JP2004251007A - 高圧注入止水工法及びそれに用いる止水材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明による高圧注入止水工法は、コンクリート構造物1の漏水亀裂3に対応させて複数個の止水材注入孔2を垂直方向に所定深さで削孔し、止水材注入孔2の開口部6に排水機構付き注入プラグ5を配置して、排水機構付き注入プラグ5の頭部5−1を外して排水すると共に漏水亀裂のシール13を行い、次いでシール13を固化させた後に排水機構付き注入プラグ5の頭部5−1を螺着し、しかる後に止水材19を加圧注入して止水材注入孔2内と漏水亀裂3とに充填している。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート構造物におけるひび割れ部や打ち継ぎ部等の漏水亀裂を適切に止水できる高圧注入止水工法及びそれに用いる止水材に関する。
【0002】
【従来の技術】
漏水しているコンクリート壁体の止水を行うためには、以下の性能を具備したものでなければならない。
(1)打ち継ぎやひび割れの不連続部の奥深くまで注入できること(注入充填性)。
(2)湿潤コンクリート面と良く接着すること(止水接着性)。
(3)耐アルカリ性などに優れていること(耐久性)。
【0003】
このために、従来の止水方法は、コンクリート構造物おけるひび割れ部や打ち継ぎ部等の漏水亀裂に、湿気硬化型ポリウレタンプレポリマーから成る注入剤を高圧力で注入し、水との反応によって硬化させながら漏水を止めているが、単にポリウレタンプレポリマーが水と反応硬化することを利用して漏水亀裂に大量の注入剤を注入して急速に硬化させるために、注入剤中にポリウレタンプレポリマーの反応速度を高める触媒や発泡促進剤の添加が積極的に行なわれている。
【0004】
しかして、この方法は、コンクリート構造物の表層部には急速に硬化体が形成されるが、コンクリート構造物の内部にまでは浸入せずに微細な亀裂は放置されるので、コンクリート構造物中の微細なクラックの接着や、漏水で低下したコンクリート構造物自体の物理的強度及び水密性の回復は図られていなかった。
【0005】
一方、大型コンクリート構造物に対する止水方法も下記例のように提案されている。
提案の工法では、図7に施工の概要を示すように、コンクリート壁面20の内側から穿孔して打継ぎ部21(又はひび割れ部)による空隙部の中心部を貫通させながら、その開口位置22がコンクリート厚みの中心位置23になるような注入穴24を穿けている。(図7(A)、(B))次いで、この注入穴24の開口部25に注入具26を装着して注入穴の底部27と注入具26との間に加圧域28を形成して、この加圧域28に注入具26から充填材29を100〜350kg/cm2の注入圧力で注入している。(図7(C)、(D))
【0006】
又、充填材29は、疎水性ポリイソシアネートもしくは親水性ポリイソシアネートが採用されており、コンクリート壁面20の内側に流出する30まで注入されて、打継ぎ部21(又はひび割れ部)の空隙部に溜まっている水を排出すると共に空隙部を充填材29で置換させている。(図7(E))
【0007】
そして、注入後の充填材は、養生されることで打継ぎ部(又はひび割れ部)の空隙部で硬化するものであり、この段階に至って注入穴の開口部25から注入具26を取り外してコンクリート壁面20の仕上げ31が行われている。(図7(F))
【0008】
従って、充填材である疎水性ポリイソシアネートもしくは親水性ポリイソシアネートには、反応速度を高める触媒や硬化促進剤が添加されていることで環境問題が危惧されると共に、方法的にも以下の問題点を抱えている。
【0009】
(1)コンクリート厚みの中心位置に注入孔を設けても、打ち継ぎ部やひび割れ部を塞がずに注入するので、圧力を伴った浸入水の作用で地盤側には充填材が入り難く室内側には注入し易いために、室内側に流出しても奥の方には充填され無い場合が多くなり注入充填性が良くない。
(2)疎水性ポリイソシアネート、親水性ポリイソシアネート等のポリウレタン系充填材は、発泡圧も無く低強度で接着性と耐久性が好ましくないので、高耐久で信頼性の高い止水接着性を形成し難く再漏水の危険が大きい。(例えば、特許文献1参照)
【0010】
【特許文献1】
特許第3306375号公報(識別記号「0009」〜「0017」末行、図1、3)
【0011】
又、コンクリート壁面における打継ぎ部又はひび割れ部の空隙部全域に、充填材が完全に注入されていることを確認できるような止水方法も提案されている。
【0012】
本提案は、打継ぎ部又はひび割れ部における注入状態を何人でも容易に確認できるようにするために、打継ぎ部又はひび割れ部に注入プラグを適宜間隔に取り付け、注入プラグ間の打継ぎ部又はひび割れ部の表面を透明もしくは半透明のシールで目止めし、注入プラグから打継ぎ部又はひび割れ部内に注入材を注入するものである。
【0013】
しかして、本提案もは、打継ぎ部又はひび割れ部の全域に注入材が行き渡った場合にこれを確認できるものの、上記例の(1)に指摘したような場合には、打継ぎ部又はひび割れ部の表面において透明もしくは半透明のシールから注入材の充填を観測できたとしても、コンクリート壁面の奥の方には充填されていい場合も多くなるものであり、このような場合には完全な止水を確立できない問題点を提起することになる。
【0014】
一方、従来の止水方法における問題点を解決しながら、経済的で確実に止水すると共にコンクリート構造物自体の強度及び水密性をも回復するような止水方法も提供されている。
【0015】
本止水方法は、コンクリート構造物の漏水亀裂に沿わせて密閉室を形成し、この密閉室に親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水用注入剤を所定量注入して、その後に密閉室を閉塞して保留・放置するものであり、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーとコンクリート構造物中の漏水とが漸次反応することで、その発泡圧及び体積膨張によって漏水亀裂の狭間中に浸入・硬化して亀裂を密封、接着している。
【0016】
これによって、本止水方法は、止水用注入剤をコンクリート構造物の内部にまで浸入させながら微細なクラックを確実に接着することで、漏水で低下したコンクリート構造物自体の物理的強度と水密性を回復させている。
【0017】
しかして、本止水方法に用いる親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水用注入剤は、充分な圧縮強度と曲げ強さ及び硬化膜の充分な引張強さを発揮しているが、その粘度は2800mPa・s程度に調整されていることと止水用注入剤の漏水亀裂への浸入がその発泡圧と体積膨張のみによっていることから、土木系の大型コンクリート構造物におけるひび割れ部や打ち継ぎ部等の漏水亀裂に対して止水用注入剤を充分に浸入させるのには、状況によって困難さが伴っていた。(例えば、特許文献2参照)
【0018】
【特許文献2】
特公平6−78520号公報(第1頁、特許請求の範囲の項、第4頁左欄末行から9行〜第5頁左欄第7行、図1、2)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の状況に鑑みて提案するものであり、マスコンクリートにおけるひび割れ部や打ち継ぎ部等の漏水亀裂に対しても、注入充填性、止水接着性及び耐久性の要求性能を確立して適切に止水できる高圧注入止水工法及びそれに用いる止水材を提供している。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明である高圧注入止水工法は、コンクリート構造物の漏水亀裂に対応させて複数個の止水材注入孔を垂直方向に所定深さで削孔し、止水材注入孔の開口部に排水機構付き注入プラグを配置して、排水機構付き注入プラグの頭部を外して排水すると共に漏水亀裂のシールを行い、次いでシールを硬化させた後に排水機構付き注入プラグの頭部を螺着し、しかる後に止水材を加圧注入して止水材注入孔内と漏水亀裂とに充填しており、大型コンクリート構造物におけるひび割れ部や打ち継ぎ部等の漏水亀裂に対しても注入充填性、止水接着性及び耐久性の要求性能を確立して適切に止水している。
【0021】
請求項2に記載の発明である高圧注入止水工法は、請求項1に記載の高圧注入止水工法において、漏水亀裂からの排水後に排水機構付き注入プラグに頭部を順次に螺着して行き、閉鎖後の排水機構付き注入プラグから止水材密閉室に反応水を注入して漏水経路を確認すると共に、全ての確認を実施した後に全排水機構付き注入プラグから頭部を再度外し、しかる後に、止水材を最端部の排水機構付き注入プラグから順次に注入して、解放されている先方の排水機構付き注入プラグから止水材が漏出することを確認しながら、これに次いで、排水機構付き注入プラグの頭部を封鎖しながら順次に加圧注入することを特徴としており、上記機能に加えて、コンクリート表層の漏水亀裂から反応水及び止水材が流出することを観測することで、漏水亀裂中にも止水材が確かに注入されていることを確認できる。
【0022】
請求項3に記載の発明である高圧注入止水工法は、請求項1又は2に記載の高圧注入止水工法において、止水材注入孔をカップ状治具で止水材密閉室に形成し、カップ状治具に排水機構付き注入プラグを装備した後に止水材密閉室を固結材で止水材注入孔内に密封することを特徴としており、上記機能に加えて、反応水及び止水材の漏水亀裂への注入を確実にしている。
【0023】
請求項4に記載の発明である高圧注入止水工法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧注入止水工法において、止水材注入孔を止水材密閉室に形成し、止水材密閉室に親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材を所定量充填することを特徴としており、上記機能に加えて、止水材を浸入水との化学反応で発泡させながら体積膨張させて漏水亀裂内に浸透させており、止水材は高圧注入されると共に発泡による体積膨張でコンクリート躯体の外側まで奥深く充填することになって漏水亀裂の止水を確実にしている。
【0024】
請求項5に記載の発明である高圧注入止水工法は、請求項1乃至4のいずれかに記載の高圧注入止水工法において、止水材を、10〜20MPaの圧力で密閉室内と漏水亀裂とに注入することを特徴としており、上記機能に加えて、発泡前の止水材を漏水亀裂の狭間中に適切に浸入させている。
【0025】
請求項6に記載の発明である高圧注入止水工法は、請求項1乃至5のいずれかに記載の高圧注入止水工法において、止水材の充填注入量を、浸入水との化学反応で発揮される発泡倍率を勘案して決定することを特徴としており、上記機能に加えて、止水材の使用量を適切に調整することができる。
【0026】
本発明による止水材は、上記の各高圧注入止水工法に用いるものであって、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材において、粘度を700〜1400mPa・sにすることを特徴としており、大型コンクリート構造物における漏水亀裂に対しても注入充填性を良くして、止水接着性や耐久性に優れた止水を確立している。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明による高圧注入止水工法は、コンクリート構造物の漏水亀裂に対応させて複数個の止水材注入孔を垂直方向に所定深さで削孔し、止水材注入孔の開口部に排水機構付き注入プラグを配置して、排水機構付き注入プラグの頭部を外して排水すると共に漏水亀裂のシールを行い、次いでシールを硬化させた後に排水機構付き注入プラグの頭部を螺着し、しかる後に止水材を加圧注入して止水材注入孔内と漏水亀裂とに充填することを基本しており、具体的には、上記漏水亀裂からの排水後に排水機構付き注入プラグに頭部を順次に螺着して行き、閉鎖後の排水機構付き注入プラグから止水材密閉室に反応水を注入して漏水経路を確認すると共に、全ての確認を実施した後に全排水機構付き注入プラグから再度頭部を外し、しかる後に、止水材を最端部の排水機構付き注入プラグから順次に注入して、解放されている先方の排水機構付き注入プラグから止水材が漏出することを確認し、これに次いで、排水機構付き注入プラグの頭部を封鎖しながら順次に加圧注入したり、この他にも、止水材注入孔に直接もしくはカップ状治具で止水材密閉室を形成し、止水材注入孔もしくはカップ状治具に排水機構付き注入プラグを装備した後に、カップ状治具は固結材で止水材注入孔内に密封して、この止水材密閉室と漏水亀裂とに親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材を10〜20MPaの圧力の下に、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーの化学反応で発揮される発泡倍率を勘案した所定量で注入充填することを特徴にしている。
【0028】
以下に、本発明による高圧注入止水工法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1は、大きな壁厚のコンクリート壁に本発明による高圧注入止水工法を適用する各実施の形態図であり、形成された止水材注入孔の止水材密閉室と排水機構付き注入プラグの配置を断面図で示している。
【0030】
図1(a)は、コンクリート壁面に発生しているひび割れによる漏水亀裂に止水材注入孔を削孔して、排水機構付き注入プラグを直に装備する実施の形態を示している。
【0031】
本実施の形態での止水材注入孔2は、コンクリート壁1の内側から漏水亀裂に沿って配置されるように削孔されるが、止水材注入孔2の穴あけピッチは、止水材注入孔2からの到達距離が、コンクリート壁1の外側までの壁厚と隣接する次の止水材注入孔2との間隔と同じになるように、コンクリート壁1の壁厚程度にしているが、止水材の選択に合わせて適宜の値に設定できるものである。
【0032】
止水材注入孔2の先端部には、拡大穿孔された止水材密閉室4が形成されており、削孔された後の止水材注入孔2と止水材密閉室4とは、内部に残存しているコンクリート粉をエアーブロー等によって入念に除去されている。
【0033】
本実施の形態では、漏れてくる水を排水できる排水機構付き注入プラグ5が、作成された止水材密閉室4に臨む密閉状態で止水材注入孔2の開口部6に堅固に設置されており、次いで行われる反応水や止水材の高圧注入に耐えられるように構成されている。
【0034】
排水機構付き注入プラグ5は、頭部5−1が外せるように形成されているので、頭部5−1を外した場合には、上記のように漏水亀裂から漏れてくる水を外部に排水できるように構成されている。
【0035】
図1(b)は、コンクリート壁面の漏水亀裂に止水材注入孔を削孔して、止水材注入孔を封鎖する封入栓に排水機構付き注入プラグを装備する実施の形態を示している。
【0036】
本実施の形態では、コンクリート壁1の内側から漏水亀裂に沿って行われる止水材注入孔7が、ひび割れ3の不連続面に対して、直径20〜60mm程度で深さ100mm以上のコアボーリングで垂直方向に削孔することで形成されているが、この他にも、蟻穴に削孔しても良いものである。
【0037】
本実施の形態における止水材注入孔7は、その開口部8に排水機構付き注入プラグ5を装備するための封入栓9が密封状態に嵌合されており、止水材注入孔7の先端部と封入栓9との間に止水材密閉室4を形成している。そして、排水機構付き注入プラグ5と封入栓9との結合関係は、上記実施の形態と同様に反応水や止水材の高圧注入に耐えられるように構成されることになっている。
【0038】
図1(c)は、コンクリート壁面の漏水亀裂に止水材注入孔を削孔して、止水材注入孔の底部に排水機構付き注入プラグを螺着するカップ状治具を装備する実施の形態を示している。
【0039】
本実施の形態の止水材注入孔10は、コンクリート壁1の内側から漏水亀裂に沿って形成されているが、ひび割れ3の不連続面に対して、直径20〜60mm程度で深さ100mm以上のコアボーリングで垂直方向に削孔されている。
【0040】
コアボーリングされた止水材注入孔10の底部には、排水機構付き注入プラグ5が螺着されたカップ状治具11が設置されており、急結セメント、無収縮モルタルもしくは速硬型エポキシ樹脂等の充填材12で埋め戻されている。又、排水機構付き注入プラグ5を使用する蟻穴削孔の場合には、排水機構付き注入プラグ5を所定位置に挿入した後に装備されている定着ネジを締めることで固定している。
【0041】
本発明による高圧注入止水工法は、上記の実施の形態を中心にして図2、3に示す各施工工程に従って実施されるものである。
【0042】
図2は、本発明による高圧注入止水工法の工程を示す第1の実施形態であり、コンクリート壁内側の漏水亀裂を示す斜視図と部分拡大図である。
【0043】
図2(a)は、漏水亀裂に沿って施工される止水材注入孔のコアボーリング工程である。
本実施の形態における止水材注入孔10は、コンクリート壁1のひび割れ3の不連続面に対して、直径20〜60mm程度で深さ100mm以上のコアボーリングで垂直方向に削孔することで形成されており、削孔された後の止水材注入孔10は、内部に残存しているコンクリート粉をエアーブロー等によって入念に除去されている。
【0044】
又、止水材注入孔10の配置ピッチは、止水材注入孔10からの到達距離が、コンクリート壁1の外側までの壁厚と隣接する次の止水材注入孔10との間隔とが同じになるように、コンクリート壁1の壁厚程度にすることが望ましいものである。
【0045】
図2(b)は、施工された止水材注入孔にカップ状治具を設置する工程である。
本工程では、コアボーリングされた止水材注入孔10の底部に排水機構付き注入プラグ5が螺着されたカップ状治具11を設置して、急結セメント等の充填材12で埋め戻されており、ひび割れ3の不連続面に対峙しているカップ状治具11の内部に止水材密閉室4を形成している。
【0046】
図2(c)は、排水機構付き注入プラグを取り付けたカップ状治具を埋め戻して排水する工程である。
カップ状治具が埋め戻された後には、配置されている各止水材注入孔10の間に存在するひび割れ3の表面をシール13している。シールが硬化した後には、排水機構付き注入プラグ5の頭部5−1を外して漏れてくる水を排水14している。
【0047】
図2(d)は、排水機構付き注入プラグを封鎖する工程であり、図2(e)は、排水機構付き注入プラグから止水材を注入する工程である。
排水によってひび割れ3と排水機構付き注入プラグ5との繋がりが確認された後には、排水機構付き注入プラグ5に頭部5−1を再び螺着しており、排水機構付き注入プラグ5は封鎖されることになる。
【0048】
これによって、ひび割れ3は、コンクリート壁面の表面において完全に封鎖されることになり、止水材14が、排水機構付き注入プラグ5から加圧注入される場合には、止水材注入孔内と漏水亀裂とに止水材14が充分に充填されることになるものであり、止水材注入孔内と漏水亀裂とに充填された止水材14は、水との反応で発生する発泡によって体積膨張することで、ひび割れ3がコンクリート壁1の内側に止水材を漏洩させないように防止されていることと相俟って、コンクリート躯体の外側まで奥深く浸透されて行、漏水亀裂の細部まで綿密に充填されることになる。
【0049】
図3は、本発明による高圧注入止水工法の工程を示す第2の実施形態であり、排水機構付き注入プラグがコンクリート壁内側の漏水亀裂に沿って配置された場合の施工法を示す斜視図と部分拡大図である。
【0050】
図3(a)は、漏水亀裂のシールを行って硬化させ、排水機構付き注入プラグを封鎖してからの工程を示している。
本工程では、全ての排水機構付き注入プラグ5が頭部5−1を取り付けることで封鎖されているが、漏水亀裂に沿って配置されている最下もしくは左右端の排水機構付き注入プラグ15に対してはその頭部5−1を外して注水装置16を装着する。
【0051】
図3(b)は、排水機構付き注入プラグがひび割れと繋がっていることを確認する工程を示している。
注水装置16は、貯留水容器17から排水機構付き注入プラグ15に圧力5〜10MPaで反応水を注入するものであり、反応水18は、排水機構付き注入プラグ15から止水材密閉室4を経由してひび割れ3に供給されることによって全ての漏水経路に浸透されることになる。
【0052】
注入後は、排水機構付き注入プラグ15の反対側の排水機構付き注入プラグ5から順次に頭部5−1を外して行き、図示のように排水機構付き注入プラグ5から流出する反応水18を観察することで、全てのひび割れ3が各排水機構付き注入プラグ5に繋がっていることを確認している。
【0053】
図3(c)は、止水材を排水機構付き注入プラグから注入する工程を示している。
全ての排水機構付き注入プラグ5について確認を終了した後に、全ての排水機構付き注入プラグ5から再び頭部5−1を外し、最下もしくは左右端の排水機構付き注入プラグ15から10〜20MPaの圧力で親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材19を注入する。
【0054】
止水材19が、次の排水機構付き注入プラグ5から流出したことで、排水機構付き注入プラグ15からの注入を完了して頭部5−1を取り付けるものであるが、止水材19の注入は、次の排水機構付き注入プラグ5に移って実施し、これらの操作を順次に遂行して全ての排水機構付き注入プラグ5から止水材の流出を確認して、止水材がひび割れの全域に充填されるようにしている。
【0055】
図3(d)は、止水材密閉室及びひび割れの不運続面に止水材を高圧注入する最終工程を示している。
本工程では、止水材19がひび割れ全域の不運続面に充填されていることを確認した後に、止水材19を圧力10〜20MPaで排水機構付き注入プラグ5に注入しており、所定の注入量を充填した後には、次の排水機構付き注入プラグ5に移って、順次に高圧注入をして行く。本発明による止水材19は、全ての注入が終了してひび割れ3と止水材密閉室4とに保留されると、供給されている反応水18やコンクリート躯体の外側から浸透してくる水と化学反応することで、硬化する前に発泡し体積膨張する。
【0056】
この体積膨張によって、止水材19はひび割れ3のコンクリート躯体外側の隅々まで確実に浸透して行き、ひび割れ3の全域を完全に止水することができる。止水材の硬化は、体積膨張の終了後に開始されるが、所定の養生期間を経て止水材が硬化した後には、排水機構付き注入プラグ5を折ると共にひび割れ3の表面シール13も撤去して、コンクリート壁1を補修モルタル等で仕上げている。
【0057】
以上のように、本発明による高圧注入止水工法は、排水機構付き注入プラグから反応水及び止水材が流出することを観測することで、漏水亀裂中にも止水材が確かに注入されていることを確認でき、ひび割れのコンクリート壁内側の表面を封鎖することで、止水材は高圧注入されると共に発泡しながら体積膨張することによってコンクリート躯体の外側まで奥深く充填することになり、大型コンクリート構造物であって下記のように施工性、注入充填性、止水接着性及び耐久性に優れているので、漏水しているひび割れの止水効果に優れ、長期の止水耐久性が期待でき、併せて、工期の短縮、美麗な仕上がりも確保されるので、大きな壁厚のコンクリート躯体への施工が容易に違成できる。
【0058】
▲1▼ ひび割れや打ち継ぎ部の表面をシールしての高圧注入なので、圧力が止水材に無駄なく伝って狭いひび割れの隅々まで注入できる。
▲2▼ 硬化反応が緩やかで高圧注入後の発泡膨張圧で浸透が行われるので狭いひび割れの隅々まで注入できる。
【0059】
次に本発明による高圧注入止水工法に用いる止水材について説明する。
本発明による高圧注入止水工法に用いる止水材としては、疎水性ポリイソシアネート、親水性ポリイソシアネート等の発泡圧の無いポリウレタン系充填材であっても採用することが出来るものであるが、以下に説明する本発明による止水材が最も望ましいものである。
【0060】
本発明による止水材は、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材において、常温で粘度を700〜1400mPa・sにすることを特徴としており、大型コンクリート構造物における漏水亀裂に対しても注入充填性を良くして、止水接着性や耐久性に優れた止水を確立している。
【0061】
本発明による止水材は、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分とするものであるが、この親水性一液型ポリウレタンプレポリマーは、基本的に水と反応して発泡硬化する性状を有しており、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールアリールエーテル、ポリアルキレングリコールアルキルアリールエーテル、あるいはポリアルキレングリコールとポリアルキレングリコールの有機酸エステルとの混合物と、イソシアネート基を有する有機化合物とを反応させた反応生成物である。
【0062】
ここで、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールアリールエーテル、ポリアルキレングリコールアルキルアリールエーテルはエチレンオキシド、もしくはプロピレンオキシドの重合体あるいはこれらの共重合体で、分子量は1000〜10000である。また、ポリアルキレングリコールの有機酸エステルとは、前記ポリアルキレングリコールの多価カルポン酸エステルであって、多価カルボン酸の具体例としては、マレイン酸、アジピン酸、フタール酸等が挙げられる。
【0063】
上記ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールアリールエーテル、ポリアルキレングリコールアルキルアリールエーテル、あるいはこれとポリアルキレングリコールの有機酸エステルとの混合物と反応する前記イソシアネート基を有する化合物としては、イソシアネート基を少なくとも2つ以上有する化合物であって、具体的には、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート(ポリメチレンポリフェニレンイソシアネート)、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。なかでも、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネートは硬化速度を制御するのに好ましい。
【0064】
ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールアリールエーテル、ポリアルキレングリコールアルキルアリールエーテル、あるいはポリアルキレングリコールとポリアルキレングリコールの有機酸エステルとの混合物と、イソシアネート基を有する有機化合物との割合は、前者の水酸基1個当たりイソシアネート基1〜10個となる範囲で反応させるのが好ましい。前者の水酸基を1個当たり、イソシアネート基を1個未満の割合で反応させると、重合度が低下し硬化性が劣るので好ましくない。又、10個以上では、重合速度が速くなって硬化速度のコントロールが難しい等の理由により好ましくない。
【0065】
親水性一液型ポリウレタンプレポリマーの反応方法は、一般的な公知の方法で反応させているものであり、親水性一液型ポリウレタンプレポリマー(2R−NCO)が水(H2O)と接して炭酸ガス(CO2)を発生させる化学反応を進行させて、発泡膨張しながら硬化物(R−NHCONH)に成る反応式は、以下の通りである。
2R−NCO + H2O → R−NHCONH−R + CO2
【0066】
本実施の形態では、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーの粘度を700〜1400mPa・sに調整しており、この他にも以下の各種特性を発揮出来るように調合している。
【0067】
○ 比重 1.16 g/cm3
○ 見かけ密度 0.09 g/cm2
○ 圧縮強さ 0.15〜0.19 MPa
○ 曲げ強さ 0.41〜0.61 MPa
○ 独立気泡率 77.8〜80.2 %
○ 温度―粘度特性 図4
【0068】
従来の親水性一液型ポリウレタンプレポリマーと本発明による親水性一液型ポリウレタンプレポリマーの一般用、冬季用とを比較して示している。
【0069】
○ 発泡速度 図5 一般用(a)、冬季用(b)
親水性一液型ポリウレタンプレポリマーは、反応が高温度になるに伴って早くなるので、温度の上昇と共に発泡時間が短くなっている。
【0070】
○ 発泡倍率 図6 一般用(a)、冬季用(b)
親水性一液型ポリウレタンプレポリマーの発泡倍率は、温度が高くなるほど大きく、水の混合割合が大きいと発泡倍率が小さくなる傾向を示しており、水質による差は見られていない。
【0071】
○ 発泡を押さえた硬化物の引張強度 35〜42 MPa
【0072】
本発明による止水材は、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にして以上の特性を備えていることで、壁厚の大きいコンクリート構造物に発生するひび割れや打継ぎ部の不運続面に対しても、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にしている止水材は、止水材注入孔に装着される逆流防止弁付注入プラグから高圧で注入される際に浸透し易いように構成されているものであり、これによって、止水材は、湿潤面への接着性、硬化物の強度特性と引張強度とに優れた止水接着系を形成できるものである。
【0073】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明してきたが、本発明による親水性一液型ポリウレタンプレポリマーから成る止水材の高圧注入止水工法及び止水材は、上記実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、出願時において既に公知のものを適用することによる種々の変更が可能であることは、当然のことである。
【0074】
【発明の効果】
請求項1に記載の高圧注入止水工法は、コンクリート構造物の漏水亀裂に対応させて複数個の止水材注入孔を垂直方向に所定深さで削孔し、止水材注入孔の開口部に排水機構付き注入プラグを配置して、排水機構付き注入プラグの頭部を外して排水すると共に漏水亀裂のシールを行い、次いでシールを硬化させた後に排水機構付き注入プラグの頭部を螺着し、しかる後に止水材を加圧注入して止水材注入孔内と漏水亀裂とに充填しているので、下記のように漏水しているひび割れの具体的な止水効果に優れ、長期の止水耐久性が期待できると共に工期の短縮、美麗な仕上がりも確保されて大きな壁厚のコンクリート躯体への施工が容易に違成でき、注入充填性、止水接着性及び耐久性の要求性能を確立して適切に止水できる効果を発揮している。
【0075】
▲1▼ ひび割れや打ち継ぎ部の表面をシールしての高圧注入なので、圧力が止水材に無駄なく伝って狭いひび割れの隅々まで注入できる。
▲2▼ 硬化反応が緩やかで高圧注入後の発泡膨張圧で注人が行われるので狭いひび割れの隅々まで注入できる。
【0076】
請求項2に記載の高圧注入止水工法は、請求項1に記載の高圧注入止水工法において、漏水亀裂からの排水後に排水機構付き注入プラグに頭部を順次に螺着して行き、閉鎖後の排水機構付き注入プラグから止水材密閉室に反応水を注入して漏水経路を確認すると共に、全ての確認を実施した後に全排水機構付き注入プラグから頭部を再度外し、しかる後に、止水材を最端部の排水機構付き注入プラグから順次に注入して、解放されている先方の排水機構付き注入プラグから止水材が漏出することを確認しながら、これに次いで、排水機構付き注入プラグの頭部を封鎖しながら順次に加圧注入することを特徴としているので、上記効果に加えて、コンクリート表層の漏水亀裂から反応水及び止水材が流出することを観測することで、漏水亀裂中にも止水材が確かに注入されていることを確認できる効果を発揮している。
【0077】
請求項3に記載の高圧注入止水工法は、請求項1又は2に記載の高圧注入止水工法において、止水材注入孔をカップ状治具で止水材密閉室に形成し、カップ状治具に排水機構付き注入プラグを装備した後に止水材密閉室を固結材で止水材注入孔内に密封することを特徴としているので、上記効果に加えて、反応水及び止水材の漏水亀裂への注入を確実にできる効果を発揮している。
【0078】
請求項4に記載の高圧注入止水工法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧注入止水工法において、止水材注入孔を止水材密閉室に形成し、止水材密閉室に親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材を所定量充填することを特徴としているので、上記効果に加えて、止水材を浸入水との化学反応で発泡させながら体積膨張させて漏水亀裂内に浸透させており、止水材は高圧注入されると共に発泡による体積膨張でコンクリート躯体の外側まで奥深く充填することになって漏水亀裂の止水を確実にできる効果を発揮している。
【0079】
請求項5に記載の高圧注入止水工法は、請求項1乃至4のいずれかに記載の高圧注入止水工法において、止水材を、10〜20MPaの圧力で密閉室内と漏水亀裂とに注入することを特徴としているので、上記効果に加えて、発泡前の止水材を漏水亀裂の狭間中に適切に浸入できる効果を発揮している。
【0080】
請求項6に記載の高圧注入止水工法は、請求項1乃至5のいずれかに記載の高圧注入止水工法において、止水材の充填注入量を、浸入水との化学反応で発揮される発泡倍率を勘案して決定することを特徴としているので、上記効果に加えて、止水材の使用量を適切に調整できる効果を発揮している。
【0081】
本発明による止水材は、上記の各高圧注入止水工法に用いるものであって、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材において、粘度を700〜1400mPa・sにすることを特徴としているので、大型コンクリート構造物における漏水亀裂に対しても注入充填性を良くして止水接着性や耐久性に優れた止水を確立でき、湿潤面への接着性、硬化物の強度特性と引張強度に優れた止水接着系を形成できる効果を発揮している。
【図面の簡単な説明】
【 図1】本発明による高圧注入止水工法を壁厚の大きなコンクリート壁に適用した実施の形態図
【 図2】本発明による高圧注入止水工法の工程を示す第1の実施形態図
【 図3】本発明による高圧注入止水工法の工程を示す第2の実施形態図
【 図4】本発明による止水材の温度―粘度特性図
【 図5】本発明による止水材の発泡速度図
【 図6】本発明による止水材の発泡倍率図
【 図7】従来の壁厚の大きなコンクリート壁に対する高圧注入止水施工図
【符号の説明】
1 コンクリート壁、 2、7、10 止水材注入孔、 3 ひび割れ、
4 止水材密閉室、 5、15 排水機構付き注入プラグ、 5−1 頭部、
6、8開口部、 9 封入栓、 11 カップ状治具、 12 充填材、
13 シール、 14 排水、 16 注水装置、 17 貯留水装置、
18 反応水、 19 止水材、 20 コンクリート壁面、
21 打継ぎ部、 22 開口位置、 23 中心位置、 24 注入穴、
25 開口部、 26 注入具、 27 底部、 28 加圧域、
29 充填材、 30 流出、
Claims (7)
- コンクリート構造物の漏水亀裂に対応させて複数個の止水材注入孔を垂直方向に所定深さで削孔し、該止水材注入孔の開口部に排水機構付き注入プラグを配置して、該排水機構付き注入プラグの頭部を外して排水すると共に漏水亀裂のシールを行い、次いで該シールを硬化させた後に該排水機構付き注入プラグの頭部を螺着し、しかる後に止水材を加圧注入して該止水材注入孔内と漏水亀裂とに充填する高圧注入止水工法。
- 漏水亀裂からの排水後に排水機構付き注入プラグに頭部を順次に螺着して行き、閉鎖後の排水機構付き注入プラグから止水材密閉室に反応水を注入して漏水経路を確認すると共に、全ての確認を実施した後に全排水機構付き注入プラグから頭部を再度外し、しかる後に、止水材を最端部の排水機構付き注入プラグから順次に注入して、解放されている先方の排水機構付き注入プラグから止水材が漏出することを確認し、これに次いで排水機構付き注入プラグの頭部を封鎖しながら順次に加圧注入することを特徴とする請求項1に記載の高圧注入止水工法。
- 止水材注入孔が、カップ状治具で止水材密閉室を形成して成り、該カップ状治具に排水機構付き注入プラグを装備した後に該止水材密閉室を固結材で止水材注入孔内に密封することを特徴とする請求項1又は2に記載の高圧注入止水工法。
- 止水材注入孔が、止水材密閉室を形成して成り、該止水材密閉室に親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材を所定量充填することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧注入止水工法。
- 止水材が、10〜20MPaの圧力で止水材密閉室内と漏水亀裂とに注入されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の高圧注入止水工法。
- 止水材の充填注入量が、親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にする止水材と水との化学反応で発揮される発泡倍率を勘案して決定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の高圧注入止水工法。
- 親水性一液型ポリウレタンプレポリマーを主成分にして成り、粘度が700〜1400mPa・sであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の高圧注入止水工法に用いる止水材。
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