JP2004251396A - ボールチャック - Google Patents

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JP2004251396A
JP2004251396A JP2003043327A JP2003043327A JP2004251396A JP 2004251396 A JP2004251396 A JP 2004251396A JP 2003043327 A JP2003043327 A JP 2003043327A JP 2003043327 A JP2003043327 A JP 2003043327A JP 2004251396 A JP2004251396 A JP 2004251396A
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screw plug
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Yasuo Matsuda
康雄 松田
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Abstract

【課題】ブラケットの板厚が薄い場合でも、ねじプラグを締結孔の中心に適正に締結できるうえ、ねじプラグの加工コストの削減化を図る。
【解決手段】ケース1にねじ込まれるねじプラグ5の外周面に、ケース1にねじ込まれる第1ねじ15と、締結用の第2ねじ16とを形成する。第1ねじ15と第2ねじ16とは、ねじ径およびねじピッチを同じにして、両ねじ15・16を連続して形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二点間にワイヤーを張り渡す場合や、ワイヤーの一端をクランプ固定する場合など使用されるボールチャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関して、ケースのワイヤー出口側の開口内面に固定されるねじプラグを利用して、ボールチャックをブラケットなどの取付対象に固定することは公知である(特許文献1参照)。そこではねじプラグの一端に、ケースにねじ込まれる第1ねじと、ケースをブラケットに締結するための第2ねじとが形成されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−221311号公報(段落番号0012、図1)
【0004】
本発明者は、上記のねじプラグの構造を簡素化して低コスト化したボールチャックを販売している。その詳細構造は、図4に示すごとくケース30と、ケース30内に収容されるホルダー31およびばね32と、ホルダー31に保持される3個のクランプ用ボール33と、ケース30の開口にねじ込まれてばね32の一端を受け止めるねじプラグ34などを有する。
【0005】
ねじプラグ34には、ケース30にねじ込まれる大径の第1ねじ35と、締結用の小径の第2ねじ36とを形成してあり、ブラケット37の締結孔38に挿通した第2ねじ36にナット39をねじ込むことにより、ボールチャックをブラケット37に装着固定できる。第2ねじ36の基端軸部には、ねじ切りバイトの接触干渉を避ける逃げ溝40が形成されている。符号41はワイヤーである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示すボールチャックによれば、特許文献1のねじプラグに比べてねじプラグ34の構造を簡素化できる。第2ねじ36のねじサイズが異なるねじプラグ34を数種類用意しておくことにより、ブラケット37の締結孔38の直径寸法が異なる場合にも、ねじプラグ34以外の構成部品をそのまま使用できる利点もある。
【0007】
しかし、ブラケット37の板厚寸法が逃げ溝40の溝幅寸法Bより小さい場合に、ボールチャックを締結孔38の中心位置に締結できないことがある。逃げ溝40の外径寸法と、第2ねじ36の直径寸法と、締結孔38の直径寸法とは、記載順に大きく設定することを要するが、ブラケット37の板厚寸法が逃げ溝40の溝幅寸法Bより小さいと、締結穴38の直径寸法から逃げ溝40の外径寸法を差し引いた隙間の範囲内で、ねじプラグ34が締結孔38内を径方向へ遊動できる余地があり、ナット39を締め込む際にねじプラグ34がずれ動いてしまうからである。ナット39が僅かでも弛むと、ボールチャックが締結孔38内でがた付くおそれがある。
【0008】
第1ねじ35と第2ねじ36の直径寸法が異なるため、両ねじ35・36を旋削加工で形成せざるを得ない。さらには、ねじ切りバイトの接触干渉を避ける必要上、先のように第2ねじ36の基端軸部に逃げ溝40を形成しなければならず、全体としてねじプラグ34の加工コストが高く付く。
【0009】
本発明の目的は、ブラケットの板厚が薄い場合でも、ねじプラグを締結孔の中心に適正に締結できるうえ、ねじプラグが締結孔内で径方向へ遊動するのを防止できるボールチャックを提供することにある。本発明の目的は、ねじプラグの構造を簡素化でき、従ってその加工コストを削減してボールチャックをより低コストで製作できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のボールチャックは、図1に示すごとくケース1内に、ワイヤーWをクランプ固定するボール4と、ボール4を保持するホルダー2と、ケース1内に形成したテーパー壁8に向かってホルダー2を移動付勢するばね3とが収容され、ケース1の一端内面にばね3の一端を受け止めるねじプラグ5がねじ込み固定されている。ねじプラグ5の外周面には、ケース1にねじ込まれる第1ねじ15と、締結用の第2ねじ16とが形成されており、第1ねじ15と第2ねじ16とは、同径、同ピッチのねじで連続形成されていることを特徴とする。
【0011】
具体的には、ねじプラグ5の前段ブランク材に転造加工を施して、第1ねじ15と第2ねじ16とを連続形成する。
【0012】
【発明の作用効果】
本発明では、ケース1にねじ込まれる第1ねじ15と、締結用の第2ねじ16とが形成されたねじプラグ5において、両ねじ15・16のねじ直径およびねじピッチを同じにするので、両ねじ15・16間の段差を解消して、連続したひとつのねじとして形成できる。従って、本発明のボールチャックによれば、ナット22をブラケット20などに締結する際に、ねじプラグ5が締結孔21内で動く余地を実用上無視できる程度とすることができ、ブラケット20の板厚が薄い場合でも、ねじプラグ5を締結孔21の中心に適正に締結できる。第1ねじ15と第2ねじ16とが連続したひとつのねじとして形成されているので、ねじプラグの構造を簡素化して、ねじプラグ5の加工に要するコストを削減でき、その分だけボールチャックの製作コストの低コスト化を図れる。
【0013】
なかでも、ねじプラグ5の前段ブランク材に転造加工を施して、第1ねじ15と第2ねじ16とを連続形成する場合には、ねじプラグ5をさらに低コストで形成することができる。
【0014】
【実施例】
図1ないし図3は本発明に係るボールチャックの実施例を示す。図1および図2においてボールチャックは、縦長のケース1と、ケース1内にそれぞれ収容されるホルダー2およびばね3と、ホルダー2に保持される3個の鋼製のボール4と、ケース1にねじ込み装着されるねじプラグ5などで構成されている。
【0015】
ケース1は、上下両端が開口する筒状の旋削加工品からなり、筒内面の内奥に下すぼまり状のテーパー壁8が形成され、上部開口の筒壁内面にねじプラグ5をねじ込むためのねじ孔9が形成されている。ケース1の外周面にはローレット加工を施して、滑り止め用の凹凸の一群が形成されている。
【0016】
ホルダー2は、下すぼまりテーパー状に形成されたボール保持部10と、ボール保持部10の下面に連続して下向きに突設されたロック解除用の操作軸11と、ボール保持部10の上面に設けられたばね受座12などを一体に形成した、短軸状の旋削品からなる。ホルダー2の軸中心には、ワイヤーWを通すためのワイヤー孔13を上下貫通状に形成してある。ボール保持部10の周囲3箇所には、ボール4を装填するためのボール穴14が、ワイヤー孔13に連通する状態で放射状に形成されている。
【0017】
ホルダー2の各ボール孔14にボール4を装填し、操作軸11側を差し込み始端にしてケース1内に組み込み、ばね3の一端をばね受座12に組み付け、ねじプラグ5をねじ孔9にねじ込むことにより、ホルダー2がばね3でテーパー壁8に向かって移動付勢され、各ボール4の周面がテーパー壁8で受け止められる。操作軸11の大半部分はケース外に突出している。
【0018】
ねじプラグ5の外周面には、ケース1にねじ込まれる第1ねじ15と、締結用の第2ねじ16とを形成するが、第1ねじ15と第2ねじ16とのねじ直径、およびねじピッチは同じにして、両ねじ15・16を連続形成する。ねじプラグ5の内面にはばね3の一端を受け止めるばね受孔17と、ワイヤーWを通すためのワイヤー孔18が形成されている。
【0019】
上記のボールチャックは、例えば図3に示すように壁面に固定したブラケット20に取り付けて使用する。詳しくは、第2ねじ16をブラケット20の締結孔21に挿通したうえで第2ねじ16にこれの上方からナット22をねじ込み、ボールチャックをブラケット20に固定する。
【0020】
この固定状態においては、第2ねじ16のねじ山の突端が締結孔21を貫通することになる。そのため、ナット22を締結する際に、ねじプラグ5が第2ねじ16と締結孔21との間の隙間分だけ動く余地はあるものの、その量は実用上無視できる程度でしかなく、ねじプラグ5を締結孔21の中心に適正に締結できる。しかもブラケット20の板厚が薄い場合でも、同様にして適正に締結できる。
【0021】
第1ねじ15と第2ねじ16とは同径、同ピッチにしてあるので、両ねじの直径寸法が異なっていた従来のねじプラグに比べて、ねじプラグ5を低コストで加工できる。両ねじ15・16は旋削加工によって形成してもよいが、転造加工によって形成すると、その加工コストをさらに削減でき経済的である。転造加工で両ねじ15・16を形成する場合には、予めワイヤー孔18が形成してある前段ブランク材に転造加工を施す。この後、ばね受孔17を旋削形成し、所定長さ位置で切断することにより、ねじプラグ5を形成する。
【0022】
上記の実施例以外に、ねじプラグ5の突端面には、ねじ込み操作用の溝や突起を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボールチャックの縦断面図
【図2】ボールチャックを分解した一部破断正面図
【図3】ボールチャックの使用例を示す一部破断正面図
【図4】従来のボールチャックの縦断面図
【符号の説明】
1 ケース
2 ホルダー
3 ばね
4 ボール
5 ねじプラグ
15 第1ねじ
16 第2ねじ

Claims (2)

  1. ケース1内に、ワイヤーWをクランプ固定するボール4と、ボール4を保持するホルダー2と、ケース1内に形成したテーパー壁8に向かってホルダー2を移動付勢するばね3とが収容され、ケース1の一端内面にばね3の一端を受け止めるねじプラグ5がねじ込み固定されているボールチャックであって、
    ねじプラグ5の外周面に、ケース1にねじ込まれる第1ねじ15と、締結用の第2ねじ16とが形成されており、
    第1ねじ15と第2ねじ16とが、同径、同ピッチのねじで連続形成されていることを特徴とするボールチャック。
  2. ねじプラグ5の前段ブランク材に転造加工を施して、第1ねじ15と第2ねじ16とを連続形成してある請求項1記載のボールチャック。
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