影領域は最小輝度で表されている。そして、均等化した両領域を合成すると、元画像から影領域が除去された画像704を得ることができる。
【0035】
図8は、図4中の多角形領域データ処理(ステップ403)の詳細を示すフローチャート図であり、図9は、その処理中に得られる画像のサンプルである。多角形領域データ処理では、影データ処理(ステップ402)で得られた画像から、画像内にある建物や地形の多角形領域の情報を抽出する。図9中に元画像901(図9(A))と、影データ処理後画像902(図9(B))の例を示している。
【0036】
図8に示すように、多角形領域データ処理においては、まず、ステップ801においてエッジ抽出処理を行う。エッジ抽出処理は、画像内の多角形領域を抽出する前段階として、多角形領域を画定するエッジ成分のみを取り出す処理である。エッジ成分が少なすぎると多角形領域の周囲が途切れることが多くなり、多すぎるとノイズ成分が入って多角形領域の画定作業が困難になるため、エッジ抽出を行う際には閾値等を適切に決める必要がある。エッジ抽出技法としては、Canny法(J.Canny、 ”A Computational Approach to Edge Detection”、IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence.、Vol.PAMI−8、No6、1986年11月)や、ソーベルフィルタ(尾上守、画像処理ハンドブック、1987年昭晃堂出版)を用いたフィルタ処理などが挙げられる。エッジ抽出技法としてCanny法を用いた画像例を、図9(C)において符号903を付して示す。
【0037】
次に、ある程度以上のエッジ成分が得られた部分のみにエッジを限定し、後の処理を簡単にするために、画像の2値化を行う(ステップ802)。2値化後の画像例を図9(D)において符号904を付して示す。次に、小エッジの除去処理を行う(ステップ803)。小エッジの除去処理の詳細については図10を参照して後述する。小エッジ除去処理後画像の一例を図9(E)に符号905を付して示す。図9(F)に、さらにその状態で得られたエッジを強調した画像例を、符号906を付して示す。次に、多角形領域情報の抽出処理を行う(ステップ804)。多角形領域情報抽出処理については図11を参照して後述する。
【0038】
図10は、図8中の小エッジの除去処理(ステップ803)の詳細を示すフローチャート図である。小エッジの除去処理は、エッジ画像内のノイズ除去のために行われる。但し、多角形領域を形成する線分の一部を誤って消さないように、小エッジであっても直線性の強い成分は消さずに残しておくのが好ましい。
【0039】
図10に示すように、まず2値化を行った画像のエッジを表す画素全てに対して、その画素に連結する画素の数を調べる(ステップ1001)。その後に、連結する画素の数が一定量以下の画素で作られる線分をリストLに登録する(ステップ1002)。この処理の閾値を調整することにより、除去するエッジの量を調整することができる。次に、リストLの中に登録されている線分が残っているかどうかを調べ(ステップ1003)、残ってない場合は終了する。
【0040】
リストLの中に登録されている線分が残っている場合は、その中から1線分を選択し(ステップ1004)、その線分の直線性を評価し、その評価をsに代入する(ステップ1005)。直線性の評価は、テンプレートマッチング(岸野文郎他著、画像と空間の情報処理、2000年岩波書店出版)等の技法を用いて行うことができる。次に、sが閾値以下か否かのチェックを行い(ステップ1006)、閾値以下の場合は、その線分を画像から削除する(ステップ1007)。次に、選択した線分をリストLから削除し(ステップ1008)、ステップ1003のチェック処理に戻る。
【0041】
図11は、図8に示す多角形領域抽出処理(ステップ804)の詳細を示すフローチャート図である。この処理は、まず、処理する画像内にシード点を複数配置し、配置したシード点のリストを作成する(ステップ1101)。尚、シード点とは、多角形領域抽出を行う際の処理の出発点となる座標点である。シード点リストは、通常比較対象となる画像の多角形領域抽出処理で用いたシード点リストと同じものを用いることができる。比較対象となる画像がない場合には、シード点を格子状に点在させたり、ランダムに配置させたりすることもできる。
【0042】
次に、リスト内の全てのシード点に対してステップ1103〜ステップ1106までのチェックを行ったかいないか否かを調べ(ステップ1102)、全てのチェックが終わっていた場合は多角形領域抽出処理を終了する。全てのチェックが終わっていない場合は、リストの中からチェックを行っていないシード点を一点選択し(ステップ1103)、選択したシード点がそれまでに抽出した多角形領域の内部に含まれているか否かのチェックを行う(ステップ1104)。
【0043】
多角形領域内部に選択したシード点が含まれている場合は、そのシード点のチェックを終了し、ステップ1103に戻る。シード点が今まで抽出されたいずれの多角形領域にも含まれていない場合は、新たに多角形領域を抽出する。この際、直線交点法による多角形領域の抽出を行う(ステップ1105)。直線交点法の詳細については図12を参照して後述する。次に、新たに得られた多角形領域を多角形領域データ内に登録し、ステップ1102のチェックステップに戻る。
【0044】
図12は、図11中の直線交点法による処理(ステップ1105)の詳細を示す図である。図12に示す処理は、与えられたエッジ画像と、シード点1202である1点の座標と、に基づいて、シード点1202aを含む多角形領域を抽出する。まず、図12(A)において符号1201で示される画像のように、エッジ画像1202bとシード点1202aとが与えられているとする。この際、図12(B)に示すように、シード点1202aから等角度間隔に全方位に直線1202cを伸ばし(符号1202で示される画像)、図12(C)に示すように、それぞれの直線とエッジ画像におけるエッジ画素との交点1203aを求める(符号1203で示される画像)。図12(D)に示すように、得られた交点を結ぶことにより、画像内の多角形領域1204aを抽出することが出来る(符号1204)。
【0045】
多角形領域データは、それを形作る頂点リストにより構成されており、その頂点の数は、図12(B)に示す図における直線の数により決まる。この直線の数を増やすことにより、より精密な多角形領域の抽出を行うことが出来るが、エッジ画像にノイズ成分がある場合、ノイズ成分との交点を検出してしまう恐れもあるため、画像の種類や目的によって適切に設定する必要がある。
【0046】
図13は、図4中の変化抽出処理(ステップ404)の詳細を示す説明図である。図13に示す処理は、これまでの過程で得られた比較する2画像の影データと多角形領域データとを比較し、両者の異なる部分を抽出する処理である。基本的には、多角形領域データの比較により両者の違いを判別することができるが、衛星画像による画像撮影では、撮影時期、時刻をほぼ同じにする(例えば、ちょうど1年違いの同地点の撮影)ことが比較的容易なため、その場合には、ほぼ等しいはずの影の形を比較することにより、さらに正確に変化の抽出を行うことができる。
【0047】
図13に示すように、まず、比較する2つの元画像データと、影データ及び多角形領域データを読み込み(ステップ1301)、両画像の撮影時刻を比較する(ステップ1302)。撮影時期及び撮影時刻がほぼ同じであれば、ステップ1303に進み影データの比較を行う。影データの比較処理は、図15に示すように、例えば、比較する両方の画像の影領域1501と1502とを重ね合わせることによって比較し、一方では影領域と判断されるが、他方では非影領域と判断される領域がある程度以上の大きさを有する場合に、その領域を変化領域1503として抽出する。次いで、撮影時期及び撮影時刻が違っていた場合とともに多角形領域データの比較を行う(ステップ1304)。多角形領域データの比較の詳細に関しては、図14を参照して説明する。次いで、得られた両者の違いについて比較結果を表示し(ステップ1305)、処理を終了する。変化領域は、多角形領域データの比較処理(ステップ1304)によって得られる変化領域リストに基づいて表示する。変化領域リストは、いくつかの多角形領域情報のリストとして示される。変化の表示は、例えば、変化領域リストに含まれる多角形領域の色を変化させたり、或いは、警告色の枠で囲んだりする方法等により行うことができる。
【0048】
図14は、図13に示す多角形領域データ比較処理(ステップ1304)の詳細を示す図である。この処理においては、2つの元画像から得られた多角形領域データを比較し、一方には存在するが、他方には存在しない多角形領域を抽出する。両多角形領域データは、多角形領域抽出の際に同じシード点リストを使った多角形領域データであるものとする。図14に示すように、まず、比較する2つの多角形領域データを読み込む。それぞれの多角形領域管理情報をRM1及びRM2と呼ぶ(ステップ1401)。
【0049】
次に、RM1が示す全ての多角形領域情報について調べたか否かをチェックする(ステップ1402)。まだ調べてない多角形領域情報がある場合には、RM1中から1つの多角形領域情報を選ぶ(ステップ1403)。選んだ多角形領域情報が示す多角形領域の面積を調べてsに代入し(ステップ1404)、事前に決められているsがチェックすべき多角形領域の大きさの閾値以下か否かを判定する(ステップ1406)。閾値以下であれば、その多角形領域情報をRM1から削除し(ステップ1407)、ステップ1402の処理に戻る。閾値以上であれば、RM2から同じシード点を用いて得られた多角形領域を選び出し、その多角形領域と比較する(ステップ1408)。比較方法については、面積、頂点の座標、画像に投影したときに重ならない面積の割合等が考えられ、目的により適切な方法を選ぶのが好ましい。次いで、比較により求められた差と事前に決められている閾値とを比較し(ステップ1409)、差が閾値より大きければその多角形領域データを変化領域リストCLに追加し(ステップ1410)、ステップ1402の処理に戻る。ステップ1402において、全てのRM1が示す多角形領域情報について調べ終わったことを確認した後、RM2について、ステップ1408の処理で読み込まれることのなかった多角形領域情報があるか否かを調べる(ステップ1411)。
【0050】
読み込まれなかった多角形領域情報があった場合、それらの多角形領域情報に対し、ステップ1405〜ステップ1407の処理と同様の処理を行い、面積がs以上の多角形領域を抽出し、それらを変化領域リストに追加し(ステップ1412)、処理を終了する。
【0051】
変化抽出処理が終了すると、例えば、得られた変化に基づいてデータを更新し、新たな地図データを作成することができる。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態による画像処理システムによれば、衛星や航空機などから同じ対象領域の地表を撮影した観測画像情報を解析する際に、異なる条件下において撮影した画像間における変化を画像の意味情報である多角形領域情報を用いて抽出する際に、まず、影データの除去を行った後に変化の抽出処理を行うことより、撮影条件等の変化の影響が少ない正確な変化抽出を行うことができる。
【0053】
また、同じ事物に関する影データを異なる画像間で比較することにより、事物の変化を推定することも可能である。この推定データは、上記変化抽出処理において参照することもでき、変化抽出精度を一層向上させることも可能である。
【0054】
以上、実施の形態に沿って説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。その他、種々の変更、改良、組合せが可能なことは当業者に自明であろう。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、撮影条件が異なる複数の画像間における変化抽出を正確に行うことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による画像処理システムの全体構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による画像処理技術により作成された元画像と影画像の影データの構成例を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による多角形領域データの構成の一例を示す図であり、図3(A)は多角形領域管理情報のデータ構成例を示し、図3(B)は多角形領域情報のデータ構成例を示し、図3(C)は、多角形領域データ画像の例を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態による画像処理技術における全体的な処理の流れを示すフローチャート図である。
【図5】本発明の一実施の形態による画像処理技術における影データ処理の流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施の形態による影データ処理のうち影領域判定に用いられるヒストグラムを示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態による影データ処理の過程で得られる画像の変化を示す各画像の例を示す図である。
【図8】本発明の一実施の形態による多角形領域データ処理の流れを示すフローチャート図である。
【図9】図9(A)から図9(F)までは、本発明の一実施の形態による多角形領域データ処理のうち、エッジ抽出を行う過程で得られる画像の変化を示す例である。
【図10】本発明の一実施の形態による小エッジ除去処理の流れを示すフローチャート図である。
【図11】本発明の一実施の形態による多角形領域抽出処理の流れ示すフローチャート図である。
【図12】図12(A)から(D)までは、本発明の一実施の形態による多角形領域の抽出方法であって、直線交点法により多角形領域を抽出する処理を示す図である。
【図13】本発明の一実施の形態による変化抽出処理の流れを示すフローチャート図である。
【図14】本発明の一実施の形態による多角形領域データ比較処理の流れを示すフローチャート図である。
【図15】影データの比較を画像間で行う様子を示す図である。
【符号の説明】
101…入力装置、102…出力装置、103…表示装置、104…処理装置、105…記憶装置、106…プログラム、107…影データ処理部、108…多角形領域データ抽出処理部、109…変化抽出処理部プログラム110…元画像データ、111…影データ、112…多角形領域データ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理技術に関し、より詳細には、衛星や航空機を用いて異なる時間に同じ地点を撮影した複数の画像データを解析し、画像間の変化を抽出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住宅等の建造物及び道路などの地理的情報を表す住宅地図や地形図等を更新するために、調査員等が現地調査を行って人為的に情報収集を行っていた。これに対して、近年、同じ地点を写した航空写真又は衛星写真を用いて、変化した領域を安価かつ効率的に調査する方法が開発された。このような画像を用いる方法として、過去に撮影された画像と新規に同地点を撮影した画像とを比較することにより変化している領域を抽出する変化領域抽出手法が提案されている。
【0003】
具体的には、比較対象となる2枚の画像の位置合わせを行うために、各々の画像を正射影に投影したオルソ画像に変換した後、過去のオルソ画像と新規のオルソ画像とを比較して変化領域を抽出する(非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
「撮影時期の異なる航空写真からの建造物変化抽出手法」、電子情報通信学会パターン認識とメディア理解研究会、PRMU121−28,1997。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような航空写真等における変化領域抽出方法では、2つの同地点を撮影した画像データを、対応する画素単位で比較し、その輝度情報と色情報との違いに基づいて変化をチェックする。しかしながら、このような方法によれば、両画像間で日照条件や大気の情報等の撮影条件が異なる場合に、色情報や輝度情報が大きく異なることがあり、本当に変化があった部分のみを抽出することは難しい。撮影条件による差を小さくするために何らかの補正が行われる場合もあるが、補正による画像の変化がノイズとなり、かえって変化が分かりにくくなることも多い。
【0006】
例えば、画像内に影が多く含まれる場合、影の有無による画素の差が非常に大きいため、影の形の違いを変化領域と誤認識する可能性がある。さらに、影の中に含まれる部分(以下「影領域」と称する。)は、影の中に含まれない部分(以下「非影領域」と称する。)に比べて輝度の変化が少ないため、変化がチェックしにくい。
【0007】
本発明は、上記影領域の影響を除去し、撮影対象が同じであるが撮影条件が異なる画像における変化の抽出を容易にする画像処理技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、ある撮影対象を撮影した複数の画像における影の影響を除去する影除去処理ステップと、前記影除去処理後のそれぞれの画像における多角形領域データを抽出する多角形領域データ抽出処理ステップと、前記多角形領域データ抽出処理ステップにおいて抽出されたデータに基づいて、複数の前記画像間の変化を抽出する変化抽出処理ステップとをコンピュータに実行させる画像処理用プログラムが提供される。
【0009】
前記影除去ステップは、撮影時刻が略等しい複数の画像を重ね合わせて比較することにより複数の画像間における変化を抽出し、該変化分が少なくなるように前記複数の画像のうち少なくとも一方の画像を処理する第1のステップと、該第1のステップにより処理された画像と、比較対象となった画像と、を合成する第2のステップとを含むのが好ましい。
【0010】
上記技術を用いると、影の影響を除去した後に、複数の画像間の比較を行うため、画像変化の抽出が簡単になる。
【0011】
本発明の他の観点によれば、撮影条件が近似する複数の画像における同じ事物の影を比較する影比較処理ステップと、該影比較処理ステップによる比較結果に基づいて前記事物の変化を推測するステップとをコンピュータに実行させる画像処理プログラムが提供される。
【0012】
上記技術を用いると、取り扱いが容易な影を基準として画像間の変化の抽出を行うため、変化抽出処理が簡単になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像処理技術では、画像の変化を画素単位で分析する代わりに、意味情報である画像内のエッジを多角形により画定しているエッジの情報を分析して比較する。この際、まず、画像に対する影除去処理を行った後に、多角形領域を抽出し、抽出した多角形領域を複数の画像で比較することにより、画像間の変化を抽出する。この際、多角形領域情報は、画像上の一点から放射状に伸ばした直線とエッジの交点を求め、それを連結することによって画像上の多角形領域データを抽出する方法(直線交点法)を用いて自動的に行うことができる。
【0014】
この方法は、画像上の1点(以下「シード点」と称する。)を決定し、このシード点から等角度間隔で全方位に直線を伸ばし、直線とエッジとの交点を求め、交点を結ぶことにより画像内の多角形領域を抽出する方法である。シード点を自動的に決定すれば、画像内の全ての多角形領域の認識も自動的に行うことができる。
【0015】
また、異なる画像間において影領域を比較することにより、事物、例えば建物の変化に関して推定することも可能である。
【0016】
以下、本発明の一実施の形態による画像処理技術について図面を参照して説明する。本実施の形態による画像処理技術は、衛星や航空機などの高度飛翔体から地表を撮影した観測画像情報及び比較対象の画像又は画像IDを入力とし、自動処理によって両画像間に変化がある領域を抽出し、出力する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態による画像処理システムの全体構成例を示す図である。本実施の形態による画像処理システムは、図1に示すように、入力装置101と、プリンタ等の出力装置102と、ディスプレイ等の表示装置103と、処理装置104および記憶装置105とを備える。処理装置104は、影データ処理部107と、多角形領域データ抽出処理部108と、変化抽出処理部109とを含み、例えば一連の処理を実行するためのプログラム106により構成される。
【0018】
記憶装置105には、画像の撮影日時と、撮影地点の緯度及び経度等の撮影情報と、を含む元画像データ110と、影データ111と、多角形領域データ112と、をそれぞれ格納する領域が設けられている。
【0019】
本実施の形態による画像処理システムは、衛星や航空機などの高度飛翔体から地表を撮影した観測画像データと比較したい対象画像とに基づいて、これらのデータに対して一連のプログラム106を実行する。元画像データ110及び各処理を行うことにより得られた影データ111及び多角形領域データ112は、記憶装置105に格納され、その後の比較及びデータ分析などに利用できる。
【0020】
影データ111と、多角形領域データ112とのそれぞれの詳細について図2及び図3を参照して説明する。図1も適宜参照する。図2は、本実施の形態による画像処理システムで実行される処理の過程で作成された影データ(影画像)111の一例を示す図である。影データ111は、例えば、元画像110に対して影の部分を最低輝度値で、影でない部分を最高輝度値で置換した2値画像データにより表現することができる。同じく、影データ111には、元画像データ110とその撮影状況(撮影時期、YY年M/D午前9:00、撮影高度…等)とが関連付けされて格納される。影データ111は、影データ処理部107で利用される。
【0021】
尚、撮影時間が近い画像間においては、影データ111自体を比較分析することで変化領域抽出を行うことも可能である。この点に関しては、図15を参照して後述する。
【0022】
図3は、本実施の形態による画像処理システムにより実行される処理の過程で作成される多角形領域データ112の一構成例を示す図である。多角形領域データは、多角形領域管理情報と、多角形領域情報と、多角形領域画像情報との3種類の情報を含んで構成されている。
【0023】
図3(A)に示すように、多角形領域管理情報は、多角形領域情報をまとめた統計情報及び各多角形領域情報を格納する。具体的には、当多角形領域管理情報を一意に識別するためのID301と、処理を行う以前の画像を一意に識別する元画像ID302と、対応する多角形領域画像情報を一意に識別するための多角形領域画像ID303と、これらの多角形領域管理情報が登録している多角形領域数304と、全登録多角形領域の平均面積305と、登録している各多角形領域情報306及び307などが格納される。
【0024】
図3(B)に示す多角形領域情報は、各多角形領域の詳細情報を格納する。具体的には、多角形領域情報を一意に識別するためのID311と、多角形領域の面積312と、多角形領域の中心座標313と、元画像の多角形領域内の平均輝度等の特徴量314と、多角形領域を形成する頂点の数315と、各頂点の座標316及び317などを含んでいる。
【0025】
図3(C)に示す多角形領域画像情報は、通常の画像情報と同様の形式で示されるデータであり、簡易な表示用と、座標から多角形領域データへの逆引き用等に用いることができる。より詳細には、モノクロ画像の形式で、各画素のデータに、多角形領域外画素、境界線画素、多角形領域内画素が識別できる値を格納する。特に、1つの画素が1つの多角形領域情報にのみ属する場合は、多角形領域内画素値に多角形領域情報のID(311)を用いることにより多角形領域情報との対応を取ることも出来る。
【0026】
図4は、図1中の処理装置104が実行するプログラム106の処理概要を示すフローチャート図である。本実施の形態による画像処理システムは、このフローチャート図に従って変化領域を抽出する。まず、ステップ401において観測された画像データを読み込み、記憶装置に格納する。次に、ステップ402において影データ処理を行うとともに、影データ111を記憶装置105内に格納する。影除去処理の詳細は図5を参照して後述する。
【0027】
次に、ステップ403において多角形領域データ抽出処理を行い、得られた多角形領域データ112を記憶装置105に格納する。多角形領域データ抽出処理の詳細は図8を参照して後述する。変化抽出処理を行う対象の画像に関する影データや多角形領域データが無い場合には、対象の画像に対してステップ402、403を繰り返す。
【0028】
次に、作成された影データや多角形領域データと、比較対象の影データや多角形領域データとを用いて、ステップ404において変化抽出処理を行う。変化抽出処理の詳細は図13を参照して後述する。ステップ405において、ステップ404で得られたデータを出力及び保存し、処理を終了する。
【0029】
図5は、図4における影データ処理(ステップ402)の詳細を示すフローチャート図である。影データ処理では、画像内の影部分を特定するとともに、その影の影響を取り除いた画像を作成する。まず、ステップ501において、画像の明度要素を抽出する。この処理を詳細に説明すると、まず、元画像がモノクロであるか否かを調べ、モノクロでない場合にはモノクロ化を行う。画像のモノクロ化は、例えば通常のRGBカラー画像の場合、各画素のR、G、B要素に、それぞれ重みを付けて一次変換することにより白黒の輝度を算出する。
【0030】
次に、ステップ501により得られた輝度画像のヒストグラムを調査し(ステップ502)、ステップ503において上記ヒストグラムに基づいて影領域を特定する。
【0031】
影領域は、輝度画像を影領域/非影領域閾値により2値化し、影領域と非影領域とのそれぞれにおいて微小領域を除去することにより特定する。この際、影領域/非影領域の判定に関する閾値は、例えばモード法(安居院猛、長尾智晴:画像の処理と認識、昭晃堂(1992)参照)に基づき、ヒストグラムの谷部となっている領域に近く、2分された領域でそれぞれ標準偏差を求めた場合に、その合計が最小となる値を用いれば良い。図6に、影領域/非影領域の判定のために用いる閾値を特定するためのヒストグラム(都市部における典型的なヒストグラム)の概略図を示す。このヒストグラムは、横軸に輝度を、縦軸にその輝度と対応する画素数(頻度)をとったグラフである。このヒストグラムを調査・分析することにより、影領域と非影領域との閾値の判定が可能である。
【0032】
図6に示す都市部における典型的なヒストグラムからわかるように、縦軸の頻度には、影領域に対応する部分における第1のピークと、非影領域に対応する部分における第2のピークと、が存在することがわかる。第1のピークと第2のピークとの間に、輝度の谷部が存在する。この輝度の谷部における輝度よりも低い輝度を有する領域が影領域と判定され、谷部における輝度よりも高い輝度を有する領域が非影領域として判定される。このヒストグラムを用いると、影領域を特定することができ、また影領域と非影領域との輝度分布に基づいて、影の影響を除去することができる。
【0033】
次に、ステップ503により得られた影データ(図2に例示されている)を保存する(ステップ504)。さらに、ステップ505において、輝度画像に対して影除去処理を行い、処理を終了する。影除去処理の詳細については、図7を参照して後述する。
【0034】
図7は、図5中の影除去処理(ステップ505)の詳細を示す図である。この処理は、影が含まれている元画像701を、ステップ503において影領域と非影領域とに2分化する。そして、それぞれの領域に対しヒストグラム均等化を行う。画像のヒストグラム均等化とは、ヒストグラムが偏っている画像の輝度の変化をより見やすくなるように、画像全体または適当な区画ごとに画素値の分布を調べ、その平均値が中間値になるように一次変換を行うフィルタ処理である。ヒストグラム均等化を適用した後の画像は、符号702、703で示されるようになる。但し、符号702中の非影領域は最大輝度、符号703中の影領域は最小輝度で表されている。そして、均等化した両領域を合成すると、元画像から影領域が除去された画像704を得ることができる。
【0035】
図8は、図4中の多角形領域データ処理(ステップ403)の詳細を示すフローチャート図であり、図9は、その処理中に得られる画像のサンプルである。多角形領域データ処理では、影データ処理(ステップ402)で得られた画像から、画像内にある建物や地形の多角形領域の情報を抽出する。図9中に元画像901(図9(A))と、影データ処理後画像902(図9(B))の例を示している。
【0036】
図8に示すように、多角形領域データ処理においては、まず、ステップ801においてエッジ抽出処理を行う。エッジ抽出処理は、画像内の多角形領域を抽出する前段階として、多角形領域を画定するエッジ成分のみを取り出す処理である。エッジ成分が少なすぎると多角形領域の周囲が途切れることが多くなり、多すぎるとノイズ成分が入って多角形領域の画定作業が困難になるため、エッジ抽出を行う際には閾値等を適切に決める必要がある。エッジ抽出技法としては、Canny法(J.Canny、 ”A Computational Approach to Edge Detection”、IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence.、Vol.PAMI−8、No6、1986年11月)や、ソーベルフィルタ(尾上守、画像処理ハンドブック、1987年昭晃堂出版)を用いたフィルタ処理などが挙げられる。エッジ抽出技法としてCanny法を用いた画像例を、図9(C)において符号903を付して示す。
【0037】
次に、ある程度以上のエッジ成分が得られた部分のみにエッジを限定し、後の処理を簡単にするために、画像の2値化を行う(ステップ802)。2値化後の画像例を図9(D)において符号904を付して示す。次に、小エッジの除去処理を行う(ステップ803)。小エッジの除去処理の詳細については図10を参照して後述する。小エッジ除去処理後画像の一例を図9(E)に符号905を付して示す。図9(F)に、さらにその状態で得られたエッジを強調した画像例を、符号906を付して示す。次に、多角形領域情報の抽出処理を行う(ステップ804)。多角形領域情報抽出処理については図11を参照して後述する。
【0038】
図10は、図8中の小エッジの除去処理(ステップ803)の詳細を示すフローチャート図である。小エッジの除去処理は、エッジ画像内のノイズ除去のために行われる。但し、多角形領域を形成する線分の一部を誤って消さないように、小エッジであっても直線性の強い成分は消さずに残しておくのが好ましい。
【0039】
図10に示すように、まず2値化を行った画像のエッジを表す画素全てに対して、その画素に連結する画素の数を調べる(ステップ1001)。その後に、連結する画素の数が一定量以下の画素で作られる線分をリストLに登録する(ステップ1002)。この処理の閾値を調整することにより、除去するエッジの量を調整することができる。次に、リストLの中に登録されている線分が残っているかどうかを調べ(ステップ1003)、残ってない場合は終了する。
【0040】
リストLの中に登録されている線分が残っている場合は、その中から1線分を選択し(ステップ1004)、その線分の直線性を評価し、その評価をsに代入する(ステップ1005)。直線性の評価は、テンプレートマッチング(岸野文郎他著、画像と空間の情報処理、2000年岩波書店出版)等の技法を用いて行うことができる。次に、sが閾値以下か否かのチェックを行い(ステップ1006)、閾値以下の場合は、その線分を画像から削除する(ステップ1007)。次に、選択した線分をリストLから削除し(ステップ1008)、ステップ1003のチェック処理に戻る。
【0041】
図11は、図8に示す多角形領域抽出処理(ステップ804)の詳細を示すフローチャート図である。この処理は、まず、処理する画像内にシード点を複数配置し、配置したシード点のリストを作成する(ステップ1101)。尚、シード点とは、多角形領域抽出を行う際の処理の出発点となる座標点である。シード点リストは、通常比較対象となる画像の多角形領域抽出処理で用いたシード点リストと同じものを用いることができる。比較対象となる画像がない場合には、シード点を格子状に点在させたり、ランダムに配置させたりすることもできる。
【0042】
次に、リスト内の全てのシード点に対してステップ1103〜ステップ1106までのチェックを行ったかいないか否かを調べ(ステップ1102)、全てのチェックが終わっていた場合は多角形領域抽出処理を終了する。全てのチェックが終わっていない場合は、リストの中からチェックを行っていないシード点を一点選択し(ステップ1103)、選択したシード点がそれまでに抽出した多角形領域の内部に含まれているか否かのチェックを行う(ステップ1104)。
【0043】
多角形領域内部に選択したシード点が含まれている場合は、そのシード点のチェックを終了し、ステップ1103に戻る。シード点が今まで抽出されたいずれの多角形領域にも含まれていない場合は、新たに多角形領域を抽出する。この際、直線交点法による多角形領域の抽出を行う(ステップ1105)。直線交点法の詳細については図12を参照して後述する。次に、新たに得られた多角形領域を多角形領域データ内に登録し、ステップ1102のチェックステップに戻る。
【0044】
図12は、図11中の直線交点法による処理(ステップ1105)の詳細を示す図である。図12に示す処理は、与えられたエッジ画像と、シード点1202である1点の座標と、に基づいて、シード点1202aを含む多角形領域を抽出する。まず、図12(A)において符号1201で示される画像のように、エッジ画像1202bとシード点1202aとが与えられているとする。この際、図12(B)に示すように、シード点1202aから等角度間隔に全方位に直線1202cを伸ばし(符号1202で示される画像)、図12(C)に示すように、それぞれの直線とエッジ画像におけるエッジ画素との交点1203aを求める(符号1203で示される画像)。図12(D)に示すように、得られた交点を結ぶことにより、画像内の多角形領域1204aを抽出することが出来る(符号1204)。
【0045】
多角形領域データは、それを形作る頂点リストにより構成されており、その頂点の数は、図12(B)に示す図における直線の数により決まる。この直線の数を増やすことにより、より精密な多角形領域の抽出を行うことが出来るが、エッジ画像にノイズ成分がある場合、ノイズ成分との交点を検出してしまう恐れもあるため、画像の種類や目的によって適切に設定する必要がある。
【0046】
図13は、図4中の変化抽出処理(ステップ404)の詳細を示す説明図である。図13に示す処理は、これまでの過程で得られた比較する2画像の影データと多角形領域データとを比較し、両者の異なる部分を抽出する処理である。基本的には、多角形領域データの比較により両者の違いを判別することができるが、衛星画像による画像撮影では、撮影時期、時刻をほぼ同じにする(例えば、ちょうど1年違いの同地点の撮影)ことが比較的容易なため、その場合には、ほぼ等しいはずの影の形を比較することにより、さらに正確に変化の抽出を行うことができる。
【0047】
図13に示すように、まず、比較する2つの元画像データと、影データ及び多角形領域データを読み込み(ステップ1301)、両画像の撮影時刻を比較する(ステップ1302)。撮影時期及び撮影時刻がほぼ同じであれば、ステップ1303に進み影データの比較を行う。影データの比較処理は、図15に示すように、例えば、比較する両方の画像の影領域1501と1502とを重ね合わせることによって比較し、一方では影領域と判断されるが、他方では非影領域と判断される領域がある程度以上の大きさを有する場合に、その領域を変化領域1503として抽出する。次いで、撮影時期及び撮影時刻が違っていた場合とともに多角形領域データの比較を行う(ステップ1304)。多角形領域データの比較の詳細に関しては、図14を参照して説明する。次いで、得られた両者の違いについて比較結果を表示し(ステップ1305)、処理を終了する。変化領域は、多角形領域データの比較処理(ステップ1304)によって得られる変化領域リストに基づいて表示する。変化領域リストは、いくつかの多角形領域情報のリストとして示される。変化の表示は、例えば、変化領域リストに含まれる多角形領域の色を変化させたり、或いは、警告色の枠で囲んだりする方法等により行うことができる。
【0048】
図14は、図13に示す多角形領域データ比較処理(ステップ1304)の詳細を示す図である。この処理においては、2つの元画像から得られた多角形領域データを比較し、一方には存在するが、他方には存在しない多角形領域を抽出する。両多角形領域データは、多角形領域抽出の際に同じシード点リストを使った多角形領域データであるものとする。図14に示すように、まず、比較する2つの多角形領域データを読み込む。それぞれの多角形領域管理情報をRM1及びRM2と呼ぶ(ステップ1401)。
【0049】
次に、RM1が示す全ての多角形領域情報について調べたか否かをチェックする(ステップ1402)。まだ調べてない多角形領域情報がある場合には、RM1中から1つの多角形領域情報を選ぶ(ステップ1403)。選んだ多角形領域情報が示す多角形領域の面積を調べてsに代入し(ステップ1404)、事前に決められているsがチェックすべき多角形領域の大きさの閾値以下か否かを判定する(ステップ1406)。閾値以下であれば、その多角形領域情報をRM1から削除し(ステップ1407)、ステップ1402の処理に戻る。閾値以上であれば、RM2から同じシード点を用いて得られた多角形領域を選び出し、その多角形領域と比較する(ステップ1408)。比較方法については、面積、頂点の座標、画像に投影したときに重ならない面積の割合等が考えられ、目的により適切な方法を選ぶのが好ましい。次いで、比較により求められた差と事前に決められている閾値とを比較し(ステップ1409)、差が閾値より大きければその多角形領域データを変化領域リストCLに追加し(ステップ1410)、ステップ1402の処理に戻る。ステップ1402において、全てのRM1が示す多角形領域情報について調べ終わったことを確認した後、RM2について、ステップ1408の処理で読み込まれることのなかった多角形領域情報があるか否かを調べる(ステップ1411)。
【0050】
読み込まれなかった多角形領域情報があった場合、それらの多角形領域情報に対し、ステップ1405〜ステップ1407の処理と同様の処理を行い、面積がs以上の多角形領域を抽出し、それらを変化領域リストに追加し(ステップ1412)、処理を終了する。
【0051】
変化抽出処理が終了すると、例えば、得られた変化に基づいてデータを更新し、新たな地図データを作成することができる。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態による画像処理システムによれば、衛星や航空機などから同じ対象領域の地表を撮影した観測画像情報を解析する際に、異なる条件下において撮影した画像間における変化を画像の意味情報である多角形領域情報を用いて抽出する際に、まず、影データの除去を行った後に変化の抽出処理を行うことより、撮影条件等の変化の影響が少ない正確な変化抽出を行うことができる。
【0053】
また、同じ事物に関する影データを異なる画像間で比較することにより、事物の変化を推定することも可能である。この推定データは、上記変化抽出処理において参照することもでき、変化抽出精度を一層向上させることも可能である。
【0054】
以上、実施の形態に沿って説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。その他、種々の変更、改良、組合せが可能なことは当業者に自明であろう。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、撮影条件が異なる複数の画像間における変化抽出を正確に行うことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による画像処理システムの全体構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による画像処理技術により作成された元画像と影画像の影データの構成例を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による多角形領域データの構成の一例を示す図であり、図3(A)は多角形領域管理情報のデータ構成例を示し、図3(B)は多角形領域情報のデータ構成例を示し、図3(C)は、多角形領域データ画像の例を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態による画像処理技術における全体的な処理の流れを示すフローチャート図である。
【図5】本発明の一実施の形態による画像処理技術における影データ処理の流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施の形態による影データ処理のうち影領域判定に用いられるヒストグラムを示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態による影データ処理の過程で得られる画像の変化を示す各画像の例を示す図である。
【図8】本発明の一実施の形態による多角形領域データ処理の流れを示すフローチャート図である。
【図9】図9(A)から図9(F)までは、本発明の一実施の形態による多角形領域データ処理のうち、エッジ抽出を行う過程で得られる画像の変化を示す例である。
【図10】本発明の一実施の形態による小エッジ除去処理の流れを示すフローチャート図である。
【図11】本発明の一実施の形態による多角形領域抽出処理の流れ示すフローチャート図である。
【図12】図12(A)から(D)までは、本発明の一実施の形態による多角形領域の抽出方法であって、直線交点法により多角形領域を抽出する処理を示す図である。
【図13】本発明の一実施の形態による変化抽出処理の流れを示すフローチャート図である。
【図14】本発明の一実施の形態による多角形領域データ比較処理の流れを示すフローチャート図である。
【図15】影データの比較を画像間で行う様子を示す図である。
【符号の説明】
101…入力装置、102…出力装置、103…表示装置、104…処理装置、105…記憶装置、106…プログラム、107…影データ処理部、108…多角形領域データ抽出処理部、109…変化抽出処理部プログラム110…元画像データ、111…影データ、112…多角形領域データ。
Claims (4)
- ある撮影対象を撮影した複数の画像における影の影響を除去する影除去処理ステップと、
前記影除去処理後のそれぞれの画像における多角形領域データを抽出する多角形領域データ抽出処理ステップと、
前記多角形領域データ抽出処理ステップにおいて抽出されたデータに基づいて、複数の前記画像間の変化を抽出する変化抽出処理ステップと
をコンピュータに実行させる画像処理用プログラム。 - 前記影除去ステップは、撮影時刻が略等しい複数の画像を重ね合わせて比較することにより複数の画像間における変化を抽出し、該変化分が少なくなるように前記複数の画像のうち少なくとも一方の画像を処理する第1のステップと、
該第1のステップにより処理された画像と、比較対象となった画像と、を合成する第2のステップと
を含む請求項1に記載の画像処理用プログラム。 - 撮影条件が近似する複数の画像における同じ事物の影を比較する影比較処理ステップと、
該影比較処理ステップによる比較結果に基づいて前記事物の変化を推測するステップと
をコンピュータに実行させる画像処理プログラム。 - ある撮影対象を撮影した複数の画像における影の影響を除去する影除去処理部と、
前記影除去処理後のそれぞれの画像における多角形領域データを抽出する多角形領域データ抽出処理部と、
前記多角形領域データ抽出処理において抽出されたデータに基づいて、複数の前記画像間の変化を抽出する変化抽出処理部と
を有する画像処理用システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2003
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