JP2004251546A - 輻射パネル構造体および空気調和機 - Google Patents

輻射パネル構造体および空気調和機 Download PDF

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Toshihiro Kizawa
敏浩 木澤
Yuichi Kita
雄一 喜多
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Abstract

【課題】輻射面での結露の発生を抑えることができる輻射パネル構造体および空気調和機を提供する。
【解決手段】輻射パネル構造体5は、空気取入れ口51と輻射部52とを備える。空気取入れ口51は、温度調整された空気を取り入れる。輻射部52は、輻射によって室内の温度調整を行う輻射面第1輻射面54を有し、空気によって大気圧より大きな圧力が生じる圧力発生空間PSを構成する。そして、第1輻射面54には、1mm以下の間隔Wで配置され空気が吹き出る複数の孔が設けられる。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輻射パネル構造体および空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
温度調整された空気を室内へと吹き出して室内の温度調整を行う対流型空気調和機がよく利用されている。この対流型空気調和機は、通常、室内へと吹き出される空気が通る吹出し口を備えている。この吹出し口は、例えば、空気調和機の室内機の長手方向に沿って室内機の正面下部に設けられた開口である。対流型空気調和機は、吹出し口から温度調整された空気を室内へと吹き出し、温度調整された空気の対流を室内に発生させる。これによって、温度調整された空気を室内の広範囲に到達させることができ、室内の温度調整を行うことができる(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−41488号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような対流型空気調和機では、ドラフトが発生する恐れがある。すなわち、対流型空気調和機では、吹出し口から吹き出た空気の対流が、室内の居住者等に直接に接触し易い。このため、居住者等が不快感を感じる恐れがある。
【0005】
そこで、本願出願人は、温度調整された空気の吹出しと輻射とを併用して空気調和を行うことができる輻射パネル構造体および空気調和機を開発中である。この輻射パネル構造体および空気調和機によれば、空気の吹出しと輻射とが併用されるため、吹出しのみによって室内の温度調整が行われる場合と比べて、穏やかな吹出しによって室内の温度調整を行うことができる。このため、この輻射パネル構造体では、ドラフトによる不快感を低減することができる。
【0006】
しかし、このような輻射パネル構造体および空気調和機においては、結露が生じる恐れがある。すなわち、輻射によって温度調整を行う輻射面と、輻射面の周囲空気とが接触することにより、周囲空気が輻射面の表面で冷却される。これにより、輻射面の表面に結露が生じる恐れがある。
本発明の課題は、輻射面での結露の発生を抑えることができる輻射パネル構造体および空気調和機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の輻射パネル構造体は、空気取入れ部と圧力発生空間構成部とを備える。空気取入れ部は、温度調整された空気を取り入れる。圧力発生空間構成部は、輻射によって室内の温度調整を行う輻射面を有し、空気によって大気圧より大きな圧力が生じる圧力発生空間を構成する。そして、輻射面には、1mm以下の間隔で配置され空気が吹き出る複数の孔が設けられる。
【0008】
この輻射パネル構造体では、輻射面に設けられる複数の孔が1mm以下の間隔で配置される。つまり、孔と孔との間が十分に近接している。このため、孔から吹き出た空気が互いに干渉し合う。従って、輻射面の表面は、複数の孔から吹き出された温度調整された空気によって覆われる。このため、輻射面の表面と周囲空気とが直接に接触することが抑えられる。これにより、この輻射パネル構造体では、輻射面での結露の発生を抑えることができる。
【0009】
請求項2に記載の輻射パネル構造体は、請求項1に記載の輻射パネル構造体であって、輻射面は、所定の輻射率を有し繊維の目の間の距離が1mm以下である繊維系材料によって形成される。なお、輻射面は、輻射による温度調整の観点からは輻射率が0.6以上であることが望ましい。
この輻射パネル構造体では、輻射面が繊維系材料によって形成される。このため、圧力発生空間に生じた大気圧より大きな圧力によって、輻射面の繊維の目の隙間から温度調整された空気が室内へと吹き出される。このため、この輻射パネル構造体では、輻射面からの空気の吹出しが穏やかである。従って、この輻射パネル構造体では、穏やかな吹出しと輻射とによって室内の空気調和を行うことができる。
【0010】
請求項3に記載の空気調和機は、請求項1または2に記載の輻射パネル構造体と、温度調整部と、送風部とを備える。温度調整部は、空気の温度調整を行う。送風部は、温度調整された空気を輻射パネル構造体の空気取入れ部へと送る。
この空気調和機では、温度調整部によって空気の温度調整が行われ、温度調整された空気が送風部によって空気取入れ部へと送られる。そして、圧力発生空間の空気の温度を利用した吹出し部からの輻射によって室内の温度調整が行われる。また、圧力発生空間の空気が吹出し部から室内へと吹き出される。このように、この空気調和機は、輻射と空気の吹出しとによって室内の温度調整を行うことができる。これにより、この空気調和機では、ドラフトによる不快感を低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
[全体構成]
本発明の一実施形態にかかる空気調和機1を図1に示す。この空気調和機1は、室内機2と室外機3とを備えており、輻射と、温度調整された空気の吹出しとによって冷暖房等の室内の空気調和を行うことができる。なお、図1では、理解の容易のため、空気調和機1の一部が断面図として示されている。
【0012】
室外機3は、室外に配置され、圧縮機31、四路切換弁32、電動弁33、室外ファン(図示せず)、室外ファンモータ34、室外機温度センサ35(以上、図4参照)、室外熱交換器(図示せず)等を備えている。
圧縮機31、電動弁33、四路切換弁32、室外熱交換器等は、後述する室内熱交換器と共に冷媒回路を構成している。室外ファンは、室外ファンモータ34によって回転駆動され、室外熱交換器を通る空気の流れを生成する。室外機温度センサ35には、室外熱交換器の温度や室外空気の温度を検出する各種の温度センサが含まれる。
【0013】
室内機2は、室内の天井面近傍や側壁等の配置され、室内機ケーシング21、室内熱交換器22、室内ファン23、室内ファンモータ24(図4参照)、室内機温度センサ25(図4参照)、輻射パネル構造体5などを備えている。
室内機ケーシング21は、室内熱交換器22や室内ファン23等を内部に収納しており、吸込み口26と接続口27とを備えている。吸込み口26は、室内から室内機ケーシング21内へと取り入れられる空気が通る開口である。接続口27は、室内機ケーシング21内で室内熱交換器22を通って輻射パネル構造体5へと送られる空気が通る開口であり、後述する輻射パネル構造体5の空気取入れ口51に接続される。
【0014】
室内熱交換器22は、室外熱交換器や圧縮機31等と冷媒配管4を介して接続されている。室内熱交換器22は、通過する空気との間で熱交換を行うことによって、空気の温度調整を行う。
室内ファン23は、室内ファンモータ24によって回転駆動され、室内から取り込まれ輻射パネル構造体5へと送られる空気流を生成する。この空気流は、吸込み口26から室内機ケーシング21の内部に取り込まれ、室内熱交換器22、接続口27および空気取入れ口51を通って輻射パネル構造体5の内部へと到る空気の流れである。
【0015】
室内機温度センサ25には、室内熱交換器の温度や室内空気の温度等を検出する各種の温度センサが含まれる。
輻射パネル構造体5は、天井面の近傍に配置され、温度調整された空気の温度を利用した輻射と、温度調整された空気の吹出しとによって冷暖房等の空気調和を行う。輻射パネル構造体5の構成については、後に詳細に説明する。
【0016】
また、空気調和機1は、制御部6を備えている。制御部6は、室外機3と室内機2とに分かれて配置されており、空気調和機1の運転制御を行う。制御部6は、図4に示すように、圧縮機31、四路切換弁32、電動弁33、室外ファンモータ34、室外機温度センサ35、室内ファンモータ24、室内機温度センサ25などの構成部品と接続されている。制御部6は、リモコン7から運転指令を受けると、各構成部品を制御して空気調和機1の運転制御を行う。
【0017】
[輻射パネル構造体の構成]
図2に輻射パネル構造体5の外観図を示す。
輻射パネル構造体5は、薄い板状の外形を有しており、平面的な形状となっている。また、輻射パネル構造体5は、天井面の近傍に天井面に平行に配置される。このため、輻射パネル構造体5は、下方の居住空間に対して他の方向よりも大きな投影面積を有している。輻射パネル構造体5は、空気取入れ口51、輻射部52および複数の形状保持部材53等を備えている。
【0018】
空気取入れ口51は、温度調整された空気を取り入れる部分であり、輻射パネル構造体5の側面の一つに設けられた開口である。空気取入れ口51は、室内機ケーシング21の接続口27に脱着自在に接続され、室内ファン23によって送られる空気(白抜き矢印A1参照)が通過する。なお、空気取入れ口51は、既存の対流型空気調和機の吹出し口に接続可能としてもよい。
【0019】
輻射部52は、第1輻射面54、第2輻射面55および3つの側面56からなり、空気によって大気圧より大きな圧力が生じる圧力発生空間PSを内部に構成する。
第1輻射面54は、四角形の薄いシート状の形状を有しており、圧力発生空間PSの下方を閉じる。第1輻射面54は、室内の居住空間に面する位置に天井面と平行に配置されている。また、第1輻射面54は、約0.9の輻射率を有する織布によって形成されている。この織布は、繊維の目の間の距離Wが約100μmとなっている。なお、この繊維の目の間の距離Wとは、孔に相当する繊維の目の隙間の中心から隣接する繊維の目の隙間の中心までの距離である(図5参照)。
【0020】
第2輻射面55は、第1輻射面54と同一の形状であり、圧力発生空間PSの上方を閉じる。第2輻射面55は、第1輻射面54と対向しており、天井面に面する位置に配置されている。すなわち、第2輻射面55は、第1輻射面54と天井面との間に配置されている。また、第2輻射面55は、第1輻射面54と同じ織布で形成されている。
【0021】
3つの側面56は、細長い長方形の形状を有しており、空気取入れ口51を除く圧力発生空間PSの側方を閉じる。3つの側面56は、第1輻射面54の3つの辺と第2輻射面55の3つの辺とをそれぞれ繋いでいる。また、3つの側面56は、第1輻射面54および第2輻射面55と同じ織布で形成されている。
このように、輻射パネル構造体5は、空気取入れ口51以外が閉じられた袋状の形状を有している。
【0022】
複数の形状保持部材53は、間隔を隔てて配置される糸状の部材である。複数の形状保持部材53は、それぞれ同じ長さを有しており、一端が第1輻射面54に固定され他端が第2輻射面55に固定される。複数の形状保持部材53は、第1輻射面54と第2輻射面55の各平面上に略均一に配置されている。形状保持部材53は、圧力発生空間PSに大気圧より大きな圧力が生じた場合に、第1輻射面54と第2輻射面55とを平坦な形状に保持し、輻射部52を板状の形状に保持する。なお、図2では、形状保持部材53の一つにのみ符号を付して他の形状保持部材53については符号を省略している。
【0023】
[空気調和機の運転動作]
次に、この空気調和機1によって室内の空気調和を行う場合の運転動作について説明する。
冷房運転時には、室内熱交換器22が、蒸発器として機能して、通過する空気から熱を奪う。室内ファン23によって吸込み口26から室内機ケーシング21内に取り込まれた室内の空気は、室内熱交換器22を通過する際に熱を奪われて冷却される。
【0024】
この冷却された空気は、図3に示すように、接続口27および空気取入れ口51を通って、輻射部52内の圧力発生空間PSへと送られる。空気が圧力発生空間PSに送られると、大気圧より大きな正の静圧が圧力発生空間PSに生じる。すなわち、天井面に平行に流れる空気の流れ(実線矢印A2参照)に対して垂直な方向に大気圧より大きな圧力が生じる。このため、冷却された空気が、輻射部52の織布の繊維の隙間から押し出され、室内へと穏やかに吹き出される(実線矢印A3参照)。
【0025】
また、輻射部52が冷却された空気と接触することによって、輻射部52が冷却される。このため、輻射部52による冷輻射が生じる(破線矢印A4参照)。
このように、この空気調和機1では、輻射部52の繊維の隙間からの穏やかな吹出しと、輻射部52の冷輻射とによって、室内の冷房が行われる。
暖房運転時には、室内熱交換器22が凝縮器として機能して、通過する空気を加熱する。加熱された空気は、冷房運転時と同様に、輻射部52内の圧力発生空間PSへと送られる。そして、加熱された空気が、織布の繊維の隙間から押し出され、室内へと穏やかに吹き出される。また、輻射部52が加熱された空気と接触することによって、輻射部52が加熱される。そして、輻射部52による熱輻射が生じる。このように、この空気調和機1では、輻射部52の繊維の隙間からの穏やかな吹出しと、輻射部52の熱輻射とによって、室内の暖房が行われる。
【0026】
[特徴]
(1)
輻射によって室内の温度調整を行う輻射面に、温度調整された空気が吹き出る複数の孔が設けられている場合、輻射面の表面に結露が生じる恐れがある。すなわち、空気が吹き出る孔と孔との間の距離が大きい場合には、室内空気が、吹き出る空気の流れの間を通って、輻射面近傍まで上昇し、輻射面と接触する。また、上昇してきた室内空気が、孔から吹き出る空気の渦流に巻き込まれて、室内空気と輻射面とが接触する恐れもある。そして、冷房運転時には、輻射面が室内空気よりも低温度になっているため、輻射面よりも温度の高い室内空気は、輻射面に接触することにより冷却される。このため、輻射面の表面において結露が生じ易い。
【0027】
この輻射パネル構造体5では、第1輻射面54が約100μmの目の粗さを有する織布で形成されている。つまり、織布の繊維の目が十分に細かく、繊維の目を空気が吹き出る孔と見なせば、孔と孔との間が十分に近接しているといえる。このため、第1輻射面54の表面は、繊維の目の隙間から吹き出された空気によって覆われる。
【0028】
図5に、空気の吹出しが行われている輻射部52の一部を示す拡大図を示す。
輻射部52の圧力発生空間PSから第1輻射面54の繊維の隙間を通って吹き出された空気(実線矢印A5−A9参照)は、繊維の目が細かいために互いに干渉し合う。そして、第1輻射面54の表面から空気の吹出し方向に距離Dだけ離れた位置Bにおいて、空気の流速が均一となる。この距離Dは、以下の式によって与えられる。
【0029】
D=kW
Wは繊維の目と目の間の距離(孔と孔の間の距離)である。kは、定数であり、k=2.5〜3。0で与えられる。
織布は繊維の目が細かく、第1輻射面54ではWが約100μmであるため、距離Dは、非常に小さい。このため、第1輻射面54の表面全体から均一風速の空気が吹き出ていると見なすことができる(実線矢印A10参照)。これにより、第1輻射面54の表面と周囲空気との接触や巻き込みが防止される。
【0030】
このように、この輻射パネル構造体5では、温度調整された空気が第1輻射面54の表面全体から吹き出されていると見なすことができ、第1輻射面54の表面と周囲空気との接触や巻き込みが防止されている。このため、第1輻射面54の表面と周囲空気とが直接に接触することが防止されている。これにより、この輻射パネル構造体5では、第1輻射面54での結露の発生を抑えることができる。なお、上記の効果は、第2輻射面においても同様である。
【0031】
また、結露の発生が抑えられることにより、結露の発生を心配する必要が少ない。このため、冷房運転時においても輻射の効果を十分に発揮することができる。
(2)
この輻射パネル構造体5では、上述したように、第1輻射面54の表面が繊維の隙間から吹き出された空気によって覆われる。このため、第1輻射面54の外部表面温度は、輻射部52内部の圧力発生空間PSと同じ温度となる。これにより、この輻射パネル構造体5では、設定温度と同じ第1輻射面54の表面温度で輻射を行うことができる。
【0032】
(3)
温度調整された空気を直接室内へと吹き出す対流型空気調和機の場合、吹き出された空気が居住者等に直接当たる、いわゆるドラフトが生じやすい。このようなドラフトが生じると、居住者等は不快感を感じることが多い。また、空気の吹出しによって室内の温度調整が行われても、ドラフトによって居住者等の体感温度を悪化させてしまう恐れがある。
【0033】
この空気調和機1では、上記のように、輻射と穏やかな空気の吹出しとによって室内の冷暖房を行うことができる。このため、ドラフトによる不快感を解消することができる。
(4)
従来よく利用されている対流型空気調和機の場合、室内の場所ごとに大きな温度差が生じる恐れがある。すなわち、吹き出される空気がよく届く場所と吹き出される空気が届き難い場所とで、温度差が生じ易い。もし、場所によって大きな温度差が生じると、場所による快不快の差が激しくなる。また、室内の高さ方向で大きな温度差が生じる恐れもある。
【0034】
この空気調和機1では、第1輻射面54の表面積を大きくすることにより、天井面近傍から室内の居住空間の広い範囲へ向けて、輻射と穏やかな空気の吹出しとを行うことができる。このため、室内全体を略均一に暖めまたは冷却することができる。これにより、室内の場所によって不快な温度差が生じることを防止することができる。従って、この空気調和機1では、居住者等の不快感を解消することができる。また、複数の居住者等が室内にいる場合であっても、多くの居住者等にとって快適な温度環境を発生させることができる。
【0035】
逆に、第1輻射面54の表面積を変えることにより、部分的に室内の温度環境を変えることも可能である。そして、居住者等が希望する室内の温度環境を発生させることにより、居住者等の快適感をさらに向上させることができる。
なお、輻射パネル構造体5は、天井面近傍に配置され薄い板状の形状を有している。このため、居住空間に面する第1輻射面54の表面積を比較的大きくしても、居住者等の邪魔になる恐れは少ない。
【0036】
(5)
輻射によって空気調和を行う従来の空気調和機では、輻射率の高い金属製の輻射パネルが用いられることが多い。
この空気調和機1では、輻射部52が織布によって形成されているが、この織布は約0.9の輻射率を有する。このため、織布であっても輻射による室内の冷暖房を十分効果的に行うことができる。
【0037】
(6)
この空気調和機1では、輻射パネル構造体5は、室内機ケーシング21の接続口27に脱着自在に取り付けられる。このため、輻射パネル構造体5を室内機ケーシング21から取り外すことや、再び取り付けることが容易である。従って、輻射パネル構造体5の取付工事やメンテナンスが容易である。
【0038】
また、輻射パネル構造体5を既存の対流型空気調和機に取り付け可能としてもよい。これにより、既存の対流型空気調和機を有効利用して空気調和機1と同等の機能を持つ空気調和機を構成することができる。
<他の実施形態>
(1)
上記の実施形態では、第1輻射面54が約100μmの繊維の目の粗さを有しているが、第1輻射面54は、1mm以下の繊維の目の間の距離を有していればよい。例えば、繊維の目の間の距離が、1μmから100μmの間であってもよく、100μmから1mmの間であってもよい。
【0039】
(2)
上記の実施形態では、第1輻射面54は、柔軟性を有する繊維系材料によって形成されているが、金属材料など剛性を有する材料で形成されてもよい。この場合、第1輻射面54に約100μmの間隔で複数の孔を設けることにより、上記と同様の効果を奏することができる。
【0040】
なお、上記の実施形態では、織布によって第1輻射面54が形成されているため、金属板に約100μmの間隔で複数の孔を設けるよりも容易に上記の効果を有する第1輻射面54を形成することができる。
また、上記の実施形態では、輻射部52の材料として織布が使用されているが、織布以外の繊維系材料が使用されてもよい。
【0041】
(3)
上記の実施形態では、輻射部52全体が織布で形成されているが、第1輻射面54のみが織布で形成され、他の部分は他の材料によって形成されてもよい。また、上記の実施形態では、輻射部52全体から空気の吹出しが行われているが、第1輻射面54のみから空気の吹出しが行われてもよい。
【0042】
(4)
上記の実施形態では、0.9の輻射率を有する織布が使用されているが、0.6以上、より望ましくは0.7以上もしくは0.8以上の輻射率を有する織布であればよい。さらに、必要な輻射能力や用途に応じて0.6以下の輻射率であってもよく、この場合も室内の温度調整は可能である。
【0043】
(5)
上記の実施形態では、天井面近傍に輻射パネル構造体5が配置されているが、輻射パネル構造体5が室内の側壁近傍に沿うように配置されてもよい。
(6)
上記の実施形態では、室内機ケーシング21の接続口27に輻射パネル構造体5が接続されているが、空気が吹き出るダクト出口が室内の側壁や天井面等に直接に設けられている場合には、輻射パネル構造体5がダクト出口に接続されてもよい。
【0044】
(7)
上記の実施形態では、冷暖房運転が主として記載されているが、輻射部52等へ湿度調整された空気が送られ、加湿・除湿運転が行われてもよい。また、冷暖房運転と加湿除湿運転とが同時に行われてもよい。さらに、温度調整等が行われていない室外の空気が輻射部52へと送られ、換気運転が行われてもよい。
【0045】
【発明の効果】
請求項1に記載の輻射パネル構造体では、輻射面に設けられる複数の孔が1mm以下の間隔で配置される。つまり、孔と孔との間が十分に近接している。このため、孔から吹き出た空気が互いに干渉し合う。従って、輻射面の表面は、複数の孔から吹き出された温度調整された空気によって覆われる。このため、輻射面の表面と周囲空気とが直接に接触することが抑えられる。これにより、この輻射パネル構造体では、輻射面での結露の発生を抑えることができる。
【0046】
請求項2に記載の輻射パネル構造体では、輻射面が繊維系材料によって形成される。このため、圧力発生空間に生じた大気圧より大きな圧力によって、輻射面の繊維の目の隙間から温度調整された空気が室内へと吹き出される。このため、この輻射パネル構造体では、輻射面からの空気の吹出しが穏やかである。従って、この輻射パネル構造体では、穏やかな吹出しと輻射とによって室内の空気調和を行うことができる。
【0047】
請求項3に記載の空気調和機では、温度調整部によって空気の温度調整が行われ、温度調整された空気が送風部によって空気取入れ部へと送られる。そして、圧力発生空間の空気の温度を利用した吹出し部からの輻射によって室内の温度調整が行われる。また、圧力発生空間の空気が吹出し部から室内へと吹き出される。このように、この空気調和機は、輻射と空気の吹出しとによって室内の温度調整を行うことができる。これにより、この空気調和機では、ドラフトによる不快感を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる空気調和機を示す図。
【図2】輻射パネル構造体の外観図。
【図3】輻射パネル構造体の側面図。
【図4】空気調和機の制御ブロック図。
【図5】空気の吹出しが行われている輻射部の一部を示す拡大図。
【符号の説明】
1 空気調和機
5 輻射パネル構造体
22 室内熱交換器(温度調整部)
23 室内ファン(送風部)
51 空気取入れ口(空気取入れ部)
52 輻射部(圧力発生空間構成部)
54 第1輻射面(輻射面)
PS 圧力発生空間

Claims (3)

  1. 温度調整された空気を取り入れる空気取入れ部(51)と、
    輻射によって室内の温度調整を行う輻射面(54)を有し、前記空気によって大気圧より大きな圧力が生じる圧力発生空間(PS)を構成する圧力発生空間構成部(52)と、を備え、
    前記輻射面(54)には、1mm以下の間隔(W)で配置され前記空気が吹き出る複数の孔が設けられる、輻射パネル構造体(5)。
  2. 前記輻射面(54)は、所定の輻射率を有し繊維の目の間の距離(W)が1mm以下である繊維系材料によって形成される、請求項1に記載の輻射パネル構造体(5)。
  3. 請求項1または2に記載の輻射パネル構造体(5)と、
    前記空気の温度調整を行う温度調整部(22)と、
    温度調整された前記空気を前記輻射パネル構造体(5)の前記空気取入れ部(51)へと送る送風部(23)と、を備える空気調和機(1)。
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